JP5901145B2 - 塔状構造物 - Google Patents

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Description

本発明は、塔状構造物に関する。
放送用タワーや風力発電用風車の支持タワー等のような比較的背の高い塔状構造物においては、鋼製の塔状構造物が多く用いられているが、鉄筋コンクリート製の塔状構造物も提案されている。
鉄筋コンクリート製の塔状構造物では、地震や風等によって大きな曲げモーメントが作用した場合に、この曲げモーメントに起因して引張応力が発生する部分にコンクリートのひび割れが生じることが危惧される。このようなコンクリートのひび割れを抑制する対策としては、塔状構造物を形成するコンクリートに鉛直方向のプレストレスを導入する方法が効果的とされている。
例えば、特許文献1には、筒状に形成された複数のプレキャストセグメントを鉛直方向に積み重ねると共に、プレキャストセグメント相互間にプレストレスを導入するための複数のPC鋼材を、タワー本体の内部空間に外ケーブル構造を構成するようにして配置するタワーが提案されている(特許文献1を参照)。
特開2005−180082号公報
ここで、搭状構造物は、下部側ほど曲げモーメントに起因する引張応力が大きいので、下部側ほど大きなプレストレスが必要とされている。
本発明は、上記の事実を鑑み、塔状構造物の下部側が必要とするプレストレスを効果的に導入することが課題である。
請求項1の発明は、基礎上に複数の筒体を積み上げて構成された中空の塔状構造体と、上段の前記筒体の上端部と前記基礎とに定着され、前記塔状構造体の内側に配置された一つ又は複数の第一の緊張材と、前記上段よりも下側に積み上げられた下段の前記筒体の上端部と前記基礎とに定着にされ、前記塔状構造体の内側に配置された一つ又は複数の第二の緊張材と、を備え、前記第一の緊張材は、上段の前記筒体内部を挿通すると共に、前記筒体内部から出ると、前記第一の緊張材の振動防止のために減衰手段で壁面に固定されることなく、前記塔状構造体の中空部を通って配置され、前記基礎に定着されている。
請求項1の発明では、第一の緊張材は、塔状構造体における上段の筒体の下部側に上下方向にプレストレスを導入する。第二の緊張材は、塔状構造体における上段よりも下側に配置された下段の筒体の下部側に上下方向にプレストレスを導入する。
よって、筒状構造体における上段の筒体と下段の筒体との間は第一の緊張材のみによって上下方向にプレストレスが導入されるが、塔状構造体における下段の筒体の下部側は第一の緊張材と第二の緊張材との両方によって上下方向にプレストレスが導入される。よって、塔状構造物の下段の筒体の下部側が必要とするプレストレスが、効果的に導入される。
また、塔状構造体における下段の筒体の下部側は、曲げモーメントに対する抵抗モーメントが増大する。
また、第一の緊張材及び第二の緊張材は、塔状構造体の内側に配置されているので、塔状構造体の外側に配置する場合と比較して、例えば、環境劣化が抑制される。また、第一の緊張材が塔状構造体の中空部を通って配置されているので、塔状構造体の壁内部に配置されていると構成と比較し、例えば、目視点検が容易、グラウト等の充填材が不要、再緊張が容易等のメリットがある。
請求項2の発明は、前記塔状構造体は、上部側ほどの水平断面の外形が小さい前記筒体で構成されている。
請求項2の発明では、塔状構造体は、上部側ほど水平断面の外形が小さい筒体で構成されている。よって、例えば、外周面が円錐形状を基調とした連続形状の塔状構造体よりも施工性が向上する。
請求項3の発明は、外形が異なる上下の前記筒体の間には、リング部材が配置され、前記第二の緊張材の一端部は、前記リング部材の上端部に定着されている。
請求項3の発明では、外形の小さい上側の筒体のプレストレスが、リング部材を介して、外形の大きい下側の筒体確実に伝達される。
以上説明したように本発明によれば、塔状構造物の下部側が必要とするプレストレスを効果的に導入することができる。
本発明の一実施形態に係る塔状構造物を示す立面図である。 図1の塔状構造物を構成する塔状構造体を示す垂直断面図である。 PC鋼線を挿通する前の状態の塔状構造体を上方から見た平面図である。 第一変形例の塔状構造体の要部を示す垂直断面図である。 第二変形例の塔状構造体を示す立面図である。 第二変形例の塔状構造体の他の例を示す立面図である。 第三変形例の塔状構造体を示す図2に対応する垂直断面図である。 第四変形例の塔状構造体を示す図2に対応する垂直断面図である。 第四変形例の塔状構造体を示す図3に対応するPC鋼線を挿通する前の状態の平面図である。 第五変形例の塔状構造体を示す図2に対応する垂直断面図である。 他の例の塔状構造体を示す図3に対応するPC鋼線を挿通する前の状態の平面図である。 PC鋼線を螺旋状に巻いた構成を説明する説明図であり、(A)はプレキャストコンクリートユニットが円筒形状の場合を示し、(B)はプレキャストコンクリートユニットが円錐台形状の場合を示す図である。
<一実施形態>
図1〜図3を用いて、本発明の一実施形態に係る塔状構造物について説明する。
図1の立面図に示すように、本実施形態の塔状構造物10は、直立する鉄筋コンクリート製の塔状構造体100の上にブレード12及びナセル14を備える風車18が設けられた風力発電用タワーとされている。
図1及び図2に示すように、塔状構造体100は、地盤20に基礎杭52を介して支持された基礎50上に構築されている。塔状構造体100は、複数のプレキャストコンクリートユニット110A,110B,110Cが積み上げて構成されている。なお、本実施形態では、プレキャストコンクリートユニット110を下からアルファベット順に符号の後にA,B、C・・・を付して区別する。更に、各プレキャストコンクリートユニット110A,110B,110Cに形成された部位やこれらに設けられた部材等も同様に符号の後にA、B,Cを付して区別する。但し、区別する必要がない場合は、A,B,Cを省略することがある。また、以降、平面視における塔状構造体の中心に向かう側(方向)を内側とする。
図2及び図3に示すように、本実施形態では、各プレキャストコンクリートユニット110は、一定の壁厚を有する円筒形状の筒体とされている。よって、塔状構造体100の内側には、中空部102が形成されている。また、各プレキャストコンクリートユニット110は、上側ほど外径が小さくなっている。つまり、塔状構造体100の外壁119及び内壁118は、階段状とされ、段差が形成されている。
なお、平面視において、上段のプレストレスコンクリートユニット110Cの下端部116Cの外側部分と中段のプレストレスコンクリートユニット110Bの上端部114Bの内側部分とが重なっている(ラップしている)。同様に、平面視において、中段のプレストレスコンクリートユニット110Bの下端部116Bの外側部分と下段のプレストレスコンクリートユニット110Aの上端部114Aの内側部分とが重なっている(ラップしている)。
各プレキャストコンクリートユニット110には、上下方向に貫通するシース管112が埋設されている。各シース管112は、各プレキャストコンクリートユニット110の上端部114と下端部116とに開口している。また、シース管112は、周方向に所定の間隔をあけて複数埋設されている。
上段のプレキャストコンクリートユニット110Cのシース管112Cは、中段のプレキャストコンクリートユニット110Bの内壁118Bよりも内側に開口している。中段のプレキャストコンクリートユニット110Bのシース管112Bは、上段のプレキャストコンクリートユニット110Cの外壁119Cよりも外側に開口し、下段のプレキャストコンクリートユニット110Aの内壁118Aよりも内側に開口している。下段のプレキャストコンクリートユニット110Aのシース管112Aは、中段のプレキャストコンクリートユニット110Bの外壁119Bよりも外側に開口している。
図2に示すように、各プレキャストコンクリートユニット110に埋設された各シース管112には、緊張材の一例としてのPC鋼線150が挿通されている。
PC鋼線150Cは、上端部152Cが上段のプレキャストコンクリートユニット110Cの上端部114Cに定着されると共に、シース管112Cから出たPC鋼線150Cは、塔状構造体100の中空部102を通り、下端部154Cが基礎50に定着されている。
PC鋼線150Bは、上端部152Bが中段のプレキャストコンクリートユニット110Bの上端部114Bに定着されると共に、シース管112Bから出たPC鋼線150Bは塔状構造体100の中空部102を通り、下端部154Bが基礎50に定着されている。
PC鋼線150Aは、上端部152Aが下段のプレキャストコンクリートユニット110Aの上端部114Aに定着されると共に、下端部154Aが基礎50に定着されている。
言い換えると、PC鋼線150AはPC鋼線150Bよりも外側に配置され、PC鋼線150BはPC鋼線150Cよりも外側に配置されている。つまり、PC鋼線150A、150B、150Cは径方向にずれて配置されている。
これらPC鋼線150には、緊張ジャッキ(不図示)等によって緊張力が加えられている。そして、PC鋼線150に緊張力が加えられた状態が維持されるように、定着具56によって両端部が定着されている。
このように緊張力が付与されたPC鋼線150によって、各プレキャストコンクリートユニット110及び塔状構造体100全体に上下方向にプレストレスが導入される。また、導入されたプレストレスによって各プレキャストコンクリートユニット110同士が圧着接合されることによって、各プレキャストコンクリートユニット110が一体化され、塔状構造体100が構築される。
なお、プレストレスが導入され圧着接合され一体化する前の各プレキャストコンクリートユニット110を積み上げただけの状態において、各プレキャストコンクリートユニット110の脱落やずれ等を防止するために、各プレキャストコンクリートユニット100の上端部114と下端部116とに、凸部(図示略)及びこの凸部が挿入する凹部(図示略)を設けてもよい。
[作用及び効果]
つぎに本実施形態の作用及び効果について説明する。
PC鋼線150Aは、塔状構造体100における下段のプレキャストコンクリートユニット110Aの下側にプレストレスを導入する。PC鋼線150Bは、塔状構造体100における中段のプレキャストコンクリートユニット110Bの下側全体にプレストレスを導入する。PC鋼線150Cは、塔状構造体100における上段のプレキャストコンクリートユニット110Cの下側全体にプレストレスを導入する。
よって、上段のプレキャストコンクリートユニット110CはPC鋼線150Cによってのみプレストレスが導入され、中段のプレキャストコンクリートユニット110BはPC鋼線150CとPC鋼線150Bと両方によってプレストレスが導入され、下段のプレキャストコンクリートユニット110Aは、PC鋼線150C、PC鋼線150B、及び
PC鋼線150Aの三つによってプレストレスが導入される。
別の観点から説明すると、上段のプレキャストコンクリートユニット110Cに導入したプレストレスが、これよりも下側に配置されたプレキャストコンクリートユニット110B,110Aにも導入されると共に、中段のプレキャストコンクリートユニット110Bに導入したプレストレスが、これよりも下側に配置されたプレキャストコンクリートユニット110Aにも導入される。
つまり、導入されたプレストレスの大きさは、
下段のプレキャストコンクリートユニット110A>中段のプレキャストコンクリートユニット110B>上段のプレキャストコンクリートユニット110C
となる。
したがって、塔状構造体100に導入されるプレストレスは、下側に配置されたプレキャストコンクリートユニット110ほど大きくなる。
なお、各プレストレスコンクリートユニット110同士が重なった部分(ラップ部分)を介して下側にプレストレスが伝達される。
ここで、搭状構造体は、地面からのキャンチレバーとなるので、塔状構造体の下側部分は、上側部分よりも地震や風等によって作用する曲げモーメントが大きくなる。一方、上側部分においてはモーメントが卓越せず、せん断力により部材断面が決まることが多い。よって、塔状構造体は、下側ほど必要とされる上下方向のプレストレスが大きいとされている。
本実施形態では、上述したように、塔状構造体100の下側部分は上側部分よりもPC鋼線150によって導入されるプレストレスが大きくなる。
よって、塔状構造体100の下側部分、すなわち下段のプレキャストコンクリートユニット110Aが必要とするプレストレスを、例えば塔状構造体100全体に付与することなく効果的に導入される。また、塔状構造体100における下段のプレキャストコンクリートユニット110Aの曲げモーメントに対する抵抗モーメントが増大する。言い換えると、下段のプレキャストコンクリートユニット110Aの曲げ引張応力が効果的に低減され、その結果、下段のプレキャストコンクリートユニット110Aの曲げ引張破壊に対する耐力が効果的に向上する。
また、各PC鋼線150は、塔状構造体100の内側に配置されているので、塔状構造体100の外側に露出して配置された場合と比較して、例えば、風雨などのよる環境劣化が抑制される。
また、PC鋼線150B,150Cは、途中から塔状構造体100の中空部102を通って配置されて露出しているので、PC鋼線150B,150C全体が塔状構造体100の壁内に埋設されている構成と比較し、例えば、目視点検が容易、グラウト等の充填材が不要、再緊張する際の施工が容易等といったメリットがある。
また、塔状構造体100を構成する各プレキャストコンクリートユニット110は、上部側ほど水平断面の外形が小さい、つまり、外径が小さい筒体で構成され、塔状構造体100の外壁119及び内壁118は、階段状とされ段差が形成されている。そして、この段差を利用して、PC鋼線150上端部152をプレキャストコンクリートユニット110の上端部114に定着すると共に、下端部116から出て中空部102を通るように配置される。よって、例えば、外周面が円錐形状を基調とした段差のない連続形状の塔状構造体よりも施工性が向上する。
<変形例>
次に本実施形態の変形例について説明する。
[第一変形例]
図4に示す第一変形例では、中段のプレキャストコンクリートユニット100Bと下段のプレキャストコンクリートユニット100Aとの間にリング部材180が配置されている。
リング部材180は、外径が下段のプレストレスコンクリートユニット110Aの外壁119Aと略同じとされている。また、内径が中段のプレストレスコンクリートユニット110Bの内壁118Bと略同じとされている。PC鋼線150Aは、上端部152Aがリング部材180の上端部182に定着されている。
第一変形例では、中段のプレキャストコンクリートユニット100Bのプレストレスが、リング部材180を介して、下段のプレキャストコンクリートユニット100Aに伝達される。したがって、リング部材180がない場合よりも、中段のプレキャストコンクリートユニット100Bのプレストレスが、下段のプレキャストコンクリートユニット100Aにより確実に伝達される。
リング部材180は、プレストレスを確実に伝達することができる剛性や強度を有した構造や材質であればよい。例えば、鋼製やPCA製等であってもよい。
なお、リング部材180は、外径が中段のプレストレスコンクリートユニット110Bの外壁119Bよりも大きく、内径が下段のプレストレスコンクリートユニット110Aの内壁118Bよりも大きければよい。
別の観点から説明すると、平面視において、中段のプレストレスコンクリートユニット110Bと下段のプレストレスコンクリートユニット110Aとが重なった部分(ラップ部分)よりもリング部材180の壁厚が大きければよい。
なお、本変形例では、大きなプレストレスが伝達される中段のプレキャストコンクリートユニット100Bと下段のプレキャストコンクリートユニット100Aとの間にリング部材180が配置されていたが、これに限定されない。中段のプレキャストコンクリートユニット100Bと上段のプレキャストコンクリートユニット100Cとの間に、同様の構成のリング部材180が配置されていてもよい。
また、リング部材180がない場合は、プレストレスコンクリートユニット110同士が重なった部分(ラップ部分)を大きくする等して、プレストレスが十分に伝達されるようにすることが望ましい。
[第二変形例]
図5に示す第二変形例では、複数の円筒状のプレキャストコンクリート部材111が積層され、各プレキャストコンクリート部材111同士が接合されることよって、各プレキャストコンクリートユニット110が構成されている。
各プレキャストコンクリート部材111同士の接合はどのような方法であってもよい。例えば、各プレキャストコンクリート部材111同士をPC鋼線などの緊張材でプレストレスを付与して接合する圧着接合であってもよい。
また、図6に示すように、一部が円錐台形状のプレキャストコンクリート部材113で構成されていてもよい。
[第三変形例]
図7に示す第三変形例では、塔状構造体105は、円錐台形状の各プレストレスコンクリートユニット120A,120B,120Cが積層され接合されることによって構成され、全体の形状が円錐台形状とされている。
各プレキャストコンクリートユニット120には、上下方向に貫通するシース管112が埋設されている。また、シース管112は、周方向に所定の間隔をあけて複数埋設されている。また、各シース管112は、各プレキャストコンクリートユニット120の上端部124と内壁128とに開口している。各プレキャストコンクリートユニット120に埋設された各シース管112には、PC鋼線150が挿通されている。
各PC鋼線150は、上端部152が各プレキャストコンクリートユニット120の上端部124に定着され、下端部154が基礎50に定着されている。各PC鋼線150には、緊張ジャッキ(不図示)等によって緊張力が加えられ、定着具56によって両端部が定着されている。
[第四変形例]
図8及び図9に示す第四変形例では、一定の壁厚を有する円筒形状のプレストレスコンクリートユニット130A,130B,130Cが積層され接合されることによって構成され、全体の形状が円筒形状の塔状構造体107とされている。
また、各プレキャストコンクリートユニット130の外径は同じとされているが、上側ほど、壁厚が薄くなっている。つまり、上側ほど、内径が大きくなっている。
各プレキャストコンクリートユニット130には、上下方向に貫通するシース管132が埋設されている。また、シース管132は、周方向に所定の間隔をあけて複数埋設されている。
シース管132Cは、上段のプレキャストコンクリートユニット130Cの上端部134Cに開口し、プレキャストコンクリートユニット130C,130B,130Aを上下方向に貫通し、下段のプレキャストコンクリートユニット130Aの下端部136Aに開口する。
シース管132Bは、シース管132Cの外側に配置され、中段のプレキャストコンクリートユニット130Bの上端部134Bに開口し、プレキャストコンクリートユニット130B,130Aを上下方向に貫通し、下段のプレキャストコンクリートユニット130Aの下端部136Aに開口する。
シース管132Aは、シース管132Bの外側に配置され、下段のプレキャストコンクリートユニット130Aの上端部134Aに開口し、プレキャストコンクリートユニット130Aを上下方向に貫通し、下端部136Aに開口する。
各シース管132には、PC鋼線150が挿通されている。各PC鋼線150は、上端部152が各プレキャストコンクリートユニット130の上端部134に定着されると共に、下端部154が基礎50に定着されている。各PC鋼線150には、緊張ジャッキ(不図示)等によって緊張力が加えられ、定着具56によって両端部が定着されている。
[第五変形例]
図10に示す第五変形例では、一定の壁厚を有する円筒形状のプレストレスコンクリートユニット140A,140B,140Cが積層され接合されることによって構成され、全体の形状が円筒形状の塔状構造体109とされている。また、各プレキャストコンクリートユニット140の外径及び内径共に同じ大きさとされている。
各プレキャストコンクリートユニット140には、上下方向斜め内側に貫通するシース管142が埋設されている。また、シース管142は、周方向に所定の間隔をあけて複数埋設されている。
各シース管140は、各プレキャストコンクリートユニット140の上端部144に開口し、各プレキャストコンクリートユニット140内壁148に開口する。
各PC鋼線150は、上下方向斜め内側方向に配置され、上端部152が各プレキャストコンクリートユニット140の上端部144に定着されると共に、シース管142から出たPC鋼線150は塔状構造体119の中空部102を通り下端部154が基礎50に定着されている。各PC鋼線150には、緊張ジャッキ(不図示)等によって緊張力が加えられ、定着具56によって両端部が定着されている。
<その他>
尚、本発明は上記実施形態及び各変形例に限定されない。また、実施形態及び各変形例を組み合わせて用いてもよい。更に、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
例えば、上記実施形態及び各変形例では、塔状構造体は三つのプレキャストコンクリートユニットが積み上げられて構成されていたが、これに限定されない。二つのプレキャストコンクリートユニットが積み上げられて構成されていてもよいし、四つ以上のプレキャストコンクリートユニットが積み上げられて構成されていてもよい。
また、上記実施形態及び各変形例では、上下方向にプレストレスを導入したが、周方向に別途、PC鋼線などの緊張材でプレストレスを導入してもよい。
更に、図12(A)及び図12(B)に示すように、螺旋状にPC鋼線150を配置することで、上下方向と周方向とにプレストレスを導入するようにしてもよい。なお、図12(A)に示すように、円筒形状のプレキャストコンクリートユニットの場合には、螺旋状に配置したPC鋼線150は、展開図としては直線になるため、施工上のメリット等が大きく好適とされる。
また、上記本実施形態及び各変形例では、各プレキャストコンクリートユニットは、円筒形状又は円錐台形状、つまり水平断面は、円形状であったが、これに限定されない。水平断面が楕円形状であってもよいし、四角形状や六角形状等の角筒形状であってもよい。
上記実施形態及び変形例では、緊張材はPC鋼線としたが、これに限定されない。PC鋼より線やPC鋼棒であってもよい。なお、PC鋼線などのPC鋼材を用いることが好ましいが、緊張力を確実に加えられれば(プレストレスを導入可能であれば)、PC鋼材以外の緊張材であってもよい。例えば、炭素繊維やビニロン繊維などの繊維材料であってもよい。また、複数の緊張材を継ぎ手等によって接続して一本の緊張材としてもよい。
また、上記実施形態及び各変形例では、塔状構造体(プレキャストコンクリートユニット)は鉄筋コンクリートで構成されていたが、これに限定されない。例えば、無筋の繊維補強コンクリートで構成されてもよい。更に、コンクリート以外で構成されていてもよい。例えば、木材、樹脂、金属などの材料で構成されていてもよい。或いは、これらが複合された構成であってもよい。また、例えば、プレキャストコンクリートからなる筒体と、金属からなる筒体と、が交互に積層されていてもよい。
また、上記実施形態及び各変形例では、塔状構造物である風力発電用タワーは、地盤上に構築されていたが、これに限定されない。例えば、海上に設置されていてもよい
また、風力発電用タワー以外の塔状構造物にも本発明を適用することができる。例えば、煙突、送電線塔、飛行場の管制塔、テレビ塔等の他の塔状構造物に本発明を適用することができる。更に所謂塔以外の構造物、例えば、柱、橋脚などにも本発明を適用することができる。つまり、「直立する塔状構造体」を用いた塔状構造物全般に本発明を適用することができる。
なお、上記実施形態及び各変形例では、PC鋼線150Cは第一の緊張材に相当し、PC鋼線150Aは第二の緊張材に相当する。なお、PC鋼線150Bは、PC鋼線150Cに対しては第二の緊張材に相当し、PC鋼線150Aに対しては第一の緊張材に相当する。
また、図11に示すように、プレストレスコンクリートユニット140A,140B,140Cが積層された全体の形状が円筒形状の塔状構造体115において、第四変形例(図9参考)と同様に対応するプレストレスコンクリートユニット140A,140B,140Cの上端部に開口するシース管132A,132B,132Cが、周方向に所定の間隔をあけて、周方向にずれて複数埋設されていてもよい。つまり、PC鋼線150A,150B,150Cが、周方向にずれて配置されていてもよい。
10 塔状構造物
50 基礎
100 塔状構造体
102 中空部
105 塔状構造体
107 塔状構造体
109 塔状構造体
110 プレキャストコンクリートユニット(筒体)
114 上端部(筒体の上端部)
115 塔状構造体
120 プレストレスコンクリートユニット(筒体)
124 上端部(筒体の上端部)
130 プレキャストコンクリートユニット(筒体)
134 上端部(筒体の上端部)
140 プレストレスコンクリートユニット(筒体)
144 上端部(筒体の上端部)
150A PC鋼線(第二の緊張材)
150B PC鋼線(第一の緊張材、第二の緊張材)
150C PC鋼線(第一の緊張材)
180 リング部材
182 上端部(リング部材の上端部)

Claims (3)

  1. 基礎上に複数の筒体を積み上げて構成された中空の塔状構造体と、
    上段の前記筒体の上端部と前記基礎とに定着され、前記塔状構造体の内側に配置された一つ又は複数の第一の緊張材と、
    前記上段よりも下側に積み上げられた下段の前記筒体の上端部と前記基礎とに定着にされ、前記塔状構造体の内側に配置された一つ又は複数の第二の緊張材と、
    を備え、
    前記第一の緊張材は、上段の前記筒体内部を挿通すると共に、前記筒体内部から出ると、前記第一の緊張材の振動防止のために減衰手段で内壁に固定されることなく、前記塔状構造体の中空部を通って配置され、前記基礎に定着されている塔状構造物。
  2. 前記塔状構造体は、上部側ほどの水平断面の外形が小さい前記筒体で構成されている、
    請求項1に記載の塔状構造物。
  3. 外形が異なる上下の前記筒体の間には、リング部材が配置され、
    前記第二の緊張材の一端部は、前記リング部材の上端部に定着されている、
    請求項2に記載の塔状構造物。
JP2011117008A 2011-05-25 2011-05-25 塔状構造物 Expired - Fee Related JP5901145B2 (ja)

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