JP5896705B2 - 紫外可視光照射装置及びこれを用いた板材ワークの製造方法 - Google Patents

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本発明は、所定方向に搬送される板状ワークに紫外光及び/又は可視光を照射するための紫外可視光照射装置及びこれを用いた板材ワークの製造方法に関するものである。
ガラス、金属、紙あるいはプラスチック等の板状ワークの表面あるいは層間に光硬化用の塗料やインク、接着剤を塗布し、光硬化用の光源で板状ワークの表面あるいは層間のインクや接着剤を硬化させることが広く実施されている。
光硬化用の光源として用いられている紫外可視光照射装置は、例えば、高出力の高圧放電灯が用いられる。このような高圧放電灯の基本的構造は、管状の光源と、光源からの照射光を板状ワークへ反射及び集光させるためのリフレクタを備えている。
このような光源は管状であると共に、リフレクタも同様に光源の長手方向に沿った形状になり、これら光源及びリフレクタの構造上の特性から、板状ワークの表面上では、長手方向に沿った光強度分布は均一にはならない。すなわち、長手方向の中央部の強度が最も高く、長手方向の端部に行くほど強度は低くなる傾向がある。
板状ワークに対する光硬化処理を行う場合、幅方向(板状ワークが搬送される方向と直交する方向)で均一な品質を保証する必要があるが、光強度が長手方向に沿って均一ではない光源を用いると、かかる品質の保証が難しくなる。
板状ワークの幅方向長さよりも充分に長い光源を用意すれば、光強度の不均一性はある程度解消するが、必要以上に長い光源を用いることは装置の大型化につながり、また、硬化処理に寄与しない光量も増えるため効率が悪い。さらに、仮に、充分に長さの長い光源を使用したとしても、光源の長手方向端部における光強度低下は免れない。
かかる問題を解決した従来技術として下記特許文献1に開示される紫外線照射装置が知られている。この装置は、管状の紫外線ランプからの紫外線を反射して集光するリフレクタの長手方向両端部に、垂直な反射面を有する平板状の追加反射板を配置して、長手方向両端部に拡散する直接光をベルトコンベアの内側(ワーク側)に集光するようにしている。
特開2008−221170号公報
しかしながら、上記先行技術においても次のような課題がある。光源(紫外線ランプ)の主リフレクタの両側に補助リフレクタを配置しており、曲面形状を有する主リフレクタと補助リフレクタの間に隙間が生じており、紫外線処理に寄与しない、かなりの漏れ光が生じる。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その課題は、板状ワークの幅方向に沿って均一な強度の光を照射することができ、かつ、照射光の漏れを抑制可能な紫外可視光照射装置を提供することである。さらに上記紫外可視光照射装置を用いて製造された板材ワークを提供することである。
上記課題を解決するため本発明に係る紫外可視光照射装置は、
所定方向に搬送される板状ワークに紫外光及び/又は可視光を照射するための紫外可視光照射装置であって、
前記所定方向に直交する管状に形成され、前記板状ワークへ紫外光及び/又は可視光を照射する光源と、
前記板状ワークの方向とは異なる方向へ照射される光を板状ワーク側へ反射および集光させる主リフレクタと、
前記光源と主リフレクタを収容し、下面側に照射口を有する筐体と、
この筐体の前記下面側に、前記光源の長手方向の両側に配置され、光源からの照射光を板状ワーク側へ反射させるための補助リフレクタと、を備えていることを特徴とするものである。
上記構成を有する紫外可視光照射装置の作用・効果を説明する。光源は、管状に形成され、所定方向に搬送される板状ワークに対して、直交する姿勢で配置される。主リフレクタが設けられており、光源から照射される光を板状ワーク側へ反射及び集光させる。光源と主リフレクタは、筐体に収容されており、筐体の下面側に設けられた照射口から板状ワークへと光が照射される。
この筐体の下面側には、補助リフレクタが設けられており、管状光源の長手方向の両側に配置される。補助リフレクタにより、照射光を板状ワーク側へ反射させる。これにより、長手方向の両端部における光量低下を抑制し、板状ワークの幅方向にわたって均一に照射することができる。また、光源と主リフレクタを筐体に収容して、下面側の照射口から照射するようにしているので、漏れ光を抑制し効率を改善することができる。
本発明に係る前記補助リフレクタは、その反射面が光源の長手方向に対して垂直であり、かつ、照射光の反射方向が光源の長手方向の中央側になるように配置されていることが好ましい。
反射面を光源の長手方向に対して垂直に設定することで、板状ワークの幅方向の外側へ逃げていこうとする照射光を光源の長手方向の中央側の方向へ反射させることができる。これにより、板状ワークの幅方向にわたって均一に照射することができる。
本発明に係る前記補助リフレクタは、光源の長手方向端部位置から35mm外側の位置よりも内側に配置することが好ましい。
補助リフレクタは、光源の長手方向端部位置の内側もしくは外側に配置することが可能であるが、端部位置から大きく離れた外側に配置すると、光強度を均一化させる効果が薄れてくる。そこで、外側に配置する場合には、光源の長手方向端部位置から35mm外側を限界とし、それよりも内側に配置することで、光強度を均一化させる効果を維持することができる。
本発明に係る前記補助リフレクタは、光源の長手方向端部位置よりも内側へ配置すると共に、光源からの光が補助リフレクタの外側と前記長手方向端部位置の間から漏れるのを遮蔽すると共に、光源からの光を前記筐体内部へ反射させる遮蔽反射部が設けられていることが好ましい。
補助リフレクタを光源の長手方向端部位置よりも内側に配置する場合、補助リフレクタの外側から照射光が漏れることを防止する必要がある。そこで、上記のような遮蔽部を補助リフレクタに設けることで、漏れ光の発生を抑制すると共に、光源からの光を筐体内部へと反射させる。内部へ反射した光は、主リフレクタにより反射されて有効に活用可能になる。従って、効率よく照射光を利用することができる。
本発明において、前記補助リフレクタの材質は、アルミニウム板、もしくは、表面にアルミニウム層が形成された平板であることが好ましい。
かかる材質は、紫外光から可視光の広い範囲にわたって、高い反射率を有しており、効率よく照射光を反射させることができる。
本発明において、前記光源は、有電極方式であり、かつ、板状ワークへの照射光の通過及び遮断を制御するためのシャッター機構を備えたことが好ましい。
有電極方式の場合、電極の発熱が安定し、発光が安定するまで時間がかかる。従って、常時、光源を点灯させておく必要があるが、板状ワークに対して適切な硬化処理を行うためには、照射時間や強度を制御する必要がある。そこで、シャッター機構を設けることで、照射光の照射量や照射時間を制御することができ、適切な処理を行うことができる。
本発明において、前記板状ワークは光反応性物質を有し、その幅が前記光源の長手方向の長さと同じか、短くなるように設定されていることが好ましい。
板状ワークの幅が光源の長手方向の長さと同じか、短くなるように設定することで、板状ワークの幅方向に沿った照明光の強度をできるだけ均一になるように照射することができる。
本発明に係る板材ワークの製造方法は、本発明に係る紫外可視光照射装置を用いて、前記板材ワークの前記光反応性物質を光硬化処理することを特徴とするものである。
かかる構成により、できるだけ均一な強度で板材ワークを照射し、幅方向で均一な光硬化処理を行うことができる。
紫外可視光照射装置の内部構成を示す正面図 図1に示す紫外可視光照射装置の側面図 光源として、ガリウムランプを用いた場合の発光スペクトルを示す図 補助リフレクタの断面構造を示す図 補助リフレクタの純アルミニウム層の反射率スペクトルを示す図 実施例1と比較例の光強度の分布を示す図 実施例2と比較例の光強度の分布を示す図 実施例1について、UVA照射エネルギー比とUVV照射エネルギー比を示す図 実施例2について、UVA照射エネルギー比とUVV照射エネルギー比を示す図 比較例1について、UVA照射エネルギー比とUVV照射エネルギー比を示す図
本発明に係る紫外可視光照射装置の好適な実施形態を図面を用いて説明する。図1は、紫外可視光照射装置の内部構成を示す正面図である。図2は、図1に示す紫外可視光照射装置の側面図である。
<紫外可視光照射装置の構成>
紫外可視光照射装置Aは、筐体4の内部に、管状の光源1と、光源1からの照明光を板状ワークW側へ反射させるための主リフレクタ2、照明光の通過可否を制御するための開閉可能なシャッター機構3、筐体4の下面側には矩形の照射口4aが形成され、石英ガラス窓5が配置される。石英ガラス板5の大きさは、光源1からの照明光の照射範囲をカバーするのに十分な大きさに設定される。
板状ワークWは、図1の紙面に垂直な方向に搬送される。板状ワークWは、特定のワークに限定されるものではない。例えば、偏光板の表面処理や層間接着剤、テープ、半導体のパターン形成など、種々の製品における紫外線硬化処理において、本発明に係る紫外可視光照射装置を用いることができる。また、板状ワークWは、矩形に切断されたものだけでなく、ロールから引き出された帯状のワークであってもよい。
光源1は、長手方向に伸びており、長手方向の端部位置1aに電極1bが設けられ、不図示の電子回路に接続される。光源1として、例えば、ガリウムランプを用い、その発光スペクトルは図3に示される。図3のデータは、オーシャンオプティクス製分光器USB4000により測定した。ガリウムランプは、可視光の一領域であるバイオレットの光を強く発光する高圧放電灯である。
光源1から照射される光は、周囲に均等に照射されるので、板状ワークWの側(下方)へ向かわない光も存在する。上方や横に照射される光も下方に向かわせるため、主リフレクタ2が設けられる。主リフレクタ2は、楕円状の反射曲面を有しており、反射した照明光は板状ワークWの方向へ向かう。これにより、効率よく照明光を利用することができる。
主リフレクタ2のすぐ下方には、シャッター機構3が設けられており、2枚のシャッター板3aが不図示のモーターにより駆動される。図2(a)は、シャッターが開いた状態を示し、(b)は閉じた状態を示す。光源1の発光方式が有電極方式の場合、電極の発熱が安定し、発光が安定するまで時間がかかる。従って、常時、光源1を点灯させておく必要があるが、板状ワークWに対して適切な硬化処理を行うためには、照射時間や強度を制御する必要がある。そこで、上記のようにシャッター機構3を設けて、点灯と非点灯を制御する。
なお、無電極方式の場合は、マグネトロンによるマイクロ波により励起されるため、数秒でランプが立ち上がる。従って、シャッター機構3を設ける必要はない。シャッター機構3を設けない場合は、その配置スペースの分、光源1と板状ワークWの距離を短くすることができる。
光源1や主リフレクタ2は光エネルギーによって発熱するため、筐体4には不図示の給排気機構を設け、発熱した要素を冷却させる。
<補助リフレクタ>
図1に示すように、筐体4の下面には、一対の補助リフレクタ6が設けられる。補助リフレクタ6は、垂直姿勢の反射面6aと水平姿勢の遮蔽反射部6bから構成されている。反射面6aは、外側へ漏れようとする照明光を中央側へ反射させる機能を有し、光強度の均一性に最も寄与するものである。一方、反射面6bは、光が漏れるのを防止し、光を有効活用する上で配置することが好ましい。補助リフレクタ6を設ける理由は次のとおりである。
光源1及び主リフレクタ2の構造上の特徴から、光源1の長手方向の光強度分布は均一ではない。中央部が高く、端部位置1aに行くほど強度が低下する。場合によっては、半分程度にまで低下することがある。光反応性物質を有する製品を製造する場合、幅方向で比較的均一な品質を保証する必要がある。
従って、光反応性物質の硬化具合を考慮しながら、照射される光の強度の許容範囲になるように、板状ワークWの幅と光源の長手方向の長さを設定する必要がある。板状ワークWの幅を光源の長さよりも狭く設定すれば、比較的、光強度が均一な領域を使用することができる。しかし、板状ワークWの幅方向の外側に光が漏れるため、光量のロスが大きくなり好ましくない。また、仮に、適切な幅寸法に板状ワークWの幅を設定したとしても、光源の特性として端に行くほど光量低下することには違いがなく、厳密には品質を均一にすることはできない。
そこで、補助リフレクタ6を設けることで、板状ワークWの幅方向全域にわたって、比較的均一な光強度になるようにする。すなわち、補助リフレクタ6を設けることで、発光長Lよりも外側へ逃げていく光を中央部へ向けて反射させることができ、光源1の長手方向の両端部における光量低下を抑制することができる。
図4は、補助リフレクタ6の断面構造を示す図である。補助リフレクタ6は、金属板60と、純アルミニウム層61と、増反射層62の積層構造である。図5は、純アルミニウム層61の反射率スペクトルを示す図である。この反射率スペクトルは、日立ハイテク製分光光度計U−4100により測定したものであり、全光線反射率測定(BaSO4白板を100%)したものである。
補助リフレクタ6の材質としては、紫外光−可視光の広い範囲にわたって高い反射率を示す材料が用いられ、アルミニウムが好ましくは用いられる。特に、純度の高いアルミニウムほど反射率が高く、純度は99.9%以上が好ましく、所定の波長(例えば、ガリウムランプでは380〜450nm、水銀ランプでは350〜400nm)において、少なくとも、70%以上の反射率が好ましい。
なお、アルミニウム層については、純アルミニウムの平板で構成してもよいし、金属表面にアルミニウムコーティング層を施して形成してもよい。
また、一対の補助リフレクタ6を配置する場合は、図1の実線に示すように、光源1の発光長Lよりも内側に配置してもよいし、想像線で示すように光源1の発光長Lの外側に配置してもよい。ただし、外側に配置する場合は、光源1の長手方向端部位置1aからの距離Mは、35mm以下にすることが好ましい。35mmを超えると、光強度を均一にさせる効果が低下してしまう。内側に配置する場合は、図1に示すように、補助リフレクタ6は、板状ワークWの幅の外側になるように配置させる。
また、発光長Lよりも内側に補助リフレクタ6を配置した場合、仮に、遮蔽反射部6bを設けてないと、石英ガラス板5の両端部(Nで示す)から光が漏れる。そこで、かかる領域を遮蔽反射部6bで覆うことで、光が漏れることを防止し、反射させる。この反射光は、主リフレクタ2まで到達し、再度反射して、ワーク側へ照射させられるため、照射光を有効活用することができる。ちなみに、遮蔽反射部6bの断面構造も図4と同じようにしてもよい。
<実施例1>
次に、実施例1について説明する。光源1として、発光長L=750mmのガリウムランプを使用した。補助リフレクタ6は、図1に示すように、反射面6aが光源1の長手方向に対して垂直になるようにし、設置位置は、光源1の中央位置を基準として±320mm(L1で示す)とした。補助リフレクタ6の構造及び特性は、図4及び図5に示すとおりである。また、光源1と板状ワークWとの距離H=230mmとした。
図6は、補助リフレクタ6を有する場合(実施例1)の光強度の分布と、図1において、補助リフレクタ6がない場合(比較例)の光強度の分布を示している。板状ワークWの表面上における光強度の分布を示す。図6において、実施例1は実線で示し、比較例は破線で示す。
比較例の場合は、板状ワークWの幅方向端部に行くほど、なだらかに強度が低下しているが、実施例1の場合は、特に±300mm付近における強度が改善されており、幅方向にわたって、ほぼ均一な強度分布を実現することができた。
<実施例2>
実施例2は、補助リフレクタ6を光源1の長手方向端部位置1aよりも外側に設置した点を除き、実施例1と同じである。具体的には、反射面6aの位置は、光源1の中央を基準として±405mm(M=30mm)の位置に設置した。
強度分布の結果は、長手方向端部位置1aの近傍(±300〜350mm)における光強度が増加し、板状ワークWの表面において光強度分布がほぼ均一化されていることが確認された。図6Aは、実施例1の図6と同様に、実施例2についての光強度の分布を示す図である。
<比較例1>
比較例1は、図1において、補助リフレクタ6を用いていない。図6の測定結果からもわかるように、中央部から離れるに従って、徐々に強度が減少する傾向にあり、±300mmの位置では、中央に比べて強度は0.7倍に減少し、±350mmの位置では約0.6倍にまで低下する。
<照射エネルギー比データ>
次に、本発明の実施例1,2と比較例1について、照射エネルギー比について説明を行う。図7は、実施例1について、UVA照射エネルギー比(a)と、UVV照射エネルギー比(b)を示す。図8は、実施例2について同様のデータを示す。図9は、比較例1について同様のデータを示す。
UVAは波長320〜390nmの紫外線であり、データは、EIT製Microcureを用いて、照射エネルギーの幅方向分布を計測した。また、UVVは波長395〜445nmの可視光(バイオレット)であり、データは、EIT製UVPowerMAPを用いて、照射エネルギーの幅方向分布を計測した。図7〜図9のグラフは、比較例1の中央位置(0mm)の値を1.00として規格化して、照射エネルギー比を求めたものである。
<実施例3>
実施例3では、光反応性物質を有する製品を製造する方法について説明する。トリアセチルセルロースフィルムとノルボルネン樹脂フィルムとを光反応性物質を有する接着剤層を介して貼り合わせたロール状の板材ワークをライン搬送しながら、実施例1に記載の紫外可視光照射装置を用いて、トリアセチルセルロースフィルム側から光照射し、接着剤層を硬化させた。板材ワークのフィルム幅は600mmであり、光反応性物質を有する接着剤層は、アクリル樹脂(ヒドロキシエチルアクリルアミド)と光開始剤(イルガキュア819)からなる組成物である。アクリル樹脂と光開始剤の配合比は100:1である。
この製造方法で得られた製品を光源の長手方向に沿って5点サンプリングし、接着剤層の反応率をFTIR(フーリエ変換赤外分光法)によって測定した結果、表1に示すように、上記長手方向に均一な品質の板材ワークを実現することができた。
<比較例2>
比較例1に記載の紫外可視光照射装置を用いた以外は、実施例3と同じ製造方法によって板材ワークへの光照射を行った。
この製造方法で得られた製品を光源の長手方向に沿って5点サンプリングし、接着剤層の反応率を同様に測定した。その結果、表1に示すように、端部(±300mm)付近の反応率が低く、不均一な品質であることが分かる。
Figure 0005896705
これらの測定結果からもわかるように、実施例1では、±300mmの位置でもエネルギー比は1を超えており、比較例1と比べてかなり改善されていることが分かる。実施例2では、±300mmの位置ではエネルギー比は0.7弱であるが、それでも比較例1よりも改善されていることが分かる。
また、実施例1のように、光源の長手方向の強度分布を均一化したことにより、実施例3では、比較例2と比べて、製品品質の均一性がかなり改善されていることが分かる。
本発明に係る光反応性物質としては、上記で説明したものの他に下記の物質が例示される。接着剤に含まれる硬化性成分としては、(メタ)アクリロイル基を有する化合物、ビニル基を有する化合物があげられる。これら硬化性成分は、単官能または二官能以上のいずれも用いることができる。これら硬化性成分は、硬化性成分により形成される接着剤層がTg60℃以上を満足するように、1種を選択し、または2種以上を組み合わせて用いることができる。これら硬化性成分としては、(メタ)アクリロイル基を有する化合物が好適である。(メタ)アクリロイル基を有する化合物としては、N−置換アミド系モノマーが好適に用いられる。これらモノマーは、接着性の点で好ましい。なお、(メタ)アクリロイル基は、アクリロイル基および/またはメタクリロイル基を意味する。
また、硬化性成分としては、上記の他に、(メタ)アクリロイル基を有する化合物として、例えば、各種のエポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレートや、各種の(メタ)アクリレート系モノマー等があげられる。これらのなかでも、エポキシ(メタ)アクリレート、特に、芳香環およびヒドロキシ基を有する単官能の(メタ)アクリレートが好適に用いられる。これら硬化性成分は、単独で、Tg60℃以上の接着剤層を形成できない場合には、前記N−置換アミド系モノマーと併用して用いられる。
本発明に係る光反応性物質としては、接着剤層に限定されるものではなく、ハードコート層に使用する樹脂と光重合開始剤(光開始剤)からなる組成物が例示される。ハードコート層は、下記の(A)成分、(B)成分および(C)成分を含むハードコート層形成材料を用いて形成される。
(A)成分:ウレタンアクリレートおよびウレタンメタクリレートの少なくとも一方
(B)成分:ポリオールアクリレートおよびポリオールメタクリレートの少なくとも一方
(C)成分:下記(C1)および下記(C2)の少なくとも一方から形成されたポリマー若しくはコポリマー又は前記ポリマーとコポリマーの混合ポリマー
(C1):水酸基およびアクリロイル基の少なくとも一方の基を有するアルキル基を有するアルキルアクリレート
(C2):水酸基およびアクリロイル基の少なくとも一方の基を有するアルキル基を有するアルキルメタクリレート
があげられる。
前記ハードコート層形成材料には、従来公知の光重合開始剤を用いることができる。光重合開始剤としては、例えば、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、アセトフェノン、ベンゾフェノン、キサントン、3−メチルアセトフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、ベンゾインプロピルエーテル、ベンジルジメチルケタール、N,N,N’,N’−テトラメチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン等があげられ、その他、チオキサント系化合物等が使用できる。
本発明に係る光反応性物質としては、液晶モノマーと光重合開始剤からなる組成物が例示される。
液晶モノマーとしては、任意の適切な液晶モノマーが採用され得る。例えば、特表2002−533742(WO00/37585)、EP358208(US5211877)、EP66137(US4388453)、WO93/22397、EP0261712、DE19504224、DE4408171、およびGB2280445等に記載の重合性メソゲン化合物等が使用できる。このような重合性メソゲン化合物の具体例としては、例えば、BASF社の商品名LC242、Merck社の商品名E7、Wacker−Chem社の商品名LC−Sillicon−CC3767が挙げられる。
上記液晶モノマーとしては、例えば、ネマチック性液晶モノマーが好ましい。これらの液晶モノマーは、単独で、または2つ以上を組み合わせて用いられ得る。
光開始剤として、重合開始剤および/または架橋剤(硬化剤)を用いることができる。このような重合開始剤または架橋剤としては、本発明の効果が得られる限りにおいて任意の適切な物質が採用され得る。重合開始剤としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド(BPO)、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)が挙げられる。架橋剤(硬化剤)としては、例えば、紫外線硬化剤、光硬化剤、熱硬化剤が挙げられる。より具体的には、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、金属キレート架橋剤等が挙げられる。これらは、単独で、または2種以上を組み合わせて用いられ得る。
<別実施形態>
本発明に係る光源としては、ガリウムランプに限定されるものではなく、高出力の高圧放電灯としては、高圧水銀ランプや鉄メタルハライドランプなど、紫外線に強い発光を示す紫外線放電灯を用いることができる。
また、ランプの発光方式としては、タングステン電極からランプ管内に電子を飛ばし、管内の発光物質を励起させる有電極方式や、マグネトロン電極からマイクロ波をランプ管に照射し、発光物質を励起させる無電極方式があり、いずれの場合も本発明に含まれる。
本実施形態において、補助リフレクタ6の反射面6aは、光源1の長手方向に対して垂直であるが、これに限定されるものではなく、例えば、80゜〜100゜に設定してもよい。
1 光源
1a 端部位置
2 主リフレクタ
3 シャッター機構
4 筐体
4a 照射口
5 石英ガラス板
6 補助リフレクタ
6a 反射面
6b 遮蔽部
60 金属板
61 純アルミニウム層
A 紫外可視光照射装置
L 発光長
W 板状ワーク

Claims (6)

  1. 所定方向に搬送される板状ワークに紫外光及び/又は可視光を照射するための紫外可視光照射装置であって、
    前記所定方向に直交する管状に形成され、前記板状ワークへ紫外光及び/又は可視光を照射する光源と、
    前記板状ワークの方向とは異なる方向へ照射される光を板状ワーク側へ反射及び/又は集光させる主リフレクタと、
    前記光源と主リフレクタを収容し、下面側に照射口を有する筐体と、
    この筐体の前記下面側に、前記光源の長手方向の両側に配置され、光源からの照射光を板状ワーク側へ反射させるための補助リフレクタと、を備え、
    前記補助リフレクタは、
    光源の長手方向端部位置よりも内側へ配置すると共に、光源からの光が補助リフレクタの外側と前記長手方向端部位置の間から漏れるのを遮蔽すると共に、光源からの光を前記筐体内部へ反射させる遮蔽反射部と、
    前記照射口から出た光源からの照射光を板材ワーク側へ反射させるための反射面と、を備え、
    前記補助リフレクタは、水平姿勢の前記遮蔽反射部と、垂直姿勢の前記反射面により、前記板材ワークの搬送方向視でL字形になるように形成され、前記反射面の下端部が前記板材ワークよりも下方に位置していることを特徴とする紫外可視光照射装置。
  2. 前記補助リフレクタは、光源の長手方向端部位置から35mm外側の位置よりも内側に配置することを特徴とする請求項1に記載の紫外可視光照射装置。
  3. 前記補助リフレクタの材質は、アルミニウム板、もしくは、表面にアルミニウム層が形成された平板であることを特徴とする請求項1又は2に記載の紫外可視光照射装置。
  4. 前記光源は、有電極方式であり、かつ、板状ワークへの照射光の通過及び遮断を制御するためのシャッター機構を備えたことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の紫外可視光照射装置。
  5. 前記板状ワークは光反応性物質を有し、その幅が前記光源の長手方向の長さと同じか、短くなるように設定されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の紫外可視光照射装置。
  6. 請求項に記載の紫外可視光照射装置を用いて、前記板材ワークの前記光反応性物質を光硬化処理することを特徴とする板材ワークの製造方法。
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