JP5883235B2 - 樹脂、ガラス繊維強化プラスチック(gfrp)、炭素繊維強化プラスチック(cfrp)、又は炭素素材の溶接方法 - Google Patents

樹脂、ガラス繊維強化プラスチック(gfrp)、炭素繊維強化プラスチック(cfrp)、又は炭素素材の溶接方法 Download PDF

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Description

本発明は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート、アクリル等の樹脂やガラス繊維強化プラスチック(GFRP)、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)、あるいは炭素/ホウ素複合材料等の炭素素材(以下、総称して「樹脂等」という)の溶接・溶着(以下、「溶接」という)を行うための溶接用治具を用いた溶接方法に関し、特に熱風を用いて樹脂等を溶接するための溶接方法に関する。
熱風を用いて樹脂等を溶接する技術は従来から行われている。例えば、二つのプラスチック形成物の接合部を相互に近接または接触させ、接合部の近辺でプラスチックの溶接棒を熱風で溶融すると同時に、接合部及びその周辺の表面を溶融し、表面に溶融した溶接棒を押圧することによって、溶接棒を介して二つのプラスチック形成物相互を熱接着するものである(例えば、特許文献1参照)。
また、樹脂等を溶接する際に用いられる溶接用治具については、例えば図8にあるようなものが用いられている。図8における治具81は、熱風が送られる管82と溶接棒83が挿通される管84、さらに溶けた樹脂等を圧着するへら部85から構成されている。
このような治具を用いて樹脂等を溶接する際には、溶接される樹脂86と同質の溶接棒83を管84に挿通し、熱風を管82に送り、樹脂86に接する溶接棒83の先端と樹脂86の圧着すべき部分とを加熱しながら治具81を矢印方向に動かす。その際、へら部85で溶けた溶接棒83の先端と樹脂86の圧着すべき部分とを押しつけながら動かして溶接部87を形成する。
図8は樹脂86を1平面のみ表したが、実際の圧着は図9に示すように、樹脂86aと樹脂86bとを所望の型になるよう合わせ、合わせた個所に溶接棒83を当て、樹脂86a、樹脂86b、溶接棒83とが溶かされて一体となった状態をへら部85で押さえながら樹脂86aと樹脂86bとを溶接して溶接部87を形成してゆく。
特開平7−137136号公報
ところで、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート、アクリル等の樹脂の溶接は、硬質及び軟質塩化ビニール樹脂の溶接とは異なり、圧着をしながら溶接をするものであり、溶接機はヒーターとファンが一体式に構成されているため、熱源の調節が難しく、溶接棒83および樹脂86の温度が低下するまで溶接ができないため溶接速度が遅い(0.3〜0.4m/分)という難点がある上、溶接のタイミングをつかみ圧着力をコントロールする勘が求められるので、溶接ができるのは極少数の特殊技能者のみであるという難点があった。
さらに、極少数の特殊技能者が行ってさえ、へら部85に妨げられて溶接棒83が角部には届かないためピンホールができやすく、直角部分にはクラックが生じる、接合する個々の部分に熱が均等に伝わらず密着していない等のトラブルが多く、その上、溶接した部分がすぐには不良品として判断されず、数工程も先に進んでから廃棄処分されることが多く、そこに至るまで次々と付加加工が行われるため、多大な時間と費用が無駄になるという難点もあった。
また、特許文献1に開示されているような溶接用治具では、熱風吹き出し口から吹き出された熱風が接合部に到達する際には外気温により温度が下がり、溶接適正温度が保てず溶接効率が低下するとともにピンホールが発生するという難点もあった。
さらに、従来の溶接用治具ではノズルは熱風を単に通過させるだけであるので、ノズル部分での温度調節ができないという難点もあった。
本発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、気体を供給する管内にヒーターを内蔵することによりその管内で気体の温度調節を可能とし、加熱し熱風とした気体を被溶接箇所に噴射することにより接合部における温度低下が少なく、またピンホール等の欠陥のない良質な接合部を形成することができるとともにコンパクトな樹脂等の溶接用治具を用いた溶接方法を提供するものである。
この目的を達成するために本発明の樹脂等の溶接方法の第1の態様は、ノズル部に設けられた溶接素材供給管から第1の溶接素材を供給するとともに、気体供給部からセラミックヒーターが内蔵された熱風供給管に気体を供給してセラミックヒーターにより気体を加熱し熱風とし、熱風を熱風供給管に接続された熱風放出管に送り出し、ノズル部に設けられ熱風放出管に接続された熱風導入管に導入し、ノズル部に設けられたローラにより第1の溶接素材を先端部から後端部まで長さ方向に熱風を噴射することにより加熱、押圧して軟化、焼成し、次いでローラを第1の溶接素材の先端部に戻した後第1の溶接素材の上に幅方向が一部重なり合うように第2の溶接素材を供給し、第1の溶接素材と第2の溶接素材の重なり合う部分を熱風を噴射することにより溶融しながらノズル部に設けられたローラにより第1の溶接素材と第2の溶接素材の重なり合う部分の先端部から後端部まで長さ方向に圧力を付加して第1の溶接素材と第2の溶接素材の重なり合う部分を圧着して一体化させ、ノズル部に設けられた冷却管から冷却風を供給して第1の溶接素材と第2の溶接素材の重なり合う部分を冷却することを特徴とする。
また本発明の樹脂等の溶接方法の第2の態様は、ノズル部に設けられた溶接素材供給管から第1の溶接素材を供給するとともに、気体供給部からセラミックヒーターが内蔵された熱風供給管に気体を供給してセラミックヒーターにより気体を加熱し熱風とし、熱風を熱風供給管に接続された熱風放出管に送り出し、ノズル部に設けられ熱風放出管に接続された熱風導入管に導入し、ノズル部に設けられたローラにより第1の溶接素材を先端部から後端部まで長さ方向に熱風を噴射することにより加熱、押圧して軟化、焼成し、次いでローラを第1の溶接素材の先端部に戻した後第1の溶接素材の上に幅方向が一部重なり合うように第2の溶接素材を供給し、第1の溶接素材と第2の溶接素材の重なり合う部分を熱風を噴射することにより溶融しながらノズル部に設けられたローラにより第1の溶接素材と第2の溶接素材の重なり合う部分の先端部から後端部まで長さ方向に圧力を付加して第1の溶接素材と第2の溶接素材の重なり合う部分を圧着して一体化させ、ノズル部に設けられた冷却管から冷却風を供給して第1の溶接素材と第2の溶接素材の重なり合う部分を冷却する工程を繰り返すことを特徴とする。
さらに本発明の樹脂等の溶接方法の第3の態様は、第1の態様又は第2の態様において、セラミックヒーターは可変変圧器と接続され、可変変圧器により負荷される電圧を調整することによって熱風の温度調節が行われることを特徴とする。
本発明の樹脂等の溶接方法によれば、樹脂やFRP、炭素素材等を容易に溶接することができるようになり、治具をコンパクトにすることができ、また溶接速度を速くすることができ、さらに良質な接合部を形成することができるという顕著な効果を有する。
本発明の樹脂等の溶接用治具の一実施の形態を示す図である。 本発明の樹脂等の溶接用治具の熱風供給管と熱風放出管の断面図である。 本発明の樹脂等の溶接用治具のセラミックヒーターの断面図である。 本発明の樹脂等の溶接用治具のノズル部の側面図である。 本発明の溶接用治具を用いて樹脂等を溶接する方法を説明する図である。 本発明の溶接用治具を用いて樹脂等を溶接する方法の他の実施の形態を示す斜視図である。 本発明の溶接用治具を用いて樹脂等を溶接する方法の他の実施の形態を示す正面図である。 従来の溶接用治具及びそれを用いた溶接方法の一例を示す図である。 従来の溶接用治具及びそれを用いた溶接方法の一例を示す図である。
以下、本発明の樹脂等の溶接用治具を用いた溶接方法の好ましい実施の形態について図面を参照して説明する。なお、以下の図において原則同一の箇所には同一の符号を付すこととする。
図1は本発明の樹脂等の溶接用治具の一実施の形態を示す説明図である。図1において本発明の樹脂等の溶接用治具1は、熱風供給管2とそれに続く熱風放出管3と、ノズル部4とから構成されており、熱風供給管2の内部にはセラミックヒーター5が内蔵されている。熱風供給管2と熱風放出管3、また熱風放出管3とノズル部4はそれぞれ着脱可能とされている。
ノズル部4には溶接素材6を供給するための溶接素材供給管7及び接合部Hを冷却するための冷却風を送風する冷却管8が設けられている。またノズル部4には被溶接材9の接合部Hを圧着するためのローラ10が着脱可能に設けられている。
セラミックヒーター5には可変変圧器11が接続されており、電圧を制御することによりセラミックヒーター5の温度を室温〜2000℃まで可変できるようになっている。ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート、アクリル等の樹脂を溶接する場合には100℃〜300℃程度の温度が得られればよく、また炭素素材を溶接する場合には2000℃までで十分であり、それ以上の温度を発生させようとすると溶接治具を構成する上でセラミックヒーター5の限界温度に達する虞があるからである。
また熱風供給管2には気体供給部12が接続されており、熱風供給管2にエアーまたは窒素ガスやアルゴンガスなどの不活性ガスが供給され、熱風供給管2に内蔵されているセラミックヒーター5によってエアーや不活性ガスが加熱され、熱風となって熱風放出管3へ送り出されるようになっている。
気体供給部12は、気体がエアーの場合はエアーブロアーであり、窒素ガスやアルゴンガスなどの不活性ガスの場合はそれらの不活性ガスが充填されているボンベなどが例示される。
熱風供給管2は支持軸13に支持金具14により着脱可能に装着できるようになっている。支持軸13は例えば5軸等のロボットアームが例示され、このロボットアームに熱風供給管2を装着することによって自動で精密な、また連続した加工作業が可能となる。
図2は熱風供給管2及び熱風放出管3の断面図である。熱風供給管2には気体供給口21が取り付けられており、気体供給部12から気体供給口21を通して熱風供給管2の内部へ気体が供給される。熱風供給管2の内部にはセラミックヒーター5が内蔵されており、可変変圧器11によって所望の温度が得られるように調節された電圧が負荷され、それにより熱風供給管2の中へ供給された気体が加熱され、熱風として得られるようになっている。
熱風供給管2の熱風が吹き出す側には熱風放出管3と接続するフランジ22が設けられており、熱風放出管3のフランジ31と複数のボルト32により接続されるようになっている。熱風放出管3の熱風が放出される側にはノズル部4と接続するためのフランジ33が設けられている。
熱風供給管2には前記したようにロボットアームのような支持軸13に装着できるような支持金具14を取り付けることができるが、手動で溶接用治具1を取り扱うことができるようにレバー23を取り付けることも可能である。手動で溶接作業を行う場合、レバー23を持ちロボットアームに装着した場合にはできない場所での細かな作業を行うことができる。
図3はセラミックヒーター5の断面図を示している。図3(a)は横断面図。図3(b)は縦断面図である。図3(a)において、セラミックヒーター5は略円形状で周囲に複数個所(本図においては4個所)の凹溝34が設けられており、またセラミックヒーター5の内部にも長手方向に複数個(本図においては4個)の貫通孔35が設けられている。
セラミックヒーター5の直径L1は、図3(b)に示す熱風供給管2の内径L2に比べて熱風が通過できる程度の隙間ができるようにL1<L2とされている。従って、気体供給部11から送り込まれた気体がセラミックヒーター5によって加熱されながら熱風供給管2とセラミックヒーター5の間の隙間、凹溝34及び貫通孔35を通って熱風放出管3へ送り出される。このような構成により十分な量の熱風を確保することができる。セラミックヒーター5の材質としては一般に市販されているものを使用することができ、例えばアルミナヒーター、窒化珪素ヒーターなどが挙げられる。
図4はノズル部4の側面図を示している。図4(a)において、ノズル部4には前記したように溶接素材供給管7及び接合部Hを冷却するための冷却管8が設けられている。また、熱風放出管3と接続するためのフランジ41が設けられ、図2における熱風放出管3の熱風放出側のフランジ33と複数個のボルトにより接続されるようになっている。
熱風放出管3から放出された熱風が導入されるノズル部4の熱風導入管42の取付け角度は鉛直方向に対して20°〜45°で取り付けられている。20°未満の角度では鉛直方向に近くなっているので例えば手動で溶接作業を行う場合に手元が見難くなるなどの不都合が生じる虞があるからであり、45°より大きな角度になると溶接治具のコンパクトさが損なわれる虞があるからである。ノズル部4にはローラ10がローラ軸43を中心として回動自在に取り付けられている。
また、ノズル部内には冷却管8から送風される冷却風がノズル部内に拡散して接合部Hの冷却効率が低下しないように仕切り板44が設けられており、冷却風が接合部Hに集中的に効率よく吹き付けられるようになっている。
図4(a)は熱風導入管42が比較的小径の場合を示しており、その直径は10〜100mmの場合が例示される。この場合は即ち、熱風放出管3の直径も10〜100mmとなる。一方、図4(b)は熱風導入管42が比較的大径の場合を示しており、その直径は上限が300mmの場合が例示される。即ち、熱風放出管3の直径も300mmを上限として大径となるが、この場合には熱風導入管42は熱風放出管3に向かって徐々に拡径する形状となっている。熱風導入管42のノズル部の部分の直径が10mmの場合には熱風導入管42は10mmから300mmまで拡径することになる。なお、熱風導入管42の取付け角度は図4(a)と同様に20°〜45°が好ましい。
ここで、本発明の溶接用治具を用いて樹脂等を溶接する方法について図を用いて説明する。図5は本発明の溶接用治具を用いて樹脂等を溶接する場合の溶接方法を説明するための主要部を表した図である。
図5において、被溶接材51a及び51bを直角に突き合わせ、突き合わせ部分に矢印の方向に移動しながら被溶接材51a及び51bと同種の溶接素材6を溶接素材供給管7から供給するとともに、同時に気体供給部12から供給した気体を熱風供給管2に導入する。熱風供給管2において内部に設けられたセラミックヒーター5に可変変圧器11から熱風供給管2に導入された気体が所望の温度になるように電圧を負荷し、熱風を発生させ、熱風放出管3へ送り出す。熱風はノズル部4の熱風導入管42を経由して溶接素材6に吹き出され、溶接素材6が溶けて接合部Hが形成される。接合部Hが形成されると同時にローラ10により接合部Hが押圧されて圧力が付加され、被溶接材51a、51b及び溶接素材6が一体化される。また同時に冷却管8から冷却風が接合部Hに吹き付けられ冷却される。
被溶接材51a、51bがポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート、アクリル等の樹脂の場合、気体はエアーを用い、100℃〜300℃程度に加熱すればよい。一方、被溶接材51a、51bがGFRP、CFRP、炭素/ホウ素複合材料等の炭素素材の場合、これらの素材を溶接するためには800〜2000℃程度に温度を上げなければ溶接できないため、セラミックヒーターや溶接素材などの酸化を防止するために気体には窒素ガスやアルゴンガスなどの不活性ガスを用いるとよい。
ここで、本発明の樹脂等の溶接方法の他の実施の形態について図6及び図7を用いて説明する。図6及び図7は例えば炭素/ホウ素複合材料等の炭素素材同士の溶接方法を説明する図である。図6は本実施の形態の溶接方法の斜視図、図7は本実施の形態の溶接方法の正面図である。なお、図7において、溶接素材供給管、冷却管等は説明の便宜上図示を省略している。
まず図6において、鉄などからなる平面が平坦な若しくは表面が凹状または凸状を有する円弧状の台座62の上に炭素/ホウ素複合材料等の炭素素材である帯状の第1の溶接素材61aを溶接素材供給管7から供給し、セラミックヒーター5が内蔵されている熱風供給管2、熱風放出管3に接続された熱風導入管42から800〜1500℃程度の熱風を噴射して加熱しながら第1の溶接素材61aの先端部から後端部まで長さ方向(矢印方向)にローラ10により押圧する。この加熱、押圧により第1の溶接素材61aは軟化、焼成され密度が高まる。
次いでローラ10を第1の溶接素材61aの先端部まで戻し、第1の溶接素材61aと同種の別の帯状の第2の溶接素材61bを第1の溶接素材61aの上に幅方向の一部が第1の溶接素材61aに重なり合うように溶接素材供給管7から供給する。そしてこの重なり合う部分Wに熱風供給管2、熱風放出管3、熱風導入管42からやはり800〜1500℃程度の熱風を噴射するとともに加熱しながら第1の溶接素材61aと第2の溶接素材61bの重なり合う部分Wの先端部から後端部まで長さ方向にローラ10により押圧する。ローラ10により押圧された第1の溶接素材61aと第2の溶接素材61bの重なり合う部分Wは熱風により焼成され、溶融しかつ圧力が付加され圧着され一体化する。
図7は本実施の形態を説明するための正面図である。図7において、まず台座62の上に炭素/ホウ素複合材料等の炭素素材である帯状の第1の溶接素材61aが溶接素材供給管7から供給され、熱風供給管2、熱風放出管3に接続された熱風導入管42から800〜1500℃程度の熱風が噴射されローラ10により長さ方向に加熱、押圧される。次いで第1の溶接素材61aと同種の別の帯状の第2の溶接素材61bが第1の溶接素材61aの上に幅方向の一部が重なり合うように供給され、熱風供給管2、熱風放出管3に接続された熱風導入管42から800〜1500℃程度の熱風が噴射されるとともに重なり合う部分Wがローラ10により長さ方向に加熱、押圧される。
この結果、まず第1の溶接素材61aが熱風により軟化し、焼成され、密度が高まり、次いで第2の溶接素材61bが第1の溶接素材61aの上にそれぞれの幅方向の一部が重なり合うように配置され、この重なり合う部分Wが熱風により加熱され、焼成され、溶融し、ローラ10により押圧されて圧力が付加されることによって第1の溶接素材61aと第2の溶接素材61bが圧着され一体化する。
本実施の形態における溶接方法は、第1の溶接素材と第2の溶接素材を重ね合わせて一体化した後に第2の溶接素材と第3の溶接素材を一体化し、さらに第3の溶接素材と第4の溶接素材を一体化するというような工程を適宜目的とする製品を得ることができるまで繰り返して行うこともできる。
ローラ10により第1の溶接素材61aと第2の溶接素材61bの重なり合う部分Wを押圧する際には20〜200kgfの圧力を付加する。このようにすると第1の溶接素材61aと第2の溶接素材61bの重なり合う部分Wが軟化、焼成、溶融して圧着され、第1の溶接素材61aと第2の溶接素材61bが一体化される。この第1の溶接素材61aと第2の溶接素材61bの重なり合う部分Wが一体化されると同時に冷却管8から冷却風が吹き付けられ、直ちに第1の溶接素材61aと第2の溶接素材61bの重なり合う部分Wは硬化し、高強度となる。
ローラ10により接合部Hを押圧する力は20〜200kgfが好ましい。20kgf未満では押圧力が不足し、接合部Hの品質が確保されない虞があるからであり、200kgfを超える場合には押圧力が大きすぎて接合部Hを破壊してしまう虞が出てくるからである。このような本実施の形態は特に航空機用ボディの溶接に用いられることが好ましい。
このように本発明の樹脂等の溶接方法によれば、樹脂やFRP、炭素素材等を容易に溶接することができるようになり、治具をコンパクトにすることができ、また溶接速度を速くすることができ、さらに良質な接合部を形成することができるという優れた効果を有する。
本発明の樹脂等の溶接方法については、一般的なポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート、アクリル等の樹脂の溶接の他、FRPや炭素素材が用いられている自動車用ボディや航空機用ボディの溶接にも適用することができる。
1 溶接用治具
2 熱風供給管
3 熱風放出管
4 ノズル部
5 セラミックヒーター
6 溶接素材
7 溶接素材供給管
8 冷却管
9 被溶接材
10 ローラ
11 可変変圧器
12 気体供給部
13 支持軸
14 支持金具
21 気体供給口
22 フランジ
23 レバー
31 フランジ
32 ボルト
33 フランジ
34 凹溝
35 貫通孔
41 フランジ
42 熱風導入管
43 ローラ軸
44 仕切り板
51a、51b 被溶接材
61a 第1の溶接素材
61b 第2の溶接素材
62 台座
H 接合部
W 溶接素材同士の重なり合う部分

Claims (3)

  1. ノズル部に設けられた溶接素材供給管から第1の溶接素材を供給するとともに、気体供給部からセラミックヒーターが内蔵された熱風供給管に気体を供給して前記セラミックヒーターにより前記気体を加熱し熱風とし、前記熱風を前記熱風供給管に接続された熱風放出管に送り出し、前記ノズル部に設けられ前記熱風放出管に接続された熱風導入管に導入し、前記ノズル部に設けられたローラにより前記第1の溶接素材を先端部から後端部まで長さ方向に前記熱風を噴射することにより加熱、押圧して軟化、焼成し、次いで前記ローラを前記第1の溶接素材の先端部に戻した後前記第1の溶接素材の上に幅方向が一部重なり合うように第2の溶接素材を供給し、前記第1の溶接素材と前記第2の溶接素材の重なり合う部分を前記熱風を噴射することにより溶融しながら前記ノズル部に設けられたローラにより前記第1の溶接素材と前記第2の溶接素材の重なり合う部分の先端部から後端部まで長さ方向に圧力を付加して前記第1の溶接素材と前記第2の溶接素材の重なり合う部分を圧着して一体化させ、前記ノズル部に設けられた冷却管から冷却風を供給して前記第1の溶接素材と前記第2の溶接素材の重なり合う部分を冷却することを特徴とする樹脂、ガラス繊維強化プラスチック(GFRP)、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)、又は炭素素材の溶接方法。
  2. ノズル部に設けられた溶接素材供給管から第1の溶接素材を供給するとともに、気体供給部からセラミックヒーターが内蔵された熱風供給管に気体を供給して前記セラミックヒーターにより前記気体を加熱し熱風とし、前記熱風を前記熱風供給管に接続された熱風放出管に送り出し、前記ノズル部に設けられ前記熱風放出管に接続された熱風導入管に導入し、前記ノズル部に設けられたローラにより前記第1の溶接素材を先端部から後端部まで長さ方向に前記熱風を噴射することにより加熱、押圧して軟化、焼成し、次いで前記ローラを前記第1の溶接素材の先端部に戻した後前記第1の溶接素材の上に幅方向が一部重なり合うように第2の溶接素材を供給し、前記第1の溶接素材と前記第2の溶接素材の重なり合う部分を前記熱風を噴射することにより溶融しながら前記ノズル部に設けられたローラにより前記第1の溶接素材と前記第2の溶接素材の重なり合う部分の先端部から後端部まで長さ方向に圧力を付加して前記第1の溶接素材と前記第2の溶接素材の重なり合う部分を圧着して一体化させ、前記ノズル部に設けられた冷却管から冷却風を供給して前記第1の溶接素材と前記第2の溶接素材の重なり合う部分を冷却する工程を繰り返すこと特徴とする樹脂、ガラス繊維強化プラスチック(GFRP)、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)、又は炭素素材の溶接方法。
  3. 前記セラミックヒーターは可変変圧器と接続され、前記可変変圧器により負荷される電圧を調整することによって前記熱風の温度調節が行われることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の樹脂、ガラス繊維強化プラスチック(GFRP)、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)、又は炭素素材の溶接方法。
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