JP5888499B2 - 温度伝送器 - Google Patents

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Description

本発明は、温度伝送器に関し、詳しくは、温度伝送器における消費電力削減の改良に関する。
製鉄、石油・ガス精製、化学、発電、薬品、水処理、食品などの各種プラントでは、プラントを安全に操業するとともに製品の品質を一定に維持するために、温度や圧力や流量などの物理量をプロセス量として測定する機能や自身の診断機能が実装されたフィールド機器を測定現場に取り付け、これらフィールド機器と測定現場から離れた計器室に設けられているDCS(Distributed Control System:分散制御システム)や機器管理システムなどの上位システムとの間で、有線や無線の通信回線を介して各種データの授受を行うように構成されることが一般的である(非特許文献1)。
このようなフィールド機器の一種に、図5に示すように、温度センサとしてたとえば0℃で100Ωの抵抗値を有する白金などの測温抵抗体Rtを用いた温度伝送器がある。図5において、測温抵抗体Rtは、3本のリード線を備えていて、これらリード線はそれぞれ等しい抵抗値rを有している。
測温抵抗体Rtの一端に接続された第1のリード線はマルチプレクサMUXの入力端子Aに接続され、測温抵抗体Rtの他端に接続された第2のリード線はマルチプレクサMUXの入力端子Bに接続され、測温抵抗体Rtの他端に接続された第3のリード線は共通電位点に接続されるとともにマルチプレクサMUXの入力端子Cに接続されている。
第1のリード線が接続されるマルチプレクサMUXの入力端子Aには、基準抵抗RfおよびスイッチSWの直列回路を介して定電流Icを出力する定電流源CSが接続されている。そして、基準抵抗RfとスイッチSWの接続点は、マルチプレクサMUXの入力端子Dに接続されている。
ここで、マルチプレクサMUXの入力端子Aの電圧をVaとし、入力端子Dの電圧をVdとすると、測温抵抗体Rtに流れる電流Icは、
Ic=(Vd−Va)/Rf (1)
になる。なお、基準抵抗Rfの抵抗値は既知で、極めて安定しているものとする。
マルチプレクサMUXの入力端子Bの電圧をVbとし、入力端子Cの電圧をVcとすると、
Va−Vc=(Rt+2r)*Ic (2)
Vb−Vc=r*Ic (3)
になる。
測温抵抗体Rtの抵抗値は、(2)式から、(4)式のように求めることができ、
Rt={(Va−Vc)/Ic}−2r (4)
リード線の抵抗値rは、(3)式から、(5)式のように求めることができる。
r=(Vb−Vc)/Ic (5)
(4)式のrとして(5)式を代入すると、測温抵抗体Rtの抵抗値は、(6)式のように求めることができる。
Rt={(Va−2Vb+Vc)/(Vd−Va)}*Rf (6)
演算制御部CPUは、スイッチSWを開閉制御するとともに、マルチプレクサMUXの入力端子A〜Dを切替制御する。
マルチプレクサMUXの入力端子A〜Dの電圧Va〜VdはA/D変換器ADCに順次切替入力され、それぞれデジタル信号に変換されて演算制御部CPUに入力される。
演算制御部CPUは、あらかじめ格納されている既知の基準抵抗Rfの抵抗値とA/D変換器ADCでデジタル信号に変換されたマルチプレクサMUXの入力端子A〜Dの電圧Va〜Vdを用いて前述の(6)式に基づき測温抵抗体Rtの抵抗値を求めた後、測定対象の温度値を換算する。
図6は、図5の動作の一例を説明するタイミングチャートである。図6において、(A)はフィールド機器から上位システムに測定データを送信するデータ更新周期Tdであって、1〜3600秒の範囲で任意の値に設定できる。(B)はA/D変換器ADCの測定周期Tmであり、たとえば100msとする。
(C)はマルチプレクサMUXの入力端子Aに接続されている測温抵抗体Rtの第1のリード線の電圧VaをA/D変換器ADCでデジタル信号に変換測定するタイミングを示し、(D)はマルチプレクサMUXの入力端子Dに接続されている基準抵抗RfとスイッチSWの接続点の電圧VdをA/D変換器ADCでデジタル信号に変換測定するタイミングを示し、(E)はマルチプレクサMUXの入力端子Bに接続されている測温抵抗体Rtの第2のリード線の電圧VbをA/D変換器ADCでデジタル信号に変換測定するタイミングを示し、(F)はマルチプレクサMUXの入力端子Cに接続されている測温抵抗体Rtの第3のリード線の電圧(グラウンド電圧GND)VcをA/D変換器ADCでデジタル信号に変換測定するタイミングを示している。
A/D変換器ADCは、マルチプレクサMUXから順次切替出力される入力端子A〜Dの電圧Va〜Vdを、データ更新周期Tdに同期してデータ更新周期ごとに間欠的に所定回数変換測定する。
非特許文献1には、ISA100.11aに準拠した無線フィールド機器に関連する技術が記載されている。
山本 周二、外3名、「世界初ISA100.11a準拠無線フィールド機器」、横河技報、横河電機株式会社、2010年、Vol.53 No.2(2010) p.13−p.16
ところで、データ更新周期が短いときや測温抵抗体Rtの両端における電圧の変動が小さいときは、測温抵抗体Rtのリード線抵抗rや基準抵抗Rfの両端の電圧は、短時間では急激な変化をしないと考えられる。
しかし、従来の温度伝送器では、任意に設定されるデータ更新周期ごとに同期して間欠的に温度の測定および演算を行っていることから、電池駆動式の伝送器や2線式伝送路を用いて電源の供給とデータの授受を行う伝送器のように使用できる電力が限られている場合には、電力の有効利用という観点からみると測定回路の駆動について改善の余地があるといえる。
本発明は、このような従来の問題点に着目したものであり、その目的は、測定結果を参照して測定回路を適切に駆動制御することにより消費電力を削減できる温度伝送器を提供することにある。
このような課題を達成する請求項1の発明は、
温度センサから出力される主信号と補助信号をマルチプレクサを介してA/D変換器に入力して測定データに変換し、これら主信号と補助信号の測定データに基づき測定温度を演算するように構成された温度伝送器において、
前記主信号の前回を含む過去の測定データおよび測定時刻データを格納する手段と、
前記主信号の測定データの変動量および前記主信号の測定時刻からの経過時間の少なくともいずれかに基づき前記補助信号の測定データへの変換の間引きを制御する間引き制御手段を設け
前記主信号の測定データおよび測定時刻データの変動量が一定の範囲以内であれば、前記補助信号の測定処理を間引くことにより機器の処理時間を短縮することを特徴とする。
請求項2の発明は、
温度センサから出力される主信号と補助信号をマルチプレクサを介してA/D変換器に入力して測定データに変換し、これら主信号と補助信号の測定データに基づき測定温度を演算するように構成された温度伝送器において、
前記A/D変換器で変換された主信号と補助信号の測定データを測定時刻データとともに格納する測定データ格納部と、
この測定データ格納部に格納されている前記主信号の測定データの変動量を監視する測定データ変動監視部と、
前記測定データ格納部に格納されている前記主信号の測定時刻からの経過時間を監視する測定時間監視部と、
前記測定データ変動監視部における前記主信号の測定データの変動量および前記測定時間監視部における前記主信号の測定時刻からの経過時間の少なくともいずれかに基づき前記補助信号の測定データへの変換間引きを制御する間引き制御部を設け、
前記主信号の測定データおよび測定時刻データの変動量が一定の範囲以内であれば、前記補助信号の測定処理を間引いて機器の処理時間を短縮するとともに、回路への給電を停止するスリープ時間を設けることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または請求項2記載の温度伝送器において、
前記温度センサは測温抵抗体であることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1または請求項2記載の温度伝送器において、
前記温度センサは熱電対であることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の温度伝送器において、
駆動電源は電池で、無線通信形であることを特徴とする。
これらにより、所定の条件を満たす場合には補助信号の測定データへの変換を間引くことができ、省電力化が図れる。
本発明の実施の形態例を示す基本ブロック図である。 図1の具体例を示すブロック図である。 図2の動作を説明するタイミングチャートである。 本発明で用いる熱電対回路の一例を示す回路図である。 従来から用いられている測温抵抗体回路の一例を示す回路図である。 図5の動作を説明するタイミングチャートである。
以下、本発明について、図面を用いて説明する。図1は本発明の実施の形態例を示す基本ブロック図、無線通信形温度伝送器の例を示している。図1において、温度センサ10は、測定データ変換部20を介して演算制御部30に接続されている。演算制御部30には、メモリ40、無線通信部50、表示部60などが接続されている。電源部70は、各部に所定の電源を供給する。
図2は図1の具体例を示すブロック図である。図2において、温度センサ10は主信号と補助信号を出力するものであり、たとえば図5に示す従来と同様な測温抵抗体Rtを用いる。図5に示す測温抵抗体Rtにおける主信号は、測定温度に応じて変化する測温抵抗体Rtの抵抗値に関連した電圧Vaである。補助信号は、基準抵抗Rfを介して測温抵抗体Rtに流れる電流Icに関連した電圧Vd、リード線の抵抗値rに関連した電圧Vb、測温抵抗体Rtの共通電位点の電圧Vcである。
測定データ変換部20は、たとえば図5に示す従来と同様なマルチプレクサ21とA/D変換器22で構成されていて、デジタル信号への変換測定動作は演算制御部30により制御され、デジタル信号に変換された測定データは測定時刻データとともに演算制御部30を介してメモリ40に格納される。
演算制御部30は、各部を統括制御するとともに、測定データ変換部20から変換出力される測定データに基づいて測定対象の温度値を演算する機能を有するものであり、CPU31、タイマ32、測定周期管理部33、測定値変動監視部34、測定時間監視部35、間引き制御部36、温度演算部37などで構成されている。
メモリ40には、測定データ変換部20から変換出力される過去の測定値が、それぞれの測定時刻データとともに格納される。
無線通信部50は、図示しない上位システムなどとの間で、温度信号をはじめ、機器の診断情報、設定信号などを含む各種データの授受を行う。
出力部60は、温度測定結果を外部に可視化して表示するものであり、測定結果出力部61とLCDなどの表示部62とで構成されている。
図3は図2の動作を説明するタイミングチャートであり、図6と共通する部分には同一の符号を付けている。図6との相違点は、任意に設定される所定の条件を満たしている場合には補助信号の測定データへの変換をデータ更新周期ごとに行うように間引き、所定の条件を満たさなくなった場合には補助信号の測定データへの変換の間引きを停止して補助信号の測定データへの変換を再開することにある。
1)タイマ32は、装置としての測定精度を保証するために固定化されている(A)に示す最大測定周期Tmax60秒の経過時間をカウントするとともに、ユーザーによりたとえば1〜3600秒の範囲で任意に設定される(B)に示すデータ更新周期Tdの経過時間を繰り返してカウントする。
2)測定周期管理部33は、タイマ32のカウントデータに基づいて次の測定周期が到来したことを認識し、CPU31に対して測定データの変換を要求する。
3)CPU31は、間引き制御部36を介して、測定データ変換部20に測定データの変換を指示する。
4)測定データ変換部20において、マルチプレクサ21は(D)に示すように主信号である測温抵抗体Rtの第1のリード線の電圧Vaを選択し、A/D変換器22でデジタル信号に変換測定する。これらA/D変換器22で変換測定された主信号の今回の測定データと測定時刻データは、たとえば間引き制御部36に保持される。
5)測定値変動監視部34は、メモリ40から主信号の前回の測定データを取得してA/D変換器22で変換測定された主信号の今回の測定データと比較し、比較結果を間引き制御部36に出力する。
6)測定時間監視部35は、メモリ40から主信号の前回の測定時刻データを取得してA/D変換器22で変換測定された主信号の今回の測定時刻データと比較し、比較結果を間引き制御部36に出力する。
7)間引き制御部36は、5)の測定値変動監視部34における主信号の比較結果があらかじめ設定している所定の範囲(たとえば3%)を超えて変動している場合、または6)の測定時間監視部35における主信号の測定時刻データの比較結果があらかじめ設定している最大測定周期Tmaxを超えて変動している場合には、補助信号の測定データへの変換の間引きを停止して補助信号の測定データへの変換を再開する。すなわち、(E)に示す基準抵抗RfとスイッチSWの接続点の電圧Vd、(F)に示す測温抵抗体Rtの第2のリード線の電圧Vbおよび(G)に示す測温抵抗体Rtの第3のリード線の電圧(グラウンド電圧GND)Vcを順次A/D変換器22に選択出力してデジタル信号に変換する。
8)CPU31は、間引き制御部36に保持されている主信号の今回の測定データおよび測定時刻データをメモリ40に転送格納するとともに、今回の測定結果を温度演算部37に転送する。
9)温度演算部37は、(H)に示す演算時間に、主信号および補助信号に基づく測定結果を前述の(6)式に代入して測温抵抗体Rtの抵抗値を求めるとともに、リニアライズ処理なども行い、抵抗値を温度値に換算する。
10)CPU31は、温度演算部37で演算された温度値の演算結果を無線通信部50および出力部60に転送する。
11)無線通信部50は、転送されてきた温度値の演算結果を、図示しない上位システムなどに無線通信回線を介して伝送する。
12)出力部60は、転送されてきた温度値の演算結果を、測定結果出力部61を介して、ユーザーが目視確認できるように、表示部62に表示する。
なお、主信号の今回の測定データと測定時刻データの保持先は、間引き制御部36に限るものではなく、測定値変動監視部34および測定時間監視部35に転送できるように接続されているデータ格納領域であればよく、演算制御部30の他の部分であってもよいし、測定データ変換部20でもよいし、メモリ40であってもよい。
このように主信号の前回を含む過去の測定データおよび測定時刻データを内部のメモリ40に格納しておくことにより、測定値変動監視部34および測定時間監視部35で測定値および測定時刻の変動量を的確に把握でき、間引き制御部36による適切な間引き制御が行える。
測定値と測定時刻の変動量が所定の値を上回った場合には、温度センサ10における主信号の測定値、図5の場合には測温抵抗体Rtの抵抗値が変化したと考えられ、その他の補助信号も大きく変動しているおそれがあるので、間引き制御部36による補助信号の間引きは行わず、測定データ変換部20は、図6に示した従来例と同様に、毎回、主信号と補助信号を順次変換出力する。
これに対し、測定値と測定時刻の変動量が微少であれば、その他の補助信号もそれほど大きな変動がないと判断でき、前回の補助信号の値を代用して温度演算部30で演算処理させても、出力値に大きな誤差は含まれない。そこで、主信号の変動量が一定の範囲以内であれば、補助信号の測定処理を間引いて機器の処理時間を短縮することにより、図3の(I)に示すように回路への給電を停止するスリープ時間を設けることができ、消費電流を削減できる。この結果、たとえば電池を駆動電源とする場合には、電池の使用期間を消費電流の削減量に応じて延ばすことができる。
なお、主信号が大きく変動しなくても、前回の測定時刻から一定時間が経過している場合は補助信号を無条件で測定変換するようにし、機器の自己診断や測定精度を保証できるようにする。
温度演算部30は、間引きが行われている状態でも温度値を演算する機能を有するとともに、演算に使用している温度センサ10の出力信号が測定範囲外になっていないかを判断する自己診断機能を有している。また、この自己診断機能は、機器の他の部分で発見した自己診断結果を参照する機能も有しており、たとえば電源異常やデバイス異常などによるA/D変換に対する影響の有無を判断することもできる。
機器に異常の可能性がある場合や、A/D変換出力や演算値が異常となっている可能性がある場合を発見したときは、信頼性を最大限に確保するため、電池寿命のための間引き処理を中止する。初回発生時は、A/D変換および演算処理を再起動することで対処し、以降の変換では間引き処理を停止する。
複数の温度センサ10を搭載した場合には、補助信号をセンサ間で共用できる場合があり、共用するセンサの補助信号についてはあらかじめ測定データ変換部20変換対象から外しておくことができる。そして、使用する温度センサ10のタイプを分析し、必要な補助信号のみをA/D変換の対象として間引き処理することで、より一層処理時間を短縮することができ、その結果消費電力をさらに低減させることができる。
各入力点のA/D変換出力に注目すると、温度センサ10の劣化による断線や結線不良などにより値が最大最小値や設計上あり得ない数値などの異常値となることがある。たとえば商用周波数のノイズの影響は、変換時間を50ms以上確保することで相殺されて除去可能となるが、上記のように異常がある場合は、無駄なA/D変換を行ってしまうことになる。
そこで、高分解でノイズ除去可能な主変換を行う前に、ノイズ耐性は弱くなるがサンプリングレートを高速化し、短時間で変換点が正常な状態になっているか否かを確認するための補助変換を行うようにしてもよい。補助変換は数ms程度で行うことができ、変換値が異常とわかれば主変換を省略して機器全体の処理時間を短縮する。これにより、消費電力を削減できる。
上記実施例のようにマルチプレクサ21でアナログ入力点を切り替えたり、測定対象デバイスのスイッチを入れたりしてA/D変換を行う場合、切り替え直後は測定信号が不安定であることから直ちにA/D変換することができず、一定の待ち時間が必要になる。この待ち時間中に上記の補助変換を行うことで、消費電力を削減できる。
上記実施例における測温抵抗体Rtの測定においても、測定電流Icを流すスイッチSWが搭載されているので一定の待ち時間が必要であり、この待ち時間を利用して入力側の異常の有無を確認することで機器の処理時間を短縮でき、消費電力を低減させることができる。
無線通信においては、接続先となるゲートウェイ機器に接続したいフィールド機器を認知させて、その後通信の帯域を確保するコントラクト機能を確立する手順が必要になる。すなわち、フィールド機器を上位システムがフィールド機器の出力を定期的に受信するオンライン状態にするための立ち上げ中は、このような前処理時間が発生し、数百、数千台を制御する場合には、数時間から数日かかる場合がある。
そこで、フィールド機器がオンライン状態で動作するまでの間、A/D変換は補助変換のみを行うことで、機器全体の変換時間を短縮できる。フィールド機器がオンライン状態に移行するまでは、正確な出力値を算出したとしても有効に利用されることはない。単に機器の自己診断や表示器に示される程度であるため、この期間のA/D変換は、補助変換値を利用して演算処理を行う。この結果、A/D変換時間を大幅に削減できることから圧倒的に処理時間を短縮でき、消費電力を大幅に低減できる。
図4は本発明の他の実施例を示すブロック図であり、図1と共通する部分には同一の符号を付けている。図4において、マルチプレクサMUXには測温抵抗体Rtに代えて、熱電対TCと基準接点補償用の温度センサSが接続されている。マルチプレクサMUXの入力端子Aには熱電対TCの測温接点側の導線が接続され、入力端子Bには熱電対TCの基準接点側の導線が接続され、入力端子Cには入力端子Bの近傍に設けられている基準接点補償用の温度センサSが接続されている。
図4の熱電対測定の場合、基準接点補償のために、基準接点側の導線が接続される入力端子Bの温度を検出する必要があるが、図3のタイミングチャートで説明した補助信号の変換間引きと同様に、基準接点補償のための端子温度測定信号の変換を適切に間引くことにより、図2と同等の消費電力削減効果が期待できる。
なお、上記実施例では、駆動電源が電池の場合について説明したが、これに限るものではなく、2線式伝送路を用いて電源の供給とデータの授受を行う場合にも限られた電源容量を有効に利用できるという効果が得られる。
以上説明したように、本発明によれば、測定結果を参照して測定回路を適切に駆動制御することにより補助信号の測定データへの変換を間引くことができ、温度伝送器の消費電力を削減できる。
10 温度センサ
20 測定データ変換部
21 マルチプレクサ
22 A/D変換器
30 演算制御部
31 CPU
32 タイマ
33 測定周期管理部
34 測定値変動監視部
35 測定時間監視部
36 間引き制御部
37 温度演算部
40 メモリ
50 無線通信部
60 出力部
70 電源部
Tr 測温抵抗体
TC 熱電対
Rf 基準抵抗
S 温度センサ
MUX マルチプレクサ
ADC A/D変換器

Claims (5)

  1. 温度センサから出力される主信号と補助信号をマルチプレクサを介してA/D変換器に入力して測定データに変換し、これら主信号と補助信号の測定データに基づき測定温度を演算するように構成された温度伝送器において、
    前記主信号の前回を含む過去の測定データおよび測定時刻データを格納する手段と、
    前記主信号の測定データの変動量および前記主信号の測定時刻からの経過時間の少なくともいずれかに基づき前記補助信号の測定データへの変換の間引きを制御する間引き制御手段を設け、
    前記主信号の測定データおよび測定時刻データの変動量が一定の範囲以内であれば、前記補助信号の測定処理を間引くことにより機器の処理時間を短縮することを特徴とする温度伝送器。
  2. 温度センサから出力される主信号と補助信号をマルチプレクサを介してA/D変換器に入力して測定データに変換し、これら主信号と補助信号の測定データに基づき測定温度を演算するように構成された温度伝送器において、
    前記A/D変換器で変換された主信号と補助信号の測定データを測定時刻データとともに格納する測定データ格納部と、
    この測定データ格納部に格納されている前記主信号の測定データの変動量を監視する測定データ変動監視部と、
    前記測定データ格納部に格納されている前記主信号の測定時刻からの経過時間を監視する測定時間監視部と、
    前記測定データ変動監視部における前記主信号の測定データの変動量および前記測定時間監視部における前記主信号の測定時刻からの経過時間の少なくともいずれかに基づき前記補助信号の測定データへの変換間引きを制御する間引き制御部を設け、
    前記主信号の測定データおよび測定時刻データの変動量が一定の範囲以内であれば、前記補助信号の測定処理を間引いて機器の処理時間を短縮するとともに、回路への給電を停止するスリープ時間を設けることを特徴とする温度伝送器。
  3. 前記温度センサは測温抵抗体であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の温度伝送器。
  4. 前記温度センサは熱電対であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の温度伝送器。
  5. 駆動電源は電池で、無線通信形であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の温度伝送器。
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