JP5915286B2 - 配列型表示装置 - Google Patents

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本発明は、複数の表示装置を配列して表示画面を形成する配列型表示装置に関するものである。
背面投射型表示装置、プラズマ表示装置、液晶表示装置、有機EL(Electro−Luminescence)(有機LED(light−emitting diode))表示装置等を配列して、画面サイズを拡大した配列型表示装置は、数十インチ以上の大型の表示画面が必要なデジタルサイネイジや制御監視等に広く用いられている。
このような配列型表示装置に関しては、より良好な画像を表示するために、その画面の耐候性や画面の平面性、視認性の向上等が図られている(例えば、特許文献1,2参照)。
特開2007−192977号公報 特開2000−122571号公報
しかし、例えば、背面投射型表示装置では、背面投射型スクリーンを保持するための枠構造が必要であり、プラズマ表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置では、表示装置の表示部はガラス製のパネルであるので、パネルを保持するための枠構造が必要である。そのため、いずれの表示装置においても表示装置の周辺部に画像の表示できない非表示領域ができてしまう。そして、これらを平面上に配列して配列型表示装置を構成すると表示装置間に画像の表示できない非表示領域によって枠状の継目部分(目地部分)ができてしまうという問題点がある。この表示装置間の継目部分(目地部分)は、映像が表示されないため、画像の連続性が低下してその画質が低下する等の問題がある。
プラズマ表示装置、液晶表示装置、有機LED表示装置等では、表示部のパネルの端面に保持部材を接着して保持部材の幅をできるだけ狭くすることも考えられている。しかし、これらの表示装置では周辺部に電極を配置しなければならないので、そのようにしても非表示部が数ミリ程度生じてしまい、画像の連続性は改善されていない。
特許文献1では、継目部分の上に、有機LEDを配置するという手法が開示されている。しかし、有機LEDの周辺部には電極が必要なので、実際には、その電極部分が非表示領域となってしまう。また、特許文献1に開示される構成は、構造が複雑であり、生産コストの増加を招く。
また、特許文献2では、FED(Field Emission Display)等の電極及び配線を工夫し、非表示領域となる継目部分の幅を小さくする手法が開示されている。しかし、封着剤や側面接続配線等によって生じる非表示領域が存在するため、画面の連続性の改善は不十分である。
さらに、使用する環境における温度や湿度の変化によって、画面の平面性等が失われないような配列型表示装置とすることも重要である。
本発明の課題は、表示装置間の非表示領域の視認が大幅に低減され、画像の連続性が高く、温度、湿度が変化しても、表面の平面性が劣化せず、良好な画像を表示可能な配列型表示装置を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
請求項1の発明は、複数の表示装置を配列して形成された配列型表示装置であって、前記各表示装置(10A〜10D)は、それぞれ、画像を表示可能な表示部(11A〜11D)の外周側に画像を表示しない非表示部(12A〜12D)を有し、かつ、前記表示部より観察側に、前記表示部及び前記非表示部を被覆する透明板(20A〜20D)をそれぞれ備え、前記各透明板は、隣接する透明板と接しており、前記表示部の正面方向から見て前記非表示部に対応する周縁部は、外周端の厚みが内側より薄くなるように形成された第1斜面部(22A〜22D)となっており、前記透明板の前記第1斜面部から出射した光の少なくとも一部は、前記表示部に直交する方向に出射し、前記各透明板は、前記非表示部上に少なくとも1箇所設けられた第1貼合層(30A〜30D)により、前記各非表示部と貼り合わされ、前記各表示装置との位置を固定されており、前記非表示部(12A〜12D)上の前記第1貼合層(30A〜30D)が設けられる領域以外には、前記透明板(20A〜20D)と前各非表示部とを貼り合わせる第2貼合層が設けられ、前記第2貼合層(40A〜40D)は、前記第1貼合層(30A〜30D)よりも剛性が低く、変形可能であること、を特徴とする配列側表示装置(100)である。
求項の発明は、請求項に記載の配列型表示装置において、前記第2貼合層(40A〜40D)は、温度や湿度の変化による前記透明板(20A〜20D)の伸縮に追従して変形可能であること、を特徴とする配列型表示装置(100)である。
請求項の発明は、請求項1又は請求項2に記載の配列型表示装置において、前記表示部(11A〜11D)に直交する方向から見て、前記第1斜面部(22A〜22D)の最も外周側となる点から出射した光の少なくとも一部は、前記表示部に直交する方向に出射すること、を特徴とする配列側表示装置(100)である。
請求項の発明は、請求項1から請求項までのいずれか1項に記載の配列型表示装置において、前記透明板(20A〜20D)の厚み方向において、前記第1斜面部(22A〜22D)の最も前記表示装置側となる点を点T1とし、点T1を通り、前記第1斜面部及び前記表示部(11A〜11D)に直交する平面内において、前記点T1を通り前記表示部に直交する方向へ出射する光が、点T1に入射するときに、前記透明板内において点T1を通り前記表示部に直交する方向となす角度を角度β、前記表示部から出射して前記透明板の前記表示部側の表面に入射し、前記透明板内において前記表示部と直交する方向と角度βをなして前記表示部の外側へ進む光が、前記透明板の前記表示部側の表面への入射点において前記表示部の法線方向となす角度を角度α、前記表示部から出射した光が、前記表示部と直交する方向と角度αをなして前記透明板の前記表示部側の表面に入射する入射点のうち、最外周となる点を点T3、前記点T3を通り前記表示部に平行な平面と、前記点T1を通り前記表示部に直交する直線が交わる点を点T2、前記点T1と前記点T2との距離をH、前記点T2と前記点T3の距離をW、としたときに、H≧W/tanβという関係を満たすこと、を特徴とする配列型表示装置(100)である。
請求項の発明は、請求項に記載の配列型表示装置において、前記距離Hは、H≦1.1×W/tanβという関係を満たすこと、を特徴とする配列型表示装置(100)である。
請求項の発明は、請求項1から請求項までのいずれか1項に記載の配列型表示装置において、前記第1貼合層(30A〜30D)は、該配列型表示装置の使用状態における画面上下方向において、前記各表示装置の前記各表示部の画面上側に位置する前記非表示部(12A−1〜12D−1)に形成されていること、を特徴とする配列型表示装置(100)である。

本発明によれば、表示装置間の非表示領域(継目部分)が視認されて画像の連続性を低下させることがなく、なおかつ、温度、湿度が変化しても、表面の平面性が劣化せず、良好な配列型表示装置とすることができる。また、このような良好な画像を表示できる配列型表示装置を簡易に構成することができる。
実施形態の配列型表示装置100を説明する図である。 実施形態の配列型表示装置100を説明する図である。 実施形態の配列型表示装置100の断面図である。 実施形態の表示装置10A及び透明板20Aから出射する光の様子を説明する図である。 実施形態の表示装置10A及び透明板20Aの角部を示す図である。 実施形態の非表示部12A〜12D上に形成された実施形態の第1貼合層30A〜30D及び第2貼合層40A〜40Dを示す図である。 透明板20A〜20Dの変形形態を示す図である。 配列型表示装置100の各種変形形態を説明する図である。 従来の配列型表示装置90を示す斜視図である。 配列型表示装置90に用いられる表示装置90A1〜90A3の構成を示す図である。 別の実施形態における点T1,T2及び距離Hを説明する図である。
以下、図面等を参照して、本発明の実施形態について説明する。
なお、図1を含め、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張している。
また、板、シート、フィルム等の言葉は、一般的な使い方として、厚さの厚い順に、板、シート、フィルムの順で使用されており、本明細書中でもそれに倣って使用している。しかし、このような使い分けには、技術的な意味は無い。従って、シート、板、フィルムの文言は、適宜置き換えることができるものとする。例えば、透明板は、透明シートとしてもよいし、透明フィルムとしてもよい。
さらに、本明細書中に記載する各部材の寸法等の数値及び材料名等は、実施形態としての一例であり、これに限定されるものではなく、適宜選択して使用してよい。
(従来の配列型表示装置について)
まず、従来の配列型表示装置について説明する。
図9は、従来の配列型表示装置90を示す斜視図である。図9に示す従来の配列型表示装置90は、表示画面が矩形状であり、同サイズである4つの表示装置90A,90B,90C,90Dを備えており、それらの画像を表示可能な表示部91A,91B,91C,91Dが1つの平面状に位置するように、縦横に2個ずつ配列されている。
なお、表示装置90A〜90Dは、背面投射型表示装置や、プラズマ表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置(有機LED表示装置)や、その他の表示装置等が使用されている。また、配列型表示装置90を形成する表示装置の数は、図9に示すような4つに限らず、2つや、6つや8つ等としているものもある。
図10は、配列型表示装置90に用いられる表示装置90A1〜90A3の構成を示す図である。図10では、代表として、表示装置90Aのみを示し、かつ、表示装置90Aの表示画面(表示部91A)に法線方向に平行な断面の一部を示している。
図10(a)は、表示装置90Aに使用される背面投射型表示装置の例を示し、図10(b)は、表示装置90Aに使用されるプラズマ表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置(有機LED表示装置)等の例を示し、図10(c)は、表示装置90Aに使用されるプラズマ表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置(有機LED表示装置)等の図10(b)とは異なる形状の例を示している。
背面投射型表示装置である表示装置90A1は、図10(a)に示すように、背面投射型スクリーン91を保持するための枠構造92を備えている。背面投射型スクリーン91の観察者側表面の周縁部は、この枠構造92の一部92aに被覆される。従って、その領域は、画像が表示できない非表示部(継目部分)になる。
また、図10(b)に示すように、プラズマ表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置等である表示装置90A2は、表示パネル93を保持するための枠構造94を備えている。表示パネル93の観察者側表面は、枠構造94の一部94aによりその周縁部が被覆され、その領域が非表示部(継目部分)となる。
さらに、図10(c)に示すように、プラズマ表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置等である表示装置90A3は、表示パネル95の端面に保持部材96を接着し、保持部材96の幅を狭くする構成としている。しかし、表示パネル95では、その周縁部分に電極部や配線部等を設ける領域97を設ける必要がある。従って、その領域97となる部分が、非表示部(継目部分)となる。
そのため、図9に示すように、表示装置90A〜90Dのそれぞれの表示部91A〜91Dの外周側には、画像を表示できない非表示部92A〜92Dが存在する。
このような従来の配列型表示装置90に画像を表示すると、各表示装置90A〜90Dの間の非表示部が継目のように暗線として認識され、画像の連続性、視認性を著しく損ない、画質の低下が生じるという問題があった。
本発明は、これを改善し、画像の連続性があり、かつ、使用環境の変化による平面性の劣化を大幅に改善し、良好な視認性を有する配列型表示装置とするものである。また、本発明は、そのような非表示部による画像の連続性低下を改善した配列型表示装置において、温度や湿度の変化等による平面性の低下やこれに起因する画像の歪み等の改善を図るものである。
(実施形態)
図1及び図2は、実施形態の配列型表示装置100を説明する図である。図1は、配列型表示装置100の構成を説明する斜視図であり、図2(a)は、図1に示す矢印A1−A2に沿って配列型表示装置100の厚み方向に平行に切断した断面を示した図であり、図2(b)表示装置10Aの観察者側正面方向から見た平面図であり、図2(c)は、透明板20Aを観察者側正面方向から見た平面図である。さらに、図2(d)は、表示装置10Aの非表示部12A上に形成された第1貼合層30A及び第2貼合層40Aを、観察者側正面方向から見た平面図である。
なお、理解を容易にするために、図2(b)〜(d)では、代表として表示装置10A,透明板20A,第1貼合層30A,第2貼合層40Aを挙げて説明しているが、他の表示装置10B〜10D及び透明板20B〜20D,第1貼合層30B〜30D,第2貼合層40B〜40Dにおいても同様である。
本実施形態の配列型表示装置100は、表示装置部10と、透明板部20とを備えている。この透明板部20は、表示装置部10の観察者側に設けられており、透明板部20と表示装置部10とは後述する第1貼合層30A〜30D,第2貼合層40A〜40Dにより貼り合わされている。
表示装置部10は、図1に示すように、映像を表示する表示装置が複数配列されて形成される部分である。本実施形態の表示装置部10は、表示装置10A〜10Dが、その映像を表示可能な表示部11A〜11D(図2(b)参照)の観察側表面(表示画面)が1つの平面上に位置するように互いに隣接して配列され、配列型表示装置100としての表示画面を形成している。
また、表示装置10A〜10Dは、使用状態における配列型表示装置100の画面上下方向及び画面左右方向に2つずつ配列されている。なお、配列型表示装置100を形成する表示装置の数は、所望される画面サイズの大きさに伴い変更可能であり、4つに限らず、2つとしてもよいし、6つや8つ等としてもよい。
表示装置10A〜10Dは、図2(b)に示すように、その表示画面の法線方向(表示装置10A〜10Dの正面方向)から見て、映像を表示可能な表示画面となる表示部11A〜11D、及び、表示部11A〜11Dの周囲に位置し、枠部材や電極部等によって映像を表示できない非表示部12A〜12Dを有する。本実施形態では、表示部11A〜11Dは、略矩形状であり、その外周側に隣接して非表示部12A〜12Dが位置している。
この表示装置10A〜10Dは、プラズマ表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置(有機LED表示装置)等としてもよいし、背面投射型表示装置としてもよい。
透明板部20は、表示装置部10の表示画面の観察者側に配置された透明な略平板状の部材である。この透明板部20は、図1に示すように、透明板20A〜20Dが、使用状態における配列型表示装置100の画面上下方向及び画面左右方向に2つずつ隣接して配列され、略平板状を形成している。
この透明板20A,20B,20C,20Dは、それぞれ、表示装置10A,10B,10C,10Dの観察者側であって各表示装置対応する位置に配置されている。また、配列型表示装置100の表示画面の正面方向から見て、透明板20A〜20Dの大きさは、それぞれ、表示装置10A〜10Dの大きさに略一致している。
この透明板20A〜20Dは、いずれも、略平板状の部材である。透明板20A〜20Dの表示装置部10側の面は、略平面状であるが、観察者側の面は、表示装置10A〜10Dの表示部11A〜11Dに対応する平面部21A〜21Dと、非表示部12A〜12Dに対応する第1斜面部22A〜22D及び第2斜面部23A〜23Dとを備えている。
平面部21A〜21Dは、表示部11A〜11Dの表面に平行な平面状であり、その大きさ及び形状が表示部11A〜11Dに対応している。
第1斜面部22A〜22Dは、透明板20A〜20Dの画面上下端及び画面左右端に位置し、平面部21A〜21D(表示部11A〜11D)に平行な平面に対して所定の角度をなす。この第1斜面部22A〜22Dは、透明板20A〜20Dの外周側の方が内周側(平面部21A側)よりも、透明板20A〜20Dの厚みが薄くなるように形成されている。
第2斜面部23A〜23Dは、透明板20A〜20Dの観察者側表面の角部に形成されており、平面部21A〜21D(表示部11A〜11D)に平行な平面に対して所定の角度(前述の第1斜面部22A〜22Dとは異なる角度)をなす。この第2斜面部23A〜23Dは、透明板20A〜20Dの外周側の方が内周側(平面部21A側)よりも、透明板20A〜20Dの厚みが薄くなるように形成されている。
透明板部20の透明板20A〜20Dは、光透過性の高い部材を用いることが好ましく、透明な部材を用いることが好ましい。透明板20A〜20Dの材料としては、ポリカーボネート(PC)樹脂、アクリル系樹脂、スチレン樹脂、オレフィン系樹脂、ガラス、セラミック等を適宜選択して用いることができる。
図3は、実施形態の配列型表示装置100の断面図である。図3では、図1に示すA1−A2ラインに沿って配列型表示装置100の厚み方向に平行に切断した断面の一方の端部側を拡大して示した図である。
表示装置10Aは、前述のように、画像を表示可能な領域(画像を表示する表示光が出射する領域)である表示部11Aと、画像を表示しない領域である非表示部12Aとを有する。非表示部12Aは、前述のように、スクリーンや表示パネルの枠部材や、表示パネルの電極部や配線部等によって生じる部分であり、表示部11の外周側に位置する。図3に示す断面において、表示装置10Aの非表示部12Aの幅Wは、透明板20Aの第1斜面部22Aの幅に等しい。
また、表示装置10Aの観察者側に透明板20Aが配置されている。図2に示すように、透明板20Aの第1斜面部22Aは、表示装置10Aの非表示部12Aに対応する位置に設けられており、平面部21Aは、表示部11Aに対応する領域に設けられている。
図4は、表示装置10A及び透明板20Aから出射する光の様子を説明する図である。図4では、図3に示す断面と同じ断面における光の様子を示してる。
図4に示すように、表示装置10Aの表示部11Aの外周端近傍(非表示部12A近傍)から出射した光(表示光)のうち、表示装置10Aに垂直な方向に出射した光L1は、進行方向を変えずにそのまま透明板20Aを透過し、表示部11Aの表示画面に直交する方向(透明板20Aの平面部21Aの法線方向)に進む。
一方、表示装置10Aの表示部11Aの外周端近傍から、非表示部12A側に斜めに出射した光L2は、透明板20Aの第1斜面部22Aに入射し、第1斜面部22Aと空気との界面で屈折して出射する。従って、この光L2が、図4に示すように、表示部11Aの表示画面に垂直な方向、即ち、表示装置10Aの正面方向及び略正面方向に進めば、観察者には、非表示部12Aに相当する部分にも映像が表示されているように視認される。
従って、第1斜面部22Aの傾斜角や幅、透明板20Aの厚さ等を、本実施形態では、以下のように規定した。
図3に示す断面において、第1斜面部22Aと、表示装置10Aの表示部11Aの表示画面に直交する直線とがなす角度が、角度θ1である。
この角度θ1が小さすぎると、第1斜面部22Aと表示部11Aの表示画面とがなす角度が大きくなり、図3に示す断面において、第1斜面部22Aへ入射する光の入射角γ1が大きくなり、臨界角を超えてしまい、第1斜面部22Aで全反射してしまう。従って、表示部11Aの正面方向に出射する光が少なくなるので好ましくない。
また、この角度θ1が大きすぎると、第1斜面部22Aと表示部1Aの表示画面とがなす角度が小さくなり、図3に示す断面において、第1斜面部22Aへ入射する光の入射角γ1が小さくなる。従って、スネルの法則等から、第1斜面部22Aへの入射角γ1に対する出射角δ1の大きさ(比率)が小さくなる。そのため、多くの光が第1斜面部22Aから表示部11Aの表示画面の垂直方向に対して角度をなす方向へ出射し、第1斜面部22Aから出射した光が表示部11Aの表示画面に対して垂直方向に進行する光量が少なくなるので好ましくない。
以上のことから、この角度θ1は、20〜70°とすることが好ましい。
また、図3に示す断面において、透明板20Aの厚み方向において、第1斜面部22Aの最も表示装置10A側であって最も外周側となる点T1を通り、第1斜面部22A及び表示部11Aに直交する平面(図3に示す断面に相当)において、点T2、T3、角度α、β、寸法H,Wを以下のように定義する。
角度β:点T1を通り表示部11Aの表示画面に直交する方向へ出射する光L0が、点T1に入射するときに、透明板20A内において点T1を通り表示部に直交する方向となす角度。
角度α:表示部11Aから出射して透明板20Aの表示部11A側の表面に入射し、透明板20A内において表示部11Aに直交する方向と角度βをなして表示部11Aの外側へ進む光L0が、透明板20Aの表示部11A側の表面への入射点において表示部11Aの法線方向となす角度。
点T3:表示部11Aから出射した光L0が、表示部11Aと直交する方向と角度αをなして透明板20Aの表示部11A側の表面に入射する入射点のうち、最外周となる点。
点T2:点T3を通り、表示部11Aに平行な平面と点T1を通り表示部11Aに直交する直線とが交わる点。
寸法H:点T1と点T2との距離。なお、H>0であり、第1斜面部22Aの下端となる点T1は、表示装置10Aの非表示部12Aの観察者側表面には接していないものとする。
寸法W:点T2と点T3の距離。即ち、非表示部12Aの幅に等しい。
このとき、点T1と点T2との距離Hと非表示部12Aの幅(点T2と点T3の距離)である寸法Wは、tanβ=W/Hという関係を満たす。従って、透明板20Aの第1斜面部22Aから表示装置10Aの表示画面の垂直方向(表示装置10Aの正面方向)に光を出射させるために、以下の(式1)を満たすことが好ましい。
H≧W/tanβ ・・・(式1)
図3に示す断面において、角度βを一定とし、距離Hが上記の(式1)を満たさず、H<W/tanβとなる場合には、透明板20Aの最外周側となる点T1には、点T3で透明板20Aに入射し、透明板20A内において、表示部11Aの表示画面に直交する方向に対して非表示部12A側へ斜めに角度βで進む光が入射しない。そのため、最外周に位置する点T1から正面方向へ表示光が出射せず、非表示部12Aが観察者に映像が表示されない継目(目地)として認識されてしまい、配列型表示装置における画像の連続性及び視認性が低下し、画質が低下するため好ましくない。従って、寸法Hは、H≧W/tanβを満たすことが好ましい。
また、図3に示す断面において、角度βを一定とした場合、距離Hが、W/tanβよりも大きくなる大きくなればなるほど、透明板20Aの第1斜面部22Aに入射して表示画面の正面方向(表示部11Aに直交する方向)に出射する光の表示部11Aからの出射点が、表示部11Aの外周側(非表示部12A側)からより内側(表示画面中央側)に移動する。そのため、Hの値がW/tanβよりも余りに大きな値となった場合には、第1斜面部22Aから表示画面に直交する方向に出射した光の表示する画像と、表示部11Aの非表示部12Aに隣接する領域が表示する画像とが異なってしまい、配列型表示装置100の画面としての画像の連続性が損なわれるので好ましくない。
従って、良好な画像を表示するという観点から、距離Hは、(式1)を満たしつつも、あまり大きくしすぎないことが好ましい。具体的には、以下の(式2)を満たすことが好ましい。
H≦1.1×W/tanβ ・・・(式2)
距離Hが、H>1.1×W/tanβとなる場合には、上述のように、第1斜面部22Aから表示画面に直交する方向に出射した光の表示する画像と、表示部11Aの非表示部12Aに隣接する領域が表示する画像とが異なってしまい、画像の連続性が損なわれる。よって、表示装置10A〜10D間の非表示部12A〜12Dの視認が大幅に低減され、画像の連続性が高く、良好な画像を表示可能な配列型表示装置1を提供するという観点から、距離Hは、以下の2式を満たすことが好ましい。
H≧W/tanβ ・・・(式1)
H≦1.1×W/tanβ ・・・(式2)
図11は、別の実施形態における点T1,T2及び距離Hを説明する図である。
この(式1)は、図11(a)に示すように、後述する第1貼合層30Aや第2貼合層40Aの幅が、非表示部12Aの幅Wよりも短い形態の場合にも、適用可能であり、この(式1),(式2)を満たすことが好ましい。
また、スクリーンや表示パネルを保持する枠部材の形状等により、図11(b)に示すように、貼合層の観察者側表面が表示部11Aの観察側表面(表示画面)に対して角度をなす等、平行な平面ではない形態の場合にも、上記(式1),(式2)は、適用可能であり、この式を満たすことが好ましい。
本実施形態の表示装置10A〜10D及び透明板20A〜20Dは、上記の(式1)及び(式2)を満たしている。従って、本実施形態の配列型表示装置100では、上述のように非表示部12A〜12Dの観察者側に位置する第1斜面部22A〜22Dから略正面方向へ表示光が出射する。そのため、配列型表示装置100を観察する観察者には、非表示部12A〜12Dに相当する領域からも表示光が出射しているように認識され、画像が表示されているように認識される。
従って、本実施形態のような表示装置部10及び透明板部20等を備えることにより、表示装置10A〜10Dの非表示部12A〜12Dが暗線として認識されたり、その暗線によって配列型表示装置100の画面の画像が分断されたりすることがない。即ち、枠部材や電極部等といった表示装置10A〜10D間の継目部分(目地部分)が視認されることによる画像の劣化を大幅に改善することができる。
図5は、実施形態の表示装置10A及び透明板20Aの角部を示す図である。図5(a)は、角部の斜視図であり、図5(b)は、角部を表示部11Aの正面方向(表示部11Aに直交する方向)から見た図である。
図5に示す角部は、例えば、図1に示す配列型表示装置100の画面中央に相当する位置に在るが、理解を容易にするために、表示装置10A及び透明板20Aのみを示し、他の表示装置及び透明板は省略して示している。
なお、ここでは、一例として表示装置10A及び透明板20Aを挙げて説明するが、他の表示装置10B〜10D及び透明板20B〜20Dにおいても同様である。
透明板20Aは、上述のように、その観察者側の角部には、第2斜面部23Aが形成されている。この第2斜面部23Aは、透明板20Aの4つの角部全てに形成されている。
このように、角部に第2斜面部23A〜23Dを形成すると、この第2斜面部23A〜23Dからも観察者側に表示光が出射し、観察者に画像が表示されているように認識されるので、表示装置10A〜10D間の継目部分(非表示領域)が目立たず、画像の連続性が高く、好ましい。
また、第2斜面部23A〜23Dが表示部11Aに直交する直線となす角はθ2である。図5(a)では、第2斜面部23A及び表示部11Aの表示画面に直交する平面S内において角度θ2を示している。この角度θ2は、第1斜面部22Aが表示部11Aに直交する直線となす角θ1と同様に、20〜70°とすることが、好ましい。
さらに、角部全体に第2斜面部23Aを形成するためには、図5からもわかるように、θ2<θ1であることが好ましい。
ここで、透明板20A〜20Dと表示装置10A〜10Dとを貼合する第1貼合層30A〜30D及び第2貼合層40A〜40Dについて説明する。
上述の透明板20A〜20Dは、表示装置10A〜10Dと一体として保持されていることが必要である。
しかし、例えば、表示装置10A〜10Dの周辺に新たに透明板20A〜20Dを保持するための不図示の枠構造等を配置して、透明板20Aを保持すると、その枠構造が表示部11A〜11Dからの画像を遮って継目部分となり、画像の連続性を損なってしまう。
また、例えば、表示部11A〜11Dと透明板20A〜20Bとの間に接着剤層又は粘着剤層を形成し、この接着剤層又は粘着剤層により両者を貼合して、透明板20Aを保持する方法も考えられる。しかし、大きな面積を有し、剛性が大きく曲がりにくい表示装置10A〜10Dの表示部11A〜11Dと透明板20A〜20Bとを、接着剤層等に気泡や埃等の異物等が混入しないように貼合することは困難であり、作業時間の増加や生産コストの増加等を招き、好ましくない。
そこで、透明板20A〜20Dと表示装置10A〜10Dの非表示部12A〜12Dとを、接着剤又は粘着剤等により貼合する方法が考えられる。この方法であれば、非表示領域(目地部分)が新たに生じることはなく、画像の連続性が損なわれることはない。また、この方法であれば、貼合に使用される接着剤層や粘着剤層が形成される面積も小さく、かつ、接着剤層や粘着剤層は、表示装置10A〜10Dの外周部に位置する非表示部12A〜12Dに形成されるので、貼合作業が容易である。
しかし、非表示部12A〜12Dは、表示装置10A〜10Dの剛性を確保するために、一般に金属製であるのに対して、透明板20A〜20Dは透明性と加工性のよい合成樹脂である。そのため、温度変化や湿度変化による伸縮率は、非表示部12A〜12Dと透明板20A〜20Dとで異なっており、一般に、透明板20A〜20Dの伸縮率の方が大きい。従って、非表示部12A〜12Dの全領域において、接着剤等により、非表示部12A〜12Dと透明板20A〜20Dとの位置を固定するように貼合すると、配列型表示装置100が使用される環境の温度・湿度の変化や、表示装置10A〜10Dの光源による発熱等により、透明板20A〜20Dの伸縮が阻害され、透明板20A〜20Dに反りや歪みが生じて平面性が劣化して映像の歪み等を招いたり、透明板20A〜20Dの破損を招いたりするので、好ましくない。
図6は、実施形態の非表示部12A〜12D上に形成された実施形態の第1貼合層30A〜30D及び第2貼合層40A〜40Dを示す図である。図6では、理解を容易にするために、透明板20A〜20Dは、省略して示している。
本実施形態の配列型表示装置100では、図1及び図6等に示すように、透明板20A〜20Dと非表示部12A〜12Dとは、非表示部12A〜12Dの領域上に設けられる第1貼合層30A〜30Dと、第1貼合層30A〜30Dが形成された以外の非表示部12A〜12D上の領域に形成される第2貼合層40A〜40Dとにより貼合されるものとした。
第1貼合層30A〜30Dは、図6に示すように、各非表示部12A〜12D上において、表示部11A〜11Dの画面上下方向上側部12A−1〜12D−1の画面左右方向の中央に所定の寸法Eで設けられている。
第1貼合層30A〜30Dは、剛性が高く変形しにくい貼合部材である。この第1貼合層30A〜30Dは、非表示部12A〜12Dと透明板20A〜20Dとを、相互の位置が変化しないように貼合する。
第2貼合層40A〜40Dは、図6に示すように、各非表示部12A〜12D上において第1貼合層30A〜30Dが設けられていない領域に形成されている。
第2貼合層40A〜40Dは、剛性が低く、外力に応じて変形可能である貼合部材である。この第2貼合層40A〜40Dは、非表示部12A〜12Dと透明板20A〜20Dとを貼合する機能を有し、かつ、温度や湿気等による透明板20A〜20Dの伸縮を妨げないように、透明板20A〜20Dの伸縮に合わせて変形可能(伸縮可能)である。
第1貼合層30A〜30Dは、硬化後に、配列型表示装置100の使用が想定される通常の温度条件(例えば−10℃〜60℃)では伸縮しない硬化物となる接着剤等の貼合部材を用いることができる。このような貼合部材としては、例えば、エポキシ樹脂系接着剤、アクリル樹脂系接着剤等用いることができる。
また、第2貼合層40A〜40Dとしては、配列型表示装置100の使用が想定される通常の温度条件(例えば−10℃〜60℃)において外力により変形可能である貼合部材を用いることができる。そのような貼合部材としては、アクリルフォームやウレタンフォーム等の柔軟性のある基材の両面に、アクリル樹脂系粘着剤やシリコーン樹脂系粘着剤を塗布した両面テープや、硬化後の剛性が低く変形加工な接着剤等を用いることができ、例えば、アクリル樹脂系粘着剤、シリコーン樹脂系粘着剤等も用いることができる。
(実施例)
本実施形態の実施例となる配列型表示装置100を作成し、実際に映像を表示してその視認性を評価した。
実施例に使用した表示装置部10(表示装置10A〜10D)は、液晶表示装置であり、前述の図10(b)の形態のものである。
各表示装置10A〜10Dの外形寸法は、縦(画面上下方向)629mm、横(画面左右方向)1113mmであり、表示画面の対角寸法は50インチで、周囲の非表示部12の幅W=3mmである。
透明板部20(透明板20A〜20D)は、透明なアクリル樹脂製であり、その屈折率が1.49である。また、透明板部20は、上述のように、表示装置部10の非表示部12A〜12Dとの間に設けられた第1貼合層30A〜30D及び第2貼合層40A〜40Dにより貼合されている。
第1貼合層30A〜30Dは、非表示部12の画面上下方向の上側部12A−1〜12D−1の画面左右方向の中央の左右方向の全長E=4cmとなる領域(画面左右方向の中心を挟んで左右に2cmずつの領域)に、エポキシ樹脂系接着剤((株)スリーボンド社製 TB2088E)を塗布して形成されている。
また、第2貼合層40A〜40Dとして、第1貼合層30A〜30Dが形成された領域以外の非表示部12A〜12D上に、両面テープ(基材:アクリルフォーム 粘着剤:アクリル系粘着剤 (株)寺岡製作所社製 N0.7840 厚み0.62mm)が設けられている。
透明板20Aにおいて、第1斜面部22Aが表示部11Aに直交する方向(透明板20Aの平面部21Aの法線方向)となす角度θ1=45°であり、第1斜面部22Aに直交する方向と表示部11Aに直交する方向とがなす角度δ1=45°である。
このとき、図3に示す断面において、表示部11Aの非表示部12Aとの境界部分から出射し、第1斜面部22Aの点T1を通り、表示部11Aに直交する方向(表示装置10Aの正面方向)に出射する表示光、即ち、第1斜面部22Aから出射角δ1で出射する表示光を考える。
上述のように、角度θ1=45°であり、角度δ1=45°であり、透明板20Aの屈折率は1.49である。従って、図3に示す断面において、点T1を通り、表示部11A(表示画面)の法線方向(表示装置10Aの正面方向)に進む表示光は、透明板20A内において、表示部11Aに直交する方向に対して、角度β=16.67°をなし、第1斜面部22Aに対して角度γ1=28.33°で入射し、界面で屈折して、第1斜面部22Aから出射角度δ1=45°で出射する。
ここで、H≧W/tanβ≒3.34×Wである。本実施例では、W=3mmであるので、上記の式から、H≧10.0mmとなる。
また、H≦1.1×W/tanβ=1.1×W×3.34=11.022であることから、H≦11.022mmとなる。
透明板20Aは、軽量化や生産コストの低減等の観点から、必要な条件を満たしながらも薄い方がこのましい。
従って、本実施例では、H=10.0mmとすれば、軽量であり、安価に精算することができ、かつ、画像の連続性の良好な透明板20Aとすることができる。
次に、本実施形態の表示装置10A及び透明板20Aの角部では、図4に示すように第2斜面部23Aが角部全体に形成されている。
第2斜面部23Aと表示部11Aに垂直な直線とがなす角度θ2(図5(a)参照)は、θ2=35.26°である。したがって、表示部11Aに直交する方向に対して、角度21.51°をなす表示光は第2斜面部23Aに入射角33.23°で入射して、界面で屈折して、第2斜面部23Aに対して出射角54.74°で出射する、即ち、表示部11Aに対して直交する方向に出射する。
なお、第2斜面部23Aと表示部11Aに垂直な直線とがとなす角度θ2は、上述のように、第1斜面部22Aと、表示部11Aに垂直な直線とがなす角θ1よりも小さくする(θ1>θ2)ことが好ましい。このような第2斜面部23とすることにより、透明板20Aの角部全体に第2斜面部23Aを形成することができ、角部において、非表示部12Aによって継目として視認される領域を大幅に低減し、角部における画面の連続性をよくすることができる。
このように、第2斜面部23Aを形成することにより、角部においても、画面の連続性の良好な透明板20Aとすることができる。
以上のことから、本実施形態の配列型表示装置100では、表示装置10Aの第1斜面部22A及び第2斜面部23Aから光(表示光)が出射し、配列型表示装置100の正面方向に位置する観察者には、非表示部12A〜12Dに相当する領域には、画像が観察され、継目部分が観察されない。従って、配列型表示装置としての画像の連続性が向上し、良好な画像が得られる。
また、透明板20A〜20Dは、非表示部12A〜12Dに形成された第1貼合層30A〜30D及び第2貼合層40A〜40Dを介して、各表示装置10A〜10Dとそれぞれ貼合されている。
上述のように、非表示部12A〜12Dの画面上下方向の上側部12A−1〜12D−1の第1貼合層30A〜30Dが設けられた領域は、相互の位置が動かないように、剛性が高く変形しにくい接着剤である第1貼合層30A〜30Dを介して、非表示部12A〜12Dと透明板20A〜20Dとが貼合されている。非表示部12A〜12Dのそれ以外の部分では、変形可能な(伸縮性のある)両面粘着テープにより形成された第2貼合層40A〜40Dを介して非表示部12A〜12Dと透明板20A〜20Dとが貼合されている。
そのため、配列型表示装置100を使用する環境における温度や湿度等が変化した場合、第2貼合層40A〜40Dは、透明板20A〜20Dの伸縮に合わせて変形し、透明板20A〜20Dの伸縮を妨げない。また、このとき、第1貼合層30A〜30Dは、変形しないので、透明板20A〜20Dと表示装置10A〜10D(非表示部12A〜12D)との位置は、第1貼合層30A〜30Dが形成された部分で固定されており、透明板20A〜20Dと表示装置10A〜10Dの位置が大きくずれることはない。
従って、透明板20A〜20Dに反りや歪みが生じず、透明板部20の平面性を常に良好に保つことができる。よって、本実施形態の配列型表示装置100によれば、使用環境の温度、湿度等が変化しても、像歪み等のない常に良好な画像が得られる。
(変形形態)
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
図7は、透明板20A〜20Dの変形形態を示す図である。
図8は、配列型表示装置100の各種変形形態を説明する図である。
なお、図7及び図8や以下の説明において、理解を容易にするために、透明板20Aや表示装置10A、第1貼合層30A、第2貼合層40Aを例に挙げて示しているが、透明板20B〜20Dや表示装置10B〜10D、第1貼合層30B〜30D及び第2貼合層40B〜40Dにおいても同様に適用可能である。
(1)本実施形態において、第1斜面部22A及び第2斜面部23Aは、平面状である例を示したが、これに限らず、例えば、第1斜面部22A及び第2斜面部23Aは、曲面状としてもよいし、凹凸形状を有する面であってもよい。
例えば、第1斜面部22A及び第2斜面部23Aの外周側になればなるほど、その接線と表示画面とのなす角が大きくなるような曲面とした場合には、この曲面部分から表示画面の法線方向に出射する表示光が表示部11Aから出射される領域を狭くすることができる。従って、非表示部12Aに相当する曲面状の第1斜面部22A及び第2斜面部23Aに表示される画像と、これに隣接する平面部21Aに表示される画像の差を、より少なくすることができ、画像の連続性を向上させることができる。
(2)本実施形態において、透明板20A〜20Dの第1斜面部22A〜22Dよりも表示装置部10側の側面部分は、表示画面の法線方向に平行な平面状である例を示したが、これに限らず、曲面状としてもよいし、複数の平面等を組み合わせて形成される形状としてもよい。また、透明板20A〜20Dの第1斜面部22A〜22Dよりも表示装置部10側の側面部分には、反射層を形成してもよい。
図7(a)に示すように、透明板20Aの第1斜面部22Aよりも表示装置部10側の側面24Aに、光を反射可能な反射層50を形成してもよい。このような形状とすることにより、側面24Aに入射する光が反射され、一部が第1斜面部22Aから出射するので、より、非表示部(継目部分)の視認性をさらに低減することができ、画像の連続性を向上することができる。この反射層50は、その側面24A側に凹凸形状を有する形態としてもよい。このような形状とすることにより、側面24Aに入射する光が拡散反射されるため、側面24Aで反射されて第1斜面部22Aから出射する光の量を増大させ、画像の連続性を向上させることができる。
また、図7(b)に示すように、側面24Aの少なくとも一部を斜面25Aとしてもよいし、この斜面25A及び側面24Aに反射層50を形成してもよい。このような形状とすることにより、斜面25A及び側面24Aで反射して、第1斜面部22Aから出射する光を増やすことができ、画像の連続性を向上させることができる。このとき、反射層50は,上述のように、側面24A及び斜面25A側に凹凸形状を有していてもよい。
さらに、図7(c)に示すように、側面24Aを曲面状としてもよい。このような形状とすることにより、側面24Aで反射して、第1斜面部22Aから出射する光を増やすことができ、画像の連続性を向上させることができる。このとき、反射層50は、上述のように、側面24A側に凹凸形状を有していてもよい。
なお、反射層50に凹凸形状を賦形する例を例に挙げて説明したが、これに限らず、凹凸形状は、側面24A及び斜面25Aに形成してもよい。
図7(b),(c)に示すような形状とする場合、第1貼合層30A及び第2貼合層40Aは、等厚の層ではなく、断面が略楔形状(略三角形状)であり、表示装置10Aの外周側になるにつれてその厚みが厚くなる形態とすればよい。
このような形態とする場合には、第1貼合層30Aは、硬化前の粘度が高く、充填接着が可能であるが、硬化後の硬化物の剛性が高く変形しないようなエポキシ樹脂系接着剤等で形成することが好ましい。また、第2貼合層40Aは、硬化前の粘度が高く、充填接着が可能であり、硬化後の硬化物の剛性が低く変形可能であるシリコーン樹脂系接着剤等で形成すればよい。
(3)本実施形態において、透明板部20は、複数の透明板20A〜20Dが隣接して配列されて形成される例を示したが、これに限らず、1枚の板状の部材から形成してもよい。図8(a)は、透明板部20が1枚の板状の部材である形態における図1のA1−A2での断面に相当する断面図である。このような形状とすることにより、観察者には表示画面がより1つの画面として認識されやすくなり、より画像の連続性を高めることができる。
このような形態とする場合は、1枚の板状部材である透明板部20の外周部と、表示装置部10としての画面の外周部に位置する非表示部12A〜12Dとを、前述の実施形態と同様に貼合すればよい。
(4)本実施形態において、配列型表示装置100は、表示装置10A〜10D及び透明板20A〜20Dが平面配列される例を示したが、これに限らず、例えば、図8(b)に示すように、各表示装置及び透明板が、その表示画面が互いに角度をなすように配列してもよい。このような形状とすることにより、配列型表示装置の利便性や意匠性を高め、観察者Oに対して、用途に適した画像表示を行うことができる。
(5)本実施形態において、第1貼合層30A〜30Dは、各非表示部12A〜12D上に1つ設けられる形態としたがこれに限らず、例えば、非表示部12A〜12Dの画面上下方向の上側部12A−1〜12D−1の画面左右方向中央部となる所定の領域に、点状又は破線状等に複数設ける形としてもよい。
(6)本実施形態において、表示装置10A〜10Dの表示部11A〜11Dの表示画面が平面状である例を示したが、これに限らず、表示画面は、円筒面状や球面状等のように曲面状であってもよい。このような形態とする場合、透明板20A〜20Dは、表示装置10A〜10Dの表示部11A〜11Dに追従した形状としてもよい。なお、この場合に、第1斜面部22A〜22D及び第2斜面部23A〜23Dにおける表示画面の法線方向とは、表示装置10A〜10Dの表示部11Aの外周部において、表示装置10A〜10Dの観察側表面に接する平面に対して垂直な方向となる。
(7)透明板20A〜20Dは、適宜所望する光学性能等に応じて、内部に拡散剤を含有する形態としてもよいし、その表面にマット形状が形成されていてもよい。さらに、透明板20A〜20Dの観察者側に、防眩層や、反射防止層、ハードコート層、防汚層、帯電防止層、紫外線吸収層、タッチパネル層等の各種機能を有する層を適宜設けてもよい。
(8)本実施形態において、複数の表示装置10A〜10Bが配列されて形成される配列型表示装置100を例に挙げて説明したが、これに限らず、例えば、1つの表示装置10Aからなる通常の表示装置においても、適用可能であり、その枠部材等による非表示部の視認性を低減することができる。
なお、本実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本発明は以上説明した実施形態によって限定されることはない。
100 配列型表示装置
10 表示装置部
10A,10B,10C,10D 表示装置
11A,11B,11C,11D 表示部
12A,12B,12C,12D 非表示部
20 透明板部
20A,10B,20C,20D 透明板
21A,21B,21C,21D 平面部
22A,22B,22C,22D 第1斜面部
23A,23B,23C,23D 第2斜面部
30A,30B,30C,30D 第1貼合層
40A,40B,40C,40D 第2貼合層

Claims (6)

  1. 複数の表示装置を配列して形成された配列型表示装置であって、
    前記各表示装置は、それぞれ、画像を表示可能な表示部の外周側に画像を表示しない非表示部を有し、かつ、前記表示部より観察側に、前記表示部及び前記非表示部を被覆する透明板をそれぞれ備え、
    前記各透明板は、隣接する透明板と接しており、前記表示部の正面方向から見て前記非表示部に対応する周縁部は、外周端の厚みが内側より薄くなるように形成された第1斜面部となっており、
    前記透明板の前記第1斜面部から出射した光の少なくとも一部は、前記表示部に直交する方向に出射し、
    前記各透明板は、前記各非表示部上に少なくとも1箇所設けられた第1貼合層により、前記各非表示部と貼り合わされ、前記各表示装置との位置を固定されており、
    前記非表示部上の前記第1貼合層が設けられる領域以外には、前記透明板と前記非表示部とを貼り合わせる第2貼合層が設けられ、
    前記第2貼合層は、前記第1貼合層よりも剛性が低く、変形可能であること、
    を特徴とする配列側表示装置。
  2. 請求項に記載の配列型表示装置において、
    前記第2貼合層は、温度や湿度の変化による前記透明板の伸縮に追従して変形可能であること、
    を特徴とする配列型表示装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の配列型表示装置において、
    前記表示部に直交する方向から見て、前記第1斜面部の最も外周側となる点から出射した光の少なくとも一部は、前記表示部に直交する方向に出射すること、
    を特徴とする配列側表示装置。
  4. 請求項1から請求項までのいずれか1項に記載の配列型表示装置において、
    前記透明板の厚み方向において、前記第1斜面部の最も前記表示装置側となる点を点T1とし、
    点T1を通り、前記第1斜面部及び前記表示部に直交する平面内において、
    前記点T1を通り前記表示部に直交する方向へ出射する光が、点T1に入射するときに、前記透明板内において点T1を通り前記表示部に直交する方向となす角度を角度β、
    前記表示部から前記透明板の前記表示部側の表面に入射して、前記透明板内において前記表示部と直交する方向と角度βをなして前記表示部の外側へ進む光が、前記透明板の前記表示部側の表面への入射点において前記表示部の法線方向となす角度を角度α、
    前記表示部から出射した光が、前記表示部と直交する方向と角度αをなして前記透明板の前記表示部側の表面に入射する入射点のうち、最外周となる点を点T3、
    前記点T3を通り前記表示部に平行な平面と、前記点T1を通り前記表示部に直交する直線が交わる点を点T2、
    前記点T1と前記点T2との距離をH、
    前記点T2と前記点T3の距離をW、
    としたときに、
    H≧W/tanβ
    という関係を満たすこと、
    を特徴とする配列型表示装置。
  5. 請求項に記載の配列型表示装置において、
    前記距離Hは、
    H≦1.1×W/tanβ
    という関係を満たすこと、
    を特徴とする配列型表示装置。
  6. 請求項1から請求項までのいずれか1項に記載の配列型表示装置において、
    前記第1貼合層は、該配列型表示装置の使用状態における画面上下方向において、前記表示部の画面上側に位置する前記非表示部に形成されていること、
    を特徴とする配列型表示装置。
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