JP5918390B2 - 太陽電池パネルの検査装置、及び太陽電池パネルの検査方法 - Google Patents

太陽電池パネルの検査装置、及び太陽電池パネルの検査方法 Download PDF

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Description

本発明は、太陽電池パネルの検査装置、及び太陽電池パネルの検査方法に関する。
近年、環境に配慮したクリーンなエネルギーへの関心の高まりから、エネルギー源が無尽蔵に存在する太陽光を利用した太陽光発電が注目されている。太陽光発電によって長期的に安定したエネルギーを供給するためには、発電に使用する太陽電池パネルに不具合が生じていないか定期的に検査する必要がある。
太陽電池パネルの検査では、通常、「クラック(マイクロクラックを含む)」や「断線」等の欠陥の有無の確認が行われる。太陽電池パネルの検査は一般に、作業員が検査機器を太陽電池パネルに近づけて行っている。しかし、太陽電池パネルが多数設置されていると必然的に作業に時間が掛かる上に、太陽電池パネルは屋外の高所に設置されているため、検査の際は作業員に大きな負担が伴う場合がある。そのため、作業員の安全を確保しながら欠陥検査の精度及び効率を向上させることが望まれている。
そこで、従来、太陽電池パネルの検査に関して、多数の太陽電池モジュールとパワーコンディショナーとの中から不良部分を一箇所で容易に特定できるようにした太陽光発電設備の監視装置があった(例えば、特許文献1を参照)。特許文献1によれば、太陽光発電設備の稼働中、当該監視装置の電力値取得回路で複数のパワーコンディショナーから夫々の瞬間電力値が常時取得され、その取得した各瞬間電力値とそれを出力した各パワーコンディショナーの機器情報とが表示回路により表示される。また、異常情報取得回路で異常情報を取得した場合は、その異常情報とそれを出力したパワーコンディショナーの機器情報とが表示回路により表示され、警報回路によって警報が報知される。このような構成によって、一つの監視装置の表示を確認するだけで、太陽電池アレイ全体の不良を一元的に管理できるとされている。
一方、検査対象が太陽電池パネルではないが、タッチスクリーンパネルの電気的特性を検査するために共振回路を用いた静電容量方式タッチスクリーンパネルの検査装置において、回路に電圧または電流を供給する電源部と、ITO電極の抵抗及び電極間の静電容量を直列に配置した静電容量方式タッチスクリーンパネル部と、電源部に接続され、電気的共振を起こすLC共振回路を含む共振部と、共振部の共振周波数を変化させる共振周波数変更部と、タッチスクリーンパネル部と共振周波数変更部とを接続する作動部とから構成される、タッチスクリーンパネルの電気的特性検査装置があった(例えば、特許文献2を参照)。特許文献2によれば、既存のタッチスクリーンパネルに簡単なLC共振回路を直列接続して共振周波数特性を取得することにより、タッチスクリーンパネルのITO電極の電気的特性を検出し、これをタッチスクリーンパネルの不良分析に利用できるようにしたとされている。
実用新案登録第3184828号公報 特開2012−122989号公報
上記のとおり、太陽電池パネルの検査は、高所での作業になるため危険や負担が伴う場合が多く、安全且つ効率的に検査を行うことが望まれている。この点、特許文献1に記載のように、太陽電池パネルに対して直接欠陥検査を行うのではなく、各太陽電池モジュールのパワーコンデショナーを監視する装置によって太陽光発電設備の不良を発見することは、作業員の負担軽減に役立つと思われる。しかし、特許文献1に記載されている監視装置は、どのパワーコンデショナーが不良であるかが判明しても、その不良原因が断線によるものか、あるいは劣化によるものかを判別することができない。そのため、結局、太陽電池パネルに対して別途検査を行う必要がある。また、特許文献2の装置は、共振回路を利用してパネルの不良を判別するものであるが、検査対象はスマートフォン等のタッチスクリーンパネルであり、太陽電池パネルとは規模や構造が大きく異なる。そのため、特許文献2の装置の構成をそのまま太陽電池パネルの検査装置に転用することは困難である。
このように、特許文献1及び特許文献2の検査装置では、太陽電池パネルの欠陥検査に際して、作業員の負担の軽減と効率的な検査とを両立させることは困難であり、改善の余地があった。本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、太陽電池パネルの欠陥の有無を容易に且つ正確に行うことを可能とする太陽電池パネルの検査装置、及び太陽電池パネルの検査方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明に係る太陽電池パネルの検査装置の特徴構成は、
検査対象の太陽電池パネルに検査交流波を入力する交流波入力部と、
前記太陽電池パネルから戻ってくる減衰交流波を計測する交流波計測部と、
前記検査交流波と前記減衰交流波とに基づいて前記太陽電池パネルのインピーダンスを算出する演算部と、
前記交流波入力部の周波数を変更する周波数変更部と、
前記太陽電池パネルの状態を判定する判定部と、
を備え、
前記周波数変更部は、前記太陽電池パネルのインピーダンスが最小値となるように前記交流波入力部の周波数を変更し、
前記判定部は、前記最小値を参照値と比較し、前記太陽電池パネルの状態を判定することにある。
上記課題で説明したように、従来の太陽電池パネルの検査装置は、設置されている全ての太陽電池パネルに対して、欠陥原因の如何に関わらず欠陥の有無を含めて検査を行っているため、太陽電池パネルの故障診断を完了するまで作業時間が掛かる等の問題があった。そこで、太陽電池パネルに検査機器を近づけて検査を行う前に、予め太陽電池パネルに欠陥の有無を確認することができれば、検査の効率を向上させることが可能となる。つまり、欠陥が存在しないことが分かった太陽電池パネルに対しては、作業員が実際に検査機器を近づけて行う検査を省略することができ、作業員の負担を軽減することができる。
この点、本構成の太陽電池パネルの検査装置であれば、太陽電池パネルが設置された状態において、太陽電池パネルのインピーダンスの情報のみで太陽電池パネルの状態を判定することができる(本構成の詳細については、後の「発明を実施するための形態」の中で説明する。)。このため、太陽電池パネルに近づいて行う検査の前に、検査対象の太陽電池パネルが少なくとも「正常」又は「異常」のどちらの状態であるかを確認することができる。そして、「正常」と判定された場合は、その後の検査は当該太陽電池パネルに対しては不要となる。一方、「異常」と判定された場合は、検査対象の太陽電池パネルには何らかの欠陥が存在しているため、作業員は実際に太陽電池パネルに検査機器を近づけて検査を行う作業に取り掛かる。このように、検査の初期段階において、検査が必要な太陽電池パネルかどうかを判定することができるため、作業時間の短縮に繋がり、作業員の負担を軽減することができる。
なお、本明細書において「太陽電池パネル」は、複数の太陽電池パネルが接続された太陽電池モジュールや、太陽電池ストリングを包含する意味として使用する。また、「検査交流波」とは、検査対象となる太陽電池パネルに送出される交流波(送出交流波)を意味する。一方、「減衰交流波」とは、検査交流波に対応する交流波のことであり、太陽電池パネルに送出された検査交流波(送出交流波)が、太陽電池パネルの回路を巡って検査装置に戻ってきた交流波、つまり、検査装置が受信する交流波(受信交流波)を意味する。
本発明に係る太陽電池パネルの検査装置において、
前記判定部は、前記最小値が前記参照値の5倍以上である場合に前記太陽電池パネルが異常状態にあると判定し、前記最小値が前記参照値の2倍以上5倍未満である場合に前記太陽電池パネルが劣化状態にあると判定することが好ましい。
本構成の太陽電池パネルの検査装置であれば、検査交流波と減衰交流波とに基づいて、太陽電池パネルのインピーダンスを算出し、当該インピーダンスの最小値と、参照値とを比較する。このとき、最小値が参照値の5倍以上である場合は、太陽電池パネルが異常状態にあると判定し、最小値が参照値の2倍以上5倍未満である場合は、太陽電池パネルが劣化状態にあると推定する。ここで、「異常」とは、例えば、太陽電池パネルに断線が生じている状態を意味する。従って、インピーダンスの最小値を算出することにより、太陽電池パネルの欠陥の原因が断線であるのか、劣化であるのかを判別することできる。このように、本構成の太陽電池パネルの検査装置では、予め欠陥系統(ストリング)を突き止めているため、作業員が検査機器を太陽電池パネルに近づけて欠陥箇所を特定した際、当該欠陥箇所に対して最適な修理等を行うことができ、検査の効率が向上する。その結果、作業時間を短縮することができ、作業員の負担を軽減することができる。また、太陽電池パネルの欠陥原因を予め判別することができるが、この後に作業員が検査機器によって欠陥検査を行うため、精度の高い検査となり、太陽電池パネルの長期信頼性も向上させることができる。
本発明に係る太陽電池パネルの検査装置において、
前記太陽電池パネルは、複数の太陽電池セルが接続されてなる太陽電池モジュールであることが好ましい。
太陽電池パネルは、交流回路的には一般に、抵抗(Rs成分)と誘導性リアクタンス(L成分)と容量性リアクタンス(C成分)とが直列に接続した等価回路で表されると考えることができ、太陽電池パネルを直列(または並列)に接続すると、L成分の影響を受けて周波数特性が大きく変化する傾向がある。
この点、本構成の太陽電池パネルの検査装置は、インピーダンスの最小値から太陽電池パネルの状態を判定するものであるため、L成分とC成分とがつり合うような周波数に検査交流波を調整することで、モジュール化(またはストリング化)によるL成分の影響を最小限に抑えることができる。従って、本構成の太陽電池パネルの検査装置は、特に複数の太陽電池セルが接続されてなる太陽電池モジュールに対して好適に利用することができる。
本発明に係る太陽電池パネルの検査装置において、
前記交流波入力部及び前記交流波計測部は、前記太陽電池パネルの発電電圧より大きい耐電圧を有するコンデンサを介して前記太陽電池パネルに接続されていることが好ましい。
太陽電池パネルが光エネルギーを受けて発電する電流は高電圧(例えば、数百ボルト)の直流であり、この直流を検査装置に印加すると検査装置が壊れてしまう可能性が高い。そこで、本構成の太陽電池パネルの検査装置は、太陽電池パネルに接続する際、太陽電池パネルの発電電圧より大きい耐電圧を有するコンデンサが介されている。このため、太陽電池が発電した高電圧の直流はコンデンサによりカットされ、正しい検査結果を得ることができる。
本発明に係る太陽電池パネルの検査装置において、
前記太陽電池パネルから前記交流波入力部及び前記交流波計測部に到来するパルス波を遮断する遮断回路が、前記コンデンサの前段に設けられることが好ましい。
太陽電池パネルに検査装置を接続すると、その瞬間に高電圧のパルス波が検査装置の交流波入力部及び交流波計測部に伝達され、検査装置の故障を招く場合がある。そこで、本構成の太陽電池パネルの検査装置では、コンデンサの前段に遮断回路を設けている。これにより、パルス波の衝撃から交流波入力部及び交流波計測部を保護し、破損を防止することができる。
本発明に係る太陽電池パネルの検査装置において、
前記遮断回路は、高抵抗部と導通部とを切り替え可能なスイッチ回路であることが好ましい。
上記のように、本構成の太陽電池パネルの検査装置は、太陽電池パネルに検査装置を接続した際に受け得る大きなパルス波を遮断回路によって遮断し、交流波入力部及び交流波計測部を保護している。このような大きなパルス波は、検査開始時に太陽電池パネルに検査装置を接続した瞬間に発生する現象であり、一旦検査装置を接続した後はパルス波の問題は発生しない。そこで、本構成の太陽電池パネルの検査装置は、遮断回路を高抵抗部と導通部とを切り替え可能なスイッチ回路として構成している。ここで、「切り替え」とは、スイッチを開閉することを意味する。スイッチを閉じた状態にすると、高抵抗部と導通部との両方に接続されるが、検査交流波は抵抗が低い導通部を流れることになる。一方、スイッチを開いた状態にすると、導通部が切断されて検査交流波は高抵抗部を流れることになる。このような構成により、検査開始時には高抵抗部に切り替えてパルス波の到来を防止し、その後は導通部に切り替えて不要な高抵抗部を回路から切り離している。従って、検査中は太陽電池パネルのインピーダンスの最小値を適切に算出することができ、正しい検査結果を得ることができる。
本発明に係る太陽電池パネルの検査装置において、
前記周波数変更部は、前記交流波入力部の周波数を50〜2500kHzの範囲で変更することが好ましい。
本構成の太陽電池パネルの検査装置は、交流波入力部の周波数を上記の範囲内で変更するため、太陽電池パネルの直列(または並列)接続による周波数特性の変化をカバーし、C成分とL成分との影響を相殺しながら、太陽電池パネルのインピーダンスの最小値を確実に算出することができる。
本発明に係る太陽電池パネルの検査装置において、
前記太陽電池パネルは接続箱に集約するように配線され、前記交流波入力部及び前記交流波計測部は、前記接続箱を介して前記太陽電池パネルに接続されていることが好ましい。
上記にて説明したように、太陽電池パネルは屋外の高所に設置されているため、作業員が検査機器を太陽電池パネルに近づけて行う検査には危険が伴う場合がある。この点、本構成の太陽電池パネルの検査装置は、上記のように接続箱を介して交流波を入力し、減衰交流波を計測する構成であるため、当該接続箱にて検査対象の太陽電池パネルについて欠陥の有無を容易に確認することができる。従って、作業員の負担を軽減し、欠陥検査の作業効率を向上させることができる。
上記課題を解決するための本発明に係る太陽電池パネルの検査方法の特徴構成は、
検査対象の太陽電池パネルに検査交流波を入力する交流波入力工程と、
前記太陽電池パネルから戻ってくる減衰交流波を計測する交流波計測工程と、
前記検査交流波と前記減衰交流波とに基づいて前記太陽電池パネルのインピーダンスを算出する演算工程と、
前記検査交流波の周波数を変更する周波数変更工程と、
前記太陽電池パネルの状態を判定する判定工程と、
を包含し、
前記周波数変更工程において、前記太陽電池パネルのインピーダンスが最小値となるように前記検査交流波の周波数を変更し、
前記判定工程において、前記最小値を参照値と比較し、前記太陽電池パネルの状態を判定することにある。
本構成の太陽電池パネルの検査方法は、上記の太陽電池パネルの検査装置を利用して太陽電池パネルの欠陥検査を行うため、検査の精度や作業効率の向上を実現することができる。
図1は、太陽電池パネルに関する説明図であり、(a)は太陽電池パネルの概略構成図であり、(b)は太陽電池パネルの等価回路図である。 図2は、本発明に係る太陽電池パネルの検査装置に関する説明図であり、(a)は太陽電池パネルに交流波を入力したときの交流波の流れを示す図であり、(b)は(a)から導かれる実質的な等価回路図である。 図3は、太陽電池パネルの接続枚数別に計測した周波数とインピーダンスとの関係を示すグラフである。 図4は、太陽電池パネルの検査装置の概略構成図である。 図5は、太陽電池パネルの検査装置に関する回路図である。 図6は、太陽電池パネルの検査装置が実行する演算に関する回路図である。 図7は、太陽電池パネルの検査装置を用いて実施する太陽電池パネルの検査方法のフローチャートである。
以下、本発明の太陽電池パネルの検査装置、及び太陽電池パネルの検査方法に関する実施形態を、図1〜図7に基づいて説明する。ただし、本発明は、以下に説明する実施形態や図面に記載される構成に限定されることを意図しない。
<太陽電池パネルの検査装置>
初めに、本発明の太陽電池パネルの検査装置を開発するにあたり、本発明者は太陽電池パネルの構成及び等価回路について以下のような考察をした。これについて図1に基づいて説明する。
[太陽電池パネルの等価回路]
図1は、太陽電池パネルMに関する説明図である。図1(a)は、太陽電池パネルMの概略構成図である。太陽電池パネルMは複数のセルSが直列に接続された太陽電池モジュールとして構成され、太陽電池パネルMどうしも所望の枚数が直列に接続される。図1(a)では4枚の太陽電池パネルMを例示している。夫々の太陽電池パネルMを構成するセルSは、負の電荷を有する電子を多く含むn型半導体と、正の電荷を有するホールを多く含むp型半導体とが接合されたものである。ホールがn型半導体に入ると電子と結合する。これと同様に、電子がp型半導体に入るとホールと結合する。このように、n型半導体とp型半導体とが接合した際、接合面では電子もホールもない空乏層と呼ばれる領域が形成される。この空乏層には電界が生じており、空乏層に太陽光が入射すると光が半導体に吸収されて電子とホールが生じ、これらが電界で押し出されることにより外部回路へ電流として流れる。この一連の仕組みが発電である。太陽電池パネルMで生成された電流は直流であり、電気として利用するためには交流に変換する必要がある。図1(a)に示すように、太陽電池パネルMの各配線は接続箱1に集約されており、接続箱1はさらにパワーコンディショナー2に接続されている。太陽電池パネルMで発電された直流は、パワーコンディショナー2によって交流に変換され、工場、オフィス、住居等で電力として利用される。
図1(b)は、太陽電池パネルMを構成する1枚のセルSにおける等価回路図である。太陽電池パネルM全体の構成は上記のとおりであるが、電気回路図で考えた場合、太陽電池パネルMを構成する1枚のセルSは、図1(b)に示すように定電流源(I成分)、並列ダイオード(D成分)、直列抵抗(Rs成分)、及び並列抵抗(Rsh成分)の組み合わせで表すことができる。太陽電池パネルMはセルSを直列に接続したモジュール構造をしているが、図1(b)に示す等価回路がセルSの枚数だけ直列に接続したものと考えることができる。従って、太陽電池モジュールの等価回路図は、直列抵抗等の各成分の値は変わるものの、セルSが1枚のときと同様に図1(b)の等価回路図として表すことができる。
図2は、本発明に係る太陽電池パネルMの検査装置に関する説明図である。図2(a)は、太陽電池パネルMに交流波を入力したときの交流波の流れを示す図である。図2(b)は、図2(a)から導かれる実質的な等価回路図である。上記のとおり、セルS内には空乏層が形成され電界が生じている。ここに交流波を入力すると、交流波は空乏層を電荷が蓄えられるコンデンサとして捉えるため、図2(a)に示すように、等価回路図には容量性リアクタンス(C成分)を表記することができる。そして、図2(a)中の矢印で示すように、交流波は並列抵抗(Rsh成分)を通らず、電気容量の大きいコンデンサを通る。つまり、図2(a)において、実線で示してある部分の誘導性リアクタンス(L成分)、直列抵抗(Rs成分)、及び容量性リアクタンス(C成分)を通ることとなる。従って、図2(b)に示すように、太陽電池パネルMに交流波を入力した場合の等価回路図は、実質的には直列抵抗(Rs成分)と誘導性リアクタンス(L成分)と容量性リアクタンス(C成分)とで表される等価回路図となる。
図2(b)のような等価回路図で表されるとき、Zをインピーダンス(Ω)、Rを抵抗(Ω)、ωを角周波数(rad/s)とすると、次の式(1)が成り立つ。
Figure 0005918390
式(1)において、角周波数ωは次の式(2)を意味する。
Figure 0005918390
式(1)において、ωLと1/ωCとが等しくなるようにω(すなわち、周波数f)の値を選択すれば、インピーダンスZは最小値となり、且つ抵抗Rの値と等しくなる。ここで、太陽電池パネルMに欠陥が存在すると、抵抗Rの値は欠陥が存在しない場合より大きくなる。そこで、本発明者らは、このインピーダンスZの最小値を算出することにより、太陽電池パネルMの欠陥の有無、及び当該欠陥が太陽電池パネルMの断線(異常状態)によるものか、又は劣化によるものかを判定することができる装置、及び検査方法を開発した。つまり、先ず欠陥が存在しない太陽電池パネルMについて、周波数fを変更しながら式(1)及び式(2)によりインピーダンスZの最小値を算出し、これを判定の基準となる参照値とする。次に、検査対象の太陽電池パネルMに対して、上記と同様に周波数fを変更しながらインピーダンスZの最小値を算出する。そして、この最小値と参照値とを比較することによって、太陽電池パネルMの欠陥の有無等を発見するものである。
図3は、太陽電池パネルの接続枚数別に計測した周波数とインピーダンスとの関係を示すグラフである。太陽電池パネルMは、通常、複数のセルSが直列に接続されてモジュール化した構成となっている。そのため、角周波数ω(すなわち、周波数f)とインピーダンスZとの関係を実際の太陽電池パネルの製品に適用できるのかを確認する必要がある。そこで、本発明者らは、太陽電池パネルの接続枚数毎に周波数特性の測定を行った。周波数特性の測定は、太陽電池パネルを1〜6枚、及び10枚接続した太陽電池モジュールについて行った。また、参考のため、太陽電池パネルを接続するケーブルのみ(すなわち、太陽電池パネルの接続枚数が0枚のもの)についても同様の測定を行った。周波数を低周波数から高周波数に徐々に上げていくと、図3に示された何れのグラフも、初期においてインピーダンスが急激に下降し、その後は、インピーダンスの下降が収まるか、あるいは上昇に転じた。インピーダンスの上昇は、太陽電池パネルの接続枚数が多いものほど急激であった。このような現象は、インピーダンスが下降しているときは、式(1)において、モジュール化によるC成分の影響が大きく関与していると考えられる。そして、ある周波数を境とするインピーダンスの下降の収束又は上昇は、モジュール化によるL成分の影響が大きく関与していると考えられる。従って、C成分とL成分とがつり合うような周波数を選択した場合、C成分及びL成分の両者の影響を抑えることができ、その結果としてインピーダンスは最小値となる。具体的に図3のグラフを検討すると、パネルの枚数が1枚の場合、周波数が450kHz付近までは、インピーダンスが急激に小さくなり、500kHz付近からなだらかな曲線を描きながらインピーダンスが徐々に上昇していることが分かる。このため、太陽電池パネルをモジュール化していない1枚の場合では、インピーダンスの最小値は判別が困難である。太陽電池パネルを2枚接続してモジュール化した場合は、1枚のときと同様に周波数が500kHz付近になると徐々にインピーダンスが上昇していくが、上昇率は1枚のときよりも大きくなる。さらに、太陽電池パネルの枚数が3枚、4枚と増加していくにつれて、急激なインピーダンスの下降から周波数が300〜400kHzを境として右上がりに大きく上昇していく様子が分かる。そして、太陽電池パネルの接続枚数が4枚からは、インピーダンスの最小値の判別が容易となり、太陽電池パネルの接続枚数が6枚以上になると、インピーダンスの最小値を明確に判別することができる。このように、本発明の検査装置では、太陽電池パネルの接続枚数が増加する、つまり、太陽電池モジュール構造が増加するにつれて、インピーダンスの最小値を明確に算出することができ、その値から太陽電池パネルの状態(欠陥の有無等)を判別することができる。従って、本発明の太陽電池パネルMの検査装置であれば、複数の太陽電池セルSが直列接続されて構成される太陽電池モジュールに対して好適に高精度な検査を実施することができる。
以下、本発明に係る太陽電池パネルMの検査装置100について説明する。
[太陽電池パネルの検査装置の構成]
図4は、本発明に係る太陽電池パネルMの検査装置100(以下、「検査装置100」と称する。)の概略構成図である。図5は、太陽電池パネルMの検査装置100に関する回路図である。図4に示すように、検査装置100は、接続箱1に接続されており、太陽電池パネルMに欠陥検査のための交流波を入力する交流波入力部10と、太陽電池パネルMから戻ってくる減衰交流波を計測する交流波計測部20と、交流波入力部10において入力する検査交流波の周波数を変更する周波数変更部30と、太陽電池パネルMのインピーダンスを算出する演算部40と、演算部40によって算出されたインピーダンスから太陽電池パネルMの状態を判定する判定部50とから構成されている。ここで、図4で示すように、検査装置100における交流波入力部10と交流波計測部20とは、接続箱1を介して太陽電池パネルMに接続されている。太陽電池パネルMは屋外の高所に設置されているため、作業員が検査機器を用いて行う検査には危険や負担が伴う。しかし、上記のような構成であれば、作業員が行う検査の前に予め接続箱1を介して太陽電池パネルMの状態を容易に確認することができる。このため、作業員は真に検査の必要な太陽電池パネルMを知ることができ、さらに、欠陥原因に応じた適切な修理の準備を行い、速やかに対処することができる。その結果、作業員の危険や負担が軽減し、検査の効率を向上させることができる。
〔交流波入力部、交流波計測部〕
太陽電池パネルMの欠陥検査のため、交流波入力部10は、太陽電池パネルMに周波数fの交流波(これを、「検査交流波f」と称する。)を入力する。検査交流波fは、図2(b)に示す等価回路を通るが、このとき、抵抗(Rs成分)によっていくらか減衰する。この減衰した交流波を検査交流波fに対して減衰交流波gと称する。交流波計測部20は、太陽電池パネルMから戻ってくる減衰交流波gを計測する。検査交流波f及び減衰交流波gは、インピーダンスZの演算に利用される。上記で説明したように、太陽電池パネルMは光エネルギーを受けて直流電流を生成し、直流はパワーコンディショナー2によって交流に変換される。交流波入力部10から太陽電池パネルMに検査交流波fを適切に入力し、交流波計測部20によって太陽電池パネルMから戻ってくる減衰交流波gを正しく計測するためには、太陽電池パネルMが生成する直流を排除する必要がある。そこで、本構成の検査装置100では、図5に示すように、交流波入力部10及び交流波計測部20を、太陽電池パネルMの発電電圧より大きい耐電圧を有するコンデンサC1,C2を夫々介して、太陽電池パネルMに接続する構成を採用している。これにより、太陽電池パネルMが発電した直流はコンデンサC1,C2によってカットされるため、減衰交流波gを正しく計測することが可能となる。
また、太陽電池パネルMに検査装置100を接続すると、その瞬間に高電圧のパルス波が検査装置100の交流波入力部10及び交流波計測部20に伝達され、検査装置100の故障を招く場合がある。そこで、図5の点線枠で囲んだ部分で示すように、本発明の検査装置100においては、コンデンサC1,C2の前段に高抵抗部60を含む遮断回路70を設けることによって、パルス波の衝撃による交流波入力部10及び交流波計測部20の破損を防止している。一方、このようなパルス波は、太陽電池パネルMに検査装置100を接続した瞬間にのみ生じる現象である。そのため、検査開始時のみパルス波を回避すればよく、パルス波の回避後は遮断回路70の高抵抗部60は不要となる。そこで、検査装置100では図5に示すように、遮断回路70は、高抵抗部60又は高抵抗部60が存在しない導通部のどちらかに接続することができるよう、切り替え可能なスイッチ回路として構成されている。このように、検査装置100は、検査開始時に高抵抗部60に接続してパルス波の到来を防止した後、導通部に接続するよう変更して不要な高抵抗部60を回路から切り離すことができる。従って、検査中は太陽電池パネルMのインピーダンスZの値を適切に算出することができ、正しい検査結果を得ることができる。
〔周波数変更部〕
周波数変更部30は、太陽電池パネルMのインピーダンスZが最小値となるように、検査交流波f(周波数fの交流波)を変更する。具体的には、式(1)及び式(2)において、ωLと1/ωCとが等しくなるように周波数fの値を変更させてゆき、ωLと1/ωCとが等しくなったときのインピーダンスZの値を見つけることができれば、抵抗Rの値を得ることができる。そのため、周波数変更部30によって検査交流波f(周波数fの交流波)を調整する。このとき、周波数変更部30は、50〜2500kHzの範囲で周波数fを変更する。この範囲であれば、太陽電池パネルMのモジュール化による周波数特性の変化をカバーし、C成分とL成分との影響をコントロールしながら、太陽電池パネルMのインピーダンスZの値を算出し、最終的にインピーダンスZが最小値となる周波数fを特定することができる。
〔演算部〕
演算部40は、検査交流波fと減衰交流波gとに基づいて太陽電池パネルMのインピーダンスZの値を算出する。ここで、検査交流波fに対応する電圧をV0とし、減衰交流波gに対応する電圧をV1とし、テスターの抵抗をR1とし、太陽電池パネルMの抵抗をR2とすると、図6に示すような等価回路図で表すことができる。図6に示すように、R1及びR2は直列に接続されているため、以下のような分圧の式が成り立つ。
Figure 0005918390
式(3)から以下の式(4)を導くことができる。
Figure 0005918390
式(4)において、V0は交流波入力部10から検査交流波fを入力する際に設定される電圧であり、V1は交流波計測部20により計測される減衰交流波gの電圧であり、R1は既知であるから、式(4)にV0、V1、及びR1を代入すれば、太陽電池パネルMの抵抗R2の値を算出することができる。ここで、式(4)における抵抗R2は太陽電池パネルMの抵抗を意味するから、式(1)における抵抗Rに相当する。そして、上記にて説明したように、式(1)及び(2)に基づいて、周波数変更部30によりωLと1/ωCとが等しくなるように周波数fの値を変更してゆき、その都度、インピーダンスZの値が算出され、最終的にインピーダンスZの最小値を算出することができる。演算部40によって算出されたインピーダンスZの最小値は判定部50で使用されるため、例えば、メモリやハードディスク等にデータとして記憶される。
〔判定部〕
判定部50は、演算部40によって算出された太陽電池パネルMのインピーダンスZの最小値と参照値とを比較して太陽電池パネルMの状態を判定する。ここで、参照値とは、欠陥が存在しない太陽電池パネルMに対して、検査装置100によって予め算出されたインピーダンスZの最小値のことである。太陽電池パネルMに欠陥が存在すると、欠陥が存在しない太陽電池パネルMより抵抗値が大きくなる。そのため、演算部40により算出されたインピーダンスZの最小値と参照値とを比較すれば、検査対象の太陽電池パネルMに欠陥が存在するかどうか判別することができる。判定基準としては、例えば、インピーダンスZの最小値が参照値の5倍以上である場合は、太陽電池パネルMは断線状態であり、インピーダンスZの最小値が参照値の5倍未満である場合は、太陽電池パネルMは劣化状態であると判定することができる。なお、この判定の基準となる倍率は一例であり、太陽電池パネルの種類や使用環境等に応じて、5〜20倍に設定することができる。このように、判定部50では、単に太陽電池パネルMの欠陥の有無を判定するだけではなく、その欠陥が太陽電池パネルMの断線に起因するものなのか、あるいは劣化に起因するものかまで判定することができる。従って、太陽電池パネルMに直接検査機器を近づけて行う検査に際し、作業員は真に検査の必要な太陽電池パネルMを予め知ることができ、さらに、欠陥原因に応じた適切な修理の準備を行い、速やか対処することができる。その結果、作業員の負担が軽減し、検査効率を向上させることができる。
<太陽電池パネルの検査方法>
次に、検査装置100を用いた太陽電池パネルMの検査方法(以下、「検査方法」とする。)について説明する。図7は、検査装置100用いて実施する太陽電池パネルMの検査方法のフローチャートである。検査方法は、主に、交流波入力工程、交流波計測工程、演算工程、周波数変更工程、及び判定工程の各工程を経て実施される。なお、以下の検査方法の説明及び図7において、検査方法における各ステップを記号「S」で示してある。
[検査装置の配置設定]
検査装置100を用いて太陽電池パネルMの欠陥検査を行うにあたり、検査装置100の各構成要素を適切に配置し、太陽電池パネルMに接続する。検査装置100は交流波入力部10及び交流波計測部20を太陽電池パネルMに接続箱1を介して接続する。ここで、太陽電池パネルMによる直流は交流に変換されるため、単に交流波入力部10から検査交流波fを入力すると、減衰交流波gを正しく計測することができず、太陽電池パネルMの検査に支障を来す虞がある。そのため、図5に示すように、交流波入力部10及び交流波計測部20と、太陽電池パネルMとの間に太陽電池パネルMの発電電圧より大きい耐電圧を有するコンデンサC1,C2を配置する。これにより、太陽電池パネルMの発電による直流をカットできるため、減衰交流波gを正しく計測することができる。
また、検査開始時に発生するパルス波による交流波入力部10及び交流波計測部20の故障を防止するため、図5に示すように上記にて配置したコンデンサC1,C2の前段にスイッチによって高抵抗部60と導通部とを切り替え可能とする遮断回路70を設ける(図5において、点線枠で囲まれた部分である。)。
[検査開始〜導通部接続(S0〜S3)]
上記のように検査装置100の各構成要素を適切に配置した後、太陽電池パネルMに対して欠陥検査を開始する(S0)。
先ず、交流波入力部10と交流波計測部20とを太陽電池パネルMに接続するが、検査開始時にこれらを太陽電池パネルMに直接接続すると、高電圧のパルス波が交流波入力部10及び交流波計測部20に到来し、その衝撃で検査装置100が破損する虞がある。そのため、図5の点線枠にて示した遮断回路70において、スイッチを開いて高抵抗部60側のみを導通させた高抵抗部接続状態にする(S1)。一方、パルス波は検査開始時のみに生じる現象であるため、高抵抗部60によってパルス波を処理した後は、回路を高抵抗部60側に導通状態のままにしておく必要はない。そのため、パルス波の処理が完了したかどうかを判断し(S2)、パルス波の処理が完了した後は(S2;YES)、図5の点線枠にて示した遮断回路70のスイッチを閉じる。そうすると、抵抗値が小さい導通部側を電流が流れる導通部接続状態となる(S3)。ステップ2において、パルス波の処理がまだ完了していない場合は(S2;NO)、高抵抗部60側への接続を継続する(S1)。このように、ステップ0〜3を実行することで、太陽電池パネルMの検査を実施する準備を整える。
[交流波入力工程(S4)]
次に、交流波入力部10から太陽電池パネルMに検査交流波fを入力する(S4)。検査装置100は、式(1)に基づいてインピーダンスZの最小値を得ることが目的である。図3に示すように、太陽電池パネルの接続枚数別に計測した周波数特性のグラフから、インピーダンスZの最小値はグラフの極小値であることが分かる。そのため、検査交流波fの入力は、低周波数から徐々に高周波数へシフトする方向とすることが好ましい。このように入力することで、周波数特性のグラフの極小値となる点、すなわち、インピーダンスZの最小値を効率良く得ることができる。ステップ4を交流波入力工程とする。
[交流波計測工程(S5)]
ステップ4において交流波入力部10から太陽電池パネルMに入力された検査交流波fは、太陽電池パネルMの抵抗成分(図2(b)に示される等価回路図において、Rsに相当する。)の影響により減衰され、減衰交流波gとして太陽電池パネルMから戻ってくる。このときの減衰交流波gを交流波計測部20によって計測する(S5)。太陽電池パネルMに欠陥が存在する場合、この抵抗成分の影響が大きくなるため、減衰交流波gを計測して後で説明する演算工程及び判定工程を実行することにより、太陽電池パネルMの状態を判定することができる。ステップ5を交流波計測工程とする。
[演算工程(S6〜S7)]
次に、検査交流波fと減衰交流波gとに基づいて、演算部40によって太陽電池パネルMのインピーダンスZの値を算出する(S6)。なお、ステップ6における計算は、n回目としてカウントされる。インピーダンスZは、式(1)〜(4)の各計算式に基づいて複数回算出され、算出されたインピーダンスZの値(n回目)は、前回算出されたインピーダンスの値(n−1回目)と比較される(S7)。ステップ6及びステップ7を演算工程とする。ここで、ステップ7について詳細に説明すると、上記で説明したとおり、太陽電池パネルMのインピーダンスZの最小値は、図3に示された周波数特性のグラフから極小値である。従って、例えば、n回目に算出したインピーダンスZの値が、n−1回目に算出したインピーダンスZの値と比較して大きくなっている場合(S7;YES)、n−1回目に算出したインピーダンスZの値が極小値、すなわち、インピーダンスZの最小値であると認定できる。一方、n回目に算出したインピーダンスZの値が、n−1回目に算出したインピーダンスZの値より小さい場合(S7;NO)、インピーダンスZの最小値(極小値)はまだ判明していないため、n+1回目の測定では周波数fをn回目より高く調整し(S8)、検査交流波fを再び交流波入力部10から入力して交流波入力工程(S4)を行う(検査交流波fの周波数を変更する工程(S8)については後で説明する。)。そして、検査交流波fと減衰交流波gとに基づいて演算工程(S6〜S7)を実行する。なお、演算工程が初回(n=1)の場合は、そのまま後述の周波数変更工程(S8)に進行する。
[周波数変更工程(S8)]
ステップ6のインピーダンスZの算出を経て、ステップ7においてインピーダンスZが前回の測定値より大きい値ではないと判断された場合(S7;NO)、検査交流波fの周波数を周波数変更部30によって変更する(S8)。本発明に係る検査方法は、太陽電池パネルMのインピーダンスZの最小値に基づいて欠陥状態を判定する。そのため、式(1)及び(2)において、ωLと1/ωCとが等しくなるような周波数fを選択する必要がある。周波数fの選択は、上述のとおり、n回目に交流波入力部10に入力した検査交流波fによって演算部40が算出したインピーダンスZの値が、n−1回目に算出したインピーダンスZの値より小さい場合(S7;NO)、周波数fをn回目より高くなるように変更し(S8)、n+1回目として再び太陽電池パネルMに検査交流波fを入力する(S4)。そして、ステップ5、ステップ6へと進み、インピーダンスZの値を算出し、ステップ7でn回目の演算工程で算出したインピーダンスZの値と比較する。
このように、式(1)においてインピーダンスZが最小値(極小値)となるような周波数fが見つかるまで、ステップ4〜8を繰り返す。インピーダンスZの最小値が得られた場合、次の工程へと進む。なお、インピーダンスZの最小値は、次の工程で使用するため、例えば、メモリやハードディスク等にデータとして記憶しておく。
[判定工程(S9〜S13)]
ステップ4〜8によって太陽電池パネルMのインピーダンスZの最小値が算出されたら、当該最小値を参照値と比較する(S9)。ここで、参照値とは、欠陥が存在しない太陽電池パネルMに対して、検査装置100によって予め算出しておいたインピーダンスZの最小値のことである。太陽電池パネルMに欠陥が存在すると、欠陥が存在しない太陽電池パネルMより抵抗値が大きくなる。そのため、ステップ4〜8の一連の工程で算出された太陽電池パネルMのインピーダンスZの最小値が、参照値と等しいかどうかを判定する(S9)。ここで、インピーダンスZの最小値と参照値との同一性は、実質的に同一であるか否かで判定され、その判定基準は、検査条件や要求される検査精度等に応じて決めることができる。例えば、インピーダンスZの最小値が参照値から±10%の範囲にあれば、両者は実質的に同一と判定することができる。インピーダンスZの最小値が参照値と等しい場合(S9;YES)、検査対象の太陽電池パネルMには欠陥が存在しておらず、「正常状態」と判定される(S10)。その後、検査を続行するか否かを判定する(S14)。一方、インピーダンスZの最小値が参照値と等しくない場合(S9;NO)、太陽電池パネルMには何らかの欠陥が存在していると予測されるため、欠陥の原因の判定が行われる。
ステップ11では、参照値に対するインピーダンスZの最小値の倍率が求められる(S11)。インピーダンスZの最小値が参照値の5倍未満である場合、太陽電池パネルMのインピーダンスZが増大傾向にあるため、太陽電池パネルMは「劣化状態」にあると判定される(S12)。一方、インピーダンスZの最小値が参照値の5倍以上である場合、太陽電池パネルMのインピーダンスZが過剰に増大しているため、「異常状態」にあると判定される(S13)。このステップ9〜13の一連の工程を判定工程とする。判定工程によれば、適切に設定された判定基準に基づいて、太陽電池パネルMの状態を詳細に判定することができる。
なお、上記の判定基準となる参照値に対するインピーダンスZの最小値の倍率は一例であり、例えば、太陽電池パネルの種類や枚数、使用環境等に応じて、前記倍率を5〜20倍に設定することができる。ステップ9〜13の判定工程において、太陽電池パネルMが劣化状態又は異常状態であると判定された場合、欠陥箇所を具体的に発見するため、作業員は検査機器を直接太陽電池パネルMに近づけて検査を行う。
判定工程において、例えば、太陽電池パネルMの状態が「劣化状態」と判定された場合、その劣化がどの程度進行しているかまで判定できれば、検査精度をさらに向上させることができ、その後の作業員による検査効率を向上させることができる。太陽電池パネルMの劣化程度の判定は、太陽電池パネルMの段階的な状態判定によって可能となる。例えば、参照値に対するインピーダンスZの最小値が1倍超2倍未満の場合は太陽電池パネルMの劣化状態を「やや劣化している」と判定し、2倍以上3倍未満の場合は「劣化している」と判定し、3倍以上4倍未満の場合は「とても劣化している」と判定し、4倍以上5倍未満の場合は「非常に劣化している」と判定するように設定する。この場合、太陽電池パネルMの微妙な劣化状態まで判定できるため、例えば、劣化が相当進行した太陽電池パネルMを優先的に補修又は交換し、それほど劣化が進行していない太陽電池パネルMについては経過観察とすることで、太陽電池パネルM全体としての品質を一定以上に維持しながら、修繕コストを抑制することが可能となる。なお、上記の段階的な判定における基準は一例であり、太陽電池パネルMの種類や枚数、使用環境等、また、判定基準となる参照値に対するインピーダンスZの最小値の倍率に応じて最適な段階判定の基準を設けることが可能である。
ステップ0〜13の一連の工程によって一つの太陽電池パネルMに対する欠陥検査は終了するが、引き続き太陽電池パネルMの検査を続行するか否かを判断する(S14)。検査を続行する場合は(ステップ14;YES)、次の太陽電池パネルに移動し(ステップ15)、検査装置100を適切にセットしてステップ1〜14までの各工程を繰り返し行う。検査を続行しない場合は(ステップ14;NO)、検査を終了する(S16)。
このように、本発明に係る太陽電池パネルMの検査方法は、太陽電池パネルMに直接検査機器を近づけて行う検査に際し、作業員は検査が必要な太陽電池パネルMを予め知ることができる。さらに、欠陥原因に応じた適切な修理を行う準備を行い、速やか対処することができる。その結果、作業員の負担が軽減し、検査効率を向上させることができる。
本発明の太陽電池パネルの検査装置、及び太陽電池パネルの検査方法は、太陽電池の検査に利用されるものであるが、太陽電池パネル以外の検査に利用することも可能である。
1 接続箱
10 交流波入力部
20 交流波計測部
30 周波数変更部
40 演算部
50 判定部
100 太陽電池パネルの検査装置
f 検査交流波(周波数)
g 減衰交流波
M 太陽電池パネル
S セル
Z インピーダンス

Claims (7)

  1. 検査対象の太陽電池パネルに検査交流波を入力する交流波入力部と、
    前記太陽電池パネルから戻ってくる減衰交流波を計測する交流波計測部と、
    前記検査交流波と前記減衰交流波とに基づいて前記太陽電池パネルのインピーダンスを算出する演算部と、
    前記交流波入力部の周波数を変更する周波数変更部と、
    前記太陽電池パネルの状態を判定する判定部と、
    を備え、
    前記交流波入力部及び前記交流波計測部は、前記太陽電池パネルの発電電圧より大きい耐電圧を有するコンデンサを介して前記太陽電池パネルに接続され、
    前記周波数変更部は、前記太陽電池パネルのインピーダンスが最小値となるように前記交流波入力部の周波数を変更し、
    前記判定部は、前記最小値を参照値と比較し、前記太陽電池パネルの状態を判定する太陽電池パネルの検査装置。
  2. 前記判定部は、前記最小値が前記参照値の5倍以上である場合に前記太陽電池パネルが異常状態にあると判定し、前記最小値が前記参照値の2倍以上5倍未満である場合に前記太陽電池パネルが劣化状態にあると判定する請求項1に記載の太陽電池パネルの検査装置。
  3. 前記太陽電池パネルは、複数の太陽電池セルが接続されてなる太陽電池モジュールである請求項1又は2に記載の太陽電池パネルの検査装置。
  4. 前記太陽電池パネルから前記交流波入力部及び前記交流波計測部に到来するパルス波を遮断する遮断回路が、前記コンデンサの前段に設けられる請求項1〜3の何れか一項に記載の太陽電池パネルの検査装置。
  5. 前記遮断回路は、高抵抗部と導通部とを切り替え可能なスイッチ回路である請求項4に記載の太陽電池パネルの検査装置。
  6. 前記周波数変更部は、前記交流波入力部の周波数を50〜2500kHzの範囲で変更する請求項1〜5の何れか一項に記載の太陽電池パネルの検査装置。
  7. 前記太陽電池パネルは接続箱に集約するように配線され、前記交流波入力部及び前記交流波計測部は、前記接続箱を介して前記太陽電池パネルに接続されている請求項1〜6の何れか一項に記載の太陽電池パネルの検査装置。
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