JP5906548B1 - 足漕ぎ式三輪型車椅子 - Google Patents

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Abstract

【課題】着座者の前方落下を防止でき、しかも車椅子への乗り降りに不便となることがなく、操舵部材の位置変更を簡単に行うことが可能な足漕ぎ式三輪型車椅子を提供する。【解決手段】座部7の前方に対して進出及び退避するように椅子フレーム2に回動可能に取り付けられ、一方向への回動によって座部よりも高い位置で座部7の前方を横切るように進出して着座者の前方落下を防止する一方、他方向への回動によって座部7の前方から退避して着座者の座部7への乗り降りを許容する落下防止フレーム5と、前記落下防止フレームに左右方向へのスライド移動調整可能に設けられ、前記前輪4を左右に操舵する操舵部材6とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、ペダルへの足漕ぎ操作によって自走する足漕ぎ式三輪型車椅子に関し、特に、乗車している身障者による車椅子の方向転換操作を容易にすると共に、車椅子への乗車時の安全性を向上させることが可能な足漕ぎ式三輪型車椅子に関する。
足に障害を持つ身障者のリハビリテーションのためや脳障害患者の足のリハビリ訓練等のために、足漕ぎ式の車椅子が開発されている。特許文献1及び2には、足漕ぎのためのペダルを備え、ペダルを足漕ぎ操作することにより車輪が回転して自走する車椅子が記載されている。
特許文献1記載の車椅子は、ペダルの回転を左右の後輪に伝達することにより自走する構造となっており、特許文献2記載の車椅子は、ペダルの回転を左右の前輪に伝達することにより自走する構造となっている。いずれにおいても、ペダルへの足漕ぎは身障者等が椅子フレームに支持された座部に着座した姿勢で行うものである。
又、車椅子の方向転換のための操舵について、特許文献1記載の車椅子では、椅子フレームの前側の左右のいずれか一方に操舵輪を垂直状に取り付け、着座者が操舵輪を回転させることにより操舵リンクを介して前輪を転舵させることにより行っている。特許文献2記載の車椅子では、操作レバーが立設した操作円盤を椅子フレームの前側の左右いずれか一方に取り付け、操作レバーを水平面上で揺動することにより後輪を左右に転舵させることにより行っている
特開2003−199795号公報 特開2010−259517号公報
従来の足漕ぎ式の車椅子では、座部へ着座している身障者等の着座者は、椅子フレームの左右のサイドフレームによって車椅子の左右への落下を阻止されるが、座部の前方へ落下することがある。このためロッドやフレームを別途、座部の前方に位置するように椅子フレームに取り付けることが考えられるが、この場合には、これらのロッドやフレームが邪魔になって車椅子への乗り降りが不便となる問題がある。
又、足漕ぎ式で自走する従来の車椅子では、操舵を行うための操舵輪や操作レバー等の操舵部材を椅子フレームの左右の一方側に取り付けている。これらの操舵輪や操作レバー等の操舵部材は、半身麻痺が残っている身障者の場合に対応するため、取り付け位置を左右で変更することが可能となっている。しかしながら、この変更は操舵部材を一旦、椅子フレームから取り外し、取り外した操舵部材を移し替え、その後に椅子フレームにねじ等によって固定する作業が必要であり、取り付け位置の変更作業が面倒となる問題がある。このような面倒な作業は、身障者にとって酷な負担となっており、実用的でないものとなっている。
本発明は、このような従来の足漕ぎ式の車椅子の問題点を考慮してなされたものであり、着座者の前方落下を防止でき、しかも車椅子への乗り降りに不便となることがなく、操舵部材の位置変更を簡単に行うことが可能な足漕ぎ式三輪型車椅子を提供することを目的とする。
本発明の足漕ぎ式三輪型車椅子は、座部を支持する椅子フレームの後側の左右に2つの後輪が回転可能に取り付けられ、前記椅子フレームの前側から前方に延びた前輪用アームにペダルが足漕ぎ可能に取り付けられると共に1つの前輪が回転可能に取り付けられており、前記ペダルへの足漕ぎ操作によって前記後輪が回転して自走する足漕ぎ式三輪型車椅子であって、
前記座部の前方に対して進出及び退避するように前記椅子フレームに回動可能に取り付けられ、一方向への回動によって前記座部よりも高い位置で座部の前方を横切るように進出して着座者の前方落下を防止する一方、他方向への回動によって座部の前方から退避して着座者の座部への乗り降りを許容する落下防止フレームと、
前記落下防止フレームに左右方向へのスライド移動調整可能に設けられ、前記前輪を左右に操舵する操舵部材とを備え、前記落下防止フレームは、横フレームと横フレームの両端部に設けられた長さが異なる左右の縦フレームとからなり、前記左右の縦フレームのそれぞれが前記椅子フレームの前端部分の左右に取り付けられたポストに挿入されることにより前記横フレームが前記座部の前方を横切り、
前記操舵部材は前記横フレームにスライド可能に設けられた操舵ディスクと、この操舵ディスクに回動可能に取り付けられた操舵ハンドルと、この操舵ハンドルと前記前輪とを連結するボーディングワイヤ型ケーブルからなる2本の操舵伝達ケーブルとを備え、前記操舵伝達ケーブルは前記操舵ディスクのスライドに応じて変位してスライド量を吸収する弛み部分が長さ方向の中間部分に設けられていることを特徴とする。
この場合、前記前輪は、前記椅子フレームの前輪用アームに左右揺動可能に取り付けられた前輪支持ブラケットに回転可能に取り付けられ、前記ボーディングワイヤ型ケーブルからなる2本の操舵伝達ケーブルのそれぞれは、アウターチューブとアウターチューブ内に摺動可能に挿入されたインナーワイヤからなり、前記アウターチューブのそれぞれの一端が前記操舵ディスクに連結され、他端が前記前輪用アームに連結され、前記インナーワイヤのそれぞれの一端が前記操舵ハンドルのヒンジ軸を跨ぐように操舵ハンドルに連結され、他端が前記前輪を跨ぐように前記前輪支持ブラケットに連結されていることが好ましい。
本発明の足漕ぎ式三輪型車椅子によれば、落下防止フレームが座部の前方に対して進出及び退避可能に椅子フレームに取り付けられており、落下防止フレームの進出で着座者の前方落下を防止することができ、落下防止フレームの退避で座部への乗り降りを許容するから着座者の前方落下を防止できると共に、車椅子へ簡単に乗り降りすることができる。
又、落下防止フレームは横フレームと横フレームの両端部の左右の縦フレームとを備えており、左右の縦フレームが椅子フレームの前端部分の左右に取り付けられたポストに挿入されることにより、落下防止フレームが椅子フレームに支持される。このように左右の縦フレームが椅子フレームのポストに挿入されて支持される構造では、落下防止フレームが強固に椅子フレームに支持されるため、不用意に椅子フレームから外れることがなく、着座者の落下防止を安定して行うことができる。
落下防止フレームを座部の前方に進出及び退避させる場合は、落下防止フレームをポストから引き上げて長さの短い縦フレームだけをポストから引き出し、長さの長い縦フレームを中心に旋回させることにより容易に行うことができるため操作性が向上する。
本発明では、操舵部材が落下防止フレームをスライド移動することにより、左右の位置調整ができるため、操舵部材の取り外し、取り付けを行うことなく、スライドさせるだけでその位置変更を簡単に行うことができる。このため身障者への負担を軽減することができる。
又、本発明の操舵部材は、操舵ハンドルと前輪とを連結するボーディングワイヤ型ケーブルからなる操舵伝達ケーブルを備えていると共に、この操舵伝達ケーブルには長さ方向の中間部分に弛み部分が設けられ、この弛み部分が操舵ディスクのスライドに応じて変位して操舵ディスクのスライド量を吸収して補償する。従って、操舵ディスクをスライドさせても前輪が不用意に操舵されることがなくなるため、操舵ディスクのスライド操作を自由に行うことができ操作性が向上する。
本発明の一実施形態の足漕ぎ式三輪型車椅子を示す正面図である。 足漕ぎ式三輪型車椅子の平面図である。 足漕ぎ式三輪型車椅子の正面図である。 足漕ぎ式三輪型車椅子の背面図である。 操舵伝達ケーブルの一例を示す側面図である。 座部前傾部材の一例を示す側面図である。 サスペンション部材の別例を示す側面図である。 足漕ぎ部材の一例を示す側面からの断面図である。
図1〜図5に本発明の一実施形態の足漕ぎ式三輪型車椅子1を示す。足漕ぎ式三輪型車椅子1(以下、車椅子1)は、椅子フレーム2と、左右2つの後輪3と、1つの前輪4と、落下防止フレーム5と、操舵部材6とを備えている。
椅子フレーム2は、パイプが四角形に組み付けられたメインフレーム10と、メインフレーム10の左右から立ち上がった左右のサイドフレーム11と、メインフレーム10の後部から立ち上がってそれぞれのサイドフレーム11の端部が連結される左右のバックフレーム12とによって形成されている。メインフレーム10は、着座者が座る座部7を支持する。左右のバックフレーム12は図4に示すように、上下の連結フレーム13が掛け渡されることにより連結されている。連結フレーム13は背もたれ部8を背面から受け止めて支持する。左右のバックフレーム12の上端部は、介助者が車椅子1を操作するための介助者ハンドル31となっており(図1参照)、介助者ハンドル31には、介助者ブレーキレバー32が併設されている。なお、左右のサイドフレーム11にはアームレスト14が取り付けられる。
椅子フレーム2の後側には左右2つの後輪3が回転可能に取り付けられる。図1に示すように、メインフレーム10の後部には車軸ブラケット15が垂れ下がっており、この車軸ブラケット15に車軸16が掛け渡され、車軸16の両端部にそれぞれの後輪3が連結されている。この実施形態の車椅子1は、後輪3が回転することによりフロア上や道路上を自走するようになっている。又、車椅子1の停止は車軸16に設けたディスクブレーキによって行われる。
椅子フレーム2のメインフレーム10における左右の長さ方向の中央部分には前輪用アーム9が取り付けられている。前輪用アーム9はメインフレーム10の中央部分から前方に延びており、これにより前輪用アーム9は椅子フレーム2の前側から前方に延びるように設けられている。図1に示すように、前輪用アーム9はメインフレーム10から水平状となって延びる第1アーム21と、第1アーム21の前端部分に垂直方向に延びるように設けられた第2アーム22とによって形成されている。
前輪用アーム9の第1アーム21の左右両側には2つのペダルアーム23が回転可能に取り付けられており、それぞれのペダルアーム23の端部にペダル24が取り付けられている。ペダル24は座部7に着座した着座者によって足漕ぎ操作されるものであり、ペダル24への足漕ぎ操作によって後輪3が回転し、この回転により車椅子1が自走する。ペダル24の回転を後輪3の車軸16に伝達するため、ペダルアーム23の連結部分にはギヤが設けられると共に後輪3の車軸16にギヤが設けられており、これらのギヤにチェーンが無端状に掛け渡されている。図1において、符号25はメインフレーム10の長さ方向に沿って配置された下面開放のチェーンボックスであり、このチェーンボックス25内に上述したギヤ及びチェーンが配置されている。
前輪用アーム9の第2アーム22には前輪4が取り付けられる。前輪4は第2アーム22の下端部に取り付けられた前輪支持ブラケット26に回転可能に取り付けられている。前輪支持ブラケット26は正面から見て下端が開口されたコ字形に形成されており、この前輪支持ブラケット26に前輪4の前輪軸4a(図1及び図3参照)が挿通されて支持されることにより前輪4が前輪支持ブラケット4に取り付けられる。このような構造では、前輪支持ブラケット26は前輪4を跨いだ状態となる。
前輪支持ブラケット26は後述する操舵部材6の操舵伝達ケーブル46によって連結されており、操舵部材6への操作によって第2アーム22に対し左右に揺動する。これにより図2に示すように前輪4が左右に揺動して車椅子1の進行方向の操舵が行われる。
図3に示すように落下防止フレーム5は、パイプを縦型コ字形に屈曲することにより形成されている。すなわち、落下防止フレーム5は水平方向に延びる横フレーム35と、横フレーム35の両端部から垂直方向に屈曲した左右の縦フレーム36とによって形成されている。左右の縦フレーム36は長さが異なっており、例えば、図3における右側の縦フレーム36が長く、左側の縦フレーム36が短くなっている。落下防止フレーム5は図1及び図2に示すように、メインフレーム10(椅子フレーム2)の前端部分に設けられている。これにより落下防止フレーム5が座部7の前方に配置される。
落下防止フレーム5は座部7の前方に対して進出及び退避するように椅子フレーム2に回動可能に取り付けられる。この実施形態では、図1及び図3に示すようにメインフレーム10(椅子フレーム2)の前端部分に左右のポスト37が取り付けられており、この左右のポスト37に左右のそれぞれの縦フレーム36が落とし込みにより挿入される。この挿入により落下防止フレーム5が座部2の前方で起立状となって支持される。落下防止フレーム5の起立状態では、図1及び図3に示すように落下防止フレーム5(横フレーム35)が座部7よりも高い位置で座部7の前方を横切るため、座部7に着座している身障者等の着座者が座部7から前方に落下することを防止することができる。これにより着座時の安全性を確保することができる。
このように左右の縦フレーム36が椅子フレーム2のポスト37に挿入されて支持される構造では、落下防止フレーム5を強固に椅子フレーム2に支持することができる。このため、例えば、特開2013−85716号公報の掴まりバーのような不安定な支持状態となることがなく、落下防止フレーム5が不用意に椅子フレームから外れることがなくなり、着座者の落下防止を安定して行うことができる。
この実施形態において、縦フレーム36がポスト37に落とし込まれた図3の状態から、落下防止フレーム5をポスト37から引き上げる。そして、長さの短い縦フレーム36(例えば、左側の縦フレーム36)だけをポスト37から引き出し、長さの長い縦フレーム36(例えば、右側の縦フレーム36)がポスト37に差し込まれた状態で長さの長い縦フレーム36を中心に全体を旋回させる。このことにより、落下防止フレーム5を座部7の前方に対して進出及び退避させることができる。そして、落下防止フレーム5が座部7から退避することにより、座部7の前方が開放されるため、着座者の座部7への乗り降りを行うことができ、乗り降りを簡単に行うことができ便利となる。又、着座者が座部7に乗り込んだ後は、左右の縦フレーム36をポスト37に落とし込むことにより、落下防止フレーム5の横フレーム35が座部7の前方を横切った起立状態となるため、着座者の前方落下を防止することができる。このような落下防止フレーム5の旋回及びポスト37からの引き上げや落とし込みは操作が容易であり、操作性が向上するメリットがある。
操舵部材6は図3に示すように、落下防止フレーム5の横フレーム35に取り付けられている。操舵部材6は図1に示す円形ディスク状の操舵ディスク41と、操舵ディスク41に取り付けられた操舵ハンドル42と、図5に示す操舵伝達ケーブル44とによって形成されている。
操舵ディスク41はスライドブラケット45によって落下防止フレーム5の横フレーム35に左右方向へ移動可能に取り付けられており、これにより操舵部材6の全体が落下防止フレーム5に対し左右方向へスライド可能となっている。このスライドにより、図3に示すように、操舵部材6の落下防止フレーム5に対する左右位置を調整することができる。この調整後、ねじやフック等によって操舵部材6の位置を固定する。
このような構造では、操舵部材6を落下防止フレーム5の左右にスライド移動させるだけで操舵部材6の位置調整ができる。このため、操舵部材6を取り外し、位置調整を行った後に再度取り付けを行う必要がなく、その位置変更を簡単に行うことができる。このため身障者への負担を軽減することができる。
操舵ハンドル42は車椅子1の前後方向に沿って回動操作可能となるように操舵ディスク41に取り付けられている。操舵ハンドル42の回動はヒンジ軸46を中心に行われるものであり、ヒンジ軸46の両側には2つの連結ピン47a、47bがヒンジ軸46を跨ぐように設けられている。操作ハンドル42が回動操作されると、ヒンジ軸46を跨いだ連結ピン47a、47bはヒンジ軸46を中心にした円周上を反対方向に移動する。かかる操舵ハンドル42の回動が操舵伝達ケーブル44を介して前輪4に伝達され、前輪4が左右に操舵される。例えば、操舵ハンドル42を前側に回動させると前輪4が右方向への転舵し、後側に回動させると前輪4が左方向に転舵する。なお、これに限らず、操舵ハンドル42は車椅子1の左右方向に沿って回動操作可能とし、操作ハンドル42を右側に回動させると前輪4が右方向に転舵し、左側に回動させると前輪4が左方向に転舵するようにしても良い。
操舵伝達ケーブル44は2本が用いられる。図5(a)は2本の操舵伝達ケーブル44(44a、44b)を示す。それぞれの操舵伝達ケーブル44a、44bは、アウターチューブ48a、48bとアウターチューブ48a、48bのそれぞれの摺動可能に挿入されたインナーワイヤ49a、49bとによって形成されている。これにより2本の操舵伝達ケーブル44(44a、44b)はボーディングワイヤ型ケーブルによって形成されるものである。図5(a)において、符号27はブレーキ伝達ケーブルであり、操舵伝達ケーブル44と同様に、アウターチューブ及びアウターチューブに摺動可能に挿入されたインナーケーブルからなるボーディングワイヤ型ケーブルが用いられている。ブレーキ伝達ケーブル27は操舵ハンドル42に取り付けられたブレーキレバー43と後輪3を停止させるディスクブレーキとの間を連結するものである。
操舵伝達ケーブル44は操舵ハンドル42の回動操作を前輪4に伝達するものである。この伝達のための操舵伝達ケーブル44の連結を説明する。2本の操舵伝達ケーブル44a、44bのアウターチューブ48a、48bのそれぞれの一端は図1に示すように、操舵ディスク41に連結される。アウターチューブ48a、48bの他端は、図示を省略するが、前輪支持ブラケット26が取り付けられる前輪用アーム9(前輪用アーム9の第2アーム22)に連結される。これに対し、2本の操舵伝達ケーブル44a、44bのインナーワイヤ49a、49bのそれぞれの一端は、操舵ハンドル42のヒンジ軸46を跨いだ連結ピン47a、47bに連結される。これによりインナーワイヤ49a、49bのそれぞれの一端はヒンジ軸46を跨ぐように操舵ハンドル42に連結される。インナーワイヤ49a、49bの他端は図3に示すように、前輪4を支持する前輪支持ブラケット26に連結される。この連結にあっては、一方のインナーワイヤ49aが前輪支持ブラケット26の左側に位置し、他方のインナーワイヤ49bが前輪支持ブラケット26の右側に位置するように行われる。これによりインナーワイヤ49a、49bの他端は前輪4を跨ぐように前輪支持ブラケット26に連結される。
以上の連結構造により、操舵ハンドル42と前輪支持ブラケット26とが2本の操舵伝達ケーブル44によって連結される。この連結構造では、操舵ハンドル42を回動すると、インナーワイヤ49a、49bがアウターチューブ48a、48b内を摺動して前輪支持ブラケット26をその対応方向に揺動させる。このため、前輪4が同方向に揺動して前輪4を転舵することができる。
この実施形態において、ブレーキ伝達ケーブル27を含めた2本の操舵伝達ケーブル44(44a、44b)には、図5(b)で示すように、弛み部分40が設けられるものである。
図5(a)で示すように、ブレーキ伝達ケーブル27を含めた2本の操舵伝達ケーブル44(44a、44b)は、長さ方向の複数箇所にテープ28が巻回されることによりテープ28によって束ねられる。この束ね状態で図5(b)で示すようにケーブルケース29内にセットされる。ケーブルケース29は図1、図2、図3に示すように、座部7の片方の横側に配置されるが、これに限らず座部7の下面に配置しても良い。ケーブルケース29内において、ブレーキ伝達ケーブル27を含めた束ね状態の2本の操舵伝達ケーブル44(44a、44b)は折り返され、この折り返しによって折り返し部分に弛み部分40(図示例では、2箇所の弛み部分40)が長さ方向の中間部分に設けられる。
上述したように、ブレーキ伝達ケーブル27を含めた2本の操舵伝達ケーブル44(44a、44b)は操舵ハンドル42又は操舵ディスク41に一端が連結されているため、操舵ディスク41を落下防止フレーム5に沿って左右方向にスライドさせると、ブレーキ伝達ケーブル27を含めた束ね状態の2本の操舵伝達ケーブル44(44a、44b)に引っ張り力又は反対の押し力が作用する。これらの力によって弛み部分40が操舵ディスク41のスライド量に応じて鎖線のように変位するため、ブレーキ伝達ケーブル27を含めた束ね状態の2本の操舵伝達ケーブル44(44a、44b)は全体が移動(変位)して操舵ディスク41のスライド量を吸収する。これにより操舵ディスク41をスライドさせても、そのスライド量を補償することができるため、操舵ディスク41の任意の位置で操舵ハンドル42を操作させて前輪4を転舵させることが可能となる。なお、ブレーキ伝達ケーブル27を含めた束ね状態の2本の操舵伝達ケーブル44(44a、44b)を回転自由な回転板に巻回させ、回転板への巻回部分を弛み部分40としても同様に作用することができる。
図示を省略するが、操舵ディスク41に戻しばねが取り付け、操舵ハンドル42の回動操作に基づく操舵ディスク41の回転を自動的に復帰させる用にしても良い。これにより、操舵操作を簡単に行うことができる。戻しばねとしては、同じばね力の2つのばねを操舵ディスク41を中心とした反対側に対向して設けることにより構成することができる。これに限らず、同じばね力を有し且つ巻き方向が逆となっている2つのねじりばねを操舵ディスク41の中心軸に巻き付け、端部を操舵ディスク41に係止して構成しても良い。
この実施形態の車椅子1は座部7の後側を下方から押し上げて座部7を前傾させる座部前傾部材51を備えている。座部前傾部材51は図1に示すように、座部7の下面の後側に位置するように椅子フレーム2のメインフレーム10に取り付けられている。座部前傾部材51は車椅子1の上下方向に延びたスクリュージャッキ52と、スクリュージャッキ52と連結されており、スクリュージャッキ52を伸縮させるために回転操作される操作ハンドル53とを備えている。スクリュージャッキ52の上部には、図4に示すように左右2つの押し上げヘッド55が連結プレート56による連結状態で取り付けられ、この押し上げヘッド55が座部7の下面に当接している。この場合、それぞれの押し上げヘッド55には緩衝ばね54が取り付けられている。操作ハンドル53は椅子フレーム2の後部に位置するように取り付けられており、介助者による回転操作が行われる。通常はスクリュージャッキ52が短縮状態となっており、座部7は水平位置となっている。操作ハンドル53を回転させるとスクリュージャッキ52が伸長し、この伸長によりスクリュージャッキ52に連結された押し上げヘッド55が座部7の後側を押し上げるように作用する。これにより座部7の後側が押し上げられて座部7が前傾状態となる。このような前傾状態では、着座者が座部7から容易に立ち上がることができ、着座者が車椅子1から降りる際の補助を行うことができる。このため身障者の降車が楽になる。
図6は座部前傾部材51の別例を示す。符号57は座部7の下方に位置するように椅子フレーム2に取り付けられた油圧、空気圧等のジャッキであり、伸縮するピストン58が座部7の下面に当接している。ジャッキ57が作動してピストン58が伸長すると座部7は前端部分のヒンジ軸59を中心に押し上げられるため、水平状態から前傾状態に移行することができる。これにより着座者の降車が楽になる。この場合、ジャッキ57には着座者用操作レバー61及び介助者用操作レバー62が連結されており、これらの操作レバー61、62の操作によりピストン58の伸縮が行われる。これにより座部7の前傾姿勢を着座者側及び介助者側の双方で行うことができる。なお、これらの操作レバー61、62はジャッキ57に対して着脱自在とすることにより不要な場合は省くことができる。又、着座者用操作レバー61又は介助者用操作レバー62の双方を設けることなく、いずれか一方を設けるようにしても良い。
図7は座部7に対してサスペンション部材65を設けた実施形態を示す。サスペンション部材65は雲形状にプレス成形された板ばねによって形成されており、後輪3を連結する車軸16が挿通した筒ケーシング66にブラケット67を介して取り付けられている。板ばねからなるサスペンション部材65は座部7の下面に弾性的に接触しており、座部7を弾性的に支承するようになっている。このようなサスペンション部材65を設けることにより、車椅子1が段差や凸凹面を走行する際の衝撃を吸収することができる。これにより座部7への着座者への衝撃を緩和することができ、乗り心地が向上する。
図8はペダル24に適用される足漕ぎ部材71を示す。足漕ぎ部材71はペダル24側の取付体72と、取付体72に取り付けられた靴体73とによって形成されている。靴体73は着座者の足74が挿入されることにより着座者が履くものである。取付体72はゴム等の弾性体により中空状に形成されている。この取付体72の中空部分を広げてペダル24を挿入することにより、取付体72が弾性力によってペダル24に取り付けられる。この取付状態では靴体73がペダル24と一体となるため、ペダル24から足が離れることがなくペダル24への足漕ぎ操作を確実に行うことができる。
図8において、符号75は、靴部材のつま先部分の内部に埋設された鉄板等からなる保護板である。保護板75を設けることにより靴体75の強度を補強することができ、足の保護を行うことができる。符号76は靴体73を履いた時に足に巻き付けられる面ファスナー等の固定用テープであり、固定用テープ76を巻き付けることにより靴体73からの外れ止めを行うことができる。
1 足漕ぎ式三輪型車椅子
2 椅子フレーム
3 後輪
4 前輪
5 落下防止フレーム
6 操舵部材
7 座部
9 前輪用アーム
16 車軸
24 ペダル
41 操舵ディスク
42 操舵ハンドル
44 操舵伝達ケーブル
46 ヒンジ軸
47a、47b 連結ピン
48a、48b アウターチューブ
49a、49b インナーワイヤ

Claims (2)

  1. 座部を支持する椅子フレームの後側の左右に2つの後輪が回転可能に取り付けられ、前記椅子フレームの前側から前方に延びた前輪用アームにペダルが足漕ぎ可能に取り付けられると共に1つの前輪が回転可能に取り付けられており、前記ペダルへの足漕ぎ操作によって前記後輪が回転して自走する足漕ぎ式三輪型車椅子であって、
    前記座部の前方に対して進出及び退避するように前記椅子フレームに回動可能に取り付けられ、一方向への回動によって前記座部よりも高い位置で座部の前方を横切るように進出して着座者の前方落下を防止する一方、他方向への回動によって座部の前方から退避して着座者の座部への乗り降りを許容する落下防止フレームと、
    前記落下防止フレームに左右方向へのスライド移動調整可能に設けられ、前記前輪を左右に操舵する操舵部材とを備え、
    前記落下防止フレームは、横フレームと横フレームの両端部に設けられた長さが異なる左右の縦フレームとからなり、前記左右の縦フレームのそれぞれが前記椅子フレームの前端部分の左右に取り付けられたポストに挿入されることにより前記横フレームが前記座部の前方を横切り、
    前記操舵部材は、前記横フレームにスライド可能に設けられた操舵ディスクと、この操舵ディスクに回動可能に取り付けられた操舵ハンドルと、この操舵ハンドルと前記前輪とを連結するボーディングワイヤ型ケーブルからなる2本の操舵伝達ケーブルとを備え、前記操舵伝達ケーブルは前記操舵ディスクのスライドに応じて変位して同ディスクのスライド量を吸収する弛み部分が長さ方向の中間部分に設けられていることを特徴とする足漕ぎ式三輪型車椅子。
  2. 請求項1記載の足漕ぎ式三輪型車椅子であって、
    前記前輪は、前記椅子フレームの前輪用アームに左右揺動可能に取り付けられた前輪支持ブラケットに回転可能に取り付けられ、
    前記ボーディングワイヤ型ケーブルからなる2本の操舵伝達ケーブルのそれぞれは、アウターチューブとアウターチューブ内に摺動可能に挿入されたインナーワイヤからなり、
    前記アウターチューブのそれぞれの一端が前記操舵ディスクに連結され、他端が前記前輪用アームに連結され、前記インナーワイヤのそれぞれの一端が前記操舵ハンドルのヒンジ軸を跨ぐように操舵ハンドルに連結され、他端が前記前輪を跨ぐように前記前輪支持ブラケットに連結されていることを特徴とする足漕ぎ式三輪型車椅子。
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