JP5915992B2 - 振動低減構造物 - Google Patents

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本発明は、上下方向の振動を低減させた振動低減構造物に関する。
従来、構造物の基体の下方に空間を形成し、この空間に車両を通したり別の構造物を配置したりすることが行われている。具体的には、歩道橋の桁部の下方に自動車などを走行可能としたり、多層構造物の上層構造物の下方に駐車場を設けたり、小型店舗を設置したりしている。これらの基体の下方に空間を効果的に形成するために、基体を支持する柱間の距離を長く設定している。
しかしながら、この構造物が例えば歩道橋である場合には、柱間の距離が長くなると、歩道橋上をある歩行者が歩行したり柱間を車両が走行したりしたときに、桁部に振動が生じて歩道橋上を歩行する他の歩行者が不快感や歩行しにくさを感じる場合がある。
この問題を解決するために、この柱に特許文献1に記載されたTMD(Tuned Mass Damper)と称されるダンパー機構を設けることが行われている。この場合、TMDは梁や床の振動周期に対して同調するように設定されていて、TMD自体が大きく振動することにより梁や床の振動の低減を図っている。TMDに用いられる付加質量は、一般的に主振動系の有効質量の1%程度である。付加質量が大きい方が制振効果は大きい傾向があるが、付加質量が大きすぎると制御対象である梁や床にかかる負担が大きくなるという問題がある。
近年は、この負荷の問題を解消するために、特許文献2に示された振動低減部が用いられている。この振動低減部は、本体梁(基体)の長手方向の中央に取り付けられた回転慣性質量機構と、本体梁の上下振動を回転慣性質量機構に伝達してそれを作動させるための斜材と、斜材を緊張させてプレストレスを導入するための付加バネとにより構成されている。回転慣性質量機構は回転慣性質量を利用したダンパーであり、機構自体はTMDに比べて軽量でありながら、内蔵された回転錘の数百倍から数千倍の質量と同等の質量効果を発揮するものである。
付加バネにより斜材を緊張させてプレストレスを導入することで、斜材の座屈を防止し、斜材の断面積や角度を調節することで振動低減部全体の固有振動数の設定を行うことができる。そして、振動低減部の固有振動数を本体梁の一次固有振動数に同調させることで、TMDを設置した場合と同じ振動低減効果をTMDの数百分の1以下の質量で発揮し、本体梁に大きな負荷がかかるのを防止している。
特許文献2に示された本体梁では、振動低減部は本体梁の長手方向の中央に取り付けられている。これは、本体梁の振動が最も大きくなる点に振動低減部を設置すると、回転慣性質量機構内部での変位が大きくなり振動を低減させる効率が最も良くなるためである。
特開平10−252253号公報 特開2010−038318号公報
しかしながら、振動低減部を本体梁の長手方向の中央部に取り付けると、本体梁の下方に効果的に空間を確保できないという問題がある。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであって、基体が振動するのを抑制しつつ、基体の中央部の下方に空間を確保した振動低減構造物を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明の振動低減構造物は、下方に空間を確保する振動低減構造物であって、基体と、前記基体を下方から支持するとともに、水平面に平行な基準方向に互いに離間して配置された一対の振動低減部と、を備え、それぞれの前記振動低減部は、前記基体に接続された弾性部材と、前記弾性部材と前記弾性部材より下方に位置する支持部とにそれぞれ接続され、前記弾性部材の上下方向の振動により作動する回転慣性質量機構と、を有し、前記弾性部材と前記回転慣性質量機構とにより構成される付加振動系の固有振動数を、前記基体の固有振動数に同調させてなり、それぞれの前記振動低減部は、前記基体における前記基準方向のそれぞれの端部に配置され、前記基体および一対の前記振動低減部は、前記基準方向に平行に見たときに、水平面に直交する基準平面に対してそれぞれが対称となるように形成されていることを特徴としている。
また、上記の振動低減構造物において、前記回転慣性質量機構は、上端が前記弾性部材に固定されたボールねじと、前記ボールねじの外周面に嵌合するボールナットと、前記ボールナットよりも下方に配置されるとともに、前記ボールナットに連結されたフライホイールと、を有することがより好ましい。
また、上記の振動低減構造物において、前記振動低減部は、前記弾性部材における互いに離間した一対の被固定部位を前記基体にそれぞれ固定する固定部を有し、前記回転慣性質量機構は、前記弾性部材における一対の前記被固定部位の中間部に接続されていることがより好ましい。
本発明の振動低減構造物によれば、基体が振動するのを抑制しつつ、基体の中央部の下方に空間を確保することができる。
本発明の一実施形態の歩道橋の側面図である。 図1中のA部を破断した拡大図である。 図2中の要部拡大図である。 図2中の切断線B−Bの断面図である。 同歩道橋の解析モデルの説明図である。 同解析モデルの固有値解析により得られたモード図である。 スウィープ波形を入力したときの同解析モデルの振動数に対する応答倍率の変化を示す図である。 スウィープ波形を入力したときの比較例の歩道橋の解析モデルにおける振動数に対する応答倍率の変化を示す図である。 別の比較例の歩道橋の解析モデルの説明図である。 スウィープ波形を入力したときの同比較例の歩道橋の解析モデルにおける振動数に対する応答倍率の変化を示す図である。 シミュレーションに用いた歩行荷重を示す図である。 歩行荷重を入力したときの本発明の実施形態の歩道橋の解析モデルにおける時間に対する応答加速度の変化を示す図である。 歩行荷重を入力したときの比較例の歩道橋の解析モデルにおける時間に対する応答加速度の変化を示す図である。 歩行荷重を入力したときの別の比較例の歩道橋の解析モデルにおける時間に対する応答加速度の変化を示す図である。 歩行荷重を入力したときの本発明の実施形態の歩道橋の解析モデルにおける振動数に対するフーリエ振幅の変化を示す図である。 歩行荷重を入力したときの比較例の歩道橋の解析モデルにおける振動数に対するフーリエ振幅の変化を示す図である。 歩行荷重を入力したときの別の比較例の歩道橋の解析モデルにおける振動数に対するフーリエ振幅の変化を示す図である。
以下、本発明に係る振動低減構造物の一実施形態を、図1から図17を参照しながら説明する。以下では、振動低減構造物が歩道橋である場合を例にとって説明する。
図1に示すように、本実施形態の歩道橋1は、車道S1の上方に水平面に略平行に延びるように配置された桁部10と、桁部10の上面に互いに対向するように立設した一対の手摺部20と(一方の手摺部20は不図示。)、桁部10の端部にそれぞれ設けられた階段部30、支柱40、および振動低減部50とを備えている。なお、桁部10および一対の手摺部20で、基体6を構成する。
桁部10、手摺部20、階段部30、および支柱40は、公知の構成のものである。この例では、階段部30および支柱40の下端は歩道(支持部)S2に取り付けられている。
振動低減部50は、歩道橋1に一対備えられ、桁部10を下方から支持するように桁部10の底面に取り付けられている。振動低減部50は、桁部10の長手方向(基準方向)Dに互いに離間して配置されている。すなわち、車道S1に対して、長手方向Dの一方側の歩道S2および他方側の歩道S2に振動低減部50がそれぞれ配置されている。
図2および図3に示すように、振動低減部50は、弾性を有する材料で長手方向Dに延びるように形成された板ばね(弾性部材)51と、板ばね51の長手方向Dの両端部(被固定部位)51aを桁部10にそれぞれ固定する固定部52と、板ばね51における両端部51aの中間部51bと歩道S2とにそれぞれ取り付けられた回転慣性質量機構53とを有している。
板ばね51としては、鋼板などを板状に形成したものを用いることができる。板ばね51は、自身の厚さ方向が上下方向Eとなるように配置されている。
固定部52としては、高力ボルトや、溶接による接続部などを適宜選択して用いることができる。桁部10に板ばね51の端部51aを直接固定してもよいし、桁部10の底面に取り付けられた溝形鋼やH形鋼などの形鋼に板ばね51の端部51aを固定してもよい。
この例では、それぞれの振動低減部50の板ばね51は、長手方向Dに平行な基準線L上に配置されている。また、それぞれの振動低減部50の固定部52も、前述の基準線L上に配置されている。
回転慣性質量機構53は、ボールねじ56と、ボールねじ56の外周面に嵌合するボールナット57と、ボールナット57に連結されたフライホイール58と、ボールねじ軸56、ボールナット57およびフライホイール58を収容するケーシング59からなる。
ボールねじ56の外周面には、螺線状に溝部56aが形成されている。ボールねじ56の上端は、板ばね51の中間部51bに固定されている。
ボールナット57の内周面には、螺線状に溝部57aが形成されていて、溝部57aに配され内周面から突出する鋼球57bがボールねじ56の溝部56aに係合している。
ケーシング59は、ボールナット57およびフライホイール58が上下方向Eに移動するのを規制するとともに、これらを上下方向Eに平行な軸線周りに回転可能に支持している。ケーシング59の下端は歩道S2に取り付けられている。
本実施形態では、図4に示すように長手方向Dに平行に見たときに、基体6およびそれぞれの振動低減部50は、水平面に直交する基準平面Mに対してそれぞれが対称となるように形成されている。具体的には、振動低減部50を構成する板ばね51、固定部52、ボールねじ56、ボールナット57、フライホイール58、およびケーシング59のそれぞれが基準平面Mに対して対称となるように形成されている。
さらに、板ばね51と回転慣性質量機構53とにより構成される付加振動系の固有振動数を、基体6の固有振動数に同調させている。
具体的には、回転慣性質量機構53の設置位置において、板ばね51の上下方向Eのばね定数をKとする。すなわち、図2のように、両端部51aを固定された板ばね51の中間部51bに下方に荷重Pが作用したときに、中間部51bの下方への変位をδとする。このとき、板ばね51のばね定数Kは、(1)式のように表される。
K=P/δ ・・(1)
このときに生じるフライホイール58の回転慣性質量をφとする。そして、(2)式のように振動低減部50の固有振動数f50を基体6の固有振動数fに同調させる。
Figure 0005915992
このように構成された回転慣性質量機構53は、板ばね51とともにボールねじ56が上下方向Eに振動すると、フライホイール58がボールナット57とともに軸線周りに回転して回転慣性モーメントを生じる。ボールねじ56による上下方向Eの直線運動をフライホイール58の回転運動に変換することにより、フライホイール58の質量ではなくフライホイール58の回転慣性モーメントに比例する反力を生じさせる。これにより、フライホイール58の反力を、フライホイール58の実際の質量の数百倍から数千倍に拡大させることができる。
次に、以上のように構成された歩道橋1の効果をシミュレーションを行うことで検証した。歩道橋1の解析モデルを図5に示す。
基体6の長手方向Dの長さを50mとし、基体6は鋼材で形成されているとした。基体6の長手方向Dに直交する面による断面積を0.108m、断面2次モーメントを0.04035mとした。
基体6の両端は、外径812.2mm、肉厚22mmの鋼管製の支柱40が剛接されることで支持されている。支柱40の下端は、歩道S2に固定されている。支柱40の上下方向Eの長さを4.5mとした。支柱40の上下方向Eに直交する断面積は0.05466m、断面2次モーメントは0.02136mとした。
基体6の長手方向Dの単位長さ当たりの質量を2000kg/mとした。
振動低減部50の質量を243.4t(243400kg)、剛性を59690kN/m、減衰を1078.8kNsec/mとした。
この解析モデルでは、回転慣性質量機構53に対して並列に減衰61を配置している。この減衰61は、回転慣性質量機構53とは別の専用の減衰機構を用いてもよいし、専用の減衰機構を用いずに、回転慣性質量機構53の構造減衰などを用いて減衰61としてもよい。
歩道橋1の固有値解析により得られたモード図を図6に示す。歩道橋1の上下方向Eの1次モードの固有振動数は、2.3Hzとなった。なお、文献1(日本道路協会、立体横断施設技術基準・同解説)では、人の歩調との共振を避けるために歩道橋が避けるべき固有振動数を1.5〜2.3Hzとしているが、解析モデルの歩道橋1の固有振動数はその範囲内にある。
文献2(多田他、「飯田橋歩道橋の振動特性と歩行時振動感覚」、日本建築学会学術講演梗概集、平成17年9月)では、50m級の歩道橋の振動計測を行い、長大な歩道橋の固有振動数が1.5〜2.6Hzであることを示している。なお、解析モデルの歩道橋1の1次モードに対する等価質量は、43.7t(43700kg)であった。
歩道橋1の構造減衰を0.5%とし、基体6の長手方向Dの中央部に1.5〜3.5Hzのスウィープ加振(100N、時間刻み0.005sec(秒)、継続時間251sec、対数スケール)を上下方向Eに入力して、加振力と基体6の中央部の応答加速度とのフーリエスペクトル比を求めた。求めた結果を図7に示す。
なお、応答倍率とは、基体6の長手方向Dの中央部における加振力に対する応答加速度の比のことを意味する。
比較例1として、歩道橋1の構成に対して振動低減部50を備えないようにした歩道橋の解析モデルを作成し、フーリエスペクトル比を同様に求めた。求めた結果を図8に示す。
また、比較例2として、図9に示すように、従来のTMD110が用いられた歩道橋100の解析モデルに対しても同様のシミュレーションを行った。
歩道橋100では、基体6の長手方向Dの中央部にTMD110が取り付けられる。この解析モデルでは、主系(歩道橋1)の等価質量に対する付加系(TMD110)の質量の質量比を1%としていて、TMD110の質量を0.437t、剛性を90.36kN/m、減衰を0.762kNsec/mとした。なお、基体6および支柱40の仕様は、歩道橋1と同一である。
比較例2のフーリエスペクトル比を同様に求めた結果を図10に示す。
図7、8、および10から、本実施形態の歩道橋1は、比較例1および2の歩道橋よりも優れた振動特性を有することが分かる。
続いて、歩道橋1にスウィープ加振に代えて歩行荷重を入力したシミュレーションを行った。歩行荷重は、文献3(塩谷、早川、「人の歩行による動的加重の時刻歴モデル(その1,その2)」、日本建築学会学術講演梗概集構造(1)、平成7年8月、p.77−80)の荷重波形とし、荷重レベルは、2人の歩行を想定して文献3の荷重波形の1.5倍とした。シミュレーションに用いた歩行荷重を図11に示す。
本実施形態の歩道橋1における、時間に対する応答加速度の変化を図12に示す。比較例として、前述の比較例1、比較例2の解析モデルでもシミュレーションを行った。それぞれの場合の応答加速度の変化を、図13、図14に示す。
また、本実施形態の歩道橋1における、振動数に対するフーリエスペクトル振幅の変化を図15に示す。比較例として、前述の比較例1、比較例2の解析モデルでシミュレーションを行った場合の振動数に対するフーリエスペクトル振幅の変化を、図16、図17に示す。
本実施形態の歩道橋1は、図12から図14より、比較例1および比較例2に比べて、最大加速度が小さく抑えられるとともに、後揺れが急峻に小さくなることが分かった。具体的には、最大加速度は、本実施形態の歩道橋1が6.6gal(0.00066m/sec、図12参照。)なのに対して、比較例1、比較例2では、それぞれ10.8gal(図13参照。)、7.7gal(図14参照。)となっている。
また、図15から図17より、本実施形態の歩道橋1は、比較例1および比較例2に比べてフーリエスペクトル振幅の最大値が小さく抑えられることが分かった。
以上説明したように、本実施形態の歩道橋1によれば、基体6が上下方向Eに振動すると、その振動は板ばね51を介して回転慣性質量機構53に伝達される。板ばね51の弾性力および上下方向Eに伸び縮みする回転慣性質量機構53により基体6の振動エネルギーを吸収し、基体6が上下方向Eに振動するのを低減させることができる。
一対の振動低減部50を長手方向Dに互いに離間するように配置することで、基体6の長手方向Dにおける中央部の下方であって一対の振動低減部50の間に空間を確保し、この空間に車両や歩行者を通すことができる。
振動低減部50を桁部10の長手方向Dの中央部に設けず端部に設けることで、振動を低減させるのに必要な付加質量は大きくなる。しかしながら、振動低減部50が前述した従来のTMDに比べて内蔵する錘(本発明におけるフライホイール58。)の質量を数百分の1以下に低減することができるので、振動低減部50を小型に構成することができる。
振動低減部50として板ばね51および固定部52を有し、回転慣性質量機構53は板ばね51における中間部51bと歩道S2との間に取り付けられている。このため、板ばね51に伝達された振動を、回転慣性質量機構53に効果的に伝達し、基体6の振動エネルギーをより早く低減させることができる。
それぞれの振動低減部50は、桁部10の長手方向Dの端部に設けられている。したがって、振動低減部50間の長手方向Dの距離を長くし、振動低減部50間に空間をより広く確保することができる。
基体6およびそれぞれの振動低減部50は基準平面Mに対して対称となるように形成されている。このため、基体6の振動エネルギーをより効果的に低減させることができる。
以上、本発明の一実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の構成の変更なども含まれる。
たとえば、前記実施形態では、それぞれの振動低減部50は桁部10の端部に設けられているとした。しかし、桁部10が長手方向Dに非常に長い場合などには、振動低減部50は桁部10の中間部に設けられていてもよい。
前記実施形態では、弾性部材を板ばね51とした。しかし、弾性部材はこれに限ることなく、コイルばねや皿ばねなどでもよい。皿ばねについては、上下方向Eの圧縮力および引張り力の両方を作用可能なものを用いる。
基体6の振動エネルギーが小さいと想定される場合などには、基体6および振動低減部50は基準平面Mに対して非対称となるように形成してもよい。
また、前記実施形態では、振動低減構造物は歩道橋であるとした。しかし、振動低減構造物はこれに限ることなく、例えば多層構造物などでもよい。この場合、多層構造物の上層構造物(基体)の下部を一対の振動低減部で支持することで、上層構造物が振動するのを抑制しつつ、上層構造物の下方に空間を確保することができる。そして、この空間に車両を通したり、別の構造物を配置したりすることができる。
1 歩道橋(振動低減構造物)
6 基体
50 振動低減部
51 板ばね(軸状部材)
51a 端部(被固定部位)
51b 中間部
52 固定部
53 回転慣性質量機構
D 長手方向(基準方向)
P 基準平面
S2 歩道(支持部)

Claims (3)

  1. 下方に空間を確保する振動低減構造物であって、
    基体と、
    前記基体を下方から支持するとともに、水平面に平行な基準方向に互いに離間して配置された一対の振動低減部と、
    を備え、
    それぞれの前記振動低減部は、
    前記基体に接続された弾性部材と、
    前記弾性部材と前記弾性部材より下方に位置する支持部とにそれぞれ接続され、前記弾性部材の上下方向の振動により作動する回転慣性質量機構と、
    を有し、
    前記弾性部材と前記回転慣性質量機構とにより構成される付加振動系の固有振動数を、前記基体の固有振動数に同調させてなり、
    それぞれの前記振動低減部は、前記基体における前記基準方向のそれぞれの端部に配置され、
    前記基体および一対の前記振動低減部は、前記基準方向に平行に見たときに、水平面に直交する基準平面に対してそれぞれが対称となるように形成されていることを特徴とする振動低減構造物。
  2. 前記回転慣性質量機構は、
    上端が前記弾性部材に固定されたボールねじと、
    前記ボールねじの外周面に嵌合するボールナットと、
    前記ボールナットよりも下方に配置されるとともに、前記ボールナットに連結されたフライホイールと、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の振動低減構造物。
  3. 前記振動低減部は、
    前記弾性部材における互いに離間した一対の被固定部位を前記基体にそれぞれ固定する固定部を有し、
    前記回転慣性質量機構は、前記弾性部材における一対の前記被固定部位の中間部に接続されていることを特徴とする請求項1または2に記載の振動低減構造物。
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