以下、広告選択装置等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
(実施の形態)
図1は、本実施の形態における広告処理システム1000のブロック図である。広告処理システム1000は、2以上の広告選択装置1と、2以上の広告要求制御装置2を備える。
ここでは、2以上の広告選択装置1を、広告選択装置1a、1b…として表している。各広告選択装置1は、広告選択装置1aと同様の構成を有している。また、ここでは、2以上の広告要求制御装置2を、広告要求制御装置2a、2b…として表している。各広告要求制御装置2は、広告要求制御装置2aと同様の構成を有している。
2以上の広告選択装置1と、2以上の広告要求制御装置2とは、インターネットやLANとのネットワークや、通信回線等を介して情報の通信が可能となるよう接続されている。
広告選択装置1は、広告識別情報格納手段111、広告要求受信手段112、蓄積手段113、取得広告管理情報格納手段114、時間設定手段116、取得手段115、及び出力手段117を備える。
広告要求制御装置2は、要求受信手段221、送信先決定手段222、送信先格納手段223、及び要求送信手段224を備える。
広告選択装置1は、広告要求情報に応じて広告識別情報を取得する装置である。広告要求情報及び広告識別情報については後述する。広告選択装置1は、例えば、コンピュータ等により実現可能である。
広告識別情報格納手段111には、複数の広告識別情報が格納される。広告識別情報は、広告情報を識別する情報である。広告情報は、広告の情報である。広告情報は、例えば、広告を出力、具体的には表示するために用いられる情報である。広告情報は、例えば、テキストデータ、画像データ、またはテキストデータと画像データとを組み合わせた情報である。また、広告情報は、音声データを含んでいても良い。ここでの画像データが示す画像は動画像であっても静止画像であっても良い。また、ここでの画像データはベクトル形式の画像データであっても良いし、ラスタ形式(ビットマップ形式)の画像データであっても良い。広告情報は、文字列のデータとして、広告情報に関連したWEBページのURL(Uniform Resource Locator)等のアドレス情報を有していても良い。
広告識別情報は、広告情報を識別可能な情報であればどのような情報であっても良い。広告識別情報は、例えば、広告情報に割り当てられた文字や、数字等で構成されるコードであっても良いし、広告情報のファイル名等であっても良い。広告識別情報は、広告情報のハッシュ値を少なくとも一部に有していても良い。広告識別情報は、広告情報に関連したWEBページのURL(Uniform Resource Locator)等のアドレス情報を少なくとも一部に有していても良い。
また、広告識別情報は、広告情報そのものであってもよい。また、広告識別情報は、広告情報の一部を有していても良い。
なお、異なる広告識別情報は、同じ広告情報を示していても良い。例えば、異なる複数の広告識別情報が、それぞれ、複数の同じ広告情報を示していても良い。ここでの同じ広告情報とは、広告情報の属性が同じである広告情報である。広告情報の属性とは、例えば、広告情報の広告主や、広告対象物の分類、業種等である。広告情報の業種とは、例えば、広告内容や広告対象の属する業種であってもよいし、広告主の業種であっても良い。業種は、例えば、日本標準産業分類で分類される業種等である。広告情報の属性は、広告情報のハッシュ値や広告情報のデータタイプであっても良い。広告情報のハッシュ値とは、例えば、予め指定されたハッシュ関数等を用いて広告情報を用いて算出したハッシュ値である。広告情報が画像を有する場合、広告情報の属性は、この画像や、この画像に関する情報等と考えても良い。例えば、広告情報の属性は、例えば、広告情報に含まれる画像情報のハッシュ値であっても良い。また、広告情報に対応付けられたURL等のアドレス情報であっても良い。広告情報に対応付けられたURL等のアドレス情報とは、例えば、広告情報とともに(例えば広告情報と隣接して)ページに配置されるURL等のアドレス情報であってもよい。ここでの属性が同じとは、属性が一致することと考えても良い。ここでの一致は、通常は完全一致であるが部分一致であっても良い。
広告識別情報は、この広告情報が示す広告の属性を示す情報、例えば、広告情報のハッシュ値やURL、広告主、業種等の情報と対応付けられて広告識別情報格納手段111に格納されていてもよい。
広告識別情報格納手段111には、広告識別情報が示す広告情報が、広告識別情報と対応付けられて格納されていても良い。また、広告識別情報が示す広告情報は、広告識別情報と対応付けられて、広告選択装置1がアクセス可能な他の格納手段等に格納されていても良い。この実施の形態においては、広告識別情報が広告情報ではなく、広告情報が、広告識別情報と対応付けられて広告識別情報格納手段111に格納されている場合を例に挙げて説明する。
広告識別情報格納手段111は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。なお、かかることは、他の記憶媒体においても同様である。
なお、複数の広告選択装置1の広告識別情報格納手段111には、同じ広告識別情報が格納されていても良い。
広告要求受信手段112は、1または2以上の広告要求情報を受信する。広告要求受信手段112は、例えば、1または2以上の広告要求制御装置2がそれぞれ送信する広告要求情報を受信する。広告要求受信手段112が受信する広告要求情報は、電子媒体のページを出力する端末装置や、端末装置に対して電子媒体のページを送信するサーバ装置等が発信した広告要求情報である。
広告要求情報は、広告情報を要求する情報であって、要求元情報を有する情報である。一の広告要求情報は、通常は一の広告情報を要求する情報である。
要求元情報は、広告情報の要求元を識別可能な情報である。広告情報の要求元とは、例えば、要求した広告情報が配置される電子媒体のページ、及び広告情報が配置される電子媒体のページを出力する端末装置(図示せず)の少なくとも一方である。電子媒体のページとは、例えば、WEBページや、電子ブック等のページである。電子媒体のページのデータ構造等は問わない。例えば、電子媒体のページは、HTMLやXML等のマークアップ言語で記述されたデータであっても良い。広告情報が配置される電子媒体のページとは、広告情報を要求するためのコマンドやスクリプト等が記述された電子媒体のページと考えても良い。また、電子媒体のページには、広告情報が配置される領域を指定する情報等を有していても良い。
要求元情報は、最終的に広告情報を配置したページを出力する一の端末装置(図示せず)を識別可能な情報、及び端末装置で出力されることが決定している電子媒体のページの少なくとも一方を識別可能な情報であることが好ましい。要求元情報は、広告情報が配置された電子媒体のページとこのページを出力する端末装置とを識別可能な情報、または、広告情報が配置された電子媒体のページを出力する端末装置を識別可能な情報であることが、一の端末装置において出力される一のページにおいて、同じ広告情報が出力されないようにするうえで好ましい。要求元情報は、例えば、要求元を識別する識別情報を有していても良い。また、要求元情報は、要求元情報を識別する識別情報を有していても良い。
要求元情報とは、例えば、広告情報を最終的に出力する端末装置(図示せず)のクッキー(cookie)や、IPアドレス、IPアドレスとポート番号との組合せ、クッキーと広告情報が配置されるページの識別情報(例えばURL等)、端末装置を利用するユーザのユーザ識別情報、広告情報が配置されるページを出力する際のセッションのセッション識別情報(セッションID)等である。
クッキーとは、WEBページを提供するサーバ装置(図示せず)と、このサーバ装置が提供するWEBページを出力するWEBブラウザとの間の状態等を示す情報である。クッキーは、例えば、WEBページを出力する端末装置等の図示しない記憶媒体等に、WEBブラウザ等を介して蓄積される。クッキーが示す情報は、例えば、ログイン等に利用されるユーザの識別情報やパスワードやログインが成功したことを示す情報等のユーザや端末装置に関する情報や、ユーザや端末装置が出力したWEBページのURL等の閲覧履歴や、WEBサイトやWEBページの訪問回数や出力日時等の情報である。また、クッキーは、これらの情報と対応付けられた識別情報等であっても良い。クッキーと対応付けられた情報は、例えば、広告選択装置1等がアクセス可能な図示しない記憶媒体等に格納されていてもよい。クッキーは、例えば、端末装置毎や、端末装置と端末装置で表示されるページとの組合せ毎や、端末装置と端末装置で表示されるページを提供するWEBサイトとの組合せ毎に異なる情報である。このため、広告情報の要求元である端末装置、あるいは、広告情報の要求元である端末装置と端末装置で表示されるページとの組合せ等を識別する要求元情報として利用可能である。クッキーには、クッキーを識別するクッキー識別情報(クッキーID)が含まれていても良い。また、クッキーには、サーバ装置等に対してアクセスする際のセッションのセッションIDが格納されていても良い。ここでのセッションとは、例えば、サーバ装置等との接続が開始されてから、接続が切断されるまでの操作や通信等を意味するものであり、セッションIDは、例えば、このセッションにおいて端末装置3やユーザに割り当てられる識別情報である。セッションIDをクッキーIDとして用いても良い。
広告要求情報は、広告を要求する指示を示す情報、例えば命令等を有していてもよいし、有していなくてもよい。例えば、要求元情報を広告要求情報と考えても良い。例えば、広告要求受信手段112は、要求元情報の受信を、広告要求情報の受信と考えても良い。
広告要求受信手段112は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段で実現されても良い。広告要求受信手段112は、通信デバイスを含むと考えても、含まないと考えても良い。
蓄積手段113は、取得手段115が広告要求情報に応じて取得した広告識別情報と、この広告要求情報が有する要求元情報とを有する取得広告管理情報を蓄積する。取得手段115が、広告要求情報に応じて広告識別情報を取得する処理については、後述する。ここでの広告要求情報は、広告要求受信手段112が受信した広告要求情報である。
蓄積手段113は、取得関連時刻を更に有する取得広告管理情報を蓄積するようにしても良い。例えば、蓄積手段113は、取得手段115が広告要求情報に応じて取得した広告識別情報と、この広告要求情報が有する要求元情報と、この広告識別情報の取得に関連した取得関連時刻とを有する取得広告管理情報を蓄積しても良い。
取得関連時刻とは、広告識別情報の取得に関連した時刻である。取得関連時刻は、具体的には時刻を示す情報である。ここでの時刻は、標準時等の絶対的な時刻であっても良いし、予め指定された時点からタイマ等でカウントされた時刻等の相対的な時刻であっても良い。相対的な時刻は、例えば、予め指定された時点からの経過時刻であっても良い。取得関連時刻は、例えば、一の広告要求情報に応じて広告識別情報を取得する処理において特定される時刻と考えても良い。また、取得関連時刻は、例えば、一の広告要求情報に応じて広告識別情報を取得する処理を代表する一の時刻と考えても良い。取得関連時刻は、例えば、広告識別情報を取得した時刻であっても良いし、広告識別情報を取得する処理を開始した時刻であっても良いし、広告要求情報を受信した時刻であっても良い。
蓄積手段113が取得広告管理情報を蓄積する蓄積先は、蓄積手段113がアクセス可能な格納手段であればよい。蓄積手段113が取得広告管理情報を蓄積する蓄積先は、例えば、この蓄積手段113を有する広告選択装置1が有する取得広告管理情報格納手段114等の格納手段であっても良いし、この蓄積手段113を有する広告選択装置1の外部の格納手段(図示せず)でも良い。外部の格納手段は、例えば、複数の広告選択装置1のうちの一の広告選択装置1が有する取得広告管理情報格納手段114であっても良いし、広告選択装置1とネットワークや通信回線、信号線等により接続されたファイルサーバ等の図示しないサーバ装置が有する格納手段等であっても良い。蓄積手段113が取得広告管理情報を蓄積する蓄積先は、当該蓄積手段113を有する広告選択装置1だけがアクセス可能な格納手段であっても良いし、複数の広告選択装置1によりアクセス可能な1以上の格納手段、例えば、複数の広告選択装置1が共有(共用)する格納手段であっても良い。また、複数の広告選択装置1の蓄積手段113が蓄積する取得広告管理情報は、複数の広告選択装置1がアクセス可能なものとしても良い。例えば、複数の広告選択装置1の蓄積手段113が蓄積する取得広告管理情報を、複数の広告選択装置1が共有(共用)しても良い。この実施の形態においては、蓄積手段113による蓄積先が、この蓄積手段113を備えた広告選択装置1の取得広告管理情報格納手段114である場合を例に挙げて説明する。
取得広告管理情報格納手段114には、1または2以上の取得広告管理情報が格納される。取得広告管理情報格納手段114に格納された取得広告管理情報は、蓄積手段113や取得手段115等により、予め指定されたタイミング等において削除されるようにしてもよい。例えば、毎日予め指定された時刻に削除されても良く、所定の時間毎、例えば1時間毎に削除されても良い。また、取得広告管理情報格納手段114に格納された取得広告管理情報が取得関連時刻を有する場合、取得関連時刻が示す時刻に応じて取得広告管理情報を削除するようにしても良い。例えば、取得広告管理情報格納手段114に一の取得広告管理情報が追記される場合、この追記される取得広告管理情報が有する要求元情報と同じ要求元情報を有し、かつこの追記される取得広告管理情報が有する取得関連時刻に対して予め指定された時間以上前となる時刻を示す取得関連時刻を有する取得広告管理情報が取得広告管理情報格納手段114から削除されるようにしてもよい。あるいは、現在の時刻よりも予め指定された時間以上前となる時刻を示す取得関連時刻を有する取得広告管理情報が取得広告管理情報格納手段114から削除されるようにしても良い。これらの予め指定された時間は、例えば、後述する時間設定手段116が設定する時間であっても良い。
取得手段115は、広告要求受信手段112が受信した広告要求情報に応じた広告識別情報を広告識別情報格納手段111から取得する。取得手段115は、広告要求情報が有する要求元情報と同じ要求元情報を有する広告要求情報に応じて取得された広告識別情報が示す広告情報とは異なる広告情報を示す広告識別情報を、広告識別情報格納手段111から取得する。
広告要求情報に応じた広告識別情報とは、例えば、広告要求情報に応じて取得される広告識別情報を意味する。取得手段115が、どのように広告要求情報に応じた広告識別情報を取得するかは問わない。例えば、広告要求情報に対して、広告識別情報格納手段111からランダムに広告識別情報を取得しても良いし、予め指定された順番で広告識別情報を読み出しても良い。また、予め指定されたルールやアルゴリズム等に従って広告識別情報を取得しても良い。
取得手段115は、例えば、広告要求情報に応じた広告識別情報として、広告情報が配置されるページを出力する端末装置(図示せず)やユーザの属性に対応する広告識別情報を取得するようにしてもよい。例えば、取得手段115は、図示しない端末装置やサーバ装置等が送信する広告要求情報が、端末装置で過去に閲覧されたページあるいはユーザが過去に閲覧したページの履歴情報や、ログイン情報や、ユーザの属性、例えば年齢、性別、職業等を示す情報を有するようにし、取得手段115は、広告要求情報に含まれるこれらの情報に応じて広告識別情報を取得しても良い。ログイン情報は、例えば、ユーザがログインしたか否かを示す情報や、ユーザが登録されているユーザであるか否か等を示す情報である。ユーザ識別情報や、端末装置の識別情報に対応付けられた識別情報等であってもよい。
また、取得手段115は、広告要求情報に応じた広告識別情報として、広告情報が配置されるページの属性に対応する広告識別情報を取得するようにしてもよい。例えば、図示しない端末装置やサーバ装置等が送信する広告要求情報に、広告情報が配置されるページに含まれるキーワード(例えばメタタグ内のキーワード)や出現頻度の高い文字列、ページが属するドメイン名等を示す情報が含まれるようにし、取得手段115は、広告要求情報に含まれるこれらの情報に応じて広告識別情報を取得するようにしても良い。
また、取得手段115は、広告要求情報に応じた広告識別情報として、広告要求情報により要求される属性を有する広告情報に更に対応する広告識別情報を取得するようにしても良い。例えば、図示しない端末装置やサーバ装置等が広告要求情報に、広告情報の基本情報、例えば、広告情報のデータ量や、大きさ(幅や高さ)、データタイプ等を指定する情報等が含まれるようにし、取得手段115は、広告要求情報に含まれるこれらの情報等に応じて広告識別情報を取得するようにしてもよい。また、取得手段115は、上記の属性や基本情報等の2以上の組合せに更に対応する広告識別情報を取得しても良い。
例えば、広告識別情報格納手段111に、広告識別情報を、広告要求情報に含まれうるページや、ユーザや、端末装置や、広告の属性を示す情報と対応付けて格納しておくようにし、広告要求情報を受信した場合に、広告要求情報に含まれているページや、ユーザや、端末装置や、広告の属性を示す情報と一致する属性を示す情報と対応付けられた広告識別情報を広告識別情報格納手段111から取得することで、取得手段115は、広告要求情報に対応した広告識別情報を取得することが可能である。
例えば、取得手段115は、広告要求情報に含まれるクッキー等の情報やクッキーに対応付けられた情報、例えば、ユーザや端末装置の閲覧履歴の情報等を用いて、上記のような広告要求情報に応じた広告識別情報を取得しても良い。
なお、上記のような端末装置やユーザの属性や、ページの属性や、広告情報の基本情報に応じた広告識別情報を取得する処理は、広告配信の技術として公知である。例えばクッキー等を用いて、端末装置やユーザの属性や、ページの属性や、広告情報の基本情報に応じた広告識別情報を取得する処理は、広告配信の技術として公知である。このため、ここではこれらの処理の詳細な説明は省略する。
取得手段115は、蓄積手段113が蓄積した取得広告管理情報を用いて、広告要求受信手段112が受信した広告要求情報に応じた広告識別情報であって、広告要求情報が有する要求元情報と同じ要求元情報を有する広告要求情報に応じて取得された広告識別情報が示す広告情報とは異なる広告情報を示す広告識別情報を、広告識別情報格納手段111から取得する。蓄積手段113が蓄積した取得広告管理情報は、ここでは、例えば、取得広告管理情報格納手段114に格納されている取得広告管理情報である。
取得手段115は、例えば、広告要求受信手段112が受信した一の広告要求情報に対して、この広告要求情報に対応した一の広告識別情報を広告識別情報格納手段111から取得し、この広告要求情報が有する要求元情報と一致する要求元情報と、検出した広告識別情報が示す広告情報と一致する広告情報を示す広告識別情報とを有する取得広告管理情報が、取得広告管理情報格納手段114に格納されているか否かを判断する。格納されていない場合、この一の広告識別情報を取得する。格納されている場合は、広告識別情報格納手段111に格納されている広告識別情報のうちの、上記で検出した広告識別情報を除外した広告識別情報を用いて同様の処理を行う。
取得手段115は、要求元情報が同じであるか否かの判断をどのように行っても良い。要求元情報が一致するか否かの処理は、例えば、広告情報の要求元が結果的に一致するか否かを判断可能な処理であればよい。例えば、取得手段115は、要求元情報をそのまま比較して、一致していれば要求元情報が同じであると判断し、一致していなければ、同じでないと判断する。また、要求元情報の予め指定された一部のみを比較して一致していれば要求元情報が同じであると判断し、一致していなければ、同じでないと判断してもよい。要求元情報の一部とは、例えば、要求元情報の識別情報や、要求元情報が有する要求元の識別情報である。また、例えば、取得手段115は、要求元情報のハッシュ値を比較して、一致していれば要求元情報が同じであると判断し、一致していなければ、要求元情報が同じでないと判断してもよい。
例えば、要求元情報がクッキーである場合、取得手段115は、クッキーのファイル名を比較して、一致している場合に要求元情報が同じであると判断し、一致していなければ、要求元情報が異なると判断しても良い。また、予め指定されたハッシュ関数を用いて取得したクッキーのハッシュ値を比較し、一致している場合に要求元情報が同じであると判断し、一致していなければ、要求元情報が異なると判断しても良い。
取得手段115が、どのように広告識別情報が示す広告情報が同じであるか否かを判断するようにしても良い。例えば、取得手段115は、広告識別情報が同じである場合に広告識別情報が示す広告情報が同じであると判断し、広告識別情報が異なる場合に、広告識別情報が示す広告情報が異なると判断してもよい。
また、取得手段115は、例えば、広告情報の属性が異なる場合、異なる広告情報と判断し、属性が同じである広告情報を、同じ広告情報と判断してもよい。広告情報の属性とは、上述したような広告情報が有する画像、広告情報が有するURL、広告情報の広告主、広告情報の業種のいずれか1つ、あるいは2以上の組合せである。取得手段115は、広告識別情報が示す広告情報の属性が同じである場合、広告情報が同じであると判断し、異なる場合、広告情報が異なると判断する。取得手段115が、広告情報の属性により、広告識別情報が示す広告情報が同じ広告情報であるか、異なる広告情報であるかを判断する判断処理の例については後述する。
このように、取得手段115が、同じ要求元情報と対応付けられた、同じ広告情報を示す広告識別情報を取得しないようにすることで、一のページに同じ広告情報が配置されることを防ぐことができる。
なお、取得手段115が、上記のような要求元情報と、広告識別情報が示す広告情報とについての判断処理に応じて、広告識別情報を取得する場合、取得広告管理情報が示す広告識別情報と同じ要求元情報が対応付けられた、同じ広告情報を示す広告識別情報については、再度の取得ができなくなる場合があるため、取得広告管理情報格納手段114に格納されている取得広告管理情報は、予め指定されたタイミング等で、削除することが好ましい。
取得手段115は、広告識別情報として、この広告識別情報の取得関連時刻に対して予め設定された時間以内の時刻を示す取得関連時刻と、広告要求受信手段112が受信した広告要求情報の要求元情報と同じ要求元情報と、を有する取得広告管理情報の広告識別情報が示す広告情報と同じ広告情報を示す広告識別情報とは異なる広告識別情報を取得するようにしてもよい。
ここでの「この広告識別情報の取得関連時刻」とは、取得手段115が広告要求情報に応じて新たに広告識別情報を取得する場合における、この新たな広告識別情報についての取得関連時刻であり、例えば、広告識別情報を取得する現在の時刻であっても良いし、広告要求情報を受信した時刻等であっても良い。
予め設定された時間は、例えば、予め設定された一定の値であっても良く、変動する値であっても良い。例えば、予め設定された値は、電子媒体の一のページ、例えば通常の一のWEBページを表示する際に要する平均的な時間であってもよく、WEBページ等の電子媒体のページ(例えばWEBページ)を表示する際に望まれる、あるいは、好ましいとされる最大の時間等であっても良い。例えば、予め設定された時間は、4秒等に設定される。また、予め設定された時間として、時間設定手段116が設定した時間を用いても良い。以下、この予め設定された時間を、設定時間と称す。
取得手段115は、例えば、広告要求受信手段112が受信した一の広告要求情報に対して、この広告要求情報に応じて広告識別情報を広告識別情報格納手段111から検出し、この検出した広告識別情報の取得関連時刻に対して予め設定された時間以内の時刻を示す取得関連時刻と、この広告要求情報が有する要求元情報と一致する要求元情報と対応付けられた、検出した広告識別情報が示す広告情報と同じ広告情報を示す広告識別情報とを有する取得広告管理情報が、取得広告管理情報格納手段114に格納されているか否かを判断する。格納されていない場合、検出した広告識別情報を取得する。格納されている場合は、広告識別情報格納手段111に格納されている広告識別情報のうちの、上記で検出した広告識別情報を除外した広告識別情報を用いて同様の処理を行う。
取得手段115が、どのように広告識別情報が示す広告情報が同じであるか否かを判断するようにしても良い。例えば、取得手段115は、上述したように、広告識別情報が同じである場合に広告識別情報が示す広告情報が同じであると判断し、広告識別情報が異なる場合に、広告識別情報が示す広告情報が異なると判断してもよい。
また、取得手段115は、上述したように、広告情報の属性が異なる場合、異なる広告情報と判断し、属性が同じである広告情報を、同じ広告情報と判断してもよい。
以下、取得手段115が行う広告識別情報が示す広告情報が同じであるか否かを判断する処理について、(1)広告識別情報を比較する場合、(2)広告情報の属性である画像を比較する場合、(3)広告情報の属性であるURLを比較する場合、(4)広告情報の属性である広告主を比較する場合、(5)広告情報の属性である業種を比較する場合を例に挙げて説明する。取得手段115は、例えば、(1)から(5)のいずれかの処理を行う。
(1)広告識別情報を比較する場合
例えば、取得手段115は、広告識別情報が異なるか否かを判断し、異なれば、広告識別情報が示す広告情報が異なると判断する。同じであれば、広告識別情報が示す広告情報が同じであると判断する。なお、広告識別情報が同じであるか否かの判断、即ち一致するか否かの判断は、通常は、完全一致で判断されるが、場合によっては、部分一致で判断してもよい。
(2)広告情報の属性である画像を比較する場合
例えば、取得手段115は、広告識別情報が同じであるか否かを判断し、同じであれば、2つの広告識別情報が示す広告情報が同じであると判断する。また、広告識別情報が異なる場合、取得手段115は、各広告識別情報が示す広告情報が有する画像を比較して、画像が異なる場合、広告識別情報が示す広告情報が異なると判断する。また、画像が同じである場合、広告識別情報が示す広告情報が同じであると判断する。
画像が一致するか否かは、例えば、画像の各画素を比較していくことで判断しても良い。この場合、予め指定された比率以上の画素が異なる場合のみを、広告情報が異なると判断するようにしても良い。また、各画像から取得したハッシュ値を比較して、ハッシュ値が一致しない場合は、画像が一致しない(即ち、広告情報が一致しない)と判断し、ハッシュ値が一致する場合は、画像が一致する(即ち、広告情報が一致する)判断してもよい。
取得手段115は、例えば、比較する広告識別情報に対応する広告情報の画像を、広告識別情報格納手段111等から取得し、取得した画像に対するハッシュ値をそれぞれ算出し、算出したハッシュ値を比較することで、広告情報の画像が一致するか否かの判断を行う。
なお、広告識別情報格納手段111等の格納手段に、広告情報の画像のハッシュ値が、広告情報の広告識別情報と対応付けられて予め格納されている場合、取得手段115は、上記で格納されているハッシュ値から、比較される広告識別情報に対応付けられたハッシュ値を取得し、取得したハッシュ値を、比較される広告識別情報が示す広告情報の画像のハッシュ値として用いても良い。例えば、取得手段115は、広告要求情報に応じて広告識別情報格納手段111から取得した広告識別情報に対応付けられたハッシュ値と、広告要求情報が有する要求元情報と同じ要求元情報を有する取得広告管理情報が有する広告識別情報に対応付けられたハッシュ値とをそれぞれ取得して、これらを比較するようにしても良い。かかることは、広告情報の属性として、画像のハッシュ以外の、URLや、広告主や、業種を用いる場合においても同様である。これらの場合、上記において画像のハッシュ値を、URLや、広告主や、業種を置き換えるようにすれば良い。
なお、蓄積手段113が、取得手段115が取得した広告識別情報と対応付けられたハッシュ値を、上記のような広告識別情報とこの広告識別情報が示す広告情報の画像のハッシュ値とを対応付けた情報から取得して、このハッシュ値を更に有する取得広告管理情報を取得広告管理情報格納手段114に蓄積するようにし、取得手段115が、広告要求情報が有する要求元情報と同じ要求元情報と対応付けられている取得広告管理情報に含まれる広告識別情報が示す広告情報の画像のハッシュ値として、この同じ取得広告管理情報に含まれるハッシュ値を取得するようにしても良い。そして、このハッシュ値を、広告要求情報に応じて広告識別情報格納手段111から取得した広告識別情報の画像のハッシュ値と比較しても良い。かかることは、広告情報の属性として、画像のハッシュ以外の、URLや、広告主や、業種を用いる場合においても同様である。これらの場合、上記において画像のハッシュ値を、URLや、広告主や、業種を置き換えるようにすれば良い。
なお、広告情報が異なれば、広告識別情報は異なることから、取得手段115による、2つの広告識別情報が異なるか否かの判断は省略しても良い。かかることは、以下の(3)−(5)についても同様である。
このような処理により、同じ画像の広告情報が一のページに同時に出力されないようにすることができる。
(3)広告情報の属性であるURLを比較する場合
例えば、取得手段115は、広告識別情報が同じであるか否かを判断し、同じであれば、広告識別情報が示す広告情報が同じであると判断する。また、広告識別情報が異なる場合、取得手段115は、各広告識別情報が示す広告情報が有するURLを比較して、URLが異なる場合、広告識別情報が示す広告情報が異なると判断する。また、URLが同じである場合、広告識別情報が示す広告情報が同じであると判断する。URLの比較は、例えば、URLを構成する文字列の比較である。URLの比較は、ULRの予め指定された一部の比較、例えば、ドメイン名や、サブドメイン名とドメイン名との組合せの比較であっても良い。
取得手段115は、例えば、比較する広告識別情報に対応する広告情報を、広告識別情報格納手段111等から取得し、取得した広告情報に含まれるURLをそれぞれ取得して比較することで、広告情報のURLが一致するか否かの判断を行う。
このような処理により、同じURLと対応付けられた広告情報が一のページに同時に出力されないようにすることができる。
(4)広告情報の属性である広告主を比較する場合
例えば、取得手段115は、2つの広告識別情報が同じであるか否かを判断し、同じであれば、2つの広告識別情報が示す広告情報が同じであると判断する。また、2つの広告識別情報が異なる場合、取得手段115は、各広告識別情報が示す広告情報の広告主を識別する情報を比較して、広告主の識別情報が異なる場合、つまり広告情報の広告主が異なる場合、二つの広告識別情報が示す広告情報が異なると判断する。また、広告主の識別情報が同じである場合、二つの広告識別情報が示す広告情報が同じであると判断する。広告主の識別情報の比較は、例えば、広告主の識別情報を構成する文字列の比較である。広告主の識別情報は、例えば、広告主の名称やコード、メールアドレス、電話番号等である。広告主の識別情報の一致は、部分一致を判断するようにしてもよい。
取得手段115は、例えば、比較する二つの広告識別情報に対応する広告情報に対応する広告主の識別情報をそれぞれ取得して比較することで、広告情報の広告主が一致するか否かの判断を行う。
このような処理により、同じ広告主の広告情報が一のページに同時に出力されないようにすることができる。
(5)広告情報の属性である業種を比較する場合
例えば、取得手段115は、2つの広告識別情報が同じであるか否かを判断し、同じであれば、2つの広告識別情報が示す広告情報が同じであると判断する。また、2つの広告識別情報が異なる場合、取得手段115は、各広告識別情報が示す広告情報の業種を識別する情報を比較して、業種の識別情報が異なる場合、つまり広告情報の業種が異なる場合、二つの広告識別情報が示す広告情報が異なると判断する。また、業種の識別情報が同じである場合、二つの広告識別情報が示す広告情報が同じであると判断する。業種の識別情報の比較は、例えば、業種の識別情報を構成する文字列の比較である。業種の識別情報は、例えば、業種の名称や、コード等である。
取得手段115は、例えば、比較する二つの広告識別情報に対応する広告情報の業種の識別情報をそれぞれ取得して比較することで、広告情報の業種が一致するか否かの判断を行う。
このような処理により、同じ業種の広告情報が一のページに同時に出力されないようにすることができる。
なお、取得手段115は、上記の(2)−(5)の処理の2以上を適宜組み合わせた処理を行うようにしても良い。例えば、取得手段115は、画像情報が異なり、かつURLが異なる場合に、広告情報が異なると判断しても良い。また、例えば、広告情報の広告主と業種とがともに異なる場合に、広告情報が異なると判断しても良い。
なお、広告識別情報が、少なくともその一部として、広告情報の画像のハッシュ値や、広告情報に含まれるURLや、広告情報の広告主の識別情報や、広告情報の業種の識別情報を有するものとして、取得手段115が、上記の(2)−(5)の処理として、二つの広告識別情報のハッシュ値や、URLや、広告主の識別情報や、業種の識別情報が格納されている部分を比較するようにしても良い。このような場合も、結果的に、上記の(2)−(5)と同様の処理を実現可能である。
なお、取得手段115は、上記の判断処理以外の判断処理により、広告情報が一致するか否かを判断しても良い。例えば、広告情報の画像ではなく広告情報全体のハッシュ値を比較して、一致しているか否かを判断しても良いし、広告情報の作成日時や、ファイルサイズ等を比較して、一致しているか否かを判断しても良い。
上記のように、同じ要求元情報と、予め設定された時間以内の時刻とに対応付けられた、同じ広告情報を示す広告識別情報を取得しないようにすることで、一のページに同じ広告情報が配置されることを防ぐことができる。ここでの一のページは、一のタイミングに出力されるページと考えても良い。
例えば、要求元情報が、広告情報の要求元となるユーザあるいは端末装置を示す情報である場合、予め設定された時間内においては、一のユーザや端末装置に対して送信される広告情報を示す広告識別情報として、同じ広告情報を示す広告識別情報を選択しないようにすることができる。一のページに配置される複数の広告情報の全てを取得するためには時間がかかることから、予め設定された時間内に取得される同じ要求元情報を有する広告識別情報は、同じページに配置される広告情報に対応する広告識別情報と考えることができる。このため、取得手段115が、同じ要求元情報に対して、予め設定された時間内に取得される複数の広告識別情報については、同じ広告情報を示す広告識別情報を取得しないようにすることで、一のページに対して同じ広告情報を示す広告識別情報を取得しないようにできる。この結果、同じページに重複したページを表示しないようにすることができる。また、要求元情報が同じで、広告情報が同じであっても、取得関連時刻が、予め設定された時間内ではない広告識別情報については異なるタイミングで出力されるページ(例えば、異なるページや、再度表示させたページ)に配置される広告情報を示す広告識別情報と考えられることから、取得手段115がこのような広告識別情報を取得可能とすることで、一のタイミングで出力されるページ内について取得される広告識別情報以外については、同じ広告情報を示す広告識別情報を取得することが可能となる。
また、例えば、要求元情報が、広告情報が配置されるページを示す情報を有する場合、取得手段115が、予め設定された時間内においては、同じ広告情報を示す複数の広告識別情報を、一のページに対して取得しないようにすることができる。予め設定された時間内に受信する複数の広告要求情報は、一のユーザ(あるいは一の端末装置)が出力する一のページに配置される広告情報についての広告要求情報であると考えられることから、このようにすることで、取得手段115が、一のユーザ(あるいは一の端末装置)が出力する一のページに配置される広告情報を示す複数の広告識別情報として、異なる広告情報を示す広告識別情報を取得することが可能となる。また、要求元情報が同じで、広告情報が同じであっても、取得済の広告識別情報のうちの、取得関連時刻が予め設定された時間内ではない広告識別情報については取得可能であるため、他のユーザが異なるタイミングで同じページを出力した場合、あるいは、ユーザが同じページを再出力した場合等については、同じ広告情報を示す広告識別情報を取得することが可能となる。
時間設定手段116は、取得手段115が広告識別情報を取得する際に利用する設定時間を設定する。時間設定手段116は、設定時間を、広告要求受信手段112が受信した広告要求情報が要求する広告情報が配置されるページ属性に応じて設定する。
ページ属性とは、例えば、広告情報が配置されるWEBページ等の電子媒体のページの属性である。ページ属性は、例えば、ページの長さ(高さ)や、ページの行数、ページの文字数や、ページのデータ量、ページに配置される広告数や、ページとページに配置される広告の面積比、ページの出力対象となるデバイスやブラウザを示す情報(例えば、デバイスやブラウザの識別情報)、ページが属するサイトを示す情報(例えばURLやドメイン名等)、ページの読み出しにかかる時間等である。電子媒体のページにおいては、出力対象となるデバイスやブラウザに応じて、表示されるページのレイアウトが変更され、ページの長さが変更される場合がある。例えば、タブレット型端末で表示されるWEBページと、コンピュータで表示されるWEBページとでは、ページの長さ等が異なる場合がある。このため、このようなデバイスやブラウザを示す情報も、ページの属性と考えても良い。ページの出力対象となるデバイスやブラウザを示す情報は、例えば、ページを出力するデバイスやブラウザ等が有しているいわゆるユーザエージェント情報から取得可能である。ユーザエージェント情報については、公知の情報である。このユーザエージェント情報は、例えば、図示しない端末装置や、サーバ装置が送信する広告要求情報に含まれるようにすればよい。ユーザエージェント情報は、例えば、クッキー等の要求元情報に含まれていても良い。
ページの読み出しにかかる時間とは、ページの表示にかかる時間と考えても良く、ページに配置される全ての広告情報の読み出しにかかる時間と考えてもよい。ページの読み出しにかかる時間は、例えば、広告選択装置1等が有する過去のログ等に含まれる同じページ(例えば同じWEBページ)が表示されるまでの時間やその平均等である。また、広告選択装置1等が有する過去のログ等に含まれる同じページに配置される広告情報の読み出しに要した時間やその平均等を、ページの表示にかかる時間と考えても良い。
時間設定手段116は、ページ属性を取得するために必要な情報を、例えば、広告要求情報から取得する。例えば、図示しない端末装置やサーバ装置が送信する広告要求情報がページ属性を取得するために必要な情報を予め含むようにすればよい。例えば、広告要求情報に含まれるクッキー等にこれらのページ属性を取得するために必要な情報が含まれているようにしても良い。
時間設定手段116は、例えば、上述したようなページ属性のうちの1以上のページ属性を示す情報を用いて、上述した設定時間を設定する。ここでの設定とは、設定時間を取得することと考えても良い。
時間設定手段116は、例えば、ページの長さに応じた設定時間を設定する。時間設定手段116は、例えば、ページの長さの増加に応じて、単調増加、または段階的に増加するよう、設定時間を設定する。ページに配置される各広告情報を取得する処理は、各広告情報が配置される領域が、端末装置(図示せず)等のページを表示する装置の表示領域内に表れた際に行われることが多い。この場合、一のページを通常のレイアウトよりも縦長のレイアウトで表示する場合、ページがスクロールされなければ、新たな広告情報が要求されないため、ページに配置されている全ての広告情報を取得するまでの時間は、同じページを通常のレイアウトで出力する場合よりも長くなる。このため、ページの長さが長い場合、同じページに配置される広告情報であるか否かを判断するために利用される設定時間を長くすることが好ましい。時間設定手段116は、例えば、ページの長さを引数とした、設定時間を取得するための増加関数に、ページの長さの値(例えばピクセル等)を代入することで、設定時間を取得する。また、ページの長さの値または値域と、設定される時間とを対応付けた管理表(図示せず)から、ページの長さに応じた時間を取得しても良い。
また、ページの長さは、出力する端末装置や、出力に利用するブラウザによって異なることから、ユーザエージェント情報等の端末装置やブラウザを識別する情報と、設定時間とを対応付けた情報から、ページを出力する端末装置やブラウザに応じた設定時間を取得するようにしても良い。この端末装置やブラウザと、設定時間とを対応付けた情報は、例えば、ページの表示域の狭い端末装置、あるいはその端末装置用のブラウザの識別情報が、時間の長い設定時間と対応付けられる情報とすればよい。
また、時間設定手段116は、ページの長さの場合と同様に、例えば、ページの文字数や、データ量、広告数が増えると単調増加、または段階的に増加するよう、設定時間を設定してもよい。
時間設定手段116は、例えば、広告要求情報を受け付けた時点等において、ページ属性の値を用いて動的に、上記の設定時間を算出しても良い。また、時間設定手段116は、広告要求情報を受け付けた場合に、予め図示しない格納部等に格納されたページ属性の値と上記の設定時間とを対応付けた情報から、ページ属性に応じた設定時間を取得しても良い。なお、設定時間として予め指定された設定時間を用いる場合、時間設定手段116は省略しても良い。
出力手段117は、取得手段115が取得した広告識別情報を出力する。ここでの出力とは、外部の装置(例えば、広告識別情報に対応する広告情報を取得する装置等)への送信、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念である。例えば、広告識別情報が広告情報である場合、出力手段117による広告識別情報の出力は、広告情報の出力と考えても良い。また、広告識別情報格納手段111等に広告識別情報と対応付けられて広告情報が格納されている場合、この広告情報を取得する処理手段(図示せず)に取得手段115が取得した広告識別情報を出力することであっても良い。また、広告識別情報格納手段111等に広告識別情報と対応付けられて広告情報が格納されている場合、出力手段117は、取得手段115が取得した広告識別情報をメモリ等に一時記憶(出力)し、この一時記憶した広告識別情報に対応する広告情報を広告識別情報格納手段111等から取得して出力しても良い。
出力手段117は、通信手段や蓄積手段等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。出力手段117は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。
広告要求制御装置2は、ユーザがページの出力に利用する1以上の端末装置(図示せず)や、ページを端末装置に送信する1以上のサーバ装置(図示せず)等が送信する広告要求情報を、1または2以上の広告選択装置1に送信する装置である。広告要求制御装置2は、例えば、コンピュータ等により実現される。
要求受信手段221は、広告要求情報を受信する。ユーザがページの出力に利用する1または2以上の端末装置(図示せず)や、ページを端末装置に送信する1または2以上のサーバ装置(図示せず)等が送信する広告要求情報を、直接、あるいは間接的に受信する。
要求受信手段221は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段で実現されても良い。要求受信手段221は、通信デバイスを含むと考えても、含まないと考えても良い。
送信先決定手段222は、要求受信手段221が受信した広告要求情報の送信先となる広告選択装置1を決定する。送信先となる広告選択装置を決定するということは、例えば、送信先となる一の広告選択装置1の識別情報を取得することである。広告選択装置1の識別情報は、例えば、広告選択装置1を広告要求情報の送信先として指定する際に用いられる情報である。広告選択装置1の識別情報は、例えば、広告選択装置1のネットワーク上での装置名や、装置名とワークグループ名やネットワーク名等との組合せ等であっても良い。また、広告選択装置1の識別情報は、広告選択装置1のURLやIPアドレス、IPアドレスとポート番号との組合せ等のアドレス情報であってもよい。
送信先決定手段222が、どのように一の広告要求情報の送信先となる一の広告選択装置1を決定するかは問わない。例えば、予め指定された順番や、アルゴリズム等に応じて、広告選択装置1を決定しても良い。また、ランダムに広告選択装置1を決定しても良い。また、広告要求情報に含まれる要求元情報毎に、予め指定された広告選択装置1を送信先として決定しても良い。また、例えば、広告選択装置1の負荷状況に応じて、送信先となる広告選択装置1を決定しても良い。負荷状況は、処理の状況と考えても良い。なお、送信先として選択可能な複数の装置の負荷の状況に応じて、送信先の装置を決定する構成や処理等は、いわゆるディスパッチャと呼ばれる装置やシステムの構成や処理として公知であるので、ここでは詳細な説明は省略する。
広告処理システム1000の2以上の広告要求制御装置2の各送信先決定手段222は、例えば、同じ要求元情報を有する広告要求情報の送信先として、同じ広告選択装置1を決定するようにしても良い。例えば、送信先格納手段223等に予め格納されている、要求元情報に関する情報と、広告選択装置1の識別情報とを対応付けて有する送信先管理情報を用いて、要求受信手段221が受信した広告要求情報に含まれる要求元情報に対応する広告選択装置1を決定する。例えば、要求受信手段221が受信した広告要求情報に含まれる要求元情報を用いて取得した要求元情報に関する情報に対応する要求元情報に関する情報と対応付けられた広告選択装置1の識別情報を送信先管理情報から取得する。要求元情報に関する情報を、以下、要求元関連情報と称す。
要求元関連情報は、例えば、要求元情報であっても良いし、要求元情報の識別情報であっても良いし、要求元情報の一部の情報であっても良いし、要求元情報を用いて得られる値やその一部であっても良い。例えば、要求元関連情報は、要求元情報を予め指定されたアルゴリズム等によりハッシュ値等の数値や文字列等に変換した場合の、その一部の数字や文字列であっても良い。例えば、要求元関連情報は、要求元情報から予め指定されたハッシュ関数を用いて得られたハッシュ値の末尾や先頭の数字である。
送信先決定手段222は、例えば、広告要求情報に含まれる要求元情報から、要求元関連情報を取得する。要求元関連情報は、例えば、要求元情報の予め指定された箇所から取得された情報や、要求元情報を用いて予め指定されたアルゴリズムを用いて取得された情報や、予め指定されたアルゴリズムを用いて取得された情報の予め指定された箇所から取得された情報である。例えば、送信先格納手段223に格納されている要求元関連情報が、要求元情報の予め指定された箇所の一部である場合、送信先決定手段222は、広告要求情報に含まれる要求元情報の、同じ箇所の一部の情報を取得する。また、例えば、要求元関連情報が、要求元情報のハッシュ値の末尾の数値である場合、送信先決定手段222は、広告要求情報に含まれる要求元情報のハッシュ値を取得して、その末尾の数値を対応する情報として取得する。
そして、送信先決定手段222は、取得した要求元関連情報と一致する広告要求情報に関する情報を有する送信先管理情報を検索し、検出した送信先管理情報に含まれる広告選択装置1の識別情報を取得する。これにより、同じ要求元情報を有する広告要求情報の送信先として、同じ広告選択装置1を決定することができる。
送信先管理情報が格納される格納手段は、広告要求制御装置2がアクセス可能な格納手段である。例えば、送信先管理情報が格納される格納手段は、広告要求制御装置2が有する送信先格納手段223であってもよいし、広告要求制御装置2の外部の格納手段(図示せず)であっても良い。外部の格納手段は、例えば、他の広告要求制御装置2が有する送信先格納手段223等の格納手段であっても良いし、広告要求制御装置2とネットワークや通信回線、信号線等により接続されたファイルサーバ等の図示しないサーバ装置が有する格納手段等であっても良い。送信先管理情報が格納される格納手段は、複数の広告要求制御装置2によりアクセス可能な1以上の格納手段、例えば、複数の広告要求制御装置2が共有(共用)する格納手段であっても良い。また、共有される格納手段に格納された送信先管理情報は、複数の広告要求制御装置2がアクセス可能なものとしても良く、例えば、複数の広告要求制御装置2の送信先決定手段222が共有(共用)しても良い。また、送信先管理情報が複数の格納手段に格納されている場合、例えば、送信先管理情報が各広告要求制御装置2の送信先格納手段223に送信先管理情報が格納されている場合、それぞれの送信先管理情報は同じものとなるようにする。この実施の形態においては、同じ送信先管理情報が、各広告要求制御装置2の送信先格納手段223に予め格納されている場合を例に挙げて説明する。
なお、2以上の広告要求制御装置2の各送信先決定手段222が、同じ要求元情報を有する広告要求情報の送信先として、同じ広告選択装置1をどのように決定するかは問わない。
送信先決定手段222は、通常、無線または有線の通信手段で実現される。送信先決定手段222は、通信デバイスを含むと考えても、含まないと考えても良い。
送信先格納手段223には、上述したような1または2以上の送信先管理情報が格納される。ここでは、2以上の広告要求制御装置2の送信先管理情報にそれぞれ格納されている送信先管理情報は、同じものであるとする。
要求送信手段224は、送信先決定手段222が送信先に決定した広告選択装置1に、広告要求情報を送信する。例えば、送信先決定手段222が取得した広告選択装置1の識別情報が示す広告選択装置1に、要求受信手段221が受信した広告要求情報を送信する。
要求送信手段224は、通常、無線または有線の通信手段で実現される。要求送信手段224は、通信デバイスを含むと考えても、含まないと考えても良い。
次に、広告処理システム1000の広告選択装置1の動作の一例について図2のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS101)広告要求受信手段112は、広告要求情報を受信したか否かを判断する。受信した場合、ステップS102に進み、受信していない場合、ステップS101に戻る。
(ステップS102)取得手段115は、ステップS101で受信した広告要求情報に含まれる要求元情報を取得する。
(ステップS103)時間設定手段116は、設定時間を取得する。
(ステップS104)取得手段115は、図示しない時計やNTP(Network Time Protocol)サーバ等から現在の時刻を取得する。
(ステップS105)取得手段115は、ステップS104で取得した時刻に対して、ステップS103で取得した設定時間だけ前の時刻を取得する。ここでは、この設定時間だけ前の時刻を、基準時刻と呼ぶ。
(ステップS106)取得手段115は、広告要求情報に応じた広告識別情報を、広告識別情報格納手段111から取得する。
(ステップS107)取得手段115は、カウンターmの値として1を代入する。
(ステップS108)取得手段115は、取得広告管理情報格納手段114に、m番目の取得広告管理情報が格納されているか否かを判断する。格納されている場合、ステップS109に進み、格納されていない場合、ステップS115に進む。
(ステップS109)取得手段115は、ステップS102で取得した要求元情報と、m番目の取得広告管理情報に含まれる要求元情報とが一致するか否かを判断する。一致する場合、ステップS110に進み、一致しない場合、ステップS114に進む。
(ステップS110)取得手段115は、m番目の取得広告管理情報に含まれる取得関連時刻が、ステップS105で取得した基準時刻以降の時刻であるか否かを判断する。基準時刻以降の時刻である場合、ステップS111に進み、基準時刻以降の時刻でない場合、ステップS113に進む。
(ステップS111)取得手段115は、m番目の取得広告管理情報に含まれる広告識別情報が示す広告情報が、ステップS106(あるいは直前のステップS112)で取得した広告識別情報が示す広告情報と同じであるか否かを判断する。同じである場合、ステップS112に進み、同じでない場合、ステップS114に進む。なお、広告情報の属性を用いて、広告情報が同じであるか否かを判断する場合、その判断処理は、このステップで行われる。
(ステップS112)取得手段115は、ステップS101で受信した一の広告要求情報に対して未だ取得されていない広告識別情報、即ち、既に取得した広告識別情報以外の広告識別情報を、広告識別情報格納手段111から取得する。そして、ステップS107に戻る。
(ステップS113)取得手段115は、m番目の取得広告管理情報を削除する。そして、ステップS114に進む。
(ステップS114)取得手段115は、カウンターmの値を1インクリメントする。そして、ステップS108に戻る。
(ステップS115)出力手段117は、直前のステップS102で取得した広告識別情報を出力する。
(ステップS116)出力手段117は、直前のステップS106またはステップ112で取得した広告識別情報と、ステップS103で取得した要求情報と、取得関連時刻とを対応付けた取得広告管理情報を、取得広告管理情報格納手段114に格納する。具体的には追記する。取得関連時刻としては、例えば、ステップS104で取得した現在時刻を用いても良いし、蓄積時に取得した時刻を用いても良い。そして、ステップS101に戻る。
なお、図2のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
なお、図2のフローチャートにおいては、広告要求情報に応じて広告識別情報格納手段111からステップS106で取得した一の広告識別情報について、この一の広告識別情報に対応する基準時刻以降の取得関連時刻と、上記の広告要求情報が有する要求元情報と同じ要求元情報とに対応付けられた広告識別情報であって、この一の広告識別情報が示す広告情報と同じ広告情報を示す広告識別情報が、取得広告管理情報格納手段114に格納されているか否かを、ステップS109からステップS110において判断し、格納されていない場合に、この広告識別情報を取得する場合について説明した。
しかしながら、本願発明においては、現在の時刻等から算出した基準時刻以降の取得関連時刻と、広告要求情報が有する要求元情報と同じ要求元情報とに対応付けられた1以上の広告識別情報を、取得広告管理情報格納手段114から取得し、広告識別情報格納手段111に格納されている広告識別情報のうちの、この取得した1以上の広告識別情報が示す広告情報と同じ広告情報を示す広告識別情報以外の広告識別情報の中から、広告要求情報に応じた広告識別情報を取得するようにしても良い。
次に、広告処理システム1000の広告要求制御装置2の動作の一例について簡単に説明する。
要求受信手段221は広告要求情報を受信したか否かを判断する処理を、広告要求情報を受信するまで繰り返す。広告要求情報を受信した場合、送信先決定手段222が、送信先格納手段223に格納されている送信先管理情報を用いて、この広告要求情報が有する要求元情報に対応する広告選択装置1の識別情報を取得する。そして、要求送信手段224が、取得した識別情報が示す広告選択装置1に要求受信手段221が受信した広告要求情報を送信する。以降は同様の処理を繰り返す。
(第一の具体例)
以下、本実施の形態における広告処理システム1000の具体例について、WEBページを出力する場合を例に挙げて説明する。広告処理システム1000の概念図は図3である。
広告処理システム1000は、ここでは、複数の広告選択装置1と複数の広告要求制御装置2を有しているものとする。ここでは、複数の広告選択装置1を、広告選択装置1a、1b、1c、1d…として表している。また、複数の広告要求制御装置2を、広告要求制御装置2a、2b、2c、2d…として表している。ただし、広告選択装置1及び広告要求制御装置2はそれぞれ2以上であればよい。ここでは、更に、広告処理システム1000は、負荷分散サーバ装置5を備えているものとする。
広告処理システム1000を構成する各装置と、1以上の端末装置3と、1以上のサーバ装置4とは、図3に示すように、ネットワークや通信回線を介して接続されているものとする。
端末装置3は、WEBページを出力(例えば表示)するための端末装置であり、例えば、コンピュータや、携帯情報端末、電子ブック端末、スマートフォン、タブレット型端末、携帯電話等により実現可能である。ここでは、例えば、端末装置3はWEBページを閲覧するためのブラウザソフトウェアを有しており、このブラウザソフトウェアを実行することで、WEBページを閲覧するものとする。なお、WEBページ以外の電子媒体のページを出力する場合、端末装置3は、WEBページ以外の電子媒体のページを出力可能な装置であっても良い。
サーバ装置4は、WEBページ等を提供するWEBサーバ装置であるとする。なお、WEBページを提供するサーバ装置の代わりに、電子ブック等の電子媒体のページを提供できるサーバ装置をサーバ装置4の代わりに利用しても良い。サーバ装置4の構成及び動作については公知技術であるので、ここでは詳細な説明は省略する。
負荷分散サーバ装置5は、負荷を分散させるためのサーバ装置であり、ここでは、例えば、広告識別情報を取得する処理を分散させるためサーバ装置である。負荷分散サーバ装置5は、例えば、いわゆるロードバランサである。負荷分散サーバ装置5の構成及び動作については公知技術であるので、ここでは詳細な説明は省略する。
ここでは説明を簡単にするために、端末装置3とサーバ装置4と負荷分散サーバ装置5とがそれぞれ一つの場合を例に挙げて示している。ただし、端末装置3と、サーバ装置4と負荷分散サーバ装置とは、それぞれ2以上であっても良い。
ユーザが、サーバ装置4が提供する一のWEBページのURLを端末装置3で実行しているWEBブラウザ(図示せず)に入力すると、端末装置3は、URLが示すWEBページを要求する情報(例えばHTTPリクエスト等)をサーバ装置4に送信される。
サーバ装置4は、このWEBページを要求する情報を解釈して、この要求する情報が示すWEBページの情報を端末装置3に送信する。送信されるWEBページの情報は、例えばHTMLファイル等であるとする。
端末装置3は、サーバ装置4から送信されるWEBページの情報を受信する。受信したWEBページの情報には、ここでは、WEBページに配置される複数の広告情報を取得するための情報がそれぞれ記述されているものとする。広告情報を取得するための情報は、例えば、広告を配置する位置に記述された広告情報を取得するプログラム等を有するタグである。例えば、このタグは、アドタグと呼ばれる。ここでは、広告情報を要求する情報がアドタグである場合を例に挙げて説明する。広告情報を取得するためのプログラムは、例えば、広告情報を取得するための処理を端末装置3のWEBブラウザ等に実行させるためのプログラム等であるとする。例えば、このプログラムは、いわゆるJavaScript(登録商標)等で記述された、プログラムであるとする。
ここで、例えば、端末装置3は、広告処理システム1000に対応したクッキー、例えば、負荷分散サーバ装置5等のクッキーを有しているものとする。この端末装置3が有するクッキーを、ここでは、クッキーCK1と呼ぶ。このクッキーCK1には、例えば、この端末装置3のWEBブラウザにより出力されているWEBページ内に頻出する文字列や、WEBページ内のメタタグ内のキーワード、端末装置3の識別情報、ユーザのログイン情報、端末装置3のWEBブラウザにより閲覧されたWEBページの閲覧履歴の情報、このWEBブラウザにより閲覧したWEBページにおいて行われた検索に用いられた検索キーワードの情報等を示す情報の1以上が格納されているものとする。あるいは、これらの情報と対応付けられた識別情報等が、1または2以上の広告選択装置1がアクセス可能な記録媒体等(図示せず)に格納されているものとする。
また、ここでは、クッキーCK1には、端末装置3のハードウェア環境を識別する情報と、端末装置3で閲覧に利用するWEBブラウザの種類とを示す情報であるユーザエージェント情報が含まれているものとする。クッキーCK1に含まれるユーザエージェント情報は、「Nazilla/5.0 (compatible; MIE 9.0; …」であるとする。サーバ装置4に対応付けられた複数の端末装置3がそれぞれ有するクッキーは、それぞれ異なる情報となっている。
端末装置3は、WEBブラウザを用いて、受信したWEBページの情報に含まれる複数のアドタグに含まれるプログラムをそれぞれ解釈実行して、各アドタグについて広告要求情報を順次送信する。アドタグにより、各広告要求情報の送信先として負荷分散サーバ装置5が指定されているものとする。端末装置3が送信する各広告要求情報は、端末装置3が有するサーバ装置4に対応付けられたクッキーCK1を要求元情報として有する広告要求情報であるとする。つまり、端末装置3が一のWEBページについて送信する複数の広告要求情報は、要求元情報として同じクッキーCK1を有するものとする。
なお、クッキーは、例えば、広告要求情報を送信する際のセッションのセッションIDを有していても良い。ここでのセッションとは、例えば、広告要求情報の送信が行われる負荷分散サーバ装置5との接続が開始されてから、接続が切断されるまでの操作や通信等を意味するものであり、セッションIDは、例えば、このセッションにおいて端末装置3やユーザに割り当てられる識別情報である。ここでは、端末装置3から送信される三つの広告要求情報は、同じセッションにおいて、送信されるものであるため、これらの三つの広告要求情報に含まれる要求元情報であるクッキーCK1は同じセッションIDを有するものとなる。また、クッキーはクッキーを識別するクッキー識別情報を有していても良い。
また、ここでは一例として、端末装置3は、要求識別情報と対応付けられた広告要求情報を送信するものとする。例えば、端末装置3は、要求識別情報を有する広告要求情報を送信する。要求識別情報は、広告要求情報を識別する情報である。要求識別情報は、広告要求情報に対応するアドタグ等の、広告を取得するための情報を識別する情報や、広告情報の配置される位置に対応した情報と考えても良い。また、広告識別情報は、各アドタグにより予め指定されていても良いし、端末装置3が適宜割り当てた識別情報であっても良い。
なお、ここでは、要求元情報として、負荷分散サーバ装置5等の広告処理システム1000に対応するクッキーを用いる場合を例に挙げて説明したが、広告処理システム1000に対応するクッキーを要求元情報として利用してもよく、例えば、WEBページを配信するサーバ装置4に対応付けられたクッキーを用いても良い。
負荷分散サーバ装置5は、端末装置3から送信される各広告要求情報を受信する。例えば、「AD01」、「AD02」、及び「AD03」という要求識別情報とそれぞれ対応付けられた広告要求情報を順次受信したとする。なお、以下、要求識別情報「AD01」、「AD02」、及び「AD03」と対応付けられた広告要求情報を、それぞれ、広告要求情報AD01、広告要求情報AD02、及び広告要求情報AD03と呼ぶ。負荷分散サーバ装置5は、受信した複数の広告要求情報を、広告要求情報AD01から広告要求情報AD02、広告要求情報AD03の順に、予め指定された複数の広告要求制御装置2に、処理の負荷の状況等に応じて振り分けて送信する。例えば、広告要求情報AD01は広告要求制御装置2aに、広告要求情報AD02は広告要求制御装置2bに、広告要求情報AD03は広告要求制御装置2dにそれぞれ送信される。なお、負荷分散サーバ装置5の処理については、公知技術であるため、ここでは説明を省略する。
図4は、本実施の形態の具体例を説明するための模式図である。図において、WEBページ10は、端末装置3が受信したWEBページの情報が示すWEBページであるとする。また、領域10a−10cは、WEBページの広告情報が配置される領域であるとする。各領域10a−10cは、アドタグに対応した領域である。領域10a−10cは、それぞれ、要求識別情報「AD01」−「AD03」と対応付けられた領域であり、広告要求情報AD01−AD03に応じて取得される広告情報がそれぞれ配置される領域であるとする。図4においては、負荷分散サーバ装置5は省略している。また、ここでは装置間の接続等は省略している。
ここでは、負荷分散サーバ装置5が広告要求情報を振り分けることで、図4に示すように、一の端末装置3で出力される一のWEBページ10に配置される複数の広告情報に対する広告要求情報が、異なる広告要求制御装置2に送信されることとなる。
図5は、各広告要求制御装置2の送信先格納手段223に格納されている送信先管理情報を示す図である。図5において、各レコード(行)が一の送信先管理情報を示している。送信先管理情報は、「ハッシュ末尾」という属性と、「送信先」という属性とを有している。「ハッシュ末尾」は、要求元に関する情報である要求元関連情報であり、ここでは、要求元情報であるクッキーから取得されるハッシュ値の末尾の一桁の数字である。また、「送信先」は、複数の広告選択装置1のうちの、広告要求情報の送信先となる広告選択装置1のIPアドレスであるとする。なお、ここでは、IPアドレス「123.123.xxx.xx1」(但し、xは任意の数字であるとする)は、広告選択装置1aのIPアドレス、IPアドレス「123.123.xxx.xx2」は、広告選択装置1bのIPアドレス、IPアドレス「123.123.xxx.xx3」は、広告選択装置1cのIPアドレス、IPアドレス「123.123.xxx.xx4」は、広告選択装置1bのIPアドレスであるとする。ここでは、各広告要求制御装置2の送信先格納手段223には、同じ送信先管理情報が格納されているものとする。
広告要求制御装置2の要求受信手段221は、負荷分散サーバ装置5から送信される広告要求情報を受信する。
広告要求情報AD01を受信した広告要求制御装置2aの送信先決定手段222は、受信した広告要求情報AD01に含まれる要求元情報であるクッキーCK1を引数として、予め指定された第一のハッシュ関数を用いてクッキーCK1のハッシュ値を算出する。そして、算出したハッシュ値の末尾の一桁の数字を取得する。例えば、取得した数字が、「3」であったとする。送信先決定手段222は、図5に示した送信先管理情報において、「ハッシュ末尾」が、取得した数字「3」と一致するレコードを検出し、検出したレコードの「IPアドレス」の属性値を取得する。ここでは、送信先決定手段222は、広告選択装置1cのIPアドレス「123.123.xxx.xx3」を取得する。なお、クッキーCK1のハッシュ値を算出する代わりに、クッキーCK1が有するクッキーIDのハッシュ値をも算出しても良い。また、ハッシュ値の末尾の文字を使う代わりに、クッキーCK1が有するクッキーIDの末尾の文字を使うようにしても良い。
広告要求制御装置2aの要求送信手段224は、要求受信手段221が受信した広告要求情報AD01を、IPアドレス「123.123.xxx.xx3」が示す広告選択装置1cに送信する。
同様に、広告要求情報AD02を受信した広告要求制御装置2bの送信先決定手段222は、受信した広告要求情報AD02に含まれる要求元情報であるクッキーCK1を引数として、広告要求制御装置2aの送信先決定手段222が用いたハッシュ関数と同じハッシュ関数を用いてクッキーCK1のハッシュ値を算出して、算出したハッシュ値の末尾の一桁の数字を取得する。このクッキーCK1は、広告要求制御装置2aの送信先決定手段222が算出に用いたクッキーCK1と同じであるため、取得した数字は上記と同じ「3」となる。広告要求制御装置2bの送信先決定手段222は、広告要求制御装置2aの送信先決定手段222と同様に、この数字「3」を用いて、図5に示した送信先管理情報から広告選択装置1cのIPアドレス「123.123.xxx.xx3」を取得する。そして、広告要求制御装置2bの要求送信手段224は、要求受信手段221が受信した広告要求情報AD02を、IPアドレス「123.123.xxx.xx3」が示す広告選択装置1cに送信する。
広告要求情報AD03を受信した広告要求制御装置2dの送信先決定手段222も、広告要求情報AD01を受信した広告要求制御装置2aの送信先決定手段222と同様に、広告選択装置1cのIPアドレス「123.123.xxx.xx3」を取得する。広告要求制御装置2dの要求送信手段224は、要求受信手段221が受信した広告要求情報AD03を、IPアドレス「123.123.xxx.xx3」が示す広告選択装置1cに送信する。
このようにして、一の端末装置3で出力される一のWEBページについて送信される複数の広告要求情報には、同じクッキーであるクッキーCK1が要求元情報として含まれるため、一の端末装置3で出力される一のWEBページについて出力される複数の広告要求情報は、複数の広告要求制御装置2により、同じ広告選択装置1に送信されることとなる。
図6は、広告識別情報格納手段111に格納されている広告識別情報を管理する広告識別情報管理表を示す図である。広告識別情報管理表は、「広告ID」、「広告情報」、「ハッシュ値」、「URL」、「広告主」、「業種」という属性を有している。「広告ID」は広告識別情報である。「広告情報」は、広告情報であり、ここでは、広告情報の画像のファイル名を示す。「ハッシュ値」は、広告情報である画像をから予め指定されたハッシュ関数を用いて算出されたハッシュ値である。「URL」は、広告情報である画像と共に出力されるURLである。「広告主」は、広告情報の広告主名であり、ここでは、例えば法人名である。「業種」は、広告情報の広告主の業種名を示す。なお、広告識別情報管理表で管理される属性のうちの、「ハッシュ値」、「URL」、「広告主」、及び「業種」のうちの、取得手段115が広告識別情報を取得する処理に利用しない属性は、省略しても良い。
図7は、図示しない記憶媒体に予め格納されている設定時間管理情報を示す図である。設定時間管理情報は、「ID」、「ユーザエージェント情報」と、「時間」という属性を有している。「ID」は、設定時間管理情報を管理するための識別情報である。ここでは,各レコード(行)が、一の設定時間管理情報を示しているものとする。「ユーザエージェント情報」はユーザエージェント情報、「時間」は設定時間である。
ここで、広告選択装置1cの広告要求受信手段112が、上記の三つの広告要求情報AD01−AD03のうちの広告要求情報AD01を、最初に受信したとする。
広告選択装置1cの時間設定手段116は、広告要求受信手段112が受信した広告要求情報から、要求元情報であるクッキーCK1を取得する。そして、このクッキーCK1に含まれるユーザエージェント情報を読み出す。読み出したユーザエージェント情報は、「Nazilla/5.0 (compatible; MIE 9.0;…」であるとする。このユーザエージェント情報は、コンピュータ用のブラウザを示すユーザエージェント情報であるとする。時間設定手段116は、図7に示した設定時間管理情報において、「ユーザエージェント情報」の属性値が、読み出したユーザエージェント情報と一致するレコードを検出し、検出したレコードの「時間」の値を設定時間として取得する。ここでは、「ID」が「02」であるレコードのユーザエージェント情報が一致するため、時間設定手段116は、このレコードの「時間」の値「4分」を設定時間として取得する。
ここで、仮にクッキーCK1から読み出したユーザエージェント情報が、いわゆるスマートフォン等の携帯型の情報端末のブラウザを示すユーザエージェント情報の一つである「Nazilla/5.0 (Phone; CPU Phone OS 6_0…」であったとすると、設定時間として「6分」を取得することとなる。通常、広告情報の取得は、ページ内の広告情報が配置される領域が、モニタの表示域に入った場合に行われる。このため、携帯型の情報端末のようにモニタ等の表示領域が狭い場合、一のページの全ての広告情報を取得するためには、ユーザがページをスクロールして、ページの広告が配置されている全ての領域が、情報端末の表示域に入るまで待つ必要がある。このため、コンピュータ等の表示域が広い場合に比べて、設定時間を長くする必要がある。本願においては、このように、ユーザエージェント情報を用いて設定時間を取得することで、ページを表示する装置やブラウザに応じた設定時間を取得することが可能となる。例えば、表示する装置が、携帯型の情報端末である場合の設定時間を、コンピュータ等である場合の設定時間よりも長くすることが可能となる。これにより、広告要求情報に応じて取得される複数の広告識別情報が、一のページに配置される広告情報であるか否かを適切に判断することができる。
なお、対応するユーザエージェント情報が、設定時間管理情報内にない場合、例えば、デフォルト等で指定されている設定時間を取得するようにすればよい。
取得手段115は、図示しない時計等から現在時刻を取得する。そして、取得した現在時刻から、上記で取得した設定時間「4分」を減算して、現在時刻よりも設定時間分だけ前の時刻である基準時刻を取得する。例えば、現在の時刻が「14時40分25秒」であったとすると、取得手段115は、基準時刻として、「14時36分25秒」を取得する。
図8は、取得広告管理情報格納手段114に格納されている取得広告管理情報を管理する取得広告管理表を示す図である。図8において、各レコードが、各取得広告管理情報を示している。この取得広告管理情報は、現在の時刻が取得された時点で取得広告管理情報格納手段114に格納されている取得広告管理情報であるとする。取得広告管理表は、「広告ID」、「要求元情報」、「時刻」、「ハッシュ値」、「URL」、「広告主」、及び「業種」という属性を有している。「要求元情報」は、ここでは、広告要求情報に含まれている要求元情報を示す情報であり、ここでは、要求元情報であるクッキーを用いて取得したハッシュ値である。例えば、このハッシュ値は、クッキーを引数として,予め指定された第二のハッシュ関数を用いて算出される。第二のハッシュ関数は、上述した第一のハッシュ関数と同じであっても異なるものであっても良い。ここでは、例えば、異なるものであるとする。「時刻」は、取得関連時刻であり、ここでは、一の広告要求情報について上記のように取得した現在の時刻を、この広告要求情報について取得した広告識別情報の取得関連情報として蓄積している。他の属性は、図6と同様である。「ハッシュ値」、「URL」、「広告主」、及び「業種」のうちの、取得手段115が広告識別情報を取得する処理に利用しない属性は、省略しても良い。
取得手段115は、広告識別情報格納手段111に格納されている広告識別情報の中から、広告要求情報に応じた広告識別情報を取得する。例えば、取得手段115は、広告要求情報に含まれるクッキーCK1と対応付けられた、端末装置3が出力するWEBページに頻出するキーワードや、メタタグ内のキーワード、端末装置3のWEBページの閲覧履歴や、過去に利用した検索キーワードの情報、ユーザのログイン情報等に応じた広告識別情報を取得する。
例えば、予め、端末装置3に格納されるクッキーが有する端末装置3やユーザ等の識別情報と、この端末装置3やユーザによるWEBページの閲覧履歴や、過去に利用した検索キーワードの情報等に応じた広告識別情報とを対応付けた第一の管理情報(図示せず)を、広告選択装置1がアクセス可能な記憶媒体等に蓄積しておく。また、広告識別情報格納手段111に格納されている広告識別情報が示す広告情報と、この広告情報を選択する際に利用するキーワード等を対応付けた第二の管理情報(図示せず)を、広告選択装置1がアクセス可能な記憶媒体等に蓄積しておく。そして、第一の管理情報から、要求元情報であるクッキーが有する端末装置の識別情報に対応付けられた、広告閲覧履歴等から取得した過去に閲覧したWEBページに関連するキーワード(例えば、過去に閲覧したWEBページにおける出現頻度が高いキーワード等)や、過去に利用した検索キーワードを取得し、第二の管理情報から、これらのキーワードと対応付けられた広告識別情報の一つを取得する。
なお、クッキー等の要求元情報を利用して、端末装置3やユーザに対応した広告識別情報を検出する処理は、公知の技術であるので、ここでは詳細な説明は省略する。また、取得手段115は、上記以外の、通常の広告配信に利用されている処理により、広告要求情報に応じた広告識別情報を検出しても良い。
例えば、ここでは、取得手段115は、広告要求情報AD01に対応する広告識別情報として、「A1001002」を取得したとする。取得手段115は、取得した広告識別情報を、例えば、メモリ等に一時記憶する。
次に、取得手段115は、取得広告管理情報格納手段114に格納されている1番目の取得広告管理情報、ここでは、例えば上から1行目のレコードについて、「要求元情報」が示すクッキーのハッシュ値が、広告要求情報に含まれる要求元情報であるクッキーのハッシュ値と同じであるか否かを判断する。広告要求情報に含まれる要求元情報であるクッキーのハッシュ値は、要求元情報であるクッキーを引数として、「要求元情報」であるハッシュ値を算出する際に用いたハッシュ関数と同じ第二のハッシュ関数を用いて算出したハッシュ値である。ここでは、例えば、取得手段115は、まず、広告要求情報AD01に含まれる要求元情報であるクッキーCK1についてハッシュ値を取得する。取得したハッシュ値が「98765432」であったとする。そして、取得広告管理表の1行目のレコードの「要求元情報」の値であるクッキーのハッシュ値「12345678」を読み出し、要求元情報であるクッキーCK1のハッシュ値「98765432」と比較する。比較の結果、一致する場合、要求元情報が一致すると判断し、一致しない場合、要求元情報が一致しないと判断する。ここでは、ハッシュ値が一致しないため、要求元情報が異なる要求元情報であると判断する。なお、クッキーのハッシュ値が一致しているか否かを判断する代わりに、それぞれのクッキーが予めクッキーの識別情報等を有するようにして、このクッキーの識別情報を比較して、一致する場合にクッキーが一致すると判断し、一致しない場合にはクッキーが異なると判断するようにしても良い。
要求元情報が異なると判断されたため、取得手段115は、取得広告管理情報格納手段114に格納されている2番目の取得広告管理情報についても同様の処理を行う。ここでも、要求元情報が一致していないと判断されたとする。
要求元情報が異なると判断されたため、取得手段115は、取得広告管理情報格納手段114に格納されている3番目(ここでは3行目)の取得広告管理情報についても同様に要求元情報を比較する処理を行う。ここでは、3番目の取得広告管理情報の「要求元情報」の値であるクッキーのハッシュ値「98765432」と、広告要求情報AD01に含まれる要求元情報であるクッキーCK1のハッシュ値「98765432」とが一致していると判断されたとする。
このため、取得手段115は、この3番目の取得広告管理情報の「取得関連時刻」の属性値である取得関連時刻「14時06分02秒」を読み出し、この時刻が、上記で取得した基準時刻以降の時刻であるか否かを判断する。ここでは、基準時刻が「14時36分25秒」であるため、この基準時刻以降の時刻でないと判断される。このため、取得手段115は、この3番目の取得広告管理情報を削除する。
さらに、取得手段115は、4番目の取得広告管理情報が、取得広告管理情報格納手段114に格納されているか否かを判断する。ここでは格納されていないと判断する。
このことは、取得広告管理情報が有する広告識別情報の中に、上記の広告識別情報「A1001002」の取得関連時刻(ここでは、上述した現在の時刻)に対して、設定時間である4分以内の時刻を示す取得関連時刻と対応付けられており、かつ、広告要求情報に含まれる要求元情報と同じ要求元情報と対応付けられている広告識別情報が存在しないことを示している。
このため、取得手段115は、この広告識別情報「A1001002」を取得して、出力手段117に引き渡す。
出力手段117は、取得手段115が取得した広告識別情報「A1001002」を出力する。ここでは、出力手段117は、この広告識別情報を図示しないメモリ等に一時記憶し、この広告識別情報に対応する広告情報「A1001002.png」を、図6に示した広告識別情報管理表から取得し、広告要求情報の送信元となる端末装置3に送信する。
また、蓄積手段113は、上記で取得した広告識別情報「A1001002」と、要求元情報を示す情報であるクッキーのハッシュ値「98765432」と、取得関連時刻である「14時40分25秒」とを対応付けて、取得広告管理情報に蓄積する。ここでは追記する。
なお、蓄積する取得関連時刻としては、上記の現在の時刻を用いたが、蓄積する際の時刻を取得関連時刻として蓄積しても良い。つまり、基準時刻を取得する際に利用する取得関連時刻と、取得広告管理情報に蓄積する取得関連時刻とは、同じものを用いても良いし、同じものを用いなくても良い。
図9は、取得広告管理情報を追記後の取得広告管理表を示す図である。
次に、広告選択装置1cの広告要求受信手段112が、上記の三つの広告要求情報AD01−AD03のうちの広告要求情報AD02を受信したとする。広告選択装置1cの時間設定手段116は、広告要求情報AD02を受信した場合と同様に、設定時間を取得する。ここでは、広告要求情報AD02に含まれるクッキーは広告要求情報AD01に含まれるクッキーと同じであるので、設定時間として「4分」を取得する。
取得手段115は、図示しない時計等から現在時刻「14時40分52秒」を取得する。そして、取得した現在時刻から、上記で取得した設定時間「4分」を減算して、基準時刻「14時36分52秒」を取得する。
取得手段115は、広告要求情報AD01を受信した場合と同様に、広告識別情報格納手段111に格納されている広告識別情報の中から、広告要求情報AD02に応じた広告識別情報を取得する。例えば、ここでは、取得手段115は、広告要求情報AD02に対応する広告識別情報として、「A2012044」を取得したとする。取得手段115は、取得した広告識別情報を、例えば、メモリ等に一時記憶する。
次に、取得手段115は、取得広告管理情報格納手段114に格納されている1番目の取得広告管理情報、ここでは、例えば上から1行目のレコードについて、「要求元情報」の値が示すクッキーのハッシュ値が、広告要求情報AD02に含まれる要求元情報であるクッキーCK1のハッシュ値と同じであるか否かを判断する。広告要求情報AD02に含まれるクッキーCK1は、上述した広告要求情報AD01のクッキーCK1と同じものであるため、ハッシュ値が一致せず、要求元情報が異なる要求元情報であると判断する。
取得手段115は、2番目の取得広告管理情報についても同様に要求元情報が一致していないと判断する。
取得手段115は、取得広告管理情報格納手段114に格納されている3番目(ここでは3行目)の取得広告管理情報について要求元情報を比較する処理を行う。ここでは、3番目の取得広告管理情報の「要求元情報」の値であるクッキーのハッシュ値「98765432」と、広告要求情報AD02に含まれる要求元情報であるクッキーCK1のハッシュ値「98765432」とが一致していると判断されたとする。
このため、取得手段115は、この3番目の取得広告管理情報の「取得関連時刻」の属性値である取得関連時刻「14時40分25秒」を読み出し、この時刻が、上記で取得した基準時刻以降の時刻であるか否かを判断する。ここでは、基準時刻が「14時36分52秒」であるため、この基準時刻以降の時刻であると判断される。
このため、取得手段115は、上記で取得した広告識別情報「A2012044」が示す広告情報が、3番目の取得広告管理情報の「広告ID」の属性値である広告識別情報「A1001002」が示す広告情報と同じであるか否かを判断する。
ここでは、例えば、上記において(1)で説明した「広告識別情報を比較する場合」の処理と同様の処理により、広告識別情報が示す広告情報が同じであるか否かを判断する。例えば、取得手段115は、上記で取得した広告識別情報「A2012044」と、3番目の取得広告管理情報の広告識別情報「A1001002」とを比較し、両者が一致しないため、広告識別情報が示す広告情報が一致しないと判断する。
このことは、三番目の取得広告管理情報が有する広告識別情報「A1001002」は、上記の広告識別情報「A2012044」の取得関連時刻(ここでは、上述した現在の時刻)に対して、設定時間である4分以内の時刻を示す取得関連時刻と対応付けられており、かつ、広告要求情報に含まれる要求元情報と同じ要求元情報と対応付けられているが、広告識別情報「A2012044」が示す広告情報と同じ広告情報を示す広告識別情報ではないと判断されたことを示す。
さらに、取得手段115は、4番目の取得広告管理情報が、取得広告管理情報格納手段114に格納されているか否かを判断する。ここでは格納されていないと判断する。
このため、取得手段115は、この広告識別情報「A2012044」を取得して、出力手段117に引き渡す。
出力手段117は、取得手段115が取得した広告識別情報「A2012044」を出力する。ここでは、出力手段117は、この広告識別情報を図示しないメモリ等に一時記憶し、この広告識別情報に対応する広告情報「A2012044.png」を、図6に示した広告識別情報管理表から取得し、広告要求情報の送信元となる端末装置3に送信する。
また、蓄積手段113は、上記で取得した広告識別情報「A2012044」と、要求元情報を示す値であるクッキーのハッシュ値「98765432」と、取得関連時刻である「14時40分52秒」とを対応付けて、取得広告管理情報に蓄積する。ここでは追記する。
図10は、取得広告管理情報を追記後の取得広告管理表を示す図である。
次に、広告選択装置1cの広告要求受信手段112が、上記の三つの広告要求情報AD01−AD03のうちの広告要求情報AD03を受信したとする。広告選択装置1cの時間設定手段116は、広告要求情報AD02を受信した場合と同様に、設定時間として「4分」を取得する。
また、取得手段115は、図示しない時計等から現在時刻「14時41分28秒」を取得し、上記で取得した設定時間「4分」を減算して、基準時刻「14時37分28秒」を取得する。
取得手段115は、広告要求情報AD01を受信した場合と同様に、広告要求情報AD03に応じた広告識別情報として、広告識別情報「A1001002」を取得したとする。
また、取得手段115は、広告要求情報AD01を受信した場合と同様に、取得広告管理情報格納手段114に格納されている1番目の取得広告管理情報と2番目の取得広告管理情報について、要求元情報が一致していないと判断する。
取得手段115は、取得広告管理情報格納手段114に格納されている3番目(ここでは3行目)の取得広告管理情報について、「要求元情報」の値であるクッキーのハッシュ値「98765432」と、広告要求情報AD03に含まれる要求元情報であるクッキーCK1のハッシュ値「98765432」とを比較して、一致していると判断する。
このため、取得手段115は、この3番目の取得広告管理情報の「取得関連時刻」の属性値である取得関連時刻「14時40分25秒」を読み出し、この時刻が、上記で取得した基準時刻以降の時刻であるか否かを判断する。ここでは、基準時刻が「14時37分28秒」であるため、この基準時刻以降の時刻であると判断される。
このため、取得手段115は、上記で取得した広告識別情報「A1001002」が示す広告情報が、3番目の取得広告管理情報の「広告ID」の属性値である広告識別情報「A1001002」が示す広告情報と同じであるか否かを判断する。
ここでは、上記と同様に、広告識別情報を比較して、広告識別情報が示す広告情報が同じであるか否かを判断する。例えば、取得手段115は、上記で取得した広告識別情報「A1001002」と、3番目の取得広告管理情報の広告識別情報「A1001002」とが一致するため、広告識別情報が示す広告情報が一致すると判断する。
このことは、三番目の取得広告管理情報が有する広告識別情報「A1001002」は、上記の広告識別情報「A1001002」の取得関連時刻(ここでは、上述した現在の時刻)に対して、設定時間である4分以内の時刻を示す取得関連時刻と対応付けられており、かつ、広告要求情報に含まれる要求元情報と同じ要求元情報と対応付けられており、広告識別情報「A2012044」が示す広告情報と同じ広告情報を示す広告識別情報であると判断されたことを示す。
このため、取得手段115は、この広告識別情報をメモリ等から削除し、新たに、広告要求情報AD03に応じた広告識別情報を、広告識別情報格納手段111から取得する。このとき、既に広告要求情報AD03について取得した広告識別情報「A1001002」と一致する広告識別情報は取得しないようにすることが好ましい。新たに取得した広告識別情報は、「A2076543」であったとする。
取得手段115は、上記と同様に、図10に示す取得広告管理情報の中に、基準時刻以降の取得関連時刻と対応付けられており、かつ、広告要求情報AD03に含まれる要求元情報と同じ要求元情報と対応付けられており、かつ、新たに取得した広告識別情報「A2076543」が示す広告情報と同じ広告情報を示す広告識別情報を有する取得広告管理情報があるか否かを判断する。ここでは、このような取得広告管理情報がないと判断されたとする。
なお、基準時刻としては、ここでは、広告要求情報AD03について最初に取得した広告識別情報「A1001002」の取得関連時刻に対して取得した基準時刻を用いている。ただし、今回取得した広告識別情報「A2076543」の取得時刻等に応じて基準時刻を設定しても良い。
取得手段115は、この広告識別情報「A2076543」を取得して、出力手段117に引き渡す。
出力手段117は、取得手段115が取得した広告識別情報「A2076543」を出力する。ここでは、出力手段117は、この広告識別情報を図示しないメモリ等に一時記憶し、この広告識別情報に対応する広告情報「A2076543.png」を、図6に示した広告識別情報管理表から取得し、広告要求情報の送信元となる端末装置3に送信する。
また、蓄積手段113は、上記で取得した広告識別情報「A2076543」と、要求元情報を示す値であるクッキーのハッシュ値「98765432」と、取得関連時刻である「14時41分28秒」とを対応付けて、取得広告管理情報に蓄積する。ここでは追記する。
図11は、取得広告管理情報を追記後取得広告管理表を示す図である。
広告要求情報AD01−AD03を送信した端末装置3は、広告選択装置1cから広告要求情報AD01−AD03にそれぞれ応じて送信される広告情報である「A1001002.png」、「A20126543.png」、及び「A2076543.png」を受信し、これらの広告情報を配置したWEBページ10を表示する。
図12は、端末装置3のモニタ3aに表示されたWEBページ10を示す図である。図12において、広告12aは広告情報「A1001002.png」が示す広告、広告12bは広告情報「A20126543.png」が示す広告、広告12aは広告情報「A2076543.png」が示す広告である。
ここで、例えば、同じ端末装置3において、ユーザが、上記のWEBページ10の表示してから約8分後に、上記のWEBページ10のリンク(図示せず)等を辿って、WEBページ10が含まれるサーバ装置4の他のWEBページを表示させようとしたとする。
端末装置3は、このWEBページに配置される2以上の広告情報を取得するために、前回と同様に、この端末装置3が有する上記と同じクッキーCK1を要求元情報として有する2以上の広告要求情報を送信する。ここでは、クッキーCK1の内容は前回送信したクッキーCK1と同じものであるとする。なお、クッキーIDとしてセッションIDを用いる場合、設定時間内にセッションIDや、このセッションIDを有するクッキーが変更されないよう、セッションの持続時間は設定時間よりも十分に長い時間に設定することが好ましい。
これらの広告要求情報は、負荷分散サーバ装置5により、複数の広告要求制御装置2に送信される。各広告要求情報は前回と同じ要求元情報であるクッキーCK1を有しているため、これらの広告要求情報を受信した各広告要求制御装置2の送信先決定手段222は、要求元情報から、前回と同じハッシュ値を算出することとなる。このため、ハッシュ値の末尾の数字が同じとなることから、各広告要求情報は、複数の広告要求制御装置2によって、前回と同じ広告選択装置1である広告選択装置1cに送信される。
広告選択装置1cは、広告要求情報を受信すると、図11に示したような取得広告管理情報を用いて、前回と同様に、受信した各広告要求情報に応じた広告識別情報を取得する処理等を行う。
ここで、図11に示した取得広告管理表で管理されている取得広告管理情報のうちの、要求元情報と対応付けられた取得広告管理情報、即ち「要求元情報」の値が、クッキーCK1のハッシュ値「98765432」と同じ値である取得広告管理情報については、前回のWEBページの表示の際に蓄積されたものであり、全て、「取得関連時刻」の属性値が現在の時刻よりも約8分早い時刻となる。時間設定手段116が取得する設定時間が、例えば、最大でも7分であったとすると、「要求元情報」の値が、クッキーCK1のハッシュ値「98765432」と同じである取得広告管理情報の全てが、基準時間よりも前の取得関連時刻を有するものとなる。つまり、取得広告管理情報の中には、基準時刻以降の取得関連時刻と対応付けられ、かつ、広告要求情報に含まれる要求元情報と同じ要求元情報と対応付けられた取得広告管理情報が存在しないこととなる。
このため、取得手段115は、これらの取得広告管理情報が有する広告識別情報が示す広告情報と同じ広告情報を示す広告識別情報であっても取得が可能となる。この結果、今回出力されるWEBページに配置される広告情報を示す広告識別情報として、前回出力したWEBページ10に配置された広告情報と同じ広告情報を示す広告識別情報を取得することが可能となる。これにより、一のタイミングで出力される一のページには、同じ広告情報を出力しないようにすることができるとともに、一のページとは異なる他のページには、同じ広告情報を出力することが可能となり、一のページ内のみにおいて、同じ広告が複数出力されないようにすることができる。
なお、上記においては、取得広告管理情報の「広告ID」の値である広告識別情報が示す広告情報と、広告要求情報に応じて取得した広告識別情報が示す広告情報とが同じであるか否かの判断を、取得手段115が、上記において(1)で示した「広告識別情報を比較する場合」の処理により判断した。具体的には、取得広告管理情報の「広告ID」の値である広告識別情報が示す広告情報と、広告要求情報に応じて取得した広告識別情報が示す広告情報とが同じであるか否かを、広告識別情報を比較して、両者が一致するか否かにより判断した。
しかしながら、上記の具体例において、取得広告管理情報が有する広告識別情報が示す広告情報と、広告要求情報に応じて取得した広告識別情報が示す広告情報とが同じであるか否かの判断を、上述した(2)−(5)等に示す処理により判断するようにしてもよい。
例えば、(2)の「広告情報の属性である画像を比較する場合」の判断処理を行う場合、取得手段115は、比較対象となる広告識別情報の一方である取得広告管理情報に含まれる広告識別情報が示す広告情報の画像のハッシュ値として、この広告識別情報に対応する「ハッシュ値」の値を、図6に示した広告識別情報管理表から取得する。同様に、広告要求情報に応じて取得した広告識別情報に対応する広告情報の画像のハッシュ値として、この広告識別情報に対応する「ハッシュ値」の値を、図6に示した広告識別情報管理表から取得する。そして、取得した画像のハッシュ値を比較し、一致していれば、広告識別情報が示す広告情報の画像が一致するため、広告識別情報が示す広告情報が同じであると判断し、一致していなければ広告識別情報が示す広告情報が同じでないと判断する。
例えば、広告要求情報AD03に応じて取得手段115が取得した広告識別情報が仮に「A2212032」であったとする。この広告識別情報「A2212032」が示す広告情報と、図10の上から4番目の取得広告管理情報の広告識別情報「A2012044」が示す広告情報とを比較する場合、取得手段115は、図6に示した広告識別情報管理表から、広告識別情報「A2212032」に対応する「ハッシュ値」である「3610」と、広告識別情報「A2012044」に対応する「ハッシュ値」である「3610」とをそれぞれ取得し、これらを比較する。ここでは一致するため、これらの広告識別情報が示す広告情報が同じであると判断されたこととなる。
なお、画像を比較する処理の代わりに、(3)の「広告情報の属性であるURLを比較する場合」の処理や、(4)の「広告情報の属性である広告主を比較する場合」の処理や、(5)の「広告情報の属性である業種を比較する場合」の処理を行う場合においては、図6に示した広告識別情報管理表の「ハッシュ値」の代わりに、図6に示した広告識別情報管理表の「URL」や、「広告主」や、「業種」の値を用いるようにすればよい。これらの場合、ハッシュ値の代わりに用いたこれらの属性が一致するか否かを判断することにより、広告識別情報が示す広告が一致するか否かの判断が可能となる。
例えば、上記の(3)の場合においては、広告要求情報AD03に応じて取得手段115が取得した広告識別情報「A2212032」が示す広告情報と、図10の上から4番目の取得広告管理情報の広告識別情報「A2012044」が示す広告情報とを比較する場合、取得手段115は、図6に示した広告識別情報管理表から、広告識別情報「A2212032」に対応する「URL」である「http:://www.bcde.…」と、広告識別情報「A2012044」に対応する「URL」である「http:://www.ccde.…」とを比較する。ここでは一致しないため、これらの広告識別情報が示す広告情報が異なると判断されたこととなる。
また、例えば、上記の(4)の場合においては、広告要求情報AD03に応じて取得手段115が取得した広告識別情報「A2212032」が示す広告情報と、図10の上から4番目の取得広告管理情報の広告識別情報「A2012044」が示す広告情報とを比較する場合、取得手段115は、図6に示した広告識別情報管理表から、広告識別情報「A2212032」に対応する「広告主」である「株式会社F」と、広告識別情報「A2012044」に対応する「広告主」である「株式会社B」とを比較する。ここでは一致しないため、これらの広告識別情報が示す広告情報が異なると判断されたこととなる。
また、例えば、上記の(5)の場合においては、広告要求情報AD03に応じて取得手段115が取得した広告識別情報「A2212032」が示す広告情報と、図10の上から4番目の取得広告管理情報の広告識別情報「A2012044」が示す広告情報とを比較する場合、取得手段115は、図6に示した広告識別情報管理表から、広告識別情報「A2212032」に対応する「業種」である「生命保険業」と、広告識別情報「A2012044」に対応する「業種」である「生命保険業」とを比較する。ここでは一致するため、これらの広告識別情報が示す広告情報が同じであると判断されたこととなる。
なお、(1)のように、広告識別情報を比較することで、広告識別情報が示す広告情報が一致しているか否かを判断する場合、図6に示した広告識別情報管理表は、「ハッシュ値」、「URL」、「広告主」、及び「業種」の属性及び属性値を有していなくてもよい。また、(2)−(5)の場合のように、「ハッシュ値」や、「URL」や、「広告主」や、「業種」の属性値を比較することで、広告識別情報が示す広告が一致しているか否か判断する場合、図6に示した広告識別情報管理表は、判断に利用しない属性及び属性値を有していなくても良い。
また、上記の(2)の場合の例として、広告識別情報管理表により、広告識別情報が、広告情報のハッシュ値等と対応付けられており、このハッシュ値を比較する場合について説明したが、広告識別情報として、少なくとも一部がハッシュ値を含む広告識別情報を値いるようにして、広告識別情報の画像のハッシュ値を比較する際に、広告識別情報に含まれているハッシュ値を比較するようにしても良い。かかることは、URLや、広告主や、業種等を比較に用いる場合においても同様である。
なお、上記においては、端末装置3が、WEBページに配置する広告情報を要求する広告要求情報を送信する場合について説明したが、WEBページを端末装置3に送信するサーバ装置4が端末装置3からWEBページを要求する情報を受け付けた場合に、要求されたWEBページに配置される広告情報を要求する広告要求情報を、負荷分散サーバ装置5等に送信するようにしてもよい。例えば、サーバ装置4は、要求されたWEBページに対応付けられているXML等により記述された広告情報を要求する指示等が記述された情報に応じて、広告情報を要求する広告要求情報を送信し、この広告要求情報に応じて、広告選択装置1等から送信される広告情報を受信し、受信した広告情報と、この広告情報が配置されるHTMLファイル等のWEBページの情報を、端末装置3に送信するようにしてもよい。ただし、この場合に送信される広告要求情報に含まれる要求元情報は、例えば、端末装置3やユーザに対応付けられた要求元情報である。具体的には、広告要求情報に含まれる要求元情報は、WEBページを要求する端末装置3やユーザに対応付けられたクッキー等の情報である。
また、上記具体例において、負荷分散サーバ装置5や広告要求制御装置2は、省略しても良い。例えば、負荷分散サーバ装置5を省略した場合、端末装置3やサーバ装置4が、WEBページのアドタグ等の、広告情報を取得するための情報に応じた広告要求情報を、複数の広告要求制御装置2に分散させて送信しても良い。あるいは、アドタグ等に、広告要求情報の送信先である一の広告要求制御装置2や、広告選択装置1を指定する情報が格納されているようにし、この情報が示す広告要求制御装置2や広告選択装置1に広告要求情報を送信するようにしても良い。
また、上記具体例においては、時間設定手段116が、ユーザエージェント情報を用いて設定時間を取得する例について説明したが、時間設定手段116は、広告情報が配置される電子媒体のページ(即ち広告媒体の掲載先のページ)に応じた設定時間を取得するようにしても良い。例えば、広告要求情報に含まれる電子媒体のページの識別情報に応じた設定情報を取得するようにしても良い。例えば、電子媒体のページの識別情報(以下、ページ識別情報と称す)と、設定時間とを対応付けて有する1以上の管理情報を図示しない記憶媒体に予め格納しておくようにする。また、端末装置3やサーバ装置4が、広告選択装置1に送信する広告要求情報として、広告要求情報に対応するページの識別情報(例えば、広告要求情報の要求元となるページの識別情報)を含む広告要求情報を送信するようにする。そして、広告選択装置1の時間設定手段116は、広告要求受信手段112が受信した広告要求情報に含まれるページの識別情報と対応付けられた設定時間を、上記の管理情報から取得するようにしても良い。
例えば、ページ識別情報「P1」がPC(パーソナルコンピュータ)向けのトップページ、ページ識別情報「P2」がPC向けのニュースのトピックのページ、ページ識別情報「P3」がPC向けのニュースのトピックの詳細のページ、ページ識別情報「P4」がいわゆるスマートフォンと呼ばれる多機能携帯電話向けのニュースのトピックのページにそれぞれ対応したページ識別情報であるとすると、上記の管理情報に、これらの各ページ識別情報と対応付けて、各ページ識別情報が示すページの特性に応じた設定時間を格納しておくことで、広告情報が配置されるページに適した設定時間を時間設定手段116が取得できる。例えば、ページ識別情報「P4」は、スマートフォン向けのページなので、ページ読み込みが動的に行われる(例えば、表示される部分が選択的に読み込まれる)ことを考慮して、他のページ識別情報に対応付けられた設定時間よりも長めの時間に設定することで、ページに最適な設定時間を取得することができる。一方で、PC向けのページであって、予め全ての広告情報をまとめて取得する構成のページのページ識別情報については、広告要求情報が連続して出力されるため、設定情報を短く設定することで、ページに最適な設定時間を取得することができる。
上記の具体例のようにユーザエージェント情報を用いた場合、ページをどのような端末装置やブラウザで閲覧しているかによって最適な設定時間を取得することができるが、ページに応じて設定時間を取得するようにすることで、例えば、ページがどのような端末装置で出力するために最適化されたページであるか等に応じて、最適な設定時間を取得することができる。
なお、ここでの電子媒体のページの識別情報は、例えば、ページのURL等であっても良いし、同じURL対して複数のページが対応付けられている場合等においては、各ページを識別する識別情報であっても良い。また、要求元情報がページを識別可能なものである場合、ページ識別情報は、要求元情報であっても良い。また、ページ識別情報は、要求元情報に含まれていても良い。
(第二の具体例)
なお、上記具体例においては、各広告選択装置1が取得広告管理情報格納手段114を備えている場合を説明したが、以下、複数の広告選択装置1が、一の取得広告管理情報格納手段114を利用する場合の例について説明する。
図13は、上記実施の形態の第二の具体例における広告処理システム1000の概略図である。図13において、図3と同一符号は同一または相当する部分を示している。ここでは、広告処理システム1000は、更に、複数の広告選択装置1がアクセス可能な取得広告管理情報格納手段114を有するファイルサーバ装置6を備えているものとする。このファイルサーバ装置6は、取得広告管理情報格納手段114と、広告選択装置1に対して、情報の送信を行う送信部(図示せず)及び情報の受信を行う受信部(図示せず)と、を有しており、例えば、この送信部及び受信部を介して、広告選択装置1が、取得広告管理情報格納手段114の取得広告管理情報の読み出しや、取得広告管理情報格納手段114への取得広告管理情報の蓄積等が可能なものであるとする。また、各広告選択装置1も同様の送信部や受信部等を備えているものとする。また、各広告選択装置1は、取得広告管理情報格納手段114を有していないものとする。また、広告要求制御装置2は、送信先決定手段222及び送信先格納手段223を有しておらず、広告要求制御装置2は、例えば、広告選択装置1の処理状況等に応じて、要求受信手段221が受信した広告要求情報を、複数の広告選択装置1のうちのいずれか一つに送信するものであるとする。なお、このような広告要求制御装置2の構成や処理としては、例えば、いわゆるディスパッチャと呼ばれるシステムの構成や処理等が利用可能である。
図14は、第二の具体例を説明するための模式図である。図において、図4と同一符号は同一または相当する部分を示している。
ファイルサーバ装置6の取得広告管理情報格納手段114には、図8に示すような取得広告管理情報が格納されているものとする。
上記の具体例と同様に、端末装置3がWEBページ10の情報を受信し、広告要求情報AD01−AD03を負荷分散サーバ装置5に送信したとする。
負荷分散サーバ装置5は、受信した広告要求情報AD01−AD03を、例えば、異なる広告要求制御装置2に送信したとする。例えば、図14に示すように、広告要求情報AD01が広告要求制御装置2aに、広告要求情報AD02が広告要求制御装置2bに、広告要求情報AD01が広告要求制御装置2dに、それぞれ送信されたとする。
広告要求情報を受信した各広告要求制御装置2は、受信した広告要求情報を、広告選択装置1の処理状況等に応じて、広告選択装置1に送信する。例えば、広告要求制御装置2aが広告要求情報AD01を広告選択装置1aに、広告要求制御装置2bが広告要求情報AD02を広告選択装置1dに、広告要求制御装置2dが広告要求情報AD03を広告選択装置1bに、それぞれ送信したとする。
例えば、広告選択装置1aが広告要求情報AD01を、他の広告選択装置1b、1dよりも早く受信したとすると、広告選択装置1aの取得手段115は、ファイルサーバ装置6の取得広告管理情報格納手段114に格納されている図8に示すような取得広告管理情報を用いて、上述した具体例の取得手段115と同様に、広告識別情報を取得する。即ち、広告識別情報として、この広告識別情報の取得関連時刻に対して設定時間以内の時刻を示す取得関連時刻と、広告要求受信手段112が受信した広告要求情報の要求元情報と同じ要求元情報と、を有する図8に示す取得広告管理情報の広告識別情報が示す広告情報と同じ広告情報を示す広告識別情報とは異なる広告識別情報を取得する。そして、広告選択装置1aの出力手段117は、この広告識別情報を出力する。また、蓄積手段113は、この広告識別情報と、取得関連時刻と、要求元情報とをファイルサーバ装置6の取得広告管理情報格納手段114に蓄積する。
また、他の広告選択装置1b、1dも同様に、ファイルサーバ装置6の取得広告管理情報格納手段114に格納されている取得広告管理情報を用いて、上述した具体例の取得手段115と同様に、広告識別情報を取得する処理を行う。
これにより、上述した具体例と同様の広告識別情報を同様の広告識別情報を取得することが可能となる。
以上、本実施の形態によれば、広告要求受信手段112が受信した広告要求情報に応じた広告識別情報であって、この広告要求情報が有する要求元情報と同じ要求元情報を有する広告要求情報に応じて取得された広告識別情報が示す広告情報とは異なる広告情報を示す広告識別情報を、広告識別情報格納手段から取得するようにしたことにより、電子媒体の一のページ内に配置される複数の広告情報を示す広告識別情報として、異なる広告情報を示す広告識別情報を選択することができる。
また、広告識別情報として、この広告識別情報の取得関連時刻に対して予め設定された時間以内の時刻を示す取得関連時刻と、広告要求受信手段112が受信した広告要求情報の要求元情報と同じ要求元情報と、を有する取得広告管理情報の広告識別情報が示す広告情報と同じ広告情報を示す広告識別情報とは異なる広告識別情報を取得するようにしたことにより、電子媒体の一のページ内に配置される複数の広告情報を示す広告識別情報として、異なる広告を示す広告識別情報が出力することができる。さらに、異なるページや、同じページであっても異なる時期に出力されるページに対しては、同じ広告情報を示す複数の広告識別情報も出力可能とすることができる。
また、上記の予め設定された時間を、広告要求受信手段が受信した広告要求情報が要求する広告情報が配置されるページ属性に応じて設定するようにしたことにより、広告情報が配置されるページの属性に応じて、適切に、異なる広告情報を示す広告識別情報を取得することができる。さらに、異なるページや、同じページであっても異なる時期に出力されるページに対しては、ページの属性に応じて、適切に、同じ広告情報を示す広告識別情報も出力可能とすることができる。
また、広告識別情報が示す広告情報のうちの、属性が異なる広告情報を異なる広告情報と判断するようにしたことにより、一のページに属性が同じ広告情報が配置されないようにすることができる。
また、本発明の広告処理システムにおいては、2以上の広告要求制御装置の各送信先決定手段が、同じ要求元情報を有する広告要求情報の送信先として、同じ広告選択装置を決定するようにしたことにより、送信先となる一の広告選択装置だけで、一のページに配置される広告情報を示す複数の広告識別情報として異なる広告情報を示す広告識別情報を取得することができ、容易に、同じ広告情報を示す広告識別情報を、一のページに配置される広告情報を示す複数の広告識別情報として取得しないようにすることができる。
また、上記の第二の具体例のように、取得広告要求情報を複数の広告選択装置1で共有するようにしたことにより、一の要求元情報と対応付けられた広告要求情報について、広告識別情報を取得する処理を、一の広告選択装置1で行う必要がないため、処理を分散することが可能となるという効果を奏する。
なお、ここでは、取得広告管理情報格納手段114を有するファイルサーバ装置6を用いた場合について説明したが、本発明においては、一の広告選択装置1が有する取得広告管理情報格納手段114を、他の広告選択装置1が共用できるようにしても良く、このような場合においても、上記第二の具体例と同様の効果を奏することができる。
なお、上記各実施の形態において、各処理(各機能)は、単一の装置(システム)によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。
また、上記各実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段(例えば、要求受信手段と要求送信手段等)は、物理的に一の媒体で実現されても良いことは言うまでもない。
また、上記実施の形態において、各構成要素が実行する処理に関係する情報、例えば、各構成要素が受け付けたり、取得したり、選択したり、生成したり、送信したり、受信したりする情報や、各構成要素が処理で用いるしきい値や数式、アドレス等の情報等は、上記説明で明記していない場合であっても、図示しない記録媒体において、一時的に、あるいは長期にわたって保持されていてもよい。また、その図示しない記録媒体への情報の蓄積を、各構成要素、あるいは、図示しない蓄積部が行ってもよい。また、その図示しない記録媒体からの情報の読み出しを、各構成要素、あるいは、図示しない読み出し部が行ってもよい。
また、上記実施の形態において、各構成要素は専用のハードウェアにより構成されてもよく、あるいは、ソフトウェアにより実現可能な構成要素については、プログラムを実行することによって実現されてもよい。例えば、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現され得る。その実行時に、プログラム実行部は、格納部(例えば、ハードディスクやメモリ等の記録媒体)にアクセスしながらプログラムを実行してもよい。
なお、上記実施の形態における広告選択装置を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、広告の情報である広告情報を識別する情報である複数の広告識別情報が格納される広告識別情報格納手段にアクセス可能なコンピュータを、広告情報を要求する情報であって、当該広告情報の要求元を識別可能な情報である要求元情報を有する情報である広告要求情報を受信する広告要求受信手段と、前記広告要求受信手段が受信した広告要求情報に応じた広告識別情報であって、当該広告要求情報が有する要求元情報と同じ要求元情報を有する広告要求情報に応じて取得された広告識別情報が示す広告情報とは異なる広告情報を示す広告識別情報を、前記広告識別情報格納手段から取得する取得手段と、前記取得手段が取得した広告識別情報を出力する出力手段として機能させるためのプログラムである。
なお、上記プログラムにおいて、上記プログラムが実現する機能には、ハードウェアでしか実現できない機能は含まれない。例えば、情報を取得する取得部や、情報を出力する出力部などにおけるモデムやインターフェースカードなどのハードウェアでしか実現できない機能は、上記プログラムが実現する機能には含まれない。
また、このプログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
図15は、上記プログラムを実行して、上記実施の形態による広告選択装置を実現するコンピュータの外観の一例を示す模式図である。上記実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムによって実現されうる。
図15において、コンピュータシステム900は、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)ドライブ905、FD(Floppy(登録商標) Disk)ドライブ906を含むコンピュータ901と、キーボード902と、マウス903と、モニタ904とを備える。
図16は、コンピュータシステム900の内部構成を示す図である。図16において、コンピュータ901は、CD−ROMドライブ905、FDドライブ906に加えて、MPU(Micro Processing Unit)911と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM912と、MPU911に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶すると共に、一時記憶空間を提供するRAM(Random Access Memory)913と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するハードディスク914と、MPU911、ROM912等を相互に接続するバス915とを備える。なお、コンピュータ901は、LANへの接続を提供する図示しないネットワークカードを含んでいてもよい。
コンピュータシステム900に、上記実施の形態による広告選択装置等の機能を実行させるプログラムは、CD−ROM921、またはFD922に記憶されて、CD−ROMドライブ905、またはFDドライブ906に挿入され、ハードディスク914に転送されてもよい。これに代えて、そのプログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ901に送信され、ハードディスク914に記憶されてもよい。プログラムは実行の際にRAM913にロードされる。なお、プログラムは、CD−ROM921やFD922、またはネットワークから直接、ロードされてもよい。
プログラムは、コンピュータ901に、上記実施の形態による広告選択装置の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティプログラム等を必ずしも含んでいなくてもよい。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいてもよい。コンピュータシステム900がどのように動作するのかについては周知であり、詳細な説明は省略する。
また、本発明における各手段の「手段」は、「部」や「回路」と読み替えても良い。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。