JP5919048B2 - エポキシ樹脂組成物、エポキシ樹脂シート、金属ベース回路基板 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物、エポキシ樹脂シート、金属ベース回路基板 Download PDF

Info

Publication number
JP5919048B2
JP5919048B2 JP2012059272A JP2012059272A JP5919048B2 JP 5919048 B2 JP5919048 B2 JP 5919048B2 JP 2012059272 A JP2012059272 A JP 2012059272A JP 2012059272 A JP2012059272 A JP 2012059272A JP 5919048 B2 JP5919048 B2 JP 5919048B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
epoxy resin
resin composition
equivalent
bisphenol
type
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012059272A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013194060A (ja
Inventor
紗央 本間
紗央 本間
良太 熊谷
良太 熊谷
伸也 芹澤
伸也 芹澤
宮川 健志
健志 宮川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denka Co Ltd
Original Assignee
Denka Co Ltd
Denki Kagaku Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denka Co Ltd, Denki Kagaku Kogyo KK filed Critical Denka Co Ltd
Priority to JP2012059272A priority Critical patent/JP5919048B2/ja
Publication of JP2013194060A publication Critical patent/JP2013194060A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5919048B2 publication Critical patent/JP5919048B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Reinforced Plastic Materials (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)

Description

本発明は、エポキシ樹脂組成物、及びこの樹脂組成物を用いたエポキシ樹脂シート及び金属ベース回路基板に関する。
近年、電子部品の小型化が要求され、高密度実装化および高性能化が要求され、更には、半導体素子等の小型化、ハイパワー化により、狭いスペースの中で、半導体素子等から発生した熱を如何に放熱するかといったことが問題となっている。これらの電子部材を固定するための接着材もしくは接着シートには、上記放熱特性のほか、良好な絶縁性や接着性も同時に要求される場合がある。
上記の接着材もしくは接着シートには、良好な絶縁性と接着性を併せ持つエポキシ樹脂に高熱伝導性の無機フィラーを分散させたエポキシ樹脂組成物が使用されている(例えば特許文献1)。
特開2007−142346号公報
特許文献1に記載のエポキシ樹脂は、当量が大きいエポキシ樹脂と、当量が小さいエポキシ樹脂とを含むものであり、絶縁性や放熱性に優れたものである。しかし、本発明者らがこのようなエポキシ樹脂について詳細な検討を行ったところ、引張破壊応力が十分でない場合があることに気が付いた。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、硬化後の引張破壊応力が極めて高いエポキシ樹脂組成物を提供するものである。
本発明によれば、エポキシ樹脂と、硬化剤とを含有するエポキシ樹脂組成物であって、前記エポキシ樹脂は、当量が1000以下であり且つビスフェノールA型エポキシ樹脂又はナフタレン型エポキシ樹脂の少なくとも一方からなる第1エポキシ樹脂と、当量が1500以上であるビスフェノールA型エポキシ樹脂からなる第2エポキシ樹脂と、当量が300以下であるビフェニル型エポキシ樹脂からなる第3エポキシ樹脂を含有し、第2エポキシ樹脂及び第3エポキシ樹脂の含有量は、第1エポキシ樹脂100質量部に対して、それぞれ、12〜32質量部である、エポキシ樹脂組成物が提供される。
本発明者らは、従来のエポキシ樹脂組成物の硬化後の引張破壊応力が用途によっては十分でないことに気がつき、引張破壊応力を高める方法を検討していた。そして、種々のエポキシ樹脂を組み合わせてエポキシ樹脂組成物を実際に作製し、その硬化後の引張破壊応力を測定したところ、上記の第1〜第3エポキシ樹脂を上記比率で含有するエポキシ樹脂組成物が極めて優れた結果を与えることを見出し、本発明の完成に到った。
本発明は、上記の第1〜第3エポキシ樹脂を上記比率で含有することを必須の要件としている。本発明者は、例えば、第1エポキシ樹脂の代わりに、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂を用いたエポキシ樹脂組成物について実験を行ったが良好な結果が得られなかった。また、第2エポキシ樹脂又は第3エポキシ樹脂の割合を上記の比率よりも小さくしたり、大きくしたりして実験を行ったがやはり良好な結果が得られなかった。このような実験を通じて、本発明のエポキシ樹脂組成物において硬化後の引張破壊応力が極めて高くなるのは、上記3種のエポキシ樹脂を上記比率で含有した場合に限って現れる特有の事象であることが分かった。
以上のように、本発明によれば、硬化後の引張破壊応力が極めて高いエポキシ樹脂組成物が提供される。
また、本発明のエポキシ樹脂組成物は各種コーターによってシート状に所望の厚みに塗布し、加熱により硬化させることで上記エポキシ樹脂組成物のシートを作製することができる。硬化させる際の熱量を適切にコントロールすることにより、シート状に塗布したエポキシ樹脂組成物を半硬化させたBステージ状態のシートを作製することもできる。
また、金属基板上に本発明のエポキシ樹脂組成物を塗布し、回路材を積層することで金属ベース回路基板の絶縁層としても使用することができる。
本発明の実施例での引張試験で使用したサンプルの形状を示す。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂と、硬化剤とを含有するエポキシ樹脂組成物であって、前記エポキシ樹脂は、当量が1000以下であり且つビスフェノールA型エポキシ樹脂又はナフタレン型エポキシ樹脂の少なくとも一方からなる第1エポキシ樹脂と、当量が1500以上であるビスフェノールA型エポキシ樹脂からなる第2エポキシ樹脂と、当量が300以下であるビフェニル型エポキシ樹脂からなる第3エポキシ樹脂を含有し、第2エポキシ樹脂及び第3エポキシ樹脂の含有量は、第1エポキシ樹脂100質量部に対して、それぞれ、12〜32質量部である。
以下、各構成要素について、詳細に説明する。
1.エポキシ樹脂
本発明のエポキシ樹脂組成物は、第1〜第3エポキシ樹脂を含有している。なお、本明細書におけるエポキシ樹脂とは、後述の硬化剤と反応しうる未反応のエポキシ基を含んだ硬化前のプレポリマーのことをいう。
1−1.第1エポキシ樹脂
第1エポキシ樹脂は、当量が1000以下であり且つビスフェノールA型エポキシ樹脂又はナフタレン型エポキシ樹脂の少なくとも一方からなる。第1エポキシ樹脂の当量は、1000以下であればよく、例えば、200、300、400、500、600、700、800、900、1000であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。エポキシ樹脂の当量とは、エポキシ樹脂の分子量を分子内の未反応エポキシ基の数で割った値を意味する。また、後述する硬化剤の当量とは、硬化剤の分子量を分子内の未反応の反応基(エポキシ基と反応する部分。フェノール系樹脂の場合は、水酸基)の数で割った値を意味する。
ビスフェノールA型エポキシ樹脂は、以下の式(4)で表されるエポキシ樹脂であり、当量が上記範囲に入る範囲においてnの値は特に限定されないが、n=0が好ましく、n=0の場合、式(4)は式(1)で表される(ビスフェノールAジグリシジルエーテル)。
ナフタレン型エポキシ樹脂とは、1分子内に少なくとも1個以上のナフタレン環を含んだ骨格を有するエポキシ樹脂であり、ナフトール系、ナフタレンジオール系等が挙げられ、以下の式(2)で示すもの(1,6−ナフタレンジオールジグリシジルエーテル)が好ましい。
1−2.第2エポキシ樹脂
第2エポキシ樹脂は、当量が1500以上であるビスフェノールA型エポキシ樹脂からなる。第2エポキシ樹脂の当量の上限は、特に規定されないが、例えば、3500である。第2エポキシ樹脂の当量は、例えば、1500、1600、1700、1800、1900、2000、2100、2200、2300、2400、2500、2600、2700、2800、2900、3000、3100、3200、3300、3400、3500であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。第2エポキシ樹脂のビスフェノールA型エポキシ樹脂も上記式(4)で表されるエポキシ樹脂であり、当量が1500以上である限りにおいてnの値は特に限定されない。
第2エポキシ樹脂の含有量は、第1エポキシ樹脂100質量部に対して、12〜32質量部であり、具体的には例えば、12、14、16、22、24、26、28、30、32質量部であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。この範囲よりも少なくても多くても引張破壊応力が十分に大きくならない。
1−3.第3エポキシ樹脂
第3エポキシ樹脂は、当量が300以下であるビフェニル型エポキシ樹脂からなる。第3エポキシ樹脂の当量は、1000以下であればよく、例えば、200、300、400、500、600、700、800、900、1000であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
前記ビフェニル型エポキシ樹脂としては、例えば、4,4'−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)ビフェニル、4,4'−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)−3,3',5,5'−テトラメチルビフェニル、4,4'−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)−3,3',5,5'−テトラエチルビフェニル、4,4'−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)−3,3',5,5'−テトラブチルビフェニルなどが挙げられ、以下の式(3)で示すもの(4,4'−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)−3,3',5,5'−テトラメチルビフェニル)が好ましい。
第3エポキシ樹脂の含有量は、第1エポキシ樹脂100質量部に対して、12〜32質量部であり、具体的には例えば、12、14、16、22、24、26、28、30、32質量部であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。この範囲よりも少なくても多くても引張破壊応力が十分に大きくならない。
2.硬化剤
硬化剤としては酸無水物系樹脂、フェノール系樹脂からなる群から選ばれる1種類以上を用いることができる。これらの樹脂は一般にエポキシ樹脂との反応性が低いため、エポキシ樹脂と混合した際、塗布するまでの時間が長くなっても反応による塗布液の粘度上昇が少なく、好適である。
フェノール系樹脂としては、1分子中にフェノール性水酸基を少なくとも2個以上有するフェノール樹脂を使用する。このような硬化剤として具体的には、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂等のノボラック型フェノール樹脂、パラキシリレン変性ノボラック樹脂、メタキシリレン変性ノボラック樹脂、オルソキシリレン変性ノボラック樹脂、ビスフェノールA、ビスフェノールF等のビスフェノール型樹脂、ビフェニル型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂、フェノールアラルキル樹脂、ビフェニル骨格含有アラルキル型フェノール樹脂、トリフェノールアルカン型樹脂及びその重合体等のフェノール樹脂、ナフタレン環含有フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂、脂環式フェノール樹脂、複素環型フェノール樹脂などが例示され、いずれのフェノール樹脂も使用可能である。
エポキシ樹脂と硬化剤の当量比は、特に限定されないが、0.5〜1.5が好ましく、0.7〜1.2がさらに好ましい。硬化剤の含有量が多すぎても少なすぎても引張破壊応力が十分に大きくならないからである。
3.無機フィラー
エポキシ樹脂組成物に含有される無機フィラーとしては、電気絶縁性で熱伝導性に優れるものであればどのようなものでも構わない。このような物質として、例えば酸化ケイ素、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化硼素、結晶性シリカ等が挙げられる。このうち高い充填可能性及び高い熱伝導性の見地から、アルミナが好ましい。更に、ハンドリング性および流動性を向上させるため、前記無機フィラーの粒子形状はアスペクト比が1に近いものが好ましい。球状粗粒子と球状微粒子を混ぜ合わせると破砕粒子や球状粒子を単独で用いた場合よりも高充填が可能となり、更に好ましい。
熱硬化前のエポキシ樹脂組成物に対する無機フィラーの含有量は、絶縁層の厚さや用いる無機フィラーの種類から適宜選択してよいが、40容量%以上が好ましく、さらに、65容量%以上がより好ましい。上限は、特に規定されないが、多すぎるとエポキシ樹脂組成物の塗布が困難になったり、エポキシ樹脂組成物の接着性が低下したりするので、85容量%以下が好ましく、80容量%以下がさらに好ましい。この含有量は、具体的には例えば、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85容量%であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。なお、この無機フィラーの容量%とは、熱硬化前に含有された無機フィラーの体積が熱硬化後の熱伝導用エポキシ樹脂組成物の体積に占める割合を意図しており、この無機フィラーの体積は、含有される無機フィラーの質量を無機フィラーの真比重で除して求めることができる。
4.硬化促進剤
本発明のエポキシ樹脂組成物には、硬化促進剤を含有することが好ましい。硬化促進剤としては、リン系硬化促進剤や窒素系硬化促進剤などが挙げられ、リン系硬化促進剤が好ましい。
リン系硬化促進剤としては、例えば、有機ホスフィン化合物、具体的には例えばアルキルホスフィン、ジアルキルホスフィン、トリアルキルホスフィン、フェニルホスフィン、ジフェニルホスフィン、トリフェニルホスフィン等の第一、第二、第三オルガノホスフィン化合物、(ジフェニルホスフィノ)メタン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、1,4−(ジフェニルホスフィノ)ブタン等のホスフィノアルカン化合物、トリフェニルジホスフィン等のジホスフィン化合物及びトリフェニルホスフィン−トリフェニルボラン等のトリオルガノホスフィンとトリオルガノボランとの塩、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート等のテトラオルガノホスホニウムとテトラオルガノボレートとの塩などが挙げられる。
窒素系硬化促進剤は、例えば、含窒素複素環化合物であり、具体的には、例えば、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2,4−ジメチルイミダゾール、2−へプタデシルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、1,2−ジエチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2,4,5−トリフェニルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−アリール−4,5−ジフェニルイミダゾール、2,4−ジアミノ−6−[2'−メチルイミダゾリル−(1)']−エチル−S−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2'−エチル−4'−メチルイミダゾリル−(1)']−エチル−S−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2'−メチルイミダゾリル−(1)']−エチル−S−トリアジンイソシアヌール酸付加物、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール等が挙げられる。
硬化促進剤の添加量は、特に限定されず、使用する硬化促進剤の構造や硬化温度によって異なるが、エポキシ樹脂100質量部に対して、0.05〜10質量部であることが好ましく、具体的には例えば、0.05、0.1、0.2、0.5、1、2、5、10質量部であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。添加量が少なすぎると、エポキシ樹脂と硬化剤の反応が十分に進まず、コスト増大となる。添加量が多すぎると、エポキシ樹脂と硬化剤の反応速度が速くなりすぎるため、硬化状態のコントロールが困難となる。
また、本発明のエポキシ樹脂組成物は各種コーターによってシート状に所望の厚みに塗布し、加熱により硬化させることで上記エポキシ樹脂組成物のシートを作製することができる。シート状への成形は、剥離フィルムに塗工する方法、押出成形、射出成形、ラミネート成形等がある。硬化させる際の熱量を適切にコントロールすることにより、シート状に塗布したエポキシ樹脂組成物を半硬化させたBステージ状態のシートを作製することもできる。
また、金属基板上に本発明のエポキシ樹脂組成物を塗布し、回路材を積層することで金属ベース回路基板の絶縁層としても使用することができる。金属ベース回路基板に用いられる金属板は、アルミニウム、銅、鉄などにより形成された、例えば、0.1〜5mm厚さのものを用いることができる。この金属板としては、軽量で良好な熱伝導性を示すことからアルミニウムを用いることが好ましく、また、高い熱容量をもつ銅を用いることが好ましい。
本発明において、上記エポキシ樹脂組成物には組成に影響を与えない範囲で、硬化促進剤、変色防止剤、界面活性剤、カップリング剤、着色剤、粘度調整剤などを適宜配合することができる。
以下に示す方法で、本発明の実施例・比較例を実施した。
〈エポキシ樹脂組成物の作製〉
表1〜表2に記載のエポキシ樹脂と硬化剤を130℃まで加熱した後、攪拌して混合し、室温まで冷却した後、表1〜表2に示す硬化促進剤及び無機フィラーを加えて、プラネタリーミキサーで15分間、攪拌混合しエポキシ樹脂組成物を作製した。表1〜表2の実施例・比較例において、エポキシ樹脂、硬化剤、及び硬化促進剤についての数値は、質量部を表し、無機フィラーについての数値は、無機フィラー全体を100容量%としたときの容量%を示す。なお、無機フィラーは、エポキシ樹脂組成物全体に対して50容量%となるように添加した。表1〜表2に示す原料の入手先を表3に示す。ビスフェノールA型エポキシ樹脂ep828は、上記式(1)で表される構造を有し、ナフタレン型エポキシ樹脂HP−4032Dは、上記式(2)で表される構造を有する。水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂YX8000は、上記式(1)のベンゼン環の二重結合を水素化した構造を有する。ビスフェノールA型エポキシ樹脂YD−017は、上記式(4)のnが平均12.4である構造を有し、ビスフェノールA型エポキシ樹脂YD−019は、上記式(4)のnが平均18.9である構造を有する。フェノール樹脂MEH−8005及びMEH−7500は、何れもノボラック型フェノール樹脂である。
〈エポキシ樹脂組成物のシート成形〉
得られたエポキシ樹脂組成物を、厚さ0.05mmのポリエチレンテレフタレート(PET)製のフィルム上に、硬化後の厚さが0.45mmになるように塗布し、180℃で4時間加熱乾燥させ、エポキシ樹脂シートを作製した。
〈引張破壊応力の測定〉
上記工程で得られたシートについて、以下に示す方法で引張破壊応力を評価した。
作製したエポキシ樹脂組成物のシートをPETフィルムからはがし、図1に示すダンベル形状の試験片(全長70mm、端部の幅a=12mm、平行部分の長さb=15mm、平行部分の幅c=3mm)に加工した。次に、試験片の両端の20mmずつをチェック部で保持した。この状態で、引張速度5mm/分の速度で、引張試験を行い、引張破壊応力(=試験片破壊時の引張応力)を求めた。その結果を表1〜表2に示す。評価基準は、以下の通りである。
A:50MPa以上
B:45MPa以上、50MPa未満
C:40MPa以上、45MPa未満
D:35MPa以上、40MPa未満
E:30MPa以上、35MPa未満
F:25MPa以上、30MPa未満
G:25Mpa未満
〈考察〉
表1〜表2から明らかなように、実施例1〜12のエポキシ樹脂組成物は、第1〜第3エポキシ樹脂を適切な比率で含有しており、非常に高い引張破壊応力を示した。また、第1エポキシ樹脂がナフタレン型である場合に、特に高い引張破壊応力を示した。一方、比較例1では、第1エポキシ樹脂の代わりに、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂を用いたが、良好な結果が得られなかった。また、比較例2〜9では、第2エポキシ樹脂又は第3エポキシ樹脂の割合を上記の比率よりも小さくしたり、大きくしたりして実験を行ったがやはり良好な結果が得られなかった。

Claims (10)

  1. エポキシ樹脂と、硬化剤とを含有するエポキシ樹脂組成物であって、
    前記エポキシ樹脂は、当量が1000以下であり且つビスフェノールA型エポキシ樹脂又はナフタレン型エポキシ樹脂の少なくとも一方からなる第1エポキシ樹脂と、当量が1500以上であるビスフェノールA型エポキシ樹脂からなる第2エポキシ樹脂と、当量が300以下であるビフェニル型エポキシ樹脂からなる第3エポキシ樹脂を含有し、
    第2エポキシ樹脂及び第3エポキシ樹脂の含有量は、第1エポキシ樹脂100質量部に対して、それぞれ、12〜32質量部である、エポキシ樹脂組成物。
  2. 第1エポキシ樹脂の当量は、500以下である請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。
  3. 第1エポキシ樹脂のビスフェノールA型エポキシ樹脂は、以下の式(1)で表され、ナフタレン型エポキシ樹脂は、以下の式(2)で表される、請求項1又は2に記載のエポキシ樹脂組成物。
  4. 第3エポキシ樹脂のビフェニル型エポキシ樹脂は、以下の式(3)で表される、請求項1〜3の何れか1つに記載のエポキシ樹脂組成物。
  5. 前記硬化剤は、フェノール系樹脂からなる請求項1〜4の何れか1つに記載のエポキシ樹脂組成物。
  6. 前記エポキシ樹脂と前記硬化剤の当量比は、0.5〜1.5である、請求項1〜5の何れか1つに記載のエポキシ樹脂組成物。
  7. 無機フィラーをさらに含有する請求項1〜6の何れか1つに記載のエポキシ樹脂組成物。
  8. 硬化促進剤をさらに含有する請求項1〜7の何れか1つに記載のエポキシ樹脂組成物。
  9. 請求項1〜8の何れか1つに記載のエポキシ樹脂組成物をシート状に形成し、半硬化してBステージ状態にしたエポキシ樹脂シート。
  10. 金属板上に絶縁層を介して回路材が積層された金属ベース回路基板であって、前記絶縁層が請求項1〜8の何れか1つに記載のエポキシ樹脂組成物であることを特徴とする金属ベース回路基板。
JP2012059272A 2012-03-15 2012-03-15 エポキシ樹脂組成物、エポキシ樹脂シート、金属ベース回路基板 Active JP5919048B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012059272A JP5919048B2 (ja) 2012-03-15 2012-03-15 エポキシ樹脂組成物、エポキシ樹脂シート、金属ベース回路基板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012059272A JP5919048B2 (ja) 2012-03-15 2012-03-15 エポキシ樹脂組成物、エポキシ樹脂シート、金属ベース回路基板

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013194060A JP2013194060A (ja) 2013-09-30
JP5919048B2 true JP5919048B2 (ja) 2016-05-18

Family

ID=49393430

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012059272A Active JP5919048B2 (ja) 2012-03-15 2012-03-15 エポキシ樹脂組成物、エポキシ樹脂シート、金属ベース回路基板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5919048B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019004101A (ja) * 2017-06-19 2019-01-10 株式会社村田製作所 蓄電デバイス
JP6896591B2 (ja) * 2017-11-14 2021-06-30 Eneos株式会社 プリプレグ、繊維強化複合材料及び成形体

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001302823A (ja) * 2000-04-24 2001-10-31 Nippon Mitsubishi Oil Corp 繊維強化複合材料用樹脂組成物、プリプレグおよび繊維強化複合材料
JP2007142346A (ja) * 2005-10-21 2007-06-07 Denki Kagaku Kogyo Kk 金属ベース基板とそれを用いる樹脂封止型半導体装置の製造方法
JP5259580B2 (ja) * 2007-04-24 2013-08-07 パナソニック株式会社 エポキシ樹脂組成物、樹脂フィルム、プリプレグ、及び多層プリント配線板
JP5347630B2 (ja) * 2009-03-26 2013-11-20 東レ株式会社 エポキシ樹脂組成物、プリプレグ、繊維強化複合材料
JP5733679B2 (ja) * 2008-11-28 2015-06-10 味の素株式会社 樹脂組成物
JP2013115180A (ja) * 2011-11-28 2013-06-10 Sumitomo Bakelite Co Ltd 金属ベース回路基板の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013194060A (ja) 2013-09-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5761639B2 (ja) 接着剤樹脂組成物、その硬化物、及び接着剤フィルム
JP2011168672A (ja) 絶縁シート
TWI543312B (zh) Method for manufacturing parts for laminated bodies and power semiconductor modules
TW201829632A (zh) 導熱性漿料以及電子裝置
JP2013098217A (ja) パワー半導体モジュール用部品の製造方法
JP7188070B2 (ja) 放熱絶縁シートおよび該シート硬化物を絶縁層とする積層構造体
JP2013143440A (ja) 金属ベース基板
JP5622267B2 (ja) 接着剤樹脂組成物、その硬化物、及び接着剤フィルム
JP2016155946A (ja) 熱硬化性樹脂組成物、熱伝導性樹脂シート、回路基板及びパワーモジュール
JP4987161B1 (ja) 絶縁材料
JP5919048B2 (ja) エポキシ樹脂組成物、エポキシ樹脂シート、金属ベース回路基板
JP2012116146A (ja) 絶縁シート及び積層構造体
JP5520183B2 (ja) 樹脂組成物、樹脂シート及び積層構造体
JP5766867B1 (ja) 半導体素子保護用材料及び半導体装置
TW201840727A (zh) 樹脂材料及積層體
JP2016023219A (ja) 半導体素子保護用の2液混合型の第1,第2の液及び半導体装置
JP2013245309A (ja) エポキシ樹脂組成物、エポキシ樹脂シート、金属ベース回路基板、bステージエポキシ樹脂シートの製造方法
JP5346363B2 (ja) 積層体
JP5092050B1 (ja) 積層体
KR101887337B1 (ko) 적층체
JP2018082164A (ja) 硬化性材料及び積層体
WO2021200871A1 (ja) 半硬化物複合体及びその製造方法、硬化物複合体及びその製造方法、並びに多孔質体に含浸させて用いられる熱硬化性組成物
JP2018082165A (ja) 硬化性材料及び積層体
JP2012188632A (ja) 絶縁材料及び積層構造体
JP2013107353A (ja) 積層構造体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141107

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20151126

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151201

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160405

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160411

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5919048

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250