JP5901624B2 - フライヤー - Google Patents
フライヤー Download PDFInfo
- Publication number
- JP5901624B2 JP5901624B2 JP2013516037A JP2013516037A JP5901624B2 JP 5901624 B2 JP5901624 B2 JP 5901624B2 JP 2013516037 A JP2013516037 A JP 2013516037A JP 2013516037 A JP2013516037 A JP 2013516037A JP 5901624 B2 JP5901624 B2 JP 5901624B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- oil
- cooking
- temperature
- oil tank
- tank
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Classifications
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A47—FURNITURE; DOMESTIC ARTICLES OR APPLIANCES; COFFEE MILLS; SPICE MILLS; SUCTION CLEANERS IN GENERAL
- A47J—KITCHEN EQUIPMENT; COFFEE MILLS; SPICE MILLS; APPARATUS FOR MAKING BEVERAGES
- A47J37/00—Baking; Roasting; Grilling; Frying
- A47J37/12—Deep fat fryers, e.g. for frying fish or chips
- A47J37/1266—Control devices, e.g. to control temperature, level or quality of the frying liquid
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Food Science & Technology (AREA)
- Frying-Pans Or Fryers (AREA)
Description
またこれら一般フライヤーは、調理によって発生し時間経過とともに炭化した揚げカスが高温油槽の食材に付着して食材の風味を損ねること、及び油の劣化を抑制できず、従って油の交換頻度を下げることができないこと、油はねによる危険性や、調理によって発生する大量の水蒸気、オイルミスト及び排熱による周囲の環境への悪影響、厨房内及び筐体内の清掃負担が大きいという問題があった。
1) 油槽と、油槽の中間部にヒーターを設け、ヒーターから上部を高温油槽、それより下部を低温油槽とするフライヤーであって、低温油槽は冷却槽及び/又は冷却管を有し、低温油槽の下部は傾斜及び低温領域を有することを特徴とする第一の構成のフライヤー。
2)前記第一の構成のフライヤーであって、低温領域より揚げカスや水分を排出するための配管及び/又は弁又は栓を有することを特徴とする第二の構成のフライヤー。
3)前記第一又は第二の構成のフライヤーであって、ヒーター下端から3mm以上下方の低温油槽内に、油槽の水平断面積に対する開口率が20〜80%となる空隙を有する構造体を設けたことを特徴とする第三の構成のフライヤー。
4)油槽の中間部にヒーターを設け、ヒーターより上部の高温油槽において調理中に、ヒーターより下部の低温油槽内の油を間接的に水と接触させることにより、低温領域の油温を80℃以下とし、揚げカスや水分を低温領域に沈殿させ、油とともに連続又は間欠に排出するか、又は調理終了まで貯留させることを特徴とする揚げ調理方法。
である。
油槽は構造体によって所定の位置に固定されており、この構造体は骨格構造を有し、周囲を箱状の筐体で覆い、前面部分には扉を持つ構造がよい。ただし骨格構造を持たず、筐体及び油槽によって強度を保持することもあり、骨格構造も筐体もなく、油槽自体を構造体の主要部分とし、油槽自体にヒーター、脚部及び温度表示盤等の支持構造を設けてもよい。構造体の材料も通常ステンレスであるが、油槽と同様に他の材料であっても良い。
また調理対象である食材を、高温油槽の中で、ベルト、チェーン、ローラー又は歯車を利用して搬送するか、油中の食材を仕切り板等によって移動する方法によって、連続的に調理を行うフライヤーに適用することも可能であり、この場合には複数の構造体で一つの油槽を固定することや、調理の工程において複数の油槽にわたって移動させることもある。なお、すべてのフライヤーにおいて、一つの構造体が複数の油槽及び低温領域を持っていても良く、一つの油槽の下部が複数の低温領域に分岐していても良く、複数の油槽に対して一つ低温領域であっても良い。
ヒーターの発熱量については主として高温油槽の油量及び面積との関係で決定するが、一般フライヤーであれば、好ましくは200V以上の三相電源を使用し、卓上用フライヤーであれば好ましくは200V以上の単相電源を使用し、消費電力は高温油槽内の油量(単位はリットル)×0.4〜0.5kWとするのが好ましく、ヒーター加熱部の表面積あたりの消費電力は、2.5〜3W/cm2とするのが好ましい。
ヒーター加熱部表面積あたりの消費電力がこれ以上であるとヒーターが過熱しやすく、過熱したヒーターとの接触によって油が劣化し、場合によっては油煙を生じ、これ以下であればヒーター間の空隙が狭くなって揚げカスが通過しにくくなり好ましくない。
またヒーターから上部の高温油槽の油の容積に対する低温油槽の容積は40〜80%が好ましく、これより少ないと低温油槽の温度は上昇しやすく、これより多いと油の使用量が増加して経済性が損なわれるので好ましくない。
また、容積においては低温油槽の容積に対し25〜75%、好ましくは40〜60%とするのが良いが、この理由は、これ以下であれば低温領域の温度は容易に上昇しやすくなって不安定となり、これ以上にすれば油量が増加するか又は強力な冷却を必要とし、経済性が低下するので好ましくない。
さらに、低温領域上部の水平断面積は広く、それより下部の中間部が狭く、さらに下部において再び広い構造は、流動性がさらに低く熱源からも隔離されるのでさらに貯留に適していて好ましい。一方窪み又はその一分を低温油槽とする方法は、最上部の面積等、先に上げた条件を満たしにくく、好ましくない。
なお窪みを含め、油槽下部は排出及び洗浄に適するように、角は局面を持つように加工するのが好ましく、形状は円筒状又は円錐状とするなど角の少ない形状が好ましい。
水は温度上昇する際に吸収するエネルギー量が多いので、比較的少量の調理に対しては水槽内に貯留された水が熱量を吸収して低温油槽の温度上昇を防ぎ、連続的に大量調理を行うなどして水温が上昇した場合には、水道水等の冷水を開閉装置の操作により注水管から注入することで水槽の温度を低下させ、さらに必要であれば注水を連続させ及び/又は単位時間あたりの注水量を増加させることで、低温油槽の油を沈殿に適した流動性の低い状態の温度に保つことが可能となる。
なお水道水など冷水の温度は15〜25℃が好ましく、その理由はこれ以下であると結露が発生しやすく、これ以上では冷却力が低下することによる。また、配管等の詰まりを防ぐために軟水が好ましい。
さらにオーバーフロー排出管は水槽の最上部に位置しており、注入した冷水に気泡が含まれていた場合や水分が気化して気泡が発生した場合も、速やかに排出される効果がある。以上の水槽構造以外にも、低温油槽の内部又は外部に冷却管をめぐらせて流水によって冷却する方法も有効であり、これらと水槽構造との組み合わせによる方法も有効である。
以上のようないずれの方法であっても、低油槽から熱を奪い、その熱を外部に移動するものであって、それぞれの製品構成において採用される冷却方法は、低温油槽の低温領域の温度を80℃以下、好ましくは70℃以下に保つ冷却能力を有するものである。ただし過度に低い温度は沈殿には適しても、より大きな冷却能力を必要とし経済性を損なう可能性があるので好ましくない。
これらの温度を管理する方法として、低温領域の最上部に温度センサーを設ける方法は好ましいが、この他にも低温油槽内の別の地点又は冷却槽に温度センサーを設ける方法も可能であり、これらの場合には、設けるセンサー位置の油温又は水温と、低温領域の最上部の温度との相関関係を十分に把握したうえで、温度管理を行う必要がある。
これらの結果揚げカスは炭化の進行やこれに伴う油の劣化もなく、高温油槽に浮遊して食材に付着することもなく、油はねや水蒸気及びオイルミストは減少し、厨房内の環境は改善し、清掃の負担を軽減し、筐体内の汚れも減少し、温度が低い低温油槽内の低温領域では油が劣化することはなく、高温油槽内においても、高温の油が水又は気化した水分と接触する機会が減少することで油の劣化は抑制され、揚げ物の風味が向上する効果を生み、作業は安全で揚げカスが自然発火することも油煙を発することもない。
ここで用いる栓とは回転させて開閉を行うかバネによって圧着と解放を行う蓋であって、多くはステンレス製であり、漏れを防ぐためにフッ素系ゴム等の耐熱ゴム又は膨張黒鉛その他のシール材によるオーリング又はシートが設けられている。
栓による方法であれば、低温油槽の低温領域に直接排出口を設けることも可能であり、しかも詰まりにくい排出口が必要であれば、最大は低温領域の底部の面積に近い大きさが可能であり、空間的に余裕のない場合においても設けることができる。
具体的には、低温領域の最深部にメインドレインを兼ねた排出管を設ける方法が最も一般的であり、メインドレインとは別に、メインドレインの上方に揚げカスや水分を含んだ油を上向きに吸い込むように排出管を設ける構成も有効である。これらの排出管は随時開閉できる弁を有しており、弁は手動でも電動でも良い。
また、弁及び/又はポンプを電動とした上で、タイマー情報やセンサー情報により排出を自動化することも有効であり、同様に温度センサーの情報に基づいて冷却の実行と停止、及び/又は強弱調節によって低温油槽の温度制御を自動化することも有効である。
また配管及び弁、又は配管を有する方法を用い、調理中に、排出による調理面の変動が小さくなるように連続又は間欠に排出を行えば、調理の中断も必要とせず、揚げカスや水分を低温の状態で外部に回収することが可能であり、作業は安全で、低温で回収した揚げカスは自然発火することもない。
空隙の大きさは2〜20mmの円形や1〜20mmのスリットを多く用いるが、一般的な大きさのパン粉を使用する調理においては8〜10mmの円形や5〜8mmのスリットが好ましく、空隙でない部分は空隙に向かって傾斜していることが好ましい。
また、水平断面積に対する流路面積の開口率は20〜80%、好ましくは40〜60%であり、これより開口率が低いと対流の抑止効果が小さく、逆に高いと揚げカスや水分が通過しにくくなる。なお当構造体に用いる素材は厚さが0.3〜2mmのステンレス板でも良いが、1〜10mmのフッ素系樹脂やセラミック等、熱伝導率の低いものが好ましい。
また当構造体とヒーターの間に3〜60mm、好ましくは5〜30mmの距離を置いて設置するが、これにより対流の流動性が確保されて高温油槽の油は加熱されやすい一方、流動性の不足によるヒーターの過熱や、輻射熱による当構造体の温度上昇、また低温油槽内の温度上昇が避けられ、本発明による第一又は第二の構成によるフライヤーの効果を助長する効果をもたらす。
本発明の構成によるフライヤーでは、低温油槽は冷却槽及び/又は冷却管によって低温に保たれており、従って一般フライヤーのように煙突効果によって冷却を行う必要はない。このため筐体内の空間を低温油槽上部の位置で遮断することが可能となり、その結果筐体上部の高熱を利用した煙突効果による厨房内空気の吸引はなくなり、油煙やオイルミストなどによる筐体内部の汚れは激減し、日常の清掃作業を容易にし、厨房内に放出する排熱量を減少させ、従ってフライヤーの熱効率は向上し、厨房等の空調に必要とするエネルギー量を減少させる効果をもたらす。
また、遮断された上部の空間を耐熱断熱材で満たすか、その一部又は全部を真空構造とするか、同空間が接する各面を耐熱断熱材で覆えば、上記の効果をさらに高め、作業者がフライヤーから受ける輻射熱も大幅に減少する。
また大電力によって加熱するフライヤーにおいて顕著であるが、電源制御のためのリレーや制御基板は高熱を発するので、水槽がこれらの冷却機能を兼ねる構成とすれば、冷却能力も高いうえに追加的コストも軽微となり、空冷の場合のようにこれらの部品の近傍に汚れが集積することもない。
この結果、本発明によるフライヤーから排出した油から揚げカス及び水分を除去した油を、又は調理による減少を補うために別途追加する油を、油供給ホッパーを経由して調理中に給油しても低温油槽の油温を上昇させることはなく、高温油槽の油温を低下させることも無駄な再加熱の必要もなく、エネルギー効率を改善する効果をもたらす。
また油供給ホッパーを経由して給油を行えば、万一供給する油に水分が含まれていても高温の油と直接接することはなく、水分は加熱されることなく低温油槽に達し落下して沈殿するので、油はねを引き起こすことも油の劣化を引き起こすこともない。このため長時間にわたる連続的な調理においても、本発明の効果を助長して劣化の少ない油による調理を継続でき、供給する油を油供給ホッパーに投入しその直後に排出を行えば、排出による調理面の変動を抑える効果も発揮する。
このほか、低温領域を含め低温油槽の底部の傾斜角が小さい場合に、揚げカス及び水分の滑落を促進するために振動用モーターを設ける方法も有効である。
具体的には、低温油槽の傾斜面に、低温領域の一部である貯留部を設け、貯留部は上部より下部が膨らんでおり、膨らみは一方向にのみ偏っており、膨らみのある方向とその反対側の油槽上部には、油槽を傾けて油を外部に注げるように注ぎ口を設けている。
調理が終了し油が冷えた後に、従って揚げカスや水分が貯留部に十分沈殿した状態で、膨らみのある方向とは逆の油槽の端をゆっくりと最大90度になるまで持ち上げることによって、揚げカスや水分が除去された油を油槽の外部に注ぎ、取り出すことができる。
貯留部には揚げカスと水分及び油が残るので、今度は反対方向にゆっくり傾ければ、これらを外部の容器に取り出すことができ、この際ステンレス等によるメッシュ及び/又は濾紙又はペーパータオル等を通過させて揚げカスを除去すれば、水と油は容器内で徐々に分離し、再利用に適した油を回収することができる。
一般的にほとんどの揚げ調理は165〜190℃の範囲で行われるが、低温で長時間かけて行う調理では100℃に近い低い温度とする場合もあり、高温で仕上げることで食感を高める調理では短時間であるが200℃を超える温度で調理を行うこともある。これらを含めて100〜210℃での揚げ調理を行う場合に、底部から加熱する方法で行えば、水分は逃げ場がないので全量が気化してしまい、同じく逃げ場のない揚げカスの炭化も進む。また一般フライヤーを用いた調理では、調理開始当初は低温油槽の温度は低く揚げカスや水分は沈殿可能であるが、大量の調理を行う場合や長時間に及ぶ調理では低温油槽の油温も上昇してしまい、この結果水分のほとんどが気化し揚げカスの炭化も進行することとなり、炭化した揚げカスが食材に付着することもある。
なおポンプを用いて排出を行なう場合等においては、時間当たりの排出量を少なくして連続的に排出を行なっても良い。
これに対して揚げカス及び水分の発生量が少ない調理においては、排出における時間当たりの排出量を減少させるか排出の間隔を長くするが、調理中は揚げカスや水分の排出を行わず低温領域に貯留し、調理終了後に、高温油槽の温度も低下したことを確認したうえで排出又は除去作業を行う方法も可能である。
筐体1の内部の空間は水槽天井面と同じ高さにおいて筐体内仕切板1aによって上下に分断し、このうち上部筐体内空間1cと接する各面には耐熱断熱材1bを施している。また、オーバーフロー排出管3bは水槽3の最上端から上方に向かって設置し、その後に湾曲させて下部に向かって落下させており、その先は水槽排水管3cと合流したうえで排水用ホースに接続し排水設備に導く。また水槽3の排水に用いる水槽排水管3cは水槽3の前面に近い最下端に設けられ、下部でオーバーフロー排出管3bに接続している。
対流防止部2eは4ミリ厚の耐熱フッ素樹脂板に、直径9mmの穴を多数開けた構造で開口率は50%、4枚に分割されており、ヒーター2c中央の開口部から下部に挿入され、同じく開口部から挿入される対流防止部支持構造2fによって、油槽2全体を水平に分断するように設置する。
ヒーター2c上部には調理時に食材が直接ヒーター2cに触れないように、またこれより下部に落下しないように食材落下防止網2pを設けている。
電源用のソリッドステートリレー5b及び電磁開閉装置5cは水槽3が冷却装置となるように水槽3を背にして正面側に設置され、そのうえで電源ボックス5aに収納されており、同様に表示部5e、タイマー機能を含む制御基板5f及び警告音発生装置2qは表示・制御ボックス5dに収納されており、ケーブル類の出入り口はパッキンを施し、水や油が内部に入らない構造としており空気の流通も極力遮断している。
低温領域センサー2rが一定値以上の温度を検知した場合に、警告音発生装置2qが排出を促す警告音とは別の警告音を発して注水を促すが、その一定値は60℃から80℃まで可変であり初期値を70℃としている。また高温油槽2bには調理温度調節用の温度センサー2mを設けている。
第一沈殿槽4c、第二沈殿槽4d、第三沈殿槽4eは仕切られているが一体構造で、第一沈殿槽と第二沈殿槽の仕切りには油や水分が通過するための穴4hが、第二沈殿槽と第三沈殿槽の仕切りには縦方向にスリット4jが設けられており、また最初に油が落下する第一沈殿槽4cから第二沈殿槽4dへ向かって、また第三沈殿槽4eから第二沈殿槽4dに向かっても傾斜があり、沈殿した水分を排出する開閉装置を備えた沈殿水排水管4fを第二沈殿槽4dに設けている。また、水分の分離が進んだ油は第三沈殿槽4eからヒシャクによって汲み出すが、油量が少ないときにも作業が容易になるように第一沈殿槽4cの底部が第三沈殿槽4eに対して落差を持っている。
また清掃時に油の全量を落下させる必要から、三つの沈殿槽の合計容積はこれを可能とする40リットルで、浄化部車輪4gを備えている。油槽2の正面上部には油供給ホッパー6aを設け、その底部斜面最下部の高さ位置は調理油面2aと同一付近であり、扁平な形状の油供給管6cを経由して油槽底部2hの斜面に沿う方向で低温油槽2gに接続しており、油供給ホッパー6a及び油供給管6cの周囲は耐熱断熱材1bにより覆われている。
1)厨房の室温及び水槽3内の水温 22℃
2)注水を促す警告音を発する低温領域センサー2rの温度設定 70℃
3)注水する水道水の温度 19℃
4)1回の注水量及びこれに要する時間 10リットル/60秒
5)加熱前の調理温度センサーの温度 23℃
6)調理設定温度 180℃
7)排出量及び排出間隔 1回2リットル/10分ごと
8)浄化部4には調理開始前に油4リットルを投入した。
1)冷凍コロッケ80g×20個
2)冷凍ポテトフライ1.5Kg
3)冷凍魚フライ120g×15個
4)冷凍鳥の唐揚 1.5Kg
1)加熱を開始し180℃に達したあと1回目の調理を開始し、3回目の調理を開始した直後に第三沈殿槽4eから油2リットルを油供給ホッパー6aに投入し、続けて1回目の排出を行ったところ、調理油面はまず2mm上昇し、排出によってそこから8mm低下し、その後徐々に上昇して排出から20秒後に元の調理油面位置に回復した。この排出では少量の揚げカスが揚げカス分離部4aに認められた。
2)同様に5回目の調理を開始した直後に第三沈殿槽4eから油2リットルを油供給ホッパー6aに投入し、2回目の排出を行い、3回目以降の排出も同様に行った。
3)最終36回目の調理終了後までに、調理による減少を補うため、新規の油合計3リットルを6回に分けて油供給ホッパー6aに追加した。
4)調理終了後においては加熱を停止したが、その後も同様に10分ごとに給油と排出を繰り返し、調理終了後に4回の排出を行った。
5)この間、1回目の調理開始から127分で最初の注水を促す警報音が発せられたので注水を行い、以後151分と176分に同様に注水を行った。また、調理終了後においては加熱を停止したが、その後も同様に10分ごとに給油と排出を繰り返し、調理終了後にも4回の排出を行った。
6)この間2回目、3回目と排出に含まれる揚げカスは徐々に増加し、4回目以降ほぼ同程度となり、調理後に回収されたものも含めて、最終排出を行ったあとそのまま揚げカス分離部4aに30分放置した状態で揚げカスの体積は1.5リットル、温度は36℃であり、同じく微細固形物フィルター4bで回収された量は60ミリリットル、同じ時点で第二沈殿槽4dの沈殿水排水管4fから回収できた水は180ミリリットルであった。また、回収された揚げカスは炭化が進んでおらず、全体にやや黄土色がかったクリーム色で、茶色く色づいた揚げカスも少量混じっていた。なお同時点で、油槽内には揚げカスおよび沈殿した水はほとんど認められなかった。
7)また最終回の調理終了直後に、高温油槽の油の温度は180℃であった。赤外線放射方式の温度計によって筐体外周各部の温度を計測したところ、左右側面の床から300mmの地点で35℃、750mmの地点で44℃、筐体天井面でも50℃であり、正面及び左右側面には50℃以上の地点はなかった。
さらに、一般フライヤーであれば筐体の上部は触れると火傷をするほど高温であり、調理作業者はフライヤーから強い輻射熱を感じるが、本発明によるフライヤー及び揚げ調理方法では筐体の温度が低く保たれているため、筐体に触れた事による火傷の危険も輻射熱による作業環境の悪化もほとんどない。
1)油量:34リットル
2)ヒーター消費電力:10kW
3)ヒーター表面積あたりの電力密度:3W/cm2
4)油槽面積:2000cm2
比較を行う一般フライヤーは自立式であること、消費電力、ヒーターの表面積あたりの電力密度及び油槽面積は同等であるが、油量は34リッターである。本発明の実施形態では油量は30リットルであるが、排出時に追加する油量の2回分、4リットルを予め浄化部4に投入して開始しており比較条件は整っている。
表1はTPM値の計測結果であり、この結果から本発明の実施形態1及び揚げ調理方法による調理が、油の劣化を抑制する効果において勝っており、油交換の頻度を減らすことができると言える。
また前記実験の2日目午後の冒頭から行った4種類の調理結果について食味比較テストを行った。実験方法は、AB2つの皿に乗った同種の揚げ物を、どちらがおいしいと感じるか、A又はBで回答するもので、被験者は12名である。
この結果本実施形態がおいしいとした人数及び比率は下記である。
1)冷凍コロッケ 9名 75%
2)凍ポテトフライ 10名 83.3%
3)冷凍魚フライ 8名 66.7%
4)冷凍鳥の唐揚 9名 75%
なお、調理中に両フライヤーの筐体の背面から100mm後方、かつ同最上部から300mm上方において温度を計測したところ、一般フライヤーにおいては56℃であり本実施形態においては45℃であり、側面上方においても同様に有意な差が確認された。
また、2日間の調理終了後に、10mほど離れている両フライヤーの周辺の状態を確認した。一般フライヤーでは油はねの跡が筐体及び周辺の床まで広範囲で見られたが、本実施形態においては明らかに痕跡が小さく、その範囲も狭かった。また油はねの跡とは別に、一般フライヤーでは周囲の床や壁が広い範囲でヌルヌルとして油っぽく、これはオイルミストの影響であり、本実施形態の周囲はその程度が明らかに軽く、筐体内部の油汚れにおいても同様の差があり、清掃に要した時間は本実施形態が一般フライヤーの半分であった。
油槽12の、ヒーター13より上部は高温油槽12a、下部は低温油槽12b、その下部は低温領域の一部である貯留部12cに向かって傾斜している。貯留部12cは下部が一方向に膨らんだ形状をしており、底部は膨らんだ方向に傾斜し、天井は気泡が逃げられるよう上部に向かって傾斜し、貯留部12cの膨らみのある側及び相対する側の油槽12の上部には外部への注ぎ口12dを設けており、油量は3リットルである。
また、透明耐熱ガラスによる確認窓11eを貯留部12cの上部およびその反対面、および筐体兼水槽11の両面に設け、フライヤーの向こう側まで見通せるように、また両方向から揚げカスの沈殿状態及び堆積量を確認できるようにしている。
筺体兼水槽11の水の容積は調理時排水口11bまで2.7リットル、終了時排水口11cまで3.4リットルあり、筐体兼水槽11にはコントロールボックスを着脱するためのコントロールボックス支持構造11fが固定されている。
調理終了後は油の温度が自然に下がるのを待っても良いが、水位調整栓11dを調理時排水口11bに付け替えて注水を行えば水位は終了時排水口11cまで上がり、流水による冷却効果により短時間で油の温度は低下する。
以上の通り実施例2による構成を用い本発明による揚げ調理方法を行えば、実施例1と同様に発明の効果を得ることができる。また短時間で油の温度を低下させることで、油の温度が下がるのを待てず、高温で作業を行うことによる事故を減少させることができる。
1a 筐体内仕切板
1b 耐熱断熱材
1c 上部筐体内空間
1d 脚部
2 油槽
2a 調理油面
2b 高温油槽
2c ヒーター
2d ヒーター下部対流領域
2e 対流防止部
2f 対流防止部支持構造
2g 低温油槽
2h 油槽底部
2i 集積部
2j 排出口
2k 開閉弁
2l 操作用ロッド
2m 調理温度センサー
2n 排出管
2o ヒーター取付部
2p 食材落下防止網
2q 警告音発生装置
2r 低温領域センサー
3 水槽
3a 注水管
3b オーバーフロー排出管
3c 水槽排水管
3e 注水開閉装置
4 浄化部
4a 揚げカス分離部
4b 微細固形物フィルター
4c 第一沈殿槽
4d 第二沈殿槽
4e 第三沈殿槽
4f 沈殿水排水管
4g 浄化部車輪
4h 穴
4j スリット
5a 電源ボックス
5b ソリッドステートリレー
5c 電磁開閉装置
5d 表示・制御ボックス
5e 表示部
5f 制御基板
6a 油供給ホッパー
6b 蓋
6c 油供給管
11 筐体兼水槽
11a 注水口
11b 調理時排水口
11c 終了時排水口
11d 水位調整栓
11e 確認窓
11f コントロールボックス支持構造
11g 水温確認ラベル
11h 脚
12 油槽
12a 高温油槽
12b 低温油槽
12c 貯留部
12d 注ぎ口
12f 調理油面
12g 調理時喫水線
13 ヒーター
14 コントロールボックス
14a 温度設定ダイアル
14b 電源コード
14c 振動用モーター
15 揚げカゴ
15a ハンドル
A 正面
B 背面
C 水道水
Claims (2)
- 油を貯えると共に底部が揚げカス及び水分を滑落させ集積するための傾斜した底部斜面のみで形成された油槽と、
この油槽の内部で前記底部斜面よりも上方に設けられて前記油槽内の油を加熱するヒーターと、を有し、
前記ヒーターより上部の油槽を高温油槽、下部の油槽を低温油槽とし、
少なくとも前記底部斜面を含んだ前記低温油槽の全体を周囲から覆い、当該低温油槽内の油を周囲から冷却する冷却水槽を設け、
前記冷却水槽の最上端には排水管を接続すると共に、当該排水管よりも下方において前記冷却水槽に注水管を接続したことを特徴とするフライヤー。 - 前記底部斜面の最下端には前記集積部となる窪み形状が設けられていることを特徴とする請求項1記載のフライヤー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013516037A JP5901624B2 (ja) | 2011-09-16 | 2012-09-07 | フライヤー |
Applications Claiming Priority (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011202833 | 2011-09-16 | ||
JP2011202833 | 2011-09-16 | ||
JP2013516037A JP5901624B2 (ja) | 2011-09-16 | 2012-09-07 | フライヤー |
PCT/JP2012/072936 WO2013039007A1 (ja) | 2011-09-16 | 2012-09-07 | フライヤーおよび揚げ調理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2013039007A1 JPWO2013039007A1 (ja) | 2015-03-26 |
JP5901624B2 true JP5901624B2 (ja) | 2016-04-13 |
Family
ID=47883238
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013516037A Active JP5901624B2 (ja) | 2011-09-16 | 2012-09-07 | フライヤー |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5901624B2 (ja) |
WO (1) | WO2013039007A1 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6252810B1 (ja) * | 2016-09-29 | 2017-12-27 | クールフライヤー株式会社 | フライヤー |
JP2020081523A (ja) * | 2018-11-28 | 2020-06-04 | クールフライヤー株式会社 | フライヤー |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105605636A (zh) * | 2015-09-30 | 2016-05-25 | 南京理工大学 | 油烟回收及油烟余热再利用装置 |
US20200037822A1 (en) * | 2018-08-06 | 2020-02-06 | Paloma Co., Ltd. | Fryer |
JP7312540B2 (ja) * | 2018-11-05 | 2023-07-21 | ナブテスコ株式会社 | フライヤー制御装置及びフライヤー制御方法 |
JP7067753B2 (ja) * | 2020-09-30 | 2022-05-16 | クールフライヤー株式会社 | 揚げ油の回収装置及びフライヤー |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58154736U (ja) * | 1982-04-12 | 1983-10-15 | 三洋電機株式会社 | フライヤ |
JPS5982818A (ja) * | 1982-11-04 | 1984-05-14 | 宮川 浩一 | 揚げ物器 |
JPS646069Y2 (ja) * | 1985-04-10 | 1989-02-15 | ||
JP2002065475A (ja) * | 2000-08-24 | 2002-03-05 | Sanwa Churi Kogyo Kk | フライヤー |
JP3084749U (ja) * | 2001-09-18 | 2002-03-29 | ▲チョル▼煥 趙 | フライヤー装置 |
JP2003339555A (ja) * | 2002-05-30 | 2003-12-02 | Parchitec Inc | フライヤー |
JP2010000294A (ja) * | 2008-06-23 | 2010-01-07 | Mermaid Co Ltd | フライヤー |
-
2012
- 2012-09-07 WO PCT/JP2012/072936 patent/WO2013039007A1/ja active Application Filing
- 2012-09-07 JP JP2013516037A patent/JP5901624B2/ja active Active
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6252810B1 (ja) * | 2016-09-29 | 2017-12-27 | クールフライヤー株式会社 | フライヤー |
JP2018050985A (ja) * | 2016-09-29 | 2018-04-05 | クールフライヤー株式会社 | フライヤー |
WO2018061307A1 (ja) * | 2016-09-29 | 2018-04-05 | クールフライヤー株式会社 | フライヤー |
JP2020081523A (ja) * | 2018-11-28 | 2020-06-04 | クールフライヤー株式会社 | フライヤー |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPWO2013039007A1 (ja) | 2015-03-26 |
WO2013039007A1 (ja) | 2013-03-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5901624B2 (ja) | フライヤー | |
CN106998964B (zh) | 烟雾阻逸设备和系统 | |
EP2752141B1 (en) | Device to efficiently cook food | |
AU2006312027B2 (en) | Convection fryer with convenient filter and oil treatment provisions | |
US20090205511A1 (en) | Methods and apparatus for accelerating cooling of a countertop deep fryer | |
US20100000418A1 (en) | Cooking appliance comprising a lid with viewing window | |
US20040187702A1 (en) | Forced Venting Fry Utensil | |
WO2020110669A1 (ja) | フライヤー | |
CN205671363U (zh) | 真空循环过滤油炸锅 | |
US3787594A (en) | Method of cooking comestibles | |
EP1842469A1 (en) | Oil on water fryer | |
KR101222767B1 (ko) | 유수 분리식 튀김기 | |
KR20120040498A (ko) | 튀김유 실시간 정제장치 | |
KR101581119B1 (ko) | 수유 튀김기 | |
KR100733260B1 (ko) | 음식물 조리 및 분배장치 | |
KR101643131B1 (ko) | 안전 성능이 향상된 인덕션 수유식 튀김장치 | |
JP3088222U (ja) | テーブル付揚物器 | |
KR20090086679A (ko) | 직화구이 석쇠 및 이를 이용한 직화구이기 | |
KR101516704B1 (ko) | 자동정제 시스템을 구비할 수 있는 웰빙 가마솥형 튀김기 | |
JP2003310448A (ja) | フライヤ | |
KR20100114613A (ko) | 수용성 튀김기계 | |
KR101379444B1 (ko) | 후라이팬 기능이 부과된 가정용 튀김기 | |
CN105832173A (zh) | 一种电加热无烟烧烤炉 | |
KR200412774Y1 (ko) | 전기 구이기 | |
GB2422292A (en) | Deep fat fryer with means for emptying oil |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20140902 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20141125 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150107 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20150107 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150116 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20150107 |
|
A911 | Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20150312 |
|
A912 | Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912 Effective date: 20150515 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20151225 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20160308 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5901624 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |