JP5895645B2 - 色変換装置、色変換プログラム - Google Patents
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印刷システムSは、図1(a)に示すように、情報処理機器5と印刷機器40とを含む。情報処理機器5と印刷機器40とは、通信機器などによって構成されるネットワーク50を介して接続される。尚、情報処理機器5と印刷機器40とは、少なくとも1本のケーブルによって接続されていてもよい。
印刷機器40としては、例えばインクジェットプリンタがある。尚、印刷機器40は、電子写真方式やゼログラフィ方式と呼ばれる、トナーインクを利用したレーザープリンタであってもよい。印刷機器40は記録用紙に画像を形成する。
尚、本実施形態では、色の再現元となる機器を表示機器20としているが、印刷システムSに印刷機器40と異なる別の印刷機器21(不図示)を構成し、その印刷機器21を色の再現元の機器としてもよい。
制御機器10は、コンピュータ11、読取部12、入出力I/F(Interface)13、HDD(Hard Disk Drive)14、ネットワークI/F15を含む。コンピュータ11、読取部12、入出力I/F13、HDD14、及びネットワークI/F15は、互いにバス16によって接続されている。
色変換装置100は、図3に示すように、色変換条件生成部110、表示機器対応付情報取得部120、印刷機器対応付情報取得部130、打滴順序保持部140、単色制限値150、色材上限値設定部160、総量制限値設定部170、色変換条件記憶部180、及び色変換部190を含む。
印刷機器対応付情報取得部121は、印刷機器21に依存するCMYK色空間における色値と印刷機器21に依存しないL*a*b*色空間における色値とを対応付けた対応付情報を印刷機器21から取得する。印刷機器21にも対応付情報が割り当てられている。対応付情報としては、例えばJapan Colorなどの出力プロファイルがある。
総量制限値設定部170は、打滴されるインクの組み合わせ毎に、複数のインクの打滴総量を制限する総量制限値を設定する。
本実施形態では、色材上限値設定部160及び総量制限値設定部170の設定先を後述する第2生成部112としているが、後述する墨量生成部113、及び/又は第3生成部114であってもよい。色材上限値設定部160及び総量制限値設定部170は、図4に示す設定画面で設定された値を第2生成部112に設定する。
色変換条件生成部110は、図3にも示すように、第1生成部111、第2生成部112、墨量生成部113、及び第3生成部114を含む。
単色制限値設定部150は、まず、インクの打滴先となる用紙の浸透性が予め定めた用紙の浸透性より低いか否かを判定する(ステップS101)。例えば、予め定めた媒体としての用紙が普通紙や上質紙である場合、浸透性が低くなる用紙として、コート紙や光沢紙がある。したがって、浸透性が低くなる用紙の場合にスプラッタやビーディングが生じる可能性が高いため、これらを回避すべく単色制限値を設定する。
例えば、印刷機器40のL*a*b*色空間における色域外郭に制限が課せられていない場合、図8の破線に示すように、1次色のY,M,C及び2次色のYC(Green),YM(Red)、MC(Blue)の各色は100%となり、これら6つを頂点とする六角形が色域外郭となる。
図9の実線で示す色域外郭は、Cに上限値を設定せず、総量制限値を200%に設定し、さらに、関数2Y+C<総量制限値200%を満たすように制限された色域外郭である。関数2Y+Cによれば、打滴順序が先のインクほどインク量が少なくなる関数によって決定されている。このような関数によって総量制限値が制限されれば、Yの液滴が発生しにくくなり、スプラッタやビーディングはさらに発生しづらくなる。尚、関数は、打滴順序が先のインクほどインク量が少なくなる関数であれば上記関数に限られず、例えば、関数3Y+2M+C<総量制限値や、関数5Y+3M+C<総量制限値などとしてもよい。これらの関数は予め設定しておけばよい。組み合わせについても、YとC、YとMとC、以外にYとMや、YとMとCとKなどであってもよい。
図10においては、Cに上限値95%を設定し、総量制限値を200%に設定し、さらに、関数2Y+C<総量制限値200%を満たすように制限された色域外郭である。単色制限値、色材上限値、及び総量制限値のすべてを設定するようにすれば、設定を2つ以下とする場合に比べて、スプラッタやビーディングがさらに回避される。
一方、図11(b)に示すように、上記交点における墨量Kを100%と定めず、印刷機器40で出力したカラーパッチから回帰モデルを利用して無彩色点のもっとも暗い点を、総量制限値内で再現可能な最低明度とし、上記交点以後のY,Cは、その交点と最低明度とが結ばれる実線に基づいて減らされるようにしてもよい。図11(a)で説明した場合と比較して、色域が増加し、色の再現性が向上する。
図15では、同図(a)に示すように、インクがKYMCKの打滴順序で用紙に打滴される。また、YMCについてはインク量が100%となっているため、1度の打滴で打滴が完了するが、Kについては打滴が2回に分かれており、インク量がそれぞれ50%となっているため、2度の打滴で打滴が完了する。このように、単色制限値設定部150は、打滴順序の中で同色の色材が複数回現れると判定した場合、複数回の打滴により打滴が完了すると判断し、同色のインクを除いたインクに対して、単色制限値を設定する。
110 色変換条件生成部(生成手段)
111 第1生成部(第1の生成手段)
112 第2生成部(第2の生成手段)
113 墨量生成部
114 第3生成部
120 表示機器対応付情報取得部
130 印刷機器対応付情報取得部
140 打滴順序保持部
150 単色制限値設定部(第1の設定手段)
160 色材上限値設定部(第2の設定手段)
170 総量制限値設定部(第3の設定手段)
180 色変換条件記憶部
190 色変換部
Claims (10)
- 印刷機器で用いられる複数の色材の打滴の順序に基づいて、最後に打滴される色材以外の色材の単色制限値を、前記最後に打滴される色材の単色制限値未満、かつ、最後から2番目に打滴される色材の単色制限値から予め定めた制限幅を差し引いた値以下に設定する第1の設定手段と、
前記第1の設定手段によって設定された単色制限値と、機器に依存する色空間における第1の色値と機器に依存しない色空間における第2の色値とを対応付けた対応付情報とに基づいて、色変換条件を生成する生成手段と、
を有する色変換装置。 - 前記生成手段は、
前記対応付情報と色を予測する予測モデルとに基づいて、色の再現元となる機器に依存する色空間における第3の色値を、色の再現元となる機器に依存しない色空間における第4の色値に変換する第1の変換条件を生成する第1の生成手段と、
前記第1の設定手段によって設定された各単色制限値と前記第1の生成手段によって生成された第1の変換条件とに基づいて、前記第4の色値を、前記印刷機器に依存しない色空間における第5の色値に変換する第2の変換条件を生成する第2の生成手段と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の色変換装置。 - 前記複数の色材の上限値を設定する第2の設定手段を備え、
前記第2の生成手段は、前記第2の設定手段によって設定された上限値にも基づいて、前記第2の変換条件を生成することを特徴とする請求項2に記載の色変換装置。 - 打滴される色材の組み合わせ毎に、前記複数の色材の打滴総量を制限する総量制限値を設定する第3の設定手段を備え、
前記第2の生成手段は、前記第3の設定手段によって設定された総量制限値にも基づいて、前記第2の変換条件を生成することを特徴とする請求項2に記載の色変換装置。 - 前記複数の色材の上限値を設定する第2の設定手段と、
打滴される色材の組み合わせ毎に、前記複数の色材の打滴総量を制限する総量制限値を設定する第3の設定手段と、を備え、
前記第2の生成手段は、前記第2の設定手段によって設定された上限値及び前記第3の設定手段によって設定された総量制限値にも基づいて、前記第2の変換条件を生成することを特徴とする請求項2に記載の色変換装置。 - 前記総量制限値は、打滴の順序が先の色材ほど色材量が少なくなる関数によって決定されることを特徴とする請求項4又は5に記載の色変換装置。
- 前記関数は、色の入力値と出力値との関係が非線形な関係にある関数であることを特徴とする請求項6に記載の色変換装置。
- 前記第1の設定手段は、打滴先の媒体の浸透性が予め定めた媒体の浸透性より低いと判定した場合に、前記最後に打滴される色材以外の色材の単色制限値を設定することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の色変換装置。
- 前記第1の設定手段は、前記打滴の順序の中で墨色の色材が複数回現れると判定した場合に、前記墨色の色材を除いた色材に対して、前記単色制限値を設定することを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の色変換装置。
- コンピュータを、
印刷機器で用いられる複数の色材の打滴の順序に基づいて、最後に打滴される色材以外の色材の単色制限値を、前記最後に打滴される色材の単色制限値未満、かつ、最後から2番目に打滴される色材の単色制限値から予め定めた制限幅を差し引いた値以下に設定する第1の設定手段、
前記第1の設定手段によって設定された各単色制限値と、機器に依存する色空間における第1の色値と機器に依存しない色空間における第2の色値とを対応付けた対応付情報とに基づいて、色変換条件を生成する生成手段、
として機能させるための色変換プログラム。
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