JP5902714B2 - 検体中の測定対象物の連続的免疫測定法における非特異反応抑制方法 - Google Patents
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Description
[2] 測定対象物が、PIVKA−II(protein induced by vitamin K absence or antagonist-II)である[1]に記載の方法。
[3] 検体採取ノズルと測定試薬採取ノズルとが共用される自動分析機により行われる、プラスミノーゲン及びフィブリンを含む複数の検体を用いる、非特異反応が抑制された検体中の測定対象物の連続的免疫測定法のための試薬であって、測定対象物に結合する抗体、カゼイン及び組織プラスミノーゲンアクチベーターを含むことを特徴とする、[1]または[2]に記載の方法に使用するための測定試薬。
本発明の非特異反応抑制方法は、検体採取ノズルと測定試薬採取ノズルとが共用される自動分析機により行われる、プラスミノーゲン及びフィブリンを含む複数の検体を用いる、検体中の測定対象物の連続的免疫測定法における非特異反応抑制方法であり、プラスミノーゲン及びフィブリンを含む検体を後述の測定試薬と反応させ、抗原抗体反応を行う際に、当該抗原抗体反応をカゼイン、及び、組織プラスミノーゲンアクチベーターの存在下に行うことを特徴とする。
本発明における自動分析機による複数検体中の測定対象物の連続的免疫測定法では、免疫測定法が複数検体に対して連続的に行われる。1つの検体に対する測定は、検体と測定試薬との反応工程、検出工程、検出反応後の反応容器の洗浄工程を含み、各工程は、時間、温度、回数等のパラメータにより規定される。例えば、反応工程及び検出工程における反応温度は、通常、0〜50℃であり、4〜45℃が好ましく、20〜40℃が特に好ましい。反応時間は、通常、2.5分間〜1時間であり、5〜20分間が好ましい。洗浄工程における洗浄時間は、通常、2.5〜30分間であり、5〜10分間が好ましい。洗浄工程において使用される洗浄液としては、反応後の反応混合物を除去し得る洗浄液であれば特に制限はなく、例えばリン酸緩衝化生理食塩水[0.15 mol/L塩化ナトリウムを含有する10 mmol/Lリン酸緩衝液、pH7.2(以下、PBSと記す)]、界面活性剤を含有するPBS、後述の水性媒体等が挙げられる。当該界面活性剤としては、例えばツイーン(Tween)20等の非イオン性界面活性剤等が挙げられる。
本発明における自動分析機は、連続的免疫測定法に使用され、検体採取ノズルと測定試薬採取ノズルとが共用される自動分析機であれば特に制限はなく、例えば磁性粒子を担体として用いる全自動化学発光免疫測定装置「CL−JACKTM」(協和メデックス社製)等が挙げられる。
本発明における検体は、プラスミノーゲン及びフィブリンを含む検体であれば特に制限はなく、例えば血漿、血清、全血等が挙げられ、血漿、血清が好ましい。
本発明における測定対象物は、プラスミノーゲン及びフィブリンを含む検体中の測定対象物であって、免疫測定方法により測定できる測定対象物であれば特に制限はなく、例えばPIVKA−II、インターロイキン−2受容体等が挙げられ、PIVKA−IIが好ましい。
本発明における測定試薬は、測定対象物に結合する抗体、カゼイン及び組織プラスミノーゲンアクチベーターを含有し、プラスミノーゲン及びフィブリンを含む検体中の測定対象物と当該測定対象物に結合する抗体との反応、すなわち、抗原抗体反応に使用され、具体的には以下の測定試薬が挙げられる。
カゼイン、組織プラスミノーゲンアクチベーター、及び、測定対象物に結合する第1の抗体が不溶性担体上に固定化された固相、及び、測定対象物に結合する第2の抗体に標識が結合した標識化第2抗体を含む試薬。
カゼイン、組織プラスミノーゲンアクチベーター、及び、測定対象物に結合する第1の抗体が不溶性担体上に固定化された固相、及び、競合物質に標識が結合した標識化競合物質を含む試薬。
ここで競合物質とは、「測定対象物に結合する抗体」に結合できる物質であって、かつその結合が、該測定対象物と競合的であるような物質を意味する。
カゼイン、組織プラスミノーゲンアクチベーター、及び、競合物質が不溶性担体上に固定化された固相、及び、測定対象物及び競合物質の両者に結合する抗体に標識が結合した標識化抗体を含む試薬。
・検体と測定試薬1との反応
検体中の測定対象物(抗原)と、固相中の第1の抗体、及び、標識化第2抗体との反応(抗原抗体反応)を、カゼイン、及び、組織プラスミノーゲンアクチベーターの存在下に行い、不溶性担体上に、第1抗体、測定対象物、及び、標識化第2抗体からなる免疫複合体を生成させ、当該免疫複合体中の標識量を測定し、測定された標識量を、予め既知濃度の測定対象物を用いて作成された標識量と測定対象物濃度との関係を表す検量線に照らし合わせることにより、検体中の測定対象物の濃度を決定する。
検体中の測定対象物(抗原)及び標識化競合物質と、固相中の抗体との反応(抗原抗体反応)を、カゼイン、及び、組織プラスミノーゲンアクチベーターの存在下に行い、不溶性担体上に、抗体と測定対象物とからなる免疫複合体、及び、抗体と標識化競合物質とからなる免疫複合体を生成させ、抗体と標識化競合物質とからなる免疫複合体中の標識量を測定し、測定された標識量を、予め既知濃度の測定対象物を用いて作成された標識量と測定対象物濃度との関係を表す検量線に照らし合わせることにより、検体中の測定対象物の濃度を決定する。
検体中の測定対象物(抗原)及び固相中の競合物質と、標識化抗体との反応(抗原抗体反応)を、カゼイン、及び、組織プラスミノーゲンアクチベーターの存在下に行い、不溶性担体上に、競合物質と標識化抗体とからなる免疫複合体を生成させ、生成した当該免疫複合体中の標識量を測定し、測定された標識量を、予め既知濃度の測定対象物を用いて作成された標識量と測定対象物濃度との関係を表す検量線に照らし合わせることにより、検体中の測定対象物の濃度を決定する。
本発明における、測定対象物に結合する抗体としては、測定対象物に特異的に結合する抗体であれば特に制限はなく、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体のいずれも使用できる。また、本発明に用いられる抗体としては、抗体断片を包含する。具体的には、抗体をパパイン処理により得られるFab、ペプシン処理により得られるF(ab’)2、ペプシン処理−還元処理により得られるFab’等のFc部分を除去した抗体断片等が挙げられる。
本発明における競合物質とは、前述したように「測定対象物に結合する抗体」に結合できる物質であって、かつその結合が、該測定対象物と競合的であるような物質を意味し、測定対象物そのものも含まれる。競合物質は、試料中の測定対象物を競合法により測定する際に使用されるものである。したがって、競合法において用いる測定対象物に結合する抗体は、測定対象物、競合物質および標識化競合物質に結合する抗体であり、該測定対象物と結合して免疫複合体を生成するとともに、競合物質とも結合して免疫複合体を生成する。
本発明における固相とは、測定対象物に結合する抗体、又は、競合物質を不溶性担体に固定化して調製される。不溶性担体としては、測定対象物に結合する抗体、又は、競合物質を安定に保持できるものであればいかなるものも使用することができる。不溶性担体の好ましい素材としてはポリスチレン、ポリカーボネート、ポリビニルトルエン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ナイロン、ポリメタクリレート、ゼラチン、アガロース、セルロース、ニトロセルロース、セルロースアセテート、酢酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート等の高分子素材、ガラス、セラミックス、磁性粒子や金属等が挙げられる。不溶性担体の好ましい形状としてはチューブ、ビーズ、プレート、ラテックス等の微粒子、スティック等が挙げられる。
本発明において、抗体又は競合物質の不溶性担体への固定化方法としては、不溶性担体上に抗体又は競合物質を安定に固定化し得る方法であれば特に制限はなく、例えば物理学的結合を利用した方法、化学的結合を利用した方法、これらの併用等の方法が挙げられる。物理学的結合としては、例えば静電的結合、水素結合、疎水結合等が挙げられる。化学的結合としては、例えば共有結合、配位結合等が挙げられる。
標識化抗体及び標識化競合物質における標識としては酵素、蛍光物質、発光物質等が挙げられる。
免疫複合体の標識の量の測定方法は、標識に応じて適切なものを選ぶことができる。すなわち、標識が発色物質、すなわち、ある波長の光を吸収する物質の場合、分光光度計やマルチウェルプレートリーダー等を用いることができる。標識が蛍光物質の場合には、蛍光光度計や蛍光マルチウェルプレートリーダー等を用いることができる。標識が発光物質の場合には、発光光度計や発光マルチウェルプレートリーダー等を用いることができる。
本発明におけるカゼインとしては、特に制限はないが、ブロッキング剤として使用可能なカゼインが好ましい。本発明におけるカゼインには、ウシ血清アルブミン(BSA)、ウシ胎児血清(FBS)、ウサギ血清、ウマ血清、ゼラチン、界面活性剤等のブロッキング剤が含まれていてもよい。
本発明における組織プラスミノーゲンアクチベーターは、プラスミノーゲンをプラスミンに変換するセリンプロテアーゼ活性を有する組織プラスミノーゲンアクチベーターであれば特に制限はない。プラスミノーゲンから変換されて生成したプラスミンはフィブリンを溶解する。本発明における組織プラスミノーゲンアクチベーターとして、例えば大腸菌により産生されたもの、人又は動物由来の組織から抽出したもの、これら組織由来の組織培養液から抽出したもの、遺伝子工学的手法により製造されるもの等が挙げられる。
本発明の非特異反応抑制方法による非特異反応抑制効果は、例えば次の工程を含む方法により評価することができる。
(1)検体採取ノズルと測定試薬採取ノズルとが共用される自動分析機、及び、測定試薬を用いて、プラスミノーゲン及びフィブリンを含む複数の検体について、各検体中の測定対象物を免疫測定法により連続的に測定する工程;
(2)自動免疫測定装置を用いる連続的免疫測定法において、正確な測定が可能な既知の連続的免疫測定法(対照法)により、同一の複数検体の各検体中の当該測定対象物を測定する工程;
(3)工程(1)の測定で得られた測定値と、工程(2)の測定で得られた測定値とを比較する工程。
(1)検体採取ノズルと測定試薬採取ノズルとが共用される自動分析機による連続測定に供されていない測定試薬、及び、検体採取ノズルと測定試薬採取ノズルとが共用される自動分析機により連続測定が行われた測定試薬を準備する工程;
(2)工程(1)で準備された各測定試薬、及び、検体採取ノズルと測定試薬採取ノズルとが共用される自動分析機を用いて、プラスミノーゲン及びフィブリンを含む同一の複数検体について、各検体中の測定対象物を免疫測定法により連続的に測定する工程;
(3)工程(2)の連続測定により得られた測定値について、連続測定に供されていない測定試薬を用いた場合の測定値と、連続測定が行われた測定試薬を用いた場合の測定値とを比較する工程。
前述のとおり、本発明において、測定試薬には、必要に応じて、水性媒体、酵素基質(標識が酵素である場合)、金属イオン、糖類、防腐剤、界面活性剤、蛋白質安定化剤等の添加物が含まれていてよい。
健常人由来の血清(3検体)を検体として用いた。
以下の、検体希釈液、ビオチン化抗PIVKA−II抗体溶液、及び、アルカリホスファターゼ標識化抗プロトロンビン抗体フラグメント溶液からなる測定試薬を調製した。
<検体希釈液>
MES(pH6.5) 50 mmol/L
アジ化ナトリウム 0.1%
カゼイン 1%
ストレプトキナーゼ(β−hemolytic Streptococcus 由来;SIGMA社製)
150 kU/L
第1抗体として、特開昭60−60557号公報の実施例1に記載された方法に従い取得したマウス抗ヒトPIVKA−IIモノクローナル抗体を用いて、当該抗体とNHS-ビオチンとを混合し、37℃で1時間反応させ、反応後の混合物をセファデックスG-25カラム(GEヘルスサイエンス・ジャパン社製)に供して未反応のNHS-ビオチンを除去し、ビオチン化マウス抗ヒトPIVKA−IIモノクローナル抗体を調製した。得られた当該ビオチン化モノクローナル抗体を用いて、以下の組成からなるビオチン化マウス抗ヒトPIVKA−IIモノクローナル抗体溶液を調製した。
MES(pH6.5) 50 mmol/L
アジ化ナトリウム 0.1%
ビオチン化マウス抗ヒトPIVKA−IIモノクローナル抗体
3μg/mL
第2抗体として、特開昭60−60557号公報の実施例1に記載された方法に従い取得したウサギ抗ヒトプロトロンビンポリクローナル抗体をペプシンで消化した後、G3000SWカラム(東ソー社製;口径:21.5 mm;長さ:60 cm)を用いたHPLCシステム(日立製作所社製)で分離して得られたF(ab’)2を用いた。得られたF(ab’)2を2−メルカプトエチルアミン塩酸塩(ナカライテスク社製)で還元した後、G3000SWカラム(東ソー社製;口径:21.5 mm;長さ:60 cm)を用いたHPLCシステム(日立製作所社製)でFab’を分離した。得られたFab’とアルカリホスファターゼとを以下の手順により、マレイミド法によって結合させた。
MES(pH6.5) 50 mmol/L
アジ化ナトリウム 0.1%
アルカリホスファターゼ標識化ウサギ抗プロトロンビンポリクローナル抗体フラグメント
2μg/mL
塩化ナトリウム 0.1 mol/L
全自動化学発光免疫測定装置「CL−JACKTM」(協和メデックス社製)を用いて、以下の手順に従い、反応キュベットへのアルカリホスファターゼ標識化抗プロトロンビン抗体フラグメントの非特異吸着を検討した。
(1)血清(10μL)及び検体希釈液(30μL)を反応キュベットに添加する;
(2)ビオチン化抗PIVKA−II抗体溶液(30μL)を反応キュベットに添加し、37℃で1分間反応させる;
(3)アルカリホスファターゼ標識化抗プロトロンビン抗体フラグメント溶液(30μL)を反応キュベットに添加し、37℃で10分間反応させる;
(4)反応キュベット内の反応混合物を除去する;
(5)反応キュベット内を、CL アナライザー洗浄液(協和メデックス社製)で洗浄する;
(6)発光物質APS−5を含む発光試薬(100μL)を反応キュベットに添加し、37℃で45秒間反応させる;
(7)発光量を測定する。
この非特異反応増大の原因について、以下の方法により検討した。「CL−JACKTM」による連続測定を200回行った後の測定試薬について、測定試薬を構成する試薬の1つである検体希釈液にカゼイン水溶液を添加し、1%カゼイン含有検体希釈液を含有する測定試薬(以下、1%カゼイン含有測定試薬という)を調製した。連続測定を200回行った後の測定試薬、及び、1%カゼイン含有測定試薬のそれぞれの測定試薬を用いて、血清検体(2検体)の各検体に対する発光量を、同様の手順に従って測定した。その結果を図2に示す。
肝癌患者由来の血清を含むヒト血清(45検体)を検体として用いた。
以下の、検体希釈液、磁性粒子懸濁液、ビオチン化抗PIVKA−II抗体溶液、及び、アルカリホスファターゼ標識化抗プロトロンビン抗体フラグメント溶液からなる測定試薬を調製した。
<検体希釈液>
MES(pH6.5) 50 mmol/L
アジ化ナトリウム 0.1%
カゼイン 1%
ストレプトキナーゼ(β−hemolytic Streptococcus 由来;SIGMA社製)
0又は150 kU/L
磁性粒子として、ストレプトアビジンが結合した市販の磁性粒子を用いて、以下の組成からなる磁性粒子懸濁液を調製した。
MES(pH6.5) 50 mmol/L
アジ化ナトリウム 0.1%
ストレプトアビジン結合磁性粒子 1 g/L
第1抗体として、特開昭60−60557号公報の実施例1に記載された方法に従い取得したマウス抗ヒトPIVKA−IIモノクローナル抗体を用いて、当該抗体とNHS-ビオチンとを混合し、37℃で1時間反応させ、反応後の混合物をセファデックスG-25カラム(GEヘルスサイエンス・ジャパン社製)に供して未反応のNHS-ビオチンを除去し、ビオチン化マウス抗ヒトPIVKA−IIモノクローナル抗体を調製した。得られた当該ビオチン化モノクローナル抗体を用いて、以下の組成からなるビオチン化マウス抗ヒトPIVKA−IIモノクローナル抗体溶液を調製した。
MES(pH6.5) 50 mmol/L
アジ化ナトリウム 0.1%
ビオチン化マウス抗ヒトPIVKA−IIモノクローナル抗体
3μg/mL
第2抗体として、特開昭60−60557号公報の実施例1に記載された方法に従い取得したウサギ抗ヒトプロトロンビンポリクローナル抗体をペプシンで消化した後、G3000SWカラム(東ソー社製;口径:21.5 mm;長さ:60 cm)を用いたHPLCシステム(日立製作所社製)で分離して得られたF(ab’)2を用いた。得られたF(ab’)2を2−メルカプトエチルアミン塩酸塩(ナカライテスク社製)で還元した後、G3000SWカラム(東ソー社製;口径:21.5 mm;長さ:60 cm)を用いたHPLCシステム(日立製作所社製)でFab’を分離した。得られたFab’とアルカリホスファターゼとを以下の手順により、マレイミド法によって結合させた。
MES(pH6.5) 50 mmol/L
アジ化ナトリウム 0.1%
アルカリホスファターゼ標識化ウサギ抗プロトロンビンポリクローナル抗体フラグメント
2μg/mL
塩化ナトリウム 0.1 mol/L
全自動化学発光免疫測定装置「CL−JACKTM」(協和メデックス社製)を用いて、以下の手順に従い、検体中のPIVKA−IIの連続測定を行った。
(1)血清(10μL)及び検体希釈液(30μL)を反応キュベットに添加する;
(2)ビオチン化抗PIVKA−II抗体溶液(30μL)を反応キュベットに添加し、37℃で1分間反応させる;
(3)ストレプトアビジン結合磁性粒子懸濁液(30μL)を反応キュベットに添加し、37℃で9分間反応させる;
(4)アルカリホスファターゼ標識化抗プロトロンビン抗体フラグメント溶液(30μL)を反応キュベットに添加し、37℃で10分間反応させる;
(5)反応キュベットの外側に磁石を配置して集磁し、反応キュベット内の未反応物を除去すると共に、反応キュベット内の磁性粒子を、CL アナライザー洗浄液(協和メデックス社製)で洗浄する;
(6)発光物質APS−5を含む発光試薬(100μL)を反応キュベットに添加し、37℃で45秒間反応させる;
(7)発光量を測定する;
(8)予め、既知濃度のPIVKA−IIを含む標準試薬を用いて作成した、PIVKA−II濃度と発光量との関係を示す検量線用いて、測定された発光量から、検体中のPIVKA−II濃度を決定する。
Claims (3)
- 検体採取ノズルと測定試薬採取ノズルとが共用される自動分析機により行われる、プラスミノーゲン及びフィブリンを含む複数の検体を用いる、検体中の測定対象物の連続的免疫測定法において、測定対象物と測定対象物に結合する抗体との反応を、カゼイン及び組織プラスミノーゲンアクチベーター存在下に行うことを特徴とする非特異反応抑制方法。
- 測定対象物が、PIVKA−II(protein induced by vitamin K absence or antagonist-II)である請求項1に記載の方法。
- 検体採取ノズルと測定試薬採取ノズルとが共用される自動分析機により行われる、プラスミノーゲン及びフィブリンを含む複数の検体を用いる、非特異反応が抑制された検体中の測定対象物の連続的免疫測定法のための試薬であって、測定対象物に結合する抗体、カゼイン及び組織プラスミノーゲンアクチベーターを含むことを特徴とする、請求項1または2に記載の方法に使用するための測定試薬。
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