JP6638141B2 - 塔状構造物の基礎構造 - Google Patents

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Description

この発明は、地上に建設される支柱やタワー、モニュメント等のように上空の高位置まで構築する塔状構造物の基礎構造であって、特にプレストレスを導入するアンボンドアンカーを用いた基礎構造に関する。
地上に建設される塔状構造物として、各種のタワーやモニュメント、煙突等、種々のものがあり、その一つとして風力発電用の風車の支柱である風車用タワーがある。タワーの頂上部には、複数枚のプロペラ翼(ブレード)を備え、この風車の回転により発電する発電機、風車の指向方向を風上に合わせる回転機構等の重量物となるナセルが設置されている。また、安定して発電効率を高めるためには、安定した風を受けることが必要となり、極力高位置に頂上部を位置させることが望ましい。すなわち、風車タワーでは、極力高位置まで頂上部を伸長させて、頂上部に重量物を支持する必要がある。
塔状構造物では、上空の風が作用することにより水平方向の大きな荷重を受けることになる。このため、塔状構造物の基礎部分には曲げモーメントが転倒モーメントとして作用する。特に、風車用タワーでは、水平方向の荷重以外に、風車のブレードの回転や前記回転機構による風車の向きの変更等、さらにはそれら多様な荷重の組み合わせにより、複雑な荷重が繰り返し作用することになり、風車用タワーを転倒させるおそれがある。また、日本では地震荷重による転倒モーメントも大きいため、風による荷重に加えて地震にも対応できる基礎構造が望まれている。
高層建物や塔状建造物の基礎構造を提案するものとして、例えば、特許文献1に開示された地盤アンカー兼用杭工法や、特許文献2に開示された風力発電タワー、特許文献3に開示された風車タワーのアンカーフレームがある。また、特許文献4には、基礎コンクリートの寸法を過大にすることなく、アンカーボルトの定着耐力を確保することができる鉄骨柱脚として、鉄骨柱の下端に接合された柱脚金物を、基礎コンクリート中に埋設されたアンカーボルトとナットによって基礎コンクリート上に固定してなる鉄骨柱脚が開示されている。
また、本願出願人は、支柱やタワー等の塔状構造物の基礎構造であって、プレストレスを導入するアンボンドアンカーを用いて固定する柱脚部を有する基礎構造において、コンクリートのひび割れの発生を極力抑制する塔状構造物の基礎構造を提案した(特許文献5参照)。この特許文献5に開示された基礎構造は、頂上部が上空の高位置まで伸長して、該頂上部及び柱脚部に作用する外力により、少なくとも転倒モーメント及び水平力等が作用する塔状構造物の基礎構造において、前記塔状構造物の柱脚部を固定する、プレストレスを導入するアンボンドアンカーと、前記アンボンドアンカーと平行な方向に配した縦筋と、前記縦筋のそれぞれに接合させて、該縦筋の長手方向に適宜間隔で配した円周をなすフープ筋と、前記アンボンドアンカーと前記縦筋とに交差する方向に配した放射状水平筋とからなり、前記アンボンドアンカーと縦筋、円周のフープ筋、放射状水平筋に対してコンクリートを打ち込みコンクリート基礎部を形成してある構造とされたものである。
また、非特許文献1の中で、フーチング基礎の立ち上がり部(ペデスタル)の柱状鉄筋の設計方法が述べられており、アンカーボルトの設計については、ボルト下端部にナットなどにて接合される接続部材(アンカーリング)によって引き起こされる各種応力が、コンクリートの許容値およびアンカーリング部材そのものの許容値を満足されるかどうかと、アンカーボルト表面のコンクリートとの付着が許容値を満足しているかどうかを検討するようになっている。
さらに、非特許文献2においては、頭付きアンカーボルトのコーン状破壊により決まる許容引き抜き力とアンカーボルト部材そのものの許容値の小さい方で設計することとしている。
特公平5−59219号公報 特開2002−122066号公報 特開2004−278400号公報 特開平5−25832号公報 特許第4242445号公報
煙突構造設計施工指針(日本建築センター) 各種合成構造設計指針(日本建築学会)
特許文献1に開示された杭工法による支持建造物は、主として建物であり、風や地震等による水平力によって転倒モーメントを受けることで建物に生じる浮力に抵抗するものであって、風車用タワーのように複雑な転倒モーメントが生じる場合には信頼性を確保できないおそれがある。また、特許文献2に開示された風力発電タワーでは、中空筒体を積重して形成したタワー本体と、横断面がT字形のプレストレストコンクリート補強部材を前記タワー本体の基底部側の外周に沿って設け、前記補強部材を基礎及びタワー本体に結合固着した構造である。また、特許文献3に開示されたアンカーフレームは、上下一対のリング状のアンカープレートと、該上下一対のアンカープレートを一定間隔を置いて接続する複数本の接続部材と、該接続部材間に配置された複数本のアンカーボルトと、前記上下一対のアンカープレートを基礎上で所定の高さに位置させるために下部アンカープレートの下面に接続された複数本の支柱からなり、前記接続部材と前記支柱を鋼管で構成したものである。
前記特許文献2や特許文献3に開示された基礎構造では、基礎部材の中央部に突出させた基礎台座部であるペデスタルを形成し、このペデスタルにタワーを定着させた構造であり、前記接続部材とアンカーボルト、支柱とから構成されている。しかし、打ち込まれたコンクリートとアンカーボルトとは付着力で接合されるため、転倒モーメントが載荷してこの付着が切れた場合、コンクリートにひび割れを生じ、さらにコンクリートの許容応力度を超えた場合にはコンクリートを破損してしまうおそれがある。このため、基礎はアンカーボルトとコンクリートとの付着を有さない形式とし、荷重の伝達メカニズムを変えることにより、コンクリートの負担を軽減させるアンボンドアンカーを用いた構造とすることが望ましい。
また、特許文献4に開示された鉄骨柱脚では、コンクリートに水平方向に発生する荷重に対しては、この発明に係る寸法条件を満たすことにより鉄筋にアンカーボルトの引張力が伝達されて、コーン状破壊を抑止して基礎の寸法を小さくできるものとされている。しかし、コンクリート基礎の破壊メカニズムは、コーン状破壊によるもののみでなく、特に、風力発電用のタワーでは、前述したように、タワー頂部に重量物が設置されることもあって、コーン状破壊以外の破壊メカニズムが作用すると考えられる。したがって、特許文献4に記載された発明では、風車タワーのように頂上部が上空の高位置まで伸長した塔状構造物の基礎構造としては、十分な耐久力を備えることができないおそれがあり、特に風力発電用のタワーにおける破壊メカニズムは、特許文献4に記載された鉄骨柱脚で問題とされているコーン状破壊のみでは十分に耐力を確保できるものではないといえる。
また、非特許文献5及び非特許文献6に開示されているように、従前の塔状構造物の基礎構造は、前記指針等を参考としてコンクリートに付着したアンカーボルトおよびその下端部にナットなどにて接合される接続部材(アンカーリング)が、フーチング基礎の立ち上がり部(ペデスタル)に配置され、上部構造から受ける転倒モーメントを柱状の構造により抵抗することを基本として設計されている。
煙突などに代表される塔状構造物(タワー)の支持構造物は、基礎部材の中央部に突出させた基礎台座部であるペデスタルを形成し、このペデスタルにタワーを定着させた構造であり、定着部は打設されたコンクリートの中で前記アンカーボルトと接続部材(アンカーリング)とから構成されている。また、コンクリートとアンカーボルトは付着して接合していることを前提に設計されており、転倒モーメントが載荷されるとアンカーボルト横に配置した縦方向の鉄筋にコンクリートを介して引張力を伝える。
一方、風車用タワーなどは、上部構造物の固有周期を、脚部を固定にすることで決定できる。この完全固定あるいはこれに近い状態にしたい場合には、アンボンドアンカーを用い、コンクリート打ち込み後にアンカーボルトに緊張力(プレストレス)を与えた構造とすることが考えられる。また、風車のような回転機により、常時荷重変動を受ける基礎ボルトに疲労破壊を起こさせない目的でボルトにプレストレスを入れることがある。
アンボンドアンカーを用いてプレストレスを加えると、アンボンドアンカー周りのコンクリートに、該アンボンドアンカーの下端定着部(アンカーリング)より下の鉛直方向と、アンボンドアンカーの交差方向(水平方向)に引張荷重が作用することになるため、プレストレスを加えないコンクリートとの付着に期待するアンカーボルトとは異なる応力状態が発生することになり、プレストレス導入時に必要な鉄筋が不足していると、プレストレス導入直後および塔状構造物へ通常の荷重下であってもコンクリートにひび割れが生じ、そのひび割れが進行するとアンボンドアンカーに沿ってコンクリートが破断するおそれがある。また、この構造により脚部の転倒モーメントに対して抵抗する構造は、前記アンカーボルト横に平行に配置した縦方向の鉄筋にコンクリートを介して引張力を伝えると共に、放射状の水平筋が転倒モーメントの圧縮側で発生する水平方向の引張力に抵抗する。
そこで、特許文献5に開示されているように、アンボンドアンカーを用いて、プレストレスを導入した場合でも、コンクリートに有害なひび割れを生じさせず、また、転倒モーメントに対しても十分に抵抗できる基礎形状と鉄筋の配置を考慮した塔状構造物の基礎構造とすることで、上述した問題が解決された。
本願発明は、前記特許文献5に開示された基礎構造の改良に係るものであり、例えば、特許文献5に係る基礎構造を施工する際に鉄筋が過密になる場合等には、同様の効果を期待できる別の方法での施工の簡略化を図ることが望まれている。
そこで、この発明は、アンボンドアンカーを用いて、プレストレスを導入してコンクリートを打ち込んで施工する基礎構造であって、施工の簡略化を図ってコンクリートに発生する有害なひび割れを防止し、転倒モーメントに十分に抵抗できる塔状構造物の基礎構造を提供することを目的としている。
前記目的を達成するための技術的手段として、この発明に係る塔状構造物の基礎構造は、頂上部が上空の高位置まで伸長して、該頂上部及び柱脚部に作用する外力により、少なくとも転倒モーメント及び水平力等が作用する塔状構造物の基礎構造において、フーチング部と該フーチング部から立ち上げた台座部とで形成された前記基礎のコンクリート基礎部と、前記塔状構造物の柱脚部を固定する、プレストレスを導入するアンボンドアンカーと、前記アンボンドアンカーと平行な方向であって、該アンボンドアンカーを挟む位置で同心円上に配して、前記フーチング部に到達させてある外側縦筋および内側縦筋と、前記外側縦筋を囲む状態に配して、打ち込まれたコンクリートにコンファインド効果を付与する補強筒とからなり、前記アンボンドアンカーと縦筋、補強筒は台座部に埋設させたことを特徴としている。
プレストレスが導入されたアンボンドアンカーにより塔状構造物を支持した状態では、アンボンドアンカーとコンクリートの間に付着が無いため、これにより荷重は伝達されない。しかしながら、プレストレスを導入したアンボンドアンカーボルトおよび下端部のアンカーリングに囲まれたコンクリートは強固に一体化されることでアンカーリングに荷重を伝達させるものである。この場合、コンクリートの鉛直方向に圧縮応力を生じさせる一方、これと交差する水平方向にコンクリートを膨張させようとする、引張応力を同時に発生させてしまう。また、頂上部に作用する外力による基礎への反力として、転倒モーメントにより圧縮側コンクリート部において更なる鉛直方向圧縮応力が上記プレストレス導入による圧縮応力に加わる。同様に水平方向の引張応力も更に増大させることになる。これらの引張応力を前記補強筒によるコンファインド効果により抵抗する。なお、コンファインド効果は、コンクリートが軸圧縮する際に耐力や靱性が向上する現象であり、この効果を前記補強部材により付与するものである。このコンファインド効果が付与されることにより、コンクリートの膨張が極力阻止されて、ひび割れの発生が抑制される。
そして、前記基礎のコンクリート基礎部を、フーチング部と該フーチング部から立ち上げた台座部とで形成し、前記アンボンドアンカーと縦筋、補強筒は台座部に埋設させたものであり、この基礎構造による基礎の施工時に補強筒等を、打ち込まれたコンクリートに埋設したものである。
また、請求項の発明に係る塔状構造物の基礎構造は、前記補強筒が鉄管であることを特徴としている。
前記補強部材に鉄管を用い、前記外側縦筋を覆う位置に配したものであり、該外側縦筋の内側部分に打ち込まれたコンクリートに対してコンファインド効果を発揮するようにしたものである。この鉄管は、台座部に打ち込まれたコンクリートに埋設される。このため、台座部の大きさに左右されることがないので、この構造では、特にコンクリート基礎部に台座部を形成しない構造であっても構わず、その場合には、雨水を排出させることができる程度に傾斜させた平面あるいは傾斜面に形成する。
また、請求項の発明に係る塔状構造物の基礎構造は、前記アンボンドアンカーを、支持すべき塔状構造物の脚部下円周上に配置してあることを特徴としている。
アンボンドアンカーを効率的に配するために、塔状構造物の柱断面中心位置を中心とした円周上に配置する構造とし、さらに、この円弧の径方向に一対のアンボンドアンカーを並設して配置している。この場合、アンボンドアンカーを挟む位置に前記縦筋を配置させることが好ましい。
また、請求項の発明に係る塔状構造物の基礎構造は、前記塔状構造物が、風力発電用の柱脚部であることを特徴としている。
この発明に係る基礎構造は、特に風車タワーの柱脚部を支持する場合に適したものである。煙突や各種のタワー等を支持する基礎の構造としては種々の形式のものがあるが、いずれも転倒モーメントと水平力を考慮した構造であって、風車場合のように、繰り返し荷重や回転機による疲労荷重に抵抗するように設計されているものではない。本願発明に係る基礎構造では、前記PC鋼線を配することにより、アンボンドアンカーと交差する方向に作用するコンクリート基礎部の引張応力に抵抗させることができるため、繰り返し荷重等が作用する風車タワーの基礎に適したものとなる。
この発明に係る塔状構造物の基礎構造によれば、プレストレスが導入された後であっても、コンクリートへ作用する応力に、前記アンボンドアンカーに対して配置した縦筋が抵抗すると共に、前記補強筒によるコンファインド効果によりコンクリートの膨張が抑制されるから、プレストレス導入時、その後の外力による作用荷重、繰り返しによる疲労荷重によるコンクリートのひび割れが抑制され、破断に至ることを防止できる。
また、請求項の発明に係る塔状構造物の基礎構造によれば、鉄管による補強筒の設置を簡便に行うことができて、コンクリート基礎の施工が簡便となり、該鉄管によってコンファインド効果を発揮させることができる。
また、請求項の発明に係る塔状構造物の基礎構造によれば、塔状構造物に働く外力による方向に拘わらず、いずれの方向に働く荷重に対しても確実に抵抗させることができる。
また、請求項の発明に係る塔状構造物の基礎構造によれば、回転機などからの荷重が作用する場合であっても倒壊させることがなく、特に複雑な荷重がかかる風力発電用の柱脚部を支持する基礎に採用することが適している。
この発明の第1参考例に係る構造を備えた基礎の概略の断面図である。 図1におけるA−A線に沿って切断した断面図である。 図1に示す参考例に係る基礎構造の要部の概略斜視図である。 第1参考例に係る基礎構造の変形例を示している。 この発明の好ましい実施形態に係る構造を備えた基礎の概略の断面図である。 図5におけるA−A線に沿って切断した断面図である。 図5に示す実施形態に係る基礎構造の要部の概略斜視図である。 この発明の第2参考例に係る構造を備えた基礎の概略の断面図である。 図8におけるA−A線に沿って切断した断面図である。 図8に示す参考例に係る基礎構造の要部の概略斜視図である。 この発明に係る基礎構造のアンボンドアンカーの配置状態を説明する概略の斜視図である。 プレストレスを導入したアンボンドアンカーの周囲に作用する荷重の分布の概略を説明する図である。
以下、図示した好ましい実施の形態に基づいて、この発明に係る塔状構造物の基礎構造を具体的に説明する。なお、図1〜図3に第1参考例を、図4に第1参考例の変形例を、図5〜図7にこの発明の実施形態を、図8〜図10に第2参考例を、それぞれ示してある。
図1に示すこの発明の第1参考例に係る構造を備えた基礎の概略を示しており、風力発電用の柱脚部等の塔状構造物1を支持している状態を示している。この塔状構造物1の建設場所の地中に打ち込まれた杭2に、基礎3が配置される。この参考例では、この基礎3はフーチング部3aと台座部3bとを備えた形状に形成されている。
塔状構造物1は、図3に示すように、環状のベースプレート4にアンボンドアンカー5を介して固定される。このアンボンドアンカー5は、図3および図11に示すように、前記ベースプレート4とアンカープレート6とに掛け渡されて、プレストレスが導入されるようにしてある。これらベースプレート4とアンカープレート6とは、図2及び図3に示すように円形に形成されており、アンボンドアンカー5は、この円形の径方向に一対が配されて、これらの対が円周に沿って配置されている。なお、ベースプレート4等の中心は、塔状構造物1の柱断面中心Cとほぼ一致させてある。このアンボンドアンカー5と平行に縦筋7a、7bが配される。この縦筋7a、7bは、下端部が基礎3のフーチング部3aに達しており、該フーチング部3aに配置された配筋3cに接合されている。この縦筋7a、7bは、アンカーボルト5を挟んで、外側には外側縦筋7aが、内側には内側縦筋7bが、それぞれ配されている。
そして、図1〜図3に示すように、前記台座部3bを円柱形に形成してその外周面を補強部材としての補強板11で覆う状態に巻回してある。この補強板11には、コンファインド効果を期待できる鉄板や繊維補強材等が用いられる。
プレストレスを導入した状態でベースプレート4とアンカープレート6に掛け渡したアンボンドアンカー5と縦筋7a、7bとにコンクリートを打ち込んで、前記フーチング部3aと台座部3bとを形成する。コンクリートの養生後に前記補強板11で台座部3bの外周面を覆い、適宜な締め付け手段により該補強板11を台座部3bに締め付ける。なお、コンクリートを打ち込むのに先立って前記補強板11を台座部3bを形成するための型枠として配設してコンクリートを打ち込むこともできる。
以上により構成された基礎構造では、例えば風車用タワーを固定するためにプレストレスが導入されたアンボンドアンカー5の周囲のコンクリートについては、図12の破線で示すようにアンボンドアンカー5の長手方向と、この長手方向と交差する方向とに引張荷重が作用する。これらの引張荷重により台座部3bのコンクリートが膨張しようとするが、前記補強板11によってこの膨張を抑制するコンファインド効果が発揮されて膨張が阻止される。したがって、コンクリートが膨張することによるひび割れの発生が抑制されて、破断することが防止される。
また、風や地震等により受ける水平荷重が転倒モーメントとして作用するときにも前述と同様な荷重が作用するのに加えて、転倒モーメントによる圧縮側においてコンクリート基礎に水平方向の引張力が付加される。周囲のコンクリートに発生する水平方向の引張応力に補強板11によりコンファインド効果で抵抗し、コンクリートにひび割れが生じることが極力抑制され、破断することが防止される。
図4には、図3に示す参考例に対しての変形例を示してあり、台座部3bを正八角形に形成した構造としてある。台座部3bの形状は円柱形以外にも正多角形の柱状に形成することもできる。この場合には、各側面を補強板12で覆う状態とする。また、これら正多角形を形成するように補強板12で型枠を構成してコンクリートを打ち込むことができる。
次に、図5〜図7に示すこの発明の実施形態について説明する。なお、図1〜図3に示す第1参考例と同一の部位については同一の符号を付してある。
この実施形態に係る基礎構造では、前記アンボンドアンカー5を臨む部分の外側縦筋7bを囲む位置に鉄管等の補強筒14を配したものである。そして、前記ベースプレート4とアンカープレート6に、プレストレスを導入した状態で掛け渡したアンボンドアンカー5と縦筋7a、7b、補強筒14にコンクリートを打ち込んで、前記フーチング部3aと台座部3bとを形成する。
図5〜図7に示すこの実施形態では、図12の破線で示す引張荷重によって台座部3bのコンクリートが膨張しようとする場合に、前記補強筒14で囲まれた部分のコンクリートに対して該補強筒14がコンファインド効果を発揮することにより膨張が阻止され、この部分のコンクリートに対してひび割れの発生を抑制し、破断することが防止される。
次に、第8図〜第10図に示す第2参考例について説明する。なお、図1〜図3に示す第1参考例と同一の部位については同一の符号を付してある。
この第2参考例では前記アンボンドアンカー5を臨む部分の外側縦筋7aを囲む状態にPC鋼線16を台座部3b内に配設したものである。外側縦筋7aを臨む位置にこのPC鋼線16の一方の定着具16aを配し、この定着具16aから該PC鋼線16を挿通させる図示しないシーズの一端部を配する。一方の定着部16aは台座部3bに埋設され、シーズの他端部は台座部3bの外周面に露呈する状態とする。例えば、図9に示すように、台座部3bの一部を径方向に膨出させ、その端部に座面17を形成し、この座面17に他方の定着具16bを配してある。
この構造による基礎を施工する場合には、プレストレスを導入した状態で前記ベースプレート4とアンカープレート6に掛け渡したアンボンドアンカー5と縦筋7a、7b、PC鋼線16とにコンクリートを打ち込んで、前記フーチング部3aと台座部3bとを形成する。そして、打ち込まれたコンクリートを養生した後に前記PC鋼線16を緊張させて前記定着具16bにて固定して、プレストレスを導入する。
この第2参考例に係る基礎構造では、図12の破線で示す引張荷重によって台座部3bのコンクリートが膨張しようとする場合に、前記PC鋼線16で囲まれた部分のコンクリートに対して該PC鋼線16がコンファインド効果を発揮することにより膨張が阻止され、この部分のコンクリートに対してひび割れの発生を抑制し、破断することが防止されるものである。
以上に説明した参考例と実施形態のいずれにおいても、打ち込むコンクリートに、合成繊維や鋼繊維などの短繊維を混入させた、いわゆるファイバーコンクリートを用いることもでき、コンクリートに付与される引張力に対抗してひび割れの発生をより抑制できる。
また、以上に説明した参考例と実施形態では、ベースプレート4等を円形にして、アンボンドアンカー5を円周上に配した構造として説明したが、塔状構造物1の断面形状に応じて、他の形状で配置することもできる。また、径方向に2本/対のアンボンドアンカー5を配置したが、3本/対以上を配置するものとすることもできる。
また、いずれの参考例または実施形態でも、風力発電のタワーに適した基礎構造として説明したが、これに限らず、モニュメントや煙突等のように上空の高位置まで伸長させた塔状構造物の基礎構造として用いることもできる。
この発明に係る塔状構造物の基礎構造によれば、プレストレスを導入したアンボンドアンカーを用いることにより柱脚部が固定され、転倒モーメントがコンクリートに伝達されるときに起こる引張応力に抵抗して、大きな水平荷重が繰り返し作用する風車用タワーに適した基礎構造となり、倒壊することを極力防止できて、塔状構造物の耐用年数を長くすることに寄与することができる。
1 塔状構造物
2 杭
3 基礎
3a フーチング部
3b 台座部
4 ベースプレート
5 アンボンドアンカー
6 アンカープレート
7a、7b 縦筋
11 補強板(補強部材)
12 補強板(補強部材)
14 補強筒(補強部材)
16 PC鋼線(補強部材)
16a 定着具
16b 定着具
17 座面

Claims (4)

  1. 頂上部が上空の高位置まで伸長して、該頂上部及び柱脚部に作用する外力により、少なくとも転倒モーメント及び水平力等が作用する塔状構造物の基礎構造において、
    フーチング部と該フーチング部から立ち上げた台座部とで形成された前記基礎のコンクリート基礎部と、
    前記塔状構造物の柱脚部を固定する、プレストレスを導入するアンボンドアンカーと、
    前記アンボンドアンカーと平行な方向であって、該アンボンドアンカーを挟む位置で同心円上に配して、前記フーチング部に到達させてある外側縦筋および内側縦筋と、
    前記外側縦筋を囲む状態に配して、打ち込まれたコンクリートにコンファインド効果を付与する補強筒と、
    からなり、
    前記アンボンドアンカーと縦筋、補強筒は台座部に埋設させたことを特徴とする塔状構造物の基礎構造。
  2. 前記補強筒は鉄管であることを特徴とする請求項1に記載の塔状構造物の基礎構造。
  3. 前記アンボンドアンカーを、支持すべき塔状構造物の脚部下円周上に配置してあることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の塔状構造物の基礎構造。
  4. 前記塔状構造物が、風力発電用の柱脚部であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載の塔状構造物の基礎構造。
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