JP5906830B2 - 光ファイバ用プリロールカセット及び温度分布測定システム - Google Patents

光ファイバ用プリロールカセット及び温度分布測定システム Download PDF

Info

Publication number
JP5906830B2
JP5906830B2 JP2012052849A JP2012052849A JP5906830B2 JP 5906830 B2 JP5906830 B2 JP 5906830B2 JP 2012052849 A JP2012052849 A JP 2012052849A JP 2012052849 A JP2012052849 A JP 2012052849A JP 5906830 B2 JP5906830 B2 JP 5906830B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bobbin
optical fiber
carriage
temperature distribution
roll cassette
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012052849A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013186041A (ja
Inventor
宇野 和史
和史 宇野
武井 文雄
文雄 武井
丈夫 笠嶋
丈夫 笠嶋
恭子 只木
恭子 只木
石鍋 稔
稔 石鍋
貴士 大城
貴士 大城
朱沙 宗
朱沙 宗
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP2012052849A priority Critical patent/JP5906830B2/ja
Publication of JP2013186041A publication Critical patent/JP2013186041A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5906830B2 publication Critical patent/JP5906830B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Measuring Temperature Or Quantity Of Heat (AREA)
  • Optical Transform (AREA)

Description

本発明は、光ファイバ用プリロールカセット及び温度分布測定システムに関する。
近年、各種工業分野において、光ファイバを用いて温度を測定する技術が使用されるようになった。例えば、データセンターでは、サーバが収納されたラックやラックが設置された室内の温度分布を光ファイバを用いて測定し、その測定結果に基づいて空調の最適化を図っている。
光ファイバによる温度測定では、空間分解能が低いため、近接した測定ポイントの温度を精度よく測定することは困難であるとされていた。そこで、本願発明者らは、特定の測定ポイントの温度を基準にし、伝達関数を用いてその他の測定ポイントの温度測定値を補正する温度測定方法を提案した(特許文献3等)。この方法によれば、光ファイバの長さ方向に沿って10cm〜数10cmの間隔で設定された測定ポイントの温度を精度よく検出することができる。また、本願発明者らは、データセンター内の光ファイバの敷設に適したプリロールカセットも提案している(特許文献4)。
特開平4−208825号公報 特開2009−265077号公報 特開2010−160081号公報 特開2010−250147号公報
光ファイバの敷設状態を容易に変更でき、変更後の測定ポイントの座標を容易に更新できる光ファイバ用プリロールカセット及びそのプリロールカセットを用いた温度分布測定システムを提供することを目的とする。
開示の技術の一観点によれば、台車と、前記台車の上に配置されて光ファイバが巻回される第1のボビン及び第2のボビンと、前記台車上に着脱自在に配置され、前記第1のボビン及び前記第2のボビンから引き出された光ファイバを巻回する第3のボビンとを有し、前記第1のボビン及び前記第2のボビンは前記台車の移動にともなって同一方向に回転し、前記台車の移動距離に相当する長さの光ファイバが前記第1のボビン又は前記第2のボビンに巻き取られ、それと同じ長さの光ファイバが前記第1のボビン及び前記第2のボビンと前記第3のボビンとの間を移動する光ファイバ用プリロールカセットが提供される。
開示の技術の他の一観点によれば、ガイド部材と、光ファイバの長さ方向の一部分が配置され、前記ガイド部材に沿って移動するプリロールカセットと、前記光ファイバの端部が接続された温度分布測定装置とを有し、前記プリロールカセットは、台車と、前記台車の上に配置されて光ファイバが巻回される第1のボビン及び第2のボビンと、前記台車上に着脱自在に配置され、前記第1のボビン及び前記第2のボビンから引き出された光ファイバを巻回する第3のボビンとを備え、前記第1のボビン及び前記第2のボビンは前記台車の移動にともなって同一方向に回転し、前記台車の移動距離に相当する長さの光ファイバが前記第1のボビン又は前記第2のボビンに巻き取られ、それと同じ長さの光ファイバが前記第1のボビン及び前記第2のボビンと前記第3のボビンとの間を移動する温度分布測定システムが提供される。
上記の光ファイバプリロールカセット及び温度分布測定システムによれば、光ファイバの敷設状態を容易に変更でき、変更後の測定ポイントの座標を容易に更新できる。
図1は、第1の実施形態に係る光ファイバ用プリロールカセットを示す斜視図である。 図2は、同じくそのプリロールカセットの側面図である。 図3は、同じくそのプリロールカセットの水平ボビンを示す分解図である。 図4は、第1の実施形態に係るプリロールカセットを栽培ハウス内に配置した温度分布測定システムの例を示す模式図である。 図5は、光ファイバを用いて各測定ポイントの温度を測定し、それらの測定ポイントのX座標及びY座標から2次元温度分布を求めた結果を示す図である。 図6は、第2の実施形態に係る温度分布測定システムを示す模式図である。
以下、実施形態について説明する前に、実施形態の理解を容易にするための予備的事項について説明する。
国際的な競争力を備えた次世代型農業の一環として、多段式空調ハウス栽培の導入が推進されている。多段式空調ハウス栽培では、ハウス内の照明や温度、及び培養液等を管理して植物を育成し、年間の収穫量を増やしている。
ところで、多段式空調ハウス栽培では、植物の育成の均一化のため、及び温度管理に要する燃料費を削減するために、ハウス内の温度分布を精度よく測定し、その測定結果に応じて空調設備を適切に稼働させることが望まれる。そこで、データセンターの温度管理に使用されている技術を用いて、光ファイバにより多段式空調ハウス栽培用のハウス(以下、「栽培ハウス」という)内の温度分布を測定することが考えられる。
しかし、単にデータセンターで使用されているプリロールカセットを用いて栽培ハウス内に光ファイバを敷設しただけでは、敷設した光ファイバが農作業の邪魔になることがある。また、育成する作物やハウスレイアウトによって、畦と通路との幅や苗木間の間隔等は一様ではない。このため、栽培ハウス内の温度管理に光ファイバを使用する場合、光ファイバの敷設状態を随時変更することが要求される。
温度管理に使用する場合、光ファイバは温度分布測定装置(Distributed Temperature Sensor:DTS)に接続される。光ファイバから出力される光を温度分布測定装置で信号処理することにより、光ファイバが敷設された空間の温度分布(2次元又は3次元空間の温度分布)を得ることができる。温度分布測定装置では、光ファイバの長さ方向に沿って設定された各測定ポイントの位置を、実際の測定ポイントの位置(例えば、XY直交座標又はXYZ直交座標上の位置:以下、「座標」という)と対応付けて記憶している。このため、光ファイバの敷設状態を変更すると、温度分布測定装置に記憶されている各測定ポイントの座標を更新する作業が必要になる。
しかし、例えば光ファイバの長さが1km、光ファイバの長さ方向に沿って設定された測定ポイントの間隔が10cmであるとすると、測定ポイントの数は10000となり、これだけの測定ポイントの座標を作業者が更新することは極めて困難である。
以下の実施形態では、光ファイバの敷設状態を容易に変更でき、変更後の測定ポイントの座標を容易に更新できる光ファイバ用プリロールカセット及びそのプリロールカセットを用いた温度分布測定システムについて説明する。
(第1の実施形態)
図1は第1の実施形態に係る光ファイバ用プリロールカセットを示す斜視図、図2は同じくそのプリロールカセットの側面図、図3は同じくそのプリロールカセットの水平ボビンを示す分解図である。また、図4は、第1の実施形態に係るプリロールカセットを栽培ハウス内に配置した温度分布測定システムの例を示す模式図である。
本実施形態に係るプリロールカセット10は、直線状のガイドレール21に沿って移動する台車11と、台車11の上に配置された2個の垂直ボビン12a,12bと、台車11から取り外し可能な水平ボビン13とを有する。ガイドレール21は、ガイド部材の一例である。
垂直ボビン12a,12bはいずれも円筒形の形状を有し、同一の大きさに形成されている。これらの垂直ボビン12a,12bは中心軸を垂直にし、台車11の上に相互に離隔して配置されている。また、垂直ボビン12a,12bは伝動ベルト14により連結されていて、同一方向に回転する。
本実施形態では、台車11の幅が40cm、長さが55cmであるとする。また、垂直ボビン12a,12bの直径は20cm、垂直ボビン12a,12b間の間隔は12cm、水平ボビン13の直径は12cmであるとする。更に、本実施形態では、光ファイバ20の長さ方向に沿って10cm毎に測定ポイントが設定され、温度分布測定装置30(図4参照)により各測定ポイントの温度を測定するものとする。なお、測定ポイントの間隔は、温度分布測定装置30によるラマン散乱光のサンプリング周波数に関係する。
図1,図2に示すように、台車11の下側には車輪15が設けられている。台車11がガイドレール21に沿って移動すると、車輪15の回転が歯車16a,16bを介して垂直ボビン12aに伝達され、垂直ボビン12a,12bが回転する。歯車16a,16bのギア比は、台車11の移動距離と、垂直ボビン12aが巻き取る又は垂直ボビン12aから巻き解かれる光ファイバ20の長さとが同じになるように設定されている。
水平ボビン13も円筒状に形成されており、中心軸を水平にして配置される。この水平ボビン13は、図3に示すようにベアリング13dを介して固定部13aと回転部13bとを中心軸方向に連結した構造を有する。
固定部13aの周面であって回転部13bに隣接する位置には、図1のように小径のプーリー13cが回転可能に取り付けられている。本実施形態では、このプーリー13aに光ファイバ20を引っ掛けて水平ボビン13に光ファイバ20を巻き付ける。なお、固定部13aの周面は滑らかであり、後述するように固定部13aに巻かれた光ファイバ20は固定部13aの周面を滑って移動することができる。
回転部13bの端部には歯車17aが設けられており、図1のように水平ボビン13を台車11の所定の位置に配置すると、歯車17aが台車11に設けられた歯車17bと噛み合う。歯車17bは伝動ベルト18により垂直ボビン12aと連結されており、垂直ボビン12aが回転するとそれにともなって回転部13bも回転する。歯車17a,17bのギア比は、台車11が図1中に矢印Aで示す方向に移動したときに垂直ボビン12aから回転部13bに繰り出される光ファイバ20の長さと、回転部13bに巻き取られる光ファイバ20の長さとが同じになるように設定されている。
光ファイバ20は、図1のように、垂直ボビン12a,12bにそれぞれ同じ方向に巻回される。垂直ボビン12a,12bに巻回された光ファイバ20の各測定ポイントの座標は殆ど同じであるので、それらの測定ポイントの温度は同じであると考えることができる。本実施形態では、垂直ボビン12a,12bに巻回された光ファイバ20により垂直ボビン12a,12bの位置の温度を検出し、その温度を基準にして他の測定ポイントの温度を補正する。そのために、垂直ボビン12a,12bには、垂直ボビン12a,12bの位置の温度を精度よく測定できる長さ、すなわち最小加熱長以上の長さの光ファイバ20を巻回する。
最小加熱長は、光ファイバ20のコアの屈折率と、光ファイバ20を通るレーザ光のパルス幅とに関係する(特許文献3参照)。本実施形態では、垂直ボビン12a,12bにそれぞれ2m分の光ファイバ20を巻回するものとする。
光ファイバ20は、垂直ボビン12a,12b間から水平ボビン13側に引き出され、水平ボビン13の周面に巻き取られる。水平ボビン13に光ファイバ20を巻き取るときには、垂直ボビン12a,12b間の光ファイバ20の中央部をプーリー13cに引っ掛けて、水平ボビン13を回転させる。このようにして水平ボビン13に光ファイバ20を巻き付けると、水平ボビン13の固定部13aと回転部13bとでは、光ファイバ20の巻き方向が逆になる。
なお、後述するように、台車11から水平ボビン13を外して光ファイバ20を敷設する際には、水平ボビン13を回転させて光ファイバ20を巻き解す。このとき、水平ボビン13の回転数がわかるように、水平ボビン13の回転数を自動的に計測する回転計を設けておくことが好ましい。水平ボビン13の直径は既知であるので、水平ボビン13の回転数から台車11と水平ボビン13との間の距離を計算により求めることができる。回転計の替りに水平ボビン13の縁部に目印を設け、水平ボビン13の回転数が作業者に容易にわかるようにしてもよい。
以下、図4を参照して、栽培ハウス内に光ファイバ20を敷設する方法と温度分布測定システムとについて説明する。ここでは、説明の便宜上、ガイドレール21に平行な方向をX方向、ガイドレール21に垂直な方向をY方向とする。
本実施形態に係る温度分布測定システムでは、図4に示すように、1本の光ファイバ20に複数のプリロールカセット10が取り付けられている。各プリロールカセット10の1台当たりの光ファイバ20の長さは同じであり、例えば40mに設定されている。光ファイバ20の端部は、温度分布測定装置30に接続されている。
また、本実施形態に係る温度分布測定システムでは、ガイドレール21に沿って一定の間隔で光センサ22が配置されている。それらの光センサ22の出力は温度分布測定装置30に伝達され、温度分布測定装置30では光センサ22の出力から各プリロールカセット10のX方向の位置を検出する。但し、光センサ22以外の方法でプリロールカセット10のX方向の位置を検出するようにしてもよい。
まず、水平ボビン13を台車11に載せた状態で台車11がガイドレール21に沿って図1中に矢印Aで示す方向(X方向)に移動する場合について説明する。
この場合、台車11の移動距離に対応する長さの光ファイバ20が垂直ボビン12aに巻き取られ、それと同じ長さの光ファイバ20が垂直ボビン12aから水平ボビン13に向けて繰り出される。
水平ボビン13では、回転部13bが垂直ボビン12aの回転に応じて回転し、垂直ボビン12aから繰り出された分の光ファイバ20を巻き取る。これと同時に、回転部13bの固定部13aに近い部分では、巻き取ったのと同じ長さの光ファイバ20が巻き解かれる。
一方、伝動ベルト14により垂直ボビン12aと垂直ボビン12bとが連結されているため、垂直ボビン12bは垂直ボビン12aと同じ方向に回転し、水平ボビン13側の光ファイバ20を垂直ボビン12b側に引っ張る引っ張り力が発生する。固定部13aの周面は滑らかであるので、垂直ボビン12bに引っ張り力が発生すると、回転部13bから巻き解かれた光ファイバ20はプーリー13cを介して固定部13a側に引っ張られ、固定部13aの周面を滑って移動した後、垂直ボビン12b側に移動する。
水平ボビン13から移動してきた光ファイバ20は垂直ボビン12bに巻き取られ、その巻き取られた分と同じ長さの光ファイバ20が垂直ボビン12bから図1中に矢印Bで示す方向に巻き解かれる。
つまり、プリロールカセット10がガイドレール21に沿って移動すると、光ファイバ20はプリロールカセット10に対し相対的に移動する。しかし、プリロールカセット13が移動しても、垂直ボビン12aで巻き取った光ファイバ20の長さ分だけ垂直ボビン12bから光ファイバ20が巻き解かれるため、プリロールカセット10の1台当たりの光ファイバ20の長さは変化しない。また、垂直ボビン12a,12b及び水平ボビン13の光ファイバ20の巻き数も変化しない。
このため、温度分布測定装置30では、各プリロールカセット10のX方向の位置がわかれば、光ファイバ20のどの部分がどのプリロールカセット10に配置されているのかがわかる。また、プリロールカセット10の各部のサイズや垂直ボビン12a,12b及び水平ボビン13の光ファイバ20の巻き数が既知であるので、光ファイバ10の長さ方向に一定の間隔で設定された測定ポイントのX方向の座標も、計算により求めることが可能である。
次に、光ファイバ20をY方向に延ばす場合について説明する。
上述したようにして台車11をガイドレール21に沿って移動し、所定の位置に配置した後、図4のように水平ボビン13をガイドレール21に垂直な方向(Y方向)に移動させて、栽培ハウス内に光ファイバ20を敷設する。
このとき、水平ボビン13を回転させて水平ボビン13の周面から光ファイバ20を巻き解く。水平ボビン13に回転計や目印が設けられている場合、水平ボビン13の回転数が容易にわかる。作業者は、水平ボビン13を栽培ハウス内の所定の位置に配置した後、温度分布測定装置30に各プリロールカセット10の水平ボビン13の回転数を入力する。この入力された数値から、温度分布測定装置30はプリロールカセット10毎に、台車11から水平ボビン13までの距離を計算する。台車11から水平ボビン13までの距離を作業者が測定し、温度分布測定装置30に入力するようにしてもよい。
このようにして各プリロールカセット10のX方向の位置と各プリロールカセット10の台車11から水平ボビン13までの距離とが判明すると、温度分布測定装置30では光ファイバ20のどの部分がどこに配置されているのかがわかる。温度分布測定装置30は、光ファイバ20の長さ方向に沿って一定の間隔で設定された各測定ポイントのX座標及びY座標を計算により求め、内部に記憶する。
その後、温度分布測定装置30は、一定の時間毎に光ファイバ20にレーザパルスを出射し、光ファイバ20内で発生したラマン散乱光(ストークス光及び反ストークス光)を受光して、光ファイバ20の長さ方向の各測定ポイントの温度を検出する。そして、内部に記憶された各測定ポイントのX座標及びY座標を参照し、栽培ハウス内の2次元温度分布を算出する。
この場合、前述したように、垂直ボビン12a,12bに巻回された光ファイバ20の測定ポイントの温度は同じであるとみなすことができる。また、水平ボビン13に光ファイバ20が巻回されている場合、その水平ボビン13に巻回された光ファイバ20の測定ポイントの温度は同じであるとみなすことができる。温度分布測定装置30は、これらの測定ポイントの温度を基準として、他の測定ポイントの測定温度を補正する。
図5は、光ファイバを用いて各測定ポイントの温度を測定し、それらの測定ポイントのX座標及びY座標から2次元温度分布を求めた結果を示す図である。この図5は、相互に隣接する3つの測定ポイントにより形成される三角形で測定空間を分割し、各測定ポイントの温度及び三角形の重心点の温度を計算して描画したものである。本実施形態によれば、この図5のように、光ファイバを敷設した場所の2次元温度分布をリアルタイムに取得することができる。
なお、2次元温度分布を描画する際に図4のように水平ロール13を台車11の上に配置したままのプリロールカセット10がある場合、そのプリロールカセット10の位置がわかるので、その位置を描画対象から外すことが好ましい。温度分布を実測していない領域を描画対象から外す処理を行わないと、実測していない領域の温度を補間処理してしまうので、2次元温度分布に大きな誤差が含まれるおそれがある。
上述したように、本実施形態では、プリロールカセット10をX方向に移動し、水平ボビン13をY方向に移動して栽培ハウス内に光ファイバ20を敷設するので、状況に応じて光ファイバ20の敷設状態を容易に変更することができる。
また、本実施形態では、光ファイバ20の敷設状態を変更しても、作業者は水平ボビン13の回転数を温度分布測定装置30に入力するだけでよく、各測定ポイントの座標は温度分布測定装置30が自動的に更新する。このため、作業者の負担が少ない。
更に、本実施形態では、栽培ハウス内の温度分布を精度よくリアルタイムに測定することができるので、その測定結果に基づいて空調の最適化を図ることができる。これにより、植物の育成の均一化、及び温度管理に要する燃料費の削減という効果を奏する。
なお、本実施形態では栽培ハウス内の温度分布を測定する場合について説明したが、開示した技術は栽培ハウス以外の施設等の温度分布測定に使用することもできる。
(第2の実施形態)
農作物、医薬品及び工業原料等を保管する倉庫では、倉庫内の温度を精密に管理することが要求されることがある。このような用途に適用できる温度分布測定システムについて、以下に説明する。
図6は、第2の実施形態に係る温度分布測定システムを示す模式図である。なお、図6ではプリロールカセット10の垂直ボビン12a,12b及び水平ボビン13のみを図示しているが、各プリロールカセット10は図1に示す構造を有している。
本実施形態では、図6のように一方向(X方向)に延びる複数のガイドレール21が高さ方向(Z方向)に並べられて配置されている。また、各ガイドレール21に沿って複数のプリロールカセット10が配置されており、それらのプリロールカセット10は光ファイバ20により接続されている。
つまり、本実施形態では、図1,図3に示す1本のガイドレール21と、複数のプリロールカセット10と、1本の光ファイバ20とにより1つの測定ユニットを構成し、複数の測定ユニットを高さ方向に配置した構造を有する。
各光ファイバ20の端部は温度分布測定装置30に接続されている。また、第1の実施形態と同様に、各ガイドレール21に沿って一定の間隔で光センサ22が配置されている。それらの光センサ22から出力される信号から、温度分布測定装置30は各プリロールカセット10のX方向の位置を検出する。
測定空間に光ファイバ20を敷設するときは、プリロールカセット10の台車11(図1参照)から水平ボビン13を取り外し、ガイドレール21に対し垂直方向に移動する。このとき、作業者は水平ボビン13に設けられた回転計や目印により水平ボビンの13の回転数を調べ、温度分布測定装置30に入力する。
温度分布測定装置30は、光センサ22の出力及び水平ボビン13の回転数から光ファイバ20の各測定ポイントの座標を計算する。その後、温度分布測定装置30は、一定の時間毎に光ファイバ20にレーザパルスを出射し、光ファイバ20内で発生したラマン散乱光を受光して、各測定ポイントの温度を検出する。そして、その測定結果に基づいて、測定空間内の3次元温度分布を算出する。
このように、本実施形態ではガイドレール21とそのガイドレール21に沿って移動する複数のプリロールカセット10とを高さ方向に複数配置することで、測定空間の3次元温度分布を得ることができる。この3次元温度分布は、測定空間内の空気の温度分布をリアルタイムに反映したものである。この3次元温度分布に基づいて空調の最適化を図ることにより、倉庫等の施設内の温度を精密に管理することができるとともに、空調に要するエネルギーを削減することができる。
なお、図6に示す例では3組の測定ユニットのそれぞれに個別に光ファイバ20が設けられているが、1本の長尺の光ファイバが複数の測定ユニットを順番に通るようにしてもよい。
以上の諸実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)台車と、
前記台車の上に配置されて光ファイバが巻回される第1のボビン及び第2のボビンと、
前記台車上に着脱自在に配置され、前記第1のボビン及び前記第2のボビンから引き出された光ファイバを巻回する第3のボビンとを有し、
前記第1のボビン及び前記第2のボビンは前記台車の移動にともなって同一方向に回転することを特徴とする光ファイバ用プリロールカセット。
(付記2)前記台車上に前記第3のボビンを配置すると、前記第3のボビンは前記第1のボビン及び前記第2のボビンに同期して回転することを特徴とする付記1に記載の光ファイバ用プリロールカセット。
(付記3)前記第1のボビン及び前記第2のボビンには、前記光ファイバのコアの屈折率と前記光ファイバを通る光のパルス幅とにより決まる最小加熱長以上の長さの光ファイバが巻回されていることを特徴とする付記1又は2に記載の光ファイバ用プリロールカセット。
(付記4)前記台車が移動すると、前記台車の移動距離に相当する長さの光ファイバが前記第1のボビン又は前記第2のボビンに巻き取られ、それと同じ長さの光ファイバが前記第1のボビン及び前記第2のボビンと前記第3のボビンとの間を移動することを特徴とする付記1乃至3のいずれか1項に記載の光ファイバ用プリロールカセット。
(付記5)ガイド部材と、
光ファイバの長さ方向の一部分が配置され、前記ガイド部材に沿って移動するプリロールカセットと、
前記光ファイバの端部が接続された温度分布測定装置とを有し、
前記プリロールカセットは、
台車と、
前記台車の上に配置されて光ファイバが巻回される第1のボビン及び第2のボビンと、
前記台車上に着脱自在に配置され、前記第1のボビン及び前記第2のボビンから引き出された光ファイバを巻回する第3のボビンとを備え、
前記第1のボビン及び前記第2のボビンは前記台車の移動にともなって同一方向に回転することを特徴とする温度分布測定システム。
(付記6)前記温度分布測定装置は、前記台車の位置と、前記台車から前記第3のボビンまでの距離とから、前記光ファイバの長さ方向に一定の間隔で設定された測定ポイントの座標を算出することを特徴とする付記5に記載の温度分布測定システム。
(付記7)1本の光ファイバに対し、前記プリロールカセットが複数取り付けられていることを特徴とする付記5又は6に記載の温度分布測定システム。
(付記8)前記温度分布測定装置は前記光ファイバ内で発生するラマン散乱光を検出し、前記光ファイバが敷設された空間の2次元又は3次元温度分布を取得することを特徴とする付記5乃至7のいずれか1項に記載の温度分布測定システム。
(付記9)前記ガイド部材及び前記プリロールカセットが高さ方向に複数配置され、
前記光ファイバは測定空間内に立体的に敷設されていることを特徴とする付記5乃至8のいずれか1項に記載の温度分布測定システム。
10…プリロールカセット、11…台車、12a,12b…垂直ボビン、13…水平ボビン、13a…固定部、13b…回転部、13c…プーリー、13d…ベアリング、14,18…伝動ベルト、15…車輪、16a,16b,17a,17b…歯車、20…光ファイバ、21…ガイドレール22…光センサ、30…温度分布測定装置。

Claims (4)

  1. 台車と、
    前記台車の上に配置されて光ファイバが巻回される第1のボビン及び第2のボビンと、
    前記台車上に着脱自在に配置され、前記第1のボビン及び前記第2のボビンから引き出された光ファイバを巻回する第3のボビンとを有し、
    前記第1のボビン及び前記第2のボビンは前記台車の移動にともなって同一方向に回転し、前記台車の移動距離に相当する長さの光ファイバが前記第1のボビン又は前記第2のボビンに巻き取られ、それと同じ長さの光ファイバが前記第1のボビン及び前記第2のボビンと前記第3のボビンとの間を移動することを特徴とする光ファイバ用プリロールカセット。
  2. 前記第1のボビン及び前記第2のボビンには、前記光ファイバのコアの屈折率と前記光ファイバを通る光のパルス幅とにより決まる最小加熱長以上の長さの光ファイバが巻回されていることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ用プリロールカセット。
  3. ガイド部材と、
    光ファイバの長さ方向の一部分が配置され、前記ガイド部材に沿って移動するプリロールカセットと、
    前記光ファイバの端部が接続された温度分布測定装置とを有し、
    前記プリロールカセットは、
    台車と、
    前記台車の上に配置されて光ファイバが巻回される第1のボビン及び第2のボビンと、
    前記台車上に着脱自在に配置され、前記第1のボビン及び前記第2のボビンから引き出された光ファイバを巻回する第3のボビンとを備え、
    前記第1のボビン及び前記第2のボビンは前記台車の移動にともなって同一方向に回転し、前記台車の移動距離に相当する長さの光ファイバが前記第1のボビン又は前記第2のボビンに巻き取られ、それと同じ長さの光ファイバが前記第1のボビン及び前記第2のボビンと前記第3のボビンとの間を移動することを特徴とする温度分布測定システム。
  4. 前記温度分布測定装置は、前記台車の位置と、前記台車から前記第3のボビンまでの距離とから、前記光ファイバの長さ方向に一定の間隔で設定された測定ポイントの座標を算出することを特徴とする請求項3に記載の温度分布測定システム。
JP2012052849A 2012-03-09 2012-03-09 光ファイバ用プリロールカセット及び温度分布測定システム Active JP5906830B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012052849A JP5906830B2 (ja) 2012-03-09 2012-03-09 光ファイバ用プリロールカセット及び温度分布測定システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012052849A JP5906830B2 (ja) 2012-03-09 2012-03-09 光ファイバ用プリロールカセット及び温度分布測定システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013186041A JP2013186041A (ja) 2013-09-19
JP5906830B2 true JP5906830B2 (ja) 2016-04-20

Family

ID=49387575

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012052849A Active JP5906830B2 (ja) 2012-03-09 2012-03-09 光ファイバ用プリロールカセット及び温度分布測定システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5906830B2 (ja)

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0420823A (ja) * 1990-05-15 1992-01-24 Kyowa Electron Instr Co Ltd 軸部発熱温度計測装置
JPH07109446B2 (ja) * 1990-09-27 1995-11-22 アンリツ株式会社 光ファイバ敷設装置
JPH0537819U (ja) * 1991-10-22 1993-05-21 日立電線株式会社 自動フアイバ巻取装置
JP3416501B2 (ja) * 1998-01-13 2003-06-16 三菱重工業株式会社 歪み計測装置
JP2000046528A (ja) * 1998-07-27 2000-02-18 Fujikura Ltd 光ファイバセンサを用いた歪み計測方法
JP2002006145A (ja) * 2000-06-26 2002-01-09 Sumitomo Electric Ind Ltd 光ファイバ端末処理装置と処理方法
JP4831470B2 (ja) * 2006-01-25 2011-12-07 株式会社Ihi 壁面移動装置
JP5205850B2 (ja) * 2007-08-01 2013-06-05 株式会社大林組 遮水層の損傷検知システム及び損傷検知方法、並びに貯水構造物
JP2010060955A (ja) * 2008-09-05 2010-03-18 Seibu Denki Kogyo Kk 宅内光配線器
JP5343679B2 (ja) * 2009-04-17 2013-11-13 富士通株式会社 光ファイバプリロールアセンブリ、光ファイバプリロールカセット及び温度測定方法
JP5477208B2 (ja) * 2010-07-15 2014-04-23 富士通株式会社 空調管理システム及び空調管理方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013186041A (ja) 2013-09-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN104755892B (zh) 温度测定系统以及异常检测方法
EP3234667B1 (en) Dissimilar cores in multicore optical fiber for strain and temperature separation
CN102365536B (zh) 温度测定系统以及温度测定方法
FI76048C (fi) Automatisk styranordning foer en upplindningsmaskin.
CN106687401A (zh) 线材卷取装置
CN104733829B (zh) 一种天文望远镜用索驱动系统
CN106217838B (zh) 碳纤维缠绕张力模块化控制系统及控制方法
CN204374118U (zh) 一种光杠杆法测量金属线膨胀系数的装置
JP2013521080A5 (ja)
JP5906830B2 (ja) 光ファイバ用プリロールカセット及び温度分布測定システム
CN106643603A (zh) 一种用于船用电缆精确切割及测量的智能装置
CN203706231U (zh) 柔性卷盘材料二维码识读设备
CN103733037B (zh) 温度分布测定装置以及温度分布测定方法
ES2057926T3 (es) Dispositivo para la medicion de la longitud de un producto textil filiforme.
CN103900620A (zh) 一种连续制造光纤传感器的装置及方法
CN105293175A (zh) 一种用于线缆排线系统中的收线装置
DE602006020528D1 (de) Verfahren und Vorrichtung zum Wickeln von Garn und so hergestelltes Garnbündel
IT201600075876A1 (it) Dispositivo per la lavorazione di fili o filati di fibre tessili.
CN108474591A (zh) 用于太阳能接收器装置的操纵系统
CN107438750B (zh) 用于测量长轮廓的方法和设备
JP5821712B2 (ja) 温度分布測定システム及び光ファイバの敷設方法
CN104089474A (zh) 一种旋转窑焚烧炉的温度监控装置
KR20200056224A (ko) 환경 및 생육정보 측정 시스템
JP5668226B2 (ja) 光電式エンコーダ
JP2021038963A (ja) 監視用湿度計測システムおよび監視用湿度計測方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141112

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150825

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150908

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151019

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160223

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160307

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5906830

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150