JP5888686B2 - 近接・接触センサ - Google Patents

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Description

本発明は、対象物の近接、接触を検知する近接・接触センサに関する。
近年、携帯端末やゲーム機等の様々な分野でタッチパネルが利用されている。従来のタッチパネルの多くは対象物との接触及びその位置を検出するものであり、図32に示すような、抵抗方式(5線)や静電容量方式(表面容量方式、投影容量方式)等が主に使用されている。抵抗方式の場合は層間に空間が設けてあり、対象物が押し込んだ部分に応じて変化する層間の電位差を測定することで、対象物の接触位置を特定するものである。
表面容量方式は、ITOフィルムに設けられた4つの電極間に交流電圧を印加し、対象物を介して流れる電流値を各電極で測定し、各電極間で測定された電流値の関係から対象物の接触位置を特定するものである。投影容量方式は、一の層において帯状の複数の電極が平行に配設され、他の層において一の層における電極と垂直方向に同様の帯状の複数の電極が平行に配設され、各層の電極が格子状に並べられる。対象物が近接して接触すると、格子を形成する各層の電極の格子間の静電容量が変化するため、その変化を測定することで、対象物の近接、接触位置を特定するものである。この投影容量方式は、複数の対象物の接触位置を特定することが可能であり、多くの機器で実用的に利用されている。
また、近接、接触を複合的に測定する技術として、例えば特許文献1、2に示す技術が開示されている。特許文献1に示す技術は、下面に略帯状で複数の下電極層が形成された下基板の下方に、この下電極層と所定の空隙を空けて対向する、ベース導電層が上面に形成されたベース基板を設けると共に、下電極層の間に略帯状の複数の下導電層を設けることによって、上基板下面の上電極層と下電極層によって、指の近接操作の位置検出を行うと共に、指やペンでの押圧操作や摺動操作の位置検出は、下電極層及び下導電層とベース導電層によって行うことで、近接操作に加え、指やペンでの押圧操作と摺動操作の位置検出も精度よく行うことができるものである。
特許文献2に示す技術は、入力操作位置を検出するタッチパネルと、押圧操作力を検出する感圧センサと、検出回路とを有する。タッチパネルは、X方向検出電極とY方向検出電極との交差領域に形成される複数のコンデンサを有する。感圧センサは、個々のコンデンサよりも大きな静電容量のコンデンサを形成する電極を有する。センサ装置はさらに、感圧センサの電極に近接して配置される検出電極を接地電位に接続することで、感圧センサの静電容量をより小さな容量値に変換する接地回路を有する。これにより、単一の検出回路によって容量の異なる2つのセンサの信号処理が可能とするものである。
特開2012−003522号公報 特開2011−134000号公報
しかしながら、特許文献1に示す技術は、抵抗方式と投影容量方式を組み合わせることで多様な操作が可能になるものの、対象物の押圧力を測定することが困難であるという課題を有する。また、積層数が多くなってしまうため、透明度が低下してしまうという課題を有する。また、特許文献2に示す技術は、接触の測定において圧力の検出は可能であるものの、正確な位置を検出することが難しいという課題を有する。
本発明は、近接及び接触における位置、圧力等の正確な測定が可能であり、タッチパネルとして用いた場合には、従来に比べて操作性の向上及び誤動作の軽減が可能な近接・接触センサを提供する。
本発明に係る近接・接触センサは、一の方向に通電する複数の上電極を有するシート状の上電極層、及び、前記上電極と絶縁され、前記上電極の通電方向と異なる他の方向に通電し、前記上電極と交差して配設される複数の下電極を有するシート状の下電極層を含む第1検出手段と、前記第1検出手段の下方に配設され、対象物の接触又は圧力に応じて変形する中間層と、前記中間層の下方に配設され、前記対象物の接触又は押圧力に応じた電気的な変化を検出する第2検出手段と、前記第1検出手段に前記対象物が接近した場合に、前記上電極及び前記下電極間の電気的な変化に基づいて、前記対象物の接近を判定すると共に、前記対象物が前記第1検出手段に接触又は押圧力を加えた場合に、前記第2検出手段で検出された前記電気的な変化に基づいて、前記対象物の接触又は押圧力を加えた位置及びその圧力の値を特定する演算手段と、前記第1検出手段又は前記第2検出手段のいずれか一方がグラウンドに接続するように所定の間隔で回路の切り替えを行う切替手段とを備えるものである。
このように、本発明に係る近接・接触センサにおいては、対象物が接近している場合には、第1検出手段により対象物の接近の有無及びその位置を特定することができ、対象物が接触又は押圧した場合には、第2検出手段により対象物の接触位置及びその押圧力を特定することができるため、電気的な変化(例えば、静電容量の変化等)を測定することで、一つのセンサで接近から接触、押圧までの一連の複数の動作を各動作ごとに正確に検知することができるという効果を奏する。
また、第1検出手段により接近の有無及びその位置を特定することができるため、例えば、3次元画像のように立体感や奥行き感がある画像に対しても対象物によるポインティングが可能となり、操作の幅を各段に広げることができるという効果を奏する。
本発明に係る近接・接触センサは、少なくとも前記第1検出手段がグラウンドに接続されている場合に、前記第2検出手段に交流電圧を印加する電圧印加手段を備え、前記第2検出手段が、端部にそれぞれ検出電極を有し、全面に亘って略一様な抵抗であるシート状の導電層からなるものである。
このように、本発明に係る近接・接触センサにおいては、第1検出手段がグラウンドに接続されている場合に、第2検出手段に交流電圧を印加し、第2検出手段が、端部にそれぞれ検出電極を有し、全面に亘って略一様な抵抗であるシート状の導電層からなるため、接触又は押圧の位置に応じた抵抗値に依存する検出電極における電気的な変化を測定することで、接触又は押圧の位置を正確に検出することができるという効果を奏する。
また、押圧力の中心位置をアナログ的に検出することができるため、配線を少なくして構成を簡略化することができるという効果を奏する。
本発明に係る近接・接触センサは、前記演算手段が、前記各検出電極にて検出された前記電気的な変化の合計値に基づいて、前記対象物による押圧力の値を特定するものである。
このように、本発明に係る近接・接触センサにおいては、演算手段が、各検出電極にて検出された電気的な変化の合計値に基づいて、対象物による押圧力の値を特定するため、押圧力を正確に求めることができるという効果を奏する。
本発明に係る近接・接触センサは、当該近接・接触センサが3次元像を映すディスプレイに搭載されており、前記第1検出手段において検出される電気的な変化、及び/又は、前記第2検出手段において検出される電気的な変化について、前記対象物との関係で較正データを作成する較正手段を備え、前記演算手段が、前記較正手段にて作成された前記較正データに基づいて演算処理を行うものである。
このように、本発明に係る近接・接触センサにおいては、当該近接・接触センサが3次元像を映すディスプレイに搭載されており、第1検出手段において検出される電気的な変化、及び、第2検出手段において検出される電気的な変化について、対象物との関係で較正するため、利用者ごとに見え方が異なるような3次元映像についても、較正データを用いて正確に操作することが可能となり、操作の幅や機能の拡張を大幅に広げることができるという効果を奏する。
本発明に係る近接・接触センサは、一の方向に通電する複数の第1上電極を有するシート状の第1上電極層、及び、前記第1上電極と絶縁され、前記第1上電極の通電方向と異なる他の方向に通電し、前記第1上電極と交差して配設される複数の第1下電極を有するシート状の第1下電極層を含む第1検出手段と、前記第1検出手段の下方に配設され、一の方向に通電する複数の第2上電極を有するシート状の第2上電極層、及び、前記第2上電極の通電方向と異なる他の方向に通電し、前記第2上電極と交差して配設される複数の第2下電極を有するシート状の第2下電極層が、対象物の接触又は圧力に応じて変形する中間層を挟んで配設される第2検出手段と、前記第1検出手段に前記対象物が接近した場合に、前記第1上電極及び前記第1下電極間の電気的な変化に基づいて、前記対象物の接近を判定すると共に、前記対象物が前記第1検出手段に接触又は押圧力を加えた場合に、前記第2上電極及び前記第2下電極間の電気的な変化に基づいて、前記対象物の接触又は押圧力を加えた位置及びその圧力の値を特定する演算手段と、前記第1検出手段又は前記第2検出手段のいずれか一方がグラウンドに接続するように所定の間隔で回路の切り替えを行う切替手段とを備え、前記第2検出手段における前記複数の第2上電極、及び、前記複数の第2下電極の交差により形成される網目が、前記第1検出手段における前記複数の第1上電極、及び、前記複数の第1下電極の交差により形成される網目より細かくなっているものである。
このように、本発明に係る近接・接触センサにおいては、第1検出手段と、当該第1検出手段の下方に、中間層を挟んで交差する第2上電極及び第2下電極を有する第2検出手段とを備え、第1検出手段の網目に比べて第2検出手段の網目が細かく形成されているため、近接における検出感度を高めつつ、接触及び押圧における分解能を向上させることができ、近接及び接触をバランスよく高精度に検出することができるという効果を奏する。また、複数の対象物について、近接、接触及び押圧の異なる位置を同時に検出することができるという効果を奏する。
本発明に係る近接・接触センサは、一の方向に通電する複数の第1上電極を有するシート状の第1上電極層、及び、前記第1上電極と絶縁され、前記第1上電極の通電方向と異なる他の方向に通電し、前記第1上電極と交差して配設される複数の第1下電極を有するシート状の第1下電極層を含む第1検出手段と、前記第1検出手段の下方に配設され、対象物の接触又は圧力に応じて変形する中間層と、前記中間層の下方に配設され、一の方向に通電する複数の第2上電極を有するシート状の第2上電極層、及び、前記第2上電極と絶縁され、前記第2上電極の通電方向と異なる他の方向に通電し、前記第2上電極と交差して配設される複数の第2下電極を有するシート状の第2下電極層を含む第2検出手段と、前記第1検出手段に前記対象物が接近した場合に、前記第1上電極及び前記第1下電極間の電気的な変化に基づいて、前記対象物の接近を判定すると共に、前記対象物が前記第1検出手段に接触又は押圧力を加えた場合に、前記第2上電極及び前記第2下電極間の電気的な変化に基づいて、前記対象物の接触又は押圧力を加えた位置及びその圧力の値を特定する演算手段と、前記第1検出手段又は前記第2検出手段のいずれか一方がグラウンドに接続するように所定の間隔で回路の切り替えを行う切替手段とを備え、前記第2検出手段における前記複数の第2上電極、及び、前記複数の第2下電極の交差により形成される網目が、前記第1検出手段における前記複数の第1上電極、及び、前記複数の第1下電極の交差により形成される網目より細かくなっているものである。
このように、本発明に係る近接・接触センサにおいては、第1検出手段と第2検出手段とが、中間層を挟んで同様の構造となっており、第1検出手段の網目に比べて第2検出手段の網目が細かく形成されているため、近接における検出感度を高めつつ、接触及び押圧における分解能を向上させることができ、近接及び接触をバランスよく高精度に検出することができるという効果を奏する。また、複数の対象物について、近接、接触及び押圧の異なる位置を同時に検出することができるという効果を奏する。
本発明に係る近接・接触センサは、前記演算手段が、前記第1検出手段にて前記対象物の接近が検出されていない場合に、前記第2検出手段における検出の処理を行わないものである。
このように、本発明に係る近接・接触センサにおいては、第1検出手段にて対象物の接近が検出されていない場合に、第2検出手段における検出の処理を行わないため、必要ない処理については行われず、演算処理を軽減して操作性の向上を図ることができるという効果を奏する。
本発明に係る近接・接触センサは、前記演算手段が、前記第1検出手段にて前記対象物の接近が検出された場合に、当該対象物の接近位置に対応する位置における前記第2検出手段の検出の処理を行うものである。
このように、本発明に係る近接・接触センサにおいては、第1検出手段にて前記対象物の接近が検出された場合に、当該対象物の接近位置に対応する位置における前記第2検出手段の検出の処理を行うため、対象物が接触・押圧している位置及びその周辺部分についてのみ検出処理が行われるため、演算処理を軽減して操作性の向上を図ることができるという効果を奏する。
本発明に係る近接・接触センサは、シート状の第1電極と、前記第1電極の下方に配設され、対象物の接触又は圧力に応じて変形する中間層と、前記中間層の下方に配設されるシート状の第2電極と、前記第1電極及び前記第2電極に対して同電位・同位相の交流電圧を印加する1又は複数の電圧印加手段と、前記第1電極に前記対象物が接近した場合に、当該第1電極の電気的な変化に基づいて、前記対象物の接近を判定すると共に、前記対象物が前記第1電極に接触又は押圧力を加えた場合に、前記第1電極及び前記第2電極間の電気的な変化に基づいて、前記対象物の接触又は押圧力を加えた位置及びその圧力の値を特定する演算手段と、前記第2電極に対して、前記電圧印加手段又はグラウンドのいずれか一方に接続を切り替える切替手段とを備え、前記対象物の接近を検出する場合に、前記切替手段が前記第2電極と前記電圧印加手段が接続するように切り替えを行い、前記対象物の接触又は押圧力を検出する場合に、前記切替手段が前記第2電極と前記グラウンドが接続するように切り替えを行うものである。
このように、本発明に係る近接・接触センサにおいては、シート状の第1電極と、前記第1電極の下方に配設され、対象物の接触又は圧力に応じて変形する中間層と、前記中間層の下方に配設されるシート状の第2電極と、前記第1電極及び前記第2電極に対して同電位・同位相の交流電圧を印加する1又は複数の電圧印加手段と、前記第1電極に前記対象物が接近した場合に、当該第1電極の電気的な変化に基づいて、前記対象物の接近を判定すると共に、前記対象物が前記第1電極に接触又は押圧力を加えた場合に、前記第1電極及び前記第2電極間の電気的な変化に基づいて、前記対象物の接触又は押圧力を加えた位置及びその圧力の値を特定する演算手段と、前記第2電極に対して、前記電圧印加手段又はグラウンドのいずれか一方に接続を切り替える切替手段とを備え、前記対象物の接近を検出する場合に、前記切替手段が前記第2電極と前記電圧印加手段が接続するように切り替えを行い、前記対象物の接触又は押圧力を検出する場合に、前記切替手段が前記第2電極と前記グラウンドが接続するように切り替えを行うため、対象物の接近を検出する場合は、第1電極と第2電極とを同電位・同位相にして外部(主に下方)からのノイズを除去することができ、対象物の接触又は押圧力を検出する場合は、第2電極をグラウンドに接続して外部(主に下方)からのノイズを除去することができ、別途シールド層を設ける必要がなく、正確な動作を実現することができるという効果を奏する。
第1の実施形態に係る近接・接触センサのセンサ部の分解斜視図及び断面図である。 第1の実施形態に係る近接・接触センサの機能ブロック図である。 第1の実施形態に係る近接・接触センサによる測定手法を示す図である。 3次元タッチパネルの操作例を示す図である。 第1の実施形態に係る近接・接触センサにおいて較正処理部を備える場合の近接・接触センサ100の機能ブロック図である。 第2の実施形態に係る近接・接触センサのセンサ部の分解斜視図である。 第2の実施形態に係る近接・接触センサによる測定手法を示す図である。 第3の実施形態に係る近接・接触センサのセンサ部の分解斜視図である。 第3の実施形態に係る近接・接触センサによる測定手法を示す図である。 第4の実施形態に係る近接・接触センサの上面図である。 第5の実施形態に係る近接・接触センサの分解斜視図である。 第5の実施形態に係る近接・接触センサの測定手法を示す図である。 第5の実施形態に係る近接・接触センサのイメージ図である。 第1の実験で作成した近接・接触センサの構造を示す図である。 第1の実験において対象物を近接・接触させた場合の結果を示す図である。 第1の実験における測定方法を示す図である。 第1の実験において対象物を押圧及びスライド移動させた場合の測定結果を示す図である。 第2の実験で作成した近接・接触センサの構造を示す図である。 第2の実験における測定方法及びシステム構成を示す図である。 第2の実験において対象物を近接させた場合の結果を示す図である。 第2の実験において対象物を接触、押圧させた場合の結果を示す図である。 第2の実験で作成したセンサをアレイ化した3D触覚センサの外観図である。 図22における3D触覚センサのシステム構成図である。 第2の実験において対象物を接地したアルミニウムとした場合の測定結果を示す図である。 第2の実験において対象物をアクリルとした場合の測定結果を示す図である。 第3の実験で作成した近接・接触センサの構造を示す図である。 第3の実験における近接の測定結果を示す図である。 第3の実験における接触、押圧の測定結果を示す図である。 第3の実験における選択スキャン測定の実験方法を示す図である。 第3の実験における選択スキャン測定の実験結果を示す図である。 第4の実験の測定結果を示す図である。 従来の一般的な技術を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を説明する。本発明は多くの異なる形態で実施可能である。また、本実施形態の全体を通して同じ要素には同じ符号を付けている。
(本発明の第1の実施形態)
本実施形態に係る近接・接触センサについて、図1ないし図5を用いて説明する。本実施形態に係る近接・接触センサは、一の方向に通電する帯状又は菱形が連接した市松状の複数の上電極を有するシート状の上電極層、及び、前記上電極と絶縁され、前記上電極の通電方向と異なる他の方向に通電し、前記上電極と交差して配設される帯状又は菱形が連接した市松状の複数の下電極を有するシート状の下電極層を含む第1検出部と、前記第1検出部の下方に配設され、対象物の接触又は圧力に応じて静電容量が変化する弾性体からなる中間層と、前記中間層の下方に配設され、前記対象物の接触又は押圧力に応じた静電容量の変化を検出する第2検出部と、前記第1検出部に前記対象物が接近した場合に、前記上電極及び前記下電極間の静電容量の変化に基づいて、前記対象物の接近及びその位置を判定すると共に、前記対象物が前記第1検出部に接触又は押圧力を加えた場合に、前記第2検出部で検出された前記静電容量の変化に基づいて、前記対象物の接触又は押圧力を加えた位置及びその圧力の値を特定する演算部と、前記第1検出部又は前記第2検出部のいずれか一方がグラウンドに接続するように所定の間隔で回路の切り替えを行う切替部とを備えるものである。
図1は、本実施形態に係る近接・接触センサのセンサ部の分解斜視図及び断面図である。センサ部1は、対象物の接近の有無やその位置を検出する第1検出部10と、当該第1検出部10の下方に積層配置される弾性体からなる中間層15と、当該中間層15の下方に積層配置され、対象物の接触又は押圧による中間層15の変化に応じた接触/押圧の位置及び押圧力を検出する第2検出部20とを備える。
第1検出部10は、一の方向に菱形状に連接する複数の上電極11が、それぞれ非接続状態(絶縁状態)で平行に複数配設されて市松模様が形成されたシート状の上電極層12と、一の方向と垂直な他の方向に菱形状に連接する複数の下電極13が、それぞれ非接続状態(絶縁状態)で平行に複数配設されて市松模様が形成されたシート状の下電極層14とを有しており、上電極層12の市松模様を形成する上電極11の方形と、下電極層14の市松模様を形成する下電極13の方形とが、平面視で相互に重ならないように交差して配置されて積層されている。ただし、上電極11と下電極13とが交差するように配設されるため、菱形状に連接する接続部分については、平面視で一部重なる構成となる。
中間層15は、対象物の接触又は押圧に応じて変形することで、第1検出部10と第2検出部20との間の静電容量を変化させる弾性体からなり、例えば空気であってもよい。第2検出部20は、一様な抵抗を有する導電性シート21の4隅に電極22が配設されている。
図2は、本実施形態に係る近接・接触センサの機能ブロック図である。近接・接触センサ100は、対象物の近接、接触及び押圧に応じた電気的な変化を測定する図1に示す構成のセンサ部1と、センサ部1に電気を供給(例えば、交流電圧を印加)する電源部30と、センサ部1における第1検出部10及び第2検出部20のいずれかをグラウンドに接続するように所定の間隔(例えば、0.1ms、1ms、10ms等)で回路の切り替えを行う切替部40と、センサ部1で測定された結果に基づいて、対象物の近接、接触及び押圧に関して演算を行う演算部50と、演算した結果を出力する出力部60とを備える。
ここで、演算部50の機能について詳細に説明する。図3は、本実施形態に係る近接・接触センサによる測定手法を示す図である。図3(A)、(B)は、対象物の近接を測定する第1検出部10における静電容量の測定のイメージ図であり、図3(C)、(D)は、対象物の接触、押圧を測定する第2検出部20における静電容量の測定のイメージ図である。なお、ここでは簡略化のため、上電極11と下電極13とを同一平面内に接触させて示しているが、厳密には図1に示したようにそれぞれの電極は絶縁されて異なる層となっている。
上述したように、切替部40は、第1検出部10及び第2検出部20のいずれかをグラウンドに接続するように所定の間隔で断続的に回路の切り替えを行っており、グラウンドの接続が第2検出部20に配設される電極22(以下、電極Eという)に切り替えられている場合に、第1検出部10により近接測定が行われる。図3(A)、(B)において、電極Eがグラウンドに接続されている場合、上電極11(以下、電極Eという)と下電極13(以下、電極Eという)との間の静電容量Cは、対象物(図3では、対象物が指で示されている)が接近すると変化する(C’)。その変化を測定することで、対象物の有無又は対象物の誘電率が既知の場合には対象物までの距離を推定することができる。また、静電容量Cが変化したEとEの組み合わせから、対象物が接近した位置を特定することができる。
また、図3(C)、(D)において、切替部40により、グラウンドの接続が第1検出部10における上電極11(電極E)及び下電極13(電極E)に切り替えられている場合に、第2検出部20により対象物の接触又は押圧が測定される。電極E(図3(C)、(D)で示す両端の電極E3a及びE3b)には、電源部30により交流電圧が印加されており、電極E及びEと導電性シート21との間の抵抗が一様であれば、電極E3a及びE3bに流れる電流は一定である。センサ部1の表面が接触又は押下された場合、第1検出部10及び第2検出部20間の静電容量Cは変化する(C’)。それにより、電極E3a及びE3bにて測定される静電容量は変化する。なお、このとき、第2検出部20において接触が検出されると、対象物の材質(人又は物)を判別することが可能となる。
ここで、電極E3a及びE3bから対象物が接触又は押下した位置までの抵抗値をRとRとすると、静電容量の変化はCの変化及びR、Rの値に依存する。電極E3a及びE3bにより測定される静電容量の変化をCa、Cbとすると、下記の式で表すことができる。
Figure 0005888686
このことから、電極E3a及びE3bのそれぞれの静電容量の変化により、接触又は押下された位置(圧力の中心点)を検出することができる。また、Ca、Cbの合計値から、押し込み量(押圧力)を算出することができる(Ca+Cb=C’)。
上記で説明した近接・接触センサ100は、例えば3次元タッチパネルに応用することでより効果的な利用が可能となる。図4は、3次元タッチパネルの操作例を示す図である。図4(A)は、利用者から見て画像が飛び出しているように見える場合(手前に立体感がある場合)のイメージ図であり、図4(B)は、タッチパネルの表面付近に3次元画像が見える場合のイメージ図であり、図4(C)は、利用者から見て奥行きがあるように見える場合のイメージ図である。
図4(A)のように映像が飛び出している場合は、対象物の近接の有無、距離及び位置を測定することで画面を操作することができる。図4(B)のように画面付近の映像は接触の位置を測定することで画面を操作することができる。図4(C)のように奥行きがある場合は押圧の位置及び押圧力を測定することで画面を操作することができる。これらの操作ができることで、例えば画面の中のボールを画面手前に持ち上げたり、画面奥にバウンドさせたりすることが可能となる。
図4(A)や図4(C)のように、手前方向や奥行き方向の操作(利用者から見て前後方向の操作)を行う場合には、利用者の指からタッチパネルまでの距離や押圧力を予め較正しておいたほうが、より正確な操作が可能となる。すなわち、3次元画像は利用者ごとに異なる見え方となるため、各利用者ごとに初期値を予め定めておくことで、各利用者ごとに適した操作を実現することができる。図5は、較正処理部を備える場合の近接・接触センサ100の機能ブロック図である。
利用者は、近接・接触センサ100を使う際に、予め較正処理部70による較正を実施し、そのデータを利用者ごとに保存しておく(図示しない)。演算部50は、センサ部1から信号が送られた際に、予め較正しておいたデータを用いて、その利用者ごとに指の位置、距離、押圧力等を演算する。例えば、具体的に説明すると、タッチパネルの起動直後に基準となる任意の3次元画像を表示し、利用者にその先端(手前方向の先端及び奥行き方向の先端)を仮想的に触れてもらう。較正処理部70は、利用者が先端に触れた際の指の位置、距離、誘電率等をセンサ部1から取得し、表示した基準の3次元画像との関係で較正データを作成して記憶する。演算部50は、作成された較正データに基づいて、センサ部1から取得した実際に測定された情報を補正して出力部60に演算結果を渡す。
なお、較正データの作成は、近接・接触センサ100を利用する最初の1回のみ実施すればよく、2回目以降の利用の際には利用者ごとの識別情報や誘電率の違いを用いることで、較正データを利用者ごとに使い分けるようにしてもよい。
また、本実施形態に係る近接・接触センサ100において、第1検出部10の構成を図1のような市松模様としたが、図32に示す投影容量方式のように、平行に並んだ帯状の電極が垂直方向に絶縁状態で交差して格子状を形成するようにしてもよい。さらに、第1検出部10において、単電極に交流電圧を印加し、グラウンド間の静電容量を測定するようにしてもよい(第2検出部20にも適用可能)。さらにまた、第2検出部20の電極22は、4隅である必要はなく、導電性シート21の端部であればよい。
(本発明の第2の実施形態)
本実施形態に係る近接・接触センサについて、図6及び図7を用いて説明する。図6は、本実施形態に係る近接・接触センサのセンサ部の分解斜視図である。センサ部1は、対象物の近接の有無やその位置を検出する第1検出部10と、当該第1検出部10の下方に、対象物の接触/押圧の位置及び押圧力を検出する第2検出部20とを備え、第2検出部20の第2上電極層と第2下電極層との間には、対象物の接触又は押圧により変形する弾性体からなる中間層15を備える。第1検出部10の構成は、前記第1の実施形態の場合と同じである。
第2検出部20は、一の方向に非接続状態(絶縁状態)で平行に複数配設される帯状の第2上電極61が形成されたシート状の第2上電極層62と、一の方向に垂直な他の方向に非接続状態(絶縁状態)で平行に複数配設される帯状の第2下電極63が形成されたシート状の第2下電極層64とを有しており、第2上電極61と第2下電極63とが平面視で格子状に重なるように交差して配置されて積層されている。第2上電極層62と第2下電極層64との間には、対象物の接触又は押圧により変形する弾性体からなる中間層15を備えており、第2上電極61、及び、第2下電極63の交差により形成される網目が、第1検出部10における各電極の交差により形成される市松模様の網目より細かくなっている。
すなわち、静電容量測定において検出感度を高めるためには、電極を大きくする必要がある。しかしながら、座標分解能を上げるためには、電極の配列の幅を狭くする必要がある。そこで、第1検出部10の電極を大きくすることで近接における測定感度を高めると共に、第2検出部20の電極を小さくすることにより接触、押圧における分解能を向上させている。
図7は、本実施形態に係る近接・接触センサによる測定手法を示す図である。図7(A)、(B)は、対象物の近接を測定する第1検出部10における静電容量の測定のイメージ図であり、図7(C)、(D)は、対象物の接触、押圧を測定する第2検出部20における静電容量の測定のイメージ図である。図7(A)、(B)の第1検出部10の測定手法は、前記第1の実施形態における図3の場合と同じである。
図7(C)、(D)において、切替部40により、グラウンドの接続が第1検出部10における上電極11(電極E)及び下電極13(電極E)に切り替えられている場合に、第2検出部20により対象物の接触又は押圧が測定される。電極E及びEがグラウンドに接続されてシールドされることで、近接を測定する際には静電容量Cが変化を受けることはないが、接触又は押圧がなされた場合は、第2検出部20における第2上電極61(電極E)と第2下電極63(電極E)との距離が変化することで、静電容量Cが変化する。Cの変化は、第2上電極61と第2下電極63との距離に反比例することから、静電容量を測定することにより押し込み量(押圧力)を検出することができる。また、静電容量Cが変化したEとEの組み合わせから、対象物が接触、押圧した位置を特定することができる。なお、ここでも、第2検出部20において接触が検出されると、対象物の材質(人又は物)を判別することが可能である。
なお、本実施形態に係る近接・接触センサの機能ブロック図は、前記第1の実施形態における図2や図5と同様である。
(本発明の第3の実施形態)
本実施形態に係る近接・接触センサについて、図8及び図9を用いて説明する。図8は、本実施形態に係る近接・接触センサのセンサ部の分解斜視図である。センサ部1は、対象物の近接の有無やその位置を検出する第1検出部10と、当該第1検出部10の下方に対象物の接触又は押圧により変形する弾性体からなる中間層15と、中間層15の下方に対象物の接触/押圧の位置及び押圧力を検出する第2検出部20とを備える。第1検出部10の構成は、前記第1の実施形態の場合と同じである。
第2検出部20は、第1検出部10と同様の構成となっているが、第2上電極61、及び、第2下電極63の交差により形成される網目が、第1検出部10における各電極の交差により形成される網目より細かくなっている。
すなわち、第2の実施形態の場合と同様に、第1検出部10の電極を大きくすることで近接における測定感度を高めると共に、第2検出部20の電極を小さくすることにより接触、押圧における分解能を向上させている。
図9は、本実施形態に係る近接・接触センサによる測定手法を示す図である。図9(A)、(B)は、対象物の近接を測定する第1検出部10における静電容量の測定のイメージ図であり、図9(C)、(D)は、対象物の接触、押圧を測定する第2検出部20における静電容量の測定のイメージ図である。図9(A)、(B)の第1検出部10の測定手法は、前記第1の実施形態における図3の場合と同じである。
図9(C)、(D)において、切替部40により、グラウンドの接続が第1検出部10における上電極11(電極E)及び下電極13(電極E)に切り替えられている場合に、第2検出部20により対象物の接触又は押圧が測定される。電極E及びEがグラウンドに接続されてシールドされることで、近接を測定する際には静電容量Cが変化を受けることはないが、接触又は押圧がなされた場合は、中間層15が変形することで静電容量Cが変化する。Cの変化は、押し込み量(押圧力)に反比例することから、静電容量を測定することで押圧力を検出することができる。また、静電容量Cが変化した第2上電極61と第2下電極63の組み合わせから、対象物が接触、押圧した位置を特定することができる。なお、ここでも、第2検出部20において接触が検出されると、対象物の材質(人又は物)を判別することが可能である。
なお、本実施形態に係る近接・接触センサの機能ブロック図は、前記第1の実施形態における図2や図5と同様である。
(本発明の第4の実施形態)
本実施形態に係る近接・接触センサについて、図10を用いて説明する。本実施形態においては、対象物が接近するまでは、第2検出部20による検出処理を行わず、対象物が接触、押圧した際にのみ第2検出部20による検出処理を行う。また、第1検出部10が対象物の接近を検出した場合に、その接近位置の情報に基づいて、第2検出部20の対応する位置の電極のみを用いて対象物の接触、押圧を測定する。
本実施形態においては、指でセンサを触る動作の近接から接触する一連の流れに着目し、接触測定を選択的に行うことにより応答速度の改善を行う。すなわち、第1検出部10により対象物の接近を検出するまでは、第2検出部20による押し込み量の測定を行わない。対象物の接近を検知した場合、その位置のみ押し込み量の測定を行う。
図10は、本実施形態に係る近接・接触センサの上面図である。例えば、図10に示すように、接近を測定する第1検出部10が、2×2(X−X,Y−Y)のアレイ、第2検出部20が、6×6(X−X,Y−Y)のアレイの場合、全ての測定点を測定すると40点の静電容量の測定が必要となる。ここで、接近測定を元に、接触・押圧測定を選択的に行う。対象物がセンサ表面に存在しない場合は、第1検出部10に相当するX,X−Y,Y電極間のみを用いて4点の測定を行う。また、X−Y電極間に対象物が接近した場合、第1検出部10の4点の測定に加え、第2検出部20のX,X,X−Y,Y,Y電極間の静電容量のみを用いて9点の測定を行う。これにより、測定点を減らすことができ、応答速度を格段に高めることができる。
(本発明の第5の実施形態)
本実施形態に係る近接・接触センサについて、図11ないし図13を用いて説明する。本実施形態に係る近接・接触センサは、シート状の第1電極と、前記第1電極の下方に配設され、対象物の接触又は圧力に応じて変形する中間層と、前記中間層の下方に配設されるシート状の第2電極と、前記第1電極及び前記第2電極に対して同電位・同位相の交流電圧を印加する1又は複数の電圧印加手段と、前記第1電極に前記対象物が接近した場合に、当該第1電極の電気的な変化に基づいて、前記対象物の接近を判定すると共に、前記対象物が前記第1電極に接触又は押圧力を加えた場合に、前記第1電極及び前記第2電極間の電気的な変化に基づいて、前記対象物の接触又は押圧力を加えた位置及びその圧力の値を特定する演算手段と、前記第2電極に対して、前記電圧印加手段又はグラウンドのいずれか一方に接続を切り替える切替手段とを備え、前記対象物の接近を検出する場合に、前記切替手段が前記第2電極と前記電圧印加手段が接続するように切り替えを行い、前記対象物の接触又は押圧力を検出する場合に、前記切替手段が前記第2電極と前記グラウンドが接続するように切り替えを行うものである。。
通常、タッチパネルにはモニタからのノイズを除去するために、測定する電極とモニタとの間にシールド電極が用いられている。従来から知られている投影容量方式の場合はシールド電極を接地し、表面容量方式の場合はシールド電極に測定電圧と同電位・同位相の電圧を印加することにより、モニタからのノイズの影響を遮断する。本実施形態においては、このシールド状態を変化させることで、接近から接触、押圧の測定を行う。
図11は、本実施形態に係る近接・接触センサの分解斜視図である。近接・接触センサ1は、シート状の第1電極Eとシート状の第2電極Eとが、弾性体からなる中間層15を挟んで対向して積層されている。第1電極Eには電源部30から交流電圧が印加され、グラウンド間の静電容量が測定される。第2電極Eは、シールドの役割を兼ねるために、グラウンド又は測定電圧と同電位・同位相にスイッチで接続される。
図12は、本実施形態に係る近接・接触センサの測定手法を示す図である。第2電極Eを測定電極と同電位・同位相に接続した場合、接地された対象物(例えば、人の指等)が接近するとCは変化する(図12(A)、(B)を参照)。すなわち、第1電極E及び第2電極E間は同電位・同位相であるため電流が流れず、測定される静電容量に影響を与えない。つまり、下方からのノイズに影響されることなくCのみを正確に測定することで、対象物の接近を正確に測定することができる。
次に、第2電極Eをグラウンドに接続した場合、第1電極Eと第2電極Eとの間には電位差があり電流が流れる。そのため、測定静電容量は、C及びCの影響を受ける。Cは第1電極Eと第2電極E間の距離、すなわち押し込み量により変化するので、下方からのノイズの影響を受けることなく対象物の接触位置及び押し込み量を正確に測定することが可能となる。
図13は、本実施形態に係る近接・接触センサのイメージ図である。本実施形態においては、第1電極Eに相当する表面容量方式の層と、第2電極Eに相当するシールド層で構成されている。上述したように、シールドの状態を変化させることで、下方からのノイズ等の影響を受けることなく、対象物の接近、接触及び押圧を正確に測定することができる。
本発明に係る近接・接触センサについて、以下の実験を行った。
(1)第1の実施形態に係る近接・接触センサの実験
図14は、本実験で作成した近接・接触センサの構造を示す図である。図14(A)は近接・接触センサの上面図及び側面図である。本実験では、対象物としてアクリルと指のモデルとして接地したアルミニウム(GND)を用い、図14(B)に示すようにセンサに近接・接触させた。まず、電極E3a、E3bを接地し、電極EとEの間の静電容量を測定した。図15は、その結果を示す図である。対象物が近づくにつれて値が変化していることがわかる。このことから、対象物の有無を判定することができ、また、対象物の誘電率が既知の場合には、対象物の距離を検出することができる。
次に、電極EとEを接地し、電極E3a、E3bそれぞれのGND間の静電容量を測定した。このとき、図16(A)に示すように、A、B及びCの位置に対象物を0.10mmから0.04mm押し付けた。また、図16(B)に示すように、対象物を押し付けながら左右にスライドさせた。図17に電極E3a、E3bそれぞれのGND間の静電容量の変化を示す。電極E3aにより測定した静電容量をCa、電極E3bにより測定した静電容量をCbとする。図17(A)、(B)にA、B及びCのそれぞれの位置で押し付けた結果を示し、図17(C)、(D)にスライドさせた場合の結果を示す。ここで、Ca及びCbが所定値以下の場合は0とし、Ca及びCbが0の場合のΔCa/(ΔCa+ΔCb)は変化の平均とした。図17の結果が示すように、Ca、Cbの関係から押し込み量と位置の検出を高精度に行うことが可能である。
(2)第2の実施形態に係る近接・接触センサの実験
図18は、本実験で作成した近接・接触センサの構造を示す図である。本実験では、センサ上部の平面型静電容量センサの電極(E、E)を大きく(電極幅20mm)することにより近接における検出感度を高め、センサ下部の平行平板型静電容量センサの電極(E、E)を小さく(電極幅6.5mm)することにより、接触における分解能の向上を図った。すなわち、E、Eに対して、E、Eを各3本(3×3)設置する構造とした。それぞれの電極にはITOフィルムを用い、ディスプレイからの画像を透過させる。平行平板型静電容量センサの電極間に透明なウレタンゲル(厚さ2mm、硬度0、図中のCGに相当)を配置した。センサ上部には、センサ装置と対象物とを絶縁するために、厚さ0.1mmのポリエチレンテレフタレート(図中のPに相当)を配置した。センサ底部に接地したITOフィルムを設置しシールド(図中のSに相当)として用いた。
対象物(10mm×10mm×50mm)として、アクリルと指のモデルとして接地したアルミニウム(GND)を用いた。対象物をZ軸ステージに取り付け、センサと対象の距離を制御した(Position:0mmが接地点)。対象物は、図19(A)に示すように、センサの中心に設置し、アナログスイッチ、静電容量測定IC及びマイコンを用いた制御回路にて静電容量を測定し、測定データを取りこんだ(図19(B))。
上記センサを用いて近接における測定について実験を行った。センサと対象物の位置をZ軸ステージにより0mm(接触)から40mmまで制御した。図20に近接における測定結果を示す。横軸に対象までの距離(位置)、縦軸に静電容量値を示す。図20(A)にセンサ下部の平行平板型静電容量センサの中心の電極における結果、図20(B)にセンサ上部の平面型静電容量センサの結果を示す。図20(A)より、センサと対象物が接触していない場合、静電容量は変化しない。また、センサと対象物が接触した場合、静電容量が変化することから、センサが対象物に接触したことを検出することができる。図20(B)より、センサと対象物までの距離に対し、静電容量が変化している。それにより、センサ下部の平行平板型静電容量センサにて非接触とわかった場合、静電容量の変化により対象物の接近を検出することができる。ここで、静電容量は対象物の誘電率及び距離により変化が異なることから、事前にセンサに対象物を接触させ、位置0の値を得ることにより、対象物までの距離を検出できる。
次に、上記センサを用いて接触における測定について実験を行った。センサと対象物の位置をZ軸ステージにより0mm(接触)から−0.4mmまで制御した。図21に接触における測定結果を示す。横軸に対象までの距離、縦軸に静電容量値を示す。図21(A)にセンサ下部の平行平板型静電容量センサの中心の電極における結果、図21(B)にセンサ上部の平面型静電容量センサの結果を示す。図21(A)より、距離(押し込み量)の変化に対し静電容量が変化している。また、この変化は対象物の誘電率により変化しないことから、静電容量より押し込み量を検出することができる。図21(B)より、下部の平行平板型静電容量センサにより接触を検知した場合、静電容量の変化により対象物の電気特性(誘電率)の違いによる材質識別ができる。
上記センサをアレイ化した3D触覚センサを作成して実験を行った(図22)。センサ上部の平面型静電容量センサの電極数は、X軸方向に5本、Y軸方向に3本とし(5×3)、センサ下部の平行平板型静電容量センサの電極数は、X軸方向に15本、Y軸方向に9本とした(15×9)。なお、本センサの大きさは、約4.8インチとした。
図23に測定システムを示す。センサのアレイ化に伴い、制御回路に静電容量測定速度が速い静電容量測定ICを用いた。測定されたデータ(16bit)取り込み、画像化した。上記の実験で用いた対象物をセンサ中央に設置し、Z軸ステージで対象とセンサの位置を40mmから−0.3mmに調節した。
図24に対象物が接地したアルミニウムの場合の結果、図25に対象物がアクリルの場合における結果をそれぞれ示す。図24(A)、図25(A)にセンサ下部の平行平板型静電容量センサの結果、図24(B)、図25(B)にセンサ上部の平面型静電容量センサの結果を示す。結果は、定常値からの変化量で表している。図24(A)及び図25(A)より、対象物とセンサとが接触していない場合、値は変化せず、接触した場合、それに合わせて値が変化している。これにより、接触位置と押し込み量が検出できることがわかる。
また、押し込んだ位置の周辺の値が下がっているが、これは、押し込んだ影響により押圧位置周辺が盛り上がったためだと考えられる。図24(B)及び図25(B)より対象物が近づいた場合、(図面の都合上、その変化が見難くなっているものの)値が変化している。このことから、近接において対象物の接近及び位置を検出することができる。さらに、接触した場合、センサ下部の平行平板型静電容量センサの結果をもとに対象物が接地された導体(指)かその他であるかを識別することができる。これらのことから、本発明に係る近接・接触センサにより3Dタッチパネルの実現の可能性が示された。
(3)第4の実施形態に係る近接・接触センサの実験
図26は、本実験で作成した近接・接触センサの構造を示す図である。近接における検出感度を高めるためにセンサ上部の平面型静電容量センサの電極E1、E2を大きく(電極幅21mm)、接触における座標分解能の向上を図るため、センサ下部の平行平板型静電容量センサの電極E3、E4を小さく(電極幅7mm)した。センサ上部の平面型静電容量センサの電極数は、X軸方向に5本、Y軸方向に3本とし(5×3本)、センサ下部の平行平板型静電容量センサの電極数は、X軸方向に15本、Y軸方向に9本とした(15×9本)。それぞれの電極にはディスプレイからの画像を透過可能なITOフィルムを用いた。平行平板型静電容量センサの電極間に透明なウレタンゲル(厚さ2mm、硬度0)を設置した。センサ上部に厚さ0.5mmのシリコンシート(Si)を設置した。センサ底部に接地したITOフィルムを設置し、シールド(S)として用いた。本センサの大きさは、約4.8インチとした。アナログスイッチにより測定点を切り替え、静電容量測定IC及びマイコンを用いた制御回路にて静電容量の測定を行った。なお、測定に用いていない電極は接地した。
上記作成したセンサを用いて、全ての測定点の測定(全スキャン測定)を行い、センサの基礎特性について確認を行った。対象物(10×10×50mm)としてアクリルと指のモデルとして接地したアルミニウム(GND)を用いた。対象物をZ軸ステージに取り付け、センサと対象物の距離を調整した(Position:0mmが接触点)。対象物はセンサの中央に設置した。近接における測定では、センサと対象物の位置をZ軸ステージにより0mm(接触点)から40mmまで調整した。
図27は、近接における測定結果を示す図である。横軸に対象物までの距離(位置)、縦軸に測定結果を示す。図27(A)にセンサ下部の平行平板型静電容量センサの中心電極における結果を示し、図27(B)にセンサ上部の平面型静電容量センサの中心電極における結果をそれぞれ示す。図27(A)より、センサと対象物が接触するまで押し込み量(x)は変化しない。また、センサと対象物が接触した場合、xが変化することからセンサが対象物に接触したことを検出することができる。図27(B)より、センサと対象物までの距離に対して、静電容量が変化する。それにより、センサ下部の平行平板型静電容量センサにて非接触とわかった場合、ΔCにより対象物の接近を検出することができる。本実験で試作したシステムでは、対象物が接地された導体(人)であれば、15mm程度から対象物を検出可能である。また、対象物が近づくにつれてΔCの変化が大きくなる。このことから、対象物がセンサに十分に近づいたことをΔCの変化から検出することができる。
図28は、接触、押圧における測定結果を示す図である。センサと対象物との位置をZ軸ステージにより0mm(接触点)から−0.6mmまで調整した。横軸に対象物までの距離、縦軸に測定結果を示す。図28(A)にセンサ下部の平行平板型静電容量センサの中心電極における結果、図28(B)にセンサ上部の平面型静電容量センサの中心電極における結果を示す。図28(A)より、距離(押し込み量)の変化に比例してdが変化している。このことより、静電容量により押し込み量を推定することができる。図28(B)より、静電容量の変化により対象物の電気特定(誘電率)の違いによる材質識別ができる。
次に、測定点を減らして選択的に測定を行う選択スキャン測定を行った。本実験では、ΔCが1000digits以上変化した場合、対象物が十分近づいたと判別し、その位置のCを測定する。実験は図29に示すように、図29(A)のように指をセンサから十分離れた位置から、図29(B)のように指を徐々にセンサに近づけ、最終的に図29(C)のように指をセンサに押し込んだ後、センサから徐々に離した。
図30にその測定結果を示す。図30(A)は全スキャン測定による結果、図30(B)は選択スキャン測定による結果を示す。指を近づけた場合、Cは全スキャン測定及び選択スキャン測定にて同様に変化している。全スキャン測定における押し込み量(d)測定では、押し込み量に応じてdが変化していることがわかる。図30において、(1)の範囲ではセンサが対象物を検出しておらず、指が近づき(2)の範囲ではセンサが近接で対象物を検出する。指を押し込んだ(3)の範囲では接触を検出できる。また、選択スキャン測定では、指が十分にセンサに近づき、ΔCが1000digits以上変化するまでCを測定しない(図30(B)の(4))。ΔCが1000digits以上変化した場合、Cの測定を行い、その結果より押し込み量(d)を検出する(図30(B)の(5))。
この結果から、対象物が十分に近づいた場合のみ押し込み量(d)を検出できることがわかる。今回のシステムでは、全スキャン測定の場合、測定に0.42sを要するが、選択スキャン測定では、近接のみ測定した場合は0.08sであり、1点を指で押し込んだ場合は0.1sであった。さらに、2点を指で押し込んだ場合は0.12sであった。このことから、選択スキャン測定では応答速度を格段に改善することができ、操作性が向上する。
(4)第5の実施形態に係る近接・接触センサの実験
本実験用に図11の構造を有するセンサを作成し、以下の実験を行った。
をグラウンド又は測定電位と同電位・同位相にスイッチで切り替え、下記の条件にて連続的にE電極における静電容量を測定した。
a.指をセンサに近づける
b.指でセンサを押す
c.アクリルの棒でセンサを押す
その測定結果を図31に示す。図31(A)において、aではセンサが押されていないことから、Eをグラウンドに接続した場合も測定電位と同電位・同位相に接続した場合も同様の変化が見られる。bではEをグラウンドに接続した場合の方が、測定電位と同電位・同位相に接続した場合より大きくなっている。cではグラウンドに接続した場合のみ変化している。これらの差分を図31(B)に示す。図31(B)に示すように、差分を求めることにより押圧を検出できることがわかる。また、対象物の接近はEを測定電位と同電位・同位相に接続した場合に検出することができる。
1 センサ部
10 第1検出部
11 上電極(第1上電極)
12 上電極層(第1上電極層)
13 下電極(第1下電極)
14 下電極層(第1下電極層)
15 中間層
20 第2検出部
21 導電性シート
22 電極
30 電源部
40 切替部
50 演算部
60 出力部
70 較正処理部
61 第2上電極
62 第2上電極層
63 第2下電極
64 第2下電極層
100 近接・接触センサ

Claims (11)

  1. 一の方向に通電する複数の上電極を有するシート状の上電極層、及び、前記上電極と絶縁され、前記上電極の通電方向と異なる他の方向に通電し、前記上電極と交差して配設される複数の下電極を有するシート状の下電極層を含む第1検出手段と、
    前記第1検出手段の下方に配設され、対象物の接触又は圧力に応じて変形する中間層と、
    前記中間層の下方に配設され、前記対象物の接触又は押圧力に応じた電気的な変化を検出する第2検出手段と、
    前記第1検出手段に前記対象物が接近した場合に、前記上電極及び前記下電極間の電気的な変化に基づいて、前記対象物の接近を判定すると共に、前記対象物が前記第1検出手段に接触又は押圧力を加えた場合に、前記第2検出手段で検出された前記電気的な変化に基づいて、前記対象物の接触又は押圧力を加えた位置及びその圧力の値を特定する演算手段と、
    前記第1検出手段又は前記第2検出手段のいずれか一方がグラウンドに接続するように所定の間隔で回路の切り替えを行う切替手段とを備えることを特徴とする近接・接触センサ。
  2. 請求項1に記載の近接・接触センサにおいて、
    少なくとも前記第1検出手段がグラウンドに接続されている場合に、前記第2検出手段に交流電圧を印加する電圧印加手段を備え、
    前記第2検出手段が、端部にそれぞれ検出電極を有し、全面に亘って略一様な抵抗であるシート状の導電層からなることを特徴とする近接・接触センサ。
  3. 請求項2に記載の近接・接触センサにおいて、
    前記演算手段が、前記各検出電極にて検出された前記電気的な変化の合計値に基づいて、前記対象物による押圧力の値を特定することを特徴とする近接・接触センサ。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の近接・接触センサにおいて、
    当該近接・接触センサが3次元像を映すディスプレイに搭載されており、
    前記第1検出手段において検出される電気的な変化、及び/又は、前記第2検出手段において検出される電気的な変化について、前記対象物との関係で較正データを作成する較正手段を備え、
    前記演算手段が、前記較正手段にて作成された前記較正データに基づいて演算処理を行うことを特徴とする近接・接触センサ。
  5. 一の方向に通電する複数の第1上電極を有するシート状の第1上電極層、及び、前記第1上電極と絶縁され、前記第1上電極の通電方向と異なる他の方向に通電し、前記第1上電極と交差して配設される複数の第1下電極を有するシート状の第1下電極層を含む第1検出手段と、
    前記第1検出手段の下方に配設され、一の方向に通電する複数の第2上電極を有するシート状の第2上電極層、及び、前記第2上電極の通電方向と異なる他の方向に通電し、前記第2上電極と交差して配設される複数の第2下電極を有するシート状の第2下電極層が、対象物の接触又は圧力に応じて変形する中間層を挟んで配設される第2検出手段と、
    前記第1検出手段に前記対象物が接近した場合に、前記第1上電極及び前記第1下電極間の電気的な変化に基づいて、前記対象物の接近を判定すると共に、前記対象物が前記第1検出手段に接触又は押圧力を加えた場合に、前記第2上電極及び前記第2下電極間の電気的な変化に基づいて、前記対象物の接触又は押圧力を加えた位置及びその圧力の値を特定する演算手段と、
    前記第1検出手段又は前記第2検出手段のいずれか一方がグラウンドに接続するように所定の間隔で回路の切り替えを行う切替手段とを備え、
    前記第2検出手段における前記複数の第2上電極、及び、前記複数の第2下電極の交差により形成される網目が、前記第1検出手段における前記複数の第1上電極、及び、前記複数の第1下電極の交差により形成される網目より細かくなっていることを特徴とする近接・接触センサ。
  6. 一の方向に通電する複数の第1上電極を有するシート状の第1上電極層、及び、前記第1上電極と絶縁され、前記第1上電極の通電方向と異なる他の方向に通電し、前記第1上電極と交差して配設される複数の第1下電極を有するシート状の第1下電極層を含む第1検出手段と、
    前記第1検出手段の下方に配設され、対象物の接触又は圧力に応じて変形する中間層と、
    前記中間層の下方に配設され、一の方向に通電する複数の第2上電極を有するシート状の第2上電極層、及び、前記第2上電極と絶縁され、前記第2上電極の通電方向と異なる他の方向に通電し、前記第2上電極と交差して配設される複数の第2下電極を有するシート状の第2下電極層を含む第2検出手段と、
    前記第1検出手段に前記対象物が接近した場合に、前記第1上電極及び前記第1下電極間の電気的な変化に基づいて、前記対象物の接近を判定すると共に、前記対象物が前記第1検出手段に接触又は押圧力を加えた場合に、前記第2上電極及び前記第2下電極間の電気的な変化に基づいて、前記対象物の接触又は押圧力を加えた位置及びその圧力の値を特定する演算手段と、
    前記第1検出手段又は前記第2検出手段のいずれか一方がグラウンドに接続するように所定の間隔で回路の切り替えを行う切替手段とを備え、
    前記第2検出手段における前記複数の第2上電極、及び、前記複数の第2下電極の交差により形成される網目が、前記第1検出手段における前記複数の第1上電極、及び、前記複数の第1下電極の交差により形成される網目より細かくなっていることを特徴とする近接・接触センサ。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の近接・接触センサにおいて、
    前記演算手段が、前記第1検出手段にて前記対象物の接近が検出されていない場合に、前記第2検出手段における検出の処理を行わないことを特徴とする近接・接触センサ。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載の近接・接触センサにおいて、
    前記演算手段が、前記第1検出手段にて前記対象物の接近が検出された場合に、当該対象物の接近位置に対応する位置における前記第2検出手段の検出の処理を行うことを特徴とする近接・接触センサ。
  9. シート状の第1電極と、
    前記第1電極の下方に配設され、対象物の接触又は圧力に応じて変形する中間層と、
    前記中間層の下方に配設されるシート状の第2電極と、
    前記第1電極及び前記第2電極に対して同電位・同位相の交流電圧を印加する1又は複数の電圧印加手段と、
    前記第1電極に前記対象物が接近した場合に、当該第1電極の電気的な変化に基づいて、前記対象物の接近を判定すると共に、前記対象物が前記第1電極に接触又は押圧力を加えた場合に、前記第1電極及び前記第2電極間の電気的な変化に基づいて、前記対象物の接触又は押圧力を加えた位置及びその圧力の値を特定する演算手段と、
    前記第2電極に対して、前記電圧印加手段又はグラウンドのいずれか一方に接続を切り替える切替手段とを備え、
    前記対象物の接近を検出する場合に、前記切替手段が前記第2電極と前記電圧印加手段が接続するように切り替えを行い、前記対象物の接触又は押圧力を検出する場合に、前記切替手段が前記第2電極と前記グラウンドが接続するように切り替えを行うことを特徴とする近接・接触センサ。
  10. 請求項9に記載の近接・接触センサにおいて、
    当該近接・接触センサが3次元像を映すディスプレイに搭載されており、
    前記第1電極において検出される電気的な変化、及び/又は、前記第2電極において検出される電気的な変化について、前記対象物との関係で較正データを作成する較正手段を備え、
    前記演算手段が、前記較正手段にて作成された前記較正データに基づいて演算処理を行うことを特徴とする近接・接触センサ。
  11. 請求項1ないし10のいずれかに記載の近接・接触センサにおいて、
    前記電気的な変化が、静電容量の変化であることを特徴とする近接・接触センサ。
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