以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を附してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
図1は、本発明の実施の形態に従う照明システムの概略を説明する図である。
図1を参照して、本発明の実施の形態に従う照明システムは、複数の照明装置30と、それらを制御するコントロールターミナル10と、PLC(Programmable Logic Controller)変換装置20とで構成されている。
コントロールターミナル10とPLC変換装置20とはLAN(Local Area Network)ケーブルで接続されている。
PLC変換装置20と複数の照明装置30とは所定の通信規格に基づく通信ケーブルで接続されている。
PLC変換装置20は、通信プロトコルを変換してコントロールターミナル10と複数の照明装置30との間のデータの授受を可能としている。
なお、当該照明システムに限られず、例えば、複数のコントロールターミナルを設けるようにすることも可能である。
図2は、本発明の実施の形態に従う別の照明システムの概略を説明する図である。
図2を参照して、ここでは、複数の照明装置30と、PLC変換装置20と、スイッチングハブ15と、コントロールターミナル10A〜10Dとが設けられた構成が示されている。
例えば、一例として、複数の部屋の各々に複数の照明装置30が設けられる場合を想定する。そして、各部屋毎に当該照明装置30を制御するためのコントロールターミナルが設けるものとする。ここで、複数の照明装置30は、それぞれグループ毎に設けられるものとする。
具体的には、グループを識別するIDとしてグループGIDが割り当てられ、本例においては、一例として、部屋毎にグループGIDの値として、「80」〜「83」の番号が割り当てられている場合が示されている。そして、各部屋毎にコントロールターミナル10A〜10Dがそれそれ設けられていて、スイッチングHUB15を介してそれぞれの部屋毎に設けられたグループ毎の複数の照明装置30の調光制御を実行することが可能となっている。なお、他のグループGIDを指定することにより他の部屋の複数の照明装置30についても調光制御を実行することが可能である。なお、当該割り当てた番号は一例であり、別の番号を割り当てても良いし、さらにグループGIDを割り当てることも可能である。なお、本例においては、グループGIDとは別に個別IDも設けられ、当該個別IDとグループGIDとの番号が重複しないように割り当てられるものとする。
図3は、本発明の実施の形態に従う照明システムの一部を説明する図である。
図3を参照して、ここでは、説明を簡易にするために図2における照明システムの一部が示されている。
本例においては、グループGID01の複数の照明装置30と、PLC変換装置20と、コントロールターミナル10と、I/Fユニット40と、照度センサ50とが設けられた構成について説明する。PLC変換装置20と複数の照明装置30とI/Fユニット40とが通信ケーブル25により接続されているものとする。I/Fユニット40は、照度センサ50と通信ケーブル25とを接続するためのインタフェースである。当該I/Fユニット40を設けることにより、照度センサ50のデータをPLC変換装置20を介してコントロールターミナル10に送信することが可能となる。
なお、本例においては、複数の照明装置30にそれぞれ個別のIDが割り当てられており、個別ID01〜ID08がそれぞれ割り当てられている場合が示されている。当該各照明装置に個別IDが割り当てられている状態であるため、コントロールターミナル10は、割り当てられている個別IDを指定することにより指定した照明装置の調光制御を個別に実行することが可能である。
なお、通信ケーブル25と接続された照明装置30は、各々着脱可能に設けられており、後述するが、例えば、不具合が生じた場合には、スペアの照明装置と交換可能であるものとする。
以下、主に図3の構成を用いて説明する。
図4は、本発明の実施の形態に従う照明装置30の構成を説明する概略ブロック図である。
図4を参照して、本発明の実施の形態に従う照明装置30は、電源回路19と、照明制御部14と、照明部18とを含む。
電源回路19は、交流電源入力(AC入力)(100V)を受けて直流電圧に変換して装置の各部に電圧を供給する。なお、本例においては、一例として制御電源供給回路21および照明部18のみに電圧が供給されているように示されているが、特にこれに限られず、他の部位に対しても必要な電圧が供給されるものとする。
照明制御部14は、電源回路19から供給される電圧をCPU22に供給するために調整する制御電源供給回路21と、照明装置30全体を制御するためのCPU(Central Processing Unit)22と、PWM(Pulse Width Modulation)制御回路23と、通信I/F26と、水晶発振子27と、メモリ29とを含む。一例としてCPU22とメモリ29とPWM制御回路23とはマイコン(マイクロコンピュータ)によって構成される。
CPU22は、各部と接続されるとともに、通信I/F26を介してコントロールターミナル10から送信されるコマンドに従って照明装置30全体を制御するために必要な動作を指示する。
PWM制御回路23は、CPU22からの指示に従ってLEDモジュール17を駆動するために必要なPWMパルスを生成する。具体的には、LEDモジュール17の明るさを規定する輝度データがCPU22から与えられ、当該輝度データに応じたPWMパルスが生成される。
水晶発振子27は、所定の周期で発振信号を生成してCPU22に出力する。CPU22は、水晶発振子27から発振される発振信号(クロック信号)の入力を受けて、当該クロック信号に同期した各種動作を実行する。なお、CPU22は、水晶発振子27から出力される発振信号に従って時刻を正確に計測することが可能であるものとする。
メモリ29は、照明装置30全体を制御するためのコマンドに応じた処理を実行するための各種プログラムおよび初期値等が格納されるとともに、CPU22のワーキングメモリとしても用いられる。なお、メモリ29には、工場出荷時に割り当てられている個別IDおよびグループGIDも予め格納されているものとする。なお、上記照明システムを用いるに当たり、工場出荷時に割り当てられている個別IDを用いるようにしても良いし、新たに別の個別IDおよびグループGIDを割り当てるようにしても良く、当該割り当てられた個別IDおよびグループGIDはメモリ29に格納されているものとする。なお、メモリ29には、輝度データが格納されている輝度テーブルを作成することが可能であるものとする。具体的には、番号がそれぞれ割り当てられた複数の輝度テーブルを設けることが可能であり、テーブルの番号に従って輝度テーブルを指定し、当該輝度テーブルに格納されている輝度データを用いた調光制御が可能である。
照明部18は、LEDモジュール17と、LEDモジュール17を駆動するために用いられるFET(Field Effect Transistor)スイッチ16とを含む。本例において、LEDモジュール17の色温度は、5600K程度とする。以下、LEDモジュール17を昼光色LED(単に昼光色)とも称する。また、FETスイッチ16はPWM制御回路23にあってもよい。
通信I/F26は、通信ケーブル25と接続されており、通信ケーブル25に対してデータの送受信を実行する。
図5は、本発明の実施の形態に従うLEDモジュール17の構成を説明する図である。
図5を参照して、CPU22は、PWM制御回路23に指示してLEDモジュール17を駆動するためのPWMパルスS1を生成して出力する。
LEDモジュール17は、電源回路19から必要な電圧の供給を受ける。LEDモジュール17と接地電圧GNDとの間には、FETスイッチ16とが設けられている。
そして、PWMパルスS1に応答してFETスイッチ16が導通/非導通となることによりLEDモジュール17に電流が供給/遮断される。LEDモジュール17に電流が供給されることによりLEDモジュール17はそれぞれ発光する。なお、ここでは、LEDモジュール17を駆動する構成について説明したが、他のLEDモジュールがさらに複数個設けられている場合についても同様である。
図6は、本発明の実施の形態に従うコントロールターミナル10の構成を説明する概略ブロック図である。
図6を参照して、本発明の実施の形態に従うコントロールターミナル10は、CPU(Central Processing Unit)1と、ROM(Read Only Memory)2と、RAM(Random Access Memory)3と、HDD(Hard Disk Drive)4と、内部バス5と、通信I/F6、ディスプレイ7と、入力装置8とを含む。内部バス5は、各部を接続して、相互にデータの授受を実行することが可能である。
CPU(Central Processing Unit)1は、ROM2、RAM3、HDD4等の記憶領域に格納されているプログラムに従って上記各部の制御や各種の演算処理等を実行する。また、当該記憶領域は、各種データの保存領域として用いられるとともに、プログラムを実行するための作業領域として用いられる。
通信I/F6は、LANケーブルを介してPLC変換装置20と接続される。なお、ここでは、通信I/F6の1つのポートを用いて1つのPLC変換装置20と接続されている場合が示されているが、特にこれに限られず、他のポートを用いて、別のPLC変換装置と接続することも可能であるものとする。
ディスプレイ7は、照明システムにおける各種の情報を表示する。
入力装置8は、照明システムにおける各種のユーザからの操作入力を受け付ける。例えば、ディスプレイ7には、入力装置8の一種であるタッチパネルが設けられており、タッチパネルを介してユーザからの操作入力を受け付けることが可能であるものする。あるいは、マウス、キーボード等を用いて入力を受け付け可能とするようにしても良い。
図7は、本発明の実施の形態に従う照明システムのコントロールターミナル10におけるメインフローを説明する図である。
当該メインフローは、一例として、コントロールターミナル10の図示しない電源スイッチがオンされることで開始され、CPU1がROM2に格納されたプログラムを読み込むことにより実行されるものとする。
電源スイッチがオンされてフローが開始されると、まず、CPU1は、ディスプレイ7にメニューを表示する(ステップS2)。
図8は、本発明の実施の形態に従うメニューを説明する図である。
図8を参照して、ここでは、ディスプレイ7に表示されたメニュー画面101が示されている。メニュー画面101には、タッチパネルを介してユーザからの選択が可能に設けられた複数のアイコンボタンが設けられているものとする。
一例として、「ON/OFF設定」ボタン102、「輝度設定」ボタン103、「テーブル編集/確認」ボタン104、「ID設定」ボタン105、「接続確認」ボタン106とが設けられている場合が示されている。
ここで、「ON/OFF設定」ボタン102は、照明装置30のON/OFFの設定の処理(ON/OFF設定処理)を指示するためのボタンである。「輝度設定」ボタン103は、照明装置30の輝度の設定の処理(輝度設定処理)を指示するためのボタンである。「テーブル編集/確認」ボタン104は、照明装置30内のメモリ29に格納された輝度を設定するための輝度テーブルの内容を編集/確認の処理(テーブル編集/確認処理)を指示するためのボタンである。「ID設定」ボタン105は、照明装置30に割り当てられたID番号の設定の変更の処理(ID設定処理)を指示するためのボタンである。「接続確認」ボタン106は、接続された照明装置のID番号の確認の処理(接続確認処理)を指示するためのボタンである。なお、当該「接続確認」ボタン106は、接続されている照明装置のID番号が不明であるような場合に当該ID番号を確認するための用途で用いられ、本例においては、後述するが図28の照明システムにおいて、個別IDが不明な照明装置30#の確認のために用いられる。したがって、図28の照明システムにおいて、PLC変換装置20#を介して照明装置30#が接続されていることを検知した場合にコントロールターミナル10のCPU1は、メニュー画面101に当該ボタンを表示あるいは有効とするようにしても良い。
再び、図7を参照して、次に、入力が有ったかどうかを判断する(ステップS4)。
具体的には、図8のメニュー画面101において、いずれかのアイコンボタンに対して入力が有ったかどうかを判断する。
ステップS4において、入力が有ったと判断された場合(ステップS4においてYES)には、次に、ON/OFF設定の入力があったかどうかを判断する(ステップS6)。具体的には、CPU1は、メニュー画面101に設けられた「ON/OFF設定」ボタン102の入力指示があったかどうかを判断する。
CPU1は、ON/OFF設定の入力があったと判断した場合(ステップS6においてYES)には、ON/OFF設定処理を実行する(ステップS8)。ON/OFF設定処理の詳細については後述する。
一方、CPU1は、ON/OFF設定の入力がなかったと判断した場合(ステップS6においてNO)には、次に輝度設定の入力があったかどうかを判断する(ステップS10)。具体的には、CPU1は、メニュー画面101に設けられた「輝度設定」ボタン103の入力指示があったかどうかを判断する。
CPU1は、輝度設定の入力があったと判断した場合(ステップS10においてYES)には、輝度設定処理を実行する(ステップS12)。輝度設定処理の詳細については後述する。
一方、CPU1は、輝度設定の入力が無かったと判断した場合(ステップS10においてNO)には、次に、テーブル編集/確認の入力があったかどうかを判断する(ステップS14)。
具体的には、CPU1は、メニュー画面101に設けられた「テーブル編集/確認」ボタン104の入力指示があったかどうかを判断する。
CPU1は、テーブル編集/確認の入力があったと判断した場合(ステップS14においてYES)には、テーブル編集/確認処理を実行する(ステップS16)。テーブル編集/確認処理の詳細については後述する。
一方、CPU1は、テーブル編集/確認の入力が無かったと判断した場合(ステップS14においてNO)には、接続確認の入力があったかどうかを判断する(ステップS18)。具体的には、CPU1は、メニュー画面101に設けられた「接続確認」ボタン106の入力指示があったかどうかを判断する。
CPU1は、接続確認の入力があったと判断した場合(ステップS18においてYES)には、接続確認処理を実行する(ステップS20)。接続確認処理の詳細については後述する。
ステップS18において、接続確認の入力が無かったと判断した場合(ステップS18においてNO)には、ID設定の入力があったかどうかを判断する(ステップS22)。
具体的には、CPU1は、メニュー画面101に設けられた「ID設定」ボタン100の入力指示があったかどうかを判断する。
CPU1は、ID設定の入力があったと判断した場合(ステップS22においてYES)には、ID設定処理を実行する(ステップS24)。ID設定処理の詳細については後述する。
一方、CPU1は、ID設定の入力が無かったと判断した場合(ステップS22においてNO)には、入力は、有効な入力では無いと判断し、ステップS2に戻る。
次に、各処理の詳細について説明する。
<ON/OFF設定処理>
図9は、本発明の実施の形態に従うON/OFF設定処理を説明するフロー図である。
当該フローは、CPU1がROM2に格納されたプログラムを読み込むことにより実行されるものとする。
図9を参照して、まず、CPU1は、ON/OFF設定画面をディスプレイ7に表示する(ステップS30)。
図10は、本発明の実施の形態に従うON/OFF設定画面201を説明する図である。
図10を参照して、ここでは、ディスプレイ7に表示されたON/OFF設定画面201が示されている。ON/OFF設定画面201には、タッチパネルを介してユーザからの選択が可能に設けられた複数のアイコンボタンが設けられているものとする。
一例として、「全照明ON」ボタン202、「全照明OFF」ボタン203、「対象ID」の入力受付ボタン205、対象IDの照明装置に対する「ON」ボタン206、「OFF」ボタン207とが設けられている場合が示されている。「対象ID」の入力受付ボタン205は、当該領域を選択することにより番号の入力が可能となるものとする。なお、当該番号の入力は、図示しないキーボードあるいはソフトウェアキーボードを用いて入力することが可能である。
また、当該処理を終了させる「終了」ボタン208も設けられている。
再び、図9を参照して、次に、設定入力があったかどうかを判断する(ステップS32)。
具体的には、図10のON/OFF設定画面201において、アイコンボタンの指定に従う設定入力が有ったかどうかを判断する。
そして、設定入力があった場合(ステップS32においてYES)には、コマンドを送信する(ステップS34)。具体的には、後述するが図24(A)で示されるコマンドを含む送信フレームを送信する。
送信フレームの詳細については後述するが、例えば、「全照明ON」ボタン202の入力があった場合には、複数の照明装置のすべてについて調光制御の開始を指示するデータを含める。また、「全照明OFF」ボタン203の入力があった場合には、複数の照明装置のすべてについて調光制御の終了を指示するデータを含める。また、「対象ID」の入力受付ボタン205および対象IDの照明装置に対する「ON」ボタン206あるいは「OFF」ボタン207の入力があった場合には、「対象ID」に対応する指定された照明装置について、調光制御の開始を指示するあるいは調光制御の終了を指示するデータを含める。なお、「対象ID」として、グループGIDを指定した場合には、当該指定したグループGIDに属する照明装置について、調光制御の開始を指示するあるいは調光制御の終了を指示するデータを含める。
当該データに基づいて、当該送信フレームを受信した照明装置30においてコマンドに従う所定の処理が実行される。
なお、複数の照明装置が既にONしている場合であっても、「全照明ON」ボタン202の入力があった場合には、調光制御の開始を指示するデータが送信されることにより、後述する輝度データの設定に関して、反映タイミングとして「後で反映」にチェックフラグが付加されて設定されている場合には、当該調光制御の開始を指示するデータの入力に従って調光制御を開始することが可能となる。
次に、コマンドの送信に対して返信が有ったかどうかを判断する(ステップS35)。具体的には、返信として図24(A)で示されるコマンドを含む受信フレームを受信する。
ステップS35において、返信が有った場合(ステップS35においてYES)には、処理を終了する(リターン)。
一方で、ステップS35において、コマンドの送信に対して返信がなかった場合には、エラー処理とする(ステップS36)。そして、処理を終了する(リターン)。
エラー処理としては、再度、コマンドを再送信するリトライを実行するようにしても良いし、他のエラーに対する処置を実行するようにしても良い。
なお、当該コマンドの送信が個別の照明装置を宛先とするものでない場合、例えば、グループGIDを指定したグループ宛あるいは全ての照明装置を対象とする同報宛である場合には、返信がない場合にもエラー処理としないものとする。
本発明の実施の形態における各照明装置は、基本的にはグループ宛あるいは同報宛のコマンドを受信した場合には、その返信をしないものとしている。当該処理により、グループ宛あるいは同報宛のコマンドを受信した場合に、それぞれの照明装置から複数の返信が通信ケーブル25に送出されることを防止してデータの衝突等が生じてしまうことを防ぐことが可能である。
一方で、設定入力が無かった場合(ステップS32においてNO)には、処理を終了する(リターン)。具体的には、例えば、図10のON/OFF設定画面201において、処理を終了させる「終了」ボタン208が押下された場合に相当する。当該場合には、処理を終了して、再び、図8のメニュー画面に戻るものとする。
<輝度設定処理>
図11は、本発明の実施の形態に従う輝度設定処理を説明するフロー図である。
当該フローは、CPU1がROM2に格納されたプログラムを読み込むことにより実行されるものとする。
図11を参照して、まず、CPU1は、輝度選択画面をディスプレイ7に表示する(ステップS40)。
図12は、本発明の実施の形態に従う輝度選択画面501を説明する図である。
図12を参照して、ここでは、ディスプレイ7に表示された輝度選択画面501が示されている。輝度選択画面501には、タッチパネルを介してユーザからの選択が可能に設けられた複数のアイコンボタンが設けられているものとする。
一例として、「輝度データ設定」ボタン502と、「輝度テーブルデータ設定」ボタン503とが設けられている場合が示されている。
「輝度データ設定」ボタン502は、輝度データを直接的に指定して照明装置30の輝度の設定を指示するためのボタンである。
一方、「輝度テーブルデータ設定」ボタン503は、照明装置30のメモリに格納されている輝度テーブルを指定して照明装置30の輝度の設定を指示するためのボタンである。
再び、図11を参照して、輝度データ設定の入力があったかどうかを判断する(ステップS41)。
具体的には、図12の輝度選択画面501において、「輝度データ設定」ボタン502の入力が有ったかどうかを判断する。
そして、ステップS41において、輝度データ設定の入力があった場合(ステップS41においてYES)には、輝度データ設定画面を表示する(ステップS42)。
一方、ステップS41において、輝度データ設定の入力がなかった場合(ステップS41においてNO)、すなわち、輝度テーブルデータ設定の入力があった場合には、輝度テーブルデータ設定画面を表示する(ステップS44)。
具体的には、図12の輝度選択画面501において、「輝度テーブルデータ設定」ボタン503の入力が有った場合に相当する。
図13は、本発明の実施の形態に従う輝度データ設定画面511を説明する図である。
図13を参照して、ここでは、ディスプレイ7に表示された輝度データ設定画面511が示されている。輝度データ設定画面511には、タッチパネルを介してユーザからの選択が可能に設けられた複数のアイコンボタンが設けられているものとする。
一例として、「対象ID」の入力受付ボタン512、「輝度」のデータ入力受付ボタン513、「反映タイミング」のフラグ設定入力受付ボタン514と、「フェード時間」の設定入力受付ボタン515と、「実行」ボタン516と、「キャンセル」ボタン517とが設けられている場合が示されている。
「対象ID」の入力受付ボタン512は、当該領域を選択することにより番号の入力が可能となるものとする。上述したように当該番号の入力は、図示しないキーボードあるいはソフトウェアキーボードを用いて入力することが可能である。当該番号を入力して、照明装置にそれぞれ割り当てられた個別ID等を指定することが可能である。なお、本例においては、個別IDとして「01」が指定されている場合が示されている。なお、個別IDの指定に限られず、グループ宛あるいは同報宛(「FF」を指定)とすることも可能である。他の場合のIDの指定についても同様である。
「輝度」のデータ入力受付ボタン513は、当該領域を選択することにより照明装置の明るさを規定する輝度の割合の入力が可能となるものとする。入力については、図示しないキーボードあるいはソフトウェアキーボードを用いて入力することが可能である。当該割合を入力して、指定した個別IDに対応する照明装置の明るさを設定することが可能である。なお、本例においては、輝度データとして、「85%」が指定されている場合が示されている。
「反映タイミング」のフラグ設定入力受付ボタン514は、当該領域を選択することにより、反映タイミングの切替が可能となるものとする。具体的には、「すぐ反映」と、「後で反映」の反映タイミングを設定することが可能である。本例においては、一例として、「後で反映」にチェックフラグが付加されて設定されている場合が示されている。なお、当該場合に、再度、「反映タイミング」のフラグ設定入力受付ボタン514を押下した場合には、反映タイミングが「すぐ反映」に切り替えられるとともに、チェックフラグが「すぐ反映」に付加されて設定されるものとする。
ここで、反映タイミングとして、「すぐ反映」にチェックフラグが付加されて設定されている場合には、当該輝度データの設定コマンドが実行された場合、具体的には「実行」ボタン516が選択された場合に調光制御が開始される。
一方、反映タイミングとして、「後で反映」にチェックフラグが付加されて設定されている場合には、当該輝度データの設定コマンドが実行された場合に調光制御を開始するのではなく、後に調光制御を開始するコマンド(ON/OFF設定)の入力に従って調光制御が開始される。なお、反映タイミングとして、「後で反映」にチェックフラグが付加されて設定されている場合に調光制御を開始するコマンドは、ON/OFF設定の入力に限定されず、「後で反映」を実行するための専用の調光開始コマンドの入力によるものであっても良い。
「フェード時間」の設定入力受付ボタン515は、当該領域を選択することによりフェード時間の入力が可能となるものとする。上述したように当該入力は、図示しないキーボードあるいはソフトウェアキーボードを用いて入力することが可能である。当該時間を入力して、現在の輝度データから設定された輝度データに変化させる調光制御を実行する時間を指定することが可能である。なお、本例においては、フェード時間として「10秒」が指定されている場合が示されている。なお、本例においては、フェード時間として、時間の長さが規定されているが特にこれに限られず、フェードの速さとして規定するようにしても良い。あるいは時刻指定とすることも可能である。
そして、「実行」ボタン516を選択することにより輝度データ設定画面511で設定した内容の入力を受け付けるものとする。なお、「キャンセル」ボタン517を選択した場合には、当該輝度設定処理を終了する。
なお、本実施の形態に従う照明システムにおいては、照明装置の明るさを規定するために輝度の割合(輝度データ)を設定する方式について説明するが、特に輝度に限られず、他のパラメータを用いて明るさを規定するようにしても良い。例えば、輝度データの代わりに色温度を規定する色温度データを設定するようにしてもよい。あるいは両方を設定可能としておいて、選択的に利用するようにしても良い。色温度データを利用する場合には、色温度を測定するためのセンサを設けて、設定された色温度となるように調光制御するようにしても良い。
図14は、本発明の実施の形態に従う輝度テーブルデータ設定画面521を説明する図である。
図14を参照して、ここでは、ディスプレイ7に表示された輝度テーブルデータ設定画面521が示されている。輝度テーブルデータ設定画面521には、タッチパネルを介してユーザからの選択が可能に設けられた複数のアイコンボタンが設けられているものとする。
一例として、「対象ID」の入力受付ボタン522、「テーブル」番号のデータ入力受付ボタン523、「反映タイミング」のフラグ設定入力受付ボタン524と、「フェード時間」の設定入力受付ボタン525と、「実行」ボタン526と、「キャンセル」ボタン527とが設けられている場合が示されている。
「対象ID」の入力受付ボタン522は、当該領域を選択することにより番号の入力が可能となるものとする。上述したように当該番号の入力は、図示しないキーボードあるいはソフトウェアキーボードを用いて入力することが可能である。当該番号を入力して、照明装置にそれぞれ割り当てられた個別IDを指定することが可能である。なお、本例においては、個別IDとして「01」が指定されている場合が示されている。
「テーブル」番号のデータ入力受付ボタン523は、当該領域を選択することにより照明装置30のメモリ29に格納されている輝度テーブルの番号の入力が可能となるものとする。入力については、図示しないキーボードあるいはソフトウェアキーボードを用いて入力することが可能である。当該番号を入力して、照明装置30のメモリ29に格納されている輝度データが格納されている輝度テーブルを指定することが可能である。なお、本例においては、テーブル番号として、「01」が指定されている場合が示されている。
「反映タイミング」のフラグ設定入力受付ボタン524は、当該領域を選択することにより、反映タイミングの切替が可能となるものとする。具体的には、「すぐ反映」と、「後で反映」の反映タイミングを設定することが可能である。本例においては、一例として、「後で反映」にチェックフラグが付加されて設定されている場合が示されている。なお、当該場合に、再度、「反映タイミング」のフラグ設定入力受付ボタン524を押下した場合には、反映タイミングが「すぐ反映」に切り替えられるとともに、チェックフラグが「すぐ反映」に付加されて設定されるものとする。
ここで、反映タイミングとして、「すぐ反映」にチェックフラグが付加されて設定されている場合には、当該輝度テーブルデータの設定コマンドが実行された場合、具体的には「実行」ボタン516が選択された場合に調光制御が開始されるものとする。
一方、反映タイミングとして、「後で反映」にチェックフラグが付加されて設定されている場合には、当該輝度テーブルデータの設定コマンドが実行された場合に調光制御を開始されるのではなく、後に調光制御を開始するコマンドの入力に従って調光制御が開始されるものとする。
「フェード時間」の設定入力受付ボタン525は、当該領域を選択することにより時間の入力が可能となるものとする。上述したように当該入力は、図示しないキーボードあるいはソフトウェアキーボードを用いて入力することが可能である。当該時間を入力して、現在の輝度データから設定された輝度データに変化させる調光制御を実行する時間を指定することが可能である。なお、本例においては、フェード時間として「10秒」が指定されている場合が示されている。
そして、「実行」ボタン526を選択することにより輝度データ設定画面511で設定した内容の入力を受け付けるものとする。なお、「キャンセル」ボタン527を選択した場合には、当該輝度設定処理を終了する。
再び、図11を参照して、設定入力が有るかどうかを判断する(ステップS43)。具体的には、輝度データ設定画面511における「実行」ボタン516の入力あるいは、輝度テーブルデータ設定画面521における「実行」ボタン526の入力があったかどうかを判断する。
ステップS43において、設定入力が有ると判断した場合(ステップS43においてYES)には、コマンドを送信する(ステップS45)。具体的には、後述するが図24(B)、(C)で示されるコマンドを含む送信フレームを送信する。
送信フレームの詳細については後述するが、例えば、輝度データ設定画面511において、「実行」ボタン516の入力が有った場合には、当該画面で設定した輝度データの設定を指示するデータを含める。また、輝度テーブルデータ設定画面521において、「実行」ボタン526の入力が有った場合には、当該画面で設定した輝度テーブルの番号に従う輝度データの設定を指示するデータを含める。なお、後述するが、受信した照明装置においては、「反映タイミング」の設定のデータに従って、当該設定をすぐに反映するか、あるいは、後で反映するかが判断され、すぐに反映される場合には、当該コマンドに応答してすぐに調光制御を開始する。一方、後で反映する場合には、後に送信されるコマンドに応答して調光制御を開始する。
次に、コマンドの送信に対して返信が有ったかどうかを判断する(ステップS46)。具体的には、返信として後述するが図24(B)、(C)で示されるコマンドを含む受信フレームを受信する。
ステップS46において、返信が有った場合(ステップS46においてYES)には、処理を終了する(リターン)。
一方で、ステップS46において、コマンドの送信に対して返信がなかった場合には、エラー処理とする(ステップS47)。そして、処理を終了する(リターン)。
エラー処理としては、上述したように、再度、コマンドを再送信するリトライを実行するようにしても良いし、他のエラーに対する処置を実行するようにしても良い。
なお、上述したように、当該コマンドの送信が個別の照明装置を宛先とするものでない場合、例えば、グループ宛あるいは全ての照明装置を対象とする同報宛である場合には、返信がない場合にもエラー処理としないものとする。
一方、ステップS43において、設定入力が無いと判断した場合(ステップS43においてNO)には、処理を終了する(リターン)。具体的には、輝度データ設定画面511における「キャンセル」ボタン517の入力あるいは、輝度テーブルデータ設定画面521における「キャンセル」ボタン527の入力があったかどうかを判断する。当該入力があった場合には、処理を終了して、メニュー表示に戻る。
<テーブル編集/確認処理>
図15は、本発明の実施の形態に従うテーブル編集/確認処理を説明するフロー図である。
当該フローは、CPU1がROM2に格納されたプログラムを読み込むことにより実行されるものとする。
図15を参照して、まず、CPU1は、テーブル編集確認画面701をディスプレイ7に表示する(ステップS50)。
図16は、本発明の実施の形態に従うテーブル編集確認画面701を説明する図である。
図16を参照して、ここでは、ディスプレイ7に表示されたテーブル編集確認画面701が示されている。テーブル編集確認画面701には、タッチパネルを介してユーザからの選択が可能に設けられた複数のアイコンボタンが設けられているものとする。
一例として、「輝度テーブル編集」ボタン702と、「輝度テーブル確認」ボタン703とが設けられている場合が示されている。
「輝度テーブル編集」ボタン702は、照明装置30のメモリに格納されている輝度テーブルのデータの編集を指示するためのボタンである。
一方、「輝度テーブル確認」ボタン703は、照明装置30のメモリに格納されている輝度テーブルのデータの内容の確認を指示するためのボタンである。
再び、図15を参照して、輝度テーブル編集の入力があったかどうかを判断する(ステップS52)。
具体的には、図16のテーブル編集確認画面701において、「輝度テーブル編集」ボタン702の入力が有ったかどうかを判断する。
そして、ステップS52において、輝度テーブル編集の入力があったと判断した場合(ステップS52においてYES)には、輝度テーブル作成画面を表示する(ステップS54)。
一方、ステップS52において、輝度テーブル編集の入力がなかったと判断した場合(ステップS52においてNO)、すなわち、輝度テーブル確認の入力があった場合には、輝度テーブル確認画面を表示する(ステップS58)。
具体的には、図16のテーブル編集確認画面701において、「輝度テーブル確認」ボタン703の入力が有った場合に相当する。
図17は、本発明の実施の形態に従う輝度テーブル作成画面711を説明する図である。
図17を参照して、ここでは、ディスプレイ7に表示された輝度テーブル作成画面711が示されている。輝度テーブル作成画面711には、タッチパネルを介してユーザからの選択が可能に設けられた複数のアイコンボタンが設けられているものとする。
一例として、「対象ID」の入力受付ボタン712、「輝度」のデータ入力受付ボタン713、「テーブル」番号の入力受付ボタン714と、「実行」ボタン715と、「キャンセル」ボタン716とが設けられている場合が示されている。
「対象ID」の入力受付ボタン712は、当該領域を選択することにより番号の入力が可能となるものとする。上述したように当該番号の入力は、図示しないキーボードあるいはソフトウェアキーボードを用いて入力することが可能である。当該番号を入力して、照明装置にそれぞれ割り当てられた個別IDを指定することが可能である。なお、本例においては、個別IDとして「01」が指定されている場合が示されている。
「輝度」のデータ入力受付ボタン713は、当該領域を選択することにより照明装置の明るさを規定する輝度の割合の入力が可能となるものとする。入力については、図示しないキーボードあるいはソフトウェアキーボードを用いて入力することが可能である。当該割合を入力して、照明装置の輝度テーブルに格納する輝度データを設定することが可能である。なお、本例においては、輝度データとして、「85%」が指定されている場合が示されている。
「テーブル」番号の入力受付ボタン714は、当該領域を選択することにより照明装置のメモリに格納されている輝度テーブルの番号の入力が可能となるものとする。入力については、図示しないキーボードあるいはソフトウェアキーボードを用いて入力することが可能である。当該番号を入力して、輝度データを格納する照明装置の輝度テーブルの番号を設定し、輝度テーブルを作成することが可能である。なお、本例においては、輝度テーブルの番号として、「01」が指定されている場合が示されている。
そして、照明装置30の輝度テーブルを作成した後、輝度テーブルデータ設定画面521において、作成した照明装置30の輝度テーブルの番号を指定することが可能である。
図18は、本発明の実施の形態に従う輝度テーブル確認画面721を説明する図である。
図18を参照して、ここでは、ディスプレイ7に表示された輝度テーブル確認画面721が示されている。輝度テーブル確認画面721には、タッチパネルを介してユーザからの選択が可能に設けられた複数のアイコンボタンが設けられているものとする。
一例として、「対象ID」の入力受付ボタン722と、「テーブル」番号の入力受付ボタン724と、「実行」ボタン725と、「キャンセル」ボタン726とが設けられている場合が示されている。ここでは、「データの確認を実行しますか」の表示がなされている。
「対象ID」の入力受付ボタン522は、当該領域を選択することにより番号の入力が可能となるものとする。上述したように当該番号の入力は、図示しないキーボードあるいはソフトウェアキーボードを用いて入力することが可能である。当該番号を入力して、照明装置にそれぞれ割り当てられた個別IDを指定することが可能である。なお、本例においては、個別IDとして「01」が指定されている場合が示されている。
「テーブル」番号のデータ入力受付ボタン523は、当該領域を選択することにより照明装置30のメモリ29に格納されている輝度テーブルの番号の入力が可能となるものとする。入力については、図示しないキーボードあるいはソフトウェアキーボードを用いて入力することが可能である。当該番号を入力して、照明装置30のメモリ29に格納されている輝度データが格納されている輝度テーブルを指定することが可能である。なお、本例においては、テーブル番号として、「01」が指定されている場合が示されている。
再び、図15を参照して、入力が有るかどうかを判断する(ステップS56)。具体的には、輝度テーブル作成画面711において、「実行」ボタン715の入力あるいは、輝度テーブル確認画面721において、「実行」ボタン725の入力があったかどうかを判断する。
ステップS56において、入力が有ると判断した場合(ステップS56においてYES)には、コマンドを送信する(ステップS57)。具体的には、輝度テーブル作成画面711において、「実行」ボタン715の入力が有った場合には、当該画面で設定した輝度テーブルの作成を指示するコマンドを送信する。また、輝度テーブル確認画面721において、「実行」ボタン725の入力があった場合には、当該画面で指定した輝度テーブルの内容を確認するコマンドを送信する。具体的には、後述するが図24(D)、図25(E)で示されるコマンドを含む送信フレームを送信する。
送信フレームの詳細については後述するが、例えば、輝度テーブル作成画面711において、「実行」ボタン715の入力が有った場合には、当該画面で指定した輝度テーブルの作成を指示するデータを含める。輝度テーブル確認画面721において、「実行」ボタン725の入力が有った場合には、当該画面で指定した輝度テーブルの内容の確認を指示するデータを含める。
次に、コマンドの送信に対して返信が有ったかどうかを判断する(ステップS58)。具体的には、返信として後述するが図24(D)、図25(E)で示されるコマンドを含む受信フレームを受信する。
ステップS58において、返信が有った場合(ステップS58においてYES)には、処理を終了する(リターン)。
一方で、ステップS58において、コマンドの送信に対して返信がなかった場合には、エラー処理とする(ステップS59)。そして、処理を終了する(リターン)。
エラー処理としては、上述したように、再度、コマンドを再送信するリトライを実行するようにしても良いし、他のエラーに対する処置を実行するようにしても良い。
なお、上述したように、当該コマンドの送信が個別の照明装置を宛先とするものでない場合、例えば、グループ宛あるいは全ての照明装置を対象とする同報宛である場合には、返信がない場合にもエラー処理としないものとする。
一方、ステップS56において、入力が無いと判断した場合(ステップS56においてNO)には、処理を終了する(リターン)。具体的には、輝度テーブル作成画面711において、「キャンセル」ボタン716の入力あるいは、輝度テーブル確認画面721において、「キャンセル」ボタン726の入力があったかどうかを判断する。当該入力が有った場合には、処理を終了して、メニュー表示に戻る。
輝度テーブル作成画面711における指示に対しては、照明装置30のメモリ29に輝度テーブルが作成される。また、輝度テーブル確認画面721における指示に対しては、照明装置30からの返信内容に従って、輝度テーブルの値が表示されるものとする。
次に、照明装置30の動作について説明する。
図19は、本発明の実施の形態に従う照明装置のデータの受信処理を説明するフロー図である。
図19を参照して、まず、データの受信が有ったかどうかを判断する(ステップS100)。具体的には、CPU22は、通信I/F26を介して通信ケーブル25に送信された送信フレームを受信したかどうかを判断する。
次に、自装置宛かどうかを判断する(ステップS102)。具体的には、送信フレームの宛先が自装置宛であるか否かを判断する。
ステップS102において、自装置宛であると判断した場合(ステップS102においてYES)には、データエラーがあるかどうかを判断する(ステップS108)。
ステップS108において、データエラーが有ると判断した場合(ステップS108においてYES)には、エラー返信する(ステップS114)。
一方、ステップS108において、データエラーが無いと判断した場合(ステップS108においてNO)には、コマンドを受け付ける(ステップS109)。具体的には、送信フレームに含まれているコマンド等のデータを抽出する。
そして、コマンドを実行する(ステップS110)。抽出したデータに基づくコマンドを実行する。
次に、返信処理を実行する(ステップS112)。返信処理については後述する。
一方、ステップS102において、自装置宛でないと判断した場合(ステップS102においてNO)には、同報宛かどうかを判断する(ステップS104)。
ステップS104において同胞宛であると判断した場合(ステップS104においてYES)には、ステップS108に進む、以降の処理については同様である。
一方、ステップS104において、同報宛でないと判断した場合(ステップS104においてNO)には、処理を終了する(エンド)。すなわち、受信したデータの入力を受け付けない。
図20は、本発明の実施の形態に従う照明装置の返信処理を説明するフロー図である。
図20を参照して、送信フレームが同報宛かどうかを判断する(ステップS120)。
ステップS120において、送信フレームが同報宛であると判断した場合(ステップS120においてYES)には、次に、受け付けたコマンドは接続確認かどうかを判断する(ステップS122)。
ステップS122において、受け付けたコマンドが接続確認であると判断した場合(ステップS122においてYES)には、返信し(ステップS124)、処理を終了する(リターン)。
具体的には、後述するが自己に現在割り当てられている個別IDを返信する。
一方、ステップS122において、受け付けたコマンドが接続確認でないと判断した場合(ステップS122においてNO)には、返信せず(ステップS126)に、処理を終了する(リターン)。
ステップS120において、送信フレームが同報宛で無いと判断した場合(ステップS120においてNO)には、コマンドに応じた返信を実行する(ステップS128)。そして、処理を終了する(リターン)。
本発明の実施の形態に従う照明装置の返信処理としては、同報宛のコマンドでない場合には、返信を実行し、同報宛のコマンドである場合には、その返信をしないものとしている。当該処理により、同報宛のコマンドを受信した場合に、それぞれの照明装置から複数の返信が通信ケーブル25に送出されることを防止してデータの衝突等が生じてしまうことを防ぐことが可能である。なお、同報宛のコマンドである場合であってもコマンドの種類として接続確認のコマンドである場合には個別IDを返信することとしている。接続確認については後述する。なお、本例においては、同報宛のコマンドの場合には、基本的には返信しないようにする方式について説明するが、グループ宛の場合についても同様であるものとする。
図21は、本発明の実施の形態に従うコマンドの種類を説明する図である。
図21を参照して、ここでは、照明制御に用いられる複数のコマンドが設けられている場合が示されている。
具体的には、コマンドCMD0Aは、照明ON/OFF要求に関するコマンドである。コマンドCMD1Aは、接続確認に関するコマンドである。CMD1Bは、ID設定に関するコマンドである。コマンドCMD1Cは、グループ電文の結果確認のためのコマンドである。CMD1Dは、ID設定の取り消しに関するコマンドである。
コマンドCMD2Bは、輝度データの設定要求に関するコマンドである。コマンドCMD2Cは、輝度テーブルデータの設定要求に関するコマンドである。コマンドCMD2Dは、輝度テーブルデータの作成要求に関するコマンドである。コマンドCMD2Eは、輝度テーブルデータ値の取得要求に関するコマンドである。
コントロールターミナル10は、当該コマンドを送信フレームに含めて照明装置30に送信する。そして、照明装置30は、当該コマンドを含む送信フレームを受信して、コマンドに応じた処理を実行する。
なお、上記コマンドに限られず、他のコマンドを用いて他の照明制御を実行するようにすることも当然に可能である。
例えば、照明システムに関して、照明装置30に複数色(R,G、B)のLEDモジュールが設けられている構成においては、複数色の輝度データをそれぞれ設定するコマンドを用いることにより、照明装置30の発光色を所望の色に設定することが可能である。あるいは、色温度の異なる複数のLEDモジュールが設けられている構成においては、複数の色温度データをそれぞれ設定するコマンドを用いることにより、照明装置30の発光色を所望の色に設定することが可能である。
図22は、本発明の実施の形態に従う送信フレームおよび受信フレームのデータ構造を説明する図である。
図22(A)を参照して、ここでは、コントロールターミナル10から照明装置30に対して送信される送信フレームのデータ構造が示されている。
具体的には、送信フレームは、データの先頭を検知するためのスタートデータSTC、送信側を識別するための送信元データTID、宛先を識別するための宛先データRID、コマンド等を含むデータ本文DAT、データの誤りをチェックするための誤り訂正データCRC、データの終了を検知するためのストップデータSPCとで構成されている。
例えば、コントロールターミナル10から個別ID01の照明装置30に対してコマンドを含む送信フレームを送信する場合、送信元データTIDは、コントロールターミナル10の個別ID00が含まれる。また、宛先データRIDには、照明装置30の個別ID01が含まれる。これにより送信元と宛先とを識別して送信フレームを適切な宛先に送信することが可能となる。
照明装置30において、自装置宛か否かは、宛先データRIDを確認することにより判断することが可能である。具体的には、宛先データRIDに含められているIDと一致するか否かに基づいて判断することが可能である。なお、宛先データRIDがグループGIDである場合には、照明装置30が割り当てられているGIDと一致するか否かに基づいて判断する。また、同報宛である場合には、IDとの比較において一致すると判断する。
送信フレームにデータエラーがあるかどうかは、誤り訂正データCRCを用いて公知の巡回冗長検査の実行により判断される。当該巡回冗長検査を実行するためのプログラムは、照明装置30のメモリ29に予め格納されているものとする。
送信フレームのデータ本文は、データ本文の長さを規定する長さデータLENと、所定の処理を実行するためのコマンドCMDと、所定の処理を実行する際に用いるための制御データPMTとで構成されている。
図22(B)を参照して、ここでは、照明装置30からコントロールターミナル10に対して返信する受信フレームのデータ構造が示されている。
具体的には、受信フレームも送信フレームと同様のデータ構造であるのでその詳細な説明は繰り返さない。具体的には、スタートデータSTC、送信元データTID、宛先データRID、データ本文DAT、誤り訂正データCRC、ストップデータSPCとで構成されている。
例えば、個別ID01の照明装置30からコントロールターミナル10に対して受信フレームを返信する場合、送信元データTIDは、照明装置30の個別ID01が含まれる。また、宛先データRIDには、コントロールターミナル10の個別ID00が含まれる。これにより送信元と宛先とを識別して受信フレームをコントロールターミナル10に送信することが可能となる。
なお、受信フレームのデータ本文は、データ本文の長さを規定する長さデータLENと、所定の処理を実行するためのコマンドCMDと、エラーの有無等を示すエラーコードERRと、所定の処理を実行する際に用いるための制御データPMTとで構成されている。
図23は、本発明の実施の形態に従うエラーコードを説明する図である。
図23を参照して、エラーER00は、正常通信であることを示す。すなわち、送信フレームが対象となる照明装置に正常に受信されたことを示す。
エラーER01は、コマンドエラーであることを示す。すなわち、送信フレームにより指示されたコマンドが規定外のコマンドである場合である。
エラーER02は、パラメータエラーであることを示す。すなわち、送信フレームにより指示されたコマンドに従うパラメータが規定外の値である場合である。
エラーER03は、レングスエラーであることを示す。すなわち、受信したデータの実際の長さと、長さデータで規定されたデータとの長さが異なる場合である。
エラーER10は、テーブル設定が無いことを示す。すなわち、例えば、輝度テーブルの番号が指定された場合に当該テーブルが作成されていない場合である。
エラーER11は、フラッシュメモリが異常であることを示す。例えば、テーブルの作成要求があった場合に、テーブルを作成することができない場合である。
エラーER20は、機種対象外であることを示す。すなわち、コマンドを実行する対象の機種でない場合である。
エラーER21は、調光範囲外であることを示す。すなわち、指定した輝度データが調光範囲外のデータである場合である。
図24および図25は、本発明の実施の形態に従うコマンド毎の送信フレームおよび受信フレームのデータ本文DATの内容を説明する図である。
図24(A)を参照して、ここでは、照明ON/OFF要求に関するコマンドCMD0Aに従う送信フレームおよび受信フレームのデータ本文DATが示されている。
制御データPMTには、照明ONあるいは照明OFFを規定するデータが格納される。当該送信フレームを受信した照明装置は、当該コマンドおよび制御データに従って照明ON/OFFの制御を実行する。
受信フレームには、送信フレームの内容とともにエラーコードが付加されて返信される。
例えば、エラーコードERRがER00の場合には、正常通信であるとして返信される。
図24(B)を参照して、輝度データ設定要求に関するコマンドCMD2Bに従う送信フレームおよび受信フレームのデータ本文DATが示されている。
制御データPMTには、輝度データ、反映タイミング、フェード時間に関するデータがそれぞれ格納される。当該送信フレームを受信した照明装置は、当該コマンドおよび制御データに従って調光制御を実行する。反映タイミングに関するデータは、調光制御を開始するタイミングを規定する制御データ(タイミング制御データ)である。
受信フレームには、送信フレームの内容とともにエラーコードが付加されて返信される。
例えば、エラーコードERRがER00の場合には、正常通信であるとして返信される。
図24(C)を参照して、輝度テーブルデータ設定要求に関するコマンドCMD2Cに従う送信フレームおよび受信フレームのデータ本文DATが示されている。
制御データPMTには、テーブル番号、反映タイミング、フェード時間に関するデータがそれぞれ格納される。当該送信フレームを受信した照明装置は、当該コマンドおよび制御データに従って調光制御を実行する。
受信フレームには、送信フレームの内容とともにエラーコードが付加されて返信される。
例えば、エラーコードERRがER00の場合には、正常通信であるとして返信される。
図24(D)を参照して、輝度テーブルデータ作成要求に関するコマンドCMD2Dに従う送信フレームおよび受信フレームのデータ本文DATが示されている。
制御データPMTには、テーブル番号、輝度データに関するデータがそれぞれ格納される。当該送信フレームを受信した照明装置は、当該指定されたテーブル番号の輝度テーブルに輝度データを登録する処理を実行する。
受信フレームには、送信フレームの内容とともにエラーコードが付加されて返信される。
例えば、エラーコードERRがER00の場合には、正常通信であるとして返信される。
図25(E)を参照して、輝度テーブルデータ値取得要求に関するコマンドCMD2Eに従う送信フレームおよび受信フレームのデータ本文DATが示されている。
制御データPMTには、テーブル番号に関するデータが格納される。当該送信フレームを受信した照明装置は、当該指定されたテーブル番号に格納された輝度データを取得して、受信フレームとして返信する処理を実行する。
受信フレームには、送信フレームの内容とともにエラーコードおよび輝度データが付加されて返信される。これにより、当該受信フレームを受信したコントロールターミナルは、指定した照明装置30のメモリ29に格納されている輝度テーブルのテーブル番号に登録されている輝度データの値を把握することが可能である。
図25(F)を参照して、接続確認に関するコマンドCMD1Aに従う送信フレームおよび受信フレームのデータ本文DATが示されている。
制御データPMTは、特に設けられておらず、コマンドのみである。当該送信フレームを受信した照明装置は、当該コマンドに従って、割り当てられている個別IDおよびグループGIDを取得して、受信フレームとして返信する処理を実行する。
受信フレームには、送信フレームの内容とともにエラーコードおよび個別IDおよびグループGIDが付加されて返信される。これにより、当該受信フレームを受信したコントロールターミナルは、指定した照明装置30に割り当てられている個別IDおよびグループGIDを把握することが可能である。
図25(G)を参照して、ID変更要求に関するコマンドCMD1Bに従う送信フレームおよび受信フレームのデータ本文DATが示されている。
制御データPMTには、個別IDおよびグループGIDに関するデータがそれぞれ格納される。当該送信フレームを受信した照明装置は、割り当てられている個別IDおよびグループGIDを、当該指定された個別IDおよびグループGIDに変更する処理を実行する。
受信フレームには、送信フレームの内容とともにエラーコードが付加されて返信される。
図25(H)を参照して、グループ電文結果確認要求に関するコマンドCMD1Cに従う送信フレームおよび受信フレームのデータ本文DATが示されている。
制御データPMTは、特に設けられておらず、コマンドのみである。当該送信フレームを受信した照明装置は、当該コマンドに従って、グループ電文の実行結果(OKあるいはNG)を取得して、受信フレームとして返信する処理を実行する。具体的には、例えば、同報宛あるいはグループ宛でコマンドの実行を指示した場合には、本実施の形態に従う照明システムにおいては、データの衝突を防ぐために返信しないようにしている。したがって、同報宛あるいはグループ宛でコマンドを実行した結果をコントロールターミナル10は、そのままでは把握することはできない。したがって、当該コマンドを実行した結果を個別の照明装置に対してそれぞれ確認する場合に用いることが可能である。
受信フレームには、送信フレームの内容とともにエラーコードおよび実行結果が付加されて返信される。これにより、当該受信フレームを受信したコントロールターミナルは、グループ電文の実行結果が正常に実行されたか否かを把握することが可能である。
図25(I)を参照して、ID設定取り消しに関するコマンドCMD1Dに従う送信フレームおよび受信フレームのデータ本文DATが示されている。
制御データPMTには、変更するポイントに関するデータが格納される。具体的には、ポイントとしては、ひとつ前を指定するデータあるいは、工場出荷時を指定するデータのいずれかが格納される。
当該送信フレームを受信した照明装置は、現在割り当てられている個別IDおよびグループGIDを当該指定されたポイントの個別IDおよびグループGIDに変更する処理を実行する。具体的には、ひとつ前を指定するデータが格納されている場合には、ひとつ前の個別IDおよびグループGIDに変更する。工場出荷時を指定するデータが格納されている場合には、工場出荷時の個別IDおよびグループGIDに変更する。
すなわち、ID設定取り消しに関するコマンドCMD1Dとして、指定されたポイントに従う2種類のコマンドが設けられている。
具体的には、ID設定の取り消しのコマンドとして、変更したIDに対してひとつ前のIDへ戻すことを指示するコマンド(再変更コマンド)と、変更したIDに対して工場出荷時に設定されたIDへ戻すことを指示するコマンド(初期化コマンド)である。
受信フレームには、送信フレームの内容とともにエラーコードおよび変更した個別IDおよびグループGIDの内容が付加されて返信される。
次に、コントロールターミナルと照明装置との間でのデータの授受について説明する。
図26は、本発明の実施の形態に従うコントロールターミナルと照明装置とのデータの授受の流れを概略的に説明するシーケンス図である。
図26を参照して、ここでは、通信エラーの場合と、電文エラーがある場合と、正常通信の場合とについて説明する。なお、ここでは、コントロールターミナル10と個別ID01の照明装置30との間でのデータの授受について説明する。ID比較および判定については省略している。
まず、通信エラーの場合について説明する。例えば、コマンドとして輝度データの設定要求を指示する場合について説明する。
まず、コントロールターミナル10は、輝度データの設定要求の指示を受け付ける(シーケンスsq0)。具体的には、上述した図13の輝度データ設定画面511において、「実行」ボタン516を選択して、輝度データ設定画面511で設定した内容の入力を受け付けた場合に相当する。
次に、コントロールターミナル10は、照明装置30に輝度データの設定要求に関するコマンドを含む送信フレームを送信する(シーケンスsq1)。
通信エラーの場合、照明装置30は、当該コマンドを受信せず、無応答である。
次に、電文エラーの場合について説明する。
コントロールターミナル10は、上述したのと同様に、輝度データの設定要求に関するコマンドを含む送信フレームを送信する(シーケンスsq2)。
照明装置30は、当該送信フレームを受信し、エラーの有無を判定する(シーケンスsq3)。本例においては、上述した巡回冗長検査に従って電文エラーがあるものとする(シーケンスsq4)。
そして、照明装置30は、コントロールターミナル10にエラー有りを含む受信フレームを返信する(シーケンスsq5)。
次に、正常通信の場合について説明する。
コントロールターミナル10は、上述したのと同様に、輝度データの設定要求に関するコマンドを含む送信フレームを送信する(シーケンスsq6)。
照明装置30は、当該送信フレームを受信し、エラーの有無を判定する(シーケンスsq7)。本例においては、上述した巡回冗長検査に従って電文エラーがないとする(シーケンスsq8)。
そして、照明装置30は、受信した送信フレームに含まれるコマンドおよび制御データに従って輝度データの値を変更する(シーケンスsq9)。具体的には、設定された輝度データに関して、「すぐ反映」あるいは「後で反映」の反映タイミングに従って、輝度データの値をいずれか一方のタイミングで変更する。「すぐ反映」の場合には、すぐに調光制御を開始する。一方、「後で反映」の場合には、後に調光制御を開始するコマンド(ON設定)の入力に従って調光制御を開始する。
そして、次に、照明装置30は、コントロールターミナル10にエラー無しを含む受信フレームを返信する(シーケンスsq9#)。
図27は、本発明の実施の形態に従うコントロールターミナルと複数の照明装置とのデータの授受を説明するシーケンス図である。
ここでは、照明装置の個別ID01,02に対してコマンドを送信する場合について説明する。なお、本例においては正常通信の場合について説明する。
図27を参照して、ここでは、まず、コントロールターミナル10は、ユーザからの入力に従って、輝度データの設定要求の指示を受け付ける(シーケンスsq10)。具体的には、上述した図13の輝度データ設定画面511において、「実行」ボタン516を選択して、輝度データ設定画面511で設定した内容の入力を受け付けた場合に相当する。
次に、コントロールターミナル10は、照明装置30に輝度データの設定要求に関するコマンドを含む送信フレームを送信する(シーケンスsq12)。なお、ここで、宛先データは、個別ID01宛であるものとする。
この場合、個別ID01および個別ID02のそれぞれの照明装置が当該送信フレームを受信する。そして、それぞれにおいて、自装置の個別IDとの比較を実行する(シーケンスsq13、sq15)。
そして、個別ID01の照明装置においては、IDが一致するためID確認がOKとなる(シーケンスsq14)。一方、個別ID02の照明装置においては、IDが不一致であるためID確認がNGとなる(シーケンスsq16)。これにより個別ID02の照明装置においては、コマンドの受付は行われない。
次に、ID確認がOKの場合には、個別ID01の照明装置においては、コマンドが受け付けられて、コマンドとともに送信された制御データに従って輝度データ値を変更する(シーケンスsq17)。なお、ここでは、「後で反映」の反映タイミングに従って輝度データ値を変更するものとする。
そして、正常に実行した場合には、個別ID01の照明装置は、コントロールターミナル10にエラーなしを含む受信フレームを返信する(シーケンスsq18)。
次に、コントロールターミナル10は、ユーザからの入力に従って、輝度データの設定要求の指示を受け付ける(シーケンスsq19)。具体的には、上述した図13の輝度データ設定画面511において、「実行」ボタン516を選択して、輝度データ設定画面511で設定した内容の入力を受け付けた場合に相当する。
次に、コントロールターミナル10は、照明装置30に輝度データの設定要求に関するコマンドを含む送信フレームを送信する(シーケンスsq20)。なお、ここで、宛先データは、個別ID02宛であるものとする。
この場合、個別ID01および個別ID02のそれぞれの照明装置が当該送信フレームを受信する。そして、それぞれにおいて、自装置の個別IDとの比較を実行する(シーケンスsq21、sq23)。
そして、個別ID02の照明装置においては、IDが一致するためID確認がOKとなる(シーケンスsq24)。一方、個別ID01の照明装置においては、IDが不一致であるためID確認がNGとなる(シーケンスsq22)。これにより個別ID01の照明装置においては、コマンドの受付は行われない。
次に、ID確認がOKの場合には、個別ID02の照明装置においては、コマンドが受け付けられて、コマンドとともに送信された制御データに従って輝度データ値を変更する(シーケンスsq26)。なお、ここでは、「後で反映」の反映タイミングに従って輝度データ値を変更するものとする。
そして、正常に実行した場合には、個別ID02の照明装置は、コントロールターミナル10にエラーなしを含む受信フレームを返信する(シーケンスsq28)。
次に、コントロールターミナル10は、ユーザからの入力に従って、照明ONの要求の指示を受け付ける(シーケンスsq30)。具体的には、上述した図10のON/OFF設定画面201において、「全照明ON」ボタン202を選択した場合に相当する。
次に、コントロールターミナル10は、照明装置30に調光制御の開始を指示するコマンドを含む送信フレームを送信する(シーケンスsq32)。なお、ここで、宛先データは、同報宛であるものとする。例えば、同報宛の個別IDとして「FF」を用いるようにすることが可能であるとする。
この場合、個別ID01および個別ID02のそれぞれの照明装置が当該送信フレームを受信する。そして、それぞれにおいて、自装置の個別IDとの比較を実行する(シーケンスsq33,sq35)。
個別ID01の照明装置においては、同報宛の送信であるため、IDが一致するとしてID確認がOKとなる(シーケンスsq34)。
また、個別ID02の照明装置についても、同胞宛の送信であるため、IDが一致するとしてID確認がOKとなる(シーケンスsq36)。
次に、個別ID01の照明装置は、コマンドを受け付けて、コマンドに従ってシーケンスsq17で設定変更した輝度データ値に従って調光制御を開始する(シーケンスsq38)。また、個別ID02の照明装置は、コマンドを受け付けて、コマンドに従ってシーケンスsq26で設定変更した輝度データ値に従って調光制御を開始する(シーケンスsq40)。
したがって、当該処理により、照明装置のそれぞれの輝度データ値の設定に関して、反映タイミングを「後で反映」に設定しておき、そして、同報宛の調光制御の開始を指示するコマンドを含む送信フレームを送信することにより、一斉に調光制御を開始することが可能となる。そして、個々の照明装置毎に輝度データ値の設定がなされるため、個々の照明装置の調光レベルを制御することが可能となり、きめ細かい調光制御が可能である。例えば、窓側から入る外光を考慮して、窓側付近に設けられた照明装置の輝度データ値を低く、窓側から離れた照明装置の輝度データ値を高く設定することも可能である。
また、複数の照明装置の輝度の変化を一斉に行うことができるので、使用者にとって違和感のない調光制御が可能となる。
また、フェード時間を設定することにより調光制御の期間を制御して滑らかな調光制御が可能であり、急激な変化に伴う目の負担を軽減することが可能である。また、図3の照明システムにおいては、照度センサ50について説明したが、一斉に調光制御が実行されることにより照度センサ50への入力値のばらつきを抑制して所望の照度への調節が早くなる。
図28は、本発明の実施の形態に従う拡張した照明システムの一部を説明する図である。
図28を参照して、ここでは、説明を簡易にするために図2における照明システムの一部をさらに拡張した場合が示されている。
具体的には、コントロールターミナル10にPLC変換装置20#がさらに接続された場合が示されている。そして、PLC変換装置20#は、個別IDが不明な照明装置30#と接続されている場合が示されている。ここで、照明装置30#は、照明装置30と独立した通信ケーブル25#で接続されているものとする。
その他の点については同様であるのでその詳細な説明は繰り返さない。
当該構成において、コントロールターミナル10は、通信ケーブル25#で接続された照明装置30#に対しても上記で説明した送信フレームおよび受信フレームに従って調光制御を実行することが可能である。
なお、コントロールターミナル10とPLC変換装置20,20#とはそれぞれ別々のポートで接続されているためそれぞれ独立に送信フレームおよび受信フレームに従って調光制御が可能であるものとする。
ここで、当該構成において、例えば、通信ケーブル25と接続されている照明装置30の1つに不具合が生じて交換する必要が生じた場合に、個別IDが不明な照明装置30#と交換する方式について説明する。照明装置30#は、一例として、照明装置30と交換可能なスペアの照明装置であるとする。なお、ここでは、当該照明装置30#の個別IDが不明であるものとする。
不明な個別IDである照明装置30#の個別IDを取得する方式について説明する。
<接続確認処理>
図29は、本発明の実施の形態に従う接続確認処理を説明するフロー図である。
当該フローは、CPU1がROM2に格納されたプログラムを読み込むことにより実行されるものとする。
図29を参照して、まず、CPU1は、IDを確認するコマンドを含む送信フレームを送信する(ステップS60)。具体的には、図28の照明システムにおけるスペアの照明装置30#に対して個別IDを確認するための送信フレームを送信する。送信フレームは、図25(F)で示される送信フレームである。この点で、メニュー画面101において、「接続確認」ボタン106を選択した場合に相当する。
次に、当該照明装置30#から返信が有るかどうかを判断する(ステップS62)。具体的には、図25(F)で示される受信フレームを受信したかどうかを判断する。
次に、ステップS62において、照明装置30#から受信フレームの返信があると判断した場合(ステップS62においてYES)には、受信フレームの内容に従ってID確認画面を表示する(ステップS64)。
一方、照明装置30#から受信フレームの返信が無かったと判断した場合(ステップS62においてNO)には、エラー処理を実行する。なお、エラー処理は、再度のリトライ送信をしてもよいし、フローを終了する処理を実行するようにしても良い。
図30は、本発明の実施の形態に従うID確認画面301を説明する図である。
図30を参照して、ここでは、ディスプレイ7に表示されたID確認画面301が示されている。ID確認画面301には、照明装置30#からの返信内容に従って「接続されている照明装置のIDは01です。IDを変更しますか」の表示とともに、「はい」ボタン304、「いいえ」ボタン305とが設けられた場合が示されている。
再び、図29を参照して、変更指示が有るかどうかを判断する(ステップS66)。
ステップS66において、変更指示が有ると判断した場合(ステップS66においてYES)には、ID変更画面を表示する(ステップS68)。具体的には、ID確認画面301において、「はい」ボタン304を押下した場合に相当する。
一方、ステップS66において、変更の指示が無いと判断した場合(ステップS66においてNO)には、処理を終了する(リターン)。具体的には、ID確認画面301において、「いいえ」ボタン305を押下した場合に相当する。
図31は、本発明の実施の形態に従うID変更画面401を説明する図である。
図31を参照して、ここでは、ディスプレイ7に表示されたID変更画面401が示されている。ID変更画面401には、タッチパネルを介してユーザからの選択が可能に設けられた複数のアイコンボタンが設けられているものとする。
一例として、ここでは、現在の照明装置30#の個別IDが「01」である場合が示されており、当該個別IDからユーザが指定したID番号に変更するための入力受付ボタン403と、「実行」ボタン404と、「キャンセル」ボタン405とが設けられている場合が示されている。
入力受付ボタン403は、当該領域を選択することにより番号の入力が可能となるものとする。上述したように当該番号の入力は、図示しないキーボードあるいはソフトウェアキーボードを用いて入力することが可能である。当該番号を入力して、照明装置30#に指定の個別IDを設定することが可能である。なお、本例においては、個別IDを変更する場合について説明するが、グループGIDを変更する入力受付ボタンを新たに設けるようにすることも可能である。
再び、図29を参照して、ID変更の指示が有るかどうかを判断する(ステップS70)。具体的には、ID変更画面401において、入力受付ボタン403により個別IDの番号を入力するとともに、「実行」ボタン404を押下したか否かに基づいて判断する。
ステップS70において、指示が有ると判断した場合(ステップS70においてYES)には、IDを変更するコマンドを含む送信フレームを照明装置30#に送信する(ステップS72)。具体的には、図25(G)で示される送信フレームを送信する。
一方、ステップS70において、指示が無いと判断した場合(ステップS70においてNO)には、処理を終了する(リターン)。具体的には、ID変更画面401において、「キャンセル」ボタン405を押下した場合に相当する。
次に、ステップS70の後、返信があったかどうかを判断する(ステップS74)。具体的には、図25(G)で示される受信フレームを返信として受信する。
ステップS74において、返信が無かった場合(ステップS74においてNO)には、エラー処理を実行する(ステップS76)。なお、エラー処理は、再度のリトライ送信をしてもよいし、フローを終了する処理を実行するようにしても良い。
一方、ステップS74において、返信があった場合には、処理を終了する(リターン)。
当該返信により、ID変更の指示に対して正確にその指示が反映されたかどうかを確認することが可能である。
なお、本例においては、返信がある場合には、次の処理に進む場合について説明したが、返信がある場合であっても返信内容として例えばエラーであるような場合には、ステップS76のエラー処理に進むものとする。
なお、本例においては、接続確認処理により、ID番号の確認とともにID変更の処理も実行する場合について説明したが、後述するID設定処理においてID変更の処理が可能であるため当該接続確認処理においては、ID番号の確認のみとするようにしても良い。
また、本例における接続確認処理においては、個別IDの番号を確認する場合について説明したが、個別IDと合わせてグループGIDの番号についても確認可能とすることも可能である。
図32は、本発明の実施の形態に従うコントロールターミナルと個別IDが不明な照明装置とのデータの授受を説明するシーケンス図である。
図32を参照して、まず、コントロールターミナル10は、接続確認の要求を受け付ける(シーケンスsq50)。具体的には、図8で説明したメニュー画面101において、「接続確認」ボタン106の押下が選択された場合に相当する。
次に、コントロールターミナル10は、照明装置30#に対して接続確認を実行するためのコマンドを含む送信フレームを送信する(シーケンスsq52)。具体的には、接続確認用のコマンドCMD1Aを用いて同報宛で送信する(シーケンスsq52)。すなわち、照明装置30#の個別IDが不明であるため同報宛で送信することにより不明な照明装置30#であっても当該送信フレームを受信することが可能となる。つまり、個別IDが不明な照明装置30#に対して個別IDを無作為に指定して、該当する個別IDが指定されるまで接続確認のコマンドを含む送信フレームを何度も送信するという煩わしい操作を行う必要がなく、容易に照明装置30#の個別IDを確認することができる。
照明装置30#は、同報宛により送信されたコマンドCMD1Aを含む送信フレームを受信して、自装置の個別IDとの比較を実行する(シーケンスsq53)。
この場合、同報宛により送信された送信フレームであるためIDは不明であるがIDが一致となり、ID確認がOKとなる(シーケンスsq54)。
次に、ID確認がOKの場合には、コマンドCMD1Aに従って当該照明装置30#の個別IDが取得される(シーケンスsq56)。具体的には、照明装置30#のメモリに格納されている個別IDが取得される。
そして、照明装置30#からコントロールターミナル10に対して、取得された個別IDを含めた受信フレームの返信が実行される(シーケンスsq58)。なお、ここで、同報宛の送信フレームの場合には、基本的には受信フレームの衝突が生じるため返信はしないものとして説明したが、図20のステップS122で説明したように、接続確認のコマンドである場合には、受信フレームを返信する。
次に、コントロールターミナル10は、当該返信を受けてID確認画面301を表示する(シーケンスsq59)。
次に、本例においては、ユーザからのID設定の要求を受け付ける(シーケンスsq60)。具体的には、ID確認画面301において、変更指示が入力された場合に相当する。具体的には、「はい」ボタン304を押下した場合に相当する。
次に、コントロールターミナル10は、当該要求に従うID設定に関するコマンドを含む送信フレームを送信する(シーケンスsq62)。なお、ここで、宛先データは、取得したID宛であるものとする。
照明装置30#は、コントロールターミナル10より送信されたコマンドCMD1Bとともに送信された送信フレームを受信して、自装置の個別IDとの比較を実行する(シーケンスsq63)。
この場合、自装置の個別ID宛により送信された送信フレームはIDが一致となり、ID確認がOKとなる(シーケンスsq64)。そして、コマンドが実行されてIDが変更される(シーケンスsq66)。具体的には、現在割り当てられている個別IDを指定したIDに変更する。なお、後述するが変更前に割り当てられている個別IDは、メモリ29に格納されるものとする。
そして、照明装置30#は、コントロールターミナル10に対して、受信フレーム(エラーなし)を返信する(シーケンスsq68)。
当該方式においては、同報送信として個別IDが不明な照明装置に対して接続確認のコマンドが送信されるため、個別IDが不明な照明装置である場合であっても接続確認のコマンドを受信することが可能である。そして、コマンドは接続確認であるため同胞宛に送信されたコマンドであったとしてもIDの返信が実行されるとともに、個別IDが不明な照明装置30#は照明装置30と独立した通信ケーブル25#で接続されているためコントロールターミナル10に返信されるIDは1つである。したがって、個別IDが不明な照明装置30#について通信ケーブル25#を用いて当該照明装置30#の個別IDを把握することができる。また、ID設定の要求に従って、当該個別IDを変更することが可能である。したがって、管理者は、個別IDが不明な照明装置の個別IDを把握して、当該把握した個別IDを利用して所望の個別IDに設定変更することが可能である。
したがって、例えば、一例として、個別IDが「ID03」である照明装置30の交換が必要となった場合に、不明な照明装置30#の個別IDを把握して、照明装置30#の個別IDを「ID03」に設定変更することにより、不具合の照明装置を交換した場合であっても個別IDを変更することにより以前と同様のシステムとして継続して利用することが可能である。
なお、本例においては、PLC変換装置20とPLC変換装置20#とがそれぞれ設けられた場合の構成について説明するが、例えば、PLC変換装置20のみを用いた構成とすることも可能である。具体的には、PLC変換装置20に接続されている通信ケーブル25との接続を取り外して、通信ケーブル25#とPLC変換装置20とを接続することにより照明装置30#に対して同様の処理を実行することが可能となる。
次に、ID設定処理について説明する。ID設定処理は、ある個別IDから別の個別IDに設定を変更させる処理である。図3および図28のいずれの照明システムでも適用が可能である。
<ID設定処理>
図33は、本発明の実施の形態に従うID設定処理を説明するフロー図である。
当該フローは、CPU1がROM2に格納されたプログラムを読み込むことにより実行されるものとする。
図33を参照して、まず、CPU1は、ID設定画面を表示する(ステップS80)。
図34は、本発明の実施の形態に従うID設定画面601を説明する図である。
図34を参照して、ここでは、ディスプレイ7に表示されたID設定画面601が示されている。ID設定画面601には、タッチパネルを介してユーザからの選択が可能に設けられた複数のアイコンボタンが設けられているものとする。ID設定画面601には、「ID変更」ボタン602、「ID変更取り消し」ボタン603とが設けられた場合が示されている。
再び、図33を参照して、IDの変更指示が有るかどうかを判断する(ステップS82)。具体的には、ID設定画面601において、「ID変更」ボタン602を押下したかどうかに基づいて判断することが可能である。
ステップS82において、IDの変更指示が有ると判断した場合(ステップS82においてYES)には、ID変更画面を表示する(ステップS84)。
一方、ステップS82において、IDの変更指示がないと判断した場合(ステップS82においてNO)には、ID変更取り消し画面を表示する(ステップS89)。具体的には、ID設定画面601において、「ID変更取り消し」ボタン603を押下した場合に相当する。
図35は、本発明の実施の形態に従うID変更画面611を説明する図である。
図35を参照して、ここでは、ディスプレイ7に表示されたID変更画面611が示されている。ID変更画面611には、タッチパネルを介してユーザからの選択が可能に設けられた複数のアイコンボタンが設けられているものとする。
変更前のID入力受付ボタン612と、変更後のID入力受付ボタン613と、「実行」ボタン614と、「キャンセル」ボタン615とが設けられている場合が示されている。
変更前のID入力受付ボタン612は、当該領域を選択することにより番号の入力が可能となるものとする。上述したように当該番号の入力は、図示しないキーボードあるいはソフトウェアキーボードを用いて入力することが可能である。当該番号を入力して、変更する対象となる照明装置の変更前の個別IDを指定することが可能である。
変更後のID入力受付ボタン613は、当該領域を選択することにより番号の入力が可能となるものとする。上述したように当該番号の入力は、図示しないキーボードあるいはソフトウェアキーボードを用いて入力することが可能である。当該番号を入力して、変更する対象となる照明装置の変更後の個別IDを指定することが可能である。
図36は、本発明の実施の形態に従うID変更取り消し画面621を説明する図である。
図36を参照して、ここでは、ディスプレイ7に表示されたID変更取り消し画面621が示されている。ID変更取り消し画面621には、タッチパネルを介してユーザからの選択が可能に設けられた複数のアイコンボタンが設けられているものとする。
一例として、ここでは、「どの段階のIDへ戻しますか?」の表示とともに、「ひとつ前」ボタン623と、「工場出荷時」ボタン624と、「キャンセル」ボタン625とが設けられている場合が示されている。
「ひとつ前」ボタン623は、変更したIDに対してひとつ前の段階のIDへ戻すことを指定するボタンである。
「工場出荷時」ボタン624は、変更したIDに対して工場出荷時に設定されたIDへ戻すことを指定するボタンである。
再び、図33を参照して、次に、入力が有るかどうかを判断する(ステップS86)。具体的には、ID変更画面611において、「実行」ボタン614の押下があったかどうかを判断する。あるいは、ID変更取り消し画面621において、「ひとつ前」ボタン623あるいは「工場出荷時」ボタン624のいずれかの押下があったかどうかを判断する。
ステップS86において、入力が有ると判断した場合(ステップS86においてYES)には、コマンドを含む送信フレームを送信する(ステップS88)。
具体的には、ID変更画面611において、「実行」ボタン614の入力が有った場合には、当該画面で設定したIDへの変更を指示するコマンドを含む送信フレームを照明装置30に送信する。また、ID変更取り消し画面621において、「ひとつ前」ボタン623あるいは「工場出荷時」ボタン624の入力が有った場合には、指示した内容への変更を指示するコマンドを含むフレームを照明装置30に送信する。
一方、ステップS86において、入力が無いと判断した場合(ステップS86においてNO)には、処理を終了する(リターン)。具体的には、ID変更画面611において、「キャンセル」ボタン615の入力が有った場合、あるいは、ID変更取り消し画面621において、「キャンセル」ボタン625の入力が有った場合に相当する。
図37は、本発明の実施の形態に従う照明装置におけるID設定のコマンドを実行した場合の処理を説明するフロー図である。
図37を参照して、本発明の実施の形態に従う照明装置30は、まず、ID設定のコマンドの入力があったかどうかを判断する(ステップS130)。具体的には、送信フレームに含まれているコマンドがID設定のコマンド(CMD1B)であるかどうかを判断する。
ステップS130において、ID設定のコマンドの入力が有ったと判断した場合(ステップS130においてYES)には、次に、割り当てられている個別IDをメモリに格納する(ステップS132)。
次に、現在割り当てられている個別IDを指定された個別IDに割り当てを変更する(ステップS134)。具体的には、制御データに含まれている変更する個別IDに従って、現在割り当てられている個別IDを変更する。
そして、処理を終了する(エンド)。
なお、上述した接続確認処理において、ID変更画面401において、ID変更の実行を指示した場合においても、上記のID設定のコマンドを実行した場合の処理が実行される。
図38は、本発明の実施の形態に従う照明装置におけるID設定の取り消しを実行した場合の処理を説明するフロー図である。
図38を参照して、本発明の実施の形態に従う照明装置30は、まず、ID設定取り消しのコマンドの入力があったかどうかを判断する(ステップS140)。具体的には、送信フレームに含まれているコマンドがID設定取り消しのコマンド(CMD1D)であるかどうかを判断する。
ステップS140において、ID設定の取り消しのコマンドの入力が有ったと判断した場合(ステップS140においてYES)には、次に、割り当てられている個別IDをひとつ前に変更するかどうかを判断する(ステップS142)。具体的には、制御データに含まれているポイントの内容に従って、変更するポイントがひとつ前か、あるいは工場出荷時かを判断する。
ステップS142において、ひとつ前の個別IDに変更すると判断した場合(ステップS142においてYES)には、現在割り当てられている個別IDをメモリに格納されている個別IDに割り当てを変更する(ステップS144)。そして、処理を終了する(エンド)。
次に、ステップS142において、ひとつ前の個別IDに変更しないと判断した場合(ステップS142においてNO)には、現在割り当てられている個別IDを工場出荷時の個別IDに割り当てを変更する(ステップS146)。そして、処理を終了する(エンド)。
当該処理により、ID設定の取り消しにより、ひとつ前の個別IDあるいは工場出荷時の個別IDに変更することが可能となる。
次に、本構成において、例えば、通信ケーブル25と接続されている複数の照明装置30に対して、個別IDの設定を同報送信で送信した場合について説明する。
図39は、本発明の実施の形態に従うコントロールターミナルと照明装置とのデータの授受を説明するシーケンス図である。
図39を参照して、まず、コントロールターミナル10は、ID設定の要求を受け付ける(シーケンスsq70)。具体的には、図35で説明したID変更画面611において、変更する個別IDの番号の入力を受け付けて、「実行」ボタン614が選択された場合に相当する。なお、本例においては、IDを変更する対象の照明装置30を指定せず、同報送信で送信した場合について説明する。例えば、図35の変更前のID入力受付ボタン612において、「FF」が指定された場合である。
次に、コントロールターミナル10は、IDの変更を指示するコマンドを含む送信フレームを送信する。具体的には、ID設定用のコマンドCMD1Bを用いて同報送信する(シーケンスsq72)。
個別IDがID01の照明装置は、同報宛により送信されたコマンドCMD1Bとともに送信された送信フレームを受信して、自装置の個別IDとの比較を実行する(シーケンスsq74)。
同様に、個別IDがID02の照明装置は、同報宛により送信されたコマンドCMD1Bとともに送信された送信フレームを受信して、自装置の個別IDとの比較を実行する(シーケンスsq76)。
この場合、同報宛により送信された送信フレームであるためIDが一致となり、ID確認がOKとなる(シーケンスsq78、シーケンスsq80)。
次に、個別IDがID01の照明装置は、コマンドCMD1Bに従って、割り当てられている個別IDを指定された個別IDに変更する(シーケンスsq82)。
同様に、個別IDがID02の照明装置についても、コマンドCMD1Bに従って、割り当てられている個別IDを指定された個別IDに変更する(シーケンスsq84)。
同報宛でIDの変更処理が可能であるためコマンド数を減らすことが可能となる。
具体的には、たとえばIDの数が126個ある場合、個別ID宛のコマンドを用意する場合、各126個のIDに対して126種類のID変更用コマンド(つまり126×126個のコマンド)を用意する必要がある。しかし、同報宛でID変更することにより、個別IDを指定してID変更を行う必要がなくなり、全てのIDの照明装置に対して同報宛のコマンドで対応できるため126種類のID変更用コマンドを用意すればよく、用意するべきコマンド数を減らすことが可能である。
なお、本例においては、同報宛のコマンドの場合には、基本的に返信しないように設定しているが、同報宛の接続確認のコマンドである場合には、IDを返信するようにしており、当該コマンドを用いてIDの変更を確認することが可能である。
一方で、当該処理により、同報宛で個別IDの割り当てを変更した場合、当該コマンドを受信したすべての照明装置の個別IDが同じ個別IDに割り当てが変更されてしまうことになり、1つずつ個別に照明装置の調光制御を実行することができなくなるという問題がある。
本実施の形態においては、上述したID設定の取り消しを用いて当該状態を解消することが可能である。
コントロールターミナル10は、ID設定の取り消しの要求を受け付ける(シーケンスsq86)。具体的には、図36で説明したID変更取り消し画面621において、「ひとつ前」ボタン623あるいは「工場出荷時」ボタン624の選択入力を受け付けた場合に相当する。
次に、コントロールターミナル10は、ID設定の取り消しを指示するコマンドを含む送信フレームを送信する(シーケンスsq88)。具体的には、ID設定取り消し用のコマンドCMD1Dを用いて同報送信する(シーケンスsq88)。
そして、上述したように、照明装置30の各々は、同報宛により送信されたコマンドCMD1Dとともに送信された送信フレームを受信して、自装置の個別IDとの比較を実行する(シーケンスsq90、シーケンスsq92)。
この場合、同報宛により送信された送信フレームであるためIDが一致となり、ID確認がOKとなる(シーケンスsq94、シーケンスsq96)。
次に、照明装置30の各々は、コマンドCMD1Dに従って、割り当てられている個別IDの変更を取り消す(シーケンスsq98、シーケンスsq100)。具体的には、「ひとつ前」に戻す場合には、メモリに格納されている現在割り当てられている個別IDのひとつ前に割り当てられていた個別IDに割り当てを戻すことになる。一方、「工場出荷時」に戻す場合には、メモリに予め格納されている工場出荷時に割り当てられていた個別IDに割り当てを戻すことになる。
当該処理により、同報宛で個別IDの割り当てを設定した場合に当該コマンドを含む送信フレームを受信したすべての照明装置の個別IDが同じ個別IDに割り当てが変更されてしまう場合であっても、ID設定の取り消しのコマンドを含む送信フレームを送信することにより、以前に割り当てられている個別IDに戻すことが可能となり、例えば、1つずつ個別IDの割り当てを再設定する必要がなく、簡易な方式で個別IDの設定を取り消して再設定することが可能となる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。