JP5882689B2 - 光学部材の製造方法及び撮像装置の製造方法 - Google Patents

光学部材の製造方法及び撮像装置の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、基材上に多孔質ガラス膜を備える光学部材の製造方法、及びその光学部材を備える撮像装置の製造方法に関する。
近年、多孔質ガラスは、例えば吸着剤、マイクロキャリア担体、分離膜、光学材料等の工業的利用に期待されている。特に多孔質ガラスは、低屈折率であるという特性から光学部材としての利用範囲が広い。
多孔質ガラスの比較的な容易な製造方法として相分離現象を利用する方法がある。相分離現象を利用する多孔質ガラスの母材は、酸化ケイ素、酸化ホウ素、アルカリ金属酸化物などを原料としたホウケイ酸塩ガラスが一般的である。成型されたホウケイ酸塩ガラスを一定温度で保持する熱処理により相分離現象を起こさせ(以下、相分離熱処理と言う)、酸溶液によるエッチングで可溶成分である非酸化ケイ素リッチ相を溶出させて製造する。このようにして製造された多孔質ガラスを構成する骨格は主に酸化ケイ素である。多孔質ガラスの骨格径や孔径、空孔率は、相分離熱処理前の組成、相分離熱処理温度や時間に大きく影響される。また、その骨格径や孔径、空孔率は光の反射率、屈折率に影響する。
また、特許文献1には、基材上に多孔質ガラス膜を形成させる方法が開示されている。具体的には、基材上に、相分離性のホウケイ酸ガラス粒子を含有する膜を塗布して融着させて相分離性の母体ガラス膜を形成し、相分離熱処理と、エッチング処理とにより、基材上に多孔質ガラス膜を形成している。
光学材料として利用するには光の散乱の要因となる泡がないことが求められており、泡を除去する方法ためには、非特許文献1のように1350℃乃至1500℃の高温でガラスを熱することが知られている。
特開平01−192775号公報
作花済夫、外2名、「ガラスハンドブック」、株式会社朝倉書店、1975年9月30日、p.334−345
しかし、特許文献1のような基材上に多孔質ガラス膜を形成する方法では、上記のような高温での熱処理は基材の耐熱温度の制限があり使用できない。また、ホウケイ酸ガラス粒子に含まれるホウ素やナトリウム成分は上記の高温での熱処理にて揮発し、相分離が起きない組成に変化してしまう。また、ホウ素やナトリウム成分の揮発により、表面の軟化温度が上昇してホウケイ酸ガラス粒子どうしの融着が抑制されたりする。このため、ホウケイ酸ガラス粒子間に隙間が発生しやすく、多孔質ガラス膜内に泡の発生量が上昇し、光の散乱が発生して透過率を低下させる要因となる。
本発明の目的は、相分離性の母体ガラス膜の組成変動を抑制し、透過率が高い光学部材を簡単に製造する方法を得ることである。
本発明は、基材上に多孔質ガラス膜を備える光学部材の製造方法であって、基材上にガラス粉体を含むガラス粉体膜を形成する工程と、酸素濃度が20%より大きい雰囲気下で前記ガラス粉体膜を加熱して融着し、前記基材上に相分離性の母体ガラス膜を形成する工程と、前記母体ガラス膜を加熱して、前記基材上に相分離ガラス膜を形成する工程と、前記相分離ガラス膜をエッチング処理して前記基材上に多孔質ガラス膜を形成する工程と、を有することを特徴とする。
本発明により、相分離性の母体ガラス膜の組成変動を抑制し、透過率が高い光学材料を簡単に製造する方法を提供することができる。
本発明の光学部材の一例を示す断面模式図 空孔率を説明する図 平均孔径および平均骨格径を説明する図 本発明の光学部材の製造方法の一例を説明するための断面模式図 融着時の酸素濃度と透過面積比との関係を示す図 酸素濃度100%の雰囲気下で融着させた相分離性の母体ガラス膜の光学顕微鏡写真 実施例1で作製したサンプル1の断面の電子顕微鏡写真 酸素濃度20%の雰囲気下で融着させた相分離性の母体ガラス膜の光学顕微鏡写真 サンプル1乃至4の透過率の波長依存性を示す図 本発明の撮像装置を示す概略図
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書で特に図示または記載されない部分に関しては、当該技術分野の周知または公知技術を適用する。
<光学部材>
図1は、本発明の光学部材の断面模式図を示している。本発明の光学部材は、基材1上に、連続した孔であるスピノーダル型の相分離由来の多孔質構造を有する多孔質ガラス膜2を備えている。多孔質ガラス膜2は低屈折率な膜であるので、多孔質ガラス膜2と空気との界面での反射が抑制されて光学部材として利用が期待される。
「相分離」について、例えばガラス体に酸化ケイ素、酸化ホウ素、アルカリ金属を有する酸化物を含むホウケイ酸塩ガラスを用いた場合を例に説明する。「相分離」とは、ガラス内部でアルカリ金属を有する酸化物と酸化ホウ素を相分離前の組成より多く含有する相(非酸化ケイ素リッチ相)と、アルカリ金属を有する酸化物と酸化ホウ素を相分離前の組成より少なく含有する相(酸化ケイ素リッチ相)に、数nmスケールの構造で分離することを意味する。そして、相分離させたガラスを酸処理して、非酸化ケイ素リッチ相を除去することでガラス体に多孔質構造を形成する。
相分離には、スピノーダル型とバイノーダル型がある。スピノーダル型の相分離により得られる多孔質ガラスの孔は表面から内部にまで連結した貫通孔である。より具体的には、スピノーダル型の相分離由来の構造は、3次元的に孔が絡み合うような「アリの巣」状の構造であり、酸化ケイ素による骨格が「巣」で、貫通孔が「巣穴」にあたる。一方、バイノーダル型の相分離により得られる多孔質ガラスは、球形に近い閉曲面で囲まれた孔である独立孔が不連続に酸化ケイ素による骨格の中に存在している構造である。スピノーダル型の相分離由来の孔とバイノーダル型の相分離由来の孔は、電子顕微鏡による形態観察結果より判断され区別されうる。また、ガラス体の組成や相分離時の温度を制御することで、スピノーダル型の相分離かバイノーダル型の相分離が決まる。
多孔質ガラス膜2の厚さは特に制限はしないが、好ましくは200nm以上50.0μm以下であり、より好ましくは300nm以上20.0μm以下である。
多孔質ガラス膜2の厚さは、具体的には、走査電子顕微鏡(FE−SEMS−4800、日立製作所製)を用いて加速電圧5.0kVにて、SEMの像(電子顕微鏡写真)を撮影した。撮影した画像から基材上のガラス膜部分の厚さを30点以上計測し、その平均値を用いる。
多孔質ガラス膜2の空孔率は特に制限はしないが、好ましくは30%以上70%以下であり、より好ましくは40%以上60%以下である。空孔率が30%よりも小さいと多孔質の利点を十分に活かすことができず、また、空孔率が70%よりも大きいと、表面強度が低下する傾向にあるため好ましくない。
空孔率の測定は、以下のように行う。まず、電子顕微鏡写真の画像を骨格部分と孔部分とで2値化する処理を行う。具体的には走査電子顕微鏡(FE−SEM S−4800、日立製作所製)を用いて加速電圧5.0kVにて骨格の濃淡観察が容易な10万倍(場合によっては5万倍)の倍率で多孔質ガラスの表面観察を行う。観察された像を画像として保存し、画像解析ソフトを使用して、SEM画象を画像濃度ごとの頻度でグラフ化する。図2は、スピノーダル型の多孔質ガラスの画像濃度ごとの頻度を示す図である。図2の画像濃度の下向き矢印で示したピーク部分が前面に位置する骨格部分を示している。ピーク位置に近い変曲点を閾値にして明部(骨格部分)と暗部(孔部分)を白黒2値化する。黒色部分の面積の全体部分の面積(白色と黒色部分の面積の和)における割合について全画像の平均値を取り、空孔率とする。
多孔質ガラス膜2では、一般的に局所的な領域で空孔率が大きいことと、孔径が大きいこと、骨格率が小さいことが等価であることが多いので、空孔率の大きい部分では孔径が大きく、または骨格径が小さくなっている。
多孔質ガラス膜2の平均孔径は、好ましくは1nm以上200nm以下であり、より好ましくは5nm以上100nm以下である。平均孔径が1nmよりも小さいと多孔質の構造の特徴を十分に活かすことができず、平均孔径が100nmよりも大きいと、表面強度が低下する傾向にあるため好ましくない。ただし、多孔質ガラス膜の厚さよりも小さいことが好ましい。
本発明における平均孔径とは、多孔質体表面の孔を複数の楕円で近似し、近似したそれぞれの楕円における短径の平均値であると定義する。具体的には、例えば図3(a)に示すように、多孔質体表面の電子顕微鏡写真を用い、孔10を複数の楕円11で近似し、それぞれの楕円における短径12の平均値を求めることで得られる。少なくとも30点以上計測し、その平均値を求める。
多孔質ガラス膜2の平均骨格径は、1nm以上50nm以下が好ましい。平均骨格径が50nmよりも大きい場合は光の散乱が目立ち、透過率が大きく下がってしまう。また、平均骨格径が1nmよりも小さいと多孔質ガラス膜2の強度が小さくなる傾向にある。
なお、本発明における平均骨格径とは、多孔質体表面の骨格を複数の楕円で近似し、近似したそれぞれの楕円における短径の平均値であると定義する。具体的には、例えば図3(b)に示すように、多孔質体表面の電子顕微鏡写真を用い、骨格13を複数の楕円14で近似し、それぞれの楕円における短径15の平均値を求めることで得られる。少なくとも30点以上計測し、その平均値を求める。
多孔質ガラス膜2の孔径や骨格径は、原料となる材料やスピノーダル型の相分離させる際の熱処理条件などによって制御することができる。
本発明の光学部材は、具体的にはテレビやコンピュータなどの各種ディスプレイ、液晶表示装置に用いる偏光板、カメラ用ファインダーレンズ、プリズム、フライアイレンズ、トーリックレンズなどの光学部材に使用される。さらには、それらを用いた撮影光学系、双眼鏡などの観察光学系、液晶プロジェクターなどに用いる投射光学系、レーザービームプリンターなどに用いる走査光学系などの各種レンズなどに使用できる。
本発明の光学部材は、デジタルカメラやデジタルビデオカメラのような撮像装置にも搭載されてもよい。図10は、本発明の光学部材203を用いたカメラ(撮像装置)、具体的には、レンズからの被写体像を、光学フィルタを通して撮像素子上に結像させるための撮像装置示す断面模式図である。撮像装置300は、本体310と、取り外し可能なレンズ320と、を備えている。デジタル一眼レフカメラ等の撮像装置では、撮影に使用する撮影レンズを焦点距離の異なるレンズに交換することにより、様々な画角の撮影画面を得ることができる。本体310は、撮像素子311と、赤外線カットフィルタ312と、ローパスフィルタ313と、本発明の光学部材203と、を有している。なお、光学部材203は図1で示したように基材1と、多孔質ガラス膜2とを備えている。
また、光学部材203とローパスフィルタ313は一体で形成されていてもよいし別体であってもよい。また、光学部材203がローパスフィルタを兼ねる構成であってもよい。つまり、光学部材203の基材1がローパスフィルタであってもよい。
撮像素子311は、パッケージ(不図示)に収納されており、このパッケージはカバーガラス(不図示)にて撮像素子311を密閉状態で保持している。また、ローパスフィルタ313や赤外線カットフィルタ312等の光学フィルタと、カバーガラスとの間は、両面テープ等の密封部材にて密封構造となっている(不図示)。なお、光学フィルタとして、ローパスフィルタ313および赤外線カットフィルタ312を両方備える例について記載するが、いずれか一方であってもよい。
本発明の光学部材203の多孔質ガラス膜2は、スピノーダル型の多孔質構造を有しているので、ゴミ付着抑制などの防塵性能に優れている。よって、光学部材203が光学フィルタの、撮像素子311とは反対側に位置するように配置されている。さらに、多孔質ガラス膜2が基材1よりも撮像素子311から遠くなるように光学部材が配置されることが好ましい。言い換えれば、撮像素子311側から基材1、多孔質ガラス膜2の順に配置されるように光学部材203が配置されるのが好ましい。
<光学部材の製造方法>
本発明は、基材上に多孔質ガラス膜を有する構成であり、以下のように形成される。すなわち、基材上にガラス粉体を含むガラス粉体膜が形成され、酸素濃度が20%より大きい雰囲気下でガラス粉体膜が加熱・融着されて、母体ガラス膜となり、母体ガラス膜が相分離処理、エッチング処理されて基材上に多孔質ガラス膜が形成される。
ガラス粉体膜を加熱・融着する工程を、酸素濃度が20%より大きい雰囲気下で行うことで、ガラス粉体に含まれるホウ素やナトリウムの成分が揮発すること抑制できるので、組成変化の少ない相分離性の母体ガラス膜を形成することができる。さらには、この条件で行うことで、泡の少ない相分離性の母体ガラス膜を形成することができ、相分離させてエッチングして形成した多孔質ガラス膜に残る泡の数が減るため、透過率の低減を抑制することができる。このメカニズムは解明されていないが仮説を後述する。
次に、本発明の光学部材の製造方法の各工程を図4を用いて詳細に述べる。
[ガラス粉体膜を形成する工程]
まず、図4(a)で示すように、基材1上にガラス粉体3を含むガラス粉体膜4を形成する。
本発明では、基材1上の多孔質ガラス膜2にスピノーダル型の相分離由来の孔構造を形成することが必須である。このためには、ガラスの緻密な組成制御が必要であり、一度ガラス組成を確定したのちに、相分離性を有するガラス粉体3を作製し、そのガラス粉体3を基材1上に塗布し、溶融して膜形成を行う方法が好ましい。
相分離性とは、加熱処理によって相分離が生じる特性のことをいう。相分離性のガラスとしては、例えば、酸化ケイ素系ガラスI(酸化ケイ素−酸化ホウ素−アルカリ金属酸化物)、酸化ケイ素系ガラスII(酸化ケイ素−酸化ホウ素−アルカリ金属酸化物−(アルカリ土類金属酸化物,酸化亜鉛,酸化アルミニウム,酸化ジルコニウム))、酸化チタン系ガラス(酸化ケイ素−酸化ホウ素−酸化カルシウム−酸化マグネシウム−酸化アルミニウム−酸化チタン)などが挙げられる。それらの中でも、酸化ケイ素−酸化ホウ素−アルカリ金属酸化物のホウケイ酸系ガラスが好ましい。さらには、ホウケイ酸系ガラスにおいて、酸化ケイ素の割合が55.0重量%以上95.0重量%以下、特に60.0重量%以上85.0重量%以下の組成のガラスが好ましい。酸化ケイ素の割合が上記の範囲であると、骨格強度が高い相分離ガラスを得やすい傾向にあり、強度が必要とされる場合に有用である。また、ホウ素のアルカリ成分に対するモル比が0.25以上0.4以下であることが好ましい。この比の範囲外であると、エッチング時に膨張、収縮により膜の破壊が発生してしまうことがある。
相分離性のガラス粉体3となる基礎ガラスの製造方法は、上述した相分離性のガラスの組成となるように原料を調製するほかは、公知の方法を用いて製造することができる。例えば、各成分の供給源を含む原料を加熱溶融し、必要に応じて所望の形態に成形することにより製造することができる。加熱溶融する場合の加熱温度は、原料組成等により適宜設定すれば良いが、通常は1350℃乃至1500℃の範囲で加熱溶融すればよい。
その後、基礎ガラスを粉体化してガラス粉体3を作製する。粉体化の方法は、特に方法を限定する必要がなく、公知の粉体化方法が使用可能である。粉体化方法の一例として、ビーズミルに代表される液相での粉砕方法や、ジェットミルなどに代表される気相での粉砕方法が挙げられる。
ガラス粉体膜4を形成する方法の一例として、印刷法、スピンコート法、ディップコート法などが挙げられる。以下に、一般的なスクリーン印刷法を用いた方法を例示しながら説明する。スクリーン印刷法では、ガラス粉体3をペースト化しスクリーン印刷機を使用して印刷されるため、ペーストの調整が必須である。ペーストには、上記ガラス粉体3と共に、熱可塑性樹脂、可塑剤、溶剤等を含有する。
ペーストに含有されるガラス粉体3の割合としては、30.0重量%以上90.0重量%以下、好ましくは35.0重量%以上70.0重量%以下の範囲が望ましい。
ペーストに含有される熱可塑性樹脂は、乾燥後の膜強度を高め、また柔軟性を付与する成分である。熱可塑性樹脂として、ポリブチルメタアクリレート、ポリビニルブチラール、ポリメチルメタアクリレート、ポリエチルメタアクリレート、エチルセルロース等が使用可能である。これら熱可塑性樹脂は、単独あるいは複数を混合して使用することが可能である。ペーストに含有される熱可塑性樹脂の含有量は、0.1重量%以上30.0重量%以下が好ましい。0.1重量%よりも小さい場合は乾燥後の膜強度が弱くなる傾向にある。30.0重量%よりも大きい場合は融着後の膜中に樹脂の残存成分が残りやすくなるため好ましくない。
ペーストに含有される可塑剤として、ブチルベンジルフタレート、ジオクチルフタレート、ジイソオクチルフタレート、ジカプリルフタレート、ジブチルフタレート等があげられる。これらの可塑剤は、単独あるいは複数を混合して使用することが可能である。ペーストに含有される可塑剤の含有量は10.0重量%以下が好ましい。可塑剤を添加することで、乾燥速度をコントロールすると共に、乾燥膜に柔軟性を与えることができる。
ペーストに含有される溶剤として、ターピネオール、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタジオールモノイソブチレート等が挙げられる。前記溶剤は単独あるいは複数を混合して使用することが可能である。ペーストに含有される溶剤の含有量は、10.0重量%以上90.0重量%以下が好ましい。10.0重量%よりも小さいと均一な膜が得難くなる傾向にある。また、90.0重量%を超えると均一な膜が得難くなる傾向にある。
ペーストの作製は、上記の材料を所定の割合で混練することにより行うことができる。
基材1上に、このようなペーストをスクリーン印刷法により塗布した後、ペーストの溶媒成分を乾燥・除去することで、ガラス粉体3を含有するガラス粉体膜4を形成することができる。また、目的とする膜厚にするために任意の回数、ペーストを重ねて塗布、乾燥してもよい。
また、基材1としては、目的に応じて任意の材料の基材を使用することができる。基材1の材料としては、石英ガラス、クォーツ、サファイア、耐熱ガラス等が挙げられる。これらの中でも酸化雰囲気、耐熱性、透明性、強度の観点から、特に石英ガラス、クォーツが好ましい。また、基材1がローパスフィルタやレンズの材料であってもよい。また、基材1は、酸化ケイ素を含み、相分離性でないものが好ましい。基材1の形状は、多孔質ガラス膜2が形成できるのであれば、いかなる形状の基材でも使用することが可能であり、基材1の形状は曲率を有しているものでもよい。
[ガラス粉体を融着する工程]
続いて、図4(b)で示すように、ガラス粉体膜4のガラス粉体3どうしを融着させて、基材1上に相分離性の母体ガラス膜5を形成する。
この融着工程を、空気より酸素濃度が高い雰囲気下、つまり、酸素濃度が20%より大きい雰囲気下で加熱することで、ホウ素、ナトリウムの揮発を抑制することができるので、組成変化が少なくなる。ホウ素、ナトリウムの揮発するメカニズムが解明されていないため、酸素がどのように揮発抑制に関与しているかわからないが、以下のように考える。ホウ素やナトリウムの揮発成分はイオン化しやすく、分子内で分極している水蒸気などに吸着されて揮発することが考えられるが、酸素濃度が空気よりも大きくなると、水蒸気などの揮発を促進するような物質の量が減るため、揮発が抑えられると考える。さらに、融着時の加熱温度が高いために上記の水蒸気の吸着が促進されると考えるが、この加熱温度を上げる要因としては、ガラス粉体3の周りに上述したペーストに含有されている有機物の炭素が付着したまま残り、融着を阻害すると考える。酸素濃度を大きくすることで、酸素と残渣の炭素との反応を促進させ、加熱温度が比較的低くても融着が進み、ホウ素やナトリウムの水蒸気との反応、つまりホウ素やナトリウムの揮発が抑えられると考える。この結果、ガラス粉体3の組成変化が抑制され、組成変化による融着温度の上昇が抑えられる。
よって、酸素濃度が20%より大きい雰囲気下で加熱することで、比較的低温で融着を促進し、泡の原因となるガラス粉体3間の隙間が低温加熱でも埋まり、泡の少ない母体ガラス膜5を得ることができる。母体ガラス膜5の泡が少ない方が、後に形成される多孔質ガラス膜2の泡の量も少なくなり、泡による散乱が減り、透過率が低減された光学部材を得ることができる。
「泡」とは多孔質ガラス膜の孔とは異なり、1μm以上5μm以下の直径の閉曲線で囲まれたほぼ球形状をした空気の塊である。直径が大きく、泡によって散乱が生じてしまうため、光学部材として多孔質ガラスを利用するには、泡を少なくすることがよい。
膜内の泡については光学顕微鏡を用いて評価を行う。1000倍の倍率で膜を観察し、全体の面積から泡の面積を引いた値を膜の透過面積部分とする。つまり、膜の全体から泡を通過しない部分の面積の割合を求めることで膜質の評価をする。解析方法の一例として以下に示す。すなわち、観察された像を画像として保存し、画像解析ソフトを使用して、光学顕微鏡画像を明部(透過部分)と暗部(泡部分)を白黒2値化する。黒色部分のビット数を泡の部分の面積とし、全体部分のビット数から引くことで透過面積を算出し、透過面積を全体の面積で割ることで透過面積比を算出する。
図5は、融着時の酸素濃度と母体ガラス膜の透過面積比との関係を示している。この図から、酸素濃度20%(空気中と同等)よりも高い酸素濃度の場合には、透過面積比が高くなっているとことが分かる。また、この図5から、酸素濃度が50%以上であると透過面積比が0.95以上と特に高くなるため、融着工程の酸素濃度を50%以上とすることが望ましい。
一方、融着時の温度が高いほどガラスの粘度が低下し平坦な膜になりやすく、表面での散乱が少ない膜となる。しかし、融着時の温度がガラス粉体3の結晶化温度以上であると、相分離性の母体ガラス膜5が結晶化して、この結晶によって散乱が生じ、透過率の低下の原因になる。このため、本発明では、この融着工程を、ガラス転移温度以上結晶化温度以下で加熱して行うことで、結晶化させずにガラス粉体3を融着させて母体ガラス膜5を形成することができる。具体的には、500℃以上800℃以下の温度で加熱することが好ましい。
融着時の加熱方法として抵抗加熱、赤外線ランプ加熱などがある。特に赤外線ランプ加熱が好ましく、基材1の下にSiC、Siなどのセッターを設けることで基材1から熱が加わり、より脱泡効果が得られ、膜質のよい膜として形成される。
[相分離ガラス膜を形成する工程]
次に、図4(c)に示すように、基材1上に形成された相分離性の母体ガラス膜5を加熱して相分離ガラス膜6を形成する。ここでいう相分離ガラス膜6とは、酸化ケイ素リッチ相と非酸化ケイ素リッチ相とに相分離されたガラス膜のことである。
相分離の加熱処理は、500℃以上700℃以下の温度で、1時間乃至100時間保持して行われる。この温度や時間は、得られる多孔質ガラス膜の孔径等に応じて適宜設定することができる。また、熱処理温度は一定温度である必要はなく、温度を連続的段階的に変化させてもよい。
[多孔質ガラス膜を形成する工程]
次に、図4(d)で示すように、基材1上に形成された相分離ガラス膜6をエッチング処理して、連続した孔を有する多孔質ガラス膜2を基材1上に形成する。エッチング処理によって、相分離ガラス膜6の酸化ケイ素リッチ相を残しながら、非酸化ケイ素リッチ相を除去することができ、残った部分が多孔質ガラス膜2の骨格に、除去された部分が多孔質ガラス膜2の孔になる。
非酸化ケイ素リッチ相を除去するエッチング処理は、水溶液に接触させることで可溶相である非酸化ケイ素リッチ相を溶出する処理が一般的である。水溶液をガラスに接触させる手段としては、水溶液中にガラスを浸漬させる手段が一般的であるが、ガラスに水溶液を塗布するなど、ガラスと水溶液が接触する手段であれば何ら限定されない。エッチング処理に必要な水溶液としては、水、酸溶液、アルカリ溶液など、非酸化ケイ素リッチ相を溶出可能な既存の溶液を使用することが可能である。また、用途に応じてこれらの水溶液に接触させる工程を複数種類選択してもよい。
一般的な相分離ガラスのエッチング処理では、非可溶相(酸化ケイ素リッチ相)部分への負荷の小ささと選択エッチングの度合いの観点から酸処理が好適に用いられる。酸溶液と接触させることによって、酸可溶成分である非酸化ケイ素リッチ相が溶出除去される一方で、酸化ケイ素リッチ相の侵食は比較的小さく、高い選択エッチング性を行なうことができる。
酸溶液としては、例えば塩酸、硝酸等の無機酸が好ましい。酸溶液は通常は水を溶媒とした水溶液を用いるのが好ましい。酸溶液の濃度は、通常は0.1から2.0mol/Lの範囲内で適宜設定すれば良い。酸処理工程では、酸溶液の温度を室温から100℃の範囲とし、処理時間は1から500時間程度とすれば良い。
ガラス組成によって、相分離熱処理後のガラス表面にエッチングを阻害する酸化ケイ素層が数百nm程度発生する場合がある。この表面層を研磨やアルカリ処理などで除去することもできる。
ガラス組成によって、骨格にゲル状の酸化ケイ素が堆積する場合がある。必要であれば、酸性度が異なる酸エッチング液又は水を用い、多段階でエッチングする方法を用いることができる。エッチング温度として、室温から95℃でエッチングを行うこともできる。また必要であれば、エッチング処理中に超音波を印加して行うこともできる。
一般に、酸溶液やアルカリ溶液などで処理(エッチング工程1)をした後に水処理(エッチング工程2)をすることが好ましい。水処理を施すことで、多孔質ガラス骨格への残存成分の付着物を抑制することができ、より多孔度の高い多孔質ガラス膜が得られる傾向にある。
水処理工程における温度は、一般的には室温から100℃の範囲が好ましい。水処理工程の時間は、対象となるガラスの組成、大きさ等に応じて適宜定めることができるが、通常は1時間乃至50時間程度とすれば良い。
以下に実施例を用いて本発明を説明するが、本発明は実施例によって制限されるものではない。
<基材A>
次に、基材Aとしては石英基材(株式会社飯山特殊硝子社製、軟化点1700℃、ヤング率72GPa)を用い、50mm×50mmの大きさに切断した厚さ0.5mmのもので、鏡面研磨したものを使用した。
<ガラス粉体Aの作製例>
仕込み組成が、SiO 64重量%、B 27重量%、NaO 6重量%、Al 3重量%になるように酸化ケイ素粉体、酸化ホウ素、炭酸ナトリウム、及び酸化アルミニウムの混合粉体を白金るつぼ内で、1500℃で24時間溶融した。その後、溶融した原料の温度を1300℃に下げてからグラファイトの型に流し込んだ。その後、空気中で約20分間放冷した後、500℃の徐冷炉で5時間保持し、最後に24時間かけて冷却させてホウケイ酸塩ガラスを得た。このホウケイ酸塩ガラスのブロックをジェットミルを使用して、平均粒径が4.5μmになるまで粉砕し、ガラス粉体Aを得た。なお、ガラス粉体Aの結晶化温度は800℃であった。
<ガラスペーストAの作製例>
ガラス粉体A 60質量部
α−ターピネオール 44質量部
エチルセルロース(商標 ETHOCEL Std 200(ダウ・ケミカル社製)) 2質量部
上記原材料を撹拌混合し、ガラスペーストAを得た。ガラスペーストAの粘度は31300mPa・sであった。
<ガラス粉体膜Aの作製例>
ガラスペーストAを基材A上にスクリーン印刷により塗布した。印刷機はマイクロテック社製、MT−320TVを使用した。また、#500の30mm×30mmの版を使用した。次いで、100℃の乾燥炉に10分間静置し、溶剤分を乾燥させた。ガラス粉体膜Aを形成した。
<実施例1>
融着工程では、赤外線ランプ加熱炉を用いた。まず、赤外線ランプ加熱炉内の酸素濃度100%の雰囲気にするため、10分酸素フローをした後、酸素フローをしたままガラス粉体膜Aの融着工程を行った。この工程では、昇温レート10℃/minで700℃までガラス粉体膜Aを加熱し、700℃で1時間保持した。赤外線ランプ加熱はULVAC−RIKO社製QHC−P610CPを使用した。その後、加熱を停止し急冷却を行い、基材A上に相分離性の母体ガラス膜を形成した。母体ガラス膜の光学顕微鏡写真結果を図6に示す。泡がなく透過面積がほぼ100%を示した。また、膜の透過率測定を行った。透過率測定として日本分光製の自動絶対反射率測定装置ARM−500V/500N型と使用した。その結果透過率は波長550nmで約92%を示した。基材Aのみでの透過率が93%であるため、基材Aと同程度の母体ガラス膜が形成されていることが分かる。
続いて、この母体ガラス膜を600℃、50時間で加熱処理を行い、相分離させた。冷却後、相分離された膜の表面を研磨し相分離ガラス膜を形成した。
次に、相分離ガラス膜を80℃に加熱した1.0mol/Lの硝酸水溶液中に浸漬し、80℃で保持して24時間静置した。次いで、80℃に加熱した蒸留水中に浸漬し、24時間静置した。溶液からガラス体を取り出し、室温にて12時間乾燥してサンプルAを得た。
図7(a)は、サンプルAの断面を5000倍で観測した電子顕微鏡写真である。基材A上に3μm膜全域にわたり多孔質ガラス膜が形成されていることが分かる。図7(b)は倍率を100000倍で観測した電子顕微鏡写真である。スピノーダル構造を有する連続孔であることが分かる。またこの図を用い空孔率を求めたところ52%であった。
<実施例2>
本実施例では、実施例1とは、赤外線ランプ加熱炉内の酸素濃度を変えた。つまり、本実施例では、酸素:窒素=4:1つまり酸素濃度が80%となるようにガスフローを調整した。それ以外は、実施例1と同じ条件、工程でサンプル2を作製した。
<実施例3>
本実施例では、実施例1とは、赤外線ランプ加熱炉内の酸素濃度を変えた。つまり、本実施例では、酸素:窒素=1:1つまり酸素濃度が50%となるようにガスフローを調整した。それ以外は、実施例1と同じ条件、工程でサンプル3を作製した。
<比較例1>
本比較例では、実施例1とは、赤外線ランプ加熱炉内の酸素濃度を変えた。つまり、本比較例では、酸素:窒素=1:4つまり酸素濃度が20%となるようにガスフローを調整した。それ以外は、実施例1と同じ条件、工程でサンプル4を作製した。
図8は、基材A上に形成された相分離性の母体ガラス膜の光学顕微鏡写真結果である。泡が母体ガラス膜内に存在しており透過面積が80%を示した。
<膜評価>
以上、サンプル1乃至4の光学顕微鏡写真より透過面積比を求め、まとめたグラフを図5に示す。横軸に酸素濃度、縦軸に透過面積比を示してある。酸素濃度が高くなるに従い透過面積比も高くなる傾向がみられる。酸素濃度が50%付近で変曲点がみられ50%以上で透過面積比が95%以上となる。融着工程において酸素濃度を制御することで膜内に存在する泡を抑制することが可能となる。
<透過率の評価>
自動光学素子測定装置(V−570、日本分光製)を用いてサンプル1乃至4の透過率を400乃至7500nmの範囲で1nmごとに測定した。透過率測定における光の入射角は0°とした。透過率の結果を図9に記す。
サンプル1乃至3では、サンプル4よりも波長領域400乃至750nmにおいて高い透過率を示していた。特にサンプル2及び3は、上記の波長領域全域で90%以上の高い透過率を有していた。
1 基材
2 多孔質ガラス膜
3 ガラス粉体
4 ガラス粉体膜
5 母体ガラス
6 相分離ガラス

Claims (7)

  1. 基材上に多孔質ガラス膜を備える光学部材の製造方法であって、
    基材上にガラス粉体を含むガラス粉体膜を形成する工程と、
    酸素濃度が50%以上の雰囲気下で前記ガラス粉体膜を加熱して融着し、前記基材上に相分離性の母体ガラス膜を形成する工程と、
    前記母体ガラス膜を加熱して、前記基材上に相分離ガラス膜を形成する工程と、
    前記相分離ガラス膜をエッチング処理して前記基材上に多孔質ガラス膜を形成する工程と、
    を有することを特徴とする光学部材の製造方法。
  2. 前記母体ガラス膜を形成する工程は、ガラス転移温度以上結晶化温度以下で加熱して行われることを特徴とする請求項1に記載の光学部材の製造方法。
  3. 前記ガラス粉体が、酸化ケイ素と酸化ホウ素とアルカリ金属酸化物とを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の光学部材の製造方法。
  4. 前記ガラス粉体が、酸化ケイ素と酸化ホウ素と酸化ナトリウムと酸化アルミニウムとを含むことを特徴とする請求項3に記載の光学部材の製造方法。
  5. 前記基材が、酸化ケイ素を含み、層分相性を有さないことをと特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の光学部材の製造方法。
  6. 前記ガラス粉体膜を形成する工程は、前記ガラス粉体と熱可塑性樹脂と溶剤とを含むペーストを、前記基材上に塗布する工程を含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の光学部材の製造方法。
  7. 光学部材と撮像素子とを備える撮像装置の製造方法であって、
    前記光学部材が請求項1乃至のいずれか1項に記載の光学部材の製造方法で製造されたことを特徴とする撮像装置の製造方法。
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