JP5894715B1 - 構造色ディスプレイ - Google Patents

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Abstract

構造色を利用して表示した画像(特にその色彩)が観察者の観察角度によって変化するのを防止することができる構造色ディスプレイ及びそれを用いた画像表示物を提供する。本発明に係る画像表示装置(10)は、構造色によって画像が表示される画像表示装置であって、構造色を発現する領域である構造色発現領域(R1)を有する画像表示シート(1)と、構造色発現領域(R1)の画像表示側に設置され、画像表示側に位置する構造色発現領域(R1)の面(S1)に対して予め設定した角度で入射する入射光と、その入射光のうち構造色発現領域(R1)の一部で反射した反射光とを選択的に透過する入反射光制限部(2)と、を少なくとも備えている。

Description

本発明は、構造色ディスプレイ及びそれを用いた画像表示物に関する。
画像表示装置の技術分野では、構造色を利用して画像を表示するものが既に知られている。この種の画像表示装置としては、例えば、特許文献1や特許文献2に記載されたものがある。
特開2007−11112号公報 特開2009−139800号公報
構造色によって画像を表示する構造色ディスプレイの多くは、ブラッグの法則によって定められた波長の可視光を用いて所望の画像を表示するものである。このため、従来技術に係る構造色ディスプレイには、表示した画像(特にその色彩)が観察者の観察角度によって変化するといった課題がある。この点について、図12を参照しつつ簡単に説明する。なお、以降、「構造色ディスプレイ」を、単に「画像表示装置」とも表記する。
図12は、従来技術に係る画像表示装置における課題を説明するための模式図である。図12(a)及び図12(b)は、従来技術に係る画像表示装置20で表示した画像を、互いに異なる角度で観察した場合を模式的に示した図である。図12(a)及び図12(b)に示すように、観察者の観察角度が異なると、画像表示シート1中を進行する光の距離(つまり、光路長)が異なる。このため、干渉する光の波長が変化し、画像表示装置20で表示した画像の色彩(つまり、反射光の波長)が変化する。なお、図12において、「3a」は入射光を示し、「3b」は反射光(構造色)を示している。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、構造色を利用して表示した画像(特にその色彩)が観察者の観察角度によって変化するのを防止することができる構造色ディスプレイ及びそれを用いた画像表示物を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一態様は、構造色によって画像が表示される画像表示装置であって、前記構造色を発現する領域である構造色発現領域を有する画像表示シートと、前記構造色発現領域の前記画像の表示側に設置され、前記画像の表示側に位置する前記構造色発現領域の面に対して予め設定した角度で入射する入射光と、前記入射光のうち前記構造色発現領域の一部で反射した反射光とを選択的に透過する入反射光制限部と、を少なくとも備え、前記入反射光制限部は、前記画像表示シートの厚み方向に沿って入射する入射光を透過可能に配置したウレキサイトと、前記画像表示シートの厚み方向に沿って延びる光ファイバを束状に固定した束状光ファイバとの少なくとも一方を備えることを特徴とする構造色ディスプレイである。
本発明の一態様に係る構造色ディスプレイによれば、構造色を利用して表示した画像が観察者の観察角によって変化するのを防止することができる。なお、本発明の一態様でいう観察角とは、表示装置を見る者の観察角であり、「液晶ディスプレイにおける視野角」とは別の概念である。
本発明の第1実施形態に係る画像表示装置の構成を示す概念断面図である。 本発明の第1実施形態に係る画像表示装置における構造色の発現機構を説明するための模式図である。 本発明の第2実施形態に係る画像表示装置の構成を示す概念断面図である。 本発明の第2実施形態に係る画像表示装置におけるシート厚変化を説明するための模式図である。 本発明の第3実施形態に係る画像表示装置の構成を示す概念断面図である。 本発明の第4実施形態に係る画像表示装置の構成を示す概念断面図である。 本発明の第5実施形態に係る画像表示装置の構成を示す概念断面図である。 本発明の第6実施形態に係る画像表示装置の構成を示す概念断面図である。 本発明の第7実施形態に係る画像表示装置の構成を示す概念断面図である。 本発明の第8実施形態に係る画像表示装置の構成を示す概念断面図である。 本発明の第9実施形態に係る画像表示装置の構成を示す概念断面図である。 従来技術に係る画像表示装置における課題を説明するための模式図である。 コロイド結晶の構造色発現の原理を示す概略図である。 多層構造の構造色発現の原理を示す概略図である。 構造色測定装置の概要を示す図である。 構造色測定に用いた光源のスペクトル分布を示す図である。 実験例1及び2における構造色(色度及び輝度)の測定位置を示す図である。 実験例1において、観察角の変化に伴う色度変化の軌跡を示すxy色度図である。 実験例1における輝度の観察角依存性を示す図である。 実験例2において、観察角の変化に伴う色度変化の軌跡を示すxy色度図である。 実験例2における輝度の観察角依存性を示す図である。 実験例4における構造色(色度及び輝度)の測定位置を示す図である。 実験例4において、観察角の変化に伴う色度変化の軌跡を示すxy色度図である。 実験例4における輝度の観察角依存性を示す図である。 実験例5における構造色(色度及び輝度)の測定位置を示す図である。 実験例5において、観察角の変化に伴う色度変化の軌跡を示すxy色度図である。 実験例5における輝度の観察角依存性を示す図である。
以下、本発明に係る各実施形態について、図面を参照して説明する。なお、各図面において、同一の構成で同一の機能を有する部分には同一の符号を付している。
[第1実施形態]
以下、第1実施形態に係る画像表示装置10の構成について説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る画像表示装置10の構成を示す概念断面図である。図1に示すように、画像表示装置10は、構造色によって画像が表示される画像表示装置であって、構造色を発現する領域である構造色発現領域R1を有する画像表示シート1と、構造色発現領域R1の画像表示側に設置され、その画像表示側の面S1に対して予め設定した角度で入射する入射光と、入射光のうち構造色発現領域R1の一部で反射した反射光とを選択的に透過する入反射光制限部2と、を備えたものである。以下、上記部材のそれぞれについて説明する。
(画像表示シート1)
画像表示シート1は、構造色を発現することができるシート状部材である。この画像表示シート1には、例えば、予め設定した屈折率を有する樹脂を用いて一体的に形成した薄膜や板、又は対向配置された2枚のシートの間に予め設定した屈折率を有する気体、液体、固体のいずれかを充填して形成した積層体を使用することができる。ここで、2枚のシートの間に充填する物質としては、例えば、印加した電圧に応じて体積が変化する電圧応答性高分子ゲルが挙げられる。
なお、画像表示シート1は、構造色を発現することができればよく、例えばその材質や形状を問わない。また、そのサイズも問わない。この画像表示シート1としては、例えば、ラメラ構造を有する樹脂膜、帯電性の有機ポリマー又は無機の球状粒子を泳動させて、所定の支持表面に縦及び横方向に規則的に整合させた構造体、表面にナノ構造を備えた金属構造体、表面に凸部及び凹部を形成された基板を用いて、ナノインプリント技術により該凸部及び凹部を複数の樹脂板にインプリントして複製し、前記複製した複数枚の樹脂板を貼り合わせた基板、電界に応じて体積変化が生じる刺激応答性高分子ゲルなどの膨張・収縮体と、膨張・収縮体中に配される周期構造体、構造色を発現する表示層と、当該表示層を透過する光を反射する反射界面とを有する球体及びマトリックス、高屈折率層と低屈折率層とが交互に積層された積層体、可視光の波長の1/2波長の整数倍程度の周期間隔とされる規則的な微細構造を有した微細構造体等を挙げることができる。
画像表示シート1は、その一部に構造色を発現する領域(画像を表示する領域)である構造色発現領域R1を有している。この構造色発現領域R1における画像表示シート1の厚みは、構造色発現領域R1全体に亘って略均一である。
なお、構造色発現領域R1は、そのサイズや形状、個数を問わない。
以下、構造色発現領域R1について、より詳しく説明する。
構造色発現領域R1は、光の干渉の原理による構造色を発現する機能を有する構造色材料にて形成されていればその材質は問わない。その際、構造色材料の構造は、後述する(1)コロイド粒子を媒体中に分散させたコロイド結晶構造、(2)逆オパール構造、(3)多層構造、(4)ラメラ構造、(5)薄膜構造のいずれであってもよい。(1)のコロイド結晶構造には、コロイド粒子の分散媒にモノマー及び架橋剤を溶解し重合して形成される高分子ゲルが含まれる。高分子ゲルとして親水性ポリマーのゲル(ハイドロゲル)を好適に使用できる。また、(4)のラメラ構造には、ブロックポリマーのミクロ相分離組織により形成されるラメラ構造の他、(高分子)界面活性剤の自己凝集により形成される自己凝集型ラメラ構造が含まれる。
さらに上記構造色材料は、既に述べた外部刺激に応答する刺激応答性構造色材料であってもよい。
構造色材料の採用に際しては、後述する、構造色材料の構造に対応する式(1)又は式(3)を考慮して選択される。
刺激応答性構造色材料としては、例えば、電場、変形(歪・応力)、熱、電磁波(可視光、紫外線、エックス線を含む)、湿気・水分、磁気、pH変化、溶媒接触、その他の刺激に応答し、その体積又はブラッグ周期が変化する刺激応答性材料にて構成される構造色材料を好適に使用できる。
(入反射光制限部2)
構造色発現領域R1の画像表示側の面S1上には、入反射光制限部2が配置されている。入反射光制限部2は、入反射光透過領域R2(R2a〜R2f)を有しており、この入反射光透過領域R2は、面S1に対して予め設定した角度で入射する入射光と、入射光のうち構造色発現領域R1の一部(例えば、面S2)で反射した反射光とを選択的に透過する領域を指す。図1には、面S1に対して80°以上90°以下(即ち、面S1の法線に対し、0°以上10°以下)の範囲内の角度で入射する入射光と、その範囲内の角度で反射した反射光とを選択的に透過させる入反射光透過領域R2(R2a〜R2f)を有する入反射光制限部2が例示されている。
入反射光制限部2には、例えば、画像表示シート1の厚み方向に沿って入射する入射光を透過可能に配置したウレキサイト(ulexite)と、同方向に沿って延びる光ファイバを束状に固定した束状光ファイバとの少なくとも一方を備えたものを使用することができる。このウレキサイトと束状光ファイバとの少なくとも一方を備えたものを入反射光制限部2として使用した場合には、例えば、面S1に対して80°以上90°以下の範囲内の角度で入射する入射光と、その範囲内の角度で反射した反射光とを選択的に透過させることが容易となる。ここで、「ウレキサイト」とは、一般的にテレビ石と呼ばれる鉱石であり、透明な繊維状結晶が完全に平行に整列した集合体である。
なお、入反射光制限部2は、入射光と反射光とを選択的に透過することができればよく、例えば、その材質や形状を問わない。また、そのサイズも問わない。同様に、入反射光透過領域R2(R2a〜R2f)についても、そのサイズや形状、個数を問わない。
また、上記「束状光ファイバ」とは、多数の光ファイバを、その軸を束ねて溶着したものを軸に対し垂直方向に裁断してプレート状にしたものである。この束状光ファイバを紙面に載置すると、紙面の文字が浮き上がって見える。
以降、ウレキサイトで作成した入反射光制限部2を「ウレキサイト製プレート」と称し、束状光ファイバで作成した入反射光制限部2を「束状光ファイバプレート」と称する。
また束状光ファイバとして、テーパー型束状光ファイバを使用することもできる。このテーパー型束状光ファイバを使えば、構造色材料が発現する画像を拡大できる。
<構造色の発現機構>
まず、「構造色」について簡単に説明する。
構造色は物体の微細周期構造に起因する光の干渉による発色である。玉虫等の昆虫や、宝石のオパールなどの美麗な発色も構造色によるものである。近年、サブマイクロスケールの微細周期構造が形成された、構造色を呈する材料(以後、「構造色材料」と称する。)が開発されている。上記微細周期構造のタイプは多岐にわたるが、代表的な構造としては、(1)コロイド粒子を媒体中に分散させたコロイド結晶構造(オパール構造)、(2)逆オパール構造、(3)多層構造、(4)ラメラ構造、が知られている。上記(1)〜(4)のいずれの構造においても、高屈折率相と低屈折率相が所定の周期にて配置された周期構造を有するのが特徴である。この他、シャボン玉に代表される(5)薄膜構造も多重反射に起因する光の干渉により構造色を発する。
最近では、外部から刺激を加えることにより上記周期構造の周期を可変制御できる構造色材料も開発されつつある。例えば、刺激として、電場、変形(歪・応力)、熱、湿気(水分)、磁気、pH変化、溶媒接触などが知られている(以後、刺激を加えることにより構造色の色相が変わる構造色材料を「刺激応答性構造色材料」と称することがある。)。いずれもこれらの刺激により、周期構造の、(ブラッグ)周期又は屈折率が変わり、結果、視認される構造色が変わる性質を利用するものである。
次に、図2を参照しつつ、画像表示装置10の構造色の発現機構について簡単に説明する。
図2は、画像表示装置10における構造色の発現機構を説明するための模式図である。図2には、構造色発現領域R1を有する画像表示シート1と、構造色発現領域R1上に配置された入反射光制限部2とが示されている。なお、図2には、面S1に対して80°以上90°以下の範囲内の角度(即ち、入射角度が0°から10°)で入射する入射光3aと、その範囲内の角度で反射した反射光3bとを選択的に透過させる単数の入反射光透過領域R2(R2a)が例示されている。つまり、図2は、画像表示装置10の一部を拡大して示したものである。
まず、図2に示した画像表示シート1に向けて光(例えば、太陽光等)が照射される。この際、入反射光透過領域R2によって、構造色発現領域R1に入射される光の角度は、面S1に対して80°以上90°以下の範囲内の角度に制限される。ここで、この「80°以上90°以下の範囲内の角度」は、第1実施形態において予め設定した角度であって、任意に選択可能な角度である。そして、構造色発現領域R1に到達した入射光3aのうち一部は、面S1で反射する。また、この入射光3aのうち別の一部は、例えば面S2で反射する。このように異なる面(箇所)で反射した反射光3b同士が干渉することで構造色が発現する。発現した構造色は、入反射光透過領域R2を透過し、観察者に観察(視認)される。
以上のように、構造色発現領域R1に入射される光(入射光3a)の角度と、構造色発現領域R1で反射される光(反射光3b)の角度とを、入反射光制限部2によって制限(固定)することができる。このため、観察者の観察角度が変化した場合であっても、画像表示シート1中における光路長自体は変化しないので、発現する構造色の波長は変化しない。したがって、第1実施形態に係る画像表示装置10によれば、構造色を利用して表示した画像が観察者の観察角度によって変化するのを防止することができる。
<コロイド結晶又は逆オパール構造の場合の構造色の観察角依存性>
次に、コロイド結晶又は逆オパール構造の場合の構造色の観察角依存性を、図13を参照しつつ説明する。
構造色の観察角依存性は、その構造色発現構造に基づき下記式(1)と式(3)とにより定量的に示される。この式(1)と式(3)との関係式は、観察者と構造色ディスプレイとの位置関係が同じであって、光源の位置が変化した場合にもあてはまる。
λpeak=2d[neff −sinθ]1/2 (1)
ここで、λpeak:反射率が最大となる波長
θ :観察角
:結晶面間の距離
eff :有効屈折率
である。
上記において、neffは、下記式(2)で算出される。
eff=(1−φ)n+φn (2)
ここで、n:マトリックス(分散媒、連続相)の屈折率
:コロイド粒子(分散相)の屈折率
φ :コロイド結晶に占めるコロイド粒子の体積分率
である。
<多層構造又はラメラ構造の場合の構造色の観察角依存性>
最後に、多層構造又はラメラ構造の場合の構造色の観察角依存性を、図14を参照しつつ説明する。
λpeak=2[d(n1 −sinθ)1/2+d(n −sinθ)1/2] (3)
ここで、d:第一の相の厚み
:第二の相の厚み
:第一の相の屈折率
:第二の相の屈折率
である。
式(1)と式(3)とにおいて、λpeakは反射率が最大となる波長であり、この波長に基づく色相が観察(観測、視認)される。上記式(1)と式(3)のいずれにおいても、視認される構造色は観察角(θ)に依存する。またこの事情は刺激応答性構造色材料においても同様である。
<使用方法>
画像表示装置10では、入反射光透過領域R2と構造色発現領域R1とが重なる領域がそれぞれ画素として機能する。このため、画像表示装置10では、各画素を予め設定した画像が表示されるように配列しておく。そして、この画像表示装置10を例えば屋外に設置する。これにより、太陽をその光源とすることができる。こうすることで、画像を表示するための電力を必要とせず、且つ、観察者の観察角度によって色彩等が変化しない画像を表示することができる。
なお、複数の構造色を用いて画像を表示する場合には、予め設定した領域における画像表示シート1の厚みを変化させればよい。こうすることで、画像表示シート1中における光路長が変化するので、構造色の色彩を変化させることができる。こうして、複数の色の構造色を用いて画像を表示させることができる。
[第2実施形態]
以下、第2実施形態に係る画像表示装置11の構成について説明する。図3は、本発明の第2実施形態に係る画像表示装置11の構成を示す概念断面図である。図3に示すように、画像表示装置11の構造は、上述の第1実施形態に係る画像表示装置10の構造と略同じであるが、構造色発現領域R1における画像表示シート1の厚みd1を調整するシート厚調整部4を備える点で画像表示装置10とは異なる。そこで、第2実施形態では、主として、このシート厚調整部4について説明し、その他の構成部材についての説明は省略する。
(シート厚調整部4)
シート厚調整部4は、構造色発現領域R1を挟んで入反射光制限部2に対向する位置に配置されている。このシート厚調整部4には、例えば、画像表示シート1に接触する電極(図示せず)を含んだものを使用することができる。
なお、シート厚調整部4は、構造色発現領域R1における画像表示シート1の厚みd1を調整できるものであればよく、例えば、その手段を問わない。また、そのサイズも問わない。
例えば、シート厚調整部4は、刺激応答性構造色材料に刺激を加えてもよい。シート厚調整部4により加えられる刺激としては、例えば、電場、変形(歪・応力)、熱、光、磁場などである。シート厚調整部4は上記刺激により、構造色発現領域R1における画像表示シート1の厚みd1を調整できる。
<構造色の色彩変化機構>
以下、電極を含んだシート厚調整部4を用いて構造色の色彩を変化させる手段(機構)について、図4を参照しつつ説明する。図4は、第2実施形態に係る画像表示装置11におけるシート厚変化を説明するための模式図である。図4(a)は、画像表示シート1の厚みを変化させる前の状態(シート厚d1)を示し、図4(b)は、シート厚を変化させた後の状態(シート厚d2)を示している。また、図4(a)及び図4(b)に示した画像表示シート1は、印加した電圧に応じて体積が変化する電圧応答性高分子ゲルを含んだシートである。なお、電場付与のためのシート厚調整部4を構成する電極としては、構造色の視認の妨げとならないITO(Indium Tin Oxide)電極を使用することができる。
シート厚調整部4に含まれる電極は画像表示シート1に接触しており、その電極に電圧を印加すると、印加した電圧に応答して構造色発現領域R1における電圧応答性高分子ゲルの体積が減少又は増加する。このように、電圧応答性高分子ゲルの体積を減少又は増加させることで、構造色発現領域R1における画像表示シート1の厚みを調整する。図4(b)は、印加した電圧に応答して電圧応答性高分子ゲルの体積が増加し、シート厚が増加した様子を模式的に示している。なお、印加した電圧を解除すると、電圧応答性高分子ゲルの体積は電圧印可前の状態に戻るので、シート厚は図4(a)に示す状態へと戻る。
以上のようにして、画像表示シート1の厚みを変化させると、画像表示シート1中における光路長が変化する。こうして、干渉する光の波長を変化させることで、構造色の色彩を変化させることができる。
[第3実施形態]
以下、第3実施形態に係る画像表示装置12の構成について説明する。図5は、本発明の第3実施形態に係る画像表示装置12の構成を示す概念断面図である。図5に示すように、画像表示装置12の構造は、上述の第1実施形態に係る画像表示装置10の構造と略同じであるが、画像表示シート1が積層構造をしている点で画像表示装置10とは異なる。そこで、第3実施形態では、主として、この積層構造をした画像表示シート1について説明し、その他の構成部材についての説明は省略する。
(画像表示シート1)
画像表示装置12に備わる画像表示シート1は、構造色を発現する構造色発現層1a〜1cが画像表示シート1の厚み方向に沿って積層した多層構造体である。そして、構造色発現領域R1における構造色発現層1a〜1cの各層の厚みは同じである。このように、画像表示シート1を多層構造体とすることで、構造色発現層1a〜1cの各層における界面で入射光を反射させることができる。複数の面で光が反射した場合には、干渉可能な波長領域が狭まるので、これにより発現する構造色の単色性を高めることができる。
構造色発現層1a〜1cの各層の厚みについては、構造色発現層1a〜1cのうちいずれか1層を基準層とした場合に、その基準層の厚みの整数倍となっていればよい。この場合であっても、発現する構造色の単色性を高めることができる。第3実施形態では、上述の基準層を構造色発現層1aとし、構造色発現層1b、1cの各層の厚みを構造色発現層1aの厚みの1倍としている。
また、構造色発現層1a〜1cの各層は、全て同じ材料で形成されている。こうすることで、画像表示装置12の製造コストが高騰するのを低減することができる。
なお、構造色発現層1a〜1cの各層の材質や形状を問わない。また、そのサイズも問わない。
[第4実施形態]
以下、第4実施形態に係る画像表示装置13の構成について説明する。図6は、本発明の第4実施形態に係る画像表示装置13の構成を示す概念断面図である。図6に示すように、画像表示装置13の構造は、上述の第2実施形態に係る画像表示装置11の構造と略同じであるが、画像表示シート1と入反射光制限部2との間に画素領域を区画する画素区画枠(以下、単に「フレーム」ともいう。)5が配置されている点で画像表示装置11とは異なる。また、複数のシート厚調整部4(4a〜4f)を備えている点でも画像表示装置11とは異なる。そこで、第4実施形態では、主として、このフレーム5と、シート厚調整部4a〜4fとについて説明し、その他の構成部材についての説明は省略する。なお、構造色発現領域R1(R1a〜R1f)については、その個数を問わない。
(フレーム5)
図6に示されたフレーム5は、画像表示シート1と入反射光制限部2との間に配置され、可視光を吸収するシート状部材である。このフレーム5は、構造色発現領域R1a〜R1fのそれぞれを露出して画素領域を区画する開口部を備えている。
なお、フレーム5は、画素領域を区画する開口部を備えていればよく、例えば、その材質や形状を問わない。また、そのサイズも問わない。例えば、フレーム5は、電気的な絶縁性を有する絶縁膜で形成されていてもよいし、伸縮性等を有する材質(緩衝材等)で形成されていてもよい。また、このフレーム5は、必要に応じて配置されるものであり、本願発明において必須の部材ではない。また、フレーム5に備わる開口部についても、その形状やサイズ、個数を問わない。また、フレーム5の色は、画素領域を明確に区画するために、例えば黒色である。
(シート厚調整部4a〜4f)
上述した第2実施形態に係る画像表示装置11は、図4に示すように、構造色発現領域R1のシート厚を1つのシート厚調整部4で調整している。これに対し、第4実施形態に係る画像表示装置13では、複数の構造色発現領域R1a〜R1fのシート厚を、複数のシート厚調整部4a〜4fで調整している。より詳しくは、画像表示装置13に備わるシート厚調整部4a〜4fは、構造色発現領域R1a〜R1fと重なるように配置されている。こうすることで、画素ごとにシート厚を調整することができ、図6に示すように、例えば、赤色の構造色R、緑色の構造色G、青色の構造色Bを画素ごとに表示することができる。このため、解像度の高い画像を表示することができる。また、上記構成とすることで、1つの画素で、赤色の構造色R、緑色の構造色G、青色の構造色B、又は中間色を自在に表示することができる。
なお、画像表示装置11に備わるシート厚調整部4と、画像表示装置13に備わるシート厚調整部4a〜4fとは、設置位置及びサイズが異なるものの機能自体は同じである。
[第5実施形態]
以下、第5実施形態に係る画像表示装置14の構成について説明する。図7は、本発明の第5実施形態に係る画像表示装置14の構成を示す概念断面図である。図7に示すように、画像表示装置14の構造は、フレーム5が画像表示シート1内に埋め込まれるように配置されている以外は、上述の第4実施形態に係る画像表示装置13の構成と同じである。よって、ここでは、画像表示装置14の構造の詳細については省略する。なお、画像表示装置14において、入反射光制限部2上に、後述する平凸レンズ6、マイクロレンズアレイ7、8を配置することも可能である。
[第6実施形態]
以下、第6実施形態に係る画像表示装置15の構成について説明する。図8は、本発明の第6実施形態に係る画像表示装置15の構成を示す概念断面図である。図8に示すように、画像表示装置15の構造は、上述の第4実施形態に係る画像表示装置13の構造と略同じであるが、入反射光制限部2上に視野角を広げるための平凸レンズ6を備えている点で画像表示装置13とは異なる。そこで、第6実施形態では、主として、この平凸レンズ6について説明し、その他の構成部材についての説明は省略する。
(平凸レンズ6)
平凸レンズ6は、入射光の開口角を広げ、反射光を拡散させて視野角を広げるためのレンズである。この平凸レンズ6は、平面とその平面の裏面側に位置する凸面とを有するレンズであり、入反射光制限部2の画像表示側を覆うように配置されている。また、平凸レンズ6が配置された状態において、その平面は入反射光制限部2側を向いている。こうすることで、観察者は、表示された画像をより広い角度で観察することができる。
なお、平凸レンズ6は、入射光の開口角を広げ、反射光を拡散させて視野角を広げることができればよく、例えば平凸レンズ6の材質や形状を問わない。また、そのサイズも問わない。
[第7実施形態]
以下、第7実施形態に係る画像表示装置16の構成について説明する。図9は、本発明の第7実施形態に係る画像表示装置16の構成を示す概念断面図である。図9に示すように、画像表示装置16の構造は、上述の第6実施形態に係る画像表示装置15の構造と略同じであるが、入反射光制限部2上に視野角を広げるためのマイクロレンズアレイ7を備えている点で画像表示装置15とは異なる。そこで、第7実施形態では、主として、このマイクロレンズアレイ7について説明し、その他の構成部材についての説明は省略する。
(マイクロレンズアレイ7)
マイクロレンズアレイ7は、上述の平凸レンズ6と同様に、入射光の開口角を広げ、反射光を拡散させて視野角を広げるためのものである。このマイクロレンズアレイ7は、複数のマイクロレンズ7a〜7hで構成されており、マイクロレンズ7a〜7hは、平面とその平面の裏面側に位置する凸面とを有する平凸レンズである。また、マイクロレンズアレイ7は、入反射光制限部2の画像表示側を覆うように配置されており、マイクロレンズアレイ7が配置された状態において、マイクロレンズ7a〜7hの平面は入反射光制限部2側を向いている。こうすることで、観察者は、より広い角度で画像を観察することができる。
なお、マイクロレンズアレイ7は、入射光の開口角を広げ、反射光を拡散させて視野角を広げることができればよく、例えばマイクロレンズ7a〜7hの材質や形状を問わない。また、そのサイズや個数も問わない。つまり、マイクロレンズ7a〜7hのサイズは、画素領域のサイズ(つまり、フレーム5の開口部及び構造色発現領域R1a〜R1fのサイズ)と一致している必要はない。
[第8実施形態]
以下、第8実施形態に係る画像表示装置17の構成について説明する。図10は、本発明の第8実施形態に係る画像表示装置17の構成を示す概念断面図である。図10に示すように、画像表示装置17の構造は、上述の第7実施形態に係る画像表示装置16の構造と略同じであるが、入反射光制限部2上に視野角を広げるためのマイクロレンズアレイ8を備えている点で画像表示装置16とは異なる。そこで、第8実施形態では、主として、このマイクロレンズアレイ8について説明し、その他の構成部材についての説明は省略する。
(マイクロレンズアレイ8)
マイクロレンズアレイ8は、第7実施形態で説明したマイクロレンズアレイ7と同様に、視野角を広げるためのものである。このマイクロレンズアレイ8は、複数のマイクロレンズ8a〜8fで構成されており、マイクロレンズ8a〜8fは、平面とその平面の裏面側に位置する凸面とを有する平凸レンズである。また、マイクロレンズアレイ8は、入反射光制限部2の画像表示側を覆うように配置されており、マイクロレンズアレイ8が配置された状態において、マイクロレンズ8a〜8fの平面は入反射光制限部2側を向いている。さらに、マイクロレンズ8a〜8fの直径は、画素領域のサイズ(つまり、フレーム5の開口部及び構造色発現領域R1a〜R1fのサイズ)と一致している。より詳しくは、第8実施形態に係る入反射光制限部2は、画像表示シート1の厚み方向に沿って延びる光ファイバを束状に固定した束状光ファイバを備えたものである。そして、その光ファイバの開口端面上には、マイクロレンズ8a〜8fが配置されている。さらに、マイクロレンズ8a〜8fの直径は、光ファイバの開口端面の直径とそれぞれ同じである。換言すると、マイクロレンズは、光ファイバの開口端面の直径とピッチが合っている。こうすることで、表示された画像の解像度が低下するのを防止し、且つ、観察者は広い角度で画像を観察することができる。
なお、マイクロレンズアレイ8は、入射光の開口角を広げ、反射光を拡散させて視野角を広げることができればよく、例えばマイクロレンズ8a〜8fの材質や形状、その個数を問わない。
[第9実施形態]
以下、第9実施形態に係る画像表示装置18の構成について説明する。図11は、本発明の第9実施形態に係る画像表示装置18の構成を示す概念断面図である。図11に示すように、画像表示装置18の構造は、上述の第6実施形態に係る画像表示装置15の構造と略同じであるが、入反射光制限部2上に入射光の開口角を広げ、反射光を拡散させる光散乱シート9を備える点で画像表示装置15とは異なる。そこで、第9実施形態では、主として、この光散乱シート9について説明し、その他の構成部材についての説明は省略する。
(光散乱シート9)
光散乱シート9は、入射光の開口角を広げ、反射光を拡散させて視野角を広げるためのシート状部材である。また、光散乱シート9は、入反射光制限部2の画像表示側を覆うように配置されている。こうすることで、観察者は、より広い角度で画像を観察することができる。
なお、光散乱シート9は、入射光の開口角を広げ、反射光を拡散させて視野角を広げることができればよく、例えばその材質や形状を問わない。また、そのサイズも問わない。
また、光散乱シート9は、上述のように、反射光を拡散させるものに限定されない。例えば、光散乱シート9は、入射光と反射光を共に拡散する機能を有するものであってもよい。その場合、光散乱シート9は、適度の拡散性を有しつつ、光透過率の高いものが好ましい。過度に光を拡散する場合には、視認できる構造色の輝度が低下する。入反射光を拡散する機能を有する光散乱シート9の材料としては、例えば、表面を粗面化したガラス板(すりガラス)、光散乱フィルム、光散乱シート、半透明フィルム、トレーシングペーパー、グラシン紙、パラフィン紙などが挙げられる。
(効果)
(1)画像表示装置10〜18は、構造色発現領域R1を有する画像表示シート1と、構造色発現領域R1の画像表示側に設置され、画像表示側に位置する面S1に対して予め設定した角度で入射する入射光3aと、入射光3aのうち構造色発現領域R1の一部で反射した反射光3bとを選択的に透過する入反射光制限部2と、を少なくとも備えている。
このような構成であれば、入射光3aの入射角度と、反射光3bの反射角度とを予め設定した角度にすることができる。このため、観察者の観察角度が異なった場合であっても、画像表示シート1中の光路長は変化せず、干渉する光の波長も変化しない。これにより、画像表示装置10〜18で表示した構造色が変化するのを防止することができる。
また、このような構成であれば、入射光3aの光源を太陽光にすれば、画像を表示するための電力を必要としない。
また、本発明の一態様に係る構造色ディスプレイであれば、光源の位置、即ち光の入射角度が変化した場合であっても、構造色を利用して表示した画像が変化するのを防止することもできる。
また、本発明の一態様に係る構造色ディスプレイであれば、例えば、入射光が多重反射した光、つまり、入射光の一部が屋外に設置された外壁等により反射した光である場合でも、構造色を利用して表示した画像の輝度ムラを防止することもできる。
(2)画像表示装置10〜18の入反射光制限部2は、面S1に対して80°以上90°以下の範囲内の角度で入射する入射光3aと、その角度範囲内の角度で反射した反射光3bとを選択的に透過する。
このような構成であれば、面S1に対して略垂直方向から画像を観察することができるので、表示された画像の視認性をより高めることができる。また、視野角を狭くすることができるので、のぞき見を防止(プライバシービューガード)できる。
(3)画像表示装置10〜18の入反射光制限部2は、画像表示シート1の厚み方向に沿って入射する入射光3aを透過可能に配置したウレキサイトと、画像表示シート1の厚み方向に沿って延びる光ファイバを束状に固定した束状光ファイバとの少なくとも一方を備えている。
ウレキサイトと束状光ファイバとは、それぞれ比較的容易に入手できる。したがって、このような構成であれば、入反射光制限部2の製造コストを低減することができる。よって、画像表示装置全体としての製造コストを低減することができる。
(4)画像表示装置11は、構造色発現領域R1を挟み入反射光制限部2に対向する位置で、構造色発現領域R1における画像表示シート1の厚みを調整するシート厚調整部4を備えている。
このような構成であれば、構造色発現領域R1における画像表示シート1の厚みを自在に調整することができるので、発現する構造色の色彩を多様に変化させることができる。
(5)画像表示装置11のシート厚調整部4は、画像表示シート1に接触する電極を含み、画像表示シート1は、電圧に応じて体積が変化する電圧応答性高分子ゲルで形成されている。また、シート厚調整部4は、画像表示シート1を加熱可能な加熱部を含み、画像表示シート1は、熱に応じて体積が変化する熱応答性高分子ゲルで形成されている。また、シート厚調整部4は、画像表示シート1に光照射可能な光照射部を含み、画像表示シート1は、光に応じて体積が変化する光応答性高分子ゲルで形成されている。
このような構成であれば、シート厚調整部4に含まれる電極に電圧を印加することによって、画像表示シート1の厚みd1を自在に調整することができる。したがって、発現する構造色の色彩を多様に変化させることができるとともに、構造色の色彩を変化させる速度(応答速度)をより高めることができる。なお、画像表示シート1に対する加熱や光照射によっても、これと同様の作用効果を奏する。
(6)画像表示装置12の画像表示シート1は、構造色を発現する構造色発現層1a〜1cが画像表示シート1の厚み方向に沿って積層した多層構造体であり、構造色発現領域R1における構造色発現層1a〜1cの各層の厚みは、積層した構造色発現層1a〜1cのうちいずれか1層を基準層とした場合に、基準層の厚みの整数倍である。
このような構成であれば、単色性を高めた構造色を発現させることができる。
(7)画像表示装置12の構造色発現層1a〜1cの各層は、全て同じ材料で形成されている。
このような構成であれば、低コストで単色性を高めた構造色を発現させることができる。
(8)画像表示装置15は、入反射光制限部2の画像表示側を覆うように配置された、平面とその平面の裏面側に位置する凸面とを有する平凸レンズ6をさらに備え、平凸レンズ6の平面は、入反射光制限部2側を向いている。
このような構成であれば、入射光3a及び反射光3bを容易に散乱させることができるので、容易に視野角を広げることができる。
(9)画像表示装置16は、複数のマイクロレンズ7a〜7hで構成されるマイクロレンズアレイ7を備えている。
このような構成であれば、入射光3a及び反射光3bを確実に散乱させることができるので、より確実に視野角を広げることができる。
(10)画像表示装置17の入反射光制限部2は、画像表示シート1の厚み方向に沿って延びる光ファイバを束状に固定した束状光ファイバを備えており、その光ファイバの各開口端面上には、マイクロレンズ8a〜8fが配置されており、そのマイクロレンズ8a〜8fの直径は、上記光ファイバの開口端面の直径とそれぞれ同じである。
このような構成であれば、入射光3a及び反射光3bを容易に散乱させることができるので、さらに視野角を広げることができる。
(11)画像表示装置18は、入反射光制限部2の画像表示側を覆うように配置された、入射光3a及び反射光3bを散乱させる光散乱シート9をさらに備えている。
このような構成であれば、入射光3a及び反射光3bを容易に散乱させることができるので、容易に視野角を広げることができる。
(変形例)
(1)上記実施形態では、複数の入反射光透過領域R2a〜R2fを有する入反射光制限部2について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、入反射光制限部2は、単数の入反射光透過領域R2を有するものであってもよい。この場合であっても、上述の効果を奏することができる。
(2)上記実施形態では、入反射光透過領域R2(R2a〜R2f)同士が離れて位置する入反射光制限部2について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、入反射光透過領域R2(R2a〜R2f)同士が隣接しているものであってもよい。この場合であっても、上述の効果を奏することができる。
(3)上記実施形態では、画像表示シート1に接触する電極を含んだシート厚調整部4(4a〜4f)について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。シート厚調整部4(4a〜4f)は、構造色発現領域R1(R1a〜R1f)のシート厚を変化させることができればよい。例えば、シート厚調整部4(4a〜4f)はポンプ等を備えており、そのシート厚調整部4(4a〜4f)を用いて構造色発現領域R1(R1a〜R1f)をシート厚方向に加圧・減圧して、構造色発現領域R1(R1a〜R1f)のシート厚を変化させてもよい。この場合であっても、上述の効果を奏することができる。
また、シート厚調整部4(4a〜4f)は、例えば、光を照射することが可能な光照射装置や熱を加えることが可能な加熱装置であってもよい。この場合であっても、上述の効果を奏することができる。ここで、シート厚調整部4(4a〜4f)を光照射装置とした場合には、画像表示シート1は、例えば光応答性高分子ゲルで形成されていることが好ましい。また、シート厚調整部4(4a〜4f)を加熱装置とした場合には、画像表示シート1は、例えば温度応答性高分子ゲルで形成されていることが好ましい。
また、シート厚調整部4(4a〜4f)は、画像表示シート1に、例えば、曲げ・引っ張り・圧縮等の歪を付与可能な装置であってもよい。
(4)上記実施形態では、構造色発現層1a〜1cの3層で構成された画像表示シート1について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、画像表示シートは、多層構造体であればよく、構造色発現層が2層積層した構造体であってもよいし、構造色発現層が4層以上積層した構造体であってもよい。この場合であっても、上述の効果を奏することができる。
(5)上記実施形態では、基準層を構造色発現層1aとした場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、基準層を構造色発現層1bとしてもよいし、構造色発現層1cとしてもよい。この場合であっても、上述の効果を奏することができる。
(6)上記実施形態では、構造色発現層1a〜1cの各層が全て同じ材料で形成されている場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、構造色発現層1a〜1cの各層が全て異なる材料で形成されていてもよい。この場合であっても、上述の効果を奏することができる。
(7)上記実施形態では、表示された画像の視野角を広げるために平凸レンズ6、マイクロレンズアレイ7、8をそれぞれ用いた場合について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。表示された画像の視野角を広げることができれば、平凸レンズ以外のレンズ、マイクロレンズアレイを用いてもよい。これらの場合であっても、上述の効果を奏することができる。
(8)上記実施形態では、画像表示シート1と入反射光制限部2との間、又は画像表示シート1内に埋め込まれるようにフレーム5を備えた場合について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。フレーム5を備えない場合であっても、上述の効果を奏することができる。また、フレーム5を備えないことで、構造色発現領域R1a〜R1fをより広くすることができる。
(9)上記実施形態では、構造色を利用して画像を表示する画像表示装置について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。例えば、上記実施形態で説明した画像表示装置を画像表示媒体に組み込み、それを画像表示物としてもよい。より詳しくは、上記実施形態で説明した画像表示装置を紙に組む込むことで、ポスターやカレンダーを作成することができる。
(10)上記実施形態では、入反射光制限部2として、例えば、ウレキサイトや束状光ファイバを用いた場合について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。例えば、上述したウレキサイトや束状光ファイバに代えて、入反射光制限部2として、表面を粗面化したガラス板(すりガラス)、光散乱フィルム、光散乱シート、半透明フィルム、トレーシングペーパー、グラシン紙、パラフィン紙などを用いてもよい。これらの材料を用いた場合であっても、上述の効果を奏することができる。
また、入反射光制限部2として、上述したウレキサイトや束状光ファイバに代えて、フレネルレンズを用いてもよい。このレンズを用いた場合であっても、上述の効果を奏することができる。
(その他の変形例)
上述した変形例に係るディスプレイ以外のディスプレイの構成を以下に記載する。なお、下記ディスプレイであっても、本願の課題を解決し得る。
・変形例A
構造色によって画像が表示されるディスプレイであって、前記ディスプレイは、構造色により画像を表示する画像表示シートを備え、前記画像表示シートは、構造色発現領域と、前記構造色発現領域の前記画像の表示側に配置される入反射光制限部と、を備えている構造色ディスプレイ。
・変形例B
前記入反射光制限部を、前記構造色発現領域の面に対して予め設定した入射角範囲内で入射する入射光と、前記入射光のうち前記構造色発現領域の一部で反射した反射光と、を選択的に透過する入反射光制限部とした構造色ディスプレイ。
・変形例C
前記入反射光制限部を、束状光ファイバ、又はウレキサイト製プレートで構成した構造色ディスプレイ。
・変形例D
前記入反射光制限部を束状光ファイバとし、該束状光ファイバをテーパー型束状光ファイバとした構造色ディスプレイ。
・変形例E
前記構造色発現領域を、コロイド結晶構造、逆オパール構造、多層構造、ラメラ構造のいずれかの構造とした構造色ディスプレイ。
・変形例F
前記構造色発現領域を、多層構造に基づくブラッグ周期を有するものとし、かつ各層を同一材料で構成した構造色ディスプレイ。
・変形例G
前記画像表示シートを、前記構造色発現領域を挟み前記入反射光制限部に対向する位置に、又は前記構造色発現領域を挟んで、前記構造色発現領域に刺激を加える刺激付与部をさらに備えたものとし、かつ、前記構造色発現領域を、前記刺激付与部により加えられる電場、光、変形(歪・応力)、熱、又は磁気のいずれか刺激によって前記ブラッグ周期が変化する刺激応答性構造色材料にて構成した構造色ディスプレイ。
・変形例H
前記画像表示シートを、平面と前記平面の裏面側に位置する凸面とを有する平凸レンズをさらに備えたものとし、前記平凸レンズを、前記平面が前記入反射光制限部側を向き、前記凸面が画像表示側(視認側)に向くように、かつ前記画像の表示側を覆うように配置した構造色ディスプレイ。
・変形例I
前記平凸レンズを、複数のマイクロレンズで構成されたマイクロレンズアレイとした構造色ディスプレイ。
・変形例J
前記入反射光制限部を束状光ファイバで構成し、前記マイクロレンズアレイを構成するマイクロレンズの直径を、前記束状光ファイバを構成する光ファイバの径と同一とし、かつ前記光ファイバの各開口端面上には、前記マイクロレンズを配置した構造色ディスプレイ。
・変形例K
前記入反射光制限部の前記画像の表示側を覆うように配置された、前記入反射光及び前記反射光を拡散させる光散乱シートをさらに備えた構造色ディスプレイ。
・変形例L
変形例A〜Kのいずれかに係る構造色ディスプレイを備えた画像表示物。
<実験例>
以下、実験例を示す。
<構造色測定装置の概要>
図15は、本発明の効果の実証に用いた構造色測定装置30の概要図である。本装置の主要部は光源装置31、色彩輝度計32、色彩輝度計32の受光角(観察角α)を調節するためのスライダー33、試験片設置台35、及び支持台34にて構成される。支持台34の上面は水平に保たれており、スライダー33は、支持台34の上面に対し垂直に据えられている。スライダー33の外周は半円弧状となっており、色彩輝度計32はスライダー33に沿って、試験片設置台35の中心に対する観察角αを0°〜約40°の範囲で変えることが出来る。光源装置31は、試験片設置台35の中心を含みスライダー33に対し垂直な面上に有り、試験片設置台35の中心に対し入射角(β)を25°に設定してある。
試験片設置台35には方向指示マーク38が設けられている。方向指示マーク38は、構造色測定装置30へ据え付ける試験片設置台35の方向を示す。各測定において、試験片は方向指示マーク38に従い試験片設置台35の上に載置されるので、測定物に対する光源装置31の方向、及び色彩輝度計32が移動する方向を正しく把握することが可能となる。
<光源装置31>
図15において、光源装置31は、内面が黒色の、箱311と筒312とを備え、箱311の中に高演色形蛍光管(図示していない)を収納している。蛍光管から発した光のうち、筒312を通り抜けた光、すなわち筒312の軸に対してほぼ平行になっている光だけが測定物へ届くようにしている。
この光源装置31の筒312から発する光を正面から分光放射輝度計によって実測したスペクトル分布を図16に示す。分光放射輝度計は、コニカミノルタ(株)製の分光放射輝度計(CS−2000A)である。
光源装置31にて使用した蛍光管の仕様は以下のとおりである。
メーカー:三菱電機照明(株)
名称:高演色形演色性AAA昼白色蛍光管
型式:FL20S・N−EDL・NU
色温度:5000K (メーカー提供データシート値)
演色評価数(Ra):99(メーカー提供データシート値)
<色彩輝度計32>
色度(x,y)と輝度(Lv)の測定は、コニカミノルタ(株)製の2次元色彩輝度計(CA−2500)を使用した。各実験では、この色彩輝度計32によって測定物の表面の色度及び輝度の数値を得ているが、これらは、各測定場面において、色彩輝度計32が写し出した測定物の表面の映像の上における所望の位置を四角形で囲むことにより測定エリアを設定し、そのエリア内において色度の平均数値及び輝度の平均数値を求めたものである。
<比較用の標準グレー色板>
「比較用の標準グレー色板」として、(株)ニコン製18%標準反射板を使用した。これは、測定物と一緒にこの標準反射板の色度や輝度も測定し、ここで得られた値から測定が正しく進められたことを判断するためのものである。
<粒子型構造色シート36>
いくつかの実験例では、以下の構造色材料にて構成されるシート状試験片(=エラストマーシート)を使用した。
この試験片は、屈折率1.50のエラストマー相中に屈折率1.45の単分散ガラス微粒子(粒子径0.18μm)を均一分散した軟質シートを、黒色ゴム状のベースシートに積層固定し裁断した、厚さ約2mm、縦長さ約30mm、横長さ約20mmの長方形状のエラストマーシートである。
本エラストマーシートは、見る角度により、色相が変化する構造色材料である。
以後、構造色を呈する本エラストマーシートを粒子型構造色シート36と称する。
<多層型構造色プレート37>
また、本実験では、入反射光制限部2の効果を更に調べるため、以下の多層型構造色プレート37も用いた。
この多層型構造色プレート37は、下記の市販ノッチフィルターを用いて作成した。用いたノッチフィルターの仕様は以下のとおりである。
名称:ノッチフィルター
型番:NF−25C05−47−633
メーカー:シグマ光機(株)
特性:カット波長633nm、透過帯波長475〜597nm及び669〜850nm、透過率90%
このノッチフィルターは、正反射の時だけ、その光の入射角に応じた波長の光を反射させ、その他の光は透過させるものである。このノッチフィルターは、屈折率の異なる2種の微粒子を交互に積層させた多層構造を有し、特定波長範囲の光を透過しない性質を備えている。具体的には、当該ノッチフィルターは正面視(入射角0°)での透過帯波長が475〜597nm及び669〜850nmである。よって正面視では、波長600〜668nmの光(赤色)は透過せずに正面に向かって反射するという特性を持つ。
上記ノッチフィルターの片面へ黒色塗装を施し多層型構造色プレート37を作成した。ノッチフィルターの背面へ黒色塗装を施し、透過帯波長(475〜597nm及び669〜850nmの範囲)の光を黒色塗装で吸収させるようにした。こうして、多層型構造色プレート37は、その光の入射角に応じた波長の光を正反射させ、他の光は黒色塗装で吸収するという特性を持つことになる。
以下の実験例1〜4では、入反射光制限部2の具体的構成として、以下のプレートを使用した。
<入反射光制限プレート>
・束状光ファイバプレートOP1(以下、単にOP1と略称することがある。):厚さ約11mm
・ウレキサイト製プレートOP2(以下、単にOP2と略称することがある。):厚さ約7mm
・束状光ファイバプレートOP3(以下、高性能プレートOP3と略称することがある。):厚さ約3mm
いずれもプレート面に垂直方向にファイバ軸又は結晶軸が配向している。なお、高性能プレートOP3の「高性能」とは、OP1よりも性能が高いことを意味する。より詳しくは、上記高性能とは、OP1よりも配向性が高く、且つ光の透過率が高いことを意味する。
さらに実験例5では、入反射光制限部2の具体的構成として、以下の光拡散シートDP1を使用した。
<光拡散シートDP1>
以下の半透明フィルムを光拡散シートDP1として使用した。
・半透明フィルム:(スリーエム カンパニー製メンディングテープ、スコッチテープ、「スコッチ」はスリーエム カンパニーの登録商標)
[実験例1]
粒子型構造色シート36と束状光ファイバプレートOP1との組み合わせにより、以下の実験をおこなった。以下、図15、図17を参照しつつ説明する。
暗室内に上記の構造色測定装置30を配置し、上記粒子型構造色シート36を構造色測定装置30の上に置かれた試験片設置台35に固定した。更に、粒子型構造色シート36の上面の一部にOP1を載置した。次いで、測定位置P1の位置に「比較用の標準グレー色板」を貼り付け、他方、測定位置P2の位置には上記粒子型構造色シート36と同一のシート小片を貼り付けた。
以上の準備の後、光源装置31から試験片設置台35に向け光を照射し、「比較用の標準グレー色板」の表面(測定位置P1)、粒子型構造色シート36の表面(測定位置P3)、OP1の上に載置した粒子型構造色シートの小片の表面(測定位置P2)、OP1を透過してきた粒子型構造色シート36の反射光によるOP1の表面(測定位置P4)の、各々の位置における色度及び輝度を、色彩輝度計32の観察角αを0,10,20,30,40°に設定し、測定した。
結果を表1に示す。表1に基づき、観察角αの変化に伴う、色度変化の軌跡をxy色度図として図18に、輝度の変化を図19に示した。
まず、「比較用の標準グレー色板」(測定位置P1)の色度と輝度を見ると、これらの数値は殆ど変化しておらず、本実験が正しく実施されたことを示している。
次に、図18が示すように、粒子型構造色シート36表面の色度(測定位置P2,P3)を見ると、これらは観察角α依存性が強く、αがまだ10°であるにもかかわらず急激に色度が変化し、30°に至っては「赤み」を失っていることが明らかである。
他方、束状光ファイバプレートOP1を透過して反射される粒子型構造色シート36の反射光によるOP1の表面(測定位置P4)の色度は、観察角依存性が抑制され、αが30°に至ってもなお赤色を維持している。
以上から、束状光ファイバプレートOP1により、構造色の色度の観察角依存性の抑止効果が明らかである。
輝度(図19)について述べると、測定位置P2及びP3における粒子型構造色シート36表面の輝度は、観察角αが10°を超えると急激に低下するのに対し、束状光ファイバプレートOP1を透過してきた粒子型構造色シート36の反射光によるOP1の表面(測定位置P4)の輝度は、観察角20°をピークに観察角40°に至るまで高い値を維持している。
この点も、束状光ファイバプレートOP1の効果である。
なお、本実験例の観察角αのいずれの範囲においても、粒子型構造色シート36表面の色度と輝度の観察角依存性は、測定位置P2、P3の差の影響をほとんど受けていない。この点から、束状光ファイバプレートOP1の構造色の観察角依存性の抑止効果は、測定位置の差(P3対P4)によるものではないことが明白である。
Figure 0005894715
[実験例2]
以下、粒子型構造色シート36とウレキサイト製プレートOP2との組み合わせによる実験を行った。
実験例1において、束状光ファイバプレートOP1に代えてウレキサイト製プレートOP2を用いた他は同様にして構造色測定試験を行った。
結果を表2、図20、及び図21に示す。実験例1と同様、ウレキサイト製プレートOP2により、構造色の観察角依存性が改善され、かつ輝度が高い値に維持されることが分かる。
Figure 0005894715
[実験例3]
粒子型構造色シート36の上に、束状光ファイバプレートOP1と高性能プレートOP3とを隣接載置し、両者の特性の違いを比較する目的で、以下の実験を行った。比較は目視によった。
実験例1において、粒子型構造色シート36の上にOP1と高性能プレートOP3とを隣接して置いた。この時、光源装置31は実験例1での位置を保ち、色彩輝度計32に代えて、肉眼観察により、OP1とOP3を通して見える試験片の構造色の観察角依存性を観察した。肉眼の位置は実験例1における色彩輝度計32の位置と略同一である。
結果、観察角αが30°になると束状光ファイバプレートOP1の場合には構造色の赤色の彩度が低くなる(くすんでくる)のに対し、高性能プレートOP3の場合には彩度の高い赤色が視認できた。
[実験例4]
多層型構造色プレート37と束状光ファイバプレートOP1との組み合わせにより、以下の実験を行った。すなわち、実験例1において、試験片を粒子型構造色シート36から多層型構造色プレート37へ代え、他は同様にして構造色の測定を行った。なお、測定位置は図22に示すとおりである。
結果を表3、図23、及び図24に示す。
ここで、本実験で用いた多層型構造色プレート37は正反射以外では光を反射させることがない特性を持っている。つまり、多層型構造色プレート37表面に対する光源装置31からの光の入射角と、多層型構造色プレート37表面を反射して色彩輝度計32にて観察される光の角度(反射角)とが等しくならない限り、多層型構造色プレート37の表面は輝度が極めて低く黒色に見えることになる。
したがって、本実験の構造色測定装置30における光源装置31、色彩輝度計32、及び試験片設置台35の位置関係から明らかなように、本実験では、光源装置31より照射した光線が多層型構造色プレート37の表面で反射され正反射により色彩輝度計32に捕らえられることはない(図30参照)。このため、多層型構造色プレート37の表面は常に極めて低い輝度を示す(測定位置P3)。
これに対し、本実験例において、正反射の条件が決して満たされないにもかかわらず、束状光ファイバプレートOP1の上面(測定位置P4)には常に高い輝度と、はっきりとした赤色を見ることができる。
すなわち、反射光の視認可能な角度範囲の極めて狭い多層型構造色プレート37であっても、その上に束状光ファイバプレートOP1を設けることにより、光源の位置と観察者の位置とが、多層型構造色プレート37の面に対し互いに正反射の位置関係にない場合においても、多層型構造色プレート37の構造色を視認できるという効果が生じる。
以上の効果は、本発明の構造色ディスプレイは、観察者と光源の位置(又は光源の角度)に起因する配置・設置上の制限が少なく、設計の自由度が高いことを意味し、本発明の構造色ディスプレイの実用的価値を大いに高めるものである。
また同時に、実験例1と同様、束状光ファイバプレートOP1は、反射光の視認可能な角度範囲の狭い多層型構造色プレート37に対しても、観察角依存性を抑止する効果を発揮することが判明した。
Figure 0005894715
[実験例5]
多層型構造色プレート37と光拡散シートDP1との組み合わせによリ、以下の実験を行った。すなわち、実験例4において、束状光ファイバプレートOP1に代えて、光拡散シートDP1を用いた他は同様にして測定を行った。測定位置は図25に示すとおりである。
結果を表4、図26、及び図27に示す。
この結果から、光拡散シートDP1についても、実験例4と同様に、反射光の視認可能な角度範囲の極めて狭い多層型構造色プレート37について、光源の位置と観察者の位置とが、多層型構造色プレート37の面に対し、互いに正反射の位置関係にない場合であっても、多層型構造色プレート37の上面(測定位置P4)には常に高い輝度と、はっきりとした赤色を見ることができた。
さらに、実験例4と同様に、光拡散シートDP1もまた、反射光の視認可能な角度範囲の狭い多層型構造色プレート37に対し、観察角依存性を抑止する効果を発揮することが判明した。
なお、光拡散シートDP1は廉価な材料であり、コスト面で実用化に有利である。
Figure 0005894715
なお、ここでは限られた数の実施形態及び変形例を参照しながら説明したが、権利範囲はそれらに限定されるものではなく、上記の開示に基づく各実施形態の改変は当業者にとって自明なことである。
1 画像表示シート
1a〜1c 構造色発現層
2 入反射光制限部
3a 入射光
3b 反射光(構造色)
4 シート厚調整部
4a〜4f シート厚調整部
5 画素区画枠(フレーム)
6 平凸レンズ
7 マイクロレンズアレイ
7a〜7h マイクロレンズ
8 マイクロレンズアレイ
8a〜8f マイクロレンズ
9 光散乱シート
10〜18 画像表示装置
20 画像表示装置
30 構造色測定装置
31 光源装置
311 箱
312 筒
32 色彩輝度計
33 スライダー
34 支持台
35 試験片設置台
36 粒子型構造色シート
37 多層型構造色プレート
38 方向指示マーク
α 観察角
β 光源の入射角
法線
P1 実験例における色度及び輝度の測定位置
P2 実験例における色度及び輝度の測定位置
P3 実験例における色度及び輝度の測定位置
P4 実験例における色度及び輝度の測定位置
多層構造構造色材料における第一の層の厚さ
多層構造構造色材料における第二の層の厚さ
多層構造構造色材料における第一の層の屈折率
多層構造構造色材料における第二の層の屈折率
λpeak 反射率が最大となる波長
θ 観察角
コロイド結晶構造色材料における結晶面間距離
刺激応答性コロイド結晶構造色材料における刺激付与前の結晶面間距離
刺激応答性コロイド結晶構造色材料における刺激付与後の結晶面間距離
コロイド結晶構造色材料における分散粒子(分散相)の屈折率
コロイド結晶構造色材料における分散媒(連続相)の屈折率
R 赤色の構造色
G 緑色の構造色
B 青色の構造色
R1 構造色発現領域
R1a〜R1f 構造色発現領域
R2 入反射光透過領域
R2a〜R2f 入反射光透過領域
S1 面(画像表示側の面)
S2 面(裏側の面)
d1〜d2 シート厚

Claims (11)

  1. 構造色によって画像が表示される構造色ディスプレイであって、
    前記構造色を発現する領域である構造色発現領域を有する画像表示シートと、
    前記構造色発現領域の前記画像の表示側に設置され、前記画像の表示側に位置する前記構造色発現領域の面に対して予め設定した角度で入射する入射光と、前記入射光のうち前記構造色発現領域の一部で反射した反射光とを選択的に透過する入反射光制限部と、を少なくとも備え
    前記入反射光制限部は、前記画像表示シートの厚み方向に沿って入射する入射光を透過可能に配置したウレキサイトと、前記画像表示シートの厚み方向に沿って延びる光ファイバを束状に固定した束状光ファイバとの少なくとも一方を備えることを特徴とする構造色ディスプレイ。
  2. 前記入反射光制限部は、前記構造色発現領域の面に対して80°以上90°以下の範囲内の角度で入射する前記入射光と、前記範囲内の角度で反射した前記反射光とを選択的に透過することを特徴とする請求項1に記載の構造色ディスプレイ。
  3. 前記構造色発現領域を挟み前記入反射光制限部に対向する位置で、前記構造色発現領域における前記画像表示シートの厚みを調整するシート厚調整部をさらに備えることを特徴とする請求項1または請求項に記載の構造色ディスプレイ。
  4. 前記シート厚調整部は、前記画像表示シートに接触する電極、前記画像表示シートを加熱可能な加熱部、前記画像表示シートに光照射可能な光照射部のいずれかを含み、
    前記画像表示シートは、前記電極に印加された電圧又は電界に応じて体積が変化する電圧応答性高分子ゲル、前記加熱部からの熱に応じて体積が変化する熱応答性高分子ゲル、前記光照射部からの光に応じて体積が変化する光応答性高分子ゲルのいずれかで形成されていることを特徴とする請求項に記載の構造色ディスプレイ。
  5. 前記画像表示シートは、前記構造色を発現する構造色発現層が前記画像表示シートの厚み方向に沿って積層した多層構造体であり、
    前記構造色発現領域における前記構造色発現層の各層の厚みは、積層した前記構造色発現層のうちいずれか1層を基準層とした場合に、前記基準層の厚みの整数倍であることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の構造色ディスプレイ。
  6. 前記構造色発現層の各層は、全て同じ材料で形成されていることを特徴とする請求項に記載の構造色ディスプレイ。
  7. 前記入反射光制限部の前記画像の表示側を覆うように配置された、平面と前記平面の裏面側に位置する凸面とを有する平凸レンズをさらに備え、
    前記平凸レンズの前記平面は、前記入反射光制限部側を向いていることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の構造色ディスプレイ。
  8. 前記平凸レンズは、複数のマイクロレンズで構成されるマイクロレンズアレイであることを特徴とする請求項に記載の構造色ディスプレイ。
  9. 前記入反射光制限部は、前記画像表示シートの厚み方向に沿って延びる光ファイバを束状に固定した束状光ファイバを備えており、
    前記光ファイバの各開口端面上には、前記マイクロレンズが配置されており、
    前記マイクロレンズの直径は、前記光ファイバの開口端面の直径とそれぞれ同じであることを特徴とする請求項に記載の構造色ディスプレイ。
  10. 前記入反射光制限部の前記画像の表示側を覆うように配置された、前記入射光及び前記反射光を拡散させる光散乱シートをさらに備えたことを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の構造色ディスプレイ。
  11. 請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の構造色ディスプレイを備えたことを特徴とする画像表示物。
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