JP5884633B2 - 通信装置 - Google Patents

通信装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5884633B2
JP5884633B2 JP2012111749A JP2012111749A JP5884633B2 JP 5884633 B2 JP5884633 B2 JP 5884633B2 JP 2012111749 A JP2012111749 A JP 2012111749A JP 2012111749 A JP2012111749 A JP 2012111749A JP 5884633 B2 JP5884633 B2 JP 5884633B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
type
wireless network
communication
mfp
portable terminal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012111749A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013239906A (ja
Inventor
隆延 鈴木
隆延 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP2012111749A priority Critical patent/JP5884633B2/ja
Priority to US13/835,097 priority patent/US9456294B2/en
Publication of JP2013239906A publication Critical patent/JP2013239906A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5884633B2 publication Critical patent/JP5884633B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W4/00Services specially adapted for wireless communication networks; Facilities therefor
    • H04W4/80Services using short range communication, e.g. near-field communication [NFC], radio-frequency identification [RFID] or low energy communication

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Description

本明細書では、携帯端末と無線通信を実行する通信装置を開示する。
特許文献1の技術では、携帯電話機は、対向機器とNFC通信を確立すると、携帯電話機自身のBluetooth(登録商標)の電源状態がONであるのか否かを判定する。Bluetoothの電源状態がONである場合には、携帯電話機は、NFC通信を利用して、Bluetoothをハンドオーバ先とする要求を対向機器に送信する。この場合、携帯電話機は、Bluetoothを利用して、対向機器と無線通信を実行する。Bluetoothの電源状態がONでない場合には、携帯電話機は、NFC通信を利用して、ユーザによって選択された通信手段(Bluetooth又は無線LAN)をハンドオーバ先とする要求を対向機器に送信する。この場合、携帯電話機は、ユーザによって選択された通信手段を利用して、対向機器と無線通信を実行する。
特開2011−146991号公報 特開2007−166538号公報 特開2011−197864号公報
「Wi−Fi Peer−to−Peer(P2P) Technical Specification Version1.1」、Wi−Fi Alliance、2010年
特許文献1の技術では、携帯電話機が複数の無線ネットワークに属している状況について、何ら開示されていない。本明細書では、通信装置が複数の無線ネットワークに属している場合に、適切な処理を実行し得る技術を開示する。
本明細書によって開示される通信装置は、携帯端末と無線通信を実行するための第1種のインターフェースと、携帯端末と無線通信を実行するための第2種のインターフェースと、制御部と、を備える。第2種のインターフェースを利用した無線通信の通信速度は、第1種のインターフェースを利用した無線通信の通信速度よりも速い。第2種のインターフェースは、通信装置及び携帯端末とは別体に構成されているアクセスポイントを介した第1種の無線通信と、アクセスポイントを介さない第2種の無線通信と、を実行するためのインターフェースである。制御部は、受信部と、第1の判断部と、処理実行部と、を備える。受信部は、第1種のインターフェースを利用して、携帯端末から特定の情報を受信する。第1の判断部は、特定の情報が受信される際に、通信装置が、第1種の無線通信を実行するための第1種の無線ネットワークと、第2種の無線通信を実行するための第2種の無線ネットワークと、の両方に現在属している場合に、第1種の無線ネットワークが、アクセスポイントとは異なる認証サーバによって認証が実行されるエンタープライズ系の認証方式に従ったエンタープライズ無線ネットワークであるのか否かを判断する。処理実行部は、第1種の無線ネットワークがエンタープライズ無線ネットワークであると判断される第1の場合に、携帯端末が第2種の無線ネットワークに参加するための第1の無線設定情報を、第1種のインターフェースを利用して、携帯端末に送信する送信処理を実行し、第1種の無線ネットワークがエンタープライズ無線ネットワークではないと判断される第2の場合に、送信処理とは異なる第1の特定処理を実行する。
上記の構成によると、通信装置は、第1種のインターフェースを利用して、携帯端末から特定の情報を受信する際に、第1種の無線ネットワークと第2種の無線ネットワークとの両方に現在属している場合に、第1種の無線ネットワークがエンタープライズ無線ネットワークであるのか否かを判断する。通信装置は、第1種の無線ネットワークがエンタープライズ無線ネットワークであると判断される第1の場合に、携帯端末が第2種の無線ネットワークに参加するための第1の無線設定情報を、第1種のインターフェースを利用して、携帯端末に送信する送信処理を実行する。これにより、携帯端末は、第1の無線設定情報を利用して、第2種の無線ネットワークに参加し得る。このために、通信装置及び携帯端末は、第2種の無線ネットワークを利用して、無線通信を実行し得る。また、通信装置は、第1種の無線ネットワークがエンタープライズ無線ネットワークではないと判断される第2の場合に、送信処理とは異なる第1の特定処理を実行する。このように、通信装置は、第1種及び第2種の無線ネットワークの両方に属している場合に、第1種の無線ネットワークがエンタープライズ無線ネットワークであるのか否かに応じて、適切な処理を実行し得る。
第1の判断部は、第1種の無線ネットワークが、エンタープライズ無線ネットワークであるのか、アクセスポイントによって認証が実行されるパーソナル系の認証方式に従ったパーソナル無線ネットワークであるのか、を判断してもよい。処理実行部は、第1種の無線ネットワークがパーソナル無線ネットワークであると判断される第2の場合に、携帯端末が第1種の無線ネットワークに参加するための第2の無線設定情報を、第1種のインターフェースを利用して、携帯端末に送信する第1の特定処理を実行してもよい。この構成によると、携帯端末は、第2の無線設定情報を利用して、第1種の無線ネットワークに参加し得る。このために、通信装置及び携帯端末は、第1種の無線ネットワークを利用して、無線通信を実行し得る。
上記の通信装置を実現するための制御方法、コンピュータプログラム、及び、当該コンピュータプログラムを格納するコンピュータ読取可能記録媒体も、新規で有用である。また、上記の通信装置と携帯端末とを備える通信システムも、新規で有用である。
通信システムの構成を示す。 エンタープライズ系の認証方式及びパーソナル系の認証方式を説明するためのテーブルを示す。 MFPが実行する通信処理のフローチャートを示す。 マルチNW処理のフローチャートを示す。 非マルチNW処理のフローチャートを示す。 MFPがEPNW及びWFDNWに属しているケースAにおいて、MFPが実行し得る各処理を表わすテーブルを示す。 MFPがEPNW及びWFDNWに属しているケースA1のシーケンス図を示す。 MFPがEPNW及びWFDNWに属しているケースA5(1)のシーケンス図を示す。 MFPがEPNW及びWFDNWに属しているケースBにおいて、MFPが実行し得る各処理を表わすテーブルを示す。 MFPがEPNW及びWFDNWに属しているケースB1のシーケンス図を示す。 MFPがPSNW及びWFDNWに属しているケースCにおいて、MFPが実行し得る各処理を表わすテーブルを示す。 MFPがPSNW及びWFDNWに属しているケースC1のシーケンス図を示す。 MFPがPSNW及びWFDNWに属しているケースC2のシーケンス図を示す。 MFPがPSNW及びWFDNWに属しているケースC3(1)のシーケンス図を示す。 MFPがPSNW及びWFDNWに属しているケースDにおいて、MFPが実行し得る各処理を表わすテーブルを示す。 MFPがPSNW及びWFDNWに属しているケースD2のシーケンス図を示す。 MFPがEPNWのみに属しているケースEにおいて、MFPが実行し得る各処理を表わすテーブルを示す。 MFPがPSNWのみに属しているケースFにおいて、MFPが実行し得る各処理を表わすテーブルを示す。 MFPがWFDNWのみに属しているケースGにおいて、MFPが実行し得る各処理を表わすテーブルを示す。 MFPがWFDNWのみに属しているケースHにおいて、MFPが実行し得る各処理を表わすテーブルを示す。
(通信システム2の構成)
図1に示されるように、通信システム2は、多機能機(以下では「MFP(Multi-Function Peripheralの略)と呼ぶ)10と、携帯端末50と、アクセスポイント(以下では「AP(Access Pointの略)」と呼ぶ)60と、認証サーバ70と、PC(Personal Computerの略)80と、を備える。
(MFP10が実行可能な無線通信の種類)
MFP10は、NFC(Near Field Communicationの略)方式に従った無線通信と、WFD(Wi-Fi Directの略)方式に従った無線通信と、通常Wi−Fi方式に従った無線通信と、を実行可能である。以下では、上記の各方式に従った無線通信のことを、それぞれ、「NFC通信」、「WFD通信」、「通常Wi−Fi通信」と呼ぶ。
(NFC通信)
NFC方式は、いわゆる近距離無線通信のための無線通信方式であり、例えば、ISO/IEC21481又は18092の国際標準規格に基づく無線通信方式である。MFP10は、携帯端末50とNFC通信を実行可能である。
(WFD通信)
WFD方式は、Wi−Fi Allianceによって作成された規格書「Wi−Fi Peer−to−Peer(P2P) Technical Specification Version1.1」に記述されている無線通信方式である。WFD方式は、例えば、IEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc.の略)の802.11の規格、及び、それに準ずる規格(例えば、802.11a,11b,11g,11n等)に従って、無線通信を実行するための無線通信方式である。
MFP10は、WFDネットワークに属することによって、当該WFDネットワークに属する他の機器と目的データのWFD通信を実行することができる。目的データは、OSI参照モデルのネットワーク層の情報を含むデータであり、例えば、印刷データ、スキャンデータ等を含む。本実施例では、携帯端末50及びPC80も、WFD通信を実行可能である。従って、MFP10は、携帯端末50及びPC80と、目的データのWFD通信を実行可能である。なお、以下では、WFDネットワークのことを、「WFDNW」と省略して記載することがあり得る。
以下では、MFP10、携帯端末50、及び、PC80のように、WFD通信を実行可能な機器のことを「WFD対応機器」と呼ぶ。上記のWFDの規格書では、WFD対応機器の状態として、Group Owner状態(以下では「G/O状態」と呼ぶ)、クライアント状態、及び、デバイス状態の3つの状態が定義されている。WFD対応機器は、上記の3つの状態のうちの1つの状態で選択的に動作可能である。
デバイス状態の一対のWFD対応機器がWFDNWを形成すべき際に、通常、当該一対のWFD対応機器の間で、G/Oネゴシエーションと呼ばれる無線通信が実行される。G/Oネゴシエーションにおいて、当該一対のWFD対応機器のうちの一方がG/O状態になると共に、当該一対のWFD対応機器のうちの他方がクライント状態になることが決定される。G/O状態の機器(以下では「G/O機器」と呼ぶ)と、クライアント状態の機器(以下では「クライアント機器」と呼ぶ)と、によって、WFDNWが形成される。WFDNWでは、1個のG/O機器と、1個以上のクライアント機器と、が存在し得る。G/O機器は、1個以上のクライアント機器を管理する。具体的に言うと、G/O機器は、1個以上のクライアント機器のそれぞれについて、当該クライアント機器の認証を実行し、当該クライアント機器の認証が成功すると、当該クライアント機器の識別情報(即ちMACアドレス)をG/O機器のメモリ内の管理リストに記述する。なお、本実施例では、MFP10が属するWFDNWにおいて、G/O機器(即ち、MFP10、又は、MFP10とは異なるG/O機器)は、後述のパーソナル系の認証方式(図2参照)の一種である「WPA2−PSK」と、暗号化方式「AES」と、を利用して、クライアント機器の認証を実行する。G/O機器は、クライアント機器がWFDNWから離脱すると、当該クライアント機器の識別情報を管理リストから消去する。
G/O機器は、管理リストに登録されているクライアント機器と、目的データの無線通信を実行可能である。しかしながら、G/O機器は、管理リストに登録されていない未登録機器と、当該未登録機器がWFDNWに属するための特定データの無線通信を実行可能であるが、目的データの無線通信を実行不可能である。特定データは、OSI参照モデルのネットワーク層の情報を含まないデータであり、例えば、Probe Request信号、Probe Response信号等の物理層のデータを含む。
また、G/O機器は、複数個のクライアント機器の間の目的データの無線通信を中継可能である。例えば、MFP10がG/O状態であり、携帯端末50及び他のMFPがクライアント状態である状況を想定する。携帯端末50が上記の他のMFPに印刷データを送信すべき場合には、携帯端末50は、まず、印刷データをG/O状態のMFP10に送信する。この場合、MFP10は、携帯端末50から印刷データを受信して、上記の他のMFPに印刷データを送信する。即ち、MFP10は、携帯端末50と上記の他のMFPとの間の目的データの無線通信を中継する。
WFDNWに属していないWFD対応機器(即ち、G/O機器の管理リストに登録されていない未登録機器)が、デバイス状態の機器である。デバイス状態の機器は、G/O機器と、WFDNWに属するための上記の特定データの無線通信を実行可能であるが、G/O機器又はクライアント機器と、上記の目的データの無線通信を実行不可能である。
上述したように、WFDNWでは、目的データの送信元のWFD対応機器(例えば携帯端末50)と、目的データの送信先のWFD対応機器(例えばMFP10)と、の間で、これらのWFD対応機器とは別体に構成されているAP60を介さずに、目的データのWFD通信を実行することができる。即ち、WFD通信は、AP60を介さない無線通信であると言える。
なお、以下では、上記のWFDの規格書で定義されている3個の状態(即ち、G/O状態、クライアント状態、デバイス状態)のうちの1つの状態で選択的に動作可能ではないが、AP60を介した無線通信(即ち後述の通常Wi−Fi通信)を実行可能な機器のことを、「WFD非対応機器」と呼ぶ。「WFD非対応機器」は、「レガシー機器」とも呼ばれる。G/O状態の機器は、WFD非対応機器の識別情報を、管理リストに記述することができる。この場合、WFD非対応機器は、クライアント機器として、WFDNWに参加することできる。
(通常Wi−Fi通信)
通常Wi−Fi方式は、Wi−Fi Allianceによって定められた無線通信方式であって、WFD方式とは異なる無線通信方式である。通常Wi−Fi方式は、WFD方式と同様に、IEEEの802.11の規格、及び、それに準ずる規格(例えば、802.11a,11b,11g,11n等)に従って、無線通信を実行するための無線通信方式である。ただし、上述したように、WFD方式は、AP60を介さない無線通信を実行するための無線通信方式である。これに対し、通常Wi−Fi方式は、AP60を介して無線通信を実行するための無線通信方式である。この点において、WFD方式と通常Wi−Fi方式とは異なる。
MFP10は、通常Wi−Fiネットワークに属することによって、当該通常Wi−Fiネットワークに属する他の機器と、AP60を介して、目的データの通常Wi−F無線通信を実行することができる。本実施例では、携帯端末50及びPC80も、通常Wi−Fi通信を実行可能である。従って、MFP10は、携帯端末50及びPC80と、AP60を介して、目的データの通常Wi−Fi通信を実行可能である。なお、以下では、通常Wi−Fiネットワークのことを、「通常Wi−FiNW」と省略して記載することがあり得る。
通常Wi−Fi通信は、認証サーバ70が認証を実行するエンタープライズ系の認証方式に従った無線通信と、AP60が認証を実行するパーソナル系の認証方式に従った無線通信と、に分類される。なお、以下では、エンタープライズ系の認証方式に従った通常Wi−FiNW、パーソナル系の認証方式に従った通常Wi−FiNWのことを、それぞれ、「エンタープライズネットワーク」、「パーソナルネットワーク」と呼ぶ。また、「エンタープライズネットワーク」、「パーソナルネットワーク」のことを、それぞれ、「EPNW」、「PSNW」と省略して記載することがあり得る。
(エンタープライズ系の認証方式)
上述したように、エンタープライズ系の認証方式では、AP60とは別体に構成されている認証サーバ70が認証を実行する。図2のテーブルに示されるように、エンタープライズ系の認証方式は、認証プロトコルと、EAP(Extensible Authentication Protocolの略)認証方式と、の組合せによって決定される。エンタープライズ系の認証方式は、IEEE802.1X、WPA(Wi-Fi Protected Accessの略)−Enterprise、及び、WPA2−Enterpriseの3種類の認証プロトコルを採用している。WPA−Enterpriseは、IEEE802.1Xに準拠し、さらに発展させた規格である。WPA2−Enterpriseは、WPA−Enterpriseを取り入れて、さらに発展させた規格である。即ち、一般的に言うと、エンタープライズ系の認証方式は、IEEE802.1Xを利用する認証方式である。
IEEE802.1Xでは、EAP認証方式として、LEAP(Lightweight EAPの略)が利用される。LEAPでは、暗号化方式として、CKIP(Cisco Key Integrity Protocolの略)が利用される。
WPA−Enterprise及びWPA2−Enterpriseでは、EAP認証方式として、EAP−FAST(EAP Flexible Authentication via Secured Tunnelの略)、PEAP(Protected EAPの略)、EAP−TTLS(EAP Tunneled Transport Layer Securityの略)、及び、EAP−TLS(EAP Transport Layer Securityの略)が利用される。WPA−Enterpriseに対応する各EAP認証方式では、暗号化方式として、TKIP(Temporal Key Integrity Protocolの略)が利用される。WPA2−Enterpriseに対応する各EAP認証方式では、暗号化方式として、AES(Advanced Encryption Standardの略)が利用される。
また、EAP認証方式が、EAP−FAST、PEAP、又は、EAP−TTLSである場合には、認証サーバ70は、内部認証を実行する。従って、図2のテーブルでは、これらの各EAP認証方式に対応付けて、内部認証方式が記述されている。内部認証方式は、NONE、MSCHAP(Microsoft Challenge Handshake Authentication Protocolの略)、MSCHAPv2(MSCHAP version2の略)、GTC(Generic Token Cardの略)、TLS(Transport Layer Securityの略)、及び、PAP(Password Authentication Protocolの略)に分類される。上記の「NONE」は、内部認証方式の一種であり、内部認証方式が存在しないことを意味するのではない。認証プロトコルとEAP認証方式との組合せに応じて、利用可能な内部認証方式が異なる。例えば、WPA−EnterpriseとEAP−FASTとの組合せでは、NONE、MSCHAPv2、GTC、及び、TLSのうちのいずれか1個の内部認証方式が利用され、WPA2−EnterpriseとPEAPとの組合せでは、MSCHAPv2、GTC、及び、TLSのうちのいずれか1個の内部認証方式が利用される。
EAP認証方式が、LEAP又はEAP−TLSである場合には、認証サーバ70は、内部認証を実行しない。従って、図2のテーブルでは、これらの各EAP認証方式に対応付けて、内部認証方式が記述されていない。
なお、EAP認証方式が、LEAP、EAP−FAST、PEAP、又は、EAP−TTLSである場合には、認証サーバ70は、ユーザIDとパスワードとを用いて、認証を実行する。一方において、EAP認証方式が、EAP−TLSである場合には、認証サーバ70は、ユーザIDとクライアント証明書とを用いて、認証を実行する。
(パーソナル系の認証方式)
上述したように、パーソナル系の認証方式では、AP60が認証を実行する。パーソナル系の認証方式は、WPA−PSK(WPA Pre-shared Keyの略)、WPA2−PSK、Open、及び、Shared keyの4種類の認証プロトコルを採用している。なお、「Open」は、認証が実行されないプロトコルであるが、本明細書では、認証方式の一種として扱っている。一般的に言うと、パーソナル系の認証方式は、IEEE802.1xを利用しない認証方式である。また、パーソナル系の認証方式は、EAP認証方式を利用しない認証方式である。
WPA−PSK及びWPA2−PSKでは、TKIP又はAESの暗号化方式が利用される。Openでは、WEP(Wired Equivalent Privacyの略)の暗号化方式が利用されるか、あるいは、暗号化方式が利用されない。Shared keyでは、WEPの暗号化方式が利用される。なお、パーソナル系の認証方式では、AP60は、内部認証を実行しない。従って、図2のテーブルでは、パーソナル系の認証方式に対応付けて、内部認証方式が記述されていない。パーソナル系の認証方式では、AP60は、パスワード(より具体的には、Wep Key又はパスフレーズ)を用いて、認証を実行する。
エンタープライズ系の認証方式は、通常、パーソナル系の認証方式よりもセキュリティが高い。その理由は、以下のとおりである。即ち、パーソナル系の認証方式では、AP60が認証を実行するが、エンタープライズ系の認証方式では、AP60とは別体に構成されている認証サーバ70が認証を実行する。また、パーソナル系の認証方式では、EAP認証が実行されないが、エンタープライズ系の認証方式では、EAP認証が実行される。さらに、パーソナル系の認証方式では、内部認証が実行されないが、エンタープライズ系の認証方式では、内部認証が実行され得る。例えば、無線通信のセキュリティの強化を重視している会社等では、認証サーバ70を含むEPNWの無線LANを構築して、無線通信のセキュリティを高める傾向がある。また、例えば、一般の家庭等では、認証サーバ70を設けるのが困難であるために、PSNWの無線LANを構築することが多い。
上述したように、通常Wi−FiNW(即ちEPNW又はPSNW)は、社内LAN、家庭内LAN等のように、AP60を設置可能な環境で構築される無線ネットワークであり、一般的に言うと、定常的に形成されるべき無線ネットワークである。これに対し、WFDNWは、AP60を必要としないために、例えば、一対のWFD対応機器の間で一時的な無線通信を実行させるために構築される無線ネットワークであり、一般的に言うと、一時的に形成されるべき無線ネットワークである。このように、本実施例では、通常Wi−FiNWが、定常的に形成されるべき無線ネットワークであり、WFDNWが、一時的に形成されるべき無線ネットワークである状況を想定している。
(MFP10の構成)
MFP10は、印刷機能及びスキャン機能を含む多機能を実行可能である。図1に示されるように、MFP10は、操作部12と、表示部14と、無線LANインターフェース(以下ではインターフェースのことを「I/F」と記載する)16と、印刷実行部18と、スキャン実行部20と、NFCI/F22と、制御部30と、を備える。各部12〜30は、バス線(符号省略)に接続されている。
操作部12は、複数のキーを備える。ユーザは、操作部12を操作することによって、様々な指示をMFP10に入力することができる。表示部14は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。印刷実行部18は、インクジェット方式、レーザ方式等の印刷機構である。スキャン実行部20は、CCD、CIS等のスキャン機構である。
無線LANI/F16は、WFD通信及び通常Wi−Fi通信を実行するためのインターフェースである。無線LANI/F16は、物理的には1個のインターフェース(即ち1個のICチップ)である。但し、無線LANI/F16には、WFD通信で利用されるMACアドレス(以下では「WFD用MACアドレス」と呼ぶ)と、通常Wi−Fi通信で利用されるMACアドレス(以下では「通常Wi−Fi用MACアドレス」と呼ぶ)と、の両方が割り当てられる。具体的に言うと、無線LANI/F16には、通常Wi−Fi用MACアドレスが、予め割り当てられている。制御部30は、通常Wi−Fi用MACアドレスを用いて、通常Wi−Fi用MACアドレスとは異なるWFD用MACアドレスを生成して、WFD用MACアドレスを無線LANI/F16に割り当てる。従って、制御部30は、通常Wi−Fi用MACアドレスを利用した通常Wi−Fi通信と、WFD用MACアドレスを利用したWFD通信と、の両方を同時的に実行し得る。即ち、MFP10は、WFDNWと通常Wi−FiNWとの両方に同時的に属することができる。
MFP10によって利用されるMACアドレスという観点では、WFD通信及び通常Wi−Fi通信は、例えば、以下のように表現することができる。即ち、WFD通信は、MFP10のWFD用MACアドレスが利用される無線通信であり、通常Wi−Fi通信は、MFP10の通常Wi−Fi用MACアドレスが利用される無線通信である。また、WFDNWは、MFP10のWFD用MACアドレスが利用される無線ネットワークであり、通常Wi−FiNWは、MFP10の通常Wi−Fi用MACアドレスが利用される無線ネットワークである。
NFCI/F22は、NFC通信を実行するためのインターフェースである。NFCI/F22を構成するチップと、無線LANI/F16を構成するチップとは、物理的に異なる。
無線LANI/F16を利用した無線通信の通信速度(例えば、最大の通信速度が11〜600Mbps)は、NFCI/F22を利用した無線通信の通信速度(例えば、最大の通信速度が100〜424Kbps)よりも速い。また、無線LANI/F16を利用した無線通信における搬送波の周波数(例えば、2.4GHz帯、5.0GHz帯)は、NFCI/F22を利用した無線通信における搬送波の周波数(例えば、13.56MHz帯)とは異なる。また、例えば、MFP10と携帯端末50との距離が約10cm以下である場合に、制御部30は、NFCI/F22を利用して、携帯端末50とNFC通信を実行可能である。一方において、MFP10と携帯端末50との距離が、10cm以下である場合でも、10cm以上である場合(例えば最大で約100m)でも、制御部30は、無線LANI/F16を利用して、携帯端末50とWFD通信及び通常Wi−Fi通信を実行可能である。即ち、MFP10が無線LANI/F16を利用して通信先の機器(例えば携帯端末50)と無線通信を実行可能な最大の距離は、MFP10がNFCI/F22を利用して通信先の機器と無線通信を実行可能な最大の距離よりも大きい。
制御部30は、CPU32とメモリ34とを備える。CPU32は、メモリ34に格納されているプログラムに従って、様々な処理を実行する。CPU32がプログラムに従って処理を実行することによって、各部40〜48の機能が実現される。メモリ34は、ROM、RAM、ハードディスク等によって構成される。メモリ34は、CPU32によって実行される上記のプログラムを格納する。
メモリ34は、さらに、WFDに関するMFP10の現在の状態(即ち、G/O状態、クライアント状態、及び、デバイス状態のいずれかの状態)を示すWFD状態値を格納する。MFP10がWFDNWに属している場合(即ち、WFD状態値がG/O状態又はクライアント状態を示す場合)には、メモリ34は、さらに、WFDNWに属していることを示すWFDNW所属情報と、WFD通信を実行するためのWFD無線設定情報と、を格納する。
WFD無線設定情報は、認証プロトコル、暗号化方式、パスワード、SSID(Service Set Identifier)、及び、BSSID(Basic Service Set Identifier)を含む。WFD無線設定情報に含まれるSSIDは、WFDNWを識別するためのネットワーク識別子である。WFD無線設定情報に含まれるBSSIDは、WFDNWのG/O機器に割り当てられている固有の識別子(例えばG/O機器のMACアドレス)である。以下では、WFD無線設定情報のことを「WFDNWのWSI(Wireless Setting Informationの略)」と呼ぶことがある。
G/O機器は、通常、WFDNWを形成する際に、WFD無線設定情報(即ちWFDNWのWSI)を準備して、当該WFD無線設定情報をクライアント機器に供給する。例えば、MFP10の制御部30は、MFP10がG/O状態で動作してWFDNWを形成する際に、WFD無線設定情報を準備する。具体的に言うと、制御部30は、予め決められている認証プロトコル(即ちWPA2−PSK)及び暗号化方式(即ちAES)を準備する。制御部30は、予め決められているパスワードを準備するか、あるいは、パスワードを新たに生成することによってパスワードを準備する。制御部30は、予め決められているSSIDを準備するか、あるいは、SSIDを新たに生成することによってSSIDを準備する。また、制御部30は、予め決められているWFD用MACアドレスをBSSIDとして準備する。
従って、MFP10がG/O状態で動作してWFDNWに属している場合には、メモリ34は、MFP10が当該WFDNWを形成した際に、MFP10によって準備されたWFD無線設定情報を格納する。一方において、MFP10がクライアント状態で動作してWFDNWに属している場合には、メモリ34は、MFP10とは異なるG/O機器が当該WFDNWを形成した際に、当該G/O機器によって準備されたWFD無線設定情報(即ち、当該G/O機器から取得されたWFD無線設定情報)を格納する。
また、MFP10が通常Wi−FiNWに属している場合には、メモリ34は、さらに、通常Wi−FiNWに属していることを示す通常Wi−FiNW所属情報と、通常Wi−FiNWの種類(即ち、エンタープライズネットワーク(EPNW)及びパーソナルネットワーク(PSNW)のどちらか一方)を示すネットワーク種類情報と、通常Wi−Fi通信を実行するための通常Wi−Fi無線設定情報と、を格納する。
MFP10がEPNWに属している場合には、通常Wi−Fi無線設定情報は、通常、認証プロトコル、EAP認証方式、暗号化方式、内部認証方式、ユーザID、パスワード、SSID、及び、BSSIDを含む。ただし、EAP認証方式がLEAP又はEAP−TLSである場合には、通常Wi−Fi無線設定情報は、内部認証方式を含まない(図2参照)。また、EAP認証方式がEAP−TLSである場合には、通常Wi−Fi無線設定情報は、パスワードの代わりに、クライアント証明書を含む。以下では、EPNWの通常Wi−Fi無線設定情報のことを「EPNWのWSI」と呼ぶことがある。
一方において、MFP10がPSNWに属している場合には、通常Wi−Fi無線設定情報は、通常、認証プロトコル、暗号化方式、パスワード、SSID、及び、BSSIDを含む。以下では、PSNWの通常Wi−Fi無線設定情報のことを「PSNWのWSI」と呼ぶことがある。
通常Wi−Fi無線設定情報に含まれるSSIDは、通常Wi−FiNW(EPNW又はPSNW)を識別するためのネットワーク識別子である。通常Wi−Fi無線設定情報に含まれるBSSIDは、通常Wi−FiNWのAP60に割り当てられている固有の識別子(例えばAP60のMACアドレス)である。
例えば、MFP10が、いわゆる自動無線設定モード(例えば、WPS(Wi-Fi Protected Setupの略)、AOSS(Air station One-touch Secure Systemの略))に従って、PSNWに参加する場合には、通常Wi−Fi無線設定情報(即ちPSNWのWSI)は、AP60からMFP10に供給される。この場合、メモリ34は、AP60から供給される通常Wi−Fi無線設定情報を格納する。また、例えば、MFP10が、いわゆる手動無線設定モードに従って、PSNW又はEPNWに参加する場合には、通常Wi−Fi無線設定情報(即ちPSNWのWSI又はEPNWのWSI)は、MFP10のユーザによって指定される(例えば、ユーザは、操作部12を操作して、通常Wi−Fi無線設定情報を入力する)。この場合、メモリ34は、ユーザによって指定される通常Wi−Fi無線設定情報を格納する。
(携帯端末50の構成)
携帯端末50は、例えば、携帯電話(例えばスマートフォン)、PDA、ノートPC、タブレットPC、携帯型音楽再生装置、携帯型動画再生装置等の可搬型の端末装置である。携帯端末50は、MFP10と同様に、NFC通信とWFD通信と通常Wi−Fi通信とを実行可能である。ただし、携帯端末50は、MFP10とは異なり、WFD通信と通常Wi−Fi通信との両方を同時的に実行することができない。即ち、携帯端末50は、WFDNWと通常Wi−FiNWとの両方に同時的に属することができず、WFDNWと通常Wi−FiNWとのうちの一方のネットワークのみに属することができる。
携帯端末50は、MFP10に機能(例えば印刷機能、スキャン機能等)を実行させるためのアプリケーションプログラムを備える。アプリケーションプログラムは、例えば、MFP10のベンダによって提供されるサーバから携帯端末50にインストールされてもよいし、MFP10と共に出荷されるメディアから携帯端末50にインストールされてもよい。
MFP10と同様に、携帯端末50のメモリ(図示省略)は、携帯端末50が属している無線ネットワークに応じて、様々な情報を格納する。例えば、携帯端末50がWFDNWに属している場合には、携帯端末50のメモリは、WFDNWに属していることを示すWFDNW所属情報と、WFD無線設定情報(即ちWFDNWのWSI)と、を格納する。また、携帯端末50が通常Wi−FiNWに属している場合には、携帯端末50のメモリは、通常Wi−FiNWに属していることを示す通常Wi−FiNW所属情報と、通常Wi−FiNWの種類(EPNW又はPSNW)を示すネットワーク種類情報と、通常Wi−Fi無線設定情報(即ちEPNWのWSI又はPSNWのWSI)と、を格納する。
(AP60の構成)
AP60は、WFDのG/O機器ではなく、無線アクセスポイント又は無線LANルータと呼ばれる通常のAPであり、通常Wi−Fiネットワークを形成する。AP60は、通常Wi−FiNWに属する複数個の機器のうちの第1の機器(例えば携帯端末50)から目的データを受信して、上記の複数個の機器のうちの第2の機器(例えばMFP10)に当該目的データを送信する。即ち、AP60は、通常Wi−Fiネットワークに属する一対の機器の間の目的データの無線通信を中継する。
AP60がPSNWを形成している場合には、AP60は、PSNWに新たに参加すべき機器の認証を実行する。一方において、AP60がEPNWを形成している場合には、AP60は、EPNWに新たに参加すべき機器の認証を実行しない。この場合、認証サーバ70が、当該機器の認証を実行する。
なお、WFDのG/O機器と通常のAP(即ちAP60)との間の相違点は、以下の通りである。即ち、WFDのG/O機器は、当該機器が属しているWFDNWから離脱して、他のWFDNWに新たに属する場合に、G/O状態とは異なる状態(即ちクライアント状態)で動作し得る。これに対し、通常のAPは、当該APがどの通常Wi−FiNWに属しても、一対の機器の間の無線通信を中継する機能を実行する。即ち、通常のAPは、WFDのG/O状態と同様の動作しか実行することができず、WFDのクライアント状態と同様の動作を実行することができない。
(認証サーバ70の構成)
認証サーバ70は、Radius認証サーバであり、EPNWに新たに参加すべき機器の認証を実行する。AP60と通信可能に接続される。認証サーバ70は、AP60と有線又は無線で通信可能に接続される。本実施例では、認証サーバ70は、AP60と有線で通信可能に接続されている。このために、図1では、AP60と認証サーバ70との間の線が、有線通信を実行可能であることを示す実線である。これに対し、例えば、AP60とMFP10とは無線通信を実行する。このために、図1では、AP60とMFP10(無線LANI/F16)との間の線が、無線通信を実行可能であることを示す破線である。なお、図1中の他の破線も、無線通信を実行可能であることを示す。
(PC80の構成)
PC80は、WFD通信と通常Wi−Fi通信とを実行可能である。ただし、PC80は、NFC通信を実行不可能である。PC80は、MFP10に機能(例えば、印刷機能、スキャン機能等)を実行させるためのドライバプログラムを備える。ドライバプログラムは、通常、MFP10と共に出荷されるメディアからPC80にインストールされる。ただし、変形例では、ドライバプログラムは、MFP10のベンダによって提供されるサーバからPC80にインストールされてもよい。
(MFP10が実行する通信処理)
続いて、図3〜図5を参照して、MFP10が実行する通信処理の内容について説明する。ただし、その前に、携帯端末50が、ユーザの操作に応じて実行する処理の内容について説明する。
携帯端末50のユーザは、MFP10に印刷機能又はスキャン機能を実行させることを望む場合に、アプリケーションプログラムを起動させる。次いで、ユーザは、MFP10が実行すべき機能を選択する機能選択操作を実行する。これにより、携帯端末50は、MFP10が実行すべき機能を示す指示(即ち、印刷指示又はスキャン指示)と、携帯端末50の無線ネットワークに関するNW情報と、を含むNFC情報を生成する。
上述したように、携帯端末50がWFDNWに属している場合には、携帯端末50のメモリは、WFDNW所属情報と、WFD無線設定情報(即ちWFDNWのWSI)と、を格納する。この場合、NW情報は、WFDNWを示す情報と、WFDNWのWSIのうちのSSID及びBSSIDと、を含む。
また、携帯端末50が通常Wi−FiNWに属している場合には、携帯端末50のメモリは、通常Wi−FiNW所属情報と、EPNW又はPSNWを示すネットワーク種類情報と、通常Wi−Fi無線設定情報(即ちEPNWのWSI又はPSNWのWSI)と、を格納する。携帯端末50がEPNWに属している場合、即ち、ネットワーク種類情報がEPNWを示す場合には、NW情報は、EPNWを示す情報を含み、EPNWのWSIのうちのSSID及びBSSIDを含まない。これにより、セキュリティを確保する必要があるEPNWに関する情報(即ちSSID及びBSSID)が、携帯端末50の外部に送信されることを抑制することができる。一方において、携帯端末50がPSNWに属している場合、即ち、ネットワーク種類情報がPSNWを示す場合には、NW情報は、PSNWを示す情報と、PSNWのWSIのうちのSSID及びBSSIDと、を含む。
また、携帯端末50がWFDNWにも通常Wi−FiNWにも属していない場合、即ち、携帯端末50がいずれの無線ネットワークにも属していない場合には、NW情報は、NWなしを示す情報を含む。
MFP10が電源ONにされている間に、MFP10のNFCI/F22は、NFC通信を実行可能な機器(即ち携帯端末50)を検出するための検出電波を発信している。携帯端末50のユーザは、上記の機能選択操作を実行した後に、携帯端末50をMFP10に近づける。これにより、携帯端末50とMFP10との間の距離が、互いに電波が届く距離(例えば10cm)より小さくなる。この場合、携帯端末50は、MFP10から検出電波を受信して、応答電波をMFP10に送信する。この結果、MFP10と携帯端末50との間に、NFC通信セッションが確立される。携帯端末50は、NFC通信セッションを利用して、生成済みのNFC情報をMFP10に送信する。
図3に示されるように、S10では、MFP10の受信部40は、携帯端末50からNFC情報を受信することを監視する。受信部40は、NFCI/F22を利用して、携帯端末50からNFC情報を受信する。この場合、受信部40は、S10でYESと判断して、S12に進む。
S12では、制御部30は、MFP10が通常Wi−FiNWとWFDNWとの両方に現在属しているのか否かを判断する。具体的に言うと、通常Wi−FiNW所属情報とWFDNW所属情報との両方が、メモリ34に格納されている場合には、制御部30は、MFP10が通常Wi−FiNWとWFDNWとの両方に現在属している(即ちS12でYES)と判断して、S14に進む。一方において、通常Wi−FiNW所属情報のみがメモリ34に格納されている場合、WFDNW所属情報のみがメモリ34に格納されている場合、又は、どちらの情報もメモリ34に格納されていない場合には、制御部30は、MFP10が通常Wi−FiNWとWFDNWとの両方に現在属していない(即ちS12でNO)と判断して、S16に進む。
S14では、制御部30は、図4のマルチNW処理を実行する。S16では、制御部30は、図5の非マルチNW処理を実行する。S14又はS16が終了すると、S18において、制御部30は、受信済みのNFC情報に含まれる指示(即ち印刷指示又はスキャン指示)に従った処理(即ち印刷処理又はスキャン)を実行する。S18を終えると、S10に戻る。以下では、S14〜S18の各処理の内容について、詳しく説明する。
(マルチNW処理;図4)
図4を参照して、図3のS14のマルチNW処理の内容について説明する。S30では、第1の判断部42は、MFP10が現在属している通常Wi−FiNWが、EPNWであるのか、PSNWであるのか、を判断する。具体的に言うと、EPNWを示すネットワーク種類情報がメモリ34に格納されている場合には、第1の判断部42は、MFP10の通常Wi−FiNWがEPNWである(即ちS30でYES)と判断して、S32に進む。一方において、PSNWを示すネットワーク種類情報がメモリ34に格納されている場合には、第1の判断部42は、MFP10の通常Wi−FiNWがPSNWである(即ちS30でNO)と判断して、S42に進む。
S32では、第2の判断部44は、MFP10が現在属しているWFDNWと、携帯端末50が現在属しているWFDNWと、が同じであるのか否かを判断する。具体的に言うと、受信済みのNFC情報(即ち図3のS10で受信されたNFC情報)が、WFDNWを示す情報を含む場合には、第2の判断部44は、まず、NFC情報に含まれるSSIDと、メモリ34内のWFDNWのWSIに含まれるSSIDと、が一致するのか否かを判断する。2つのSSIDが一致する場合には、第2の判断部44は、さらに、NFC情報に含まれるBSSIDと、メモリ34内のWFDNWのWSIに含まれるBSSIDと、が一致するのか否かを判断する。2つのBSSIDが一致する場合には、第2の判断部44は、MFP10のWFDNWと携帯端末50のWFDNWとが同じである(即ちS32でYES)と判断して、S34に進む。
一方において、2つのSSIDが一致しない場合、又は、2つのBSSIDが一致しない場合には、第2の判断部44は、MFP10のWFDNWと携帯端末50のWFDNWとが異なる(即ちS32でNO)と判断して、S36に進む。また、受信済みのNFC情報が、NWなしを示す情報、EPNWを示す情報、又は、PSNWを示す情報を含む場合には、第2の判断部44は、SSIDの一致判断及びBSSIDの一致判断を実行することなく、MFP10のWFDNWと携帯端末50のWFDNWとが異なる(即ちS32でNO)と判断して、S36に進む。
上述したように、S32では、第2の判断部44は、SSIDの一致判断及びBSSIDの一致判断の両方を実行する。即ち、本実施例では、SSIDのみが一致する2つの無線ネットワーク(ここではWFDNW)、又は、BSSIDのみが一致する2つの無線ネットワークを、同一の無線ネットワークとして扱わず、SSID及びBSSIDの両方が一致する2つの無線ネットワークのことを、同一の無線ネットワークとして扱っている。ただし、変形例では、S32において、第2の判断部44は、SSIDの一致判断のみを実行してもよいし、BSSIDの一致判断のみを実行してもよい。即ち、SSIDのみが一致する2つの無線ネットワーク、又は、BSSIDのみが一致する2つの無線ネットワークのことを、同一の無線ネットワークとして扱ってもよい。
S34では、処理実行部48は、NFCI/F22を介して(即ちNFC通信を実行して)、携帯端末50がWFDNWに属している状態を維持するように、NW変更不要情報を携帯端末50に送信する。即ち、MFP10及び携帯端末50が同一の無線ネットワーク(即ち同一のWFDNW)に属しているために、S34では、処理実行部48は、後述のS38又はS40のように、MFP10のWFDNWのWSIを携帯端末50に送信することなく、NW変更不要情報を携帯端末50に送信する。これにより、携帯端末50が無線ネットワークに新たに参加するための処理を実行せずに済むために、携帯端末50の処理負荷を低減させることができる。また、MFP10及び携帯端末50は、同一のWFDNWに属しているために、WFDNWを利用して、目的データのWFD通信を実行することができる。
S36では、処理実行部48は、MFP10が、G/O状態であるのか、クライアント状態であるのか、を判断する。具体的に言うと、メモリ34内のWFD状態値がG/O状態を示す場合には、処理実行部48は、MFP10がG/O状態である(即ちS36でYES)と判断して、S38に進む。一方において、メモリ34内のWFD状態値がクライアント状態を示す場合には、処理実行部48は、MFP10がクライアント状態である(即ちS36でNO)と判断して、S40に進む。
S38及びS40では、処理実行部48は、NFCI/F22を利用して(即ちNFC通信を実行して)、メモリ34内のWFDNWのWSIを携帯端末50に送信する。S38が実行される状況では、MFP10がG/O状態で動作してWFDNWに属しているために、メモリ34内のWFDNWのWSIは、MFP10がWFDNWを形成する際に、MFP10によって準備されたものである。従って、S38では、処理実行部48は、MFP10によって準備されたWFDNWのWSIを携帯端末50に送信する。一方において、S40が実行される状況では、MFP10がクライアント状態で動作してWFDNWに属しているために、メモリ34内のWFDNWのWSIは、MFP10とは異なるG/O機器がWFDNWを形成する際に、当該G/O機器によって準備されたものである。従って、S40では、処理実行部48は、当該G/O機器によって準備されたWFDNWのWSIを携帯端末50に送信する。
なお、S38又はS40が実行されると、携帯端末50は、NFC通信を実行して、MFP10からWFDNWのWSIを受信する。この場合、携帯端末50は、受信済みのWFDNWのWSIを利用して、MFP10が属しているWFDNWに新たに参加する。具体的に言うと、例えば、携帯端末50がいずれかの無線ネットワーク(PSNW、EPNW、又は、WFDNW)に現在属している場合には、携帯端末50は、まず、当該無線ネットワークから離脱する。次いで、携帯端末50は、MFP10が属しているWFDNWのG/O機器(即ち、MFP10(S38が実行された場合)、又は、MFP10とは異なるG/O機器(S40が実行された場合))に、WFDNWのWSIを送信する。これにより、WFDNWのG/O機器は、携帯端末50から受信されるWFDNWのWSIを利用して、携帯端末50の認証を実行し、携帯端末50の認証が成功すると、携帯端末50がWFDNWに参加することを許可する(例えば、携帯端末50の識別情報を管理リストに追加する)。
この結果、例えば、S38が実行された場合には、G/O状態のMFP10及びクライアント状態の携帯端末50は、直接的にWFD通信を実行して、目的データの無線通信を実行することができる。また、例えば、S40が実行された場合には、クライアント状態のMFP10及びクライアント状態の携帯端末50は、MFP10及び携帯端末50とは異なるG/O機器を介して、間接的にWFD通信を実行して、目的データの無線通信を実行することができる。
上述したように、本実施例では、MFP10がEPNW及びWFDNWの両方に現在属している場合(S30でYES)には、MFP10は、携帯端末50をEPNWに参加させずに、WFDNWに参加させる(S38又はS40)。これにより、例えば、会社内に形成されているEPNWに、当該会社の社員ではない第三者によって所持される携帯端末50を参加させずに済む。従って、EPNWのセキュリティを確保することができる。しかも、MFP10及び携帯端末50は、WFDNWを利用して、目的データのWFD通信を適切に実行することができる。
S42では、第3の判断部46は、まず、MFP10が現在属しているWFDNWと、携帯端末50が現在属しているWFDNWと、が同じであるのか否かを判断する。この判断手法は、S32の判断手法と同様である。MFP10のWFDNWと携帯端末50のWFDNWとが同じである(即ちS42でYES)と判断される場合には、S44に進む。
一方において、MFP10のWFDNWと携帯端末50のWFDNWとが異なると判断される場合には、第3の判断部46は、さらに、MFP10が現在属しているPSNWと、携帯端末50が現在属しているPSNWと、が同じであるのか否かを判断する。具体的に言うと、受信済みのNFC情報が、PSNWを示す情報を含む場合には、第3の判断部46は、S32と同様に、SSIDの一致判断及びBSSIDの一致判断の両方を実行する。なお、S32では、メモリ34内のWFDNWのWSIに含まれるSSID及びBSSIDが判断の対象であるが、S42では、メモリ34内のPSNWのWSIに含まれるSSID及びBSSIDが判断の対象である。MFP10のPSNWと携帯端末50のPSNWとが同じである(即ちS42でYES)と判断される場合には、S44に進む。一方において、MFP10のPSNWと携帯端末50のPSNWとが異なる(即ちS42でNO)と判断される場合には、S46に進む。
上述したように、S32と同様に、S42でも、第3の判断部46は、SSIDの一致判断及びBSSIDの一致判断の両方を実行する。ただし、変形例では、S42において、第3の判断部46は、SSIDの一致判断のみを実行してもよいし、BSSIDの一致判断のみを実行してもよい。
S44では、処理実行部48は、NFCI/F22を利用して(即ちNFC通信を実行して)、携帯端末50がWFDNW又はPSNWに属している状態を維持するように、NW変更不要情報を携帯端末50に送信する。即ち、MFP10及び携帯端末50が同一の無線ネットワーク(即ち同一のWFDNW又はPSNW)に属しているために、S44では、処理実行部48は、後述のS50、S52、又は、S54のように、MFP10が属している無線ネットワークの無線設定情報(即ちWFDNWのWSI又はPSNWのWSI)を携帯端末50に送信することなく、NW変更不要情報を携帯端末50に送信する。これにより、携帯端末50が無線ネットワークに新たに参加するための処理を実行せずに済むために、携帯端末50の処理負荷を低減させることができる。また、MFP10及び携帯端末50は、同一の無線ネットワークに属しているために、当該無線ネットワークを利用して、目的データの無線通信を実行することができる。
S46では、処理実行部48は、携帯端末50が無線ネットワークに現在属しているのか否かを判断する。具体的に言うと、受信済みのNFC情報が、EPNWを示す情報、PSNWを示す情報、又は、WFDNWを示す情報を含む場合には、処理実行部48は、携帯端末50が無線ネットワークに現在属している(即ちS46でYES)と判断して、S48に進む。一方において、受信済みのNFC情報が、NWなしを示す情報を含む場合には、処理実行部48は、携帯端末50が無線ネットワークに現在属していない(即ちS46でNO)と判断して、S54に進む。
S48では、処理実行部48は、S36と同様に、MFP10が、G/O状態であるのか、クライアント状態であるのか、を判断する。MFP10がG/O状態である(即ちS48でYES)と判断される場合には、S50に進む。MFP10がクライアント状態である(即ちS48でNO)と判断される場合には、S52に進む。
S50及びS52では、処理実行部48は、S38及びS40と同様に、NFCI/F22を利用して(即ちNFC通信を実行して)、メモリ34内のWFDNWのWSIを携帯端末50に送信する。S50では、処理実行部48は、MFP10によって準備されたWFDNWのWSIを携帯端末50に送信する。S52では、処理実行部48は、MFP10とは異なるG/O機器によって準備されたWFDNWのWSIを携帯端末50に送信する。
なお、S38及びS40が実行される場合と同様に、S50又はS52が実行されると、携帯端末50は、携帯端末50が属している無線ネットワーク(PSNW、EPNW、又は、WFDNW)から離脱し、次いで、MFP10が属しているWFDNWに新たに参加する。この結果、MFP10及び携帯端末50は、直接的又は間接的にWFD通信を実行して、目的データの無線通信を実行することができる。
S54では、処理実行部48は、NFCI/F22を利用して(即ちNFC通信を実行して)、メモリ34内のPSNWのWSIを携帯端末50に送信する。S54が実行されると、携帯端末50は、NFC通信を実行して、MFP10からPSNWのWSIを受信する。この場合、携帯端末50は、受信済みのPSNWのWSIを利用して、MFP10が属しているPSNWに新たに参加する。具体的に言うと、携帯端末50は、MFP10が属しているPSNWのAP60に、PSNWのWSIを送信する。これにより、AP60は、PSNWのWSIを利用して、携帯端末50の認証を実行し、携帯端末50の認証が成功すると、携帯端末50がPSNWに参加することを許可する。この結果、MFP10及び携帯端末50は、MFP10及び携帯端末50とは異なるAP60を介して、間接的に通常Wi−Fi通信を実行して、目的データの無線通信を実行することができる。
S34、S38、S40、S44、S50、S52、又は、S54が終了すると、図4のマルチNW処理が終了する。
上述したように、本実施例では、MFP10がPSNW及びWFDNWの両方に現在属している場合(S30でNO)において、携帯端末50が無線ネットワークに現在属していない場合(S46でNO)には、MFP10は、携帯端末50をPSNWに参加させる(S54)。例えば、MFP10のユーザと携帯端末50のユーザとが同じである状況では、ユーザが、家庭内に定常的に形成されているPSNW(即ちMFP10が属しているPSNW)に携帯端末50を参加させることを望む可能性がある。このような可能性に鑑みて、本実施例では、S54において、MFP10は、定常的に形成されるべき無線ネットワークであるPSNWに携帯端末50を参加させる。これにより、携帯端末50は、PSNWを利用して、MFP10と目的データの通常Wi−Fi通信を実行することができる。さらに、その後、携帯端末50は、PSNWに属している状態を維持することができ、この結果、PSNWに属している各デバイス(例えば、MFP10、PC80等)と通常Wi−Fi通信を実行することができる。即ち、携帯端末50は、NFC通信を利用して、印刷指示、スキャン指示等をMFP10に送信することによって、例えば、家庭内に定常的に形成されているPSNWに容易に参加することができる。
また、本実施例では、MFP10がPSNW及びWFDNWの両方に現在属している場合(S30でNO)において、携帯端末50が無線ネットワークに現在属している場合(S46でYES)には、MFP10は、携帯端末50をPSNWに参加させずに、WFDNWに参加させる(S50又はS52)。例えば、携帯端末50が無線ネットワークに現在属している状況では、携帯端末50のユーザが、既存の無線ネットワークに携帯端末50が参加している状態を維持することを望む可能性が高い。このような可能性に鑑みて、本実施例では、S50又はS52において、MFP10は、定常的に形成されるべき無線ネットワークであるPSNWではなく、一時的に形成されるべき無線ネットワークであるWFDNWに携帯端末50を参加させる。これにより、携帯端末50は、WFDNWを利用して、MFP10と目的データのWFD通信を実行することができる。なお、携帯端末50は、目的データの通信が終了すると、WFDNWに代えて、上記の既存の無線ネットワークに再び参加し得る。
(非マルチNW処理;図5)
図5を参照して、図3のS16の非マルチNW処理の内容について説明する。非マルチNW処理が実行される状況では、MFP10は、通常Wi−FiNWのみに属しているか、WFDNWのみに属しているか、いずれの無線ネットワークにも属していない。
S70では、制御部30は、MFP10が通常Wi−FiNWに現在属しているのか否かを判断する。具体的に言うと、通常Wi−FiNW所属情報がメモリ34に格納されている場合には、制御部30は、MFP10が通常Wi−FiNWに現在属している(S70でYES)と判断して、S72に進む。一方において、通常Wi−FiNW所属情報がメモリ34に格納されていない場合には、制御部30は、MFP10が通常Wi−FiNWに現在属していない(S70でNO)と判断して、S86に進む。
S72では、制御部30は、図4のS30と同様に、MFP10が現在属している通常Wi−FiNWが、EPNWであるのか、PSNWであるのか、を判断する。MFP10の通常Wi−FiNWがEPNWである(S72でYES)と判断される場合には、S74及びS76に進み、MFP10の通常Wi−FiNWがPSNWである(S72でNO)と判断される場合には、S78に進む。
S74では、制御部30は、MFP10を自発G/Oモードに移行させる。上述したように、WFDNWが新たに形成されるべき際には、通常、G/Oネゴシエーションが実行されて、G/O機器とクライアント機器とが決定される。これに対し、自発G/Oモードでは、G/Oネゴシエーションが実行されずに、MFP10がG/O状態になることが決定される。S74の段階では、MFP10がG/O機器であるが、クライアント機器が存在しない。ただし、S74が実行されると、G/O機器(即ちMFP10)のみが属しているWFDNWが形成されるとも言える。自発G/Oモードは、G/O状態で動作することをMFP10に維持させるモードである。例えば、MFP10がG/OネゴシエーションでG/O状態になってWFDNWを形成した場合には、当該WFDNWからクライアント機器がいなくなると、MFP10は、G/O状態からデバイス状態に移行する(即ち、WFDNWが消滅する)。これに対し、例えば、MFP10が自発G/OモードでG/O状態になってWFDNWを形成した場合には、クライアント機器がいなくても、MFP10は、G/O状態を維持する(即ち、WFDNWを維持する)。
S74では、制御部30は、さらに、WFDNWのWSI(認証方式、暗号化方式、パスワード、SSID、BSSID等)を準備する。なお、制御部30がWFDNWのWSIを準備する手法は、上述のとおりである。S74では、制御部30は、さらに、WFDNW所属情報と、G/O状態を示すWFD状態値と、WFDNWのWSIと、をメモリ34に格納させる。
S76では、図4のS38及びS50と同様に、制御部30は、WFDNWのWSIを携帯端末50に送信する。S76で送信されるWFDNWのWSIは、S74でMFP10によって準備されたものである。S76が実行されると、携帯端末50は、MFP10が現在属しているWFDNWに新たに参加することができる。これにより、G/O状態のMFP10及びクライアント状態の携帯端末50は、直接的にWFD通信を実行して、目的データの無線通信を実行することができる。
上述したように、本実施例では、MFP10がEPNWのみに現在属している場合(S72でYES)には、MFP10は、携帯端末50をEPNWに参加させずに、WFDNWに参加させる(S74及びS76)。これにより、EPNWのセキュリティを確保することができる。しかも、MFP10及び携帯端末50は、WFDNWを利用して、目的データのWFD通信を適切に実行することができる。
S78では、制御部30は、図4のS42と同様に、MFP10が現在属しているPSNWと、携帯端末50が現在属しているPSNWと、が同じであるのか否かを判断する。MFP10のPSNWと携帯端末50のPSNWとが同じである(即ちS78でYES)と判断される場合には、S80に進む。一方において、MFP10のPSNWと携帯端末50のPSNWとが異なる(即ちS78でNO)と判断される場合には、S82に進む。
S80は、図4のS34及びS44と同様である。MFP10及び携帯端末50は、同一のPSNWに属しているために、当該PSNWを利用して、目的データの無線通信を実行することができる。
S82では、制御部30は、図4のS46と同様に、携帯端末50が無線ネットワークに現在属しているのか否かを判断する。携帯端末50が無線ネットワークに現在属している(即ちS82でYES)と判断される場合には、S74及びS76に進む。一方において、携帯端末50が無線ネットワークに現在属していない(即ちS82でNO)と判断される場合には、S84に進む。
S84は、図4のS54と同様である。S84が実行されると、携帯端末50は、MFP10が属しているPSNWに新たに参加する。この結果、MFP10及び携帯端末50は、AP60を介して、間接的に通常Wi−Fi通信を実行して、目的データの無線通信を実行することができる。
上述したように、本実施例では、MFP10がPSNWのみに現在属している場合(S72でNO)において、携帯端末50が無線ネットワークに現在属していない場合(S82でNO)には、MFP10は、携帯端末50をPSNWに参加させる(S84)。これにより、例えば、家庭内に定常的に形成されているPSNWに、携帯端末50を容易に参加させることができる。また、本実施例では、MFP10がPSNWのみに現在属している場合(S72でNO)において、携帯端末50が他の異なる無線ネットワークに現在属している場合(S82でYES)には、MFP10は、携帯端末50をPSNWに参加させずに、WFDNWに参加させる(S74及びS76)。MFP10及び携帯端末50は、WFDNWを利用して、目的データのWFD通信を適切に実行することができる。また、携帯端末50のユーザは、目的データの通信が終了すると、WFDNWに代えて、既存の無線ネットワークに携帯端末50を再び参加させることができる。
S86では、制御部30は、MFP10がWFDNWに現在属しているのか否かを判断する。具体的に言うと、WFDNW所属情報がメモリ34に格納されている場合には、制御部30は、MFP10がWFDNWに現在属している(S86でYES)と判断して、S88に進む。一方において、WFDNW所属情報がメモリ34に格納されていない場合には、制御部30は、MFP10がWFDNWに現在属していない(S86でNO;即ちMFP10がいずれの無線ネットワークにも属していない)と判断して、S74及びS76に進む。この結果、MFP10及び携帯端末50は、WFDNWを利用して、目的データのWFD通信を適切に実行することができる。
S88では、制御部30は、図4のS32及びS42と同様に、MFP10が現在属しているWFDNWと、携帯端末50が現在属しているWFDNWと、が同じであるのか否かを判断する。MFP10のWFDNWと携帯端末50のWFDNWとが同じである(即ちS88でYES)と判断される場合には、S90に進む。一方において、MFP10のWFDNWと携帯端末50のWFDNWとが異なる(即ちS88でNO)と判断される場合には、S92に進む。
S90は、図4のS34及びS44と同様である。MFP10及び携帯端末50は、同一のWFDNWに属しているために、当該WFDNWを利用して、目的データの無線通信を実行することができる。
S92、S94、S96は、図4のS48、S50、S52と同様である。S94又はS96が実行されると、携帯端末50は、MFP10が属しているWFDNWに新たに参加する。この結果、MFP10及び携帯端末50は、直接的又は間接的にWFD通信を実行して、目的データの無線通信を実行することができる。
S76、S80、S84、S90、S94、又は、S96が終了すると、図5の非マルチNW処理が終了する。
上述したように、図3のS14のマルチNW処理又はS16の非マルチNW処理が終了すると、MFP10及び携帯端末50は、WFD通信及び通常Wi−Fi無線通常のどちらかを実行して、直接的又は間接的に目的データの無線通信を実行可能である。S18では、制御部30は、受信済みのNFC情報に含まれる指示に従って、印刷処理又はスキャン処理を実行する。
具体的に言うと、受信済みのNFC情報に含まれる指示が印刷指示である場合には、S18では、制御部30は、無線LANI/F16を利用して、携帯端末50から印刷データ(即ち目的データ)を受信する。次いで、制御部30は、印刷データを印刷実行部18に供給する。これにより、印刷実行部18は、印刷データによって表わされる画像を、印刷媒体に印刷する。また、受信済みのNFC情報に含まれる指示がスキャン指示である場合には、S18では、制御部30は、スキャン実行部20を起動させる。これにより、スキャン実行部20は、原稿をスキャンして、スキャンデータを生成する。次いで、制御部30は、無線LANI/F16を利用して、スキャンデータ(即ち目的データ)を携帯端末50に送信する。
印刷データ又はスキャンデータは、図4又は図5の各処理で携帯端末50に送信される各情報(例えば、NW変更不要情報、WFDNWのWSI、PSNWのWSI)と比べて、大きいデータサイズを有する。上述したように、NFC通信の通信速度は、WFD通信又は通常Wi−Fi通信の通信速度よりも遅い。従って、仮に、MFP10及び携帯端末50の間で、NFC通信を利用して、目的データの無線通信が実行される構成を採用すると、目的データの無線通信のために長時間を要する。このような実情に鑑みて、本実施例では、MFP10は、図4又は図5の各処理において、無線LANI/F16を利用した目的データの無線通信を実行するための情報を携帯端末50に送信する。これにより、MFP10及び携帯端末50は、無線LANI/F16を利用して、目的データのWFD通信又は通常Wi−Fi通信を実行することができ、この結果、目的データの無線通信を迅速に実行することができる。
(具体例)
続いて、図6〜図20を参照して、図3〜図5の各処理によって実現される具体的なケースについて説明する。図6、図9、図11、図15、及び、図17〜図20は、MFP10の状態と携帯端末50の状態との各組合せに応じて、MFP10が実行する各処理の内容を表わすテーブルを示す。テーブル中の「通常Wi−Fi」の欄において、「x」は、携帯端末50が通常Wi−FiNWに属していないことを示し、「EPNW」は、携帯端末50がEPNWに属していることを示し、「PSNW」は、携帯端末50がPSNWに属していることを示す。また、テーブル中の「WFD」の欄において、「x」は、携帯端末50がWFDNWに属していないことを示し、「G/O」は、携帯端末50がG/O状態で動作してWFDNWに属していることを示し、「クライアント」は、携帯端末50がクライント状態で動作してWFDNWに属していることを示す。また、図7、図8、図10、図12〜図14、及び、図16は、MFP10及び携帯端末50が実行する処理のシーケンス図を示す。これらのシーケンス図において、MFP10及び携帯端末50の間の一本線の矢印は、NFCI/F22を利用したNFC通信を示し、MFP10及び携帯端末50の間の二本線の矢印は、無線LANI/F16を利用したWFD通信又は通常Wi−Fi通信を示す。
(ケースA;図6〜図8)
MFP10が、EPNW100に属していると共に、G/O状態で動作してWFDNW200に属しているケースAについて、説明する。携帯端末50の状態に応じて、ケースAは、以下の各ケース(ケースA1、A2等)に分類される。
(ケースA1;図7)
図7のケースA1では、携帯端末50は、いずれの無線ネットワークにも属していない。MFP10は、NFC通信を実行して、印刷指示と、NWなしを示す情報と、を含むNFC情報を、携帯端末50から受信する(図3のS10でYES)。この場合、MFP10は、図4のマルチNW処理のS30でYESと判断し、S32でNOと判断し、S36でYESと判断する。このために、MFP10は、NFC通信を実行して、MFP10によって準備されたWFDNW200のWSIを携帯端末50に送信する(S38)。携帯端末50は、WFDNW200のWSIを利用して、WFDNW200に参加する。MFP10は、WFDNW200を利用して、印刷データを携帯端末50から直接的に受信し、印刷データを印刷実行部18に供給する(S18)。
ケースA1に示されるように、MFP10がEPNW100及びWFDNW200の両方に現在属している場合には、MFP10は、携帯端末50をEPNW100に参加させずに、WFDNW200に参加させる。これにより、EPNW100のセキュリティを確保することができる。しかも、MFP10及び携帯端末50は、WFDNW200を利用して、目的データのWFD通信を適切に実行することができる。
図6に示されるように、ケースA2、A3、A4、又は、A5(2)では、MFP10は、図4のS30でYESと判断し、S32でNOと判断し、S36でYESと判断し、MFP10によって準備されたWFDNW200のWSIを携帯端末50に送信する(S38)。これらのいずれのケースでも、EPNW100のセキュリティを確保することができる。しかも、携帯端末50は、既存の無線ネットワーク(例えばケースA2ではEPNW)を離脱して、WFDNW200に参加することができる。これにより、MFP10及び携帯端末50は、WFDNW200を利用して、目的データのWFD通信を適切に実行することができる。
なお、ケースA2、A3、又は、A5(2)では、携帯端末50のユーザは、目的データの通信が終了すると、上記の既存の無線ネットワークに携帯端末50を再び参加させることができる。ただし、ケースA4では、G/O状態の携帯端末50が上記の既存の無線ネットワーク(即ちWFDNW)から離脱すると、上記の既存の無線ネットワークが消滅する。このために、携帯端末50のユーザは、目的データの通信が終了すると、上記の既存の無線ネットワークと同様のWFDNWを携帯端末50に再び形成させることが好ましい。
(ケースA5(1);図8)
図8のケースA5(1)では、MFP10のWFDNW200と、携帯端末50のWFDNW200と、が同じである。MFP10は、NFC通信を実行して、印刷指示と、WFDNWに属していることを示す情報と、SSID「W1」と、BSSID「W2」と、を含むNFC情報を、携帯端末50から受信する(図3のS10でYES)。この場合、MFP10は、図4のマルチNW処理のS30でYESと判断し、S32でYESと判断する。このために、MFP10は、NFC通信を実行して、NW変更不要情報を携帯端末50に送信する(S34)。MFP10は、WFDNW200を利用して、印刷データを携帯端末50から直接的に受信し、印刷データを印刷実行部18に供給する(S18)。
ケースA5(1)に示されるように、MFP10のWFDNW200と、携帯端末50のWFDNWと、が同じである場合には、MFP10は、NW変更不要情報を携帯端末50に送信する。これにより、携帯端末50が無線ネットワークに新たに参加するための処理を実行せずに済むために、携帯端末50の処理負荷を低減させることができる。以下でも、NW変更不要情報を送信するケース(例えばケースB4(1)等)では、同様の効果が得られる。
図7及び図8のケースA1、A5(1)に示されるように、MFP10は、MFP10のWFDNWと、携帯端末50のWFDNWと、が同じであるのか否かに応じて、MFP10のWFDNWのWSIを携帯端末50に送信するのか否かを適切に選択することができる。
(ケースB;図9、図10)
続いて、MFP10が、EPNW110に属していると共に、クライアント状態で動作してWFDNW210に属しているケースBについて、説明する。携帯端末50の状態に応じて、ケースBは、以下の各ケース(ケースB1、B2等)に分類される。
(ケースB1;図10)
図10のケースB1では、携帯端末50は、いずれの無線ネットワークにも属していない。MFP10は、NFC通信を実行して、印刷指示と、NWなしを示す情報と、を含むNFC情報を、携帯端末50から受信する(図3のS10でYES)。この場合、MFP10は、図4のマルチNW処理のS30でYESと判断し、S32でNOと判断し、S36でNOと判断する。このために、MFP10は、NFC通信を実行して、G/O機器212によって準備されたWFDNW210のWSIを携帯端末50に送信する(S40)。携帯端末50は、WFDNW210のWSIを利用して、WFDNW210に参加する。携帯端末50は、G/O機器212に印刷データを送信する。G/O機器212は、印刷データをMFP10に転送する。MFP10は、G/O機器212を介して、印刷データを携帯端末50から間接的に受信し、印刷データを印刷実行部18に供給する(S18)。ケースB1は、上記のケースA1(図7参照)と同様の効果を得ることができる。
なお、図9に示されるように、ケースB2、B3、B4(2)、又は、B5(2)では、MFP10は、図4のS30でYESと判断し、S32でNOと判断し、S36でNOと判断し、G/O機器212によって準備されたWFDNW210のWSIを携帯端末50に送信する(S40)。これらのケースB2等は、上記のケースA2等(図6参照)と同様の効果を得ることができる。また、ケースB4(1)、又は、B5(1)では、MFP10は、図4のS30でYESと判断し、S32でYESと判断し、NW変更不要情報を携帯端末50に送信する(S34)。
(ケースC;図11〜図14)
続いて、MFP10が、PSNW120に属していると共に、G/O状態で動作してWFDNW220に属しているケースCについて、説明する。携帯端末50の状態に応じて、ケースCは、以下の各ケース(ケースC1、C2等)に分類される。
(ケースC1;図12)
図12のケースC1では、携帯端末50は、いずれの無線ネットワークにも属していない。MFP10は、NFC通信を実行して、印刷指示と、NWなしを示す情報と、を含むNFC情報を、携帯端末50から受信する(図3のS10でYES)。この場合、MFP10は、図4のマルチNW処理のS30でNOと判断し、S42でNOと判断し、S46でNOと判断する。このために、MFP10は、NFC通信を実行して、PSNW120のWSIを携帯端末50に送信する(S54)。携帯端末50は、PSNW120のWSIを利用して、PSNW120に参加する。携帯端末50は、AP60に印刷データを送信する。AP60は、印刷データをMFP10に転送する。MFP10は、AP60を介して、印刷データを携帯端末50から間接的に受信し、印刷データを印刷実行部18に供給する(S18)。
ケースC1に示されるように、MFP10がPSNW120及びWFDNW220の両方に現在属している場合において、携帯端末50がいずれの無線ネットワークにも属していない場合には、MFP10は、携帯端末50をPSNW120に参加させる。これにより、MFP10及び携帯端末50は、PSNW120を利用して、目的データの通常Wi−Fi通信を実行することができる。その後、携帯端末50は、PSNW120に属している状態を維持することができる。即ち、携帯端末50は、NFC通信を利用して、印刷指示、スキャン指示等をMFP10に送信することによって、例えば、家庭内に定常的に形成されているPSNW120に容易に参加することができる。
(ケースC2;図13)
図13のケースC2では、携帯端末50は、AP160及び認証サーバ170を含むEPNW300に属している。MFP10は、NFC通信を実行して、印刷指示と、EPNWを示す情報と、を含むNFC情報を、携帯端末50から受信する(図3のS10でYES)。この場合、MFP10は、図4のマルチNW処理のS30でNOと判断し、S42でNOと判断し、S46でYESと判断し、S48でYESと判断する。このために、MFP10は、NFC通信を実行して、MFP10によって準備されたWFDNW220のWSIを携帯端末50に送信する(S50)。携帯端末50は、EPNW300から離脱し、次いで、WFDNW220のWSIを利用して、WFDNW220に参加する。MFP10は、WFDNW220を利用して、印刷データを携帯端末50から直接的に受信し、印刷データを印刷実行部18に供給する(S18)。
ケースC2に示されるように、MFP10がPSNW120及びWFDNW220の両方に現在属している場合において、携帯端末50がEPNW300に現在属している場合には、MFP10は、携帯端末50をPSNW120に参加させずに、WFDNW220に参加させる。携帯端末50のユーザは、EPNW300に携帯端末50が参加している状態を維持することを望む可能性が高い。このために、定常的に形成されるべきPSNW120ではなく、一時的に形成されるべきWFDNW220に携帯端末50を参加させる。なお、携帯端末50のユーザは、目的データの通信が終了すると、WFDNW220に代えて、EPNW300に携帯端末50を再び参加させることができる。
(ケースC3(1);図14)
図14のケースC3(1)では、MFP10のPSNW120と、携帯端末50のPSNW120と、が同じである。MFP10は、NFC通信を実行して、印刷指示と、PSNWに属していることを示す情報と、SSID「P1」と、BSSID「P2」と、を含むNFC情報を、携帯端末50から受信する(図3のS10でYES)。この場合、MFP10は、図4のマルチNW処理のS30でNOと判断し、S42でYESと判断する。このために、MFP10は、NFC通信を実行して、NW変更不要情報を携帯端末50に送信する(S44)。携帯端末50は、AP60に印刷データを送信する。AP60は、印刷データをMFP10に転送する。MFP10は、AP60を介して、印刷データを携帯端末50から間接的に受信し、印刷データを印刷実行部18に供給する(S18)。
図12及び図14のケースC1、C3(1)に示されるように、MFP10は、MFP10のPSNWと携帯端末50のPSNWとが同じであるのか否かに応じて、MFP10のPSNWのWSIを携帯端末50に送信するのか否かを適切に選択することができる。また、図12及び図13のケースC1、C2に示されるように、MFP10は、携帯端末50の状態(即ち、携帯端末50が無線ネットワークに属しているのか否か)に応じて、MFP10のPSNWのWSIを携帯端末50に送信するのか、MFP10のWFDNWのWSIを携帯端末50に送信するのか、を適切に選択することができる。
図11に示されるように、ケースC3(2)、C4、又は、C5(2)では、MFP10は、図4のS30でNOと判断し、S42でNOと判断し、S46でYESと判断し、S48でYESと判断し、MFP10によって準備されたWFDNW220のWSIを携帯端末50に送信する(S50)。これらのケースC4等は、上記のケースC2(図13参照)と同様の効果を得ることができる。また、ケースC5(1)では、MFP10は、図4のS30でNOと判断し、S42でYESと判断し、NW変更不要情報を携帯端末50に送信する(S44)。
(ケースD;図15、図16)
続いて、MFP10が、PSNW130に属していると共に、クライアント状態で動作してWFDNW230に属しているケースDについて、説明する。携帯端末50の状態に応じて、ケースDは、以下の各ケース(ケースD1、D2等)に分類される。
(ケースD2;図16)
図16のケースD2では、携帯端末50は、AP160及び認証サーバ170を含むEPNW300に属している。MFP10は、NFC通信を実行して、印刷指示と、EPNWを示す情報と、を含むNFC情報を、携帯端末50から受信する(図3のS10でYES)。この場合、MFP10は、図4のマルチNW処理のS30でNOと判断し、S42でNOと判断し、S46でYESと判断し、S48でNOと判断する。このために、MFP10は、NFC通信を実行して、G/O機器232によって準備されたWFDNW230のWSIを携帯端末50に送信する(S52)。携帯端末50は、EPNW300を離脱し、次いで、WFDNW230のWSIを利用して、WFDNW230に参加する。携帯端末50は、G/O機器232に印刷データを送信する。G/O機器232は、印刷データをMFP10に転送する。MFP10は、G/O機器232を介して、印刷データを携帯端末50から間接的に受信し、印刷データを印刷実行部18に供給する(S18)。ケースD2は、上記のケースC2(図13参照)と同様の効果を得ることができる。
図15に示されるように、ケースD1では、MFP10は、図4のS30でNOと判断し、S42でNOと判断し、S46でNOと判断し、PSNW130のWSIを携帯端末50に送信する(S54)。ケースD1は、上記のケースC1(図12参照)と同様の効果を得ることができる。また、ケースD2、D3(2)、D4(2)、又は、D5(2)では、MFP10は、図4のS30でNOと判断し、S42でNOと判断し、S46でYESと判断し、S48でNOと判断し、G/O機器232によって準備されたWFDNW230のWSIを携帯端末50に送信する(S52)。これらのケースD2等は、上記のケースC2(図13参照)と同様の効果を得ることができる。また、ケースD3(1)、D4(1)、又は、D5(1)では、MFP10は、図4のS30でNOと判断し、S42でYESと判断し、NW変更不要情報を携帯端末50に送信する(S44)。
(ケースE;図17)
図17のケースEでは、MFP10は、EPNW140のみに属している。ケースE1〜E5に示されるように、携帯端末50がどのような状態であっても、MFP10は、自発G/Oモードに移行して(S74)、MFP10によって準備されたWFDNWのWSIを携帯端末50に送信する(S76)。即ち、MFP10は、携帯端末50をEPNW140に参加させずに、WFDNWに参加させる。これにより、EPNW140のセキュリティを確保することができる。しかも、MFP10及び携帯端末50は、WFDNWを利用して、目的データのWFD通信を適切に実行することができる。
(ケースF;図18)
図18のケースFでは、MFP10は、PSNW140のみに属している。ケースF1では、MFP10は、PSNW150のWSIを携帯端末50に送信する(S84)。即ち、MFP10は、携帯端末50をPSNW150に参加させる。これにより、例えば、家庭内に定常的に形成されているPSNW150に、携帯端末50を容易に参加させることができる。また、ケースF2、F3(2)、F4、F5では、MFP10は、自発G/Oモードに移行して(S74)、MFP10によって準備されたWFDNWのWSIを携帯端末50に送信する(S76)。即ち、MFP10は、携帯端末50をPSNW150に参加させずに、WFDNWに参加させる。MFP10及び携帯端末50は、WFDNWを利用して、目的データのWFD通信を適切に実行することができる。また、携帯端末50のユーザは、目的データの通信が終了すると、WFDNWに代えて、既存の無線ネットワークに携帯端末50を再び参加させることができる。また、ケースF3(1)では、MFP10は、NW変更不要情報を携帯端末50に送信する(S80)。
(ケースG;図19)
図19のケースGでは、MFP10は、G/O状態で動作してWFDNW240のみに属している。ケースG1、G2、G3、G4、G5(2)では、MFP10は、MFP10によって準備されたWFDNW240のWSIを携帯端末50に送信する(S94)。これらのケースG1等は、上記のケースF2等(図18参照)と同様の効果を得ることができる。また、ケースG5(1)では、MFP10は、NW変更不要情報を携帯端末50に送信する(S90)。
(ケースH;図20)
図20のケースHでは、MFP10は、クライアント状態で動作してWFDNW250のみに属している。ケースH1、H2、H3、H4(2)、H5(2)では、MFP10は、G/O機器252によって準備されたWFDNW250のWSIを携帯端末50に送信する(S96)。これらのケースH1等は、上記のケースF2等(図18参照)と同様の効果を得ることができる。また、ケースH4(1)、H5(1)では、MFP10は、NW変更不要情報を携帯端末50に送信する(S90)。
なお、テーブルを図示省略しているが、MFP10がいずれの無線ネットワークにも属していない場合(図5のS86でNO)には、携帯端末50がどのような状態であっても、MFP10は、自発G/Oモードに移行して(S74)、MFP10によって準備されたWFDNWのWSIを携帯端末50に送信する(S76)。これにより、MFP10及び携帯端末50は、WFDNWを利用して、目的データのWFD通信を適切に実行することができる。
(本実施例の効果)
本実施例によると、MFP10は、通常Wi−FiNWとWFDNWとの両方に現在属している場合に、通常Wi−FiNWが、EPNWであるのか、PSNWであるのか、を判断する(図4のS30)。MFP10は、通常Wi−FiNWがEPNWである(S30でYES)と判断される場合に、携帯端末50がWFDNWに参加するためのWFDNWのWSIを、NFCI/F22を利用して、携帯端末50に送信する(S38、S40)。これにより、携帯端末50は、WFDNWのWSIを利用して、WFDNWに参加することができる(図7のケースA1参照)。このために、MFP10及び携帯端末50は、WFDNWを利用して、目的データのWFD通信を適切に実行することができる。また、MFP10は、通常Wi−FiNWがPSNWである(S30でNO)と判断される場合に、携帯端末50が通常Wi−FiNW(即ちPSNW)に参加するためのPSNWのWSIを、NFCI/F22を利用して、携帯端末50に送信する(S54)。これにより、携帯端末50は、PSNWのWSIを利用して、PSNWに参加することができる(図12のケースC1)。このために、MFP10及び携帯端末50は、PSNWを利用して、目的データの通常Wi−Fi通信を適切に実行することができる。このように、MFP10は、通常Wi−FiNWとWFDNWとの両方に現在属している場合に、通常Wi−FiNWがEPNWであるのかPSNWであるのかに応じて、適切な処理を実行することができる。
(対応関係)
MFP10が、「通信装置」の一例である。NFCI/22、無線LANI/F16が、それぞれ、「第1種のインターフェース」、「第2種のインターフェース」の一例である。通常Wi−Fi通信、WFD通信が、それぞれ、「第1種の無線通信」、「第2種の無線通信」の一例である。通常Wi−FiNW、WFDNWが、それぞれ、「第1種の無線ネットワーク」、「第2種の無線ネットワーク」の一例である。図4のS30でYESの場合、S30でNOの場合が、それぞれ、「第1の場合」、「第2の場合」の一例である。また、図4のS38(又はS40)の処理、S54の処理、S50(又はS52)の処理が、それぞれ、「送信処理」、「第1の特定処理」、「第2の特定処理」の一例である。S38、S40、S50、又は、S52の処理で送信されるWFDNWのWSIが、「第1の無線設定情報」の一例である。S38又はS50の処理で送信されるWFDNWのWSIが、「通信装置によって準備された第1の無線設定情報」の一例である。S40又はS52の処理で送信されるWFDNWのWSIが、「通信装置とは異なる機器によって準備された第1の無線設定情報」の一例である。S54の処理で送信されるPSNWのWSIが、「第2の無線設定情報」の一例である。また、G/O状態、クライアント状態が、それぞれ、「親局状態」、「子局状態」の一例である。
図7のケースA1が、「第1の場合において、通信装置が、親局状態で動作して第2種の無線ネットワークに現在属している場合」の一例である。図10のケースB1が、「第1の場合において、通信装置が、子局状態で動作して第2種の無線ネットワークに現在属している場合」の一例である。この例では、G/O機器212が、「通信装置とは異なる機器」の一例である。図12のケースC1が、「第2の場合であり、かつ、携帯端末が、いずれの無線ネットワークにも現在属していないことに起因して、携帯端末が、第1種の無線ネットワークに現在属していないと判断される場合」の一例である。図13のケースC2が、「特定の場合において、通信装置が、親局状態で動作して第2種の無線ネットワークに現在属している場合」の一例である。また、図16のケースD2が、「特定の場合において、通信装置が、子局状態で動作して第2種の無線ネットワークに現在属している場合」の一例である。この例では、G/O機器232が、「通信装置とは異なる機器」の一例である。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。上記の実施例の変形例を以下に列挙する。
(変形例1)処理実行部48は、図4のS36でNOの場合及び/又はS48でNOの場合に、S40及び/又はS52に代えて、以下の(変形例1−1)又は(変形例1−2)の処理を実行してもよい。
(変形例1−1)処理実行部48は、MFP10及び携帯端末50が、無線LANI/F16を介した無線通信(即ち、通常Wi−Fi通信及びWFD通信)を実行不可能であることを示すエラー情報を、NFCI/F22を利用して、携帯端末50に送信してもよい。この場合、携帯端末50は、携帯端末50の表示部にエラー情報を表示させてもよい。これにより、携帯端末50のユーザは、目的データの無線通信を実行不可能であることを知ることができる。
(変形例1−2)処理実行部48は、MFP10をWFDNWから離脱させた後に、MFP10を自発G/Oモードに移行させて、新たなWFDNWを形成してもよい。そして、処理実行部48は、新たなWFDNWのWSIを、NFCI/F22を利用して、携帯端末50に送信してもよい。この場合、携帯端末50は、新たなWFDNWのWSIを利用して、新たなWFDNWに参加してもよい。この構成でも、MFP10及び携帯端末50は、新たなWFDNWを利用して、目的データのWFD通信を適切に実行することができる。なお、図5のS96に代えて、上記の(変形例1−1)又は(変形例1−2)の処理が実行されてもよい。
(変形例2)上記の実施例では、第2の判断部44は、MFP10の通常Wi−FiNWがEPNWである(S30でYES)と判断された後に、MFP10のWFDNWと携帯端末50のWFDNWとが同じであるのか否かを判断する(S32)。これに代えて、第2の判断部44は、MFP10の通常Wi−FiNWがEPNWであるのか否かが判断される前に、MFP10のWFDNWと携帯端末50のWFDNWとが同じであるのか否かを判断してもよい。即ち、第2の判断部44は、S30の判断の前に、S32の判断を実行してもよい。そして、処理実行部48は、MFP10のWFDNWと携帯端末50のWFDNWとが同じであると判断される場合に、S30の判断が実行されない状態で、S34の処理を実行してもよい。一般的に言うと、第1の判断部が判断を実行した後に、第2の判断部が判断を実行してもよいし、第1の判断部が判断を実行する前に、第2の判断部が判断を実行してもよい。そして、処理実行部は、携帯端末が、第2種の無線ネットワークに現在属していると判断される場合に、送信処理を実行しなければよい。
(変形例3)上記の変形例2と同様に、第3の判断部46は、MFP10の通常Wi−FiNWがEPNWであるのか否かが判断される前に、MFP10のPSNWと携帯端末50のPSNWとが同じであるのか否かを判断してもよい。即ち、第3の判断部46は、S30の判断の前に、S42の判断を実行してもよい。そして、処理実行部48は、MFP10のPSNWと携帯端末50のPSNWとが同じであると判断される場合に、S30の判断が実行されない状態で、S44の処理を実行してもよい。一般的に言うと、第1の判断部が判断を実行した後に、第3の判断部が判断を実行してもよいし、第1の判断部が判断を実行する前に、第3の判断部が判断を実行してもよい。そして、処理実行部は、携帯端末が、第1種の無線ネットワークに現在属していると判断される場合に、送信処理を実行しなければよい。
(変形例4)「第1の特定処理」は、図4のS54の処理に限られず、他の処理であってもよい。例えば、処理実行部48は、S30でNOの場合に、S42〜S54の処理を実行せずに、NFCI/F22を利用して、NW変更不要情報を携帯端末50に送信してもよい。本変形例では、例えば、MFP10のPSNWと携帯端末50のPSNWとが同じである場合には、MFP10及び携帯端末50は、同一のPSNWを利用して、目的データの通常Wi−Fi通信を実行することができる。一般的に言うと、第1の特定処理は、送信処理とは異なる処理であればよい。
(変形例5)「第2の特定処理」は、図4のS50又はS52の処理に限られず、他の処理であってもよい。例えば、処理実行部48は、S46でYESの場合に、S48〜S52の処理を実行せずに、上記の(変形例1−1)のエラー処理を実行してもよい。本変形例では、携帯端末50は、既存の無線ネットワーク(例えばPSNW等)に属している状態を維持することができる。一般的に言うと、第2の特定処理は、第1の特定処理とは異なる処理であればよい。
(変形例6)上記の実施例では、携帯端末50は、WFDNWと通常Wi−FiNWとの両方に同時的に属することができない。これに代えて、携帯端末50は、WFDNWと通常Wi−FiNWとの両方に同時的に属することができるものであってもよい。例えば、携帯端末50がWFDNWとPSNWとの両方に同時的に属している場合には、携帯端末50からMFP10に送信されるNFC情報は、携帯端末50のWFDNWのSSID及びBSSIDと、携帯端末50のPSNWのSSID及びBSSIDと、を含んでいてもよい。この場合、図4のS32において、第2の判断部44は、NFC情報に含まれるWFDNWのSSID及びBSSIDを用いて、判断を実行してもよい。また、図4のS42において、第3の判断部46は、NFC情報に含まれるWFDNWのSSID及びBSSIDを用いて、判断を実行し、さらに、NFC情報に含まれるPSNWのSSID及びBSSIDを用いて、判断を実行してもよい。
(変形例7)「第2種の無線ネットワーク」は、WFDNWに限られず、通信装置及び携帯端末とは別体に構成されているアクセスポイントを介さない第2種の無線通信を実行するための無線ネットワークであれば、どのような無線ネットワークであってもよい。例えば、MFP10は、アクセスポイントとして機能するためのAPプログラムを格納していてもよい。MFP10は、WFDNWに代えて、MFP10自身のAPプログラムに従って形成される通常Wi−FiNWに属するように構成されていてもよい。即ち、MFP10は、AP60を含む第1の通常Wi−FiNWと、MFP10自身のAPプログラムに従って形成される第2の通常Wi−FiNWと、の両方に属していてもよい。本変形例では、第1の通常Wi−FiNW、第2の通常Wi−FiNWが、それぞれ、「第1種の無線ネットワーク」、「第2種の無線ネットワーク」の一例である。
(変形例8)「第1種のインターフェース」は、NFC通信を実行するためのインターフェースに限られず、赤外線通信を実行するためのインターフェースであってもよいし、Bluetooth(登録商標)を実行するためのインターフェースであってもよいし、Transfer Jetを実行するためのインターフェースであってもよい。一般的に言うと、第2種のインターフェースを介した無線通信の通信速度が、第1種のインターフェースを介した無線通信の通信速度よりも速ければよい。
(変形例9)「第1種のインターフェース」及び「第2種のインターフェース」は、上記の実施例のように、別体に構成されている2個のインターフェース(例えば2個のICチップ)であってもよいし、一体に構成されている1個のインターフェース(例えば1個のICチップ)であってもよい。また、上記の実施例では、「第2種のインターフェース」は、1個のインターフェース(即ち無線LANI/F16)である。これに代えて、「第2種のインターフェース」は、第1種の無線通信を実行するための第1のインターフェース(即ち1個のICチップ)と、第1のインターフェースとは別体に構成されている第2のインターフェースであって、第2種の無線通信を実行するための第2のインターフェース(即ち1個のICチップ)と、によって構成されていてもよい。
(変形例10)上記の実施例では、図4のマルチNW処理において、第2の判断部44がS32の処理を実行し、第3の判断部46がS42の処理を実行する。これに代えて、図4のS30でYESの場合に、S32及びS34が実行されずに、S36〜S40が実行されてもよい。即ち、制御部30は、第2の判断部44を備えていなくてもよい。また、図4のS30でNOの場合に、S42〜S52が実行されずに、S54が実行されてもよい。即ち、制御部30は、第3の判断部46を備えていなくてもよい。即ち、制御部30は、受信部40と、第1の判断部42と、処理実行部48と、を備えていればよい。
(変形例11)「通信装置」は、MFP10に限られず、他の通信装置(例えば、プリンタ、スキャナ、FAX装置、コピー機、電話機、デスクトップPC、ノートPC、タブレットPC、サーバ、携帯電話、PDA端末等)であってもよい。
(変形例12)上記の実施例では、MFP10のCPU32がメモリ34内のプログラム(即ちソフトウェア)を実行することによって、各部40〜48の機能が実現される。これに代えて、各部40〜48のうちの少なくとも1つは、論理回路等のハードウェアによって実現されてもよい。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:通信システム、10:MFP、12:操作部、14:表示部、18:印刷実行部、20:スキャン実行部、30:制御部、32:CPU、34:メモリ、40:受信部、42:第1の判断部、44:第2の判断部、46:第3の判断部、48:処理実行部、50:携帯端末、60:AP、70:認証サーバ、80:PC、100,110,140:エンタープライズネットワーク(EPNW)、120,130,150:パーソナルネットワーク(PSNW)、200,210,220,230,240,250:WFDネットワーク

Claims (12)

  1. 通信装置であって、
    携帯端末と無線通信を実行するための第1種のインターフェースと、
    前記携帯端末と無線通信を実行するための第2種のインターフェースであって、前記第2種のインターフェースを利用した無線通信の通信速度は、前記第1種のインターフェースを利用した無線通信の通信速度よりも速く、前記第2種のインターフェースは、前記通信装置及び前記携帯端末とは別体に構成されているアクセスポイントを介した第1種の無線通信と、前記アクセスポイントを介さない第2種の無線通信と、を実行するためのインターフェースである、前記第2種のインターフェースと、
    制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記第1種のインターフェースを利用して、前記携帯端末から特定の情報を受信する受信部と、
    前記特定の情報が受信される際に、前記通信装置が、前記第1種の無線通信を実行するための第1種の無線ネットワークと、前記第2種の無線通信を実行するための第2種の無線ネットワークと、の両方に現在属している場合に、前記第1種の無線ネットワークが、前記アクセスポイントとは異なる認証サーバによって認証が実行されるエンタープライズ系の認証方式に従ったエンタープライズ無線ネットワークであるのか否かを判断する第1の判断部と、
    前記第1種の無線ネットワークが前記エンタープライズ無線ネットワークであると判断される第1の場合に、前記携帯端末が前記第2種の無線ネットワークに参加するための第1の無線設定情報を、前記第1種のインターフェースを利用して、前記携帯端末に送信する送信処理を実行し、
    前記第1種の無線ネットワークが前記エンタープライズ無線ネットワークではないと判断される第2の場合に、前記送信処理とは異なる第1の特定処理を実行する処理実行部と、を備える、通信装置。
  2. 前記第1の判断部は、前記第1種の無線ネットワークが、前記エンタープライズ無線ネットワークであるのか、前記アクセスポイントによって認証が実行されるパーソナル系の認証方式に従ったパーソナル無線ネットワークであるのか、を判断し、
    前記処理実行部は、前記第1種の無線ネットワークが前記パーソナル無線ネットワークであると判断される前記第2の場合に、前記携帯端末が前記第1種の無線ネットワークに参加するための第2の無線設定情報を、前記第1種のインターフェースを利用して、前記携帯端末に送信する前記第1の特定処理を実行する、請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記通信装置は、無線ネットワークの親局として機能する親局状態と、前記無線ネットワークの子局として機能する子局状態と、を含む複数の状態のうちのいずれかの状態で選択的に動作可能であり、
    前記通信装置は、前記親局状態及び前記子局状態のうちのどちらかの状態で動作して前記第2種の無線ネットワークに属することが可能であり、
    前記処理実行部は、前記第1の場合において、前記通信装置が、前記親局状態で動作して前記第2種の無線ネットワークに現在属している場合に、前記通信装置が前記第2種の無線ネットワークを形成した際に前記通信装置によって準備された前記第1の無線設定情報を、前記第1種のインターフェースを利用して、前記携帯端末に送信する前記送信処理を実行する、請求項1又は2に記載の通信装置。
  4. 前記処理実行部は、前記第1の場合において、前記通信装置が、前記子局状態で動作して前記第2種の無線ネットワークに現在属している場合に、前記通信装置とは異なる機器が前記第2種の無線ネットワークを形成した際に前記異なる機器によって準備された前記第1の無線設定情報を、前記第1種のインターフェースを利用して、前記携帯端末に送信する前記送信処理を実行する、請求項3に記載の通信装置。
  5. 前記制御部は、さらに、
    前記携帯端末が、前記通信装置が現在属している前記第2種の無線ネットワークに、現在属しているのか否かを判断する第2の判断部を備え、
    前記処理実行部は、
    前記携帯端末が、前記第2種の無線ネットワークに現在属していると判断される場合に、前記送信処理を実行せず、
    前記第1の場合であり、かつ、前記携帯端末が、前記第2種の無線ネットワークに現在属していないと判断される場合に、前記送信処理を実行する、請求項1から4のいずれか一項に記載の通信装置。
  6. 前記第2の判断部は、前記第1の場合に、前記携帯端末が、前記通信装置が現在属している前記第2種の無線ネットワークに、現在属しているのか否かを判断し、
    前記処理実行部は、前記第1の場合であり、かつ、前記携帯端末が、前記第2種の無線ネットワークに現在属していると判断される場合に、前記送信処理を実行しない、請求項5に記載の通信装置。
  7. 前記制御部は、さらに、
    前記携帯端末が、前記通信装置が現在属している前記第1種の無線ネットワークに、現在属しているのか否かを判断する第3の判断部を備え、
    前記処理実行部は、
    前記携帯端末が、前記第1種の無線ネットワークに現在属していると判断される場合に、前記第1の特定処理を実行せず、
    前記第2の場合であり、かつ、前記携帯端末が、前記第1種の無線ネットワークに現在属していないと判断される場合に、前記第1の特定処理を実行する、請求項1から6のいずれか一項に記載の通信装置。
  8. 前記第3の判断部は、前記第2の場合に、前記携帯端末が、前記通信装置が現在属している前記第1種の無線ネットワークに、現在属しているのか否かを判断し、
    前記処理実行部は、前記第2の場合であり、かつ、前記携帯端末が、前記第1種の無線ネットワークに現在属していると判断される場合に、前記第1の特定処理を実行しない、請求項7に記載の通信装置。
  9. 前記処理実行部は、
    前記第2の場合であり、かつ、前記携帯端末が、いずれの無線ネットワークにも現在属していないことに起因して、前記携帯端末が、前記通信装置が現在属している前記第1種の無線ネットワークに、現在属していないと判断される場合に、前記第1の特定処理を実行し、
    前記第2の場合であり、かつ、前記携帯端末が、前記第1種の無線ネットワークとは異なる無線ネットワークに現在属していることに起因して、前記携帯端末が、前記通信装置が現在属している前記第1種の無線ネットワークに、現在属していないと判断される特定の場合に、前記第1の特定処理とは異なる第2の特定処理を実行する、請求項7又は8に記載の通信装置。
  10. 前記通信装置は、無線ネットワークの親局として機能する親局状態と、前記無線ネットワークの子局として機能する子局状態と、を含む複数の状態のうちのいずれかの状態で選択的に動作可能であり、
    前記通信装置は、前記親局状態及び前記子局状態のうちのどちらかの状態で動作して前記第2種の無線ネットワークに属することが可能であり、
    前記処理実行部は、前記特定の場合において、前記通信装置が、前記親局状態で動作して前記第2種の無線ネットワークに現在属している場合に、前記通信装置が前記第2種の無線ネットワークを形成した際に前記通信装置によって準備された前記第1の無線設定情報を、前記第1種のインターフェースを利用して、前記携帯端末に送信する前記第2の特定処理を実行する、請求項9に記載の通信装置。
  11. 前記処理実行部は、前記特定の場合において、前記通信装置が、前記子局状態で動作して前記第2種の無線ネットワークに現在属している場合に、前記通信装置とは異なる機器が前記第2種の無線ネットワークを形成した際に前記異なる機器によって準備された前記第1の無線設定情報を、前記第1種のインターフェースを利用して、前記携帯端末に送信する前記第2の特定処理を実行する、請求項10に記載の通信装置。
  12. 通信装置のためのコンピュータプログラムであって、
    前記通信装置は、
    携帯端末と無線通信を実行するための第1種のインターフェースと、
    前記携帯端末と無線通信を実行するための第2種のインターフェースであって、前記第2種のインターフェースを利用した無線通信の通信速度は、前記第1種のインターフェースを利用した無線通信の通信速度よりも速く、前記第2種のインターフェースは、前記通信装置及び前記携帯端末とは別体に構成されているアクセスポイントを介した第1種の無線通信と、前記アクセスポイントを介さない第2種の無線通信と、を実行するためのインターフェースである、前記第2種のインターフェースと、を備え、
    前記コンピュータプログラムは、前記通信装置に搭載されるコンピュータに、以下の各処理、即ち、
    前記第1種のインターフェースを利用して、前記携帯端末から特定の情報を受信する受信処理と、
    前記特定の情報が受信される際に、前記通信装置が、前記第1種の無線通信を実行するための第1種の無線ネットワークと、前記第2種の無線通信を実行するための第2種の無線ネットワークと、の両方に現在属している場合に、前記第1種の無線ネットワークが、前記アクセスポイントとは異なる認証サーバによって認証が実行されるエンタープライズ系の認証方式に従ったエンタープライズ無線ネットワークであるのか否かを判断する第1の判断処理と、
    前記第1種の無線ネットワークが前記エンタープライズ無線ネットワークであると判断される第1の場合に、前記携帯端末が前記第2種の無線ネットワークに参加するための第1の無線設定情報を、前記第1種のインターフェースを利用して、前記携帯端末に送信する送信処理と、
    前記第1種の無線ネットワークが前記エンタープライズ無線ネットワークではないと判断される第2の場合に、前記送信処理とは異なる第1の特定処理と、
    を実行させるコンピュータプログラム。
JP2012111749A 2012-05-15 2012-05-15 通信装置 Active JP5884633B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012111749A JP5884633B2 (ja) 2012-05-15 2012-05-15 通信装置
US13/835,097 US9456294B2 (en) 2012-05-15 2013-03-15 Communication device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012111749A JP5884633B2 (ja) 2012-05-15 2012-05-15 通信装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013239906A JP2013239906A (ja) 2013-11-28
JP5884633B2 true JP5884633B2 (ja) 2016-03-15

Family

ID=49581688

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012111749A Active JP5884633B2 (ja) 2012-05-15 2012-05-15 通信装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US9456294B2 (ja)
JP (1) JP5884633B2 (ja)

Families Citing this family (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5945961B2 (ja) 2012-12-26 2016-07-05 ブラザー工業株式会社 通信機器
US9929876B2 (en) * 2013-03-15 2018-03-27 Kortek Industries Pty Ltd Adaptable multi-mode wireless power, light and automation
JP6252172B2 (ja) 2013-12-27 2017-12-27 ブラザー工業株式会社 通信システム、通信装置、および情報処理プログラム
JP6546372B2 (ja) 2014-01-27 2019-07-17 ブラザー工業株式会社 無線通信装置
JP2016012910A (ja) * 2014-06-06 2016-01-21 キヤノン株式会社 通信装置および制御方法およびプログラム
JP6701415B2 (ja) * 2014-06-06 2020-05-27 キヤノン株式会社 通信装置および制御方法およびプログラム
JP6398750B2 (ja) * 2015-01-29 2018-10-03 ブラザー工業株式会社 通信機器
JP6740618B2 (ja) 2015-02-25 2020-08-19 株式会社リコー 情報処理装置、通信システム、通信方法
WO2016136238A1 (en) * 2015-02-25 2016-09-01 Ricoh Company, Ltd. Information processing apparatus, communications system, and communications method
JP6471537B2 (ja) * 2015-02-27 2019-02-20 ブラザー工業株式会社 通信機器
JP6690258B2 (ja) * 2015-03-03 2020-04-28 株式会社リコー プログラム、情報処理装置、通信システム
US9800762B2 (en) 2015-03-03 2017-10-24 Ricoh Company, Ltd. Non-transitory computer-readable information recording medium, information processing apparatus, and communications system
JP6784194B2 (ja) * 2017-02-28 2020-11-11 ブラザー工業株式会社 通信装置
JP6957677B2 (ja) * 2018-09-19 2021-11-02 キヤノン株式会社 情報処理装置、アプリケーション、情報処理装置の制御方法及びプログラム
US10728403B1 (en) * 2019-02-06 2020-07-28 Toshiba Tec Kabushiki Kaisha Image forming apparatus and data communication method of image forming apparatus

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4908819B2 (ja) * 2004-12-01 2012-04-04 キヤノン株式会社 無線制御装置、システム、制御方法、及びプログラム
JP4702944B2 (ja) 2005-12-16 2011-06-15 キヤノン株式会社 通信装置およびその制御方法及び通信システム
US8769639B2 (en) * 2007-09-04 2014-07-01 Microsoft Corporation History-based downgraded network identification
JP5002669B2 (ja) * 2010-03-12 2012-08-15 株式会社東芝 通信機器
JP5293618B2 (ja) 2010-01-15 2013-09-18 富士通モバイルコミュニケーションズ株式会社 無線通信装置
US20110177780A1 (en) 2010-01-15 2011-07-21 Kabushiki Kaisha Toshiba Wireless communication apparatus
US8493992B2 (en) * 2010-02-04 2013-07-23 Texas Instruments Incorporated Interrelated WiFi and USB protocols and other application framework processes, circuits and systems
JP5293659B2 (ja) 2010-03-18 2013-09-18 ブラザー工業株式会社 制御装置とコンピュータプログラム
JP5418394B2 (ja) * 2010-04-28 2014-02-19 ブラザー工業株式会社 無線通信装置
US20120102207A1 (en) * 2010-10-26 2012-04-26 Joseph Salowey Registration of ad-hoc group members into an infrastructure network
US8554970B2 (en) * 2011-04-18 2013-10-08 Nokia Corporation Method, apparatus and computer program product for creating a wireless docking group
JP5168383B2 (ja) * 2011-04-26 2013-03-21 カシオ計算機株式会社 無線通信装置及びプログラム
US8799459B2 (en) * 2011-09-12 2014-08-05 Microsoft Corporation Event-driven detection of device presence for layer 3 services using layer 2 discovery information

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013239906A (ja) 2013-11-28
US20130309968A1 (en) 2013-11-21
US9456294B2 (en) 2016-09-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5884633B2 (ja) 通信装置
JP5954024B2 (ja) 通信装置
JP5857850B2 (ja) 通信装置
JP5915338B2 (ja) 通信装置
JP5945961B2 (ja) 通信機器
JP5962146B2 (ja) 通信装置
JP2013214802A (ja) 通信装置
JP2014027384A (ja) 通信装置及び携帯端末
JP6015315B2 (ja) 通信装置
JP6183506B2 (ja) 通信装置
JP7347588B2 (ja) 通信装置及び携帯端末
JP5929590B2 (ja) 通信装置
JP6183445B2 (ja) 通信装置
JP6547820B2 (ja) 通信装置
JP6260648B2 (ja) 通信装置
JP6149970B2 (ja) 通信装置
JP6249075B2 (ja) 通信装置及び携帯端末
JP6795067B2 (ja) 通信装置
JP2014045379A (ja) 通信装置、及び、携帯端末のためのコンピュータプログラム
JP6601463B2 (ja) 通信装置
JP6662478B2 (ja) 通信装置及び携帯端末
JP6645477B2 (ja) 通信装置
JP6414617B2 (ja) 通信装置
JP6380632B2 (ja) 通信装置
JP6202148B2 (ja) 通信装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150310

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160112

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160113

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160125

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5884633

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150