JP5906990B2 - 人体模擬装置を用いた傷害値予測装置及び方法 - Google Patents

人体模擬装置を用いた傷害値予測装置及び方法 Download PDF

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本発明は、人体模擬装置を用いた傷害値予測装置及び方法に関する。
車両衝突時の乗員傷害を低減するため、従来は、例えば、下記特許文献1、2に示すような手法を用いて、乗員への傷害値を予測(評価)し、傷害値低減の検討を行っていた。
特開平8−240509号公報 特開2011−209285号公報
従来の手法では、乗員の大まかな部位、例えば、胸部、肩部、腰部等に対して、傷害値を予測し、その予測に基づいて、車両の衝撃吸収材等を最適化して、傷害値低減を図っていた。しかしながら、乗員の細部、例えば、腰部であれば腸骨、寛骨臼等に渡って傷害値を予測している例は無かった。
本発明は上記課題に鑑みなされたもので、乗員の細部に渡って傷害値を予測する人体模擬装置を用いた傷害値予測装置及び方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決する第1の発明に係る人体模擬装置を用いた傷害値予測装置は、
人体を模擬する人体模擬装置に衝撃を与える衝突部材と、
前記人体模擬装置を構成する1つの部位における所定の箇所に設けられ、前記衝突部材の衝撃により前記所定の箇所で生じる衝撃値を計測する衝撃値計測手段と、
前記1つの部位における体幹中心に設けられ、前記衝突部材の衝撃により生じる体幹中心の加速度を計測する体幹中心加速度計測手段と、
前記衝突部材を制御すると共に、前記衝撃値計測手段及び前記体幹中心加速度計測手段で検出された衝撃値及び体幹中心加速度に基づいて、所定の計算処理を行う制御手段とを有し、
前記制御手段は、
前記1つの部位を、前記衝突部材で衝撃を与える方向に垂直な面において、一定の間隔で格子状に複数のエリアに区分けし、
各エリア毎に前記衝突部材で一定の衝撃を与え、各エリアでの前記衝撃により生じる衝撃値及び体幹中心加速度を、全エリアに亘って検出し、
全エリアでの最大衝撃値を用いて、各エリアにおける衝撃感度を求めて、前記衝撃感度の分布を作成すると共に、全エリアでの最大体幹中心加速度を用いて、各エリアにおける体幹中心加速度感度を求めて、前記体幹中心加速度感度の分布を作成し、
作成した前記衝撃感度の分布及び前記体幹中心加速度感度の分布に基づいて、衝撃感度が低く、かつ、体幹中心加速度感度が高いエリアを抽出することを特徴とする。
上記課題を解決する第2の発明に係る人体模擬装置を用いた傷害値予測装置は、
上記第1の発明に記載の人体模擬装置を用いた傷害値予測装置において、
前記衝撃値計測手段は、前記衝突部材の衝撃により、前記所定の箇所で生じる荷重を計測する荷重計であることを特徴とする。
上記課題を解決する第3の発明に係る人体模擬装置を用いた傷害値予測装置は、
上記第1の発明に記載の人体模擬装置を用いた傷害値予測装置において、
前記衝撃値計測手段は、前記衝突部材の衝撃により、前記所定の箇所で生じる加速度を計測する加速度計であることを特徴とする。
上記課題を解決する第4の発明に係る人体模擬装置を用いた傷害値予測装置は、
上記第1の発明に記載の人体模擬装置を用いた傷害値予測装置において、
前記衝撃値計測手段は、前記衝突部材の衝撃により、前記所定の箇所で生じる変位量を計測する変位計であることを特徴とする。
上記課題を解決する第5の発明に係る人体模擬装置を用いた傷害値予測方法は、
人体を模擬する人体模擬装置を構成する1つの部位を、衝撃を与える方向に垂直な面において、一定の間隔で格子状に複数のエリアに区分けし、
各エリア毎に一定の衝撃を与え、前記1つの部位における所定の箇所に設けられた衝撃値計測手段と前記1つの部位における体幹中心に設けられた体幹中心加速度計測手段を用いて、各エリアでの前記衝撃により生じる衝撃値及び体幹中心加速度を、全エリアに亘って検出し、
全エリアでの最大衝撃値を用いて、各エリアにおける衝撃感度を求めて、前記衝撃感度の分布を作成すると共に、全エリアでの最大体幹中心加速度を用いて、各エリアにおける体幹中心加速度感度を求めて、前記体幹中心加速度感度の分布を作成し、
作成した前記衝撃感度の分布及び前記体幹中心加速度感度の分布に基づいて、衝撃感度が低く、かつ、体幹中心加速度感度が高いエリアを抽出することを特徴とする。
上記課題を解決する第6の発明に係る人体模擬装置を用いた傷害値予測方法は、
上記第5の発明に記載の人体模擬装置を用いた傷害値予測方法において、
前記衝撃値計測手段は、前記衝突部材の衝撃により、前記所定の箇所で生じる荷重を計測する荷重計であることを特徴とする。
上記課題を解決する第7の発明に係る人体模擬装置を用いた傷害値予測方法は、
上記第5の発明に記載の人体模擬装置を用いた傷害値予測方法において、
前記衝撃値計測手段は、前記衝突部材の衝撃により、前記所定の箇所で生じる加速度を計測する加速度計であることを特徴とする。
上記課題を解決する第8の発明に係る人体模擬装置を用いた傷害値予測方法は、
上記第5の発明に記載の人体模擬装置を用いた傷害値予測方法において、
前記衝撃値計測手段は、前記衝突部材の衝撃により、前記所定の箇所で生じる変位量を計測する変位計であることを特徴とする。
本発明によれば、人体模擬装置の1つの部位を複数のエリアに細分化し、全エリアについて、一定の衝撃による衝撃値と体幹中心加速度の感度分布を作成し、作成した衝撃感度の分布と体幹中心加速度感度の分布に基づいて、衝撃感度が低く、かつ、体幹中心加速度感度が高いエリアを抽出するので、乗員の細部について、傷害値が発生する傾向を予測し、分析することができる。その結果、乗員の細部に渡って、傷害値低減の対策を図ることが可能となる。
本発明に係る人体模擬装置を用いた傷害値予測装置を示す概略図である。 図1に示した人体模擬装置の腰部の構造を示す透視図である。 図1に示した人体模擬装置を用いた傷害値予測装置で実施する傷害値予測方法を説明するフローチャートである。 図1に示した人体模擬装置の腰部側面を示す側面図である。 図4に示した腰部側面を細分化した状態を示す図である。 図3に示したフローチャートにおいて求めた骨盤荷重感度を示す分布図である。 図3に示したフローチャートにおいて求めた骨盤中心加速度感度を示す分布図である。 図6に示した骨盤荷重感度の分布図及び図7に示した骨盤中心加速度感度の分布図に基づいて、腰部への傷害値低減を図ることができるエリアを示す評価分布図である。
以下、本発明に係る人体模擬装置を用いた傷害値予測装置及び方法の実施形態について、図1〜図8を参照して説明を行う。なお、ここでは、人体模擬装置を用い、傷害値予測装置により傷害値予測を行っているが、傷害値予測装置でもあるコンピュータにおいて、人体模擬装置自体をシミュレーションしても、同様に、傷害値予測を行うことが可能である。
(実施例1)
図1は、本実施例の人体模擬装置を用いた傷害値予測装置を示す概略図であり、図2は、図1に示した人体模擬装置の腰部の構造を示す透視図である。又、図3は、図1に示した人体模擬装置を用いた傷害値予測装置で実施する傷害値予測方法を説明するフローチャートである。又、図4は、図1に示した人体模擬装置の腰部側面を示す側面図であり、図5は、図4に示した腰部側面を細分化した状態を示す図である。又、図6、図7は、図3に示したフローチャートにおいて求めた骨盤荷重感度、骨盤中心加速度感度を示す分布図であり、図8は、図6に示した骨盤荷重感度の分布図及び図7に示した骨盤中心加速度感度の分布図に基づいて、腰部への傷害値低減を図ることができるエリアを示す評価分布図である。
本実施例では、人体を模擬し、車両衝突実験時のデータを出力するために使用する人体模擬装置、所謂、ダミー人形(以降、ダミーと呼ぶ。)10を用いている。ダミー10には、乗員の体型や衝突の形態(前面衝突、側面衝突等)に応じ、様々な種類があり、ダミー10の各部には、衝突時に乗員の骨や内臓等への傷害値を予測するため、計測器、例えば、加速度計、荷重計、変位計等が装着されている。
特に、本実施例では、乗員の胸部、肩部、腰部(大腿部含む)等の大まかな部位ではなく、乗員の各部位において細部に渡って傷害値を予測することを目的としている。例えば、腰部であれば、側突時には、骨盤を構成する腸骨や寛骨臼等を保護することが必要となるため、骨盤に相当する部位の傷害値を予測する必要がある。そのため、図2に示すような構造の腰部20を有するダミー10を用いて、傷害値を予測している。以降は、一例として、図2に示す腰部20を例にとって、説明を行う。
腰部の傷害値は、骨盤部分にダミーの体表面側から入力される衝撃値により評価される。具体的には、腸骨に相当する箇所及び寛骨臼に相当する箇所に入力される衝撃値の合計値により評価される。そのため、側面衝突時に腰部の傷害値を低減するためには、骨盤(腸骨、寛骨臼)に作用する衝撃値を低減させることが必要である。なお、衝撃値は、衝突時に骨盤(腸骨、寛骨臼)に相当する部位のダミーの体幹中心より体表面側(側面側)で生じる加速度や、変形量、荷重の大きさから求める(推定する)ことができるが、本実施例では、骨盤(腸骨、寛骨臼)の部位に入力される骨盤荷重を計測している。そして、本実施例のダミー10の腰部20には、骨盤25の寛骨臼26に相当する箇所に、当該箇所の荷重を計測する寛骨臼荷重計21(衝撃値計測手段)が設けられており、骨盤25の腸骨27に相当する箇所に、当該箇所の荷重を計測する腸骨荷重計22(衝撃値計測手段)が設けられおり、これらの荷重計の値から骨盤(腸骨、寛骨臼)に作用する衝撃値を算出することになる。
腰部の傷害値を低減するには、骨盤へ入力される衝撃値を低減することが効果的であることは言うまでも無いが、これだけでは十分では無い。骨盤への衝撃値をより効果的に低減するためには、腰部(骨盤)を加速して車室内側へ移動させることが必要である。つまり、腰部(骨盤)を侵入してくる車両のドア等から遠ざけることが効果的な手段となる。従って、腰部の傷害値をより効果的に低減するためには、骨盤へ入力される衝撃値を低減しつつ、腰部(骨盤)を車室内側へ移動させる(加速させる)必要がある。ここで、腰部(骨盤)を車室内側に移動させる(加速させる)ためには、ドアトリムやエアバッグ等で大腿部を含む腰部の部位を押す必要がある。しかしながら、腰部のどの部位を押すかによって、骨盤(腸骨、寛骨臼)に与える影響、即ち、骨盤に生じる衝撃値や骨盤の中心部分(体幹中心)の加速度が異なってくる。そのため、腰部エリアにおける骨盤衝撃値と骨盤中心加速度の発生傾向について把握をする必要がある。そして、骨盤(腸骨、寛骨臼)に対して作用する骨盤衝撃値が低く、かつ腰部(骨盤)の体幹中心に生じる骨盤中心加速度が大きい部位を把握することが腰部の傷害値をより効果的に低減するために必要である。
本実施例では、ダミー10の腰部20には、更に、骨盤25の中心部(体幹中心)に、骨盤の中心部(体幹中心)での加速度を計測する骨盤中心加速度計23(体幹中心加速度計測手段)が設けられており、この加速度計の計測値から骨盤の変位量を推定することになる。なお、寛骨臼荷重計21及び腸骨荷重計22は、体幹中心の骨盤中心加速度計23より体表面側に配置されることになる。又、衝撃値計測手段として、寛骨臼荷重計21と腸骨荷重計22を設けて骨盤荷重(寛骨臼荷重計21及び腸骨荷重計22の各々で計測された荷重の合計荷重)を計測しているが、荷重計に変えて加速度計や変位計を設け、体表面側で生じる加速度や変位量から衝撃値を推定するようにしても良い。
そして、本実施例においては、図1に示すように、コンピュータ(制御手段)30を用いて、インパクタ(衝突部材)31を制御して、後述するように、腰部20の多点に各々一定の衝撃を与え、その衝撃による荷重及び加速度を、寛骨臼荷重計21、腸骨荷重計22及び骨盤中心加速度計23を用いて検出し、所定の計算処理を行って、骨盤衝撃値を示す骨盤荷重及び骨盤中心加速度の発生傾向を求めるようにしている。
ここで、図3に示すフローチャートと共に、図4〜図8を参照して、本実施例の人体模擬装置を用いた傷害値予測装置で実施する傷害値予測方法を説明する。
(ステップS1〜S2)
図4、図5に示すように、腰部20の側面をある一定の間隔で(一定の面積で)格子状に区分けし、n個のエリアPiに細分化する。この細分化した面は、インパクタ31で衝撃を与える方向に垂直な面であり、Y方向に衝撃を与える場合には、XZ平面となる。ここで、nは整数、iはi=1〜nの整数であり、開始当初は、i=1である。なお、腰部20の側面を、l列×m行のエリアPjkに細分化してもよい。この場合、l、mは整数、jはj=1〜lの整数であり、kはk=1〜mの整数であり、開始当初は、j=1、k=1である。以降は、n個のエリアPiに細分化した場合について説明するが、l列×m行のエリアPjkに細分化した場合には、「i」を「jk」と読み替えればよい。
(ステップS3〜S5)
次に、細分化した1つのエリアPiに対し、側方からY方向にインパクタ31で一定の衝撃を与え、寛骨臼荷重計21及び腸骨荷重計22により骨盤衝撃値を示す骨盤荷重Fi(寛骨臼荷重計21及び腸骨荷重計22の各々で計測された荷重の合計荷重)を検出し、骨盤中心加速度計23により骨盤中心加速度Aiを検出する。その後、i=i+1とし、別のエリアPi+1に対しても、同様に、一定の衝撃を与えて、骨盤荷重Fi+1及び骨盤中心加速度Ai+1を検出し、これを、i=nとなるまで繰り返すことにより、全てのエリアPiで同じ手順を実施することになる。l列×m行のエリアPjkに細分化した場合には、各行の列について、j=j+1とし、j=lとなるまで同じ手順を繰り返し、これを、全行について、k=k+1とし、k=mとなるまで同じ手順を繰り返すことにより、全てのエリアPjkで同じ手順を実施する。
(ステップS6)
検出された骨盤荷重Fiの全エリアでの最大骨盤荷重Fmax(最大衝撃値)と、検出された骨盤中心加速度Aiの全エリアでの最大骨盤中心加速度Amaxとを用い、下記式により、各エリアPiにおける骨盤荷重感度SFi(骨盤衝撃感度)と骨盤中心加速度感度SAiとを算出する。そして、エリアPi毎に算出した骨盤荷重感度SFi及び骨盤中心加速度感度SAiにより、それらの感度分布を作成する。
SFi=Fi/Fmax
SAi=Ai/Amax
図6に示す分布図が、Y方向における骨盤荷重感度SFiの感度分布図であり、図7に示す分布図が、Y方向における骨盤中心加速度感度SAiの感度分布図である。図6に示すように、腰部20のY方向における骨盤荷重感度SFiは、腰部20の中央から後方にかけて高く、腰部20の前方は低い。一方、図7に示すように、腰部20のY方向における骨盤中心加速度感度SAiは、腰部20の中央から後方にかけて感度が高いのに加え、腰部20の前方でも比較的高いことが分かる。
なお、骨盤荷重感度SFiには、合計荷重を用いているが、荷重を合計する際、重み付けを行って合計荷重を求めてもよい。又、寛骨臼荷重計21及び腸骨荷重計22について、各々独立して、骨盤荷重感度SFiを求めるようにしてもよい。又、骨盤中心加速度感度SAiには、加速度の大きさを用いているが、時間に関する量、例えば、最大加速度に到達する時間などを含めて、骨盤中心加速度感度SAiを求めるようにしてもよい。
ここで、骨盤荷重感度SFiが高いとは、骨盤荷重(骨盤衝撃値)が発生し易いことを意味し、骨盤中心加速度感度SAiが高いとは、骨盤中心加速度が発生し易いことを意味する。従って、腰部20の中央から後方にかけては、入力(衝撃)に対し骨盤荷重(骨盤衝撃値)及び骨盤中心加速度が発生し易く、腰部20の前方は、入力に対し骨盤荷重(骨盤衝撃値)が発生し難いのに対し、骨盤中心加速度は発生し易い。
以上のことから、腰部20の前方のエリア、特に大腿部に相当する部位は、骨盤荷重(骨盤衝撃値)が発生し難く、骨盤中心加速度が発生し易いことが分かる。
(ステップS7)
図6に示す骨盤荷重感度SFiの感度分布図、図7に示す骨盤中心加速度感度SAiの感度分布図に基づいて、骨盤荷重感度SFiが低く(骨盤荷重が発生し難く)、且つ、骨盤中心加速度感度SAiが高い(骨盤中心加速度が発生し易い)エリアを抽出するため、それらを評価する評価分布図を作成する。例えば、図8に示す評価分布図では、各エリアPiにおける骨盤中心加速度感度SAiを骨盤荷重感度SFiで除算することにより、評価分布図を作成している。図8に示すような評価分布図を作成すると、評価分布図の評価値が低い箇所は、衝突時に傷害値が発生する可能性が高いことが予測できるため、この箇所への入力を低減するような、衝撃低減構造の提案が可能となる。一方、評価分布図の評価値が高い箇所は、衝突時に傷害値が発生する可能性が低いことが予測できるため、この箇所へエアバッグやドアトリムを当接させて乗員を拘束するような衝撃低減構造の提案が可能となる。
本実施例による評価結果によれば、腰部20の前方に位置する大腿部の評価値が高く、比較的衝撃耐性が高いことが予測できるので、乗員の腰部、特に、腸骨及び寛骨臼への衝撃値を低減させて乗員を拘束するために、乗員の大腿部を拘束することで、乗員を適切に保護する最適な構造、例えば、ドアトリムの最適な構造を提案することが可能となる。
このように、本実施例では、乗員を模擬したダミーの1つの部位に対し、その傷害値発生感度となる荷重感度(衝撃感度)及び体幹中心加速度感度の感度分布を作成することで、乗員の傷害値を各部位の細部に渡って予測することができる。この予測を基に、乗員への傷害値低減のため、乗員への最適な入力条件(衝撃条件)を検証することができ、その結果、乗員をより適切に保護する最適な構造を提案することが可能となる。
なお、本実施例では、一例として、側面衝突における乗員の腰部への傷害値について説明したが、側面衝突に限らず、前面衝突等にも適用可能であり、又、乗員の腰部に限らず、胸部、肩部等にも適用可能である。
本発明は、車両の乗員の傷害値予測に適用するものであり、この傷害値予測により、車両の衝撃吸収構造等の最適な構造を提案可能となる。
10 ダミー
20 腰部
21 寛骨臼荷重計(衝撃値計測手段)
22 腸骨荷重計(衝撃値計測手段)
23 骨盤中心加速度計(体幹中心加速度計測手段)
30 コンピュータ
31 インパクタ

Claims (8)

  1. 人体を模擬する人体模擬装置に衝撃を与える衝突部材と、
    前記人体模擬装置を構成する1つの部位における所定の箇所に設けられ、前記衝突部材の衝撃により前記所定の箇所で生じる衝撃値を計測する衝撃値計測手段と、
    前記1つの部位における体幹中心に設けられ、前記衝突部材の衝撃により生じる体幹中心の加速度を計測する体幹中心加速度計測手段と、
    前記衝突部材を制御すると共に、前記衝撃値計測手段及び前記体幹中心加速度計測手段で検出された衝撃値及び体幹中心加速度に基づいて、所定の計算処理を行う制御手段とを有し、
    前記制御手段は、
    前記1つの部位を、前記衝突部材で衝撃を与える方向に垂直な面において、一定の間隔で格子状に複数のエリアに区分けし、
    各エリア毎に前記衝突部材で一定の衝撃を与え、各エリアでの前記衝撃により生じる衝撃値及び体幹中心加速度を、全エリアに亘って検出し、
    全エリアでの最大衝撃値を用いて、各エリアにおける衝撃感度を求めて、前記衝撃感度の分布を作成すると共に、全エリアでの最大体幹中心加速度を用いて、各エリアにおける体幹中心加速度感度を求めて、前記体幹中心加速度感度の分布を作成し、
    作成した前記衝撃感度の分布及び前記体幹中心加速度感度の分布に基づいて、衝撃感度が低く、かつ、体幹中心加速度感度が高いエリアを抽出することを特徴とする人体模擬装置を用いた傷害値予測装置。
  2. 請求項1に記載の人体模擬装置を用いた傷害値予測装置において、
    前記衝撃値計測手段は、前記衝突部材の衝撃により、前記所定の箇所で生じる荷重を計測する荷重計であることを特徴とする人体模擬装置を用いた傷害値予測装置。
  3. 請求項1に記載の人体模擬装置を用いた傷害値予測装置において、
    前記衝撃値計測手段は、前記衝突部材の衝撃により、前記所定の箇所で生じる加速度を計測する加速度計であることを特徴とする人体模擬装置を用いた傷害値予測装置。
  4. 請求項1に記載の人体模擬装置を用いた傷害値予測装置において、
    前記衝撃値計測手段は、前記衝突部材の衝撃により、前記所定の箇所で生じる変位量を計測する変位計であることを特徴とする人体模擬装置を用いた傷害値予測装置。
  5. 人体を模擬する人体模擬装置を構成する1つの部位を、衝撃を与える方向に垂直な面において、一定の間隔で格子状に複数のエリアに区分けし、
    各エリア毎に一定の衝撃を与え、前記1つの部位における所定の箇所に設けられた衝撃値計測手段と前記1つの部位における体幹中心に設けられた体幹中心加速度計測手段を用いて、各エリアでの前記衝撃により生じる衝撃値及び体幹中心加速度を、全エリアに亘って検出し、
    全エリアでの最大衝撃値を用いて、各エリアにおける衝撃感度を求めて、前記衝撃感度の分布を作成すると共に、全エリアでの最大体幹中心加速度を用いて、各エリアにおける体幹中心加速度感度を求めて、前記体幹中心加速度感度の分布を作成し、
    作成した前記衝撃感度の分布及び前記体幹中心加速度感度の分布に基づいて、衝撃感度が低く、かつ、体幹中心加速度感度が高いエリアを抽出することを特徴とする人体模擬装置を用いた傷害値予測方法。
  6. 請求項5に記載の人体模擬装置を用いた傷害値予測方法において、
    前記衝撃値計測手段は、前記衝突部材の衝撃により、前記所定の箇所で生じる荷重を計測する荷重計であることを特徴とする人体模擬装置を用いた傷害値予測方法。
  7. 請求項5に記載の人体模擬装置を用いた傷害値予測方法において、
    前記衝撃値計測手段は、前記衝突部材の衝撃により、前記所定の箇所で生じる加速度を計測する加速度計であることを特徴とする人体模擬装置を用いた傷害値予測方法。
  8. 請求項5に記載の人体模擬装置を用いた傷害値予測方法において、
    前記衝撃値計測手段は、前記衝突部材の衝撃により、前記所定の箇所で生じる変位量を計測する変位計であることを特徴とする人体模擬装置を用いた傷害値予測方法。
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