JP5911986B1 - シート材密着装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】周辺環境が狭隘な部材に対しても、部材の外周面にシート材を容易に密着させることができるシート材密着装置を提供する。【解決手段】断面が一様の部材の外周面にシート材を密着させるシート材密着装置1を、部材の外周面の半割り形状に対応した形状の内周面を有し、内周面に硬度および長さが一様な刷毛2bを備えた押圧力付与部2と、押圧力付与部2を部材の長手方向に沿って移動させる操作力を付与するための取っ手部5と、押圧力付与部2と取っ手部5とを連結する棒状の連結部3と、を有する構成とする。【選択図】図1

Description

本発明は、断面が一様の部材の外周面にシート材を巻き付けるシート材巻き付け技術に関する。
従来から、例えば断面が一様のダクトの外周面にシート状の断熱材を巻き付ける作業や、電柱等の長尺の円柱体の外周面に広告ポスターを貼り付ける作業など、断面が一様の部材の外周面にシート材を巻き付ける作業が行われている。
従来、このような部材の外周面へのシート材の巻き付け作業は、手作業により行われるのが一般的であった。
しかしながら、シート材の巻き付け対象となる部材が、例えば多段に段組みして配置され、または壁際の凹み部分に配置されるなど、当該部材の背面側に手が入らない周辺環境が狭隘な場所に配置されている場合では、手作業によって当該部材の外周面にシート材を確実に密着させることは困難であるという問題があった。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、周辺環境が狭隘な部材に対しても、当該部材の外周面にシート材を容易に密着させることができるシート材密着装置を提供することにある。
本発明のシート材密着装置は、断面が一様の部材の外周面にシート材を密着させるシート材密着装置であって、前記部材の外周面の半割り形状に対応した形状の内周面を有し、該内周面に硬度および長さが一様な刷毛を備えた押圧力付与部と、前記押圧力付与部を前記部材の長手方向に沿って移動させる操作力を付与するための取っ手部と、前記押圧力付与部と前記取っ手部とを連結する棒状の連結部と、を有することを特徴とする。
本発明のシート材密着装置では、上記構成において、前記押圧力付与部の内周面が半円筒面形状に形成されているのが好ましい。
本発明のシート材密着装置では、上記構成において、前記連結部にコの字形状の支持枠が固定され、前記押圧力付与部の上下の開放端が前記支持枠により支持されているのが好ましい。
本発明のシート材密着装置では、上記構成において、前記刷毛が多数のナイロンパイルで構成されているのが好ましい。
本発明のシート材密着装置では、上記構成において、前記刷毛が多数のポリプロピレン製の線材で構成されているのが好ましい。
本発明のシート材密着装置では、上記構成において、前記押圧力付与部の前記内周面に平行な方向の幅寸法および前記連結部の外径寸法が、多段に段組みされた多数の前記部材のうちの隣り合う一対の前記部材の間隔よりも小さいのが好ましい。
本発明のシート材密着装置を用いることにより、周辺環境が狭隘な部材に対しても、当該部材の外周面にシート材を容易に密着させることができる。
本発明の一実施の形態であるシート材密着装置の斜視図である。 図1に示すシート材密着装置の要部を拡大して示す拡大図である。 橋梁添架管路群の一例を示す断面図である。 図1に示すシート材密着装置を橋梁添架管路群に差し込んだ状態を示す斜視図である。 橋梁添架管路群に差し込んだシート材密着装置を回転させて管路の外周面に巻き付けられたシート材の表面に押し付けた状態を示す斜視図である。 図5におけるシート材密着装置とシート材との配置の関係を示す断面図である。 橋梁添架管路群の管路の外周面に巻き付けられたシート材の表面に押し付けたシート材密着装置を長手方向に沿って移動した状態を示す斜視図である。 シート材巻き付け装置の一例を示す斜視図である。 シート材送り込み台座の一例を示す斜視図である。 シート材送り込み台座を用いてシート材を橋梁添架管路群の所定の管路の下方に送り込んだ状態を模式的に示す断面図である。 シート材巻き付け装置をシート材送り込み台座にセットした状態を示す断面図である。 一方のローラーによりシート材を管路の外周面に巻き付ける様子を示す断面図である。 他方のローラーによりシート材を管路の外周面に巻き付ける様子を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ詳細に例示説明する。
図1、図2に示す本発明の一実施の形態であるシート材密着装置1は、断面が一様の部材の外周面にシート材を密着させるためのものである。本実施の形態においては、このシート材密着装置1を、例えば図3に示すような、橋梁添架管路群10を構成する断面円形の鋼管等の管路(部材)11の外周面に、ウールワックス等の硬化特性のない油性防錆剤を塗布した矩形形状のシート材(布材)12を巻き付ける際に、このシート材12を管路11の外周面に密着させる作業に用いられるものとした場合を示す。
図1、図2に示すように、このシート材密着装置1は押圧力付与部2を有している。押圧力付与部2は、管路11の外周面の半割り形状、つまり管路11をその軸心を通る面で半分に分割したと仮定した場合における外周面に対応した形状の内周面を有する基体2aを有している。図示する場合では、円形断面の管路11の半割り形状は半円筒面形状となるので、これに対応して基体2aの内周面は半円筒面形状に形成されている。このような基体2aは、例えば細長い鋼板等の板材をC字形状に曲げて形成することができる。
押圧力付与部2は、その基体2aの内周面に刷毛(ブラシ)2bを備えている。この刷毛2bは、例えば、多数の柔軟な線状の素材から構成され、その一端が接着剤等の手段によって基体2aの内周面に基体2aの内周面から垂直に突出するように固定されてブラシ状に構成されている。刷毛2bを構成する多数の素材の硬度および長さは一様である。
刷毛2bは、多数のナイロンパイルで構成されたものとするのが好ましい。多数のナイロンパイルで刷毛2bを構成することによい、刷毛2bを所望の柔軟性と高い耐久性とを備えた構成とすることができる。また、刷毛2bは、多数のポリプロピレン製の線材で構成されたものとすることもできる。さらに、刷毛2bは、上記以外の線材によりブラシ状に形成されたものとしてもよい。
なお、刷毛2bは、少なくとも基体2aの半円筒面形状の部分に設けられていればよいが、図1、図2に示すように、基体2aの上側部分においては、当該基体2aの半円筒面形状の部分から接線方向に向けて延びた所定の範囲にも設けるようにしてもよい。
押圧力付与部2は連結部3の先端に一体的に固定されている。連結部3は、例えば鋼材等により棒状に形成される。なお、図示する場合には、連結部3は長手方向に一様な断面円形の棒状に形成されているが、これに限らず、棒状のものであれば、例えば断面矩形など他の断面形状を有するものや、外径が先端に向けて徐々に縮径するものなど、種々の形状のものを採用することができる。
図示する場合には、連結部3の先端には、基体2aの上下の開放端を支持するために支持枠4が固定されている。この支持枠4は、例えば、基部2aと同等の幅寸法の細長い鋼板等の板材を2箇所で90度折り曲げてコの字形状に形成されており、その開放端の方向を基体2aの開放端の方向と一致させる姿勢で背部4aにおいて連結部3にネジ等の部材を用いて固定されている。なお、連結部3の支持枠4が固定される部分は平坦面に形成されるのがよい。
そして、このように連結部3に固定された支持枠4の上側の支持片4bにより基体2aの上側の開放端が支持され、支持枠4の下側の支持片4cにより基体2aの下側の開放端が支持されている。このような支持枠4により基体2aを確実に連結部3に支持させて基部2aの剛性ないし強度を確保することができる。
図1に示すように、連結部の基端つまり押圧力付与部2が設けられる側とは反対側の端部には取っ手部5が設けられている。この取っ手部5は連結部3により押圧力付与部2に連結されている。
取っ手部5は、連結部3と同軸に配置される円柱状の第1ハンドル5aと、連結部3から側方に向けて押圧力付与部2と平行に突出する円柱状の第2ハンドル5bとを備えている。第1ハンドル5aは連結部3の下端に当該連結部3と同軸に固定されている。一方、第2ハンドル5bは、連結部3の第1ハンドル5aの上側に固定された連結金具6から押圧力付与部2と平行に突出する支持ロッド7の先端に同軸に固定されている。作業者等は、第1ハンドル5aおよび第2ハンドル5bを両手で把持して操作を行うことで、このシート材密着装置1に、押圧力付与部2の向きを変更したり押圧力付与部2を管路11に沿って移動させたりするような操作力を付与することができる。
押圧力付与部2の内周面に平行な方向の幅寸法W、つまり半円筒面形状の基体2aの軸方向に向けた幅寸法Wは、図3に示す橋梁添架管路群10を構成する多数の管路11のうちの隣り合う一対の管路11の間隔よりも小さくなっている。
また、連結部3の外径寸法Dも、図3に示す橋梁添架管路群10を構成する多数の管路11のうちの隣り合う一対の管路11の間隔よりも小さくなっている。なお、連結部3が断面円形以外の形状に形成された場合には、連結部3の最も幅が大きくなる部分における幅寸法を図3に示す橋梁添架管路群10を構成する多数の管路11のうちの隣り合う一対の管路11の間隔よりも小さくすればよい。
このような構成により、連結部3の先端に固定された押圧力付与部2を、橋梁添架管路群10を構成する管路11の長手方向と平行な姿勢とすれば、当該押圧力付与部2を多数の管路11のうちの隣り合う一対の管路11の間に挿入することができる。
次に、このような構成のシート材密着装置1を用いて、図3に示すような橋梁添架管路群10を構成する断面円形の管路11の外周面にシート材12を密着させる手順について、図3〜図7に基づいて説明する。なお、図3〜図7においては、便宜上、9条設けられる管路11のうち1つの管路11にのみ符号を付している。
図3に示す橋梁添架管路群10は、通信用や電力用のケーブルを橋梁13に添架するためのものであり、例えば、橋梁13の橋桁13aの下部に3条、3段に段組して設置された9条の管路11を有した構成とされる。これらの管路11は、それぞれ断面円形で長尺の鋼管で形成されており、橋桁13aの長手方向に沿って延び、その内部に通信用や電力用のケーブル(不図示)を収容している。本実施の形態においては、各管路11の直径は75mmとされ、隣り合う管路11の間隔はそれぞれ15mmとされている。
管路11に巻き付けられるシート材12は、その一面にウールワックス等の硬化特性(経年変化によって硬化する特性)のない油性防錆剤を塗布した矩形形状の布材とされる。このようなシート材12を管路11の外周面に確実に密着した状態で巻き付けることにより、管路11を防錆処理することができる。なお、シート材12は、管路11の全周を覆うことができるように、その一辺の長さが管路11の外周長に対応した長さに設定される。このようなシート材12を用いた管路11の防錆処理は、例えば、経年変化によりその外周面に錆びが生じた既設の管路11を補修する際に行うことができるが、新設された管路11に対して行うこともできる。
シート材12を構成する布材としては種々のものを用いることができるが、特に不織布を用いるのが好ましい。なお、シート材12としては、布材に限らず、塗布された油性防錆剤を定着させることができるものであれば、例えば紙など種々の材質のものを用いることもできる。
また、シート材12の表面に塗布される硬化特性のない油性防錆剤としては、例えばゲル状のウールワックス(ユウレカ防錆剤)を用いるのが好ましい。この場合、油性防錆剤は、ヘラ等を用いて、500μm以上の膜厚となるようにシート材12の表面全体に均一に塗布されるのが好ましい。
ここで、上記橋梁添架管路群10を構成する管路11の、特に中央列の上2段の管路11は、その作業スペースに手を入れることが困難であるため、当該管路11に手作業でシート材12を巻き付けることは困難であるため、例えば図8に示すようなシート材巻き付け装置20および図9に示すようなシート材送り込み台座30を用いて管路11に対するシート材12の巻き付け作業を行うことができる。
そこで、まず初めに、上記したシート材巻き付け装置20およびシート材送り込み台座30を用いて管路11にシート材12を巻き付ける手順について説明する。
まず、油性防錆剤が塗付されたシート材12は、図10に示すように、シート材送り込み台座30の台座本体31の上面に配置される。このとき、シート材12は、その送り込方向の中心位置が、台座本体31に設けられた一対の挿通用スリット31a(図9参照)の中間位置に一致するように配置される。
そして、図10に示すようにシート材12を載せたシート材送り込み台座30を、巻き付け対象となる管路11とその下側の管路11との間に向けて橋梁添架管路群10の側方から水平に挿入することで、シート材12を巻き付け対象となる管路11の下側に送り込むことができる。以下では、橋梁添架管路群10を構成する9条の管路11のうち、その中央列の最上段の管路11にシート材12を巻き付ける場合を示す。
シート材送り込み台座30が管路11の間に挿入され、シート材12が巻き付け対象となる管路11の真下に配置される位置にまで達すると、位置決め機構32のガイド本体33の凹部が管路11の外周面に係合してシート材送り込み台座30が当該管路11に対して保持される。また、作業者は、ガイド本体43の凹部が管路11の外周面が係合する際の手応えにより、シート材送り込み台座30に載せられたシート材12の送り込み方向の中心位置が巻き付け対象となる管路11の中心と鉛直方向で一致するように当該管路11の真下に配置されたことを認識することができる。なお、符号34はシート材送り込み台座30を操作する際に作業員に把持される取っ手である。
次に、シート材巻き付け装置20により、シート材送り込み台座30により管路11の真下に配置されたシート材12が、当該管路11の外周面の全周に巻き付けられる。すなわち、図11に示すように、シート材巻き付け装置20を、その両方の取っ手21を掴んで、巻き付け対象となる管路11の下方側から橋梁添架管路群10に挿入し、一対のフレーム体22をシート材送り込み台座30の台座本体31の挿通用スリット31aに挿通させることにより、台座本体31に乗せられているシート材12を挿通用スリット31aから台座本体31の上面に突出する一対のフレーム体22の上端で上方に持ち上げ、管路11の下半分における外周面に巻き付けることができる。
このとき、台座本体31の上面にスポンジ35(図9参照)を設けた構成とすれば、フレーム体22に持ち上げられる際にシート材12を安定して管路11の下側の外周面に押し付けることができるとともに、シート材12を管路11の下側の外周面に対してより確実に押し付けることができる。したがって、シート材12を管路11の下側の外周面に確実に巻き付けることができる。
フレーム体22に設けられたストッパ片23が台座本体31の下面に当接する所定位置にまでシート材巻き付け装置20を上方に押し上げると、シート材12は、管路11の下半分における外周面に巻き付けられ、その両側方部分はフレーム体22に沿って上方に延びた状態とされる。このとき、シート材巻き付け装置20の一対のフレーム体22の間には3つの管路11が縦に並んで収容されるので、シート材巻き付け装置20を下方側の管路11に干渉させることなく所定の管路11に達する位置にまで押し上げることができる。
次に、図11に示す状態から、図12に示すように、一方(図中左側)の駆動機構24の操作用取っ手24aを手で押し上げてスライド体24bを上方に向けて移動させる。スライド体24bが所定位置にまで上昇すると、ローラー25が管路11の上下方向中心位置に一致する高さにおいて一対のフレーム体22の間に向けて変位し、リール式ばね26により付勢された状態でシート材12を挟んで管路11の外周面に押し付けられる。そして、ローラー25が管路11の頂点付近に達すると、シート材12の一方の側方部分の管路11の上方一方側の外周面への巻き付けが完了する。
次に、一方の駆動機構24の操作用取っ手24aを下方に引き下げてスライド体24bを下側のストローク端位置にまで戻し、図13に示すように、他方(図中右側)の駆動機構24の操作用取っ手24aを手で押し上げて他方のスライド体24bを上方に向けて移動させる。スライド体24bが所定位置にまで上昇すると、他方のローラー25が管路51の上下方向中心位置に一致する高さにおいて一対のフレーム体22の間に向けて変位し、リール式ばね26により付勢された状態でシート材12を挟んで管路11の外周面に押し付けられる。そして、ローラー25が管路11の頂点付近に達すると、シート材12の他方の側方部分の管路11の上方他方側の外周面への巻き付けが完了する。
なお、ローラー25を、磁力を有する構成とすれば、当該磁力によりローラー25の管路11に対する押付け力を高めて、シート材12をより確実に管路11の外周面に巻き付けることができる。
このように、シート材巻き付け装置20およびシート材送り込み台座30を用いることにより管路11の外周面にシート材12を巻き付けることができるが、この場合、シート材12は管路11の外周面に十分に密着されない場合がある。したがって、本実施の形態のように油性防錆剤を含浸させたシート材12を管路11の外周面に巻き付けて防錆処理を行う場合など、シート材12の管路11の外周面への高い密着性が要求される場合には、シート材巻き付け装置20およびシート材送り込み台座30を用いてシート材12を巻き付けるだけではその施工が不十分である。
これに対して、シート材巻き付け装置20およびシート材送り込み台座30を用いて管路11の外周面にシート材12を巻き付けた後工程において、本発明のシート材密着装置1を用いた施工を行うことで、シート材12を管路11の外周面に確実に密着させることができる。シート材密着装置1を用いたシート材12の密着のための施工は以下の手順で行うことができる。
まず、図4に示すように、シート材巻き付け装置20およびシート材送り込み台座30を用いてシート材12が巻き付けられた管路11に向けて押圧力付与部2を挿入する。このとき、押圧力付与部2の幅寸法Wと連結部3の外径寸法Dは、それぞれ隣り合う一対の管路11の間隔よりも小さくなっているので、取っ手部5の両方のハンドル5a,5bを把持して、押圧力付与部2を管路11の長手方向と平行な向きに向けて連結部3から突出する縦向きの姿勢とすることで当該押圧力付与部2を隣り合う一対の管路11の間に挿入することができる。そして、シート材12が巻き付けられた管路11の側方に達するまで押圧力付与部2を差し込んでいく。
押圧力付与部2がシート材12が巻き付けられた管路11の側方に達すると、次に、取っ手部5の両方のハンドル5a,5bを操作して押圧力付与部2を、連結部3を中心として90度回転させる。この回転操作後の状態を図5に示す。
図6に示すように、押圧力付与部2は、管路11の側方で回転することにより、その基体2aの内側に管路11が配置され、基体2aの内周面に設けられた刷毛2bが管路11の外周面に巻き付けられたシート材12の一方側の側面に押し付けられた状態となる。
このとき、基体2aの内周面は管路11の外周面よりも僅かに大径に形成され、刷毛2bの先端部分(内周側の端部分)が描く半円筒面の内径は管路11の外周面よりも僅かに小径に形成されているので、管路11に巻き付けられたシート材12は刷毛2bによってその刷毛2bが押し付けられた半分が管路11の外周面に向けて押し付けられることになる。
そして、図7に示すように、このように刷毛2bによってシート材12の半分が管路11の外周面に押し付けられた状態のまま、取っ手部5の両方のハンドル5a,5bを操作して押圧力付与部2を管路11の長手方向に沿って移動させることにより、刷毛2bによってシート材12の一方側の側面全体を管路11の外周面に押し付けることができる。なお、図示する場合では、押圧力付与部2をシート材12の一端から他端にまで移動させるようにしているが、押圧力付与部2をシート材12の一端と他端との間で往復動させるなど、押圧力付与部2がシート材12の一方側の側面全体の範囲で移動すれば、その移動経路や種々変更可能である。
同様の手順を、シート材12の他方側の側面に対しても行うことで、シート材12の全体を管路11の外周面に密着させることができる。
このように、本発明のシート材密着装置1によれば、押圧力付与部2を棒状の連結部3により取っ手部5に連結した構成としたことにより押圧力付与部2を管路11の間に挿入することができ、また、押圧力付与部2の内周面に設けた刷毛2bをシート材12に押し付けた状態で押圧力付与部2を管路11に沿って移動させることでシート材12を管路11の外周面に確実に密着させることができるので、周辺環境が狭隘な管路11に対しても、当該管路11の外周面にシート材12を容易に密着させることができる。
また、上記のように、刷毛2bはその上方の支持片4bの側において接線方向に延長された形状となっているので、管路11の真上に位置するシート材12の継ぎ目部分を刷毛2bによって管路11の外周面に押し付けて、当該継ぎ目部分を確実に管路11の外周面に密着させることができる。
なお、全ての管路11にシート材12を密着させた後には、橋梁添架管路群10の全体を板状の外装材(外装カバー)により覆うのが好ましい。
本発明のシート材密着装置1では、押圧力付与部2は、半円形状の基体2aの内周面にナイロンパイルやポリプロピレン製の線材により構成された刷毛2bを設けた構成とされているが、このような押圧力付与部2の基体2aの内周面に設ける部材の選択は以下の実験結果に基づいて行った。
すなわち、図1、図2に示す場合と同様の形状を有する押圧力付与部の基体の内周面に、押付け材として、ナイロンパイルにより構成された刷毛を用いた場合、ポリプロピレン製の線材により構成された刷毛を用いた場合、断面が四角形状で基体の内周面に沿って延びる長尺棒状のエプトシーラーを用いた場合、断面が四角形状で基体の内周面に沿って延びる長尺棒状のEPDMスポンジを用いた場合、断面が四角形状で基体の内周面に沿って延びる長尺棒状のシリコンスポンジを用いた場合、断面が四角形状で基体の内周面に沿って延びる長尺棒状のフッ素ゴムを設けた用いた場合のそれぞれについて、上記した手順により、油性防錆剤が塗布されたシート材を管路(鋼管)の外周面に密着させる施工を行なった。
ここで、手作業および刷毛以外の場合における各押付け材の硬度は、表1に示す通りである。
そして、手作業で当該シート材を管路の外周面に密着させる場合を基準として、各場合における油性防錆剤が塗布されたシート材の管路の外周面への密着具合を、シート材に塗布された油性防錆剤の管路の外周面への塗布精度として評価した。その結果を表1に示す。
Figure 0005911986
表1に示すように、押付け材として断面が四角の各素材を用いた場合には、何れの場合もシート材は管路の外周面に対して密着しない部分を有し、その評価は△であった。
これに対して、押付け材として刷毛を用いた場合には、シート材を管路の外周面に密着させることができることが解った。特に、押付け材を、ナイロンパイルを用いた刷毛とした場合には、シート材に塗布された油性防錆剤は管路の外周面に均一に塗布され、その評価は◎であった。また、押付け材を、ポリプロピレン製の線材を用いた刷毛とした場合には、シート材に塗布された油性防錆剤は管路の外周面に多少のムラを有して塗布されるが、シート材自体は管路の外周面に密着されており、その評価は○であった。
この結果から、押圧力付与部の基体の内周面に設ける押付け材として刷毛を用いることにより、他の部材を用いる場合よりも、シート材をより確実に管路の外周面に密着させることができることが解った。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
例えば、前記実施の形態では、上記シート材密着装置1は、橋梁添架管路群10を構成する管路11の外周面に、油性防錆剤が塗付されたシート材12を密着させるために用いられているが、これに限らず、例えば、背面側に手が入らない周辺環境が狭隘な場所に配置されたダクト等の管路の外周面にシート状の断熱材を密着させるために用いることもできる。その他にも、例えば、背面側に手が入らない場所に設置された電柱等の長尺円柱状部材の外周面に広告ポスター等を密着させる作業にも上記シート材密着装置1を用いることができる。また、例えば四角形や楕円形等の断面が円形ではない部材の外周面にシート材を密着させる作業にも上記シート材密着装置1を用いることもできる。この場合、押圧力付与部2の基体2aの内周面は、その部材の外周面の形状に合わせて種々変更可能である。つまり、断面が一様の部材の外周面にシート材を密着させる作業であれば、種々の作業に上記シート材密着装置1を用いることができる。
また、本発明のシート材密着装置1は、通信管路の継ぎ手部など、他の部材に対する施工に用いることもできる。この場合、押圧力付与部2の基体2aの内周面の内径は適用する部材の外径寸法に合わせて種々変更可能である。
さらに、前記実施の形態においては、シート材巻き付け装置20およびシート材送り込み台座30を用いて管路11に巻き付けたシート材12に対して本発明のシート材密着装置1を用いた施工を行うようにしているが、これに限らず、手作業や他の装置等を用いて管路11に巻き付けられたシート材12に対して本発明のシート材密着装置1を用いた施工を行うようにしてもよい。
さらに、刷毛2bを金属製のワイヤーで構成することもできる。この場合、シート材密着装置1を、管路11の外周面に付着した錆落としとしても使用することができる。
さらに、基体2aの内周面に塗料を吐出する孔を設けた構成とすることもできる。この場合、刷毛2bに塗料を付着させて、シート材密着装置1を管路11の外周面に塗料を塗布する塗布工具としても使用することができる。
さらに、基体2aの内周面にカメラを取り付けた構成とすることもできる。この場合、カメラにより撮影した管路の外周面の画像から錆による腐食の割合を定量的に算出するなど、シート材密着装置1を管路11の外周面を点検する点検工具としても使用することができる。
1 シート材密着装置
2 押圧力付与部
2a 基体
2b 刷毛
3 連結部
4 支持枠
4a 背部
4b 上側の支持片
4c 下側の支持片
5 取っ手部
5a 第1ハンドル
5b 第2ハンドル
6 連結金具
7 支持ロッド
10 橋梁添架管路群
11 管路(部材)
12 シート材
13 橋梁
13a 橋桁
20 シート材巻き付け装置
21 取っ手
22 フレーム体
23 ストッパ片
24 駆動機構
24a 操作用取っ手
24b スライド体
25 ローラー
26 リール式ばね
30 シート材送り込み台座
31 台座本体
31a 挿通用スリット
32 位置決め機構
33 ガイド本体
34 取っ手
35 スポンジ
W 幅寸法
D 外径寸法

Claims (6)

  1. 断面が一様の部材の外周面にシート材を密着させるシート材密着装置であって、
    前記部材の外周面の半割り形状に対応した形状の内周面を有し、該内周面に硬度および長さが一様な刷毛を備えた押圧力付与部と、
    前記押圧力付与部を前記部材の長手方向に沿って移動させる操作力を付与するための取っ手部と、
    前記押圧力付与部と前記取っ手部とを連結する棒状の連結部と、を有することを特徴とするシート材密着装置。
  2. 前記押圧力付与部の内周面が半円筒面形状に形成されている、請求項1に記載のシート材密着装置。
  3. 前記連結部にコの字形状の支持枠が固定され、前記押圧力付与部の上下の開放端が前記支持枠により支持されている、請求項2に記載のシート材密着装置。
  4. 前記刷毛が多数のナイロンパイルで構成されている、請求項1〜3の何れか1項に記載のシート材密着装置。
  5. 前記刷毛が多数のポリプロピレン製の線材で構成されている、請求項1〜3の何れか1項に記載のシート材密着装置。
  6. 前記押圧力付与部の前記内周面に平行な方向の幅寸法および前記連結部の外径寸法が、多段に段組みされた多数の前記部材のうちの隣り合う一対の前記部材の間隔よりも小さい、請求項1〜5の何れか1項に記載のシート材密着装置。
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