JP5880792B1 - 鋳造装置及び鋳造装置の金型交換方法 - Google Patents

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Abstract

鋳造装置50は、上金型1が装着された上部フレーム5と、下金型2が装着された下部フレーム6と、開閉機構21と、中央部に傾動回転軸10を備えた第1主リンク部材7aと、中央部に副リンク中央部回転軸15を備えた第1副リンク部材8aと、回転アクチュエータ16とを備え、上部フレーム5、下部フレーム6、第1主リンク部材7a及び第1副リンク部材8aが第1平行リンク機構を構成する。これにより、上金型跳ね上げ方式の装置に比べて、鋳造装置50の構造を簡略化し、鋳造装置50の小型化及び軽量化を図ることができる。

Description

本開示は、鋳造装置及び鋳造装置の金型交換方法に関する。
特許文献1,2には、重力式傾動金型鋳造装置が開示されている。これらの装置は、開閉可能かつ傾動可能な上下金型を備え、型閉めされた上下金型を回転傾動させ、重力を利用して溶融金属(溶湯)を上下金型内に注湯し、製品を鋳造する。これらの装置では、上金型が水平状態から起立状態となるように略90度開く上金型跳ね上げ方式が採用されている。この上金型跳ね上げ方式の装置は、型閉め時に上金型が開くことを防止するためのストッパが設けられている。そして、上金型跳ね上げ方式の装置では、跳ね上げ機構、ストッパ、傾動機構、型閉機構、及び上下金型毎の抜型機構などに、それぞれアクチュエータが設けられている。
特開平5−318090号公報 特開2003−205359号公報
上述した跳ね上げ機構には、型閉、抜型、又は製品押出し時に大きな負荷がかかる。このため、跳ね上げ機構には十分な強度を有する高強度部材が採用されている。また、上記ストッパが必要となる。さらに、跳ね上げ機構、ストッパ、傾動機構、型閉機構、及び上下金型毎の抜型機構などに、それぞれアクチュエータが設けられているため、装置全体のアクチュエータ数が多い。よって、装置の構造が複雑である。これらのことから、上金型跳ね上げ方式を採用した場合、装置の寸法及び重量が大きくなる。さらに、アクチュエータ数に応じてアクチュエータ出力も大きくなる。
このため、本技術分野においては、鋳造装置の構造を簡略化し、鋳造装置を小型化及び軽量化することが望まれている。
本発明の一側面に係る鋳造装置は、重力を利用して注湯され、開閉可能かつ傾動可能な上金型と下金型とを用いて鋳物を鋳造する鋳造装置である。鋳造装置は、上部フレーム、下部フレーム、開閉機構、第1主リンク部材、第1副リンク部材及び駆動部を備える。上部フレームには、上金型が装着される。下部フレームには、下金型が装着される。開閉機構は、上金型及び下金型のいずれか一方を昇降することによって、上金型及び下金型の型閉き又は型開めを行う。第1主リンク部材は、その上端部が上部フレームに回動可能に連結され、その下端部が下部フレームに回動可能に連結され、その中央部に回転軸を備える。第1副リンク部材は、第1主リンク部材と平行に配置され、その上端部が上部フレームに回動可能に連結され、その下端部が下部フレームに回動可能に連結され、その中央部に回転軸を備える。駆動部は、第1主リンク部材の回転軸に連結され、回転軸を中心に第1主リンク部材を回転させる。上部フレーム、下部フレーム、第1主リンク部材及び第1副リンク部材が第1平行リンク機構を構成する。
この鋳造装置では、上金型が装着された上部フレームと、下金型が装着された下部フレームとが、第1主リンク部材と第1副リンク部材とで連結されて第1平行リンク機構を構成し、第1主リンク部材及び第1副リンク部材のそれぞれの中央部に回転軸が設けられている。また、開閉機構によって上金型又は下金型が昇降する。そして、駆動部によって第1主リンク部材がその回転軸を中心に回転する。これにより、型閉工程においては、開閉機構により上金型及び下金型が閉じられ、傾動工程においては、閉じられた上金型及び下金型が駆動部及び第1平行リンク機構により傾動し、抜型、あるいは製品押出しなどの工程においては、開閉機構により開かれた上金型及び下金型が駆動部及び第1平行リンク機構により水平方向へ離間する。このように、金型の型閉、抜型、あるいは製品押出しなど鋳造の工程は、第1平行リンク機構で連結された上下部フレーム内で行われる。さらに、型閉、抜型、あるいは製品押出し時の力は第1平行リンク機構で受けることになる。よって、上金型跳ね上げ方式の装置に比べて、各部材の強度確保の構造が単純となり、各部材の小型化及び軽量化を図ることができる。また、上金型跳ね上げ方式の装置では、型開きなどの際に、装置を支えるベースフレームへ大きな力が伝達されるのに対して、この鋳造装置では、第1平行リンク機構で力を受けるため、装置を支えるベースフレームに伝達される力を軽減することができる。このため、ベースフレームも小型化及び軽量化を図ることができる。これらのことから、鋳造装置の構造を簡略化し、鋳造装置の小型化及び軽量化を図ることができる。
一実施形態において、鋳造装置は、第2主リンク部材及び第2副リンク部材を更に備えてもよい。第2主リンク部材は、その上端部が上部フレームに回動可能に連結され、その下端部が下部フレームに回動可能に連結され、その中央部に回転軸を備える。第2副リンク部材は、第2主リンク部材と平行に配置され、その上端部が上部フレームに回動可能に連結され、その下端部が下部フレームに回動可能に連結され、その中央部に回転軸を備える。そして、上部フレーム、下部フレーム、第2主リンク部材及び第2副リンク部材が第2平行リンク機構を構成する。第1平行リンク機構及び第2平行リンク機構は、上金型及び下金型を挟んで互いに対向して平行に配置される。
この場合、型閉、抜型、あるいは製品押出し時の力は第1及び第2平行リンク機構で受けることになる。このため、装置を支えるベースフレームに伝達される力を一層軽減することができる。
一実施形態において、鋳造装置は、上金型と下金型とを水平方向に位置決めする位置決め部を更に備えてもよい。この場合、上金型と下金型とが水平方向に位置決めされるので、上金型と下金型とがずれて型閉めされることを抑制することができる。
一実施形態において、位置決め部が、上金型の側面下端部に設けられたキーと、下金型の側面上端部に設けられ、キーと嵌合可能な溝とを備えてもよい。この場合、キーを溝に嵌合することによって、上金型と下金型とを容易に位置決めすることができる。
一実施形態において、開閉機構によって上金型と下金型とを型閉めした状態で、駆動部によって第1主リンク部材の回転軸を45°〜130°回転させることによって、上金型及び下金型を傾動させてもよい。このように、開閉機構とリンク機構とを組み合わせて、上金型及び下金型の傾動を実現することができる。
一実施形態において、開閉機構によって上金型と下金型とを型開きした状態で、駆動部によって第1主リンク部材の回転軸を所定角度回転させることによって、上金型と下金型とを水平方向へ離間させてもよい。このように、開閉機構とリンク機構とを組み合わせて、上金型と下金型との傾動を実現することができる。また、上金型と下金型とを、型開きした状態で水平方向に離間させるので、上金型の下方及び下金型の上方を開放状態にすることができる。鋳造した鋳物の抜型を下金型から行い、鋳物が上金型に残った場合に上金型の下方を開放状態にすれば、上金型からの抜型で鋳物を落下させて、上金型の下方に配置した受取部などに受け取らせることができる。また、中子納めを行う場合に、下金型の上方を開放状態にすれば、安全に中子納めを行うことができる。
一実施形態において、第1主リンク部材の回転軸の回転中心と、型閉め又は型開きされた上金型及び下金型、上部フレーム及び下部フレームを含む回転体の重心とが一致していてもよい。この場合、上金型と下金型とを傾動又は水平方向へさせる際に、第1主リンク部材の回転軸の回転中心と回転体の重心とが一致しない場合に比べて、上金型及び下金型を回転させるために必要な回転エネルギーを小さくすることができる。
一実施形態において、開閉機構は、上部フレームに設けられ上金型を昇降することによって、上金型及び下金型の型閉め及び型開きを行ってもよい。鋳造装置は、押出し機構を更に備えてもよい。押出し機構は、押出し板、押出しピン、リターンピン及び規制部材を備えてもよい。押出し板は、昇降自在であり、上金型の上端側の内部に形成された空間に配置される。押出しピンは、押出し板の下面に設けられ、上金型の空間から鋳物を形成するキャビティへ貫通する孔を昇降する。押出しピンの先端は、キャビティ内の鋳物を押出す。リターンピンは、押出し板の下面の押出しピンとは異なる位置に設けられ、上金型の空間から上金型の下面へ貫通する孔を昇降する。リターンピンは、上金型と下金型とが型閉めされる過程でその先端が下金型の上面に突き当てられることで押出し板を上昇させる。規制部材は、上部フレームの下面に設けられ、上金型の上面から空間へ貫通する孔に挿入された状態で、その先端が該空間内の押出し板の上方に配置される。
このように、上金型には押出しピン及びリターンピンが設けられた押出し板が内蔵されている。上金型が上昇端まで引き上げられる際に、規制部材により押出し板を介して押出ピン及びリターンピンが押し出される。これにより、上金型から鋳物を押し出すためのアクチュエータが不要となる。
一実施形態において、開閉機構は、下部フレームに設けられ下金型を昇降することによって、上金型及び下金型の型閉め及び型開きを行ってもよい。鋳造装置は、押出し機構を更に備えてもよい。押出し機構は、押出し板、押出しピン、リターンピン及び規制部材を備えてもよい。押出し板は、昇降自在であり、下金型の下端側の内部に形成された空間に配置される。押出しピンは、押出し板の上面に設けられ、下金型の空間から鋳物を形成するキャビティへ貫通する孔を昇降する。押出しピンの先端は、キャビティ内の鋳物を押出す。リターンピンは、押出し板の上面の押出しピンとは異なる位置に設けられ、下金型の空間から下金型の上面へ貫通する孔を昇降する。リターンピンは、上金型と下金型とが型閉めされる過程でその先端が上金型の下面に突き当てられることで押出し板を下降させる。規制部材は、下部フレームの上面に設けられ、下金型の下面から空間へ貫通する孔に挿入された状態で、その先端が該空間内の押出し板の下方に配置される。
このように、下金型には押出しピン及びリターンピンが設けられた押出し板が内蔵されている。下金型が下降端まで引き下げられる際に、規制部材により押出し板を介して押出ピン及びリターンピンが押し出される。これにより、下金型から鋳物を押し出すためのアクチュエータが不要となる。
一実施形態において、鋳造装置は、第1主リンク部材及び第1副リンク部材の少なくとも一方と、上金型及び下金型の少なくとも一方との間に配置された遮熱カバーを更に備えてもよい。この場合、第1主リンク部材及び第1副リンク部材の少なくとも一方に与えられる上金型及び下金型の少なくとも一方の熱の影響を抑制することができる。
本発明の他の側面に係る金型交換方法は、上記鋳造装置の金型交換方法であって、開閉機構によって上金型と下金型とを型閉めした状態で、上部フレームによる上金型の装着を解除する工程と、駆動部により第1主リンク部材の回転軸を所定角度回転させて、第1平行リンク機構を作用させることで、上部フレームと下部フレームとを水平方向に離間させる工程と、下部フレームによる下金型の装着を解除する工程と、下部フレームから上金型と下金型とを取出し、別の上金型と下金型とを下部フレーム上に載置する工程と、を含む。
この金型交換方法は、上記鋳造装置を用いているので、下金型の上に上部フレームによる装着が解除された上金型を載置した状態で、上部フレームと下部フレームとを水平方向に離間させることができる。これにより、一体となった上金型及び下金型の上方が開放状態とされるので、安全かつ容易に金型交換を行うことができる。
本発明の種々の側面及び実施形態によれば、鋳造装置の構造を簡略化し、鋳造装置の小型化及び軽量化を図ることができる。
図1は、第1実施形態に係る鋳造装置の正面図である。 図2は、図1の鋳造装置の側面図である。 図3は、図1において上金型及び下金型の断面を示す図である。 図4は、図1の鋳造装置による鋳造方法を示すフローチャートである。 図5は、図1におけるA−A矢視図で、初期状態を説明するための図である。 図6は、平行リンク機構の動作によって上下金型がスライドして第2離間状態となった図である。 図7は、上金型と下金型とが型閉めされた型閉状態を説明するための図である。 図8は、型閉めされた上金型及び下金型を90°回動した図である。 図9は、上金型を途中位置まで引き上げた図である。 図10は、上金型及び下金型がスライドして第1離間状態となった図である。 図11は、図10の状態から上金型を上昇端まで引き上げた図である。 図12は、図1の鋳造装置の金型交換方法を示すフローチャートである。 図13は、第2実施形態に係る鋳造装置の正面図である。 図14は、図13において上金型及び下金型の断面を示す図である。 図15は、第3実施形態に係る鋳造装置の正面図である。 図16は、図15の鋳造装置の側面図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。また、「上」「下」「左」「右」の語は、図示する状態に基づくものであり、便宜的なものである。
(第1実施形態)
図1及び図2を参照して、鋳造装置50の構成について説明する。図1は、第1実施形態に係る鋳造装置の正面図である。図2は、図1の鋳造装置の側面図である。図中のX方向及びY方向が水平方向であり、Z方向が垂直方向である。以下ではX方向を左右方向、Z方向を上下方向ともいう。
鋳造装置50は、重力を利用して溶融金属が注湯され、開閉可能かつ傾動可能な上金型1及び下金型2を用いて鋳物を鋳造する、いわゆる重力式傾動金型鋳造装置である。注湯される溶融金属の材質は問わない。溶融金属として、例えばアルミニウム合金及びマグネシウム合金等が用いられる。鋳造装置50は、コントローラを有し、構成要素の動作を制御可能に構成されている。
図1及び図2に示されるように、鋳造装置50は、例えば、ベースフレーム17、上部フレーム5、下部フレーム6、開閉機構21、左右一対の主リンク部材7(第1主リンク部材7a、第2主リンク部材7b)、左右一対の副リンク部材8(第1副リンク部材8a、第2副リンク部材8b)、回転アクチュエータ(駆動部)16及びラドル25を備えている。
ベースフレーム17は、基台18、駆動側支持フレーム19及び従動側支持フレーム20を有している。基台18は、複数の部材の組み合わせにより構成された略平板状をなす部材であり、鋳造装置50の設置面上に水平に設けられている。駆動側支持フレーム19と従動側支持フレーム20とは、基台18上において左右方向(水平方向)に対向するように立設され、基台18に固定されている。駆動側支持フレーム19の上端部及び従動側支持フレーム20の上端部には、一対の傾動回転軸受9が設けられている。
上部フレーム5は、ベースフレーム17の上方に配置されている。上部フレーム5には、上金型1が装着されている。具体的には、上部フレーム5の下面には、上型ダイベース3を介して上金型1が取り付けられている。上部フレームには、上金型1を昇降する開閉機構21が設けられている。具体的には、上部フレーム5は、開閉機構21を内蔵し、開閉機構21により上金型1を昇降可能に保持している。
開閉機構21は、型閉シリンダ22、左右一対のガイドロッド23、及び、左右一対の案内筒24を有している。型閉シリンダ22の下端部は、上型ダイベース3の上面に取り付けられている。型閉シリンダ22は、上下方向(垂直方向ここではZ方向)に伸長することにより、上型ダイベース3を介して上金型1を降下させるとともに、上下方向に短縮することにより、上型ダイベース3を介して上金型1を上昇させる。ガイドロッド23は、上部フレーム5に取り付けられた案内筒24を通して、上型ダイベース3の上面に取り付けられている。
下部フレーム6は、ベースフレーム17の上方であって、上部フレーム5の下方に配置されている。下部フレーム6には、下金型2が装着されている。具体的には、下部フレーム6の上面には、下型ダイベース4を介して下金型2が取り付けられている。図1及び図2に示される状態では、上部フレーム5と下部フレーム6とは、上下方向で互いに対向している。同様に、上金型1と下金型2とは、上下方向で互いに対向している。開閉機構21は、上金型1を昇降させることによって、上金型1及び下金型2の型閉き又は型開めを行う。
第1主リンク部材7aは、長尺状部材である。第1主リンク部材7aは、例えば、断面矩形状の棒状部材である。第1主リンク部材7aは、その上端部が上部フレーム5に回動可能に連結され、その下端部が下部フレーム6に回動可能に連結され、その中央部に傾動回転軸10を備える。第1主リンク部材7aは、その上端部に主リンク上部回転軸11、及び、その下端部に主リンク下部回転軸12を有している。本実施形態では、2つの主リンク部材を備える。第2主リンク部材7bは、第1主リンク部材7aと同一構成である。一対の主リンク部材7は、左右方向(水平方向ここではX方向)に対向配置され、それぞれ、上部フレーム5と下部フレーム6とを連結している。ここでは、一対の主リンク部材7は、上金型1及び下金型2を挟んで平行に対向配置される。
一対の主リンク部材7の中央部は、一対の傾動回転軸10を介して、一対の傾動回転軸受9に回転可能に連結されている。一対の主リンク部材7の上端部は、上部フレーム5の一対の側面5aに一対の主リンク上部回転軸11を介して、回転可能に連結されている。一対の主リンク部材7の下端部は、下部フレーム6の一対の側面6aに一対の主リンク下部回転軸12を介して、回転可能に連結されている。上金型1及び下金型2を型閉めしたときに、左右方向及び上下方向に直交する奥行き方向(Y方向)において、一対の主リンク部材7が上金型1及び下金型2それぞれの中心に位置するように、一対の主リンク部材7の上部フレーム5及び下部フレーム6への取り付け位置が設定されている。
第1副リンク部材8aは、長尺状部材である。第1副リンク部材8aは、例えば、断面矩形状の棒状部材である。第1副リンク部材8aは、第1主リンク部材7aと平行に配置され、その上端部が上部フレーム5に回動可能に連結され、その下端部が下部フレーム6に回動可能に連結され、その中央部に副リンク中央部回転軸15を備える。第1副リンク部材8aは、その上端部に副リンク上部回転軸13、及び、その下端部に副リンク下部回転軸14を有している。本実施形態では、2つの副リンク部材を備える。第2副リンク部材8b(不図示)は、第1副リンク部材8aと同一構成である。一対の副リンク部材8は、左右方向に対向配置され、上部フレーム5と、下部フレーム6とを連結している。一対の副リンク部材8は、一対の側面5a及び一対の側面6aに、一対の主リンク部材7と平行を成すように配設されている。副リンク部材8の長さは、主リンク部材7の長さと同じである。
一対の副リンク部材8の上端部は、上部フレーム5の一対の側面5aに一対の副リンク上部回転軸13を介して、回転可能に連結されている。副リンク部材8の下端部は、下部フレーム6の一対の側面6aに一対の副リンク下部回転軸14を介して、回転可能に連結されている。副リンク部材8の取り付け位置は、主リンク部材7に対して、ラドル25が配置されている側となっている。副リンク中央部回転軸15は、ベースフレーム17上に載置されている。図1及び図2の状態では、副リンク中央部回転軸15は、駆動側支持フレーム19の上面に載置された状態になっている。
このように、上部フレーム5、下部フレーム6、第1主リンク部材7a及び第1副リンク部材8aで平行リンク機構(第1平行リンク機構)が構成されている。同様に、上部フレーム5、下部フレーム6、第2主リンク部材7b及び第2副リンク部材8bで平行リンク機構(第2平行リンク機構)が構成されている。2つの平行リンク機構は、上金型1及び下金型2を挟んで互いに対向して平行に配置されている。
第1主リンク部材7aの傾動回転軸10は、第1平行リンク機構の外側に設けられた傾動回転軸受9でベースフレーム17に保持されている。第1主リンク部材7aの傾動回転軸10の回転中心と、型閉め又は型開きされた上金型1及び下金型2、上部フレーム5及び下部フレーム6を含む回転体の重心とが一致している。同様に、第2主リンク部材7bの傾動回転軸10は、第2平行リンク機構の外側に設けられた傾動回転軸受9でベースフレーム17に保持されている。第2主リンク部材7bの傾動回転軸10の回転中心と、型閉め又は型開きされた上金型1及び下金型2、上部フレーム5及び下部フレーム6を含む回転体の重心とが一致している。ここで、「一致」とは、両者が完全に一致している場合に限られず、上金型1の重量と下金型2の重量との相違により誤差を有する場合も含まれる意味である。
回転アクチュエータ16は、駆動側支持フレーム19上に配置されている。回転アクチュエータ16は、一対の主リンク部材7のうちの一方の傾動回転軸10に連結して設けられる。回転アクチュエータ16は、電動、油圧、空圧のいずれで動作するものであってもよい。回転アクチュエータ16は、上金型1と下金型2とを傾動又は水平方向に離間させる駆動部として機能する。
上金型1と下金型2との傾動は、開閉機構21によって上金型1と下金型2とを型閉めした状態で、回転アクチュエータ16によって、第1主リンク部材7aの傾動回転軸10を45°〜130°回転させることでなされる。上金型1と下金型2との水平方向への離間は、開閉機構21によって上金型1と下金型2とを型開きした状態で、回転アクチュエータ16によって、第1主リンク部材7aの傾動回転軸10を所定角度回転させることでなされる。上金型1と下金型2との水平方向への離間は、回転アクチュエータ16により第1平行リンク機構が作用することで実現する。このとき、第1平行リンク機構の動きに合わせて第2平行リンク機構も作用する。なお、第2平行リンク機構は必須ではなく、例えば、第1平行リンク機構と第2主リンク部材7bのみで上部フレーム5及び下部フレーム6を連結してもよいし、第1平行リンク機構と第2副リンク部材8bのみで上部フレーム5及び下部フレーム6を連結してもよい。
ラドル25は、下金型2の側面の上端部に取り付けられている。ラドル25の内部には、溶湯を貯留する貯留部が画成されている。ラドル25の注湯口25a(図5参照)は、下金型2の受湯口2a(図5参照)に接続されている。
図3は、図1において上金型及び下金型の断面を示す図である。ここでは、下金型2の上面に複数の中子34を納めた状態を示す。図3に示されるように、鋳造装置50は、押出し板28と、一対の押出しピン26と、一対のリターンピン27と、複数の押し棒(規制部材)29と、を有する押出し機構37を備えている。押出し機構37は、上部フレーム5に設けられている。
押出し板28は、上金型1の上端側の内部に形成された内部空間に配置される。押出し板28は、昇降自在な状態で内部空間に収容されている。各押出しピン26は、押出し板28の下面に設けられている。各押出しピン26は、上金型1の内部空間から鋳物を形成するキャビティへ貫通する孔を昇降する。各押出しピン26は、その先端でキャビティ内の鋳物を押し出す。各リターンピン27は、押出し板28の下面の押出しピン26とは異なる位置に設けられている。各リターンピン27は、上金型1の内部空間から上金型1の下面へ貫通する孔を昇降する。各リターンピン27は、上金型1と下金型2とが型閉めされる過程で、その先端が下金型2の上面に突き当てられることで押出し板28を上昇させる。
各押し棒29は、上部フレーム5の下面に設けられている。各押し棒29は、上部フレーム5の下面に、上型ダイベース3を貫通して配設されている。各押し棒29は上金型1の上面から内部空間へ貫通する孔に挿入された状態で、その先端が該内部空間内の押出し板28の上方に配置される。各押し棒29の長さは、型閉シリンダ22が短縮して上金型1が上昇端になったとき、押出し板28を押し下げる長さに設定されている。なお、上昇端とは、型閉シリンダ22が短縮することにより、上金型1の取り得る最も上方の位置である。即ち、各押し棒29は、上金型1の上面から、上金型1の上部位置に形成された内部空間へ貫通する孔を通って該内部空間内に所定長さ進入され、押出し板28の上昇を阻止する。
下部フレーム6には、押出しシリンダ30が内蔵されている。押出しシリンダ30は上端部が押出し部材31の下面に取り付けられている。左右一対のガイドロッド32は、下部フレーム6に取り付けられた案内筒33を通して、押出し部材31の下面に取り付けられている。
下金型2は、上金型1と同様に、一対の押出しピン26と一対のリターンピン27とが連結された押出し板28を内蔵している。下金型2では、押出しシリンダ30の伸長動作により、押出し部材31が上昇して、押出し板28を押し上げることで、一対の押出しピン26とリターンピン27とが上昇する位置関係になっている。なお、上金型1及び下金型2のリターンピン27は、型閉め時に、リターンピン27の先端が対向する金型の合せ面、あるいは対向するリターンピン27の先端により押し戻される。これに伴い、押出し板28に連結された押出しピン26も押し戻される。また、型閉め時は、押出しシリンダ30の短縮動作で押出し部材31は、下降端の位置になる。なお、下降端とは、押出しシリンダ30が短縮することにより、下金型2の取り得る最も下方の位置である。
上金型1の下部周囲(側面下端部)には、一対の位置決めキー35が取り付けられている。下金型2の上部周囲(側面上端部)には、一対のキー溝36が一対の位置決めキー35と嵌合可能に設けられている。位置決めキー35とキー溝36とは、上金型1と下金型2とを水平方向に位置決めする位置決め部を構成している。この位置決め部によれば、上金型1と下金型2とが水平方向に位置決めされるので、上金型1と下金型2とがずれて型閉めされることを抑制することができる。
続いて、図4〜図11を参照して、鋳造装置50による鋳造方法の例について説明する。図4は、図1の鋳造装置による鋳造方法を示すフローチャートである。図5は、図1におけるA−A矢視図で、初期状態を説明するための図である。図6は、平行リンク機構の動作によって上下金型がスライドして第2離間状態となった図である。図7は、上金型と下金型とが型閉めされた型閉状態を説明するための図である。図8は、型閉めされた上金型及び下金型を90°回動した図である。図9は、上金型を途中位置まで引き上げた図である。図10は、上金型及び下金型がスライドして第1離間状態となった図である。図11は、図10の状態から上金型を上昇端まで引き上げた図である。
図4及び図5に示されるように、まず、鋳造装置50が一連の鋳造工程の初期状態とされる(S11)。初期状態では、上金型1は上昇端にあり、一対の主リンク部材7と一対の副リンク部材8とが、鋳造装置50の設置面に対して垂直をなしている。なお、鋳造装置50は、作業スペース(不図示)と給湯装置(不図示)との間に配置されている。鋳造装置50は、ラドル25がY方向で作業スペース(不図示)と対向するように配置されている。作業スペースは、中子納め等の作業を作業員が行うためのスペースである。給湯装置は、ラドル25に溶湯を給湯する装置である。また、鋳造装置50と作業スペースとの間には、例えばコンベア(不図示)が配置されている。コンベアは、鋳造装置50により鋳造された鋳物(鋳物製品)を搬送する装置である。コンベアは、例えば後工程の装置(例えば、製品冷却装置、砂落装置、製品仕上装置など)まで延びている。
続いて、図4及び図6に示されるように、鋳造装置50は、回転アクチュエータ16を駆動させて第1主リンク部材7aの傾動回転軸10を時計回転方向に回転させる。本実施形態では、時計回転方向の回転を右回転とし、反対回転を左回転とする。これに伴い、平行リンク機構の作用により、上金型1と下金型2とが相反する方向に弧を描いてスライドする(S12)。具体的には、互いに対向した上金型1と下金型2とが傾動回転軸10を中心軸として右回転の円運動をすることにより、上金型1と下金型2とが水平方向に離間するように移動する。このとき、上金型1が給湯装置側に移動した状態(第2離間状態)となる。本実施形態では、下金型2が給湯装置側に移動した状態を第1離間状態とし、上金型1が給湯装置側に移動した状態を第2離間状態とする。つまり、第1離間状態(図10参照)は、回転アクチュエータ16によって上金型1が給湯装置から遠ざかる方向へ移動するとともに下金型2が給湯装置に近づく方向へ移動して、上金型1及び下金型2が水平方向に離間した状態である。第2離間状態(図6参照)は、回転アクチュエータ16によって上金型1が給湯装置に近づく方向へ移動するとともに下金型2が給湯装置から遠ざかる方向へ移動して、上金型1及び下金型2が水平方向に離間した状態である。
次に、中子34が下金型2の所定の位置に収められる(S13)。中子34を収める中子納めは、例えば、作業員により行われる。中子34は、例えば、中子造型機(不図示)により造型される。第2離間状態では、下金型2は、上方が開放された状態であって、下金型2に取り付けられたラドル25が上金型1に接触しない状態となっている。このように、下金型2の上方が開放されているので、下金型2に中子34を安全に納めることができる。
続いて、鋳造装置50は、回転アクチュエータ16を駆動させて第1主リンク部材7aの傾動回転軸10を左回転して、一旦図5の初期状態に戻る(S14)。続いて、図4及び図7に示されるように、鋳造装置50は、型閉シリンダ22を伸長して、上金型1と下金型2とを型閉めする(S15)。このとき、上金型1の位置決めキー35と、下金型2のキー溝36とが嵌合し、上金型1と下金型2とが水平方向に固定される。また、型閉めにより、一対の主リンク部材7及び一対の副リンク部材8と、主リンク上部回転軸11、主リンク下部回転軸12、副リンク上部回転軸13、及び副リンク下部回転軸14とが回転しないようになり、上金型1、下金型2、上部フレーム5、下部フレーム6、一対の主リンク部材7及び一対の副リンク部材8が一体化する。
次に、上金型1と下金型2とが型閉めされた型閉状態となったときに、給湯装置がラドル25に溶湯を供給する(S16)。続いて、図4及び図8に示されるように、鋳造装置50は、回転アクチュエータ16を駆動させて第1主リンク部材7aの傾動回転軸10を概ね90°左回転させて、上金型1と下金型2とを傾動状態とする(S17)。これにより、副リンク中央部回転軸15が、載置されていたベースフレーム17の上面から持ち上がる。これに伴い、型閉めされて一体化された上金型1、下金型2、上部フレーム5、下部フレーム6、一対の主リンク部材7及び一対の副リンク部材8が回転して、ラドル25内の溶湯が上金型1と下金型2との間に形成されるキャビティに傾動注湯される(S18)。
上記S18の工程が終了した後、図8の状態を所定時間保持して、注湯された溶湯の凝固を待つ。なお、上記のとおり、ここでは回転アクチュエータ16を駆動させて第1主リンク部材7aの傾動回転軸10を概ね90°左回転しているが、45°〜130°の範囲内の所要の角度で回転させてもよいし、45°〜90°の範囲内の所要の角度で回転させてもよい。
続いて、回転アクチュエータ16を駆動させて第1主リンク部材7aの傾動回転軸10を右回転させて、一旦図7の状態に戻る(S19)。続いて、下金型2からの抜型及び型開きを並行して行う(S20)。図4及び図9に示されるように型開きが行われ、同時に下金型2からの抜型も行われる。型開きは、鋳造装置50が型閉シリンダ22を動作することで開始する。具体的には、鋳造装置50は、型閉シリンダ22を短縮することにより、上金型1を上昇させて、上金型1と下金型2との型開きを開始する。そして、型閉シリンダ22の短縮動作と同時に、押出しシリンダ30の伸長動作が開始される。押出しシリンダ30を伸長することにより、下金型2に内蔵された押出しピン26(図3参照)を押し出す。これにより、上金型1及び下金型2内で溶湯が凝固して成る鋳物(不図示)が下金型2から抜型され、上金型1に保持された状態となる。そして、鋳造装置50は、所定の位置まで上金型1を上昇させて、型開きを完了する。所定の位置は、押し棒29の先端と上金型1の押出し板28の上面とが接触しない位置である。言い換えれば、所定の位置は、押し棒29の先端と上金型1の押出し板28の上面との間に隙間がある位置である。
次に、図4及び図10に示されるように、鋳造装置50は、回転アクチュエータ16を駆動させて第1主リンク部材7aの傾動回転軸10を左回転させる(S21)。これに伴い、平行リンク機構の作用により、鋳造装置50は、上金型1と下金型2とを弧を描いてスライドさせ、水平方向に離間させる。このとき、上金型1がコンベア側に移動した状態、すなわち、下金型2が給湯装置に近づく方向に移動した第1離間状態となる。このときの回転アクチュエータ16の左回転の角度は、上金型1の下方が開放された状態となる30°〜45°程度とする。
次に、図4及び図11に示されるように、鋳造装置50は、型閉シリンダ22を短縮することにより、上金型1を上昇端まで上昇させる。これにより、押し棒29の先端が上金型1に内蔵されている押出し板28を介して、押出しピン26(図5参照)を上金型1に対して相対的に押出す。この結果、上金型1に保持されていた鋳物が上金型1から抜型される(S22)。上金型1から抜型された鋳物は落下し、上金型1の下方に設けられたコンベア上に受け取られる。即ち、コンベアは鋳物を受け取る受け取り部としても機能する。その後、鋳物は、コンベアにより、例えば、製品冷却装置、砂落装置、及びバリ取りを行う製品仕上装置などへと搬送される。以上のようにして、一連の鋳造工程が完了し、鋳造装置50により鋳物が鋳造される。また、以上の鋳造工程を繰り返すことにより、鋳物を連続して鋳造することができる。
次に、図5、7、及び図12を参照して、鋳造装置50の金型交換方法について説明する。図12は、図1の鋳造装置の金型交換方法を示すフローチャートである。まず、図5及び図12に示されるように、鋳造装置50は、初期状態とされる(S31)。続いて、図7及び図12に示されるように、開閉機構21の型閉シリンダ22を伸長させることによって、上金型1を下降させて、上金型1と下金型2とを型閉めする(S32)。続いて、このように上金型1と下金型2とを型閉めした状態で、上部フレーム5による上金型1の装着を解除する(S33)。これにより、上金型1は、上部フレーム5から解放され、下金型2上に載置されただけの状態となる。続いて、上金型1を下金型2上に載置した状態で、開閉機構21の型閉シリンダ22を短縮させることによって、上型ダイベース3を上昇させる(S34)。
次に、回転アクチュエータ16によって、第1主リンク部材7aの傾動回転軸10を所定角度(ここでは、45°程度)右回転させて、第1平行リンク機構及び第2平行リンク機構を作用させることで、上部フレーム5と下部フレーム6とを水平方向に離間させる(S35)。これにより、下型ダイベース4上で型合わせされて一体となった上金型1及び下金型2の上方が開放状態であって、下部フレーム6が作業員の作業スペース側に移動した状態となる。この状態で、下部フレーム6による下金型2の装着を解除する(S36)。これにより、下金型2は、下部フレーム6から解放され、下部フレーム6に載置されただけの状態となる。続いて、一体となった上金型1及び下金型2を下部フレーム6から取り出す(S37)。
次に、別の一体となった上金型1及び下金型2を下型ダイベース4上に載置する(S38)。この後、逆の動作を行えば、安全かつ容易に金型交換を行うことができる。即ち、まず、下部フレーム6に下金型2を装着する(S39)。次に、回転アクチュエータ16を所定角度(ここでは、45°程度)左回転させる(S40)。続いて、開閉機構21の型閉シリンダ22を伸長させることによって、上型ダイベース3を下降させる(S41)。続いて、上部フレーム5に上金型1を装着する(S42)。続いて、図5及び図12に示されるように、開閉機構21の型閉シリンダ22を短縮させることによって、上型ダイベース3を上昇させて、上金型1と下金型2とを型開きする(S43)。これにより、鋳造装置50は、初期状態に戻り、鋳造装置50の金型交換が終了する。なお、下部フレーム6による下金型2の装着の解除は、上部フレーム5による上金型1の装着の解除と同時に行ってもよい。
以上説明したように、鋳造装置50は、上金型1が装着された上部フレーム5、下金型2が装着された下部フレーム6、左右一対の主リンク部材7及び副リンク部材8を連結して平行リンク機構を構成している。また、主リンク部材7の中央部に傾動回転軸10を設けるとともに、副リンク部材8の中央部に副リンク中央部回転軸15を設けている。更に、傾動回転軸10を左右一対の平行リンク機構の外側に設けられた傾動回転軸受9でベースフレーム17に保持するとともに、副リンク中央部回転軸15をベースフレーム17上に載置し、駆動側支持フレーム19側の傾動回転軸10に回転アクチュエータ16を取付けている。
これにより、金型の型閉、抜型、あるいは製品押出しなど鋳造の工程は全て平行リンク機構で連結された上部フレーム5及び下部フレーム6内で行われる。型閉、抜型、あるいは製品押出し時の力は平行リンク機構だけで受けるため、上金型跳ね上げ方式の装置に比べて、各部材の強度確保の構造が単純となり、各部材の小型化及び軽量化を図ることができる。
また、上金型跳ね上げ方式の装置では、型開きなどの際に、装置を支えるベースフレームへ大きな力が伝達されるのに対して、この鋳造装置50では、平行リンク機構で力を受けるため、装置を支えるベースフレーム17に伝達される力を軽減することができる。これにより、ベースフレーム17も小型化及び軽量化を図ることができる。更に、平行リンク機構を採用することで、上金型跳ね上げ方式の装置に比べて、アクチュエータの数を少なくすることができる。このようにして鋳造装置50の小型化及び軽量化を図ることができる。
また、鋳造装置50は、上金型1と下金型2とを水平方向に位置決めする位置決め部を備えている。このため、上金型1と下金型2とがずれて型閉めされることを抑制することができる。また、位置決め部は、上金型1の下部に設けられた位置決めキー35と、下金型2の上部に設けられたキー溝36とにより構成されている。このため、上金型1と下金型2とを容易に位置決めすることができる。
また、鋳造装置50では、上金型1と下金型2との傾動は、開閉機構21によって上金型1と下金型2とを型閉めした状態で、回転アクチュエータ16によって一対の主リンク部材7のうちの一方の傾動回転軸10を45°〜130°回転させることでなされる。このため、ラドル25内の溶湯を上金型1及び下金型2内に注湯することができる。
また、鋳造装置50では、平行リンク機構の作用により、上金型1と下金型2とを、型開きした状態で水平方向に離間させるので、上金型1の下方及び下金型2の上方を開放状態にすることができる。このため、鋳造した鋳物の抜型を下金型2から行い、鋳物が上金型1に残った場合に上金型1の下方を開放状態にすれば、上金型1からの抜型で鋳物を取り出し装置に落下させることができる。また、中子納めを行う場合に、下金型2の上方を開放状態にすれば、安全に中子納めを行うことができる。
また、鋳造装置50では、傾動回転軸10の回転中心と、平行リンク機構の重心とが一致しているので、上金型1と下金型2とを傾動させる際に、傾動回転軸10を回転させるのに必要な回転エネルギーを小さくすることができる。
また、鋳造装置50は、押出し機構37を備え、上金型1の上昇動作により、上金型1から鋳物の抜型ができる。このため、上金型1から鋳物を押し出すためのアクチュエータが不要となる。この結果、アクチュエータの数を更に少なくすることができるので、鋳造装置50の更なる小型化及び軽量化を図ることができる。
また、鋳造装置50では、下部フレーム6に装着された下金型2上に、上部フレーム5による装着が解除された上金型1を載置した状態で、上部フレーム5と下部フレーム6とを水平方向に離間させることができる。これにより、一体となった上金型1及び下金型2の上方が開放状態とされる上、下部フレーム6が作業スペースに近づくので、安全かつ容易に金型交換を行うことができる。
また、鋳造装置50では、上金型跳ね上げ方式の装置に比べて、安全かつ容易に金型交換を行うことができる。更に、平行リンク機構の作用により、上金型1と下金型2とがスライドするので、下金型2の上方が開放された状態で、安全に中子納めを行うことができる。
(第2実施形態)
図13は、第2実施形態に係る鋳造装置の正面図である。図13に示されるように、第2実施形態に係る鋳造装置50Aは、主に、下金型2を昇降する開閉機構21が下部フレーム6に設けられる点で、第1実施形態に係る鋳造装置50と相違している。これにより、鋳造装置50Aでは、下金型2が昇降可能とされている。以下では、第2実施形態に係る鋳造装置50Aと第1実施形態に係る鋳造装置50との相違点を中心に説明し、共通する説明は省略する。
図14は、図13において上金型及び下金型の断面を示す図である。図14に示されるように、鋳造装置50Aでは、押出しシリンダ30が上部フレーム5に設けられ、押出し機構37が下部フレーム6に設けられている。鋳造装置50Aでは、押出し板28は、下金型2の下端側の内部に形成された内部空間に配置される。各押出しピン26は、押出し板28の上面に設けられている。各押出しピン26は、下金型2の内部空間から鋳物を形成するキャビティへ貫通する孔を昇降する。各押出しピン26は、その先端でキャビティ内の鋳物を押し出す。各リターンピン27は、押出し板28の上面の押出しピン26とは異なる位置に設けられている。各リターンピン27は、下金型2の内部空間から下金型2の上面へ貫通する孔を昇降する。各リターンピン27は、上金型1と下金型2とが型閉めされる過程で、その先端が上金型1の下面に突き当てられることで押出し板28を下降させる。
各押し棒29は、下部フレーム6の上面に設けられている。各押し棒29は、下部フレーム6の上面に、下型ダイベース4を貫通して配設されている。各押し棒29は下金型2の下面から内部空間へ貫通する孔に挿入された状態で、その先端が該内部空間内の押出し板28の下方に配置される。各押し棒29の長さは、型閉シリンダ22が短縮して下金型2が下降端になったとき、押出し板28を押し上げる長さに設定されている。即ち、各押し棒29は、下金型2の下面から、下金型2の下部位置に形成された内部空間へ貫通する孔を通って該内部空間内に所定長さ進入され、押出し板28の下降を阻止する。その他の構成は、第1実施形態に係る鋳造装置50と同一である。
鋳造装置50Aによる鋳造方法では、上記工程S20において、上金型1からの抜型及び型開きを並行して行う。具体的には、鋳造装置50Aは、下部フレーム6に設けられた開閉機構21により、下金型2を下降させて、上金型1と下金型2との型開きを開始する。これと同時に、上部フレーム5に設けられた押出しシリンダ30の伸長動作を開始する。押出しシリンダ30の伸長により、上金型1に内蔵された押出しピン26を押し出す。これにより、上金型1及び下金型2内で溶湯が凝固して成る鋳物(不図示)が上金型1から抜型され、下金型2に保持された状態となる。また、上記工程S22において、下金型2からの抜型を行う。具体的には、開閉機構21により、下金型2を下降端まで下降させる。これにより、押し棒29の先端が下金型2に内蔵されている押出し板28を介して、押出しピン26を下金型2に対して相対的に押出す。この結果、下金型2に保持されていた鋳物が下金型2から抜型される。
鋳造装置50Aによる金型交換方法では、まず、図13に示される状態から下金型2を上昇させて下金型2と上金型1とが型閉めされた状態とする。続いて、上部フレーム5による上金型1の装着を解除する。次に、上金型1を下金型2上に載置した状態で下型ダイベース4を下降させる。続いて、平行リンク機構の作用によって上部フレーム5と下部フレーム6とを水平方向に離間させる。続いて、下部フレーム6による下金型2の装着を解除する。続いて、一体となった上金型1及び下金型2を下部フレーム6から取り出し、別の一体となった上金型1及び下金型2を下部フレーム6上に装置する。この後、逆の動作を行うという手順で、金型交換を行なうことができる。なお、下部フレーム6による下金型2の装着の解除は、上部フレーム5による上金型1の装着の解除と同時に行ってもよい。
鋳造装置50Aによれば、上述した鋳造装置50と同様の効果を奏する。
(第3実施形態)
図15は、第3実施形態に係る鋳造装置の正面図である。図16は、図15の鋳造装置の側面図である。図15及び図16に示されるように、第3実施形態に係る鋳造装置50Bは、一対の第1遮熱カバー41及び一対の第2遮熱カバー42を備える点で、第1実施形態に係る鋳造装置50と相違している。
一対の第1遮熱カバー41は、一対の主リンク部材7と、上金型1及び下金型2との間に配置されている。具体的には、一方の第1遮熱カバー41は、第1主リンク部材7aと、上金型1及び下金型2との間に配置されている。他方の第1遮熱カバー41は、第2主リンク部材7bと、上金型1及び下金型2との間に配置されている。一対の第1遮熱カバー41は、上金型1及び下金型2を挟んで、左右方向(水平方向ここではX方向)に対向配置されている。ここでは、一対の第1遮熱カバー41は、平行に配置されている。第1遮熱カバー41は、例えばボルトなどで、主リンク部材7に取り付けられている。第1遮熱カバー41は、主リンク部材7から離間して取り付けられている。
第1遮熱カバー41は、上部フレーム5と下部フレーム6との間において、上金型1及び下金型2の側面のうち、主リンク部材7に対向する領域を覆っている。第1遮熱カバー41は、耐熱性部材により形成されていてもよい。第1遮熱カバー41は、例えば板厚数mm程度の鋼板材により形成されている。第1遮熱カバー41は、互いに同形状を呈している。第1遮熱カバー41は、例えば、略矩形状を呈している。第1遮熱カバー41は、ここでは、鋳造装置50Bの配管及び配線(不図示)と干渉する部分に切欠きを有する形状を呈している。
一対の第2遮熱カバー42は、一対の副リンク部材8と、上金型1及び下金型2との間に配置されている。具体的には、一方の第2遮熱カバー42は、第1副リンク部材8aと、上金型1及び下金型2との間に配置されている。他方の第2遮熱カバー42は、第2副リンク部材8bと、上金型1及び下金型2との間に配置されている。一対の第2遮熱カバー42は、上金型1及び下金型2を挟んで、左右方向(水平方向ここではX方向)に対向配置されている。ここでは、一対の第2遮熱カバー42は、平行に配置されている。第2遮熱カバー42は、例えばボルトなどで、副リンク部材8に取り付けられている。第2遮熱カバー42は、副リンク部材8から離間して取り付けられている。
第2遮熱カバー42は、上部フレーム5と下部フレーム6との間において、上金型1及び下金型2の側面のうち、副リンク部材8に対向する領域を覆っている。第2遮熱カバー42は、耐熱性部材により形成されていてもよい。第2遮熱カバー42は、例えば板厚数mm程度の鋼板材により形成されている。第2遮熱カバー42は、互いに同形状を呈している。第2遮熱カバー42は、例えば、略矩形状を呈している。第2遮熱カバー42は、ここでは、鋳造装置50Bの配管及び配線(不図示)と干渉する部分に切欠きを有する形状を呈している。その他の構成は、第1実施形態に係る鋳造装置50と同一である。
上金型1及び下金型2は、溶湯が注湯されることにより高温化する。主リンク部材7及び副リンク部材8は、上金型1及び下金型2の近傍に配置されているので、上金型1及び下金型2の熱による影響を受けやすい。熱の影響を受けると、主リンク部材7及び副リンク部材8に熱伸びが発生する。第1主リンク部材7aの熱伸び量と第2主リンク部材7bの熱伸び量との間に差がある場合、及び第1副リンク部材8aの熱伸び量と第2副リンク部材8bの熱伸び量との間に差がある場合、上金型1及び下金型2が傾くおそれがある。これにより、上金型1及び下金型2からの鋳物の抜型精度が低下するおそれがある。鋳造装置50Bによれば、上述した鋳造装置50と同様の効果を奏するとともに、第1遮熱カバー41及び第2遮熱カバー42を備えるので、主リンク部材7及び副リンク部材8に与えられる上金型1及び下金型2の熱の影響を抑制することができる。主リンク部材7及び副リンク部材8の温度は、第1遮熱カバー41及び第2遮熱カバー42により、50℃程度低下する。この結果、主リンク部材7及び副リンク部材8の熱伸び量が抑制されるので、上金型1及び下金型2からの鋳物の抜型精度の低下が抑制される。
以上、各実施形態について説明したが、本発明は、上記各実施形態に限定されるものではない。例えば、押出しシリンダ30により、上金型1又は下金型2からの鋳物の抜型を行う代わりに、スプリングで押出し板28を押し出してもよい。その場合、上金型1及び下金型2の型閉め時に上金型1により下金型2のリターンピン27を押し下げて押出しピン26を下げることになり、型閉め力がリターンピン27の押し下げ力分相殺されることになるが、アクチュエータ数を減らすことができる。
また、型閉シリンダ22及び押出しシリンダ30は、電動、油圧、空圧のいずれで動作するものであってもよいが、溶融金属を扱う観点から、電動、空圧、または可燃性の作動油を用いない油圧で動作するものとしてもよい。また、給湯装置60,60Aにより給湯可能であれば、各鋳造装置50,50A,50Bの配置に制限はなく、例えば、給湯装置60,60Aを取り囲むように円形に配置されていてもよい。また、鋳造装置50,50A,50B、保持炉52、中子造型装置54、及び給湯装置60,60Aの数はそれぞれ1つ以上であればよい。また、中子納めは作業員によらず、例えば、多関節構造のアームを備えた中子納め用ロボットによって行われてもよい。また、開閉機構21は、上金型1及び下金型2の両方を昇降させてもよい。
また、鋳造装置50Bは、一対の第1遮熱カバー41及び一対の第2遮熱カバー42のうち少なくとも一つ以上を備える構成としてもよい。また、一対の第1遮熱カバー41及び一対の第2遮熱カバー42は、上金型1及び下金型2の側面のうち少なくとも一つ以上を覆う構成としてもよい。また、第1遮熱カバー41と第2遮熱カバー42は一体的に形成されていてもよい。
1…上金型、2…下金型、5…上部フレーム、6…下部フレーム、7…一対の主リンク部材、7a…第1主リンク部材、7b…第2主リンク部材、8…一対の副リンク部材、8a…第1副リンク部材、8b…第2副リンク部材、10…傾動回転軸、15…副リンク中央部回転軸、16…回転アクチュエータ(駆動部)、17…ベースフレーム、21…開閉機構、25…ラドル、25a…注湯口、26…押出しピン、27…リターンピン、28…押出し板、29…押し棒(規制部材)、35…位置決めキー、36…キー溝、41…第1遮熱カバー、50,50A,50B…鋳造装置。

Claims (11)

  1. 重力を利用して注湯され、開閉可能かつ傾動可能な上金型と下金型とを用いて鋳物を鋳造する鋳造装置であって、
    前記上金型が装着された上部フレームと、
    前記下金型が装着された下部フレームと、
    前記上金型及び前記下金型のいずれか一方を昇降することによって、前記上金型及び前記下金型の型閉き又は型開めを行う開閉機構と、
    その上端部が前記上部フレームに回動可能に連結され、その下端部が前記下部フレームに回動可能に連結され、その中央部に回転軸を備えた第1主リンク部材と、
    前記第1主リンク部材と平行に配置され、その上端部が前記上部フレームに回動可能に連結され、その下端部が前記下部フレームに回動可能に連結され、その中央部に回転軸を備えた第1副リンク部材と、
    前記第1主リンク部材の回転軸に連結され、前記回転軸を中心に前記第1主リンク部材を回転させる駆動部と、
    を備え、
    前記上部フレーム、前記下部フレーム、前記第1主リンク部材及び前記第1副リンク部材が第1平行リンク機構を構成する、鋳造装置。
  2. その上端部が前記上部フレームに回動可能に連結され、その下端部が前記下部フレームに回動可能に連結され、その中央部に回転軸を備えた第2主リンク部材と、
    前記第2主リンク部材と平行に配置され、その上端部が前記上部フレームに回動可能に連結され、その下端部が前記下部フレームに回動可能に連結され、その中央部に回転軸を備えた第2副リンク部材と、
    を更に備え、
    前記上部フレーム、前記下部フレーム、前記第2主リンク部材及び前記第2副リンク部材が第2平行リンク機構を構成し、
    前記第1平行リンク機構及び前記第2平行リンク機構は、前記上金型及び前記下金型を挟んで互いに対向して平行に配置される請求項1に記載の鋳造装置。
  3. 前記上金型と前記下金型とを水平方向に位置決めする位置決め部を更に備える、請求項1又は2に記載の鋳造装置。
  4. 前記位置決め部が、前記上金型の側面下端部に設けられたキーと、前記下金型の側面上端部に設けられ、前記キーと嵌合可能な溝と、を備える、請求項3に記載の鋳造装置。
  5. 前記開閉機構によって前記上金型と前記下金型とを型閉めした状態で、前記駆動部によって前記第1主リンク部材の回転軸を45°〜130°回転させることによって、前記上金型及び前記下金型を傾動させる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の鋳造装置。
  6. 前記開閉機構によって前記上金型と前記下金型とを型開きした状態で、前記駆動部によって前記第1主リンク部材の回転軸を所定角度回転させることによって、前記上金型と前記下金型とを水平方向へ離間させる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の鋳造装置。
  7. 前記第1主リンク部材の回転軸の回転中心と、型閉め又は型開きされた前記上金型及び前記下金型、前記上部フレーム及び前記下部フレームを含む回転体の重心とが一致している、請求項1〜6のいずれか一項に記載の鋳造装置。
  8. 前記開閉機構は、前記上部フレームに設けられ前記上金型を昇降することによって、前記上金型及び前記下金型の型閉め及び型開きを行い、
    前記上金型の上端側の内部に形成された空間に配置され、昇降自在な押出し板と、
    前記押出し板の下面に設けられ、前記上金型の空間から前記鋳物を形成するキャビティへ貫通する孔を昇降し、その先端が前記キャビティ内の前記鋳物を押出す、押出しピンと、
    前記押出し板の下面の前記押出しピンとは異なる位置に設けられ、前記上金型の空間から前記上金型の下面へ貫通する孔を昇降し、前記上金型と前記下金型とが型閉めされる過程でその先端が前記下金型の上面に突き当てられることで前記押出し板を上昇させる、リターンピンと、
    前記上部フレームの下面に設けられ、前記上金型の上面から前記空間へ貫通する孔に挿入された状態で、その先端が該空間内の前記押出し板の上方に配置された規制部材と、
    を有する押出し機構を更に備える、請求項1〜7のいずれか一項に記載の鋳造装置。
  9. 前記開閉機構は、前記下部フレームに設けられ前記下金型を昇降することによって、前記上金型及び前記下金型の型閉め及び型開きを行い、
    前記下金型の下端側の内部に形成された空間に配置され、昇降自在な押出し板と、
    前記押出し板の上面に設けられ、前記下金型の空間から前記鋳物を形成するキャビティへ貫通する孔を昇降し、その先端が前記キャビティ内の前記鋳物を押出す、押出しピンと、
    前記押出し板の上面の前記押出しピンとは異なる位置に設けられ、前記下金型の空間から前記下金型の上面へ貫通する孔を昇降し、前記上金型と前記下金型とが型閉めされる過程でその先端が前記上金型の下面に突き当てられることで前記押出し板を下降させる、リターンピンと、
    前記下部フレームの上面に設けられ、前記下金型の下面から前記空間へ貫通する孔に挿入された状態で、その先端が該空間内の前記押出し板の下方に配置された規制部材と、
    を有する押出し機構を更に備える、請求項1〜7のいずれか一項に記載の鋳造装置。
  10. 前記第1主リンク部材及び前記第1副リンク部材の少なくとも一方と、前記上金型及び前記下金型の少なくとも一方との間に配置された遮熱カバーを更に備える、請求項1〜9のいずれか一項に記載の鋳造装置。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の鋳造装置の金型交換方法であって、
    前記開閉機構によって前記上金型と前記下金型とを型閉めした状態で、前記上部フレームによる前記上金型の装着を解除する工程と、
    前記駆動部により前記第1主リンク部材の回転軸を所定角度回転させて、前記第1平行リンク機構を作用させることで、前記上部フレームと前記下部フレームとを水平方向に離間させる工程と、
    前記下部フレームによる前記下金型の装着を解除する工程と、
    前記下部フレームから前記上金型と前記下金型とを取出し、別の上金型と下金型とを前記下部フレーム上に載置する工程と、
    を含む、鋳造装置の金型交換方法。
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