JP5899167B2 - 作業車両の自動変速装置 - Google Patents

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Description

本発明は作業車両の自動変速装置に関する。
ホイールローダ等の作業車両において、HST回路の油圧モータの回転出力をトランスミッションで変速し、変速後の回転出力をアクスル等によりタイヤに伝達して走行するものがある。このような作業車両において、トランスミッションのハイからローへの切り換え時の変速ショックの発生を低減するために、モータ容量を所定値まで低下させることで、モータ回転数(トランスミッション入力軸回転数)を増加させ、クラッチ入力側とクラッチ出力側との回転数差を小さくさせる作業車両の走行装置がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−52580号公報
一般に、ホイールローダのオペレータは、破砕された岩石や土砂等の掘削対象物に向けてトランスミッションをハイの位置で走行させ、バケットを掘削対象物に突入させる直前に、トランスミッションをローの位置に切り替えて(シフトダウンして)、その後、掘削作業を行う。
上述した従来技術によれば、シフトダウン時に走行モータ容量が低下するので、その後の掘削作業を駆動力が小さい状態から開始する状態となる。このため、変速ショックの低減は可能となるが、作業効率も低下する虞がある。
また、上述した従来技術によれば、選択スイッチにより手動でシフトダウンする必要があるが、煩雑であるため、シフトダウンを自動でかつ少ない変速ショックで行う自動変速装置が望まれていた。
本発明は、上述の事柄に基づいてなされたもので、その目的は、構造の複雑化によるコストアップを招くことなく、簡易な制御手法により、掘削時など作業車両の負荷が大きい状態においてトランスミッションの自動シフトダウン動作が可能であってかつ変速ショックが少ない作業車両の自動変速装置を提供するものである。
上記の目的を達成するために、第1の発明は、作業機を前部に設けた作業車両の自動変速装置であって、吸い込み口と吐出口とを逆転可能な可変容量型油圧ポンプからなるメインポンプに、可変容量型油圧モータからなる走行モータが1対のメイン油圧管路を介して閉回路接続された走行用HST回路と、前記メインポンプのポンプ容量を可変するために斜板の傾転を変えるポンプレギュレータと、前記ポンプレギュレータへ作動油を供給するチャージポンプと、前記ポンプレギュレータと前記チャージポンプとを連結するパイロット管路に設けられ、前記メイン油圧管路の圧力が予め設定した作動圧以上となったときに、前記パイロット管路の作動油をタンクポートと連通させることで、前記メインポンプの容量を減少させるカットオフ弁と、前記走行モータと接続されていて、前記走行モータから入力される回転動力を、高速伝達系または低速伝達系のいずれかにより車輪に伝達可能な複数段のトランスミッションと、前記メイン油圧管路の圧力を検知する圧力センサと、前記圧力センサによるメイン油圧管路の圧力を読み込み、前記メイン油圧管路の圧力が、前記作動圧近傍に予め設定された規定値圧以上であるときに、演算を開始するシフトダウン制御部と、前記シフトダウン制御部に設けられ、前記カットオフ弁の動作による前記メインポンプの容量が予め設定した変速容量まで減少したときに前記トランスミッションの前記高速伝達系を速やかに切断する第1低速変速制御部と、前記シフトダウン制御部に設けられ、前記トランスミッションの前記高速伝達系の切断による前記メイン油圧管路の圧力が降下し、前記カットオフ弁の動作が復帰して、前記カットオフ弁の動作復帰による前記メインポンプの容量が前記変速容量から前記カットオフ弁の動作前の容量まで増大したときに前記トランスミッションの前記低速伝達系を締結する第2低速変速制御部とを備えたものとする。
また、第2の発明は、第1の発明において、前記第1低速変速制御部における、前記メインポンプの容量が予め設定した変速容量まで減少したときを、前記シフトダウン制御部の演算開始時刻からの経過時間で設定したことを特徴とする。
更に、第3の発明は、第1の発明において、前記第2低速変速制御部における、前記カットオフ弁の動作復帰による前記メインポンプの容量が前記変速容量から前記カットオフ弁の動作前の容量まで増大したときを、前記シフトダウン制御部の演算開始時刻からの経過時間で設定したことを特徴とする。
また、第4の発明は、第2または第3の発明において、設定された前記シフトダウン制御部の演算開始時刻からの各経過時間は、予め実行する前記メインポンプの単体システムテストにおける駆動圧とポンプ容量との応答性から算出することを特徴とする。
更に、第5の発明は、第1乃至第4の発明のいずれかにおいて、前記シフトダウン制御部は、前記作業車両の加速時や急逆動作時においては、前記メイン油圧管路の圧力が前記規定値圧以上であっても、演算を開始しないことを特徴とする。
本発明によれば、作業車両の負荷と連動するHST駆動圧に応じてトランスミッションのシフトダウン動作を制御するので、簡易な制御手法により、掘削時など作業車両の負荷が大きい状態においてトランスミッションの自動シフトダウン動作が可能であってかつ変速ショックが少ない作業車両の自動変速装置を提供することができる。この結果、作業車両の掘削時におけるトランスミッションの手動切換え操作が不要となると共に、シフトダウン時に走行モータ容量を低下させる必要がないので、作業効率が向上する。
本発明の作業車両の自動変速装置の一実施の形態が適用されるホイールローダを示す左側面図である。 本発明の作業車両の自動変速装置の一実施の形態が適用されるホイールローダの動力伝達系統を示す概略図である。 本発明の作業車両の自動変速装置の一実施の形態である走行用HST回路と複数段トランスミッションとを備えた動力伝達装置を示す油圧回路図である。 本発明の作業車両の自動変速装置の一実施の形態を構成する走行用HST回路のカットオフ弁の動作特性を示す特性図である。 本発明の作業車両の自動変速装置の一実施の形態を構成するコントローラのシフトダウン制御のフローを示すフローチャート図である。 本発明の作業車両の自動変速装置の一実施の形態を構成するコントローラの加速・急逆判定のフローを示すフローチャート図である。 本発明の作業車両の自動変速装置の一実施の形態を構成するコントローラの低速変速制御のフローを示すフローチャート図である。 本発明の作業車両の自動変速装置の一実施の形態におけるメインポンプのカットオフ弁の作動時の駆動圧とポンプ容量の応答性の一例を示す特性図である。 本発明の作業車両の自動変速装置の一実施の形態における動作の一例を示す特性図である。
以下に、本発明の作業車両の自動変速装置の実施の形態を図面を用いて説明する。
本発明の作業車両の自動変速装置の一実施の形態を図1乃至図8を用いて説明する。図1は本発明の作業車両の自動変速装置の一実施の形態が適用されるホイールローダを示す左側面図、図2は本発明の作業車両の自動変速装置の一実施の形態が適用されるホイールローダの動力伝達系統を示す概略図、図3は本発明の作業車両の自動変速装置の一実施の形態である走行用HST回路と複数段トランスミッションとを備えた動力伝達装置を示す油圧回路図、図4は本発明の作業車両の自動変速装置の一実施の形態を構成する走行用HST回路のカットオフ弁の動作特性を示す特性図、図5は本発明の作業車両の自動変速装置の一実施の形態を構成するコントローラのシフトダウン制御のフローを示すフローチャート図、図6は本発明の作業車両の自動変速装置の一実施の形態を構成するコントローラの加速・急逆判定のフローを示すフローチャート図、図7は本発明の作業車両の自動変速装置の一実施の形態を構成するコントローラの低速変速制御のフローを示すフローチャート図である。
図1において、ホイールローダ1は、運転室2と掘削作業等に用いられる作業機3と、前輪4及び後輪5とを備えている。
ホイールローダ1は、図2に示す動力伝達系統を備えている。エンジン6から出力された動力はメインポンプ21および走行モータ22等からなる走行用HST回路20によりトランスミッション7に伝達され、さらにトランスミッション7からドライブシャフト8に伝達される。ドライブシャフト8はフロントアクスル9およびリアアクスル10を駆動し、フロントアクスル9は前輪4を、リアアクスル10は後輪5にそれぞれ動力を伝達する。
次に、本発明の作業車両の自動変速装置の一実施の形態である走行用HST回路と複数段トランスミッションとを備えた動力伝達装置を図3を用いて説明する。
図3に示すように、本実施の形態において動力伝達装置は、走行用HST回路20と、この走行用HST回路20と前輪4及び後輪5との間に介在して、走行用HST回路20の走行モータ22から出力される回転動力を変速して出力するトランスミッション7と、走行用HST回路20とトランスミッション7とを制御するコントローラ80と、ホイールローダ1の走行方向をコントローラ80に指令する前後進切換装置81とを備えている。
エンジン6からの動力は、走行用HST回路20を介してトランスミッション7に伝達されている。走行用HST回路20は、メインポンプ21に、走行モータ22が1対のメイン油圧管路30A,30Bを介して閉回路接続されている。エンジン6の回転軸は、メインポンプ21とメインポンプ制御用チャージポンプ23とクラッチ圧制御用チャージポンプ24の各回転軸と機械的に連結されている。走行モータ22の出力軸は、トランスミッション7のトランスミッション入力軸60と連結されている。トランスミッション7に伝達された動力は、トランスミッション出力軸61から出力される。また、メイン油圧管路30A,30Bには、それぞれの管路圧力を検知可能な圧力センサ31A,31Bが設けられている。圧力センサ31A,31Bが検知したメイン油圧管路30A,30Bの管路圧力の信号P,Pは、それぞれコントローラ80に入力される。
メインポンプ21は、吸込み口と吐き出し口を逆転可能な可変容量型油圧ポンプ、例えば両傾転型で斜板式の可変容量型油圧ポンプである。メインポンプ21の容量を可変とするポンプレギュレータ40は、ポンプ容量を制御する斜板42と、斜板42の傾転角を操作する油圧パイロット式でスプリングリターン式のサーボピストン41と、サーボピストン41の位置を制御する方向制御弁43とを備えている。
図3は、メインポンプ21の容量を最少ポンプ容量としたときの、サーボピストン41、斜板42の傾転角、方向制御弁43の各位置を示している。
方向制御弁43は、4ポート3位置型のスプリングセンタ式電磁切換弁であって、運転室2に設けられた前後進切換装置81からの前進・後進の指令に応じた電気指令をコントローラ80から、電磁操作部に受けて弁体を移動させることで、サーボピストン41へ供給するメインポンプ制御用チャージポンプ23からの作動油の方向と流量を制御する。このことにより、前後進切換装置81からの前進・後進の指令に応じて、メイン油圧管路30A、30Bにおける作動油の循環方向が切り換わる。
方向制御弁43は、前後進切換装置81の中立位置に対応するノーマル位置N(中央位置)、前進指令に対応する前進側作動位置F、および後進指令に対応する後進側作動位置Rへの切換が可能となっている。具体的には、前後進切換装置81からの前進指令に対して、コントローラ80から方向制御弁43の弁体を前進側作動位置Fに移動させる電磁操作部(ソレノイド)に、駆動電力Wfを供給する。また、前後進切換装置81からの後進指令に対して、コントローラ80から方向制御弁43の弁体を後進側作動位置Rに移動させる電磁操作部(ソレノイド)に、駆動電力Wrを供給する。また、前後進切換装置81からの中立指令に対しては、コントローラ80から方向制御弁43のどちらの電磁操作部(ソレノイド)にも駆動電力を供給しない。
方向制御弁43の入力ポートとメインポンプ制御用チャージポンプ23の吐出口とは、パイロット管路44で連結されている。パイロット管路44には、作動油のタンクポート47への連通/遮断を制御する2ポート2位置型のカットオフ弁45が設けられている。カットオフ弁45は、遮断位置のA1位置と連通位置のA2位置とを有し、HSTメイン管路圧PとPとが操作部に作用することで、弁位置を切り替える。
図4は、カットオフ弁45の動作特性を示す特性図であって、横軸にHSTメイン管路圧P、又はPを示し、縦軸にメインポンプ21のポンプ容量Qpを示している。図4において、太線で示す特性線Xは、メインポンプ21のポンプ容量Qpに対するカットオフ弁作動圧PQ0の特性を示している。ここで、縦軸のポンプ容量Qpと特性線Xとの交点からカットオフ弁作動圧PQ0が定まる。このとき、HSTメイン管路圧PとPのいずれかが、カットオフ弁作動圧PQ0以上の場合(特性線Xより右側にある場合)には、カットオフ弁45は、連通位置のA2位置に切り替わり、それ以外の場合(特性線Xより左側にある場合)には、遮断位置のA1位置に切り替わる。
図3にもどり、カットオフ弁45がパイロット管路44をタンクポート47と連通するA2位置に切り替わると、メインポンプ制御用チャージポンプ23からの作動油は、タンクポート47に流れ込む。一方、方向制御弁43を介してサーボピストン41からも作動油がタンクポート47へ流出することから、サーボピストン41は中立方向へ向かい、メインポンプ21の吐出流量は抑制される。
走行モータ22は、可変容量型モータであって、モータ容量を可変にするモータレギュレータ50を備えている。モータレギュレータ50は、コントローラ80からの駆動電力Wに比例して走行モータ22の容量Qを変化させる。走行モータ22の容量制御方法としては、例えば、後述するHST駆動圧Pがある目標圧Pよりも大きければ、容量Qを増大させ、小さければ、容量Qを減少させる方法を用いても良い。この方法によれば、モータ容量変化により、HST駆動圧Pが調節され、HST駆動圧Pを目標圧Pに一致させるように動作するいわゆる圧力一定制御がなされる。
トランスミッション7は、高速伝達系62と低速伝達系63の2系統の動力伝達系を備えている。高速伝達系62は、高速クラッチ64、高速ドライブギヤ65および、高速ドリブンギヤ66からなる減速比RHiの動力伝達系である。低速伝達系63は、低速クラッチ67、低速ドライブギヤ68および、低速ドリブンギヤ69からなる減速比RLoの動力伝達系である。ここで、これらの減速比は、RLo>RHiの関係となる。
2つの動力伝達系は、一方のクラッチを接続し、もう一方のクラッチを切り離すことで選択される。高速伝達系62により動力伝達が行われる場合、トランスミッション出力軸61は、高回転・小トルクの回転を出力し、低速伝達系63により動力伝達が行われる場合、低回転・大トルクの回転を出力する。作業車両においては、前者の状態では高速・小駆動力、後者の状態では低速・大駆動力となる。トランスミッション出力軸61には、軸の回転数及び回転方向が検知可能な回転センサ82が設けられている。回転センサ82が検知したトランスミッション出力軸61の回転数及び回転方向の信号は、コントローラ80に入力される。
高速クラッチ64および低速クラッチ67の接続・切断制御は油圧式であり、クラッチ圧を入れることで、クラッチを接続し、クラッチ圧を入れないことで、クラッチを切断する。高速クラッチ64および低速クラッチ67のクラッチ圧PCL−Hi、PCL−LOは、それぞれ高速クラッチ制御バルブ70と低速クラッチ制御バルブ71とにより制御される。高速クラッチ制御バルブ70と低速クラッチ制御バルブ71とは比例電磁弁方式であり、コントローラ80から各ソレノイド72に供給される駆動電力WHi、WLoに比例したクラッチ圧PCL−Hi、PCL−LOを出力する。これらクラッチ制御バルブ70,71に供給されるクラッチ圧一次圧は、メインポンプ21に併設され、エンジン6により駆動されるチャージポンプ24から供給される。
自動変速装置は方向制御弁43、モータレギュレータ50、高速クラッチ制御バルブ70および低速クラッチ制御バルブ71を制御する手段としてコントローラ80を備えている。コントローラ80は、CPU、RAM、ROM等から構成された演算処理部を有し、コンピュータプログラムに従って動作する。コントローラ80は、圧力センサ31A、31Bが検出したメイン油圧管路30A、30Bの管路圧力の信号P,Pと、回転センサ82が検知したホイールローダ1の車速Vおよび進行方向の信号を入力し、管路圧力の信号P,Pのうち、ポンプ吐出側の管路圧力をHST駆動圧Pと設定している。
また、コントローラ80には、前後進切換装置81が電気的に接続されている。前後進切換装置81は、ホイールローダ1の前進、停止、後進をオペレータの操作により切り換えるものであり、前進位置Fp・中立位置Np・後進位置Rpの切換指令がコントローラ80に入力されている。
コントローラ80は、上述した入力信号を基に、方向制御弁43の電磁操作部へ供給する駆動電力Wf,Wrを調整することで、メインポンプ21の作動油の吐出方向及び流量を制御する。また、モータレギュレータ50へ供給する駆動電力Wを調整することで、モータ容量Qを制御する。更に、高速クラッチ制御バルブ70と低速クラッチ制御バルブ71の各ソレノイド72へ供給する駆動電力WHi,WLoを調整することで、高速クラッチ圧PCL−Hi、低速クラッチ圧PCL−LOを制御する。
次に、本発明の作業車両の自動変速装置の一実施の形態を構成するコントローラのシフトダウン制御の演算手順について図5乃至図7を用いて説明する。
図5において、コントローラ80は、トランスミッション7の複数段の動力伝達系のうちどの動力伝達系選択が選択されているかを読み込む(ステップS1)。具体的には、駆動電力WHi,WLoの出力信号を読み込む。
コントローラ80は、現在のトランスミッション動力伝達系が高速伝達系62選択か、否かを判定する(ステップS2)。具体的には、高速クラッチ制御バルブ70のソレノイド72に駆動電力WHiが供給され、低速クラッチ制御バルブ71のソレノイド72には、駆動電力WLoが供給されていない場合には高速伝達系62選択と判定する。高速伝達系62選択であれば、(ステップS3)に進み、それ以外の場合(動力伝達系切換中の状態を含む)は(ステップS8)へ進む。
コントローラ80は、走行用HST回路20の駆動圧Pを読み込む(ステップS3)。具体的には、圧力センサ31A,31Bから読み込んだ圧力値P,Pのうち、メインポンプ21の吐出側管路圧力であるHST駆動圧Pを読み込む。
コントローラ80は、(ステップS3)で読み込まれた走行用HST回路20の駆動圧Pが、予め定めた規定圧PCO未満か、否かを判定する(ステップS4)。走行用HST回路20の駆動圧Pが、規定圧PCOより大きい値であれば、(ステップS5)へ進み、それ以外の場合は(ステップS8)に進む。
ここで、規定圧PCOは、上述したカットオフ弁45のカットオフ弁作動圧PQ0に基づいて設定される。例えば、PCO=PQ0と設定しても良い。また、
また、カットオフ弁作動圧PQ0と一定の係数との乗算値(例えば、PCO=PQ0×0.9)や、カットオフ弁作動圧PQ0から一定圧の減算値(例えば、PCO=PQ0−1MPa)を用いて、カットオフ弁作動圧PQ0の近傍に設定しても良い。
(ステップS4)において、走行用HST回路20の駆動圧Pが、規定圧PCOより大きい値と判定された場合、コントローラ80は、後述する加速・急逆判定を行う(ステップS5)。
コントローラ80は、(ステップS5)で実行された加速・急逆判定の結果から、ホイールローダ1が加速・急逆中か否かを判定する(ステップS6)。ホイールローダ1が加速・急逆中であれば、(ステップS8)へ進み、それ以外の場合は(ステップS7)に進む。
(ステップS6)において、ホイールローダ1が加速・急逆中でないと判定された場合、コントローラ80は、後述する低速変速制御を行う(ステップS7)。
(ステップS2)において、現在のトランスミッション動力伝達系が高速伝達系62選択でない場合、または(ステップS4)において、走行用HST回路20の駆動圧Pが、規定圧PCO未満であると判定された場合、または(ステップS6)において、作業車両が加速・急逆中であると判定された場合には、コントローラ80は、(ステップS1)で読み込まれた現トランスミッション伝達系選択状態を保持する(ステップS8)。(ステップS8)終了後、コントローラ80の演算は(ステップS1)に戻り、次の演算サイクルを開始する。
次に、上述したシフトダウン制御演算手順における加速・急逆判定の演算手順について図6を用いて説明する。
コントローラ80は、車両進行方向と前後進切換装置の指令位置を読み込む(ステップS11)。具体的には、回転センサ82が検出したホイールローダ1の進行方向の信号と、前後進切換装置81が検出した指令位置情報を読み込む。
コントローラ80は、(ステップS11)で読み込まれたホイールローダ1の進行方向と前後進切換装置81の指令位置が一致するか否かを判定する(ステップS12)。ホイールローダ1の進行方向と前後進切換装置81の指令位置が一致すれば、(ステップS13)へ進み、それ以外の場合は(ステップS17)に進む。
コントローラ80は、車速データを読み込む(ステップS13)。具体的には、回転センサ82が検出したホイールローダ1の車速Vを読み込む。
コントローラ80は、単位時間内の車速増減量を算出する(ステップS14)。具体的には、(ステップS13)で読み込んだホイールローダ1の車速Vを基に実行する。
コントローラ80は、ホイールローダ1が加速中か否かを判定する(ステップS15)。具体的には、(ステップS13)で算出した単位時間内の車速増減量が正か否かで判定する。ホイールローダ1が加速中であれば、(ステップS17)へ進み、それ以外の場合は(ステップS16)に進む。
コントローラ80は、加速・急逆判定値を通常と設定する(ステップS16)。(ステップS16)終了後、コントローラ80の加速・急逆判定演算は終了し、シフトダウン制御演算手順の(ステップS6)に進む。
(ステップS12)において、ホイールローダ1の進行方向と前後進切換装置81の指令位置が一致しない場合、または(ステップS15)において、ホイールローダ1が加速中である場合には、コントローラ80は、加速・急逆判定値を加速・急逆中と設定する(ステップS17)。(ステップS17)終了後、コントローラ80の加速・急逆判定演算は終了し、シフトダウン制御演算手順の(ステップS6)に進む。
次に、上述したシフトダウン制御演算手順における低速変速制御の演算手順について図7を用いて説明する。
コントローラ80は、経過時間Tを0に設定する(ステップS21)。具体的には、シフトダウン制御演算手順の(ステップS6)において、ホイールローダ1が加速・急逆中でないと判定されて、低速変速制御が開始された時間に経過時間Tを0に設定する。
コントローラ80は、経過時間Tが設定時間TSC超過か否かを判定する(ステップS22)。ここで、設定時間TSCは、後述するカットオフ弁45作動時におけるメインポンプ21の容量及び走行用HST回路20の駆動圧Pの応答性等から設定される。経過時間Tが設定時間TSC超過であれば、(ステップS23)へ進み、それ以外の場合は(ステップS29)に進む。
コントローラ80は、高速クラッチ圧PCL−Hiが最少となるように、高速クラッチ制御バルブ70のソレノイド72に供給する駆動電力WHiを最小値に設定し出力する(ステップS23)。
コントローラ80は、WLo制御タイムテーブルを読み込む(ステップS24)。具体的には、経過時間Tにおける低速クラッチ圧駆動電力WLoを設定したWLo制御タイムテーブルを読み込む。ここで制御タイムテーブルは、経過時間Tが設定時間TL0となったときに、低速クラッチ67が接続されるように設定されている。設定時間TL0は後述するカットオフ弁45作動時におけるメインポンプ21の容量及び走行用HST回路20の駆動圧Pの応答性等から設定される。なお、WLo制御タイムテーブルは経過時間T=Tで終了するように設定されている(TSC<TL0<T)。
コントローラ80は、経過時間Tが上述したWLo制御タイムテーブル終了時間T以下であるか否かを判定する(ステップS25)。経過時間TがWLo制御タイムテーブル終了時間T以下である場合は(ステップS26)へ進み、それ以外の場合は(ステップS31)に進む。
コントローラ80は、低速クラッチ圧駆動電力WLoの指令値を算出する(ステップS26)。具体的には、(ステップS24)で読み込んだWLo制御タイムテーブルと経過時間Tから低速クラッチ圧駆動電力WLoの指令値を算出する。
コントローラ80は、(ステップS26)で算出した低速クラッチ圧駆動電力WLoの指令値を低速クラッチ制御バルブ71のソレノイド72へ出力する(ステップS27)。
コントローラ80は、経過時間dtを加算する(ステップS28)。具体的には、経過時間Tに(ステップS25)から(ステップS28)までの演算に要した時間dtを加算する。(ステップS28)実行後(ステップS25)に戻る。
(ステップS22)において、経過時間Tが設定時間TSC超過でない場合、コントローラ80は、高速クラッチ圧PCL−Hiが最大となるように、高速クラッチ制御バルブ70のソレノイド72に供給する駆動電力WHiを最大値に設定し出力し、低速クラッチ圧PCL−LOが最少となるように、低速クラッチ制御バルブ71のソレノイド72に供給する駆動電力WLoを最小値に設定し出力する(ステップS29)。
コントローラ80は、経過時間dtを加算する(ステップS30)。具体的には、経過時間Tに(ステップS22)から(ステップS29)までの演算に要した時間dtを加算する。(ステップS30)実行後(ステップS22)に戻る。
(ステップS25)において、経過時間TがWLo制御タイムテーブル終了時間T以下でない場合、コントローラ80は、低速クラッチ圧PCL−LOが最大となるように、高速クラッチ制御バルブ70のソレノイド72に供給する駆動電力WLoを最大値に設定し出力する(ステップS31)。(ステップS31)終了後、コントローラ80の低速変速制御演算は終了し、シフトダウン制御演算手順のリターンを介してスタートに戻る。
次に、上述した低速変速制御演算における設定時間TSCと設定時間TL0の設定方法について図8を用いて説明する。図8は本発明の作業車両の自動変速装置の一実施の形態におけるメインポンプのカットオフ弁の作動時の駆動圧とポンプ容量の応答性の一例を示す特性図である。図8において、図1乃至図7に示す符号と同符号のものは同一部分であるので、その詳細な説明は省略する。
図8において、横軸は時間を示していて、縦軸はHST駆動圧Pとメインポンプ21の容量Qpを示している。また、実線はHST駆動圧Pの特性を示し、破線はメインポンプ21の容量Qpの特性を示している。図8に示す駆動圧とポンプ容量の応答性は、メインポンプ21に吐出圧を変更可能なリリーフ弁等を接続した単体システムにおいて容易に確認可能である。
メインポンプ21を一定回転数で運転中に、時刻T1Sにおいて、実線で示すHST駆動圧Pをカットオフ弁45のカットオフ弁作動圧PQ0まで増加させると、カットオフ弁45が作動(遮断位置A2に移動してパイロット管路44を遮断)し、破線で示すポンプ容量QpがQから減少し始める。
ここで、カットオフ弁45の作動前のポンプ容量をQとした場合に、変速容量QSCを以下の式から予め算出しておく。
SC/Q=RHi/RLo(ここで、RHiは高速伝達系減速比であり、RLoは低速伝達系減速比である。)
カットオフ弁45作動後、ポンプ容量QpがQから減少してQSCとなる時刻T1Fを測定し、時刻T1Sから時刻T1Fまで要する経過時間t1(t1=T1F
1S)を導出する。
次に、時刻T1Fの後において、ポンプ容量QpがQSC以下の状態(Qp<QSC)でHST駆動圧Pをカットオフ弁45のカットオフ弁作動圧PQ0未満まで減少させると、カットオフ弁45は、ノーマル位置A1に戻り、パイロット管路44に圧油が供給されるため、破線で示すポンプ容量Qpが増加し始める。
ポンプ容量Qpが増加してQSCとなる時刻T2Sと、ポンプ容量Qpが増加してQとなる時刻T2Fを測定し、時刻T2Sから時刻T2Fまで要する経過時間t2(t2=T2F―T2S)を導出する。
低速変速制御演算における設定時間TSCと設定時間TL0の設定は、上述した経過時間t1をtscとし、経過時間t2をtloとした場合、TSC=tsc,TL0=TSC+tloと設定すれば、理論的に変速ショックの少ない適切なポンプ容量でのトランスミッション7の自動変速が可能になる。
また、実際のホイールローダ1での走行モータ22等を含めた走行用HST回路20全体の応答遅れを考慮し、設定時間tsc、tloをt1、t2より大きい値、例えばtsc=t1×1.1、tlo=t2+0.2Sなどと設定しても良い。
次に、本発明の作業車両の自動変速装置の一実施の形態の動作について図9を用いて説明する。図9は本発明の作業車両の自動変速装置の一実施の形態における動作の一例を示す特性図である。図9において、図1乃至図8に示す符号と同符号のものは同一部分であるので、その詳細な説明は省略する。
図9において、横軸は時間を示していて、縦軸は、(a)HST駆動圧Pとメインポンプ21の容量Qp、(b)クラッチ圧PCL、(c)車速Vとモータ回転数Nをそれぞれ示している。また、(a)における実線はHST駆動圧Pの特性を示し、破線はメインポンプ21の容量Qpの特性を示している。(b)における実線は高速クラッチ圧PCL−Hiの特性を示し、破線は低速クラッチ圧PCL−LOの特性を示している。(c)における実線は車速Vの特性を示し、破線はモータ回転数Nの特性を示している。
また、時刻TCOは、HST駆動圧Pが上昇し、カットオフ弁45のカットオフ弁作動圧PQ0の近傍に設定された規定圧PCOを超えた時刻を、時刻Tは、カットオフ弁45作動後、メインポンプ21の容量Qpが減少して変速容量QSCまで下がると予測される時間TSCが時刻TCOから経過した時刻を、時刻Tは、メインポンプ21の容量Qpが増加してカットオフ弁45作動前の容量Qに戻ると予測される時間TL0が時刻Tから経過した時刻をそれぞれ示している。なお、本実施の形態においては、走行モータ22の容量Qは一定であるとする。
まず、ホイールローダ1が高速伝達系62選択時走行中に、掘削物(砂利山等)に突入すると、HST駆動圧Pが急上昇する。時刻TCOにおいて、HST駆動圧Pが規定圧PCOの近傍のカットオフ弁作動圧PQ0を超えると、図3に示すカットオフ弁45は位置A2に切り替わる。このことにより、メインポンプ21を傾転させるサーボピストン41へ作動油を供給するパイロット管路44がタンクポート47と連通するため、メインポンプ21の容量Qpが低下し始める。
同時に、HST駆動圧Pが規定圧PCOを超え、掘削反力及びメインポンプ21の容量Qp低下によるホイールローダ1の減速条件から、コントローラ80が上述したシフトダウン制御演算により、低速変速制御を開始する。
低速変速制御では、コントローラ80が、高速クラッチ制御バルブ70のソレノイド72に供給する駆動電力WLoと、低速クラッチ制御バルブ71のソレノイド72に供給する駆動電力WHiとを制御することで、高速クラッチ圧PCL−Hiと低速クラッチ圧PCL−LOとを変化させている。
コントローラ80は、HST駆動圧Pが規定圧PCOを超えた時刻TCOを経過時間T=0に設定する。そして、シフトダウン準備を開始する。具体的には、メインポンプ21の容量Qpが減少して変速容量QSCまで下がると予測される時間TSCが経過するまでは、(b)に示すように高速クラッチ圧PCL−Hiを保持し続ける。
そして、時刻Tにおいて、コントローラ80は、高速クラッチ圧PCL−Hiを落とすこと(速やかに低減すること)で高速クラッチ64を速やかに切り離している。
高速クラッチ64が切り離されたことにより、走行モータ22の負荷が急減する。この結果、(a)に示すようにHST駆動圧Pが減少し始める。HST駆動圧Pが規定圧PCOの近傍のカットオフ弁作動圧PQ0以下に減少することにより、図3に示すカットオフ弁45は位置A1に切り替わる。このことにより、メインポンプ21を傾転させるサーボピストン41へ作動油を供給するパイロット管路44がタンクポート47と遮断されるので、(a)に示すようにメインポンプ21の容量Qpが増加に転じる。
メインポンプ21の容量Qpが増加することによりメインポンプ21の作動油の吐出流量が増加する。このことにより、閉回路接続された走行モータ22の回転数Nも(c)に示すように上昇する。
コントローラ80は、メインポンプ21の容量Qpが増加してカットオフ弁45作動前の容量Qに戻ると予測される時間TL0が経過するまでの間、WLo制御タイムテーブルと経過時間Tから算出された低速クラッチ圧駆動電力WLoの指令値を出力して、(b)に示すように低速クラッチ圧PCL−LOを制御する。
そして、時刻Tにおいて、コントローラ80は、低速クラッチ圧PCL−LOを上昇させることで低速クラッチ67を締結する。
このときトランスミッション入力軸60の回転数は、上述した走行モータ22の回転数N上昇により、理論的には、時刻Tにおける回転数のQ/QSC(=RLo/RHi)倍まで上昇している。このため、時刻Tにおける高速クラッチ切断直後のクラッチ入力側(トランスミッション入力軸60)と出力側(低速ドライブギヤ68)とにおける回転数の差は、十分に小さくなっているので、低速クラッチ67接続時の変速ショックを低減することができる。
なお、加速中や急逆動作中にHST駆動圧Pが規定圧PCOを超えたとしても、加速・急逆判定演算手順における判定結果からトランスミッション7の現伝達系選択が保持されるので、自動でシフトダウン動作が行われることはない。
また、本実施の形態の時刻Tにおいて、高速クラッチ圧PCL−Hiを落とすことで、高速クラッチ64を速やかに切離しているが、これに限るものではない。例えば、ホイールローダ1の瞬間的な駆動力抜けを防ぐ目的で、メインポンプ21の容量Qpの増加に影響のない範囲において、高速クラッチ圧PCL−Hiを緩やかに落とし高速クラッチ64の切離しを遅らせる制御方式でも良い。
上述した本発明の作業車両の自動変速装置の一実施の形態によれば、作業車両であるホイールローダ1の負荷と連動するHST駆動圧Pに応じてトランスミッション7のシフトダウン動作を制御するので、簡易な制御手法により、掘削時など作業車両であるホイールローダ1の負荷が大きい状態においてトランスミッション7の自動シフトダウン動作が可能であってかつ変速ショックが少ない作業車両の自動変速装置を提供することができる。この結果、作業車両であるホイールローダ1の掘削時におけるトランスミッション7の手動切換え操作が不要となると共に、シフトダウン時に走行モータ22の容量Qを低下させる必要がないので、シフトダウン完了時に大きな駆動力の発生が可能であり作業効率が向上する。
また、上述した本発明の作業車両の自動変速装置の一実施の形態によれば、メインポンプ制御用チャージポンプ23からの作動油の流量と方向を制御することで、メインポンプ21の容量制御を行い、このことにより走行モータ22の回転数の増大制御を行っているので、クラッチ切離しによるHST回路の管路圧減少によるモータレギュレータの制御応答が鈍くなることがなく、速やかに走行モータ22の回転数を増大させることができる。この結果、オペレータに与える違和感を低減できる。
また、上述した本発明の作業車両の自動変速装置の一実施の形態によれば、HST駆動圧Pがカットオフ弁作動圧PQ0近傍に上昇するまでシフトダウンせずにホイールローダ1の駆動力を最大限活用できるように構成したので、不必要な自動シフトダウンが回避できる。また、HST駆動圧Pがカットオフ弁作動圧PQ0を超える場合には、確実にシフトダウン制御するので作業性が向上する。
また、上述した本発明の作業車両の自動変速装置の一実施の形態によれば、センサの増設や複雑な制御アルゴリズムを必要としないので、性能向上によるコストアップを回避することができる。また、加速時や急逆動作時といった意図しないタイミングでの自動シフトダウンの誤動作を回避できるため、オペレータに与える違和感を低減できる。
なお、上述した本実施の形態において、HST駆動圧Pを検知するために2つの圧力センサ31A,31Bを用いた場合を例に説明しているが、前後進切換装置81と連動するメイン油圧管路圧選択弁によりHST駆動圧Pを選択し、これを1つの圧力センサで読み取る方式でも良い。
また、上述した本実施の形態において、2段のトランスミッション7を用いた場合を例に説明しているが、これは本発明における自動変速装置を2段トランスミッションに限定するものではない。
さらに、上述した本実施の形態において、走行モータ22のモータレギュレータ50を電子制御式の場合を例に説明しているが、油圧パイロット式としても良い。
さらに、上述した本実施の形態において、作業車両としてホイールローダ1を例に説明しているが、これは本発明の自動変速装置をホイールローダ1に設けられたものに限定するものではない。本発明の自動変速装置は農業車両等のHST回路と複数段トランスミッションとを備えた作業車両に設けられても良い。
1 ホイールローダ(作業車両)
2 運転室
3 作業機
4 前輪
5 後輪
6 エンジン
7 トランスミッション
8 ドライブシャフト
9 フロントアクスル
10 リアアクスル
20 HST回路
21 メインポンプ
22 走行モータ
23 メインポンプ制御用チャージポンプ
24 クラッチ圧制御用チャージポンプ
30A、30B メイン油圧管路
31A、31B 圧力センサ
40 ポンプレギュレータ
41 サーボピストン
42 斜板
43 方向制御弁
44 パイロット圧管路
45 カットオフ弁
47 タンクポート
50 モータレギュレータ
60 トランスミッション入力軸
61 トランスミッション出力軸
62 高速伝達系
63 低速伝達系
64 高速クラッチ
65 高速ドライブギヤ
66 高速ドリブンギヤ
67 低速クラッチ
68 低速ドライブギヤ
69 低速ドリブンギヤ
70 高速クラッチ制御バルブ
71 低速クラッチ制御バルブ
72 ソレノイド
80 コントローラ
81 前後進切換装置
82 回転センサ

Claims (5)

  1. 作業機を前部に設けた作業車両の自動変速装置であって、
    吸い込み口と吐出口とを逆転可能な可変容量型油圧ポンプからなるメインポンプに、可変容量型油圧モータからなる走行モータが1対のメイン油圧管路を介して閉回路接続された走行用HST回路と、
    前記メインポンプのポンプ容量を可変するために斜板の傾転を変えるポンプレギュレータと、
    前記ポンプレギュレータへ作動油を供給するチャージポンプと、
    前記ポンプレギュレータと前記チャージポンプとを連結するパイロット管路に設けられ、前記メイン油圧管路の圧力が予め設定した作動圧以上となったときに、前記パイロット管路の作動油をタンクポートと連通させることで、前記メインポンプの容量を減少させるカットオフ弁と、
    前記走行モータと接続されていて、前記走行モータから入力される回転動力を、高速伝達系または低速伝達系のいずれかにより車輪に伝達可能な複数段のトランスミッションと、
    前記メイン油圧管路の圧力を検知する圧力センサと、
    前記圧力センサによるメイン油圧管路の圧力を読み込み、前記メイン油圧管路の圧力が、前記作動圧近傍に予め設定された規定値圧以上であるときに、演算を開始するシフトダウン制御部と、
    前記シフトダウン制御部に設けられ、前記カットオフ弁の動作による前記メインポンプの容量が予め設定した変速容量まで減少したときに前記トランスミッションの前記高速伝達系を速やかに切断する第1低速変速制御部と、
    前記シフトダウン制御部に設けられ、前記トランスミッションの前記高速伝達系の切断による前記メイン油圧管路の圧力が降下し、前記カットオフ弁の動作が復帰して、前記カットオフ弁の動作復帰による前記メインポンプの容量が前記変速容量から前記カットオフ弁の動作前の容量まで増大したときに前記トランスミッションの前記低速伝達系を締結する第2低速変速制御部とを備えた
    ことを特徴とする作業車両の自動変速装置。
  2. 請求項1に記載の作業車両の自動変速装置において、
    前記第1低速変速制御部における、前記メインポンプの容量が予め設定した変速容量まで減少したときを、前記シフトダウン制御部の演算開始時刻からの経過時間で設定した
    ことを特徴とする作業車両の自動変速装置。
  3. 請求項1に記載の作業車両の自動変速装置において、
    前記第2低速変速制御部における、前記カットオフ弁の動作復帰による前記メインポンプの容量が前記変速容量から前記カットオフ弁の動作前の容量まで増大したときを、前記シフトダウン制御部の演算開始時刻からの経過時間で設定した
    ことを特徴とする作業車両の自動変速装置。
  4. 請求項2または3に記載の作業車両の自動変速装置において、
    設定された前記シフトダウン制御部の演算開始時刻からの各経過時間は、予め実行する前記メインポンプの単体システムテストにおける駆動圧とポンプ容量との応答性から算出する
    ことを特徴とする作業車両の自動変速装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の作業車両の自動変速装置において、
    前記シフトダウン制御部は、前記作業車両の加速時や急逆動作時においては、前記メイン油圧管路の圧力が前記規定値圧以上であっても、演算を開始しない
    ことを特徴とする作業車両の自動変速装置。
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