JP5903621B2 - 通信システム - Google Patents

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Description

本発明は、通信システム関する。
従来の通信システムとして、特許文献1や特許文献2に記載されている集合住宅用インターホンシステムがある。この従来例は、集合住宅の共用玄関に設置される共用部装置(ロビーインターホン)と、各住戸にそれぞれ設置される複数台の住戸親機とが第1の伝送路を介して接続され、各住戸の外玄関にそれぞれ設置される住戸子機と住戸親機とが第2の伝送路を介して接続されている。第1の伝送路には、ロビーインターホンと住戸親機との間で授受される通話音声やロビーインターホンのカメラで撮像される映像が伝送され、第2の伝送路には、住戸親機と住戸子機との間で授受される通話音声や住戸子機のカメラで撮像される映像が伝送される。なお、第1の伝送路で伝送される音声や映像の伝送信号と、第2の伝送路で伝送される音声や映像の伝送信号とは、互いの周波数帯域が重複している。
ところで、集合住宅の各住戸に第1及び第2の伝送路が配線される場合、複数対のペア線が同一のシースで被覆された多心ケーブルが用いられることが多い。しかしながら、第1及び第2の伝送路に用いられるペア線がシース内で隣接している場合、第1及び第2の伝送路の間にクロストーク(漏話)の生じる虞がある。そして、第1及び第2の伝送路間にクロストークが生じると、それぞれの伝送路に伝送される伝送信号にクロストークのノイズが干渉して音声や映像が乱れたり、途切れるなどといった不具合が起きてしまう。
これに対して特許文献3には、第1の伝送路と第2の伝送路との間に発生するクロストークを各住戸親機において検出して異常を報知するようにした通信システム(集合住宅用インターホンシステム)が開示されている。かかる従来例では、ロビーインターホンを複数の幹線に接続する通信制御装置と、各幹線から分岐された住戸別線に接続される住戸親機と、各住戸親機と子機接続線で接続された住戸子機とを備えている。そして、システムの運用前(例えば、施工時)に通信制御装置並びに住戸親機が試験モードに移行され、通信制御装置から住戸親機に幹線及び住戸別線(第1の伝送路)を介して試験用の伝送信号が伝送されるとともに住戸子機から子機接続線(第2の伝送路)を介して呼出信号が送信される。試験モードの住戸親機では、住戸別線を介して受信する伝送信号の信号対雑音比(S/N比)を計測し、呼出信号が送信されていないときのS/N比と比較することで子機接続線から住戸別線へのクロストークのレベルを判定して報知している。
特開2008−48049号公報 特開2008−54251号公報 特開2010−109750号公報
ところで、集合住宅の各住戸に第1及び第2の伝送路が配線される場合、複数対のペア線が同一のシースで被覆された多心ケーブルが用いられることが多い。しかしながら、第1及び第2の伝送路に用いられるペア線がシース内で隣接している場合、第1及び第2の伝送路の間にクロストーク(漏話)の生じる虞がある。そして、第1及び第2の伝送路間にクロストークが生じると、それぞれの伝送路に伝送される伝送信号にクロストークのノイズが干渉して音声や映像が乱れたり、途切れるなどといった不具合が起きてしまう。
しかしながら、特許文献3記載の従来例では、住戸親機、住戸子機、通信制御装置の3台の通信装置を動作させなければクロストークの計測ができないので、施工業者が一人で試験を実行することは非常に困難であり、クロストークを軽減するための作業に多大な手間と時間が必要である。また、通信制御装置から伝送される試験用の伝送信号を住戸親機で受信してS/N比を計測するので、通信制御装置との通信におけるクロストークは検出できる。しかしながら、他の住戸の住戸親機からの伝送信号の影響や、他の住戸の住戸親機との通信に対するクロストークの影響は検出できない。一般的に、集合住宅における配線施工時には、施工業者の作業方法が統一されていないことが想定され、各住戸における信号波形がばらつくことになり、検出されるクロストークのばらつきも大きくなって検出精度が高くない。
本発明は、上記課題に鑑みて為されたものであり、作業に要する手間と時間を抑えつつ伝送路間に生じるクロストークの低減を図れるようにすることを目的とする。
本発明の通信システムは、第1の伝送路を介して第1の伝送信号を伝送する第1の通信装置と、第2の伝送路を介して前記第1の通信装置との間で第2の伝送信号を伝送する第3の通信装置と、前記第1の伝送路を介して前記第1の通信装置との間で前記第1の伝送信号を伝送する第2の通信装置とを有し、前記第1の伝送信号の代わりにテスト信号を伝送するテスト信号伝送手段を前記第2の通信装置に備えるか、あるいは、前記第2の伝送信号の代わりにテスト信号を伝送するテスト信号伝送手段を前記第3の通信装置に備え、前記第1の通信装置は、操作入力を受け付ける操作入力受付手段と、前記第1の伝送信号と前記第2の伝送信号のうち、前記テスト信号が伝送されない方の前記第1の伝送路又は前記第2の伝送路に伝送される前記第1の伝送信号又は前記第2の伝送信号の受信状況を判定する判定手段と、当該判定手段による判定結果を報知する報知手段とを備え、前記判定手段は、前記操作入力受付手段がテスト開始の操作入力を受け付けたとき、前記第2の通信装置又は前記第3の通信装置の前記テスト信号伝送手段から前記テスト信号を伝送させるとともに、当該テスト信号が伝送されない方の前記第1の伝送路又は前記第2の伝送路の何れかの伝送路で信号伝送を行い、当該テスト信号の伝送誤りに基づいて前記受信状況を判定するように構成されることを特徴とする。
本発明の通信システムは、第1の伝送路を介して第1の伝送信号を伝送する第1の通信装置と、第2の伝送路を介して前記第1の通信装置との間で第2の伝送信号を伝送する第3の通信装置と、前記第1の伝送路を介して前記第1の通信装置との間で前記第1の伝送信号を伝送する第2の通信装置とを有し、前記第1の伝送信号の代わりにテスト信号を伝送するテスト信号伝送手段を前記第2の通信装置に備えるか、あるいは、前記第2の伝送信号の代わりにテスト信号を伝送するテスト信号伝送手段を前記第3の通信装置に備え、前記第1の通信装置は、操作入力を受け付ける操作入力受付手段と、前記第1の伝送信号と前記第2の伝送信号のうち、前記テスト信号が伝送されない方の前記第1の伝送路又は前記第2の伝送路に伝送される前記第1の伝送信号又は前記第2の伝送信号の受信状況を判定する判定手段と、当該判定手段による判定結果を報知する報知手段とを備え、前記判定手段は、前記操作入力受付手段がテスト開始の操作入力を受け付けたとき、前記第2の通信装置又は前記第3の通信装置の前記テスト信号伝送手段から前記テスト信号を伝送させるとともに、当該テスト信号が伝送されない方の前記第1の伝送路又は前記第2の伝送路の何れかの伝送路で前記第1の伝送信号又は前記第2の伝送信号が誤検出されるか否かによって前記受信状況を判定するように構成されることを特徴とする。
この通信システムにおいて、前記テスト信号伝送手段は、前記第1の伝送信号及び第2の伝送信号の信号レベルよりも高い信号レベルで前記テスト信号を伝送することが好ましい。
この通信システムにおいて、前記第1乃至第3の通信装置は、前記テスト信号が伝送されているときに、前記テスト信号が伝送されない方の前記第1の伝送路又は前記第2の伝送路に伝送される前記第1の伝送信号又は前記第2の伝送信号の信号レベルを、前記テスト信号が伝送されていないときに伝送される前記第1の伝送信号又は前記第2の伝送信号の信号レベルよりも低くするか、あるいは、前記テスト信号が伝送されているときに、前記テスト信号が伝送されない方の前記第1の伝送路又は前記第2の伝送路に伝送される前記第1の伝送信号又は前記第2の伝送信号の受信時の増幅度を、前記テスト信号が伝送されていないときに伝送される前記第1の伝送信号又は前記第2の伝送信号の受信時の増幅度よりも高くすることが好ましい。
この通信システムにおいて、前記判定手段は、前記テスト信号に対する伝送誤りのしきい値を、前記第1の伝送信号及び前記第2の伝送信号に対する伝送誤りのしきい値よりも高くすることが好ましい。
この通信システムにおいて、前記第1の通信装置は、前記テスト信号による受信状況の判定を行う前に、前記第1の伝送路及び第2の伝送路が前記第1乃至第3の通信装置と正常に接続されているか否かを確認するための接続確認テストを行うことが好ましい。
この通信システムにおいて、前記第1の通信装置は、前記判定手段の判定結果を記憶する記憶手段を備えることが好ましい。
この通信システムにおいて、前記第1の通信装置は、前記判定手段の判定結果を移動体通信端末に伝送する移動体通信手段を備えることが好ましい。
本発明の通信システム、作業に要する手間と時間を抑えつつ伝送路間に生じるクロストークの低減を図ることができるという効果がある。
本発明に係る集合住宅用インターホンシステムの実施形態を示すシステム構成図である。 同上における住戸親機と住戸子機の間で行われる時分割多重伝送の説明図である。 同上における住戸親機と住戸子機の間で行われるドアホン通話の手順を説明するためのシーケンス図である。 同上におけるクロストークテストの手順を説明するためのシーケンス図である。 同上における接続確認テストの手順を説明するためのシーケンス図である。
以下、本発明の技術思想を集合住宅用インターホンシステムに適用した実施形態について詳細に説明する。但し、本発明の技術思想が適用可能な通信システムは集合住宅用インターホンシステムに限定されるものではなく、集合住宅用インターホンシステム以外の通信システムにも適用可能である。
本実施形態の集合住宅用インターホンシステムは、図1に示すように集合住宅の共用玄関(ロビー)に設置された共用部装置(ロビーインターホン)Dと、集合住宅の各住戸内に設置された住戸親機A(図示は1台のみ)と、各住戸の外玄関に設置された住戸子機Bと、制御装置Cとを有している。ロビーインターホンDは、制御装置Cを介して幹線Lsに接続されている。また、幹線Lsには多数の分岐器E(図示は1台のみ)が設けられており、各分岐器Eで分岐された分岐線(住戸線LA)に住戸親機Aが接続されている。さらに、住戸親機Aと住戸子機Bとが子機接続線LBで接続されている。
ロビーインターホンDは、来訪者を撮像する撮像装置、マイクロホン及びスピーカ、来訪者が訪問先の住戸の住戸番号を入力するためのテンキースイッチ又はタッチパネル、音声や映像を幹線Lsを通じてパケット伝送する伝送部などを具備している。ロビーインターホンDでは、テンキースイッチ又はタッチパネルが操作されて何れかの住戸の住戸番号の操作入力を受け付けると、データフィールドに当該住戸番号を格納したパケット、並びに撮像装置で撮像した来訪者の映像(映像情報)をデータフィールドに格納したパケットを伝送部より幹線Lsを介して制御装置Cのアドレス宛に送信(パケット伝送)する。
制御装置Cは、各住戸の住戸親機Aに割り当てられているアドレスと当該住戸の住戸番号との対応関係を記憶している。そして、制御装置Cは、ロビーインターホンDから受け取ったパケットのデータフィールドに格納されている住戸番号を前記対応関係と照合してアドレスに変換し、当該アドレスを宛先アドレスフィールドに格納し且つロビーインターホンDからの呼出を通知するための呼出コマンドをデータフィールドに格納したパケット並びに前記映像情報をデータフィールドに格納したパケットを幹線Lsに送出する。また、図示は省略しているが、制御装置Cには複数の幹線Lsが接続可能であって、それぞれの幹線に分岐器Eを介して住戸親機Aが接続される。
住戸子機Bは、子機制御部20、伝送処理部21、マイクロホン22、スピーカ23、A/D変換器24、D/A変換器25、撮像部26、操作入力受付部27などを備える。マイクロホン22で集音される音声が電気信号(音声信号)に変換され、マイクロホン22から出力されるアナログの音声信号(送話音声信号)がA/D変換器24でディジタルの音声信号(送話音声データ)に変換されて伝送処理部21に出力される。また、伝送処理部21から出力されるディジタルの音声信号(受話音声データ)がD/A変換器25でアナログの音声信号(受話音声信号)に変換される。D/A変換器25から出力されるアナログの受話音声信号はスピーカ23に入力され、スピーカ23から音声(受話音声)が鳴動される。
撮像部26は、CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサなどの固体撮像素子やレンズ、映像信号処理回路などで構成される。映像信号処理回路は、例えば、固体撮像素子の出力信号からYUVフォーマットのディジタル映像信号を生成して伝送処理部21に出力する。
子機制御部20は、CPUやメモリなどのハードウェアと、CPUで実行される種々のプログラム(ソフトウェア)とで構成される。操作入力受付部27は、複数の押釦スイッチ(図示せず)を有し、各押釦スイッチが押操作されることで各々の押釦スイッチに対応した操作入力を受け付けるとともに、各操作入力に応じた操作信号を子機制御部20に出力する。例えば、住戸子機Bのハウジング前面に呼出釦(図示せず)が設けられており、この呼出釦が来訪者によって押操作されると、操作入力受付部27の呼出用の押釦スイッチが押操作され、操作入力受付部27から呼出の操作信号が出力される。子機制御部20では、操作入力受付部27から操作信号が入力されると、それぞれの操作信号に応じた処理(後述する)を実行する。
伝送処理部21は、住戸親機Aの第2伝送処理部11との間で音声信号及び映像信号を時分割多重伝送するものである。つまり、伝送処理部21は、音声データを変調してなる音声伝送信号と映像データを変調してなる映像伝送信号を、住戸親機Aの第2伝送処理部11から送信される一定周期Tcの同期信号(同期ビーコン)SBで規定された別々のタイムスロットに格納して伝送する(図2参照)。なお、住戸子機Bを構成する各部の動作電源は、住戸親機Aから子機接続線LBに重畳して供給される。
住戸親機Aは、親機制御部1、第1伝送処理部2、通話処理部3、マイクロホン4、スピーカ5、A/D変換器6、D/A変換器7、映像処理部8、表示部9、操作入力受付部10、第2伝送処理部11などを備えている。マイクロホン4で集音される音声が電気信号(音声信号)に変換され、マイクロホン4から出力されるアナログの音声信号(送話音声信号)がA/D変換器6でディジタルの音声信号(送話音声データ)に変換されて通話処理部3に入力される。また、通話処理部3から出力されるディジタルの音声信号(受話音声データ)がD/A変換器7でアナログの音声信号(受話音声信号)に変換される。D/A変換器7から出力されるアナログの受話音声信号はスピーカ5に入力され、スピーカ5から音声(受話音声)が鳴動される。
通話処理部3は、音声スイッチやエコーキャンセラなどを具備し、第1伝送処理部2及び第2伝送処理部11から入力される受話音声信号及びA/D変換器6から入力される送話音声信号を信号処理することでハウリングやエコーを抑制して良好なハンズフリー通話を実現するものである。なお、通話処理部3で処理された送話音声信号が第1伝送処理部2又は第2伝送処理部11に出力される。
表示部9は液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの表示デバイスと、表示デバイスを駆動して映像を表示させる駆動回路とを有する(何れも図示せず)。映像処理部8は、第1伝送処理部2並びに第2伝送処理部11から出力される映像信号(映像データ)から元の映像を再構成し、再構成した映像を表示部9に表示させる。
親機制御部1は、CPUやメモリなどのハードウェアと、CPUで実行される種々のプログラム(ソフトウェア)とで構成される。操作入力受付部10は、タッチパネルや押釦スイッチなどの入力デバイスを有し、入力デバイスが操作されることで種々の操作入力を受け付けるとともに、それぞれの操作入力に応じた操作信号を親機制御部1に出力する。例えば、住戸親機Aのハウジング前面に応答釦(図示せず)が設けられており、この応答釦が押操作されると、操作入力受付部10で操作入力が受け付けられて応答の操作信号が出力される。親機制御部1では、操作入力受付部10から操作信号が入力されると、それぞれの操作信号に応じた処理(後述する)を実行する。
第1伝送処理部2は、制御装置Cや他の住戸親機Aとの間で幹線Ls及び住戸線LAを介したパケット伝送を行うものである。第1伝送処理部2は、親機制御部1で作成される制御信号(制御データ)を分割してパケット(制御パケット)を作成し、同じく通話処理部3で作成される送話音声信号(送話音声データ)を分割してパケット(音声パケット)を作成する。さらに第1伝送処理部2は、制御パケットや音声パケットを符号化するとともに符号化されたビット列を電気信号に変換(変調)して幹線Lsに流す。また第1伝送処理部2は、幹線Lsを流れる電気信号をビット列に変換(復調)するとともに復調されたビット列からパケット(音声パケット、制御パケット、映像パケット)を復号化する。なお、第1伝送処理部2では、復号化したパケットのアドレスが自己のアドレス(住戸親機Aのアドレス)に一致しない場合は当該パケットを破棄し、アドレスが一致する場合は当該パケットのデータフィールドに含まれるデータが映像データ(映像信号)であれば映像処理部8に、制御データ(制御信号)であれば親機制御部1に、音声データ(音声信号)であれば通話処理部3に、それぞれ出力する。
第2伝送処理部11は、住戸子機Bの伝送処理部21との間で音声信号を時分割多重伝送するとともに、住戸子機Bの伝送処理部21から時分割多重伝送される映像信号を受信するものである。つまり、第2伝送処理部11は、子機接続線LBを介して同期信号SBを送信するとともに、音声データ(送話音声データ)を変調してなる音声伝送信号をタイムスロットに格納して伝送する。さらに、第2伝送処理部11はそれぞれがタイムスロットに格納されて住戸子機Bから伝送される音声伝送信号と映像伝送信号を受信し、それぞれ受話音声データ及び映像データに復調して通話処理部3及び映像処理部8に出力する。
ここで、第2伝送処理部11では子機接続線LBに直流電圧を重畳することで住戸子機Bに動作電源を供給している。但し、第2伝送処理部11は、非通話状態(待ち受け状態)では子機制御部20及び伝送処理部21のみが動作可能な程度の低い電圧しか供給せず、呼出信号(後述する)を受け取った後に住戸子機B全体が動作可能な高い電圧を供給する。
次に、本実施形態における集合住宅用インターホンシステムの動作について説明する。まず、住戸親機Aと住戸子機Bとのインターホン通話(以下、「ドアホン通話」と呼ぶ。)について、図3のシーケンス図を参照して説明する。
待ち受け状態において住戸子機Bの呼出釦が来訪者に押操作されると、操作入力受付部27が呼出の操作入力を受け付けて子機制御部20に操作信号を出力する。当該操作信号を受け取った子機制御部20は、伝送処理部21から子機接続線LBを介して呼出信号を送信させる。なお、呼出信号は、住戸親機Aから子機接続線LBに重畳されている直流電圧を伝送処理部21が変化させることで送信される。
第2伝送処理部11で呼出信号が受信されると、親機制御部1は通話処理部3を介してスピーカ5から呼出音を鳴動させる。さらに親機制御部1は、第2伝送処理部11に指示して同期信号SBを送信させるとともに、動作電源(住戸子機B全体が動作可能な高い電圧)の供給を開始する。
住戸子機Bでは、住戸親機Aから動作電源が供給されると撮像部26が撮像を開始し、撮像部26から出力される映像信号が伝送処理部21から時分割多重伝送される。
住戸親機Aでは、住戸子機Bから時分割多重伝送される映像信号を第2伝送処理部11で受信し、当該映像信号から映像処理部8によって再構成された映像が表示部9の表示デバイスに表示される。そして、住戸親機Aの応答釦が住人に押操作されると、操作入力受付部10が応答の操作入力を受け付けて親機制御部1に操作信号を出力する。当該操作信号を受け取った親機制御部1が通話処理部3を起動し、マイクロホン4から出力される音声信号(送話音声信号)が第2伝送処理部11から時分割多重伝送される。
一方、住戸子機Bにおいては、住戸親機Aから時分割多重伝送される音声信号(受話音声信号)が伝送処理部21からD/A変換器25を経てスピーカ23より受話音声として鳴動される。さらに、住戸子機Bにおいてもマイクロホン22から出力される音声信号(送話音声信号)及び撮像部26から出力される映像信号が伝送処理部21から時分割多重伝送される。このようにして住戸親機Aと住戸子機Bの間で音声が相互に伝送されるとともに住戸子機Bから住戸親機Aに映像が伝送され、住人と来訪者がそれぞれ住戸親機Aと住戸子機Bを用いてドアホン通話することができる。
そして、ドアホン通話中に住戸親機Aの応答釦が押操作され、操作入力受付部10から親機制御部1に操作信号が出力されると、親機制御部1は第2伝送処理部11に指示して同期信号SBの送信と動作電源の供給を停止させる。その結果、住戸子機Bが待ち受け状態に戻ってドアホン通話が終了する。但し、応答釦が押操作されない場合であっても、通話開始から所定時間(例えば、数分)が経過した時点で、親機制御部1が第2伝送処理部11に指示して同期信号SBの送信と動作電源の供給を停止させる。
次に、住戸親機AとロビーインターホンDとのインターホン通話について説明する。ロビーインターホンDでは、来訪者がテンキースイッチ又はタッチパネルを操作して何れかの住戸の住戸番号の操作入力を受け付けると、データフィールドに当該住戸番号を格納したパケット、並びに撮像装置で撮像した来訪者の映像(映像データ)をデータフィールドに格納したパケットを伝送部より幹線Lsを介して制御装置Cのアドレス宛に送信(パケット伝送)する。制御装置Cは、ロビーインターホンDからの呼出を通知するための呼出コマンドをデータフィールドに格納した制御パケット並びに前記映像データをデータフィールドに格納した映像パケットを幹線Lsに送出する。
前記住戸番号の住戸に設置されている住戸親機Aでは、住戸線LAを介して第1伝送処理部2で制御パケット及び映像パケットを受信すると、制御パケットのデータフィールドに格納されている呼出コマンド(制御信号)を親機制御部1に出力するとともに、映像パケットのデータフィールドに格納されている映像データを映像処理部8に出力する。親機制御部1は、呼出コマンドを受け取るとスピーカ5から呼出音を鳴動させる。また映像処理部8は、第1伝送処理部2から受け取った映像信号を処理して表示部9に来訪者の映像を表示させる。そして、呼出音を聞いた住人が住戸親機Aの表示部9に表示されている来訪者の映像を確認した後、応答釦を操作すると、操作入力受付部10から応答釦の操作入力に対応する操作信号が出力される。当該操作信号を受け取った親機制御部1が通話処理部3を起動し、マイクロホン4から出力される音声信号(送話音声信号)が第1伝送処理部2からパケット伝送される。その結果、住戸の住人と来訪者が住戸親機A及びロビーインターホンDを用いてインターホン通話することができる。
そして、インターホン通話中に住戸親機Aの応答釦が押操作され、操作入力受付部10から親機制御部1に操作信号が出力されると、親機制御部1が通話処理部3や映像処理部8並びに第1伝送処理部2を停止させてインターホン通話が終了する。但し、応答釦が押操作されない場合であっても、通話開始から所定時間(例えば、数分)が経過した時点で、親機制御部1が通話処理部3や映像処理部8並びに第1伝送処理部2を停止させてインターホン通話を終了させる。なお、本実施形態では異なる住戸の住戸親機A同士の間でも制御装置Cを介してインターホン通話を行うことができるが、基本的にロビーインターホンDとの間のインターホン通話と共通の手順で行われるので、説明を省略する。
ところで、従来例で説明したように、集合住宅の各住戸に住戸線LA及び子機接続線LBが配線される場合、複数対のペア線が同一のシースで被覆された多心ケーブルが用いられることが多い。そのため、住戸線LAと子機接続線LBに用いられるペア線がシース内で隣接している場合、住戸線LAと子機接続線LBの間にクロストーク(漏話)の生じる虞がある。そして、住戸線LAと子機接続線LBの間に生じるクロストークのノイズレベルが高い場合、住戸線LA又は子機接続線LBに伝送される伝送信号にクロストークのノイズが干渉して音声や映像が乱れたり、途切れるなどといった不具合が起きてしまう。但し、住戸線LAと子機接続線LBにそれぞれ別のシースに被覆されたケーブルが用いられる場合であっても、これらのケーブルが近接しているとクロストークが生じることもある。
そこで本実施形態では、システムの施工が終了した後、住戸線LAと子機接続線LBの間にどの程度のクロストークが生じているかを確認する試験(以下、「クロストークテスト」と呼ぶ。)を実施する。
以下、図4のシーケンス図を参照して、クロストークテストを実施する場合の住戸親機A及び住戸子機Bの動作を説明する。
施工終了後、施工者によって住戸親機Aのクロストークのテスト釦(図示せず)が操作されると、操作入力受付部10がクロストークテスト開始の操作入力を受け付けて親機制御部1に操作信号を出力する。当該操作信号を受け取った親機制御部1は、第2伝送処理部11に指示して同期信号SBを送信させるとともに動作電源の供給を開始する。但し、第2伝送処理部11から供給される動作電源の電圧は、待ち受け状態のときの動作電源電圧よりも高く且つドアホン通話時の動作電源電圧よりは低い電圧(以下、「クロストークテスト用電源電圧」と呼ぶ。)に設定されている。
続いて、親機制御部1はテスト用のデータを第1伝送処理部2に出力し、第1伝送処理部2から住戸線LAにテスト信号をパケット伝送させる。一方、住戸子機Bにおいては、子機接続線LBに重畳される動作電源電圧がクロストークテスト用電源電圧に変化すると、子機制御部20がクロストークテストモードに移行し、伝送処理部21に指示して任意の伝送信号(例えば、映像伝送信号)を時分割多重伝送させる。このとき、住戸線LAと子機接続線LBに略同時に信号(テスト信号と伝送信号)が伝送されることになる。
住戸親機Aの親機制御部1は、第2伝送処理部11で受信する伝送信号の受信状況に基づき、住戸線LAから子機接続線LBへのクロストークの有無及びその程度を判定する。つまり、親機制御部1は、時分割多重伝送された伝送信号に含まれる誤り検出符号を用いて伝送誤り(伝送エラー)の有無及び頻度を検出して住戸線LAから子機接続線LBへのクロストークの有無及びその程度を判定する。例えば、親機制御部1では、伝送誤りが無ければクロストークが生じていないと判定し、伝送誤りの発生頻度が高ければクロストークを低減するための対策が必要と判定する。そして、その判定結果が表示部9の表示デバイスに表示されて報知される。但し、表示部9の表示に代えて、あるいは表示部9の表示とともに、判定結果を報知するための音声メッセージがスピーカ5から鳴動されるようにしても構わない。
続いて、親機制御部1は第1伝送処理部2に指示してテスト信号のパケット伝送を停止し、住戸子機Bに伝送信号の時分割多重伝送を継続させた状態で第1伝送処理部2の受信状況を調べる。すなわち、子機接続線LBから住戸線LAへのクロストークが生じていると、本来はパケットが受信されるはずのない第1伝送処理部2でパケットが誤って受信(検出)されることがある。したがって、親機制御部1はパケットの誤受信(誤検出)が無ければクロストークが生じていないと判定し、パケットの誤受信の発生頻度が高ければクロストークを低減するための対策が必要と判定する。そして、その判定結果が表示部9の表示デバイスに表示されて報知される。但し、表示部9の表示に代えて、あるいは表示部9の表示とともに、判定結果を報知するための音声メッセージがスピーカ5から鳴動されるようにしても構わない。
而して、施工者は、住戸親機Aの表示部9に表示して報知される判定結果により、住戸線LAと子機接続線LBの間のクロストークの有無及びその程度を知ることができる。そして、試験結果に基づき、クロストークによって正常な伝送ができないとみなされる場合、施工者が互いに近接しないペア線を選んで住戸線LAと子機接続線LBに用いるなどの対策を採ることでクロストークの低減を図ることができる。しかも、住戸親機Aの操作のみでクロストークテストが実施可能であるから、特許文献3記載の従来例とは異なり、一人の施工者で実施することができ、その結果、クロストークテストの作業に要する手間と時間を抑えることができる。但し、住戸線LAや子機接続線LBに使用するペア線を変更する代わりに、クロストークによって影響を受ける方の伝送信号の信号レベルを上げたり、若しくはクロストークによって影響を与える方の伝送信号の信号レベルを下げてもよい。あるいは、第1伝送処理部2におけるディジタル変調の多値度を下げたり、パケット伝送の再送回数を増やすようにしてもよい。
ここで、クロストークの有無やその程度はシステム運用中の温度変化又はケーブルの経年劣化等によって変動する場合がある。したがって、温度変化やケーブルの経年劣化等の変動要因を考慮して、クロストークテストが実際のシステム運用中よりも厳しい条件(クロストークが生じ易い条件)で行われることが好ましい。そのためには、住戸親機Aからパケット伝送されるテスト信号や住戸子機Bから時分割多重伝送される伝送信号の信号レベルを調節可能としたり、第1伝送処理部2や第2伝送処理部11が具備している受信アンプのゲインを調節可能とすることが望ましい。あるいは、伝送誤りやパケット誤受信の発生頻度に対するしきい値を可変としてもよい。
ところで、クロストークテストを実施する際の前提条件として、住戸線LA及び子機接続線LBが正しく配線されていることが必要である。例えば、住戸線LAあるいは子機接続線LBが未接続状態であれば、クロストークテストを実施しても正しい結果を得ることができない。
そこで、クロストークテストを実施する前に、住戸線LA及び子機接続線LBが住戸親機Aや分岐器E及び住戸子機Bに正常に接続されているか否かを確認するための接続確認テストを行うことが好ましい。以下、子機接続線LBの接続確認テストについて、図5のシーケンス図を参照して説明する。但し、住戸線LAの接続確認テストについては、基本的に子機接続線LBの接続確認テストと同様に実施されるので説明を省略する。
住戸親機A及び住戸子機Bと子機接続線LBの結線が終了した後、施工者によって住戸親機Aの接続確認テストのテスト釦(図示せず)が操作されると、操作入力受付部10がテスト開始の操作入力を受け付けて親機制御部1に操作信号を出力する。当該操作信号を受け取った親機制御部1は、第2伝送処理部11に指示して同期信号を送信させるとともに動作電源の電圧をテスト用電源電圧に設定する。
住戸子機Bにおいては、子機接続線LBに重畳される動作電源電圧がテスト用電源電圧に変化すると、子機制御部20が接続確認テストモードに移行し、伝送処理部21に指示してテスト信号を時分割多重伝送させる。
住戸親機Aでは、第2伝送処理部11で受信するテスト信号の受信状況に基づき、親機制御部1が子機接続線LBの接続状態を判定する。例えば、テスト用電源電圧の供給開始から所定時間内に第2伝送処理部11でテスト信号を受信しない場合、親機制御部1は子機接続線LBが正常に結線されていない状態(未接続状態)と判定する。また、親機制御部1は、第2伝送処理部11で受信したテスト信号の受信レベル(信号電圧)を検出して信号の減衰度合(減衰量)を推定し、減衰量の推定結果に基づいて子機接続線LBの接続状態を判定する。さらに、親機制御部1は、テスト信号(テストデータ)に含まれる誤り検出符号を用いて伝送誤り(伝送エラー)の有無及び頻度を検出して子機接続線LBの接続状態を判定する。例えば、伝送誤りの発生頻度が高ければ、子機接続線LBの結線が不完全であると判定される。親機制御部1は、接続状態の判定結果をスピーカ5から音(ブザー音あるいは音声メッセージ)で報知するとともに表示部9の表示デバイスに表示させる。
したがって、接続確認テストの結果に基づき、施工者が必要に応じて住戸線LAや子機接続線LBの接続作業を行うことにより、住戸線LA及び子機接続線LBが正しく配線されている状況でクロストークテストを実施することができる。なお、接続確認テストの結果に異常がなかった場合、親機制御部1が引き続きクロストークテストを実施するようにしても構わない。ここで、クロストークテストは必ずしも上述した2通りのテストを実施する必要は無く、何れか一方のテストのみが実施されても構わない。このとき、接続確認テストにおいてテスト信号の受信レベルが相対的に低い方の伝送路(住戸線LA又は子機接続線LB)でクロストークを検出するようにクロストークテストを実施することが好ましい。何故なら、テスト信号の受信レベルが低い方がクロストークの影響を受け易いと考えられ、正確なクロストークテストが実施できるためである。
ところで、クロストークテストにおいてクロストーク有りと判定した場合、親機制御部1がクロストークの発生原因を推定するとともに当該推定結果を表示部9に表示して報知することが好ましい。例えば、伝送誤りの発生頻度がしきい値以上である場合、住戸線LAや子機接続線LBの配線長が長すぎたり、結線が不完全であることなどが原因として推定される。具体的には、テスト信号の伝送誤りの発生頻度と推定される原因との対応関係が親機制御部1のメモリに記憶されており、親機制御部1は、前記対応関係を参照することでクロストークの発生原因を推定する。
また、クロストークテストにおいてクロストークを低減するための対策が必要と判定された場合、何の対策も採られずにシステムが運用されることは好ましくない。そこで、クロストークテストでクロストーク低減の対策不要との結果が得られるまでは、親機制御部1がクロストークテストを終了せずに通常の運用時の動作に移行しないようにすれば、クロストークによる通話品質の劣化を未然に防ぐことができる。
ここで、親機制御部1がクロストークテストの結果をメモリに記憶しておけば、システムの運用開始後に問題が発生した場合でも、クロストークの結果を参照して問題の発生原因を特定に役立てることができる。また、クロストークテストの結果を制御パケットによって住戸親機Aから制御装置Cに伝送し、制御装置Cが具備している記憶装置(不揮発性の半導体メモリやハードディスクなど)に各住戸親機Aのクロストークテストの結果を記憶してもよい。このように全ての住戸親機Aにおけるクロストークテストの結果を制御装置Cで一括して管理すれば、個々の住戸親機Aにおけるクロストークテストの結果だけでは判別し難い原因が特定し易くなり、システムのメンテナンス性の向上が図れる。
また、各住戸親機Aから施工者が携帯する移動体通信端末(例えば、携帯電話機など)にクロストークテストの結果を伝送するようにしても構わない。例えば、公衆電話回線網を介してデータ通信するためのモデムを住戸親機Aが備えれば、施工者の携帯電話機に電子メールを送信してクロストークテストの結果を通知することができる。その結果、施工者がクロストークテストが実施されている住戸から離れた場所に居てもクロストークテストの結果を知ることができるので、システムのメンテナンス性の向上が図れる。
なお、本実施形態では住戸親機Aの親機制御部1がクロストークテストの開始から判定までの処理を行っているが、住戸子機Bあるいは制御装置Cが住戸親機Aの代わりに前記処理を行っても構わない。
A 住戸親機(第1の通信装置)
B 住戸子機(第3の通信装置)
C 制御装置(第2の通信装置)
Ls 幹線(第1の伝送路)
LA 住戸線(第1の伝送路)
LB 子機接続線(第2の伝送路)
1 親機制御部(判定手段)
2 第1伝送処理部(テスト信号伝送手段)
9 表示部(報知手段)
5 スピーカ(報知手段)

Claims (8)

  1. 第1の伝送路を介して第1の伝送信号を伝送する第1の通信装置と、第2の伝送路を介して前記第1の通信装置との間で第2の伝送信号を伝送する第3の通信装置と、前記第1の伝送路を介して前記第1の通信装置との間で前記第1の伝送信号を伝送する第2の通信装置とを有し、
    前記第1の伝送信号の代わりにテスト信号を伝送するテスト信号伝送手段を前記第2の通信装置に備えるか、あるいは、前記第2の伝送信号の代わりにテスト信号を伝送するテスト信号伝送手段を前記第3の通信装置に備え、
    前記第1の通信装置は、操作入力を受け付ける操作入力受付手段と、前記第1の伝送信号と前記第2の伝送信号のうち、前記テスト信号が伝送されない方の前記第1の伝送路又は前記第2の伝送路に伝送される前記第1の伝送信号又は前記第2の伝送信号の受信状況を判定する判定手段と、当該判定手段による判定結果を報知する報知手段とを備え、
    前記判定手段は、前記操作入力受付手段がテスト開始の操作入力を受け付けたとき、前記第2の通信装置又は前記第3の通信装置の前記テスト信号伝送手段から前記テスト信号を伝送させるとともに、当該テスト信号が伝送されない方の前記第1の伝送路又は前記第2の伝送路の何れかの伝送路で信号伝送を行い、当該テスト信号の伝送誤りに基づいて前記受信状況を判定するように構成されることを特徴とする通信システム。
  2. 第1の伝送路を介して第1の伝送信号を伝送する第1の通信装置と、第2の伝送路を介して前記第1の通信装置との間で第2の伝送信号を伝送する第3の通信装置と、前記第1の伝送路を介して前記第1の通信装置との間で前記第1の伝送信号を伝送する第2の通信装置とを有し、
    前記第1の伝送信号の代わりにテスト信号を伝送するテスト信号伝送手段を前記第2の通信装置に備えるか、あるいは、前記第2の伝送信号の代わりにテスト信号を伝送するテスト信号伝送手段を前記第3の通信装置に備え、
    前記第1の通信装置は、操作入力を受け付ける操作入力受付手段と、前記第1の伝送信号と前記第2の伝送信号のうち、前記テスト信号が伝送されない方の前記第1の伝送路又は前記第2の伝送路に伝送される前記第1の伝送信号又は前記第2の伝送信号の受信状況を判定する判定手段と、当該判定手段による判定結果を報知する報知手段とを備え、
    前記判定手段は、前記操作入力受付手段がテスト開始の操作入力を受け付けたとき、前記第2の通信装置又は前記第3の通信装置の前記テスト信号伝送手段から前記テスト信号を伝送させるとともに、当該テスト信号が伝送されない方の前記第1の伝送路又は前記第2の伝送路の何れかの伝送路で前記第1の伝送信号又は前記第2の伝送信号が誤検出されるか否かによって前記受信状況を判定するように構成されることを特徴とする通信システム。
  3. 前記テスト信号伝送手段は、前記第1の伝送信号及び第2の伝送信号の信号レベルよりも高い信号レベルで前記テスト信号を伝送することを特徴とする請求項1又は2記載の通信システム。
  4. 前記第1乃至第3の通信装置は、前記テスト信号が伝送されているときに、前記テスト信号が伝送されない方の前記第1の伝送路又は前記第2の伝送路に伝送される前記第1の伝送信号又は前記第2の伝送信号の信号レベルを、前記テスト信号が伝送されていないときに伝送される前記第1の伝送信号又は前記第2の伝送信号の信号レベルよりも低くするか、あるいは、前記テスト信号が伝送されているときに、前記テスト信号が伝送されない方の前記第1の伝送路又は前記第2の伝送路に伝送される前記第1の伝送信号又は前記第2の伝送信号の受信時の増幅度を、前記テスト信号が伝送されていないときに伝送される前記第1の伝送信号又は前記第2の伝送信号の受信時の増幅度よりも高くすることを特徴とする請求項1又は2記載の通信システム。
  5. 前記判定手段は、前記テスト信号に対する伝送誤りのしきい値を、前記第1の伝送信号及び前記第2の伝送信号に対する伝送誤りのしきい値よりも高くすることを特徴とする請求項1又は2記載の通信システム。
  6. 前記第1の通信装置は、前記テスト信号による受信状況の判定を行う前に、前記第1の伝送路及び第2の伝送路が前記第1乃至第3の通信装置と正常に接続されているか否かを確認するための接続確認テストを行うことを特徴とする請求項1又は2記載の通信システム。
  7. 前記第1の通信装置は、前記判定手段の判定結果を記憶する記憶手段を備えることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の通信システム。
  8. 前記第1の通信装置は、前記判定手段の判定結果を移動体通信端末に伝送する移動体通信手段を備えることを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の通信システム
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