JP5908295B2 - メントールを含む新規清涼菓子およびその製造方法 - Google Patents
メントールを含む新規清涼菓子およびその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5908295B2 JP5908295B2 JP2012022173A JP2012022173A JP5908295B2 JP 5908295 B2 JP5908295 B2 JP 5908295B2 JP 2012022173 A JP2012022173 A JP 2012022173A JP 2012022173 A JP2012022173 A JP 2012022173A JP 5908295 B2 JP5908295 B2 JP 5908295B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- menthol
- tablet
- product
- solution
- component
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Confectionery (AREA)
Description
このような性質を持ったメントールは、例えば、メントールを含む結晶性糖質粉末を打錠して打錠品を調製する際に、60℃程度の圧縮熱が発生し、メントールの一部が溶融する。その溶融したメントールは、打錠品の表面にしみ出て、その後圧縮熱がさめた際に時間経過とともに再結晶し、打錠品の表面または包装容器内で綿状または、針状結晶となる。
メントールを含む結晶性糖質粉末を打錠して打錠品を包装すると、包装内で温度変化により気化したメントールが再結晶することが知られている。
再結晶化した綿状あるいは針状のメントールの結晶は、菓子などの製品の見栄えを著しく損なうことが知られている。
本発明の第2の目的は、そのようなメントールを含む新規清涼菓子を容易に経済的に製造することができる製造方法を提供することである。
前記打錠品の外表面を含む表層近傍に局在して液状あるいは固体状の食用油脂成分が含有されており、そして前記打錠品に含まれるメントールのうち前記表層近傍に存在するメントールについては前記局在する食用油脂成分中に溶存して含有されていることを特徴とするメントールを含む新規清涼菓子である。
(1)結晶性糖質粉末を主成分とし、メントールを必須成分として含有する原料組成物を調製する。
(2)調製した原料組成物を造粒方式あるいは直打方式によって打錠して成型された錠剤からなる打錠品を調製する。
(3)調製した打錠品を、食用油脂成分からなる溶液中に浸漬して、打錠品中に前記溶液を必要量制御して浸透させる。
(4)工程(3)において前記溶液を浸透させた打錠品を取り出し、その表面に付着した前記溶液を除去する。
(5)工程(4)において打錠品の表面に付着した前記溶液を除去した打錠品を静置して、未だ表面に残留する前記溶液を打錠品の表層中に浸透させる。
(6)必要に応じて密封包装する。
前記打錠品の外表面を含む表層近傍に局在して液状あるいは固体状の食用油脂成分が含有されており、そして前記打錠品に含まれるメントールのうち前記表層近傍に存在するメントールについては前記局在する食用油脂成分中に溶存して含有されていることを特徴とするメントールを含む新規清涼菓子であり、
従来にない構成を有し、メントール含有量が全体の0.5〜3質量%であってもメントールの再結晶化を防止できる上、専用機を用いたりせず、煩雑な工程を経ることなく、容易に経済的に製造できるという顕著な効果を奏する。
専用機を用いたりせず、煩雑な工程を経ることなく、容易に経済的に製造できるという顕著な効果を奏する。
図1は本発明のメントールを含む新規清涼菓子の一実施形態の断面説明図である。
図1に示すように、結晶性糖質粉末を主成分とし、メントールを必須成分として含有する原料組成物の打錠品からなる、本発明のメントールを含む新規清涼菓子1は、その少なくとも外表面2を含む表層3に液状あるいは固体状の食用油脂成分4が含有されており、そして表層3に存在するメントール5は食用油脂成分4中に溶存して含有されていることを特徴とするものである。
図1中の6は、食用油脂成分4が含まれていない部分を示す。
後述するように、本発明においては、食用油脂成分4からなる溶液中に浸漬して、打錠品中に前記溶液を必要量制御して浸透させるが、本発明で使用する食用油脂成分4は、常温で液状のものでも、あるいは固体状のものでもよいので、例えば常温で液状の食用油脂成分4を使用した場合は、常温において浸透させることができ、浸透工程完了後は、少なくとも外表面2を含む表層3に含有されるメントール5は液状の食用油脂成分4中に溶解した状態にあることになる。
本発明においては、以上の状態をまとめて、メントール5が液状あるいは固体状の食用油脂成分4中に溶存した状態にあると定義する。
本発明のメントールを含む新規清涼菓子の製造方法は、下記の工程(1)〜(6)を含むことを特徴とする。
まず、工程(1)において、結晶性糖質粉末を主成分とし、メントールを必須成分として含有する原料組成物を調製する。結晶性糖質粉末を主成分とし、メントールを必須成分とする以外に、下記各成分の中から選択される成分を必要量配合して原料組成物とすることもできる。
どのような特徴を有する新規清涼菓子を製造するのかによって各成分の配合量は当然異なるものであり、望みの製品が得られるように予めテストするなどして決めることができる。
これらは単独で使用することもできるが、2つ以上の混合物を使用することもできる。
これらは単独で用いることもできるが、2つ以上を組み合わせて用いることもできる。
これらは単独で用いることもできるが、2つ以上を組み合わせて用いることもできる。
食用油脂成分は常温で液状のものでも、あるいは固体状のものでもよく、これらの2種以上の混合物であってもよい。
本発明の新規清涼菓子を次のようにして作った。
ソルビトールを基材とし、メントールを1.0%含むタブレットを常法にしたがって作成した。
常温で液状の食用油脂成分(理研ビタミン株式会社の商品アクターM−1:MCTオイル(Medium Chain Triglyceride:中鎖脂肪酸トリグリセライド。ココナツオイル、ヤシ油、牛乳、母乳などに含まれる炭素数6−12の脂肪酸からなるオイル)(以下、MCTオイルと称す)にタブレットを1秒間浸漬し、溶液から取り出し、その表面に付着した前記溶液を除去し、静置して、未だ表面に残留する溶液をタブレット中に浸透させた。
このタブレット中の表層にはMCTオイルがタブレット全体に対して1.0%含有されていた。
このタブレット50粒を容器に密封包装し、4℃で72時間保存し、タブレット表面にメントールの結晶が発生しないか目視で観察した。
このタブレットにはメントールの結晶が発生しなかった。
以上の結果を表1に示す。
このタブレットにもメントールの結晶が発生しなかった。
以上の結果を表2に示す。
ソルビトールを基材とし、メントールを1.5%含むタブレットを常法にしたがって作成した。
溶液中にタブレットを1秒間浸漬し、タブレット中の表層にMCTオイルをタブレット全体に対して1.0%含有した以外は実施例1と同様にしてタブレット表面にメントールの結晶が発生しないか目視で観察した。
このタブレットにはメントールの結晶が発生しなかった。
以上の結果を表1に示す。
このタブレットにもメントールの結晶が発生しなかった。
以上の結果を表2に示す。
ソルビトールを基材とし、メントールを2.0%含むタブレットを常法にしたがって作成した。
溶液中にタブレットを1秒間浸漬し、タブレット中の表層にMCTオイルをタブレット全体に対して1.0%含有した以外は実施例1と同様にしてタブレット表面にメントールの結晶が発生しないか観察した。
このタブレットにはメントールの結晶が発生しなかった。
以上の結果を表1に示す。
このタブレットにもメントールの結晶が発生しなかった。
以上の結果を表2に示す。
ソルビトールを基材とし、メントールを1.0%含むタブレットを常法にしたがって作成した。
溶液中にタブレットを3秒間浸漬し、タブレット中の表層にMCTオイルをタブレット全体に対して2.0%含有した以外は実施例1と同様にしてタブレット表面にメントールの結晶が発生しないか観察した。
このタブレットにはメントールの結晶が発生しなかった。
以上の結果を表1に示す。
このタブレットにもメントールの結晶が発生しなかった。
以上の結果を表2に示す。
ソルビトールを基材とし、メントールを1.5%含むタブレットを常法にしたがって作成した。
溶液中にタブレットを3秒間浸漬し、タブレット中の表層にMCTオイルをタブレット全体に対して2.0%含有した以外は実施例1と同様にしてタブレット表面にメントールの結晶が発生しないか観察した。
このタブレットにはメントールの結晶が発生しなかった。
以上の結果を表1に示す。
このタブレットにもメントールの結晶が発生しなかった。
以上の結果を表2に示す。
ソルビトールを基材とし、メントールを2.0%含むタブレットを常法にしたがって作成した。
溶液中にタブレットを3秒間浸漬し、タブレット中の表層にMCTオイルをタブレット全体に対して2.0%含有した以外は実施例1と同様にしてタブレット表面にメントールの結晶が発生しないか観察した。
このタブレットにはメントールの結晶が発生しなかった。
以上の結果を表1に示す。
このタブレットにもメントールの結晶が発生しなかった。
以上の結果を表2に示す。
ソルビトールを基材とし、メントールを1.0%含むタブレットを常法にしたがって作成した。
MCTオイル中に浸漬しなかった以外は実施例1と同様にしてタブレット表面にメントールの結晶が発生しないか観察した。
このタブレットには一部にメントールの結晶が発生した。
以上の結果を表1に示す。
以上の結果を表2に示す。
ソルビトールを基材とし、メントールを1.5%含むタブレットを常法にしたがって作成した。
MCTオイル中に浸漬しなかった以外は実施例1と同様にしてタブレット表面にメントールの結晶が発生しないか観察した。
このタブレットには全体的に著しくメントールの結晶が発生した。
以上の結果を表1に示す。
このタブレットにも全体的に著しくメントールの結晶が発生した。
以上の結果を表2に示す。
ソルビトールを基材とし、メントールを2.0%含むタブレットを常法にしたがって作成した。
MCTオイル中に浸漬しなかった以外は実施例1と同様にしてタブレット表面にメントールの結晶が発生しないか観察した。
このタブレットには全体的に著しくメントールの結晶が発生した。
以上の結果をまとめて表1に示す。
このタブレットにも全体的に著しくメントールの結晶が発生した。
以上の結果を表2に示す。
2 外表面
3 表層
4 食用油脂成分
5 メントール
6 食用油脂成分が含まれていない部分
Claims (2)
- 結晶性糖質粉末を主成分とし、メントールを必須成分として含有する原料組成物の打錠品からなるメントールの再結晶化を防止した清涼菓子であって、
前記打錠品の外表面を含む表層近傍に局在して液状あるいは固体状の食用油脂成分が含有されており、そして前記打錠品に含まれるメントールのうち前記表層近傍に存在するメントールについては前記局在する食用油脂成分中に溶存して含有されていることを特徴とするメントールを含む新規清涼菓子。 - 下記の工程(1)〜(6)を含むことを特徴とする請求項1記載のメントールを含む新規清涼菓子の製造方法。
(1)結晶性糖質粉末を主成分とし、メントールを必須成分として含有する原料組成物を調製する。
(2)調製した原料組成物を造粒方式あるいは直打方式によって打錠して成型された錠剤からなる打錠品を調製する。
(3)調製した打錠品を、食用油脂成分からなる溶液中に浸漬して、打錠品中に前記溶液を必要量制御して浸透させる。
(4)工程(3)において前記溶液を浸透させた打錠品を取り出し、その表面に付着した前記溶液を除去する。
(5)工程(4)において打錠品の表面に付着した前記溶液を除去した打錠品を静置して、未だ表面に残留する前記溶液を打錠品の表層中に浸透させる。
(6)必要に応じて密封包装する。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012022173A JP5908295B2 (ja) | 2012-02-03 | 2012-02-03 | メントールを含む新規清涼菓子およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012022173A JP5908295B2 (ja) | 2012-02-03 | 2012-02-03 | メントールを含む新規清涼菓子およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013158286A JP2013158286A (ja) | 2013-08-19 |
JP5908295B2 true JP5908295B2 (ja) | 2016-04-26 |
Family
ID=49171059
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012022173A Expired - Fee Related JP5908295B2 (ja) | 2012-02-03 | 2012-02-03 | メントールを含む新規清涼菓子およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5908295B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB201608943D0 (en) * | 2016-05-20 | 2016-07-06 | British American Tobacco Co | Capsule for tobacco industry product |
Family Cites Families (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0075540B1 (en) * | 1981-09-23 | 1986-10-22 | Ciba-Geigy Ag | A coated absorbant substrate or shaped article, containing a water-soluble and/or volatile active agent |
JP2933980B2 (ja) * | 1990-05-25 | 1999-08-16 | 大日本印刷株式会社 | ▲l▼―メントール含有食品の包装体 |
JP3094207B2 (ja) * | 1996-03-04 | 2000-10-03 | 江崎グリコ株式会社 | 顆粒及び錠菓 |
JP3148666B2 (ja) * | 1997-02-13 | 2001-03-19 | 日本化薬株式会社 | コーティング剤及びコーティングされた物質 |
JP3226214B2 (ja) * | 1997-02-14 | 2001-11-05 | 日本化薬株式会社 | コーティング剤及びコートした物質 |
JPH1150084A (ja) * | 1997-07-30 | 1999-02-23 | Nagaoka Jitsugyo Kk | 香気成分の揮散抑制方法 |
US20030070584A1 (en) * | 2001-05-15 | 2003-04-17 | Cynthia Gulian | Dip coating compositions containing cellulose ethers |
JP5054940B2 (ja) * | 2005-07-19 | 2012-10-24 | ロート製薬株式会社 | 錠剤組成物 |
JP5054966B2 (ja) * | 2006-12-20 | 2012-10-24 | ロート製薬株式会社 | 固形製剤 |
JP2010136701A (ja) * | 2008-12-15 | 2010-06-24 | Lion Corp | 錠菓及びその製造方法 |
-
2012
- 2012-02-03 JP JP2012022173A patent/JP5908295B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2013158286A (ja) | 2013-08-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5901617B2 (ja) | オルガノゲルを含む食品組成物 | |
JP5832781B2 (ja) | アイスコーティング用油脂組成物及びアイスコーティング用チョコレート | |
EP2869702B1 (en) | Confectionery product comprising agglomerated oil powder | |
EP3007564B1 (en) | Structured fat system | |
JP2007028951A (ja) | 新規な菓子およびその製法 | |
CN111132560B (zh) | 由非氢化油脂构成的三层结构胶囊及其制备方法 | |
TWI565423B (zh) | Impregnated puffed food and its manufacturing method | |
CN1901807A (zh) | 包衣的糖食 | |
JPH0198443A (ja) | 安定化した脂肪含有系およびその製造法 | |
JP6904956B2 (ja) | 注型用配合物とゼラチン製品を製造する方法 | |
CN1125902A (zh) | 改进的口香糖和糖果产品 | |
EP2651231B1 (en) | Heat tolerant lipid-based filling | |
JP2015519072A (ja) | 食用材料およびその製造 | |
JP4750162B2 (ja) | l−メントール含有乳化香料 | |
JP6631990B2 (ja) | 流動状油脂組成物 | |
JP5908295B2 (ja) | メントールを含む新規清涼菓子およびその製造方法 | |
JP4390678B2 (ja) | 流動状油脂組成物 | |
CN109907201A (zh) | 自悬浮爆爆珠及其制备方法、爆爆珠产品制备方法 | |
JP6204074B2 (ja) | アイシング用油脂組成物 | |
JP2010124745A (ja) | 糖衣した食品 | |
JP2013215171A (ja) | 魚肉加工食品用油脂組成物及び魚肉加工食品 | |
JP5233913B2 (ja) | キャンディ層を有する糖衣物およびその製造方法 | |
FR2995182A1 (fr) | Produit alimentaire, tel que le chocolat, comprenant de la matiere grasse et des microbulles de gaz pour limiter l'exsudation et le blanchiment gras. | |
JP2006129715A (ja) | 糖衣カプセルおよびその製造方法 | |
JP2018516582A (ja) | 菓子製品 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20141215 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20151026 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20151104 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20151225 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20160301 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20160323 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5908295 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |