JP5898338B2 - 携帯式多モード無人航空システム発射装置 - Google Patents

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Description

分野
[0001]本開示は、無人航空システム(UAS)の発射に関する。より具体的には、本開示は、発射に影響を及ぼす可能性のある発射現場の特徴および環境に応じて、UASを準備し発射するための様々なモードの有効化に関する。
背景
[0002]無人航空システム(UAS)は、偵察を行う、ペイロードを送達する、または他の空挺作戦を実行するために使用できる任意の数量の無人遠隔操作式または自律式航空機を含むことができる。そのような航空機には、滑走路から離着陸する大型の航空機がある。他のかかる航空機には、トレーラ搭載式または他の車両搭載式の発射装置から発射されるのに適した中型航空機がある。他のタイプのかかる航空機には、小型UAS、すなわち「SUAS(small UAS)」があり、SUASには、人がUASを空中に発射することで「手動発射」することができる小型軽量の航空機があり得る。小型UASは、滑走路が利用できず、発射現場が、トレーラ搭載式または車両搭載式の発射装置を送達する自動車両にとって出入り不可能である場所から、またはそのような出入り不可能な状況で発射することができるという利点をもたらす。例えば、小型UASは、小型ボート、遠くて起伏の激しい地域、または屋上に搬送し、それらから発射することができる。
[0003]残念なことに、UASの手動発射は、UASを発射するのに信頼性のある方法ではあり得ない。UASを適切に手動発射するのに、閾値量の強度および技術が必要とされることがある。さらに、熟達した個人でさえ、SUASを常に適切に手動発射することはできない。単一の不適当な手動発射を行うことで、任務が未達に終わり、UASを損傷または消失するか、周囲物を損傷するか、または人を傷つけることがある。発射する人が熟達しており、きわめて注意を払う場合でさえ、手動発射は、集中不足、足場の安定不足、または発射の妨げとなり得るいくつもの過渡事象によって中断されることがある。
[0004]さらに、UASは、車両で到達できない発射現場にUASを搬送できるように、1人または複数人が持ち運べるほど重量が十分に軽いこともあるが、手動で発射するにはかさばりすぎる、または重すぎることがある。特に、高い高度を高速で動作するか、長い飛行距離を移動するか、またはかなりのペイロードを担持するように設計されたUASの場合、単に、手動で発射するのに大きすぎるか、または重すぎることがある。
[0005]既存のUAS発射システムにはいくつかの欠点がある。前述のように、ほとんどの発射システムは、トレーラ搭載式または車両搭載式であり、したがって、多くの所望する発射場所で使用することができない。さらに、大型の発射システムは、使用する度に、移動させ、設置し、操作し、維持し、修理し、再配置するのにかなりの労力を必要とすることがある。大型発射システムの別の欠点は、大型発射システムが、敵軍の進撃または卓越風の変化などの状況の変化に対応して、容易に、または迅速に移動することができないことである。そのようなシステムはまた、オペレータが直接付き添うことなしに、UASを発射する能力に欠けていることがあり、これは、オペレータを危険にさらしたり、または不利な状況に直面した際に、UASの発射を妨げたりする恐れがある。
[0006]最後に、カタパルトタイプの発射システムは、UASを発射位置まで並進させる外部レールおよび内部弾性/スプリング機構を用いて設計される。外部レールは、通常の移送および操作で、ならびに環境にさらすことで損傷を受けることがある。さらに、内部の弾性/スプリング機構の構造は、担体アセンブリを引っ張って発射準備完了位置まで並進させる巻き上げ機構、クランキング機構、またはプーリ機構を必要とする。これは、発射装置の操作および製造を大幅に複雑にし、担体が完全に格納されるまで担体をロックすることができないという点で、発射準備完了位置への担体の並進中に危険をもたらす。
[0007]したがって、不利な、または変化した状況下で、UASを容易にかつ適応自在に配備し、再配置し、発射する、信頼性のある携帯式UAS発射システムおよび方法を提供することは、UAS発射システムの技術分野における大きな進歩であろう。
概要
[0008]本開示の実施形態は、不利な、または変化した状況下で、UASの発射に適応性を付与する、UASの発射準備および発射に適した無人航空システム(UAS)発射装置および方法を提供する。
[0009]携帯式UAS発射装置の実施形態は、携帯式UASを発射するための頑丈かつ信頼できるシステムを提供する、重量が25ポンド(11.4kg)以下の携帯式システムを含むことができる。実施形態は、担体アセンブリを受ける内部通路を有するレールアセンブリを含み、担体アセンブリは、内部通路内で発射準備完了位置と発射位置との間を並進する。内部通路を使用することで、レールアセンブリの外面の損傷、またはレールアセンブリの外面に付着した異物の影響を受けない担体アセンブリの並進が可能になる。担体アセンブリが発射制御システムによって解放されると同時に、1つまたは複数の弾性部材は、担体アセンブリをレールアセンブリの内部通路に沿って、発射準備完了位置から、UASを発射する発射位置まで推進する。UAS発射装置は、人が持ち運び可能であるので、遠隔もしくは起伏の激しい地域、屋上、または小型ボートなどの、トレーラ搭載式または他の車両搭載式のUAS発射装置が到達できない場所に運んで使用することができる。
[0010]UAS発射装置の別の実施形態は、レールアセンブリと回転可能に係合するように構成された連結器を支持する取付台を含む回転可能な取付システムを含むことができる。風向計は、レールアセンブリの、UASが発射される端部とは反対側の端部に隣接して、レールアセンブリに固定することができる。風向計は、卓越風が当たる場合に、風下方向に押しやられるように構成することができ、それにより、UASが発射される反対側の端部を卓越風中で風上に向ける。したがって、レールアセンブリの第2の端部は、発射されるUASを卓越風に自動的に向けるように、UAS発射装置を自動的に回転させる。
[0011]UAS発射装置の別の実施形態は、多モード発射制御システムを有する発射装置を含む。多モード発射制御システムは、レールアセンブリに固定され、担体アセンブリの解放を命令する信号を受け取るまで、担体アセンブリを発射準備完了位置に固定するように構成することができる。多モード発射制御システムは、機械入力、有線電気入力、および無線電気入力に呼応して、担体アセンブリを解放するように構成される。したがって、発射現場の状況および他の考慮事項に応じて、UASは、機械装置または電気装置を使用して現場で発射するか、またはコンピュータシステムもしくは無線通信装置から信号を送ることで、遠隔で発射することができる。
[0012]UASの発射の準備をする方法の実施形態は、レールアセンブリの第1の端部に隣接した発射準備完了位置とレールアセンブリの第2の端部に隣接した発射位置との間で、担体アセンブリをレールアセンブリに対して並進させることにより、UASを発射するように構成されたUAS発射装置を用意することを含む。レールアセンブリは、現場特有の風の状態が、UASの発射を混乱させる可能性があると判断されない限り、地面に直接固定される。現場特有の風の状態が、UASの発射を混乱させる可能性があると判断された場合、レールアセンブリは、取付台に回転可能に固定される。レールアセンブリは、現場特有の風の状態に応じて取付台内で回転するように構成されて、発射位置が風上を向くように、レールアセンブリの第2の端部が自動的に回転する。
[0013]UASの発射の準備をする方法の別の実施形態は、発射信号を受け取ったことに呼応して、担体アセンブリをレールアセンブリに対して並進させることにより、UASを発射するように構成されたUAS発射装置を用意することを含む。発射信号は、機械発射信号と、有線接続によって供給される電気発射信号と、無線接続によって供給される電気発射信号とを含む複数の形態のいずれかで供給することができる。供給される発射信号の形態は、現場特有の状況に基づいて、複数の形態から選択される。
[0014]UASを発射する方法の実施形態は状況に基づいたものとされる。UAS発射装置は、発射信号に呼応して、担体アセンブリをレールアセンブリに対して並進させることでUASを発射するために用意される。発射信号は、機械信号と、有線接続によって供給される電気信号と、無線接続によって供給される電気信号とを含む複数の形態のいずれかで供給することができる。供給される発射信号の形態は、発射時点での状況に基づいて、複数の形態から選択される。
レールアセンブリおよび担体アセンブリを含む無人航空システム(UAS)発射装置の実施形態の斜視図である。 図1のUAS発射装置の担体アセンブリの斜視図である。 レールアセンブリの内部通路と係合した担体アセンブリのベース部と、発射するために担体アセンブリを解放するように構成されたトリガレバーとの断面図である。 担体アセンブリが発射準備未完位置から誘導されて、レールアセンブリに沿って発射準備完了位置に並進し、弾性部材が担体アセンブリおよびレールアセンブリに連結され、次いで、担体アセンブリを発射位置まで推進することを可能にするために、担体アセンブリが解放されることを示す上面図である。 担体アセンブリが発射準備未完位置から誘導されて、レールアセンブリに沿って発射準備完了位置に並進し、弾性部材が担体アセンブリおよびレールアセンブリに連結され、次いで、担体アセンブリを発射位置まで推進することを可能にするために、担体アセンブリが解放されることを示す上面図である。 担体アセンブリが発射準備未完位置から誘導されて、レールアセンブリに沿って発射準備完了位置に並進し、弾性部材が担体アセンブリおよびレールアセンブリに連結され、次いで、担体アセンブリを発射位置まで推進することを可能にするために、担体アセンブリが解放されることを示す上面図である。 担体アセンブリが発射準備未完位置から誘導されて、レールアセンブリに沿って発射準備完了位置に並進し、弾性部材が担体アセンブリおよびレールアセンブリに連結され、次いで、担体アセンブリを発射位置まで推進することを可能にするために、担体アセンブリが解放されることを示す上面図である。 代替の取付台アセンブリを使用したUAS発射装置の斜視図であり、この取付台アセンブリは、UAS発射装置を自動的に再配置して、UASを現時点での卓越風中で風上に向かって発射するために、回転可能な取付台および風翼を採用している。 回転可能に取り付けられたレールアセンブリが、卓越風の方向の変化に応じて自動的に回転する、図5のUAS発射装置の実施形態の上面図である。 回転可能に取り付けられたレールアセンブリが、卓越風の方向の変化に応じて自動的に回転する、図5のUAS発射装置の実施形態の上面図である。 回転可能に取り付けられたレールアセンブリが、卓越風の方向の変化に応じて自動的に回転する、図5のUAS発射装置の実施形態の上面図である。 図1のレールアセンブリの第1の端部に取り付けられ、機械入力、有線電気入力、および無線電気入力によってUASの発射を開始するために使用できる多モード発射制御システムのブロック図である。 現場特有の風の状態に応じて、UASの発射の準備をする方法の実施形態の流れ図である。 現場特有の状況に基づいて選択された所定の形態の発射信号を使用して、UASの発射の準備をする方法の実施形態の流れ図である。 発射時点の状況に基づいて選択された所定の形態の発射信号を使用して、UASを発射する方法の実施形態の流れ図である。
詳細な説明
[0025]本開示の無人航空システム(UAS)発射装置および方法は、不利な、または変化する状況下で、UASの適応性のある配備、再配置、および発射を可能にする。UAS発射装置の実施形態には、携帯式UAS発射装置と、卓越風の方向の変化に対して自動的に調整するように構成されたUAS発射装置と、複数の形態の発射信号のいずれかに呼応してUASを発射するための多モード発射制御システムを含むUAS発射装置とがある。UASの発射の準備をする方法は、UAS発射装置を所定の向きに選択的に取り付けること、または現場特有の風の状態に従った向きにする場合に、卓越風の方向に対応するために、UAS発射装置を回転可能に取り付けることを含む。UASの発射の準備をする方法はまた、現場特有の状況に基づいて、発射信号の形態を選択することを含む。UASを発射する方法は、発射時点の状況に基づく所定の形態の発射信号を含む。
[0026]図1は、UAS発射装置100の実施形態を示している。UAS発射装置100は、レールアセンブリ110、担体アセンブリ200、および発射制御システム700からなる3つの主要なアセンブリを含む。各アセンブリは、下記にさらに詳細に説明される。レールアセンブリ110は、第1の端部102および第2の端部106を含む。下記にさらに説明するように、担体アセンブリ200は、レールアセンブリの第1の端部102に隣接した発射準備完了位置と、レールアセンブリの第2の端部106に隣接した発射位置との間でレールアセンブリ110に対して並進する。
[0027]担体アセンブリ200が発射準備完了位置まで並進することで、担体アセンブリ200の発射の準備が整う。図4A〜4Dを参照して下記にさらに説明するように、一実施形態では、1つまたは複数の弾性部材(図1には示していない)が、レールアセンブリ110および担体アセンブリ200の両方と係合する。特定の実施形態では、担体アセンブリ200は、発射準備完了位置まで並進し、次いで、弾性部材が、レールアセンブリ110および担体アセンブリ200に連結される。担体アセンブリ200が、発射制御システム700を使用して発射準備完了位置にロックされた後、下記にさらに説明するように、弾性部材をレールアセンブリ110および担体アセンブリ200に1つずつ、または同時に連結することができる。弾性部材を取り付けることで、担体アセンブリ110との間で担体アセンブリ200に引っ張り力が加えられ、発射するために、この引っ張り力を解放してUASを空中に推進する。
[0028]図4A〜4Dを参照して下記にさらに説明するように、担体アセンブリ200が発射準備完了位置に固定された後に弾性部材を取り付けることで、担体アセンブリ200が発射準備完了位置に移動中に、弾性部材が担体アセンブリ200に加える引っ張り力がなくなる。このように、担体アセンブリ200の発射位置への移動中に、弾性部材の引っ張り力が担体アセンブリに作用するのを回避することで、担体アセンブリ200が弾性部材の引っ張り力を受ける場合に、担体アセンブリ200を発射準備完了位置に並進させるのに望ましい巻き上げシステム、クランキングシステム、またはプーリシステムの必要性が低くなるか、またはなくなる。担体アセンブリ200が発射準備位置に固定され、弾性部材が、レールアセンブリ110および担体アセンブリ200に取り付けられた後、(例えば、発射制御システム700により)担体アセンブリ200を発射準備完了位置から解放することで、担体アセンブリ200が発射位置に向かって推進されて、UASが空中に発射される。
[0029]レールアセンブリ110は、1つまたは複数の発射レールを含む。図1の実施形態に示すように、レールアセンブリ110は、第1の発射レール120および第2の発射レール160を含む。あるいは、レールアセンブリ110は、単一のレールアセンブリを含むか、または3つ以上の発射レールを含むことができる。数量または発射レールは、UAS発射装置の任意の構成要素の望ましい長さ制限、レールアセンブリ110の望ましい剛性、および他の要因に応じた設計上の選択として決められる。図1の実施形態では、第1の発射レール120および第2の発射レール160は、クランプ190によって互いに連結されている。クランプ190は、第1の発射レール120に固定可能に結合され、第1の発射レール120を第2の発射レール160に結合するために、第2の発射レール160をクランプ190内に強制的に固定するように締め付けることができる複数の締め付けボルト192を含む。特定の実施形態では、クランプ190はまた、クランプおよびレールを正しい位置に案内し、レールアセンブリの迅速な組み立ておよび分解を容易にするための複数のだぼおよび/またはスプリングを含むことができる。クランプ190および締め付けボルト192は、発射レール120、160のそれぞれ外面122、162と係合する。図3を参照して下記にさらに説明するように、担体アセンブリ200は、レールアセンブリ100内の内部通路と係合し、担体アセンブリ200の一部は、レールアセンブリ110の上側面のスロット150を貫通する。このため、クランプ190および締め付けボルト192は、内部通路に侵入しないように、発射レール120、160のそれぞれ外面122、162のみと係合する。
[0030]図1のUAS発射装置100の実施形態の利点は、担体アセンブリ200が、レールアセンブリの外面と係合するのではなくて、レールアセンブリ110の内部通路と係合することである。具体的には、通路が外面で囲まれているために、内部通路は、損傷または異物の蓄積をある程度防止される。これは、移送されるときに手荒く扱われることがある携帯式装置において特に有効であり得る。結果として、レールアセンブリ110の外面の損傷または外面に付着した異物が、レールアセンブリ110の内部通路に沿った担体アセンブリ200の並進を妨害することはあり得ない。
[0031]第1の発射レール120は、複数のアセンブリを支持する。特定の実施形態では、1つまたは複数のアセンブリは、UAS発射装置110のその後の組み立てを簡単にするために、第1の発射レール120に固定可能に連結することができる。図1の実施形態では、クランプ190に加えて、第1の発射レール120は、アンカーアセンブリ124、UAS支持アセンブリ130、および発射制御システム700を含む。
[0032]アンカーアセンブリ124は、レールアセンブリの第1の端部102に隣接して、第1の発射レール120に取り外し可能に取り付けることができる。アンカーアセンブリ124は、レールアセンブリの第1の端部102に隣接して、第1の発射レール120の端部内にスライド可能に受け入れられる。アンカーアセンブリ124は、締結ねじ126を用いて第1の発射レール120に固定することができる。アンカーアセンブリ124は、アンカーアセンブリ124をレールアセンブリの第1の端部102に隣接した地面に固定するように構成されたアンカーピン(図1には示していない)を受け入れ、これと係合するように構成されたアンカー開口128を含む。アンカーピンには、UAS発射装置110が取り付けられる地面の範囲内に取付台を固定するように構成されたピンを含めることができる。あるいは、アンカーピンは、地面に打ち込まれるように構成された杭の形態をとることができる。アンカーアセンブリ124およびアンカーピンは、このようにレールアセンブリ110を地面に固定して、レールアセンブリ110が、横風、偶発的な衝突、またはUAS発射装置100からのUASの発射で生じる反力によってひっくり返るのを防止する。図5を参照して下記にさらに説明するように、アンカーアセンブリ124は、代替の取付システムで用いる風向計と交換するために取り外すことができる。あるいは、図5を参照してさらに説明するように、風向計は、最初にアンカーアセンブリ124を取り外すことなく、アンカーアセンブリ124に取り付けることができる。
[0033]UAS支持アセンブリ130は、第1の発射レール120に取り外し可能に、かつ固定可能に連結されるものの1つである。特定の実施形態では、UAS支持アセンブリは、発射の前に担体アセンブリ200上のUASを安定させるために、UASの翼の裏面を支持する。UAS支持アセンブリ130は、担体アセンブリ200のうちのレールアセンブリ110の上部側で、スロット150を貫通する部分の並進を妨げないように、第1の発射レール120の裏面に連結された横材132を含む。特定の実施形態では、横材132は、多数のタイプおよび版のUASに対処するために回転可能である。直立支持部材134は、横材132の両端から延びている。直立支持部材134の上側端部は、UAS支持緩衝器136をかぶせられている。直立支持部材134は、UASを支持するための剛体とすることができ、UAS支持緩衝器136は、UASを剛性の直立支持部材134と接触させることで起こり得る損傷からUASを保護するために圧縮性とされる。特定の実施形態では、直立支持部材134の高さは、多数のタイプおよび版のUASに対処するために調整可能である。
[0034]発射制御システム700は、第1の発射レール120に連結されている。発射制御システム700は、制御モジュール710および担体解放機構720を含む。制御モジュール710は、レールアセンブリ110の上部側に沿った担体アセンブリ200の並進を妨げないように、第1の発射レール120の裏面に連結することができる。制御モジュール710は、レールアセンブリ110の第1の端部に隣接し、レールアセンブリ110の上部側にあるスロット150の端部で、担体解放機構720に動作可能に連結されている。担体解放機構720は、発射するためにUASが解放されるまで、担体アセンブリ200を発射準備完了位置に保持するために、担体アセンブリ200のソケットと係合するように構成されたトリガレバー722を含む。UASの発射時、トリガレバー722が解放されて、すなわち、担体アセンブリ200から外れて、担体アセンブリ200が、レールアセンブリ110の第2の端部106にある発射位置に向かって並進するのを可能にする。図7を参照してさらに説明するように、制御モジュール710は、機械式制御装置、有線電気式制御装置、および無線電気式制御装置の少なくとも1つに動作可能につなげられており、UASの発射を開始するための解放信号をそれらの制御装置から受け取ることができる。解放信号を受け取ると、制御モジュール710は、トリガレバー722を担体アセンブリ200から外すために、担体解放機構720と係合する。
[0035]発射が偶発的に起こる危険を軽減するために、UAS発射装置100は、担体アセンブリ200が意図せずに解放されるのを防止するための1つまたは複数の安全機構を含むことができる。発射前の条件のすべてが満たされる前に、担体アセンブリ200が偶発的に解放されることで、損傷するか、負傷するか、または任務に失敗することがある。例えば、UASのエンジンが作動する前に、担体アセンブリ200が解放された場合、UASが墜落することがあり、結果として、UASが喪失するか、または損傷する。同様に、人がまだUASの発射の準備をしているときに、担体アセンブリ200が偶発的に解放された場合、UASがその人にぶつかる恐れがある。その人は重傷を負う可能性があり、UASが衝突によりどんな損傷を受け得るかについては言うまでもない。さらに、UASが単に予定より早く発射されただけの場合、UASの任務の目的を果たせないことがある。これらは、UASの偶発的な発射により起こり得る多数のタイプの損害のほんのわずかな例である。したがって、そのような意図しない発射を防止する安全機構を含むことが望ましい。
[0036]1つのかかる安全機構として、発射レール安全ピン199があり得る。発射レール安全ピン199は、第1の発射レール120の発射レールソケット198に受け入れられるように構成されている。特定の実施形態では、発射レール安全ピン199は、図4A〜4Dを参照してさらに説明するように、担体アセンブリ200が発射準備完了位置に固定された後、発射レールソケット198に挿入される。発射レールソケット198および発射レール安全ピン199は、発射レール安全ピン199の一部が、レールアセンブリ110の内部通路310(図3)を少なくとも部分的に横切って延びるように構成されている。発射レール安全ピン199は、担体アセンブリ200が発射準備完了位置に収まったときに、担体アセンブリ200のベース部210の発射対向面211(図2)のすぐ前の通路に受け入れることができる。したがって、担体アセンブリ200が時期尚早に解放された場合に、発射レール安全ピン199は、担体アセンブリ200のベース部210の発射対向面211にぶつかることができる。その結果、発射レール安全ピン199は、担体アセンブリ200が発射位置に進むのを阻止することができ、それにより、負傷、損傷、または任務目的の未達を潜在的に防止する。
[0037]あるいは、発射レールソケット198および発射レール安全ピン199は、発射レール安全ピン199が、レールアセンブリ110および担体アセンブリ200のいくつかの他の部分と係合するように構成することができる。例えば、発射レール安全ピン199は、受け台250(図2)の一部、または受け台250を支持するブラケット260もしくはブラケット270(図2)の一方で担体アセンブリ200と係合するように構成することができる。相応して、発射レールソケット198は、発射レール安全ピン199が、担体アセンブリ210の選択された部分と係合するように受けられる部分に隣接した位置で、発射レール安全ピン199を受け入れるように、レールアセンブリ110のどこか別の部分に形成することができる。
[0038]特定の実施形態では、発射レール安全ピン199は、押しボタン解放機構を備えたスプリングボールピンなどのクイックリリースタイプのピンを含むことができる。そのようなピンは、発射レールソケット198に挿入することができ、発射レール安全ピン199および発射レールソケット198は、発射レール安全ピン199が意図的に解放され、発射レールアセンブリ110から取り外されるまで、発射レール安全ピン199が発射レールソケット198内に固定されるように大きさを決められる、あるいは構成される。
[0039]発射レール安全ピン199に加えて、またはそれに代えて、他のタイプの安全機構を使用することができる。例えば、図7を参照して説明するように、トリガ解放装置安全ピンを使用して、トリガ解放装置が担体アセンブリを解放するように移動するのを防止することができる。
[0040]1つまたは複数の安全機構が取り外されると、担体アセンブリ200は、レールアセンブリ110によって画定されたスロット150内を移動することができるようになる。スロット150は、レールアセンブリ110の第1の端部102に隣接した、スロット150の端部の第1のストッパ152と、レールアセンブリ110の第2の端部106に隣接した、スロット150の端部の第2のストッパ154とを含む。第1のストッパ152および第2のストッパ154は、スロット150内での担体アセンブリ200の移動を、レールアセンブリ110の第1の端部102に隣接した発射準備完了位置と、レールアセンブリ110の第2の端部106に隣接した発射位置との間に制限する。担体アセンブリ200が発射準備完了位置および発射位置に達したときに担体アセンブリ200を減速させるために、それぞれ第1のショックアブソーバ156を第1のストッパ152に隣接して配置することができ、第2のショックアブソーバ158を第2のストッパ154に隣接して配置することができる。
[0041]第2の発射レール160は、レールアセンブリの第2の端部106に隣接して第2の発射レール160に連結された、少なくとも1つの他のさらなるアセンブリである垂直支持アセンブリ170を支持することができる。垂直支持アセンブリ170は、発射時にUASを上向きの角度で推進するために、レールアセンブリ110の第2の端部106に隣接して、レールアセンブリ110が上方に傾斜するのを可能にする。垂直支持アセンブリ170は、地面より上の高さで、レールアセンブリ110の第2の端部106を支持するように構成されている。図1の実施形態では、垂直支持アセンブリ170は、第2の発射レール160の外面162と係合するように構成された1つまたは複数の支材172、174を含む。1つまたは複数の支材172、174は、第2の発射レール160の外面162に回転可能に取り付けることができて、第2の発射レール160の長さ方向に平行な収納位置と、第2の発射レール160に対して角度をなす展開位置との間を回転することができる。垂直支持アセンブリ170の1つまたは複数の支材172、174は、垂直支持アセンブリ170が、地面より上でレールアセンブリ110の第2の端部106を支持する高さの調整を可能にするために、長さを調整されるように構成することができる。
[0042]第2の発射レール160はまた、図4Aおよび図4Bを参照してさらに説明される1つまたは複数の弾性部材の第2の端部と係合するように構成されたヒッチ180を支持することができる。担体アセンブリ200は、1つまたは複数の弾性部材の第1の端部と係合するように構成されたもう片方のヒッチ280を支持する。1つまたは複数の弾性部材が、ヒッチ180、280間に固定され、担体アセンブリ200が、発射制御システム700のトリガレバー722によって固定されると、1つまたは複数の弾性部材は引っ張り位置まで伸ばされる。次にトリガレバー722を外すことで、1つまたは複数の弾性部材が、歪み緩和位置まで収縮するのが可能になる。1つまたは複数の弾性部材の収縮により、担体アセンブリ200が、レールアセンブリの第2の端部106に隣接した発射位置に向かって移動して、UASをUAS発射装置100から推進する。
[0043]特定の実施形態では、動力付き車両では到達できない場所に、1人または複数の人が、UAS発射装置を搬送することができるようにするために、UAS発射装置100は携帯式であるのが望ましい。このため、特定の実施形態では、UAS発射装置100の構成要素は、総計で約25ポンド(11.4kg)以下の重量であるように構成することができる。そのような比較的軽い重量で、UAS発射装置100の構成要素は、1つまたは複数の輸送用容器に詰め込むことができ、収容されたUAS発射装置100は、それでもなお、動力付き車両を用いることなく容易に運ぶことができる。
[0044]図2は、担体アセンブリ200の実施形態を示している。図2の実施形態では、担体アセンブリは、3つの主要なアセンブリ、すなわち、レールアセンブリ110の内部通路内を並進するように構成されたベース部210と、発射されるUASを支持するように構成された受け台250と、ベース210より上で受け台250を支持するように構成された1つまたは複数のブラケット260、270とを含む。図1を参照してすでに説明したように、担体アセンブリ200のベース部210は、レールアセンブリ110の内部通路内を移動する。ブラケット260、270は、レールアセンブリ110より上で受け台250を支持するために、レールアセンブリ110のスロット150を貫通する。図1を参照してすでに説明したように、担体アセンブリ200は、1つまたは複数の弾性部材(図2には示していない)の第1の端部と係合するように構成されたヒッチ280を含む。特に、ヒッチ280は、図1に示すように、レールアセンブリ110の第2の端部106に対向する担体アセンブリの端部にあるブラケット270に固定されている。好ましい実施形態では、ヒッチ280は、1つまたは複数の弾性部材(図2には示していない)の第1の端部がヒッチ280から外れて、打撃の危険をもたらすか、または担体アセンブリが並進して発射準備完了位置に戻ることができるようにするのを防止するために、湾曲した端部および狭い開口を用いて設計される。
[0045]図3を参照してさらに説明するように、担体アセンブリ200のベース部210は、レールアセンブリ110の内部通路内を移動するように構成されている。レールアセンブリ110の内部通路内でのベース部210の並進を容易にするために、ベース部210は、レールアセンブリ110の内部通路の内面と係合するように構成された複数の転がり部材222、224、226を含む。転がり部材222、224、226は、直角方向に、レールアセンブリ110の内部通路の内面と回転可能に係合するように構成されている。
[0046]具体的には、下側に面した転がり部材222は、ベース部210の下側面212を貫通して、内部通路の底部側の第1の内面と係合するように構成されている。側面に面した転がり部材224は、ベース部210の側面214を貫通して、内部通路の側部の第2の内面と係合するように構成されている。少なくとも、内部通路の底部側の第1の内面と係合する、下側に面した転がり部材222を有することで、ベース部210は、ベース部210と内部通路の底部側の第1の内面との間の摩擦が低減された状態で、内部通路に対して並進することができる。内部通路の側部側の第2の内面と係合する、側面に面した転がり部材224を有する場合、ベース部210は、ベース部210と内部通路の第2の内面との間の摩擦が低減された状態で、内部通路に対して並進することができる。ベース部210の上側面216を貫通して、内部通路の上部側の第3の内面と係合するように構成された、上側に面した転がり部材226をさらに含むことで、ベース部210は、ベース部210と内部通路の各側の内面のいずれかとの間の摩擦が低減された状態で、内部通路に対して並進することができる。
[0047]図1を参照して説明したように、担体アセンブリ200はまた、発射制御システム700のトリガレバー722と係合するように構成されたソケット230を含む。ソケット230と係合するトリガレバー722は、担体アセンブリ200を所定の位置に保持する。特定の実施形態では、トリガレバー722は、担体アセンブリが所定の位置にロックされた後、弾性部材を発射装置に取り付けることができるように、担体アセンブリ200を発射準備完了位置に固定し、それにより、圧力が1つまたは複数の弾性部材によってヒッチ280に加えられる前に、担体アセンブリ200が発射位置に置かれるのを可能にする。図2の実施形態に示すように、ソケット230は、ソケット取付台232によって支持することができ、ソケット取付台232は、ベース部210およびブラケット260の1つの一方または両方からソケット230を支持する。
[0048]図3は、レールアセンブリ110の内部通路310と係合する担体アセンブリ200のベース部210およびトリガレバー722の断面図である。特定の実施形態では、発射レール120、160(図3には具体的に示していない)は、内部通路310を画定する所望の断面を有する部材が得られるように形成された押出材309によって形成することができる。構造を高剛性にし、重量を軽くして、部材の携帯性を高めるために、材料として、例えば、アルミニウムがあり得る。アルミニウムはまた、押出成形によって部材を形成するのに適するとして公知である。しかし、他の金属および他の材料を使用して、内部通路310を画定する部材を形成することもできる。さらに、押出成形によって部材を形成する代わりに、内部通路310の各側が別々に形成され、溶接または各側を結合する別の接合プロセスによって結合されて、内部通路310を画定することができる。
[0049]図2を参照して説明したように、ベース部210の下側面212を貫通した、下側に面した転がり部材222は、レールアセンブリ110の内部通路310の底部側312の第1の内面322と係合するように構成されている。ベース部210の側面214を貫通した、側面に面した転がり部材224は、レールアセンブリ110の内部通路310の側部側314の第2の内面324と係合するように構成されている。ベース部210の上側面216を貫通した、上側に面した転がり部材226は、レールアセンブリ110の内部通路310の上部側316の第3の内面326と係合するように構成されている。
[0050]担体アセンブリ200のベース部210は、レールアセンブリの内部通路310に内包され、ブラケット260、270は、ベース部210から、レールアセンブリ110の上部側316によって画定されたスロット150を貫通している。UAS発射装置の特定の実施形態では、ベース部210は、第1の発射レール120および第2の発射レール160がクランプ190によって結合される前に、レールアセンブリ110の内部通路310内に受け入れられる。ベース部210は、発射レール120、160のいずれか、または両方に挿入することができ、ブラケット260、270は、スロット150を通って取り付けられる。担体アセンブリ210が所定の位置をとると、発射レール120、160は、図1を参照して説明したように、クランプ190を使用して互いに固定することができる。
[0051]担体アセンブリ200が発射準備完了位置に移動すると、トリガレバー722を使用して、担体アセンブリ200を所定の位置に固定することができる。トリガレバー722は、図2を参照してすでに説明したように、ベース部210および/または担体アセンブリ200のブラケット260もしくはブラケット270の一方に取り付けられたソケット230と係合する。担体アセンブリに取り付けられたUASが発射されるときに、発射制御システム700(図3には示していない)は、トリガレバー722をソケット230から引き出す。一実施形態では、トリガレバー722は、担体解放機構720が、トリガレバー722を方向390に並進させた結果として、ソケット230から引き出すことができて、担体アセンブリ200を解放する。別の実施形態では、トリガレバー722が、図3に示すように、下方向390に並進する代わりに、トリガレバー722は、図7を参照して下記に説明するように、担体解放機構720内に回転可能に取り付けることができて、下向きでソケット230から離れる方向に回転して、ソケット230から外れる。
[0052]図4A、図4B、図4C、および図4Dは、レールアセンブリ110に沿って発射準備完了位置402まで並進するように誘導され、次いで、解放されて、発射位置403まで推進されるのが可能になる担体アセンブリ200の上面図である。担体アセンブリ200の並進の図解において、アンカーアセンブリ124、UAS支持アセンブリ130、およびいくつかの他の構成要素を含むレールアセンブリ110の一部の要素は、図を簡略化するために図4A〜4Dから削除されている。すでに説明したように、特定の実施形態では、担体アセンブリ200は、図4A〜4Bに示すように、発射準備未完位置から発射準備完了位置に移動する。図4Cは、すでに説明したように、担体アセンブリ200を推進する推進力を付与してUASを発射するために、担体アセンブリ200とレールアセンブリ110との間に連結された1つまたは複数の弾性部材410を示している。1つまたは複数の弾性部材410は、下記にさらに説明するように、担体アセンブリ200およびレールアセンブリ110が様々な相対位置にある結果として、1つまたは複数の弾性部材410に付与される引っ張り力を図示するために分割線で示されている。図4Dは、UASが発射された後、発射位置にあるUAS発射装置を示している。
[0053]図4Aは、スロット150の全長に沿った中間点において、例示的な初期位置401にある担体アセンブリ200を示している。特定の実施形態では、担体アセンブリ200が発射準備完了位置402(図4B)に移動されるよりも前においては、弾性部材は、レールアセンブリ110にも担体アセンブリ200にも取り付けられていない。レールアセンブリ110および/または担体アセンブリ200に弾性部材が取り付けられていない場合、担体アセンブリ200は、弾性部材によって生じ得る引っ張り力に打ち勝つことなく、発射準備完了位置402に並進することができる。特定の実施形態では、レールアセンブリ110は、図1を参照して説明したように、UASの偶発的な発射を防止するために、発射レール安全ピン(図4Aには示さず)を受け入れるように構成された発射レールソケット198を含む。担体アセンブリ200は、発射準備完了位置に固定されていないので、UASの偶発的な発射を防止するための発射レール安全ピン199は取り付けられていない。
[0054]図4Bは、発射準備完了位置402まで並進した担体アセンブリ200を示している。図4Bには示していないが、担体アセンブリ200が発射準備完了位置402に達すると、図3を参照してすでに説明したように、担体アセンブリ200は、担体アセンブリ200に取り付けられたソケット230と係合する発射制御システム700のトリガレバー722によって、所定の位置に固定することができる。担体アセンブリ200が発射準備完了位置に固定されているが、1つまたは複数の弾性部材210(図4C〜E)をレールアセンブリ110および担体アセンブリ200に連結するよりも前に、1つまたは複数の安全機構を使用して、UAS発射装置100を偶発的な発射から保護することができる。例えば、図1を参照してすでに説明したように、発射レール安全ソケット198に発射レール安全ピン199を受け入れることができる。すでに説明したように、発射レール安全ピン199を使用することに加えて、またはそれに代えて、図7を参照して下記に説明する担体解放安全機構(図4A〜4Dには示していない)を使用して、UASの意図しない発射を防止することができる。
[0055]図4Cは、UASの発射の準備を整えるために、レールアセンブリ110および担体アセンブリ200に連結された弾性部材410を示している。1つまたは複数の弾性部材410の第1の端部412において、1つまたは複数の弾性部材410は、担体アセンブリ200に取り付けられたヒッチ280に連結されている。1つまたは複数の弾性部材410の第2のアンド414において、1つまたは複数の弾性部材410は、レールアセンブリ110の第2のアンド106に隣接して、レールアセンブリ110に固定されたヒッチ180に連結されている。図4Cに示すように、発射レール安全ピン199は、1つまたは複数の弾性部材410によって、UAS発射装置100に引っ張り力が加えられた状態で、UASが偶発的に発射するのを防止するために、発射レールソケット198内の所定の位置に留まることができる。
[0056]特定の実施形態では、担体アセンブリ200が発射準備完了位置402に移動した状態で、1つまたは複数の弾性部材410は、ヒッチ180、280間に1つずつ連結される。当然のことながら、各1つまたは複数の弾性部材410をヒッチ180、280間に1つずつ取り付けるのは、担体アセンブリ200が発射準備完了位置402に固定される前に、ヒッチ180、280間に複数の弾性部材を取り付けるよりもかなり小さい力で済ますことができる。図4Cで、1つまたは複数の細長い部材を表す分割線は、複数の長いダッシュを含む。長いダッシュは、発射に備えて引っ張り位置まで伸ばされた1つまたは複数の弾性部材410を図示するために使用されている。1つまたは複数の細長い弾性部材410の引っ張り力は、担体アセンブリ200をレールアセンブリ110に沿って、レールアセンブリの第2の端部106の方に推進して、UASを発射するために使用される。発射の前に、担体アセンブリ200が、UASをレールアセンブリ110に沿って推進するのを可能にするために、発射レール安全ピン199(および、偶発的な発射を防止する他の任意の安全機構)が、(すでに説明したように)レールアセンブリ110から取り外されるか、または(下記にさらに説明するように)トリガアセンブリから取り外される。
[0057]図4Dは、レールアセンブリ110の第2のアンド106の近くの発射位置403まで推進された担体アセンブリ200を示している。トリガレバー722(図4Dには示していない)を外すと同時に、1つまたは複数の弾性部材410のステインにより、担体アセンブリ200が、レールアセンブリの第2の端部106の近くの発射位置403まで推進される。1つまたは複数の弾性部材410内の歪みによって生じた(レールアセンブリ110の第2の端部106を向いた矢印423で示す)力423により、担体センブリ200は、スロット150に沿って、レールアセンブリ110の第2の端部106に隣接する発射位置403の方に移動しながら加速する。担体アセンブリ200を加速することで、担体アセンブリ200に受け入れられたUAS(図4Dには示していない)が加速して発射される。歪み緩和位置まで収縮した1つまたは複数の弾性部材410が、図4Dに丸くなった点線で示されている。
[0058]特定の実施形態では、ヒッチ180、280は、1つまたは複数の弾性部材410が固定される狭い開口(図示せず)を形成するために端部で湾曲している。狭い開口を含むことで、担体アセンブリ200が解放されて発射位置403に移動した後、1つまたは複数の弾性部材410が所定の位置に保持される。発射中および発射後に1つまたは複数の弾性部材410を所定の位置に固定することで、担体アセンブリが発射位置に向かって並進し、次いで減速し、それによって、打撃の危険が生じたときに、弾性部材がヒッチ180、280から外れるのを防止することができる。1つまたは複数の弾性部材410を所定の位置に維持することで、UASが発射した後、担体アセンブリ200に作用するある程度の引っ張り力を維持して、UASが発射した後、担体アセンブリ200が、発射準備完了位置402と発射位置403との間で前後に跳ね返るのを防止することもでき、それにより、担体アセンブリ200が、発射110後にレールアセンブリに沿って前後に跳ね返ることが可能な場合に生じ得る、レールアセンブリ110、担体アセンブリ200、または近くの人もしくは物の摩耗、衝撃による損傷、または負傷の可能性をなくすようにする。
[0059]要約すると、図1〜4Cに示すUAS発射装置100の実施形態によれば、UAS発射装置100は地面に置かれ、この場合に、レールアセンブリ110は、レールアセンブリ110の第1の端部102に隣接したアンカーアセンブリ124を介して地面に係止される。レールアセンブリ110は、レールアセンブリ110の第2の端部106に隣接した垂直支持アセンブリ170によって地面より上に支持される。担体アセンブリ200が引っ張られることなく発射準備完了位置402に並進した後、1つまたは複数の弾性部材410が、引っ張りが生じるように連結され、この引っ張りにより、結果として、力423が担体アセンブリ200に加えられる。担体アセンブリ200が、発射するために発射制御システム700によって解放されると、1つまたは複数の弾性部材410によって加えられた力423は、発射位置403に向かって担体アセンブリ200を推進する。結果として、担体アセンブリ200に受け入れられたUASは、レールアセンブリ110の第2の端部106の方向に発射される。
[0060]卓越風が、UASの揚力面全体にわたって通過することで生じる空気の運動により、UAS発射装置100が、UASを加速することで生じた揚力に追加され得るさらなる揚力が発生するように、UASを風上方向に発射するのが望ましいと当業者には分かるであろう。結果として、UAS発射装置の第2の端部106が卓越風に向けられ、レールアセンブリの第1の端部102にあるアンカーアセンブリ124が、卓越風の風下方向に係止された状態で、UAS発射装置100を設置するのが望ましい。
[0061]しかし、卓越風の方向は大きく変化することがある。例えば、気象条件により、風向きが突然かつ何度も変わることがある。さらに、予定した発射が遅れたために、または発射のかなり前にUAS発射装置を設置することに兵站上の理由があるために、UAS発射装置が発射のかなり前に設置された場合に、風向きが、設置と発射との間で大きく変わることがある。風向きの変化は、発射の成功を妨げることがある。例えば、横風は、UASを墜落させて、UASの当該任務を終わらせ、場合によっては、UASのかなりの損傷、または完全な喪失をもたらす。
[0062]現場特有の状況または他の環境によっては、発射前に風上を向くようにUAS発射装置を再配置することが厄介であったり、または不可能であったりすることがある。例えば、兵員が、所望する発射の前に、UAS発射装置を再配置するのに応じる暇がないことがあったり、または応じる暇がある兵員が、現場近くに敵対する兵員が存在するために、UAS発射現場に到達できないことがあったりする。したがって、UAS発射装置を誘導して、現在の卓越風の中で風上に向けることができるように、UAS発射装置がそれ自体を自動で再配置するのを可能にする機構を設けることが望ましい。
[0063]図5は、代替の取付台アセンブリ510を使用するUAS発射装置500の斜視図であり、この代替の取付台アセンブリは、UAS発射装置を自動的に再配置して、現時点での卓越風中に風上に向かってUASを発射するために風翼を採用している。代替の取付台アセンブリ510は、ベースアセンブリ512と、風翼がUAS発射装置500の向きを自動で合わせ直すのを可能にするために使用される風向計540とを含む。代替の取付台アセンブリ510は、レールアセンブリ110と、担体アセンブリ200と、レールアセンブリ110に取り付けられた、または固定された他の構成要素とが、代替の取付台アセンブリ510を支持する地面より上で自由に回転するのを可能にする。風向計540は卓越風に当たり、結果として、レールアセンブリ110の第1の端部102を風下に向けさせる反力が生じ、それにより、UASが発射されるレールアセンブリ110の第2の端部106が卓越風の中で風上を向く。
[0064]UAS発射装置500は、図1〜4Cを参照してすでに説明したのと同じレールアセンブリ110を含み、レールアセンブリ110についての説明は、参照により本章に援用される。図5に示すように、レールアセンブリ110は、図1に示す垂直支持アセンブリ170など、レールアセンブリ110の要素をすべて含んでいない。しかし、垂直支持アセンブリ170は、図5のUAS発射装置500のレールアセンブリ110に連結されたままとすることができる。垂直支持アセンブリ170は、レールアセンブリ110の第2の端部106から延びることができるが、垂直支持アセンブリ170およびレールアセンブリ110の残りの部分が、代替の取付台アセンブリ510によって地面より上に支持されるために、UAS発射装置500の下の地面と係合しない。さらに、図1を参照して説明したように、垂直支持アセンブリ170は、使用しない場合に、回転して収納位置に収まるのを可能にするために、レールアセンブリ110に回転可能に固定することができる。
[0065]図5の実施形態では、ベースアセンブリ512は、脚部514、516、518で構成された三脚を含む。ベースアセンブリ512は、レールアセンブリ110に固定される構成の回転ポスト530と回転可能に係合するように構成された連結器520を支持している。特定の実施形態では、回転ポスト530は、レールアセンブリ110およびUAS(図示せず)の質量の、ある程度均等な配分を可能にするために、レールアセンブリの中間点の近くに連結することができる。回転ポスト530の位置における質量のある程度均等な配分は、回転ポスト530と連結器520との間で摩擦を発生させ得る、回転ポスト530と連結器520との間のトルクを軽減するのに寄与することができる。回転ポストと連結器との間の摩擦は、連結器520内での回転ポスト530の自由回転を妨害することがある。特定の実施形態では、例えば、回転ポスト530は、図1を参照して説明したように、レールアセンブリ110の発射レールを互いに固定するのに使用されるクランプ190の裏面に、固定可能に、または取り外し可能に連結することができる。
[0066]さらに、回転ポスト530は、回転ポスト530と共に回転するパレット532を支持することができる。したがって、レールアセンブリの残りの部分とともに回転することが望ましい発射制御システム700の任意の補機または他の構成要素がある場合に、これらの補機または構成要素をパレット532に取り付けることができる。例えば、外部信号受信機またはバッテリパック(図5には示していない)などの構成要素が、発射制御システム700で使用され、1つまたは複数のケーブルを介して発射制御システムに接続される場合、これらの構成要素をパレット532に置くことで、レールアセンブリ110がベースアセンブリ512に対して回転したときに、1つまたは複数のケーブルがもつれる、ねじれる、または損傷することなく、構成要素が発射制御システム700およびレールアセンブリ110の残りの部分とともに回転するのが可能になる。
[0067]すでに説明したように、風向計540は、アンカーアセンブリ124を介して、またはアンカーアセンブリ124に代えて、レールアセンブリ110に連結される。風向計540は、卓越風に当たるように構成されている。それにより、風向計540は、レールアセンブリ110全体を回転させて、レールアセンブリ110の第2の端部106が、卓越風の中で自動的に風上を向くのを可能にする。
[0068]特定の実施形態では、風向計540の取付ポスト550は、アンカーアセンブリ124のスロットまたは通路(図示せず)に受け入れられる。あるいは、アンカーアセンブリ124は、第1の発射レール120から取り外すことができ、風向計540で置き換えることができる。この第2の実施形態では、アンカーアセンブリ124が、締結ねじ126で所定の位置に固定されたのと同様に、風向計540の取付ポスト550は、締結ねじ126(図1を参照のこと、図5には示していない)で第1の発射レール120に取り外し可能に固定することができる。
[0069]特定の実施形態では、1人または複数の人が動力付き車両では到達できない場所にUAS発射装置を搬送することができるように、代替の取付台アセンブリ510を組み込んだUAS発射装置500は携帯式であるのが望ましい。このため、特定の実施形態では、UAS発射装置500の構成要素は、総計で約50ポンド(22.7kg)以下の重量であるように構成することができる。図1のUAS発射装置100に関連してすでに説明したように、代替の取付台アセンブリ510を除いたUAS発射装置500の構成要素は、総計で約25ポンド(11.4kg)以下の重量であるように構成することができる。したがって、代替の取付台アセンブリ510の実施形態は、25ポンド(11.4kg)以下の重量であるように構成することができる。
[0070]図6A〜6Cは、レールアセンブリ110が、卓越風の変化に応じて、代替の取付台アセンブリ510に対して自動的に回転する、図5のUAS発射装置500の上面図である。各図6A、図6B、および図6Cにおいて、卓越風の方向は矢印610、620で示されている。
[0071]図6Aは、レールアセンブリ110の第2の端部106が、卓越風610の方向に風上を向くように、代替の取付台アセンブリ510上を回転するレールアセンブリ110を示している。卓越風610は、風向計540に当たって風向計540に力を加え、それにより、風向計540は、卓越風610の方向と一致して風下を向く。風向計540の動作により、レールアセンブリ110の第1の端部102が風下を向く。その結果、レールアセンブリ110の反対側の第2の端部106は、卓越風610の方向で風上に向きを変える。
[0072]図6Bは、卓越風620の方向が変わったときに、第2の端部106が、前の卓越風610(図6A)の方向で風上を向いているレールアセンブリ110を示している。卓越風が風向計に当たることで、風向計540に作用する力が生じ、その結果として、トルク622が、代替の取付台アセンブリ510を中心として、レールアセンブリ110にかかる。図6Cに示すように、卓越風で生じたトルク622により、レールアセンブリ110が、代替の取付台アセンブリ510に対して回転する。レールアセンブリ110は、レールアセンブリ110の第1の端部102にある風向計540が、卓越風620の方向に一致して風下を向くまで、代替の取付台アセンブリ510に対して回転する。その結果、レールアセンブリ110の第2の端部106は、直ちに卓越風620の方向で風上を向く。したがって、代替の取付台アセンブリ510の上に取り付けられたレールアセンブリ110は、レールアセンブリ110の第2の端部106を自動的に誘導して風上に向けるように構成されている。自動的に、レールアセンブリ110の第2の端部106が、常に風上を向くように回転するのを可能にすることで、UASを発射するための揚力を増強し、一方で、横風によって起こり得る、UASが損傷する危険性を低くすることもできる。
[0073]UAS発射装置の実施形態は携帯式とすることができ、卓説風の方向の変化に対して自動で調整することができ、さらに、機械信号、またはUAS発射の遠隔制御を可能にする有線接続、もしくは無線接続のいずれかを介して受信した電気信号に呼応して、UASを発射することができる。UASの発射開始に関して、複数のモードをもたせたUAS発射装置の実施形態では、状況が許す場合に、例えば、敵軍が近くに存在することによる、現場の兵員への危険または危険の兆しが全くない場合に、UASが現場から発射されるのが可能になる。あるいは、安全上、兵站上、または他の理由から、発車の時点で兵員が現場にいないことが望ましい場合、複数の発射モードに対応したUAS発射装置は、UASが遠距離から発射されるのを可能にする。例えば、UASは、有線接続、または無線接続によるコンピュータネットワークを介して、コンピュータから遠隔で発射することができる。複数のモードの発射開始に対応したUAS発射装置は、このように、様々な環境下でのUASの発射において幅広い適応性を示す。
[0074]図7は、機械発射信号、有線接続を介して受信した電気発射信号、および無線接続を介して受信した電気発射信号のいずれかに呼応して、UASの発射を開始するために使用できる多モード発射制御システム730のブロック図である。制御モジュール710、担体解放機構720、およびトリガレバー722を含む図1の発射制御システム700は、図7の多モード発射制御システム730を含むことができる。制御モジュール710は、図1〜4Cを参照してすでに説明したように、発射信号を受け取ったことを受けて、発射のために、トリガレバー722を外して担体アセンブリ200を解放するように、担体解放機構720に命令する構成とされている。
[0075]特定の実施形態では、制御モジュール710は、ソレノイド741などのアクチュエータを組み込むことができる。発射信号を受け取ったのを受けて、制御モジュール710は、トリガレバー722の解放を開始するために、ソレノイド741を作動させて、例えば、リンク機構751を点線753で示す方向に移動させる。特定の実施形態では、ソレノイド741は、担体解放機構720内に回転可能に取り付けられたトリガレバー722と回転可能に係合している。したがって、ソレノイド741が作動すると、リンク機構751は、点線753で示す方向に引っ張られて、トリガレバー722を破線755で示す方向に回転させる。トリガレバー722が回転すると、トリガレバー722の上側端部723は下方に、担体アセンブリ200のソケット230(図3)から離れる方向に回転し、それにより、発射するために担体アセンブリ200を解放する。点線753で示すリンク機構751の移動量、およびその結果得られる、破線755で示すトリガレバー722の回転量は、トリガレバー722の解放モードを明瞭に示すために誇張されていることに留意されたい。
[0076]図1を参照してすでに説明したように、UAS発射装置100は、意図しない発射を防止するために、担体アセンブリ200の意図しない解放を回避する1つまたは複数の安全機構を含むことができる。図1を参照して説明した発射レール安全ピン199に加えて、またはそれに代えて、担体解放安全機構756を使用することができる。図7は、トリガレバー安全ピン759が、トリガアセンブリ720の側部で、トリガアセンブリソケット758に受け入れられるように構成された担体解放安全機構756の実施形態を示している。トリガレバー安全ピン759は、トリガアセンブリ720の幅にわたって少なくとも部分的に延びるようにさらに構成されて、トリガアセンブリ720に取り付けられた場合に、トリガレバー722の回転を機械的に阻止する。このように、ソレノイド741が始動しても、トリガレバー722の回転は、トリガレバー安全ピン759によって阻止されるので、トリガレバー722は、ソケット230(図3)内で固定されたままであり、担体アセンブリ200は、ソレノイド741の作動によって解放されない。
[0077]多モード発射制御システム730の制御モジュール740は、機械入力760、有線電気入力770、および無線電気入力780のいずれかから発射信号を受け取るように構成されている。機械入力760は、機械的な力を加えるときに、制御モジュール740、またはトリガレバー722に直に発射信号を供給する。機械的な力は、トリガレバー722に、またはトリガレバー722に機械的に連結された制御モジュール内の部材(図示せず)に直接加えることができるし、あるいは機械的な力は、ケーブルまたはケーブル解放装置762に加えることもできる。ケーブルまたはケーブル解放装置762は、トリガレバー722に機械的に連結された、すなわち、トリガレバー722自体に直接連結された、制御モジュール740内の部材と係合することができる。
[0078]多モード発射制御システム730はまた、有線電気装置774によって供給された電気信号に対応するように構成された有線電気入力770を含む。有線電気装置774は、有線接続772によって制御ユニット740に送られる電気信号を生成する電気スイッチ、または電気インターフェイスを含むことができる。有線電気装置774は、制御ユニット740に直に電気信号を供給するように構成された足踏みペダル、またはハンドスイッチを含むことができる。電気インターフェイスには、ユニバーサルシリアルバス(USB)インターフェイスなどのコンピュータインターフェイス、またはイーサネットインターフェイスなどのコンピュータネットワークインターフェイスがあり得る。したがって、電気信号は、電気スイッチ、または現場に配置されたコンピュータシステムなどの現場の有線電気装置774から、有線電気入力770を介して供給することができる。あるいは、電気信号は、有線ネットワークを介して有線電気装置774に接続された遠隔配置のコンピュータシステム、または他の遠隔配置の電気装置から、有線電気入力770を介して供給することができる。
[0079]多モード発射制御システム730はまた、無線電気装置784によって、無線受信機782に供給された電気信号に対応するように構成された無線電気入力780を含む。無線電気装置784は無線信号786を生成し、無線信号786は、信号を制御ユニット740に供給する無線受信機782によって受信される。無線受信機782および無線電気装置784には、対をなす無線アナログまたはデジタル高周波(RF)装置、赤外線装置、レーザ装置、超音波装置、あるいは無線電気装置784から受信機782に無線信号786を伝達するように動作する他の通信装置があり得る。したがって、無線電気入力780を使用して、発射現場に近接した場所から、または無線受信機782および無線電気装置784が対応する通信範囲によって限定された距離から、UASの発射を開始することができる。
[0080]例えば、赤外線装置を含む無線電気入力780は、赤外線通信の限界から比較的狭い見通し内通信範囲に限定されることがある。あるいは、無線受信機782は、実用上範囲に制限のない着信無線電話によって供給された入力に対応する電話装置を含むことができる。特に、無線受信機782および無線電気装置784が衛星型電話システムを含む場合、信号は、無線受信機782および無線電気装置784がともに、事実上地球全体に広がる電話通信衛星の範囲内であることを条件として、世界中の、または地球を越えた任意の位置間で、無線電気入力780を介して供給することができる。
[0081]さらなる代替方法として、無線電気入力780は、インターネットなどのコンピュータネットワークを介して、制御ユニット740に電気信号を供給することができる。例えば、受信機782は、他の任意のインターネット対応装置からのインターネット上の信号を受信するように動作可能なインターネットプロトコル対応無線機を含むことができる。したがって、無線電気入力780は、デスクトップコンピュータからスマートフォンに及ぶ任意のインターネット対応装置から制御入力を受け取るように構成することができ、インターネットを活用するインターネット対応装置は、変調することができ、無線インターネット接続を介して、受信機782として構成されたインターネットプロトコル対応無線機で受信可能な信号を生成する。
[0082]特定の実施形態では、有線電気装置774および無線電気装置784などの入力装置はまた、図7に示すように、発射されるUASの1つまたは複数のシステムを作動させるように構成されたUAS制御システム790と組み合わせることができる。したがって、UASの発射を開始するのに使用される装置は、単一の装置として、UASの推進システムを起動する、またはUASの動作を指示する装置と組み合わせることができる。
[0083]UASの発射を開始する際に、多モード発射制御システム730によってもたらされる適応性は、UASを発射するための準備およびUASの発射の両方において、幅広い適応性を示すことができる。例えば、無線電気入力780は、UASが遠距離から発射されるのを可能にし、UASは、発射時間を設定する兵員が、発射の前に現場を去るのを可能にするように、UASが発射される時間よりも前にUAS発射装置の上に配置することができる。したがって、不利な気象条件を含む、潜在的に不利な現場特有の状況により、または敵対する可能性のある部隊の接近により、兵員が発射現場からUASを発射できない場合、UAS発射装置およびUASは前もって配置することができ、次いで、安全な距離から望ましい時間に発射することができる。
[0084]図8は、現場特有の風の状態に応じてUASの発射の準備をする方法800の実施形態の流れ図である。図1〜4Cを参照してすでに説明したように、UAS発射装置100は、UASを発射するために、地面に直接取り付けることができる。あるいは、図5および図6A〜6Cを参照して説明したように、卓越風中で風上を向くように自動的に回転する、UAS発射装置500などのUAS発射装置を使用するのが望ましい。UAS発射装置100、500の実施形態を使用して、UAS発射装置の配備を現場特有の風の状態に基づいて選択することができる。
[0085]図8を参照すると、810で、方法800は、レールアセンブリの第1の端部に隣接した発射準備完了位置と、レールアセンブリの第2の端部に隣接した発射位置との間で、担体アセンブリをレールアセンブリに対して並進させることにより、UASを発射するように構成されたUAS発射装置を用意することで始まる。担体アセンブリおよびレールアセンブリのそのような組み合わせの例については、図1および図5を参照して説明している。820で、現場特有の風の状態が、UASの発射を混乱させる可能性があるかどうかを判断する。820で、現場特有の風の状態が、UASの発射を混乱させる可能性がないと判断した場合、830で、レールアセンブリを地面に直接固定する。例えば、アンカーアセンブリ124のユーザを通じてなど、レールアセンブリ110を地面に直接固定することについては、図1を参照して説明している。
[0086]一方、820で、現場特有の風の状態が、UASの発射を混乱させる可能性があると判断した場合、840で、レールアセンブリを回転可能な取付台に固定する。例えば、レールアセンブリを回転可能な取付台に固定することについては、図5の代替の取付台アセンブリ510に関連して説明しているが、この場合に、代替の取付台アセンブリは、レールアセンブリ110のクランプ190から延びる回転ポスト530を回転可能に受け入れる連結器520を支持する。840で、レールアセンブリを回転取付台に固定した後、850で、レールアセンブリは、現場特有の風の状態に応じて、回転取付台内で回転するように構成される。例えば、風向計540の使用により、図6A〜6Cを参照して説明したように、卓越風が風向計540の表面に当たることで、発射位置に隣接したレールアセンブリ110の第2の端部106が、卓越風610または卓越風620の方向で風上を向くように、レールアセンブリ110が自動的に回転する。
[0087]図9は、現場特有の状況に基づいて選択された所定の形態の発射信号を使用して、UASの発射の準備をする方法の実施形態の流れ図である。図7を参照してすでに説明したように、多モード発射制御システム730は、UASが複数の形態の発射信号を使用して発射されるのを可能にするので、多モード発射制御システム730により、UAS発射装置をいつ、どこに配備すべきかの選択における適応性が備わる。
[0088]図9を参照すると、910で、方法900は、複数の形態のいずれかで供給された発射信号を受け取ったことに呼応して、担体アセンブリをレールアセンブリに対して並進させることにより、UASを発射するように構成されたUAS発射装置を用意することで始まる。それぞれがUAS発射装置によって認識される複数の形態には、機械発射信号、ならびに有線接続を介して供給される電気発射信号および無線接続を介して供給される電気発射信号が含まれる。多モード発射制御システム730は、これらの形態のいずれかの発射信号を受け取るように構成される。920で、現場特有の状況に基づいて、供給される発射信号の形態を複数の形態の中から選択する。
[0089]例えば、発射現場が、敵対する可能性のある部隊の近くにある場合、発射現場に兵員を配置する必要がある機械信号を使用することは望ましくない。さらに、現場が、有線接続が利用できない遠隔位置にある場合、UASの発射の準備をすることは、無線接続を介して供給される電気信号のユーザを選択することを含むことができる。他方で、有線接続が利用できず、無線通信により、敵軍が探知する危険が生じ得る場合、機械発射信号の使用を選択して、UASの発射の準備をするのが望ましい。
[0090]図10は、現場特有の状況に基づいて選択された解放信号を使用して、UASを発射する方法1000の実施形態の流れ図である。図7および図9を参照してすでに説明したように、多モード発射制御システム730は、UASが複数の形態の発射信号を使用して発射されるのを可能にするので、多モード発射制御システム730により、UAS発射装置をいつ、どこに配備すべきかの選択における適応性が備わる。
[0091]図10を参照すると、1010で、方法1000は、複数の形態のいずれかで供給された発射信号を受け取ったことに呼応して、担体アセンブリをレールアセンブリに対して並進させることにより、UASを発射するように構成されたUAS発射装置を用意することで始まる。複数の形態には、機械発射信号、ならびに有線接続を介して供給される電気発射信号および無線接続を介して供給される電気発射信号が含まれる。発射制御システムは、複数の形態の発射信号のいずれかに呼応するように構成されている。1020で、発射時に、現場特有の状況に基づいて、供給される発射信号の形態を複数の形態の中から選択する。
[0092]例えば、無線電気通信を使用して、UASを発射するための電気発射信号を遠隔地から受け取ることが意図されているときに、激しい雷雨、通信妨害、または単純な装置不具合が遠隔無線信号の受信を妨げることがある。しかし、有線電機接続が利用可能であるか、または兵員が機械信号を供給するために現場にいるならば、UASは、それでもなお、望み通りに発射することができる。したがって、多モード発射制御システム730は、発射時の変化した状況に対する結果に予備および冗長性をもたせる。
[0093]本開示が、特定の態様、特徴、および例示的実施形態に関連して本明細書で説明されたが、当然のことながら、本開示の実用は、それによって限定されるのではなくて、むしろ、本明細書の説明を基にして、本開示の分野における当業者が思いつくような多数の他の変形形態、修正形態、および代替の実施形態まで広がり、これらを包含する。本明細書に列挙した様々な要素または特徴の任意のものは、そうではないと明記されない限り、本明細書に開示した他の特徴または要素と併用することを企図されている。相応して、添付の請求項で主張される本発明は、そのような変形形態、修正形態、および代替の実施形態のすべてを本発明の趣旨および範囲内に含むとして、幅広く解釈および判断されることを意図されている。

Claims (58)

  1. 第1の端部から第2の端部に延び、1つまたは複数の発射レールを含むレールアセンブリであって、内部通路を含むレールアセンブリと、
    担体アセンブリと、
    を含む無人航空システム(UAS)発射装置であって、前記担体アセンブリは、
    前記レールアセンブリの前記第1の端部に隣接した発射準備完了位置と、前記レールアセンブリの前記第2の端部に隣接した発射位置との間で、前記レールアセンブリの内部通路内を並進するように構成されたベース部と、
    UASを支持するように構成された受け台と、
    前記ベース部より上で前記受け台を支持するように構成されたブラケットと、を含み、前記UAS発射装置は、
    前記レールアセンブリに固定され、前記担体アセンブリを解放するように命令する発射信号を受け取るまで、前記担体アセンブリを前記発射準備完了位置に固定するように構成された発射制御システムと、
    前記担体アセンブリと係合するように構成された第1の端部と、前記レールアセンブリと係合するように構成された第2の端部とを有する1つまたは複数の弾性部材であって、前記担体アセンブリが前記発射準備完了位置まで並進した後、前記担体アセンブリに引っ張り力を加え、前記発射制御システムが前記担体アセンブリを解放することで、引っ張りによって生じた力が前記担体アセンブリを前記発射位置に向かって推進することが可能になる、1つまたは複数の弾性部材とをさらに含み、
    前記担体アセンブリは、前記1つまたは複数の弾性部材が、前記担体アセンブリおよび前記レールアセンブリと係合するように連結される前に、前記発射準備完了位置まで並進するように構成され、前記1つまたは複数の弾性部材は、前記担体アセンブリが前記発射準備完了位置に固定された後、前記担体アセンブリおよび前記レールアセンブリと係合するように連結される、UAS発射装置。
  2. 前記レールアセンブリは2つ以上の発射レールを含み、前記2つ以上の発射レールは、前記2つ以上の発射レールの外面と係合するように構成されたクランプによって結合される、請求項1に記載のUAS発射装置。
  3. 各前記1つまたは複数の発射レールは、押出材からなる形材を含む、請求項1に記載のUAS発射装置。
  4. 前記レールアセンブリは、底部側と、前記底部側から延びる第1および第2の側部側とでほぼ閉鎖され、上部側で部分的に閉鎖されており、前記上部側はスロットを画定し、前記スロットは、前記アセンブリが前記内部通路内を並進するときに、前記ブラケットが前記担体アセンブリの前記ベース部と前記受け台との間で前記スロットを貫通するのを可能にするように構成される、請求項1に記載のUAS発射装置。
  5. 前記レールアセンブリは、前記内部通路内における前記担体アセンブリの移動を前記発射準備完了位置と前記発射位置との間に制限するために、前記レールアセンブリの前記第1の端部に隣接した少なくとも1つの第1のストッパと、前記レールアセンブリの前記第2の端部に隣接した少なくとも第2のストッパとを含む、請求項1に記載のUAS発射装置。
  6. 前記担体アセンブリが前記発射準備完了位置に達したときに、前記担体アセンブリを減速させるように構成された第1のショックアブソーバをさらに含む、請求項5に記載のUAS発射装置。
  7. 前記担体アセンブリが前記発射位置に達したときに、前記担体アセンブリを減速させるように構成された第2のショックアブソーバをさらに含む、請求項5に記載のUAS発射装置。
  8. 前記担体アセンブリの前記ベース部は、直角方向に、前記レールアセンブリの前記内部通路と回転可能に係合するように構成された複数の転がり部材を含む、請求項1に記載のUAS発射装置。
  9. 前記担体アセンブリが、前記レールアセンブリの前記内部通路内を並進するときに、前記レールアセンブリの前記底部側の第1の内面と回転可能に係合するように構成された、下側に面した転がり部材と、前記レールアセンブリの側部側の第2の内面と回転可能に係合するように構成された、側面に面した転がり部材とを含む、複数の転がり部材を更に備える、請求項4に記載のUAS発射装置。
  10. 前記担体アセンブリが、前記レールアセンブリの前記内部通路内を並進するときに、前記レールアセンブリの前記上部側の第3の内面と回転可能に係合するように構成された、上側に面した転がり部材をさらに含む、請求項9に記載のUAS発射装置。
  11. 前記発射制御システムは、前記発射信号を受け取ったことに呼応して、前記担体アセンブリを解放するように構成された担体解放機構を含む、請求項1に記載のUAS発射装置。
  12. 前記発射制御システムは、機械的な力を加えることでもたらされる機械信号の形態の発射信号を受け取るように構成される、請求項11に記載のUAS発射装置。
  13. 前記担体解放機構には、電気機械解放機構が含まれ、前記発射信号には、電気発射信号が含まれる、請求項11に記載のUAS発射装置。
  14. 前記電気機械解放機構はソレノイドを含む、請求項13に記載のUAS発射装置。
  15. 前記電気機械解放機構は、有線接続を介して前記電気発射信号を受け取るように構成される、請求項13に記載のUAS発射装置。
  16. 前記有線接続には、イーサネットを通じて前記電気発射信号を受け取るように構成されたイーサネット接続が含まれる、請求項15に記載のUAS発射装置。
  17. 前記電気機械解放機構は、無線接続を介して前記電気発射信号を受け取るように構成される、請求項13に記載のUAS発射装置。
  18. 前記無線接続には、無線インターネット接続を通じて前記電気発射信号を受け取るように構成されたインターネットプロトコル対応の受信機が含まれる、請求項17に記載のUAS発射装置。
  19. 意図しない発射を防止するように構成された1つまたは複数の安全機構をさらに含む、請求項11に記載のUAS発射装置。
  20. 前記1つまたは複数の安全機構は、発射レール安全ピンを含み、前記発射レール安全ピンは、前記レールアセンブリの少なくとも1つに受け入れられて、前記担体解放機構が前記担体アセンブリを解放するときに、前記発射レール安全ピンが前記レールアセンブリの前記少なくとも1つから取り外されるまで、前記担体アセンブリが前記レールアセンブリに対して並進するのを阻止するように構成される、請求項19に記載のUAS発射装置。
  21. 前記1つまたは複数の安全機構は、前記担体解放アセンブリに受け入れられるように構成された担体解放安全ピンを含む担体解放安全機構であって、前記担体解放安全ピンが前記担体アセンブリから取り外されるまで、前記担体解放アセンブリが、前記発射信号を受け取ったことに呼応して、前記担体アセンブリを解放するのを阻止する担体解放安全機構を含む、請求項19に記載のUAS発射装置。
  22. 前記担体アセンブリは、前記1つまたは複数の弾性部材の前記第1の端部と係合するように構成された少なくとも1つの第1のブラケットを含み、前記レールアセンブリは、前記1つまたは複数の弾性部材の前記第2の端部と係合する、前記レールシステムの前記第2の端部に隣接した少なくとも1つの第2のブラケットを含む、請求項1に記載のUAS発射装置。
  23. 前記レールアセンブリの前記第2の端部に隣接して、前記レールアセンブリに連結されるように構成された垂直支持アセンブリをさらに含み、前記垂直支持アセンブリは、地面よりも高い位置で、前記レールアセンブリの前記第2の端部を支持するように構成される、請求項1に記載のUAS発射装置。
  24. 前記垂直支持アセンブリは、前記レールアセンブリの外面と係合するように構成された1つまたは複数の支材を含む、請求項23に記載のUAS発射装置。
  25. 前記発射レールアセンブリの前記外面に回転可能に取り付けられて、収納位置と展開位置との間を回転することができる、1つまたは複数の支材を更に備える、請求項23に記載のUAS発射装置。
  26. 前記垂直支持アセンブリは、前記地面よりも上で、前記レールアセンブリの前記第2の端部を支持する高さの調整を可能にするために調整されるように構成される、請求項23に記載のUAS発射装置。
  27. 前記レールアセンブリの前記第1の端部に隣接して、前記レールアセンブリに連結されるように構成されたアンカーアセンブリをさらに含む、請求項1に記載のUAS発射装置。
  28. 前記アンカーアセンブリは、前記レールアセンブリを地面に固定するアンカーを受け入れるように構成される、請求項27に記載のUAS発射装置。
  29. 回転可能な取付システムをさらに含み、前記回転可能な取付システムは、
    地面と係合するように構成された取付台と、
    前記取付台に固定され、前記レールアセンブリと回転可能に係合するように構成された連結器であって、前記レールアセンブリは、前記地面に対して回転することができる、連結器と、
    を含む、請求項1に記載のUAS発射装置。
  30. 前記取付台は三脚を含む、請求項29に記載のUAS発射装置。
  31. 前記回転可能な取付システムは、前記第1の端部に隣接して、前記レールアセンブリに固定されるように構成された風向計をさらに含み、前記風向計は、卓越風によって風下に押しやられ、前記レールアセンブリの前記第1の端部を風下の方向に向け、それにより、前記レールアセンブリの前記第2の端部を風上の方向に向けるように構成され、前記レールアセンブリの前記第2の端部は自動的に回転して前記卓越風に対向する、請求項29に記載のUAS発射装置。
  32. 前記回転可能な取付システムは、重量が25ポンド(11.4kg)以下の第2の携帯式装置を構成する、請求項29に記載のUAS発射装置。
  33. 前記UASの1つまたは複数のシステムを選択的に作動させるように構成されたUAS制御システムをさらに含む、請求項1に記載のUAS発射装置。
  34. 始動制御システムおよび前記発射制御システムが、共通制御装置によって作動するように構成される、請求項33に記載のUAS発射装置。
  35. 第1の端部から第2の端部に延び、1つまたは複数の発射レールを含むレールアセンブリと、
    無人航空システム(UAS)を支持し、前記レールアセンブリの前記第1の端部に隣接した発射準備完了位置と、前記レールアセンブリの前記第2の端部に隣接した発射位置との間で、前記レールアセンブリに沿って前記UASを並進させるように構成された担体アセンブリと、
    前記担体アセンブリと係合するように構成された第1の端部と、前記レールアセンブリと係合するように構成された第2の端部とを有する1つまたは複数の弾性部材であって、前記担体アセンブリが前記発射準備完了位置まで並進した後、前記担体アセンブリに引っ張り力を加え、前記発射制御システムが前記担体アセンブリを解放することで、引っ張りよって生じた力が前記担体アセンブリを前記発射位置に向かって推進するのが可能になり、前記担体アセンブリは、前記1つまたは複数の弾性部材が、前記担体アセンブリおよび前記レールアセンブリと係合するように連結される前に、前記発射準備完了位置まで並進するように構成され、前記1つまたは複数の弾性部材は、前記担体アセンブリが前記発射準備完了位置に固定された後、前記担体アセンブリおよび前記レールアセンブリと係合するように連結される、1つまたは複数の弾性部材と、
    前記レールアセンブリに固定され、前記担体アセンブリを解放するように命令する発射信号を受け取るまで、前記担体アセンブリを前記発射準備完了位置に固定するように構成された発射制御システムと、
    回転可能な取付システムと、
    を含む無人航空システム(UAS)発射装置であって、前記回転可能な取付システムは、 地面と係合するように構成された取付台と、
    前記取付台に固定され、前記レールアセンブリと回転可能に係合するように構成された連結器であって、前記レールアセンブリは、前記地面に対して回転することができる、連結器と、
    前記第1の端部に隣接して、前記レールアセンブリに固定されるように構成された風向計であって、卓越風によって風下に押しやられて、前記レールアセンブリの前記第1の端部を風下の方向に向け、それにより、前記レールアセンブリの前記第2の端部を風上の方向に向けるように構成された風向計と、
    を含み、
    前記レールアセンブリの前記第2の端部は、自動的に回転して前記卓越風に対向する、UAS発射装置。
  36. 前記取付台は三脚を含む、請求項35に記載のUAS発射装置。
  37. 重量が50ポンド(22.7kg)以下である携帯式装置を含む、請求項35に記載のUAS発射装置。
  38. 前記レールアセンブリは、前記担体アセンブリの一部が、内部通路を並進することができるように構成された内部通路を含む、請求項35に記載のUAS発射装置。
  39. 前記発射制御システムは、前記発射信号を電気信号として受け取るように構成された電気機械解放機構を含む、請求項35に記載のUAS発射装置。
  40. 前記電気機械解放機構は、有線接続および無線接続の少なくとも一方から前記電気信号を受け取るように構成される、請求項39に記載のUAS発射装置。
  41. 第1の端部から第2の端部に延び、1つまたは複数の発射レールを含むレールアセンブリと、
    無人航空システム(UAS)を支持し、前記レールアセンブリの前記第1の端部に隣接した発射準備完了位置と、前記レールアセンブリの前記第2の端部に隣接した発射位置との間で、前記レールアセンブリに沿って前記UASを並進させるように構成された担体アセンブリと、
    前記担体アセンブリと係合するように構成された第1の端部と、前記レールアセンブリと係合するように構成された第2の端部とを有する1つまたは複数の弾性部材であって、前記担体アセンブリが、前記発射準備完了位置まで並進した後、前記担体アセンブリに引っ張り力を加え、前記担体アセンブリを解放することで、引っ張りによって生じた力が、前記担体アセンブリを前記発射位置に向かって推進するのが可能になり、前記担体アセンブリは、前記1つまたは複数の弾性部材が、前記担体アセンブリおよび前記レールアセンブリと係合するように連結される前に、前記発射準備完了位置まで並進するように構成され、前記1つまたは複数の弾性部材は、前記担体アセンブリが前記発射準備完了位置に固定された後、前記担体アセンブリおよび前記レールアセンブリと係合するように連結される、1つまたは複数の弾性部材と、
    前記レールアセンブリに固定され、前記担体アセンブリを解放して発射するための発射信号を受け取るまで、前記担体アセンブリを前記発射準備完了位置に固定するように構成された多モード発射制御システムであって、
    機械入力、
    有線電気入力、
    無線電気入力、
    のいずれかから前記発射信号を受け取ったことに呼応して、前記担体アセンブリを解放するように構成された多モード発射制御システムと、
    を含む無人航空システム(UAS)発射装置。
  42. 前記多モード発射制御システムは、前記機械入力に対応した機械解放機構を含み、前記機械入力には、機械的な力を加えることが含まれる、請求項41に記載のUAS発射装置。
  43. 前記多モード発射制御システムは、有線接続または無線接続を介して受信された電気発射信号に呼応するように構成された電気機械解放機構を含む、請求項41に記載のUAS発射装置。
  44. 前記電気機械解放機構はソレノイドを含む、請求項43に記載のUAS発射装置。
  45. 前記多モード発射制御システムは、イーサネット接続による前記有線接続を介して前記電気発射信号を受信するように構成される、請求項41に記載のUAS発射装置。
  46. 前記多モード発射制御システムは、インターネットプロトコル対応受信機による無線接続を介して、前記電気発射信号を受信するように構成される、請求項41に記載のUAS発射装置。
  47. 現場特有の風の状態に応じて、無人航空システム(UAS)の発射の準備をする方法であって、
    レールアセンブリの第1の端部に隣接した発射準備完了位置と、前記レールアセンブリの第2の端部に隣接した発射位置との間で、担体アセンブリを前記レールアセンブリに対して並進させることにより、UASを発射するように構成されたUAS発射装置を用意することであって、前記UAS発射装置は、前記担体アセンブリと係合するように構成された第1の端部と、前記レールアセンブリと係合するように構成された第2の端部とを有する1つまたは複数の弾性部材を備え、前記担体アセンブリは、前記1つまたは複数の弾性部材が、前記担体アセンブリおよび前記レールアセンブリと係合するように連結される前に、前記発射準備完了位置まで並進するように構成され、前記1つまたは複数の弾性部材は、前記担体アセンブリが前記発射準備完了位置に固定された後、前記担体アセンブリおよび前記レールアセンブリと係合するように連結される、ことと、
    現場特有の風の状態が、前記UASの発射を混乱させる可能性があると判断されない場合に、前記レールアセンブリを地面に直接固定することと、
    前記現場特有の風の状態が、前記UASの前記発射を混乱させる可能性があると判断された場合に、
    前記レールアセンブリを取付台に回転可能に固定し、
    前記発射位置に隣接した前記レールアセンブリの前記第2の端部が風上を向くように、前記レールアセンブリを前記現場特有の風の状態に応じて、前記取付台内で自動的に回転するように構成することと、
    を含む方法。
  48. 前記発射位置に隣接した前記レールアセンブリの前記第2の端部が風上を向くように、前記レールアセンブリを前記現場特有の風の状態に応じて、前記取付台内で自動的に回転するように構成することには、風向計を前記レールアセンブリの前記第1の端部に隣接して、前記レールアセンブリに連結することが含まれ、卓越風が前記風向計に当たって、前記レールアセンブリの前記第1の端部を風下を向くように自動的に誘導し、そのため、前記発射位置に隣接した前記レールアセンブリの前記第2の端部が風上を向く、請求項47に記載の方法。
  49. 無人航空システム(UAS)の発射の準備をする方法であって、
    機械発射信号と、
    有線接続を介して供給される電気発射信号と、
    無線接続を介して供給される電気発射信号と、
    を含む複数の形態のいずれかで供給された発射信号を受け取ったことに呼応して、担体アセンブリをレールアセンブリに対して並進させることで、UASを発射するように構成されたUAS発射装置を用意することと、
    供給される前記発射信号の形態を現場特有の状況に基づいて前記複数の形態の中から選択することであって、前記UAS発射装置は、前記担体アセンブリと係合するように構成された第1の端部と、前記レールアセンブリと係合するように構成された第2の端部とを有する1つまたは複数の弾性部材を備え、前記担体アセンブリは、前記1つまたは複数の弾性部材が、前記担体アセンブリおよび前記レールアセンブリと係合するように連結される前に、発射準備完了位置まで並進するように構成され、前記1つまたは複数の弾性部材は、前記担体アセンブリが前記発射準備完了位置に固定された後、前記担体アセンブリおよび前記レールアセンブリと係合するように連結される、ことと、
    を含む方法。
  50. 前記有線接続には、イーサネット接続が含まれる、請求項49に記載の方法。
  51. 前記無線接続には、インターネットプロトコル対応の無線接続が含まれる、請求項49に記載の方法。
  52. 前記現場特有の状況には、前記機械発射信号、前記有線接続を介して供給される前記電気発射信号、および前記無線接続を介して供給される前記電気発射信号の少なくとも1つの使用を妨げる可能性のある状況が含まれる、請求項49に記載の方法。
  53. 前記現場特有の状況には、発射現場に近接して人を配置することができないようにする安全状況が含まれる、請求項49に記載の方法。
  54. 発射時の状況に応じて、無人航空システム(UAS)を発射する方法であって、
    機械信号と、
    有線接続を介して供給される電気信号と、
    無線接続を介して供給される電気信号と、
    を含む複数の形態のいずれかの発射信号に呼応して、担体アセンブリをレールアセンブリに対して並進させることで、UASを発射するように構成されたUAS発射装置を用意し、発射制御システムは、前記複数の形態の前記発射信号のいずれかに呼応するように構成されることと、
    発射時の状況に基づいて、供給される前記発射信号の形態を前記複数の形態の1つから選択することであって、前記UAS発射装置は、前記担体アセンブリと係合するように構成された第1の端部と、前記レールアセンブリと係合するように構成された第2の端部とを有する1つまたは複数の弾性部材を備え、前記担体アセンブリは、前記1つまたは複数の弾性部材が、前記担体アセンブリおよび前記レールアセンブリと係合するように連結される前に、発射準備完了位置まで並進するように構成され、前記1つまたは複数の弾性部材は、前記担体アセンブリが前記発射準備完了位置に固定された後、前記担体アセンブリおよび前記レールアセンブリと係合するように連結される、ことと、
    を含む方法。
  55. 前記状況には、前記機械信号、前記有線接続を介して供給される前記電気信号、および前記無線接続を介して供給される前記電気信号の少なくとも1つの使用を妨げる状況が含まれる、請求項54に記載の方法。
  56. 前記状況には、発射現場に近接して人を配置することができないようにする安全状況が含まれる、請求項54に記載の方法。
  57. 前記状況には、前記無線接続を介して供給される前記電気信号の使用を妨げる安全状況が含まれる、請求項54に記載の方法。
  58. 前記レールアセンブリ、前記担体アセンブリ、前記発射制御システム、および前記1つまたは複数の弾性部材は、重量が25ポンド(11.4kg)以下の携帯式装置を構成する、請求項1に記載のUAS発射装置。
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