JP5903928B2 - ポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、ポンプに関し、さらに詳しくは、部品構成を簡素化することができるポンプに関する。
従来のトラクションドライブ機構として、例えば、図8に示すように、回転可能な駆動軸102の一端側にサンローラ103を設け、このサンローラ103の外周面と固定側のリングローラ104の内周面との間に複数のプラネタリーローラ105を設け、これら各ローラ103〜105を潤滑油膜を介して圧接させることで動力を伝達する機構101が一般に知られている。そして、このトラクションドライブ機構101では、駆動軸102にベーン式、トロコイド式等のオイルポンプ110を取り付け、貯留部内の下部にたまったトラクション油をオイルポンプ110で吸い上げ、駆動軸102の内部等に設けた油路102aを経由してサンローラ203へ吐出することで潤滑している。
しかし、上記従来のオイルポンプ110は、ベーン式、トロコイド式等であるため、精度の高いベーンやギヤが必要であり、また構成する部品点数が多いためコスト及び体格が増加してしまう。また、駆動軸102の内部等に油路102aを形成する必要がある。なお、このような問題は、上記トラクションドライブ機構に拘らず、貯留部に貯留される液体を汲み上げるポンプで生じている。
なお、従来の潤滑構造として、回転軸の外周側に掻上げ部を設け、掻上げ部で貯留部内に貯留されるオイルを掻き上げて潤滑させるものが知られている(例えば、特許文献1及び2等参照)。しかしながら、上記従来の潤滑構造では、掻上げ部で掻き上げられるオイルは広範囲に飛散されるため、オイルを所定の狙い場所に供給できない。また、オイル中に気泡が生じ易く、円滑な潤滑やトルク伝達が実現できない恐れがある。
特開2011−202535号公報 特開2002−115685号公報
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、部品構成を簡素化することができるポンプを提供することを目的とする。
上記問題を解決するために、請求項1に記載の発明は、貯留部内に貯留される液体を汲み上げるポンプであって、回転可能とされ、その回転中心の遠心方向に延びる流路を形成する流路形成部を有するポンプ本体を備え、前記流路形成部には、その遠心端側に前記流路内に液体を流入する流入口が設けられ、その求心端側に前記流路内から液体を吐出する吐出口が設けられており、前記流路形成部には、前記流路内を流れる液体の遠心側への逆流を防止する複数の逆止弁が設けられるとともに、前記流路内のエアを排出するエア抜き穴が設けられており、前記流路内は、複数の前記逆止弁により、前記流入口に連なる第1仕切空間と、前記流入口及び前記吐出口に連ならない第2仕切空間と、前記吐出口に連なる第3仕切空間と、に仕切られ、前記エア抜き穴は、前記第2仕切空間の求心側に連通するように配設されていることを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載において、前記流路形成部は、前記ポンプ本体の回転方向に向かって曲げられていることを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2記載において、前記ポンプ本体は、一対の外側プレートと、前記一対の外側プレートの間に挟持される弾性材からなる中間プレートと、を備え、複数の前記流路形成部は、前記一対の外側プレートのうちの一方の外側プレートに形成された凹部と他方の外側プレートとにより構成されており、前記逆止弁は、前記中間プレートに形成された切込み部からなり、前記切込み部は、前記他方の外側プレートに形成された凸部で押圧されて前記凹部の底面に当接されていることを要旨とする。
本発明のポンプによると、回転可能とされ、その回転中心の遠心方向に延びる流路を形成する流路形成部を有するポンプ本体を備え、流路形成部には、その遠心端側に流路内に液体を流入する流入口が設けられ、その求心端側に流路内から液体を吐出する吐出口が設けられているので、ポンプ本体の回転により、貯留部内に貯留される液体は、流路形成部の流入口から流路内に流入し求心側に向かって流れて吐出口から所定の狙い場所に吐出される。このように、ポンプ本体が流入口及び吐出口が設けられた流路形成部を備えるので、従来のようなベーン式、トロコイド式等のポンプに比べて、構成部品を簡素化することができる。その結果、コスト及び重量を低減できるとともに小型化を図ることができる。
また、前記流路形成部に、前記流路内を流れる液体の遠心側への逆流を防止する逆止弁が設けられているので、逆止弁により流路形成部の流路内を流れる液体の遠心力による遠心側への逆流が防止される。よって、必要十分な液体の吐出量を確保することができる。
さらに、前記流路形成部に、前記流路内のエアを排出するエア抜き穴が設けられているので、エア抜き穴を介して液体中に含まれるエアが流路内から排出される。よって、液体の消泡効果が得られる。
また、前記流路形成部が、前記ポンプ本体の回転方向に向かって曲げられている場合は、流入口からの流入量を多くできるとともに、流路形成部の流路内を流れる液体の遠心力による遠心側への逆流が抑制される。よって、必要十分な液体の吐出量を確保することができる。
本発明について、本発明による典型的な実施形態の非限定的な例を挙げ、言及された複数の図面を参照しつつ以下の詳細な記述にて更に説明するが、同様の参照符号は図面のいくつかの図を通して同様の部品を示す。
実施例に係るトラクションドライブ機構を示す正面図である。 図1のII−II線断面図である。 実施例に係るオイルポンプを示す斜視図である。 上記オイルポンプの正面図である。 図4のV−V線断面図である。 図5の要部拡大図である。 上記オイルポンプの作用を説明するための説明図である。 従来のトラクションドライブ機構を示す縦断面図である。
ここで示される事項は例示的なものおよび本発明の実施形態を例示的に説明するためのものであり、本発明の原理と概念的な特徴とを最も有効に且つ難なく理解できる説明であると思われるものを提供する目的で述べたものである。この点で、本発明の根本的な理解のために必要である程度以上に本発明の構造的な詳細を示すことを意図してはおらず、図面と合わせた説明によって本発明の幾つかの形態が実際にどのように具現化されるかを当業者に明らかにするものである。
1.ポンプ
本実施形態1.に係るポンプは、貯留部(9)内に貯留される液体(9a)を汲み上げるポンプ(10)であって、回転可能とされ、その回転中心(C)の遠心方向に延びる流路(16)を形成する流路形成部(15)を有するポンプ本体(10a)を備え、流路形成部には、その遠心端側に流路内に液体を流入する流入口(17)が設けられ、その求心端側に流路内から液体を吐出する吐出口(18)が設けられていることを特徴とする(例えば、図3等参照)。
なお、上記「遠心方向に延びる流路」とは、回転中心(C)から離れる方向に延びる流路を意図する。この流路の形状としては、例えば、屈曲状、湾曲状及び直線状のうちの1種又は2種以上の組み合わせを挙げることができる。また、上記流入口(17)の開口面積としては、例えば、70〜90mm(吐出量や液体の粘性等により異なる)を挙げることができる。また、上記吐出口(18)の開口面積としては、例えば、4〜6mm(吐出量や吐出距離、液体の粘性等により異なる)を挙げることができる。
本実施形態1.に係るポンプとしては、例えば、上記流路形成部(15)は、ポンプ本体(10a)の回転方向(D)に向かって曲げられている形態(例えば、図3等参照)を挙げることができる。
上述の形態の場合、例えば、上記流路形成部(15)の求心端側の中心線(L1)は、その求心端とポンプ本体(10a)の回転中心(C)とを結ぶ直線(L2)に対して所定の傾斜角(θ)で傾斜していることができる(例えば、図4等参照)。これにより、流入口からの流入量を更に多くできるとともに、流路形成部の流路内の液体の逆流を更に確実に抑制できる。なお、上記傾斜角(θ)としては、例えば、30〜60度(好ましくは40〜50度)を挙げることができる。
本実施形態1.に係るポンプとしては、例えば、上記流路形成部(15)には、流路(16)内を流れる液体の遠心側への逆流を防止する逆止弁(19a、19b)が設けられている形態(例えば、図5及び図6等参照)を挙げることができる。
上述の形態の場合、例えば、上記流路形成部(15)には、複数の逆止弁(19a、19b)が設けられていることができる(例えば、図5及び図6等参照)。これにより、複数の逆止弁で流路内の液体の圧力を分散して受けることできる。また、貯留部に貯留される液体に対するポンプ本体の浸漬量を最小限としてポンプ本体の回転抵抗を抑えつつ、必要十分な液体の吐出量を確保できる。
本実施形態1.に係るポンプとしては、例えば、上記流路形成部(15)には、流路(16)内のエアを排出するエア抜き穴(20)が設けられている形態(例えば、図3等参照)を挙げることができる。
上述の形態の場合、例えば、上記流路形成部(15)に設けられる複数の逆止弁(19a、19b)により流路(16)内が複数の仕切空間(16a〜16c)に仕切られ、上記エア抜き穴(20)は、各仕切空間のうちで流入口(17)及び吐出口(18)が形成されていない仕切空間(16b)の求心側に連通するように配設されていることができる(例えば、図6等参照)。これにより、エア抜き穴を介して遠心分離されるエアを更に確実に排出させることができる。なお、上記エア抜き穴(20)の穴面積としては、例えば、0.5〜1mm(液体の粘性により異なる)を挙げることができる。
本実施形態1.に係るポンプとしては、例えば、上記流入口(17)は、流路形成部(15)の遠心側の端面に設けられる第1流入口(17a)と、流路形成部(15)の遠心側の側面に設けられる第2流入口(17b)と、を備える形態(例えば、図3等参照)を挙げることができる。これにより、流入口からの流入量を更に多くできる。
本実施形態1.に係るポンプとしては、例えば、上記ポンプ本体(10a)は、一対の外側プレート(11、12)と、これら一対の外側プレートの間に挟持される弾性材からなる中間プレート(13)と、を備え、複数の上記流路形成部(15)は、少なくとも一方の外側プレート(11)に形成された凹部(11b)と他方の外側プレート(12)とにより構成されている形態を挙げることができる。これにより、複数の流路形成部を容易に形成することができる。
上述の形態の場合、例えば、上記逆止弁(19a、19b)は、中間プレート(13)に形成された切込み部(13a)を、一方の外側プレート(12)に形成された凸部(12b)で押圧して凹部(11b)の表面に当接させた状態に保持して構成されていることができる(例えば、図6等参照)。これにより、構成部品を更に簡素化することができる。この場合、例えば、上記逆止弁(19a、19b)は、流路形成部(15)の直線状部(15a、15b)に配置されていることができる(例えば、図4等参照)。これにより、逆止弁を容易に配設することができる。
以下、図面を用いて実施例により本発明を具体的に説明する。なお、本実施例では、本発明に係る「ポンプ」として、トラクションドライブ機構に用いられるオイルポンプを例示する。
(1)トラクションドライブ機構の構成
本実施例に係るトラクションドライブ機構1は、図1及び図2に示すように、駆動源(図示省略)により回転可能な入力側の駆動軸2と、この駆動軸2の一端側に設けられるサンローラ3と、支持ベース(図示省略)に固定される固定側のリングローラ4と、これらサンローラ3の外周面とリングローラ4の内周面との間に設けられる複数(図中5つ)のプラネタリーローラ5と、各プラネタリーローラ5の中心穴に挿入される伝達軸6aを有する出力側の駆動軸6(図中仮想線で示す。)と、を備えている。このトラクションドライブ機構1は、各ローラ3〜5を潤滑油膜を介して圧接させることで、入力側の駆動軸2の動力を減速又は加速して出力側の駆動軸6に伝達するようになっている。
(2)オイルポンプの構成
本実施例に係るオイルポンプ10は、図1及び図2に示すように、上記入力側の駆動軸2に取り付けられるポンプ本体10aを備えている。このポンプ本体10aは、水平軸を回転中心Cとして所定の回転方向Dに回転可能とされている。そして、オイルポンプ10は、ポンプ本体10aの回転により、貯留部9(図7参照)に貯留されたトラクション油9a(本発明に係る「液体」として例示する。)を汲み上げるようになっている。
上記ポンプ本体10aは、図3に示すように、リング板状の一対の外側プレート11、12と、これら一対の外側プレート11、12の間に挟持されるゴム等の弾性材からなるリング板状の中間プレート13と、を備えている。これら各プレート11〜13は、略同じ平面形状を有している。また、一対の外側プレート11、12の中心穴側には、支持リング14を嵌装するフランジ部11a、12a(図5参照)が形成されている。この支持リング14の内周側が上記入力側の駆動軸2の外周側に嵌装されている(図2参照)。
上記外側プレート11には、図3〜図5に示すように、ポンプ本体10aの回転中心Cの放射方向に延びる複数(図中8つ)の凹部11bが形成されている。これら各凹部11bと外側プレート12とにより、ポンプ本体10aの回転中心Cの遠心方向に延びて流路16を形成する複数(図中8つ)の管状の流路形成部15が構成されている。これら各流路形成部15には、その遠心端側に流路16内にトラクション油9aを流入する流入口17が設けられ、その求心端側に流路16内からトラクション油9aを吐出する吐出口18が設けられている。この流入口17は、流路形成部15の遠心側の端面に設けられる第1流入口17aと、流路形成部15の遠心側の側面に設けられる第2流入口17bと、を備えている(図3参照)。なお、上記吐出口18は、直径約2mmの円穴形状に形成されている。
上記各流路形成部15は、図4に示すように、ポンプ本体10aの回転方向Dに向かって略L字状に屈曲されている。そして、各流路形成部15は、求心側の直線状部15a、遠心側の直線状部15b、及び両直線状部15a、15bを繋ぐ円弧状部15cを有している。この直線状部15aの中心線L1は、その求心端とポンプ本体10aの回転中心Cとを結ぶ直線L2に対して所定の傾斜角θ(例えば、約30度)で傾斜している。
上記各流路形成部15の直線状部15a、15bのそれぞれには、流路16内を流れるトラクション油9aの遠心側への逆流を防止する逆止弁19a、19bが設けられている。よって、図5及び図6に示すように、各流路形成部15の流路16内は、各逆止弁19a、19bにより第1〜第3仕切空間16a〜16cの3つの空間に仕切られている。また、各逆止弁19a、19bは、中間プレート13に形成された略U字状に切り込まれた切込み部13aを、外側プレート12に形成された凸部12bで押圧して外側プレート11の凹部11bの表面に当接した状態に保持することで構成されている。さらに、上記流路形成部15の第2仕切空間16bを形成する部位の求心側には、流路16内のエアを排出するエア抜き穴20が設けられている。このエア抜き穴20は、直径約0.5mmの円穴形状に形成されている。
(3)オイルポンプの作用
次に、上記構成のオイルポンプ10の作用について説明する。このオイルポンプ10は、図7に示すように、ポンプ本体10aの一部が貯留部9に貯留されるトラクション油9aに浸漬された状態で使用される。そして、入力側の駆動軸2の駆動によりポンプ本体10aを回転させると、各流路形成部15の遠心側がトラクション油9aに対して没入・脱出を繰り返す。
そして、流路形成部15の遠心側がトラクション油9aに没入される際に、トラクション油9aとの間で生じる抵抗力により、トラクション油9aは、流路形成部15の流入口17から流路16内の第1仕切空間16aに流入し、その一部が逆止弁19aを弾性変形(図6中に仮想線で示す。)させて第2仕切空間16b内に流入する。この第2仕切空間16b内への新たなトラクション油9aの流入により、第2仕切空間15a内に既に存在していたトラクション油9aが押し出されて逆止弁19bを弾性変形(図6中に仮想線で示す。)させて第3仕切空間16c内に流入して吐出口18から所定の狙い場所(例えば、サンローラ3付近等)に吐出される。なお、この吐出されたトラクション油9aは、サンローラ3に付着するとともに余剰分は遠心力により外周側へ飛散され、プラネタリーローラ5やリングローラ4に付着してトラクション伝達、潤滑、冷却、洗浄等の役割を果たすこととなる。
また、ポンプ本体10aの回転で発生する遠心力により各流路形成部15の流路16内のトラクション油9aが逆流することが各逆止弁19a、19bにより防止される。さらに、トラクション油9a中に気泡として混入するエアは、逆止弁19a、19bにより第2仕切空間16b内に一旦保持され、遠心力によりトラクション油9aから分離されて第2仕切空間16b内の求心側に集められ、エア抜き穴20から外部に排出される。なお、トラクション油9aは、自身の粘性によりエア抜き穴20からは排出され難く逆止弁19bを通過する。
(4)実施例の効果
以上より、本実施例のオイルポンプ10によると、回転可能とされ、その回転中心Cの遠心方向に延びる流路16を形成する流路形成部15を有するポンプ本体10aを備え、流路形成部15には、その遠心端側に流路16内にトラクション油9aを流入する流入口17が設けられ、その求心端側に流路16内からトラクション油9aを吐出する吐出口18が設けられているので、ポンプ本体10aの回転により、貯留部9内に貯留されるトラクション油9aは、流路形成部15の流入口17から流路16内に流入し求心側に向かって流れて吐出口18から所定の狙い場所に吐出される。このように、ポンプ本体10aが流入口17及び吐出口18が設けられた流路形成部15を備えるので、従来のようなベーン式、トロコイド式等のポンプに比べて、構成部品を簡素化することができる。その結果、コスト及び重量を低減できるとともに小型化を図ることができる。
また、本実施例では、流路形成部15は、ポンプ本体10aの回転方向Dに向かって曲げられているので、流入口17からの流入量を多くできるとともに、流路形成部15の流路16内を流れるトラクション油9aの遠心力による遠心側への逆流が抑制される。よって、必要十分なトラクション油9aの吐出量を確保することができる。
また、本実施例では、流路形成部15の求心端側の中心線L1は、その求心端とポンプ本体10aの回転中心Cとを結ぶ直線L2に対して所定の傾斜角θで傾斜しているので、流入口17からの流入量を更に多くできるとともに、流路形成部15の流路16内のトラクション油9aの逆流を更に確実に抑制できる。
また、本実施例では、流路形成部15には、流路16内を流れるトラクション油9aの遠心側への逆流を防止する逆止弁19a、19bが設けられているので、逆止弁19a、19bにより流路形成部15の流路16内を流れるトラクション油9aの遠心力による遠心側への逆流が防止される。よって、必要十分なトラクション油9aの吐出量を確保することができる。
また、本実施例では、流路形成部15には、複数の逆止弁19a、19bが設けられているので、複数の逆止弁19a、19bで流路16内のトラクション油9aの圧力を分散して受けることできる。また、貯留部9に貯留されるトラクション油9aに対するオイルポンプ10の浸漬量を最小限としてオイルポンプ10の回転抵抗を抑えつつ、必要十分なトラクション油9aの吐出量を確保できる。
さらに、本実施例では、流路形成部15には、流路16内のエアを排出するエア抜き穴20が設けられているので、エア抜き穴20を介してトラクション油9a中に含まれるエアが流路16内から排出される。よって、トラクション油9aの消泡効果が得られる。
また、本実施例では、流路形成部15に設けられる複数の逆止弁19a、19bにより流路16内が複数の仕切空間16a〜16cに仕切られ、エア抜き穴20は、各仕切空間16a〜16cのうちで流入口17及び吐出口18が形成されていない仕切空間16bの求心側に連通するように配設されているので、エア抜き穴20を介して遠心分離されるエアを更に確実に排出させることができる。
また、本実施例では、流入口17は、流路形成部15の遠心側の端面に設けられる第1流入口17aと、流路形成部15の遠心側の側面に設けられる第2流入口17bと、を備えるので、流入口17からの流入量を更に多くできる。
また、本実施例では、ポンプ本体10aは、一対の外側プレート11、12と、これら一対の外側プレート11、12の間に挟持される弾性材からなる中間プレート13と、を備え、複数の流路形成部15は、少なくとも一方の外側プレート11に形成された凹部11bと他方の外側プレート12とにより構成されているので、複数の流路形成部15を容易に形成することができる。
さらに、本実施例では、逆止弁19a、19bは、中間プレート13に形成された切込み部13aを、一方の外側プレート12に形成された凸部12bで押圧して凹部11bの表面に当接させた状態に保持して構成されているので、構成部品を更に簡素化することができる。特に、本実施例では、逆止弁19a、19bは、流路形成部15の直線状部15a、15bに配置されているので、逆止弁19a、19bを容易に配設することができる。
尚、本発明においては、上記実施例に限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。即ち、上記実施例では、トラクションドライブ機構1に用いられるオイルポンプ10を例示したが、これに限定されず、例えば、歯車機構、軸受機構、摺動機構等に用いられるオイルポンプとしてもよい。また、オイル以外の水、薬剤等の液体を汲み上げるポンプとしてもよい。
また、上記実施例では、水平軸周りに回転可能なポンプ本体10aを例示したが、これに限定されず、例えば、水平方向に傾斜する傾斜軸周りに回転可能なポンプ本体としてもよい。
また、上記実施例では、ポンプ本体10aの回転方向Dに向かって略L字状に屈曲形成された流路形成部15を例示したが、これに限定されず、例えば、ポンプ本体10aの回転方向Dに向かって円弧状に湾曲形成された流路形成部としたり、直線状の流路形成部としたりしてもよい。なお、上記流路形成部15の形状、本数等は、汲み上げる液体の種類や吐出量等に応じて適宜選択できる。
さらに、上記実施例では、流路形成部15内に2つの逆止弁19a、19bを設ける形態を例示したが、これに限定されず、例えば、流路形成部内15に3以上の逆止弁を設けてもよい。また、上記実施例では、流路形成部15に1つのエア抜き穴20を設ける形態を例示したが、これに限定されず、例えば、流路形成部15に2以上のエア抜き穴を設けてもよい。
前述の例は単に説明を目的とするものでしかなく、本発明を限定するものと解釈されるものではない。本発明を典型的な実施形態の例を挙げて説明したが、本発明の記述および図示において使用された文言は、限定的な文言ではなく説明的および例示的なものであると理解される。ここで詳述したように、その形態において本発明の範囲または精神から逸脱することなく、添付の特許請求の範囲内で変更が可能である。ここでは、本発明の詳述に特定の構造、材料および実施例を参照したが、本発明をここにける開示事項に限定することを意図するものではなく、むしろ、本発明は添付の特許請求の範囲内における、機能的に同等の構造、方法、使用の全てに及ぶものとする。
本発明は上記で詳述した実施形態に限定されず、本発明の請求項に示した範囲で様々な変形または変更が可能である。
貯留部に貯留される液体を汲み上げるポンプとして広く利用される。
9;貯留部、9a;トラクション油、10;オイルポンプ、10a;ポンプ本体、15;流路形成部、16;流路、17;流入口、18;吐出口、19a,19b;逆止弁、20;エア抜き穴、D;回転方向、C;回転中心。

Claims (3)

  1. 貯留部内に貯留される液体を汲み上げるポンプであって、
    回転可能とされ、その回転中心の遠心方向に延びる流路を形成する流路形成部を有するポンプ本体を備え、
    前記流路形成部には、その遠心端側に前記流路内に液体を流入する流入口が設けられ、その求心端側に前記流路内から液体を吐出する吐出口が設けられており、
    前記流路形成部には、前記流路内を流れる液体の遠心側への逆流を防止する複数の逆止弁が設けられるとともに、前記流路内のエアを排出するエア抜き穴が設けられており、
    前記流路内は、複数の前記逆止弁により、前記流入口に連なる第1仕切空間と、前記流入口及び前記吐出口に連ならない第2仕切空間と、前記吐出口に連なる第3仕切空間と、に仕切られ、前記エア抜き穴は、前記第2仕切空間の求心側に連通するように配設されていることを特徴とするポンプ。
  2. 前記流路形成部は、前記ポンプ本体の回転方向に向かって曲げられている請求項1記載のポンプ。
  3. 前記ポンプ本体は、一対の外側プレートと、前記一対の外側プレートの間に挟持される弾性材からなる中間プレートと、を備え、複数の前記流路形成部は、前記一対の外側プレートのうちの一方の外側プレートに形成された凹部と他方の外側プレートとにより構成されており、
    前記逆止弁は、前記中間プレートに略U字状に切り込まれて形成された切込み部により構成され、前記切込み部は、前記他方の外側プレートに形成された凸部で押圧されて前記凹部の底面に当接されている請求項1又は2に記載のポンプ。
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