JP5893184B2 - 磁気記録装置 - Google Patents

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本発明は、多値記録を可能とする磁気記録装置に関する。
磁気記録装置(Hard Disk Drive)の高密度化・大容量化の進展は、PC、サーバーだけに留まらず、携帯型音楽・ビデオプレーヤー、ビデオレコーダーなどの進展に大きく寄与した。磁気記録装置の普及は、大容量化が実現できるか否かに大きく依存する。大容量化を実現する技術的なキーポイントは、いかにして高密度化記録が実現できるかに尽きる。
記録密度の指標として、単位平方インチあたりのビット数、つまり、bit/inch2(bpsi)という単位を用いる。これまで記録密度の向上は、1ビットあたりのサイズを小さくするという手法で行ってきた。このようなビットサイズを小さくするという技術を用いた場合、数Tbpsiという記録密度まで到達すると、1ビットあたりの一辺のサイズは10nm以下となる。
しかしながら、従来技術の延長で1ビットのサイズを縮小化し続けることに限界があるのは自明である。その理由の一例を以下に示す。
小さいビットを読むためには磁気ヘッドの素子サイズも小さくしなければならないが、前記素子サイズはリソグラフィー技術の最小線幅限界に左右される。またリソグラフィー技術が進展したとしても、1ビットサイズが小さくなると、媒体の熱揺らぎの問題がでてきて、ビット情報を保持することが困難になる。また、たとえ高い磁気異方性の材料による媒体が実現できたとしても、磁気ヘッドでビットを反転させる、つまり記録を行うことが困難になってしまう。さらに、1ビットが10nm以下となると、1ビットを形成する原子総数も少なくなってくるため、もはや材料本来の特性を示すことも困難になってくる。つまり、20−30nm程度では実現可能性のある高い磁気異方性の材料であっても、10nm以下の領域ではその使用が不可能になってくる可能性が高い。
以上のように、現状の延長技術で、1ビットのサイズを小さくし続けるという手法においては、磁気記録装置の高密度化の限界がきてしまい、ストレージデバイスの限界がきてしまう。
上述のように、ビットの微細化による高密度化だけでは、物理的な限界に到達することは自明である。ビット微細化だけに頼らない高密度化手法としては、多値記録・多層記録を行うことが考えられる。多値・多層記録は半導体メモリでは既に行われている手法である。これが磁気記録においても実現できると、従来の1bit/1patternと同じ占有面積においても、多値や多層を用いると、記録密度の向上が実現されることになる。
しかしながら、磁気記録においては半導体メモリ以上に多値記録・多層記録を実現することは容易ではない。
まず多層記録の状況について考えると、半導体メモリにおいては、多層化された各素子に電気的な配線が接続された状態を実現しておき、各素子への配線に選択的に電流を流すようにすることで多層記録を実現することができる。多層配線を実現することは微細加工技術の観点で困難なことではあるが、電気配線があることで各素子の選択は原理上可能になる。
しかしながら、磁気記録装置においては磁気ヘッドと媒体との間に磁気配線という概念はなく、空間があるだけである。このような状況においては、各ビットを配線によって選択するということは不可能であり、ヘッドから距離が遠いビットに書きこもうとすると、そのビットよりも距離が近いビットにも同時に情報が書き込まれることになり、選択的な書き込みを行うことができなくなる。つまり、磁気記録媒体が複数の記録層からなるような媒体に書き込む状況を想定すると、このような状況においては、下層の記録層に対して記録を行おうとすると、上層の記録層にも記録がなされてしまうことになってしまい、多層記録の上層と下層への記録を選択的に行うことは不可能となる。すなわち、多層記録というのは磁気記録においては原理上非常に困難な課題である。
また、多層記録に加え、多値記録の状況について考えると、磁気記録装置においては、媒体の記録ビットの情報は膜面上向き、下向きで“1”、“0”を識別している。この状態を打破して多値記録を行うためには、膜面内に磁化がある状態、膜面垂直から45度傾斜した磁化がある状態、などという状態を実現しなければならない。しかしながら、このような傾斜した磁化状態と、膜面内の磁化状態とが安定に存在することは極めて困難であり、現段階では具体的実現方法がない。このような状態から、多値記録を磁気記録装置において実現することは極めて困難であるのが現状である。
本発明はかかる認識のもと、これまでビットサイズの微小化のみに頼ってきた記録密度の向上の限界を打破し、現在まで実現されていなかった、磁気記録装置における多層記録・多値記録を実現する解決手段を提供することを目的とする。
実施形態の磁気記録装置は、それぞれが異なる磁気共鳴周波数を有する複数の記録層を含む磁気記憶媒体と、前記磁気記録媒体に対して情報を書き込むための磁気記録ヘッドと、前記磁気記録媒体から前記情報を読み取るための磁気再生ヘッドとを具える。前記磁気記録ヘッドは、前記記録層の少なくとも1層に対して前記情報の書き込みを磁気的にアシストする高周波発振素子を含み、前記高周波発振素子は、前記少なくとも1層の記録層に対して高周波を印加することにより、その磁化を選択的に変化させるように構成されており、前記高周波は、前記少なくとも1層の記録層の磁気共鳴周波数と実質的に等しい。
従来の磁気記録装置の磁気記録媒体における“0”、“1”の磁化状態(記録状態)を示す図である。 実施形態の磁気記録装置の磁気記録媒体における記録状態を示す図である。 実施形態の磁気記録装置の磁気記録媒体における各記録層の記録状態を示す図である。 実施形態の磁気記録装置の磁気記録媒体の一例における概略構成を示す図である。 実施形態の磁気記録装置の磁気記録媒体の他の例における概略構成を示す図である。 実施形態の磁気記録装置の磁気記録媒体のその他の例における概略構成を示す図である。 実施形態の磁気記録装置の磁気記録媒体のさらにその他の例における概略構成を示す図である。 実施形態の磁気記録装置における磁気ヘッドにおける記録方式を概略的に示す説明図である。 実施形態の磁気記録装置で使用する磁気ヘッドの一例における全体構造を概略的に示す図である。 実施形態の磁気記録装置で使用する磁気ヘッドの他の例における全体構造を概略的に示す図である。 実施形態の磁気記録装置で使用する磁気ヘッドのその他の例における全体構造を概略的に示す図である。 実施形態の磁気記録装置で使用する磁気ヘッドのさらにその他の例における全体構造を概略的に示す図である。 実施形態の磁気記録装置で使用する高周波発振素子の一例を概略的に示す構成図である。 実施形態の磁気記録装置で使用する高周波発振素子の他の例を概略的に示す構成図である。 実施形態の磁気記録装置で使用する高周波発振素子のその他の例を概略的に示す構成図である。 実施形態の磁気記録装置で使用する高周波発振素子のさらに他の例を概略的に示す構成図である。 実施形態の磁気記録装置で使用する高周波発振素子の他の例を概略的に示す構成図である。 実施形態の磁気記録装置で使用する高周波発振素子のその他の例を概略的に示す構成図である。 実施形態で使用する磁気ヘッドを含む磁気記録再生装置の概略構成を示す図である。 図19に示す磁気記録再生装置に組み込んだ磁気ヘッドアセンブリの概略構成を示す図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。
(多層記録・多値記録の原理)
最初に、本実施形態に係わる磁気記録装置の多層記録・多値記録の原理について、従来技術と比較しながら説明する。
<再生>
図1は、従来の磁気記録装置の磁気記録媒体における“0”、“1”の磁化状態(記録状態)を示す図である。図1に示すように、磁気記録媒体において、磁化状態が膜面上向き、及び下向きのビットに対応させて“1”、“0”の値を記録する。この場合、膜面上向きの磁化状態に対して“1”を対応させて記録し、膜面下向きの磁化状態に対して“0”を対応させて記録することもできるし、膜面上向きの磁化状態に対して“0”を対応させて記録し、膜面下向きの磁化状態に対して“1”を対応させて記録することもできる。
ここで、各ビットは現在の媒体で標準的に用いられているように、連続膜媒体だけでなく、各トラック間が非磁性材料で分断されたDiscrete Track 媒体(Discrete Track Media: DTM)、さらには各トラックだけでなく各ビットが非磁性材料で分断されたBit Patterned媒体(Bit Patterned Media: BPM)でも原理は同じである。
この状態を磁気ヘッドで検知する再生のために、現在は磁気抵抗効果素子が用いられている。磁気抵抗効果素子とは、外部磁界の状態によって通電された素子の抵抗が高抵抗か低抵抗かで変化する素子であり、これまで広く用いられてきたCIP-GMR (current-in-plane giantmagnetoresistive)膜や、最近使われ始めたTMR (tunneling magnetoresistive)膜だけでなく、将来の候補であるCPP-GMR (current-perpendicular-to-plane)膜など、いずれの原理を用いた磁気抵抗効果素子でも、外部磁界によって抵抗が変化するという原理は変わらない。そこで図示したように、磁気抵抗効果素子の抵抗が高い状態と低い状態を識別することで、“1”、“0”の状態を判別することが可能となる。
図2は、本実施形態の磁気記録装置の磁気記録媒体における記録状態を示す図である。図2に示すように、磁気記録媒体の多値記録状態を実現するために、磁気記録媒体の磁化状態を上向きでもその磁化量が強い状態、および弱い状態を実現させ(図2における左側)、下向きの磁化状態のときも同様に磁化量が強い状態、および弱い状態の二つを実現する(図2における右側)。なお、このような磁化状態(記録状態)の実現に対しては以下に詳述する。
磁気記録媒体の残留磁化状態が、垂直磁化の状態で強弱が異なる状態が実現できていたときには、磁気抵抗効果素子からみた場合には、外部磁界がそれぞれ異なる状態が実現できていることになる。すると、磁気抵抗効果素子に印加される磁界が複数値存在し、それぞれの磁界に応じて磁気抵抗効果素子の抵抗値が変化することになる。磁気抵抗効果素子の複数の抵抗値に応じて、図2の場合には“0” 、“1” 、“2” 、“3”の四値を識別することが可能となる。
このような抵抗による四値の判断は、磁気抵抗効果素子の抵抗変化量が小さい場合には不可能だが、磁気抵抗効果素子の抵抗変化量、すなわちMR変化率(magnetoresistance ratio)が大きい素子であれば実現可能となる。例えば、上述したようなCIP-GMR膜、TMR及びCPP-GMR膜などの原理を用いた磁気抵抗効果素子を用いることによって実現することができる。但し、外部磁界によって抵抗が大きく変化する膜であれば、いずれでも構わない。さらには全く別の原理で抵抗が変化する新原理のMR素子など、いずれの原理を用いた磁気抵抗効果素子でも構わない。
図2のような垂直磁化状態の残留磁化状態の強弱を変化させることは、従来の媒体構造だけでは実現することはできない。このような磁化状態を実現させるためには、媒体側に工夫が必要である。その基本概念を図3に示す。
図3(a)に示したものが、各ビットで残留磁化状態の強弱が異なる状態である。これを実現させるための具体的構造を示したものがその下に示された図3(b)である。重要な必要条件として、ビットとして記録されるハード膜からなる磁気記録層が複数層からなり、各磁気記録層に独立に記録できるように、各磁気記録層の間が磁気分離層で分断されていることである。なお、前記磁気分離層は、非磁性元素を含む材料によって構成することが可能である。一例としてRu、Pd、Ir及びPtからなる群より選ばれる少なくとも一つの元素を含むことができる。
図3(b)のように磁気記録層が二層からなる場合の例を用いてさらに説明すると、上層の記録層、および下層の記録層において、それぞれの磁化が上向き、下向きの状態が存在するため、合計4つの状態が存在することになる。このとき、上下磁気記録層の磁気膜厚Mrδ(Mr:残留磁化、δ:磁気記録層の膜厚)を全く同じにしてしまうと、[磁気記録層上層:↑]&[磁気記録層下層:↓]の状態と、[磁気記録層上層:↓]&[磁気記録層下層:↑]の状態は、媒体上部から見た場合には、外部に漏れ出る磁界が共にゼロとなってしまい、二つの状態に違いが存在しなくなってしまう。
したがって、[磁気記録層上層:↑]&[磁気記録層下層:↓]の状態と、[磁気記録層上層:↓]&[磁気記録層下層:↑]の状態が、媒体上部から見て残留磁化状態が異なるようにするためには、媒体記録部上層のMrδと媒体記録部下層のMrδとを異なるように設定する必要がある。上層、および下層のうちどちらのMrδを大きくするかは、どちらでも構わない。図においては、上層の膜厚のほうが薄く、下層の膜厚のほうを厚くしており、Mrδとしても上層のMrδのほうを小さく、下層のMrδのほうを大きく設定した場合について示してある。こうすることで、図示されたような四値の残留磁化状態を実現することが可能となる。
このような基本概念の下、磁気記録層を三層以上にすることでさらなる多値化である八値の実現が可能となる。三層の状態を示したのが、図3(c)である。磁気記録層を三層から形成し、各層間を非磁性の磁気分離層で分断してある。さらに各層のMrδを異なる値に設定してある。そうすることで、図3(c)で示されたような八値の状態の実現か可能となる。八値になったときも、磁気抵抗効果素子での再生方法は図2の場合と全く同様であり、抵抗値を八値に分割し、どの抵抗値を示すかによって、八値の識別が磁気再生ヘッドで可能となる。
このような記録媒体において、記録媒体を形成する膜はディスク全面に二次元的に一様に形成された連続媒体や、各トラック間が非磁性材料で分断されたDiscrete Track 媒体、さらには各トラックだけでなく各ビットが非磁性材料で分断されたBit Patterned媒体のいずれでも構わない。連続媒体の場合を図4に、Discrete Track 媒体の場合を図5に、Bit Patterned媒体の場合を図6にそれぞれ示す。
連続膜媒体の場合には、媒体膜としてはディスクのほぼ全面にわたり記録層が一様に成膜されており、ビットとして機能する箇所は記録ヘッドによって記録されたか否かで決まり、記録ビットとして機能しない箇所についても同一材料で形成されている。ここで、記録ビットとして機能しない箇所は図示されていないが、各トラック間、および同一トラックの各ビット間についても、記録されたビット部と同一材料によって形成されている。一方、Discrete媒体の場合には各トラックの間が非磁性材料で分断された構造になっており(非磁性材料については図示せず)、Bit Patterned媒体の場合には各トラック間だけでなく、同一トラックのビット間についても非磁性材料で分断された構造となっている(非磁性材料については図示せず)。再生原理からすると、上記媒体構造のいずれであっても構わないが、記録原理からすると、上記媒体構造それぞれによって、メリットがでる場合もある。これについては後述する。
また、図においては磁気記録層と各記録層を磁気的に分断する磁気分離層のみ示されているが、当然のことながら、最上層の磁気記録層の上には保護膜や潤滑剤(ルブリカント)が形成されている。また、最下層の磁気記録層よりも下層側には、非磁性下地層を介して、垂直磁気記録には必要な裏打ち磁性層等が形成されている。磁気記録層よりも下層側の媒体構造を示した一例を図7に示す。
図7に示す例では、磁気記録層1,2及び3が磁気分離層4及び5を介して互いに積層されており、磁気記録層3の下層には、磁気記録層の結晶制御を行うための記録層用下地層6が形成されている。この下地層6としては、そのさらに下層に位置する裏打ち磁性層7と磁気的に分断するために、非磁性材料を用いることが望ましい。そして、記録層下地層6のさらに下層には、裏打ち磁性層7が用いられる。裏打ち磁性層7は垂直磁気記録において、記録ヘッドをひとつの磁極とすると、裏打ち磁性層7がもう一方の磁極としての機能を担う層であり、軟磁性材料が用いられる。さらに裏打ち磁性層7の下層には、裏打ち磁性層7の結晶性を制御するための、裏打ち磁性層用下地層8が用いられる。そのさらに下層には、媒体の基板として、ガラス基板やアルミ基板等が用いられる(図示せず)。
<記録>
次に、図示したような多値記録状態を記録ヘッドで実現する方法について説明する。図3のような状態は従来の記録ヘッドを用いている限りにおいては実現することは不可能である。従来の記録ヘッドで磁界を印加した場合には、すべての層に印加される磁界方向が同一なため、多層構造の記録媒体層すべて同じ方向の記録しか行うことができない。具体的には、図3(b)のような二層構成の記録媒体層を有する場合に、下層の磁気記録層に記録を行おうとしても、上層の記録媒体層も同じ方向に磁界が印加されるため、上層も下層と必ず同じ方向に磁界印加され、磁化固着されることとなってしまう。これでは実質的な多層構造の意味はなくなってしまい、図3で示したような多値記録を行うことは不可能となる。
そこで、具体的な実現手段を示したものを図8に示す。図8に示す磁気記録ヘッドでは、記録磁極に加えて、発振周波数が可変な高周波発振素子を用いて高周波アシスト記録を行う。この場合、磁気記録層の上下位置に関わらず、各磁気記録層に選択的に記録することが可能となる。その原理について以下に説明する。
まず、公知技術である高周波アシスト記録の原理について説明する。高周波アシスト記録はJian-Gang Zhu et al, CMU, B6 “Microwave Assisted Magnetic Recording for 1 Terabit/in2 Density and Beyond”, The 18th International Conference on Magnetic Recording Heads and Systems, May 21-23, 2007, Minneapolis, MN, USAで記載されているように、スピントルク効果を用いて少なくとも磁性層/非磁性層/磁性層の三層構造からなる積層膜に膜面垂直に直流電流を通電することで、高周波発振を生じさせ、その高周波をエネルギーアシスト源として、記録媒体への書き込み磁界を低減させるものである。高周波アシスト磁界の周波数を記録媒体の磁気共鳴周波数に近い値を用いることで、反転磁界を低減させるためのアシスト効果が大きくなり、反転に必要な外部磁界の大きさを小さくすることが可能となる。
発明者らは、書き込み磁界を低減させることを目的とした高周波アシスト記録に、以下のような工夫を加えることで、多値記録が実現可能になることを見出した。まず、図3で示したような多値記録の前提条件となる複数の記録層からなる媒体において、各磁気記録層の磁気共鳴周波数を変えるように設定する。こうすることで、記録ヘッドの高周波発振素子からでた高周波磁界に対し、ある特定の媒体のみ高周波信号によるエネルギーアシスト効果が得られ、ほかの媒体にとっては何のエネルギーアシスト効果も持たない状態になる。
本実施形態では、図8に示すように、記録磁極近傍に高周波発振素子を配置させる。記録磁極から書き込み磁界を発生させるのとほぼ同時に、高周波発振素子からある特定周波数の高周波アシスト磁界を発生させる。すると複数層の記録層からなる媒体において特定の記録層のみ高周波信号によるアシスト効果が得られる。より具体的には、ある特定の磁気記録層の磁気共鳴周波数とほぼ等しい高周波信号を記録ヘッドから発振させることで、エネルギーアシスト効果が得られ、記録磁極からの磁界の大きさが、磁界だけで書き込むために必要な磁界より小さい値でも、磁気記録層に書き込むことが可能となる。
ここで、複数層の記録層の材料が同じにしてしまうと、どの記録層でも高周波信号によるアシスト効果が得られてしまい、特定層のみの記録を行うことが不可能になってしまう。図8に関連した本実施形態では、磁気記録層2の磁気共鳴周波数f2’近傍の高周波アシスト磁界f2を照射することで、磁気記録層2のみに対してエネルギーアシスト効果を付与し、同時に書き込み磁界Hで書き込み(磁化反転)を行うことが可能となる。この書き込み磁界Hは、これだけの磁界では磁気記録層1〜3の磁化を反転させるには不十分な値であるので、磁気記録層1や3については磁化反転が生じない。
磁気記録層1や3に書き込むときも磁気記録層2と全く同様に行うことができる。磁気記録層1を書き込むときには、磁気記録層1の強磁性共鳴周波数f1’に対応した高周波磁界f1を高周波発振素子から発振させ、記録磁極から書き込み磁界Hを印加する。磁気記録層3に書き込むときには、磁気記録層3の強磁性共鳴周波数f3’に対応した高周波磁界f3’を高周波発振素子から発振させ、記録磁極から書き込み磁界Hを印加する。
ここで、高周波磁界f1〜f3は、それぞれ対応する強磁性共鳴周波数f1’〜f3’にほぼ等しい値にすることが最も素直な設計思想である。こうすることで、高周波信号によるエネルギーを効率的に媒体層に与えることができ、強磁性共鳴を生じさせることが可能となるからである。但し、高周波磁界f1〜f3は、それぞれ対応する強磁性共鳴周波数f1’〜f3’に対し、±1GHz以下の範囲内で設定すれば、上述したような強磁性共鳴を利用した記録動作を行うことが可能である。
また、高周波磁界f1〜f3及び強磁性共鳴周波数f1’〜f3’は等しい値でなくてもエネルギーアシスト効果を生じさせることは可能である。具体的には、強磁性共鳴周波数f1’に対し、(1/2)×f1’倍の周波数、もしくはn×(1/2)×f1’といった(1/2)×f1’の整数倍の周波数の高周波を印加することによっても、エネルギーアシスト効果が得られる。f2、f3についても全く同様である。
ここで、各磁気記録層の磁気共鳴周波数(上述した強磁性共鳴周波数)、すなわち反転磁界を変えるためには、磁気記録層の材料を変えることが最も効率的である。良く知られているように、磁性体の磁気共鳴周波数は、磁性体の異方性磁界が強くなるほど発振周波数が大きくなることが知られている。
この式からわかるように、磁気共鳴周波数を変えるためには、強磁性体の磁気異方性エネルギーを変えればよいことがわかる。磁気異方性エネルギーは、強磁性体に添加する添加元素の種類、濃度や、磁気記録層に積層する別の強磁性層を積層することなどによって、変えることが可能となる。
なお、前記複数の記録層の磁気共鳴周波数が、少なくとも1GHz以上異なることが好ましい。これによって、例えば上述した磁気共鳴周波数の相違を利用した磁気記録層への選択的な記録を簡易に行うことができるようになる。
また、上述したような複数の記録層のそれぞれにおいて、互いに1GHz以上異なるような磁気共鳴周波数を有するようにするためには、前記複数の記録層は、Co、Fe、Ni及びPtからなる群から選ばれる少なくとも一種の元素を含み、前記元素の含有量が前記複数の記録層それぞれにおいて、互いに5atomic%以上異なるようにすることが好ましい。
また、以上の原理からわかるように、高周波発振素子として必要とされる事項としては、発振周波数を任意に変えられることが重要な機能として求められる。その可変周波数範囲としては、ある特定の周波数の高周波発振素子を媒体に印加したときに、ある特定の媒体のみ強磁性共鳴を起こし、別の磁気記録層に関しては強磁性共鳴を生じさせないことが重要である。具体的には、1GHz以上のオーダーで前記発振周波数を可変できるように構成することが好ましい。なお、このような高周波発振素子の具体例については後述する。
<磁気記録媒体>
上述した多層記録・多値記録を行う磁気記録媒体の種類は、媒体全体として相異なる情報の記録に応じた異なる磁化量を呈するべく、複数の記録層を有するものであれば特に限定されない。例えば、ディスクのほぼ全面にわたり記録層が一様に成膜された連続膜媒体を用いることもできるが、各トラック間が非磁性材料で分断されたDiscrete Track 媒体や、さらには各トラックだけでなく各ビットが非磁性材料で分断されたBit Patterned媒体を用いることが好ましい。
このようなDiscrete Track 媒体及びBit Patterned媒体に高周波磁界を印加した際には、非磁性材料で周囲が分断されていることで、磁気共鳴を効率的に記録ビット部のみに集中させることが可能となる場合がある。これらの媒体では、記録部が金属層からなり、非記録部のビット間が絶縁層からなるので、高周波磁界が記録部である前記金属層に効率的に印加され、高周波エネルギーを効率的に記録ビット部に印加させることが可能となるからである。なお、連続膜媒体、Discrete Track 媒体及びBit Patterned媒体の態様は、従来同様に図4〜6に示すようなものである。
(磁気ヘッドの全体構造)
次に、本実施形態の磁気記録装置で使用する磁気ヘッドの全体構造について説明する。図9〜図12は、前記磁気ヘッドの構成を概略的に示したものである。
図9に示す磁気ヘッドでは、磁気抵抗効果素子11を上シールド12及び下シールド13で挟むようにして構成された再生部10と、記録磁極21及びこの記録磁極21の後端が接続されたヨーク22、並びに記録磁極21を巻回してなり、記録磁極21に対して所定の記録磁界を生ぜしめるコイル23、記録磁極21及びヨーク22間に配置されてなる高周波発振素子25を含むようにして構成された記録部20とを含む。再生部10及び記録部20は、互いに隣接して位置する。
図10に示す磁気ヘッドでは、記録部20において高周波発振素子25が記録磁極21の外方に配置されている点で図9に示す磁気ヘッドと異なり、他の点では同一である。図11に示す磁気ヘッドでは、再生部10の上シールド12が記録部20のヨーク22を兼用している場合であって、その他の構成については、図10に示す磁気ヘッドと同様である。図12に示す磁気ヘッドでは、再生部10における磁気抵抗効果素子11が記録部20の高周波発振素子25を兼用している場合である。
後述するように、磁気抵抗効果素子及び高周波発振素子の膜構成はほぼ同じであるため、図12に示すように、磁気抵抗効果素子11は高周波発振素子25を兼用することができる。これによって、磁気ヘッド作製に必要な時間が大幅に削減でき、歩留まりの向上をも図ることができるようになる。この場合、磁気抵抗効果素子11は、再生時には本来の再生素子機能を発揮すべく、所定の駆動電流が通電されることになるが、記録時には高周波アシスト源となる高周波発振素子としての機能を発揮すべく、所定の駆動電流が通電されることになる。この場合、再生時と記録時には通電される電流値は異なる設計となり、記録時の高周波発振素子として用いるときのほうが、より多くの電流値を必要とするデザインとなる。
なお、上記態様に限ることなく、上述した多層記録・多値記録及びその再生ができるものであれば、その他任意の構成の磁気ヘッドを用いることができる。
(高周波発生素子)
次に、本実施形態の磁気記録装置で使用する高周波発振素子について具体的に説明する。図13は、前記高周波発振素子の一例を示す概略構成図である。
図13に示す高周波発振素子25においては、下電極251及び上電極260間において、下地層252、ピニング層253、第1ピン層254、磁気結合層255、第2ピン層256、スペーサ層257、フリー層258及びキャップ層259が順次に積層された構成を呈している。ピニング層253からフリー層258までは垂直通電型のスピンバルブ構造を構成し、下電極251及び上電極260は、前記スピンバルブ構造に対してその積層方向(垂直方向)に通電するための電極を構成している。
第1ピン層254はピニング層253によって磁化固着されており、第2ピン層256は磁気結合層255を介して第1ピン層254と反強磁性的に結合しており、いわゆるシンセティックアンチフェロ(もしくはシンセティックアンチフェリ)構造を呈している。
図13に示す高周波発振素子25においては、第2ピン層256、スペーサ層257及びフリー層258の三層構造が、上述した通電によるスピントルク効果によって高周波発振を生じさせ、その高周波をエネルギーアシスト源として、記録媒体への書き込み磁界を低減させるものである。
下電極251及び上電極260には、電気抵抗が比較的小さいNiFe、Cuなどを用いることができる。
下地層252は、例えば、バッファ層及びシード層に区分することができる。バッファ層は下電極251の表面の荒れを緩和したりするための層である。シード層は、その上に成膜されるスピンバルブ膜の結晶配向および結晶粒径を制御するための層である。バッファ層としては、Ta、Ti、W、Zr、Hf、Crまたはこれらの合金を用いることができ、2〜10nm程度、好ましくは3〜5nm程度の厚さとする。シード層は、fcc構造(face-centered cubic structure:面心立方格子構造)またはhcp構造(hexagonal close-packed structure:六方最密格子構造)やbcc構造(body-centered cubic structure:体心立方格子構造)を有するRu,NiFeなどの金属層が好ましい。シード層の厚さは、例えば1〜5nm、好ましくは5〜3nmとすることができる。
ピニング層253は、その上に成膜される第1ピン層254に一方向異方性(unidirectional anisotropy)を付与して磁化を固着する機能を有する。ピニング層253の材料としては、PtMn、PdPtMn、IrMn、RuRhMnなどの反強磁性材料を用いることができる。また、その最適な厚さは材料に応じて変化するが、例えば数nm〜数十nmのオーダである。
第1ピン層254及び第2ピン層256は、CoFe、NiFeなどの強磁性材料から構成する。また、磁気結合層255はRu、Cuなどの非強磁性材料から構成する。第1ピン層254、磁気結合層255及び第2ピン層256は、例えばCo90Fe103.5nm/Ru/(Fe50Co50[1nm]/Cu[0.25nm])×2/Fe50Co50[1nm])のように構成することができる。
スペーサ層257は、酸化物、窒化物、酸窒化物等から構成される。例えば、Al23のようなアモルファス構造や、MgOのような結晶構造の双方が有り得る。スペーサ層としての機能を発揮するために、1〜3.5nmが好ましく、1.5〜3nmの範囲がより好ましい。また、Ti、Hf、Mg、Zr,V,Mo、Si,Cr,Nb,Ta,W、B,C、Vなどを添加元素として含有させることができる。これらの添加元素の添加量は0%〜50%程度の範囲で適宜変えることができる。一例として、約2nmのAlをスペーサ層257として用いることができる。
スペーサ層257には、AlのようなAl酸化物の換わりに、Ti酸化物、Hf酸化物、Mg酸化物、Zr酸化物、Cr酸化物、Ta酸化物、Nb酸化物、Mo酸化物、Si酸化物、V酸化物なども用いることができる。これらの酸化物の場合でも、添加元素として上述の材料を用いることができる。また、添加元素の量を0%〜50%程度の範囲で適宜に変えることができる。
フリー層258は、スピントルク効果を発現させるものであり、例えば、界面にCoFeを挿入してNiFeを用いたCo90Fe10[1nm]/Ni83Fe17[3.5nm]という二層構成を挙げることができる。この場合、スペーサ層257との界面には、NiFe合金よりもCoFe合金を設けることが好ましい。また、フリー層258として、1〜2nmのCoFe層またはFe層と、0.1〜0.8nm程度の極薄Cu層とを、複数層交互に積層したものを用いてもよい。
キャップ層259は、スピンバルブ膜を保護する機能を有する。キャップ層259は、例えば、複数の金属層、例えば、Cu層とRu層の2層構造(Cu[1nm]/Ru[10nm])とすることができる。また、キャップ層259として、Ruをフリー層258側に配置したRu/Cu層なども用いることができる。この場合、Ruの膜厚は0.5〜2nm程度が好ましい。この構成のキャップ層259は、特に、フリー層258がNiFeからなる場合に望ましい。RuはNiと非固溶な関係にあるので、フリー層258とキャップ層259の間に形成される界面ミキシング層の磁歪を低減できるからである。
図14は、本実施形態の磁気記録装置で使用する高周波発振素子の他の例を示す概略構成図である。図14に示す高周波発振素子25では、図13に示す高周波発振素子25に比較して、スペーサ257が、絶縁層257A及び電流パス257Bを有し、さらに下部金属層257C及び上部金属層257Dを有する点で相違し、その他の構成については同様である。したがって、以下においては、スペーサ258についてのみ詳細に説明し、その他の構成要素に関する説明は省略する。
絶縁層257Aは、酸化物、窒化物、酸窒化物等から構成される。絶縁層257Aは、Al23のようなアモルファス構造や、MgOのような結晶構造の双方が有り得る。スペーサ層としての機能を発揮するために、その厚さは、1〜3.5nmが好ましく、1.5〜3nmの範囲がより好ましい。
絶縁層257Aに用いる典型的な絶縁材料として、Alをベース材料としたものや、これに添加元素を加えたものがある。添加元素として、Ti、Hf、Mg、Zr,V,Mo、Si,Cr,Nb,Ta,W、B,C、Vなどがある。これらの添加元素の添加量は0%〜50%程度の範囲で適宜変えることができる。一例として、約2nmのAlを絶縁層257Aとして用いることができる。また、AlのようなAl酸化物の換わりに、Ti酸化物、Hf酸化物、Mg酸化物、Zr酸化物、Cr酸化物、Ta酸化物、Nb酸化物、Mo酸化物、Si酸化物、V酸化物なども用いることができる。これらの酸化物の場合でも、添加元素として上述の材料を用いることができる。また、添加元素の量を0%〜50%程度の範囲で適宜に変えることができる。
電流パス257Bは、スペーサ層257の膜面垂直に電流を流すパス(経路)であり、電流を狭窄するためのものである。絶縁層257Aの膜面垂直方向に電流を通過させる導電体として機能し、例えば、Cu等の金属層から構成できる。即ち、スペーサ層257では、電流狭窄構造(CCP構造)を有し、電流狭窄効果によりスピントルク効果を増大することが可能である。電流パス257B(CCP)を形成する材料は、Cu以外には、Au,Ag、Alや、Ni,Co,Fe、もしくはこれらの元素を少なくとも一つは含む合金層を挙げることができる。なお、電流パス257Bの直径は数nmのオーダ、具体的には1nm以上10nm以下である。
上部金属層257Dは、広義のスペーサ層の一部を形成するものである。その上に成膜されるフリー層258がスペーサ層257の酸化物に接して酸化されないように保護するバリア層としての機能、およびフリー層258の結晶性を良好にする機能を有する。例えば、絶縁層257Aの材料がアモルファス(例えば、Al)の場合には、その上に成膜される金属層の結晶性が悪くなるが、fcc結晶性を良好にする層(例えば、Cu層)を配置することで(1nm以下程度の膜厚で良い)、フリー層258の結晶性を著しく改善することが可能となる。
なお、上部金属層257Dは必ずしも設ける必要はない。また、下部金属層257Cは、電流パス257Bを作製する際の元になる層であって、電流パス257Bと同じ材料から構成される。
図14に示す構成の高周波発振素子25においては、例えば特開2007−124340に開示されているように、電流狭窄効果によって電流パス257Bにおける電流密度が108A/cmを超えるため、スピントランスファー効果が生じやすくなるためである。すなわち、電流パス257Bはスピントランスファー効果のトリガーとして機能するようになる。このようなスピントランスファー効果が生じるようになると、高周波の発振をより簡易に実行することができる。すなわち、多値記録多層記録をするための高周波発振素子という位置づけだけでなく、高周波アシスト記録用の高周波発振素子という用途にはこのような電流パス257B、すなわちナノ電流パス構造を有する素子が適する場合がある。
図15は、図14に示す高周波発振素子25の変形例である。図14に示す例では、ナノ電流パス構造を有するスペーサ層を単層で設けているが、図15に示す高周波発振素子25では、ナノ電流パス構造を有するスペーサ層を二層設けている。具体的には、新たに第3ピン層262を設け、この第3ピン層262を挟むようにして一対の(二層の)スペーサ層257を設けている。図15に示す高周波発振素子25においては、二層のナノ電流パス構造を有するスペーサ層257を設けているので、電流狭窄効果がより増長され、上述したスピントランスファー効果が生じやすくなる。したがって、高周波の発振をより簡易に行うことができるようになる。
なお、図15に示す高周波発振素子25において、スペーサ層257の具体的な構成は図14に示す高周波発振素子25と同様の構成を呈する。また、スペーサ層257を除くその他の構成は、図13に示す高周波発振素子25と同様の構成を呈する。
また、スペーサ層の数は、上述したような単層及び二層に限らず、三層以上とすることもできる。
図16は、本実施形態の磁気記録装置で使用する高周波発振素子のその他の例を示す概略構成図である。図16に示す高周波発振素子25では、図13に示す高周波発振素子25に比較して、下電極251及び上電極260の間において、下地層252からキャップ層259の積層構造の側面に、絶縁層263を介してハードバイアス層264が形成されている点で相違し、その他の構成については同様である。
高周波発振素子の場合には、高周波を発振させるために、フリー層となる層の磁気異方性を大きくする必要がある。つまり磁性層を磁気的に硬く、つまり磁界バイアスを印加させた状態で使用することが必要となる。そのために、図16のように、下地層252からキャップ層259の積層構造の側面に、絶縁層263を介してハードバイアス層264を形成することによって、フリー層258を磁気的に硬く、磁化の回転がしづらいようにすることができる。
なお、磁気抵抗効果素子の場合には、ハードバイアス層は、フリー層の磁区を単一方向に向けることを第一の目的としていることからあまり強いバイアス磁化を印加しないが、高周波発振素子の場合は、上記のようにフリー層258を磁気的に硬くするために比較的強いバイアス磁化を印加する。これは特開2007−124340で開示されたものと全く同様の目的で用いられる。
ハードバイアス層264は、例えばCoPt、CoCrPt、CoCr及びFePtなどから構成することができる。
図17は、本実施形態の磁気記録装置で使用する高周波発振素子のさらにその他の例を示す概略構成図である。図17に示す高周波発振素子25では、図13に示す高周波発振素子25の積層構造の側面側に、一対の電流配線265が設けられている点で相違し、その他の構成については同様である。
図17に示すような構成の高周波発振素子25においては、一対の電流配線265からの電流磁界を用いて、フリー層258に印加される磁界強度を制御することができる。これは特開2007−124340で開示されたものと全く同様の目的で用いられる。したがって、前記電流磁界の大きさを適宜に制御して印加する前記磁界強度を調節することにより、発振高周波の周波数を数十GHzオーダーまで簡易に高めることもできる。
図18は、図17に示す高周波発振素子の変形例である。図16に示す高周波発振素子25では、一対の電流配線265を高周波発振素子25の積層構造の側面側に設けたが、図18に示す高周波発振素子25では、電流配線266を高周波発振素子25の積層構造(上電極260)の上方に設けている。この場合においても、電流配線266からの電流磁界を用いて、フリー層258に印加される磁界強度を制御することができ、前記電流磁界の大きさを適宜に制御して印加する前記磁界強度を調節することにより、発振高周波の周波数を数十GHzオーダーまで簡易に高めることもできる。
また、特に図示しないが、電流配線は、高周波発振素子25の積層構造(下電極251)の下方に設けることもできるし、積層構造の上方及び下方に一対の電流配線を設けるようにすることもできる。
(磁気抵抗効果素子)
次に、本実施形態の磁気記録装置で使用する磁気抵抗効果素子について説明する。上述したように、前記磁気抵抗効果素子としては、CIP-GMR膜、TMR膜及びCPP-GMR膜などの原理を用いた磁気抵抗効果素子を用いることができる。
CPP-GMR膜を用いた磁気抵抗効果素子は、高周波発振素子で説明した図13〜図15に示すような構成を採る。また、各構成要素(各層)に要求される特性も上記高周波発振素子と同様である。但し、第2ピン層256、スペーサ層257及びフリー層258の三層構造は、いわゆる磁気抵抗効果膜として機能し、スピントルク効果によって高周波発振を生じさせる代わりに磁気抵抗効果を発現し、磁気記録媒体からの磁界強度を検出してその磁化の大きさを検知し、書き込まれた情報を読出すように機能するものである。
また、上記磁気抵抗効果素子は、図16に示す高周波発振素子と同様に、基本となる積層構造の側面にハードバイアス層を設けるようにすることもできる。この場合、ハードバイアス層は、フリー層の磁区を単一方向に向けることを第一の目的としていることからあるので、フリー層258を磁気的に硬くするため高周波発振素子のハードバイアス層と異なり、比較的弱いバイアス磁化を印加する。
なお、CIP-GMR膜、TMR膜の原理を用いた磁気抵抗効果素子については既に汎用されており、これらの中から適宜選択して使用することができる。例えば、TMR膜の原理を用いた磁気抵抗効果素子の構成は、図13に示す構成の高周波発振素子において、スペーサ層257をMgOなどの絶縁膜で構成することによって得ることができる。
(ハードディスクおよびヘッドジンバルアセンブリー)
図9〜図12に示した磁気ヘッドは、記録再生一体型の磁気ヘッドアセンブリ((HGA)に組み込んで、磁気記録再生装置に搭載することができる。図19は、磁気記録再生装置の概略構成を示す図であり、図20は、図19に示す磁気記録再生装置に組み込んだ磁気ヘッドアセンブリの概略構成を示す図である。
本実施形態の磁気記録再生装置300は、ロータリーアクチュエータを用いた形式の装置である。同図において、磁気ディスク370は、スピンドル310に装着され、図示しない駆動装置制御部からの制御信号に応答する図示しないモータにより矢印Aの方向に回転する。本実施形態の磁気記録再生装置300は、複数の磁気ディスク370を備えてもよい。
磁気ディスク370に格納する情報の記録再生を行うヘッドスライダ320は、薄膜状のサスペンション330の先端に取り付けられている。ヘッドスライダ320は、上述したいずれかの実施形態に係る磁気抵抗効果素子を含む磁気ヘッドをその先端付近に搭載している。
磁気ディスク370が回転すると、ヘッドスライダ320の媒体対向面(ABS)は磁気ディスク370の表面から所定の浮上量をもって保持される。あるいはスライダが磁気ディスク370と接触するいわゆる「接触走行型」でもよい。
サスペンション330はアクチュエータアーム340の一端に接続されている。アクチュエータアーム340の他端には、リニアモータの一種であるボイスコイルモータ350が設けられている。ボイスコイルモータ350は、ボビン部に巻かれた図示しない駆動コイルと、このコイルを挟み込むように対向して配置された永久磁石および対向ヨークからなる磁気回路とから構成される。
アクチュエータアーム340は、スピンドル360の上下2箇所に設けられた図示しないボールベアリングによって保持され、ボイスコイルモータ350により回転摺動が自在にできるようになっている。
図20に示す磁気ヘッドアセンブリ400は、アクチュエータアーム340から先のヘッドジンバルアセンブリーをディスク側から眺めた場合の状態を示しており、アクチュエータアーム340を有し、アクチュエータアーム340の一端にはサスペンション330が接続されている。サスペンション330の先端には、上述したいずれかの実施形態に係る磁気ヘッドを具備するヘッドスライダ320が取り付けられている。サスペンション330は信号の書き込みおよび読み取り用のリード線410を有し、このリード線410とヘッドスライダ320に組み込まれた磁気ヘッドの各電極とが電気的に接続されている。図中420はアセンブリ400の電極パッドである。
本実施形態の磁気記録再生装置及び磁気ヘッドアセンブリによれば、上述した高周波発振素子を含む磁気ヘッドを具えているので、高周波アシスト効果によって上述したような多層記録・多値記録及びそれの再生を実現することができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として掲示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1,2,3 磁気記録層
4,5 磁気分離層
6 記録用下地層
7 裏打ち磁性層
8 裏打ち層用下地層
10 再生部
11 磁気抵抗効果素子
12 上シールド
13 下シールド
20 記録部
21 記録磁極
22 ヨーク
23 コイル
25 高周波発振素子

Claims (19)

  1. 第1の磁気共鳴周波数を有する第1の記録層と、前記第1の記録層に積層され、かつ前記第1の磁気共鳴周波数と異なる第2の磁気共鳴周波数を有する第2の記録層と、を含む磁気記憶媒体と、
    前記磁気記録媒体に対して情報を多値で書き込むための磁気記録ヘッドと、
    前記磁気記録媒体から前記情報を多値で読み取るための磁気再生ヘッドとを具え、
    前記磁気記録ヘッドは、前記第1および前記第2の記録層に対して前記情報の書き込みを磁気的にアシストする高周波発振素子を含み、
    前記高周波発振素子は、前記第1および前記第2の磁気共鳴周波数それぞれに対応する第1および第2の発振周波数を切り替えて、前記磁気記録媒体に印加することにより、前記第1および前記第2の記録層いずれか一方の磁化を変化させ、
    前記磁気再生ヘッドは、前記磁気記録媒体における前記第1および前記第2の記録層の合計の磁化量に起因した磁界強度を検知し、検知した前記磁界強度に基づいて、前記磁気記録媒体に記録された前記情報を多値で読み出す
    ことを特徴とする、磁気記録装置。
  2. 第1の磁気共鳴周波数を有する第1の記録層と、前記第1の記録層に積層され、かつ前記第1の磁気共鳴周波数と異なる第2の磁気共鳴周波数を有する第2の記録層と、を含み、前記第1および前記第2の記録層の合計の磁化量が実質的にゼロである領域を有する磁気記憶媒体と、
    前記磁気記録媒体に対して情報を多値で書き込むための磁気記録ヘッドと、
    前記磁気記録媒体から前記情報を多値で読み取るための磁気再生ヘッドとを具え、
    前記磁気記録ヘッドは、前記第1および前記第2の記録層に対して前記情報の書き込みを磁気的にアシストする高周波発振素子を含み、
    前記高周波発振素子は、前記第1および前記第2の磁気共鳴周波数それぞれに対応する第1および第2の発振周波数を切り替えて、前記磁気記録媒体に印加することにより、前記第1および前記第2の記録層いずれか一方の磁化を変化させる、
    ことを特徴とする、磁気記録装置。
  3. 第1の磁気共鳴周波数を有する第1の記録層と、前記第1の記録層に積層され、かつ前記第1の磁気共鳴周波数と異なる第2の磁気共鳴周波数を有する第2の記録層と、を含む磁気記憶媒体と、
    前記磁気記録媒体に対して情報を4値で書き込むための磁気記録ヘッドと、
    前記磁気記録媒体から前記情報を4値で読み取るための磁気再生ヘッドとを具え、
    前記磁気記録ヘッドは、前記第1および前記第2の記録層に対して前記情報の書き込みを磁気的にアシストする高周波発振素子を含み、
    前記高周波発振素子は、前記第1および前記第2の磁気共鳴周波数それぞれに対応する第1および第2の発振周波数を切り替えて、前記磁気記録媒体に印加することにより、前記第1および前記第2の記録層いずれか一方の磁化を変化させる、
    ことを特徴とする、磁気記録装置。
  4. 前記第1および前記第2の磁気共鳴周波数が、少なくとも1GHz以上異なることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の磁気記録装置。
  5. 前記第1および前記第2の記録層は、それぞれCo、Fe、Ni及びPtからなる群から選ばれる少なくとも一種の元素を含み、前記元素の含有量が前記第1および前記第2の記録層において、5atomic%以上異なることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の磁気記録装置。
  6. 前記第1および前記第2の記録層は、非磁性元素を含む磁気分離層で磁気的に分断されていることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の磁気記録装置。
  7. 前記磁気分離層は、Ru、Pd、Ir、及びPtからなる群より選ばれる少なくとも一つの元素を含むことを特徴とする、請求項に記載の磁気記憶装置。
  8. 前記磁気記憶媒体は、各トラック間が非磁性材料で分離されていることを特徴とする、
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載の磁気記録装置。
  9. 前記第1および前記第2の発振周波数はそれぞれ、前記第1および前記第2の磁気共鳴周波数に対し、±1GHz以下の範囲内で設定することを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の磁気記録装置。
  10. 前記高周波発振素子は、1GHz以上のオーダーで発振周波数を可変できることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の磁気記録装置。
  11. 前記高周波発振素子は、少なくとも磁化固着層、スペーサ層、及びフリー層を含む積層構造と、この積層構造の両端に形成され、その膜面垂直方向に通電するための一対の電極とを有していることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の磁気記録装置。
  12. 前記スペーサ層は、絶縁層と、この絶縁層を厚さ方向に貫通した複数の金属層とを有し、この金属層は前記磁化固着層及び前記フリー層間に電流を通電させるためのメタルパスとして機能することを特徴とする、請求項11に記載の磁気記録装置。
  13. 前記絶縁層は、Al、Ti、Hf、Mg、Zr、V、Mo、Si、Cr、Nb、Ta、W、B、C及びVからなる群より選ばれる少なくとも一種を含み、前記複数の金属層は、Cu、Au、Ag、Al、Fe、Co、及びNiからなる群より選ばれる少なくとも一種を含むことを特徴とする、請求項12記載の磁気記憶装置。
  14. 前記複数の金属層は、それぞれ1nm以上10nm以下の直径を有することを特徴とする、請求項12に記載の磁気記録装置。
  15. 前記高周波発振素子は、2つの硬質磁性層間に介在することを特徴とする、請求項10に記載の磁気記録装置。
  16. 前記高周波発振素子は、フリー層及び当該フリー層に対して電流磁界を印加するための電流配線を有することを特徴とする、請求項10に記載の磁気記録装置。
  17. 前記高周波発振素子は、前記磁気再生ヘッドにおける磁気抵抗効果素子として機能することを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の磁気記録装置。
  18. 前記高周波発振素子は、前記磁気抵抗効果素子として使用する場合に通電させる電流値を、本来の高周波発振素子として使用する場合に通電させる電流値に対して小さくすることを特徴とする、請求項17に記載の磁気記録装置。
  19. 前記磁気記憶媒体が、前記第1および前記第2の記録層に積層され、かつ前記第1および前記第2の磁気共鳴周波数のいずれとも異なる第3の磁気共鳴周波数を有する第3の記録層、をさらに含み、
    前記高周波発振素子は、前記第1、前記第2、および前記第3の磁気共鳴周波数それぞれに対応する前記第1、前記第2、および第3の発振周波数を切り替えて、前記磁気記録媒体に印加することにより、前記第1、前記第2、および前記第3の記録層いずれかの磁化を変化させる、
    ことを特徴とする、請求項1乃至18のいずれか1項に記載の磁気記録装置。
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