JP5894043B2 - 電子ガバナ付きディーゼルエンジン - Google Patents
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Description
この種の電子ガバナによれば、燃料噴射ポンプの燃料調量ラックの調量位置を電子制御によりきめ細かく調節することができる利点がある。
しかし、この従来技術では、エンジン始動時の燃料調量ラックの摺動抵抗を低減する手段がないため、問題がある。
エンジン始動時の燃料調量ラックの摺動抵抗を低減する手段がないため、低温で高粘度になるエンジンオイルの付着等により、燃料調量ラックの摺動抵抗が大きくなると、エンジン始動時に燃料調量ラックが適正位置に調節されず、エンジンをスムーズに始動させることができない場合がある。
図1に例示するように、燃料噴射ポンプ(1)と電動アクチュエータ(2)と制御装置(3)とを備え、制御装置(3)で電動アクチュエータ(2)の駆動が制御され、電動アクチュエータ(2)の駆動で燃料噴射ポンプ(1)の燃料調量ラック(4)が摺動されることにより、燃料調量ラック(4)の調量位置が調節される、電子ガバナ付きディーゼルエンジンにおいて、
図1に例示するように、駆動開始操作装置(5)とエンジン温度検出装置(6)にエンジン温度検出装置(6)に制御手段(3)を介して電動アクチュエータ(2)が連携され、駆動開始操作装置(5)が駆動開始操作されたことに基づいて、エンジン始動前に、制御装置(3)により電動アクチュエータ(2)が往復駆動制御され、
電動アクチュエータ(2)の往復駆動制御で燃料調量ラック(4)が往復摺動される。
図2(A)(B)に例示するように、エンジン温度検出装置(6)で検出されたエンジン温度が低いほど、電動アクチュエータ(2)の往復駆動周期(T)が長くなるように構成され、
図2(A)に例示するように、エンジン温度検出装置(6)で検出されたエンジン温度が所定温度以下の場合には、燃料調量ラック(4)が燃料無噴射位置から始動増量位置までの全ストロークを往復動されるように構成されている、ことを特徴とする電子ガバナ付きディーゼルエンジン。
図3(A)(B) に例示するように、エンジン温度検出装置(6)で検出されたエンジン温度が高いほど、燃料調量ラック(4)を往復摺動させる電動アクチュエータ(2)のストローク(S)が短くなるように構成されている、ことを特徴とする電子ガバナ付きディーゼルエンジン。
請求項1に係る発明は、次の効果を奏する。
《効果》 エンジンをスムーズに始動させることができる。
図1に例示するように、エンジン始動前に、制御装置(3)により電動アクチュエータ(2)が往復駆動制御され、電動アクチュエータ(2)の往復駆動制御によりで燃料調量ラック(4)が往復摺動されるので、低温で高粘度になるエンジンオイルの付着等で、燃料調量ラック(4)の摺動抵抗が大きくなっていても、エンジン始動前にその摺動抵抗が低減され、エンジン始動時に燃料調量ラック(4)が適正な燃料調量位置に調節され、エンジンをスムーズに始動させることができる。
図2(A)(B) に例示するように、エンジン温度検出装置(6)で検出されたエンジン温度が低いほど、電動アクチュエータ(2)の往復駆動周期(T)が長くなるので、エンジンオイルの粘性で燃料調量ラック(4)の摺動抵抗が大きくなる低温始動時には、電動アクチュエータ(2)がゆっくり往復駆動され、電動アクチュエータ(2)の往復駆動に燃料調量ラック(4)の往復摺動が遅れることなく追従し、燃料調量ラック(4)の往復摺動がストローク不足となる不具合が防止され、エンジンをスムーズに始動させる機能が高い。
《効果》 エンジン温度が低い場合に、エンジンをスムーズに始動させる機能が高い。
図2(A)に例示するように、エンジン温度検出装置(6)で検出されたエンジン温度が所定温度以下の場合には、燃料調量ラック(4)が燃料無噴射位置から始動増量位置までの全ストロークを往復動されるので、燃料調量ラック(4)の全ストロークでの摺動抵抗が低減され、エンジン温度が低い場合に、エンジンをスムーズに始動させる機能が高い。
請求項2に係る発明は、次の効果を奏する。
《効果》 エンジンをスムーズに始動させることができる。
図1に例示するように、エンジン始動前に、制御装置(3)で電動アクチュエータ(2)が往復駆動制御され、電動アクチュエータ(2)の往復駆動制御で燃料調量ラック(4)が往復摺動されるので、低温で高粘度になるエンジンオイルの付着等で、燃料調量ラック(4)の摺動抵抗が大きくなっていても、エンジン始動前にその摺動抵抗が低減され、エンジン始動時に燃料調量ラック(4)が適正な燃料調量位置に調節され、エンジンをスムーズに始動させることができる。
図3(A)(B) に例示するように、エンジン温度検出装置(6)で検出されたエンジン温度が高いほど、燃料調量ラック(4)を往復摺動させる電動アクチュエータ(2)のストローク(S)が短くなるので、エンジン温度が高めの場合には、エンジン始動時の電動アクチュエータ(2)の消費電力を節約することができる。
請求項3に係る発明は、請求項2に係る発明の効果に加え、次の効果を奏する。
《効果》 エンジン温度が低い場合に、エンジンをスムーズに始動させる機能が高い。
図3(A)に例示するように、エンジン温度検出装置(6)で検出されたエンジン温度が所定温度以下の場合には、燃料調量ラック(4)が燃料無噴射位置から始動増量位置までの全ストロークを往復動されるので、燃料調量ラック(4)の全ストロークでの摺動抵抗が低減され、エンジン温度が低い場合に、エンジンをスムーズに始動させる機能が高い。
請求項4に係る発明は、請求項1から請求項3のいずれかに係る発明の効果に加え、次の効果を奏する。
《効果》 エンジンの始動準備期間を短くすることができる。
図1に例示するように、駆動開始操作装置(5)はキースイッチ(7)であり、グロープラグ通電位置(8)でのキーの投入保持操作中、電動アクチュエータ(2)が往復駆動されるようにしたので、グロープラグ(9)の発熱と電動アクチュエータ(2)の往復駆動が並行して実施され、エンジンの始動準備期間を短くすることができる。
電子ガバナの構成は、次の通りである。
図1に示すように、燃料噴射ポンプ(1)と電動アクチュエータ(2)と制御装置(3)とを備え、制御装置(3)で電動アクチュエータ(2)の駆動が制御され、電動アクチュエータ(2)の駆動で燃料噴射ポンプ(1)の燃料調量ラック(4)が摺動されることにより、燃料調量ラック(4)の調量位置が調節される。
キースイッチ(7)のON位置(21)へのキー投入中、バッテリ(17)から制御装置(3)を介して電動アクチュエータ(2)に通電がなされ、目標回転数設定装置(15)で設定された目標回転数と、実回転数検出装置(16)で検出された実回転数との回転数偏差が小さくなるように、制御手段(3)が電動アクチュエータ(2)を制御して、燃料調量ラック(4)の調量位置を調節する。
キースイッチ(7)のOFF位置(22)へのキー投入時には、バッテリ(17)から電動アクチュエータ(2)への通電が解除され、燃料調量ラック(4)はリターンスプリング(12)の付勢力(12a)で燃料無噴射位置に移動し、エンジンが停止する。
キースイッチ(7)のグロープラグ通電位置(8)でのキー投入保持操作中には、バッテリ(17)からグロープラグ(9)に通電がなされ、エンジン始動前に燃焼室(27)を予熱することができる。キースイッチ(7)のグロープラグ通電位置(8)でのキー投入時にはランプタイマ(25)で所定時間だけグロー指示ランプ(26)が点灯し、グロー指示ランプ(26)の点灯時間をキー投入保持操作時間の目安とすることができる。
図2(A)(B)に示すように、電動アクチュエータ(2)の往復駆動制御で燃料調量ラック(4)が燃料無噴射位置から最大燃料噴射位置までの全ストロークを往復摺動されるように構成されている。
図2(A)(B)に示すように、エンジン温度検出装置(6)で検出されたエンジン温度が低いほど、電動アクチュエータ(2)の往復駆動周期(T)が長くなるように構成されている。
図2(A)に示すエンジン温度が所定温度以下の場合の周期(T1)は、所定温度を超える場合の周期(T2)よりも長い。
エンジン温度検出装置(6)はエンジン冷却水(27)の水温を検出する水温センサである。エンジン温度は、エンジンオイルのオイル温度を検出するオイル温度センサや、エンジン機壁の温度を検出するエンジン機壁温度検出センサや、エンジン冷却排風の温度を検出するエンジン冷却排風温度検出センサで検出してもよい。
この第1実施形態では、図2(B)に示すように、エンジン温度検出装置(6)で検出されたエンジン温度が所定温度を超えている場合も、燃料調量ラック(4)が燃料無噴射位置から始動増量位置までの全ストロークを往復動されるように構成されている。
図2(A)(B)の縦軸は電動アクチュエータ(2)に通電される電流値であり、電流値が最大値となる場合には、電磁コイル(13)の吸引力(13a)が最大になり、出力軸(11)が本体(14)側に大きく引き込まれ、燃料調量ラック(4)は燃料最大噴射位置に位置する。電流値が0の場合には、電磁コイル(13)の吸引力(13a)が発生せず、リターンスプリング(12)の付勢力(12a)で出力軸(11)が本体(14)から大きく突出され、燃料調量ラック(4)が燃料無噴射位置に位置する。
図3(A)(B)に示すように、エンジン温度が所定温度以下の場合のストローク(S1)よりも、所定温度を超える場合のストローク(S2)は短い。
図3(A)(B)に示すように、エンジン温度検出装置(6)で検出されたエンジン温度の高低に拘わらず、電動アクチュエータ(2)の往復駆動周期(T)は同じになるように構成されている。
図3(A)に示すエンジン温度が所定温度以下の場合の周期(T1)と、所定温度を超える場合の周期(T2)とは同じである。
他の構成と機能は、第1実施形態と同じである。
(2) 電動アクチュエータ
(3) 制御装置
(4) 燃料調量ラック
(5) 駆動開始操作装置
(6) エンジン温度検出装置
(7) キースイッチ
(8) グロープラグ通電位置
(T) 往復駆動周期
(S) ストローク
Claims (4)
- 燃料噴射ポンプ(1)と電動アクチュエータ(2)と制御装置(3)とを備え、制御装置(3)で電動アクチュエータ(2)の駆動が制御され、電動アクチュエータ(2)の駆動で燃料噴射ポンプ(1)の燃料調量ラック(4)が摺動されることにより、燃料調量ラック(4)の調量位置が調節される、電子ガバナ付きディーゼルエンジンにおいて、
駆動開始操作装置(5)とエンジン温度検出装置(6)に制御手段(3)を介して電動アクチュエータ(2)が連携され、駆動開始操作装置(5)が駆動開始操作されたことに基づいて、エンジン始動前に、制御装置(3)により電動アクチュエータ(2)が往復駆動制御され、
電動アクチュエータ(2)の往復駆動制御で燃料調量ラック(4)が往復摺動され、
エンジン温度検出装置(6)で検出されたエンジン温度が低いほど、電動アクチュエータ(2)の往復駆動周期(T)が長くなるように構成され、
エンジン温度検出装置(6)で検出されたエンジン温度が所定温度以下の場合には、燃料調量ラック(4)が燃料無噴射位置から始動増量位置までの全ストロークを往復動されるように構成されている、ことを特徴とする電子ガバナ付きディーゼルエンジン。 - 燃料噴射ポンプ(1)と電動アクチュエータ(2)と制御装置(3)とを備え、制御装置(3)で電動アクチュエータ(2)の駆動が制御され、電動アクチュエータ(2)の駆動で燃料噴射ポンプ(1)の燃料調量ラック(4)が摺動されることにより、燃料調量ラック(4)の調量位置が調節される、電子ガバナ付きディーゼルエンジンにおいて、
駆動開始操作装置(5)とエンジン温度検出装置(6)に制御手段(3)を介して電動アクチュエータ(2)が連携され、駆動開始操作装置(5)が駆動開始操作されたことに基づいて、エンジン始動前に、制御装置(3)により電動アクチュエータ(2)が往復駆動制御され、
電動アクチュエータ(2)の往復駆動制御で燃料調量ラック(4)が往復摺動され、
エンジン温度検出装置(6)で検出されたエンジン温度が高いほど、燃料調量ラック(4)を往復摺動させる電動アクチュエータ(2)のストローク(S)が短くなるように構成されている、ことを特徴とする電子ガバナ付きディーゼルエンジン。 - 請求項2に記載した電子ガバナ付きディーゼルエンジンにおいて、
エンジン温度検出装置(6)で検出されたエンジン温度が所定温度以下の場合には、燃料調量ラック(4)が燃料無噴射位置から始動増量位置までの全ストロークを往復動されるように構成されている、ことを特徴とする電子ガバナ付きディーゼルエンジン。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載した電子ガバナ付きディーゼルエンジンにおいて、
駆動開始操作装置(5)はキースイッチ(7)であり、グロープラグ通電位置(8)でのキーの投入保持操作中、電動アクチュエータ(2)が往復駆動されるようにした、ことを特徴とする電子ガバナ付きディーゼルエンジン。
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JP2012200404A JP5894043B2 (ja) | 2012-09-12 | 2012-09-12 | 電子ガバナ付きディーゼルエンジン |
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