JP5880629B2 - 光電変換装置、電子機器、光電変換装置の製造方法および電子機器の製造方法 - Google Patents

光電変換装置、電子機器、光電変換装置の製造方法および電子機器の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、光電変換装置、特に、ナノ結晶粒を用いた光電変換装置やその製造方法等に関する。
省エネルギーかつ省資源でクリーンなエネルギー源として太陽電池(光電変換装置)の開発が盛んに行われている。太陽電池は、光起電力効果を利用し、光エネルギーを直接電力に変換する電力機器である。その構成には、有機薄膜太陽電池、色素増感太陽電池、多接合構造太陽電池など多種の構造体が検討されている。その中でも、理論的には60%以上の変換効率を可能にする次世代の太陽電池として量子ドット(ナノ結晶粒)を用いた太陽電池が注目を浴びている。
例えば、下記特許文献1には、誘電体材料薄層を配して隔てられた複数の結晶質半導体材料量子ドットを有する太陽電池が開示されている。
特表2007−535806号公報
しかしながら、上記特許文献1において詳細に検討されている量子ドットとしてシリコンを、誘電体材料薄層として酸化シリコンを用いた構成では、量子井戸が深く、電荷(電子)を効率良く取り出せない。また、シリコンリッチな誘電体材料層を熱処理することによりシリコンを量子ドットとして析出させる製法を採用しているため、簡易に制御性良く量子ドットを分散させることが困難である。また、上記製法によれば、量子ドットと誘電体材料薄層などの構成材料が限定され、高効率の太陽電池の設計をするには限界があった。
そこで、本発明に係る具体的態様は、特性の良好な光電変換装置およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係るひとつの光電変換装置は、p型のアモルファスシリコン層と、n型のアモルファスシリコン層と、前記p型のアモルファスシリコン層と前記n型のアモルファスシリコン層との間に配置されたi型のアモルファスシリコン層と、を含み、前記1型のアモルファスシリコン層は、複数のナノ結晶粒を含有する第1の層とナノ結晶粒を含有しない第2の層とが交互に積層されていることを特徴とする。
上記のひとつの光電変換装置において、前記ナノ結晶粒と前記第1の層におけるアモルファスシリコンのバンドギャップ差は、前記ナノ結晶粒の粒径により調節することが好ましい。
上記のひとつの光電変換装置において、前記第1の層の膜厚は、前記第1の層に含まれる前記ナノ結晶粒の粒径と略等しいことが好ましい。
上記のひとつの光電変換装置において、前記i型のアモルファスシリコン層は複数の前記第1の層を有し、前記p型のアモルファスシリコン層及び前記n型のアモルファスシリコン層に接するのは前記第1の層であることが好ましい。
本発明に係るひとつの電子機器は、上記のいずれかに記載のひとつの光電変換装置を有することが好ましい。
本発明に係るひとつの光電変換装置の製造方法は、光透過性のある基板上に透明電極を形成する第1の工程と、前記基板及び前記透明電極上にp型シリコン前駆体液を塗布し乾燥させてp型シリコン前駆体膜を形成する第2の工程と、前記p型シリコン前駆体膜上に複数のナノ結晶粒を分散させた第1のi型シリコン前駆体液を塗布し乾燥させて第1のi型シリコン前駆体膜を形成する第3の工程と、前記第1のi型シリコン前駆体膜上にナノ結晶粒を含まない第2のi型シリコン前駆体液を塗布し乾燥させて第2のi型シリコン前駆体膜を形成する第4の工程と、前記第2のi型シリコン前駆体膜上に前記第1のi型シリコン前駆体液を塗布し乾燥させて前記第1のi型シリコン前駆体膜を形成する第5の工程と、前記第2のi型シリコン前駆体膜上に形成された前記第1のi型シリコン前駆体膜上にn型シリコン前駆体液を塗布し乾燥させn型シリコン前駆体膜を形成する第6の工程と、熱処理を施し、前記p型シリコン前駆体膜、前記第1のi型シリコン前駆体膜、前記第2のi型シリコン前駆体膜、及び、前記n型シリコン前駆体膜のそれぞれをアモルファス化する第7の工程と、を含むことを特徴とする。
上記の光電変換装置の製造方法において、前記第4の工程及び前記第5の工程を複数回行うことが好ましい。
上記の光電変換装置の製造方法において、アモルファス化された前記n型シリコン前駆体膜上に金属電極を形成することが好ましい。
本発明に係る電子機器の製造方法は、上記のひとつの光電変換装置の製造方法で製造された光電変換装置で生成された電流を用いる電子機器の製造方法であって、前記透明電極及び前記金属電極に電気的接続可能な配線を接続する工程を有することが好ましい。
本発明に係るひとつの光電変換装置は、ナノ結晶粒を有する第1の半導体層と、を含み、
前記第1の半導体層は、i型の第1の半導体で形成され、前記第1の半導体層は非晶質の層に、複数の前記ナノ結晶粒が分散されていることを特徴とする。
上記のひとつの光電変換装置において、前記ナノ結晶粒のバンドギャップは、前記非晶質の層のバンドギャップよりも小さいことが好ましい。
上記のひとつの光電変換装置において、前記第1の半導体層は水素原子を含有することが好ましい。
上記のひとつの光電変換装置において、前記第1の半導体層は、p型の第2の半導体層とn型の第3の半導体層との間に位置する半導体層であることが好ましい。
上記のひとつの光電変換装置において、前記第2の半導体層と前記第3の半導体層は非晶質であることが好ましい。
上記のひとつの光電変換装置において、更に、i型の非晶質の層である第4の半導体層を含み、複数の前記第1の半導体層と複数の前記第4の半導体層とが交互に積層され、前記第2の半導体層と前記第3の半導体層との間に位置することが好ましい。
本発明に係るひとつの電子機器は上記のひとつの光電変換装置を有することが好ましい。
本発明に係る光電変換装置は、ナノ結晶粒と、半導体層と、を有し、前記ナノ結晶粒は第1の半導体からなり、前記半導体層は、第2の半導体のアモルファス層に前記ナノ結晶
粒を含有した第1の半導体層を含む。
かかる構成によれば、ナノ結晶粒とアモルファス層とのバンドギャップ差に起因する量子井戸が形成され、光電変換効率の高い光電変換装置となる。
例えば、前記第1の半導体と、前記第2の半導体とが同じ半導体である。このように、結晶性の異なる同一材料を用いることで、バンドギャップ差が比較的小さくなり、量子井戸の深さを浅くできる。その結果、キャリアが取り出しやすくなり、装置特性が向上する。
例えば、前記第1の半導体がシリコンである。例えば、前記第1の半導体がゲルマニウムである。例えば、前記第1の半導体がシリコンゲルマニウムである。このように、シリコン、ゲルマニウム、シリコンゲルマニウム材料を用いて光電変換装置を構成してもよい。
例えば、前記第1の半導体層は、更に水素原子を含有する。例えば、前記第1の半導体層中の前記第2の半導体の原子に対する前記水素原子の割合は、5%以上20%以下である。このように、半導体層中に水素原子を存在させることにより、シリコン等の半導体のタングリングボンドを低減することができ、光電変換に寄与するキャリアのトラップを低減できる。その結果、変換効率を向上させることができる。
前記ナノ結晶粒のバンドギャップは、前記アモルファス層のバンドギャップより小さい。このように、バンドギャップ差に起因する量子井戸を利用し、光電変換を行うことができる。
例えば、上記光電変換装置は、更に、p型半導体層およびn型半導体層を有し、前記p型半導体層と前記n型半導体層との間に前記半導体層を有する。このように、p型半導体層とn型半導体層との間に上記半導体層を設け、pin型の光電変換装置としてもよい。
例えば、前記半導体層は、更に、前記ナノ結晶粒を含まない第2の半導体層を有し、前記半導体層は、前記第1の半導体層と前記第2の半導体層との積層構造を有する。かかる構成によれば、半導体層中のナノ結晶粒の配列に周期性を持たせることができ、光電変換効率を向上させることができる。
本発明に係る光電変換装置は、複数のpin構造部が積層され、前記複数のpin構造部の各々は、p型半導体層と、n型半導体層と、前記p型半導体層と前記n型半導体層との間に位置する半導体層と、を有し、前記半導体層は、第1の半導体よりなるナノ結晶粒を、第2の半導体のアモルファス層に含有したものであり、前記ナノ結晶粒の粒径は、前記複数のpin構造部の各々で異なる粒径である。このように粒径の異なるpin構造部を積層することにより、光電変換効率を向上させることができる。
例えば、前記第1の半導体と、前記第2の半導体とが同じである。このように、結晶性の異なる同一材料を用いることで、バンドギャップ差が比較的小さくなり、量子井戸の深さを浅くできる。その結果、キャリアが取り出しやすくなり、装置特性が向上する。
前記複数のpin構造体の異なるpin構造体のいずれかにおいて、前記第1の半導体は異なる半導体である。このように異なるpin構造体のいずれかにおいて第1の半導体を異ならせてもよい。
本発明に係る電子機器は、上記光電変換装置を有する。かかる構成によれば、電子機器の特性を向上させることができる。
実施の形態1の量子ドット型の光電変換装置(太陽電池)の構成を示す断面図である。 実施の形態1の量子ドット型の光電変換装置(太陽電池)の構成を示す断面図である。 量子サイズ効果を説明するためのエネルギーバンド図である。 バルクの場合および量子ドットの場合のエネルギーバンド図である。 超格子構造を模式的に示した断面斜視図である。 ミニバンドが形成された場合のエネルギーバンド図である。 ミニバンドが形成された場合のエネルギーバンド図である。 ミニバンドが形成されない場合のエネルギーバンド図である。 実施の形態1の光電変換装置のi層のエネルギーバンド図である。 マトリクス層を酸化シリコン(SiO2)とした場合(比較例)の光電変換装置のi層のエネルギーバンド図である。 実施の形態1の光電変換装置の他の構成を示す断面図である。 光の波長と電子の励起の関係を示す図である。 実施の形態2の光電変換装置の製造工程を示す断面図である。 実施の形態2の光電変換装置の製造工程を示す断面図である。 実施の形態3の光電変換装置を示す断面図である。 実施の形態3の光電変換装置を示す断面図である。 量子ドットの材料と溶液プロセスで使用可能なマトリクス層の材料を示す表である。 実施の形態3の光電変換装置の他の構成を示す断面図である。 太陽電池(光電変換装置)を適用した電卓を示す平面図である。 太陽電池(光電変換装置)を適用した携帯電話機を示す斜視図である。 電子機器の一例である腕時計を示す斜視図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。なお、同一の機能を有するものには同一もしくは関連の符号を付し、その繰り返しの説明を省略する。
<実施の形態1>
図1および図2は、本実施の形態の量子ドット型の光電変換装置(光電変換素子、太陽電池)の構成を示す断面図である。
図1に示す光電変換装置は、いわゆるpin構造の装置であり、p層、i層およびn層が順次積層された構成を有する。具体的には、図示するように、基板1上に、透明電極3、p型(第1導電型)のアモルファスシリコン層5、i型のアモルファスシリコン層7、n型(第2導電型)のアモルファスシリコン層9および上部電極11が順次積層されている。i型のアモルファスシリコン層7中には、シリコンよりなる量子ドット(QD、ナノ結晶粒)dが分散状態で含有されている。ここで、「量子ドット(ナノ結晶粒)」とは、半導体(化合物半導体を含む)で作られた微小な結晶粒子を意味し、数百から数万個の原子が集まったものである。粒径は電子のドブロイ波長程度(数十〜数ナノメートル)のものをいう。特に、本明細書においては、粒径が1nm以上20nm以下のものを「量子ドット」と言い、また、結晶としては、単結晶の他、多結晶状態のものも含むものとする。
基板1としては、例えば、光透過性の石英ガラス基板を用いる。この他、ソーダガラス基板などの他のガラス基板、ポリカーボネート(Polycarbonate)、ポリエチレンテレフタレート(Polyethylene terephthalate)などの樹脂を用いた樹脂基板やセラミックス基板などを用いてもよい。
透明電極3としては、例えば、インジウムを添加した酸化錫(ITO:Indium Tin Oxide)を用いる。この他、フッ素ドープした酸化錫(FTO)、酸化インジウム(IO)、酸化錫(SnO2)などの他の導電性の金属酸化物を用いてもよい。このような透明電極を用いることにより、基板1の裏面側(図中下側)からの光の透過性を向上させることができる。
第1、第2導電型は、p型又はn型であり、p型の場合は、ホウ素などのp型不純物を、n型の場合は、リンなどのn型不純物を有する。i型(真性、intrinsic)とは、不純物が注入されておらず、p型またはn型の層と比較し、不純物濃度が低い層を意味する。
金属電極11の材料としては、例えば、Al(アルミニウム)を用いる。この他、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、白金(Pt)、銀(Ag)、金(Au)、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)などの金属材料を用いることができる。また、これらの合金を用いてもよい。また、前述の導電性の金属酸化物を用いてもよい。
図2に示す光電変換装置においては、i型のアモルファスシリコン層7が、複数の薄膜(7A、7B)よりなり、量子ドットdを含有するi型のアモルファスシリコン薄膜7Aと量子ドットdを含有しないi型のアモルファスシリコン薄膜7Bとが繰り返し積層されている。
このように、本実施の形態においては、i型のアモルファスシリコン層7中に量子ドットdを含有させているため、光電変換効率の向上を図ることができる。光電変換効率の向上が図られる理由については、(1)量子サイズ効果、(2)複数エキシトン生成効果および(3)ミニバンド形成効果に起因するものと考えられる。以下、図3〜図8を参照しながらこれらについて詳細に説明する。図3は、量子サイズ効果を説明するためのエネルギーバンド図である。また、図4は、バルクの場合および量子ドットの場合の複数エキシトン生成効果を説明するためのエネルギーバンド図である。図5は、超格子構造を模式的に示した断面斜視図であり、図6及び図7は、ミニバンドが形成された場合のエネルギーバンド図であり、図8は、ミニバンドが形成されない場合のエネルギーバンド図である。なお、バンド図において黒丸は電子(e)を白丸はホール(h)を示すものとする。
(1)量子サイズ効果
図3に示すように、半導体原子1個についてのHOMO(最高占有分子軌道:Highest Occupied Molecular Orbital)およびLUMO(最低非占有分子軌道:Lowest Unoccupied Molecular Orbital)は、分子、クラスター、ナノ結晶粒、バルクと原子の集合数が増加するにしたがって、分離し、バルクにおいては、各軌道が連続し、伝導帯および価電子帯となる。逆に言えば、バルク状態の半導体の塊を、粒子レベルを経て原子レベルまで小さくするとバンドギャップ(Band gap、禁止帯、禁制帯)Egが大きくなる。図3において、縦軸はエネルギーを示し、原子、分子、クラスター、ナノ結晶粒の「バルクの粒径(nm)および原子数」の関係は、それぞれ例えば、「0.1nm以下、原子数1個」、「0.2nm以下、原子数2個」、「1nm未満、原子数10個以下」、「1nm以上20nm以下、原子数102個以上104個以下」、「1000nm以上、原子数1023個以上」である。
ここで、光電変換においては、光のエネルギーを吸収した電子(キャリア)が、バンドギャップEgを越えて価電子帯と伝導帯の間を遷移し、電気エネルギー(電力)として取り出される。
したがって、ナノ結晶粒の粒径を変化させることにより、バンドギャップを調整することができ、これにより、例えば、太陽光スペクトルにおいてエネルギーの大きな紫外光領域、可視光領域や赤外光領域などの特定の波長(例えば、400nm〜800nm)にあわせてバンドギャップを調整することができる。その結果、光を効率良く電気エネルギーに変換することができる。また、バンドギャップの異なる光電変換部を積層することにより、可視光領域や赤外光領域などに限らず太陽光スペクトルの各種波長の光を効率良く電気エネルギーに変換することができる。
(2)複数エキシトン生成効果(MEG:Multiple Exciton Generation)
図4(A)に示すように、バルクの半導体においては、キャリア(電子)は、光エネルギー(E=hν=hc/λ、h:プランク定数、ν:振動数、c:光の速さ、λ:波長)を受け、価電子帯に遷移し、電気エネルギーとして取り出される。ここで、バンドギャップEgより光エネルギーhνが2倍以上大きい場合(hν>2Eg)、キャリアは価電子帯の上部まで遷移するものの、Egを超えた余分なエネルギーは速やかに格子系に熱として移動して、より安定的な価電子帯の下部まで移動する。つまり、Egを超えたエネルギーは熱として失われる。したがって、1つの光子によって1つのキャリアしか生成できない。なお、励起された電子に対しホールは残存するため、これらの対をエキシトン(exciton、励起子)という。
これに対し、図4(B)に示すように、量子ドットdを用いた場合、量子ドットdのバンドギャップEgとその周囲を取り囲む層(以降、この層を「マトリクス層」と呼ぶことがある)のバンドギャップEgsとの差(Egs>Eg)により量子井戸が形成される。
この量子井戸により電子の移動方向が三次元的に制限される。また、この量子井戸中に形成される電子軌道は連続的ではない。そのため、バンドギャップEgより光エネルギーhνが2倍以上大きい場合(hν>2Eg)に、上位の軌道まで励起された電子が、バンドギャップの上端まで落ちる際に、格子系にエネルギーを熱として与えて緩和する過程が非常に遅くなる。その結果、同じ量子井戸中の別の電子をEg以上に励起するインパクトイオン化の確率が高くなり、当該光エネルギーhνが2Egより大きい場合には、更なる、電子(エキシトン)を生成する。よって、1つの光子から複数のキャリア(例えば、電子)を生成することができる。したがって、これらを電流として取り出すことにより光電変換効率を向上させることができる。
(3)ミニバンド形成効果
例えば、図5に示すように、量子ドットdを薄膜を介して3次元的に規則正しく配置させる(3次元的な周期性を持たせる)ことにより、量子ドット(量子井戸)間で相互作用が生じ、ミニバンドが形成される。即ち、図6に示すように、トンネル効果により量子井戸間にミニバンドが生じ、励起されたキャリアを、ミニバンドを通じて高速に外部に取り出すことができる。よって、キャリアの再結合による損失を低減でき、光電変換効率を向上させることができる。また、図7に示すように、前述の複数エキシトン生成効果により生じた遷移電子や、ミニバンド間における遷移電子などもミニバンドを介して効率良く取り出すことができる。なお、図7に示すように、電子のみならず、下側の量子井戸中に残存するホールも取り出すことができる。このように、量子ドットに3次元的な周期性を持たせた構造を超格子(SL:supper lattice)又は多重量子井戸(MQW:Multi-Quantum Well)構造という。
これに対し、量子ドットdを3次元的にランダムに分散させた場合(例えば、図1参照)は、図8に示すように、量子井戸間のトンネル効果が起こりにくい箇所が存在する。この場合、量子井戸間にミニバンドは形成されない。但し、この場合も、図示すように、励起された電子は、熱励起などにより量子井戸を超え、量子井戸の外へ抜けることができる。よって、超格子でない場合であっても、確率は低くなるものの量子井戸の外に電子を取り出すことができる。また、図6に示すように、量子ドットdが縦横および上下に規則正しく並んだ構造は理想的ではあるが、量子ドットdをこのように配列させることは容易ではない。よって、図2では、各膜(7A)においては、平面的にランダムに量子ドットdを配列させ、量子ドットdを含まない膜(7B)と交互に配置させることにより、配列の周期性を持たせている。かかる構成によっても、ミニバンドの形成率を向上させ、光電変換効率を向上させることができる。また、図2においては、膜7A中において、量子ドットdを1原子ずつ配列させているが、当該膜中の原子配列において、上下方向に原子が2個又は3個程度配列していてもよい。要は、薄膜(7A、7B)を交互に積層させることにより、配列の周期性を持たせることが重要である。
以上(1)〜(3)を通じて詳細に説明したように、量子ドットdを含有させることで光電変換効率の向上を図ることができる。
さらに、本実施の形態においては、i型のアモルファスシリコン層7中に、シリコンよりなる量子ドット(ナノ結晶粒)dを分散させたので、キャリアが取り出しやすくなり、光電変換効率が向上する。以下、図9および図10を参照しながら当該効果について説明する。図9は、本実施の形態の光電変換装置のi層のエネルギーバンド図であり、図10は、マトリクス層を酸化シリコン(SiO2)とした場合(比較例)の光電変換装置のi層のエネルギーバンド図である。
即ち、量子ドットdおよびその周囲を取り囲むマトリクス層において、結晶性の異なる同一材料を用いた場合、バンドギャップ差が比較的小さくなる。特に、結晶の場合のバンドギャップと比較し、アモルファス化(非晶質化)した場合は、バンドギャップは大きくなる傾向にある。但し、これらは同一材料(同一元素)であるため、その差は急激に変化するものではない。
よって、かかる性質を利用し、量子ドットdおよびマトリクス層において、構成半導体元素は同じとしつつもこれらの結晶性を変えることで、バンドギャップ差を比較的小さく制御することができる。
具体的に、図9に示すように、結晶シリコンのバンドギャップEg(c−Si)は、1.1eVであるのに対し、アモルファスシリコンのバンドギャップEgs(a−Si)は、1.7eVである。このように、量子井戸の深さを浅くすることができる。なお、上記Eg(c−Si)の値は、バルク状態のものであるため、量子ドットの場合には、上記(1)量子サイズ効果により1.1eVより若干大きくなる。例えば、量子ドットの粒径を3〜8nm程度変化させると、バンドギャップは1.65〜1.2eV程度まで変化するという報告がある。よって、マトリクス層よりバンドギャップが小さくなる範囲において、量子ドットの粒径を制御することでバンドギャップ差をさらに調整することができる。
これに対し、図10に示すように、酸化シリコン(SiO2)中にシリコンよりなる量子ドットを含有させた場合には、バンドギャップ差が7.9(=9−1.1)eVとなり、キャリア(例えば、電子)を量子井戸から取り出し難くなる。
これに対し、本実施の形態によれば、前述のとおりバンドギャップ差が比較的小さくなり、光電変換効率が向上する。なお、本実施の形態においては、量子ドットdおよびその周囲を取り囲むマトリクス層としてシリコンとアモルファスシリコンを例に説明したが、この他、ゲルマニウム(Ge)とアモルファスゲルマニウム(a−Ge)などの組み合わせとしてもよい。また、化合物半導体を用いシリコンゲルマニウム(SiGe)とアモルファスシリコンゲルマニウム(a−SiGe)、シリコンカーバイト(SiC)とアモルファスシリコンカーバイト(a―SiC)などの組み合わせとしてもよい。なお、Eg(Ge)は、0.67eV、Egs(a−Ge)は、0.8eVである。また、Eg(SiGe)は、構成元素比によって、Eg(Si)とEg(Ge)との間で変化させることができる。Egs(a−SiGe)も同様である。また、Eg(SiC)は、結晶構造によって異なり、2〜3eV程度である。
(応用例1)
本実施の形態の光電変換装置のi層に水素原子(H)を含有させてもよい。好ましくは、i層中のシリコン原子に対する水素原子の割合(H/Si)を、5%以上20%以下とする。このように、水素原子を含有させることにより、i層中のダングリングボンドが水素原子により終端され、キャリアのトラップを防止することができる。
(応用例2)
図11は、本実施の形態の光電変換装置の他の構成を示す断面図である。ここでは、いわゆる、タンデム型の光電変換装置について説明する。
図11に示すように、本実施の形態の光電変換装置は、3つのpin構造が積層された構成であり、基板1およびその上部の金属電極11上に、p型のアモルファスシリコン層5、量子ドット(ナノ結晶粒)d1を含有するi型のアモルファスシリコン層7およびn型のアモルファスシリコン層9よりなる第1pin構造部(pin1)が配置され、さらに、この上部には、透明電極3を介して、p型のアモルファスシリコン層5、量子ドットd2を含有するi型のアモルファスシリコン層7およびn型のアモルファスシリコン層9よりなる第2pin構造部(pin2)が配置され、さらに、この上部には、透明電極3を介して、p型のアモルファスシリコン層5、量子ドットd3を含有するi型のアモルファスシリコン層7およびn型のアモルファスシリコン層9よりなる第3pin構造部(pin3)が配置されている。この第3pin構造部(pin3)の上部には、透明電極3が配置されている。この場合、主たる光の入射側は、図中上部(透明電極側)となる。
このように、光の入射側から量子ドットのバンドギャップの大きい順、即ち、粒径の小さい順にpin構造部を積層することで、幅広い波長に対して光電効果を生じさせることができる。
例えば、第3pin構造部(pin3)においては、高エネルギーである短波長の光により電子が励起される。この際、第3pin構造部(pin3)で使用されなかったよりエネルギーの小さい長い波長の光は第2pin構造部(pin2)まで到達し電子を励起する。さらに、第2pin構造部(pin2)で使用されなかった低エネルギーの長波長の光は第3pin構造部(pin3)まで到達し電子を励起する。
一方、例えば、第2pin構造部(pin2)のみでは、図12に示すように、中適度のエネルギーの光しか効率良く使用できない(図中(b)参照)即ち、低エネルギーの長波長の光は利用できず電子を励起できない(図中(a)参照)。一方、高エネルギーの短波長の光は利用できるが、その一部は熱となって放出され、効率的な利用とはいえない(図中(c)参照)。この図12は、光の波長と電子の励起の関係を示す図である。
このように、タンデム構造とすることで幅広い波長に対して光電効果を生じさせ、光電変換効率を向上させることができる。
<実施の形態2>
本実施の形態においては、上記実施の形態1で説明した光電変換装置の製造方法について説明するとともに、その構成をより明確にする。図13および図14は、本実施の形態の光電変換装置の製造工程を示す断面図である。
図13(A)に示すように、基板1として例えば、石英ガラス基板を準備し、基板1上にITO膜をスパッタリング法により堆積した後、必要に応じてパターニングすることにより透明電極3を形成する。
次いで、透明電極3上に、p型のアモルファスシリコン層5を形成する。例えば、シリコンの前駆体液(液体シリコン材料)に例えば、ホウ素などのp型不純物を加えた不純物添加前駆体液を用いて形成する。「前駆体液」とは、特定物質を得るための前段階の物質を言い、ここでは、シリコン層を得るための液体シリコン材料をいうものとする。シリコンの前駆体液としては、例えば、シクロペンタシラン(Si510)を有機溶媒に分散させた液体を用い、紫外線を照射するなどして、重合させ、ポリシラン溶液とする。この不純物添加前駆体液を、透明電極3上にスピンコート法で塗布する。次いで、熱処理を施し、アモルファス化(固化、焼成)する。熱処理条件としては、例えば、窒素雰囲気中で、250℃〜350℃、10分〜1時間程度の処理を行う。なお、スピンコート法の他、スプレー法、インクジェット法等の他の吐出方法を用いてもよい。
次いで、量子ドットdを分散させたシリコンの前駆体液L7を調整し、p型のアモルファスシリコン層5上に塗布する。液体シリコン材料としては、前述のポリシラン溶液を用いることができる。また、量子ドットdとしては、例えばシリコンのナノ結晶を用いる。このような各種半導体材料の量子ドットは、例えば、分子線エピタキシーや化学蒸着、また、コロイド湿式化学方などを用いて製造可能であり、例えば、カンタムドット社やエビデントテクノロジー社によって種々の半導体の粒径の異なる量子ドットが製造・販売されている。
このような、量子ドットdを製造又は入手し、上記シリコンの前駆体液L7に分散させる。次いで、量子ドットd含有シリコンの前駆体液L7を、p型のアモルファスシリコン層5上にスピンコート法で塗布する。次いで、熱処理を施し、アモルファス化(固化、焼成、成膜)する。熱処理条件としては、例えば、窒素雰囲気中で、250℃〜350℃、10分〜1時間程度の処理を行う。なお、スピンコート法の他、スプレー法、インクジェット法等の他の吐出方法を用いてもよい。これにより、シリコンよりなる量子ドット(ナノ結晶粒)dが分散状態で含有されたi型のアモルファスシリコン層7が形成される(図13(B))。
次いで、図13(C)に示すように、i型のアモルファスシリコン層7上に、n型のアモルファスシリコン層9を形成する。例えば、黄燐(P4)等のn型不純物を加えたシリコンの前駆体液(例えば、前述のポリシラン溶液)を用いて形成する。この前駆体液を、i型のアモルファスシリコン層7上にスピンコート法で塗布する。次いで、例えば250℃〜350℃、10分〜1時間程度の熱処理を施し、アモルファス化する。
なお、上記p型およびn型のアモルファスシリコン層(5、9)は、CVD(化学気相成長、Chemical Vapor Deposition)法を用いて形成してもよい。また、イオン注入法により不純物の注入を行ってもよい。また、シリコンの前駆体液にp型の不純物を含有する量子ドットを分散させ、p型のアモルファスシリコン層を形成してもよい。同様に、シリコンの前駆体液にn型の不純物を含有する量子ドットを分散させ、n型のアモルファスシリコン層を形成してもよい。
また、各アモルファス層(5、7、9)形成時の熱処理において、窒素やアルゴンなどの不活性雰囲気中に水素ガスを含有させた雰囲気で熱処理を行い、アモルファス層中に水素を含ませるようにしてもよい。雰囲気中の水素ガス濃度は、例えば、1%以上3%以下である。また、水蒸気雰囲気中で熱処理を施す、また、水素プラズマ処理を行うなどして水素を含有させてもよい。このように、層中に水素原子を含有させることにより、層中のダングリングボンドが水素原子により終端され、キャリアのトラップを防止することができる。特に、i層においては、キャリアのトラップを防止することで、光電変換効率を向上させることができる。
次いで、n型のアモルファスシリコン層9上に金属電極11としてAl膜を形成する。例えば、n型のアモルファスシリコン層9上に、Alをスパッタリング法により堆積し、必要に応じてパターニングすることにより金属電極11を形成する。以上の工程により、本実施の形態の光電変換装置が形成される。
また、i型のアモルファスシリコン層7が、複数の薄膜(7A、7B)で構成される場合(図2参照)には、図14(A)に示すように、上記と同様に、基板1上に透明電極3およびp型のアモルファスシリコン層5を形成した後、量子ドットd含有シリコンの前駆体液L7Aをアモルファスシリコン層5上にスピンコート法で塗布し、乾燥させることにより、薄い乾燥塗布膜D7Aを形成する。次いで、図14(B)に示すように、この乾燥塗布膜D7A上に量子ドットdを含まない前駆体液L7Bを塗布し、乾燥させることにより薄い乾燥塗布膜D7Bを形成する。この後、乾燥塗布膜D7AおよびD7Bの形成を繰り返し、乾燥塗布膜の積層膜を形成した後(図14(C))、この積層膜に熱処理を施し、アモルファス化(固化、焼成)する。熱処理条件としては、例えば、窒素雰囲気中で、250℃〜350℃、10分〜1時間程度の処理を行う。これにより、シリコンよりなる量子ドットdを含有する薄膜7Aとシリコンよりなる量子ドットdを含有しない薄膜7Bとが交互に積層されたi型のアモルファスシリコン層7が形成される(図14(D))。
なお、図14においては、模式的に、薄膜7Aにおいて量子ドットd1個が平面的にランダムに配置される様子を示しているが、これに限られず、薄膜7Aにおいて原子が上下方向に複数個積層する程度の膜厚としてもよい。即ち、前述のとおり、薄膜を交互に積層させることにより、量子ドットdの配列の周期性を持たせ、ミニバンドの形成箇所を増加させることが重要である。
また、図11を参照しながら説明したタンデム型の光電変換装置を形成する場合は、分散させる量子ドットの粒径を変えた3種類のシリコンの前駆体液(d1〜d3)を準備し、塗布および焼成することによりi型のアモルファスシリコン層7を形成すればよい。
このように、本実施の形態によれば、量子ドットを分散させた半導体の前駆体液を用いてi層を形成したので、簡易に制御性良く光電変換装置を形成することができる。また、抵コストでの生産が可能となる。
なお、本実施の形態においては、シリコンの前駆体液として、シクロペンタシラン(Si510)を用いたが、他のケイ素化合物を重合させて用いても良い。ケイ素化合物としては、Sinmで表されるケイ素化合物を用いることができる。m=2n+2である化合物の具体例としては、トリシラン、テトラシラン、ペンタシラン、ヘキサシラン、ヘプタシランなどの水素化シラン、またこれらの水素原子の一部またはすべてをハロゲン原子に置換したものが挙げられる。m=2nである具体例としては、シクロトリシラン、シクロテトラシラン、上述のシクロペンタシラン、シリルシクロペンタシラン、シクロヘキサシラン、シリルシクロヘキサシラン、シクロヘプタシラン、などの一個の環系を有する水素化ケイ素化合物およびこれらの水素原子の一部またはすべてをハロゲン原子に置換したヘキサクロルシクロトリシラン、トリクロルシクロトリシラン、オクタクロルシクロテトラシラン、テトラクロルシクロテトラシラン、デカクロルシクロペンタシラン、ペンタクロルシクロペンタシラン、ドデカクロルシクロヘキサシラン、ヘキサクロルシクロヘキサシラン、テトラデカクロルシクロヘプタシラン、ヘプタクロルシクロヘプタシラン、ヘキサブロモシクロトリシラン、トリブロモシクロトリシラン、ペンタブロモシクロトリシラン、テトラブロモシクロトリシラン、オクタブロモシクロテトラシラン、テトラブロモシクロテトラシラン、デカブロモシクロペンタシラン、ペンタブロモシクロペンタシラン、ドデカブロモシクロヘキサシラン、ヘキサブロモシクロヘキサシラン、テトラデカブロモシクロヘプタシラン、ヘプタブロモシクロヘプタシランなどのハロゲン化環状ケイ素化合物が挙げられる。m=2n−2である化合物の具体例としては、1、1'−ビスシクロブタシラン、1、1'−ビスシクロペンタシラン、1、1'−ビスシクロヘキサシラン、1、1'−ビスシクロヘプタシラン、1、1'−シクロブタシリルシクロペンタシラン、1、1'−シクロブタシリルシクロヘキサシラン、1、1'−シクロブタシリルシクロヘプタシラン、1、1'−シクロペンタシリルシクロヘキサシラン、1、1'−シクロペンタシリルシクロヘプタシラン、1、1'−シクロヘキサシリルシクロヘプタシラン、スピロ[2、2]ペンタシラン、スピロ[3、3]ヘプタタシラン、スピロ[4、4]ノナシラン、スピロ[4、5]デカシラン、スピロ[4、6]ウンデカシラン、スピロ[5、5]ウンデカシラン、スピロ[5、6]ドデカシラン、スピロ[6、6]トリデカシランなどの2個の環系を有する水素化ケイ素化合物およびこれらの水素原子の一部またはすべてをSiH3基やハロゲン原子に置換したケイ素化合物が挙げられる。また、m=nである化合物や、これらの水素原子の一部またはすべてを部分的にSiH3基やハロゲン原子に置換したケイ素化合物、また、一般式SiaXbYcで表わされるケイ素化合物を用いてもよい。これらの化合物は2種以上を混合して使用することができる。また、重合に際しては、上記紫外線の他、熱や他のエネルギー線を用いてもよい。
<実施の形態3>
実施の形態2で説明した半導体の前駆体液(溶液プロセス)を用いた場合、種々の光電変換装置を形成することができる。即ち、実施の形態2においては、シリコンの量子ドットとシリコンの前駆体液のような同一の元素材料を組み合わせたが、異なる元素材料(第1、第2半導体)を組み合わせてもよい。
図15および図16は、本実施の形態の光電変換装置を示す断面図である。図15および図16においては、i型のアモルファスシリコン層7中には、ゲルマニウムよりなる量子ドットdが分散状態で含有されている他は、実施の形態1等で説明した図1および図2と同様である。
また、これらの光電変換装置の製造方法については、ゲルマニウムの量子ドットdを製造又は入手し、上記シリコンの前駆体液L7に分散させる他は、図13および図14を参照しながら説明した実施の形態2の場合と同様である。
このように、半導体の前駆体液を用いる場合、分散させる量子ドットを変えるだけで種々の光電変換装置を形成することができる。なお、上記の場合、シリコンの前駆体液を用いたが、他の半導体の前駆体液を用いてもよい。
図17に、量子ドットの材料と溶液プロセスで使用可能なマトリクス層の材料を列記する。このように、種々の材料の組み合わせが可能となり、バンドギャップや量子井戸の深さなど目的とする光電変換装置の特性に合致するよう、装置の設計を行うことができる。なお、図中のコア・シェル構造体とは、コア材料をシェル材料でコーティングした粒子を意味し、例えば、CdS/ZnSeとは、CdSよりなるコアをZnSe材料でコーティングした粒子を指す。
例えば、量子ドットのバンドギャップを1eV以下、マトリクス層のバンドギャップを量子ドットのバンドギャップEgの2倍以上3倍以下とすることで、キャリアを励起しやすく、量子効果が効率的に起こり、また、量子井戸の深さを比較的浅くでき実施の形態1と類似の効果を奏する。即ち、キャリアを取り出しやすくすることができ、結果として光電変換効率の良好な装置とすることができる。例えば、図17に示す量子ドットの一例である、PbSのバンドギャップは0.27eVであり、PbSeのバンドギャップは0.37eVであり、例えば、シリコン材料等と組み合わせて好適である。
また、図18に示すように、装置をタンデム型とすることにより幅広い波長に対して光電効果を生じさせることができる。図18は、本実施の形態の光電変換装置の他の構成を示す断面図である。
この場合、図18に示すように、3つのpin構造部(pin1〜3)における各i型のアモルファスシリコン層7中の量子ドットda〜dcの粒種が異なっている。なお、他の構成は、図11を参照しながら説明した実施の形態1の場合と同様である。
この場合、光の入射側から量子ドットのバンドギャップの大きい順(Eg(dc)>Eg(db)>Eg(da))にpin構造部を配置することで、実施の形態1の図11の場合と同様に幅広い波長に対して光電効果を生じさせ得る。量子ドットとしては、例えば、シリコン、シリコンゲルマニウム、ゲルマニウムなどを用いることができる。また、CdTe(1.52eV)、GaA(1.43eV)、InP(1.35eV)、GaP(2.3eV)などの化合物半導体を用いてもよい。カッコ内は、バンドギャップを示す。なお、図18においては、各pin構造部において、マトリクス層としてi型のアモルファスシリコン層7を用いたが、量子ドットのみならず、マトリクス層の材料を異ならせても良い。また、量子ドットの材料を異ならせつつ、各量子ドットの粒径を異ならせてもよい。
このように、量子ドットとマトリクス層において種々の材料の組み合わせを選択可能とすることで、特性の良好な光電変換装置とすることができる。また、前述の特許文献1に記載の製造工程においては、1100℃以上の高温処理が必要であり、使用できる基板や電極材料に制限が生じる。これに対し、上記実施の形態2および3に記載の溶液プロセスによれば、低温プロセスが可能であり、耐熱性の低い基板などを使用することができる。よって、抵コストで生産性の高い装置の製造が可能となる。また、上記実施の形態によれば、従来の半導体集積回路や従来の光電変換装置のプロセスと親和性が良く、これらの回路や装置と、同一基板上に混載し、多機能のシステムとすることもできる。なお、図17に示すマトリクス層の材料の他、溶液プロセス以外の成膜方法によれば、前述のCdTe、GaA、InP、GaPなどをマトリクス層として用いることができる。
<電子機器>
上記光電変換装置は、各種電子機器に組み込むことができる。適用できる電子機器に制限はないがその一例について説明する。
図19は、本発明の太陽電池(光電変換装置)を適用した電卓を示す平面図、図20は、本発明の太陽電池(光電変換装置)を適用した携帯電話機(PHSも含む)を示す斜視図である。
図19に示す電卓100は、本体部101と、本体部101の上面(前面)に設けられた表示部102、複数の操作ボタン103および光電変換素子設置部104とを備えている。
図19に示す構成では、光電変換素子設置部104には、光電変換素子1が5つ直列に接続されて配置されている。この光電変換素子1として上記光電変換装置を組み込むことができる。
図20に示す携帯電話機200は、本体部201と、本体部201の前面に設けられた表示部202、複数の操作ボタン203、受話口204、送話口205および光電変換素子設置部206とを備えている。
図20に示す構成では、光電変換素子設置部206が、表示部202の周囲を囲むようにして設けられ、光電変換素子1が複数、直列に接続されて配置されている。この光電変換素子1として上記光電変換装置を組み込むことができる。
なお、本発明の電子機器としては、図19に示す電卓、図20に示す携帯電話機の他、例えば、光センサー、光スイッチ、電子手帳、電子辞書、腕時計、クロック等に適用することもできる。
図21は、電子機器の一例である腕時計を示す斜視図である。この腕時計1100は、表示部1101を備え、例えば、この表示部1101の外周に、上記光電変換装置を組み込むことができる。
また、上記光電変換装置は、低コスト化、量産化に適し、家庭用又は業務用の太陽光発電システムに用いても好適である。
なお、上記実施の形態を通じて説明された実施例や応用例は、用途に応じて適宜に組み合わせて、又は変更若しくは改良を加えて用いることができ、本発明は上述した実施の形態の記載に限定されるものではない。
1…基板、3…透明電極、5…p型のアモルファスシリコン層、7…i型のアモルファスシリコン層、9…n型のアモルファスシリコン層、11…上部電極、7A…量子ドットdを含有するi型のアモルファスシリコン薄膜、7B…量子ドットdを含有しないi型のアモルファスシリコン薄膜、100…電卓、101…本体部、102…表示部、103…操作ボタン、104…光電変換素子設置部、200…携帯電話機、201…本体部、202…表示部、203…操作ボタン、204…受話口、205…送話口、206…光電変換素子設置部、1100…腕時計、1101…表示部、d、d1〜d3、da〜dc…量子ドット、D7A…乾燥塗布膜、D7B…乾燥塗布膜、L7…シリコンの前駆体液、L7A…量子ドットd含有シリコンの前駆体液、L7B…量子ドットdを含まない前駆体液、pin1…第1pin構造部、pin2…第2pin構造部、pin3…第3pin構造部。

Claims (10)

  1. 光電変換装置であって、
    p型のアモルファスシリコン層と、
    n型のアモルファスシリコン層と、
    前記p型のアモルファスシリコン層と前記n型のアモルファスシリコン層との間に配置されたi型のアモルファスシリコン層と、を含み、
    前記i型のアモルファスシリコン層は、複数のナノ結晶粒を含有する第1の層とナノ結晶粒を含有しない第2の層とが交互に積層されており、
    前記ナノ結晶粒は、シリコン以外の材料でできていることを特徴とする光電変換装置。
  2. 前記ナノ結晶粒と前記第1の層におけるアモルファスシリコンのバンドギャップ差は、前記ナノ結晶粒の粒径により調節することを特徴とする請求項1に記載の光電変換装置。
  3. 前記第1の層の膜厚は、前記第1の層に含まれる前記ナノ結晶粒の粒径と略等しいことを特徴とする請求項1又は2に記載の光電変換装置。
  4. 前記i型のアモルファスシリコン層は複数の前記第1の層を有し、
    前記p型のアモルファスシリコン層及び前記n型のアモルファスシリコン層に接するのは前記第1の層であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  5. 前記ナノ結晶粒は、コアシェル構造を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の光電変換装置。
  6. 請求項1乃至のいずれかに記載の光電変換装置を有することを特徴とする電子機器。
  7. 光透過性のある基板上に透明電極を形成する第1の工程と、
    前記基板及び前記透明電極上にp型シリコン前駆体液を塗布し乾燥させてp型シリコン前駆体膜を形成する第2の工程と、
    前記p型シリコン前駆体膜上に複数のナノ結晶粒を分散させた第1のi型シリコン前駆体液を塗布し乾燥させて第1のi型シリコン前駆体膜を形成する第3の工程と、
    前記第1のi型シリコン前駆体膜上にナノ結晶粒を含まない第2のi型シリコン前駆体液を塗布し乾燥させて第2のi型シリコン前駆体膜を形成する第4の工程と、
    前記第2のi型シリコン前駆体膜上に前記第1のi型シリコン前駆体液を塗布し乾燥させて前記第1のi型シリコン前駆体膜を形成する第5の工程と、
    前記第2のi型シリコン前駆体膜上に形成された前記第1のi型シリコン前駆体膜上にn型シリコン前駆体液を塗布し乾燥させn型シリコン前駆体膜を形成する第6の工程と、
    熱処理を施し、前記p型シリコン前駆体膜、前記第1のi型シリコン前駆体膜、前記第2のi型シリコン前駆体膜、及び、前記n型シリコン前駆体膜のそれぞれをアモルファス化する第7の工程と、を含み、
    前記ナノ結晶粒は、シリコン以外の材料で形成することを特徴とする光電変換装置の製造方法。
  8. 前記第4の工程及び前記第5の工程を複数回行うことを特徴とする請求項に記載の光電変換装置の製造方法。
  9. アモルファス化された前記n型シリコン前駆体膜上に金属電極を形成することを特徴とする請求項又は請求項に記載の光電変換装置の製造方法。
  10. 請求項に記載の光電変換装置の製造方法で製造された光電変換装置で生成された電流を用いる電子機器の製造方法であって、
    前記透明電極及び前記金属電極に電気的接続可能な配線を接続する工程を有することを特徴とする電子機器の製造方法。
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