JP5884422B2 - 冷凍装置 - Google Patents
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Description
図1は、本発明の一実施形態に係る冷凍装置を含む空気調和装置の冷媒配管系統を示している。空気調和装置1は、冷媒配管方式の分散型の空気調和装置であって、蒸気圧縮式の冷凍サイクル運転を行うことによって建物内の各室の冷暖房に使用される装置である。空気調和装置1は、熱源ユニットとしての室外ユニット2と、利用ユニットとしての複数台(図1では、室内ユニット4a、室内ユニット4bおよび室内ユニット4cの3台)の室内ユニット4と、室外ユニット2と室内ユニット4とを接続する冷媒連絡管としての第1冷媒連絡管6および第2冷媒連絡管7とを備えている。
(2−1)室内ユニット
室内ユニット4は、ビル等の室内の天井に埋め込みや吊り下げ等により、又は、室内の壁面に壁掛け等により設置される。室内ユニット4として、図1には室内ユニット4a,4b,4cの3台が示されている。室内ユニット4a,4bはほぼ同じ構成であるが、室内ユニット4cは、追加ユニット50を有していないところが室内ユニット4a,4bとは異なる。そこで、先ず室内ユニット4cの構成を説明して、その後に、室内ユニット4a,4bと室内ユニット4cとの相違点について説明する。
室内ユニット4cは、冷凍装置10の一部を構成する室内側主冷媒回路10cを有している。室内側主冷媒回路10cは、主として、減圧器である室内膨張弁41と、利用側熱交換器としての室内熱交換器42とを有している。
室内ユニット4a,4bの2台のいずれの室内ユニット4も同じ構成であるため、ここでは、室内ユニット4aの構成のみを説明する。室内ユニット4aは、空調室内機40と追加ユニット50とからなり、冷凍装置10の一部を構成する室内側主冷媒回路10aを有している。つまり、室内ユニット4aが上述の室内ユニット4cと異なるのは、追加ユニット50が追加されている点である。そのため、以下の室内ユニット4aの説明では、上述の室内ユニット4cとの構成上の相違部分を中心に説明する。
室外ユニット2は、ビル等の室外に設置されており、第1冷媒連絡管6及び第2冷媒連絡管7を介して室内ユニット4a、4b,4cに接続されている。室外ユニット2は、冷凍装置10の一部を構成する室外側主冷媒回路10dと室外側主冷媒回路10dから分岐する過冷却用冷媒流路61とを有している。
室外側主冷媒回路10dは、主として、圧縮機21と、切換機構22と、室外熱交換器23と、室外第1膨張弁25と、室外液ガス熱交換器27と、液側閉鎖弁28aと、ガス側閉鎖弁28bと、アキュムレータ29とを有している。この室外側主冷媒回路10dは、主として、圧縮機21と、切換機構22と、熱源側熱交換器としての室外熱交換器23と、レシーバ24と、第2遮断機構又は熱源側膨張機構としての室外第1膨張弁25と、温度調節機構としての室外液ガス熱交換器27と、第1遮断機構としての液側閉鎖弁28aと、ガス側閉鎖弁28bとを有している。
室外第2膨張弁62は、過冷却用冷媒流路61において冷媒を減圧するための機構であり、開度調整が可能な電動弁である。室外第2膨張弁62は、その一端が室外液ガス熱交換器27に接続され、その他端が過冷却用冷媒流路61に接続されている。この過冷却用冷媒流路61は、室外第2膨張弁62から室外液ガス熱交換器27を経て、切換機構22とアキュムレータ29との間の圧縮機吸入側配管29aへ向かう冷媒管で構成されている。
室外ユニット2は、室外ユニット2を構成する各部の動作を制御する室外制御装置30を有している。そして、室外制御装置30は、室外ユニット2の制御を行うために設けられたマイクロコンピュータ、メモリやモータ26aを制御するインバータ回路等を有しており、室内ユニット4a,4b,4cの室内制御装置47との間で伝送線8aを介して制御信号等のやりとりを行うことができるようになっている。すなわち、室内制御装置47と室外制御装置30と室内制御装置47間を接続する伝送線8aとによって、空気調和装置1全体の運転制御を行う制御装置8が構成されている。
冷媒連絡管6、7は、室外ユニット2および室内ユニット4を設置場所に設置する際に、現地にて施工される冷媒配管である。第1冷媒連絡管6は、室外ユニット2及び室内ユニット4a,4b,4cに接続されており、冷房運転時には、室外液ガス熱交換器27において過冷却度が大きくなった液冷媒を室内膨張弁41および室内熱交換器42に送り、暖房運転時には、室内熱交換器42において凝縮した液冷媒を室外ユニット2の室外熱交換器23に送る冷媒管である。第2冷媒連絡管7は、室外ユニット2及び室内ユニット4a,4b,4cに接続されており、冷房運転時には、室内熱交換器42において蒸発したガス冷媒を室外ユニット2の圧縮機21に送り、暖房運転時には、圧縮機21において圧縮されたガス冷媒を室内ユニット4a,4b,4cの室内熱交換器42に送る冷媒管である。
図2に、空気調和装置1の制御ブロック図を示す。空気調和装置1の各種運転制御を行う制御手段としての制御装置8は、図2に示すように伝送線8aを介して結ばれる室外制御装置30および室内制御装置47によって構成されている。制御装置8は、各種センサ31〜36,44〜46,52,63の検出信号を受け、これらの検出信号等に基づいて各種機器21,22,25、26,41,43,62を制御する。
次に、本実施形態に係る空気調和装置1の基本的な動作について説明する。なお、以下に説明する各種運転における制御は制御装置8によって行われる。
冷房運転時は、切換機構22が図1の実線で示される状態、すなわち、室内ユニット4cにおいては、圧縮機21の吐出側が室外熱交換器23のガス側に接続され、かつ、圧縮機21の吸入側がガス側閉鎖弁28b及び第2冷媒連絡管7を介して室内熱交換器42のガス側に接続された状態となっている。室内ユニット4a,4bにあっては、さらに室内液ガス熱交換器51を介して圧縮機21の吸入側が室内熱交換器42のガス側に接続された状態となる。冷房運転時、室外第1膨張弁25は全開状態にされ、液側閉鎖弁28a及びガス側閉鎖弁28bは開状態にされている。室内ユニット4cの室内膨張弁41は、室内熱交換器42の出口(すなわち、室内熱交換器42のガス側)における冷媒の過熱度が過熱度目標値で一定になるように開度調節されるようになっている。一方、室内ユニット4a,4bの各室内膨張弁41は、室内液ガス熱交換器51の出口(すなわち、第2冷媒連絡管7に接続されているガス側冷媒管の他端b3)における冷媒の過熱度が過熱度目標値で一定になるように開度調節されるようになっている。室内ユニット4cの室内熱交換器42の出口における冷媒の過熱度は、室内ガス管温度センサ45により検出される冷媒温度値から室内液管温度センサ44により検出される冷媒温度値(蒸発温度に対応)を差し引くことによって検出される。また、室内ユニット4a,4bの室内液ガス熱交換器51の出口における冷媒の過熱度は、室内ガス管温度センサ52により検出される冷媒温度値から室内液管温度センサ44により検出される冷媒温度値(蒸発温度に対応)を差し引くことによって検出される。
暖房運転時は、切換機構22が図1の破線で示される状態、すなわち、圧縮機21の吐出側がガス側閉鎖弁28b及び第2冷媒連絡管7を介して室内熱交換器42のガス側に接続され、かつ、圧縮機21の吸入側が室外熱交換器23のガス側に接続された状態となっている。室外第1膨張弁25は、室外熱交換器23に流入する冷媒を室外熱交換器23において蒸発させることが可能な圧力(すなわち、蒸発圧力)まで減圧するために開度調節されるようになっている。また、液側閉鎖弁28a及びガス側閉鎖弁28bは、開状態にされている。室内膨張弁41は、室内熱交換器42の出口における冷媒の過冷却度が過冷却度目標値で一定になるように開度調節されるようになっている。室内熱交換器42の出口における冷媒の過冷却度は、吐出圧力センサ31により検出される圧縮機21の吐出圧力が凝縮温度に対応する飽和温度値に換算され、この冷媒の飽和温度値から室内液管温度センサ44により検出される冷媒温度値が差し引かれることによって検出される。
本実施形態に係る冷凍装置10は、室外ユニット2(熱源ユニット)と3台の室内ユニット4a,4b,4c(複数の利用ユニット)とを備え、室外ユニット2と3台の室内ユニット4a,4b,4cとの間で冷媒を循環させている。ここでは、室内ユニット4a,4bが第1特定利用ユニットであり、室内ユニット4cは第1特定利用ユニットではなく第2特定利用ユニットである。室内ユニット4a,4bは、それぞれ、室内膨張弁41(利用側第1減圧器)と、室内熱交換器42(利用側第1熱交換器)と、室内液ガス熱交換器51(利用側第2熱交換器)と、室内制御装置47(第1制御部)とを有している。
(5−1)変形例A
上記の実施形態に係る室内ユニット4aでは、冷房時に、室内熱交換器42を出た冷媒の全てを室内液ガス熱交換器51のガス側冷媒管に通す場合を説明した。しかし、図4の空気調和装置1Aのように、室内液ガス熱交換器51に通す冷媒とそのまま直接第2冷媒連絡管7に送る冷媒に分岐して、室内ガス管温度センサ52を室内液ガス熱交換器51の他端b3に取り付けるようにしてもよい。それにより、図4の室内ユニット4bとは異なる過熱度の制御を図4の室内ユニット4aに行なわせることができ、過熱度の制御の仕方にバリエーションを持たせることができる。
上記の実施形態では、室内制御装置47が制御部として機能する場合について説明したが、制御部は室内ユニット4にある必要はなく、例えば室外制御装置30に行なわせることもでき、制御装置8に行なわせることもできる。
上記実施形態では、室内ユニット4a,4bにおいて、暖房時に、室内液ガス熱交換器51をバイパスさせる場合について説明したが、暖房時の少しの効率の低下を許容するのであれば、必ずしもバイパスさせる必要はない。室内液ガス熱交換器51を取り付けることによる効率の改善に主眼が置かれる場合にバイパスさせない構成とすることもでき、その場合にはバイパスをさせるために必要な部材を省くことができ、安価に追加ユニット50を構成することができる。
上記実施形態では、熱源ユニットとして室外熱交換器23によって室外空気と冷媒との間で熱交換を行わせる室外ユニット2について説明したが、熱源ユニットはこのようなタイプのものに限られるものではなく、冷媒と水との間で熱交換を行わせるものなど他のタイプのものであってもよい。
2 室外ユニット
8 制御装置
4 室内ユニット
30 室外制御装置
41 室内膨張弁
42 室内熱交換器
43 室内ファン
44 室内液管温度センサ
45 室内ガス管温度センサ
46 室内温度センサ
47 室内制御装置
50 追加ユニット
51 室内液ガス熱交換器
52 室内ガス管温度センサ
Claims (3)
- 熱源ユニット(2)と複数の利用ユニット(4)とを備え、前記熱源ユニットと複数の前記利用ユニットとの間で冷媒を循環させる冷凍装置(10)であって、
複数の前記利用ユニットのうちの少なくとも一つの第1特定利用ユニット(4a,4b)は、
前記熱源ユニットから供給される冷媒を冷房時に減圧する利用側第1減圧器(41)と、
前記利用側第1減圧器で減圧された後の冷媒の蒸発による熱交換を冷房時に行い、暖房時に冷媒の凝縮器として機能して室内空気を加熱する利用側第1熱交換器(42)と、
前記利用側第1熱交換器で熱交換された後の冷媒と前記利用側第1減圧器で減圧される前の冷媒との熱交換を冷房時に行う利用側第2熱交換器(51)と、
冷房時に、前記利用側第1熱交換器から前記利用側第2熱交換器に供給されて前記利用側第2熱交換器で熱交換された後の冷媒の温度に基づいて冷媒量を制御する第1制御部と、
を有し、
複数の前記利用ユニットのうちの少なくとも一つの第2特定利用ユニット(4c)は、
前記熱源ユニットから供給される冷媒を冷房時に減圧する利用側第2減圧器(41)と、
前記利用側第2減圧器で減圧された後の冷媒の蒸発による熱交換を冷房時に行い、暖房時に冷媒の凝縮器として機能して室内空気を加熱する利用側第3熱交換器(42)と、
冷房時に、前記利用側第3熱交換器で熱交換された後の冷媒の温度に基づいて冷媒量を制御する第2制御部と、
を有し、
前記利用側第1熱交換器は、前記利用側第1減圧器で減圧された後の冷媒の蒸発による熱交換を冷房時に行う場合に、冷媒と室内空気とが並流となり、
前記利用側第3熱交換器は、前記利用側第2減圧器で減圧された後の冷媒の蒸発による熱交換を冷房時に行う場合に、冷媒と室内空気とが対向流となり、
前記利用側第2熱交換器及び暖房対向の前記利用側第1熱交換器を有する前記第1特定利用ユニットと、冷房対向の前記利用側第3熱交換器を有するが前記利用側第2熱交換器を有さない前記第2特定利用ユニットとが混在していることを特徴とする、冷凍装置。 - 前記第1制御部は、前記利用側第2熱交換器で熱交換された後の冷媒に所定の過熱度をつけるため、前記利用側第1減圧器により冷媒量を制御する、
請求項1に記載の冷凍装置。 - 前記利用側第2熱交換器は、冷房時に、前記利用側第1熱交換器から前記利用側第2熱交換器に供給されて前記利用側第2熱交換器で熱交換された後の冷媒が出る熱源ユニット側出口を持ち、
前記第1特定利用ユニットは、前記利用側第2熱交換器の前記熱源ユニット側出口に取り付けられ、前記利用側第2熱交換器で熱交換された後の冷媒の温度を測定する温度センサ(52)をさらに有し、
前記利用側第2熱交換器と前記温度センサはユニット化されている、
請求項1又は請求項2に記載の冷凍装置。
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