JP5892027B2 - 圧力センサ装置およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、基板の一面上に圧力センサ素子を搭載し、当該圧力センサ素子を外部より保護する封止構造を有する圧力センサ装置、および、そのような圧力センサ装置の製造方法に関する。
従来のこの種の圧力センサ装置としては、特許文献1に記載の圧力センサ装置が提案されている。この圧力センサ装置は、基板としてのリードフレームと、リードフレームの一面上に搭載された圧力センサ素子とを備え、リードフレームの一面側にて、当該リードフレームの一面および圧力センサ素子を被覆する保護部材が設けられている。
ここにおいて、保護部材としては、圧力測定を適切に行うために、低弾性のゲル部材等が一般的に用いられるが、このような保護部材は、圧力センサ素子上に塗布され、これを硬化することにより設けられる。
特開2006−177859号公報
しかしながら、上記した従来のものでは、保護部材と、保護部材を設けるための塗布工程とが必要になるため、手間がかかったり、製造コストがアップしたりする等の問題が生じる。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、基板の一面上に圧力センサ素子を搭載し、当該圧力センサ素子を外部より保護する封止構造を有する圧力センサ装置において、保護部材の塗布による素子の被覆を行うことなく、圧力センサ素子を保護し、圧力測定を適切に行えるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、基板(10)と、基板の一面(11)上に搭載された圧力センサ素子(20)と、圧力センサ素子および基板の一面を覆うように、基板の一面上に設けられた樹脂よりなる樹脂フィルム(40)と、を備え、
樹脂フィルムの一部は、外周全体が基板の一面に密着するとともに内周が基板の一面上に凸となる中空ドーム状をなすドーム部(41)として構成されており、圧力センサ素子は、ドーム部の内面とは非接触の状態でドーム部内に収納されており、樹脂フィルムのうちドーム部の外側の部位と基板の一面とは離間し、当該離間している両部位の間には、熱硬化性樹脂よりなる樹脂部材(50)が充填され、この樹脂部材によりドーム部の外周が封止されて、ドーム部内が密閉空間とされており、ドーム部内の圧力と外気圧とが釣り合うようにドーム部が変形するようになっていることを特徴とする。
それによれば、圧力センサ素子は、樹脂フィルムにより形成された密閉されたドーム部内に収納されて保護されるとともに、圧力センサ素子がドーム部内圧を測定することで外気圧の測定が可能となる。よって、保護部材の塗布による素子の被覆を行うことなく、圧力センサ素子を保護し、圧力測定を適切に行うことができる。
また、請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の圧力センサ装置において、ドーム部の一部は残部に比べて、外気圧に対して変形しやすい変形部(44)として構成されていることを特徴とする。それによれば、微小な圧力変化にも変形部が対応することにより、精度のよい圧力測定を行える。
また、請求項3に記載の発明では、請求項1または2に記載の圧力センサ装置において、樹脂フィルムの融点が、樹脂部材の融点よりも高いことを特徴とする。
それによれば、金型の内面に樹脂フィルムを貼り付けて、金型に樹脂を充填することにより樹脂部材を成形する場合に、樹脂フィルムが溶解や破断等の熱ダメージを受けることがない。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の圧力センサ装置を製造する圧力センサ装置の製造方法であって、圧力センサ素子が搭載された基板を用意する用意工程と、樹脂部材の成型用の金型(100)のキャビティ(130)内に基板を設置する金型設置工程と、キャビティ内に樹脂部材となる熱硬化性樹脂を充填することにより、樹脂部材を形成するモールド工程と、を備え、さらに、以下の特徴を有するものである。
すなわち、金型設置工程では、金型として、キャビティにおける基板の一面に対向する対向面(131)のうちドーム部における基板への密着部(42)に対応する部位に環状の突起(132)を有し、当該対向面のうち突起の内周がドーム部の凸形状に対応した凹部(133)とされたものを用い、キャビティにおける対向面に対して、当該対向面の凹凸形状に追従するように樹脂フィルムを貼り付け、突起にて樹脂フィルムを基板の一面に押さえ付けることにより、ドーム部を形成しつつ、基板をキャビティ内に設置するようにし、
モールド工程では、ドーム部以外の部位にて樹脂フィルムと基板の一面との間に、熱硬化性樹脂を充填し、モールド工程の後、キャビティにおける対向面から樹脂フィルムを剥離させるフィルム剥離工程を行うことを特徴とする。
この請求項5の製造方法によれば、請求項1に記載の圧力センサ装置を適切に製造できる。そして、トランスファーモールド用の金型に対して、金型のキャビティ内面に樹脂フィルムを貼り付けて、通常のトランスファーモールドを行うだけで、本圧力センサ装置を製造することができるから、結果として、製造工程の簡素化が期待できる。
なお、特許請求の範囲およびこの欄で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
本発明の第1実施形態にかかる圧力センサ装置の概略平面図である。 図1に示される圧力センサ装置の概略断面図である。 図1に示される圧力センサ装置の製造方法を示す工程図である。 図3Aに続く製造方法を示す工程図である。 図3Bに続く製造方法を示す工程図である。 図3Cに続く製造方法を示す工程図である。 図3Dに続く製造方法を示す工程図である。 図3Eに続く製造方法を示す工程図である。 本発明の第2実施形態にかかる圧力センサ装置の概略断面図である。 本発明の第3実施形態にかかる圧力センサ装置の概略断面図である。 本発明の第4実施形態にかかる圧力センサ装置の概略断面図である。 本発明の第5実施形態にかかる圧力センサ装置の概略断面図である。 本発明の第6実施形態にかかる圧力センサ装置の概略断面図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、説明の簡略化を図るべく、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
まず、本発明の第1実施形態に係る圧力センサ装置について、図1、図2を参照して述べる。この圧力センサ装置は、たとえば、自動車等に搭載される装置として適用される。なお、図1に示される平面図中では、樹脂フィルム40のうちドーム部41の密着部42に識別の容易化のために便宜上、斜線ハッチングを施してある。また、図1は図2の上視概略平面図である。
本実施形態の圧力センサ装置は、大きくは、基板10と、基板10の一面11上に搭載された圧力センサ素子20および他の電子部品30と、基板10の一面11上に設けられた樹脂フィルム40と、樹脂フィルム40におけるドーム部41の外周を封止する樹脂部材50と、を備えて構成されている。
基板10は、セラミック基板やプリント基板等の回路基板よりなる。ここで、基板10は、表裏の板面のうち一方の板面を一面11、他方の板面を他面12とする板状をなす。そして、圧力センサ素子20および他の電子部品30は、この基板10の一面11上に搭載されている。
ここでは、圧力センサ素子20は、絶対圧型のものであり、シリコン半導体等よりなるセンサチップ21を、ガラス等よりなる台座22に支持させたものである。センサチップ21には、センシング部としてのダイアフラム21aが形成され、これらセンサチップ21と台座22とは陽極接合等により接合されている。
このような圧力センサ素子20は、受圧時のダイアフラム21aの歪みに基づいて圧力測定を行うものであり、他の電子部品30よりも自身に発生する応力に敏感なものである。つまり、圧力センサ素子20は、自身に応力が発生したとき、たとえば部品特性が大きく変動し、装置特性に悪影響を及ぼしやすいものであり、一方、他の電子部品30は、圧力センサ素子20に比べて比較的応力に鈍感なものである。
この圧力センサ素子20は、台座22側にて、導電性接着剤やはんだ等のダイマウント材60を介して基板10の一面11に接合され、さらに、センサチップ21側にて、AlやAu等のボンディングワイヤ61により基板10の一面11と電気的に接続されている。一方、他の電子部品30は、ここではチップコンデンサや抵抗等の受動素子であり、これもダイマウント材60を介して基板10の一面11に接合されている。
樹脂フィルム40は、樹脂よりなるフィルム状のものであり、融点が樹脂部材50の融点よりも高い樹脂よりなる。具体的には、樹脂部材50は、典型的なモールド材料であるエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂であり、樹脂フィルム40としては、ポリイミド、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)等に代表される熱可塑性樹脂等が挙げられる。
ここでは、図1に示されるように、樹脂フィルム40の外郭と基板10の一面11の外郭とは一致しており、樹脂フィルム40の平面サイズは、基板10の一面11の平面サイズと同等である。
そして、図1、図2に示されるように、樹脂フィルム40は、圧力センサ素子20、他の電子部品30および基板10の一面11を覆うように、基板10の一面11上に離れて配置されるとともに、一部が基板10側に凹んで基板10の一面11に密着した形状とされている。
つまり、本実施形態においては、樹脂フィルム40の一部がドーム部41として構成されている。このドーム部41は、外周全体が基板10の一面11に密着する密着部42を有し、この密着部42の内周部位が基板10の一面11上に凸となる中空ドーム状をなすものとして構成されている。
ここで、ドーム部41の密着部42は、基板10の一面11に隙間なく密着しているが、これら密着部42と基板10とは、樹脂の密着力等によって接合されていてもよいし、単に接触するだけで接合されてなくてもよい。
そして、このドーム部41の内部空間が中空部43とされている。そして、圧力センサ素子20は、ドーム部41の内面とは非接触の状態でドーム部41内、すなわちドーム部41の中空部43に収納されている。つまり、圧力センサ素子20は、ダイマウント材60やワイヤ61といった基板10との接合部以外は、外部の部材と接触する部分を持たない状態で、ドーム部41内に保護されている。
このように、樹脂フィルム40のうちドーム部41の外周部分は、中空部43を取り巻くように基板10の一面11に密着した密着部42とされており、この密着部42以外では、ドーム部41の中空部43を含めて、樹脂フィルム40は基板10の一面11から離れた状態で、基板10の一面を覆っている。
また、図1、図2に示されるように、樹脂フィルム40のうちドーム部41の外側の部位にて、他の電子部品30が覆われている。そして、この樹脂フィルム40のうち他の電子部品30を覆う部位と基板10の一面11との間には、上記熱硬化性樹脂よりなる樹脂部材50が充填されており、この樹脂部材50によって他の電子部品30が封止されている。
ここで、樹脂フィルム40と基板10とは、樹脂部材50を介して固定されている。具体的には、樹脂フィルム40と樹脂部材50との間、および、樹脂部材50と基板10の一面11との間では、水素結合等の分子間結合が行われ、当該間は強固に接合されたものとなっている。
また、樹脂部材50は、図2の圧力センサ装置における左右両端部分に示されるように、基板10の一面11の周辺部にて露出している。具体的には、図2に示されるように、基板10、樹脂部材50、樹脂フィルム40が順次積層された積層体とされた状態で、樹脂部材50は露出している。
この樹脂部材50は、後述するように、金型を用いたトランスファーモールド法により成形されるが、この樹脂部材50の露出形態は、当該成形時において、金型のキャビティ内面に樹脂フィルム40を貼り付けた状態で、当該キャビティ内に樹脂部材50を充填して成形することにより形成される。
こうして、本実施形態においては、樹脂フィルム40のうちドーム部41の外側の部位と基板10の一面11との間に、樹脂部材50が充填されることで、この樹脂部材50によりドーム部41の外周すなわち密着部42の外周が封止されて、ドーム部41内が密閉空間とされている。
そして、ドーム部41内の圧力と外気圧とが釣り合うようにドーム部41が変形するようになっている。つまり、ドーム部41外部の外気圧の変化に伴い、ドーム部41が膨張、収縮を行い、ドーム部41の内圧と外気圧とが同一の大きさとなる。それゆえ、ドーム部41の内圧を圧力センサ素子20で検出することで、結果的に外気圧測定が可能とされている。
このように、本実施形態によれば、圧力センサ素子20は、樹脂フィルム40により形成された密閉されたドーム部41内に収納されて保護されるとともに、圧力センサ素子20がドーム部41の内圧を測定することで外気圧の測定が可能となる。
よって、本実施形態によれば、従来のような保護部材の塗布による圧力センサ素子20の被覆を行うことなく、圧力センサ素子20を保護することができ、圧力測定を適切に行うことができる。
また、本実施形態によれば、応力に敏感な圧力センサ素子20は、基板10との接合部分以外は外部と接触せずに応力フリーの状態とされて、この状態で樹脂フィルム40によって保護されている。一方、他の電子部品30については、樹脂部材50で封止されて保護されるという典型的なモールドによる保護形態とされている。
そのため、従来のように、圧力センサ素子20と保護部材とが接触する構成とは異なり、保護部材からの応力を受けることなく圧力センサ素子20が保護され、当該応力による影響を排除した精度のよい圧力測定が可能となる。
次に、図3A〜図3Fを参照して、本実施形態の圧力センサ装置の製造方法について述べる。まず、図3Aに示される用意工程では、圧力センサ素子20および他の電子部品30が搭載された基板10を用意する。
次に、図3B、図3C、図3Dに示されるように、樹脂部材の成型用の金型100のキャビティ130内に、上記用意された基板10を設置する金型設置工程を行う。ここで、金型100は、典型的なトランスファーモールド法に用いられる金型に準じたものであり、上型110と下型120とを合致させることで、当該上下型110、120の間にキャビティ130を形成するものである。
そして、本実施形態の金型設置工程では、金型100として、キャビティ130における基板10の一面11に対向する対向面131に工夫を持たせている。ここでは、この対向面131は上型110の内面に相当する。
すなわち、本金型設置工程では、金型100として、当該対向面131のうちドーム部41における基板10への密着部42に対応する部位に環状の突起132を有し、当該対向面131のうち突起132の内周がドーム部41の凸形状に対応した凹部133とされたものを用いる。ここで、突起132は、上記図1に示した環状の密着部42に対応する環状に配置されている。
そして、本金型設置工程では、図3B、図3Cに示されるように、キャビティ130における対向面131に対して、上記突起132および凹部133による対向面131の凹凸形状に追従するように樹脂フィルム40を変形させて貼り付ける。この変形により樹脂フィルム40には、ドーム部41の凸形状が形成される。
ここで、本金型設置工程では、金型100、ここでは上型110に設けた吸着用の穴111からの吸引力により、樹脂フィルム40を対向面131に吸着して貼りつけるようにしている。具体的には、金型100の外部からポンプ等により穴111を吸引することにより上記吸引力を発生させる。
このとき、樹脂フィルム40を金型100からの受熱で軟化させた状態で当該吸着による貼り付けを行うことにより、対向面131の凹凸形状に追従するように樹脂フィルム40を変形させる。このように本実施形態の金型設置工程では、金型100からの吸引力を利用した吸着により、対向面131に樹脂フィルム40を貼りつけている。
続いて、本金型設置工程では、図3Dに示されるように、上下型110、120を合致させて、突起132にて樹脂フィルム40を基板10の一面11に押さえ付けることにより、ドーム部41を形成しつつ、基板10をキャビティ130内に設置する。
このとき、突起132による樹脂フィルム40の基板10への押圧力は、後述するモールド工程にて充填される樹脂部材50が、密着部42から漏れてドーム部41の中空部43に侵入しないレベル(たとえば約10MPa)以上であって、且つ、樹脂フィルム40が破断しないレベルであることが必要である。
こうして、図3B〜図3Dに示される金型設置工程を行った後、図3Eに示されるモールド工程を行う。このモールド工程では、キャビティ130内に樹脂部材50となる熱硬化性樹脂を充填することにより、樹脂部材50を形成する。
本実施形態のモールド工程では、ドーム部41以外の部位にて樹脂フィルム40と基板10の一面11との間に、熱硬化性樹脂を充填する。このとき、本モールド工程は、上記吸引力を作用させ、樹脂フィルム40を対向面131に吸着させた状態で行う。
そして、このモールド工程の後、図3Fに示されるように、金型100の対向面131から樹脂フィルム40を剥離させるフィルム剥離工程を行う。具体的には、フィルム剥離工程では、上記穴111からの吸引力を停止して上下型110、120を開くことにより、当該樹脂フィルム40の剥離を行う。
なお、このとき、上述したように、樹脂フィルム40と樹脂部材50との間では分子間結合により強固に接合されたものとなっているので、樹脂フィルム40は、樹脂部材50に固定されたまま、上記対向面131から剥離される。
以上が本実施形態の製造方法であり、こうして、本実施形態の圧力センサ装置ができあがる。ここで、この製造方法は、基板10が複数個の製品単位にて一体連結された多連状態の場合でも、同様に採用することができる。この場合には、金型100からワークを取り出した後に、樹脂フィルム40とともに当該基板10を分割して個々の製品単位とすればよい。また、樹脂フィルム40は、ロール等を用いて連続的に供給するようにすれば、生産性の向上が図れる。
ところで、本実施形態の上記製造方法によれば、トランスファーモールド用の金型100に対して、金型100のキャビティ130の対向面131に樹脂フィルム40を貼り付けて、通常のトランスファーモールドを行うだけで、本圧力センサ装置を製造することができるから、結果として、製造工程の簡素化が期待できる。
また、本実施形態では、樹脂フィルム40の融点が、樹脂部材50の融点よりも高いものとしているので、金型100の対向面131に樹脂フィルム40を貼り付けて、金型100に樹脂を充填することにより樹脂部材50を成形するときに、樹脂フィルム40が溶解や破断等の熱ダメージを受けることがない。
また、上記製造方法では、金型100に設けた吸着用の穴111用い、これによる吸引力の作動、停止により、樹脂フィルム40の貼り付け、変形、剥離を行うため、これら樹脂フィルム40の貼り付け、変形、剥離が容易に行える。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態に係る圧力センサ装置について、図4を参照して述べる。ここでは、上記第1実施形態との相違点を中心に述べることとする。
図4に示されるように、本実施形態では、ドーム部41の一部を、当該ドーム部41の残部に比べて、外気圧に対して変形しやすい変形部44として構成した点が相違するものである。ここでは、変形部44は、ドーム部41の残部に比べて薄肉の薄肉部とされている。
このような薄肉部としての変形部44は、樹脂フィルム40に予めプレス等を行うことにより形成できる。そして、変形部44は、ドーム部41の残部よりも薄肉であるため、外気圧に対して変形しやすい。こうして、外気圧の微小な圧力変化にも変形部44が対応することで、ドーム部41の内外の圧力が釣り合うため、より精度のよい圧力測定を行うことが可能となる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態に係る圧力センサ装置について、図5を参照して述べる。本実施形態は、上記第2実施形態における変形部44を蛇腹形状としたものである。このような蛇腹形状の変形部44は、樹脂フィルム40に予めプレス等を行うことにより形成することができる。
この場合、変形部44は、蛇腹の形状効果により、ドーム部41の残部よりも変形しやすいものとなり、上記第2実施形態と同様、より精度のよい圧力測定を行うことが可能となる。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態に係る圧力センサ装置について、図6を参照して述べる。上記第1実施形態の圧力センサ装置は、絶対圧型の圧力センサ装置であったが、本実施形態では、基板10および圧力センサ素子20を一部変形することで、差圧型の圧力センサ装置としている。
まず、圧力センサ素子20としては、台座22を省略し、センサチップ21の両面からダイアフラム21aに圧を印加し、一方の圧力と他方の圧力との差圧に基づくダイアフラム21aの歪みによって当該差圧を検出するものである。
そして、基板10には、一面11から他面12に貫通する貫通穴10aを設ける。この貫通穴10aは、用意工程の前に予め基板10に穴開け加工を行って形成しておく。この場合、ドーム部41の内圧がダイアフラム21aの一面側に印加され、基板10の貫通穴10aから別の圧力がダイアフラム21aの他面側に印加され、これら両圧力の差圧が測定されるようになっている。
そして、本実施形態によれば、ドーム部41側において、上記同様、保護部材の塗布を行うことなく、圧力センサ素子20を保護することができ、圧力測定を適切に行うことができる。
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態に係る圧力センサ装置について、図7を参照して述べる。本圧力センサ装置は、図7に示されるように、上記第4実施形態に示した差圧型の構成に対して、さらに、上記図4に示した薄肉部としての変形部44を適用したものである。この場合も、上記同様、より精度のよい圧力測定を行うことが可能となる。
(第6実施形態)
本発明の第6実施形態に係る圧力センサ装置について、図8を参照して述べる。本圧力センサ装置は、図8に示されるように、上記第4実施形態に示した差圧型の構成に対して、さらに、上記図5に示した蛇腹形状の変形部44を適用したものである。この場合も、上記同様、より精度のよい圧力測定を行うことが可能となる。
(他の実施形態)
なお、上記第1実施形態では、金型100からの吸引力を利用した吸着により、対向面131に樹脂フィルム40を貼りつけたが、当該樹脂フィルム40の貼り付けは、このような吸着に限定されるものではない。たとえば、当該樹脂フィルム40の貼り付けは、熱圧着等により行ってもよい。この場合も、上記フィルム剥離工程においては、樹脂フィルム40と樹脂部材50とが分子間結合によって強固に接合されているので、樹脂フィルム40を金型100の対向面131から容易に剥離できる。
また、上記各実施形態では、1個の基板10および1個の樹脂フィルム40に対して、ドーム部41は1個設けられたものであったが、1個の基板10に圧力センサ素子20が複数個設けられている場合には、個々の圧力センサ素子20に対してドーム部41を設けることにより、1個の基板10および1個の樹脂フィルム40に対して、ドーム部41は複数個設けられていてもよい。また、1個のドーム部41内に複数個の圧力センサ素子20が収納されていてもよい。
また、上記図1に示される例では、樹脂フィルム40の平面サイズは、基板10の一面11の平面サイズと同等であったが、樹脂フィルム40は、ドーム部41および第2の部品30を覆う部位を有するものであればよい。樹脂フィルム40の平面サイズは、基板10の一面11の平面サイズと同等でなくてもよく、たとえば多少、小さいものであってもよい。
また、上記各実施形態では、基板10の一面11のうちドーム部41の外側に位置する部位には、他の電子部品30が搭載されており、この他の電子部品30は、樹脂部材50により封止されているが、樹脂部材50中の他の電子部品30が省略された構成であってもよい。
つまり、樹脂部材50は、ドーム部41の外周を封止し、ドーム部41内を密閉空間とする役目を有するものであればよく、たとえば、基板10上に搭載される部品は圧力センサ素子20のみでもよい。
また、基板10としては、圧力センサ素子20が搭載されるものであればよく、回路基板以外にも、たとえばリードフレームやケース等であってもよい。
また、上記各実施形態では、圧力センサ素子20は比較的応力に敏感なもの、他の電子部品30は比較的応力に鈍感なものであったが、これら両部品20、30については、当該応力に対する感受性の差を互いに有するものであることに限定するものではない。たとえば、他の電子部品30も当該応力に敏感なものである場合には、ドーム部41内にて、圧力センサ素子20および他の電子部品30を搭載するようにしてもよい。
また、ドーム部41の一部として構成される上記変形部44としては、当該ドーム部41の残部に比べて外気圧に対して変形しやすいものであればよく、その形状等については上記した薄肉部や蛇腹形状のものに限定されるものではない。さらには、変形部44としては、薄肉部としたうえで更に蛇腹形状としたものであってもよい。
また、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能であり、また、上記各実施形態は、上記の図示例に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記各実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されるものではない。
10 基板
11 基板の一面
20 圧力センサ素子
40 樹脂フィルム
41 ドーム部
50 樹脂部材

Claims (6)

  1. 基板(10)と、
    前記基板の一面(11)上に搭載された圧力センサ素子(20)と、
    前記圧力センサ素子および前記基板の一面を覆うように、前記基板の一面上に設けられた樹脂よりなる樹脂フィルム(40)と、を備え、
    前記樹脂フィルムの一部は、外周全体が前記基板の一面に密着するとともに内周が前記基板の一面上に凸となる中空ドーム状をなすドーム部(41)として構成されており、
    前記圧力センサ素子は、前記ドーム部の内面とは非接触の状態で前記ドーム部内に収納されており、
    前記樹脂フィルムのうち前記ドーム部の外側の部位と前記基板の一面とは離間し、当該離間している両部位の間には、熱硬化性樹脂よりなる樹脂部材(50)が充填され、この樹脂部材により前記ドーム部の外周が封止されて、前記ドーム部内が密閉空間とされており、
    前記ドーム部内の圧力と外気圧とが釣り合うように前記ドーム部が変形するようになっていることを特徴とする圧力センサ装置。
  2. 前記ドーム部の一部は残部に比べて、外気圧に対して変形しやすい変形部(44)として構成されていることを特徴とする請求項1に記載の圧力センサ装置。
  3. 前記樹脂フィルムの融点が、前記樹脂部材の融点よりも高いことを特徴とする請求項1または2に記載の圧力センサ装置。
  4. 前記基板の一面のうち前記ドーム部の外側に位置する部位には、他の電子部品(30)が搭載されており、この他の電子部品は、前記樹脂部材により封止されていることを特徴とする請求項1に記載の圧力センサ装置。
  5. 請求項1に記載の圧力センサ装置を製造する圧力センサ装置の製造方法であって、
    前記圧力センサ素子が搭載された前記基板を用意する用意工程と、
    前記樹脂部材の成型用の金型(100)のキャビティ(130)内に前記基板を設置する金型設置工程と、
    前記キャビティ内に前記樹脂部材となる熱硬化性樹脂を充填することにより、前記樹脂部材を形成するモールド工程と、を備え、
    前記金型設置工程では、前記金型として、前記キャビティにおける前記基板の一面に対向する対向面(131)のうち前記ドーム部における前記基板への密着部(42)に対応する部位に環状の突起(132)を有し、当該対向面のうち前記突起の内周が前記ドーム部の凸形状に対応した凹部(133)とされたものを用い、
    前記キャビティにおける前記対向面に対して、当該対向面の凹凸形状に追従するように前記樹脂フィルムを貼り付け、前記突起にて前記樹脂フィルムを前記基板の一面に押さえ付けることにより、前記ドーム部を形成しつつ、前記基板を前記キャビティ内に設置するようにし、
    前記モールド工程では、前記ドーム部以外の部位にて前記樹脂フィルムと前記基板の一面との間に、前記熱硬化性樹脂を充填し、
    前記モールド工程の後、前記キャビティにおける前記対向面から前記樹脂フィルムを剥離させるフィルム剥離工程を行うことを特徴とする圧力センサ装置の製造方法。
  6. 前記金型設置工程では、前記金型に設けた吸着用の穴からの吸引力により、前記樹脂フィルムを前記対向面に吸着して貼りつけるものであって、
    前記樹脂フィルムを前記金型からの受熱で軟化させた状態で当該吸着による貼り付けを行うことにより、前記対向面の凹凸形状に追従するように前記樹脂フィルムを変形させるようにし、
    前記吸引力を作用させた状態で前記モールド工程を行い、
    前記フィルム剥離工程では、前記吸引力を停止して前記樹脂フィルムの剥離を行うことを特徴とする請求項5に記載の圧力センサ装置の製造方法。
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