JP5901457B2 - Rfidリストバンド - Google Patents

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Description

本発明は、人体の手首や足首などに環状に巻きつけて使用するRFID(Radio Frequency Identification;無線自動認識)リストバンドに係り、特に、非接触でデータの読み書き可能なインレイを内蔵するRFIDリストバンドに関する。
従来から、病院などにおいて患者の診療科、氏名、年齢、血液型などその個人固有の識別データをリストバンドに印字して表示した上で、患者の四肢、例えば手首あるいは足首に環状にゆるく巻き付けて、患者の特定を確実にすることが行われている。
さらに、上記個人情報を電子化して、非接触でデータを読み書きするために、リストバンドにインレイを内蔵する。図3に示すように、インレイ1は、ベース基材11の片面または両面に、データを記憶するICチップ12と、このICチップ12に接続して情報の送受信を行うアンテナ13と、によって構成されている。アンテナ13は、ICチップ12の電極12aと電気的に接続されている。
特許文献1には、ポリエチレンあるいはその共重合体からなる基材と非接触のRFIDとを備えたリストバンドが開示されている。
しかしながら、長期使用などによる耐久性の観点から、伸縮性のシリコーンゴムからなるリストバンドが求められている。
特許文献2には、凹部を有するシリコーンゴム性のリストバンドが開示されている。このリストバンドの場合、凹部にインレイを接着剤で封止している。
特許文献3には、硬質フィルムでラミネートしたインレイを包含したシリコーンゴムからなるRFIDリストバンドが開示されている。
しかしながら、接着剤や硬質フィルムは可撓性や伸縮性が小さいため、シリコーンゴムの変形や伸びに対する追従性が悪い。引用文献3のように、インレイと、インレイをラミネートする硬質フィルムとが完全な密着状態にあると、屈曲作用による応力にICチップとアンテナとの接合部分が耐えきれず、断線するという問題がある。すなわち、インレイ1は、屈曲作用による応力がインレイ1に加わると、ICチップ12が割れるなどして破損したり、ICチップ12とアンテナ13を接着する電極12aが剥離・分離したりする場合がある(図13(a)および図13(b)参照)。また、インレイを硬質フィルムでラミネートしたり、接着剤で封止したりすると、生産工数が増えてしまい、材料が余分に必要となる等の問題がある。
特開2005−283992号公報 特開2003−296675号公報 特開2007−286213号公報
本発明は、以上のような諸問題に鑑みなされたもので、外部からの衝撃や引っ張りや折り曲げを受けても、ICチップが割れるなどして破損したり、ICチップとアンテナを接着する電極が剥離・分離したりすることがないRFIDリストバンドを提供することを課題とする。
また、本発明は、インレイを収納する収納部に余裕を持たせ、インレイが移動可能な自由度を確保したRFIDリストバンドを提供することを課題とする。
さらに、本発明は、手首や足首に装着されることにより手首や足首に沿うように湾曲するが、収納部に収納するインレイ自体に負荷のかからないRFIDリストバンドを提供することを課題とする。
さらに、本発明は、生産工程の手間を減らし、材料を削減可能なRFIDリストバンドを提供することを課題とする。
すなわち本発明は、気密な収納部を有する弾性ブロック部と、前記弾性ブロック部と連結されることで環状を構成する弾性バンド部と、前記収納部に収納される、ベース基材と前記ベース基材上のアンテナと前記アンテナに電気的に接続されたICチップとを有するインレイと、を備えるRFIDリストバンドであって、前記インレイは前記収納部の内壁に固定されず、かつ、前記収納部は前記インレイの占める体積よりも大きいことを特徴とするRFIDリストバンドである。
好ましくは、前記インレイと接する前記収納部の内壁の少なくとも一部は凹凸面で構成されている。
第二の発明は、気密な収納部を有する弾性ブロック部と、前記弾性ブロック部と連結されることで環状を構成する弾性バンド部と、前記収納部に収納される、ベース基材と前記ベース基材上のアンテナと前記アンテナに電気的に接続されたICチップとを有するインレイと、を備えるRFIDリストバンドであって、前記インレイの一部は前記収納部の内壁に固定され、かつ、前記収納部は前記インレイの占める体積よりも大きいことを特徴とするRFIDリストバンドである。
好ましくは、前記インレイは前記インレイの一部に形成する点留め部によって前記収納部の内壁に固定されている。
好ましくは、前記インレイの一部は前記収納部の内壁に形成された隆起部によって固定されている。
好ましくは、前記インレイは前記収納部の内壁に形成された少なくとも1つの装着溝によって嵌装されている。
好ましくは、前記インレイは貫通孔を有し、該貫通孔が前記収容部の内壁に形成された支柱に軸通されている。
好ましくは、前記インレイはフィルムによりラミネートされていない状態であっても良い。
好ましくは、前記弾性ブロック部と前記弾性バンド部とが異なる色を有しても良い。
好ましくは、前記弾性ブロック部と前記弾性バンド部とが異なる硬度を有しても良い。
好ましくは、前記弾性ブロック部と前記弾性バンド部とがシリコーン樹脂で構成されていることが望ましい。
本発明のRFIDリストバンドによれば、インレイに、外部からの衝撃や引っ張りおよび折り曲げによる応力を受けても、ICチップが割れるなどして破損したり、ICチップとアンテナを接着する電極が剥離・分離したりすることを防止できるので、耐久性が向上するとともに、安定した通信性能を得ることができる。
RFIDリストバンドの斜視図。 RFIDリストバンドの周方向に沿った断面図。 図3(a)はインレイの概略構成図。図3(b)はインレイのICチップ実装部の要部拡大断面図。 別態様のインレイのICチップ実装部の要部拡大断面図。 第1実施形態におけるRFIDリストバンドの要部拡大断面図。 RFIDリストバンドの製造工程を示す図。 第2実施形態におけるRFIDリストバンドの要部拡大断面図。 第3実施形態におけるRFIDリストバンドの要部拡大断面図。 第4実施形態におけるRFIDリストバンドの要部拡大断面図。 第5実施形態におけるRFIDリストバンドの要部拡大断面図。 第5実施形態の別の態様におけるRFIDリストバンドの要部拡大断面図。 図12(a)は第6実施形態の要部拡大断面図。図12(b)は第6実施形態の部分斜視図。 図13(a)はインレイのICチップ実装部の拡大図。図13(b)はインレイのICチップ実装部の破損状態を示す拡大図。
以下、本発明のRFIDリストバンドについて、図面を参照して説明する。本発明は以下の好ましい実施の形態により説明されるが、本発明の範囲を逸脱することなく、多くの手法により変更を行うことができ、本実施の形態以外の他の実施の形態を利用することができる。従って、本発明の範囲内における全ての変更が特許請求の範囲に含まれる。
図1は、RFIDリストバンドの斜視図である。図2は、RFIDリストバンドの周方向に沿った断面図である。
RFIDリストバンド30は、弾性ブロック部33と、この弾性ブロック部33の両端に連結して環状になる弾性バンド部34と、によって構成される。弾性ブロック部33は、内部にインレイ1を収納する収納部31が形成されている。
収納部31は、弾性ブロック部33または弾性バンド部34の一部で構成される複数の内壁36で囲まれることにより形成される気密な空間である。また、収納部31は、インレイ1の占める体積(嵩)より大きく形成されている。この収納部31の詳細は、後述する第1実施形態〜第6実施形態で説明する。
弾性ブロック部33および弾性バンド部34は、弾性部材で構成されているので、容易に延伸し、手首や足首等に快適にフィットすることが可能である。弾性部材を構成する材料としては、例えば、熱硬化性ウレタンゴム、熱硬化性シリコーンゴム等を用いることができる。その他には、スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、フッ素系熱可塑性エラストマー等の熱可塑性エラストマーを用いることができる。これらの中でも特に、耐候性、耐熱性、耐薬品性、柔軟性等に優れ、比誘電率の低い熱硬化性シリコーンゴムが好ましい。
また、弾性ブロック部33および弾性バンド部34は、その硬度を適宜選択することができる。例えば、弾性ブロック部33および弾性バンド部34の硬度を、同じにすることも、異ならせることもできる。弾性ブロック部33はゴム硬度を高くし、弾性バンド部34はゴム硬度を低くすることで、手首に取り付ける際、弾性バンド部34が伸縮しても弾性ブロック部33の伸縮率を少なく抑えることができる。
さらに、弾性ブロック部33および弾性バンド部34は、公知の無機顔料、有機顔料、染料などの着色剤を任意に含有することができる。例えば、弾性ブロック部33になる材料にカーボンブラックなどの黒色顔料を含有させ、弾性バンド部34になる材料に酸化チタン等の白色顔料を含有させると、弾性ブロック部33と弾性バンド部34とを見分けることができる。これにより、RFIDリストバンド30中でインレイ1を実装している弾性ブロック部33が容易に視認でき、インレイ1を実装している弾性ブロック部33をリーダライタ(不図示)に確実に近接させ、データを容易に読み取ることができる。
RFIDリストバンド30を医療用に用いる場合、弾性ブロック部33および弾性バンド部34に抗菌剤を含有させることにより、抗菌性を付与することができる。抗菌剤としては、シリカゲル銀、銀ゼオライト、リン酸カルシウム銀などの銀系抗菌剤、酸化亜鉛系抗菌剤、ベンゾイミダゾール系抗菌剤、トリアジン系抗菌剤、ピリチオン系抗菌剤、ニトリル系抗菌剤、有機ヨード系抗菌剤などを用いることができる。
次に、収納部31に収納されるインレイ1の構成について説明する。図3(a)は、RFIDリストバンドに内蔵されるインレイの概略構成図である。図3(b)は、インレイのICチップ実装部の要部拡大断面図である。尚、図3(a)および図3(b)は、図13(a)および図13(b)と同一の構成のため同一の符号を付している。
インレイ1は、リーダライタとの間で非接触通信ができる非接触IC回路であって、ベース基材11の片面または両面に、データを記憶するICチップ12と、このICチップ12に接続して情報の送受信を行うアンテナ13と、によって構成されている。アンテナ13は、ICチップ12の電極12aと電気的に接続されている。
尚、インレイ1は、ベース基材11自体が薄い材料であるため、波打っていたり、湾曲したりしていることが多い。
インレイ1は、例えば、UHF帯(300MHz〜3GHz(好ましくは860〜960MHz、さらに具体的には、433MHz、900MHz、915〜928MHz、950〜958MHz)やマイクロ波(1〜30GHz、具体的には2.45GHz)、HF帯(3MHz〜30MHz(好ましくは13.56MHz))あるいは135kHz以下等、その他、所定の周波数帯の電波および電磁的作用等により、アンテナ13を介してICチップ12に必要なデータの無線による読み取りおよび書き込み(データ通信)を行う。インレイ1は、それぞれの使用電波に応じてICチップ12およびアンテナ13の具体的構成を適正なものとしている。
インレイ1に使用されるベース基材11の材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート/イソフタレート共重合体などのポリエステル類、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリ4フッ化エチレン、エチレン−4フッ化エチレン共重合体等のポリフッ化エチレン系樹脂、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、エチレン/ビニルアルコール共重合体等のビニル系樹脂、三酢酸セルロース、セロハン等のセルロース系樹脂、ポリメタアクリル酸メチル、ポリメタアクリル酸エチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル等のアクリル系樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリイミド等の単体または混合物を用いることができ、絶縁性の有機材料であれば用いることができる。
アンテナ13は、例えば、銅箔、アルミニウム箔などの導電性箔からなる。ベース基材11上に銅箔、アルミニウム箔などの導電性箔を形成し、その導電性箔をエッチングすることにより導電性箔で構成されるアンテナ13を得ることができる。別の方法として、ベース基材11上に導電性インクを印刷することにより、導電性インクで構成されるアンテナ13を得ることができる。
尚、インレイ1の片面または両面をフィルムでラミネートしても良い。インレイ1をフィルムによるラミネートをしない場合、生産工程の手間を減らし、材料を削減することができる。
図4は、別態様のインレイ1のICチップ実装部の要部拡大断面図であり、インレイ1のICチップ6部分にポッティング加工により被覆部16を形成している。
被覆部16は、紫外線硬化型の樹脂やエポキシ樹脂などの熱反応硬化型あるいは二液混合反応硬化型の液状樹脂で被覆した後、これを硬化させたものである。その他、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂に、ガラス繊維、カーボン繊維、アラミド繊維、セラミック繊維(シリコンカーバイド、ボロン、アルミナ)、ウィスカー(Al、β−SiC、グラファイト、チタン酸カリウム、ポリオキシメチレン)等を含有するものを用いることができる。これらの中でも特に、ガラス繊維入りのエポキシ樹脂が好ましい。
この被覆部16により、ICチップ12およびICチップ12とアンテナ13とを接着する電極12aが保護できるので、耐衝撃性をさらに向上させることができる。
次に、図5〜図12を参照して、インレイ1を収納部31に配置させる態様について説明する。
(第1実施形態)
図5は、第1実施形態を示すRFIDリストバンドの要部拡大断面図である。インレイ1は、インレイ1の占める体積よりも大きい収納部31に収納されているが、いずれの内壁36にも固定されない状態で配置されている。たとえ、弾性ブロック部33に外部から衝撃を受けて、内部の収納部31が大きく変形したりねじれても、インレイ1は収納部31の内部で自由に移動可能で、直接的に応力が加わることがないので、ICチップ12が割れて破損したり、ICチップ12とアンテナ13とを接着する電極12aが剥離・分離するのを防止できる。また、収納部31は、気密性が保たれているため、インレイ1が浸水等によって通信不能になることがないため、耐久性の高いRFIDリストバンド30を形成することができる。
このRFIDリストバンド30は、以下のようにして作成する。
図6(a)に示すように、下金型(不図示)の凹部に、熱硬化性シリコーンゴムなどの弾性部材を配置し、上金型(不図示)を下金型に押し付け、加熱加圧することによって、挿入孔46を有する弾性ブロック部33が形成される(1次成形、半加硫状態)。
図6(b)に示すように、インレイ1は、弾性ブロック部33の挿入孔46に挿入される。
図6(c)に示すように、1次成形により形成された弾性ブロック部33の両端に、弾性バンド部34用の弾性部材を配置して加熱加圧することによって、弾性ブロック部33と弾性バンド部34とが溶着し、環状に形成される(2次成形、加硫状態)。この場合、弾性ブロック部33の貫通孔46を完全に塞ぐようにして弾性バンド部34が溶着されるので、弾性ブロック部33には密閉された収納部31が形成できる。
(第2実施形態)
図7は、第2実施形態を示すRFIDリストバンドの要部拡大断面図である。インレイ1は、収納部31のいずれの内壁36にも固定されない状態で配置されている。
第2実施形態では、インレイ1と接する収納部31の内壁36の少なくとも一部は凹凸面37で構成されている。収納部31の内壁36の一部を凹凸面37にすることによって、インレイ1と内壁36との接触面積が小さくなり、互いに密着していない状態になる。それにより、インレイ1と内壁36との間で生じる摩擦抵抗を軽減することができ、曲げ作用時に発生する層間における応力を緩和できる。従って、弾性ブロック部33が湾曲する場合であっても、収納部31内においてインレイ1の自由度が確保されているので、収納部31に配置されたインレイ1に負荷がかかることを防止できる。そして、ICチップ12とアンテナ13とを接着する電極12aが剥離・分離するのを防止することができる。
尚、凹凸面37のトップとボトムの差は0.1mm〜2.0mmであることが好ましい。0.1mm未満では凹凸面37として機能せず、2.0mmより大きいと、屈曲時に凹凸面37の凸部によってICチップ12とアンテナ13とを接着する電極12aが剥離・分離する場合がある。
(第3実施形態)
図8は、第3実施形態を示すRFIDリストバンドの要部拡大断面図である。第3実施形態では、インレイ1の一部に点留め部40を形成する。この点留め部40は、インレイ1のごく小さな部分である。この点留め部40は、加熱溶融圧着、ヒートシール、高周波ウェルダー融着、超音波ウェルダー融着などの公知の熱融着手段によって形成される。
このように、点留め部40によってインレイ1の一部を収納部31の内壁36に固定することで、収納部31内でインレイ1が動き回り過ぎない。たとえ、外部からの曲げや衝撃を受けても、収納部31の内部でインレイ1が移動可能な自由度を確保しているので、直接的に応力が加わることなく、ICチップ12の破損を防止できる。また、弾性バンド部33が伸縮したり、湾曲したりして、収納部31が大きく変形したりねじれても、収納部31の内壁36とインレイ1とは、別々な変形をするので、ICチップ12とアンテナ13とを接着する電極12aが剥離・分離するのを防止できる。
(第4実施形態)
図9は、第4実施形態を示すRFIDリストバンドの要部拡大断面図である。第4実施形態では、インレイ1の一部が収納部31の内壁36に形成された隆起部42に固定された状態でインレイ1が収納部31に配置されている。収納部31は、インレイ1の占める体積より大きい。インレイ1は、隆起部42を除き内壁36とは接触していない。
インレイ1の一部を隆起部42に接着する方法としては、加熱溶融圧着、ヒートシール、高周波ウェルダー融着、超音波ウェルダー融着などの公知の熱融着手段により容易に加工できる。その他の接着方法として、簡易的な耐熱性の両面テープ接着、ホットメルト溶着等を使用することができる。特に、耐熱性の両面テープを使用する方法が好ましい。
インレイ1は、その一部が隆起部42に固定されているので、収納部31の内部でインレイ1が移動可能な自由度を確保することができる。外部から衝撃で弾性ブロック部33の収納部31が変形したとしても、収納部31内に収納されているインレイ1は、直接的に影響を受けないので、ICチップ12とアンテナ13とを接着する電極12aが剥離・分離するのを防止することができる。
(第5実施形態)
図10は、第5実施形態を示すRFIDリストバンドの要部拡大断面図である。インレイ1は、その一端を収納部31の内壁36に形成された装着溝44に嵌装した状態で、収納部31に配置されている。
図11は、第5実施形態の別の態様のRFIDリストバンドの要部拡大断面図である。収納部31の対向する内壁36にそれぞれ形成された装着溝44にインレイ1の両端が嵌装された状態で、収納部31に配置されている。インレイ1の両端は、装着溝44に嵌装された状態となるが、収納部31はインレイ1の占める体積より大きいので、収納部31の内部でインレイ1が移動可能な自由度を確保することができる。外部から衝撃で弾性ブロック部33の収納部31が変形したとしても、収納部31内に収納されているインレイ1は、直接的に影響を受けないので、ICチップ12とアンテナ13とを接着する電極12aが剥離・分離するのを防止できる。
(第6実施形態)
図12(a)は第6実施形態を示すRFIDリストバンドの要部拡大断面図であり、図12(b)は第6実施形態を示すRFIDリストバンドの部分斜視図である。収納部31の内壁36の支柱38にインレイ1が固定された状態で配置されている。
第6実施形態では、内壁36に支柱38が形成されている。インレイ1のベース基材11には貫通孔18が形成されている。インレイ1の貫通孔18に収納部31の内壁36に形成された支柱38が挿入されている。支柱38がインレイ1の貫通孔18に挿入されることで、インレイ1は収納部31の内壁36に固定された状態となる。支柱38に軸通されるインレイ1の貫通孔18は、支柱38の径よりも若干大きいため、その範囲内であれば、上下左右に自由に動き回ることができるので、収納部31の内部でインレイ1が移動可能な自由度を確保することができる。その結果、ICチップ12とアンテナ13とを接着する電極12aが剥離・分離するのを防止できる。尚、図12(a)および図12(b)において支柱38は円柱形状であるが、この形状に限定されるものではない。
1 インレイ
11 ベース基材
12 ICチップ
12a 電極
13 アンテナ
16 被覆部
18 貫通孔
30 RFIDリストバンド
31 収納部
33 弾性ブロック部
34 弾性バンド部
36 内壁
37 凹凸面
38 支柱
40 点留め部
42 隆起部
44 装着溝
46 挿入孔

Claims (10)

  1. 弾性ブロック部と、
    前記弾性ブロック部と連結されることで環状を構成するとともに、前記弾性ブロック部内に気密な収納部を構成する弾性バンド部と、
    前記収納部に収納される、ベース基材と前記ベース基材上のアンテナと前記アンテナに
    電気的に接続されたICチップとを有するインレイと、を備えるRFIDリストバンドで
    あって、
    前記インレイと接する前記収納部の内壁の少なくとも一部は凹凸面で構成されており、
    前記インレイは前記収納部の内壁に固定されず、かつ、前記収納部は前記インレイの占
    める体積よりも大きいことを特徴とするRFIDリストバンド。
  2. 弾性ブロック部と、
    前記弾性ブロック部と連結されることで環状を構成するとともに、前記弾性ブロック部内に気密な収納部を構成する弾性バンド部と、
    前記収納部に収納される、ベース基材と前記ベース基材上のアンテナと前記アンテナに
    電気的に接続されたICチップとを有するインレイと、を備えるRFIDリストバンドで
    あって、
    前記インレイの一部は前記収納部の内壁に固定され、かつ、前記収納部は前記インレイ
    の占める体積よりも大きいことを特徴とするRFIDリストバンド。
  3. 前記インレイは前記インレイの一部に形成する点留め部によって前記収納部の内壁に固
    定されていることを特徴とする請求項記載のRFIDリストバンド。
  4. 前記インレイの一部は前記収納部の内壁に形成された隆起部によって固定されているこ
    とを特徴とする請求項記載のRFIDリストバンド。
  5. 前記インレイは前記収納部の内壁に形成された少なくとも1つの装着溝によって嵌装さ
    れていることを特徴とする請求項記載のRFIDリストバンド。
  6. 前記インレイは貫通孔を有し、該貫通孔が前記収容部の内壁に形成された支柱に軸通さ
    れていることを特徴とする請求項記載のRFIDリストバンド。
  7. 前記インレイはフィルムによりラミネートされていない状態であることを特徴とする請
    求項1乃至6のいずれかに記載のRFIDリストバンド。
  8. 前記弾性ブロック部と前記弾性バンド部とが異なる色を有することを特徴とする請求項
    1乃至7のいずれかに記載のRFIDリストバンド。
  9. 前記弾性ブロック部と前記弾性バンド部とが異なる硬度を有することを特徴とする請求
    1乃至8のいずれかに記載のRFIDリストバンド。
  10. 前記弾性ブロック部と前記弾性バンド部とがシリコーン樹脂で構成されていることを特
    徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載のRFIDリストバンド。
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