JP5905536B2 - 遊技台 - Google Patents

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Description

本発明は、弾球遊技機(パチンコ機)や回胴遊技機(スロットマシン)に代表される遊技台に関する。
従来、遊技台の一つとして、例えば、スロットマシンが知られている。このスロットマシンは、所定の数の遊技媒体を使用し、かつスタートレバーが操作されることで、複数ある役の中から内部当選役を決定する抽選を行うとともに、複数あるリールを回転させ、決定された内部当選役とストップボタンの操作結果に基づいてリールを停止させ、停止されたリールの態様によって入賞した判定された役に応じた利益を付与するように構成されており、この一連の処理を主制御部が行うように構成されている。
また、このようなスロットマシンは、主制御部とは別に、利益の獲得を容易にするための特典の大部分を管理する副制御部を備えており、これらの通信は、セキュリティを向上させる観点から、主制御部から副制御部への通信のみに限定されている。
ところで、これらのスロットマシンでは、遊技の興趣を向上させるため、上記の特典の付与に関するものであって遊技者が認識可能な示唆制御を、主制御部や副制御部を用いて行うものが存在する(例えば、特許文献1)。
特開2011−182902号公報
しかし、この示唆制御を主制御部で行う場合には、主制御部が副制御部の状態を知ることができないために、副制御部の状態に応じて行うことが困難となり、遊技の興趣を向上させるに至らない。
さらに、この示唆制御を主制御部および副制御部のいずれで行う場合であっても、この示唆制御の実行にあたって前兆期間を設けると、この前兆期間に示唆制御の実行が決定される場合が発生し、実行が決定された示唆制御を適切に行うことが困難となり、遊技の興趣を向上させるに至らない。
本発明は上記のような問題に鑑みてなされたものであり、特典の付与に関するものであって遊技者が認識可能な示唆制御によって遊技の興趣を向上させることができる遊技台を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の遊技台は、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリールと、
回転中の前記複数のリールを個別に停止させるために操作されるストップボタンと、
遊技の進行を制御する主制御手段と、
前記主制御手段と一方向通信で接続されたものであって、前記主制御手段から送信された情報に基づいて遊技の演出を制御する副制御手段と、
を備え、停止された前記複数のリールの態様に応じた利益を付与し、該利益の獲得を容易にする特典を付与可能に構成された遊技台であって、
前記主制御手段は、
前記特典の付与に関する演出を行わせる制御として第一の示唆制御および該第一の示唆制御よりも有利な第二の示唆制御を行うことが可能であり、
第一の条件が充足された場合には、所定の期間が経過したことに基づいて前記第一の示唆制御を行
前記第一の条件とは異なる第二の条件が少なくとも充足されたことに基づいて前記第二の示唆制御を行うものであって
前記所定の期間において前記第二の条件が充足された場合には、前記第一の示唆制御が行われる予定であったタイミングで前記第二の示唆制御を行うものであり、
前記副制御手段は、
前記第一の条件が充足されたことに基づいて複数種類のシナリオから一のシナリオを選択し、選択された該一のシナリオに従って前記所定の期間における演出を行わせるものであって、
前記所定の期間において前記第二の条件が充足された場合であっても、前記第一の条件が充足されたことに基づいて選択された前記一のシナリオに従って前記所定の期間における演出を行わせるものであることを特徴とする。
本発明によれば、特典の付与に関するものであって遊技者が認識可能な示唆制御によって遊技の興趣を向上させることができる遊技台を提供することができる。
スロットマシン100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。 入賞ラインの一例を示す図である。 制御部の回路ブロック図である。 各リールに施された図柄の配列を平面的に展開して示す図である。 入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組み合わせ、各入賞役の作動または払出を示す図である。 (a)は、スロットマシン100の遊技状態の遷移図であり、(b)は、特別遊技状態におけるメイン状態の遷移図である。 各遊技状態における入賞役の抽選テーブルを示す図である。 スロットマシン100のAT状態の遷移図である。 主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。 主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。 図9に示す入賞役内部抽選処理(ステップS109)の流れを示すフローチャートである。 図11に示す疑似遊技準備処理(ステップS1007)の流れを示すフローチャートである。 図9に示すリール回転開始処理(ステップS113)の流れを示すフローチャートである。 図13における疑似遊技実行処理(ステップS1107)の流れを示すフローチャートである。 図9に示す遊技状態制御処理(ステップS121)の流れを示すフローチャートである。 図15に示すメイン実行フラグ設定処理(ステップS1403)の流れを示すフローチャートである。 図15に示すメイン前兆フラグ設定処理(ステップS1407)の流れを示すフローチャートである。 (a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートであり、(b)は、(a)のコマンド受付時処理のフローチャートであり、(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。 図18に示す演出制御処理(ステップS309)の流れを示すフローチャートである。 図19に示す通常状態内部当選コマンド受付時処理(ステップS3005)の流れを示すフローチャートである。 図19に示すAT状態内部当選コマンド受付時処理(ステップS3007)の流れを示すフローチャートである。 図21に示すAT状態1内部当選コマンド受付時処理(ステップS3203)の流れを示すフローチャートである。 図22に示す前兆短縮抽選処理(ステップS3305)の流れを示すフローチャートである。 図21に示すAT状態2内部当選コマンド受付時処理(ステップS3205)の流れを示すフローチャートである。 図24に示す疑似種別保留処理(ステップS3513)の流れを示すフローチャートである。 図24に示す疑似種別予約処理(ステップS3517)の流れを示すフローチャートである。 図19に示す通常状態遊技状態更新コマンド受付時処理(ステップS3013)の流れを示すフローチャートである。 図19に示すAT状態遊技状態更新コマンド受付時処理(ステップS3015)の流れを示すフローチャートである。 図28に示すAT状態1遊技状態更新コマンド受付時処理(ステップS3905)の流れを示すフローチャートである。 図28に示す前兆短縮実行処理(ステップS3A05)の流れを示すフローチャートである。 図28に示すAT状態2遊技状態更新コマンド受付時処理(ステップS3909)の流れを示すフローチャートである。 (a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートであり、(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートであり、(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートであり、(d)は、第2副制御部500の画像制御処理のフローチャートである。 (a)は、メイン前兆ゲーム数の決定確率を表で示した図であり、(b)は、疑似種別毎の停止データの決定確率を表で示した図である。 疑似種別1〜4で選択される停止データによる停止態様の一例を示す図である。 疑似種別5で選択される停止データによる停止態様の一例を示す図である。 AT2前兆ゲーム数の短縮の有無を比較した図である。 AT2前兆ゲーム数を短縮した場合の演出の流れを示す図である。 本実施形態とは前兆短縮後のAT状態2の移行タイミングが異なる変形例を示す図である。 本実施形態および図38の変形例について前兆短縮の概念を示す図である。 疑似種別保留の流れの具体例を示す図である。 本実施形態における疑似種別の保留によって生じる問題を示す図である。 図41による問題点を解決する変形例を示す図である。 図42に示す変形例の概念を示す図である。 疑似種別と停止データの関係を示す図である。
以下、図面を用いて、本発明の遊技台の実施形態に係るスロットマシンについて説明する。
以下説明する本実施形態のスロットマシンは、所定数の遊技媒体が投入され、且つ、複数種類の図柄がそれぞれ施された複数のリールが所定の回転開始指示操作を受け付けたことで回転を開始するとともに、その回転開始指示操作を受け付けたことに基づいて複数種類の役の内部当選の当否を抽選により判定し、その複数のリールそれぞれが、所定の回転停止指示操作を受け付けることで回転を個別に停止し、その抽選の結果に基づく役およびその複数のリールが停止したときの図柄組み合わせによって決まる条件が所定の払出し条件に、合致していれば遊技媒体を払い出して終了となり、合致していなければ遊技媒体を払い出さずに終了となる一連の遊技を進行する遊技台である。
まず、図1および図2を用いてスロットマシン100の基本構成を説明する。図1は、スロットマシン100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。図2は、入賞ラインの一例を示す図である。
図1に示すスロットマシン100は、本発明の遊技台の一例に相当するものであり、本体101と、本体101の正面に取り付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には(図示省略)、外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110乃至112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110乃至112が構成されている。リール110乃至112上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。図2を用いて具体的に説明すると、左リール110の上段(図に示す1の位置)に表示される図柄を左リール上段図柄、左リール110の中段(図に示す2の位置)に表示される図柄を左リール中段図柄、左リール110の下段(図に示す3の位置)に表示される図柄を左リール下段図柄、中リール111の上段(図に示す4の位置)に表示される図柄を中リール上段図柄、左リール111の中段(図に示す5の位置)に表示される図柄を中リール中段図柄、中リール111の下段(図に示す6の位置)に表示される図柄を中リール下段図柄、右リール112の上段(図に示す7の位置)に表示される図柄を右リール上段図柄、右リール112の中段(図に示す8の位置)に表示される図柄を右リール中段図柄、右リール112の下段(図に示す9の位置)に表示される図柄を右リール下段図柄とそれぞれ呼び、各リール110乃至112のそれぞれの図柄は図柄表示窓113を通して各リール110乃至112にそれぞれ縦方向に3つ、合計9つ表示される。そして、各リール110乃至112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合わせが変動することとなる。つまり、各リール110乃至112は複数種類の図柄の組み合わせを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール110乃至112の背面には、図柄表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110乃至112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110乃至112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ライン114を示すランプである。入賞ラインとは、後述する図5で説明する入賞役に対応する図柄組み合わせが表示されたか否かが判定されるラインのことである。
本実施形態では左リール中段図柄、中リール中段図柄および右リール中段図柄で構成される中段入賞ラインL1、左リール上段図柄、中リール中段図柄および右リール下段図柄で構成される右下がり入賞ラインL2、左リール下段図柄、中リール中段図柄および右リール上段図柄で構成される右上がり入賞ラインL3、左リール上段図柄、中リール上段図柄および右リール上段図柄で構成される上段入賞ラインL4、左リール下段図柄、中リール下段図柄および右リール下段図柄で構成される下段入賞ラインL5の5つの入賞ラインが設けられている。図2には、これらの入賞ラインが示されている。有効となる入賞ライン(以下、単に「有効ライン」と称する場合がある)は、遊技媒体としてベットされたメダルの枚数によって予め定まっている。本実施形態のスロットマシン100は、後述する特別遊技状態では2枚のメダルを使用することで、またこの特別遊技状態以外の遊技状態では3枚のメダルを使用することで、遊技を開始できるようになっている。メダルを3枚使用して遊技を開始する場合は入賞ラインL1〜L5が有効になり、メダルを2枚使用して遊技を開始する場合は入賞ラインL2およびL3が有効になる。入賞ラインが有効になると、スタートレバー135を操作して遊技を開始することができるようになる。なお、遊技状態に応じた数のメダルがベットされない場合には、どの入賞ラインも有効にはならず、遊技を開始することができない。また、入賞ラインの数については5ラインに限定されるものではない。例えば、中段入賞ラインL1、右下がり入賞ラインL2および右上がり入賞ラインL3の3ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよく、ベット数に応じた数の入賞ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよい。
告知ランプ123は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役(具体的には、特別役)に内部当選していること、または、後述する特別遊技状態であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技役(詳細は後述する)に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。
ベットボタン130乃至132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン132はMAXベットボタンとも言う。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130乃至132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。
貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、および、払出枚数表示器127は、7セグメント(SEG)表示器とした。
スタートレバー135は、リール110乃至112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130乃至132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110乃至112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
ストップボタンユニット136には、左ストップボタン137、中ストップボタン138および右ストップボタン139で構成されるストップボタン137乃至139が設けられている。ストップボタン137乃至139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110乃至112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール110乃至112に対応づけられている。より具体的に言えば、左ストップボタン137を操作することによって左リール110を停止させることができ、中ストップボタン138を操作することによって中リール111を停止させることができ、右ストップボタン139を操作することによって右リール112を停止させることができる。以下、ストップボタン137乃至139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第一停止操作、次の停止操作を第二停止操作、最後の停止操作を第三停止操作という。また、これらの停止操作に対応して停止されるリールを順に第一停止リール、第二停止リール、第三停止リールと称する。さらに、回転中の各リール110乃至112を全て停止させるためにストップボタン137乃至139を停止操作する順序を操作順序または押し順という。さらに、第一停止操作を左リール110の停止操作とする操作順序を「順押し操作順序」または単に「順押し」と呼び、第一停止操作を右リール112の停止操作とする停止操作を「逆押し操作順序」または単に「逆押し」と呼ぶ。なお、各ストップボタン137乃至139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137乃至139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。なお、これらのストップボタン137〜139は、本発明の遊技台におけるストップボタンの一例に相当する。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受け皿161が設けられている。
音孔145はスロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部には音孔143が設けられている。この演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bからなるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された液晶表示装置157(演出画像表示装置)を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ163bが液晶表示装置157の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置157の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側)に出現する構造となっている。なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能な表示装置であればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成している。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。なお、この液晶表示装置157は、本発明の演出手段の一例に相当する。
次に、図3を用いて、スロットマシン100の制御部の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。なお、以下説明する主制御部300は、本発明の示唆制御手段の一例に相当するものである。また、第1副制御部400は、本発明の演出制御手段の一例に相当するものである。
<主制御部>
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの図柄配列等を記憶したROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、WDT(ウォッチドッグタイマ)314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。なお、主制御部300のROM306には、不正対策の観点からデータ容量の制限がある。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器315bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器315bが出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
主制御部300は、水晶発振器315aから入力されるクロック信号に基づき0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数発生回路316と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338を備えており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、センサ回路320を備えており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、左ストップボタン137センサ、中ストップボタン138センサ、右ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、左リール110のインデックスセンサ、中リール111のインデックスセンサ、右リール112のインデックスセンサ、等)の状態を監視している。
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数発生回路316に出力する。この信号を受信した乱数発生回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。左ストップボタン137センサ、中ストップボタン138センサ、および、右ストップボタン139センサは、各々対応するストップボタン137乃至139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、および、ベットボタン132センサは、対応するベットボタン130乃至132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
左リール110のインデックスセンサ、中リール111のインデックスセンサ、および、右リール112のインデックスセンサは、各リール110乃至112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。一旦Lレベルになってから次にLレベルになるまでの間、リールが基準位置からどのくらい回転しているかを示す回転位置情報は、水晶発振器315bが出力するクロック信号をカウントした値に基づいて算出される。CPU304は、上記Lレベルの信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。この回転位置情報は、主制御部300のRAM308に格納されている。
主制御部300は、リール装置110乃至112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、各種ランプ339(入賞ライン表示ランプ120、告知ランプ123、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129は、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127)を駆動する駆動回路328を備えている。
また、基本回路302には、情報出力回路334を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える外部表示装置652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技状態を示す情報)を出力する。具体的には、後述するAT信号や遊技開始時に送信される信号等、遊技に関する情報を示すための信号を外部表示装置652に送信可能に構成され、外部表示装置652は送られてきた情報に基づいて、後述するAT状態であることを示す表示、AT状態となった回数の表示や、AT状態が終了してからの遊技回数を表示するなどして、遊技の情報を細かく表示するように構成されている。
また、主制御部300は、電源管理部(図示省略)から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路330を備えており、電圧監視回路330は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信はセキュリティ保持のため一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
上記主制御部300においては、データ容量が大きいとプログラムの確認作業が困難になったり、不正改造の温床にもなりセキュリティが低下してしまう。このため、主制御部300のデータ容量には制限が設けられている。
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信する。第1副制御部400は、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM406には、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等が記憶されている。
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部400には、音源IC418を設けており、音源IC418に出力インタフェースを介してスピーカ272、277を設けている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプおよびスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS−ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。なお、このスピーカ272,277は、本発明の演出手段の一例に相当する。
また、第1副制御部400には、駆動回路422が設けられ、駆動回路422に入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネル162ランプ、ベットボタンランプ200、リールバックライト等)が接続されている。なお、各種ランプ420は、本発明の演出手段の一例に相当するものである。
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。第2副制御部500は、演出画像表示装置157の表示制御を含む演出装置160の各種制御を行う。なお、第2副制御部500は、例えば、液晶表示装置157の表示の制御を行う制御部、各種演出用駆動装置の制御を行う制御部(例えば、シャッタ163のモータ駆動を制御する制御部)とするなど、複数の制御部で構成するようにしてもよい。
第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512と、を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM506には、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されている。
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第2副制御部500には、シャッタ163のモータを駆動する駆動回路530を設けており、駆動回路530には出力インタフェースを介してシャッタ163を設けている。この駆動回路530は、CPU504からの命令に応じてシャッタ163に設けたステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。
また、第2副制御部500には、センサ回路532を設けており、センサ回路532には入力インタフェースを介してシャッタセンサ538を接続している。CPU504は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ538状態を監視している。
また、第2副制御部500には、VDP534(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)を設けており、このVDP534には、バスを介してROM506、VRAM536が接続されている。VDP534は、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM536のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に画像を表示する。
<図柄配列>
次に、図4を用いて、上述の各リール110乃至112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施された図柄の配列を平面的に展開して示す図である。
各リール110乃至112には、同図の右側に示す複数種類(本実施形態では10種類)の図柄が所定コマ数(本実施形態では、番号0〜20の21コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号0〜20は、各リール110乃至112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施形態では、左リール110の番号19のコマには「スイカ図柄」、中リール111の番号20のコマには「ベル図柄」、右リール112の番号18のコマには「セブン1図柄」、がそれぞれ配置されている。
<入賞役の種類>
次に、図5を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。なお、同図は入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組み合わせ、各入賞役の作動または払出を示す図である。
スロットマシン100の入賞役には、特別役と、一般役(再遊技役、小役1〜4)がある。なお、入賞役の種類は、これらの役に限定されるものではなく、任意に採用することができる。
本実施形態における入賞役のうち、特別役は、後述する特別遊技状態に移行する役である。また、再遊技役は、新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役である。これらの入賞役は「作動役」と呼ばれる場合がある。また、本実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組み合わせが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、特別役、および再遊技役の入賞が含まれる。
特別役は、入賞により特別遊技状態に移行する役(作動役)である。ただし、この役自身に入賞したことよるメダルの払出は行われない。対応する図柄組み合わせは、「BAR−BAR−BAR」である。
特別役に内部当選すると、この内部当選した役に対応する特別役内部当選フラグがオンに設定される(主制御部300のRAM308の所定のエリア内に記憶される)。このフラグがオンに設定されていると、主制御部300は、遊技状態を特別役内部当選状態(以下、この状態をRT1と称することがある)に移行させる。このフラグは、その内部当選した役に入賞するまでオンの状態が維持され、次回以降の遊技においてもその内部当選した役に入賞しやすい状態となる。すなわち、特別役に内部当選した遊技においてその特別役に入賞しなくとも、次回以降の遊技でその特別役に内部当選した状態となり、特別役に対応する図柄組み合わせが、揃って入賞しやすい状態になる。この特別役内部当選状態(RT1)については後述する。
主制御部300は、特別役に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて遊技状態を特別遊技状態(以下、この状態をRT2と称することがある)に移行させる。さらにこの特別遊技状態において、所定の枚数の払出しがされると再遊技低確率状態(以下、この状態をRT0と称することがある)に移行させる。この特別遊技状態(RT2)および再遊技低確率状態(RT0)については後述する。
再遊技役は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出は行われない。なお、対応する図柄組み合わせは、「リプレイ−リプレイ−リプレイ」である。
上記再遊技役は、遊技者がメダルを投入することなく、次回の遊技を行うことができる役であればよい。したがって、例えば、再遊技役に入賞すると次回遊技でメダルの投入が自動的に投入(後述するメダル投入枚数記憶領域にメダル投入枚数を再設定)されるものであってもよいし、再遊技役に入賞した遊技で投入されたメダルをそのまま次回の遊技に持ち越して使用できるものであってもよい。
小役(小役1〜4)は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役で、対応する図柄組み合わせは、小役1が「スイカ−スイカ−スイカ」、小役2が「ANY−チェリー−ANY」、小役3が「ベル−ベル−ベル」、小役4が「ベル−ベル−リプレイ」である。また、対応する払出枚数は同図に示す通りである。なお、「ANY−チェリー−ANY」の場合、中リール111の図柄が「チェリー」であればよく、左リール110と右リール112の図柄はどの図柄でもよい。
<遊技状態の種類>
次に、スロットマシン100の遊技状態の種類および変遷について説明する。図6(a)は、スロットマシン100の遊技状態の遷移図である。また、図6(b)は、特別遊技状態におけるメイン状態の遷移図である。
スロットマシン100は、大別すると再遊技低確率状態(RT0)、特別役内部当選状態(RT1)、特別遊技状態(RT2)の計3つの遊技状態があり、これらの遊技状態は主制御部300によって制御されている。図6(a)には、これらの3つの遊技状態が示されている。また、図6(a)には各遊技状態の移行条件が記載されている。各矢印上に記載された移行条件が成立すると、その矢印方向に向かって遊技状態が遷移する。この遊技状態が移行する条件には、例えば、所定の役に入賞すること、所定の役に内部当選すること、特定の入賞ラインに特定の図柄組み合わせが停止表示すること、規定回数の遊技が消化されたこと、および所定枚数の払出しがされることなどがある。
本実施形態のスロットマシン100は、上記説明した特別役内部当選状態において、上記の遊技状態とは別に、主制御部300によって制御される3つのメイン状態(メイン状態1〜メイン状態3)が設けられている。図6(b)には、これらの3つのメイン状態が示され、各メイン状態の移行条件が記載されている。各矢印上に記載された移行条件が成立すると、その矢印方向に向かってメイン状態が遷移する。このメイン状態は、第1副制御部400側の演出を適切に行うために用いられる情報である。
図7は、各遊技状態における入賞役の抽選テーブルを示す図である。横軸はそれぞれの遊技状態を表し、縦軸はそれぞれの入賞役の抽選値を示す。以降説明する各遊技状態における役の内部当選確率は、ROM306に用意された抽選データから、各々の役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ(例えば65535)で除した値で求められる。例えば、再遊技低確率状態(RT0)においては、小役1の抽選値が512であり、小役1の当選確率は512/65536*100≒0.8%である。抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の役やハズレを対応付けしている。内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、何れの役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部抽選役を決定する。この抽選データは少なくとも1つの役の当選確率を異ならせた設定1〜設定6が用意され、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。
以降、図面を適宜参照しながら、スロットマシン100の遊技状態について説明する。
<再遊技低確率状態(RT0)>
再遊技低確率状態は、再遊技役の内部当選確率が他の遊技状態(例えば特別遊技状態を除く遊技状態)のうち最も低い(遊技者にとって不利な)遊技状態である。再遊技低確率状態では、図7に示す横軸の「RT0」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する入賞役を抽選する。
再遊技低確率状態において内部当選する入賞役には、特別役、再遊技役、小役1〜4がある。なお、入賞役に当選しなかった場合はハズレとなり、入賞役に対応する図柄組み合わせは表示されない。なお、入賞ラインに入賞に係る図柄組合せが停止されないことを、「ハズレとなる」、と称する場合がある。また、入賞役に当選しなかったことを「ハズレに当選した」と表現する場合がある。
小役3に内部当選した場合には、遊技者の操作順序に応じて小役3に対応する図柄組み合わせが表示されるか否かが決定される。すなわち、予め定められた操作順序である正解操作順序に従って停止操作がされた場合に、小役3が入賞ライン上に表示される。なお、本実施形態では、停止操作の組合せ(例えば、左中右、左右中、中左右、中右左、右左中、右中左の6つ)に対し、中第一停止または右第一停止から始まる4つの操作順序(左第一停止を除く停止操作)のうちの一つが抽選により正解操作順序とされる。なお、それぞれの停止操作が抽選によって選ばれる確率は均等になっている。この正解操作順序は、抽選により設定する以外に、例えば正解操作順序となり得る操作順序に対応する複数の小役3を、他の役と組み合わせる等して設定することで、これらの小役3の内部当選確率に応じて正解操作順序が設定されるようにしてもよい。この構成を採用した場合には、中第一停止または右第一停止から始まる4つの操作順序に対応する4種類の小役3を設け、これらの内部当選確率を均等にすることで、本実施形態の構成と同様の動作が可能となる。なお、正解操作順序として選ばれる操作順序の確率については、本実施形態のように偏りを設けてもよいし、上記の停止操作の組み合せに対して均等になるように設定してもよい。なお、以下で説明する特別役内部当選状態において内部当選した場合も同様である。
再遊技役あるいは小役4に内部当選した場合には、停止操作順序に関わらず有効な入賞ラインにこれらの役が表示される。すなわち、これらの役は、操作順序あるいは操作タイミングの如何に関わらず入賞させることが可能な役である。なお、以下で説明する他の遊技状態において内部当選した場合も同様である。
図6(a)には、特別役に内部当選した場合には、後述する特別役内部当選状態(RT1)に移行することが示されている。さらに、特別役に対応する図柄組み合わせが表示された場合(特別役に入賞した場合)には、後述する特別遊技状態(RT2)に移行することが示されている。
<特別役内部当選状態(RT1)>
特別役内部当選状態(RT1)は、特別役に対応する内部当選フラグがオンに設定された状態(特別役内部当選状態)である。特別役内部当選状態では、図7に示す横軸の「RT1」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する入賞役を抽選する。特別役内部当選状態において内部当選する入賞役には、再遊技役、小役1〜4がある。これらの役に内部当選している場合には、特別役よりも優先して表示されるため、特別役に入賞することはない。一方、特別役以外の入賞役に当選しなかった場合(7168/65536)はハズレとなり、この場合に遊技者が所定のタイミングで停止操作をすることで、特別役に対応する図柄組み合わせを表示させることができる。
また、図6(a)には、特別役内部当選状態(RT1)において、特別役に対応する図柄組み合わせが表示された場合に、後述する特別遊技状態(RT2)に移行することが示されている。
<特別遊技状態(RT2)>
特別遊技状態(RT2)では、図7に示す横軸の「RT2」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する入賞役を抽選する。特別遊技状態において内部当選する入賞役は、小役3のみである。
この特別遊技状態で小役3に内部当選した場合には、操作順序に関わらず有効な入賞ラインのいずれか一つに小役3が表示され、2枚のメダルが付与される。
図6(a)には、特別遊技状態(RT2)において、32枚の払い出しがされた場合に再遊技低確率状態(RT0)に移行することが示されている。
なお、本実施形態では、特別遊技状態が規定枚数の払い出しが実行されると終了するが、例えば、所定の役(例えばシングルボーナス)に当選した場合に終了するものや、さらには所定の回数(例えば8回)の入賞があった場合、または所定の回数(例えば6回)の遊技が行われた場合に終了するものであってもよい。
<AT状態>
本実施形態のスロットマシン100の主制御部300は、3つの遊技状態(RT0、RT1、RT2)を制御している。一方、第1副制御部400では、内部当選した役に関する情報を報知する停止操作演出が開始される場合がある。以下、この停止操作演出が実行されている状態をAT(アシストタイム)状態と称する。このAT状態について図8を用いて説明する。同図は、スロットマシン100のAT状態の遷移図である。図8には、通常状態(非AT状態)、AT状態1、AT状態2の3つが示されている。また、図8には各状態の移行条件が記載されている。各矢印上に記載された移行条件が成立すると、その矢印方向に向かって状態が遷移する。なお、AT状態1およびAT状態2は、いずれも停止操作演出が実行される状態であり、双方をまとめてAT状態と称する場合がある。
AT状態では、役に内部当選すると、遊技者に不利な結果とならないように停止操作手段の操作タイミング又は押す順番を報知する演出が実行される。具体的には、小役3に内部当選した場合には小役3に入賞するための操作順序を報知する。なお、この小役3をAT役と称することがある。
本実施形態のスロットマシン100では、第1副制御部400においてサブ状態と称する情報を用いて各状態を管理している。具体的には、サブ状態には、図8に示す条件に基づいて、通常状態(非AT状態)、AT状態1、AT状態2のいずれかを示す情報が設定されており、この情報に基づいて各状態に合わせた演出が実行される。本実施形態では、AT状態1に移行する抽選に当選したことに基づいてAT状態1が設定され、AT状態2に移行する抽選に当選したことに基づいてAT状態2が設定される。なお、AT状態1およびAT状態2となる期間は、後述するAT1ゲーム数およびAT2ゲーム数(以下、これらをATゲーム数と総称する場合がある)によってそれぞれ管理される。ここでAT1ゲーム数とは、AT状態1が維持される遊技回数を示すものであり、AT2ゲーム数とは、AT状態2が維持される遊技回数を示すものである。これらのATゲーム数は、第1副制御部400のRAM408に記憶されており、所定の条件に従って設定、加算される。また、このAT回数は遊技毎にその値が1ずつ減算される。AT2ゲーム数が0になると、サブ状態がAT状態1に設定され、AT1ゲーム数が0になると、サブ状態が通常状態に設定される。
なお、上記AT状態は、所定の条件(例えば特定の遊技状態になったとき)に従ってAT状態が開始、終了されるようにしてもよい。また、所定の条件に従ってAT回数を加算するか否かの抽選が実行されるようにしてもよい。このAT状態では、遊技者がメダルを得やすくなる。
<処理の概要>
以下、主制御部300、第1副制御部400、第2副制御部500の処理について図面を用いて説明する。
<主制御部メイン処理>
まず、図9を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)338を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図9に示す主制御部メイン処理を実行する。
電源投入が行われると、まず、ステップS101で各種の初期設定を行う。この初期設定では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。また、後述するメイン状態をメイン状態Aに設定する。
ステップS103では、賭け数設定・スタート操作受付処理を実行する。ここではメダルの投入の有無をチェックし、メダルの投入に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。また、メダルが投入されたことを示す投入コマンドの送信準備を行う。なお、前回の遊技で再遊技役に入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。また、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタートレバー135の操作があればスタートレバー受付コマンドの送信準備を行い、ステップS105へ進む。なお、このスタートレバー受付コマンドには、メイン状態を示す情報が含まれる。
ステップS105では、投入されたメダル枚数を確定し、有効な入賞ラインを確定する。
ステップS107では、乱数発生回路316で発生させた乱数を取得する。
ステップS109では、入賞役内部抽選処理が実行される。この入賞役内部抽選処理の詳細については図11を用いて後述する。
ステップS113では、リール回転開始処理が実行され、全リール110乃至112の回転を開始させる。なお、このリール回転開始処理の詳細については図13を用いて後述する。
ステップS115では、リール停止制御処理が実行される。この処理において、ストップボタン137乃至139の受け付けが可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリールを停止させるために停止テーブルを参照し、停止テーブルに設定された引込みコマ数に従ってリール110乃至112の何れかを停止させる。全リール110乃至112が停止するとステップS117へ進む。
ステップS117では、入賞判定処理を行う。ここでは、有効化された入賞ライン114上に、何らかの入賞役に対応する図柄組み合わせが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に「ANY−チェリー−ANY」が揃っていたならばチェリーに入賞したと判定する。
ステップS119では、上記入賞判定処理において払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを入賞ライン数に応じて払い出す(付与する)。
ステップS121では遊技状態制御処理を行う。遊技状態制御処理では、再遊技低確率状態(RT0)、特別役内部当選状態(RT1)、特別遊技状態(RT2)の各遊技状態の移行に関する処理を行い、それらの開始条件又は終了条件の成立により、遊技状態を移行させる。また、現在の遊技状態を示す遊技状態更新コマンドの送信準備を行う。以上により一遊技が終了する。なお、この遊技状態制御処理の詳細については図15を用いて後述する。以降、ステップS103へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
<主制御部300タイマ割込処理>
次に図10を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種センサ318のセンサ回路320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。
ステップS207では、各種遊技処理が実行され、割込みステータスに応じた処理が実行される。
ステップS209では、タイマ更新処理を行う。より具体的には、後述する遊技間隔カウンタなどの各種カウンタあるいは各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する。
ステップS211では、コマンド設定送信処理を行い、送信準備されていた各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は本実施形態では16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、投入コマンド、スタートレバー受付コマンド、内部当選コマンド、演出抽選処理に伴う演出コマンド、リール110乃至112の回転の開始に伴うリール回転開始コマンド、ストップボタン137乃至139の操作の受け付けに伴う停止ボタン受付コマンド、リール110乃至112の停止処理に伴う停止位置情報コマンド、入賞判定コマンド、メダル払出処理に伴う払出枚数コマンド及び払出終了コマンド、リール停止コマンド、遊技状態更新コマンド)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成されている。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS213では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してスロットマシン100とは別体の情報入力回路652に出力する。ここで出力される情報には、例えば、AT信号出力フラグがオンの状態で送信されるAT信号が含まれる。
ステップS215では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、まずはステップS205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ318の信号状態を読み出して、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合には(図示省略)エラー処理を実行させる。さらに、現在の遊技状態に応じて、メダルセレクタ170(メダルセレクタ170内に設けたソレノイドが動作するメダルブロッカ)、各種ランプ339、各種の7セグメント(SEG)表示器の設定を行う。
ステップS217では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS221に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS219に進む。
ステップS219では、タイマ割込終了処理を終了する各種処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定等行う。その後、図9に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS221では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図9に示す主制御部メイン処理に復帰する。
次に、図11を用いて、図9の主制御部メイン処理における入賞役内部抽選処理(ステップS109)の詳細について説明する。同図は、図9に示す入賞役内部抽選処理(ステップS109)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初のステップS1001では、入賞役の内部抽選が実行される。具体的には、現在の遊技状態に応じてROM306に格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これとステップS107で取得した乱数値とを用いて入賞役の内部抽選を行う。この内部抽選の結果、いずれかの入賞役(作動役を含む)に内部当選した場合、その入賞役のフラグがオンに設定される。なお、小役3に内部当選した場合には、小役3が入賞する操作順序(正解操作順序)が抽選により決定される。
ステップ1003では、メイン状態1が設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1013に進み、そうでない場合にはステップS1005に進む。
ステップ1005では、メイン前兆フラグがオンに設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1009に進み、そうでない場合にはステップS1007に進む。ここで、メイン前兆フラグとは、後述する疑似遊技が実行されるまでの期間であるメイン前兆期間であることを示すフラグであり、後述するメイン前兆フラグ設定処理でオンに設定される(図17のステップS1611)。
ステップ1007では、疑似遊技準備処理が実行され、ステップS1009に進む。なお、この疑似遊技準備処理の詳細については図12を用いて後述する。
ステップ1009では、小役4に内部当選したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1011に進み、そうでない場合にはステップS1013に進む。
ステップ1011では、メイン状態移行用の操作順序が決定される。ここで設定された操作順序で操作がされたことにより、メイン状態2およびメイン状態3のいずれか一方からもう一方へ、メイン状態が移行することになる。なお、本実施形態では、中第一停止または右第一停止から始まる4つの操作順序(左第一停止を除く停止操作)のうちの一つが抽選によりメイン状態移行用の操作順序とされる。この際の抽選確率は、4つの操作順序それぞれで均等である。なお、本実施形態では抽選によってメイン状態移行用の操作順序を決定しているが、予め定められた操作順序としてもよい。また、本実施形態では中第一停止または右第一停止から始まる4つの操作順序をメイン状態移行用の操作順序の候補としているが、このような候補に限定されるものではなく、例えば左第一停止から始まる操作順序を含むすべての操作順序を候補としてもよい。
ステップS1013では、内部抽選の結果を示す内部当選コマンドを第1副制御部400へ送信するための準備を行う。なお、このコマンドには、上記ステップS1001、ステップS1007、ステップS1011で設定された操作順序がある場合には、この操作順序を示す情報が含まれ、また、メイン状態や各フラグの状態を示す情報も含まれる。その後、この入賞役内部抽選処理を終了する。
次に、図12を用いて、図11の入賞役内部抽選処理における疑似遊技準備処理(ステップS1007)の詳細について説明する。同図は、図11に示す疑似遊技準備処理(ステップS1007)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初のステップS1101では、小役1または小役2に内部当選しているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1103に進み、そうでない場合にはステップS1109に進む。
ステップS1103では、メイン状態3が設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にステップS1105に進み、そうでない場合にはこの疑似遊技準備処理を終了する。
ステップS1105では、疑似遊技を実行するか否かの抽選が実行される。本実施形態では50%の確率で疑似遊技を実行することが決定される。なお、この抽選確率は一例であって、任意の値を採用することができる。また、抽選を行わずに疑似遊技を実行するようにしてもよい。この場合、疑似遊技の抽選を行うことなく後述する疑似種別が決定されることになる。
ステップS1107では、ステップS1105において疑似遊技を実行する抽選に当選したか否かが判定される。この条件を満たす場合にステップS1115に進み、そうでない場合にはこの疑似遊技準備処理を終了する。
ステップS1109では、再遊技役に内部当選しているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1111に進み、そうでない場合にはこの疑似遊技準備処理を終了する。
ステップS1111では、メイン状態2が設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にステップS1113に進み、そうでない場合にはステップS1117に進む。
ステップ1113では、疑似遊技実行用の操作順序が決定される。ここで設定された操作順序で操作がされたことにより、疑似遊技が予約されることになる。なお、本実施形態では、中第一停止または右第一停止から始まる4つの操作順序(左第一停止を除く停止操作)のうちの一つが抽選により疑似遊技実行用の操作順序とされる。この際の抽選確率は、4つの操作順序それぞれで均等である。なお、本実施形態では抽選によって疑似遊技実行用の操作順序を決定しているが、予め定められた操作順序としてもよい。また、本実施形態では中第一停止または右第一停止から始まる4つの操作順序を疑似遊技実行用の操作順序の候補としているが、このような候補に限定されるものではなく、例えば左第一停止から始まる操作順序を含むすべての操作順序を候補としてもよい。なお、ここで、決定された疑似遊技実行用の操作順序の情報は内部当選コマンドによって第1副制御部400に送信される。
ステップS1115では、疑似種別が決定されステップS1119に進む。具体的には小役1または小役2に内部当選している場合には、疑似種別3〜5のいずれかが抽選により選択される。また、再遊技役に内部当選している場合には、疑似種別1、2のいずれかが抽選により選択される。ここで、疑似種別とは、後述する疑似遊技における態様を予め定めたものである。なお、本実施形態ではこのタイミングで疑似種別を決定しているが、この疑似種別は疑似遊技が実行されるまでに決定されればよい。したがって例えば、疑似遊技が実行される遊技の開始時(例えばリール回転処理)に決定されるようにしてもよい。
ステップS1111でメイン状態2ではないと判定された場合(ここではメイン状態3である場合)に進むステップS1117では、疑似種別に対する操作順序が設定される。具体的には、疑似種別3〜5のそれぞれに対応する操作順序として、左第一停止を除く4種類の操作順序のうちの一つを設定する。ここで設定されなかった残り一つの操作順序と左第一停止となる操作順序は、疑似遊技が実行されない操作順序となる。なお、本実施形態では疑似遊技に対応する操作順序を抽選によって決定しているが、この対応関係を予め定めておいてもよい。ここで、決定された疑似種別3〜5に対応する操作順序の情報は、内部当選コマンドによって第1副制御部400に送信される。
ステップS1119では、メイン前兆ゲーム数に初期値が設定され、ステップS1121に進む。具体的には、図33(a)に示すテーブルに従って初期値が設定される。ここで、メイン前兆ゲーム数とは疑似遊技が実行されるまでのゲーム数を示すものであり、設定された値は、メイン前兆フラグがオンに設定されることで減算が開始される(図16のステップS1501)。なお、本実施形態では抽選によってメイン前兆ゲーム数を設定しているが、抽選による構成に限らず、予め定められた値を設定するものであってもよい。
ステップS1121では、メイン準備フラグがオンに設定され、この疑似遊技準備処理を終了する。ここで、メイン準備フラグとは、メイン前兆期間から疑似遊技までの一連の動作を実行予定であることを示すフラグである。
次に、図13を用いて、図9の主制御部メイン処理におけるリール回転開始処理(ステップS113)の詳細について説明する。同図は、図9に示すリール回転開始処理(ステップS113)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初のステップS1201では、遊技間隔タイマの値が0であるか否か判定される。遊技間隔タイマの値が0である場合には、ステップS1203に進み、そうでない場合には再度ステップS1201を実行する。なお、遊技間隔タイマとは、遊技と遊技の間隔を調整するために、主制御部300のRAM308に設けられたタイマであり、上述したタイマ更新処理でカウントダウンされる(図10のステップS209)。本実施形態では、前回のリールの回転開始から4.1秒経過したときにこの遊技間隔タイマの値が0になるように、リールの回転開始の直前にその値が初期化される(図13のステップS1203)。これによって、遊技間の最低所要時間を担保し、射幸性を抑えている。
ステップS1203では、上記説明した遊技間隔タイマの値の初期化が実行され、ステップS1205に進む。
ステップS1205では、メイン実行フラグがオンに設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1207に進み、そうでない場合にはステップS1213に進む。ここで、メイン実行フラグとは、疑似遊技を実行することを示すフラグであり、後述するメイン実行フラグ設定処理でオンに設定される(図16のステップS1507)。
ステップS1207では、疑似遊技実行処理が実行され、ステップS1209に進む。この疑似遊技実行処理の詳細は図14を用いて後述する。
ステップS1209では、遊技間隔タイマの値が0であるか否か判定される。遊技間隔タイマの値が0である場合には、ステップS1211に進み、そうでない場合には再度ステップS1209を実行する。続くステップS1211では、上記説明した遊技間隔タイマの値の初期化が実行され、ステップS1213に進む。これらステップS1209、ステップS1211によって、疑似遊技が実行される場合であっても、通常の遊技と同じく遊技間の最低所要時間が担保されることになる。ただし、本実施形態のようにこれらの処理を設けなくてもよい。この場合、予め決まった時間だけ遊技が遅延するように構成してもよい。
ステップS1213では、内部当選の結果および遊技状態に基づいて、通常遊技用の停止データが設定される。ここで、停止データとは各リールに対し、図柄位置それぞれに対応して引き込み図柄数が対応づけられたデータ、または該データを導出可能なデータを指す。リール停止制御処理(図9のステップS115)では、この停止データを用いて、ストップボタンが操作されたタイミングの図柄位置に対応する引き込み図柄数だけリールを回転させた後、リールを停止させている。
ステップS1215では、リール110〜112が加速され、このリール回転開始処理を終了する。なお、疑似遊技が実行された後は図柄が揃った状態となることがあるため、リール110〜112を一律に加速してしまうと特定の図柄を狙った停止操作がしやすくなる場合がある。この場合、熟練者と初心者との間で遊技の公平性が保てなくなる虞があるため、疑似遊技の後にリール110〜112を加速するにあたっては、リール毎に加速開始タイミングを遅延させる遅延量を抽選によって決定し、決定された遅延量に応じて対応するリールの加速開始タイミングを遅延させる構成を採用してもよい。なお、この遅延量の設定タイミングは、全てのリールで同時であってもよいし、あらかじめ定めた順序に従って前のリールの加速が終了したタイミングで次の遅延量を設定するなど遅延量をこの順序に従って設定するようにしてもよく、いずれの場合であっても全てのリールを不規則なタイミングで加速できるようにすることができる。なお、疑似遊技が実行されない場合にも上記説明したリールの加速に関する処理を実行するようにしてもよい。
次に、図14を用いて、図13のリール回転開始処理における疑似遊技実行処理(ステップS1107)の詳細について説明する。同図は、図13における疑似遊技実行処理(ステップS1107)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初のステップS1301では、後述するメイン実行フラグ設定処理において決定された疑似遊技用の停止データ(図16のステップS1505)が設定される。なお、具体的な処理については、通常遊技用の停止データを設定する場合(図13のステップS1213)と同様である。
ステップS1303では、リール110〜112が加速され、ステップS1305に進む。
ステップS1305では、有効な停止操作がされたか否かが判定され、この条件を満たす場合にはステップS1307に進み、そうでない場合には再度このステップS1305が実行される。なお、停止操作がなされない場合には、所定の時間経過ごとに未停止のリールを順に停止させるように構成してもよいし、未停止のリールを所定の時間経過後に同時に停止させるように構成してもよい。
ステップS1307では、停止操作に対応するリールを停止する処理が実行され、ステップS1309に進む。
ステップS1309では、全てのリールが停止されたか否かが判定される。この条件を満たす場合にはこの疑似遊技実行処理を終了し、そうでない場合にはステップS1305に進む。
次に、図15を用いて、図9の主制御部メイン処理における遊技状態制御処理(ステップS121)の詳細について説明する。同図は、図9に示す遊技状態制御処理(ステップS121)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初のステップS1401では、メイン前兆フラグがオンであるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1403に進み、そうでない場合にはステップS1405に進む。
ステップS1403では、メイン実行フラグ設定処理を実行し、ステップS1409に進む。なお、このメイン実行フラグ設定処理の詳細については図16を用いて後述する。
ステップS1405では、メイン準備フラグがオンであるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1407に進み、そうでない場合にはステップS1409に進む。
ステップS1407では、メイン前兆フラグ設定処理を実行し、ステップS1409に進む。なお、このメイン前兆フラグ設定処理の詳細については図17を用いて後述する。
ステップS1409では、図6(a)に示す条件の成立に基づいて、遊技状態を移行(更新)する処理を実行し、ステップS1411に進む。なお、特別役内部当選状態(RT1)から他の遊技状態に移行した場合には、メイン状態1が設定される。
ステップS1411では、特別役内部当選状態(RT1)である場合に、図6(b)に示す条件の成立に基づいて、メイン状態を移行する処理を実行し、この遊技状態制御処理を終了する。なお、本実施形態では、特別役内部当選状態(RT1)以外の遊技状態となった場合にメイン状態1が設定される(初期状態に戻る)構成を採用しているが、具体的な処理がこれに限定されるものではなく、例えばメイン状態を示すフラグを全てオフに設定するような構成を採用してもよい。
次に、図16を用いて、図15の遊技状態制御処理におけるメイン実行フラグ設定処理(ステップS1403)の詳細について説明する。同図は、図15に示すメイン実行フラグ設定処理(ステップS1403)の流れを示すフローチャートである。
ます、最初のステップS1501では、メイン前兆ゲーム数がカウントダウン(1減算)されステップS1503に進む。
ステップS1503では、メイン前兆ゲーム数が0であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1505に進み、そうでない場合にはこのメイン実行フラグ設定処理を終了する。
ステップS1505では、決定された疑似種別(図12のステップS1115、図17のステップS1609)に基づいて疑似遊技用の停止データが決定され、ステップS1507に進む。なお、本実施形態では、疑似種別1〜5に対する停止データの候補として停止データA〜Kが設けられている(図33(b))。なお、このステップS1505の処理については、例えば次遊技の開始時(リール回転処理)や、疑似種別の決定時に実行されるようにしてもよい。
ステップS1507では、メイン実行フラグ(疑似遊技を実行することを示すフラグ)がオンに設定され、ステップS1509に進む。
ステップS1509では、メイン前兆フラグ(メイン前兆期間であることを示すフラグ)がオフに設定され、このメイン実行フラグ設定処理を終了する。
次に、図17を用いて、図15の遊技状態制御処理におけるメイン前兆フラグ設定処理(ステップS1407)の詳細について説明する。同図は、図15に示すメイン前兆フラグ設定処理(ステップS1407)の流れを示すフローチャートである。
ます、最初のステップS1601では、再遊技役に内部当選しているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1603に進み、そうでない場合にはステップS1611に進む。
ステップS1603では、メイン状態2が設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にステップS1605に進み、そうでない場合にはステップS1607に進む。
ステップS1605では、ストップボタン137〜139の操作順序が、疑似遊技準備処理で決定された疑似遊技実行用の操作順序(図12のステップS1113)と一致したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1611に進み、そうでない場合にはこのメイン前兆フラグ設定処理を終了する。
ステップS1603でメイン状態2ではないと判定された場合(ここではメイン状態3である場合)に進むステップS1607では、ストップボタン137〜139の操作順序が、疑似遊技準備処理で決定された疑似遊技実行用の操作順序(図12のステップS1117)のいずれか一つに一致したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1609に進み、そうでない場合にはこのメイン前兆フラグ設定処理を終了する。
ステップS1609では、操作順序に対応する疑似種別を決定する。具体的には、疑似種別と操作順序の対応関係(図12のステップS1117で設定)を参照し、ストップボタン137〜139の操作順序に対応する疑似種別を決定する。その後ステップS1611に進む。
ステップS1611では、メイン前兆フラグ(メイン前兆期間であることを示すフラグ)がオンに設定され、ステップS1613に進む。
ステップS1613では、メイン準備フラグ(メイン前兆期間から疑似遊技までの一連の動作を実行予定であることを示すフラグ)がオフに設定され、このメイン前兆フラグ設定処理を終了する。
なお、本実施形態では疑似遊技実行用の操作がされなかった場合には疑似遊技が実行されないことになり(ステップS1605でNoの判定、ステップS1607でNoの判定)、決定された疑似種別等の情報は使用されず次の疑似遊技の準備によって新たにこれらの情報が上書きされる。しかし、本実施形態の構成に限らず、決定された疑似種別等の情報を初期化するようにしてもよい。
<第1副制御部400の処理>
次に、図18を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、図18(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。図18(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図18(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、図18(a)のステップS301では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS301で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。この処理で、内部当選の結果を表す情報である内部当選情報を記憶させるための領域と、遊技状態を表す情報であるRT更新情報を記憶させるための領域が、それぞれRAM408に設けられる。
ステップS303では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS305の処理に移行する。
ステップS305では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS307では、主制御部300から受信した各コマンドに対応する処理であるコマンド処理が実行される。
ステップS309では、演出制御処理を行う。ここでは、RAM408内に設けられた演出予約領域内にある演出予約情報に従って、演出の準備を行う。この準備には例えば、演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。なお、この演出制御処理の詳細については、図19を用いて後述する。
ステップS311では、ステップS309の処理結果に基づいて音制御処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中に音源IC418への命令がある場合には、この命令を音源IC418に出力する。
ステップS313では、ステップS309の処理結果に基づいてランプ制御処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中に各種ランプ420への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
ステップS315では、ステップS309の処理結果に基づいて第2副制御部500に制御コマンドを送信する設定を行う情報出力処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS303へ戻る。
次に、図18(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS321では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図18(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS331では、図18(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS303において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS303において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS333では、ステップS315で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、図19を用いて、図18の第1副制御部メイン処理における演出制御処理(ステップS309)の詳細について説明する。同図は、図18に示す演出制御処理(ステップS309)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初のステップS3001では、内部当選コマンドを受け付けたか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3003に進み、この条件を満たさない場合にはステップS3009に進む。
ステップS3003では、サブ状態が通常状態であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3005に進み、この条件を満たさない場合にはステップS3007に進む。
ステップS3005では、通常状態内部当選コマンド受付時処理が実行され、この演出制御処理を終了する。なお、この処理の詳細は図20を用いて後述する。
ステップS3007では、AT状態内部当選コマンド受付時処理が実行され、この演出制御処理を終了する。なお、この処理の詳細は図21を用いて後述する。
ステップS3009では、遊技状態更新コマンドを受け付けたか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3011に進み、この条件を満たさない場合にはステップS3017に進む。
ステップS3011では、サブ状態が通常状態であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3013に進み、この条件を満たさない場合にはステップS3015に進む。
ステップS3013では、通常状態遊技状態更新コマンド受付時処理が実行され、この演出制御処理を終了する。なお、この処理の詳細は図27を用いて後述する。
ステップS3015では、AT状態遊技状態更新コマンド受付時処理が実行され、この演出制御処理を終了する。なお、この処理の詳細は図28を用いて後述する。
ステップS3017では、内部当選コマンド、および遊技状態更新コマンド以外のコマンドを受け付けた場合の処理が実行される。その後、この演出制御処理を終了する。
次に、図20を用いて、図19の演出制御処理における通常状態内部当選コマンド受付時処理(ステップS3005)の詳細について説明する。同図は、図19に示す通常状態内部当選コマンド受付時処理(ステップS3005)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初のステップS3101では、AT1前兆フラグがオンに設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはこの通常状態内部当選コマンド受付時処理を終了し、この条件を満たさない場合にはステップS3103に進む。ここで、AT1前兆フラグとは、通常状態からAT状態1(図8参照)に移行するまでの期間(AT状態1前兆期間)であることを示すフラグであり、後述する通常状態遊技状態更新コマンド受付時処理でオンに設定される(図27のステップS3817)。
ステップS3103では、AT状態1への移行抽選が実行される。具体的には、小役1、小役2に内部当選した場合にこの移行抽選が実行され、その当選確率は30%である。なお、移行抽選の契機および当選確率はどのような条件でもよい。
ステップS3105では、AT状態1への移行抽選に当選したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3107に進み、そうでない場合にはこの通常状態内部当選コマンド受付時処理を終了する。
ステップS3107では、AT1準備フラグがオンに設定され、この通常状態内部当選コマンド受付時処理を終了する。ここで、AT1準備フラグとは、AT状態1前兆期間からAT状態1となるまでの一連の動作が実行予定であることを示すフラグである。
次に、図21を用いて、図19の演出制御処理におけるAT状態内部当選コマンド受付時処理(ステップS3007)の詳細について説明する。同図は、図19に示すAT状態内部当選コマンド受付時処理(ステップS3007)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初のステップS3201では、サブ状態がAT状態1であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3203に進み、そうでない場合にはステップS3205に進む。
ステップS3203では、AT状態1内部当選コマンド受付時処理が実行され、ステップS3207に進む。なお、このAT状態1内部当選コマンド受付時処理については、図22を用いて後述する。
ステップS3205では、AT状態2内部当選コマンド受付時処理が実行され、ステップS3207に進む。なお、このAT状態2内部当選コマンド受付時処理については、図24を用いて後述する。
ステップS3207では、小役3に内部当選しているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3209に進み、そうでない場合にはステップS3211に進む。
ステップS3209では、正解操作順序を示す演出データ(正解操作順序報知用の演出データ)が設定され、このAT状態内部当選コマンド受付時処理を終了する。
ステップS3211では、小役4に内部当選しているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3213に進み、そうでない場合にはこのAT状態内部当選コマンド受付時処理を終了する。
ステップS3213では、メイン状態がサブ状態と一致しているか否かが判定される。本実施形態では、AT状態1にはメイン状態2が対応し、AT状態2にはメイン状態3が対応している。この条件を満たす場合にはこのAT状態内部当選コマンド受付時処理を終了し、そうでない場合にはステップS3215に進む。
ステップS3215では、メイン状態移行用の操作順序を示す演出データ(操作順序報知用の演出データ)が設定され、このAT状態内部当選コマンド受付時処理を終了する。
なお、上記のステップS3213では、メイン状態がサブ状態と一致していない場合に操作順序を報知しない構成を採用しているが、例えば、メイン状態移行用の操作順序とは異なる操作順序(メイン状態維持用の操作順序)を報知するようにしてもよい。
次に、図22を用いて、図21のAT状態内部当選コマンド受付時処理におけるAT状態1内部当選コマンド受付時処理(ステップS3203)の詳細について説明する。同図は、図21に示すAT状態1内部当選コマンド受付時処理(ステップS3203)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初のステップS3301では、AT2前兆フラグがオンに設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3303に進み、この条件を満たさない場合にはステップS3307に進む。ここで、AT2前兆フラグとは、AT状態1からAT状態2(図8参照)に移行するまでの期間(AT状態2前兆期間)であることを示すフラグであり、後述するAT状態1遊技状態更新コマンド受付時処理でオンに設定される(図29のステップS3A21)。
ステップS3303では、再遊技役に内部当選しているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3305に進み、そうでない場合にはこのAT状態1内部当選コマンド受付時処理を終了する。
ステップS3305では、前兆短縮抽選処理が実行され、このAT状態1内部当選コマンド受付時処理を終了する。なお、この前兆短縮抽選処理の詳細については図23を用いて後述する。
ステップS3307では、小役1または小役2に内部当選しているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3309に進み、そうでない場合にはこのAT状態1内部当選コマンド受付時処理を終了する。
ステップS3309では、AT状態2への移行抽選が実行される。具体的には、小役1、小役2に内部当選した場合にこの移行抽選が実行され、その当選確率は30%である。なお、移行抽選の契機および当選確率はどのような条件でもよい。
ステップS3311では、AT状態2への移行抽選に当選したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3313に進み、そうでない場合にはこのAT状態1内部当選コマンド受付時処理を終了する。
ステップS3313では、AT2準備フラグがオンに設定され、このAT状態1内部当選コマンド受付時処理を終了する。ここで、AT2準備フラグとは、AT状態2前兆期間からAT状態2となるまでの一連の動作が実行予定であることを示すフラグである。
次に、図23を用いて、図22のAT状態1内部当選コマンド受付時処理における前兆短縮抽選処理(ステップS3305)の詳細について説明する。同図は、図22に示す前兆短縮抽選処理(ステップS3305)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初のステップS3401では、メイン前兆ゲーム数に1を加算した値が3以上であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3403に進み、そうでない場合にはステップS3407に進む。
ステップS3403では、メイン前兆ゲーム数に1を加算した値よりもAT2前兆ゲーム数が大きいか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3405に進み、そうでない場合にはこの前兆短縮抽選処理を終了する。ここで、AT2前兆ゲーム数とはサブ状態にAT状態2が設定されるまでのゲーム数を示すものである。
ステップS3405では、短縮準備フラグがオンに設定され、ステップS3409に進む。ここで、短縮準備フラグとは、AT2前兆ゲーム数の短縮を許容することを示すフラグである。このフラグがオンに設定されている場合には、後の遊技状態更新コマンド受信時において、AT2前兆ゲーム数が短縮される場合がある。
ステップS3407では、メイン前兆ゲーム数に1を加算した値と、AT2前兆ゲーム数が等しいか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3409に進み、そうでない場合にはこの前兆短縮抽選処理を終了する。
ステップS3409では、疑似遊技実行用の操作順序を報知するための演出データが設定され、この前兆短縮抽選処理を終了する。なお、本実施形態では、このステップS3409に致る条件(前兆短縮条件)が充足された場合に必ず疑似遊技実行用の操作順序を報知するように構成しているが、その一部で報知するようにしてもよい。また、前兆短縮条件が充足されなかった場合には、疑似遊技実行用の操作順序とは異なる操作順序を報知するようにしてもよい。
次に、図24を用いて、図21のAT状態内部当選コマンド受付時処理におけるAT状態2内部当選コマンド受付時処理(ステップS3205)の詳細について説明する。同図は、図21に示すAT状態2内部当選コマンド受付時処理(ステップS3205)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初のステップS3501では、メイン実行フラグがオンに設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3503に進み、そうでない場合にはステップS3511に進む。
ステップS3503では、特典付与フラグがオンに設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3505に進み、そうでない場合にはステップS3511に進む。ここで、特典付与フラグとは、遊技者の誤操作によって発生する疑似遊技で特典が付与されてしまうことを防止するために用いられるフラグである。
ステップ3505では、決定された停止データに応じた上乗せゲーム数が決定される。本実施形態では、決定された停止データが停止データCからE(疑似種別3に対応、図33(b)参照)の場合には上乗せゲーム数として50が決定され、停止データFからH(疑似種別4に対応、図33(b)参照)の場合には100が決定され、停止データIからK(疑似種別5に対応、図33(b)参照)の場合には0(はずれ)が決定される。
ステップS3507では、上乗せフラグがオンに設定され、ステップS3509に進む。なお、この上乗せフラグは、AT1ゲーム数の上乗せを実行することを示すフラグである。
ステップS3509では、特典付与フラグがオフに設定され、ステップS3511に進む。
ステップS3511では、小役1または小役2に内部当選しているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3513に進み、そうでない場合にはステップS3515に進む。
ステップS3513では、疑似種別保留処理が実行され、このAT状態2内部当選コマンド受付時処理を終了する。なお、この疑似種別保留処理の詳細については図25を用いて後述する。
ステップS3515では、再遊技役に内部当選しているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3517に進み、そうでない場合にはこのAT状態2内部当選コマンド受付時処理を終了する。
ステップS3517では、疑似種別予約処理が実行され、このAT状態2内部当選コマンド受付時処理を終了する。なお、この疑似種別予約処理の詳細については図26を用いて後述する。
次に、図25を用いて、図24のAT状態2内部当選コマンド受付時処理における疑似種別保留処理(ステップS3513)の詳細について説明する。同図は、図24に示す疑似種別保留処理(ステップS3513)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初のステップS3601では、メイン前兆フラグがオンに設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3605に進み、そうでない場合にはステップS3603に進む。
ステップS3603では、サブ状態にメイン状態2が設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3605に進み、そうでない場合にはステップS3613に進む。
ステップS3605では、疑似遊技の保留抽選が実行され、ステップS3607に進む。この保留抽選では、疑似遊技を後で実行させることができるように、保留するか否かの抽選が実行される。本実施形態では50%の確率で疑似遊技を保留することが決定される。なお、この抽選確率は一例であって、任意の値を採用することができる。また、抽選を行わずに疑似遊技を保留するようにしてもよい。
ステップS3607では、疑似遊技の保留抽選に当選したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3609に進み、そうでない場合にはこの疑似種別保留処理を終了する。
ステップS3609では、疑似種別3〜5のうちのいずれか一つを決定し、ステップS3611に進む。
ステップS3611では、決定された疑似種別を保留する。本実施形態では、保留された順序と合わせて疑似種別が保留される。すなわち、保留された複数の疑似種別を、保留された順番毎に識別できるように構成されている。
ステップS3613では、メイン準備フラグがオンに設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3615に進み、そうでない場合にはこの疑似種別保留処理を終了する。
ステップS3615では、特典付与フラグがオンに設定され、この疑似種別保留処理を終了する。
次に、図26を用いて、図24のAT状態2内部当選コマンド受付時処理における疑似種別予約処理(ステップS3517)の詳細について説明する。同図は、図24に示す疑似種別予約処理(ステップS3517)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初のステップS3701では、メイン前兆フラグがオンに設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはこの疑似種別予約処理を終了し、そうでない場合にはステップS3703に進む。
ステップS3703では、メイン状態3が設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3705に進み、そうでない場合にはこの疑似種別予約処理を終了する。
ステップS3705では、保留されている疑似種別があるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3709に進み、そうでない場合にはこの疑似種別予約処理を終了する。
ステップS3709では、保留された疑似種別を取得し、ステップS3711に進む。なお、本実施形態では保留された疑似種別を保留された順番に従って取得する構成を採用しているが、有利であることを示す疑似種別を優先的に取得するようにしてもよい。
ステップS3711では、取得した疑似種別に対する操作順序が決定され、ステップS3713に進む。具体的には、主制御部300によって決定された疑似種別と操作順序との対応関係にしたがって、取得した疑似種別に対応する操作順序を決定する。
ステップS3713では、決定された操作順序を報知するための演出データが設定され、ステップS3715に進む。
ステップS3715では、保留消化フラグがオンに設定され、この疑似種別予約処理を終了する。なお、保留消化フラグとは、後述する疑似種別が保留された後、この保留された疑似種別に基づく操作順序報知用の演出データが設定されたこと(保留が消化されたこと)を示すフラグである。
なお、本実施形態では、ステップS3709に至る条件が成立した場合に、疑似遊技実行用の操作順序が報知されることになるが、このステップS3709に至らない場合には疑似遊技実行用の操作順序とは異なる操作順序を報知する構成を採用してもよい。
次に、図27を用いて、図19の演出制御処理における通常状態遊技状態更新コマンド受付時処理(ステップS3013)の詳細について説明する。同図は、図19に示す通常状態遊技状態更新コマンド受付時処理(ステップS3013)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初のステップS3801では、AT1前兆フラグがオンに設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3803に進み、そうでない場合にはステップS3813に進む。
ステップS3803では、AT1前兆ゲーム数から1を減算し、ステップS3805に進む。ここで、AT1前兆ゲーム数とはサブ状態にAT状態1が設定されるまでのゲーム数を示すものである。
ステップS3805では、AT1前兆ゲーム数が0か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3807に進み、そうでない場合にはこの通常状態遊技状態更新コマンド受付時処理を終了する。
ステップS3807では、サブ状態がAT状態1に設定され、ステップS3809に進む。
ステップS3809では、AT1ゲーム数に初期値が設定され、ステップS3811に進む。
ステップS3811では、AT1前兆フラグがオフに設定され、この通常状態遊技状態更新コマンド受付時処理を終了する。
ステップS3813では、AT1準備フラグがオンに設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3815に進み、そうでない場合にはこの通常状態遊技状態更新コマンド受付時処理を終了する。
ステップS3815では、AT1前兆ゲーム数に初期値が設定され、ステップS3817に進む。
ステップS3817では、AT1前兆フラグがオンに設定され、ステップS3819に進む。
ステップS3819では、AT1準備フラグがオフに設定され、この通常状態遊技状態更新コマンド受付時処理を終了する。
次に、図28を用いて、図19の演出制御処理におけるAT状態遊技状態更新コマンド受付時処理(ステップS3015)の詳細について説明する。同図は、図19に示すAT状態遊技状態更新コマンド受付時処理(ステップS3015)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初のステップS3901では、サブ状態がAT状態1であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3903に進み、そうでない場合にはステップS3907に進む。
ステップS3903では、AT1ゲーム数から1を減算し、ステップS3905に進む。なお、AT1ゲーム数は0が最低値であり、0の場合はその値が維持される。
ステップS3905では、AT状態1遊技状態更新コマンド受付時処理が実行され、このAT状態遊技状態更新コマンド受付時処理を終了する。なお、このAT状態1遊技状態更新コマンド受付時処理の詳細は、図29を用いて後述する。
ステップS3907では、AT2ゲーム数から1を減算し、ステップS3909に進む。なお、AT2ゲーム数は0が最低値であり、0の場合はその値が維持される。
ステップS3909では、AT状態2遊技状態更新コマンド受付時処理が実行され、このAT状態遊技状態更新コマンド受付時処理を終了する。なお、このAT状態2遊技状態更新コマンド受付時処理の詳細は、図31を用いて後述する。
次に、図29を用いて、図28のAT状態遊技状態更新コマンド受付時処理におけるAT状態1遊技状態更新コマンド受付時処理(ステップS3905)の詳細について説明する。同図は、図28に示すAT状態1遊技状態更新コマンド受付時処理(ステップS3905)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初のステップS3A01では、AT2前兆フラグがオンに設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3A03に進み、そうでない場合にはステップS3A17に進む。
ステップS3A03では、短縮準備フラグがオンに設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3A05に進み、そうでない場合にはステップS3A07に進む。
ステップS3A05では、前兆短縮実行処理が実行され、このAT状態1遊技状態更新コマンド受付時処理を終了する。なお、この前兆短縮実行処理の詳細については図30を用いて後述する。
ステップS3A07では、AT2前兆ゲーム数が1減算され、ステップS3A09に進む。
ステップS3A09では、AT2前兆ゲーム数が0か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3A11に進み、そうでない場合にはこのAT状態1遊技状態更新コマンド受付時処理を終了する。
ステップS3A11では、サブ状態がAT状態2に設定され、ステップS3A13に進む。
ステップS3A13では、AT2ゲーム数に初期値が設定され、ステップS3A15に進む。
ステップS3A15では、AT2前兆フラグがオフに設定され、このAT状態1遊技状態更新コマンド受付時処理を終了する。
ステップS3A01でAT2前兆フラグがオンでないと判定された場合に進むステップS3A17では、AT2準備フラグがオンに設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3A19に進み、そうでない場合にはステップS3A25に進む。
ステップS3A19では、AT2前兆ゲーム数に初期値が設定され、ステップS3A21に進む。この初期値については、複数のゲーム数(本実施形態では3〜15)の中から抽選で1つのゲーム数が決定され、このゲーム数がAT2前兆ゲーム数の初期値として設定される。なお、初期値として決定されるゲーム数はあらかじめ定められたゲーム数であってもよい。また、ここで決定されたゲーム数がAT1ゲーム数よりも大きい場合にそのまま設定されると、AT2前兆期間が経過しないうちにAT状態1が終了してしまうことになる。このため、このような場合には強制的にAT2前兆ゲーム数をAT1ゲーム数としてもよく、また、AT1ゲーム数をAT2前兆ゲーム数の初期値に合わせて延長するようにしてもよい。
ステップS3A21では、AT2前兆フラグがオンに設定され、ステップS3A23に進む。
ステップS3A23では、AT2準備フラグがオフに設定され、このAT状態1遊技状態更新コマンド受付時処理を終了する。
ステップS3A25では、AT1ゲーム数が0か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3A27に進み、そうでない場合にはこのAT状態1遊技状態更新コマンド受付時処理を終了する。
ステップS3A27では、サブ状態が通常状態に設定され、このこのAT状態1遊技状態更新コマンド受付時処理を終了する。なお、このステップS3A27は、サブ状態がAT状態1(AT1前兆フラグ、AT1準備フラグがいずれもオフ)であり、AT2前兆フラグ、AT2準備フラグのいずれもオフの状態の場合に実行される。すなわち、これらのフラグのいずれかがオンである場合には、サブ状態が通常状態に設定されることはない。
次に、図30を用いて、図29のAT状態1遊技状態更新コマンド受付時処理における前兆短縮実行処理(ステップS3A05)の詳細について説明する。同図は、図28に示す前兆短縮実行処理(ステップS3A05)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初のステップS3B03では、疑似遊技実行用の操作順序で停止操作がされたか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3B05に進み、そうでない場合にはステップS3B07に進む。
ステップS3B05では、メイン前兆ゲーム数に1を加算した値をAT2前兆ゲーム数に設定し、ステップS3B07に進む。
ステップS3B07では、短縮準備フラグがオフに設定され、この前兆短縮実行処理を終了する。
次に、図31を用いて、図28のAT状態遊技状態更新コマンド受付時処理におけるAT状態2遊技状態更新コマンド受付時処理(ステップS3909)の詳細について説明する。同図は、図28に示すAT状態2遊技状態更新コマンド受付時処理(ステップS3909)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初のステップS3C01では、上乗せフラグがオンに設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3C03に進み、そうでない場合にはステップS3C07に進む。
ステップS3C03では、決定された上乗せゲーム数の値をAT1ゲーム数に加算し、ステップS3C05に進む。
ステップS3C05では、上乗せフラグがオフに設定され、ステップS3C07に進む。
ステップS3C07では、保留消化フラグがオンに設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3C09に進み、そうでない場合にはステップS3C21に進む。
ステップS3C09では、疑似遊技実行用の操作順序で停止操作がされたか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3C11に進み、そうでない場合にはステップS3C17に進む。
ステップS3C11では、対象となった疑似種別の保留(保留されている疑似種別のうち取得されたもの)が消去され、ステップS3C13に進む。
ステップS3C13では、特典付与フラグがオンに設定され、ステップS3C17に進む。
ステップS3C17では、保留消化フラグがオフに設定され、ステップS3C21に進む。
ステップS3C21では、AT2ゲーム数が0であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3C23に進み、そうでない場合にはこのAT状態2遊技状態更新コマンド受付時処理を終了する。
ステップS3C23では、メイン前兆フラグがオンに設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはこのAT状態2遊技状態更新コマンド受付時処理を終了し、そうでない場合にはステップS3C25に進む。
ステップS3C25では、疑似遊技が保留されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3C27に進み、そうでない場合にはステップS3C33に進む。
ステップS3C27では、保留された疑似種別に基づいて上乗せゲーム数が決定され、ステップS3C29に進む。
ステップS3C29では、決定された上乗せゲーム数の値がAT1ゲーム数に加算され、ステップS3C31に進む。
ステップS3C31では、対象となった疑似種別の保留(保留されている疑似種別のうち取得されたもの)が消去され、ステップS3C33に進む。
ステップS3C33では、サブ状態がAT状態1に設定され、このAT状態2遊技状態更新コマンド受付時処理を終了する。
<第2副制御部500の処理>
次に、図32を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、図32(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。図32(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図32(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。図32(d)は、第2副制御部500の画像制御処理のフローチャートである。
まず、図32(a)のステップS401では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS401で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポート初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS403では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS405の処理に移行する。
ステップS405では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS407では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS409では、演出制御処理を行う。具体的には、ステップS407で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。例えば、背景画像に関する画像制御を行う演出データおよびシャッタ演出に関する演出データをROM506から読み出す処理を実行する。また、これ以外の演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS411では、ステップS409の処理結果に基づいてシャッタ制御処理を行う。例えば、ステップS409で読み出した演出データの中にシャッタ制御の命令がある場合には、この命令に対応するシャッタ制御を行う。
ステップS413では、ステップS409の処理結果に基づいて画像制御処理を行う。例えば、ステップS409読み出した演出データの中に画像制御の命令がある場合には、この命令に対応する画像制御を行う。例えば、表示画像(報知画像、背景画像)に関する画像制御が実行される。この画像制御処理については、図32(d)を用いて後述する。この画像制御処理が終了すると、ステップS403へ戻る。
次に、図32(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS415では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図32(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS417では、図32(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップS403において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS403において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS419では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、図32(d)を用いて、第2副制御部500のメイン処理におけるステップS413の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示す図である。
ステップS421では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU504は、まず、VRAM536の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が演出画像表示装置157に表示される。次に、CPU504は、VDP534のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM536の転送先アドレス)などを設定した後、ROM506からVRAM536への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP534は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM506からVRAM536に転送する。その後、VDP534は、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。
ステップS423では、VDP534からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS425に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
ステップS425では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU504は、ステップS421でVRAM536に転送した画像データに基づいてVRAM536の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM536の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)、透過度など)をVDP534に指示する。VDP534はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS427では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU504は、VDP534に画像の描画開始を指示する。VDP534は、CPU504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS429では、画像の描画終了に基づくVDP534からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS431に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。
ステップS431では、RAM508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
≪動作説明≫
以下、上記説明した内容を踏まえ、本実施形態のスロットマシン100の特徴的な動作について説明する。
<主制御部の主な遊技状態について>
主制御部300では、再遊技低確率状態(RT0)で特別役に内部当選することで特別役内部当選状態(RT1)に移行する。また、特別役に入賞して特別遊技状態(RT2)に移行すると、32枚を超える払い出しを経て再遊技低確率状態(RT0)に戻ることになる。
具体的には、再遊技低確率状態(RT0)で特別役に内部当選する確率は16384/65536≒25%であり、容易に特別役内部当選状態(RT1)に移行するように構成されている。一方、特別役内部当選状態(RT1)から特別遊技状態(RT2)に移行するには、7168/65536の確率(約10%)でいずれの役にも内部当選することなく(ハズレ)、かつ、所定のタイミングで停止操作を行うことによって、特別役に対応する図柄組み合わせを表示させる必要がある。また特別遊技状態(RT2)へ移行しても、遊技を16回消化した時点で再遊技低確率状態(RT0)への移行条件を満たすことになる(小役3による2枚の払出しが16回)。これらのことから、本実施形態では主に特別役内部当選状態(RT1)が設定されていることになる。以下では、特に言及しない限り、特別役内部当選状態(RT1)が設定されているものとして説明を続ける。
<メイン状態1とメイン状態2の間の移行について>
主制御部300では、特別役内部当選状態(RT1)において、3つのメイン状態(メイン状態1〜メイン状態3)が管理されている(図6(b)参照)。以下、メイン状態1とメイン状態2の間の移行について説明する。
メイン状態1は初期設定(図9のステップS101)において設定される。図6(b)に示すように、メイン状態1からメイン状態2への移行は、小役3に連続して入賞(2回続けて入賞)した場合に実行される。特別役内部当選状態(RT1)で小役3に入賞するためには、正解操作順序に従って停止操作を行う必要がある。このため上記の条件は、小役3に内部当選して正解操作順序に従った停止操作がされることが連続すること、と言える。
一方、メイン状態2からメイン状態1への移行は、小役3に連続して非入賞(2回続けて非入賞)した場合に実行される。この条件は、小役3に内部当選して正解操作順序に従った停止操作がされなかったことが連続すること、言える。
第1副制御部400においてサブ状態が通常状態である場合には正解操作順序が報知されない。このため、連続して小役3に内部当選した際に、連続入賞してメイン状態2に移行する確率は約2.8%(1/6の2乗)である。従って、サブ状態が通常状態である場合にはメイン状態1が維持されやすい。また、仮にメイン状態2に移行した場合であっても、連続して小役3に内部当選した際に、連続して非入賞となりメイン状態1に移行する確率は約69%(5/6の2乗)である。従って、サブ状態が通常状態である場合にはメイン状態2からメイン状態1に移行しやすい。このように、第1副制御部400においてサブ状態を通常状態にすることで、主制御部300ではメイン状態1を維持させることができるように構成されている。
一方、第1副制御部400においてサブ状態がAT状態1あるいはAT状態2である場合には、正解操作順序が報知される(図21のステップS3209)ため、この報知に従うことで確実にメイン状態2に移行する。また、メイン状態2に移行した後も、正解操作順序の報知に従うことで確実にメイン状態2が維持される(メイン状態1に移行しない)。このように、第1副制御部400においてサブ状態をAT状態1あるいはAT状態2にすることで、主制御部300ではメイン状態1からメイン状態2に移行させ、これが維持されるように構成されている。
<メイン状態2とメイン状態3の間の移行について>
次に、メイン状態2とメイン状態3の間の移行について説明する。
図6(b)に示すように、メイン状態2とメイン状態3の間の移行は、メイン状態移行用の操作順序に従って停止操作が行われた場合に実行される。このメイン状態移行用の操作順序は、小役4に内部当選した場合に設定される(図11のステップS1011)。従って、上記の条件は小役4に内部当選してメイン状態移行用の操作順序に従った停止操作がされること、とも言える。
第1副制御部400においてサブ状態がAT状態1である場合には、メイン状態3であることを条件に、小役4の内部当選時にメイン状態移行用の操作順序が報知される(図21のステップS3213、ステップS3215)。また、サブ状態がAT状態2である場合には、メイン状態2であることを条件に、小役4の内部当選時にメイン状態移行用の操作順序が報知される(図21のステップS3213、ステップS3215)。
このように、第1副制御部400においては、サブ状態がAT状態1であるときはメイン状態2を維持させるようにし、AT状態2であるときはメイン状態3を維持させるように構成されている。なお、サブ状態が通常状態となる直前の状態はAT状態1であるため、メイン状態2が維持されている状態でサブ状態が通常状態に移行することになる。この場合、上述したように小役3の正解操作順序の報知がされなくなるため、メイン状態2からメイン状態1へ移行することになる。
<通常状態とAT状態1の間の移行について>
第1副制御部400では、通常状態、AT状態1、AT状態2、の計3つの状態が管理されている(図8参照)。以下、通常状態とAT状態1の間の移行について説明する。
通常状態は初期設定(図18のステップS301)において設定される。この通常状態では、小役1または小役2に内部当選した場合に、AT状態1への移行抽選が実行される(図20のステップS3103)。この抽選に当選した場合、直ぐにはAT状態1に移行せず、まずはAT1準備フラグがオンに設定される(図20のステップS3107)。このAT1準備フラグがオンに設定されていると、遊技の終了時にAT1前兆ゲーム数が設定され、AT1前兆フラグがオンに設定され、AT1準備フラグはオフに設定される(図27のステップS3813〜ステップS3819)。このAT1前兆フラグがオンに設定されたことにより、AT1前兆ゲーム数が遊技の消化にしたがって減算され(図27のステップS3803)、AT1前兆ゲーム数が0になったときにサブ状態がAT状態1になる(図27のステップS3807)。以上の流れが、図8に示す通常状態からAT状態1への移行条件の成立を判定する処理の一例に相当する。
サブ状態がAT状態1となった場合、同時にAT1ゲーム数が設定される(図27のステップS3809)。このAT1ゲーム数は遊技の消化にしたがって減算され(図28のステップS3903)、AT1ゲーム数が0となったときにサブ状態が通常状態になる(図29のステップS3A27)。以上の流れが、図8に示すAT状態1から通常状態への移行条件の成立を判定する処理の一例に相当する。
<AT状態1とAT状態2の間の移行について>
次に、AT状態1とAT状態2の間の移行について説明する。
AT状態1では、小役1または小役2に内部当選した場合に、AT状態2への移行抽選が実行される(図22のステップS3309)。この抽選に当選した場合、直ぐにはAT状態2に移行せず、まずはAT2準備フラグがオンに設定される(図22のステップS3313)。このAT2準備フラグがオンに設定されていると、遊技の終了時にAT2前兆ゲーム数が設定され、AT2前兆フラグがオンに設定され、AT2準備フラグはオフに設定される(図29のステップS3A17〜ステップS3A23)。このAT2前兆フラグがオンに設定されたことにより、AT2前兆ゲーム数が遊技の消化にしたがって減算され(図29のステップS3A07)、AT2前兆ゲーム数が0になったときにサブ状態がAT状態2になる(図29のステップS3A11)。以上の流れが、図8に示すAT状態1からAT状態2への移行条件の成立を判定する処理の一例に相当する。
サブ状態がAT状態2となった場合、同時にAT2ゲーム数が設定される(図29のステップS3A13)。このAT2ゲーム数は遊技の消化にしたがって減算され(図28のステップS3907)、AT2ゲーム数が0となったときにサブ状態がAT状態1になる(図31のステップS3C33)。以上の流れが、図8に示すAT状態2からAT状態1への移行条件の成立を判定する処理の一例に相当する。
なお、上記説明したように、AT2ゲーム数が0となったときにサブ状態がAT状態1になるのが原則であるが、本実施形態ではメイン前兆フラグがオン(メイン前兆期間)である場合には、例外としてこの期間が経過するまでAT状態2が維持される構成を採用している。この構成に限らず、AT2ゲーム数を主制御部300で管理する(例えば、疑似遊技が実行された次の遊技から管理する)ようにしておき、メイン前兆ゲーム数の初期値+1>残りのAT2ゲーム数、である場合には、メイン前兆ゲーム数の初期値をAT2ゲーム数−1とすることにより、AT状態2の終わりに疑似遊技を実行させるようにしてもよい。また、メイン前兆ゲーム数の初期値+1>残りのAT2ゲーム数、である場合には、メイン前兆フラグをオンに設定しないようにしてもよいし、AT2ゲーム数が0となった場合にメイン前兆フラグをオフにするようにしてもよく、これらの場合には、第1副制御部400において特典が付与されるようにすることが好ましい。
なお、本実施形態では、AT状態2の設定が決定されてからAT状態2が設定されるまでの前兆期間(AT2前兆期間)を設けたことで、遊技者にAT状態2の設定に対する期待感を抱かせ、興趣を向上させることができる。また、詳細は省略するが、AT状態2が設定されない場合であっても小役1、小役2が内部当選したことに基づいてガセの前兆期間を設定し、AT状態2が設定されないことを示すようにしている。なお、AT状態2におけるメイン前兆期間(メイン前兆フラグがオン)も同様である。
<疑似遊技について>
本実施形態のスロットマシン100では、通常遊技のように停止態様に応じた利益が付与されることのない疑似遊技を実行可能に構成されている。以下、この疑似遊技の実行までの流れについて図33〜図35を用いて説明する。図33(a)は、メイン前兆ゲーム数の決定確率を表で示した図であり、(b)は、疑似種別毎の停止データの決定確率を表で示した図である。また、図34は疑似種別1〜4で選択される停止データによる停止態様の一例を示す図であり、図35は疑似種別5で選択される停止データによる停止態様の一例を示す図である。疑似遊技は、以下の3パターンのいずれかによって実行される。以下、これらのパターンをそれぞれパターンA、パターンB、パターンCと区別して説明する。
パターンAでは、まず、メイン状態が3であって、かつ小役1または小役2に内部当選した場合に実行される疑似遊技の実行抽選に当選した場合(図12のステップS1101、ステップS1103、ステップS1107のすべてでYes)に、疑似種別(疑似遊技の停止態様を区別可能な情報)が決定される(図12のステップS1115)。このとき、メイン前兆ゲーム数に値が設定され、メイン準備フラグがオンに設定される(図12のステップS1119、ステップS1121)。
メイン準備フラグがオンに設定されると、メイン前兆フラグ設定処理(図15のステップS1407、図17)において、メイン前兆フラグがオンに設定され、メイン準備フラグがオフに設定される(図17のステップS1601でNo、ステップS1611、ステップS1613)。
メイン前兆フラグがオンに設定されると、メイン実行フラグ設定処理(図15のステップS1403、図16)において、メイン前兆ゲーム数が遊技の消化に伴い減算される(図16のステップS1501)。そして、メイン前兆ゲーム数が0になると、先に決定されていた疑似種別に基づいて停止データが決定され、メイン実行フラグがオンに設定され、メイン前兆フラグがオフに設定される(図16のステップS1503でNo)。
メイン実行フラグがオンに設定されると、次の遊技のリール回転開始処理において、疑似遊技が実行される(図13のステップS1207、図14)。具体的には、既に決定されていた停止データが通常の遊技と同様にして設定され、回転しているリールを停止させた際に予め定められた態様が導出される。この疑似遊技が終了すると、通常の遊技が進行する。
パターンBでは、まず、メイン状態が2であって、かつ再遊技役に内部当選した場合(図12のステップS1101でNo、ステップS1109でYes、ステップS1111でYes)に、疑似遊技実行用の操作順序と共に、疑似種別が決定される(図12のステップS1113、ステップS1115)。このとき、メイン前兆ゲーム数に値が設定され、メイン準備フラグがオンに設定される(図12のステップS1119、ステップS1121)。
メイン準備フラグがオンに設定されると、メイン前兆フラグ設定処理(図15のステップS1407、図17)において、決定された疑似遊技実行用の操作順序に従った停止操作がされたことを条件にメイン前兆フラグがオンに設定され、メイン準備フラグがオフに設定される(図17のステップS1601、ステップS1603、ステップS1605のすべてでYes)。
メイン前兆フラグがオンに設定されると、上記説明したパターンAと同様の処理が実行される。すなわち、メイン前兆ゲーム数が0になるまで減算された後、先に決定されていた疑似種別に基づいて停止データが決定され、次の遊技のリール回転開始処理において、疑似遊技が実行される(図13のステップS1207、図14)。
パターンCでは、まず、メイン状態が3であって、かつ再遊技役に内部当選した場合(図12のステップS1101でNo、ステップS1109でYes、ステップS1111でNo)に、複数の疑似種別と操作順序との対応関係が定められる(図12のステップS1117)。このとき、メイン前兆ゲーム数に値が設定され、メイン準備フラグがオンに設定される(図12のステップS1119、ステップS1121)。
メイン準備フラグがオンに設定されると、メイン前兆フラグ設定処理(図15のステップS1407、図17)において、疑似種別に対応する操作順序として定められたもののうち、いずれかに従った停止操作がされたことを条件に、この操作順序に対応する疑似種別が決定されると共にメイン前兆フラグがオンに設定され、メイン準備フラグがオフに設定される(図17のステップS1601でYes、ステップS1603でNo、ステップS1607でYes)。
メイン前兆フラグがオンに設定されると、上記説明したパターンAと同様の処理が実行される。すなわち、メイン前兆ゲーム数が0になるまで減算された後、先に決定されていた疑似種別に基づいて停止データが決定され、次の遊技のリール回転開始処理において、疑似遊技が実行される(図13のステップS1207、図14)。
本実施形態では、図33(a)に示すように、内部当選役に応じて前兆ゲーム数の抽選確率を異ならせている。例えば小役1または小役2に内部当選した場合(パターンA)では、メイン前兆ゲーム数として1〜4がそれぞれ5%の確率で設定され、5〜8が10%の確率で設定され、9〜10が20%の確率で設定される。また、再遊技役に内部当選した場合(パターンB、パターンC)では、メイン前兆ゲーム数として1〜10がそれぞれ10%の確率で設定される。本実施形態では、小役1または小役2に内部当選した場合に設定される前兆ゲーム数の平均値(期待値)が、再遊技役に内部当選した場合に設定される前兆ゲーム数の平均値(期待値)よりも大きくなるように設定されている。なお、この確率は一例であって、例えば再遊技役に内部当選した場合の確率を均等にせずに異ならせてもよい。
<疑似種別に対する停止データおよびその態様について>
本実施形態では、図33(b)に示すように5種類の疑似種別(疑似種別1〜5)に対する停止データとして、11種類の停止データ(停止データA〜K)が容易されている。以下、各疑似種別毎に説明する。
まず、疑似種別1に対しては停止データAのみが用いられる(停止データAが決定される確率が100%)。この停止データAを用いた疑似遊技の結果、図34(a)に示す態様が導出される。具体的には、左リール110の下段にBAR図柄が停止し、かつ中段ラインにおいてリプレイ図柄が2つ並んだ態様(リプレイ図柄ハズレ)となる。
疑似種別2に対しては停止データBのみが用いられる(停止データBが決定される確率が100%)。この停止データBを用いた疑似遊技の結果、図34(b)に示す態様が導出される。具体的には、左リール110の下段のさらに下(枠外)にBAR図柄が停止し、かつ右下がりラインにおいてスイカ図柄が2つ並んだ態様(スイカ図柄ハズレ)となる。
疑似種別3に対しては、停止データCが50%の確率で、停止データDが30%の確率で、停止データEが20%の確率で決定される。停止データCを用いた疑似遊技の結果、図34(c)の一番左に示す態様(中段ラインにセブン1図柄が揃った態様)が導出される。停止データDを用いた疑似遊技の結果、図34(c)の真ん中に示す態様(右下がりラインにセブン1図柄が揃った態様)が導出される。停止データEを用いた疑似遊技の結果、図34(c)の一番右に示す態様(右上がりラインにセブン1図柄が揃った態様)が導出される。なお、各停止データは、別のラインにセブン1図柄を揃えることができる場合に、これを許容するものであってもよい。
疑似種別4に対しては、停止データFが50%の確率で、停止データGが20%の確率で、停止データHが30%の確率で決定される。停止データFを用いた疑似遊技の結果、図34(d)の一番左に示す態様(中段ラインにセブン2図柄が揃った態様)が導出される。停止データGを用いた疑似遊技の結果、図34(d)の真ん中に示す態様(右下がりラインにセブン2図柄が揃った態様)が導出される。停止データHを用いた疑似遊技の結果、図34(d)の一番右に示す態様(右上がりラインにセブン2図柄が揃った態様)が導出される。なお、各停止データは、別のラインにセブン2図柄を揃えることができる場合に、これを許容するものであってもよい。
疑似種別5に対しては、停止データIが80%の確率で、停止データJが10%の確率で、停止データKが10%の確率で決定される。停止データIを用いた疑似遊技の結果、図35(a)に示すように、セブン1図柄が中段ラインに2つ揃い、残る1つが下段に停止した態様、または、セブン2図柄が中段ラインに2つ揃い、残る1つが下段に停止した態様のいずれかが導出される。停止データGを用いた疑似遊技の結果、図35(b)に示すように、セブン1図柄が右下がりラインに2つ揃い、残る1つが右下がりラインの下に停止した態様、または、セブン2図柄が右下がりラインに2つ揃い、残る1つが右下がりラインの下に停止した態様のいずれかが導出される。停止データHを用いた疑似遊技の結果、図35(b)に示すように、セブン1図柄が右上がりラインに2つ揃い、残る1つが右下がりラインの下に停止した態様、または、セブン2図柄が右上がりラインに2つ揃い、残る1つが右下がりラインの下に停止した態様のいずれかが導出される。。
本実施形態では、各疑似種別に対応する態様は、他の疑似種別において導出されないように各停止データが作成されている。なお、図示されていない態様に関しては、少なくとも2種類の疑似種別で共通して導出される態様があってもよいし、全ての態様を疑似種別毎に異ならせるようにしてもよい。
<疑似遊技実行時のAT2前兆ゲーム数の短縮(前兆短縮)について>
上記説明したように本実施形態では、主制御部300においてメイン前兆ゲーム数に相当する回数の遊技を消化した後、疑似遊技を実行する構成を採用している。また、第1副制御部400においてAT2前兆ゲーム数に相当する回数の遊技を消化した後、サブ状態がAT状態2に移行する構成を採用している。
さらに本実施形態では、AT2前兆ゲーム数が減算されている期間(AT2前兆期間)において疑似遊技を実行させることが可能な場合に、AT2前兆ゲーム数を減らす(以下、前兆短縮と称する場合がある)ことによって、疑似遊技の実行タイミングとAT状態2に移行するタイミングを合わせる構成を採用を採用している。これにより、遊技の興趣をより向上させることができる。以下、このタイミング調整の流れについて図36、図37を用いて説明する。図36は、AT2前兆ゲーム数の短縮の有無を比較した図である。図37は、AT2前兆ゲーム数を短縮した場合の演出の流れを示す図である。
まず、図36(a)には、前兆短縮がされない場合における遊技の状態の経過が示されている。本実施形態では、AT状態1となった場合に点灯するランプ(以下、AT1ランプ、図示省略)と、AT状態2となった場合に点灯するランプ(以下、AT2ランプ、図示省略)が設けられている。AT1ランプは、AT状態1となってからAT状態1が終了するまで点灯し、途中でAT状態2となった場合にも点灯するランプである。また、AT2ランプは、AT状態2となってからAT状態2が終了するまで点灯するランプである。これらのランプの状態によって、遊技者は、第1副制御部400の内部で決定されているサブ状態を認識できるように構成されている。
図36(a)に示す「表面上のサブ状態」とは、これらのランプ(AT1ランプ、AT2ランプ)によって遊技者が認識可能なサブ状態を示すものである。これに対して、「内部的なサブ状態」とは、第1副制御部400の内部で決定されているサブ状態を示すものであり、本実施形態では遊技状態更新コマンド受信時に更新される。「演出形態」とは、第1副制御部400で管理される演出装置(例えば、画像表示装置157)で行われる演出の形態を示すものである。
図36(a)には、サブ状態がAT状態1の状態において、AT2前兆ゲーム数が6の状態から遊技の経過に従って減算されていき、AT2前兆ゲーム数が0となった次の遊技からサブ状態がAT状態2に移行することが示されている。また、AT2前兆ゲーム数が減算されている期間において、第1副制御部400では前兆演出と3ゲームに亘る連動演出(連動1〜3)が実行されることが示されている。
ここで、連動演出とは、連続する複数遊技に亘って行われる演出であり、その最終ゲームの演出をもってAT状態2が設定されるか否かを報知する演出である。一方、前兆演出とは、上記連動演出が行われること自体への期待感、またはAT状態2が設定されるか否かに対する期待感を示す演出である。
次に、前兆短縮がされる場合について図36(b)を用いて説明する。図36(b)には、前兆短縮がされる場合における遊技の状態の経過が示されている。
まず、図36(a)のn+1ゲーム目において、再遊技役に内部当選したとする。なお、このときのメイン状態はメイン状態2となっているものとして説明する。この場合、疑似遊技準備処理(図11のステップS1007、図12)において、疑似遊技実行用の操作順序が決定され、疑似種別が決定され、メイン前兆ゲーム数に初期値(ここでは2とする)が設定される(図12のステップS1113、ステップS1115、ステップS1119)。これらの情報は、内部当選コマンドに含まれて送信される(図11のステップS1013)。
内部当選コマンドを受け付けた第1副制御部400では、AT状態内部当選コマンド受付時処理(図19のステップS3007、図21)において、AT状態1内部当選コマンド受付時処理(図21のステップS3203、図22)が実行される。さらにこのAT状態1内部当選コマンド受付時処理において、前兆短縮抽選処理(図22のステップS3305、図23)が実行される。
この前兆短縮抽選処理では、メイン前兆ゲーム数に1を加えた値が3以上となるか否か判定される(図23のステップS3401)。本実施形態では、メイン前兆ゲーム数が0となった次の遊技において疑似遊技が実行され得る。また、連動演出は、最大3ゲームに亘って実行される。すなわち、上記の判定は、メイン前兆ゲーム数に1を加えた値が連動演出に要する最大のゲーム数以上となるか否か(メイン前兆ゲーム数+1≧連動演出に要する最大のゲーム数)を判定するものである。また、疑似遊技が実行され得るまでの期間が、連動演出を実行するにあたって十分な長さを有しているかを判定するものであるとも言える。なお例えば、連動演出が最大5ゲームに亘って実行される場合には、上記の条件で「3以上」となっている箇所を「5以上」とすればよい。この条件は必須ではないが、この条件を採用することにより、連動演出が実行される場合において遊技者に違和感を与えることなくAT2前兆期間を短縮することができる。
ここでは、メイン前兆ゲーム数に2が設定されており、上記の条件を満たしているものとして説明を続ける。
続いて、AT2前兆ゲーム数の値がメイン前兆ゲーム数に1を加えた値よりも大きいか否かが判定される(図23のステップS3403)。この判定は、AT状態2が設定されるまでの期間(AT2前兆期間)が、疑似遊技が実行され得るまでの期間よりも長いかどうかを判定しているものであると言える。また、AT状態1が終了する遊技が、疑似遊技が実行され得る遊技よりも後か否かを判定しているものであると言える。この条件を満たす場合にはAT2前兆期間を疑似遊技の実行に合わせて短縮できる余地があることになる。具体的には、AT2前兆ゲーム数の値をメイン前兆ゲーム数+1に変更(設定)した場合に、AT状態2が設定されるタイミングが変更前よりも遅くならないようにすることができる。
ここでは、AT前兆ゲーム数が5、メイン前兆ゲーム数が2であるため、上記の条件を満たしているものとして説明を続ける。
上記の条件を満たすと短縮準備フラグがオンに設定される(図23のステップS3405)。さらに、疑似遊技実行用の操作順序報知用の演出データが設定される(図23のステップS3409)。なお、AT2前兆ゲーム数の値がメイン前兆ゲーム数に1を加えた値と等しい場合にも上記演出データが設定される(図23のステップS3407)。これは、AT状態1が終了する遊技と、疑似遊技が実行され得る遊技が同一となるかを判定し、この場合にも操作順序を報知することで、AT状態2の移行タイミングに合わせて疑似遊技を実行させるようにするためのものであるが、この場合には上記疑似遊技実行用の操作順序を報知しないようにしてもよい。
上記のようにして設定された演出データにより、遊技者に疑似遊技実行用の操作順序が報知されることになる。ここでは、疑似遊技実行用の操作順序で停止操作が行われたものとして説明を続ける。
主制御部300では、疑似遊技実行用の操作順序に従って停止操作されたことでメイン前兆フラグがオンに設定され、メイン前兆ゲーム数が0になるまで減算された後、先に決定されていた疑似種別に基づいて停止データが決定され、その次の遊技のリール回転開始処理において、疑似遊技が実行されることになる(<疑似遊技について>で説明したパターンBの動作)。
一方、第1副制御部400では、遊技状態更新コマンドを受け付けたことにより、AT状態遊技状態更新コマンド受付時処理(図19のステップS3015、図28)において、AT状態1遊技状態更新コマンド受付時処理(図28のステップS3905、図29)が実行される。さらにこのAT状態1遊技状態更新コマンド受付時処理において、前兆短縮実行処理(図29のステップS3A05、図30)が実行される。
この前兆短縮実行処理では、疑似遊技実行用の操作順序に従って停止操作されたことにより、AT2前兆ゲーム数がメイン前兆ゲーム数に1を加算した値に変更される。図36(b)のn+1ゲーム目では、この処理によってAT2前兆ゲーム数の値が5から3に変更(2ゲーム短縮)されていることが示されている。さらに、図36(b)には、AT2前兆ゲーム数の値が変更されたことによって、連動演出の開始時期やAT状態2に移行する時期が、図36(a)に示すものより前倒しされていることが示されている。
なお、本実施形態では、疑似遊技実行用の操作順序が報知され、かつ報知された操作順序に従って操作された場合に、AT2前兆ゲーム数を短縮する構成を採用しているが、操作順序が報知された場合に必ず短縮する構成を採用してもよい。
また、実質的な意味はないが、処理を共通化する観点からAT2前兆ゲーム数=メイン前兆ゲーム数+1である場合(図23のステップS3407でYes)にも、この処理を行うようにしてもよい。
ここで、図37を用いて前兆短縮を行った場合の演出の一例について説明する。同図は、前兆短縮を行った場合の演出の一例を示す図である。
図37には、前兆短縮によって連動演出の最後の部分(連動3)が疑似遊技(この例では疑似種別2による疑似遊技)における操作に従って実行されている様子が示されている。さらに、疑似遊技終了後の通常遊技において再遊技に入賞している様子が示されている。このように、疑似遊技が予約された状態(メイン前兆フラグオン)でAT2前兆ゲーム数をメイン前兆ゲーム数に合わせて調整することで、AT状態2が設定されるタイミングに合わせて疑似遊技を行わせることができる。この場合、AT状態2の設定される際の演出を盛り上げることができ、また、AT状態2が設定されることを認識させ易くすることができる。なお、本実施形態では、表面上のサブ状態(AT1ランプ、AT2ランプ)は、疑似遊技が行われた次の遊技(ここではn+5ゲーム目)が開始されるタイミングでAT状態2となる(AT1ランプ、AT2ランプが双方とも点灯)。
図37では、疑似種別2の疑似遊技が行われる際に、この疑似遊技で第1、2停止まで直線ラインに引き込まれる図柄(スイカ図柄)について、この図柄が直線ラインに停止されることを示唆する例が示されている。疑似遊技では、特に操作条件を示唆する必要はないが、この図37の例のような示唆をしてもよく、また「CHANCE」の表示のように何らかの図柄が直線ラインに停止されることを示唆するようにしてもよい。このような構成を採用することで、遊技者に停止操作を促して疑似遊技をより楽しませることができる。なお、疑似種別1の疑似遊技が行われる場合にも同様の示唆を行うように構成することで、同様の効果を奏する。また、このような示唆は、上記した疑似種別で停止される態様でリールを停止させるための操作条件を示唆していると言える。
なお、疑似遊技とは、ストップボタンの操作によって対応するリールが停止するものの、その停止態様に基づくメダルの付与が行われない点が通常の遊技とは異なる。この疑似遊技においては、ストップボタンが操作された際の引き込み範囲を通常遊技と同じ範囲としてもよいし、異なる範囲としてもよい。
次に、図38を用いて本実施形態の変形例について説明する。同図は、本実施形態とは前兆短縮後のAT状態2の移行タイミングが異なる変形例を示す図である。
図36、図37では、疑似遊技が実行される遊技の次の遊技においてAT状態2に移行するように、前兆短縮を行う例について説明した。これに対してこの図38(a)の変形例1では、疑似遊技が実行される遊技と同じ遊技において内部的なサブ状態がAT状態2に移行する点が異なる。この場合、疑似遊技が実行されているときに表面上のサブ状態がAT状態2となってしまうと、疑似遊技に対して期待感を抱かせることができなくなり、疑似遊技を楽しませることができなくなる。このため、疑似遊技が実行される遊技と同じ遊技においてAT状態2に移行する場合には、疑似遊技の終了までは表面上のサブ状態をAT状態1のまま維持しておき、疑似遊技に続けてAT状態2となるように構成すればよい。
この構成であれば、疑似遊技が実行される遊技の次の遊技ではなく、同一の遊技においてAT状態2に移行するように前兆短縮を行わせることができる。この構成でも、AT状態2が設定されるタイミングに合わせて疑似遊技を行わせて遊技者を楽しませることができる。具体的には、例えば図23の前兆短縮抽選処理のステップS3401、ステップS3403、ステップS3407、図30の前兆短縮実行処理のステップS3B05、において「メイン前兆ゲーム数+1」とされている箇所を「メイン前兆ゲーム数」とした構成を採用することができる。
なお、図38(a)に示す内部的なサブ状態について、図38(b)の変形例2に示すように、疑似遊技が終了したタイミングでAT状態2に移行するように構成し、表面上のサブ状態と一致するようにしてもよい。
ここで、図39を用いて、上記説明した前兆短縮の概念について説明する。同図は、本実施形態および図38の変形例について前兆短縮の概念を示す図である。
図39(a)には、表面上のサブ状態がAT状態2に設定されるタイミングと、疑似遊技の実行タイミングについて、前兆短縮前後における関係性の概念が示されている。前兆短縮にあたっては、疑似遊技の終了タイミング以後から疑似遊技が行われた遊技の次の遊技が開始されるタイミング以前までの間において、表面上のサブ状態がAT状態2に設定されるように構成することで、AT状態2が設定されるタイミングに合わせて疑似遊技を行わせることにより、遊技者を楽しませることができる。
図39(b)には、連動演出の最後の部分(連動3)が実行されるタイミングと、疑似遊技の実行タイミングについて、前兆短縮前後における関係性の概念が示されている。本実施形態のように、AT状態2が設定される前に、AT状態2が設定されることを報知する連動演出が実行される構成を採用した場合には、疑似遊技が実行される遊技においてこの連動演出が実行されるように構成してもよい。この場合、連動演出と疑似遊技を組み合わせて実行させることにより、遊技者を楽しませることができる。
なお、例えば、本実施形態の連動1や連動2のようにAT状態2の設定に関する演出であれば疑似遊技と合わせて実行させてもよい。さらに、本実施形態では、AT状態2が設定される場合にのみ連動演出を行うようにしているが、AT状態2が設定されないことを示す連動演出を行うようにしてもよい。この場合にはAT状態2が設定されないため、疑似遊技を行わせないようにすればよい。
なお、本実施形態では、疑似遊技の実行時期に合わせてAT2前兆ゲーム数を短縮する構成を採用しているが、これに限らず例えば、疑似遊技の実行時期に合わせてAT2前兆ゲーム数を延長する構成を採用してもよい。この構成によっても、AT状態2が設定されるタイミングに合わせて疑似遊技を行わせることができる。
<疑似遊技実行抽選の当選による上乗せについて>
本実施形態では、第1副制御部400でAT状態2が設定されており、小役1または小役2に内部当選して疑似遊技の実行抽選に当選する(<疑似遊技について>におけるパターンAの動作)と、AT1ゲーム数が加算(上乗せ)される。なお、主制御部300において、小役1または小役2に内部当選したときに疑似遊技の実行抽選が行われるためには、メイン前兆フラグがオフに設定されており、メイン状態3が設定されていることが前提条件となる。以下、この前提条件が満たされているとして、具体的な流れについて説明する。
まず、メイン前兆フラグがオフである場合に実行される疑似遊技準備処理において、小役1または小役2に内部当選して疑似遊技の実行抽選に当選したとする(図12のステップS1107でYes)。この状況で、内部当選コマンドを受信した第1副制御部400でAT状態2が設定されている場合には、AT状態2内部当選コマンド受付時処理において疑似種別保留処理が実行される(図24のステップS3513、図25)。疑似遊技の実行抽選に当選した直後は、メイン前兆フラグがオフ、メイン準備フラグがオンであることから、この疑似種別保留処理において特典付与フラグがオンに設定される(図25のステップS3615)。
その後遊技が経過すると、メイン前兆ゲーム数の消化後に、メイン実行フラグがオンに設定される(図16のステップS1503でNo)。そして次の遊技でAT状態2内部当選コマンド受付時処理が実行されると、決定された停止データに応じた上乗せゲーム数が決定され、上乗せフラグがオンに設定される(図24のステップS3503でYes)。なお、小役1または小役2に内部当選した場合の疑似遊技では、疑似種別3〜5のいずれかが選択される(図12のステップS1115)。このため、これらの疑似種別3〜5に対応する停止データC〜Kのいずれかが決定されていることになる。
疑似種別3に対応する停止データが決定されている場合には上乗せゲーム数として50が決定され、疑似種別4に対応する停止データが決定されている場合には上乗せゲーム数として100が決定され、疑似種別5に対応する停止データが決定されている場合には上乗せゲーム数として0が決定される(図24のステップS3505)。このため、疑似種別4は疑似種別3よりも有利な疑似種別である。
その後、AT状態2遊技状態更新コマンド受付時処理では、上乗せフラグがオンであることにより、上記決定された上乗せゲーム数がAT1ゲーム数に加算される(図31のステップS3C03)。このようにAT状態2は、AT状態1の上乗せゲーム数が加算される期間であり、AT状態1よりも有利な期間と言える。
<疑似種別の保留について>
上記説明した<疑似遊技実行抽選の当選による上乗せについて>では、メイン前兆フラグがオフであることを前提条件として説明した。一方、メイン前兆フラグがオン(メイン前兆期間)である場合には、主制御部300において疑似遊技準備処理が実行されず(図11のステップS1005でYes、ステップS1007を迂回)、小役1または小役2の内部当選した場合であっても疑似遊技の実行抽選が行われない。本実施形態では、これによる疑似遊技の実行機会の減少を防止するために、疑似遊技の保留抽選を実行して当選した場合に疑似種別を保留し、これに基づいて別の機会に疑似遊技を予約(実行)させる構成を採用している。
まず、疑似種別が保留されるまでの流れについて説明する。疑似種別の保留は、疑似種別保留処理の中で行われる。具体的には、第1副制御部400でAT状態2が設定されており、主制御部300でメイン状態3が設定されており、さらにメイン前兆フラグがオンに設定されている状態で、小役1または小役2に内部当選した場合に、疑似種別が保留される場合がある(図25のステップS3611)。以下、具体的な流れについて説明する。
第1副制御部400ではAT状態2が設定されているため、AT状態2内部当選コマンド受付時処理が実行され、さらに、小役1または小役2に内部当選しているため、疑似種別保留処理が実行される(図24のステップS3513、図25)。さらに、メイン前兆フラグがオンに設定されているため、疑似遊技の保留抽選が実行される(図25のステップS3605)。この保留抽選に当選すると、疑似種別3〜5のいずれか一つが決定された後、保留される(図25のステップS3607でYes)。
なお、本実施形態では、上記以外に、主制御部300がメイン状態2(小役1または小役2による疑似遊技が予約、実行されない)であって、第1副制御部400がAT状態2である場合にも、上記と同様に保留抽選が実行される構成を採用している(図25のステップS3603でYes)。また、AT状態2でメイン状態1の場合には保留抽選を行わないようにしているが、行うようにしてもよい。
なお、本実施形態では、疑似種別の保留抽選および疑似種別の決定を第1副制御部400で行う構成を採用しているが、この構成に限定されるものではない。例えば、主制御部300でこれらの処理を行い、その結果を第1副制御部400に送信する構成を採用してもよい。また、保留抽選の当選確率は主制御部300における疑似遊技の実行抽選の当選確率と同一にすることが好ましく、また疑似種別についても同様に主制御部300で決定される割合と同一にすることが好ましい。
また、本実施形態では、疑似種別を決定した後、この疑似種別を保留しておき、後にこの疑似種別に対応する操作順序を報知する演出データを設定する構成を採用している。しかし、例えば保留抽選に当選した時点では疑似種別を決定せず、演出データを設定する直前(例えば疑似種別予約処理)において疑似種別を決定するように構成してもよい。
<保留された疑似種別による疑似遊技の実行について>
次に、保留された疑似種別によって疑似遊技実行用の操作順序を報知するための演出データが設定されるまでの流れについて説明する。この演出データの設定は、疑似種別予約処理の中で行われる。具体的には、第1副制御部400でAT状態2が設定されており、主制御部300でメイン状態3が設定されており、さらにメイン前兆フラグがオフに設定されている状態で、再遊技役に内部当選した場合に、疑似遊技実行用の操作順序を報知するための演出データが設定される場合がある(図26のステップS3713)。以下、具体的な流れについて説明する。
第1副制御部400ではAT状態2が設定されているため、AT状態2内部当選コマンド受付時処理が実行され、再遊技役に内部当選していることにより、疑似種別予約処理が実行される(図24のステップS3517、図26)。ここで、メイン前兆フラグがオフであって、メイン状態3が設定されていることにより、保留された疑似種別に対応する操作順序が決定され、これを報知するための演出データが設定される。(図26のステップS3711)。なお、疑似種別に対応する操作順序は、内部当選コマンドに含まれる、主制御部300の疑似遊技準備処理で設定された情報を用いている(図12のステップS1117)。
なお、本実施形態では、メイン状態2における疑似遊技(疑似種別1、2による疑似遊技、<疑似遊技について>のパターンBの動作)と、メイン状態3における疑似遊技(疑似種別3〜5による疑似遊技、<疑似遊技について>のパターンCの動作)の双方を共通する内部当選役(再遊技役)で行う構成を採用している。上記メイン状態2における疑似遊技はAT状態2への移行に合わせて実行するために設けられている。これに対してメイン状態3で保留された疑似種別について、同じメイン状態3で消化するために、本実施形態ではメイン状態3の場合に疑似遊技を予約するように構成している(図26のステップS3703)。しかし、例えば、メイン状態2で再遊技役とは異なる内部当選役(例えば小役3)に内部当選した場合に疑似遊技を予約、実行可能な構成に変更する、というように、上記の2種類の疑似遊技に対応する内部当選役を異ならせた上で、図26のステップS3703の判定処理を削除することで、メイン状態2、3のいずれでも保留している疑似種別に応じた疑似遊技を予約、実行できる構成としてもよい。
続いて、演出データが設定されてから疑似遊技が実行されるまでの流れについて説明する。
上記の流れで設定された演出データによって報知された操作順序に従って停止操作を行うと、この操作順序に対応する疑似種別が決定されると共にメイン前兆フラグがオンに設定され、メイン準備フラグがオフに設定される(図17のステップS1601でYes、ステップS1603でNo、ステップS1607でYes)。その後、<疑似遊技について>のパターンCで説明した流れと同様に、メイン前兆ゲーム数が0になるまで減算された後、先に決定されていた疑似種別に基づいて停止データが決定され、次の遊技のリール回転開始処理において、疑似遊技が実行される(図13のステップS1207、図14)。以上の流れで、保留された疑似種別による疑似遊技が実行される。なお、保留された疑似種別の情報は、この疑似種別に対応する操作順序での操作がされた場合に消去される(図31のステップS3C11)。
<保留された疑似種別による疑似遊技実行時の上乗せについて>
上記<疑似遊技実行抽選の当選による上乗せについて>では、小役1または小役2に内部当選した際の疑似遊技実行抽選に当選することで、AT1ゲーム数が上乗せされる場合があることについて説明した。
一方、メイン前兆フラグがオンの状態では、上記疑似遊技実行抽選が実行されず、これに基づくAT1ゲーム数の上乗せも実行されないため、遊技者に不利益になる。そこで本実施形態では、保留された疑似種別に基づいて疑似遊技が実行された際に、AT1ゲーム数の上乗せを行う構成を採用している。以下、具体的に説明する。
上記<保留された疑似種別による疑似遊技の実行について>において、保留された疑似種別に応じた操作順序で操作した場合(疑似遊技が予約された場合)に、保留された疑似種別が消去される流れについて説明した(図31のステッテップS3C11)。この際、特典付与フラグがオンに設定される(図31のステップS3C13)。
以降、<疑似遊技実行抽選の当選による上乗せについて>で説明した動作のうち、特典付与フラグがオンに設定された以降の動作と同様の流れで、設定されたメイン前兆ゲーム数の消化後にメイン実行フラグがオンに設定され(図16のステップS1503でNo)、次の遊技において決定された停止データに応じた上乗せゲーム数が決定される(図24のステップS3503でYes)。なお、保留された疑似種別は、疑似種別3〜5のいずれかであることから(図25のステップS3609)、これらの疑似種別3〜5に対応する停止データC〜Kのいずれかが決定されていることになる。
疑似種別3に対応する停止データが決定されている場合には上乗せゲーム数として50が決定され、疑似種別4に対応する停止データが決定されている場合には上乗せゲーム数として100が決定され、疑似種別5に対応する停止データが決定されている場合には上乗せゲーム数として0が決定される(図24のステップS3505)。その後、上記決定された上乗せゲーム数がAT1ゲーム数に加算される(図31のステップS3C03)。
<AT状態2終了時に保留された疑似種別による上乗せについて>
本実施形態では、AT2ゲーム数が0であり、かつメイン前兆フラグがオンでない場合に、AT状態2が終了する(図31のステップS3C33)。このとき、保留された疑似種別が残っている場合には、保留している疑似種別に対応する上乗せゲーム数がAT1ゲーム数に加算され、保留された疑似種別が消去される(図31のステップS3C27〜ステップS3C31)。これにより、小役1または小役2に基づくAT1ゲーム数の上乗せの機会を担保し、遊技者に不利益にならないようにすることができる。
<疑似種別保留の具体例>
以下、上記説明した流れを踏まえて、疑似種別保留の具体例について図40を用いて説明する。同図は、疑似種別保留の流れの具体例を示す図である。なお、以下の説明では、AT状態2が設定されているものとする。
図40(a)は、メイン状態3が設定されている場合の具体例を示す図である。まず、最初に小役1(小役2)に内部当選したことが示されている。さらに、疑似遊技の実行抽選(図12のステップ1105)に当選して設定されたメイン前兆ゲーム数(図12のステップ1119)によるメイン前兆期間が点線で示されており、この期間が終了すると疑似遊技が実行されること(図13のステップS1207)が示されている。このとき、第1副制御部400では、疑似種別3又は4による停止態様の場合にはAT1ゲーム数の上乗せが実行される(図31のステップS3C03)。
図40(a)の具体例では、上記のメイン前兆期間(点線の期間)に小役1(小役2)に内部当選したことが示されている。この場合には、疑似遊技の実行抽選(図12のステップ1105)は実行されない(図11のステップS1005でYes)。一方、第1副制御部400では、疑似種別保留処理が実行される(図24のステップS3515)。図40(a)には、このタイミングで疑似種別保留処理が実行されることが示されている。ここでは、疑似種別保留抽選(図25のステップS3605)に当選し、疑似種別が保留されたもの(図25のステップS3611)として説明を続ける。
上記のメイン前兆期間および疑似遊技が終了した後、疑似遊技が予約されていない状態となる。続いて図40(a)には、再遊技役に内部当選したことが示されている。この場合、第1副制御部400では疑似種別予約処理が実行される(図24のステップS3517)。図40(a)には、このタイミングで疑似種別予約処理が実行されることが示されている。この疑似種別予約処理では、保留された疑似種別に基づいて、疑似遊技を予約、実行させるための操作順序を報知する演出データが設定される(図26のステップS3717)。
上記の演出データによって報知される操作順序に従って停止操作が行われると、メイン前兆期間が開始される(図17のステップS1607でYes)。図40(a)には、再遊技役の内部当選によって設定されたメイン前兆ゲーム数(図12のステップ1119)によるメイン前兆期間が点線で示されており、この期間が終了すると疑似遊技が実行されること(図13のステップS1207)が示されている。このとき、第1副制御部400では、疑似種別3又は4による停止態様の場合にはAT1ゲーム数の上乗せが実行される(図31のステップS3C03)。
図40(b)は、メイン状態2が設定されている場合の具体例を示す図である。まず、最初に小役1(小役2)に内部当選したことが示されている。この場合、疑似遊技の実行抽選(図12のステップ1105)は実行されない(図12のステップS1103でNo)。一方、第1副制御部400では、疑似種別保留処理が実行される(図24のステップS3515)。図40(b)には、このタイミングで疑似種別保留処理が実行されることが示されている。ここでは、疑似種別保留抽選(図25のステップS3601でNo、図25のステップS3603でYes、図25のステップS3605)に当選し、疑似種別が保留されたもの(図25のステップS3611)として説明を続ける。
ここで、保留された疑似種別は、メイン状態2が設定された状態では消化されない(図26のステップS3703でNo)。一方、この状態はメイン状態が2であって、かつAT状態2が設定された状態となっているため、小役4の内部当選時にメイン状態2からメイン状態3に移行する操作順序の報知が実行される(図21のステップS3215)。ここで、報知された操作順序に従うことで、メイン状態3が設定される(図15のステップS1411)。図40(b)には、小役4に内部当選した際にメイン状態移行用の操作順序が報知されたことが示されており、また、報知された操作順序に従ったことによってメイン状態3が設定されたことが示されている。
続いて、図40(b)には、再遊技役に内部当選したことが示されている。この場合、第1副制御部400では疑似種別予約処理が実行される(図24のステップS3517)。図40(b)には、このタイミングで疑似種別予約処理が実行されることが示されている。この疑似種別予約処理では、保留された疑似種別に基づいて、疑似遊技を予約、実行させるための操作順序を報知する演出データが設定される(図26のステップS3717)。
上記の演出データによって報知される操作順序に従って停止操作が行われると、メイン前兆期間が開始される(図17のステップS1607でYes)。図40(b)には、再遊技役の内部当選によって設定されたメイン前兆ゲーム数(図12のステップ1119)によるメイン前兆期間が点線で示されており、この期間が終了すると疑似遊技が実行されること(図13のステップS1207)が示されている。このとき、第1副制御部400では、疑似種別3又は4による停止態様の場合にはAT1ゲーム数の上乗せが実行される(図31のステップS3C03)。
以上、本実施形態による疑似種別の保留についての具体例について説明した。なお、疑似種別が保留される期間は、本実施形態における期間(AT状態2におけるメイン前兆期間と、AT状態2であってメイン状態2(疑似種別3〜5による疑似遊技を実行できない期間)である期間)に限らず、どのような期間を採用してもよい。
また、図40(c)に示すように、本実施形態では、小役1または小役2の内部当選に対応するメイン前兆期間の平均よりも再遊技役内部当選に対応するメイン前兆期間の平均の方が短くなるようになっている(図33(a)参照)。このメイン前兆期間については、必ずしも本実施形態のように構成する必要はないが、本実施形態のように構成することで、疑似種別を保留した場合であっても、保留された疑似種別の実行をスムーズにすることができる。なお、メイン前兆期間の平均値ではなく、必ず短くするようにしてもよい。
<保留された疑似種別の実行順序について>
次に、疑似種別の保留によって生じる問題と、これを解決するための変形例について図41〜図43を用いて説明する。図41は、本実施形態における疑似種別の保留によって生じる問題を示す図であり、図42は、図41による問題点を解決する変形例を示す図であり、図43は、図42に示す変形例の概念を示す図である。なお、以下の説明では、疑似遊技実行抽選または疑似種別保留抽選のいずれかに当選した際の疑似種別の決定について、単に「疑似種別…に当選した」と称することがある。
図41(a)では、疑似種別4に当選したことと、これによる前兆期間が点線で示されている。この前兆期間は、遊技者にAT1ゲーム数の加算に対する期待感を抱かせて遊技の興趣を向上させるために設けられている。また同図には、その前兆期間に疑似種別3に当選したことが示されている。
本実施形態では、まず、前兆期間が終了するとこの前兆期間の設定の契機となった疑似種別4による疑似遊技が実行され、その後、再遊技役の内部当選時に報知される操作順序に従うことで、保留されている疑似種別3による疑似遊技が予約、実行される。図41(a)には、この順序で各疑似種別に対する疑似遊技が実行されることが示されている。
また、図41(b)には、疑似種別3に当選したことと、これによる前兆期間が点線で示されており、この前兆期間において疑似種別4に当選したことが示されている。この場合には、図41(b)に示すように、疑似種別3による疑似遊技が実行された後、疑似種別4による疑似遊技が実行される。
図41(a)の例では、疑似種別4の前兆期間中に疑似種別3が当選しており、この場合には疑似種別4に対応する疑似遊技を実行した後に、疑似種別3に対応する疑似遊技を実行することとなる。一方、図41(b)の例では、疑似種別3の前兆期間中に疑似種別4が当選しており、この場合には、疑似種別3に対応する疑似遊技が実行された後に、疑似種別4に対応する疑似遊技を実行することとなる。上述したように、疑似種別3に対応する疑似遊技の実行時には50ゲームの上乗せがされ、疑似種別4に対応する疑似遊技の実行時には100ゲームの上乗せがされることから、疑似種別4は疑似種別3よりも有利な疑似種別である。すなわち、図41(a)(b)の動作は、疑似種別の有利度に関わらず、当選した疑似種別の順序に従って対応する疑似遊技を実行するものであると言える。
このように構成されている場合には、有利な疑似種別に対応する疑似遊技を真っ先に遊技者に見せることができない場合があり、遊技の興趣を減退させてしまう虞がある。図41(c)には、図41(b)において疑似種別3の疑似遊技が実行された後、AT状態2からAT状態1となった場合の流れが示されている。保留された疑似種別による疑似遊技は、AT状態1では実行されないため、図41(b)の例とは異なり、保留されている疑似種別4による疑似遊技が実行されないことになる。このように、疑似種別3、4に対応する疑似遊技の実行が許容されている期間(AT状態2)が存在する場合には、有利な方の疑似種別に対応する疑似遊技を実行できない場合も発生するため、より遊技の興趣を減退させてしまうこととなる。
上記問題を解決するため、図41(b)のように先に当選した疑似種別(疑似種別3)よりも、後に当選した疑似種別(疑似種別4)の方が有利な場合には、先に当選した疑似種別に対応する疑似遊技に替えて、後に当選した疑似種別に対応する疑似遊技を実行するようにすればよい。すなわち、有利な疑似種別に対応する疑似遊技を優先して実行させることにより、遊技の興趣を減退させないようにすることができる。図42(a)には、この変形例によって、実行される疑似遊技の順番が変更されていることが示されている。なお、図42(b)に示すように、先に当選した疑似種別が後に当選した疑似種別よりも有利な疑似種別である場合には、図41(a)に示す流れと同様に、順番を変更せずにそのまま疑似遊技が実行される。
この変形例では、本実施形態のように疑似種別3、4に対応する疑似遊技の実行が許容されている期間(AT状態2)が存在する場合であっても、図42(c)に示すように、可能な限り有利な方の疑似種別に対応する疑似遊技を優先して実行させることができ、遊技の興趣を減退させないようにすることができる。
なお、疑似種別4に対応する疑似遊技の実行タイミングについては、図43(a)に示すように、疑似種別4が当選した遊技以降(当選した遊技を含む)であり、疑似種別3に対応する疑似遊技が実行されるよりも前であればいずれのタイミングでもよい。ここで、疑似種別3に対応する疑似遊技が実行されるよりも前であるとは、疑似種別3に対応する疑似遊技よりも、疑似種別4に対応する疑似遊技を優先的に実行していると言える。さらに、疑似種別3に対応する疑似遊技を行うことなく、疑似種別4に対応する疑似遊技のみを実行する場合も疑似種別4に対応する疑似遊技を優先的に実行していると言え、このようにしても有利な疑似種別に対応する疑似遊技を真っ先に実行することができ、同様の効果を得ることができる。
特に、図43(b)に示すように、疑似種別4に対応する疑似遊技の実行タイミングが、疑似種別4が当選した以降であり、疑似種別3に対応する疑似遊技が実行される予定であった遊技以前(当該遊技を含む)に実行するようにすれば、遊技者に違和感を与えないようにすることができる。
さらに、疑似種別4に対応する疑似遊技を、疑似種別3に対応する疑似遊技が実行される予定であった遊技で実行するようにすれば、より遊技者に違和感を与えないようにすることができる。さらに、疑似種別3が当選した場合に選択、実行されている演出シナリオを、疑似種別4の当選以降にも維持して流用するようにしてもよい。この構成によって演出内容を変化させずにより遊技者に違和感を与えないようにすることができる。なお、演出シナリオとは、前兆期間の経過ゲーム数に対応して一の遊技で完結する単発演出を出すか、連続する複数の遊技に亘って行われる連動演出のいずれを行うか、さらには、それぞれの演出においてどの種類の演出を選択するかが示されたものであり、前兆期間が開始される際に複数種類の中から一つ選択されるものである。この演出シナリオが選択された後は選択された一の演出シナリオに基づいて前兆期間の各遊技における演出が選択、実行される。
また、疑似種別4に対応する疑似遊技を疑似種別4が当選した遊技で実行させるようにすれば、疑似種別4に対応する疑似遊技を最も早く実行させることができる。
<疑似種別と停止データの関係について>
次に、図44を用いて、疑似種別と停止データの関係について説明する。同図は、疑似種別と停止データの関係を示す図である。
図44に示すように本実施形態では、主制御部300において、複数の疑似種別(疑似種別3〜5)に対応する複数の停止データ(停止データC〜K)が対応付けられている。また、疑似種別に応じて疑似遊技を予約、実行させるための操作順序が対応付けられている。一方、第1副制御部400では、複数の疑似種別から一つを選択し、これに応じた操作順序を報知する構成が設けられている。
上記の構成によれば、主制御部300側で一の疑似種別に対して複数の停止データ(本実施形態では、一の疑似種別に対して3種類の停止データ)を対応付けたことにより、第1副制御部400から主制御部300に対する指示(報知)の種類を停止データの種類よりも少なくすることができる。すなわち、第1副制御部400から主制御部300に対して指示(報知)が複雑化することなく、迅速に疑似遊技の実行を指示することができる。さらに、迅速に疑似遊技の実行を指示することができるにも関わらず、疑似遊技のバリエーションを多くすることができ、興趣を向上させることができる。
なお、本実施形態では、疑似種別3に対応する停止データCからEと、疑似種別4に対応する停止データFからHとで、疑似遊技の有利度が区分けされているため、第1副制御部400の状況(特典の付与)と、実行される疑似遊技の種類とを合わせることができる。このため、例えば、実行させる疑似遊技の種類に合わせて特典を付与する、ということが可能になる。ここで、特典とは、利益(メダルの付与(払出し))の獲得を容易にするものであり、本実施形態における、AT状態1やAT状態2が該当する。
また、本実施形態では、疑似遊技の予約を第1副制御部400による操作順序の報知で実現することを前提に説明したが、操作順序の報知で予約される対象は、疑似遊技に限らず、ストップボタンの操作に基づかずに特定の停止態様を導出するリールアクションや、リールの回転速度や回転方向が異なるリールアクションであってもよく、さらには、遊技の進行を遅延させる遅延期間(フリーズ演出)など、主制御部で管理されている演出であればよい。
また、本実施形態では、一の疑似種別に対して一の操作順序を対応付けた構成について説明したが、例えば、他の疑似種別に対して対応付けられていない操作順序(他の疑似種別と重複しない操作順序)であれば、一の疑似種別に対して複数の操作順序を対応付けてもよい。この場合であっても、一の操作順序から一の疑似種別を予約することができる。
<その他>
本実施形態では、疑似遊技実行用の操作条件として操作順序を用いているが、操作順序に限らず、例えば、操作タイミングであってもよいし、これらを組み合わせてもよい。
以上の説明では、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110〜112)と、
回転中の前記複数のリールを個別に停止させるために操作されるストップボタン(例えば、ストップボタン137〜139)と、
演出手段(例えば、液晶表示装置157、スピーカ272、277、各種ランプ420)と、
第一の制御手段(例えば、主制御部300)と、
第二の制御手段(例えば、第1副制御部400)と、を備え、
前記第一の制御手段は、
前記第二の制御手段に情報を伝達可能なものであって、前記ストップボタンの操作に基づいて回転中の前記複数のリールを停止させる制御(例えば、図9のステップS115)を行うものであり、
前記第二の制御手段は、
前記第一の制御手段に情報を伝達不可能なものであって、前記演出手段を制御する演出制御手段(例えば、図18のステップS309〜ステップS315)を備えたものであり、
停止された前記複数のリールの態様に応じて利益を付与し、有利な特定の期間(例えば、AT状態1、AT状態2)を設定可能な遊技台であって、
前記第一の制御手段は、
示唆制御(例えば、疑似遊技)を行う示唆制御手段(例えば、主制御部300)を備えたものであり、
前記示唆制御手段は、
第一の条件(例えば、再遊技役に内部当選)が充足され、かつ前記ストップボタンが第一の操作条件(例えば、疑似遊技実行用の操作順序)に従って操作された場合には、該第一の条件が充足されてから第一の回数(例えば、メイン前兆ゲーム数)の遊技が行われたことに基づいて前記示唆制御を行う一方、
前記第一の条件が充足され、かつ前記ストップボタンが前記第一の操作条件とは異なる第二の操作条件(例えば、疑似遊技実行用の操作順序以外の操作順序)に従って操作された場合には、前記示唆制御を行わないものであり、
前記演出制御手段は、
前記第一の操作条件を特定可能な第一の演出(例えば、図23のステップS3409による演出)を行わせることが可能であり、
前記特定の期間の設定に関する特定の演出(例えば、図36の連動3の演出)を行わせることが可能であり、
第二の条件(例えば、図22のステップS3309に当選)が充足されてから第二の回数(例えば、AT2前兆ゲーム数)の遊技が行われたことに基づいて前記特定の演出を行わせ、
前記第二の条件が充足されてから前記第二の回数の遊技が行われるまでの前兆期間において、前記第一の条件が充足された場合のうちの少なくとも一部の場合には、前記第一の演出を行わせ、
前記前兆期間において前記第一の演出が行われ、かつ前記ストップボタンが前記第一の操作条件に従って少なくとも操作された場合には、前記示唆制御が行われる遊技に合わせて前記特定の演出が行われるタイミングを早めるあるいは遅らせることが可能なもの(例えば、図36〜図39)であることを特徴とする遊技台、が記載されている。
この遊技台によれば、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、上記第一の条件は、本実施形態においては、メイン状態2において再遊技役が内部当選した場合に相当する。また、上記第二の条件は、AT状態1において小役1または小役2が内部当選し、かつAT状態2への移行抽選に当選した場合に相当する。これらの条件については、第一の条件が第一の制御手段(主制御部300)で判断される条件であり、第二の条件が第二の制御手段(第1副制御部400)で判断される条件であればどのような条件を採用してもよい。
また、上記記載の遊技台であって、
前記演出制御手段は、
前記前兆期間において前記第一の条件が充足されたときに、前記示唆制御が行われる遊技に合わせて前記特定の演出を行わせるにあたって前記特定の演出が行われるタイミングを早めることになる場合のうちの少なくとも一部の場合には、前記第一の演出を行わせる一方、
前記前兆期間において前記第一の条件が充足されたときに、前記示唆制御が行われる遊技に合わせて前記特定の演出を行わせるにあたって前記特定の演出が行われるタイミングを遅らせることになる場合には、前記第一の演出を行わせないものであることを特徴とする遊技台(例えば、図36〜図39)、が記載されている。
この遊技台によれば、示唆制御を行うにあたって特典が付与されるタイミングを遅らせないようにすることで、遊技の興趣を低下させないようにすることができる。
また、上記記載の遊技台であって、
前記演出制御手段は、
連続する複数の遊技に亘る演出であって、前記特定の演出(例えば、連動3)を含み、かつ前記特定の期間が設定されることを示す特定の連続演出(例えば、連動演出)を行わせることが可能であり、
前記前兆期間において前記第一の条件が充足されたときに、前記特定の連続演出に要する期間のうち最長の期間よりも前記第一の回数の遊技が行われるまでの期間の方が長くなる場合のうちの少なくとも一部の場合には、前記第一の演出を行わせる一方、
前記前兆期間において前記第一の条件が充足されたときに、前記特定の連続演出に要する期間のうち最長の期間よりも前記第一の回数の遊技が行われるまでの期間の方が短くなる場合には、前記第一の演出を行わせないものであることを特徴とする遊技台、が記載されている(<疑似遊技実行時のAT2前兆ゲーム数の短縮(前兆短縮)について>の記載中、図23のステップS3401に関する説明参照)。
この遊技台によれば、遊技者に違和感を与えないようにすることができる。
また、上記記載の遊技台であって、
前記演出制御手段は、
前記第二の操作条件を特定可能な第二の演出を行わせることが可能であり、
前記前兆期間において前記第一の条件が充足されたときに、前記第一の演出が行われない場合には、前記第二の演出を行わせるものであることを特徴とする遊技台、が記載されている(図23のステップS3409の記載参照)。
また、上記記載の遊技台であって、
前記演出制御手段は、
前記第一の演出が行われ、かつ前記ストップボタンが前記第一の操作条件に従って操作されなかった場合には、前記第二の条件が充足されてから前記第二の回数の遊技が行われたことに基づいて前記特定の演出を行わせるものであることを特徴とする遊技台、が記載されている(図29のステップS3A05が実行されない場合の動作)。
また、以上の説明では、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110〜112)と、
回転中の前記複数のリールを個別に停止させるために操作されるストップボタン(例えば、ストップボタン137〜139)と、を備え、停止された前記複数のリールの態様に応じた利益を付与し、該利益の獲得を容易にする特典を付与可能に構成された遊技台であって、
前記特典の付与に関する制御として第一の示唆制御(例えば、疑似種別3の疑似遊技)および第二の示唆制御(例えば、疑似種別4の疑似遊技)を実行可能に構成された示唆制御手段を備え、
前記第二の示唆制御は、
前記第一の示唆制御よりも有利なもの(例えば、AT1ゲーム数の上乗せが多い)であり、
前記示唆制御手段は、
第一の条件(例えば、小役1または小役2に内部当選して疑似種別3の疑似遊技に当選)が充足された場合には、所定の期間(メイン前兆ゲーム数に相当する期間)が経過したことに基づいて前記第一の示唆制御を行うものであり、
前記第一の条件とは異なる第二の条件(例えば、疑似種別4が保留された場合)が少なくとも充足されたことに基づいて前記第二の示唆制御を行うものであり、
前記所定の期間において前記第二の条件が充足された場合には、前記第二の示唆制御を優先して行うものであることを特徴とする遊技台、が記載されている(例えば、図42(a))。
この遊技台によれば、有利な示唆制御を優先的に行うことで、遊技の興趣を減退させづらくすることができる。
また、上記記載の遊技台であって、
前記示唆制御手段は、
第一の期間(例えば、AT状態2)においては、前記第一の示唆制御および前記第二の示唆制御を実行可能に構成されたものである一方、
前記第一の期間とは異なる第二の期間(例えば、AT状態1)では、前記第一の示唆制御および前記第二の示唆制御を実行不可能に構成されたものであることを特徴とする遊技台、が記載されている(例えば、図42(c))。
この遊技台によれば、示唆制御の実行可能期間が限定されている場合において有利な示唆制御を行い易くすることで、遊技の興趣を減退させづらくすることができる。
また、上記記載の遊技台であって、
前記示唆制御手段は、
前記所定の期間において前記第二の条件が充足された場合には、前記第二の条件が充足されたタイミング以後であって前記第一の示唆制御が行われる予定であったタイミング以前のタイミングで前記第二の示唆制御を行うものであることを特徴とする遊技台、が記載されている(例えば、図43(a))。
この遊技台によれば、もともと示唆制御が行われる予定であったタイミング以前に有利な示唆制御を行うことで、遊技者に違和感を与えづらくすることができる。
また、上記記載の遊技台であって、
前記示唆制御手段は、
前記所定の期間において前記第二の条件が充足された場合には、前記第一の示唆制御が行われる予定であったタイミングで前記第二の示唆制御を行うものであることを特徴とする遊技台、が記載されている(例えば、図43(b))。
また、上記記載の遊技台であって、
演出手段(例えば、液晶表示装置157、スピーカ272、277、各種ランプ420)と、
前記演出手段を制御する演出制御手段(例えば、第1副制御部400)と、を備え、
前記演出制御手段は、
前記第一の条件が充足されたことに基づいて複数種類のシナリオから一のシナリオを選択し、選択された該一のシナリオに従って前記所定の期間における演出を行わせ、
前記所定の期間において前記第二の条件が充足された場合、および前記所定の期間において前記第二の条件が充足されなかった場合のうちのいずれの場合であっても、前記第一の条件が充足されたことに基づいて選択された前記一のシナリオに従って前記所定の期間における演出を行わせるものであることを特徴とする遊技台、が記載されている(<保留された疑似種別の実行順序について>の説明中、演出シナリオに関する記載参照)。
また、以上の説明では、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110〜112)と、
回転中の前記複数のリールを個別に停止させるために操作されるストップボタン(例えば、ストップボタン137〜139)と、
複数種類の抽選結果から一の抽選結果を抽選により導出する抽選手段(例えば、主制御部300)と、
演出手段(例えば、液晶表示装置157、スピーカ272、277、各種ランプ420)と、
前記演出手段を制御する演出制御手段(例えば、第1副制御部400)と、を備え、
前記抽選手段により導出された抽選結果および前記ストップボタンの操作結果に基づいて回転中の前記複数のリールを停止させ、停止された前記複数のリールの態様に応じた利益を付与する遊技台であって、
示唆制御(例えば、疑似遊技)を行う示唆制御手段(主制御部300)を備え、
前記抽選手段は、
第一の抽選結果(例えば、小役1または小役2)および第二の抽選結果(例えば、再遊技役)を導出可能なものであり、
前記示唆制御手段は、
所定の期間(例えば、メイン前兆期間)において前記第一の抽選結果が導出された場合には前記示唆制御を行わない一方、
前記所定の期間とは異なる期間において前記第一の抽選結果が導出された場合には前記示唆制御を行い、
前記第二の抽選結果が導出され、前記ストップボタンが所定の操作条件(例えば、疑似遊技実行用の操作順序)に従って操作された場合には、前記示唆制御を行う一方、
前記第二の抽選結果が導出され、前記ストップボタンが前記所定の操作条件に従って操作されなかった場合には、前記示唆制御を行わないものであり、
前記演出制御手段は、
前記所定の期間において前記第一の抽選結果が導出された場合には、前記所定の期間が経過した後に前記第二の抽選結果が導出された遊技において、前記所定の操作条件を特定可能な演出を行わせるものであることを特徴とする遊技台、が記載されている(例えば、図40(a))。
この遊技台によれば、示唆制御の実行機会が減少しないようにして遊技の興趣を向上させることができる。
なお、上記遊技台においては、第一の抽選結果に基づく示唆制御について、第一の抽選結果に対応する示唆制御としてもよく、第二の抽選結果に基づく示唆制御について、第二の抽選結果に対応する示唆制御としてもよい。
また、上記記載の遊技台であって、
前記示唆制御手段は、
前記第一の抽選結果に基づく前記示唆制御を行うにあたり、前記第一の抽選結果が導出された遊技から第一の期間(例えば、メイン前兆ゲーム数に相当する期間)が経過した場合に前記示唆制御を行うものであり、
前記所定の期間は、
前記第一の期間であることを特徴とする遊技台、が記載されている。
この遊技台によれば、遊技者に混乱を与えないようにすることができる。
また、上記記載の遊技台であって、
前記示唆制御手段は、
前記第二の抽選結果に基づく前記示唆制御を行うにあたり、前記第二の抽選結果が導出され、前記ストップボタンが前記所定の操作条件に従って操作された遊技から第二の期間(例えば、前兆ゲーム数に相当する期間)が経過した場合に前記示唆制御を行うものであり、
前記第二の期間は、
前記第一の期間よりも短いものであることを特徴とする遊技台、が記載されている(例えば、図40(c))。
この遊技台によれば、遊技者に混乱を与えないようにすることができる。
また、上記記載の遊技台であって、
前記示唆制御手段は、
前記示唆制御として、第一の示唆制御(例えば、疑似種別3による疑似遊技)、および該第一の示唆制御とは態様が異なる第二の示唆制御(例えば、疑似種別4による疑似遊技)を行うことが可能であり、
前記第一の抽選結果が導出された場合に、前記第一の示唆制御および前記第二の示唆制御のうちのいずれを行うか決定するもの(例えば、図12のステップS1115)であり、
前記所定の操作条件は、
前記第一の示唆制御に対応する第一の操作条件、および前記第二の示唆制御に対応する第二の操作条件を含むものであり、
前記示唆制御手段は、
前記第二の抽選結果が導出され、前記ストップボタンが前記第一の操作条件(例えば、疑似種別3に対応する操作順序)に従って操作された場合には、前記示唆制御として前記第一の示唆制御を行い、
前記第二の抽選結果が導出され、前記ストップボタンが前記第二の操作条件(例えば、疑似種別4に対応する操作順序)に従って操作された場合には、前記示唆制御として前記第二の示唆制御を行うものであり、
前記演出制御手段は、
前記所定の期間において、前記第一の抽選結果が導出され、かつ前記第一の示唆制御が行われる旨が決定された場合には、前記所定の期間が経過した後の前記第二の抽選結果が導出された遊技において、前記第一の操作条件を特定可能な演出を行い、
前記所定の期間において、前記第一の抽選結果が導出され、かつ前記第二の示唆制御が行われる旨が決定された場合には、前記所定の期間が経過した後の前記第二の抽選結果が導出された遊技において、前記第二の操作条件を特定可能な演出を行うものであることを特徴とする遊技台、が記載されている(例えば、図26のステップS3713、図40(a))。
この遊技台によれば、持越した示唆制御をより正確に行わせることができる。
また、以上の説明では、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110〜112)と、
回転中の前記複数のリールを個別に停止させるために操作されるストップボタン(例えば、ストップボタン137〜139)と、
演出手段(例えば、液晶表示装置157、スピーカ272、277、各種ランプ420)と、
第一の制御手段(例えば、主制御部300)と、
第二の制御手段(例えば、第1副制御部400)と、を備え、
前記第一の制御手段は、
前記第二の制御手段に情報を伝達可能なものであって、前記ストップボタンの操作に基づいて回転中の前記複数のリールを停止させる制御(例えば、図9のステップS115)を行うものであり、
前記第二の制御手段は、
前記第一の制御手段に情報を伝達不可能なものであって、前記演出手段を制御する演出制御手段(例えば、図18のステップS309〜ステップS315)を備えたものであり、
停止された前記複数のリールの態様に応じた利益を付与する遊技台であって、
前記第一の制御手段は、
それぞれが前記ストップボタンの複数種類の操作条件のうちの少なくとも一種類の操作条件に対応する複数種類の動作種別(例えば、疑似種別3〜5)から一の動作種別を特定する動作種別特定手段(例えば、図17のステップS1609)と、
前記動作種別特定手段により特定された動作種別に対応する複数種類の動作態様(例えば、疑似種別3〜5に対応する停止データC〜K)から一の動作態様を選択する動作態様選択手段(例えば、図16のステップS1505)と、
前記動作態様選択手段により選択された動作態様となる示唆制御を行う示唆制御実行手段(例えば、図14)と、を備えたものであり、
前記第二の制御手段は、
前記複数種類の動作種別から一の動作種別を選択する動作種別選択手段(例えば、図25のステップS3609)を備えたものであり、
前記複数種類の動作種別は、
それぞれの動作種別に対応する操作条件が他の動作種別に対応する操作条件とは異なるもの(例えば、図12のステップS1117)であり、
前記動作種別特定手段は、
前記ストップボタンの操作結果に基づいて、前記複数種類の動作種別から一の動作種別を特定するもの(例えば、図17のステップS1609)であり、
前記演出制御手段は、
前記動作種別選択手段により選択された一の動作種別に対応する操作条件を特定可能な演出を行わせるもの(例えば、図26のステップS3713)であることを特徴とする遊技台、が記載されている。
この遊技台によれば、メイン容量を抑えつつも、示唆制御の動作バリエーションを増やすことができる。
また、上記記載の遊技台であって、
前記第二の制御手段は、
特典を付与する特典付与手段(例えば、図31のステップS3C03)を備え、
前記特典付与手段は、
有利度の異なる複数種類の特典(例えば、AT1ゲーム数を50加算と100加算)から一の特典を付与するものであり、
前記動作種別選択手段は、
前記複数種類の特典それぞれに対し、前記複数種類の動作種別のうちの一の動作種別を重複しないように対応づけし(例えば、疑似種別3はAT1ゲーム数50加算、疑似種別4はAT1ゲーム数を100加算)、
前記特典付与手段によって付与される前記一の特典に対応する動作種別を選択するもの(例えば、AT1ゲーム数が50加算される場合は疑似種別3による疑似遊技、AT1ゲーム数が100加算される場合は疑似種別4による疑似遊技)であることを特徴とする遊技台、が記載されている。
この遊技台によれば、動作バリエーションを増やしつつも、第二の制御手段の状況にあった種類の示唆制御を行わせることができる。
また、上記記載の遊技台であって、
前記示唆制御実行手段は、
前記ストップボタンが操作された場合に選択された前記一の動作態様に基づく態様で前記複数のリールを停止させる前記示唆制御を行うものであることを特徴とする遊技台、が記載されている(例えば、疑似遊技はストップボタンの操作で図34、図35の態様となる)。
また、上記記載の遊技台であって、
前記動作種別特定手段は、
一の遊技における前記ストップボタンの操作結果のみに基づいて前記複数種類の動作種別から一の動作種別を特定するものであることを特徴とする遊技台、が記載されている(例えば、動作種別の決定に複数遊技に亘る操作結果を用いない)。
100 スロットマシン
110〜112 リール
113 表示窓
130〜132 ベットボタン
135 スタートレバー
137〜139 ストップボタン
157 液晶表示装置
272,277 スピーカ
420 各種ランプ
300 主制御部
400 第1副制御部
500 第2副制御部

Claims (1)

  1. 複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリールと、
    回転中の前記複数のリールを個別に停止させるために操作されるストップボタンと、
    遊技の進行を制御する主制御手段と、
    前記主制御手段と一方向通信で接続されたものであって、前記主制御手段から送信された情報に基づいて遊技の演出を制御する副制御手段と、
    を備え、停止された前記複数のリールの態様に応じた利益を付与し、該利益の獲得を容易にする特典を付与可能に構成された遊技台であって、
    前記主制御手段は、
    前記特典の付与に関する演出を行わせる制御として第一の示唆制御および該第一の示唆制御よりも有利な第二の示唆制御を行うことが可能であり、
    第一の条件が充足された場合には、所定の期間が経過したことに基づいて前記第一の示唆制御を行
    前記第一の条件とは異なる第二の条件が少なくとも充足されたことに基づいて前記第二の示唆制御を行うものであって
    前記所定の期間において前記第二の条件が充足された場合には、前記第一の示唆制御が行われる予定であったタイミングで前記第二の示唆制御を行うものであり、
    前記副制御手段は、
    前記第一の条件が充足されたことに基づいて複数種類のシナリオから一のシナリオを選択し、選択された該一のシナリオに従って前記所定の期間における演出を行わせるものであって、
    前記所定の期間において前記第二の条件が充足された場合であっても、前記第一の条件が充足されたことに基づいて選択された前記一のシナリオに従って前記所定の期間における演出を行わせるものであることを特徴とする遊技台。
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