JP5916221B2 - 変圧器用減震装置及び該変圧器用減震装置の取付方法 - Google Patents

変圧器用減震装置及び該変圧器用減震装置の取付方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5916221B2
JP5916221B2 JP2012202384A JP2012202384A JP5916221B2 JP 5916221 B2 JP5916221 B2 JP 5916221B2 JP 2012202384 A JP2012202384 A JP 2012202384A JP 2012202384 A JP2012202384 A JP 2012202384A JP 5916221 B2 JP5916221 B2 JP 5916221B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transformer
vibration
absorber
arm
bracket
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012202384A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013211510A (ja
Inventor
知也 石田
知也 石田
宏行 大原
宏行 大原
久 三角
久 三角
守 中川
守 中川
俊郎 阿部
俊郎 阿部
大輔 矢口
大輔 矢口
松田 隆
隆 松田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokkyokiki Corp
Original Assignee
Tokkyokiki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokkyokiki Corp filed Critical Tokkyokiki Corp
Priority to JP2012202384A priority Critical patent/JP5916221B2/ja
Publication of JP2013211510A publication Critical patent/JP2013211510A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5916221B2 publication Critical patent/JP5916221B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Vibration Prevention Devices (AREA)
  • Regulation Of General Use Transformers (AREA)
  • Housings And Mounting Of Transformers (AREA)

Description

本発明は変圧器用減震装置及び該変圧器用減震装置の取付方法に係り、特に、変圧器上部を支持して変圧器の回転剛性を強化することにより、通常時の防振効果を維持しつつ、地震時における変圧器のロッキングを軽減すると共に、地震の共振周波数域を回避できる変圧器用減震装置と、該変圧器用減震装置の取付方法に関する。
また、該変圧器用減震装置を、キュービクル等の狭い建屋内の変圧器にも設置できるよう小型化を図ることに関する。
変圧器は、トランスや変成器とも称され、電力会社から供給される6600V等の高電圧を電磁誘導を利用して100Vや200Vの電圧に降圧させる電力機器であり、ビルや工場等に数多く設置されている。
従来より、上記変圧器から発生する振動の伝播を防止するため、防振ゴム等の防振材で変圧器を弾性支持することが行われている(例えば、特開平8−8122号公報、特開2005−251842号公報)。
すなわち、図43の(a)に示す通り、架台90上に取付けられた変圧器91は、架台90底面に設けられた防振ゴムより成る防振材92を介して床面93に設置されている。この結果、変圧器91は防振材92で弾性支持されるため、変圧器91の振動騒音が上記防振材92で吸収され床面93への伝播が遮断されるようになっている。
尚、高電圧を受電する変圧器91は危険であるため、周囲に安全柵94等を設置して人の立入りを制限することが行われている。
特開平8−8122号公報 特開2005−251842号公報
上記変圧器91は、一般に塔状比(変圧器の高さ÷幅)が約5程度と非常に大きいことから、地震時の振動エネルギーを受けると変圧器91上部がロッキング(回転)方向へ揺動し[図43(b)参照]、変圧器91上部が周囲の安全柵94等と接触することにより接点がショートしたり、配線が断線する等して故障する虞が有る。
変圧器91には図44に一例を示す如き耐震ストッパ95の設置が義務付けられているが、該耐震ストッパ95は変圧器91の架台90を貫通して床面93に固定されたボルト96の上下方向に配置されたナット97,97と架台90との間に、防振材92の防振効果を損なうことがないよう所定の隙間98,98が設けられている。
このため、大地震時に架台90がナット97,97に接触するほど揺れた場合においては、変圧器91の上部は、上記隙間98,98の塔状比倍(約5倍以上)の変位量でロッキングすると共に、変圧器91のロッキングの周波数が、地震の共振周波数域(例えば数ヘルツ以下)と一致した場合には揺れが大きく増幅される事態を生じることとなる。
実際、2011年3月11日の東日本大震災においては、変圧器91の架台90が耐震ストッパ95のナット97,97と接触する程の揺れを生じて変圧器91上部がロッキングすると共に、該ロッキングの周波数が地震の振動周波数と共振してロッキングの揺れが増幅された結果、変圧器91の配線の断線や、変圧器91が安全柵94と接触することによる接点のショートを生じて変圧器91が故障し、電気供給が途絶する事態が発生した。
本発明は、従来の上記問題を解決するために案出されたものであり、変圧器上部を支持して変圧器の回転剛性を強化することにより、通常時の防振効果を維持しつつ、地震時における変圧器のロッキングを軽減すると共に、地震の共振周波数域を回避できる変圧器用減震装置と、該変圧器用減震装置の取付方法の提供を目的としている。
上記の目的を達成するため、請求項1に記載した変圧器用減震装置は、
防振材で弾性支持されて成る変圧器用減震装置であって、該変圧器用減震装置は、ボルトアームと該ボルトアームの先端に取付られた第1の弾性材を有する一対のアブソーバ部と、該アブソーバ部のボルトアームの後端側を揺動自在に支持する支持部材を備えており、
上記一対のアブソーバ部の第1の弾性材は、所定間隙を設けて水平方向に対向配置されており、上記一対のアブソーバ部の第1の弾性材で変圧器の上部を支持することを特徴とする。
請求項2に記載した変圧器用減震装置は、請求項1に記載の変圧器用減震装置において、
上記アブソーバ部の第1の弾性材を所定量圧縮した状態で、変圧器の上部を弾性支持することを特徴とする。
請求項3に記載した変圧器用減震装置は、請求項1又は2に記載の変圧器用減震装置において、
上記一対のアブソーバ部を連結フレームを介して連結したことを特徴とする。
請求項4に記載した変圧器用減震装置は、請求項1〜3の何れかに記載の変圧器用減震装置において、
上記支持部材が支柱で構成されていると共に、該支柱の貫通孔に上記アブソーバ部のボルトアームの後端が挿通されており、また、
上記アブソーバ部の第2の弾性材の貫通孔にボルトアームが挿通した状態で、上記第2の弾性材が支柱に取付られていることを特徴とする。
請求項5に記載した変圧器用減震装置は、
防振材で弾性支持されて成る変圧器に取付けて使用する変圧器用減震装置であって、 該変圧器用減震装置は、アームの先端又は後端に弾性材を取付けて成る3個のアブソーバ部と、該アブソーバ部のアームの後端側を揺動自在に支持する支持部材と、上記アブソーバ部の弾性材又はアームの先端が接続されると共に変圧器の上部に取付けられるブラケットを有する一対の減震体を備えており、
各減震体を構成する2個のアブソーバ部の弾性材又はアームの先端によって、上記ブラケットを介して変圧器の上部を短手方向から支持し、また、
一方の減震体を構成する1個のアブソーバ部の弾性材又はアームの先端、及び他方の減震体を構成する1個のアブソーバ部の弾性材又はアームの先端によって、上記ブラケットを介して変圧器の上部を長手方向から支持することを特徴とする。
請求項6に記載した変圧器用減震装置は、
防振材で弾性支持されて成る変圧器に取付けて使用する変圧器用減震装置であって、 該変圧器用減震装置は、アームの先端又は後端に弾性材を取付けて成る2個のアブソーバ部と、該アブソーバ部のアームの後端側を揺動自在に支持する支持部材と、弾性材より成る衝撃緩衝部と、上記アブソーバ部の弾性材又はアームの先端が接続されると共に変圧器の上部に取付けられるブラケットを有する一対の減震体を備えており、
各減震体を構成する2個のアブソーバ部の弾性材又はアームの先端によって、上記ブラケットを介して変圧器の上部を短手方向から支持し、また、
変圧器に長手方向の振動が加わった場合に、上記衝撃緩衝部と衝突する衝突部を上記ブラケットに設けたことを特徴とする。
請求項7に記載した変圧器用減震装置は、
防振材で弾性支持されて成る変圧器に取付けて使用する変圧器用減震装置であって、
該変圧器用減震装置は、アームの先端又は後端に弾性材を取付けて成る2個のアブソーバ部と、該アブソーバ部のアームの後端側を揺動自在に支持する支持部材と、上記アブソーバ部の弾性材又はアームの先端が接続されると共に変圧器の上部に取付けられるブラケットを有する一対の減震体を備えており、
一方の減震体を構成する2個のアブソーバ部の弾性材又はアームの先端、及び他方の減震体を構成する2個のアブソーバ部の弾性材又はアームの先端によって、上記ブラケットを介して変圧器の上部を、該変圧器の長手方向及び短手方向に対して45度の角度で変圧器内方側に向かって4方向から支持することを特徴とする。
請求項8に記載した変圧器用減震装置の取付方法は、
請求項1〜4の何れかに記載の変圧器用減震装置の取付方法であって、
所定間隙を設けて水平方向に対向配置された一対のアブソーバ部の第1の弾性材を、所定量圧縮させた状態で変圧器の上部を弾性支持するようにして変圧器に取付けることを特徴とする。
請求項9に記載した変圧器用減震装置の取付方法は、
請求項5に記載の変圧器用減震装置の取付方法であって、
各減震体を構成する2個のアブソーバ部の弾性材又はアームの先端を、変圧器上部に取付けたブラケットに接続することにより、該ブラケットを介して変圧器の上部を短手方向から支持し、また、一方の減震体を構成する1個のアブソーバ部の弾性材又はアームの先端、及び他方の減震体を構成する1個のアブソーバ部の弾性材又はアームの先端を、変圧器上部に取付けたブラケットに接続することにより、該ブラケットを介して変圧器の上部を長手方向から支持するよう取付けることを特徴とする。
請求項10に記載した変圧器用減震装置の取付方法は、
請求項6に記載の変圧器用減震装置の取付方法であって、
各減震体を構成する2個のアブソーバ部の弾性材又はアームの先端を、変圧器上部に取付けたブラケットに接続することにより、該ブラケットを介して変圧器の上部を短手方向から支持し、また、弾性材より成る衝撃緩衝部とブラケットの衝突部とが、変圧器に長手方向の振動が加わった場合に衝突するよう取付けることを特徴とする。
請求項11に記載した変圧器用減震装置の取付方法は、
請求項7に記載の変圧器用減震装置の取付方法であって、
一方の減震体を構成する2個のアブソーバ部の弾性材又はアームの先端、及び他方の減震体を構成する2個のアブソーバ部の弾性材又はアームの先端を、変圧器上部に取付けたブラケットに接続することにより、該ブラケットを介して変圧器の上部を、該変圧器の長手方向及び短手方向に対して45度の角度で変圧器内方側に向かって4方向から支持するよう取付けることを特徴とする。
請求項1に記載の変圧器用減震装置にあっては、所定間隙を設けて水平方向に対向配置されている一対のアブソーバ部の第1の弾性材で変圧器の上部を支持するものであるため、変圧器の回転剛性が強化され、変圧器上部のロッキングを軽減することができる。
また、変圧器の回転剛性が強化され、変圧器上部のロッキングが抑制されることから、地震の共振周波数域を回避することができる。
さらに、変圧器の上部を支持する第1の弾性材はボルトアームの先端に取付けられていると共に、ボルトアームの後端側は支持部材で支持されているので、上下方向の振動がかかった場合には、支持部材で支持された箇所を支点としてボルトアームが上下方向に揺動可能である。すなわち、ボルトアームの先端に第1の弾性材を取付けると共に、ボルトアームの後端側を支持部材で支持したことにより、上下方向への剛性は小さく成されている。
従って、通常時において、変圧器を弾性支持する防振材が変圧器の振動を受けて上下方向へ振動すると、ボルトアームも上下方向に揺動するため、通常時の防振効果を維持することができる。
請求項2に記載の変圧器用減震装置の如く、アブソーバ部の第1の弾性材を所定量圧縮した状態で変圧器の上部を弾性支持する場合には、当接支持する場合に比べ、より一層回転剛性を強化することができる。
また、地震の振動による変圧器上部の水平方向の変位量が弾性材の圧縮量の範囲内であれば、第1の弾性材と変圧器上部とが離間することがないので、効果的に地震の振動の吸収及び回転剛性の強化を実現することができる。
請求項3に記載の変圧器用減震装置の如く、一対のアブソーバ部を連結フレームを介して連結した場合には、地震の振動によりアブソーバ部の第1の弾性材と変圧器上部とが離間しても、アブソーバ部の脱落や位置ずれを防止することができる。
請求項4に記載した変圧器用減震装置の如く、支柱にアブソーバ部の第2の弾性材を取付けた場合には、第1の弾性材と協働し、その圧縮・復元を通じて地震時の振動を吸収すると共に、変圧器の上部が回転方向へ動くことを抑制し、変圧器の回転剛性を強化できる。
請求項5に記載した変圧器用減震装置は、各減震体を構成する2個のアブソーバ部の弾性材又はアームの先端によって、ブラケットを介して変圧器の上部を短手方向から支持すると共に、一方の減震体を構成する1個のアブソーバ部の弾性材又はアームの先端、及び他方の減震体を構成する1個のアブソーバ部の弾性材又はアームの先端によって、ブラケットを介して変圧器の上部を長手方向から支持するので、地震が発生して変圧器に、該変圧器の短手方向及び長手方向の振動が加わった場合、各減震体を構成する2個のアブソーバ部の弾性材が弾性変形して変圧器の短手方向の振動を吸収できると共に、一方の減震体を構成する1個のアブソーバ部の弾性材及び他方の減震体を構成する1個のアブソーバ部の弾性材が弾性変形して変圧器の長手方向の振動を吸収できるので、変圧器の上部が回転方向へ動くことを抑制して、変圧器の回転剛性を強化することができる。
またこのように、変圧器の回転剛性が強化され、変圧器上部のロッキング(回転)が抑制されることから、地震の共振周波数域を回避することができる。
さらに、アームの後端側は支持部材で揺動自在に支持されているので、通常時において、変圧器を弾性支持する防振材が変圧器の振動を受けて上下方向へ振動すると、アームも上下方向に揺動するため、通常時の防振効果を維持することができる。
請求項6に記載した変圧器用減震装置は、各減震体を構成する2個のアブソーバ部の弾性材又はアームの先端によって、ブラケットを介して変圧器の上部を短手方向から支持すると共に、弾性材より成る衝撃緩衝部と、変圧器に長手方向の振動が加わった場合に上記衝撃緩衝部と衝突する衝突部を設けたので、地震が発生して変圧器に、該変圧器の短手方向及び長手方向の振動が加わった場合、各減震体を構成する2個のアブソーバ部の弾性材が弾性変形して変圧器の短手方向の振動を吸収できると共に、衝撃緩衝部と衝突部とが衝突することにより変圧器の長手方向の振動を吸収できるので、変圧器の上部が回転方向へ動くことを抑制して、変圧器の回転剛性を強化することができる。
またこのように、変圧器の回転剛性が強化され、変圧器上部のロッキング(回転)が抑制されることから、地震の共振周波数域を回避することができる。
さらに、アームの後端側は支持部材で揺動自在に支持されているので、通常時において、変圧器を弾性支持する防振材が変圧器の振動を受けて上下方向へ振動すると、アームも上下方向に揺動するため、通常時の防振効果を維持することができる。
請求項7に記載した変圧器用減震装置は、一方の減震体を構成する2個のアブソーバ部の弾性材又はアームの先端、及び他方の減震体を構成する2個のアブソーバ部の弾性材又はアームの先端によって、上記ブラケットを介して変圧器の上部を、該変圧器の長手方向及び短手方向に対して45度の角度で変圧器内方側に向かって4方向から支持するので、地震が発生して変圧器に、該変圧器の短手方向及び長手方向の振動が加わった場合、一方の減震体を構成する2個のアブソーバ部の弾性材及び他方の減震体を構成する2個のアブソーバ部の弾性材が弾性変形することにより、変圧器の短手方向及び長手方向の振動を吸収できると共に、変圧器の上部が回転方向へ動くことを抑制して、変圧器の回転剛性を強化することができる。
またこのように、変圧器の回転剛性が強化され、変圧器上部のロッキング(回転)が抑制されることから、地震の共振周波数域を回避することができる。
さらに、アームの後端側は支持部材で揺動自在に支持されているので、通常時において、変圧器を弾性支持する防振材が変圧器の振動を受けて上下方向へ振動すると、アームも上下方向に揺動するため、通常時の防振効果を維持することができる。
以下において、本発明に係る変圧器用減震装置を図面に基づいて説明する。
図1は第1の変圧器用減震装置10を変圧器11に取り付けた状態を示す斜視図、図2は同正面図、図3は同平面図、図4は同側面図、図5は本発明に係る第1の変圧器用減震装置10を示す斜視図、図6は同正面図、図7は同平面図、図8は同側面図である。
変圧器11はビルや工場等に設置され、電力会社から供給される6600V等の高電圧を電磁誘導を利用して100Vや200Vの電圧に降圧させる電力機器であり機器内部に図示しないコイル等が収納されている。
上記変圧器11は、該変圧器11下側の適宜箇所に配置された防振ゴム等より成る複数の防振材12によって弾性支持されており、変圧器11駆動時に発生する上下方向の振動を防振材12が吸収するようになっている。
本発明の第1の変圧器用減震装置10は図5〜図8に示すように、一対のアブソーバ部13と、該アブソーバ部13を支持する支持部材としての一対の支柱14を備えて成る。図1〜図8においては、前後方向に2つの第1の変圧器用減震装置10を用いた場合が例示されているものである。
尚、第1の変圧器用減震装置10の設置数は、適用する変圧器11の大きさや使用状況等に応じて適宜変更可能である。
上記支柱14は長尺な角パイプで構成されており、下端部は架台プレート15にボルト(図示省略)を介して固定される。尚、一方の支柱14の上端部と他方の支柱14の下端部及び一方の支柱14の下端部と他方の支柱14の上端部をブレース16を介して連結することにより、支柱14の剛性強化が図られている。
また、一対のアブソーバ部13同士は、板状の連結フレーム17を介して連結されている。
上記アブソーバ部13は、長尺なボルトアーム18と該ボルトアーム18の先端に取付けられた絶縁性のゴム材より成る第1の弾性材19を有している。すなわち図9の詳細図に示すように、ボルトアーム18の先端は、円盤状の第1の弾性材19に形成された挿通孔19aから第1の弾性材19内部に挿入されると共に、第1の弾性材19の凹部19b内においてワッシャー20を介して1種ナット21が螺合されている。
上記ボルトアーム18の後端側は、連結フレーム17の屈曲部17aの貫通孔(図示省略)、支柱14の貫通孔14a、後述する第2の弾性材35の貫通孔35aを挿通している。
また、第1の弾性材19の後端面には、後端面全面を覆う押さえプレート22が取付けられており、特殊ワッシャー23及びワッシャー24が介装された状態で、1種ナット25及び3種ナット26が上記押さえプレート22に取付られている。
上記押さえプレート22及び特殊ワッシャー23は、第1の弾性材19に加わる荷重を分散させ、第1の弾性材19の全面で荷重を受けるようにするために設置されるものである。
さらに、ワッシャー27が介装された状態で、連結フレーム17の屈曲部17aに1種ナット28及び3種ナット29が取付られている。
尚、図10に示すように、図9に示したアブソーバ部13と対になる他方のアブソーバ部13においては、連結フレーム17の屈曲部17aとワッシャー27との間に遊びとしての隙間Sが設けられており、斯かる隙間Sの範囲内で連結フレーム17は移動可能となっている。
もっとも、図9に示したアブソーバ部13と対になる他方のアブソーバ部13についても、図9のアブソーバ部13と同様に隙間Sを設けることなく、ワッシャー27が介装された状態で1種ナット28及び3種ナット29を締め込んでいき、連結フレーム17の屈曲部17aに上記1種ナット28及び3種ナット29を取付るようにしても良い。このように、連結フレーム17の屈曲部17aに、1種ナット28及び3種ナット29を締め込んでいくと、第1の弾性材19が変圧器11側へ移動し、第1の弾性材19を変圧器上部11aに強固に押し付けることができる。
また、角パイプで構成された上記支柱14の内側にゴム材より成る弾性支持材30が装着されている。この弾性支持材30は、その基端部30aが支柱14内に挿入されると共に、先端部30bは支柱14外に露出している。
弾性支持材30の先端部30bには、特殊ワッシャー31及びワッシャー32が介装された状態で調整ナット33及び3種ナット34が取付られている。
上記特殊ワッシャー31は、弾性支持材30に加わる荷重を分散させるために設けられたものである。
さらに、上記支柱14の外側には、ゴム材より成る円盤状の第2の弾性材35が取付けられ、該第2の弾性材35の先端面は支柱14に密着している。
上記第2の弾性材35は、支柱14の貫通孔14aを挿通したボルトアーム18を貫通孔35aに挿通させた状態で、支柱14の外側に取付けられている。尚、支柱14の貫通孔14aに挿通されたボルトアーム18の後端は、第2の弾性材35の貫通孔35aを通って外部へ導出されている。
上記第2の弾性材35の後端面には、後端面全面を覆う押さえプレート36が取付けられており、特殊ワッシャー37及びワッシャー38が介装された状態で、1種ナット39及び3種ナット40が上記押さえプレート36に取付られている。
上記押さえプレート36及び特殊ワッシャー37は、第2の弾性材35に加わる荷重を分散させ、第2の弾性材35の全面で荷重を受けるようにするために設置されるものである。
尚、弾性支持材30に代えて、上記第2の弾性材35を支柱14の内側に取付けるようにしても良い。
一対のアブソーバ部13を構成する第1の弾性材19,19は所定間隙を設けて水平方向に対向配置されており(図5等参照)、斯かる一対の第1の弾性材19で変圧器11の上部11aを支持するものである(図1等参照)。
以下、図11〜図13に基づいて本発明に係る第1の変圧器用減震装置10の動作、取付方法について説明する。
先ず、図11に示すように、アブソーバ部13Aの第1の弾性材19と、アブソーバ部13Bの第1の弾性材19の間に変圧器11の上部11aを配置させ、アブソーバ部13Aの第1の弾性材19の先端面及びアブソーバ部13Bの第1の弾性材19の先端面を変圧器11の上部11aに当接支持させる。
次に、図12に示すように、アブソーバ部13A,13Bを構成する第1の弾性材19、弾性支持材30、第2の弾性材35を所定量圧縮する。一例として、第1の弾性材19を構成するゴム材の厚さが50mmの場合に5mm(10%)圧縮し、弾性支持材30の先端部30bを構成するゴム材の厚さが5mmの場合に1mm(20%)圧縮し、第2の弾性材35を構成するゴム材の厚さが50mmの場合に2mm(4%)圧縮させておく。この結果、アブソーバ部13A,13Bの第1の弾性材19,19の先端面が変圧器11の上部11aに圧接し、変圧器11の上部11aがアブソーバ部13A,13Bの第1の弾性材19,19によって弾性支持されることとなる。また、第2の弾性材35の先端面が支柱14に圧接されることとなる。上記圧縮量の調整は、調整ナット33を回動させることにより行う。
尚、アブソーバ部13Aにおける連結フレーム17の屈曲部17aとワッシャー27との間の隙間S(図10参照)は例えば1mmに設定される。
アブソーバ部13A,13Bを構成する第1の弾性材19、弾性支持材30、第2の弾性材35を所定量圧縮して成る図12の状態においては、変圧器11の上部11aがアブソーバ部13A,13Bの第1の弾性材19,19によって弾性支持されることから、変圧器11の上部11aが回転方向へ動くことが抑制され、変圧器11の回転剛性を強化することができる。
尚、図11に示したように、変圧器11の上部11aにアブソーバ部13A,13Bの第1の弾性材19,19を単に当接させて支持する場合であっても、変圧器上部11aの回転が抑制され回転剛性を向上させることができるが、図12の如く、アブソーバ部13A,13Bの第1の弾性材19,19を所定量圧縮させた状態で変圧器上部11aを弾性支持する場合の方が、より一層回転剛性を強化することができる。
また、変圧器11の上部11aを弾性支持する第1の弾性材19は、ボルトアーム18の先端に取付けられていると共に、ボルトアーム18の後端側は支柱14で支持されているので、上下方向の振動がかかった場合には、支柱14で支持された箇所(支柱14の内側に取付けられた弾性支持材30の箇所)を支点としてボルトアーム18が上下方向に揺動する。すなわち、ボルトアーム18の先端に第1の弾性材19を取付けると共に、ボルトアーム18の後端側を支柱14で支持したことにより、上下方向への剛性は小さく、ボルトアーム18は上下方向に揺動自在である。
従って、通常時において、変圧器11を弾性支持する防振材12が変圧器11の振動を受けて上下方向へ振動すると、ボルトアーム18も上下方向に揺動するため、通常時の防振効果を維持することができる。
次に、図13に示す如く、地震が発生して変圧器11に水平左方向の振動が加わった場合においては、アブソーバ部13Aの第1の弾性材19は圧縮量(5mm)の範囲内で復元する一方、アブソーバ部13Bの第1の弾性材19は、アブソーバ部13Aの第1の弾性材19の復元量相当分更に圧縮される。また、アブソーバ部13Aの弾性支持材先端部30bは圧縮量(1mm)の範囲内で復元する一方、アブソーバ部13Bの弾性支持材先端部30bは、アブソーバ部13Aの弾性支持材先端部30bの復元量相当分更に圧縮される。さらに、アブソーバ部13Aの第2の弾性材35は更に圧縮される一方、アブソーバ部13Bの第2の弾性材35は、アブソーバ部13Aの第2の弾性材35の圧縮量相当分復元する。
また、連結フレーム17は隙間S(1mm)の範囲内で図中左側へ移動する。
尚、変圧器11に水平右方向の振動が加わった場合は、上記と反対の動作が行われる。
上記の如く、第1の弾性材19、弾性支持材30及び第2の弾性材35が協働し、アブソーバ部13Aの第1の弾性材19の圧縮の復元−アブソーバ部13Aの第1の弾性材19の更なる圧縮、アブソーバ部13Aの弾性支持材先端部30bの復元−アブソーバ部13Aの弾性支持材先端部30bの更なる圧縮、アブソーバ部13Aの第2の弾性材35の更なる圧縮−アブソーバ部13Bの第2の弾性材35の復元を通じて、地震時の水平左方向の振動が吸収されると共に、変圧器11の上部11aが回転方向へ動くことが抑制され、変圧器11の回転剛性が強化される。
またこのように、変圧器11の回転剛性が強化され、変圧器上部11aのロッキング(回転)が抑制されることから、地震の共振周波数域(例えば数ヘルツ以下)を回避することができる。
尚、図11に示す如く、変圧器11の上部11aにアブソーバ部13A,13Bの第1の弾性材19,19を単に当接させただけの場合、変圧器11に水平左方向の振動が加わると直ぐに、アブソーバ部13Aの第1の弾性材19と変圧器上部11aとが離間してしまうことになるが、図12の如く、アブソーバ部13A,13Bの第1の弾性材19,19を所定量圧縮させた状態で変圧器上部11aを弾性支持した場合には、圧縮量(5mm)+連結フレーム17の隙間S(1mm)の範囲(6mm)以内の変位であればアブソーバ部13Aの第1の弾性材19と変圧器上部11aとが離間することはないので、より一層効果的に、地震の震動の吸収及び回転剛性の強化を実現することができる。
尚、図13において、地震の振動による変位量が6mmを超える場合にはアブソーバ部13Aの第1の弾性材19と変圧器上部11aとが離間することになるが、アブソーバ部13A,13Bは連結フレーム17を介し連結されていることから、アブソーバ部13Aの脱落や位置ずれを防止することができる。
上記においては、建物内に設置される変圧器が箱体で覆われていないオープントランスタイプの変圧器を例示して説明したが、本発明の要旨を変更しない範囲で屋外に設置される変圧器が箱体で覆われているキュービクルタイプの変圧器についても適用可能である。
図14〜図18は本発明に係る第2の変圧器用減震装置50を示すものであり、図14は第2の変圧器用減震装置50を防振材52で支持された変圧器54に取り付けた状態を示す斜視図、図15は同平面図、図16は同正面図、図17は同側面図、図18は本発明に係る第2の変圧器用減震装置50を示す斜視図である。
本発明の第2の変圧器用減震装置50は、変圧器54の前後に取付けられる一対の減震体51A,51Bを備えており、各減震体51A,51Bは、ボルトアーム56の先端に弾性材58を取付けて成る3個のアブソーバ部60a,60b,60cと、アブソーバ部60a,60bを支持する支持部材としての一対の支柱62と、アブソーバ部60cを支持する支持部材としてのフレーム64と、上記アブソーバ部60a,60b,60cの弾性材58と接続されるブラケット65を有している(図15等参照)。
上記支柱62は長尺な角パイプで構成されており、下端部は架台プレート66に固定されている。尚、一方の支柱62の上端部と他方の支柱62の下端部及び一方の支柱62の下端部と他方の支柱62の上端部をブレース66を介して連結することにより、支柱62の剛性強化が図られている。
上記フレーム64は平面略コ字状の角パイプで構成されており、一端を一方の支柱62の上端に接続すると共に、他端を他方の支柱62の上端に接続することにより、該フレーム64を介して一対の支柱62が連結されている。
ブラケット65は、上記アブソーバ部60a,60b,60cの弾性材58の先端面との当接面を有する板材で構成された接続部65a,65b,65cと、変圧器54の吊り部を介して変圧器上部54aに取付・固定される板材で構成された接続部65dを有している。
一般に、変圧器54には、該変圧器54を吊り上げて所定の場所に設置するため、変圧器上部54aに、吊りボルト挿入用のネジ穴(図示省略)で構成された吊り部が形成されており、本実施例においては、ボルト68を吊り部を構成するネジ穴に螺合することによりブラケット65の接続部65dを変圧器54に取付けているものである(図15参照)。このように、ブラケット65を吊り部を介して変圧器上部54aに接続することにより、変圧器54自体に新たな加工を施すことなく、ブラケット65を変圧器上部54aに取付けることができるのである。尚、変圧器54の吊り部の構造は上記した構造以外にも複数存在するが、何れの場合にも、変圧器54の吊り部を介してブラケット65を変圧器上部54aに取付けるよう構成する。
またブラケット65が導電性の場合には、は変圧器54との絶縁性を確保するため、絶縁シート(図示省略)等を介して変圧器54に取付ける。
上記アブソーバ部60a,60bは、長尺なボルトアーム56の先端に絶縁性のゴム材より成る円盤状の弾性材58を取付けて構成されており、アブソーバ部60a,60bの弾性材58の先端面が上記ブラケット65の接続部65a,65bに当接接続すると共に、ボルトアーム56の後端側は支柱62を貫通している。尚、弾性材58は、地震時に適度に弾性変形することで地震衝撃力を緩衝する機能を有するものであれば良く、コイルスプリングや積層ゴム、オイルダンパー等適宜なものを用いることができる。また、ボルトアーム56に限らず、長尺な棒状物より成るアームを用いることができる。
上記アブソーバ部60cは、長尺なボルトアーム56の先端に絶縁性のゴム材より成る円盤状の弾性材58を取付けて構成されており、アブソーバ部60cの弾性材58の先端面が上記ブラケット65の接続部65cに当接接続すると共に、ボルトアーム56の後端側はフレーム64を貫通している。
図19に拡大して示すように、角パイプで構成された上記支柱62の内側及び外側に、ゴム材より成る弾性支持材69が装着されており、該弾性支持材69の基端部69aは、支柱62の貫通孔(図示省略)から支柱62内に挿入されると共に、先端部69bは支柱62外に露出している。
また、上記弾性支持材69の先端部69bには、特殊ワッシャー70及びワッシャー71,72が介装された状態で調整ナット73及び3種ナット74が取付られている。上記特殊ワッシャー70は、弾性支持材69に加わる荷重を分散させるために設けられたものである。
アブソーバ部60aのボルトアーム56の後端は、支柱62の貫通孔、弾性支持材69、特殊ワッシャー70、ワッシャー71,72、調整ナット73、3種ナット74を貫通して外部へ導出されているのである。
尚、アブソーバ部60bは、上記したアブソーバ部60aと同じ構造で支柱62に取付けられており、アブソーバ部60cもアブソーバ部60aと同じ構造でフレーム64に取付けられている。
図15に示すように、ブラケット65の接続部65a,65bは変圧器54の長手方向Xに沿って配置され、接続部65cは変圧器54の短手方向Yに沿って配置されている。
また、アブソーバ部60aとアブソーバ部60bは、変圧器54の短手方向Yにおいて同一平面上に配置されており、アブソーバ部60aの弾性材58の先端面がブラケット65の接続部65aに当接接続すると共に、アブソーバ部60bの弾性材58の先端面がブラケット65の接続部65bに当接接続している。この結果、変圧器上部54aの吊り部68に取付けられたブラケット65を介して、変圧器の上部54aが、アブソーバ部60a,60bの弾性材58によって短手方向Yから支持されることとなる。
また、一方の減震体51Aのアブソーバ部60cと他方の減震体51Bのアブソーバ部60cは、変圧器54の長手方向Xにおいて同一平面上に配置されており、各減震体51A,51Bのアブソーバ部60cの弾性材58の先端面は、ブラケット65の接続部65cに当接接続している。この結果、変圧器上部54aの吊り部68に取付けられたブラケット65を介して、変圧器の上部54aが、一方の減震体51Aのアブソーバ部60cと他方の減震体51Bのアブソーバ部60cの弾性材58によって長手方向Xから支持されることとなる。
以下、図20及び図21に基づいて本発明に係る第2の変圧器用減震装置50の動作、取付方法について説明する。尚、動作説明の便宜上、図20及び図21においてはフレーム64の図示を省略している。
先ず、各減震体51A,51Bのアブソーバ部60aの弾性材58の先端面をブラケット65の接続部65aに当接接続しておくと共に、アブソーバ部60bの弾性材58の先端面をブラケット65の接続部65bに当接接続しておく(図20)。
また、各減震体51A,51Bのアブソーバ部60cの弾性材58の先端面をブラケット65の接続部65cに当接接続しておく。
尚、図示は省略するが、上記第1の変圧器用減震装置10の場合と同様に、調整ナット73を回動させることにより、弾性材58を所定量圧縮させた状態でブラケット65の接続部65a,65b,65cに当接接続しても良い。
ブラケット65を介して変圧器54の上部54aを弾性支持する弾性材58は、ボルトアーム56の先端に取付けられていると共に、ボルトアーム56の後端側は支柱62で支持されているので、上下方向の振動がかかった場合には、支柱62で支持された箇所(支柱62の内側に取付けられた弾性支持材69の箇所)を支点としてボルトアーム56が上下方向に揺動する。すなわち、ボルトアーム56の先端に弾性材58を取付けると共に、ボルトアーム56の後端側を支柱62で支持したことにより、上下方向への剛性は小さく、ボルトアーム56は上下方向に揺動自在である。
従って、通常時において、変圧器54を弾性支持する防振材52が変圧器54の振動を受けて上下方向へ振動すると、ボルトアーム56も上下方向に揺動するため、通常時の防振効果を維持することができる。
次に、図21に示す如く、地震が発生して変圧器54に、該変圧器54の短手方向Yである水平左方向の振動が加わった場合においては、アブソーバ部60aの弾性材58が弾性変形することにより、地震時の水平左方向の振動が吸収されると共に、変圧器54の上部54aが左回転方向へ動くことが抑制され、変圧器54の回転剛性が強化される。
尚、変圧器54に水平右方向の振動が加わった場合においては、アブソーバ部60bの弾性材58が弾性変形することにより、地震時の水平右方向の振動が吸収されると共に、変圧器54の上部54aが右回転方向へ動くことが抑制され、変圧器54の回転剛性が強化される(図示省略)。
また、図示は省略するが、地震が発生して変圧器54に、該変圧器54の長手方向X(図15参照)の振動が加わった場合においては、上記した短手方向Yの振動が加わった場合と同様に、一方の減震体51Aのアブソーバ部60cの弾性材58又は他方の減震体51Bのアブソーバ部60cの弾性材58が弾性変形することにより、変圧器54の長手方向Xの振動が吸収されると共に、変圧器54の上部54aが回転方向へ動くことが抑制され、変圧器54の回転剛性が強化されるのである。
上記の如く、第2の変圧器用減震装置50にあっては、地震が発生して変圧器54に、該変圧器54の短手方向Y及び長手方向Xの振動が加わった場合、一対の減震体51A,51Bを構成するアブソーバ部60a,60bの弾性材58が弾性変形して変圧器54の短手方向Yの振動を吸収できると共に、一方の減震体51Aを構成するアブソーバ部60cの弾性材58及び他方の減震体51Bを構成するアブソーバ部60cの弾性材58が弾性変形して変圧器54の長手方向Xの振動を吸収できるので、変圧器54の上部54aが回転方向へ動くことを抑制して、変圧器54の回転剛性を強化することができる。
またこのように、変圧器54の回転剛性が強化され、変圧器上部54aのロッキング(回転)が抑制されることから、地震の共振周波数域(例えば数ヘルツ以下)を回避することができる。
図22は、第2の変圧器用減震装置50の変形例75を示すものであり、該変形例75にあっては、一対の支柱62を連結するフレーム64の内側に、ゴム材より成る円盤状の弾性材で構成された衝撃緩衝部76を取付けると共に、該衝撃緩衝部76の先端面と所定間隙を設けて対向配置され、地震時に上記衝撃緩衝部76の先端面と衝突する衝突面を有する板材で構成された衝突部77をブラケット65に形成した点に特徴を有するものである。
図22の変形例75にあっては、地震が発生して変圧器54に、該変圧器54の長手方向X(図15参照)の振動が加わった場合、衝撃緩衝部76とブラケット65の衝突部77とが衝突することにより、変圧器54の長手方向Xの振動が吸収されると共に、変圧器54の上部54aが回転方向へ動くことが抑制され、変圧器54の回転剛性が強化される仕組みである。
尚、衝撃緩衝部76の先端面とブラケット65の衝突部77との間隙は、想定する地震の大きさに応じて適宜設定されるものである。
図22の変形例75は、第2の変圧器用減震装置50の如くフレーム64の外側にボルトアーム56が突出することがないので、変圧器54の長手方向Xに十分なスペースを確保することができない場合に適している。
図23〜図27は本発明に係る第3の変圧器用減震装置100を示すものであり、図23は第3の変圧器用減震装置100を防振材52で支持された変圧器54に取り付けた状態を示す斜視図、図24は同平面図、図25は同正面図、図26は同側面図、図27は本発明に係る第3の変圧器用減震装置100を示す斜視図である。
本発明の第3の変圧器用減震装置100は、変圧器54の前後に取付けられる一対の減震体101A,101Bを備えており、各減震体101A,101Bは、ボルトアーム102の先端に弾性材104を取付けて成る2個のアブソーバ部106a,106bと、アブソーバ部106a,106bを支持する支持部材としての一対の支柱108と、上記アブソーバ部106a,106bの弾性材104と接続されるブラケット110を有している(図24等参照)。
上記支柱108は平断面略L字状の長尺な板材108aの上端に平断面略J字状の板材108bを一体形成して構成されており、下端部は架台プレート66に固定されている。図24に示すように、支柱108を構成する板材108aと板材108bとで囲繞された空間Sが形成されている。
尚、各減震体101A,101Bを構成する一対の支柱108の上端部と下端部同士はブレース112を介して連結されていると共に、上端部同士はフレーム114を介して連結されている。
また、一方の減震体101Aと他方の減震体101Bの対向する支柱108の上端部と下端部同士はブレース112を介して連結されていると共に、上端部同士はフレーム114を介して連結されている。
この結果、変圧器54が、4本の支柱108、支柱108間に配されたブレース112及びフレーム114で囲繞されることとなる。
ブラケット110は、上記アブソーバ部106a,106bの弾性材104の先端面との当接面を有する板材で構成された接続部110a,110bと、ボルト111を変圧器54の吊り部を構成するネジ穴(図示せず)に螺合することにより、変圧器54の吊り部を介して変圧器上部54aに取付・固定される板材で構成された接続部110cを有している(図24参照)。
上記アブソーバ部106a,106bは、長尺なボルトアーム102の先端に絶縁性のゴム材より成る円盤状の弾性材104を取付けて構成されており、アブソーバ部106a,106bの弾性材104の先端面が上記ブラケット110の接続部110a,110bに当接すると共に、ボルトアーム102の後端側は支柱108の空間S内に挿入されている。
図28に拡大して示すように、上記支柱108を構成する板材108bにゴム材より成る弾性支持材116が装着されており、該弾性支持材116の先端部116aは支柱108外に露出すると共に、図示しない基端部は板材108bの貫通孔(図示省略)内に挿入されている。
また、上記弾性支持材116の先端部116aには、特殊ワッシャー118及びワッシャー120,122が介装された状態で調整ナット124及び3種ナット126が取付られている。
アブソーバ部106aのボルトアーム102の後端は、支柱108を構成する板材108bの貫通孔、弾性支持材116、特殊ワッシャー118、ワッシャー120,122、調整ナット124、3種ナット126を挿通すると共に、支柱108の空間S内に配置されたゴムワッシャー128、 特殊ワッシャー118、ワッシャー120,122、調整ナット124、3種ナット126を貫通して空間S内に配置されている。
図24に示すように、ブラケット110の接続部110a,110bは、変圧器54の長手方向X及び短手方向Yに対して45度の角度で変圧器54内方側に向かって配置されており、アブソーバ部106a,106bも、変圧器54の長手方向X及び短手方向Yに対して45度の角度で変圧器54内方側に向かった状態で、弾性材104,104がブラケット110の接続部110a,110bに当接接続している。
また、各減震体101A,101Bを構成するアブソーバ部106aとアブソーバ部106bは、変圧器54の短手方向Yにおいて同一平面上に配置されている。
さらに、一方の減震体101Aのアブソーバ部106aと他方の減震体101Bのアブソーバ部106b、一方の減震体101Aのアブソーバ部106bと他方の減震体101Bのアブソーバ部106aは、変圧器54の長手方向Xにおいて同一平面上に配置されている。
従って、変圧器上部54aの吊り部68に取付けられたブラケット110を介して、変圧器の上部54aが、一方の減震体101Aのアブソーバ部106a,106bの弾性材104,104及び他方の減震体101Bのアブソーバ部106a,106bの弾性材104,104によって、変圧器54の長手方向X及び短手方向Yに対して45度の角度で変圧器54内方側に向かって4方向から支持されることとなる。
以下、本発明に係る第3の変圧器用減震装置100の動作及び取付方法について説明する。
先ず、各減震体101A,101Bを構成するアブソーバ部106aの弾性材104の先端面をブラケット110の接続部110aに当接接続しておくと共に、アブソーバ部106bの弾性材104の先端面をブラケット110の接続部110bに当接接続しておく(図24)。尚、調整ナット124を回動させることにより、弾性材104を所定量圧縮させた状態でブラケット110の接続部110a,110bに当接接続しても良い。
ブラケット110を介して変圧器54の上部54aを弾性支持する弾性材104は、ボルトアーム102の先端に取付けられていると共に、ボルトアーム102の後端側は支柱108で支持されているので、上下方向の振動がかかった場合には、支柱108で支持された箇所(支柱108の板材108bに取付けられた弾性支持材116の箇所)を支点としてボルトアーム102が上下方向に揺動する。すなわち、ボルトアーム102の先端に弾性材104を取付けると共に、ボルトアーム102の後端側を支柱108で支持したことにより、上下方向への剛性は小さく、ボルトアーム102は上下方向に揺動自在である。
従って、通常時において、変圧器54を弾性支持する防振材52が変圧器54の振動を受けて上下方向へ振動すると、ボルトアーム102も上下方向に揺動するため、通常時の防振効果を維持することができる。
次に、地震が発生して変圧器54に、該変圧器54の長手方向X(図24参照)に左から右への振動Aが加わった場合においては、図24において右側に配置された減震体101Aのアブソーバ部106a,106bの弾性材104,104が弾性変形することにより、地震時の長手方向Xの振動Aが吸収されると共に、変圧器54の上部54aが回転方向へ動くことが抑制され、変圧器54の回転剛性が強化される。
また、変圧器54の長手方向X(図24参照)に右から左への振動Bが加わった場合においては、図24において左側に配置された減震体101Bのアブソーバ部106a,106bの弾性材104,104が弾性変形することにより、地震時の長手方向Xの振動Bが吸収されると共に、変圧器54の上部54aが回転方向へ動くことが抑制され、変圧器54の回転剛性が強化される。
一方、変圧器54の短手方向Yである図24の上から下への振動Cが加わった場合においては、一方の減震体101Aのアブソーバ部106aの弾性材104及び他方の減震体101Bのアブソーバ部106bの弾性材104が弾性変形することにより、地震時の短手方向Yの振動Cが吸収されると共に、変圧器54の上部54aが回転方向へ動くことが抑制され、変圧器54の回転剛性が強化される。
また、該変圧器54の短手方向Yに図24の下から上の振動Dが加わった場合においては、一方の減震体101Aのアブソーバ部106bの弾性材104及び他方の減震体101Bのアブソーバ部106aの弾性材104が弾性変形することにより、地震時の短手方向Yの振動Dが吸収されると共に、変圧器54の上部54aが回転方向へ動くことが抑制され、変圧器54の回転剛性が強化される。
上記の如く、第3の変圧器用減震装置100にあっては、地震が発生して変圧器54に、該変圧器54の短手方向Y及び長手方向Xの振動が加わった場合、一対の減震体101A,101Bのアブソーバ部106a,106bの弾性材104が弾性変形することにより、変圧器54の短手方向Y及び長手方向Xの振動を吸収できると共に、変圧器54の上部54aが回転方向へ動くことを抑制して、変圧器54の回転剛性を強化することができる。
またこのように、変圧器54の回転剛性が強化され、変圧器上部54aのロッキング(回転)が抑制されることから、地震の共振周波数域(例えば数ヘルツ以下)を回避することができる。
さらに、第3の変圧器用減震装置100の構成とすることにより、減震装置の幅を狭くすることができるので、キュービクルのような狭い建屋内の変圧器に対しても、取付けることができる。
図29〜図33は本発明に係る第4の変圧器用減震装置200を示すものであり、図29は第4の変圧器用減震装置200を防振材52で支持された変圧器54に取り付けた状態を示す斜視図、図30は同平面図、図31は同正面図、図32は同側面図、図33は本発明に係る第4の変圧器用減震装置200を示す斜視図である。
本発明の第4の変圧器用減震装置200は、変圧器54の前後に取付けられる一対の減震体202A,202Bを備えており、各減震体202A,202Bは、ボルトアーム204の後端に弾性材206を取付けて成る3個のアブソーバ部208a,208b,208cと、アブソーバ部208a,208bを支持する支持部材としての一対の支柱210と、アブソーバ部208cを支持する支持部材としてのフレーム212と、上記アブソーバ部208a,208b,208cのボルトアーム204の先端と接続されるブラケット214を有している(図30等参照)。
各減震体202A,202Bの上記支柱210は長尺な角パイプで構成されており、下端部は架台プレート66に固定されている。尚、一方の支柱210の上端部と他方の支柱210の下端部及び一方の支柱210の下端部と他方の支柱210の上端部をブレース216を介して連結することにより、支柱210の剛性強化が図られている。
上記フレーム212は平面略コ字状の角パイプで構成されており、一端を一方の支柱210の上端に接続すると共に、他端を他方の支柱210の上端に接続することにより、該フレーム212を介して一対の支柱210が連結されている。
ブラケット214は、上記アブソーバ部208a,208b,208cを構成するボルトアーム204と接続する板材で構成された接続部214a,214b,214cと、ボルト215を変圧器54の吊り部を構成するネジ穴(図示せず)に螺合することにより、変圧器54の吊り部を介して変圧器上部54aに取付・固定される板材で構成された接続部214dを有している(図30参照)。
上記アブソーバ部208a,208bは、長尺なボルトアーム204の先端をブラケット214の接続部214a,214bに接続すると共に、ボルトアーム204の後端は支柱210の貫通孔210a(図29及び図33参照)を貫通させて支柱210外へ導出しており、支柱210外へ導出されたボルトアーム204の後端に、絶縁性のゴム材より成る円盤状の弾性材206を挿通させて取付て成り、アブソーバ部208a,208の弾性材206は、その先端面が支柱210に密着した状態で、支柱210の外側に配置されている。
また、アブソーバ部208cは、長尺なボルトアーム204の先端をブラケット214の接続部214cに接続すると共に、ボルトアーム204の後端はフレーム212の貫通孔212a(図29及び図33参照)を貫通させてフレーム212外へ導出しており、フレーム212外へ導出されたボルトアーム204の後端に絶縁性のゴム材より成る円盤状の弾性材206を挿通させて取付けて成り、上記弾性材206は、その先端面がフレーム212に密着した状態で、フレーム212の外側に配置されている。
尚、支柱210の貫通孔210a及びフレーム212の貫通孔212aは、ボルトアーム204が上下方向に揺動できるようボルトアーム204の径より大径と成されている。
図34に拡大して示すように、ブラケット214の接続部214aの外側及び内側にゴムワッシャー216の内側が密着していると共に、該ゴムワッシャー216の外側に、特殊ワッシャー218及びワッシャー220,222が介装された状態で調整ナット224及び3種ナット226が取付られており、ボルトアーム204の先端は、接続部214aの図示しない貫通孔、ゴムワッシャー216、特殊ワッシャー218、ワッシャー220,222、調整ナット224、3種ナット226を貫通した状態でブラケット214に接続されているものである。
また、角パイプで構成された支柱210の外側の貫通孔に、弾性材206の凸部206aが挿入された状態で、弾性材206は支柱210の外側に取付られており、該弾性材206の後端面には、特殊ワッシャー228及びワッシャー230,232が介装された状態で調整ナット234及び3種ナット236が取付られている。
尚、アブソーバ部208bは、上記したアブソーバ部208aと同じ構造で支柱210に取付けられており、アブソーバ部208cもアブソーバ部208aと同じ構造でフレーム212に取付けられている。
図30に示すように、ブラケット214の接続部214a,214bは変圧器54の長手方向Xに沿って配置され、接続部214cは変圧器54の短手方向Yに沿って配置されている。
また、アブソーバ部208aとアブソーバ部208bは、変圧器54の短手方向Yにおいて同一平面上に配置された状態でアブソーバ部208aのボルトアーム204の先端がブラケット214の接続部214aに接続すると共に、アブソーバ部208bのボルトアーム204の先端がブラケット214の接続部214bに接続している。この結果、変圧器上部54aの吊り部68に取付けられたブラケット65を介して、変圧器の上部54aが、アブソーバ部208a,208bのボルトアーム204によって短手方向Yから支持されることとなる。
また、一方の減震体202Aのアブソーバ部208cと他方の減震体202Bのアブソーバ部208cは、変圧器54の長手方向Xにおいて同一平面上に配置されており、各減震体202A,202Bのアブソーバ部214cのボルトアーム204の先端が、ブラケット214の接続部214cに接続している。この結果、変圧器上部54aの吊り部68に取付けられたブラケット214を介して、変圧器の上部54aが、一方の減震体202Aのアブソーバ部214cと他方の減震体202Bのアブソーバ部214cのボルトアーム204によって長手方向Xから支持されることとなる。
以下、図35及び図36に基づいて本発明に係る第4の変圧器用減震装置200の動作及び取付方法について説明する。尚、動作説明の便宜上、図35及び図36においてはフレーム212の図示を省略している。
先ず、各減震体202A,202Bのアブソーバ部208a,208bのボルトアーム204の先端を、それぞれブラケット214の接続部214a,214bに接続しておくと共に、支柱210の貫通孔210aを貫通させて導出したボルトアーム204の後端に挿通させた弾性材206を支柱210の外側に取付けておく(図35)。
また、各減震体202A,202Bのアブソーバ部208cのボルトアーム204の先端を、それぞれブラケット214の接続部214cに接続しておくと共に、フレーム212の貫通孔212aを貫通させて導出したボルトアーム204の後端に挿通させた弾性材206をフレーム212の外側に取付けておく。
ボルトアーム204の後端側は支柱210で支持されているので、上下方向の振動がかかった場合には、支柱210で支持された箇所(支柱210の貫通孔に挿入された弾性材206の凸部206aの箇所)を支点としてボルトアーム204が上下方向に揺動する。すなわち、ボルトアーム204の後端側を支柱210で支持したことにより、上下方向への剛性は小さく、ボルトアーム204は上下方向に揺動自在である。
従って、通常時において、変圧器54を弾性支持する防振材52が変圧器54の振動を受けて上下方向へ振動すると、ボルトアーム204も上下方向に揺動するため、通常時の防振効果を維持することができる。
次に、図36に示す如く、地震が発生して変圧器54に、該変圧器54の短手方向Yである水平左方向の振動が加わった場合においては、アブソーバ部208bを構成するボルトアーム204に引張荷重が加わることにより、支柱210の外側に取付けられた弾性材206が支柱210に押付けられて弾性変形し、地震時の水平右方向の振動が吸収されると共に、変圧器54の上部54aが左回転方向へ動くことが抑制され、変圧器54の回転剛性が強化される。
同じく、変圧器54に、該該変圧器54の短手方向Yである水平右方向の振動が加わった場合においては、アブソーバ部208aを構成するボルトアーム204に引張り荷重が加わることにより、支柱210の外側に取付けられた弾性材206が支柱210に押付けられて弾性変形し、地震時の水平右方向の振動が吸収されると共に、変圧器54の上部54aが右左回転方向へ動くことが抑制され、変圧器54の回転剛性が強化される(図示省略)。
また、図示は省略するが、地震が発生して変圧器54に、該変圧器54の長手方向X(図30参照)の振動が加わった場合においては、上記した短手方向Yの振動が加わった場合と同様に、一対の減震体202A,202Bのアブソーバ部208cを構成するボルトアーム204に引張荷重が加わることにより、フレーム212の外側に取付た一方の減震体202Aのアブソーバ部の弾性材206又は他方の減震体202Bのアブソーバ部の弾性材206がフレーム212に押付けられて弾性変形し、変圧器54の長手方向Xの振動が吸収されると共に、変圧器54の上部54aが回転方向へ動くことが抑制され、変圧器54の回転剛性が強化されるのである。
上記の如く、第4の変圧器用減震装置200にあっては、地震が発生して変圧器54に、該変圧器54の短手方向Y及び長手方向Xの振動が加わった場合、ボルトアーム204に引張荷重が加わることにより、一対の減震体202A,202Bを構成するアブソーバ部208a,208bの弾性材206が支柱210に押付けられて弾性変形して変圧器54の短手方向Yの振動を吸収できると共に、一方の減震体202Aを構成するアブソーバ部208cの弾性材206及び他方の減震体202Bを構成するアブソーバ部208cの弾性材206がフレーム212に押付けられて弾性変形して変圧器54の長手方向Xの振動を吸収できるので、変圧器54の上部54aが回転方向へ動くことを抑制して、変圧器54の回転剛性を強化することができる。
またこのように、変圧器54の回転剛性が強化され、変圧器上部54aのロッキング(回転)が抑制されることから、地震の共振周波数域(例えば数ヘルツ以下)を回避することができる。
尚、ボルトアーム204の如き長尺な棒状物は、圧縮荷重に対しては小さい荷重で座屈しやすい脆弱な性質を示すが、引張荷重に対しては降伏点に達するまで変形することなく大きな荷重に耐える性質を示すことが知られている。
本発明に係る第4の変圧器用減震装置200は、第1の変圧器用減震装置10〜第3の変圧器用減震装置100とは異なり、アブソーバ部208a,208b,208cを構成するボルトアーム204の先端をブラケット214に接続し、ボルトアーム204の後端を支柱210を貫通して導出すると共に、ボルトアーム204の後端に取付けた弾性材206を支持部材である支柱210及びフレーム212の外側に配置して成るので、ボルトアーム204に引張荷重が作用した際に地震時の振動を吸収できる構造であり、大きな振動に対する強度が極めて高いものである。
図37は、第4の変圧器用減震装置200の変形例280を示すものであり、該変形例280は、一対の支柱210を連結するフレーム212の内側に、ゴム材より成る円盤状の弾性材で構成された衝撃緩衝部282を取付けると共に、該衝撃緩衝部282の先端面と所定間隙を設けて対向配置され、地震時に上記衝撃緩衝部282の先端面と衝突する衝突面を有する板材で構成された衝突部284をブラケット214に形成した点に特徴を有するものである。
図37の変形例280にあっては、地震が発生して変圧器54に、該変圧器54の長手方向X(図30参照)の振動が加わった場合、衝撃緩衝部282とブラケット214の衝突部284とが衝突することにより、変圧器54の長手方向Xの振動が吸収されると共に、変圧器54の上部54aが回転方向へ動くことが抑制され、変圧器54の回転剛性が強化される仕組みである。
尚、衝撃緩衝部282の先端面とブラケット214の衝突部284との間隙は、想定する地震の大きさに応じて適宜設定されるものである。
図37の変形例280は、第4の変圧器用減震装置200の如くフレーム212の外側に弾性材206及びボルトアーム204が突出することがないので、変圧器54の長手方向Xに十分なスペースを確保することができない場合に適している。
図38〜図42は本発明に係る第5の変圧器用減震装置300を示すものであり、図38は第5の変圧器用減震装置300を防振材52で支持された変圧器54に取り付けた状態を示す斜視図、図39は同平面図、図40は同正面図、図41は同側面図、図42は本発明に係る第5の変圧器用減震装置300を示す斜視図である。
本発明の第5の変圧器用減震装置300は、変圧器54の前後に取付けられる一対の減震体302A,302Bを備えており、各減震体302A,302Bは、ボルトアーム304の後端に弾性材306を取付けて成る2個のアブソーバ部308a,308bと、アブソーバ部308a,308bを支持する支持部材としての一対の支柱310と、上記ボルトアーム304の先端と接続されるブラケット312を有している(図39等参照)。
上記支柱310は平断面略L字状の長尺な板材310aの上端に平断面略J字状の板材310bを一体形成して構成されており、下端部は架台プレート66に固定されている。図39に示すように、支柱310を構成する板材310aと板材310bとで囲繞された空間Sが形成されている。
尚、各減震体302A,302Bを構成する一対の支柱310の上端部と下端部同士はブレース314を介して連結されていると共に、上端部同士はフレーム316を介して連結されている。
また、一方の減震体302Aと他方の減震体302Bの対向する支柱310の上端部と下端部同士はブレース314を介して連結されていると共に、上端部同士はフレーム316を介して連結されている。
この結果、変圧器54が、4本の支柱310、支柱310間に配されたブレース314及びフレーム316で囲繞されることとなる。
ブラケット312は、上記アブソーバ部308a,308bを構成するボルトアーム304と接続する板材で構成された接続部312a,312bと、ボルト313を変圧器54の吊り部を構成するネジ穴(図示せず)に螺合することにより、変圧器54の吊り部を介して変圧器上部54aに取付・固定される板材で構成された接続部312cを有している(図39参照)。
上記アブソーバ部308a,308bは、長尺なボルトアーム304の先端をブラケット312の接続部312a,312bに接続すると共に、ボルトアーム304の後端は支柱310を構成する板材310bの貫通孔(図示省略)を貫通して支柱310の空間S内に配置されており、斯かる空間S内に配置されたボルトアーム304の後端に、絶縁性のゴム材より成る円盤状の弾性材306を挿通させて取付て成り、アブソーバ部308a,308bの弾性材306は、その先端面が支柱310を構成する板材310bに密着した状態で板材310bの外側に取付けられている(図39参照)。
尚、支柱310を構成する板材310bの貫通孔は、ボルトアーム304が上下方向に揺動できるようボルトアーム304の径より大径と成されているものである。
アブソーバ部308a,308bのボルトアーム304の先端と、ブラケット312の接続部312a,312bとの接続構造、弾性材306と支柱310の板材310bとの接続構造の詳細は、上記第4の変圧器用減震装置200の図34に示す接続構造と同じである。
図39に示すように、ブラケット312の接続部312a,312bは、変圧器54の長手方向X及び短手方向Yに対して45度の角度で変圧器54内方側に向かって配置されており、アブソーバ部308a,308bも、変圧器54の長手方向X及び短手方向Yに対して45度の角度で変圧器54内方側に向かった状態で、ボルトアーム304の先端がブラケット312の接続部312a,312bに接続されている。
また、各減震体302A,302Bを構成するアブソーバ部308aとアブソーバ部308bは、変圧器54の短手方向Yにおいて同一平面上に配置されている。
さらに、一方の減震体302Aのアブソーバ部308aと他方の減震体302Bのアブソーバ部308b、一方の減震体302Aのアブソーバ部308bと他方の減震体302Bのアブソーバ部308aは、変圧器54の長手方向Xにおいて同一平面上に配置されている。
従って、変圧器上部54aの吊り部68に取付けられたブラケット312を介して、変圧器の上部54aが、一方の減震体302Aのアブソーバ部308a,308bのボルトアーム304及び他方の減震体302Bのアブソーバ部308a,308bのボルトアーム304によって、変圧器54の長手方向X及び短手方向Yに対して45度の角度で変圧器54内方側に向かって4方向から支持されることとなる。
以下、本発明に係る第5の変圧器用減震装置300の動作及び取付方法について説明する。
先ず、各減震体302A,302Bのアブソーバ部308a,308bのボルトアーム304の先端を、それぞれブラケット312の接続部312a,312bに接続しておくと共に、支柱310を構成する板材310bを貫通して支柱310の空間S内に配置したボルトアーム304の後端に挿通させた弾性材306を、板材310bの外側に取付けておく(図39)。
ボルトアーム304の後端側は支柱310を構成する板材310bで支持されているので、上下方向の振動がかかった場合には、板材310bで支持された箇所を支点としてボルトアーム304が上下方向に揺動する。すなわち、ボルトアーム304の後端側を支柱310を構成する板材310bで支持したことにより、上下方向への剛性は小さく、ボルトアーム304は上下方向に揺動自在である。
従って、通常時において、変圧器54を弾性支持する防振材52が変圧器54の振動を受けて上下方向へ振動すると、ボルトアーム304も上下方向に揺動するため、通常時の防振効果を維持することができる。
次に、地震が発生して変圧器54に、該変圧器54の長手方向X(図39参照)に左から右への振動Aが加わった場合においては、図39において左側に配置された減震体302Bのアブソーバ部308a,308bを構成するボルトアーム304に引張荷重が加わることにより、支柱310を構成する板材310bの外側に取付けられた弾性材306が板材310bに押付けられて弾性変形し、地震時の水平右方向の振動が吸収されると共に、変圧器54の上部54aが右回転方向へ動くことが抑制され、変圧器54の回転剛性が強化される。
また、変圧器54の長手方向X(図39参照)に右から左への振動Bが加わった場合においては、図39において右側に配置された減震体302Aのアブソーバ部308a,308bを構成するボルトアーム304に引張荷重が加わることにより、支柱310を構成する板材310bの外側に取付けられた弾性材306が板材310bに押付けられて弾性変形し、地震時の水平左方向の振動が吸収されると共に、変圧器54の上部54aが左回転方向へ動くことが抑制され、変圧器54の回転剛性が強化される。
一方、変圧器54の短手方向Yである図39の上から下への振動Cが加わった場合においては、一方の減震体302Aのアブソーバ部308bを構成するボルトアーム304及び他方の減震体302Bのアブソーバ部308aを構成するボルトアーム304に引張荷重が加わることにより、支柱310を構成する板材310bの外側に取付けられた弾性材306が板材310bに押付けられて弾性変形し、地震時の短手方向Yの振動Cが吸収されると共に、変圧器54の上部54aが回転方向へ動くことが抑制され、変圧器54の回転剛性が強化される。
また、該変圧器54の短手方向Yに図39の下から上の振動Dが加わった場合においては、一方の減震体302Aのアブソーバ部308aを構成するボルトアーム304及び他方の減震体302Bのアブソーバ部308bを構成するボルトアーム30に引張荷重が加わることにより、支柱310を構成する板材310bの外側に取付けられた弾性材306が板材310bに押付けられて弾性変形し、地震時の短手方向Yの振動Dが吸収されると共に、変圧器54の上部54aが回転方向へ動くことが抑制され、変圧器54の回転剛性が強化される。
上記の如く、第5の変圧器用減震装置300にあっては、地震が発生して変圧器54に、該変圧器54の短手方向Y及び長手方向Xの振動が加わった場合、ボルトアーム304に引張荷重が加わることにより、一対の減震体302A,302Bのアブソーバ部308a,308bの弾性材306が板材310bに押付けられて弾性変形し、変圧器54の短手方向Y及び長手方向Xの振動を吸収できると共に、変圧器54の上部54aが回転方向へ動くことを抑制して、変圧器54の回転剛性を強化することができる。
またこのように、変圧器54の回転剛性が強化され、変圧器上部54aのロッキング(回転)が抑制されることから、地震の共振周波数域(例えば数ヘルツ以下)を回避することができる。
第5の変圧器用減震装置300は、上記第4の変圧器用減震装置200やその変形例280と同様に、アブソーバ部308a,308bを構成するボルトアーム304の先端をブラケット312に接続すると共に、弾性材306をボルトアーム304の支持部材である支柱310の板材310bの外側に取付けた構成になっているが、他の実施例のようにブラケットに弾性材の方を接続するか、ボルトアームを接続するかは、作業スペース等に応じて適宜選択できるものである。ただ、弾性材よりも金属製のボルトアームの方が、引張荷重が作用した際に地震時の振動を吸収できる構造であるため、振動に対する強度は大きい。
上記においては、架台プレートに変圧器用減震装置を取付けて成る場合を例示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
既に設置されている変圧器に本発明の変圧器用減震装置を取付ける場合には、架台プレートを用いることなく、変圧器用減震装置の支柱を地面や建物の床面に直接取付けることにより、設置済みの変圧器を移動させることなく、変圧器用減震装置の取付作業を行うことができる。
一方、新規に変圧器及び本発明の変圧器用減震装置を設置する場合には、工場等で予め架台プレートに変圧器用減震装置を取付けた状態で設置現場に搬入することにより、現場での取付作業が容易となる。
また上記した本発明に係る変圧器用減震装置は、変圧器が箱体で覆われていないオープントランスタイプの変圧器に限らず、本発明の要旨を変更しない範囲で変圧器が箱体で覆われているキュービクルタイプの変圧器についても適用可能である。
本発明に係る第1の変圧器用減震装置を変圧器に取り付けた状態を示す斜視図である。 本発明に係る第1の変圧器用減震装置を変圧器に取り付けた状態を示す正面図である。 本発明に係る第1の変圧器用減震装置を変圧器に取り付けた状態を示す平面図である。 本発明に係る第1の変圧器用減震装置を変圧器に取り付けた状態を示す側面図である。 本発明に係る第1の変圧器用減震装置を示す斜視図である。 本発明に係る第1の変圧器用減震装置を示す正面図である。 本発明に係る第1の変圧器用減震装置を示す平面図である。 本発明に係る第1の変圧器用減震装置を示す側面図である。 本発明に係る第1の変圧器用減震装置のアブソーバ部の詳細を示す説明図である。 本発明に係る第1の変圧器用減震装置のアブソーバ部の詳細を示す部分説明図である。 本発明に係る第1の変圧器用減震装置の動作状態を示す説明図である。 本発明に係る第1の変圧器用減震装置の動作状態を示す説明図である。 本発明に係る第1の変圧器用減震装置の動作状態を示す説明図である。 本発明に係る第2の変圧器用減震装置を変圧器に取り付けた状態を示す斜視図である。 本発明に係る第2の変圧器用減震装置を変圧器に取り付けた状態を示す平面図である。 本発明に係る第2の変圧器用減震装置を変圧器に取り付けた状態を示す正面図である。 本発明に係る第2の変圧器用減震装置を変圧器に取り付けた状態を示す側面図である。 本発明に係る第2の変圧器用減震装置を示す斜視図である。 本発明に係る第2の変圧器用減震装置のアブソーバ部の詳細を示す部分拡大説明図である。 本発明に係る第2の変圧器用減震装置の動作状態を示す説明図である。 本発明に係る第2の変圧器用減震装置の動作状態を示す説明図である。 本発明に係る第2の変圧器用減震装置の変形例を変圧器に取り付けた状態を示す平面図である。 本発明に係る第3の変圧器用減震装置を変圧器に取り付けた状態を示す斜視図である。 本発明に係る第3の変圧器用減震装置を変圧器に取り付けた状態を示す平面図である。 本発明に係る第3の変圧器用減震装置を変圧器に取り付けた状態を示す正面図である。 本発明に係る第3の変圧器用減震装置を変圧器に取り付けた状態を示す側面図である。 本発明に係る第3の変圧器用減震装置を示す斜視図である。 本発明に係る第3の変圧器用減震装置のアブソーバ部の詳細を示す部分拡大説明図である。 本発明に係る第4の変圧器用減震装置を変圧器に取り付けた状態を示す斜視図である。 本発明に係る第4の変圧器用減震装置を変圧器に取り付けた状態を示す平面図である。 本発明に係る第4の変圧器用減震装置を変圧器に取り付けた状態を示す正面図である。 本発明に係る第4の変圧器用減震装置を変圧器に取り付けた状態を示す側面図である。 本発明に係る第4の変圧器用減震装置を示す斜視図である。 本発明に係る第4の変圧器用減震装置のアブソーバ部の詳細を示す部分拡大説明図である。 本発明に係る第4の変圧器用減震装置の動作状態を示す説明図である。 本発明に係る第4の変圧器用減震装置の動作状態を示す説明図である。 本発明に係る第4の変圧器用減震装置の変形例を変圧器に取り付けた状態を示す平面図である。 本発明に係る第5の変圧器用減震装置を変圧器に取り付けた状態を示す斜視図である。 本発明に係る第5の変圧器用減震装置を変圧器に取り付けた状態を示す平面図である。 本発明に係る第5の変圧器用減震装置を変圧器に取り付けた状態を示す正面図である。 本発明に係る第5の変圧器用減震装置を変圧器に取り付けた状態を示す側面図である。 本発明に係る第5の変圧器用減震装置を示す斜視図である。 従来の変圧器の通常時の状態と地震時の状態を示すイメージ図である。 従来の耐震ストッパの一例を模式的に示す説明図である。
10 第1の変圧器用減震装置
11 変圧器
12 防振材
13 アブソーバ部
14 支柱
15 架台プレート
16 ブレース
17 連結フレーム
18 ボルトアーム
19 第1の弾性材
20 ワッシャー
21 1種ナット
22 押さえプレート
23 特殊ワッシャー
24 ワッシャー
25 1種ナット
26 3種ナット
27 ワッシャー
28 1種ナット
29 3種ナット
30 弾性支持材
31 特殊ワッシャー
32 ワッシャー
33 調整ナット
34 3種ナット
35 第2の弾性材
36 押さえプレート
37 特殊ワッシャー
38 ワッシャー
39 1種ナット
40 3種ナット
50 第2の変圧器用減震装置
51A,51B 減震体
52 防振材
54 変圧器
54a 変圧器の上部
56 ボルトアーム
58 弾性材
60a,60b,60c アブソーバ部
62 支柱
65 ブラケット
68 吊り部
75 第2の変圧器用減震装置の変形例
76 衝撃緩衝部
77 衝突部
100 第3の変圧器用減震装置
101A,101B 減震体
102 ボルトアーム
104 弾性材
106a,106b アブソーバ部
108 支柱
110 ブラケット
200 第4の変圧器用減震装置
202A,202B 減震体
204 ボルトアーム
206 弾性材
208a,208b,208c アブソーバ部
210 支柱
212 フレーム
214 ブラケット
280 第4の変圧器用減震装置の変形例
282 衝撃緩衝部
284 衝突部
300 第5の変圧器用減震装置
302A,302B 減震体
304 ボルトアーム
306 弾性材
308a,308b アブソーバ部
310 支柱
312 ブラケット

Claims (11)

  1. 防振材で弾性支持されて成る変圧器用減震装置であって、該変圧器用減震装置は、ボルトアームと該ボルトアームの先端に取付られた第1の弾性材を有する一対のアブソーバ部と、該アブソーバ部のボルトアームの後端側を揺動自在に支持する支持部材を備えており、
    上記一対のアブソーバ部の第1の弾性材は、所定間隙を設けて水平方向に対向配置されており、上記一対のアブソーバ部の第1の弾性材で変圧器の上部を支持することを特徴とする変圧器用減震装置。
  2. 上記アブソーバ部の第1の弾性材を所定量圧縮した状態で、変圧器の上部を弾性支持することを特徴とする請求項1に記載の変圧器用減震装置。
  3. 上記一対のアブソーバ部を連結フレームを介して連結したことを特徴とする請求項1又は2に記載の変圧器用減震装置。
  4. 上記支持部材が支柱で構成されていると共に、該支柱の貫通孔に上記アブソーバ部のボルトアームの後端が挿通されており、また、
    上記アブソーバ部の第2の弾性材の貫通孔にボルトアームが挿通した状態で、上記第2の弾性材が支柱に取付られていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の変圧器用減震装置。
  5. 防振材で弾性支持されて成る変圧器に取付けて使用する変圧器用減震装置であって、 該変圧器用減震装置は、アームの先端又は後端に弾性材を取付けて成る3個のアブソーバ部と、該アブソーバ部のアームの後端側を揺動自在に支持する支持部材と、上記アブソーバ部の弾性材又はアームの先端が接続されると共に変圧器の上部に取付けられるブラケットを有する一対の減震体を備えており、
    各減震体を構成する2個のアブソーバ部の弾性材又はアームの先端によって、上記ブラケットを介して変圧器の上部を短手方向から支持し、また、
    一方の減震体を構成する1個のアブソーバ部の弾性材又はアームの先端、及び他方の減震体を構成する1個のアブソーバ部の弾性材又はアームの先端によって、上記ブラケットを介して変圧器の上部を長手方向から支持することを特徴とする変圧器用減震装置。
  6. 防振材で弾性支持されて成る変圧器に取付けて使用する変圧器用減震装置であって、 該変圧器用減震装置は、アームの先端又は後端に弾性材を取付けて成る2個のアブソーバ部と、該アブソーバ部のアームの後端側を揺動自在に支持する支持部材と、弾性材より成る衝撃緩衝部と、上記アブソーバ部の弾性材又はアームの先端が接続されると共に変圧器の上部に取付けられるブラケットを有する一対の減震体を備えており、
    各減震体を構成する2個のアブソーバ部の弾性材又はアームの先端によって、上記ブラケットを介して変圧器の上部を短手方向から支持し、また、
    変圧器に長手方向の振動が加わった場合に、上記衝撃緩衝部と衝突する衝突部を上記ブラケットに設けたことを特徴とする変圧器用減震装置。
  7. 防振材で弾性支持されて成る変圧器に取付けて使用する変圧器用減震装置であって、
    該変圧器用減震装置は、アームの先端又は後端に弾性材を取付けて成る2個のアブソーバ部と、該アブソーバ部のアームの後端側を揺動自在に支持する支持部材と、上記アブソーバ部の弾性材又はアームの先端が接続されると共に変圧器の上部に取付けられるブラケットを有する一対の減震体を備えており、
    一方の減震体を構成する2個のアブソーバ部の弾性材又はアームの先端、及び他方の減震体を構成する2個のアブソーバ部の弾性材又はアームの先端によって、上記ブラケットを介して変圧器の上部を、該変圧器の長手方向及び短手方向に対して45度の角度で変圧器内方側に向かって4方向から支持することを特徴とする変圧器用減震装置。
  8. 請求項1〜4の何れかに記載の変圧器用減震装置の取付方法であって、
    所定間隙を設けて水平方向に対向配置された一対のアブソーバ部の第1の弾性材を、所定量圧縮させた状態で変圧器の上部を弾性支持するようにして変圧器に取付けることを特徴とする変圧器用減震装置の取付方法。
  9. 請求項5に記載の変圧器用減震装置の取付方法であって、
    各減震体を構成する2個のアブソーバ部の弾性材又はアームの先端を、変圧器上部に取付けたブラケットに接続することにより、該ブラケットを介して変圧器の上部を短手方向から支持し、また、一方の減震体を構成する1個のアブソーバ部の弾性材又はアームの先端、及び他方の減震体を構成する1個のアブソーバ部の弾性材又はアームの先端を、変圧器上部に取付けたブラケットに接続することにより、該ブラケットを介して変圧器の上部を長手方向から支持するよう取付けることを特徴とする変圧器用減震装置の取付方法。
  10. 請求項6に記載の変圧器用減震装置の取付方法であって、
    各減震体を構成する2個のアブソーバ部の弾性材又はアームの先端を、変圧器上部に取付けたブラケットに接続することにより、該ブラケットを介して変圧器の上部を短手方向から支持し、また、弾性材より成る衝撃緩衝部とブラケットの衝突部とが、変圧器に長手方向の振動が加わった場合に衝突するよう取付けることを特徴とする変圧器用減震装置の取付方法。
  11. 請求項7に記載の変圧器用減震装置の取付方法であって、
    一方の減震体を構成する2個のアブソーバ部の弾性材又はアームの先端、及び他方の減震体を構成する2個のアブソーバ部の弾性材又はアームの先端を、変圧器上部に取付けたブラケットに接続することにより、該ブラケットを介して変圧器の上部を、該変圧器の長手方向及び短手方向に対して45度の角度で変圧器内方側に向かって4方向から支持するよう取付けることを特徴とする変圧器用減震装置の取付方法。
JP2012202384A 2012-02-27 2012-09-14 変圧器用減震装置及び該変圧器用減震装置の取付方法 Active JP5916221B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012202384A JP5916221B2 (ja) 2012-02-27 2012-09-14 変圧器用減震装置及び該変圧器用減震装置の取付方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012039496 2012-02-27
JP2012039496 2012-02-27
JP2012202384A JP5916221B2 (ja) 2012-02-27 2012-09-14 変圧器用減震装置及び該変圧器用減震装置の取付方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013211510A JP2013211510A (ja) 2013-10-10
JP5916221B2 true JP5916221B2 (ja) 2016-05-11

Family

ID=49529073

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012202384A Active JP5916221B2 (ja) 2012-02-27 2012-09-14 変圧器用減震装置及び該変圧器用減震装置の取付方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5916221B2 (ja)

Families Citing this family (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015004738A1 (ja) * 2013-07-09 2015-01-15 株式会社日立産機システム 浮体式洋上発電装置搭載用モールド変圧器
KR101561584B1 (ko) 2015-05-08 2015-10-20 (주)예인일렉컴 변압기
CN106704471A (zh) * 2015-07-20 2017-05-24 贵阳供电局 一种变压器隔震和消能减震方法及装置
KR102091530B1 (ko) * 2015-10-27 2020-03-20 현대일렉트릭앤에너지시스템(주) 변압기
JP6625460B2 (ja) * 2016-03-18 2019-12-25 特許機器株式会社 変圧器の転倒防止装置
CN106486274B (zh) * 2016-09-29 2018-02-13 国网河南省电力公司南阳供电公司 一种变电站变压器噪声辐射控制平台
JP6997538B2 (ja) * 2017-05-16 2022-01-17 特許機器株式会社 電力機器用減震装置
JP6952537B2 (ja) * 2017-08-30 2021-10-20 特許機器株式会社 電力機器用減震装置
JP6939295B2 (ja) * 2017-09-12 2021-09-22 株式会社明電舎
CN111081459B (zh) * 2020-01-16 2022-10-11 保定天威保变电气股份有限公司 一种用于减振降噪的器身与油箱连接结构及方法
CN111883338B (zh) * 2020-08-03 2022-07-12 中国建筑第八工程局有限公司 具有减震功能的变压器安装装置、变压器安装方法
JP7471256B2 (ja) 2021-06-10 2024-04-19 三菱電機株式会社 静止誘導器の耐震補強装置
CN114551041B (zh) * 2022-04-26 2022-07-01 国网山东省电力公司潍坊市寒亭区供电公司 一种抗振变压器

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS55163816A (en) * 1979-06-06 1980-12-20 Hitachi Ltd Earthquake-proof transformer
JPH0721643Y2 (ja) * 1990-06-26 1995-05-17 新キャタピラー三菱株式会社 キャブ用ダイナミックダンパ
JP2518156Y2 (ja) * 1990-08-23 1996-11-20 アズマ工業株式会社 突っ張り棒
JP2001108011A (ja) * 1999-10-12 2001-04-20 Junichiro Omata 制振装置
JP2001263419A (ja) * 2000-03-21 2001-09-26 Kajima Corp 免震装置の据付け装置及びそれを使用した据付け方法
JP2005226811A (ja) * 2004-02-16 2005-08-25 Toyo Tire & Rubber Co Ltd 防振ゴム装置
JP2005299762A (ja) * 2004-04-09 2005-10-27 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 積層ゴム支承体の製造方法
JP2005304991A (ja) * 2004-04-26 2005-11-04 Yoshitaka Arai 三面突っ張り構造
JP2005342488A (ja) * 2004-06-07 2005-12-15 Yoshitaka Arai 多面突っ張り構造
JP5230342B2 (ja) * 2008-10-09 2013-07-10 株式会社日立製作所 三相変圧器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013211510A (ja) 2013-10-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5916221B2 (ja) 変圧器用減震装置及び該変圧器用減震装置の取付方法
KR101675222B1 (ko) 면진장치
KR101843721B1 (ko) 내진 기능을 갖는 몰드 변압기
CN101016729A (zh) 吸隔声屏障
KR101954442B1 (ko) 전방향 내진 성능을 갖는 배전반
KR102166000B1 (ko) 전방향 내진 성능을 갖는 배전반
KR101991284B1 (ko) 댐핑장치
JP5848554B2 (ja) 防振架台
EP3631231B1 (en) Support structure and method
KR102212907B1 (ko) 수배전반용 면진장치
JP5797067B2 (ja) 除振架台の減震ストッパ
JP2015055322A (ja) 減震装置
JPH07139589A (ja) 防振架台
KR101757704B1 (ko) 내진장치가 구비된 배전반
KR101774284B1 (ko) 탄력 지지된 수평축과 회전식 브라켓에 의한 수배전반용 면진장치
JP2015143577A (ja) 除振架台の減震ストッパ
JP2005333744A (ja) 構造物用防振架台
JP2010037906A (ja) 制震装置、制震ブレース、付帯設備支持構造、及び制震装置を備える建物
KR101757701B1 (ko) 내진장치가 구비된 배전반
KR102213521B1 (ko) 내진장치
JP5781387B2 (ja) 減震装置
JP2013064443A (ja) 転倒防止装置
JP5907772B2 (ja) ローリング防止機構及び同機構付き防振架台
JP2013092244A (ja) 転倒防止装置
KR101757702B1 (ko) 내진장치가 구비된 배전반

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150408

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160322

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160401

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160404

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5916221

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250