JP5886670B2 - 光受信端子の取り付け構造 - Google Patents
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Description
本実施の形態に係る光受信端子の取り付け構造の適用対象としては、光受信端子を取り付ける必要が生じ得る全ての通信機器が該当し、例えば、光受信機や光中継器等が挙げられる。以下では、光受信機に適用した場合を例として説明を行う。
筐体10は、光受信機1の構造体であり、電源装置20、トレイ、及び光電変換ユニット30を外部から保護する保護手段である。この筐体10は、一側面を開放した略箱形状のベース部11と、このベース部11をその開放面側から略覆うカバー部12とを備えて構成されており、カバー部12はその上端部近傍位置においてベース部11に対して回動自在に軸支されている。カバー部12を閉じてベース部11を略覆った状態において、これらベース部11とカバー部12との対向位置には一対の引き込み口13が形成され、この引き込み口13を介して、光ケーブル(図示省略)を筐体10の内部に引込むことができ、あるいは、筐体10の内部から外部に光ケーブルを引き出すことができる。また、引き込み口13の側方には、一対の端子孔14が形成されており、この端子孔14を介して、光電変換ユニット30の同軸コネクタ37が筐体10の外部に露出され、この同軸コネクタ37に信号ケーブル(以下、同軸ケーブルと称する。図示省略)を接続することができる。
また、電源装置20は、光受信機1に対する電力供給を行うもので、筐体10の内部における光電変換ユニット30の上方に形成された空間部に着脱自在に収容されており、電源コード21を介して商用電源から取得したAC電力を、DC電力に変換して、光電変換ユニット30に供給する。
トレイは、屋外から光受信機1に引き込まれた光ケーブルを収容するための収容手段である。このトレイは、筐体10の内部における光電変換ユニット30の前方側に固定されるもので、光ケーブルを巻き付ける巻き付け部(図示省略)を有し、この巻き付け部に光ケーブルの余長部分を巻き付けることができる。なお、このトレイは、従来と同様に構成することができる。
図3は、光電変換ユニット30の分解斜視図である。図4は、図3における領域Aの拡大図である。図5は、光電変換ユニット30を示す図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は側面図である。図6は、図5のB−B矢視断面図である。光電変換ユニット30は、光信号を光電変換して電気信号として出力するユニットである。この光電変換ユニット30は、筐体31の内部に回路基板32を収容して構成されている。この筐体31は、シャーシ33、第1の蓋34、及び第2の蓋35を備えて構成されている。
シャーシ33は、光電変換ユニット30の基体である。具体的には、シャーシ33は、ダイキャストにて形成された略直方体形状の中空体であり、回路基板32に平行な前面(正面)及び後面(背面)と、これら前面及び後面の各々に直交する下面と、この下面に対して回路基板32を挟んで対向する上面と、これら上面及び下面の各々に直交する左面と、この左面に対して回路基板32を挟んで対向する右面とを有している。
回路基板32は、光受信機1の各種機能を実現するための電気回路(図示省略)が実装された基板である。具体的には、回路基板32は、筐体31の内部に収容され、シャーシ33に対して固定具や嵌合構造等によって固定されている。この回路基板32には、従来の光受信端子に用いられるものと同様の公知の電子部品が実装されていると共に、接地部材32aが実装されている(なお、接地部材32aは、回路基板32における公知の電子部品が実装されている側の側面とは反対側の側面に実装されている)。接地部材32aは、回路基板32のアースをとるために、回路基板32と第1の蓋34とを接続するための部材であり、例えば銅等の導電部材等にて形成されている。
第1の蓋34は、回路基板32のアースをとるためのシールド材として機能するものであり、シャーシ33の前端部を覆うためのカバー手段である。具体的には、第1の蓋34は、鋼材等にて形成された板状体であり、シャーシ33の前端部を略覆うように配置され、シャーシ33に対してねじ等によって接続されている。この第1の蓋34には、回路基板32における接地部材32aが実装されている位置と対向する位置に、開口34aが設けられている。開口34aは、図5(a)に示すように、第1の蓋34に接地部材32aを係合可能にするための開口である。
第2の蓋35は、シャーシ33の後端部を覆うためのカバー手段である。具体的には、第2の蓋35は、鋼材等にて形成された板状体であり、シャーシ33の後端部を略覆うように配置され、シャーシ33に対してねじ等によって接続されている。
ここで、コネクタ36bはシャーシ33に対して傾斜するように取り付けられている。以下、この構造について説明する。
このように前方側の側面を傾斜面としたことに伴い、筐体31に対する回路基板32の収容構造についても、工夫が施されている。つまり、前方側の側面を傾斜面としたので、シャーシ33の後面がシャーシ33の前面に対して広幅となっている。このような構造において、回路基板32をシャーシ33の前面よりも広幅とした場合には、回路基板32をシャーシ33の前面を介して当該シャーシ33の内部に収容することができない。その一方で、この問題を解消するために、回路基板32をシャーシ33の前面よりも狭幅とした場合には、回路基板32の基板面積がその分だけ小さくなってしまい、シャーシ33の内部空間を有効活用できない。これらのことから、本実施の形態では、図3〜図5に示すように、基板32をシャーシ33の前面よりも広幅とすると共に、回路基板32をシャーシ33の後面を介して当該シャーシ33の内部に収容することとしている。より具体的には、図6に示すように、シャーシ33の後面には、回路基板32が通過可能となる幅の開口33cを設け、この開口33cを介して回路基板32をシャーシ33の内部に収容可能としている。
次に、このように構成された光受信機1に関する光電変換ユニット30の組立方法について説明する。最初に、シャーシ33の上面のうち、シャーシ33の前方側の側面に設けられた開口33aに光受信端子36を挿入し、この光受信端子36をシャーシ33に対してねじ等で接続する。この場合において、コネクタ36bがシャーシ33の外部から露出されるように、光受信端子36を配置する。次いで、シャーシ33の下面に設けられた開口33bに同軸コネクタ37を挿入し、この同軸コネクタ37をシャーシ33に対して固定具等で接続する。
このように本実施の形態によれば、シャーシ33の側面のうち、光受信端子36が取り付けられる前方側の側面全体を、コネクタ36bの挿抜方向に対して略直交すると共に、前方側の側辺が後方側の側辺よりも下面に近づくように、後方側の側面に対して角度αで傾斜する傾斜面として形成したので、当該光受信端子36が取り付けられる前方側の側面全体に切り込み等による隙間が形成されないため、光受信端子36に装着されたコネクタ36bに対する光ケーブルの装着性を従来の構造と比べて低下させることなく、光電変換ユニット30の内部で発生した高周波が筐体31から漏洩することを防止することができる。
以上、本発明に係る各実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。例えば、通信機器の内部で発生した高周波の漏洩を完全に防止できない場合であっても、従来と同程度に高周波が漏洩し得る構造を、従来とは異なる技術にて構築できている限りにおいて、本願発明の課題が解決されている。
上記実施の形態では、シャーシ33の上面のうち、シャーシ33の前方側の側面のみが傾斜面として形成されていると説明したが、例えば、シャーシ33の上面全体を傾斜面として形成してもよい。あるいは、これに限られず、例えば、シャーシ33の前方側の側面のうち、光受信端子36が取り付けられる側の側面の少なくとも一部(具体的には、上記シャーシ33の前方側の側面における光受信端子36との当接部分)を、光受信端子36が取り付けられる側の側面の少なくとも一部以外の他の部分に対して連続性を保持しながら、コネクタ36bの挿抜方向に対して略直交すると共に、前方側の側辺が後方側の側辺よりも下面に近づくように、後方側の側面に対して角度αで傾斜する傾斜面として形成してもよい。シャーシ33の前方側の側面の一部のみを傾斜させる構造としては、例えば、当該一部のみを他の部分から折り曲げることで傾斜させる構造が考えられる。
本実施の形態では、シャーシ33の後面がシャーシ33の前面に対して広幅である場合に、開口33cは、シャーシ33の後面に設けられると説明したが、例えば、シャーシ33の前面がシャーシ33の後面に対して広幅である場合に、開口33cは、シャーシ33の前面に設けられてもよい。
10、31、101 筐体
11 ベース部
12 カバー部
13 引き込み口
14 端子孔
20、104 電源装置
21 電源コード
30、102 光電変換ユニット
32 回路基板
32a 接地部材
32b、33a、33b、33c、34a 開口
33、102a シャーシ
34 第1の蓋
35 第2の蓋
36、105 光受信端子
36a PD
36b、105a コネクタ
37 同軸コネクタ
103 トレイ
Claims (3)
- 通信機器の筐体に設けられた光受信端子であって、当該光受信端子と光ケーブルとを接続するためのコネクタが装着された光受信端子の取り付け構造であって、
前記通信機器の筐体の側面のうち、前記光受信端子が取り付けられる側の側面は、相互に連続性を保持する第1側面と前記光受信端子が取り付けられている第2側面とを有し、
前記第1側面の全体を、前記光受信端子が取り付けられる側の側面以外の他の部分に対して連続性を保持しながら、前記コネクタの挿抜方向に対して非直交な面として形成し、
前記第2側面の全体を、前記光受信端子が取り付けられる側の側面以外の他の部分に対して連続性を保持しながら、前記コネクタの挿抜方向に対して略直交すると共に、当該第2側面において相互に対向する一対の端部のうち、一方の端部が他方の端部よりも前記通信機器の筐体の内側寄りに位置するような傾斜面として形成した、
光受信端子の取り付け構造。 - 通信機器の筐体に設けられた光受信端子であって、当該光受信端子と光ケーブルとを接続するためのコネクタが装着された光受信端子の取り付け構造であって、
前記通信機器の筐体の側面のうち、前記光受信端子が取り付けられる側の側面全体を、前記コネクタの挿抜方向に対して略直交すると共に、当該側面において相互に対向する一対の端部のうち、一方の端部が他方の端部よりも前記通信機器の筐体の内側寄りに位置するような傾斜面として形成した、
光受信端子の取り付け構造。 - 前記通信機器の筐体の内部には基板を収容し、
前記通信機器の筐体は、前記基板に平行な2つの側面と、これら2つの側面の各々に直交する1つの側面と、当該1つの側面に対して前記基板を挟んで対向する側面であって前記光受信端子が取り付けられる側面とを有し、
前記基板に平行な2つの側面のうち、一方の側面は他方の側面に対して広幅であり、当該広幅の側面側から、前記基板を前記通信機器の筐体の内部に収容可能とした、
請求項1又は2に記載の光受信端子の取り付け構造。
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