JP5888944B2 - 強度解析方法 - Google Patents

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本発明は、航空機、船舶、車両等を構成するのに用いられる繊維強化樹脂からなる部材の補修部位を対象とした強度解析方法に関する。
近年、炭素繊維等を強化材として用いた繊維強化樹脂により様々な部材が形成されている。このような繊維強化樹脂からなる部材は、その製造過程や使用中に、傷が生じることがある。また、製造過程においては、材料中に異物が混入することがある。
傷や異物が存在すると、強度低下が生じることがあるため、これらを補修する必要がある。
このための補修方法として、図1に示すように、部材1に凹部2を形成し、部材1に用いられている強化繊維と同材料からなるプラグ3を用いて補修を行う手法を本出願人は既に提案している(特許文献1参照)。
ここで、このようにして補修を行う部位について、その強度を評価する場合、一つには、実際に強度試験を行うことが考えられる。しかし、当然のことながら、実際に用いる航空機、船舶、車両等を対象に強度試験を行って補修部位を破壊したのでは多大なコスト・時間を要するため、補修部位をコンピュータ解析により強度評価を行うことが検討されている。
コンピュータ解析による強度評価には、FEM(Finite Element Method,有限要素法)解析が広く用いられている。
FEM解析においては、評価対象物を、グリッド状に複数のパッチに区分し、ここのパッチをモデル化して解析を行っている。
特開2011−173322号公報 特開2009−99132号公報
しかしながら、上記したような部材1に形成した凹部2およびプラグ3は、テーパ状の接合面を有しており、3次元的な複雑な形状を有している。したがって、FEM解析法によって強度評価に行うには、まず、図6に示すように、部材1とプラグ3のそれぞれを、表面だけでなく厚さ方向にもグリッド状に複数のパッチAに区分していた(図6は部材1のパッチ区分例を示している。)。そして、それぞれのパッチAについて立体モデル(ソリッド要素)を作成し、ここの立体モデルについて解析を行っていた。
したがって、凹部2およびプラグ3は、平面二方向に加えて厚さ方向にも複数のパッチAに区分されるため、パッチAの数が膨大なものとなる。すると、コンピュータ装置における演算量が増大し、演算に要する工数も増大してしまい、結果的に高コスト化につながる。
これに対し、一つずつのパッチAを大きくしてパッチAの数を減らせばこの問題は解決するが、それでは強度評価の精度が低下することになる。
また、2つの被着材を接着材で接着した接着継手構造を有限要素法により解析する手法も提案されている(例えば特許文献2参照。)。しかし、この手法は、一定の板厚を有した被着材どうしを接着したものを対象としており、テーパ状の接合面を有する場合については何ら開示がなされていない。したがって、テーパ状の接合面を有する場合にこの手法を適用するのは困難である。
本発明は、このような技術的課題に基づいてなされたもので、テーパ面どうしの接合部位を有する強度解析対象について、強度評価の精度を維持しつつ、簡便かつ低コストで強度評価を行うことのできる強度解析方法を提供することを目的とする。
かかる目的のもとになされた本発明の強度解析方法は、第一の板状部と第一の板状部に
連続してその厚さが漸次小さくなる第一のテーパ部とを有した第一の部材と、第二の板状
部と第二の板状部に連続してその厚さが漸次小さくなる第二のテーパ部とを有した第二の
部材とが、第一のテーパ部と第二のテーパ部とにおいて接着材により接着されてなる強度
解析対象の強度解析方法であって、強度解析対象をコンピュータ装置上でモデル化して解
析モデルを生成する工程と、生成された解析モデルをコンピュータ装置により強度解析す
る工程と、を備える。そして、解析モデルを生成する工程では、第一の板状部に相当する
領域を第一のシェル要素として設定するとともに、第二の板状部に相当する領域を第二の
シェル要素として設定する。さらに、第一のテーパ部と第二のテーパ部とが接着材により
接着された領域を、第一のテーパ部における第一の部材の厚さと第二のテーパ部における
第二の部材の厚さに基づいて複数段階に区分し、それぞれの区分においては、第一の部材
、第二の部材をそれぞれ第三、第四のシェル要素として設定するとともに、第一の部材と
第二の部材を接着する接着材をソリッド要素として設定しており、第三、第四のシェル要素の各々においてソリッド要素に対向する側とは反対側の表面を、第一、第二のシェル要素の表面にそれぞれ連続するように設定している
このように、第一のテーパ部と第二のテーパ部とが接着材により接着された領域を、第
一のテーパ部における第一の部材の厚さと第二のテーパ部における第二の部材の厚さに基
づいて複数段階に区分することで、テーパ形状に応じた精度の高い解析を行うことができ
る。そして、それぞれの区分においては、第一の部材、第二の部材をそれぞれ第三、第四
のシェル要素として設定するとともに、第一の部材と第二の部材を接着する接着材をソリ
ッド要素として設定して、強度解析を行う。これにより、平面モデルであるシェル要素を
用いることで、解析モデル全体を、立体モデルであるソリッド要素として解析を行う場合
に比較すると、コンピュータ装置における演算の負荷を大幅に軽減することができる。
また、板厚が一定な第一の板状部および第二の板状部についてはこれらを第一のシェル
要素、第二のシェル要素とすることで、これによっても演算の負荷を大幅に軽減すること
ができる。
ここで、第一のテーパ部と第二のテーパ部とが接着材により接着された領域は、どのように区分しても良いが、その厚さに応じて区分するという観点からして、第一のテーパ部、第二のテーパ部において第一の部材、第二の部材のそれぞれにおいて第一の部材、第二の部材を構成する繊維強化シートの積層数が異なる毎に区分するのが好ましい。
また、第一のテーパ部と第二のテーパ部とが接着材により接着された領域の区分のそれ
ぞれにおいて、接着材に相当するソリッド要素に対し、第一の部材に相当する第三のシェ
ル要素、および第二の部材に相当する第四のシェル要素を、第一のテーパ部および第二の
テーパ部のテーパ形状に基づいてオフセットして配置することもできる。
本発明の強度解析方法において、第一の部材には、当該第一の部材の表面から底面に向けて漸次縮径する第一のテーパ部を有する凹部が形成され、第二の部材は、第一のテーパ部に倣う第二のテーパ部を有して凹部に挿入されるプラグであることが好ましい。
本発明の強度解析方法において、第一の部材は、航空機を構成する部材であり、プラグを用いることで補修されることが好ましい。
本発明は、第一の板状部を有した第一の部材と、第二の板状部と第二の板状部に連続してその厚さが漸次小さくなる第二のテーパ部とを有した第二の部材とが、第一の板状部と第二のテーパ部とにおいて接着材により接着されてなる強度解析対象の強度解析方法であって、強度解析対象をコンピュータ装置上でモデル化して解析モデルを生成する工程と、生成された解析モデルをコンピュータ装置により強度解析する工程と、を備え、解析モデルを生成する工程では、第一の板状部において第二のテーパ部に接着される部分以外の領域を第一のシェル要素として設定するとともに、第二の板状部に相当する領域を第二のシェル要素として設定し、さらに、第一の板状部において第二のテーパ部に接着される部分と第二のテーパ部に相当する領域を、第二のテーパ部における第二の部材の厚さに基づいて複数段階に区分し、それぞれの区分においては、第一の部材、第二の部材をそれぞれ第三、第四のシェル要素として設定するとともに、第一の部材と第二の部材を接着する接着材をソリッド要素として設定することを特徴とする強度解析方法とすることもできる。
本発明によれば、少なくとも一方がテーパ部を有した第一の部材と第二の部材とが接着材により接着された領域を、テーパ部の厚さに基づいて複数段階に区分し、適切な要素でモデル化することで、テーパ形状に応じた精度の高い解析を行うとともに、コンピュータ装置における演算の負荷を大幅に軽減することができる。したがって、テーパ面どうしの接合部位を有する強度解析対象について、強度評価の精度を維持しつつ、簡便かつ低コストで強度評価を行うことが可能となる。
本実施の形態における部材に形成した凹部にプラグを挿入することで補修した部位を示す斜視図である。 第一の実施形態における解析対象部位と、解析モデルの関係を示す図である。 解析モデルを示す斜視図である。 第二の実施形態における解析対象部位と、解析モデルの関係を示す図である。 第一の実施形態、第二の実施形態の応用例を示す図である。 従来の解析モデルを示す図である。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
[第一の実施形態]
図1に示すように、炭素繊維等の強化繊維を含む繊維強化樹脂からなる部材(第一の部材、第一の板状部)10に傷等の損傷、気泡の混入等の補修対象部位を補修するには、部材10の表面10aから、補修対象部位を削り取り、凹部11を形成する。この凹部11は、部材10の表面10aから凹部11の内周面11aは、部材10の表面10aに平行な底面11bと、部材10の表面10aから底面11bに向けてその内径が漸次縮小する(第一のテーパ部)テーパ面11cを有している。
この凹部11にプラグ(第二の部材)20が挿入される。このプラグ20は、一面側が部材10の表面10aに連続するよう形成されたフェイス面20aとされ、他面側が凹部11の内周面11aの形状に合致する接着面20bとされている。接着面20bは、凹部11の底面11bに対向する平面部(第二の板状部)20cと、テーパ面11cに対向するテーパ面(第二のテーパ部)20dとを有している。
このようなプラグ20は、予め、部材10に用いられているのと同種の強化繊維シートを複数層に積層し、積層した強化繊維シートに樹脂を含浸させたウェットタイプのものを用いても良いし、部材10に用いられているのと同種の強化繊維シートを複数層に積層し、積層した強化繊維シートを加熱により密着させることで予め形成されたドライタイプのものを用いても良い。
このようなプラグ20は凹部11にセットされる。このとき、凹部11の内周面とプラグ20の外周面との間にフィルム状の接着材200が配置され、この接着材200により、凹部11の内周面11aとプラグ20の接着面20bとが接着される。ここで、接着材200には、フィルム状ではなく、通常のゲル状のものを用いることもできる。
このようにしてプラグ20を用いて補修される部位について、強度解析を行うには、以下のようにする。
(解析モデルの生成)
まず、強度解析対象となる、部材10に形成された凹部11がプラグ20によって埋められた部位と、その周囲の部材10とについて、解析モデルM1を生成する。
これにはコンピュータ装置に対し、強度解析用のソフトウェアを用い、作業者が所定の入力設定作業を行うことで、コンピュータ装置の処理部内で解析モデルM1が生成され、これがモニタ等の表示部に出力される。
以下は、作業者の入力に基づく解析モデルM1の生成工程である。
まず、図2、図3に示すように、凹部11の周囲において、部材10の厚さが一定である部分A1については、一定厚さを有した板状のシェル要素(第一のシェル要素)E1とする。
また、プラグ20において、その厚さが一定である平面部20cに対応する部分A2については、この部分を、一定厚さを有した板状のシェル要素(第二のシェル要素)E2として設定する。
凹部11のテーパ面11cとプラグ20のテーパ面20dとが接着材200により接着された領域A3については、この領域A3を、プラグ20の径方向に沿って複数のパッチ(区分)A31、A32、…に分割する。
ここで、領域A3を複数のパッチA31、A32、…に分割するには、凹部11およびプラグ20の厚さ寸法を複数段階に区分すれば良い。具体的には、凹部11のテーパ面11cとプラグ20のテーパ面20dのそれぞれにおいて、凹部11、プラグ20を構成する強化繊維シートの積層数(プライ数)毎にパッチA31、A32、…を設定することができる。
そして、このようにして設定したパッチA31、A32、…のそれぞれは、その一面側が部材10を形成する材料からなる一定厚さのシェル要素(第三のシェル要素)E31とされ、他面側がプラグ20を形成する材料からなる一定厚さのシェル要素(第四のシェル要素)E32とされ、これらシェル要素E31とシェル要素E32との間が接着材200からなるソリッド要素E33からなるものとされる。
ここで、シェル要素E31、E32は、パッチA31、A32、…のそれぞれにおける部材10、プラグ20の厚さに合わせて設定される。
ソリッド要素E33も、パッチA31、A32、…のそれぞれにおける接着材200の厚さに合わせて設定される。
なおここで、シェル要素E31、E32は、その厚さ方向の中心を、ソリッド要素E33の両面に合致させて配置するよう設定した。
このようにして、部材10の凹部11にプラグ20が接着材により接着された部分について、解析モデルM1を生成することができる。
(解析モデルの解析)
しかる後には、コンピュータ装置に対し、作業者が、強度解析ソフトウェアの解析処理を実行する指令を入力する。
すると、コンピュータ装置は、強度解析ソフトウェアに基づいて実行されるFEM解析を行い、解析モデルM1の強度解析を行う。これには、例えば解析モデルM1におけるソリッド要素E33の歪みが、予め設定した破断歪みに到達したら、実際の強度解析対象に接着材200からなる接着層で破壊が生じるときの構造強度の推定値を算出する。破断歪みの値は、予め、実際の強度解析対象を用いて強度試験を実施し、その時の破断歪みの値に基づいて事前に設定することができる。
このようにすると、解析モデルM1全体をソリッドモデルでモデル化した場合に比較し、処理負荷が大幅に軽減され、ほぼ同等の解析精度を得つつも、シェル要素であるため、コンピュータ装置における演算の負荷が大幅に小さく、処理時間を軽減することができる。
また、処理時間の軽減により、部材10について、凹部11をプラグ20で補修した部位だけでなく、部材10の全体を解析することも可能となり、評価の信頼性が高まる。
[第二の実施形態]
次に、本発明に係る強度解析方法の第二の実施形態について説明する。
なお、以下に説明する第二の実施形態では、生成する解析モデルが異なるのみであり、解析対象である、プラグ20によって補修された部材10の構成や補修方法、強度解析の全体の流れ等は上記第一の実施形態に共通する。したがって、上記第一の実施形態に共通する構成についてはその説明を省略し、生成する解析モデルのみについて説明を行う。
図4に示すように、本実施形態で生成する解析モデルM2は、凹部11の周囲において、部材10の厚さが一定である部分A1については、一定厚さを有した板状のシェル要素E1とする。
また、プラグ20において、その厚さが一定である平面部20cに対応する部分A2については、この部分を、一定厚さを有した板状のシェル要素E2として設定する。
凹部11のテーパ面11cとプラグ20のテーパ面20dとが接着材200により接着された領域A3については、この領域A3を、プラグ20の径方向に沿って複数のパッチA31、A32、…に分割する。
ここで、領域A3を複数のパッチA31、A32、…に分割するには、凹部11およびプラグ20の厚さ寸法を複数段階に区分すれば良い。具体的には、凹部11のテーパ面11cとプラグ20のテーパ面20dのそれぞれにおいて、凹部11、プラグ20を構成する強化繊維シートの層数毎にパッチA31、A32、…を設定することができる。
そして、このようにして設定したパッチA31、A32、…のそれぞれは、その一面側が部材10を形成する材料からなる一定厚さのシェル要素E31’とされ、他面側がプラグ20を形成する材料からなる一定厚さのシェル要素E32’とされ、これらシェル要素E31’とシェル要素E32’との間が接着材200からなるソリッド要素E33からなるものとされる。
なおここで、シェル要素E31’、E32は’、それぞれの厚さ方向の中心を、ソリッド要素E33の両面からオフセットして配置するよう設定した。より具体的には、シェル要素E31’、E32’において接着材200からなるソリッド要素E33に対向する側とは反対側31a、32aが、シェル要素E1、E2の表面1a、2aに連続するよう設定し、凹部11およびプラグ20の実際のテーパ形状に近くなるようにした。
このようにして、部材10の凹部11にプラグ20が接着材により接着された部分について、解析モデルM2を生成することができる。
しかる後には、コンピュータ装置に対し、作業者が、強度解析ソフトウェアの解析処理を実行する指令を入力する。
すると、コンピュータ装置は、強度解析ソフトウェアに基づいて実行されるFEM解析を行い、解析モデルM2の強度解析を行い、例えば接着材200の歪みが、予め設定した破断歪みに到達したら、実際の強度解析対象に接着材200からなる接着層で破壊が生じるとして構造強度の推定値を算出する。設定する破断歪みの値は、予め、実際の強度解析対象を用いて強度試験を実施し、その時の破断歪みの値に基づいて事前に設定することができる。
このようにすると、解析モデル全体をソリッドモデルでモデル化した場合に比較し、処理負荷が大幅に軽減され、ほぼ同等の解析精度を得つつも、シェル要素であるため、コンピュータ装置における演算の負荷が大幅に小さく、処理時間を軽減することができる。
また、処理時間の軽減により、部材10について、凹部11をプラグ20で補修した部位だけでなく、部材10の全体を解析することも可能となり、評価の信頼性が高まる。
しかも、シェル要素E31、E32がオフセットし、実際の凹部11およびプラグ22の実際の形状に近くなっているので、より高精度な解析を行うことが可能となる。
ここで、上記第一、第二の実施形態では、第一の部材としての部材10と第二の部材としてのプラグ20の双方にテーパ面11c、20dを備える構成としたが、本発明の強度解析方法は、第一の部材と第二の部材の一方にのみテーパ面が備えられている場合についても適用できる。以下、その具体例について説明する。
[第一の実施形態の変形例]
すなわち、図5(a)に示すように、部材10と、プラグ20とが、プラグ20のテーパ面20dの部分において接着材200により接着されている場合、上記第一の実施形態と同様の流れで強度解析を行うことができる。
ここで、図5(b)に示すように、解析モデルM3を生成する工程では、部材10において、プラグ20に接着される部分以外の領域で、部材10の厚さが一定である部分A1については、一定厚さを有した板状のシェル要素E1とする。
また、プラグ20において、その厚さが一定である平面部20cに対応する部分A2については、この部分を、一定厚さを有した板状のシェル要素E2として設定する。
部材10とプラグ20のテーパ面20dとが接着材200により接着された領域A3については、この領域A3を、プラグ20の径方向に沿って複数のパッチ(区分)A31、A32、…に分割する。
ここで、領域A3を複数のパッチA31、A32、…に分割するには、プラグ20の厚さ寸法を複数段階に区分すれば良い。具体的には、プラグ20のテーパ面20dにおいて、プラグ20を構成する強化繊維シートの積層数(プライ数)毎にパッチA31、A32、…を設定することができる。
このようにして設定したパッチA31、A32、…のそれぞれは、その一面側が部材10を形成する材料からなる一定厚さのシェル要素(第三のシェル要素)E31とされ、他面側がプラグ20を形成する材料からなる一定厚さのシェル要素(第四のシェル要素)E32とされ、これらシェル要素E31とシェル要素E32との間が接着材200からなるソリッド要素E33からなるものとされる。
ここで、シェル要素E31、E32は、パッチA31、A32、…のそれぞれにおける部材10、プラグ20の厚さに合わせて設定される。なお、部材10の厚さは一定である。
ソリッド要素E33も、パッチA31、A32、…のそれぞれにおける接着材200の厚さに合わせて設定される。
なおここで、シェル要素E31、E32は、その厚さ方向の中心を、ソリッド要素E33の両面に合致させて配置するよう設定した。
このようにして、部材10にプラグ20が接着材により接着された部分について、解析モデルM3を生成することができる。
[第二の実施形態の変形例]
図5(a)に示すように、部材10と、プラグ20とが、プラグ20のテーパ面20dの部分において接着材200により接着されている場合には、上記第二の実施形態と同様の流れで強度解析を行うこともできる。
ここで、図5(c)に示すように、解析モデルM4を生成する工程では、部材10において、プラグ20に接着される部分以外の領域で、部材10の厚さが一定である部分A1については、一定厚さを有した板状のシェル要素(第一のシェル要素)E1とする。
また、プラグ20において、その厚さが一定である平面部20cに対応する部分A2については、この部分を、一定厚さを有した板状のシェル要素E2として設定する。
部材10とプラグ20のテーパ面20dとが接着材200により接着された領域A3については、この領域A3を、プラグ20の径方向に沿って複数のパッチ(区分)A31、A32、…に分割する。
ここで、領域A3を複数のパッチA31、A32、…に分割するには、プラグ20の厚さ寸法を複数段階に区分すれば良い。具体的には、プラグ20のテーパ面20dにおいて、プラグ20を構成する強化繊維シートの積層数(プライ数)毎にパッチA31、A32、…を設定することができる。
そして、このようにして設定したパッチA31、A32、…のそれぞれは、その一面側が部材10を形成する材料からなる一定厚さのシェル要素E31’とされ、他面側がプラグ20を形成する材料からなる一定厚さのシェル要素E32’とされ、これらシェル要素E31’とシェル要素E32’との間が接着材200からなるソリッド要素E33からなるものとされる。なお、部材10の厚さは一定である。
このようにして、部材10にプラグ20が接着材により接着された部分について、解析モデルM4を生成することができる。
なお、上記各実施形態では、凹部11およびプラグ20が底面11b、平面部20cを有する構成としたが、凹部11の内周面11a、プラグ20の接着面20bの全体がテーパ状であっても良い。
また、領域A3を複数のパッチA31、A32、…に区分するに際して、その区分数はいかなるものとしても良い。
さらに、凹部11およびプラグ20に限らず、テーパ面を有した部材どうしの接合部分であれば、上記手法を同様に適用することが可能である。
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することが可能である。
10 部材(第一の部材、第一の板状部)
10a 表面
11 凹部
11a 内周面
11b 底面
11c テーパ面(第一のテーパ部)
20 プラグ(第二の部材)
20a フェイス面
20b 接着面
20c 平面部(第二の板状部)
20d テーパ面(第二のテーパ部)
200 接着材
A1 部分
A2 部分
A3 領域
A31、A32、… パッチ(区分)
E1 シェル要素(第一のシェル要素)
E2 シェル要素(第二のシェル要素)
E31 シェル要素(第三のシェル要素)
E32 シェル要素(第四のシェル要素)
E33 ソリッド要素
M1、M2、M3、M4 解析モデル

Claims (5)

  1. 第一の板状部と前記第一の板状部に連続してその厚さが漸次小さくなる第一のテーパ部とを有した第一の部材と、第二の板状部と前記第二の板状部に連続してその厚さが漸次小さくなる第二のテーパ部とを有した第二の部材とが、前記第一のテーパ部と前記第二のテーパ部とにおいて接着材により接着されてなる強度解析対象の強度解析方法であって、
    前記強度解析対象をコンピュータ装置上でモデル化して解析モデルを生成する工程と、
    生成された前記解析モデルを前記コンピュータ装置により強度解析する工程と、を備え、
    前記解析モデルを生成する工程では、前記第一の板状部に相当する領域を第一のシェル要素として設定するとともに、前記第二の板状部に相当する領域を第二のシェル要素として設定し、さらに、前記第一のテーパ部と前記第二のテーパ部とが接着材により接着された領域を、前記第一のテーパ部における前記第一の部材の厚さと前記第二のテーパ部における前記第二の部材の厚さに基づいて複数段階に区分し、それぞれの区分においては、前記第一の部材、前記第二の部材をそれぞれ第三、第四のシェル要素として設定するとともに、前記第一の部材と前記第二の部材を接着する前記接着材をソリッド要素として設定しており、
    前記第三、第四のシェル要素の各々において前記ソリッド要素に対向する側とは反対側の表面を、前記第一、第二のシェル要素の表面にそれぞれ連続するように設定していることを特徴とする強度解析方法。
  2. 前記第一のテーパ部と前記第二のテーパ部とが接着材により接着された領域は、前記第一のテーパ部、前記第二のテーパ部において前記第一の部材、前記第二の部材のそれぞれを構成する繊維強化シートの積層数が異なる毎に複数段階に区分することを特徴とする請求項1に記載の強度解析方法。
  3. 前記第一のテーパ部と前記第二のテーパ部とが接着材により接着された領域の前記区分のそれぞれにおいて、前記接着材に相当するソリッド要素に対し、前記第一の部材に相当する前記第三のシェル要素、および前記第二の部材に相当する前記第四のシェル要素が、前記第一のテーパ部および前記第二のテーパ部のテーパ形状に基づいてオフセットして配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の強度解析方法。
  4. 前記第一の部材には、
    当該第一の部材の表面から底面に向けて漸次縮径する第一のテーパ部を有する凹部が形成され、
    前記第二の部材は、
    前記第一のテーパ部に倣う第二のテーパ部を有して前記凹部に挿入されるプラグであることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の強度解析方法。
  5. 前記第一の部材は、
    航空機を構成する部材であり、
    前記プラグを用いることで補修されることを特徴とする請求項4に記載の強度解析方法。
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