以下、添付図面を参照して、本願の開示する車載装置操作システムの実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。図1は、実施形態に係る車載装置操作システムの説明図である。
図1に示すように、車載装置操作システムは、車両の操舵部に設けられ、操作された場合に車載装置の動作を制御する後述のHMI(Human Machine Interface)系制御部10(図2参照)へ操作に応じた操作信号を出力する複数の操作部を備える。
なお、以下では、車載装置操作システムが複数の操作部として左操作ユニット60および右操作ユニット61を備える場合について説明するが、操作部はユニット(複数の操作部(スイッチ等)から構成された統合部品)である必要はなく、それぞれが複数のスイッチからなるスイッチ群であってもよい。つまり、各操作部は、それぞれ異なる所定領域内に設けられ複数のスイッチからなるスイッチ群であればよい。また、以下では、左操作ユニット60および右操作ユニット61を総称する場合、単に操作ユニットと記載する。
かかる左操作ユニット60および右操作ユニット61は、運転者が車両を運転中に操作可能な複数のスイッチをそれぞれ備える。なお、スイッチの配置については、図3を参照して後述する。
ここで、左操作ユニット60は、例えば、車両を直進させる状態に保持されたハンドルにおける左端近傍に設けられる。すなわち、左操作ユニット60は、運転者がハンドルを握ったまま左手で操作可能な位置に設けられる。一方、右操作ユニット61は、例えば、車両を直進させる状態に保持されたハンドルにおける右端近傍に設けられる。すなわち、右操作ユニット61は、運転者がハンドルを握ったまま右手で操作可能な位置に設けられる。
また、車載装置操作システムは、運転席前方に配置される複数のサブ表示部を備える。これら複数の表示部は、複数の操作部の位置に対応して設けられる。なお、以下では、左操作ユニット60の位置に対応して左サブディスプレイ52が設けられ、右操作ユニット61の位置に対応して右サブディスプレイ53が設けられる場合について説明する。また、以下では、左サブディスプレイ52および右サブディスプレイ53を総称する場合、単にサブディスプレイと記載する。
ここで、左サブディスプレイ52は、例えば、インストルメントパネルの中央に設けられたスピードメータおよびタコメータを備えたメータパネルよりも左側に設けられる。一方、右サブディスプレイ53は、例えば、メータパネルよりも右側に設けられる。
さらに、車載装置操作システムのHMI系制御部10は、左サブディスプレイ52へ左操作ユニット60用の操作画面を表示させ、右サブディスプレイ53へ右操作ユニット61用の操作画面を表示させる。なお、かかるHMI系制御部10を含む車載装置操作システムの構成の一例については、図2を参照して後述する。
これにより、運転者は、左サブディスプレイ52へ表示される操作画面に従って左操作ユニット60を操作し、右サブディスプレイ53へ表示される操作画面に従って右操作ユニット61を操作することにより、各車載装置を容易に操作することができる。
また、前述のように、左サブディスプレイ52および右サブディスプレイ53は、ハンドルにおける左操作ユニット60および右操作ユニット61同士の位置関係に対応する位置にそれぞれ設けられる。
例えば、左サブディスプレイ52および左操作ユニット60は、図1に示すように、運転者から見てハンドルの回転軸よりも左側に設けられる。一方、右サブディスプレイ53および右操作ユニット61は、運転者から見てハンドルの回転軸よりも右側に設けられる。
これにより、車載装置操作ユニットは、左サブディスプレイ52による操作画面が左操作ユニット60用であり、右サブディスプレイ53による操作画面が右操作ユニット61用であることを運転者に対して直感的に認識させることができる。
また、車載装置操作システムは、車両の運転席と助手席との間に位置するセンターコンソールに設けられ、タッチパネル機能を有するメインディスプレイ51を備える。かかるメインディスプレイ51は、左サブディスプレイ52および右サブディスプレイ53よりも表示面積が大きく、車両の運転者および同乗者に対して情報を表示するメイン表示部として機能する表示装置である。
そして、HMI系制御部10は、左サブディスプレイ52または右サブディスプレイ53が操作された場合に、かかる操作によって動作が制御された車載装置の動作結果をメインディスプレイ51によって表示させる。
これにより、車載装置操作システムでは、左操作ユニット60または右操作ユニット61の操作によって車載装置から情報量が大きな画像が提供される場合に、かかる画像を大画面のメインディスプレイ51へ表示させることで分かりやすく提供することができる。
また、制御部は、車載装置の動作結果として、左サブディスプレイ52や右サブディスプレイ53へ表示させる操作画面よりも詳細な、つまり情報量の多い操作画面をメインディスプレイ51によって表示させる。
そして、このメインディスプレイ51に表示される操作画面は、メインディスプレイ51の有するタッチパネルで操作できるだけの画面構成でなく、左操作ユニット60および右操作ユニット61によっても操作できる画面、例えば方向指示や決定処理等により画面に表示される操作項目を選択できる操作画面となっている。
なお、詳細な操作画面とは、例えば表示される選択項目数が多い、多層選択構造の場合に複数層に渡って選択項目が表示される、選択項目の説明が表示されている、操作ボタン数が多いと言った操作画面である。
そして、左操作ユニット60および右操作ユニット61により、メインディスプレイ51へ表示された詳細な操作画面に従った操作が行われた場合にも、メインディスプレイ51の有するタッチパネルでの操作と同様に、かかる操作に対応した制御信号が制御対象の車載装置へ出力される。
これにより、運転者は、左サブディスプレイ52や右サブディスプレイ53による表示では認識することが困難で操作が面倒になりがちな詳細な操作画面については、大画面のメインディスプレイ51を見ながら容易に所望の操作を行うことができる。なお、メインディスプレイ51はタッチパネルになっているので、メインディスプレイ51の操作画面に対するタッチ操作によっても容易に所望の操作を行うことができる。
また、HMI系制御部10は、メインディスプレイ51に詳細な操作画面を表示させた場合に、かかる詳細な操作画面に従った操作を操作ユニットで行うために適した態様の操作画面をサブ表示部によって表示させる。
これにより、運転者は、メインディスプレイ51によって多少複雑な操作画面、つまりタッチパネル操作に適した操作画面が表示された場合であっても、サブディスプレイに表示される操作画面を参考に、メインディスプレイ51の詳細な操作画面に従った操作を操作ユニットにより容易に行うことができる。
つまり、基本的にメインディスプレイ51の表示は、タッチパネル操作を前提とした操作画面となるため操作ユニットでの操作はやややりにくいものとなる。これに対して、サブディスプレイの操作画面は操作ユニットの操作を前提とした操作画面となるため操作ユニットでの操作は当然やり易くなる。
また、HMI系制御部10は、サブディスプレイに操作ユニットの操作に基づく操作画面を表示した場合には、対応する操作(同じ操作)が行える詳細な操作画面をメインディスプレイ51によって表示させる。
つまり、HMI系制御部10は、操作ユニットによる操作およびタッチパネルによる操作に対応させてメインディスプレイ51およびサブディスプレイの操作画面を連動させて遷移させる。
例えば、運転者が操作ユニットまたはタッチパネルを用いてカーナビゲーション装置の目的地設定ボタンを操作し、さらに住所による地点指定のボタンを操作すれば、HMI系制御部10の制御により、サブディスプレイにはスクロール可能な5段の都道府県リストが表示され、メインディスプレイ51には10段の都道府県リストが表示されると言うような、同じ内容の選択操作画面が表示される。
これにより、運転者は、サブディスプレイの操作案内を見て、またはメインディスプレイ51の操作案内を見て操作ユニットを操作することで、各装置の操作を行え、またメインディスプレイ51の操作案内を見てそのタッチパネルを操作することで各装置の操作を行うことができる。
さらに、操作ユニットによる操作とメインディスプレイ51のタッチパネルによる操作とを混在して、連続操作が可能となる。このように、メインディスプレイ51とサブディスプレイに表示される操作画面に従って、車載装置に対して多彩な操作を容易に行うことができる。
次に、図2を参照し、実施形態に係る車載装置操作システムの構成について説明する。図2は、実施形態に係る車載装置操作システム1の構成の一例を示す説明図である。図2に示すように、車載装置操作システム1は、HMI系制御部10、走行系制御部20、エンターテインメント(以下、略して「エンタメ」と記載する)系制御部30、表示処理部40を備える。
さらに、車載装置操作システム1は、メインディスプレイ51、左サブディスプレイ52、右サブディスプレイ53、左操作ユニット60、右操作ユニット61、タッチパネル62を備える。なお、タッチパネル62は、メインディスプレイ51の表示部へ重畳して設けられる。
HMI系制御部10は、車両の運転者および同乗者と車両に設けられた各種車載装置との間で行われる情報のやり取りを仲介する、つまり操作入力、表示制御等を行う処理部である。かかるHMI系制御部10には、左操作ユニット60、右操作ユニット61、タッチパネル62、走行系制御部20、エンタメ系制御部30、表示処理部40が接続される。
左操作ユニット60、右操作ユニット61、タッチパネル62は、運転者や同乗者が車載装置を動作させるために操作する操作装置である。左操作ユニット60、右操作ユニット61、タッチパネル62は、操作が行われた場合に、操作に応じた操作信号をHMI系制御部10へ出力する。
ここで、図3を参照し、左操作ユニット60および右操作ユニット61の構成について説明する。なお、左操作ユニット60および右操作ユニット61の構成は、同一であるため、ここでは、左操作ユニット60について説明する。
図3は、実施形態に係る左操作ユニット60の構成の一例を示す説明図である。図3に示すように、左操作ユニット60は、中央に第1スイッチ6aを備え、第1スイッチ6aを囲むように環状の第2スイッチ6bを備える。
また、左操作ユニット60は、第2スイッチ6bの左上位置に第3スイッチ6c、第2スイッチ6bの右上位置に第4スイッチ6d、第2スイッチ6bの左下位置に第5スイッチ6e、第2スイッチ6bの右下位置に第6スイッチ6fを備える。
これら6個のスイッチのうち、第2スイッチ6bを除く各スイッチは、押圧されている間だけ押し込まれる復帰型の押し込み式スイッチであり、押し込み操作が行われた場合に、操作に応じた操作信号をHMI系制御部10へ出力する。
また、第2スイッチ6bは、第1スイッチ6aを中心として、上、下、左、右、左上、右上、左下、右下の8方向への押し込み操作と、表面に沿って円方向へなぞるなぞり操作が可能な、つまり、操作位置検出が可能な静電式スイッチである。かかる第2スイッチ6bは、操作位置が移動しない押圧操作、および、操作位置が移動するなぞり操作が行われた場合に、操作に応じた操作信号をHMI系制御部10へ出力する。
より具体的には、第2スイッチ6bは、タッチされた場合にそのタッチ位置を示す操作信号をHMI系制御部10等の処理部へ出力する。かかる操作信号が入力された処理部では、入力された操作信号に含まれるタッチ位置を示す位置データの演算処理により操作内容を判定する。
また、左操作ユニット60が備える6個のスイッチは、操作者の指が接触したことを感知する静電センサを備え、静電センサが指の接触を感知した場合に、その旨を示す感知信号をHMI系制御部10へ出力する。
なお、図面は操作ユニットの操作面(押しボタン状の操作部)を示しており、操作面(操作シート)の下部に静電式スイッチシート、マイクロスイッチ(小型押しボタンスイッチ)等のスイッチデバイスが配置されている構造になっている。
HMI系制御部10は、操作ユニットまたはタッチパネル62から操作信号が入力された場合、メインディスプレイ51およびサブディスプレイの表示状態と各車載装置の動作状態とに基づいて操作信号の種別を判別する。すなわち、HMI系制御部10は、操作ユニットまたはタッチパネル62から入力された操作信号が、どの車載装置に対するどのような動作指示であるかを判別する。
そして、HMI系制御部10は、操作信号が走行系の車載装置に対する動作指示であると判別した場合、操作信号に応じた動作指示となる制御信号を走行系制御部20へ出力する。一方、HMI系制御部10は、操作信号がエンタメ系の車載装置に対する動作指示であると判別した場合、操作信号に応じた動作指示となる制御信号をエンタメ系制御部30へ出力する。
図2へ戻り、車載装置操作システム1の走行系制御部20について説明する。走行系制御部20は、HMI系制御部10から入力される制御信号に基づいて車両の走行に関する走行系の車載装置を統括的に制御する処理部である。
かかる走行系制御部20には、HMI系制御部10が接続されるとともに、エンジン制御、トランスミッション制御、ブレーキ制御、エアコン制御などを行う複数の車載装置が接続される。例えば、走行系制御部20には、艤装系車載装置21、走行系車載装置22、エアコン制御部23、P(パーキング)ブレーキ25、車速センサ26が接続される。
ここで、艤装系車載装置21には、例えば、方向指示器(以下、「ウインカ」と記載する)、ヘッドライト、テールライト、ワイパー、パワーウインドウ、オートロック装置等といった車載装置が含まれる。
また、走行系車載装置22は、エンジンの動作を制御するECU(Engine Control Unit)や、ABS(Antilock Brake System)、ACC(Automatic Cruise Control)ユニット等が含まれる。
なお、本実施形態におけるECUは、ステアリングSW61の操作によって走行モードの切替えを行う機能を備える。例えば、ECUは、加速性能を重視したスポーツモードや省燃費を重視したエコ(エコロジーの略)モード、ノーマルモード等、複数種類の走行モードを切替可能に構成される。
また、エアコン制御部23は、カーエアコンのエアコン駆動部24へ接続されており、走行系制御部20から入力される制御信号に基づいてエアコン駆動部24の動作を制御することにより、車内の室温を調整する。なお、本実施形態でエアコン制御部23およびエアコン駆動部24が走行系の車載装置に分類されているのは、走行系制御部20がエアコンの動作状態に応じてエンジンの動作制御を行うためである。
これら艤装系車載装置21、走行系車載装置22、エアコン制御部23は、走行系制御部20から入力される制御信号に基づいて動作するとともに、動作状態を示す信号を走行系制御部20へ出力する。
例えば、Pブレーキ25は、運転者等によるパーキングブレーキの操作状態を示す信号を走行系制御部20へ出力する。また、車速センサ26は、車両の走行速度を示す信号を走行系制御部20へ出力する。なお、車速センサ26から走行系制御部20へ出力された走行速度を示す信号は、エンタメ系制御部30を介してナビゲーション部41へ転送され、車両の現在位置の算出などに用いられる。
また、走行系制御部20は、艤装系車載装置21、走行系車載装置22、エアコン制御部23、Pブレーキ25、車速センサ26などから入力される状態信号に基づき、車両の動作状態を判定する。
さらに、走行系制御部20は、判別した動作状態を画像によって運転者等へ報知する必要があるか否かを判定し、必要があると判定した場合、車両の状態を示す画像の表示要求をHMI系制御部10へ出力する。
次に、走行系制御部20の動作および走行系制御部20の動作に関連するHMI系制御部10の動作について説明する。走行系制御部20は、HMI系制御部10から入力される制御信号を制御対象の車載装置へ振り分けて出力する処理を行う。また、走行系制御部20は、走行系の車載装置から車両の状態や車両に関する警告などの表示要求が入力された場合に、表示要求をHMI系制御部10へ出力する。
HMI系制御部10は、走行系制御部20から表示要求が入力された場合、表示要求に応じた画像を生成する。また、HMI系制御部10は、右操作ユニット61またはタッチパネル62から走行系の操作が行われたことを示す操作信号または感知信号が入力された場合、操作信号または感知信号に応じた操作ユニットの操作画面となる画像、及びタッチパネルの操作画面となる画像を生成する。そして、HMI系制御部10は、生成した画像とともに、画像の表示先や表示方法(表示態様)などの指示を表示処理部40へ出力する。
このとき、HMI系制御部10は、表示先に応じた画像、右サブディスプレイ53が表示先の場合は情報量の小さい(画像が小さい、文字数が少ない)情報を生成して、右サブディスプレイ53への表示指示と共に表示処理部40へ出力し、またメインディスプレイ51が表示先の場合は情報量の大きい(画像が大きい、文字数が多い)情報を生成して、メインディスプレイ51への表示指示と共に表示処理部40へ出力する。
表示処理部40は、HMI系制御部10から入力される画像をHMI系制御部10からの指示に従って右サブディスプレイ53またはメインディスプレイ51へ表示させる。これにより、車載装置操作システム1では、右サブディスプレイ53の表示に適した情報量の右操作ユニット61の操作画面が右サブディスプレイ53によって表示される。なお、メインディスプレイ51および右サブディスプレイ53によって表示される操作画面の一例については、図4および図5を参照して後述する。
次に、エンタメ系制御部30について説明する。エンタメ系制御部30は、車両の走行に関する情報を出力する車載装置以外の複数の車載装置を統括的に制御する処理部である。
かかるエンタメ系制御部30には、HMI系制御部10、走行系制御部20、画像処理部31、音声処理部32、ナビゲーション部41、ディスクプレーヤ部42、DTV(Digital Tel Vision)部43、携帯機接続制御部44が接続される。そして、エンタメ系制御部30は、HMI系制御部10から入力される制御信号を制御対象の車載装置へ出力する。
また、画像処理部31および音声処理部32には、それぞれナビゲーション部41、ディスクプレーヤ部42、DTV(Digital Tel Vision)部43、携帯機接続制御部44が接続される。さらに、音声処理部32には、アンプ33が接続され、アンプ33には、スピーカ34が接続される。
また、ナビゲーション部41は、ETC(Electronic Toll Collection System装置)71、GPS(Global Positioning System装置)72、カメラ画像処理部73が接続される。
かかるナビゲーション部41は、エンタメ系制御部30から入力される制御信号に基づいて車両の目的地を設定すると共に目的地までの経路探索を行い、GPS72から入力される車両の現在位置情報に基づいて目的地までの経路案内を行う車載装置である。かかるナビゲーション部41は、経路案内に関する画像情報を画像処理部31へ出力し、経路案内に関する音声情報を音声処理部32へ出力する。
また、ナビゲーション部41は、ETC71から入力される有料道路の通行料金を示す画像情報を画像処理部31へ出力し、通行料金を示す音声情報を音声処理部32へ出力する。さらに、ナビゲーション部41は、エンタメ系制御部30から入力される制御信号に基づいてカメラ画像処理部73から入力される画像情報を画像処理部31へ出力する。
ここで、カメラ74は、車両の四隅に設けられ、車両周辺の画像を撮像する4台の撮像装置を含み、各撮像装置によって撮像した画像をカメラ画像処理部73へ出力する。なお、撮像装置の台数は、4台に限定するものではない。
そして、カメラ画像処理部73は、カメラ74に含まれる複数の撮像装置から入力される車両周辺が撮像された画像情報を合成処理することにより車両周辺の確認に適した画像を生成し、例えば、車両の右前方や、左前方、右後方、左後方等の画像情報を生成してナビゲーション部41へ出力する。
また、ディスクプレーヤ部42は、エンタメ系制御部30から入力される制御信号に基づいて、CD(Compact Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、ブルーレイディスク等の記録媒体に記録された画像情報および音声情報を再生する装置である。かかるディスクプレーヤ部42は、再生した画像情報を画像処理部31へ出力し、音声情報を音声処理部32へ出力する。
また、DTV部43は、エンタメ系制御部30から入力される制御信号に基づいて地上デジタル放送を受信する受信装置である。かかるDTV部43は、受信した地上デジタル放送の画像情報を画像処理部31へ出力し、音声情報を音声処理部32へ出力する。
携帯機接続制御部44は、無線通信部75と接続されており、エンタメ系制御部30から入力される制御信号に基づいて無線通信部75の通信プロトコルの設定、データの送受信データのエンコードやデコード等を行う処理部である。かかる携帯機接続制御部44は、無線通信部75によって例えばスマートホン80等の携帯端末装置から画像情報および音声情報を受信する。そして、携帯機接続制御部44は、受信した画像情報を画像処理部31へ出力し、受信した音声情報を音声処理部32へ出力する。
音声処理部32は、エンタメ系制御部30から入力される制御信号に基づいてナビゲーション部41、ディスクプレーヤ部42、DTV部43、携帯機接続制御部44から入力されるデジタルの音声情報をデジタル演算処理によってユーザの音響調整操作に基づく音質/音量等の調整を行い、その後アナログの音声信号へ変換してアンプ33へ出力する。音声処理部32から出力された音声信号は、アンプ33によって増幅されスピーカ34から出音される。
画像処理部31は、エンタメ系制御部30から入力される制御信号に基づいてナビゲーション部41、ディスクプレーヤ部42、DTV部43、携帯機接続制御部44から入力される画像信号(情報)に基づく画像に画質調整処理等を施して表示処理部40へ出力する処理部である。
例えば、画像処理部31はDTV部43等のTV画像やDVDの映画画像等を対象にして画質等の調整処理を行う。なお、ディスプレイに表示するそれら以外の画像、例えば、押しボタンや文字表示、キャラクタ表示と言った装置の持つ幾つかの定型フォーマット的な表示(定型フォーマットに文字を表示するものも含む)のように、操作や情報伝達と言ったHMI的要素が強い画像については、HMI系制御部10で生成される。そして、HMI系制御部10は、生成した画像を表示処理部40へ出力する。
ここで、エンタメ系制御部30の動作およびエンタメ系制御部30の動作に関連するHMI系制御部10の動作について説明する。エンタメ系制御部30は、HMI系制御部10から入力される制御信号を制御対象の車載装置へ振り分けて出力する処理を行う。また、エンタメ系制御部30は、エンタメ系の車載装置から画像情報の表示要求が入力された場合に、表示要求をHMI系制御部10へ出力する。
HMI系制御部10は、左操作ユニット60またはタッチパネル62からエンタメ系の操作が行われたことを示す操作信号または感知信号が入力された場合、操作信号または感知信号に応じた操作ユニットの操作画面となる画像を生成する。
そして、HMI系制御部10は、生成した画像とともに、画像の表示先や表示方法(表示態様)などの指示を表示処理部40へ出力する。さらに、HMI系制御部10は、画像処理部31から表示処理部40へ出力される画像情報の表示先を左サブディスプレイ52とする指示を表示処理部40へ出力する。
このとき、HMI系制御部10は、表示先に応じた画像、左サブディスプレイ52が表示先の場合は情報量の小さい(画像が小さい、文字数が少ない)情報を生成して、左サブディスプレイ52への表示指示と共に表示処理部40へ出力し、またメインディスプレイ51が表示先の場合は情報量の大きい(画像が大きい、文字数が多い)情報を生成して、メインディスプレイ51への表示指示と共に表示処理部40へ出力する。
表示処理部40は、HMI系制御部10から入力される画像をHMI系制御部10からの指示に従って左サブディスプレイ52またはメインディスプレイ51へ表示させる。これにより、車載装置操作システム1では、左サブディスプレイ52の表示に適した情報量の左操作ユニット60の操作画面が左サブディスプレイ52によって表示される。なお、メインディスプレイ51および左サブディスプレイ52によって表示される操作画面の一例については、図4、図6Aおよび図6Bを参照して後述する。
次に、図4を参照し、車載装置操作システム1による操作画面の表示態様について説明する。図4は、実施形態に係る操作画面の表示態様の一例を示す説明図である。図4に示すように、車載装置操作システム1では、左操作ユニット60が操作者の指の接触(操作には至らない指の軽い接触、あるいは指の接近)を感知した場合、HMI系制御部10が左サブディスプレイ52へ左操作ユニット60の操作画面を表示させる。
具体的には、HMI系制御部10は、左操作ユニット60の画像と、左操作ユニット60の第3スイッチ6c、第4スイッチ6d、第5スイッチ6e、第6スイッチ6fの機能を示す情報を左サブディスプレイ52によって表示させる。
ここで、左サブディスプレイ52には、例えば、第3スイッチ6cの操作によりディスクプレーヤ部42等のオーディオが操作対象として選択され、第4スイッチ6dの操作によりエアコンが操作対象として選択されることを示す情報が表示される。
さらに、左サブディスプレイ52には、第5スイッチ6eの操作により表示が直前の表示へ戻ること、第6スイッチ6fの操作によりメインディスプレイ51へナビゲーション部41による地図画像が表示されることを示す情報が表示される。
車載装置操作システム1では、右操作ユニット61が操作者の指の接触(操作には至らない指の軽い接触、あるいは指の接近)を感知した場合、HMI系制御部10が右サブディスプレイ53へ右操作ユニット61の操作画面を表示させる。具体的には、HMI系制御部10は、右操作ユニット61の画像と、右操作ユニット61の第3スイッチ6c、第4スイッチ6d、第5スイッチ6e、第6スイッチ6fの機能を示す情報を右サブディスプレイ53によって表示させる。
ここで、右サブディスプレイ53には、例えば、第3スイッチ6cの操作により走行モードがエコモードへ切替えられ、第4スイッチ6dの操作により車両の状態を示す情報が表示されることを示す情報が表示される。さらに、右サブディスプレイ53には、第5スイッチ6eの操作によりカメラ74により撮像された画像が表示され、第6スイッチ6fの操作により表示が直前の表示へ戻ることを示す情報が表示される。
これにより、運転者は、左操作ユニット60および右操作ユニット61の操作に不慣れな場合であっても、サブディスプレイへ表示される操作画面に従って操作ユニットを操作するだけで、所望の車載装置を容易に操作することができる。
なお、赤外線センサ等の近接センサを用いて、操作者の指の左操作ユニット60/右操作ユニット61への接近を検出した場合に、左サブディスプレイ52/右サブディスプレイ53へ、左操作ユニット60/右操作ユニット61の操作画面を表示させるようにすることも可能である。
次に、図5を参照し、右サブディスプレイ53によって割込表示が行われる場合における操作画面の表示態様について説明する。図5は、実施形態に係る操作画面の表示態様の一例を示す説明図である。
車載装置操作システム1では、例えば、走行系制御部20が走行系車載装置22(図2参照)から入力される状態信号に基づき、車両のガソリン残量を判別する。そして、走行系制御部20は、ガソリン残量が所定量を下回ったと判定した場合、ガソリン残量が少なくなったことを示す情報の表示要求をHMI系制御部10へ出力する。
HMI系制御部10は、走行系制御部20から入力された表示要求に対応する操作画面を生成する。そして、HMI系制御部10は、生成した操作画面の画像情報と、操作画面の表示先を右サブディスプレイ53とする指示とを表示処理部40へ出力する。表示処理部40は、HMI系制御部10から入力された画像情報に対応する操作画面をHMI系制御部10によって指示された右サブディスプレイ53へ割込表示させる。
これにより、図5の上段に示すように、右サブディスプレイ53には、ガソリン残量が少なくなったこと、および、最寄りのガソリンスタンドを探すか否かを選択させる操作画面が表示される。さらに、右サブディスプレイ53には、最寄りのガソリンスタンドを探すか否かを選択するための右操作ユニット61の操作画面が表示される。
例えば、右サブディスプレイ53には、右操作ユニット61における第2スイッチ6bの操作によりカーソル52aが移動すること、第1スイッチ6aの操作によりカーソル52aで選択した内容が決定することを示す情報が表示される。さらに、右サブディスプレイ53には、第6スイッチ6fの操作により表示が直前の表示へ戻ることを示す情報が表示される。
そして、右操作ユニット61は、「ガソリンスタンドを探す」が選択され、選択内容を決定する操作が行われた場合、操作に応じた操作信号をHMI系制御部10へ出力する。HMI系制御部10は、入力された操作信号と表示内容とに基づいて操作の種別を判断し、エンタメ系制御部30を介して操作に応じた制御信号をナビゲーション部41へ出力する。ナビゲーション部41は、入力された制御信号に基づいて最寄りのガソリンスタンドを検索し、検索結果の表示要求をHMI系制御部10へ向けて出力する。
HMI系制御部10は、入力された表示要求に対応した詳細な操作画面(メインディスプレイ51用操作画面)と、詳細な操作画面による操作と同等の操作を右操作ユニット61で行うのに適した操作画面(右操作ユニット61用操作画面)とを生成し、表示処理部40へ出力する。
さらに、HMI系制御部10は、詳細な操作画面の表示先をメインディスプレイ51とする指示、および右操作ユニット61で行うのに適した操作画面の表示先を右サブディスプレイ53とする指示を表示処理部40へ出力する。表示処理部40は、HMI系制御部10から入力される操作画面をHMI系制御部10から指示された表示先によって表示させる。
なお、メインディスプレイ51、右サブディスプレイ53、左サブディスプレイ52のどのディスプレイ(1つ、あるいは2つのディスプレイに表示)に操作画面を表示するかは、その時の機器状態や操作画面種別に応じて、HMI系制御部10が判断し、更にHMI系制御部10は各ディスプレイに適した形態の操作画面を生成する。
これにより、図5の下段に示すように、メインディスプレイ51には、詳細な操作画面として、最寄りのガソリンスタンド名のリスト、各ガソリンスタンドまでの距離、目的地となるガソリンスタンドを選択するカーソル51aが表示される。
ここで、メインディスプレイ51は、助手席の同乗者によってガソリンスタンド名がタッチ操作された場合、操作に対応した操作信号をHMI系制御部10へ出力する。HMI系制御部10は、エンタメ系制御部30を介して操作に応じた制御信号をナビゲーション部41へ出力する。ナビゲーション部41は、かかる制御信号が入力された場合、タッチ操作によって選択されたガソリンスタンドまでの経路案内を行う。
また、右サブディスプレイ53には、メインディスプレイ51に表示された詳細な操作画面による操作と同等の操作を右操作ユニット61で行うのに適した操作画面が表示される。また、右サブディスプレイ53、メインディスプレイ51に表示される操作画面は、右操作ユニット61およびタッチパネル62の操作に従い、連動して画面が遷移する。
例えば、右サブディスプレイ53には、右操作ユニット61における第2スイッチ6bの操作によりカーソル51aが移動すること、第1スイッチ6aの操作によりカーソル51aで選択した内容が決定することを示す情報が表示される。
さらに、右サブディスプレイ53には、第6スイッチ6fの操作により表示が直前の表示へ戻ることを示す情報が表示される。そして、これらの操作による右サブディスプレイ53の表示の変化に連動して、メインディスプレイ51の表示画像も同等の内容に画面に変化する。
そして、右操作ユニット61は、ガソリンスタンドの選択操作が行われた場合、操作に対応した操作信号をHMI系制御部10へ出力する。HMI系制御部10は、操作に応じた制御信号を表示処理部40へ出力する。表示処理部40は、HMI系制御部10から入力される制御信号に基づき、右サブディスプレイ53及びメインディスプレイ51におけるカーソル51aの表示位置を移動させる。
また、右操作ユニット61は、ガソリンスタンドの決定操作が行われた場合、操作に対応した操作信号をHMI系制御部10へ出力する。HMI系制御部10は、エンタメ系制御部30を介して操作に応じた制御信号をナビゲーション部41へ出力する。ナビゲーション部41は、かかる制御信号が入力された場合、決定操作によって決定されたガソリンスタンドまでの経路案内を行う。
このように、車載装置操作システム1は、表示領域が小さな右サブディスプレイ53では分かりやすく表示させることが困難な詳細な操作画面を、表示領域が大きなメインディスプレイ51によって分かりやすく表示させることができる。
また、車載装置操作システム1では、運転者が右操作ユニット61を操作することで、ハンドルから手を離すことなくメインディスプレイ51に表示されている詳細な操作画面に従った操作を容易に行うことができる。
しかも、車載装置操作システム1は、メインディスプレイ51に表示された詳細な操作画面による操作と同等の操作を右操作ユニット61で行うのに適した操作画面が右サブディスプレイ53に表示される。これにより、運転者は、右サブディスプレイ53に表示される操作画面に従って右操作ユニット61を操作することもでき、メインディスプレイ51に表示されている詳細な操作画面に従った操作を容易に行うことができる。
なお、車載装置操作システム1では、メインディスプレイ51に最寄りのガソリンスタンド名のリストを表示させる場合、右サブディスプレイ53にも最寄りのガソリンスタンド名のリストを表示させてもよい。
かかる場合、HMI系制御部10は、メインディスプレイ51に表示させるリストよりも表示件数の少ないリストを右サブディスプレイ53に表示させる。さらに、HMI系制御部10は、かかるリストとともに、右操作ユニット61における第2スイッチ6bの操作によりカーソル51aが移動し、第1スイッチ6aの操作によりカーソル51aで選択した内容が決定することを示す情報を右サブディスプレイ53に表示させる。
なお、右サブディスプレイ53へ表示されるリストは、同時に表示される表示件数がメインディスプレイ51よりも少ないだけであり、第1スイッチ6aの操作によりカーソル51aを移動させることでリストがスクロールされ、メインディスプレイ51と同数の表示件数を表示させることが可能である。
かかる表示により、運転者は、運転中に前方から大きく視線を逸らすことなく所望のガソリンスタンドを選択し、目的地として決定することができる。一方、助手席の同乗者は、タッチパネル62をタッチ操作することで、サブディスプレイよりも同時に表示される表示件数の多いリストから所望のガソリンスタンドを選択し、目的地として決定することができる。
また、右操作ユニット61およびタッチパネル62の操作を混在させた連続操作が可能となり、例えば操作内容に応じた操作手段を選択して操作することや、運転者や助手席搭乗者が共同して操作する等と言った、便利な操作を行うことができる。
次に、図6Aを参照し、左サブディスプレイ52によって割込表示が行われる場合における操作画面の表示態様について説明する。図6Aは、実施形態に係る操作画面の表示態様の一例を示す説明図である。
車載装置操作システム1では、例えば、ナビゲーション部41は、運転の継続時間が2時間に達した場合に、その旨を示す情報の表示要求を走行系制御部20を介してHMI系制御部10へ向けて出力する。
HMI系制御部10は、かかる表示要求が入力された場合、表示要求に応じた操作画面を生成し、表示処理部40へ出力する。さらに、HMI系制御部10は、生成した操作画面の表示先を左サブディスプレイ52とする指示を表示処理部40へ出力する。表示処理部40は、HMI系制御部10から入力された操作画面をHMI系制御部10から指示された左サブディスプレイ52へ割込表示させる。
これにより、図6Aの上段に示すように、左サブディスプレイ52には、運転の継続時間が2時間に達したこと、および、最寄りの休憩場所を探すか否かを選択させる操作画面が表示される。さらに、左サブディスプレイ52には、最寄りの休憩場所を探すか否かを選択するための左操作ユニット60の操作画面が表示される。
例えば、左サブディスプレイ52には、左操作ユニット60における第2スイッチ6bの操作によりカーソル52aが移動すること、第1スイッチ6aの操作によりカーソル52aで選択した内容が決定することを示す情報が表示される。さらに、左サブディスプレイ52には、第6スイッチ6fの操作により表示が直前の表示へ戻ることを示す情報が表示される。
そして、左操作ユニット60は、「休憩場所を探す」が選択され、選択内容を決定する操作が行われた場合、操作に応じた操作信号をHMI系制御部10へ出力する。HMI系制御部10は、エンタメ系制御部30を介して操作に応じた制御信号をナビゲーション部41へ向けて出力する。
ナビゲーション部41は、入力された制御信号に基づいて最寄りの休憩場所を検索し、エンタメ系制御部30を介して検索結果に対する操作画面(検索結果から目的地を選択するための操作画面)の表示要求をHMI系制御部10へ向けて出力する。
HMI系制御部10は、入力された表示要求に対応した詳細なメインディスプレイ51用の操作画面と、左操作ユニット60で操作を行うのに適した左サブディスプレイ52用の操作画面とを生成し、表示処理部40へ出力する。
さらに、HMI系制御部10は、詳細なメインディスプレイ51用の操作画面の表示先をメインディスプレイ51とし、左操作ユニット60で操作を行うのに適した左サブディスプレイ52用の操作画面の表示先を左サブディスプレイ52と決定し、決定した表示先に関する指示を表示処理部40へ出力する。表示処理部40は、HMI系制御部10から入力される操作画面をHMI系制御部10から指示された表示先によって表示させる。
これにより、図6Aの下段に示すように、メインディスプレイ51には、詳細な操作画面として、最寄りの休憩場所名のリスト、各休憩場所までの距離、目的地となる休憩場所を選択するカーソル51aが表示される。
ここで、メインディスプレイ51は、助手席の同乗者によって休憩場所名がタッチ操作された場合、操作に応じた操作信号をHMI系制御部10へ出力する。HMI系制御部10は、エンタメ系制御部30を介して操作に応じた制御信号をナビゲーション部41へ出力する。ナビゲーション部41は、かかる制御信号が入力された場合、タッチ操作によって選択された休憩場所までの経路案内を行う。
また、左サブディスプレイ52には、メインディスプレイ51に表示された詳細な操作画面を用いた操作を左操作ユニット60で行うための操作案内画面が表示される。例えば、左サブディスプレイ52には、左操作ユニット60における第2スイッチ6bの操作によりカーソル51aが移動すること、第1スイッチ6aの操作によりカーソル51aで選択した内容が決定することを示す情報が表示される。さらに、左サブディスプレイ52には、第6スイッチ6fの操作により表示が直前の表示へ戻ることを示す情報が表示される。
なお、左サブディスプレイ52に、メインディスプレイ51に表示された詳細な操作画面による操作と同等の操作を行うための操作画面(例えば、メインディスプレイ51に表示された休憩場所名のリストと同等の表示で、一度に表示する表示項目(休憩場所名)数を減らして、表示されていない表示項目をスクロールにより表示する操作画面)で、メインディスプレイ51に表示された操作画面と連携して遷移する操作画面を表示し、この操作画面を見て左操作ユニット60の操作を行えるようにしても良い。
そして、左操作ユニット60は、休憩場所の選択操作が行われた場合、操作に応じた操作信号をHMI系制御部10へ出力する。HMI系制御部10は、操作に対応した制御信号をエンタメ系制御部30へ出力する。そして、エンタメ系制御部30は操作対象装置にこの制御信号を出力する。
また、HMI系制御部10は、操作に応じたメインディスプレイ51用画像(操作画像等)を生成し、当該画像信号と表示制御信号を表示処理部40へ出力する。表示処理部40は、HMI系制御部10から入力される画像信号および表示制御信号、そして画像処理部31からの画像信号に基づき、メインディスプレイ51に対応する画像を表示する。具体的には、メインディスプレイ51におけるカーソル(フォーカスの合ったリスト項目)51aの表示位置が移動する。
なお、この時点では、休憩場所の決定操作は行われておらず、休憩場所は決定されていないので、エンタメ系制御部30への制御信号は出力されていない。また、HMI系制御部10は、操作に応じた左サブディスプレイ52用画像(操作画像等)を生成し、当該画像信号と表示制御信号を表示処理部40へ出力する。
表示処理部40は、HMI系制御部10から入力される画像信号および表示制御信号、そして画像処理部31からの画像信号に基づき、左サブディスプレイ52に対応する画像を表示する。具体的には、左サブディスプレイ52におけるカーソル(フォーカスの合ったリスト項目)51aの表示位置が移動する。
そして、左操作ユニット60は、休憩場所の決定操作が行われた場合、操作に応じた操作信号をHMI系制御部10へ出力する。HMI系制御部10は、エンタメ系制御部30を介して操作に応じた制御信号をナビゲーション部41へ向けて出力する。ナビゲーション部41は、かかる制御信号が入力された場合、決定操作によって決定された休憩場所までの経路案内を行う。
また、HMI系制御部10は一連の操作が完了したので、メインディスプレイ51および左サブディスプレイ52の画面に対応する画像(例えば、メインディスプレイ51には経路案内地図画像、左サブディスプレイ52にはエンタメ系の装置状態表示画像)を表示するように、画像の生成、表示処理部40の制御等を行う。
このように、車載装置操作システム1は、表示領域が小さな左サブディスプレイ52では分かりやすく表示させることが困難な詳細な操作画面を、表示領域が大きなメインディスプレイ51によって分かりやすく表示させることができる。
また、車載装置操作システム1では、運転者が左操作ユニット60を操作することで、ハンドルから手を離すことなくメインディスプレイ51に表示されている詳細な操作画面に従った操作を容易に行うことができる。
しかも、車載装置操作システム1は、詳細な操作画面に従った操作を左操作ユニット60で行うのに適した操作画面が左サブディスプレイ52に表示される。これにより、運転者は、左サブディスプレイ52に表示される操作画面に従って左操作ユニット60を操作することにより、メインディスプレイ51に表示されている詳細な操作画面に従った操作を容易に行うことができる。
次に、図6Bを参照し、休憩場所までの経路案内が行われる場合における操作画面の表示態様について説明する。図6Bは、実施形態に係る操作画面の表示態様の一例を示す説明図である。
図6Bの上段に示すように、休憩場所までの経路案内が開始された場合、メインディスプレイ51には、車両の走行位置を示す地図が表示される。このとき、左操作ユニット60が運転者の操作(指の接近)を検知しなければ、左サブディスプレイ52は、通常表示状態となり、例えば、受信チャンネル名の表示や音量表示、エアコン温度表示、風向表示、風力表示などが表示される(図示略)。
一方、左操作ユニット60が運転者の操作(指の接近)を検知した場合、左サブディスプレイ52には、図6Bの上段に示すように、左操作ユニット60における第2スイッチ6b、第4スイッチ6d、第6スイッチ6fの機能を示す情報が表示される。
例えば、左サブディスプレイ52には、第2スイッチ6bの操作により地図の拡大縮小が行われること、第4スイッチ6dの操作により目的地とした休憩場所に関する情報が表示されることを示す情報が表示される。さらに、左サブディスプレイ52には、第6スイッチ6fの操作により表示が直前の表示に戻ることを示す情報が表示される。
このように、車載装置操作システム1では、メインディスプレイ51の表示の切り替わりに伴って左操作ユニット60の機能が変更される場合、変更後の左操作ユニット60の機能を示す操作画面を左サブディスプレイ52で分かりやすく表示させることができる。
ここで、図6Bの下段に示すように、例えば、左操作ユニット60の第2スイッチ6bによる縮小操作が行われた場合、メインディスプレイ51には、経路案内の縮小地図が表示される。このとき、左操作ユニット60の第4スイッチ6dが操作された場合、左サブディスプレイ52には、目的地として選択された休憩場所に関する情報が表示される。かかる休憩場所に関する情報は、ナビゲーション部41から提供される。
また、車載装置操作システム1では、メインディスプレイ51のタッチパネル62による操作が行われ、メインディスプレイ51の操作画面(画像)が切り替わると、サブディスプレイの操作画面(画像)も切り替わる。
例えば、メインディスプレイ51の目的地設定画面で住所選択を選択操作された場合、メインディスプレイ51の表示が都道府県選択画面(都道府県のリスト)に遷移し、サブディスプレイも連動して都道府県選択画面(都道府件のリスト)へ遷移する。
そして、サブディスプレイのリストがスクロール操作された場合、メインディスプレイ51のリストもスクロールされる。このような動作により、例えば、運転者と助手席の同乗者による連携連続操作が可能となる。また、サブディスプレイのリストをスクロール操作すれば、メインディスプレイ51のリストもスクロールする。
このように、車載装置操作システム1では、例えば、ナビゲーション部41が備える機能の多様化にともなって操作ユニットの操作が多様化しても、操作ユニットに対応したサブディスプレイにより操作ユニットの操作方法を分かりやすく表示させることができる。
次に、図7〜図9を参照し、HMI系制御部10が実行する処理について説明する。図7〜図9は、実施形態に係るHMI系制御部10が実行する処理を示すフローチャートである。
HMI系制御部10は、電源が投入されている間、図7に示す処理を所定の周期で繰り返し実行する。具体的には、HMI系制御部10は、まず、左操作ユニット60が操作者の指を感知したか否かを判定する(ステップS101)。
そして、HMI系制御部10は、左操作ユニット60が操作者の指を感知したと判定した場合(ステップS101,Yes)、左操作ユニット60の操作画面(例えば、図4参照)を生成して左サブディスプレイ52に表示させ(ステップS102)、処理をステップS103へ移す。一方、HMI系制御部10は、左操作ユニット60が操作者の指を感知しないと判定した場合(ステップS101,No)、処理をステップS103へ移す。
ステップS103において、HMI系制御部10は、右操作ユニット61が操作者の指を感知したか否かを判定する。そして、HMI系制御部10は、右操作ユニット61が操作者の指を感知したと判定した場合(ステップS103,Yes)、右操作ユニット61の操作画面(例えば、図4参照)を生成して右サブディスプレイ53に表示させ(ステップS104)、処理をステップS105へ移す。一方、HMI系制御部10は、右操作ユニット61が操作者の指を感知しないと判定した場合(ステップS103,No)、処理をステップS105へ移す。
ステップS105において、HMI系制御部10は、左操作ユニット60が入力待ち状態か否かを判定し、入力待ち状態であると判定した場合(ステップS105,Yes)、左操作ユニット60の操作画面(例えば、図6A、図6B参照)を生成して左サブディスプレイ52に表示させる(ステップS106)。
続いて、HMI系制御部10は、右操作ユニット61が入力待ち状態か否かを判定し(ステップS107)、入力待ち状態であると判定した場合(ステップS107,Yes)、右操作ユニット61の操作画面(例えば、図5参照)を生成して右サブディスプレイ53に表示させる(ステップS108)。
続いて、HMI系制御部10は、メインディスプレイ51の表示でエンタメ系の操作画面が優先されているか否かを判定する(ステップS109)。そして、HMI系制御部10は、エンタメ系の操作画面が優先されていると判定した場合(ステップS109,Yes)、処理をステップS110へ移す。一方、HMI系制御部10は、エンタメ系の操作画面が優先されていない、すなわち、走行系の操作画面が優先されていると判定した場合(ステップS109,No)、処理をステップS115へ移す。
また、ステップS107において、HMI系制御部10は、右操作ユニット61が入力待ち状態でないと判定した場合(ステップS107,No)、処理をステップS111へ移す。ステップS111において、HMI系制御部10は、右サブディスプレイ53およびメインディスプレイ51による走行系の操作画面の表示を解除(取消)し、その後、処理をステップS110へ移す。
ステップS110において、HMI系制御部10は、エンタメ系の詳細な操作画面(例えば、図6Aの下段参照)を生成してメインディスプレイ51に表示させ(ステップS110)、処理を終了する。
また、ステップS105において、HMI系制御部10は、左操作ユニット60が入力待ち状態でないと判定した場合(ステップS105,No)、左サブディスプレイ52およびメインディスプレイ51によるエンタメ系の操作画面の表示を解除(取消)する(ステップS112)。
続いて、HMI系制御部10は、右操作ユニット61が入力待ち状態か否かを判定し(ステップS113)、入力待ち状態であると判定した場合(ステップS113,Yes)、右操作ユニット61の操作画面(例えば、図5参照)を生成して右サブディスプレイ53に表示させる(ステップS114)。続いて、HMI系制御部10は、走行系の詳細な操作画面(例えば、図5の下段参照)を生成してメインディスプレイ51に表示させ(ステップS115)、処理を終了する。
また、HMI系制御部10は、ステップS113において、右操作ユニット61が入力待ち状態でないと判定した場合(ステップS113,No)、右サブディスプレイ53およびメインディスプレイ51による走行系の操作画面の表示を解除(取消)し(ステップS116)、その後、処理を終了する。
また、HMI系制御部10は、図7に示す処理と並行して図8に示す処理を所定の周期で繰り返し実行する。具体的には、図8に示すように、HMI系制御部10は、割込表示要求があるか否かを判定する(ステップS201)。そして、HMI系制御部10は、割込表示要求がないと判定した場合(ステップS201,No)、処理を終了する。
一方、HMI系制御部10は、割込表示要求があると判定した場合(ステップS201,Yes)、割込表示要求された情報が走行系制御部20からの走行系情報であるか否かを判定する(ステップS202)。
そして、HMI系制御部10は、走行系情報であると判定した場合(ステップS202,Yes)割込表示要求された情報に対応した操作画面を生成し、右サブディスプレイ53に割込表示させ(ステップS203)、処理を終了する。
一方、HMI系制御部10は、割込表示要求された情報が走行系情報でない、すなわちエンタメ系情報であると判定した場合(ステップS202,No)、割込表示要求に対応する操作画面を生成し、割込表示要求された情報とともに左サブディスプレイ52に割込表示させ(ステップS204)、処理を終了する。
また、HMI系制御部10は、図7および図8に示す処理と並行して図9に示す処理を所定の周期で繰り返し実行する。具体的には、図9に示すように、HMI系制御部10は、操作ユニットまたはタッチパネル62に対する操作があったか否かを判定する(ステップS301)。
そして、HMI系制御部10は、操作がないと判定した場合(ステップS301,No)、処理を終了する。一方、操作があったと判定した場合(ステップS301,Yes)、操作ユニットまたはタッチパネル62から入力される操作信号を制御信号へ変換可能か否かを判定する(ステップS302)。
ここで、HMI系制御部10は、入力される操作信号が走行系制御部20またはエンタメ系制御部30によって制御される車載装置に何らかの動作を実行させるための操作信号であると判別した場合に、操作信号を制御信号へ変換可能であると判定する。
一方、HMI系制御部10は、入力される操作信号が単にメインディスプレイ51またはサブディスプレイの表示を変更する操作信号であると判別した場合に、操作信号を制御信号へ変換不可能と判定する。
そして、HMI系制御部10は、制御信号へ変換不可能と判定した場合(ステップS302,No)、処理をステップS306へ移す。一方、HMI系制御部10は、制御信号へ変換可能と判定した場合(ステップS302,Yes)、操作信号を操作に応じた制御信号へ変換する(ステップS303)。
続いて、HMI系制御部10は、ステップS301で操作ありと判定した操作がエンタメ系の操作であったか否かを判定する(ステップS304)。そして、HMI系制御部10は、エンタメ系の操作であったと判定した場合(ステップS304,Yes)、ステップS303で変換した制御信号をエンタメ系制御部30へ出力し(ステップS305)、処理をステップS306へ移す。エンタメ系制御部30は、HMI系制御部10から入力される制御信号を制御対象の車載装置へ出力する。
一方、HMI系制御部10は、ステップS301で操作ありと判定した操作がエンタメ系の操作でない、すなわち、走行系の操作であったと判定した場合(ステップS304,No)、ステップS303で変換した制御信号を走行系制御部20へ出力し(ステップS307)、処理をステップS306へ移す。走行系制御部20は、HMI系制御部10から入力される制御信号を制御対象の車載装置へ出力する。
続いて、ステップS306において、HMI系制御部10は、ステップS301で操作ありと判定した操作に応じた操作画面を生成し、表示更新要求とともに表示処理部40へ出力し、処理を終了する。これにより、メインディスプレイ51またはサブディスプレイでは、操作ユニットまたはタッチパネル62の操作に応じた操作画面へ表示が更新される。
上述したように、実施形態に係る車載装置操作システム1では、車両のハンドルにおける左端に設けられた左操作ユニット60用の操作画面をインストルメントパネルにおける左側に設けられた左サブディスプレイ52によって表示させる。
また、実施形態に係る車載装置操作システム1では、車両のハンドルにおける右端に設けられた左操作ユニット60用の操作画面をインストルメントパネルにおける右側に設けられた右サブディスプレイ53によって表示させる。
これにより、車両の運転者は、各操作ユニットの近傍(同じ側)に配置された対応するサブディスプレイの操作画面に従って操作ユニットを操作することができるので、操作ユニットの機能を熟知していなくても操作ユニットによって容易に車載装置を操作することができる。
なお、上記した実施形態では、操作ユニットが2個、サブディスプレイが2台の場合について説明したが、操作ユニットは、3個以上でもよい。かかる場合、各操作ユニットのそれぞれに対応して操作画面を表示させるサブディスプレイが設けられる。
また、操作ユニットがハンドルの左端と右端に設けられている場合、各サブディスプレイは、必ずしもインストルメントパネル内の右側と左側とに設けられる必要はない。かかる場合、各サブディスプレイを上下に設け、一方を右操作ユニット61用のサブディスプレイとし、他方を左操作ユニット60用のサブディスプレイとしてもよい。
このように車載装置操作システム1を構成しても、各操作ユニットと各サブディスプレイとの対応関係は固定された関係になるので、運転者は、複数の操作ユニットによって各車載装置を容易に操作することができる。また、かかる構成とすれば、インストルメントパネル内のレイアウトの自由度を広げることができる。
また、各サブディスプレイは、必ずしもそれぞれ別体に設ける必要はなく、1台のディスプレイによって構成してもよい。かかる場合、例えば、インストルメントパネル内に、横長な1個のディスプレイを設け、ディスプレイの表示領域を分割し、分割された各表示領域をそれぞれサブディスプレイとして機能させる。また、かかる場合、分割された各表示領域同士の位置関係と、各操作ユニット同士の位置関係が一致するように各表示領域の位置が決定される。
また、上記した実施形態では、割込表示の一例としてガソリン残量に関する表示、継続運転時間に関する表示を挙げたが、割込表示は、これに限定するものではない。割込表示は、例えば、スマートホン80による電話やEメールの着信を報知する割込表示等、車載装置以外の装置から表示要求される情報であってもよい。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。