JP2016123232A - 太陽電池の検査方法およびその装置並びに太陽電池検査装置に用いられる信号源 - Google Patents

太陽電池の検査方法およびその装置並びに太陽電池検査装置に用いられる信号源 Download PDF

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Abstract

【課題】太陽電池に含まれているバイパスダイオードの故障(オープン故障)を日照時においても確実に検出できるようにする。【解決手段】太陽電池100に含まれているバイパスダイオードDの順方向電圧をVf、その個数をn個として、信号源11から太陽電池100に対して、最大電圧EmがEm>Vf×nなる検査用電圧Eを太陽電池100が発生する電流波形とは異なる波形で印加し、そのときに太陽電池100内を流れる電流を電流検出手段12により検出し、電流検出手段12にて検出された検出電流内に検査用電圧Eによる検査電流の一部または全部が含まれていればバイパスダイオードDが正常であり、含まれていない場合にはオープン故障と判定する。【選択図】図1

Description

本発明は、太陽電池に含まれているバイパスダイオードの故障(オープン故障)を日照時においても確実に検出する太陽電池の検査方法およびその装置並びに太陽電池検査装置に用いられる信号源に関するものである。
まず、図4を参照して、本明細書において、太陽光発電の最小単位の発電パネルを符号101で示す「太陽電池セル」、直列に接続された所定数の太陽電池セル集合体の正極と負極との間にバイパスダイオードDを接続したセル集合体を符号102で示す「クラスタ」、クラスタの複数個を直列に接続したものを符号100で示す「太陽電池モジュール」と言う。
太陽電池モジュール100は、その複数個が直列に接続されてストリングと呼ばれるモジュール集合体を構成し、通常、複数のストリングが並列に接続され、ブレーカを介してパワーコンディショナーに接続される。
各クラスタ102において、発電電流は負極(−)から正極(+)に向けて流れるが、バイパスダイオードDは、そのアノードがクラスタ102の負極(−)側に接続され、カソードがクラスタ102の正極(+)側に接続される。
バイパスダイオードDは、クラスタ102の一部もしくは全部に陰がかかるなどして出力が低下した場合、隣接するクラスタ102から当該出力が低下しているクラスタに流れる電流をバイパスする役割を担っている。
したがって、バイパスダイオードDが何らかの原因で故障して開放(オープン)状態になると、隣接するクラスタ102からの電流が当該出力が低下しているクラスタに流れ込むことになる。出力が低下している当該クラスタは電気負荷となるため、流れ込んだ電流により発熱し、最悪の場合、過熱により火災事故になることがある。
このような理由により、太陽電池モジュール100に含まれているバイパスダイオードDがオープン故障しているかどうかを検査する必要がある。なお、この検査は、複数の太陽電池モジュール100を含むストリング単位で行われることもある。その検査手法の従来技術の一つとして、図5により、特許文献1に提案されているバイパスダイオードの故障検知装置について説明する。
なお、図4で説明したように、検査対象としての太陽電池モジュール100には、複数個の太陽電池セル101が含まれているが、図5では、太陽電池モジュール100に含まれているすべての太陽電池セル101を一つのフォトダイオードのシンボルで、また、すべてのバイパスダイオードDを一つのダイオードシンボルで表している。
図5に示すように、特許文献1によるバイパスダイオードの故障検知装置120は、電圧源121と電流計122とを備え、電圧源121は、太陽電池モジュール100の正極端子100aに対して負極100bを基準にした負の規定値の逆電圧(直流)を印加する。すなわち、電圧源121は、正極端子100a側が負電位、負極端子110b側が正電位となるような電圧を印加する。
日照時には、太陽電池セル101による発電電流が、図5の1点鎖線で示すように負極端子110bから正極端子100a側に向かう電流経路Aに沿って流れるが、電圧源121による電流は、各太陽電池セル101に含まれている寄生ダイオードの性質上、電流経路Aには流れず、図5の2点鎖線で示すバイパスダイオードDを通る電流経路Bに沿って流れる。
したがって、電流経路Aを通る電流をIa,電流経路Bを通る電流をIbとして、バイパスダイオードDが正常である場合には、電流計122にてIa+Ibの加算電流が測定されるが、バイパスダイオードDの少なくとも一つがオープン故障している場合には、電流経路Bが存在しなくなるため、電流計122にて測定される電流値は、電流経路Aを通る電流(発電電流)Iaのみとなる。
これにより、電流計122にて測定された電流値をI,予め設定されている電流検出閾値をThとして、I≧Th(もしくはI>Th)であればバイパスダイオードDは正常、I<Th(もしくはI≦Th)であればバイパスダイオードDはオープン故障であると判定する。
特開2014−11428号公報
上記特許文献1によるバイパスダイオードの故障検知装置120によれば、夜間等で太陽電池セルが発電していない場合であれば、電圧源121による電流が流れている/流れていないの2値の判断でバイパスダイオードの故障の有無を判定することが可能である。
しかしながら、日射量は常に変化しており、発電電流は日射量に強く依存するため、日射量の低下により発電電流が減少し、I<Th(もしくはI≦Th)となった場合には、バイパスダイオードが正常であるにも関わらず、オープン故障と誤判定されてしまうことがある。
また、電流検出閾値Thが、日射量が少ない時を基準に設定された値である場合、日射量が増加して発電電流が増えたときには、バイパスダイオードがオープンであるにも関わらず、正常と誤判定されてしまうこともあり得る。
なお、電流検出閾値Thを太陽電池モジュール(もしくはストリング)の短絡電流よりも大きな値とすれば、日中でもバイパスダイオードの故障検査を行うことができるが、電圧源121は、自ら発生する電流の他に太陽電池モジュール(もしくはストリング)の短絡電流を同時に流さなければならず、一般にそのような電源は高価であるし、大型でもあるため検査現場への持ち込みには適さない。
また、抵抗等で電流を制限して検査を行う場合は、バイパスダイオードのON電圧と、太陽電池モジュール(もしくはストリング)が発生している電圧を加算した電圧を印加する必要があることから、検査器に搭載する信号源の出力電圧を大きくせざるを得ず、結果として、検査器が大型化と、高価格なものとなってしまう。
したがって、本発明の課題は、太陽電池に含まれているバイパスダイオードの故障(オープン故障)を、安価な検査装置で日照時においても確実に検出できるようにすることにある。
上記課題を解決するため、本発明には、太陽電池の検査方法およびその装置並びに太陽電池検査装置に用いられる信号源の3つの発明が含まれており、
まず、第1発明としての太陽電池の検査方法は、直列に接続された複数の太陽電池セルを備え、上記太陽電池セルの単体ごとまたは所定数の上記太陽電池セルを含むセル集合体ごとに、その正極と負極との間にバイパスダイオードが接続されている太陽電池に対して、信号源より所定の検査用電圧を印加して上記バイパスダイオードがオープン故障を起こしているかどうかを検査するにあたって、
上記太陽電池に含まれている上記バイパスダイオードの順方向電圧をVf、その個数をn個として、上記信号源から上記太陽電池に対して、最大電圧EmがEm>Vf×nなる検査用電圧Eを上記太陽電池が発生する電流波形とは異なる波形で印加し、そのときに上記太陽電池内を流れる電流を電流検出手段により検出し、上記電流検出手段にて検出された検出電流内に上記検査用電圧Eによる検査電流の一部または全部が含まれていれば上記バイパスダイオードが正常であり、含まれていない場合にはオープン故障と判定することを特徴としている。
また、第2発明としての太陽電池の検査装置は、直列に接続された複数の太陽電池セルを備え、上記太陽電池セルの単体ごとまたは所定数の上記太陽電池セルを含むセル集合体ごとに、その正極と負極との間にバイパスダイオードが接続されている太陽電池内の上記バイパスダイオードがオープン故障を起こしているかどうかの検査に供される太陽電池の検査装置であって、
一対のリード配線を含む配線経路を介して上記太陽電池の正極端子と負極端子とに接続される信号源と、上記配線経路に流れる電流を検出する電流検出手段とを含み、
上記太陽電池に含まれている上記バイパスダイオードの順方向電圧をVf、その個数をn個として、上記信号源から上記太陽電池に対して、最大電圧EmがEm>Vf×nなる検査用電圧Eが上記太陽電池が発生する電流波形とは異なる波形で印加されることを特徴としている。
上記第2発明の好ましい態様においては、上記信号源として、上記太陽電池で発電された電流を流すことができる内部インピーダンスが低い電圧源を用いる。
また、上記配線経路内には、上記太陽電池の正極端子と負極端子とを実質的に短絡し得る抵抗値を有する電流制限抵抗が挿入されていることが好ましい。
また、上記電流検出手段にて検出された検出電流内に上記検査用電圧Eによる検査電流の一部または全部が含まれているかどうかを判定する判定手段を備え、上記判定手段は、上記検出電流内に上記検査電流の一部または全部が含まれていれば上記バイパスダイオードが正常であり、含まれていない場合にはオープン故障と判定するようにしてもよい。
上記第2発明では、好ましくは上記信号源として一次側巻線と二次側巻線とを有するトランスが用いられ、上記一次側巻線の両端には、所定周波数f0の信号を出力する交流電源が接続され、上記二次側巻線の一端と他端とには、それぞれ上記太陽電池の正極端子側に接続される第1配線と、負極端子側に接続される第2配線とが接続され、
上記第1配線と上記第2配線との間には、共振周波数を上記交流電源の周波数と同じf0とするLC並列共振回路が接続され、上記第1配線と上記第2配線の少なくとも一方の配線には、交流カップリングコンデンサが挿入されている。
また、第3発明としての信号源は、直列に接続された複数の太陽電池セルを備え、上記太陽電池の単体ごとまたは所定数の上記太陽電池セルを含むセル集合体ごとに、その正極と負極との間にバイパスダイオードが接続されている太陽電池内の上記バイパスダイオードがオープン故障を起こしているかどうかの検査に用いられる信号源であって、
一次側巻線と二次側巻線とを有するトランスを備え、上記一次側巻線の両端には、所定周波数f0の信号を出力する交流電源が接続され、上記二次側巻線の一端と他端とには、それぞれ上記太陽電池の正極端子側に接続される第1配線と、負極端子側に接続される第2配線とが接続されており、上記第1配線と上記第2配線との間には、共振周波数を上記交流電源の周波数と同じf0とするLC並列共振回路が接続され、上記第1配線と上記第2配線の少なくとも一方の配線には、交流カップリングコンデンサが挿入されていることを特徴としている。
本発明によれば、太陽電池に含まれているバイパスダイオードの順方向電圧をVf、その個数をn個として、信号源から太陽電池に対して、最大電圧EmがEm>Vf×nなる検査用電圧Eを太陽電池が発生する電流波形とは異なる波形で印加するようにしたことにより、電流検出手段にて検出された電流波形内に信号源による検査電流の一部もしくは全部が含まれていれば、バイパスダイオードは正常、これに対して、電流検出手段にて検出された電流波形内に信号源による検査電流の一部もしくは全部が含まれていない場合には、バイパスダイオードはオープン故障であると判定することができる。
また、本発明の信号源はトランスよりなるが、バイパスダイオードの検査時に、太陽電池にて発電された電流が流れ込まず磁気飽和を起こすことがないため、小型・軽量化することができ、携帯性のよい太陽電池モジュールの検査装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る太陽電池の検査装置を示す模式図。 上記太陽電池の検査装置にて観測されるバイパスダイオードの正常時、故障時における電流波形を示す波形図。 上記太陽電池の検査装置に適用される信号源の好ましい態様を示す回路構成図。 通常の太陽電池の構成例を示す模式図。 従来の太陽電池の検査装置を示す模式図。
次に、図1ないし図3により、本発明の実施形態について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
この実施形態での検査対象は、先の図4で説明した太陽電池モジュール100の複数個を直列に接続してなるストリング(符号をSとする)で、ストリング内に含まれているバイパスダイオードDがオープン故障を起こしているかどうかを検査するが、検査対象は、個々の太陽電池モジュールであってもよい。したがって、特許請求の範囲に記載されている太陽電池は、太陽電池モジュールもしくはストリングのいずれかである。なお、バイパスダイオードの検査時、ストリング(もしくは太陽電池モジュール)は、ブレーカを介してパワーコンディショナー(ともに図示しない)から切り離される。
図1に示すように、この実施形態に係る太陽電池の検査装置10は、基本的な構成として少なくとも、一対のリード配線11a,11aを介してストリングSの正極端子Saと負極端子Sbとに接続される信号源11と、リード配線11aに流れる電流を検出する電流検出手段12と、電流検出手段12にて検出された電流波形を表示する表示手段13とを備えている。
信号源11からストリングSに至るリード配線11aによる配線路内には電流制限抵抗Rが挿入されている。電流検出手段12には、クランプ式電流計が用いられることが好ましい。この実施形態において、表示手段13には、制御手段(CPU)14により表示が制御される液晶表示パネルが用いられているが、表示手段13は、オシロスコープであってもよい。
信号源11は、ストリングSに含まれているバイパスダイオードDのすべてをONにでき、電流制限抵抗Rを含む回路中にバイパスダイオードDがオープンでないと判断できる程度の電流を流すことができるとともに、内部インピーダンスが可能な限り低く、ストリングSの発電による電流を流すことができる低インピーダンスの電圧源であることが好ましい。
バイパスダイオードDがオープンでないと判断できる程度の電流とは、図1のストリングS、信号源11および電流制限抵抗Rを含む回路において、信号源11を短絡したときに流れる電流(ストリングSが発生している直流電流)に加算されたとき、例えばオシロスコープ等で視覚で観測する際、明らかに加算されたと分かるようなレベルの電流のことで、数100mA〜数A程度であることが好ましい。
ここで、信号源11の出力電圧(ストリングSに印加される検査用電圧)Eについて説明すると、ストリングSに含まれているバイパスダイオードDの順方向電圧をVf、その個数をn個として、信号源11の出力電圧Eには、Vf×nを超える電圧が含まれることが必要、換言すれば、出力電圧Eは、その最大電圧をEmとしてEm>Vf×nであることが必要であるが、この他に、電流制限抵抗Rの抵抗値やバイパスダイオードDがオープンでないと判断できる程度の電流値等を勘案して信号源11の出力電圧Eが決められるとよい。
出力電圧(検査用電圧)Eの波形形態について、信号源11よりストリングSに対して印加する出力電圧Eの波形は、ストリングSが発生する電流電圧波形(直流)とは明らかに違った波形とする。この種の出力信号波形は、正弦波が代表的であるが、三角波や鋸歯状、その他パルス等の瞬時波形であってもよい。
次に、電流制限抵抗について、電流制限抵抗Rの抵抗値が大きいとストリングSから流される電流が小さくなり、ストリング両端の電圧が大きくなる。そうすると、バイパスダイオードDに逆バイアスがかけられるため、その分、信号源11の出力電圧Eを大きくする必要がある。そこで、電流制限抵抗Rの抵抗値を数Ω〜数10Ω程度とし、ストリング電圧をほぼ0にすることが好ましい。
上記したように、信号源11より、ストリングSが発生する直流の電流電圧波形とは明らかに異なる電圧波形が出力されるが、すべてのバイパスダイオードDが正常であれば、負極端子SbにVf×nを超える+(正)の出力電圧Eが印加されたとき、すべてのバイパスダイオードDがONとなり、その期間だけ信号源11による電流がストリング100が発生している直流電流に加算(重畳)される。これに対して、バイパスダイオードDが一つでもオープン故障していれば、図1の回路にはストリングSが発生している直流電流しか流れないことになる。
図2に、信号源11を正弦波の交流電圧源とし、表示手段13としてオシロスコープを用い、電流検出手段12により検出された電流波形の観測例を示す。
ストリングSに含まれているすべてのバイパスダイオードDが正常である場合には、図2(a)に示すように、ストリングSが発生している直流電流(ストリング電流Idc)に、出力電圧EがE>Vf×nを満たす期間だけ出力電圧Eによる電流波形が重畳された状態で表示される。
これに対して、ストリングSに含まれているバイパスダイオードDのいずれか一つでもオープン故障を起こしていれば、上記したような出力電圧Eによる電流波形は表れず、図2(b)に示すように、ストリング電流Idcのみが表示される。
なお、電流検出手段12にACカップリングコンデンサを介してオシロスコープを接続した場合、ストリングSに含まれているすべてのバイパスダイオードDが正常であれば、図2(c)に示すように、出力電圧Eによる電流波形がオフセットを持ったように表示され、これに対して、ストリングSに含まれているバイパスダイオードDのいずれか一つでもオープン故障を起こしていれば、図2(d)に示すように、なにも表示されない。
このように、バイパスダイオードDのオープン故障の判定に使用する電流波形を、ストリング電流とは異なる波形(例えば正弦波)とすることにより、ストリングSが発電している例えば日中で、しかも日射量が変動していても、バイパスダイオードDのオープン故障の有無を確実に検査することができる。
また、電流検出手段12および/または制御手段14に、交流と直流とを分離する機能を持たせ、交流を検出した場合には、表示手段13にバイパスダイオードがオープン故障であることを表示させるようにしてもよい。
また、信号源11の出力電圧の上限を、電流制限抵抗Rの抵抗値、すべてのバイパスダイオードをONにし得る順方向電圧およびバイパスダイオードDがオープンでないと判断できる程度の電流値から求められる値とすることにより、ストリングSに対して短絡過電流によるダメージを与えることはない。
ところで、信号源11にトランスを用いると、その二次側にストリング電流として8〜10A程度の直流が流れるため、このストリング電流によって磁気飽和しないようにするには、トランスのコアの断面積を大きくしなければならず、トランスが大型かつ重くなってしまい、検査装置の携帯性が損なわれる。
そこで、信号源11に好ましくは図3に示すトランス20を用いる。このトランス20の一次側巻線21の両端には、所定周波数f0の交流信号を出力する交流電源211が接続されている。
二次側巻線22の一端からは、ストリングSの正極端子Sa側に接続される第1配線221が引き出されている。また、二次側巻線22の他端からは、ストリングSの負極端子Sb側に接続される第2配線222が引き出されている。この実施形態において、電流制限抵抗Rは第2配線222側に挿入されている。
そして、第1配線221と第2配線222との間には、共振周波数を上記交流電源211の周波数と同じf0とするLC並列共振回路230が接続されている。
また、この実施形態において、第1配線221とLC並列共振回路230との接続点と二次側巻線22の一端側との間、第2配線222とLC並列共振回路230との接続点と二次側巻線22の他端側との間のそれぞれに、交流カップリングコンデンサ231が接続されているが、交流カップリングコンデンサ231はいずれか一方のみあればよい。
このトランス20において、ストリングSによるストリング電流は、交流カップリングコンデンサ231によって二次巻線22には流れず、図3の太鎖線で示すように、正極端子110a→LC並列共振回路230内のコイルL→負極端子110bへと流れ、ストリングSは、コイルLによって直流的に短絡される。
一方、交流電源211による交流信号は、一次巻線21および二次巻線22を介してストリングSに供給されるが、第1配線221,第2配線222とLC並列共振回路230との間は、共振周波数f0によりそれぞれ高インピーダンスとなっているため、交流電源211による交流信号は、LC並列共振回路230には流れず、図3の一点鎖線で示すように、ストリング電流に重畳するようにしてストリングSに流れる。
このように、このトランス20によれば、二次巻線22側にストリング電流が流れないため磁気飽和は考えなくてよく、ストリングS内のすべてのバイパスダイオードDをオンにでき、バイパスダイオードDがオープン不良を起こしていないことを判断できる最低限の電流をストリングSに供給できればよい。
したがって、トランスを小型、軽量化することができ、携帯性のよい太陽電池の検査装置を提供することができる。
11 信号源
12 電流検出手段
13 表示手段
14 制御部
100 太陽電池モジュール
100a 正極端子
100b 負極端子
20 トランス
211 交流電圧源
221 第1配線
222 第2配線
230 LC並列共振回路
231 交流カップリングコンデンサ
D バイパスダイオード
R 電流制限抵抗
S ストリング

Claims (7)

  1. 直列に接続された複数の太陽電池セルを備え、上記太陽電池セルの単体ごとまたは所定数の上記太陽電池セルを含むセル集合体ごとに、その正極と負極との間にバイパスダイオードが接続されている太陽電池に対して、信号源より所定の検査用電圧を印加して上記バイパスダイオードがオープン故障を起こしているかどうかを検査するにあたって、
    上記太陽電池に含まれている上記バイパスダイオードの順方向電圧をVf、その個数をn個として、上記信号源から上記太陽電池に対して、最大電圧EmがEm>Vf×nなる検査用電圧Eを上記太陽電池が発生する電流波形とは異なる波形で印加し、そのときに上記太陽電池内を流れる電流を電流検出手段により検出し、上記電流検出手段にて検出された検出電流内に上記検査用電圧Eによる検査電流の一部または全部が含まれていれば上記バイパスダイオードが正常であり、含まれていない場合にはオープン故障と判定することを特徴とする太陽電池の故障検出方法。
  2. 直列に接続された複数の太陽電池セルを備え、上記太陽電池セルの単体ごとまたは所定数の上記太陽電池セルを含むセル集合体ごとに、その正極と負極との間にバイパスダイオードが接続されている太陽電池内の上記バイパスダイオードがオープン故障を起こしているかどうかの検査に供される太陽電池の検査装置であって、
    一対のリード配線を含む配線経路を介して上記太陽電池の正極端子と負極端子とに接続される信号源と、上記配線経路に流れる電流を検出する電流検出手段とを含み、
    上記太陽電池に含まれている上記バイパスダイオードの順方向電圧をVf、その個数をn個として、上記信号源から上記太陽電池に対して、最大電圧EmがEm>Vf×nなる検査用電圧Eが上記太陽電池が発生する電流波形とは異なる波形で印加されることを特徴とする太陽電池の検査装置。
  3. 上記信号源として、上記太陽電池で発電された電流を流すことができる内部インピーダンスが低い電圧源を用いることを特徴とする請求項2に記載の太陽電池の検査装置。
  4. 上記配線経路内には、上記太陽電池の正極端子と負極端子とを実質的に短絡し得る抵抗値を有する電流制限抵抗が挿入されていることを特徴とする請求項2または3に記載の太陽電池の検査装置。
  5. 上記電流検出手段にて検出された検出電流内に上記検査用電圧Eによる検査電流の一部または全部が含まれているかどうかを判定する判定手段を備え、上記判定手段は、上記検出電流内に上記検査電流の一部または全部が含まれていれば上記バイパスダイオードが正常であり、含まれていない場合にはオープン故障と判定することを特徴とする請求項2ないし4のいずれか1項に記載の太陽電池の検査装置。
  6. 上記信号源として一次側巻線と二次側巻線とを有するトランスが用いられ、上記一次側巻線の両端には、所定周波数f0の信号を出力する交流電源が接続され、上記二次側巻線の一端と他端とには、それぞれ上記太陽電池の正極端子側に接続される第1配線と、負極端子側に接続される第2配線とが接続され、
    上記第1配線と上記第2配線との間には、共振周波数を上記交流電源の周波数と同じf0とするLC並列共振回路が接続され、上記第1配線と上記第2配線の少なくとも一方の配線には、交流カップリングコンデンサが挿入されていることを特徴とする請求項2ないし5のいずれか1項に記載の太陽電池の検査装置。
  7. 直列に接続された複数の太陽電池セルを備え、上記太陽電池の単体ごとまたは所定数の上記太陽電池セルを含むセル集合体ごとに、その正極と負極との間にバイパスダイオードが接続されている太陽電池内の上記バイパスダイオードがオープン故障を起こしているかどうかの検査に用いられる信号源であって、
    一次側巻線と二次側巻線とを有するトランスを備え、上記一次側巻線の両端には、所定周波数f0の信号を出力する交流電源が接続され、上記二次側巻線の一端と他端とには、それぞれ上記太陽電池の正極端子側に接続される第1配線と、負極端子側に接続される第2配線とが接続されており、
    上記第1配線と上記第2配線との間には、共振周波数を上記交流電源の周波数と同じf0とするLC並列共振回路が接続され、上記第1配線と上記第2配線の少なくとも一方の配線には、交流カップリングコンデンサが挿入されていることを特徴とする太陽電池検査用の信号源。
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