JP5916371B2 - 水中プレート折曲げ装置及び該装置を用いた水中リラッキング工法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば原子力発電施設(プラント)に適用して有効な水中プレート折曲げ装置及び該装置を用いた水中リラッキング工法に関する。
原子力発電に使用された使用済燃料は、原子力発電施設内に定設された使用済燃料貯蔵ピット(プール)の床に設置されている使用済燃料貯蔵ラックに貯蔵され、ここで一定期間冷却した後、施設外の再処理施設に運び出される。
近年、原子力発電の発電量の増加に伴い、使用済燃料が増加しており、原子力発電所内において使用済燃料の貯蔵能力を増強する必要性が高まってきている。使用済燃料の貯蔵能力の増強は、使用済燃料を収容するラックセルをより密に再配置する所謂リラッキングを行うことによって実施される。
リラッキング工法としては、例えば特許文献1や特許文献2で開示されたものが有る。これは、先ず複数のラックセルより構成される既存の使用済燃料貯蔵ラックを使用済燃料貯蔵ピットの床面に埋め込まれた基礎ボルトから取り外した後、当該既存の使用済燃料貯蔵ラックを吊り上げて撤去する。そして、既存の使用済燃料貯蔵ラックを撤去した位置に架台ブロックを設置した後に、当該架台ブロック上にスタッドボルトによりラックセルの密度が既存の使用済燃料貯蔵ラックと比較して高く設定された使用済燃料貯蔵ラックを設置するものである。
また、特許文献3に開示されているように、使用済燃料ラックの改造において、取替用使用済燃料ラック本体外周部に固定用板を具備した補強用板を取り付け、かつ上記固定用板と、予めボルト穴が明けられた後切断されて残置した旧ラックのサポートプレートとの間にボルト固定用のねじが切られた連結用板を介装して、それら固定用板と連結用板及び連結用板と旧ラックのサポートプレートを夫々ボルトで固定することにより、取替用使用済燃料ラックを使用済燃料貯蔵ピットの側壁面に強固に固定するものもある。
特開2003−270381号公報 特開平4−285895号公報 特開2003−307586号公報
しかしながら、特許文献1や特許文献2で開示されたリラッキング工法にあっては、水中で行うリラッキング工法であることの明示が無いと共に、ボルト穴を明けること無くナットを細長い締結工具で取外し又は取付けすることで既存のラックと新設のラックを使用済燃料貯蔵ピットの床面上で取替え可能にするものであるが、水中でリラッキング工法を実施する場合に必要とされる、締結工具における遠隔操作の具体的な構成が開示されていない。
また、特許文献3に開示されたリラッキング工法にあっては、旧ラックのサポートプレートに対するボルト穴加工や切断加工は、「水中にて実施する必要が生じる」と記載されているが、特にボルト穴加工を実施するのにあたっては、「水中で、かつ遠隔操作となるため専用治具を使用し」と記載されているだけで、専用治具の具体的な構成が開示されていないため、実施可能であるか否かは不明である。
加えて、サポートプレートのボルト穴加工や切断加工を施す箇所は、使用済燃料の貯蔵箇所を地上から視認するためのアドレスプレートが付設されたラックセルの近傍である場合があり、その場合、ボルト穴加工や切断加工の工具を吊り下ろす際に、ラックセルの側面から水平に張り出したアドレスプレートと干渉して吊り下ろすことができないという問題が有る。
そのため、アドレスプレートを折り曲げるなどして工具を吊り下ろすことができる空間を確保する必要があるが、使用済燃料貯蔵ピット内は水深約10mで且つ高線量環境下であるため、遠隔操作によるアドレスプレート折曲げ作業を実施することが困難な状況であった。
そこで、本発明は、簡単な操作と構造で装置を確実に位置決め固定しつつ水中で円滑にプレートの折曲げ加工を施すことができる水中プレート折曲げ装置と、該装置を用いて高線量環境下の使用済燃料貯蔵ピットにおいて安全に水中リラッキング工事を施工できる水中リラッキング工法を提供することを目的とする。
斯かる目的を達成するための本発明に係る水中プレート折曲げ装置は、
ピット内で水平に張り出したプレート材に水中で折曲げ加工を施す水中折曲げ装置であって、
地上から吊り下げられて前記プレート材の本体部にクランプ機構により固定される工具本体と、
前記工具本体の一側下部に鉛直方向へ回動自在に支持された折曲げ金具と、
前記工具本体の一側上部に下向きに取り付けられて前記折曲げ金具の回動付勢により前記プレート材を下方へ折り曲げるアクチュエータと、
前記アクチュエータを地上から遠隔操作で駆動制御する操作ユニットと、
を備え
前記折曲げ金具には、前記下方へ折り曲げられたプレート材を更に前記本体部へ押し付ける押出し金具と、該押出し金具を前記操作ユニットの遠隔操作で押出し付勢する第2のアクチェエータとが組み付けられている
ことを特徴とする。
また、
前記工具本体には、その吊下げ時に、上面開放の筒状に形成された前記本体部の内部に挿入されて水平方向の位置決めを行う複数本のガイドピンが垂設されることを特徴とする。
また、
前記工具本体の他側上部にバランスウェイトが載置されることを特徴とする。
斯かる目的を達成するための本発明に係る水中リラッキング工法は、
使用済燃料貯蔵ピット内に設置された複数のラックセルより構成される既設使用済燃料貯蔵ラックをその外周に設けたサポート板を切断して吊上げ撤去した後、ラックセルの密度が既設使用済燃料貯蔵ラックと比較して高く設定された新設使用済燃料貯蔵ラックを吊下げ設置する際に、新設使用済燃料貯蔵ラックの外周に設けたサポート板と前記使用済燃料貯蔵ピット内に残置された前記既設使用済燃料貯蔵ラックのサポート板部分とを連接板を介してボルト結合する水中リラッキング工事において、
前記既設使用済燃料貯蔵ラックの撤去作業を行うのに先立って、
前記水中プレート折曲げ装置の工具本体を吊り下げてクランプ機構により前記ラックセルに固定した後、
アクチュエータを伸長して折曲げ金具により前記ラックセルから水平に張り出したアドレスプレートを下方へ折り曲げておき、
その後、前記既設使用済燃料貯蔵ラックの撤去作業を行う、
ことを特徴とする。
また、
前記アドレスプレートを下方へ折り曲げた後、第2のアクチュエータを伸長して押出し金具により更にラックセルへ押し付ける、
ことを特徴とする。
本発明に係る水中プレート折曲げ装置によれば、工具本体が地上から吊り下げられてピット内のプレート材の本体部に、工具本体と一体化されたクランプ機構により固定された状態下で、地上の操作ユニットより遠隔操作で折曲げ金具を駆動してアドレスプレートに折曲げ加工を施すので、簡単な操作と構造で、装置を確実に固定しつつ水中で円滑に折曲げ加工を施すことができる。
本発明に係る水中リラッキング工法によれば、水中プレート折曲げ装置を用いて、既設使用済燃料貯蔵ラックに据え付けられたラックセルに確実に固定される工具本体上の折曲げ金具により、ラックセルから水平に張り出したアドレスプレートに遠隔操作で円滑に折曲げ加工を施すことができるので、その後の既設使用済燃料貯蔵ラックのサポート板にボルト穴加工やサポート板切断加工を行う工具等をアドレスプレートに干渉させることなく円滑に吊り下げることが可能となり、高線量環境下の使用済燃料貯蔵ピットにおいて安全に水中リラッキング工事を施工できる。
本発明の一実施例を示す水中プレート折曲げ装置の概略構成斜視図である。 アドレスプレートの折曲げ操作手順図である。 アドレスプレートの折曲げ前後の比較図である。 アドレスプレートの配置図である。 アドレスプレートの要部斜視図である。 リラッキング工事における既設使用済燃料貯蔵ラックとサポート板の取合い構造図である。 リラッキング工事における新サポートストラクチャとサポート板の取合い構造図である。 リラッキング工事全般の工程図である。 リラッキング工事全般の工程図である。
以下、本発明に係る水中プレート折曲げ装置及び該装置を用いた水中リラッキング工法を実施例により図面を用いて詳細に説明する。
図1は本発明の一実施例を示す水中プレート折曲げ装置の概略構成斜視図、図2はアドレスプレートの折曲げ操作手順図、図3はアドレスプレートの折曲げ前後の比較図、図4はアドレスプレートの配置図、図5はアドレスプレートの要部斜視図、図6はリラッキング工事における既設使用済燃料貯蔵ラックとサポート板の取合い構造図、図7はリラッキング工事における新サポートストラクチャとサポート板の取合い構造図、図8はリラッキング工事全般の工程図、図9はリラッキング工事全般の工程図である。
本実施例は、本発明の水中プレート折曲げ装置を原子力発電施設(プラント)におけるリラッキング工事に用いる例である。そこで、リラッキング工事全般の工程を図8及び図9で説明する。
先ず、工程1で、並設された使用済燃料貯蔵ピット(プール)100A,100Bの両側に敷設されて使用済燃料貯蔵ピットクレーン101が走行する既設レール102上に仮設クレーン103を設置する。この仮設クレーン103は、使用済燃料貯蔵ピットクレーン101より大型の架構体からなり、四つのワイヤジャッキ104とラック受台105等を備えている。
尚、図中106は燃料集合体やその取扱い工具等を検査する燃料検査ピットで、107は使用済燃料貯蔵ピット(プール)100A又は100Bから吊上げ撤去された既設使用済燃料貯蔵ラックアッセンブリ109(工程2参照)を除染し、かつ細断する除染場ピットである。また、図中108は新設使用済燃料貯蔵ラックとしての新サポートストラクチャ116(工程5参照)を仮置く仮設床である。尚、既設使用済燃料貯蔵ラックアッセンブリ109は、既設使用済燃料貯蔵ラック111に多数本(例えば150本)のラックセル110が据え付けられたものを言い(工程2参照)、新サポートストラクチャ116は多数本(例えば300本)のラックセル121が据え付け可能な架構体を言う(工程6参照)。
次に、工程2で、例えば使用済燃料貯蔵ピット100Aにおいて、吊上げ撤去する既設使用済燃料貯蔵ラックアッセンブリ109内の全ての燃料集合体を使用済燃料貯蔵ピットクレーン101により他の空きの既設使用済燃料貯蔵ラックアッセンブリ109内に一時的に移動・保管させた後、仮設クレーン103を、吊上げ撤去する既設使用済燃料貯蔵ラックアッセンブリ109の真上に移動させる。そして、この仮設クレーン103の補助ホイスト120にマニピュレータ又は伸縮ポール113を介して水中穴明け装置における工具本体129を組み込んだ後、これを吊り下ろして、上,下二つの既設使用済燃料貯蔵ラック111の外周に設けられて使用済燃料貯蔵ピット100Aの側壁面に連結・固定されたサポート板112に所要数の連接板取付用のボルト穴を明ける。
次に、工程3で、仮設クレーン103の補助ホイスト120に、水中穴明け装置の工具本体129に代えて、同じくマニピュレータ又は伸縮ポール113を介して水中放電加工切断装置の工具本体114を組み込み、上,下二つの既設使用済燃料貯蔵ラック111の外周に設けたサポート板112を、局部シールボックス等を用いて、ボルト穴を有したサポート板部分(ピット側壁面側)112aを残置するようにして切断する。
次に、工程4で、仮設クレーン103上から既設使用済燃料貯蔵ラック吊具115を吊上げ撤去する既設使用済燃料貯蔵ラックアッセンブリ109にセットした後、ワイヤジャッキ104を操作して当該既設使用済燃料貯蔵ラックアッセンブリ109を吊り上げ、ラック受台105に移載する。そして、仮設クレーン103を走行させて既設使用済燃料貯蔵ラックアッセンブリ109を除染場ピット107に吊り下ろして当該既設使用済燃料貯蔵ラックアッセンブリ109を除染し、かつ細断して廃棄処分する。
次に、工程5で、仮設クレーン103内に仮設床108に保管してあった新サポートストラクチャ116を取り込んだ後、当該新サポートストラクチャ116に新サポートストラクチャ吊具117をセットする。そして、ワイヤジャッキ104を操作して新サポートストラクチャ116を前述した既設使用済燃料貯蔵ラックアッセンブリ109が吊上げ撤去された位置に吊り下ろし、当該新サポートストラクチャ116の外周に上,下二箇所に亘って設けたサポート板118を、前述した既設使用済燃料貯蔵ラックアッセンブリ109の残置されたサポート板部分112aに、図示しない連接板(図7の連接板119参照)を介してボルト・ナット結合する。これにより、新サポートストラクチャ116は使用済燃料貯蔵ピット100Aの側壁面に固定される。
最後に、工程6で、仮設クレーン103上から補助ホイスト120等を用いて新しい多数本のラックセル121を新サポートストラクチャ116の格子内にそれぞれ挿入し、据え付ければ、所定の検査を受検することで、リラッキング工事が終了する。そして、この後、使用済燃料貯蔵ピットクレーン101で他の既設使用済燃料貯蔵ラックアッセンブリ109内に一時的に移動・保管しておいた燃料集合体が新サポートストラクチャ116の各ラックセル121内にそれぞれ収容されるのである。
また、図6に示すように、前述した既設使用済燃料貯蔵ラック111のサポート板112は多数の角穴122を列設して当該既設使用済燃料貯蔵ラック111と一体形成されると共に、その外縁部が使用済燃料貯蔵ピット100Aの側壁面に設置されている埋め込み板に溶接された支持金具123に連結・固定されるようになっている。
そして、水中穴明け装置の工具本体129を吊り下ろしてサポート板112に連接板取付用のボルト穴124を明ける前に、工具本体129の吊り下ろしを円滑に行うために、ラックセル(本体部)110の案内ガイド110aに付設されたアドレスプレート(プレート材)125を水平状態から垂れ下がり状態にするべく、後述する水中プレート折曲げ装置を用いて、アドレスプレート125に折曲げ加工を施すようになっている。
また、既設使用済燃料貯蔵ラック111のサポート板112にボルト穴124が縦方向の2箇所に亘って明けられた後、水中放電加工切断装置の工具本体114(図8の工程3参照)を用いて、サポート板112の図中破線で示す部分が切断されて当該既設使用済燃料貯蔵ラックアッセンブリ109が吊上げ撤去される。
一方、図7に示すように、新サポートストラクチャ116のサポート板118は当該新サポートストラクチャ116とは別体に形成されて、前述した既設使用済燃料貯蔵ラック111のサポート板112(厳密には残置されたサポート板部分112a)に対応した位置に付設される。このサポート板118には予め気中で連接板取付用のボルト穴126が横方向に二箇所に亘って形成される。
そして、新サポートストラクチャ116を使用済燃料貯蔵ピット100A内に吊下げ据付けた後、水中穴位置計測装置を用いて、サポート板118のボルト穴126を基準に残置されたサポート板部分112aのボルト穴124の位置を計測する。即ち、この計測によって連接板119には気中で前記ボルト穴124に対応した正確な位置にボルト穴が形成可能となるのである。さらに、連接板119には前記ボルト穴126に対応するボルト穴も予め気中で形成される。
前記穴位置計測後に、使用済燃料貯蔵ピット100Aの側壁面に連結・固定されたサポート板部分112aと新サポートストラクチャ116のサポート板118とが、水中ボルト・ナット締結装置を用いて、連接板119を介してボルト・ナット128で結合され、使用済燃料貯蔵ピット100A内に新サポートストラクチャ116が堅固に位置決め固定される。尚、新サポートストラクチャ116におけるラックセル121の間隔Cは例えば300mmで、既設使用済燃料貯蔵ラックアッセンブリ109におけるラックセル110の間隔が例えば400mmであるのに比べて小さくなっている。
前述したアドレスプレート125は、図4に示すように、方形の既設使用済燃料貯蔵ラック111に縦横に整列して据え付けられた角筒状のラックセル(本体部)110のうちの、使用済燃料貯蔵ピット100Aの側壁面に沿った最外側の縦1列と横1列のラックセル110に付設されて、各ラックセル110内の使用済燃料の位置が地上から座標点で視認できるようになっている。
具体的には、アドレスプレート125は、図5に示すように、ラックセル110の上端開口部に上方拡がりで付設された案内ガイド110aの一側面から、既設使用済燃料貯蔵ラック111のサポート板112に形成された角穴122の上方に位置して、水平に張り出して設けられる。そして、例えば縦1列にはアルファベットが、また横1列には数字が表記される。また、前記角穴122を水中穴明け装置の工具本体129等が通過するのである。
前述した水中プレート折曲げ装置は、図1及び図2に示すように、板状の工具本体10と、該工具本体10を固定するためのクランプ機構11と、アドレスプレート125を折り曲げるための折曲げ金具12と、該折曲げ金具12を回動付勢するための1段目流体圧シリンダ(アクチュエータ)13と、アドレスプレート125をさらに押し付けるための押出し金具14と、該押出し金具14を押出し付勢するための2段目流体圧シリンダ(第2のアクチュエータ)15と、遠隔操作用の操作ユニット16との主要部材からなると共に、補助的にガイドピン17とバランスウェイト18とを備える。
前記工具本体10は、使用済燃料貯蔵ピットクレーン101(図8の工程1参照)の補助ホイスト130から伸縮ポール131(テレスト式ポール部131a)を介して使用済燃料貯蔵ピット100A内に吊り下げられる。そして、工具本体10には、その吊下げ時に、前述した既設使用済燃料貯蔵ラック111に据え付けられたラックセル110の案内ガイド110a(の4隅)に挿入されて工具本体10の水平方向の位置決めを行う4本のガイドピン17が垂設される。
前記クランプ機構11は、工具本体10の左,右両部に組み付けられて、左,右両クランプ爪19a,19bを左右の相反方向に各々の流体圧シリンダ20a,20bで移動させることにより、前述した既設使用済燃料貯蔵ラック111に据え付けられたラックセル110の案内ガイド110aを左,右方向(ピット側壁面に沿った方向)から挟み込んで工具本体10を固定するようになっている。
前記折曲げ金具12は、左右に長い角柱体で形成され、その左,右一対の支持板部21を介して工具本体10の一側(前側)下部に鉛直方向へ回動自在にピン22で結合される。
そして、前記工具本体10の一側(前側)上部には左右一対のブラケット27を介して1段目流体圧シリンダ13が下向きにピン25で取り付けられて、この1段目流体圧シリンダ13のピストンロッド先端が前記折曲げ金具12の上面に付設した左右一対のブラケット23にピン24で結合されている。従って、1段目流体圧シリンダ13が伸長して折曲げ金具12が回動付勢されることによりアドレスプレート125が下方へ折り曲げられる。
また、前記折曲げ金具12には、前記下方へ折り曲げられたアドレスプレート125を更にラックセル110へ押し付けるプレート状の押出し金具14と、該押出し金具14を押出し付勢する左右一対の2段目流体圧シリンダ15とが組み付けられている。
尚、図中18は工具本体10の他側上部に載置されたバランスウェイトで、26は前述した1段目流体圧シリンダ13と2段目流体圧シリンダ15と流体圧シリンダ20a,20bに作動流体を給排する流体圧ホース群である。
このように構成された水中プレート折曲げ装置を用いてリラッキング工事を行う際は、前述したように、水中穴明け装置の工具本体129を吊り下ろして上,下二つの既設使用済燃料貯蔵ラック111のサポート板112にボルト穴124を明けるのに先立って、先ず、水中プレート折曲げ装置の工具本体10を使用済燃料貯蔵ピットクレーン101上から使用済燃料貯蔵ピット100A内に吊り下げる。
そして、伸縮ポール131(テレスコ式ポール部131a)を操作して工具本体10を所定の位置に案内し、ガイドピン17をラックセル110内に挿入して位置決めした後、操作ユニット16のバルブを操作して流体圧シリンダ20a,20bを収縮しクランプ爪19a,19bによりラックセル110の案内ガイド110aを把持して工具本体10を固定する(図2の手順1参照)。
次に、操作ユニット16のバルブを操作して1段目流体圧シリンダ13を伸長し、折曲げ金具12をアドレスプレート125と垂直方向に押し出してアドレスプレート125を根元から90度に折り曲げる(図2の手順1→手順2参照)。
更に、操作ユニット16のバルブを操作して2段目流体圧シリンダ15を伸長し、押出し金具14を水平方向に押し出してアドレスプレート125をラックセル110に押し付けることで、アドレスプレート125を根元から90度以上に折り曲げる(図2の手順2→手順3参照)。
これにより、図3に示すように、アドレスプレート125の折り曲げ前では、水中穴明け装置の工具本体129がアドレスプレート125に干渉して吊り下げられなくなるのであるが、アドレスプレート125の折り曲げ後では、水中穴明け装置の工具本体129がアドレスプレート125に干渉することが回避できるので円滑に所定位置まで吊り下げられる。
アドレスプレート125の折曲げ完了後は、操作ユニット16のバルブを操作して2段目流体圧シリンダ15を収縮して押出し金具14を解放し、それから1段目流体圧シリンダ13を収縮して折曲げ金具12を元の位置に戻す。その後、操作ユニット16のバルブを操作してクランプ爪19a,19bを解放し、伸縮ポール131(テレスコ式ポール部131a)を操作して工具本体10をラックセル110から離脱させてから使用済燃料貯蔵ピットクレーン101により工具本体10を使用済燃料貯蔵ピット100A内から吊り上げれば良い。
このように水中プレート折曲げ装置を用いて、既設使用済燃料貯蔵ラック111のラックセル110にガイドピン17やクランプ機構11により確実に位置決め固定される工具本体10上の折曲げ金具12及び押出し金具14により、アドレスプレート125を使用済燃料貯蔵ピットクレーン101上や操作床127上から遠隔操作で円滑に折曲げ加工を施すことができるので、高線量環境下の使用済燃料貯蔵ピット100Aにおいて安全に水中リラッキング工事を施工できる。
また、本水中プレート折曲げ装置によれば、工具本体10が使用済燃料貯蔵ピットクレーン101から吊り下げられて既設使用済燃料貯蔵ラック111に据え付けられたラックセル110に、工具本体10と一体化されたガイドピン17及びクランプ機構11により位置決め固定された状態下で、操作床127上の操作ユニット16より遠隔操作で折曲げ金具12及び押出し金具14を駆動してアドレスプレート125に折曲げ加工を施すので、簡単な操作と構造で、装置を確実に固定しつつ水中で円滑に折曲げ加工を施すことができる。
尚、スペース上、前記折曲げ金具12による折り曲げ程度で十分であれば、押出し金具14を駆動しなくても良いし、場合によっては押出し金具14を設けなくても良い。また、伸縮ポール131(テレスコ式ポール部131a)やクランプ機構11で工具本体10をラックセル110に確実に位置決め固定できればガイドピン17は特に設けなくても良い。
また、本実施例では、工具本体10の他側上部にバランスウェイト18が載置されているので、工具本体10の一側に設けた折曲げ金具12及び1段目流体圧シリンダ13等とのバランスが取れて、安定した折曲げ加工ができるという利点もある。
また、本発明は上記実施例に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、各種機構の構造変更と各種駆動手段の変更や各種構成部材の数量と寸法変更等各種変更が可能であることは言うまでもない。
本発明に係る水中プレート折曲げ装置は水中リラッキング工事に限らず、原子力発電施設(プラント)の他の水中工事や原子力発電施設(プラント)以外の水中工事に適用して有効である。
10 工具本体
11 クランプ機構
12 折曲げ金具
13 1段目流体圧シリンダ(アクチュエータ)
14 押出し金具
15 2段目流体圧シリンダ(第2のアクチュエータ)
16 操作ユニット
17 ガイドピン
18 バランスウェイト
19a,19b クランプ爪
20a,20b 流体圧シリンダ
21 支持板部
22 ピン
23ブラケット
24 ピン
25 ピン
26 流体圧ホース群
27 ブラケット
100A,100B 使用済燃料貯蔵ピット(プール)
101 使用済燃料貯蔵ピットクレーン
102 既設レール
103 仮設クレーン
104 ワイヤジャッキ
105 ラック受台
106 燃料検査ピット
107 除染場ピット
108 仮設床
109 既設使用済燃料貯蔵ラックアッセンブリ
110 ラックセル
110a 案内ガイド
111 既設使用済燃料貯蔵ラック
112 サポート板
112a サポート板部分(ピット側壁面側)
113 マニピュレータ又は伸縮ポール
114 水中放電加工切断装置の工具本体
115 既設使用済燃料貯蔵ラック吊具
116 新サポートストラクチャ(新設使用済燃料貯蔵ラック)
117 新サポートストラクチャ吊具
118 サポート板
119 連接板
120 補助ホイスト
121 ラックセル
122 角穴
123 支持金具
124 ボルト穴
125 アドレスプレート
126 ボルト穴
127 操作床
128 ボルト・ナット
129 水中穴明け装置の工具本体
130 補助ホイスト
131 伸縮ポール
131a テレスコ式ポール部
C 新サポートストラクチャにおけるラックセルの間隔

Claims (5)

  1. ピット内で水平に張り出したプレート材に水中で折曲げ加工を施す水中プレート折曲げ装置であって、
    地上から吊り下げられて前記プレート材の本体部にクランプ機構により固定される工具本体と、
    前記工具本体の一側下部に鉛直方向へ回動自在に支持された折曲げ金具と、
    前記工具本体の一側上部に下向きに取り付けられて前記折曲げ金具の回動付勢により前記プレート材を下方へ折り曲げるアクチュエータと、
    前記アクチュエータを地上から遠隔操作で駆動制御する操作ユニットと、
    を備え
    前記折曲げ金具には、前記下方へ折り曲げられたプレート材を更に前記本体部へ押し付ける押出し金具と、該押出し金具を前記操作ユニットの遠隔操作で押出し付勢する第2のアクチェエータとが組み付けられている
    ことを特徴とする水中プレート折曲げ装置。
  2. 前記工具本体には、その吊下げ時に、上面開放の筒状に形成された前記本体部の内部に挿入されて水平方向の位置決めを行う複数本のガイドピンが垂設されることを特徴とする請求項に記載の水中プレート折曲げ装置。
  3. 前記工具本体の他側上部にバランスウェイトが載置されることを特徴とする請求項1又は2に記載の水中プレート折曲げ装置。
  4. 使用済燃料貯蔵ピット内に設置された複数のラックセルより構成される既設使用済燃料貯蔵ラックをその外周に設けたサポート板を切断して吊上げ撤去した後、ラックセルの密度が既設使用済燃料貯蔵ラックと比較して高く設定された新設使用済燃料貯蔵ラックを吊下げ設置する際に、新設使用済燃料貯蔵ラックの外周に設けたサポート板と前記使用済燃料貯蔵ピット内に残置された前記既設使用済燃料貯蔵ラックのサポート板部分とを連接板を介してボルト結合する水中リラッキング工事において、
    前記既設使用済燃料貯蔵ラックの撤去作業を行うのに先立って、
    前記請求項1乃至のいずれか一つに記載された水中プレート折曲げ装置の工具本体を吊り下げてクランプ機構により前記ラックセルに固定した後、
    アクチュエータを伸長して折曲げ金具により前記ラックセルから水平に張り出したアドレスプレートを下方へ折り曲げておき、
    その後、前記既設使用済燃料貯蔵ラックの撤去作業を行う、
    ことを特徴とする水中リラッキング工法。
  5. 前記アドレスプレートを下方へ折り曲げた後、第2のアクチュエータを伸長して押出し金具により更にラックセルへ押し付ける、
    ことを特徴とする請求項に記載の水中リラッキング工法。
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