JP5914200B2 - 穿孔装置 - Google Patents

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Description

本発明は穿孔装置に関し、特に、メガソーラシステム(大規模太陽光発電システム)や小規模構造物の基礎杭工事などで、玉石混じりの土砂や軟岩Iの地盤などを穿孔するのに
最適な穿孔装置に関する。
一般に、メガソーラシステムや小規模構造物の基礎杭工事などで、玉石混じりの土砂や軟岩Iの地盤などを穿孔する場合、アースオーガーやダウンザホールなどの穿孔装置が使
用される。また、最近では、ダウンザホールとオーガーとを組み合わせた穿孔機も採用されている。
従来のアースオーガーは、例えばクレーン車などの車両に設けられたブームの先端に取り付けられるリーダ、リーダに昇降可能に配設される駆動装置、駆動装置に連結され、回転駆動されるスクリュー、スクリューの下端に連結固定されるヘッドなどから構成され、ブームを駆動して、リーダを地面に立て、ヘッドを地盤上に突き立てた状態から、駆動装置によりスクリューを回転駆動し、駆動装置とともにスクリュー(ヘッド)を降下させながら、杭孔を掘進するようになっている。この種のアースオーガーは例えば特許文献1などに開示されている。
従来のダウンザホールは、例えばクレーン車などの車両に吊り下げられるロッド、ロッドの下端に接続されるエアハンマー装置及びビット、エアハンマー装置を作動させるための圧縮空気を供給するコンプレッサーなどから構成され、コンプレッサーで発生させた高圧空気をエアハンマー装置に送り込み、エアハンマー装置を作動させて、ビットを繰り返し打撃し、杭孔を掘削するようになっている。この種のダウンザホールは例えば特許文献2などに開示されている。
また、ダウンザホールとオーガーとを組み合わせた形式の穿孔機では、ダウンザホールにオーガーを取り付けて、ダウンザホールの打撃掘削とオーガーの回転掘削により杭孔を掘削するようになっている。この種のダウンザホールは例えば特許文献3などに開示されている。
特開平11−141262号公報 特開2001−3667公報 特開平10−159474号公報
しかしながら、上記従来の穿孔装置では、次のような問題がある。
(1)オーガーで穿孔すると、多くの穿孔時間を必要とし、作業効率が悪い。ヘッドの先端が玉石や軟岩に引掛り、穿孔径が大きくなり、最悪の場合、孔にならないことがある。
(2)ダウンザホールで穿孔する場合、装置が大掛かりになるためにコストが増大する。穿孔作業中、高圧のエアーホースを引きずり回すため、作業性が悪い。高圧のエアーの力で穿孔した孔を破損させることがある。
(3)ダウンザホールにオーガーを取り付けて穿孔する場合、打撃力に耐え得るオーガーの羽根を取り付ける必要がある。また、オーガーに打撃力が加わることにより、オーガーで玉石や軟岩を粉砕することがあり、オーガーの破損が多くなる。このため、コストが増大する。
本発明は、このような従来の問題を解決するものであり、この種の穿孔装置において、玉石や軟岩Iを含む地盤に適切な大きさ、形状の孔を確実に穿つこと、穿孔作業を容易に
すること、簡単な装置構成でコストの低減を図ることなど、を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の穿孔装置は、垂直方向又は水平方向に延びるガイドセルと、前記ガイドセルに当該ガイドセルの延びる方向に移動可能に取り付けられる、打撃機構及び回転機構を有するドリフターと、前記ガイドセルに配設され、前記ドリフターを送り駆動する送り装置と、前記ドリフターに接続され、前記ドリフターからの打撃力及び回転力を伝達するロッドと、前記ロッドの先端に取り付けられ、前記ロッドを通じて伝達される打撃力及び/又は回転力により地盤を破砕するビットと、前記ロッドの周囲に所定の摩擦力で摩擦係合可能に取り付けられるパイプ、及び前記パイプの周囲に前記パイプの中心軸を中心として螺旋状に設けられるスクリューからなり、前記ロッドに作用する前記ビット方向への力が前記摩擦力よりも小さいときに前記ロッドと一体的に回転可能に、前記ロッドに作用する前記ビット方向への力が前記摩擦力よりも大きいときに前記ロッドの動きから切り離し可能に係合され、地盤の破砕物を排出するためのオーガーとを備え、前記ビットを地盤の穿孔位置にセットし、前記ドリフターを作動して、前記ロッドを介して打撃力及び回転力を前記ビットに伝達し、前記送り装置により前記ドリフターを送り駆動して、前記ビットをその軸線回りに回転させながら軸線方向に前進させ、地盤を穿孔する形式に構成され、破砕前の地盤上で前記ロッドに前記ビット方向へ前記ロッドと前記オーガーとの間の摩擦力よりも大きい力を加えることにより、前記ロッドを前記パイプと切り離して前進させ、前記ビットで地盤を破砕掘進し、破砕後の地盤上で前記ロッドと前記オーガーとを係合させ、前記ロッドに回転力を加えることにより、前記ロッドと一体的に前記オーガーが回転して前進させ、前記オーガーで破砕後の地盤中から破砕物を掻き出し地盤の外に排出する、ことを要旨とする。
また、この穿孔装置は各部に次のような構成が採用されることが好ましい。
(1)オーガーのパイプのドリフター側の端部に当該パイプとロッドとのがたつきをなくすためのスリーブを有する。
(2)ビットのロッドへの取付側の端部にオーガーのパイプとのがたつきをなくすためのテーパー形状部を有する。
(3)ビットの先端に圧縮空気を供給し噴出させるための空気吐出口を有する。
(4)ガイドセルの先端(ガイドセルを垂直方向に立ち上げたときの下端に当たる一方の端部)に地盤を押えるための押えプレートを有する。
(5)ガイドセルの先端(ガイドセルを垂直方向に立ち上げたときの下端に当たる一方の端部)にビット、ロッド及びオーガーの送り方向を案内するための送りガイドを有する。
本発明の穿孔装置によれば、上記の各構成により、次のような効果を奏する。
(1)玉石や軟岩Iを含む地盤に適切な大きさ、形状の孔を確実に穿つことができる。
(2)穿孔作業を容易にすることができる。
(3)簡単な装置構成でコストの低減を図ることができる。
本発明の一実施の形態における穿孔装置を示す図 油圧クローラドリルを利用して構成された同穿孔装置の構成を示す図 同穿孔装置を用いた穿孔方法を示す図
次に、この発明を実施するための形態について図を用いて説明する。図1に穿孔装置の構成を示している。
図1に示すように、穿孔装置Mは、垂直方向又は水平方向に延びるガイドセル1と、ガイドセル1に当該ガイドセル1の延びる方向(つまり、垂直方向又は水平方向)にスライド移動可能に取り付けられる、打撃機構及び回転機構を有するドリフター2と、ガイドセル1に配設され、ドリフター2を送り駆動する送り装置(図示省略)と、ドリフター2に接続され、ドリフター2からの打撃力及び回転力を伝達するロッド3と、ロッド3の先端に取り付けられ、ロッド3を通じて伝達される打撃力及び/又は回転力により地盤を破砕するビット4と、ロッド3の周囲に所定の摩擦力で摩擦係合可能に取り付けられるパイプ50、及びパイプ50の周囲にパイプ50の中心軸を中心として螺旋状に設けられるスクリュー51からなり、地盤の破砕物を排出するためのオーガー5とを備えて構成される。
この穿孔装置Mはブーム付きの車両上にブームの先端にガイドセル1が取り付けられて搭載される。
この場合、穿孔装置Mは、図2に示すように、既存の油圧クローラドリルDを利用して構成される。
この油圧クローラドリルDは、クローラ式の車両(クローラ装置)6と、車両6の前方に起伏及び旋回可能に設置されるブーム61と、ブーム61に取り付けられて支持され、垂直方向又は水平方向に延びるガイドセル1と、ガイドセル1にキャリッジ(図示省略)を介してスライド移動可能に配置される打撃機構及び回転機構を有するドリフター2と、キャリッジに連結されるフィードチェーン、及びガイドセル1に設置され、フィードチェーンを駆動するフィードモータからなり、ドリフター2を送り駆動する送り装置(図示省略)と、ドリフター2に挿着され、ドリフター2による打撃力及び回転力を伝達するロッド3、ロッド3の先端に着脱可能に取り付けられて、ロッド3により伝達される打撃力及び回転力により駆動され、地盤を切削するビット4などを備える。また、ドリフター2はフラッシング機構を併せて備え、ロッド3に空気通路30、ビット4の先端に空気吐出口40をそれぞれ備えて、ドリフター2のフラッシング機構から圧縮空気をロッド3を通じてビット4に送り、ビット4の空気吐出口40から噴出するようになっている。
この穿孔装置Mでは、かかるクローラドリルDを用い、ガイドセル1に押えプレート11及び送りガイド12、ビット4にテーパー形状部41など必要な補助部品を付設され、ロッド3にオーガー5が取り付けられて構成される。
図1及び図2に示すように、ガイドセル1の先端(ガイドセル1を垂直方向に立ち上げたときの下端に当たる一方の端部)に、地盤を押えるための押えプレート11と、ビット4、ロッド3及びオーガー5の送り方向を案内するための送りガイド12とを有する。この場合、押えプレート11及び送りガイド12は鋼板により一体に形成され、押えプレート11は略矩形状の平板111とこの平板111の上面側に突状に形成される補強部(図示省略)とからなり、送りガイド12は押えプレート11の平板111の一端側で略中央にオーガー5のスクリュー51の外径よりも少し大きい径の円形の穴120が形成され、この平板111の上側で当該穴120の全周縁に沿って円形の管121が連接されてなり、平板111の他端側の略中央をガイドセル1の接合位置として、ガイドセル1の下端に接合される。
ビット4のロッド3との取付側の端部、すなわち、ビット4の上部に、オーガー5のパイプ50とのがたつきをなくすため、上から下に向けて漸次拡径されるテーパー形状部41が形成される。
図1及び図2に示すように、オーガー5は全体が鋼材により形成され、ロッド3が挿通可能な円形のパイプ50と、パイプ50の周囲に螺旋状に周設されるスクリュー51とからなる。この場合、パイプ50はロッド3と摩擦係合可能にロッド3との間の隙間が少なくなるように、ロッド3の外径よりも僅かに大きい径を有し、また、パイプ50の先端からロッド3が所定の長さだけ突出可能に、ロッド3よりも短い長さになっている。スクリュー51は螺旋状の羽根からなり、パイプ50の周囲に溶接により固着される。また、このオーガー5には、パイプ50のドリフター2側の端部、すなわち、パイプ50の上端部にこのパイプ50とロッド3とのがたつきをなくすためのスリーブ52が併せて設けられる。
このようにしてオーガー5は、ドリフター2によるロッド3に作用するビット4方向への力がパイプ50とロッド3との間の摩擦力よりも小さいときにロッド3と一体的に回転可能に係合され、ドリフター2によるロッド3に作用するビット4方向への力がパイプ50とロッド3との間の摩擦力よりも大きいときにロッド3の動きから切り離し可能になっている。
穿孔装置Mは、かかる構成を備え、ビット4を地盤の穿孔位置にセットし、ドリフター2を作動して、ロッド3を介して打撃力及び回転力をビット4に伝達し、送り装置によりドリフター2を送り駆動して、ビット4をその軸線回りに回転させながら軸線方向に前進させ、地盤を穿孔する形式に構成され、破砕前の地盤上でロッド3にビット4方向へロッド3とオーガー5との間の摩擦力よりも大きい力を加えることにより、ロッド3をパイプ50と切り離して前進させ、ビット4で地盤を破砕掘進し、破砕後の地盤上でロッド3とオーガー5とを係合させ、ロッド3に回転力を加えることにより、ロッド3と一体的にオーガー5を回転して前進させ、オーガー5で破砕後の地盤中から破砕物を掻き出し地盤の外に排出するようになっている。
図3にこの穿孔装置Mを用いた玉石混じりの土砂や軟岩Iの地盤に基礎杭のための孔を
穿つ方法を示している。
まず、図3(1)に示すように(また、図2を併せて参照)、クローラ式の車両6の自走により、穿孔装置Mを地盤の所定の穿孔位置まで移動し、ブーム61によりガイドセル1を地盤上の所定の位置に位置決めして、ロッド3先端のビット4を地盤の穿孔位置にセットする。この場合、ガイドセル1下端の押えプレート11を穿孔位置の周囲に設置し、送りガイド12(穴120)の芯を穿孔位置に合わせることで、穿孔装置Mを振れ止めし、穿孔する孔の口元を押え、ビット4、ロッド3及びオーガー5の送り方向を穿孔位置に合わせる。そして、送り装置の作動により、すなわち、フィードモータを回転駆動しフィードチェーンを介してキャリッジをガイドセル1上で移動させることにより、ドリフター2を送り駆動するとともに、ドリフター2の打撃機構及び回転機構により打撃と回転をロッド3を介してビット4に伝達し、ビット4で地盤の穿孔位置に孔を穿つ。併せて、ドリフター2のフラッシング機構により圧縮空気をロッド3を通じてビット4に送り、ビット4先端の空気吐出口40から圧縮空気を噴出して、ビット4先端の目詰まりを防止し、また、地盤の破砕粉を吹き飛ばす。
この破砕前の地盤上で穿孔装置Mにより穿孔を開始すると、ビット4に打撃力及び回転力を加えた最初のうちは、ビット4に打撃力及び回転力を伝達するロッド3とオーガー5(パイプ50)が摩擦係合して、オーガー5がロッド3と一体的に回転するが、ロッド3にビット4方向へロッド3とオーガー5との間の摩擦力よりも大きい力が加えられていき、ビット4が地盤を玉石を破砕しながら穿孔し出すと、図3(2)に示すように、ロッド3とパイプ50との摩擦係合が切り離され、オーガー5は打撃力が伝達されず、フリーの状態になるので、オーガー5は地盤中に僅かに入ったところで留まり(つまり、ここでロッド3に追随せず、置き去りになり)、ロッド3が前進して、ビット4で地盤を破砕する。なお、オーガー5はビット4から分離されることで、地盤の破砕による衝撃を受けることがない。このようにして一度ビット4で地盤の玉石混じりの土砂や軟岩を破砕し、基礎杭孔を所定の径及び深さに掘進していく。そして、玉石混じりの土砂や軟岩を小さく細かく砕いたところで、ロッド3とともにビット4を地盤上に引き上げる。
次に、地盤上に引き上げたロッド3とオーガー5とを摩擦係合させ、ロッド3の回転力をオーガー5に伝達する。オーガー5が回転し始めると、その慣性力も回転力として寄与し、特に、パイプ50の上端部に設けられたスリーブ52とロッド3との間、パイプ50の下端とロッド3の下端でビット4の上部に形成されたテーパー形状部41との間が強い摩擦力で係合され、これらの係合点でロッド3の回転力がオーガー5に確実に伝達される。なお、このとき、ロッド3の打撃力はオフにしてもよい。そして、図3(3)に示すように、このオーガー5の回転力とオーガー5の回転による地盤中に進入しようとする力により、オーガー5はビット4による破砕後の(すなわち、一度砕いて、硬いところがない)地盤中で回転し、図3(4)に示すように、破砕後の地盤中からズリ(破砕物)を掻き出し地盤の外にスムーズに排出する。なお、オーガー5はズリの抵抗を受けると上下運動を繰り返しながら回転する。また、この間、ビット4先端の空気吐出口40から圧縮空気が噴出され、この圧縮空気の力でもズリが排出されるので、排土効果は増大する。
このようにしてオーガー5は破砕後の地盤中で上下運動を繰り返しながら回転し、破砕した孔のズリを地盤の外に排出して、穿孔する。この結果、玉石や軟岩Iを含む地盤でも
、口元が崩れない、形の整った略円筒状の孔が穿たれる。
以上説明したように、この穿孔装置Mは、既存の油圧クローラドリルDを用い、ドリフター2に接続されるロッド3の周囲に、所定の摩擦力で摩擦係合可能に取り付けられるパイプ50、及びパイプ50の周囲に螺旋状に設けられるスクリュー51からなり、ロッド3に作用するビット4方向への力がパイプ50とロッド3との間の摩擦力よりも小さいときにロッド3と一体的に回転可能に係合され、ロッド3に作用するビット4方向への力がパイプ50とロッド3との間の摩擦力よりも大きいときにロッド3の動きから切り離し可能な、地盤の破砕物を排出するためのオーガー5を備え、ビット4を地盤の穿孔位置にセットし、ドリフター2を作動して、ロッド3を介して打撃力及び回転力をビット4に伝達し、送り装置によりドリフター2を送り駆動して、ビット4を回転させながら前進させ、地盤を穿孔する形式に構成され、破砕前の地盤上でロッド3にビット4方向へロッド3とオーガー5との間の摩擦力よりも大きい力を加えることにより、ロッド3をパイプ50と切り離して前進させ、ビット4で地盤を破砕穿孔し、破砕後の地盤上でロッド3とオーガー5とを係合させ、ロッド3に回転力を加えることにより、ロッド3と一体的にオーガー5を回転して前進させ、オーガー5で破砕後の地盤中から破砕物を掻き出し地盤の外に排出するようにしたので、玉石や軟岩Iを含む地盤でも適切な大きさ、形状の孔を確実かつスムーズに穿つことができる。しかも、この共通の機械を使用して地盤の破砕作業と破砕後の土砂の排出作業を行うだけなので、穿孔作業を容易にしかも短時間に行うことができる。また、この機械では、既存のクローラドリルDを利用し、そのドリフター2に接続されたロッド3にオーガー5を取り付けるだけなので、簡単な装置構成でコストの低減を図ることができる。さらに、この機械の場合、オーガー5は地盤の破砕による衝撃を受けることがないので、オーガー5のパイプ50やスクリュー51が破損することもなく、メンテナンスフリーを実現することができる。
この穿孔装置Mではまた、オーガー5のパイプ50のドリフター2側の端部に当該パイプ50とロッド3とのがたつきをなくすためのスリーブ52を設けたので、ロッド3とオーガー5(パイプ50)との間の摩擦係合とその切り離しを確実に行うことができる。
また、ビット4のロッド3への取付側の端部にオーガー5のパイプ50とのがたつきをなくすためのテーパー形状部41を設けたので、ロッド3とオーガー5(パイプ50)との間の摩擦係合とその切り離しを確実に行うことができる。
さらに、ビット4の先端に圧縮空気を供給し噴出させるための空気吐出口40を設けたので、この空気吐出口40から圧縮空気を噴出することで、破砕後の地盤中のズリを排出することができ、排土効果を増大させることができる。
またさらに、ガイドセル1の先端に地盤を押えるための押えプレート11を設けたので、ガイドセル1を地盤上にセットしたときに確実に振れ止めすることができ、ガイドセル1の先端にビット4、ロッド3及びオーガー5の送り方向を案内するための送りガイド12を設けたので、ビット4、ロッド3及びオーガー5の送り方向を地盤の所定の穿孔位置に確実に合わせることができ、全体として、口元の崩れない、形が整った綺麗な孔を穿つことができる。
なお、この実施の形態では、穿孔装置Mを、既存の油圧クローラドリルDの、クローラ式の車両6、ブーム61、ガイドセル1、ドリフター2、送り装置、ロッド3及びビット4を利用して構成したが、これらガイドセル、ドリフター、送り装置、ロッド及びビットにクローラドリルのものと概ね同様の機能を有する穿孔装置M専用の装置、部品を製造して使用してもよく、また、走行車両6やブーム61に、他の形式のものを採用してかまわない。これら専用の装置、部品が同様の機能を有する限り、ロッドにオーガーを同様にして取り付けることにより、上記と同様の作用効果を得ることができる。
M 穿孔装置
D 油圧クローラドリル
1 ガイドセル
11 押えプレート
111 平板
12 送りガイド
120 穴
121 管
2 ドリフター
3 ロッド
30 空気通路
4 ビット
40 空気吐出口
41 テーパー形状部
5 オーガー
50 パイプ
51 スクリュー
52 スリーブ
6 車両(クローラ式の車両(クローラ装置))
61 ブーム

Claims (6)

  1. 垂直方向又は水平方向に延びるガイドセルと、
    前記ガイドセルに当該ガイドセルの延びる方向に移動可能に取り付けられる、打撃機構及び回転機構を有するドリフターと、
    前記ガイドセルに配設され、前記ドリフターを送り駆動する送り装置と、
    前記ドリフターに接続され、前記ドリフターからの打撃力及び回転力を伝達するロッドと、
    前記ロッドの先端に取り付けられ、前記ロッドを通じて伝達される打撃力及び/又は回転力により地盤を破砕するビットと、
    前記ロッドの周囲に所定の摩擦力で摩擦係合可能に取り付けられるパイプ、及び前記パイプの周囲に前記パイプの中心軸を中心として螺旋状に設けられるスクリューからなり、前記ロッドに作用する前記ビット方向への力が前記摩擦力よりも小さいときに前記ロッドと一体的に回転可能に、前記ロッドに作用する前記ビット方向への力が前記摩擦力よりも大きいときに前記ロッドの動きから切り離し可能に係合され、地盤の破砕物を排出するためのオーガーと、
    を備え、
    前記ビットを地盤の穿孔位置にセットし、前記ドリフターを作動して、前記ロッドを介して打撃力及び回転力を前記ビットに伝達し、前記送り装置により前記ドリフターを送り駆動して、前記ビットをその軸線回りに回転させながら軸線方向に前進させ、地盤を穿孔する形式に構成され、
    破砕前の地盤上で前記ロッドに前記ビット方向へ前記ロッドと前記オーガーとの間の摩擦力よりも大きい力を加えることにより、前記ロッドを前記パイプと切り離して前進させ、前記ビットで地盤を破砕掘進し、
    破砕後の地盤上で前記ロッドと前記オーガーとを係合させ、前記ロッドに回転力を加えることにより、前記ロッドと一体的に前記オーガーが回転して前進させ、前記オーガーで破砕後の地盤中から破砕物を掻き出し地盤の外に排出する、
    ことを特徴とする穿孔装置。
  2. オーガーのパイプのドリフター側の端部に当該パイプとロッドとのがたつきをなくすためのスリーブを有する請求項1に記載の穿孔装置。
  3. ビットのロッドへの取付側の端部にオーガーのパイプとのがたつきをなくすためのテーパー形状部を有する請求項1又は2に記載の穿孔装置。
  4. ビットの先端に圧縮空気を供給し噴出させるための空気吐出口を有する請求項1乃至3のいずれかに記載の穿孔装置。
  5. ガイドセルの先端に地盤を押えるための押えプレートを有する請求項1乃至4のいずれかに記載の穿孔装置。
  6. ガイドセルの先端にビット、ロッド及びオーガーの送り方向を案内するための送りガイドを有する請求項1乃至5のいずれかに記載の穿孔装置。
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