JP5880594B2 - 駆動素子及び駆動方法 - Google Patents

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Description

本発明は、駆動素子及び駆動方法に係り、特に、静電型の2つのアクチュエータを一体型に形成して伸縮駆動部とした駆動素子及び駆動方法に関する。
従来から、低電力で外部に力を取り出すことができ、電磁妨害の問題が発生しない静電型のアクチュエータが注目されている。そして、近年においては、静電型のアクチュエータの中でも、高分子アクチュエータが、人間が直接肌で触れる場面においても安全に動作するアクチュエータとして、特に期待されている。これは、高分子アクチュエータは、セラミックや金属の材料で作られたアクチュエータと異なり、軽量であり、柔軟性に富み、かつ、低電圧で駆動可能だからである。
図15(A)に示されるように、一般に、高分子アクチュエータ20は、平板電極EPaと平板電極EPbとの間に電界質層DLが挟まれて構成されている。ここで、平板電極EPa,EPbとしては、例えば、外部接続用の金属パッドが端部に形成されたカーボンナノチューブ電極を採用することができる。
かかる高分子アクチュエータ20では、平板電極EPaと平板電極EPbとの間に電圧を印加すると、図15(B)に示されるように、高分子アクチュエータ20が変形する。また、図15(B)に示される場合とは逆方向の電圧を平板電極EPaと平板電極EPbとの間に印加すると、図15(C)に示されるように、図15(B)に示される場合とは逆方向に高分子アクチュエータ20が変形する。
こうした、高分子アクチュエータ(以下、「EAP(Electro Active Polymer)」とも記す)20を等価回路で表すと、図16に示される通り、実質的にキャパシタCとして表される。
こうした高分子アクチュエータを含む静電型のアクチュエータを、エネルギ源として低電圧出力の直流電源を採用して駆動する技術(特許文献1参照:以下、「従来例」という)が提案されている。この従来例の技術では、複数のキャパシタと複数のスイッチとを備える昇圧回路を採用する。この昇圧回路では、まず、複数のスイッチのON/OFFを制御して複数のキャパシタを並列接続して、低電圧出力の直流電源を用いた複数のキャパシタへの充電を行う状態とするとともに、静電型のアクチュエータへの印加電圧を低電圧に設定する。引き続き、複数のスイッチのON/OFFを制御して複数のキャパシタを直列接続した後、直列接続により形成された合成キャパシタの両端間の高電圧を静電型のアクチュエータに印加する状態とする。
なお、従来例の技術では、上述した2つの状態を交互に切り換えつつ、当該2つの状態を繰り返し発生させるようになっている。
特開2010−220442号公報
上述した従来例の技術では、高電圧印加状態で静電型のアクチュエータに蓄積された電荷は、低電圧印加状態となった瞬間に廃棄され、複数のキャパシタへの充電時に当該複数のキャパシタに充電される電荷は、全て、直流電源から供給される。このため、従来例の技術では、効率的に直流電源から供給される電力を利用しているとはいい難かった。
ところで、多くの小型機器では小型の乾電池等を直流電源として採用するので、静電型のアクチュエータの駆動のための消費電力を極力抑制することが望ましい。このため、省電力化を更に可能としつつ、静電型のアクチュエータを備える駆動素子を駆動することができる技術が待望されている。
本発明は、上記の事情を鑑みてなされたものであり、静電型のアクチュエータの駆動に際して、簡易な構成で、消費電力を抑制することができる駆動素子及び駆動方法を提供することを目的とする。
本発明の駆動素子は、電型のアクチュエータから構成される第1のアクチュエータと電型のアクチュエータから構成される第2のアクチュエータと、を一体型に形成して伸縮駆動部とした駆動素子であって、前記第1のアクチュエータからインダクタを介した前記第2のアクチュエータへの第1電荷移動と、前記第2のアクチュエータから前記インダクタを介した前記第1のアクチュエータへの第2電荷移動とが、交互に繰り返して行われる、ことを特徴とする。
本発明の駆動素子の駆動方法は、電型のアクチュエータから構成される第1のアクチュエータと電型のアクチュエータから構成される第2のアクチュエータと、を一体型に形成して伸縮駆動部とした駆動素子の駆動方法であって、前記第1のアクチュエータからインダクタを介した前記第2のアクチュエータへの第1電荷移動と、前記第2のアクチュエータから前記インダクタを介した前記第1のアクチュエータへの第2電荷移動とが、交互に繰り返して行わせる電荷移動ステップを備える、ことを特徴とする。
本発明の駆動素子によれば、静電型の2つのアクチュエータ間の電荷移動を、インダクタを介して行う。すなわち、電荷の移動元のアクチュエータに蓄えられた静電エネルギが、インダクタを介して電荷の移動先のアクチュエータへ移動させる。このため、電荷の移動を効率良く行うことができる。
したがって、本発明の駆動素子によれば、静電型のアクチュエータの駆動に際して、簡易な構成で、消費電力を抑制することができる。
本発明の駆動方法によれば、静電型の2つのアクチュエータ間の電荷移動を、インダクタを介して行わせる。すなわち、電荷の移動元のアクチュエータに蓄えられた静電エネルギが、インダクタを介して電荷の移動先のアクチュエータへ移動させる。このため、電荷の移動を効率良く行うことができる。
本発明の第1実施形態に係る駆動素子の概略的な構成を説明するためのブロック図である。 図1の駆動素子における固定部材上の高分子アクチュエータ(EAP)の配置を説明するための図である。 図1の駆動制御部の構成を説明するための図である。 図3のタイミング制御部のスイッチのON/OFFにより実現される等価回路を説明するための図(その1)である。 図3のタイミング制御部のスイッチのON/OFFにより実現される等価回路を説明するための図(その2)である。 図3のタイミング制御部によるスイッチのON/OFFシーケンスを説明するための図である。 図6のスイッチのON/OFFシーケンスによる電圧変化を説明するための図である。なお、簡単のためV3,V4においては理想ダイオードでのグラフを示してあり、ダイオードのアノード/カソード間の電圧差を記述していない。 図7の電圧変化による高分子アクチュエータ及び固定部材の一実施形態における変形を説明するための図である。 本発明の第2実施形態に係る駆動素子が備える駆動制御部の構成を説明するための図である。 図9のタイミング制御部のスイッチのON/OFFにより実現される第1容量移行型モード及び第2容量移行型モードの等価回路を説明するための図である。 図9のタイミング制御部によるスイッチのON/OFFシーケンスを説明するための図である。 固定部材上へのアクチュエータの配置の変形例を説明するための図(その1)である。 固定部材上へのアクチュエータの配置の変形例を説明するための図(その2)である。 固定部材を省略したアクチュエータの配置例を説明するための図である。 高分子アクチュエータを説明するための図である。 高分子アクチュエータの等価回路を示す図である。
以下、本発明の実施形態を、添付図面を参照して説明する。なお、以下の説明及び図においては、上述した図15及び図16の場合を含めて、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、以下の説明において「接続」との用語は、電気的な導通接続を意味するものとする。また、接地レベルを基準とする電位を、「電圧」とも記す。
[第1実施形態]
まず、本発明の第1実施形態を、図1〜図8を参照して説明する。
<構成>
図1には、第1実施形態に係る駆動素子10Aの概略的な構成が示されている。この図1に示されるように、駆動素子10Aは、乾電池等の直流電源である電源30と接続されている。ここで、電源30は、出力電圧が「VE」の直流電源となっている。
上記の駆動素子10Aは、固定部材25と、EAP201及びEAP202と、駆動制御部12Aとを備えている。ここで、上記の固定部材25は、後述する図2に示されるように、矩形状の平板状部材となっている。この固定部材25は、可撓性を有するとともに、少なくとも表面が絶縁性を有している。
上記のEAP201は、2個の端子Ta1,Tb1を有している。そして、EAP201の等価回路であるキャパシタC1(容量:C0)が、端子Ta1,Tb1を介して、駆動制御部12Aと接続されている。
上記のEAP202は、2個の端子Ta2,Tb2を有している。そして、EAP202の等価回路であるキャパシタC2(容量:C0)が、端子Ta2,Tb2を介して、駆動制御部12Aと接続されている。
上記の駆動制御部12Aは、EAP201及びEAP2の駆動を制御する。この駆動制御部12Aは、端子Sa1,Sb1及び端子Sa2,Sb2を有している。そして、端子Sa1がEAP201の端子Ta1と接続されるとともに、端子Sb1がEAP201の端子Tb1と接続されている。また、端子Sa2がEAP202の端子Ta2と接続されるとともに、端子Sb2がEAP202の端子Tb2と接続されている。
また、駆動制御部12Aは、端子VP,VMを有している。そして、端子VPは電源30の+端子と接続されている。また、端子VMは電源30の−端子と接続されている。
なお、駆動制御部12Aの詳細な構成については、後述する。
《EAPの配列》
次に、第1実施形態における固定部材25上におけるEAP201,202の配列について、図2を参照して説明する。
図2に示されるように、第1実施形態では、EAP201は、固定部材25の一方側の表面における固定部材25の長手方向の一方側領域(図2における紙面下方側の領域)に固定されている。なお、EAP201は、電極ELa側が固定部材25に固定されるようになっている。
また、第1実施形態では、EAP202は、固定部材25の他方側の表面における固定部材25の長手方向の他方側領域(図2における紙面上方側の領域)に固定されている。なお、EAP202は、電極ELb側が固定部材25に固定されるようになっている。
以上のように配列されたEAP201,202は、それぞれ、固定部材25の一方側又は他面側の表面において、全体として、1枚のシート状となっている。
《駆動制御部12Aの構成》
次いで、上述した駆動制御部12Aの構成について説明する。
駆動制御部12Aは、図3に示されるように、スイッチSW1〜SW5と、インダクタLと、ダイオードD1,D2とを備えている。また、駆動制御部12Aは、タイミング制御部TMAを備えている。
上記のスイッチSW1は、タイミング制御部TMAから送られたスイッチ制御信号SC1に従って、ON/OFFを行う。このスイッチSW1の一方側端子は、端子VPと接続されている。また、スイッチSW1の他方側端子は、スイッチSW4の一方側端子、ダイオードD1のカソード端子、及び、端子Sb1(ひいては、キャパシタC1の電極ELb)と接続されている。
上記のスイッチSW2は、タイミング制御部TMAから送られたスイッチ制御信号SC2に従って、ON/OFFを行う。このスイッチSW2の一方側端子は、端子VM(すなわち、「接地レベル」)、スイッチSW3の一方側端子、及び、端子Sa1(ひいては、キャパシタC1の電極ELa),Sa2(ひいては、キャパシタC2の電極ELb)と接続されている。また、スイッチSW2の他方側端子は、スイッチSW4の他方側端子、ダイオードD1のアノード端子、及び、インダクタLの一方側端子と接続されている。
上記のスイッチSW3は、タイミング制御部TMAから送られたスイッチ制御信号SC3に従って、ON/OFFを行う。このスイッチSW3の他方側端子は、インダクタLの他方側端子、スイッチSW5の一方側端子、及び、ダイオードD2のアノード端子と接続されている。
上記のスイッチSW4は、タイミング制御部TMAから送られたスイッチ制御信号SC4に従って、ON/OFFを行う。
上記のスイッチSW5は、タイミング制御部TMAから送られたスイッチ制御信号SC5に従って、ON/OFFを行う。このスイッチSW5の他方側端子は、ダイオードD2のカソード端子、及び、端子Sb2(ひいては、キャパシタC2の電極ELa)と接続されている。
ここで、タイミング制御部TMAから送られたスイッチ制御信号によりONが指定されたスイッチは、当該スイッチの一方側端子と他方側端子とを接続状態(電気的な導通状態)とし、当該スイッチ制御信号によりOFFが指定されたスイッチは、一方側端子と他方側端子とを非接続状態(電気的な絶縁状態)とする。
なお、スイッチSW1〜SW5としては、機械的なスイッチ素子を採用することもできるが、第1実施形態では、いわゆるFET(Field Effective Transistor)スイッチを採用している。
以上のように素子間での接続がなされている駆動制御部12Aにおける端子Sb1の電圧を「V1」と記すとともに、端子Sb2の電圧を「V2」と記すものとする。また、インダクタLの一方側端子における電圧を「V3」と記すとともに、インダクタLの他方側端子における電圧を「V4」と記すものとする。
上記のタイミング制御部TMAは、スイッチ制御信号SC1〜SC5を生成し、生成されたSC1〜SC5をスイッチSW1〜SW5へ送る。なお、不図示の指令入力部からスイッチ制御シーケンスの開始指令を受けると、タイミング制御部TMAは、スイッチ制御シーケンスを開始する。そして、スイッチ制御シーケンスの終了指令を受けると、タイミング制御部TMAは、スイッチ制御シーケンスを終了する。
以上のように構成された駆動制御部12Aでは、スイッチSW1〜SW5のそれぞれのON/OFFを、タイミング制御部TMAが制御することにより、図4及び図5に示される動作モードの接続設定することができるようになっている。
図4(A)には、電源30からEAP201への電荷移動モードである充電モードの等価回路における接続設定が示されている。この充電モードの設定は、スイッチSW1のみを「ON」とすることにより行われる。かかる充電モードの設定がなされると、EAP201の電極ELbの電圧が「VE」となるまで、電源30からEAP201(すなわち、キャパシタC1)への電荷移動が速やかに行われる。
図4(B)には、EAP201に蓄積された電荷が保持される第1保持モードの等価回路における接続設定が示されている。この第1保持モードの設定は、スイッチSW1〜SW5の全てを「OFF」とすることにより行われる。かかる第1保持モードの設定が、上述した充電モードに引き続いてなされると、EAP201の電極ELbの電圧が「VE」の状態が維持される。
図4(C)には、EAP201に蓄積されたエネルギがインダクタLへ供給される第1誘導励起モードの等価回路における接続設定が示されている。この第1誘導励起モードの設定は、スイッチSW3,SW4のみを「ON」とすることにより行われる。
図4(D)には、インダクタLからダイオードD2を介してEAP202へ電荷が供給される第1容量移行型モードの等価回路における接続設定が示されている。この第1容量移行型モードの設定は、スイッチSW3のみを「OFF」とすることにより行われる。
なお、上述した第1誘導励起モード及び第1容量移行型モードが複数回繰り返して行われることにより、EAP201に蓄積された電荷をEAP202へ移動させるモードである第1電荷移動モードの動作が実行される。
図5(A)には、EAP202に蓄積された電荷が保持される第2保持モードの等価回路における接続設定が示されている。この充電モードの設定は、スイッチSW1〜SW5の全てを「OFF」とすることにより行われる。かかる第2保持モードの設定が、上述した第1電荷移動モードに引き続いてなされると、第1電荷移動モードの動作によりEAP201からEAP202へ移動した電荷により発生したEAP202の電極ELbの電圧が維持される。
図5(B)には、EAP202に蓄積されたエネルギがインダクタLへ供給される第2誘導励起モードの等価回路における接続設定が示されている。この第2誘導励起モードの設定は、スイッチSW2,SW5のみを「ON」とすることにより行われる。
図4と同様に図5(C)には、SW2のみを「OFF」にすることでインダクタLからダイオードD1を介してEAP201へ電荷が供給されることを示す。
なお、上述した第2誘導励起モード及び第2容量移行型モードが複数回繰り返して行われることにより、EAP202に蓄積された電荷をEAP201へ移動させるモードである第2電荷移動モードの動作が実行される。
[動作]
次に、上記のように構成された駆動素子10Aの動作について、タイミング制御部TMAによるスイッチSW1〜SW5のON/OFF制御による駆動素子10Aの駆動に着目し、主に図6及び図7を並行して参照しつつ説明する。
ここで、図6には、タイミング制御部TMAが実行するスイッチ制御シーケンスのタイミングチャートが示されている。また、図7には、当該スイッチ制御シーケンスによる電圧V1〜V4の時間変化の態様が示されている。
なお、以下においては、周期「TP」の振動力を取り出す場合を例示して説明する。
図6に示されるように、当初時点(時刻T0)においては、タイミング制御部TMAは、スイッチ制御信号SC1〜SC5の全てにおいて「OFF」を指定しており、スイッチSW1〜SW5の全てが「OFF」となっているものとする。また、当初時点では、図7に示されるように、EAP201,202(すなわち、キャパシタC1,C2)のそれぞれには、電荷が蓄積されておらず、EAP201,202の双方共に、両電極間の電圧(すなわち、電圧V1,V2)は「0」となっているものとする。さらに、当初時点では、インダクタLには電流が流れておらず、電圧V3,V4も「0」となっているものとする。
時刻T1において、上述した指令入力部からスイッチ制御シーケンスの開始指令を受けると、タイミング制御部TMAが、スイッチ制御シーケンスを開始する。かかるスイッチ制御シーケンスの実行に際して、タイミング制御部TMAは、まず、「ON」を指定したスイッチ制御信号SC1を生成し、スイッチSW1へ送る。この結果、スイッチSW1が「ON」となると、上述した充電モード(図4(A)参照)となり、EAP201に対する充電が行われ、電圧V1は迅速に電圧VEとなる。そして、図8(A)に示されるように、EAP201が蓄積電荷に応じて変形することにより、固定部材25におけるEAP201の配置部分が変形する。
こうして、EAP201に対する充電が行われた後に時刻T2となると、タイミング制御部TMAは、「OFF」を指定したスイッチ制御信号SC1を生成し、スイッチSW1へ送る。この結果、スイッチSW1が「OFF」となると(図6参照)、EAP201が電源30とは非接続状態となるが、EAP201からの電荷の流出経路(電流経路)が形成されない状態、すなわち、上述した第1保持モードとなる(図4(B)参照)。この第1保持モードの状態では、電圧V1が電圧VEである状態が保持される(図7参照)。このため、上述した図8(A)に示される固定部材25におけるEAP201の配置部分の変形が維持される。
引き続き、時刻T3となると、EAP201からEAP202へ電荷を移動させる第1電荷移動モードの動作を開始する。かかる第1電荷移動モードの動作の開始に際して、タイミング制御部TMAは、まず、「ON」を指定したスイッチ制御信号SC3,SC4を生成し、スイッチSW3,SW4へ送る。この結果、スイッチSW3,SW4が「ON」となると(図6参照)、上述した第1誘導励起モード(図4(C)参照)となる。
かかる第1誘導励起モードでは、EAP201に蓄積された電荷が、電流としてスイッチSW4及びインダクタLを介して流出する。かかる電流は、最初は少なく次第に増えていく。こうしてEAP201に蓄積された電荷が減少していくので、電圧V1は減少していく(図7参照)。
こうした第1誘導励起モードを第1所定時間にわたって継続した後、タイミング制御部TMAは、「OFF」を指定したスイッチ制御信号SC3を生成し、スイッチSW3へ送る。この結果、スイッチSW3が「OFF」となるが、スイッチSW4の「ON」は維持される結果、上述した第1容量移行型モード(図4(D))となる。この第1容量移行型モードでは、第1誘導励起モードにおいてインダクタLに生じた磁束の作用により急な電流が起きないように動作するため、ダイオードD2を介してEAP202に向けて電流が流れる(すなわち、電荷が移動する)。この結果、電圧V2が上昇していく(図7参照)。
なお、第1容量移行型モードにおいては、EAP202に流入する電流は、ロスによる磁束の減少で少しずつ減っていく。
そこで、第1電荷移動モードでは、第2所定時間にわたって第1容量移行型モードを継続した後、第1誘導励起モード及び第1容量移行型モードの組み合わせを所定回数繰り返し(図6参照)、インダクタLにおける磁束の増加と、ダイオードD2を介したEAP202への電荷移動を行わせるようにしている。この結果、第1電荷移動モードの開始時にEAP201に蓄積されていた電荷の多くがEAP202に移動し、電圧V2が、移動した電荷に対応する電圧となる(図7参照)。そして、図8(B)に示されるように、EAP201における蓄積電荷の喪失によるEAP201の変形が解消されるとともに、EAP202が蓄積電荷に応じて変形することにより、固定部材25におけるEAP202の配置部分が変形する。
こうして第1電荷移動モードの開始時にEAP201に蓄積されていた電荷の多くがEAP202に移動した時刻T4において、タイミング制御部TMAは、「OFF」を指定したスイッチ制御信号SC3,SC4を生成し、スイッチSW3,SW4へ送る。この結果、スイッチSW3,SW4が「OFF」となると(図6参照)、EAP201からの電荷の流出経路(電流経路)が形成されない状態、すなわち、上述した第2保持モードとなる(図5(A)参照)。この第2保持モードの状態では、第1電荷移動モードにおいてEAP2に移動した電荷に対応する電圧V2である状態が保持される(図7参照)。このため、上述した図8(B)に示される固定部材25におけるEAP202の配置部分の変形が維持される。
引き続き、時刻T5となると、EAP202からEAP201へ電荷を移動させる第2電荷移動モードの動作を開始する。かかる第2電荷移動モードの動作の開始に際して、タイミング制御部TMAは、まず、「ON」を指定したスイッチ制御信号SC2,SC5を生成し、スイッチSW2,SW5へ送る。この結果、スイッチSW2,SW5が「ON」となると(図6参照)、上述した第2誘導励起モード(図5(B)参照)となる。
かかる第2誘導励起モードでは、EAP202に蓄積された電荷が、電流としてスイッチSW5及びインダクタLを介して流出する。かかる電流は、最初は少なく次第に増えていく。こうしてEAP202に蓄積された電荷が減少していくので、電圧V2は減少していく(図7参照)。
こうした第2LC共振型モードを第1所定時間にわたって継続した後、タイミング制御部TMAは、「OFF」を指定したスイッチ制御信号SC2を生成し、スイッチSW2へ送る。この結果、スイッチSW2が「OFF」となるが、スイッチSW5の「ON」は維持される結果、上述した第2容量移行型モード(図5(C))となる。この第2容量移行型モードでは、第2誘導励起モードにおいてインダクタLに生じた磁束の作用により急な電流が起きないように動作するため、ダイオードD1を介してEAP201に向けて電流が流れる(すなわち、電荷が移動する)。この結果、電圧V1が上昇していく(図7参照)。
なお、第2容量移行型モードにおいても、上述した第1容量移行型モードの場合と同様のロスによる磁束の減少により、EAP201に流入する電流は、ロスによる磁束の減少で少しずつ減っていく。
そこで、第2電荷移動モードでは、第2所定時間にわたって第2容量移行型モードを継続した後、第2誘導励起モード及び第2容量移行型モードの組み合わせを所定回数繰り返し(図6参照)、インダクタLにおける磁束の増加と、ダイオードD1を介したEAP201への電荷移動を行わせるようにしている。この結果、第2電荷移動モードの開始時にEAP202に蓄積されていた電荷の多くがEAP201に移動し、電圧V1が、移動した電荷に対応する電圧となる(図7参照)。そして、再度、上述した図8(A)に示される変形が発生する。
こうして第2電荷移動モードの開始時にEAP202に蓄積されていた電荷の多くがEAP201に移動した時刻T6となると、タイミング制御部TMAは、「OFF」を指定したスイッチ制御信号SC5を生成し、スイッチSW5へ送る。この結果、スイッチSW5が「OFF」となり、第1電荷移動の状態に戻る。この後、タイミング制御部TMAは、上述した時刻T1〜T6までのスイッチ制御シーケンスを繰り返す。この結果、図8(A)の変形及び図8(B)の変形が、周期TPで順次繰り返され、振動も可能となる。
以上説明したように、第1実施形態では、2つのアクチュエータEAP201とEAP202との間における電荷移動を、インダクタLを介して行う。すなわち、電荷の移動元のアクチュエータに蓄えられた静電エネルギが、インダクタLを介して電荷の移動先のアクチュエータへ移動させる。このため、電荷の移動を効率良く行うことができる。
したがって、第1実施形態の駆動素子によれば、EAP201及びEAP2の駆動に際して、簡易な構成で、消費電力を抑制することができる。
また、第1実施形態では、EAP201からインダクタLを介したEAP202への第1電荷移動と、EAP202からインダクタLを介したEAP201への第2電荷移動とが、交互に繰り返して行われる。このため、簡易な構成で、消費電力を抑制しつつ、振動力を外部へ取り出すことができる。
また、第1実施形態では、EAP1とEAP2との間でインダクタLを介した電荷移動が行われている期間には、電源からのEAP1への電荷供給が行われないように制御する。このため、簡易な構成で、消費電力を抑制しつつ、長時間にわたって有効な振動力を外部へ取り出すことができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態を、図9〜図11を主に参照して説明する。
<構成>
本発明の第2実施形態に係る駆動素子は、上述した第1実施形態に係る駆動素子10Aと比べて、駆動制御部12Aに代えて、図9に示される駆動制御部12Bを備える点のみが異なっている。以下、かかる相違点に主に着目して説明する。
なお、以下の説明においては、第2実施形態に係る駆動素子を「駆動素子10B」と記すものとする。
《駆動制御部12Bの構成》
次に、上述した駆動制御部12Bの構成について説明する。
図9に示されるように、駆動制御部12Bは、上述した駆動制御部12A(図3参照)と比べて、(i)ダイオードD1,D2を備えていない点、及び、(ii)タイミング制御部TMAに代えてタイミング制御部TMBを備える点のみが異なっている。
上記のタイミング制御部TMBは、タイミング制御部TMAと同様に、スイッチSW1〜SW5のON/OFFを制御するスイッチ制御信号SC1〜SC5を生成し、生成されたSC1〜SC5をスイッチSW1〜SW5へ送るが、タイミング制御部TMAとは、実行するスイッチ制御シーケンスが異なっている。なお、タイミング制御部TMBが実行するスイッチ制御シーケンスについては、後述する。
以上のように構成された駆動制御部12Bでは、スイッチSW1〜SW5のそれぞれのON/OFFを、タイミング制御部TMBが制御することにより、第1実施形態の場合と同様に、充電モード、第1保持モード、第1誘導励起モード、第1容量移行型モード、第2保持モード、第2誘導励起モード及び第2容量移行型モードの接続設定を行う。ここで、充電モード、第1保持モード、第1誘導励起モード及び第2誘導励起モードの等価回路の形成は、第1実施形態の場合と同様に行われるが(図4(A),(B),(C)、及び、図5(A),(B)参照)、第1容量移行型モード及び第2容量移行型モードの等価回路の形成が、第1実施形態の場合とは異なっている。
駆動制御部12Bにおける第1容量移行型モードは、図10(A)に示されるように、スイッチSW4,SW5を「ON」とすることにより行われる。また、駆動制御部12Bにおける第2容量移行型モードも、図10(B)に示されるように、スイッチSW4,SW5を「ON」とすることにより行われる。
[動作]
次に、上記のように構成された駆動素子10Bの動作について、タイミング制御部TMBが行うスイッチSW1〜SW5のON/OFF制御による駆動素子10Bの駆動に着目し、主に図11を参照しつつ説明する。ここで、図11には、タイミング制御部TMBが実行するスイッチ制御シーケンスのタイミングチャートが示されている。
なお、当該スイッチ制御シーケンスによる電圧V1〜V4の時間変化の態様は、上述した図7における電圧V1〜V4の時間変化の態様と、ダイオードドロップ分を除いて同様となっている。
なお、以下においては、第1実施形態の場合と同様に、周期「TP」の振動力を取り出す場合を例示して説明する。
図11に示されるように、第1実施形態の場合と同様に、当初時点(時刻T0)においては、タイミング制御部TMBは、スイッチ制御信号SC1〜SC5の全てにおいて「OFF」を指定しており、スイッチSW1〜SW5の全てが「OFF」となっているものとする。また、当初時点では、EAP201,202(すなわち、キャパシタC1,C2)のそれぞれには、電荷が蓄積されておらず、EAP201,202の双方共に、両電極間の電圧(すなわち、電圧V1,V2)は「0」となっているものとする。さらに、当初時点では、インダクタLには電流が流れておらず、電圧V3,V4も「0」となっているものとする(図7参照)。
図11に示されるように、時刻T1において、上述した指令入力部からスイッチ制御シーケンスの開始指令を受けると、タイミング制御部TMBが、スイッチ制御シーケンスを開始する。かかるスイッチ制御シーケンスの実行に際して、タイミング制御部TMBは、時刻T1〜T3の期間では、タイミング制御部TMAと同様に、充電モード(図4(A)参照)及び第1保持モード(図4(B)参照)の設定が順次行われる。
引き続き、時刻T3となると、EAP201からEAP202へ電荷を移動させる第1電荷移動モードの動作を開始する。かかる第1電荷移動モードの動作の開始に際して、タイミング制御部TMBは、まず、「ON」を指定したスイッチ制御信号SC3,SC4を生成し、スイッチSW3,SW4へ送る。この結果、スイッチSW3,SW4が「ON」となると(図11参照)、上述した第1誘導励起モード(図4(C)参照)となる。
こうした第1誘導励起モードを第1所定時間にわたって継続した後、タイミング制御部TMBは、「OFF」を指定したスイッチ制御信号SC3を生成し、スイッチSW3へ送ると同時に、「ON」を指定したスイッチ制御信号SC5を生成し、スイッチSW5へ送る。この結果、スイッチSW3が「OFF」となるとともに、スイッチSW4,SW5が「ON」となる第2実施形態における第1容量移行型モード(図10(A))となる。この第1容量移行型モードでは、第1実施形態における第1容量移行型モードと同様に、第1誘導励起モードにおいてインダクタLに生じた磁束の作用により急な電流が起きないように動作するため、スイッチSW5を介してEAP202に向けて電流が流れる(すなわち、電荷が移動する)。この結果、電圧V2が上昇していく(図7参照)。
なお、第2実施形態においても、第1実施形態の場合と同様に、第1容量移行型モードにおいては、EAP202に流入する電流は、ロスによる磁束の減少で少しずつ減っていく。
そこで、第1電荷移動モードでは、第2所定時間にわたって第1容量移行型モードを継続した後、第1誘導励起モード及び第1容量移行型モードの組み合わせを所定回数繰り返し(図11参照)、インダクタLにおける磁束の増加と、スイッチSW5を介したEAP202への電荷移動を行わせるようにしている。この結果、第1電荷移動モードの開始時にEAP201に蓄積されていた電荷の多くがEAP202に移動し、電圧V2が、移動した電荷に対応する電圧となる(図7参照)。そして、第1実施形態の場合と同様に、図8(B)に示されるように、EAP201における蓄積電荷の喪失によるEAP201の変形が解消されるとともに、EAP202が蓄積電荷に応じて変形することにより、固定部材25におけるEAP202の配置部分が変形する。
こうして第1電荷移動モードの開始時にEAP201に蓄積されていた電荷の多くがEAP202に移動した時刻T4において、タイミング制御部TMBは、「OFF」を指定したスイッチ制御信号SC4,SC5を生成し、スイッチSW4,SW5へ送る。この結果、スイッチSW4,SW5が「OFF」となると(図11参照)、EAP202からの電荷の流出経路(電流経路)が形成されない状態、すなわち、上述した第2保持モードとなる(図5(A)参照)。この第2保持モードの状態では、第1電荷移動モードにおいてEAP2に移動した電荷に対応する電圧V2である状態が保持される(図7参照)。このため、上述した図8(B)に示される固定部材25におけるEAP202の配置部分の変形が維持される。
引き続き、時刻T5となると、EAP202からEAP201へ電荷を移動させる第2電荷移動モードの動作を開始する。かかる第2電荷移動モードの動作の開始に際して、タイミング制御部TMBは、タイミング制御部TMAの場合と同様に、まず、「ON」を指定したスイッチ制御信号SC2,SC5を生成し、スイッチSW2,SW5へ送る。この結果、スイッチSW2,SW5が「ON」となると(図11参照)、上述した第2誘導励起モード(図5(B)参照)となる。
こうした第2誘導励起モードを第1所定時間にわたって継続した後、タイミング制御部TMBは、「OFF」を指定したスイッチ制御信号SC2を生成し、スイッチSW2へ送ると同時に、「ON」を指定したスイッチ制御信号SC4を生成し、スイッチSW4へ送る。この結果、スイッチSW2が「OFF」となるとともに、スイッチSW4,SW5が「ON」となる第2実施形態における第2容量移行型モード(図10(B))となる。この第2容量移行型モードでは、第1実施形態における第2容量移行型モードと同様に、第2誘導励起モードにおいてインダクタLに生じた磁束の作用により急な電流が起きないように動作するため、スイッチSW4を介してEAP201に向けて電流が流れる(すなわち、電荷が移動する)。この結果、電圧V1が上昇していく(図7参照)。
なお、第2容量移行型モードにおいても、上述した第1容量移行型モードの場合と同様のロスによる磁束の減少により、EAP201に流入する電流は、ロスによる磁束の減少で少しずつ減っていく。
そこで、第2電荷移動モードでは、第2所定時間にわたって第2容量移行型モードを継続した後、第2誘導励起モード及び第2容量移行型モードの組み合わせを所定回数繰り返し(図11参照)、インダクタLにおける磁束の増加と、スイッチSW4を介したEAP201への電荷移動を行わせるようにしている。この結果、第2電荷移動モードの開始時にEAP202に蓄積されていた電荷の多くがEAP201に移動し、電圧V1が、移動した電荷に対応する電圧となる(図7参照)。そして、再度、上述した図8(A)に示される変形が発生する。
こうして第2電荷移動モードの開始時にEAP202に蓄積されていた電荷の多くがEAP201に移動した時刻T6となると、タイミング制御部TMBは、「OFF」を指定したスイッチ制御信号SC4,SC5を生成し、スイッチSW4,SW5へ送る。そして、スイッチSW4,SW5が「OFF」となった後、タイミング制御部TMBは、上述した時刻T1〜T6までのスイッチ制御シーケンスを繰り返す。この結果、図8(A)の変形及び図8(B)の変形が、周期TPで順次繰り返され、振動力が取り出される。
なお、第2実施形態では、インダクタLから供給される電流の反転に起因する、EAP201及びEAP202それぞれの蓄積電荷の減少が発生しないように、スイッチSW2〜SW5のON/OFF時間を設定する必要がある。すなわち、EAP201及びEAP202の端子電圧と、インダクタLによる起電力との関係を最適に設定できるようスイッチSW2〜SW5のON/OFFのタイミングやパルス幅等を調整する必要がある。
以上説明したように、第2実施形態では、第1実施形態の場合と同様に、2つのアクチュエータEAP201とEAP202との間における電荷移動を、インダクタLを介して行う。すなわち、電荷の移動元のアクチュエータに蓄えられた静電エネルギが、インダクタLを介して電荷の移動先のアクチュエータへ移動させる。このため、電荷の移動を効率良く行うことができる。
したがって、第2実施形態の駆動素子によれば、第1実施形態の場合と同様に、EAP201及びEAP2の駆動に際して、簡易な構成で、消費電力を抑制することができる。
また、第2実施形態では、第1実施形態の場合と同様に、EAP201からインダクタLを介したEAP202への第1電荷移動と、EAP202からインダクタLを介したEAP201への第2電荷移動とが、交互に繰り返して行われる。このため、簡易な構成で、消費電力を抑制しつつ、振動力を外部へ取り出すことができる。
また、第2実施形態では、第1実施形態の場合と同様に、EAP1とEAP2との間でインダクタLを介した電荷移動が行われている期間には、電源からのEAP1への電荷供給が行われないように制御する。このため、簡易な構成で、消費電力を抑制しつつ、長時間にわたって有効な振動力を外部へ取り出すことができる。
[実施形態の変形]
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
例えば、上記の第1及び第2実施形態では、アクチュエータとして高分子アクチュエータ(EAP)を採用したが、他の静電型のアクチュエータを採用してもよい。
また、上記の第1及び第2実施形態では、固定部材25上におけるEAP201,202の配置を図2に示されるようにしたが、以下の変形例のように他の配置とすることができる。
<固定部材上におけるEAPの配置の変形例1>
図12には、固定部材25上におけるEAPの配置の変形例1が示されている。図12に示されるように、この変形例1では、EAP201を凸型とし、EAP202を凹型とするとともに、EAP201における凸部の突端部が、EAP202の凹部内に位置するようにしている。この場合には、EAP201とEAP202との境界部の変形に対する強度を確保することができる。
かかる変形例1の配置を採用した場合にも、上記の実施形態におけるスイッチ制御シーケンスを実行することにより、上記の実施形態の場合と同様の効果を奏することができる。
<固定部材上におけるEAPの配置の変形例2>
図13には、固定部材上におけるEAPの配置の変形例2が示されている。図13に示されるように、この変形例2では、固定部材25の一方の表面上にEAP201が配置されるともに、固定部材25の他方の表面上にEAP202が配置されている。かかる変形例2の配置を採用した場合にも、上記の実施形態におけるスイッチ制御シーケンスを実行することにより、上記の実施形態の場合と同様の効果を奏することができる。
<固定部材上におけるEAPの配置の変形例3>
図14には、固定部材上におけるEAPの配置の変形例3が示されている。図14に示されるように、この変形例3では、EAP201の一部とEAP202の一部とが重なるように配置されて一体型に形成される。この変形例3の配置を採用した場合には、EAP201及びEAP202を固定する部材を省略した非常に簡易な構成となる。
かかる変形例3の配置を採用した場合にも、上記の実施形態におけるスイッチ制御シーケンスを実行することにより、上記の実施形態の場合と同様の効果を奏することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、かかる実施形態には限定されない。
例えば、図6及び図11においてスイッチS2やスイッチS3のON期間長:OFF期間長は1:1に限定されない。デバイスの状況、充電時間や充電ロスを考慮して最適な設定がなされる。また、ON回数も図6及び図11では3回にしてあるが、もっと増やすことも充分あり得るし、キャパシタC1,C2の端子電圧に応じて回数やON/OFF時間を変えることも考えられる。
さらに、第1実施形態及び第2実施形態では、EAP20とEAP20とを固定部材25の異なる表面に設けたが、同一の表面に設けてもよい。ただし、この場合には、固定部材25に導電性のものを使わないか、EAP20のELaとEAP20のELbを固定部材25側に配置させる必要がある。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。
付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
[付記]
<請求項1>
静電型の2つのアクチュエータを一体型に形成して伸縮駆動部とした駆動素子であって、
前記2つのアクチュエータの内の第1のアクチュエータと第2のアクチュエータとの間で、インダクタを介して電荷移動が行われる、
ことを特徴とする駆動素子。
<請求項2>
前記第1のアクチュエータから前記インダクタを介した前記第2のアクチュエータへの第1電荷移動と、前記第2のアクチュエータから前記インダクタを介した前記第1のアクチュエータへの第2電荷移動とが、交互に繰り返して行われる、
ことを特徴とする請求項1に記載の駆動素子。
<請求項3>
電源からの前記第1のアクチュエータへの電荷供給を制御する第1制御手段と、
前記第1制御手段による制御により、前記電源からの前記第1のアクチュエータへの電荷供給が行われている間、前記第2のアクチュエータへの前記インダクタを介した電荷供給が行われないように制御する第2制御手段と、
を備えたことを特徴とする請求項2に記載の駆動素子。
<請求項4>
前記第1制御手段は、前記第1のアクチュエータと前記第2のアクチュエータとの間で前記インダクタを介した電荷移動が行われている期間には、前記電源からの前記第1のアクチュエータへの電荷供給が行われないように制御する、
ことを特徴とする請求項3に記載の駆動素子。
<請求項5>
前記第2制御手段は、
前記第1のアクチュエータからの前記インダクタへの電荷供給を制御する第3制御手段と、
前記インダクタからの前記第2のアクチュエータへの電荷供給を制御する第4制御手段と、
前記第2のアクチュエータからの前記インダクタへの電荷供給を制御する第5制御手段と、
前記インダクタからの前記第1のアクチュエータへの電荷供給を制御する第6制御手段と、
を備えることを特徴とする請求項3又は4に記載の駆動素子。
<請求項6>
前記第4制御手段、前記第5制御手段及び前記第6制御手段は、前記第3制御手段により前記第1のアクチュエータからの前記インダクタへの電荷供給が行われている間、前記第1のアクチュエータからの前記第2のアクチュエータへの電荷供給を行わないように制御する、
ことを特徴とする請求項5に記載の駆動素子。
<請求項7>
前記第3制御手段、前記第5制御手段及び前記第6制御手段は、前記第4制御手段により前記インダクタからの前記第2のアクチュエータへの電荷供給が行われている間、前記インダクタからの前記第1のアクチュエータへの電荷供給を行わないように制御する、
ことを特徴とする請求項5に記載の駆動素子。
<請求項8>
前記第3制御手段、前記第4制御手段及び前記第6制御手段は、前記第5制御手段により前記第2のアクチュエータからの前記インダクタへの電荷供給が行われている間、前記第2のアクチュエータからの前記第1のアクチュエータへの電荷供給を行わないように制御する、
ことを特徴とする請求項5に記載の駆動素子。
<請求項9>
前記第3制御手段、前記第4制御手段及び前記第5制御手段は、前記第6制御手段により前記インダクタからの前記第1のアクチュエータへの電荷供給が行われている間、前記インダクタからの前記第2のアクチュエータへの電荷供給を行わないように制御する、
ことを特徴とする請求項5に記載の駆動素子。
<請求項10>
前記第1のアクチュエータと前記第2のアクチュエータとは、上下に並ぶように配置されて一体型に形成されている、
ことを特徴とする請求項1乃至9の何れか一項に記載の駆動素子。
<請求項11>
前記第1のアクチュエータと前記第2のアクチュエータとは、一方が凸型で他方は凹型であり、凸部の突端部が凹部内に位置するように配置されている、
ことを特徴とする請求項10に記載の駆動素子。
<請求項12>
前記第1のアクチュエータの一部と前記第2のアクチュエータの一部とが重なるように配置されて一体型に形成されている、
ことを特徴とする請求項10に記載の駆動素子。
<請求項13>
静電型の2つのアクチュエータを一体型に形成して伸縮駆動部とした駆動素子の駆動方法であって、
前記2つのアクチュエータの内の第1のアクチュエータと第2のアクチュエータとの間で、インダクタを介して電荷移動を行わせる電荷移動ステップを備える、
ことを特徴とする駆動方法。
10A,10B 駆動素子
12A,12B 駆動制御部
20 高分子アクチュエータ(静電型のアクチュエータ)
201 高分子アクチュエータ(静電型のアクチュエータ)
202 高分子アクチュエータ(静電型のアクチュエータ)
25 固定部材
30 電源
SW1 スイッチ(第1制御手段)
SW2 スイッチ(第2、5、6制御手段の一部)
SW3 スイッチ(第2、3、4制御手段の一部)
SW4 スイッチ(第2、3制御手段の一部)
SW5 スイッチ(第2、5制御手段の一部)
D1 ダイオード(第2、6制御手段の一部)
D2 ダイオード(第2、4制御手段の一部)
L インダクタ
TMA,TMB タイミング制御部
DL 電解質層
ELa,ELb 平板電極

Claims (12)

  1. 電型のアクチュエータから構成される第1のアクチュエータと電型のアクチュエータから構成される第2のアクチュエータと、を一体型に形成して伸縮駆動部とした駆動素子であって、
    前記第1のアクチュエータからインダクタを介した前記第2のアクチュエータへの第1電荷移動と、前記第2のアクチュエータから前記インダクタを介した前記第1のアクチュエータへの第2電荷移動とが、交互に繰り返して行われる、
    ことを特徴とする駆動素子。
  2. 電源からの前記第1のアクチュエータへの電荷供給を制御する第1制御手段と、
    前記第1制御手段による制御により、前記電源からの前記第1のアクチュエータへの電荷供給が行われている間、前記第2のアクチュエータへの前記インダクタを介した電荷供給が行われないように制御する第2制御手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項に記載の駆動素子。
  3. 前記第1制御手段は、前記第1のアクチュエータと前記第2のアクチュエータとの間で前記インダクタを介した電荷移動が行われている期間には、前記電源からの前記第1のアクチュエータへの電荷供給が行われないように制御する、
    ことを特徴とする請求項に記載の駆動素子。
  4. 前記第2制御手段は、
    前記第1のアクチュエータからの前記インダクタへの電荷供給を制御する第3制御手段と、
    前記インダクタからの前記第2のアクチュエータへの電荷供給を制御する第4制御手段と、
    前記第2のアクチュエータからの前記インダクタへの電荷供給を制御する第5制御手段と、
    前記インダクタからの前記第1のアクチュエータへの電荷供給を制御する第6制御手段と、
    を備えることを特徴とする請求項又はに記載の駆動素子。
  5. 前記第4制御手段、前記第5制御手段及び前記第6制御手段は、前記第3制御手段により前記第1のアクチュエータからの前記インダクタへの電荷供給が行われている間、前記第1のアクチュエータからの前記第2のアクチュエータへの電荷供給を行わないように制御する、
    ことを特徴とする請求項に記載の駆動素子。
  6. 前記第3制御手段、前記第5制御手段及び前記第6制御手段は、前記第4制御手段により前記インダクタからの前記第2のアクチュエータへの電荷供給が行われている間、前記インダクタからの前記第1のアクチュエータへの電荷供給を行わないように制御する、
    ことを特徴とする請求項に記載の駆動素子。
  7. 前記第3制御手段、前記第4制御手段及び前記第6制御手段は、前記第5制御手段により前記第2のアクチュエータからの前記インダクタへの電荷供給が行われている間、前記第2のアクチュエータからの前記第1のアクチュエータへの電荷供給を行わないように制御する、
    ことを特徴とする請求項に記載の駆動素子。
  8. 前記第3制御手段、前記第4制御手段及び前記第5制御手段は、前記第6制御手段により前記インダクタからの前記第1のアクチュエータへの電荷供給が行われている間、前記インダクタからの前記第2のアクチュエータへの電荷供給を行わないように制御する、
    ことを特徴とする請求項に記載の駆動素子。
  9. 前記第1のアクチュエータと前記第2のアクチュエータとは、上下に並ぶように配置されて一体型に形成されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載の駆動素子。
  10. 前記第1のアクチュエータと前記第2のアクチュエータとは、一方が凸型で他方は凹型であり、凸部の突端部が凹部内に位置するように配置されている、
    ことを特徴とする請求項に記載の駆動素子。
  11. 前記第1のアクチュエータの一部と前記第2のアクチュエータの一部とが重なるように配置されて一体型に形成されている、
    ことを特徴とする請求項に記載の駆動素子。
  12. 電型のアクチュエータから構成される第1のアクチュエータと電型のアクチュエータから構成される第2のアクチュエータと、を一体型に形成して伸縮駆動部とした駆動素子の駆動方法であって、
    前記第1のアクチュエータからインダクタを介した前記第2のアクチュエータへの第1電荷移動と、前記第2のアクチュエータから前記インダクタを介した前記第1のアクチュエータへの第2電荷移動とが、交互に繰り返して行わせる電荷移動ステップを備える、
    ことを特徴とする駆動素子の駆動方法。
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