JP5885189B2 - 超音波診断装置および超音波診断用プログラム - Google Patents

超音波診断装置および超音波診断用プログラム Download PDF

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本発明は、超音波診断装置に関し、特に、被検体治療用の超音波を送信する装置の改良に関する。
高密度焦点式超音波療法を用いた治療装置が広く用いられている。この治療装置は、HIFU照射装置と称され(High Intensity Focused Ultrasound)、治療部位に超音波を照射して組織を壊死させる。
HIFU照射装置には、複数の超音波振動子を備えるものがある。複数の超音波振動子は、それぞれから発せられた超音波が一点に照射され焦点を形成するよう筐体に固定されている。治療の際には、焦点の位置が治療部位に合わせられ超音波が照射される。照射位置の確認には、例えば、超音波の照射位置を温度上昇に基づき画像に表す磁気共鳴画像表示装置(MRI)が用いられる。この場合、施術者は、治療用の強いレベルの超音波を照射した後にMRI画像上で照射位置、すなわち温度が上昇した焼灼部位を確認する。しかし、このような操作では、事前に焦点の位置を確認することが困難であるため、実際の焼灼部位と治療すべき部位とにずれが生じ易い。
このように、磁気共鳴画像上に焼灼部位を表す装置の他、超音波画像上に焦点を表す装置もある。例えば、以下の特許文献1には、断層画像を表示する超音波診断装置を用いて焦点の位置を観測する超音波治療装置が記載されている。この装置では、組織に影響のない弱いレベルの超音波が治療用の超音波振動子から発せられると共に、超音波イメージングプローブによる超音波の送受信によって断層画像が表示される。被検体の組織の音響特性は組織の温度変化に応じて変化するため、断層画像には焦点の位置が輝度の変化によって示される。
特許文献2には、超音波温熱治療装置が記載されている。この装置は、加熱用超音波プローブによる加熱部位で反射される成分を画像用超音波プローブの出力信号から検出し、その加熱部位の位置を示す情報を断層画像上に表示する。なお、画像用超音波プローブの出力信号から検出される成分は、加熱部位で発生した高次調波成分である。引用文献3には、照射用送波探触子とは独立に撮像用超音波ビーム走査を行う超音波照射装置が記載されている。この装置では、照射用の超音波の周波数の2倍以上の周波数の超音波が、撮像用の超音波として受信される。
特開平8−71069号公報 特開昭61−13954号公報 特開昭62−87150号公報
HIFU照射装置においては、各超音波振動子から発せられる超音波の焦点の位置は、被検体内における超音波の伝搬速度が均一である場合には一定である。しかし、被検体内の組織には超音波の伝搬速度が他の組織とは異なるものがある。この場合、被検体内の超音波の伝搬速度は不均一となり、焦点の位置と各超音波振動子との位置関係は、伝搬速度の不均一性に応じて変化する。したがって、治療に際しては、焦点の位置を示すデータを取得して焦点の位置を表示する装置が用られることが好ましい。
本発明は、被検体治療用の超音波の焦点の位置を示すデータを簡単な構成によって取得することを目的とする。
本発明は、被検体内に位置させた焦点に向けて超音波を送信する治療用送信部と、前記治療用送信部から送信され前記被検体内で反射した超音波を、受信ビームを走査しながら受信する受信部と、前記受信部において受信された超音波に基づいて、前記受信ビームの走査面における超音波反射分布データを生成する反射分布データ生成部と、前記超音波反射分布データに基づいて、前記焦点の位置を表す焦点探索画像データを求める焦点探索部と、を備え、前記焦点探索部は、前記超音波反射分布データに対し、前記走査面を複数の領域に区切って形成される各関心領域についてのフーリエ変換を施し、各関心領域について空間周波数分布を求めるフーリエ変換手段と、各関心領域における画素値を、各関心領域について求められた空間周波数分布に応じた画素値に設定して前記焦点探索画像データを求める探索画像データ取得手段と、を備えることを特徴とする。
本発明において生成される超音波反射分布データは、治療用送信部から送信され被検体内の走査面上の各点において反射した超音波の強度を示す。治療用送信部の焦点の位置で反射する超音波の強度は、他の位置で反射する超音波の強度よりも大きい。そのため、超音波反射分布データによって焦点の位置が示される。さらに、本発明における治療用送信部の焦点を含む関心領域には、高い空間周波数成分が含まれる。したがって、ある関心領域について求められる空間周波数分布は、その関心領域に焦点が含まれるか否かを示す。本発明においては、このような原理に基づき、各関心領域における画素値を、各関心領域について求められた空間周波数分布に応じた画素値に設定し、焦点の位置を表す焦点探索画像データが求められる。
また、本発明に係る超音波診断装置は、望ましくは、記焦点探索部は、前記超音波反射分布データに基づいて、前記走査面を複数の関心領域に区切った場合における各関心領域について、画素値の統計値を求める統計値演算手段を備え、前記超音波反射分布データに対するフィルタ処理であって、各関心領域における画素値を、各関心領域について求められた前記統計値に応じた画素値に設定するフィルタ処理を実行する
本発明において、各関心領域について求められる統計値としては、例えば、各関心領域における画素値の平均値がある。その他の統計値として、各関心領域内における画素値の中央値、メジアン、最小値、最大値や、これらの値に所定の定数を乗じた値、これらの値に所定の定数を加算または減算した値等を用いてもよい。これらの統計値は、関心領域内の画素値の大きさの傾向を示す。
また、本発明に係る超音波診断装置は、望ましくは、前記治療用送信部が、複数の超音波振動子を備え、本発明に係る超音波診断装置は、さらに、前記焦点探索画像データに基づいて前記焦点の位置を求める焦点位置決定部と、前記焦点位置決定部によって求められた前記焦点の位置と目標焦点位置との差異に基づいて各超音波振動子に与える信号の遅延時間を制御し、前記焦点の位置を前記目標焦点位置に近づける焦点位置制御部と、を備える。
治療用送信部が備える複数の超音波振動子と焦点との位置関係は、被検体内の伝搬速度が均一である場合には一定となる。しかし、被検体内の伝搬速度が不均一である場合には、この位置関係は伝搬速度の不均一性に応じて変化する。そこで、本発明に係る超音波診断装置は、焦点位置決定部および焦点位置制御部によって焦点の位置を目標焦点位置に近づけ、治療の際の操作を容易にする。
また、本発明に係る超音波診断装置は、望ましくは、観測用超音波を被検体に向けて送信し、当該観測用超音波の送信ビームを前記走査面内で走査する観測用送信部を備え、前記受信部は、前記観測用超音波の送信ビームと方向を同じくする受信ビームを形成し、前記観測用送信部から送信され前記被検体内で反射した観測用超音波を受信し、本発明に係る超音波診断装置は、さらに、前記受信部において受信された観測用超音波に基づいて、前記走査面における前記被検体の断層画像データを生成する断層画像データ生成部と、前記断層画像データに基づく画像に重ねて、前記焦点探索画像データに基づく画像を表示する画像表示部と、を備える。
また、本発明に係る超音波診断装置は、望ましくは、観測用超音波を被検体に向けて送信し、当該観測用超音波の送信ビームを前記走査面内で走査する観測用送信部を備え、前記受信部は、前記観測用超音波の送信ビームと方向を同じくする受信ビームを形成し、前記観測用送信部から送信され前記被検体内で反射した観測用超音波を受信し、本発明に係る超音波診断装置は、さらに、前記受信部において受信された観測用超音波に基づいて、前記走査面における前記被検体の断層画像データを生成する断層画像データ生成部と、前記断層画像データに基づく画像に重ねて、前記超音波反射分布データに基づく画像を表示する画像表示部と、を備える。
本発明における超音波反射分布データは治療用送信部の焦点の位置を示す。本発明における画像表示部は、断層画像データに基づく画像に重ねて、焦点の位置を示す画像を表示する。これによって、治療用送信部の焦点を被検体の治療部位に合わせる操作を容易にすることができる。
また、本発明は、被検体内に位置させた焦点に向けて超音波を送信する治療用送信部と、前記治療用送信部から送信され前記被検体内で反射した超音波を、受信ビームを走査しながら受信する受信部と、前記受信部において受信された超音波に基づいて、前記受信ビームの走査面における超音波反射分布データを生成する反射分布データ生成部と、 前記超音波反射分布データに基づいて、前記焦点の位置を表す焦点探索データを求める焦点探索部と、を備え、前記焦点探索部は、前記超音波反射分布データに対し、前記走査面を複数の領域に区切って形成される各関心領域についてのフーリエ変換を施し、各関心領域について空間周波数分布を求めるフーリエ変換手段と、各関心領域に対応する値を、各関心領域について求められた空間周波数分布に応じた値に設定して前記焦点探索データを求める焦点探索データ取得手段と、を備えることを特徴とする
また、本発明に係る超音波診断装置は、望ましくは、前記焦点探索部は、前記超音波反射分布データに基づいて、前記走査面を複数の関心領域に区切った場合における各関心領域について統計値を求める統計値演算手段を備え、前記超音波反射分布データに対するフィルタ処理であって、各関心領域に対応する値を、各関心領域について求められた前記統計値に応じた値に設定するフィルタ処理を実行する
また、本発明に係る超音波診断装置は、望ましくは、前記治療用送信部は、複数の超音波振動子を備え、本発明に係る超音波診断装置は、さらに、前記焦点探索データに基づいて前記焦点の位置を求める焦点位置決定部と、前記焦点位置決定部によって求められた前記焦点の位置と目標焦点位置との差異に基づいて各超音波振動子に与える信号の遅延時間を制御し、前記焦点の位置を前記目標焦点位置に近づける焦点位置制御部と、を備える。
本発明に係る超音波診断装置においては、焦点位置決定部が焦点探索データに基づいて焦点の位置を求める。そして、焦点位置制御部は、焦点位置決定部によって求められた焦点の位置と目標焦点位置との差異に基づいて各超音波振動子に与える信号の遅延時間を制御する。焦点探索データは、治療用送信部の焦点の位置を表すデータであり、必ずしも画像表示を行うための画像データでなくともよい。
また、本発明に係る超音波診断装置は、望ましくは、前記反射分布データ生成部は、前記受信部において受信された超音波の高次調波成分に基づいて、前記受信ビームの走査面における超音波反射分布データを生成する。
一般に、高次調波成分に対する受信ビームは、基本波成分に対する受信ビームよりも鋭く、サイドローブの大きさが小さい。したがって、高次調波成分を用いることで超音波反射分布データが示す焦点の位置の精度を向上させることができる。
また、本発明は、被検体内に位置させた焦点に向けて超音波を送信する治療用送信部と、前記治療用送信部から送信され前記被検体内で反射した超音波を、受信ビームを走査しながら受信する受信部と、前記受信部において受信された超音波に対する演算処理を実行するプロセッサと、を備える超音波診断装置に読み込まれる超音波診断用プログラムであって、前記プロセッサに、前記受信部において受信された超音波に基づいて、前記受信ビームの走査面における超音波反射分布データを生成する反射分布データ生成処理と、前記超音波反射分布データに基づいて、前記焦点の位置を表す焦点探索画像データを求める焦点探索処理と、を実行させ、前記焦点探索処理は、前記超音波反射分布データに対し、前記走査面を複数の領域に区切って形成される各関心領域についてのフーリエ変換を施し、各関心領域について空間周波数分布を求めるフーリエ変換処理と、 各関心領域における画素値を、各関心領域について求められた空間周波数分布に応じた画素値に設定して前記焦点探索画像データを求める探索画像データ取得処理と、を含むことを特徴とする。また、本発明は、被検体内に位置させた焦点に向けて超音波を送信する治療用送信部と、前記治療用送信部から送信され前記被検体内で反射した超音波を、受信ビームを走査しながら受信する受信部と、前記受信部において受信された超音波に対する演算処理を実行するプロセッサと、を備える超音波診断装置に読み込まれる超音波診断用プログラムであって、前記プロセッサに、前記受信部において受信された超音波に基づいて、前記受信ビームの走査面における超音波反射分布データを生成する反射分布データ生成処理と、前記超音波反射分布データに基づいて、前記焦点の位置を表す焦点探索データを求める焦点探索処理と、を実行させ、前記焦点探索処理は、前記超音波反射分布データに対し、前記走査面を複数の領域に区切って形成される各関心領域についてのフーリエ変換を施し、各関心領域について空間周波数分布を求めるフーリエ変換処理と、各関心領域に対応する値を、各関心領域について求められた空間周波数分布に応じた値に設定して前記焦点探索データを求める焦点探索データ取得処理と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、被検体治療用の超音波の焦点の位置を示すデータを簡単な構成によって取得することができる。
第1実施形態に係る超音波診断装置の構成を示す図である。 一次元走査面、送信されるパルス超音波、受信ビーム、および、受信されるパルス超音波を示す図である。 反射分布画像を概念的に示す図である。 反射分布画像が複数の関心領域に区切られた様子を概念的に示す図である。 関心領域に対して施される2次元フーリエ変換を概念的に示す図である。 第2実施形態に係る3次元超音波診断装置の構成を示す図である。
1.超音波診断装置
(1)超音波診断装置の構成
図1には、本発明の第1実施形態に係る超音波診断装置の構成が示されている。この超音波診断装置は、被検体の断層画像を表示するBモード、治療用超音波の焦点を示す画像を断層画像に重ねて表示する焦点観測モード、または治療部位に超音波を照射して組織を破壊する治療モードのいずれかのモードで動作する。すなわち、この超音波診断装置では、断層画像による診断を行うと共に、高密度焦点式超音波療法による治療を行うことが可能である。
超音波診断装置の構成について説明する。超音波診断装置は、治療観測両用プローブ10、信号処理部12、中央処理部14、処理用メモリ16、フレームメモリ18、モニタ20、および、操作パネル22を備える。治療観測両用プローブ10は、観測用コンベックスプローブ26および複数のHIFU振動子28を備える。観測用コンベックスプローブ26は、超音波が送受信される曲面に配列された複数の超音波振動子を備える。観測用コンベックスプローブ26には、例えば、複数の超音波振動子が一列に配列されたもの、複数の超音波振動子が複数列に亘って配列されたもの等が用いられる。
各HIFU振動子28には、焦点に向けて超音波を送信する凹面振動子を用いてもよい。各HIFU振動子28は、それぞれの焦点の位置が一致するよう配置されている。図1には、2つのHIFU振動子28が配置された例が示されているが、観測用コンベックスプローブ26の超音波送受信面の周りを円環状に囲むよう3個以上のHIFU振動子28を配置した構成を採用してもよい。また、HIFU振動子28から送信される超音波の強度が十分であれば、1個のHIFU振動子28が用いられる構成としてもよい。観測用コンベックスプローブ26および各HIFU振動子28は、信号処理部12に接続されている。
信号処理部12は、観測用送信部30、観測用受信部32、治療用送信部34、タイミング制御部36、および画像データ生成部38を備える。タイミング制御部36は、観測用送信部30が観測用コンベックスプローブ26に信号を出力するタイミング、治療用送信部34が各HIFU振動子28に信号を出力するタイミング、および、観測用受信部32が観測用コンベックスプローブ26から信号を取得するタイミングを制御する。信号処理部12が備えるその他の構成要素については後述する。
信号処理部12、中央処理部14、処理用メモリ16、フレームメモリ18、モニタ20、および、操作パネル22は、バスライン24を介して接続されている。中央処理部14は、プログラムによって演算処理を実行するプロセッサを含み、処理用メモリ16に記憶されたプログラムに応じた処理を実行する。また、信号処理部12が備える観測用送信部30、観測用受信部32、治療用送信部34、タイミング制御部36、および画像データ生成部38のそれぞれの一部または全部はプロセッサによって構成され、処理用メモリ16に記憶されたプログラムに応じた処理を実行する。
中央処理部14は、操作パネル22における動作設定に応じて信号処理部12を制御する。例えば、操作パネル22においては、Bモード、焦点観測モードまたは治療モードのいずれかのモードが選択され、中央処理部14は、操作パネル22における動作モードの選択に応じた制御を実行する。
また、中央処理部14は、信号処理部12との間でデータを授受し、信号処理部12が実行する処理の過程において適宜、処理用メモリ16にデータを記憶させ、または処理用メモリ16からデータを読み込む。さらに、中央処理部14は、フレームメモリ18に対し、信号処理部12によって求められた画像データの記憶および読み込みを行い、フレームメモリ18に記憶されている画像データに基づいてモニタ20に画像を表示させる。
(2)Bモードの動作
Bモードにおいては、治療観測両用プローブ10が備える観測用コンベックスプローブ26および複数のHIFU振動子28のうち、観測用コンベックスプローブ26が用いられる。観測用コンベックスプローブ26による送受信ビームの一次元走査面40が観測面となり、その観測面における断層画像がモニタ20に表示される。そのため、治療観測両用プローブ10は、観測用コンベックスプローブ26の一次元走査面40が、被検体の観測面に一致する姿勢で支持される。
Bモードの動作は、操作パネル22においてBモードの設定操作が行われることで実行される。観測用送信部30は、パルス変調された電気信号(パルス変調信号)を観測用コンベックスプローブ26に出力する。観測用コンベックスプローブ26は、観測用送信部30から出力されたパルス変調信号に基づいてパルス超音波を発生する。この際、観測用送信部30は、送信されるパルス超音波のビームフォーマとして機能する。すなわち、観測用送信部30は、観測用コンベックスプローブ26が備える複数の超音波振動子から、超音波の送信に寄与させる振動子群を選択する。そして、振動子群をなす各超音波振動子に出力する信号の遅延時間を制御して送信ビームを形成する。さらに、観測用送信部30は、複数の超音波振動子から選択される振動子群を切り替えて、送信ビームを一次元走査する。
観測用コンベックスプローブ26は、被検体内において反射したパルス超音波を受信する。そして、受信したパルス超音波に基づいて電気信号を発生し、その電気信号を観測用受信部32に出力する。観測用受信部32は、受信されるパルス超音波のビームフォーマとして機能する。すなわち、観測用受信部32は、パルス超音波の送信のために選択した振動子群と同一の振動子群から出力された複数の電気信号を整相加算して受信ビームを形成する。パルス超音波の送信に寄与させる振動子群と、パルス超音波の受信に寄与させる振動子群は同一であるため、受信ビームは送信ビームと方向を同じくして一次元走査される。図1には、送信ビーム42および受信ビーム44が形成され、これらのビームが一次元走査面40において一次元走査される様子が示されている。
観測用受信部32は、受信されたパルス超音波に対応するビームデータを生成する。このビームデータは、特定の送受信ビーム方向について、観測用コンベックスプローブ26からの各距離上で生じた反射波の強度を時間軸上に表したデータである。観測用受信部32は、このように生成したビームデータを画像データ生成部38に出力する。
観測用送信部30および観測用受信部32は、被検体に対し送受信ビームの一次元走査を繰り返し行う。画像データ生成部38は、一次元走査ごとに得られるビームデータ群に基づいて、一次元走査ごとに断層画像データを生成する。そして、繰り返し行われる一次元走査によって順次生成した断層画像データを、中央処理部14の制御に従ってフレームメモリ18に記憶する。中央処理部14は、モニタ20に画像を表示する画像表示部として動作し、フレームメモリ18に記憶された断層画像データに基づく断層画像を順次モニタ20に表示させる。
(3)焦点観測モードの動作
(3−1)焦点観測モードの概要
焦点観測モードの動作は、操作パネル22において焦点観測モードの設定操作が行われることで実行される。焦点観測モードにおいては、観測用コンベックスプローブ26を用いた断層画像処理と、観測用コンベックスプローブ26および複数のHIFU振動子28を用いた反射分布画像処理とが実行される。
断層画像処理は、Bモードと同様の動作によって断層画像を取得する処理である。反射分布画像処理は、複数のHIFU振動子28から超音波を送信し、被検体内で反射した超音波を受信し、さらに、受信した超音波に基づいて反射分布画像を取得する処理である。この反射分布画像は、複数のHIFU振動子28から送信された超音波の反射強度分布を示し、この画像が表示されることで、HIFU振動子28の焦点F(以下、HIFU焦点Fとする。)の位置が施術者に把握される。
断層画像処理および反射分布画像処理は時分割で実行される。すなわち、反射分布画像処理は、断層画像処理において各断層画像が取得される合間に実行される。例えば、先の一次元走査に基づく断層画像の取得が行われた後、次の一次元走査に基づく断層画像の取得が行われるまでの時間帯に反射分布画像処理が実行される。
(3−2)反射分布画像処理
反射分布画像処理について説明する。治療用送信部34は、焦点観測用のパルス変調信号を各HIFU振動子28に所定周期で繰り返し出力する。これによって各HIFU振動子28は、HIFU焦点Fに向けて焦点観測用のパルス超音波を所定周期で繰り返し送信する。この焦点観測用の超音波は、被検体の組織を壊死に至らしめることのない強度の超音波である。すなわち、治療用送信部34から出力される焦点観測用のパルス変調信号の強度は、焦点観測用のパルス超音波の強度が、被検体の組織を壊死に至らしめることのない強度となるよう設定されている。
観測用コンベックスプローブ26は、被検体内において反射した焦点観測用のパルス超音波を受信する。そして、受信したパルス超音波に基づいて電気信号を発生し、その電気信号を観測用受信部32に出力する。
Bモードの動作と同様、焦点観測モードの反射分布画像処理においても、観測用受信部32は、受信されるパルス超音波のビームフォーマとして機能し、受信ビームを一次元走査する。図2に示されるように、受信ビーム48の一次元走査においては、各HIFU振動子28から送信される1つのパルス超音波46に対し、1つの特定の方向に受信ビーム48が向けられる。すなわち、観測用受信部32は、各HIFU振動子28から送信され、被検体内で反射した1つのパルス超音波50を受信するごとに、所定の刻み角度で受信ビーム48の方向を変化させる。
観測用受信部32は、受信されたパルス超音波の2次高調波成分に対応するビームデータを生成する。この2次高調波ビームデータは、特定の受信ビーム方向について、観測用コンベックスプローブ26からの各距離上で生じた反射波の2次高調波成分の強度を時間軸上に表したデータである。観測用受信部32は、このように生成した2次高調波ビームデータを画像データ生成部38に出力する。
画像データ生成部38は、一次元走査ごとに得られる2次高調波ビームデータ群に基づいて、反射分布画像データを生成する。そして、繰り返し行われる一次元走査によって順次生成した反射分布画像データを、中央処理部14の制御に従ってフレームメモリ18に記憶する。中央処理部14は、一次元走査ごとにフレームメモリ18に記憶された反射分布画像データに基づく反射分布画像を、断層画像に重ねて順次モニタ20に表示させる。
図3には反射分布画像が概念的に示されている。この図では、高輝度である部分程、濃い色が付されている。HIFU焦点Fで反射する超音波の強度は、他の位置で反射する超音波の強度より大きいため、HIFU焦点Fの位置は他の位置よりも高輝度となる。断層画像に重ねて反射分布画像がモニタ20に表示されることで、施術者は、複数のHIFU振動子28から送信される超音波の収束度合いや、HIFU焦点Fの位置を把握することができる。
このような処理に基づいて生成された反射分布画像データは、画像データとしての意義を有する他、複数のHIFU振動子28から送信され一次元走査面40上の各点において反射した超音波の強度を示す超音波反射分布データとしての意義を有する。
本実施形態に係る焦点観測モードでは、受信されたパルス超音波の2次高調波成分に基づいて反射分布画像データが取得される。一般に、高次調波成分に対する受信ビームは、基本波成分に対する受信ビームよりも鋭く、サイドローブの大きさが小さい。したがって、高次調波成分を用いることで反射分布画像の分解能を向上させることができるという効果や、アーティファクトを抑制することができるという効果が得られる。上記では受信されたパルス超音波の2次高調波成分を用いた処理につき説明したが、受信されたパルス超音波の3次以上の高次調波成分を用いた処理を実行してもよい。
なお、中央処理部14は、反射分布画像を断層画像に重ねてモニタ20に表示させる代わりに、反射分布画像のみをモニタ20に表示させる処理を実行してもよい。いずれの態様で画像表示を行うかは、操作パネル22の操作によって設定される。
また、上記では、断層画像処理と反射分布画像処理とを時分割で行う際の例として、先の一次元走査に基づく断層画像の取得が行われた後、次の一次元走査に基づく断層画像の取得が行われるまでの時間帯に反射分布画像を取得する例について採り上げた。このように時分割を行う他、断層画像処理の送受信ビームと反射分布画像処理の受信ビームとを同一方向に向けて一次元走査し、これらのビームがある特定の方向に向けられている間に、断層画像処理におけるパルス超音波の送受信に続けて反射分布画像処理におけるパルス超音波の送受信を行うこととしてもよい。
超音波診断装置は、反射分布画像を表示する他、次に説明する焦点探索画像を表示してもよい。焦点探索画像は、元の反射分布画像について、焦点を示す可能性が低い画素の画素値を0に置き換えた画像である。焦点探索画像には、輝度平均値に基づく焦点探索画像と、空間周波数解析に基づく焦点探索画像とがある。焦点探索画像を表す焦点探索画像データは、画像データ生成部38が備える焦点探索部38Aによって生成される。
(3−3)輝度平均値に基づく焦点探索画像の表示
輝度平均値に基づく焦点探索画像について説明する。焦点探索部38Aは、反射分布画像を複数の関心領域に区切った場合における各関心領域について、輝度値の平均値、すなわち、画素値の平均値を求める。図4には、反射分布画像が複数の関心領域ROIに区切られた様子が概念的に示されている。反射分布画像に対する各関心領域ROIの区切りは図4に示されるものよりも細かくしてもよいし、粗くしてもよい。
焦点探索部38Aは、上記のようにして求められた反射分布画像データに対し、画素値の平均値に基づくフィルタ処理を施し、焦点探索画像データを求める。このフィルタ処理は、画素値の平均値が所定の閾値Thを超える関心領域ROIについては、画素値をそのままに維持し、画素値の平均値が所定の閾値Th以下である関心領域ROIについては、画素値を0に置き換える処理である。
焦点探索部38Aは、受信ビームの一次元走査ごとに求められる反射分布画像データに平均値に基づくフィルタ処理を施し、焦点探索画像データを求める。そして、求められた焦点探索画像データをフレームメモリ18に記憶させる。中央処理部14は、一次元走査ごとにフレームメモリ18に記憶された焦点探索画像データに基づく焦点探索画像を断層画像に重ねて順次モニタ20に表示させる。
なお、画素値の平均値に基づくフィルタ処理の代わりに、その他の統計値に基づくフィルタ処理を採用してもよい。例えば、1つの関心領域ROI内における画素値の中央値、メジアン、最小値、最大値や、これらの値に所定の定数を乗じた値、これらの値に所定の定数を加算または減算した値等を統計値とする。この統計値は、関心領域ROI内の画素値の大きさの傾向を示す値である。フィルタ処理に際しては、統計値が所定の閾値Th1を超える関心領域ROIについては、画素値をそのままに維持し、画素値の統計値が所定の閾値Th1以下である関心領域ROIについては、画素値を0に置き換える処理が実行される。
また、フィルタ処理は、画素値の統計値が所定の閾値Th1を超える関心領域ROIについては、画素値を定数倍して増大させ、画素値の統計値が所定の閾値Th1以下である関心領域ROIについては、画素値を所定値Bに置き換える処理としてもよい。また、画素値の統計値が所定の閾値Th1を超える関心領域ROIについては、画素値を所定値Aに置き換え、画素値の統計値が所定の閾値Th1以下である関心領域ROIについては、画素値を所定値Bに置き換える処理を実行してもよい。さらに、モニタ20にカラー画像が表示される場合には、画素値の統計値が所定の閾値Th1を超える関心領域ROIについては、他の関心領域ROIとは異なる色の画素値を設定する処理を実行してもよい。
(3−4)空間周波数解析に基づく焦点探索画像の表示
次に、空間周波数解析に基づく焦点探索画像について説明する。焦点探索部38Aは、上記のようにして求められた反射分布画像データに対し、空間周波数解析に基づくフィルタ処理を施し、焦点探索画像データを求める。このフィルタ処理は、次のようにして実行される。
焦点探索部38Aは、各関心領域ROIについて2次元フーリエ変換を施す。ここでは、関心領域ROIにおける画素値がg(x,y)と表される場合に、g(x,y)に対して2次元フーリエ変換F[ ]を施した結果の絶対値をq(ξ,f)と表す。すなわち、q(ξ,f)=|F[g(x,y)]|である。
ここで、(x,y)は関心領域ROIにおける位置座標、(ξ,f)は2次元の空間周波数成分、フーリエ変換値q(ξ,f)は空間周波数分布をそれぞれ表す。
焦点探索部38Aは、関心領域ROIについて求められた空間周波数分布q(ξ,f)が最大値となる最大点(ξm,fm)を求める。そして、空間周波数ξmが所定の閾値ξt以上であり、かつ、空間周波数fmが所定の閾値ft以上である場合には、その関心領域ROI内の画素値をそのまま維持する。他方、空間周波数ξmが所定の閾値ξt未満であり、または、空間周波数fmが所定の閾値ft未満である場合には、その関心領域ROI内の画素値を0に置き換える。
このような空間周波数解析に基づくフィルタ処理によれば、最大点(ξm,fm)が、ξ≧ξt、かつ、f≧ftを満たす領域にある関心領域ROIについては画素値が維持され、最大点(ξm,fm)が、ξ<ξt、または、f<ftを満たす領域にある関心領域ROIについては画素値が0とされた焦点探索画像データが求められる。
この焦点探索画像データによれば、後述する原理により、HIFU焦点を示す可能性が低い画素の画素値が0となる。これによって、焦点探索画像は焦点を表す画像となる。
焦点探索部38Aは、受信ビームの一次元走査ごとに求められる反射分布画像データに空間周波数解析に基づくフィルタ処理を施し、焦点探索画像データを求める。そして、求められた焦点探索画像データをフレームメモリ18に記憶させる。中央処理部14は、一次元走査ごとにフレームメモリ18に記憶された焦点探索画像データに基づく焦点探索画像を断層画像に重ねて順次モニタ20に表示する。
このようなフィルタ処理によって、焦点探索画像データが求められる原理について説明する。図5には、関心領域ROIに対して施される2次元フーリエ変換が概念的に示されている。図5(a)はHIFU焦点を含まない関心領域ROIの画素値g(x,y)を(x,y)平面上に表したものである。図5(b)は、図5(a)の関心領域ROIに2次元フーリエ変換を施して求められた空間周波数分布q(ξ,f)を(ξ,f)平面上に表したものである。ただし、(ξ,f)平面についてはξ≧0、かつ、f≧0が満たされる領域が示されている。図5(a)および(b)においては、それぞれ、g(x,y)およびq(ξ,f)が大きい程、濃い色が付されている。
また、図5(c)はHIFU焦点を含む関心領域ROIの画素値g(x,y)を(x,y)平面上に表したものである。図5(d)は、図5(c)の関心領域ROIに2次元フーリエ変換を施して求められた空間周波数分布q(ξ,f)を(ξ,f)平面上に表したものである。
関心領域において画素値が突出して大きい領域がある場合、その関心領域には高い空間周波数成分が含まれる。そのため、空間周波数分布は2次元周波数平面(ξ,f)の右上の領域に最大値を有する。一方、関心領域において画素値が平坦である場合、その関心領域には低い空間周波数成分が含まれる。そのため、空間周波数分布は2次元周波数平面(ξ,f)の左下の領域に最大値を有する。
HIFU焦点は、画素値が突出して大きい領域として表される。したがって、HIFU焦点を含む関心領域の空間周波数分布は、図5(d)のように2次元周波数平面(ξ,f)の右上の領域に最大値を有する分布となる。他方、焦点位置を含まない関心領域の空間周波数分布は、図5(b)のように2次元周波数平面(ξ,f)の左下の領域に最大値を有する分布となる。
そこで、焦点探索部38Aは、最大点(ξm,fm)が、ξ≧ξt、かつ、f≧ftを満たす領域にある関心領域(焦点領域)については、HIFU焦点を含むものとし、その関心領域の画素値を維持する。そして、最大点(ξm,fm)が、ξ<ξt、または、f<ftを満たす領域にある関心領域(非焦点領域)については、HIFU焦点を含まないものとし、その関心領域の画素値を0とする。これによって、HIFU焦点を示す画素の画素値が維持され、その他の画素値が0とされた焦点探索画像データが求められる。
なお、空間周波数解析に基づくフィルタ処理は、焦点領域については画素値を定数倍して増大させ、非焦点領域については画素値を所定値Bに置き換える処理としてもよい。また、焦点領域については画素値を所定値Aに置き換え、非焦点領域については、画素値を所定値Bに置き換える処理を実行してもよい。さらに、モニタ20にカラー画像が表示される場合には、焦点領域については、非焦点領域とは異なる色の画素値を設定する処理を実行してもよい。
また、反射分布画像、輝度平均値に基づく焦点探索画像、あるいは、空間周波数解析に基づく焦点探索画像のいずれを断層画像に重ねて表示するかについては、操作パネル22における選択操作に基づいて決定してもよい。
(4)治療モード
治療モードにおいては、各HIFU振動子28が治療用の超音波を送信し、治療部位に治療用の超音波を照射する。治療用の超音波は、被検体組織を壊死に至らしめる強度の超音波である。治療モードの動作は、操作パネル22において治療モードの設定操作が行われることで実行される。治療用送信部34は、中央処理部14の制御に基づき、治療用の連続波信号を各HIFU振動子28に出力する。これによって、各HIFU振動子28は、治療用の連続波の超音波を送信する。
治療に際しては、施術者は、次のように超音波診断装置を操作すればよい。施術者は、先に操作パネル22によって動作モードを焦点観測モードに設定する。そして、モニタ20によってHIFU焦点Fの位置を参照しながら、治療観測両用プローブ10の位置および姿勢を調整し、治療部位とHIFU焦点Fの位置とを一致させる。施術者は、その状態で治療観測両用プローブ10を支持し、操作パネル22によって動作モードを治療モードに設定する。これによって、各HIFU振動子28からは治療用の超音波が送信され、治療部位に超音波が照射される。
2.3次元超音波診断装置
(1)3次元超音波診断装置の構成
図6には第2実施形態に係る3次元超音波診断装置の構成が示されている。図1に示される構成要素と同一の構成要素については同一の符号を付してその説明を省略する。3次元超音波診断装置は、3次元Bモード、3次元焦点観測モード、または治療モードのいずれかのモードで動作し、被検体内の3次元空間に対する処理が可能である。第1実施形態に係る超音波診断装置と同様、各モードの動作は、操作パネル22において各モードについての設定操作が行われることで実行される。
3次元Bモードおよび3次元焦点観測モードの各動作は、第1実施形態におけるBモードおよび焦点観測モードの各動作を2次元から3次元に拡張したものである。3次元Bモードにおいては、被検体内の3次元空間に亘って複数の断層画像データが取得され、複数の断層画像データからなるボリュームデータが取得される。モニタ20には、1つの断層画像、または、ボリュームデータに基づく立体画像が表示される。
3次元焦点観測モードにおいては、 被検体内の3次元空間に亘って複数の断層画像データが取得され、複数の断層画像データからなるボリュームデータが取得される。さらに、被検体内の3次元空間に亘って複数の反射分布画像データが取得され、複数の反射分布画像データからなる焦点ボリュームデータが取得される。モニタ20には、1つの断層画像に反射分布画像が重ねて表示される。あるいは、モニタ20には、ボリュームデータから求められた立体画像と、焦点ボリュームデータから求められた立体画像とが重ねて表示される。
次に、3次元超音波診断装置の構成について説明する。3次元超音波診断装置は、HIFUヘッド部52、3次元信号処理部66、中央処理部14、処理用メモリ16、フレームメモリ18、モニタ20、および、操作パネル22を備える。
HIFUヘッド部52は、ヘッド筐体54、観測用3次元プローブ56、およびHIFU振動子アレイ58を備える。ヘッド筐体54は、椀形状に形成されている。ヘッド筐体54の底部にはプローブ穴が開けられている。観測用3次元プローブ56は、超音波が送受信される面がプローブ穴からヘッド筐体54の開口側を臨むよう、ヘッド筐体54に固定されている。観測用3次元プローブ56は、超音波が送受信される面に配列された複数の超音波振動子を備える。観測用3次元プローブ56には、例えば、複数の超音波振動子が複数列に亘って配列(2次元配列)されたもの等が用いられる。
また、ヘッド筐体54の側面には、HIFU振動子アレイ58をなす複数のHIFU振動子60を配列する振動子穴が開けられている。各HIFU振動子60は、それぞれの焦点の位置が一致するよう振動子穴に固定されている。観測用3次元プローブ56および各HIFU振動子60は、3次元信号処理部66に接続されている。
3次元信号処理部66は、3D観測用送信部68、3D観測用受信部70、画像データ生成部38、タイミング制御部36、焦点位置決定部74、焦点位置制御部76および3D治療用送信部72を備える。ここで、「3D」は、”3 Dimension”、すなわち、3次元を意味する。タイミング制御部36は、3D観測用送信部68が観測用3次元プローブ56に信号を出力するタイミング、3D治療用送信部72が各HIFU振動子60に信号を出力するタイミング、および、3D観測用受信部70が観測用3次元プローブ56から信号を取得するタイミングを制御する。3次元信号処理部66が備えるその他の構成要素については後述する。
(2)3次元Bモード
3次元Bモードにおいては、HIFUヘッド部52が備える観測用3次元プローブ56およびHIFU振動子アレイ58のうち、観測用3次元プローブ56が用いられる。3次元Bモードにおいては、繰り返し行われる一次元走査ごとに、所定の刻み角度で走査面の揺動角を変化させ、被検体内の3次元空間に亘って複数の断層画像データを取得する。ここで揺動角は、観測用3次元プローブ56において定義された揺動軸62を中心軸とした、一次元走査面40の回転角である。
3次元超音波診断装置では、観測用3次元プローブ56による送受信ビームの一次元走査面40の揺動範囲が観測領域となり、その観測領域における1つの断層画像または立体画像がモニタ20に表示される。そのため、HIFUヘッド部52は、観測用3次元プローブ56の一次元走査面40の揺動範囲が被検体内に位置する姿勢で支持される。
3D観測用送信部68は、パルス変調信号を観測用3次元プローブ56の各超音波振動子に出力する。各超音波振動子は、3D観測用送信部68から出力されたパルス変調信号に基づいて、パルス超音波を発生する。この際、3D観測用送信部68は、送信されるパルス超音波のビームフォーマとして機能する。すなわち、3D観測用送信部68は、各超音波振動子に出力する信号の遅延時間を制御して送信ビームを形成し、送信ビームを一次元走査する。
観測用3次元プローブ56の各超音波振動子は、被検体内において反射したパルス超音波を受信する。各超音波振動子は、受信したパルス超音波に基づいて電気信号を発生し、その電気信号を3D観測用受信部70に出力する。3D観測用受信部70は、受信されるパルス超音波のビームフォーマとして機能する。すなわち、3D観測用受信部70は、複数の超音波振動子から出力された複数の電気信号を整相加算して受信ビームを形成し、送信ビームと方向を同じくして、受信ビームを一次元走査する。3D観測用受信部70は、受信されたパルス超音波に対応するビームデータを生成し、生成したビームデータを画像データ生成部38に出力する。
3D観測用送信部68および3D観測用受信部70は、一次元走査ごとに揺動角を変化させながら、被検体に対し送受信ビームの一次元走査を繰り返し行う。画像データ生成部38は、一次元走査ごとに得られるビームデータ群に基づいて、一次元走査ごとに断層画像データを生成し、その断層画像データを中央処理部14の制御に従ってフレームメモリ18に記憶する。揺動角を変化させながら繰り返し行われる一次元走査によって得られた複数の断層画像データは、ボリュームデータとしてフレームメモリ18に記憶される。これによって、被検体内の3次元空間に亘って得られた複数の断層画像データが、ボリュームデータとしてフレームメモリ18に記憶される。
中央処理部14は、操作パネル22における操作に応じて、ボリュームデータから1つの断層画像を読み込み、その断層画像データに基づく断層画像をモニタ20に表示させる。また、中央処理部14は、操作パネル22における操作に応じて、ボリュームデータに基づき立体画像データを生成し、立体画像をモニタ20に表示させる。
立体画像の表示に際しては、望ましくはボリュームレンダリング法が採用される。ボリュームレンダリング法は、視点から伸びる各視線(レイ)上において奥行き方向に各ピクセルを参照して、不透明度(オパシティ)を示す情報を所定のピクセル演算によって求め、最終的なピクセル演算結果を当該視線に対応する画素の画素値とする公知のレンダリング処理法である。ボリュームレンダリング法によれば、視点から奥行き方向側にある組織が、輝度の強弱を以て立体的に表示される。
(3)3次元焦点観測モード
3次元焦点観測モードにおいては、3次元Bモードと同様の動作によって複数の断層画像を取得する断層画像処理と、被検体内の3次元空間に亘って複数の反射分布画像を取得する反射分布画像処理とが時分割で行われる。焦点観測モードによって取得される断層画像データ、および反射分布画像データはフレームメモリ18に記憶される。
反射分布画像処理について説明する。3D治療用送信部72は、焦点観測用のパルス変調信号を各HIFU振動子60に所定周期で繰り返し出力する。これによって各HIFU振動子60は、それぞれの焦点に向けて焦点観測用のパルス超音波を所定周期で繰り返し送信する。この際、3D治療用送信部72は、後述するように、各HIFU振動子60に出力する焦点観測用のパルス変調波の遅延時間を、焦点位置制御部76から出力される制御ベクトルに基づいて調整し、HIFU焦点Fの位置を制御する。
観測用3次元プローブ56は、被検体内において反射した焦点観測用のパルス超音波を受信する。観測用3次元プローブ56は、受信したパルス超音波に基づいて電気信号を発生し、その電気信号を3D観測用受信部70に出力する。3次元Bモードの動作と同様、3次元焦点観測モードの反射分布画像処理においても、3D観測用受信部70は、受信されるパルス超音波のビームフォーマとして機能し、受信ビームを一次元走査する。
3D観測用受信部70は、受信されたパルス超音波の2次高調波成分に対応するビームデータを生成し、2次高調波ビームデータを画像データ生成部38に出力する。3D観測用受信部70は、各HIFU振動子60から送信され、被検体内で反射した1つのパルス超音波が受信されるごとに、所定の刻み角度で受信ビームの方向を変化させる。これによって、一次元走査面40上における各受信ビームの方向について2次高調波ビームデータが生成される。
3D観測用受信部70は、所定の刻み角度で一次元走査ごとに揺動角を変化させて、被検体に対し受信ビームの一次元走査を繰り返し行う。画像データ生成部38は、各一次元走査ごとに得られる2次高調波ビームデータ群に基づいて、一次元走査ごとに反射分布画像データを生成し、その反射分布画像データを中央処理部14の制御に従ってフレームメモリ18に記憶する。揺動角を変化させながら繰り返し行われる一次元走査によって得られた複数の反射分布画像データは、焦点ボリュームデータとしてフレームメモリ18に記憶される。これによって、被検体内の3次元空間に亘って得られた複数の反射分布画像データが、焦点ボリュームデータとしてフレームメモリ18に記憶される。
中央処理部14は、フレームメモリ18を参照し、操作パネル22における操作に応じて、ボリュームデータから1つの断層画像データを選択して読み込み、さらに、焦点ボリュームデータから、その断層画像に対応する反射分布画像データを選択して読み込む。そして、反射分布画像を断層画像に重ねてモニタ20に表示させる。また、中央処理部14は、操作パネル22における操作に応じて、ボリュームデータおよび焦点ボリュームデータに基づき、それぞれの立体画像データを生成し、各立体画像を重ねてモニタ20に表示させる。
このような処理によれば、被検体の断層画像に重ねて反射分布画像を表示することができる。反射分布画像としてHIFU焦点Fの画像を含むものが選択されることにより、HIFU焦点Fの様子が断層画像に重ねて表示される。また、被検体内部の立体画像と、HIFU焦点Fを示す立体画像とを重ねて表示することができる。これによって、HIFU焦点Fの位置が立体的に示される。
なお、上記では受信されたパルス超音波の2次高調波成分を用いた処理につき説明したが、受信されたパルス超音波の3次以上の高次調波成分を用いた処理を実行してもよい。
(4)HIFU焦点の位置制御
各HIFU振動子60とHIFU焦点Fとの位置関係は、被検体内の伝搬速度が均一である場合には一定となる。しかし、超音波の伝搬速度が他の組織とは異なる不連続媒体組織が存在すると、不連続媒体組織と他の組織との境界において超音波が屈折し、各HIFU振動子60とHIFU焦点Fとの位置関係が変化する。この場合、治療部位にHIFU焦点Fを合わせる操作が困難となる場合がある。そこで、本実施形態に係る3次元超音波診断装置は、HIFU焦点Fの位置を目標位置に合わせる制御を実行する。
超音波診断装置が、HIFU焦点Fの位置を制御する処理について説明する。焦点探索部38Aは、フレームメモリ18に記憶されている焦点ボリュームデータをなす複数の反射分布画像データのそれぞれについて、焦点探索画像データを求める。この焦点探索画像データは、輝度平均値に基づく焦点探索画像データであってもよいし、空間周波数解析に基づく焦点探索画像データであってもよい。焦点探索部38Aは、複数の反射分布画像データに対して求められた複数の焦点探索画像データをフレームメモリ18に記憶する。
ここで、フレームメモリ18に記憶されている複数の焦点探索画像データは、必ずしもモニタ表示用の画像データとして用いられなくともよい。すなわち、これら複数の焦点探索画像データは、HIFU焦点Fの位置制御においてHIFU焦点Fの位置を検出するための焦点探索データとして用いられてもよい。
焦点位置決定部74は、フレームメモリ18に記憶されている複数の焦点探索画像データを参照し、HIFU焦点Fの位置座標値を求める。例えば、複数の焦点探索画像データが示す総ての画素のうち、画素値が0でないものの重心をHIFU焦点Fの位置座標値として求める。焦点位置決定部74は、HIFU焦点Fの位置座標値を焦点位置制御部76に出力する。
焦点位置制御部76は、HIFU焦点Fの位置に対する目標座標値を予め取得し保持している。この目標座標値は、操作パネル22における操作によって焦点位置制御部76に入力されてもよい。
焦点位置制御部76は、目標座標値からHIFU焦点Fの位置座標値を減算した制御ベクトルを求め、3D治療用送信部72に出力する。3D治療用送信部72は、制御ベクトルで示される方向および距離にHIFU焦点Fが移動するよう、各HIFU振動子60に出力するパルス変調信号の遅延時間を制御する。
このような処理によれば、HIFUヘッド部52に対し機械的な操作を行うことなく、HIFU焦点Fの位置を目標座標値が示す位置に合わせることができる。また、パネル操作部から目標座標値を入力し、HIFU焦点Fの位置を調整することができる。これによって、HIFU焦点Fを治療部位に合わせる操作が容易となる。
なお、HIFU焦点Fの位置を制御する処理と共に、フレームメモリ18に記憶されている複数の焦点探索画像データをモニタ20に表示する処理を実行してもよい。この場合、中央処理部14は、フレームメモリ18を参照し、ボリュームデータから1つの断層画像データを選択して読み込み、さらに、その断層画像に対応する焦点探索画像データを選択して読み込む。そして、焦点探索画像を断層画像に重ねてモニタ20に表示させる。また、中央処理部14は、ボリュームデータおよび複数の焦点探索画像データに基づき、被検体内の立体画像データおよび焦点の立体画像データを生成し、各立体画像を重ねてモニタ20に表示させる処理を実行してもよい。
10 治療観測両用プローブ、12 信号処理部、14 中央処理部、16 処理用メモリ、18 フレームメモリ、20 モニタ、22 操作パネル、24 バスライン、26 観測用コンベックスプローブ、28,60 HIFU振動子、30 観測用送信部、32 観測用受信部、34 治療用送信部、36 タイミング制御部、38 画像データ生成部、38A 焦点探索部、40 一次元走査面、42 送信ビーム、44,48 受信ビーム、46,50 パルス超音波、52 HIFUヘッド部、54 ヘッド筐体、56 観測用3次元プローブ、58 HIFU振動子アレイ、62 揺動軸、66 3次元信号処理部、68 3D観測用送信部、70 3D観測用受信部、72 3D治療用送信部、74 焦点位置決定部、76 焦点位置制御部、F HIFU焦点、ROI 関心領域。

Claims (11)

  1. 被検体内に位置させた焦点に向けて超音波を送信する治療用送信部と、
    前記治療用送信部から送信され前記被検体内で反射した超音波を、受信ビームを走査しながら受信する受信部と、
    前記受信部において受信された超音波に基づいて、前記受信ビームの走査面における超音波反射分布データを生成する反射分布データ生成部と、
    前記超音波反射分布データに基づいて、前記焦点の位置を表す焦点探索画像データを求める焦点探索部と、
    を備え
    前記焦点探索部は、
    前記超音波反射分布データに対し、前記走査面を複数の領域に区切って形成される各関心領域についてのフーリエ変換を施し、各関心領域について空間周波数分布を求めるフーリエ変換手段と、
    各関心領域における画素値を、各関心領域について求められた空間周波数分布に応じた画素値に設定して前記焦点探索画像データを求める探索画像データ取得手段と、
    を備えることを特徴とする超音波診断装置。
  2. 請求項1に記載の超音波診断装置において、
    記焦点探索部は、
    前記超音波反射分布データに基づいて、前記走査面を複数の関心領域に区切った場合における各関心領域について、画素値の統計値を求める統計値演算手段を備え、
    前記超音波反射分布データに対するフィルタ処理であって、各関心領域における画素値を、各関心領域について求められた前記統計値に応じた画素値に設定するフィルタ処理を実行することを特徴とする超音波診断装置。
  3. 請求項または請求項に記載の超音波診断装置において、
    前記治療用送信部は、複数の超音波振動子を備え、
    前記超音波診断装置は、さらに、
    前記焦点探索画像データに基づいて前記焦点の位置を求める焦点位置決定部と、
    前記焦点位置決定部によって求められた前記焦点の位置と目標焦点位置との差異に基づいて各超音波振動子に与える信号の遅延時間を制御し、前記焦点の位置を前記目標焦点位置に近づける焦点位置制御部と、
    を備えることを特徴とする超音波診断装置。
  4. 請求項から請求項のいずれか1項に記載の超音波診断装置において、
    観測用超音波を被検体に向けて送信し、当該観測用超音波の送信ビームを前記走査面内で走査する観測用送信部を備え、
    前記受信部は、
    前記観測用超音波の送信ビームと方向を同じくする受信ビームを形成し、前記観測用送信部から送信され前記被検体内で反射した観測用超音波を受信し、
    前記超音波診断装置は、さらに、
    前記受信部において受信された観測用超音波に基づいて、前記走査面における前記被検体の断層画像データを生成する断層画像データ生成部と、
    前記断層画像データに基づく画像に重ねて、前記焦点探索画像データに基づく画像を表示する画像表示部と、
    を備えることを特徴とする超音波診断装置。
  5. 請求項1から請求項のいずれか1項に記載の超音波診断装置において、
    観測用超音波を被検体に向けて送信し、当該観測用超音波の送信ビームを前記走査面内で走査する観測用送信部を備え、
    前記受信部は、
    前記観測用超音波の送信ビームと方向を同じくする受信ビームを形成し、前記観測用送信部から送信され前記被検体内で反射した観測用超音波を受信し、
    前記超音波診断装置は、さらに、
    前記受信部において受信された観測用超音波に基づいて、前記走査面における前記被検体の断層画像データを生成する断層画像データ生成部と、
    前記断層画像データに基づく画像に重ねて、前記超音波反射分布データに基づく画像を表示する画像表示部と、
    を備えることを特徴とする超音波診断装置。
  6. 被検体内に位置させた焦点に向けて超音波を送信する治療用送信部と、
    前記治療用送信部から送信され前記被検体内で反射した超音波を、受信ビームを走査しながら受信する受信部と、
    前記受信部において受信された超音波に基づいて、前記受信ビームの走査面における超音波反射分布データを生成する反射分布データ生成部と、
    前記超音波反射分布データに基づいて、前記焦点の位置を表す焦点探索データを求める焦点探索部と、
    を備え
    前記焦点探索部は、
    前記超音波反射分布データに対し、前記走査面を複数の領域に区切って形成される各関心領域についてのフーリエ変換を施し、各関心領域について空間周波数分布を求めるフーリエ変換手段と、
    各関心領域に対応する値を、各関心領域について求められた空間周波数分布に応じた値に設定して前記焦点探索データを求める焦点探索データ取得手段と、
    を備えることを特徴とする超音波診断装置。
  7. 請求項に記載の超音波診断装置において、
    記焦点探索部は、
    前記超音波反射分布データに基づいて、前記走査面を複数の関心領域に区切った場合における各関心領域について統計値を求める統計値演算手段を備え、
    前記超音波反射分布データに対するフィルタ処理であって、各関心領域に対応する値を、各関心領域について求められた前記統計値に応じた値に設定するフィルタ処理を実行することを特徴とする超音波診断装置。
  8. 請求項または請求項に記載の超音波診断装置において、
    前記治療用送信部は、複数の超音波振動子を備え、
    前記超音波診断装置は、さらに、
    前記焦点探索データに基づいて前記焦点の位置を求める焦点位置決定部と、
    前記焦点位置決定部によって求められた前記焦点の位置と目標焦点位置との差異に基づいて各超音波振動子に与える信号の遅延時間を制御し、前記焦点の位置を前記目標焦点位置に近づける焦点位置制御部と、
    を備えることを特徴とする超音波診断装置。
  9. 請求項1から請求項のいずれか1項に記載の超音波診断装置において、
    前記反射分布データ生成部は、前記受信部において受信された超音波の高次調波成分に基づいて、前記受信ビームの走査面における超音波反射分布データを生成することを特徴とする超音波診断装置。
  10. 被検体内に位置させた焦点に向けて超音波を送信する治療用送信部と、
    前記治療用送信部から送信され前記被検体内で反射した超音波を、受信ビームを走査しながら受信する受信部と、
    前記受信部において受信された超音波に対する演算処理を実行するプロセッサと、
    を備える超音波診断装置に読み込まれる超音波診断用プログラムであって、
    前記プロセッサに、
    前記受信部において受信された超音波に基づいて、前記受信ビームの走査面における超音波反射分布データを生成する反射分布データ生成処理と、
    前記超音波反射分布データに基づいて、前記焦点の位置を表す焦点探索画像データを求める焦点探索処理と、
    を実行させ
    前記焦点探索処理は、
    前記超音波反射分布データに対し、前記走査面を複数の領域に区切って形成される各関心領域についてのフーリエ変換を施し、各関心領域について空間周波数分布を求めるフーリエ変換処理と、
    各関心領域における画素値を、各関心領域について求められた空間周波数分布に応じた画素値に設定して前記焦点探索画像データを求める探索画像データ取得処理と、
    を含むことを特徴とする超音波診断用プログラム。
  11. 被検体内に位置させた焦点に向けて超音波を送信する治療用送信部と、
    前記治療用送信部から送信され前記被検体内で反射した超音波を、受信ビームを走査しながら受信する受信部と、
    前記受信部において受信された超音波に対する演算処理を実行するプロセッサと、
    を備える超音波診断装置に読み込まれる超音波診断用プログラムであって、
    前記プロセッサに、
    前記受信部において受信された超音波に基づいて、前記受信ビームの走査面における超音波反射分布データを生成する反射分布データ生成処理と、
    前記超音波反射分布データに基づいて、前記焦点の位置を表す焦点探索データを求める焦点探索処理と、
    を実行させ
    前記焦点探索処理は、
    前記超音波反射分布データに対し、前記走査面を複数の領域に区切って形成される各関心領域についてのフーリエ変換を施し、各関心領域について空間周波数分布を求めるフーリエ変換処理と、
    各関心領域に対応する値を、各関心領域について求められた空間周波数分布に応じた値に設定して前記焦点探索データを求める焦点探索データ取得処理と、
    を含むことを特徴とする超音波診断用プログラム。
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