JP5879167B2 - 機能水生成装置 - Google Patents

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Description

この発明は、機能水生成装置に関する。
従来、機能水生成装置としては、処理水槽内に、固体活性炭からなる2つの吸着電極と、その2つの吸着電極の外側にイオン吸着機能を持たない放出用電極とが設けられたものがある(例えば、特開2002−273434号公報(特許文献1)参照)。
上記従来の機能水生成装置では、直流電源を吸着電極間に接続して、被処理水中のイオンを吸着した後の吸着電極の再生において、吸着電極間を短絡することによりイオンを放出させた後、極性が逆となるように直流電源を放出用電極と吸着電極との間に接続して、吸着電極からさらにイオンを放出させて吸着電極の再生を行っている。
このような構成の機能水生成装置では、吸着電極の再生時に、イオンの吸着処理をした被処理水を処理水槽から放流した後、予め設けられた再生用水槽からの再生用水を処理水槽に注入して、吸着電極の再生を行った後、再生用水を再生用水槽に移送していた。
上記機能水生成装置では、バッチ処理により吸着電極の再生は可能であるが、配管経路などの流路内の連続した流れの中では、吸着電極の再生ができないという問題がある。さらに、上記機能水生成装置では、再生用水槽が必要となるために装置が大型になってしまう。
特開2002−273434号公報
そこで、この発明の課題は、簡単な構成で、流路内を連続して流れる水溶液に対して機能水の生成および吸着電極の再生が可能な機能水生成装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の機能水生成装置は、
水溶液を流すための流路と、
上記流路内に設けられ、上記水溶液中のイオンの吸着および脱離が可能な第1吸着電極と、
上記流路内に上記第1吸着電極に対向するように設けられた第1対極と、
上記第1吸着電極の上流側または下流側の少なくとも一方の上記流路内に設けられ、上記水溶液中のイオンの吸着および脱離が可能な第2吸着電極と、
上記流路内に上記第2吸着電極に対向するように設けられた第2対極と、
上記第1吸着電極と上記第1対極との間に電圧を印加すると共に、上記第2吸着電極と上記第2対極との間に電圧を印加する電圧印加手段と
を備え
上記流路の上記第1吸着電極と上記第2吸着電極および上記第1,第2対極が設けられた機能水生成領域の上流側と下流側とを接続するバイパス流路と、
上記流路と上記バイパス流路との上流側の接続点よりも下流側、かつ、上記流路の上記機能水生成領域の上流側に一端が接続された排水流路と、
上記流路内の上記水溶液が、上記バイパス流路と上記機能水生成領域と上記排水流路の順に流れる再生流路を形成する流路制御手段と
を備えたことを特徴とする。
ここで、「流路」とは、大気に開放されていない管状の流路であってもよいし、大気に開放された流路であってもよい。
上記構成によれば、第1吸着電極とその第1吸着電極に対向する第1対極との間に、電圧印加手段により第1吸着電極が陰極になるように、第1対極で水が電気分解される電圧でかつ第1吸着電極で水が電気分解されない程度の電圧を印加すると、陰極となる第1吸着電極に水溶液中の陽イオン(Ca2+など)が吸着され、陽極となる第1対極の表面から水素イオン(H)が発生すると共に、酸素ガス(O)がマイクロバブルとして発生する。このようにすることで、酸性水でありながら、陽イオン(Ca2+など)が少ない軟水、すなわち、酸性軟水を生成できる。この場合、発生する酸素ガス(O)は、バブル径が小さいために、流路内にポンプ等があったとしても、ポンプ等の内部にエアが滞ることなく通過することができる。
また、第1吸着電極と第1対極との間に印加する電圧の極性を逆にして、アルカリ性水を生成する場合、先に酸性水を生成したときは、陽極となる第1吸着電極に付着した陽イオン(Ca2+など)が水溶液中に放出され、陰極となる第1対極の表面から水酸化物イオン(OH)が発生すると共に、水素ガス(H)が発生することになるので、アルカリ性硬水を生成することができる。この場合、第1対極の表面から水素ガス(H)が発生するが、酸性軟水のときに発生した酸素ガス(O)と同様にバブル径が小さいために、流路内にポンプ等があったとしても、ポンプ等の内部にエアが滞ることなく通過することができる。
ところで、酸性軟水を生成した後は、水溶液中の陽イオン(Ca2+など)が第1吸着電極に付着している。これらの陽イオンを第1吸着電極から除去するには、上記のように、アルカリ性硬水を生成するように酸性軟水の生成時とは逆極性の電圧を第1吸着電極と第1対極との間に印加するか、あるいは、第1吸着電極と第1対極を電気的に短絡すれば、付着していた陽イオンが放出される。好ましくは、酸性軟水の生成とは極性が逆の電圧を印加する方が、より短時間に吸着した陽イオンを脱離させることが可能となる。さらに好ましくは、このとき、水道水などの水を流しながら行うと効果的である。さらに、元々、水道水にもこれら陽イオンが含まれているので、より効率的に第1吸着電極の再生を行うには、水道水よりも硬度の低い軟水を用いることが望ましい。
したがって、例えば第1吸着電極の上流側に第2吸着電極を配置して、その第2吸着電極と第2対極との間に第2吸着電極が陽極になるように電圧を印加して、酸性軟水を生成し、この酸性軟水を下流側の第1吸着電極の再生に使用すると、より効率的に下流側の第1吸着電極を再生することができる。
なお、第1吸着電極の上流側に配置された第2吸着電極と第2対極で酸性軟水を生成する代わりに、第2対極を吸着電極として、第2吸着電極とは逆極性になるように第2対極(吸着電極)に電圧を印加しても、第1吸着電極の上流側で軟水の生成が可能であり、その軟水を用いて下流側の第1吸着電極の再生をすることができる。
また、上記第2吸着電極と第2対極を互いに対向する2つの吸着電極とした構成の場合、一方の吸着電極を陽極とし、他方の吸着電極を陰極とすることにより、水溶液のpHを変化させることなく軟水/硬水を生成できる(中性軟水/中性硬水)。ただし、硬水を生成するときは、予め第2吸着電極に陽イオン(Ca2+など)を吸着させ、それを放出するようにする必要がある。例えば、流路内の流水が静止したときに吸着してもよい。
したがって、簡単な構成で、流路内を連続して流れる水溶液に対して機能水の生成および吸着電極の再生が可能な機能水生成装置を実現できる。
また、流路内に第2吸着電極に対向するように第2対極を設けることによって、第1,第2対極で発生する水素イオンと水酸化物イオンの量の制御が容易にでき、水溶液のpH変化を容易に制御できる。
さらに、流路制御手段により流路内の水溶液がバイパス流路,機能水生成領域および排水流路の順に流れる再生流路を形成することによって、流路内の機能水生成領域の上流側(機能水生成時)から水溶液がバイパス流路を介して機能水生成領域の下流側(機能水生成時)に流れ、機能水生成領域を逆流して排水流路を介して排水される。これにより、例えば、流路の上流側(機能水生成時)から軟水を再生用の水溶液として供給して、バイパス流路,機能水生成領域および排水流路の順に流すときに、第1吸着電極または第2吸着電極のうちの陽イオンが吸着した吸着電極が陽極になるように、電圧印加手段により対極との間に電圧を印加することにより、第1吸着電極または第2吸着電極のうちの陽イオンが吸着していた吸着電極から陽イオンが放出されて、吸着電極の再生ができる。
また、一実施形態の機能水生成装置では、
上記流路は密閉流路である。
ここで、「密閉流路」とは、大気に開放されていない密閉された空間である。
上記実施形態によれば、上記流路が密閉流路であることによって、流路内を加圧することで流量などを正確かつ容易に制御できる。
また、一実施形態の機能水生成装置では、
上記流路内に流れる上記水溶液を加圧する加圧手段を備えた。
上記実施形態によれば、流路内に流れる水溶液を加圧手段により加圧することによって、流路内の流量などを正確に制御できる。
また、一実施形態の機能水生成装置では、
上記第2吸着電極は、上記第1吸着電極の上流側または下流側の一方の上記流路内に設けられ、
上記第1吸着電極の上流側または下流側の他方の上記流路内に設けられ、上記水溶液中のイオンの吸着および脱離が可能な第3吸着電極と、
上記流路内に上記第3吸着電極に対向するように設けられた第3対極と
を備え、
上記電圧印加手段は、上記第3吸着電極が陽極または陰極になるように、上記第3吸着電極と上記第3対極との間に電圧を印加する。
上記実施形態によれば、電圧印加手段により第3吸着電極と第3対極との間に、第1吸着電極と第1対極との間に印加された電圧と同じ極性の電圧を印加することによって、第3吸着電極と第3対極との間で第1吸着電極と第1対極との間と同じ反応が行われる。一方、電圧印加手段により第3吸着電極と第3対極との間に、第2吸着電極と第2対極との間に印加された電圧と同じ極性の電圧を印加することによって、第3吸着電極と第3対極との間で第2吸着電極と第2対極との間と同じ反応が行われる。
したがって、第3吸着電極によって、吸着または脱着する陽イオンの量を増大できる。また、例えば、予め第3吸着電極にCa2+等の陽イオンを吸着させ、それを放出するようにすると、大きく硬度が上昇した酸性水や、大きく硬度が上昇したアルカリ性水を提供することができる。
また、一実施形態の機能水生成装置では、
上記第2対極または上記第3対極の少なくとも一方が、上記水溶液中のイオンの吸着および脱離が可能な吸着電極である。
上記実施形態によれば、第2対極を水溶液中のイオンの吸着および脱離が可能な吸着電極とすることにより、第2吸着電極が陽極または陰極の一方になり、第2対極(吸着電極)が陽極または陰極の他方になるように、第2吸着電極と第2対極(吸着電極)との間に電圧印加手段により電圧を印加することにより、陽イオン,陰イオンの吸着および脱離により軟水,硬水を生成できる。同様に、第3対極を水溶液中のイオンの吸着および脱離が可能な吸着電極とすることにより、第3吸着電極が陽極または陰極の一方になり、第3対極(吸着電極)が陽極または陰極の他方になるように、第3吸着電極と第3対極(吸着電極)との間に電圧印加手段により電圧を印加することにより、陽イオン,陰イオンの吸着および脱離により軟水,硬水を生成できる。
また、一実施形態の機能水生成装置では、
上記電圧印加手段は、上記流路制御手段により上記再生流路を形成するとき、上記第1吸着電極または上記第2吸着電極のうちの少なくとも一方が陽極になるように、上記第1吸着電極と上記第1対極との間または上記第2吸着電極と上記第2対極との間のうちの少なくとも一方に電圧を印加する。
上記実施形態によれば、陽イオンを吸着した第1吸着電極が陽極となるように、その第1吸着電極と第1対極との間に電圧を印加することによって、陽イオンを吸着していた吸着電極から陽イオンが放出されて、第1吸着電極の再生ができる。また、陽イオンを吸着した第2吸着電極が陽極となるように、その第2吸着電極と第2対極との間に電圧を印加することによって、陽イオンを吸着していた吸着電極から陽イオンが放出されて、第2吸着電極の再生ができる。
また、一実施形態の機能水生成装置では、
上記流路制御手段は、
上記バイパス流路に配設された第1開閉弁と、
上記排水流路に配設された第2開閉弁と、
上記流路と上記バイパス流路との上流側の接続点よりも下流側、かつ、上記流路と上記排水流路との接続点よりも上流側に配設された第3開閉弁と、
上記流路と上記バイパス流路との下流側の接続点よりも下流側に配設された第4開閉弁と
を有する。
上記実施形態によれば、流路制御手段によって、バイパス流路に配設された第1開閉弁を閉じて、排水流路に配設された第2開閉弁を閉じる一方、流路とバイパス流路との上流側の接続点よりも下流側、かつ、流路と排水流路との接続点よりも上流側に配設された第3開閉弁を開くと共に、流路とバイパス流路との下流側の接続点よりも下流側に配設された第4開閉弁を開くことによって、流路の機能水生成領域を上流側から下流側に水溶液が流れる。
一方、流路制御手段によって、第1開閉弁と第2開閉弁を開く一方、第3開閉弁と第4開閉弁を閉じることによって、上流側からの水溶液がバイパス流路を介して機能水生成領域の下流側(機能水生成時)に流れ、その機能水生成領域の下流側から上流側に向かって逆流して排水流路を介して排水される。このように、上記流路制御手段によって、流路内の水溶液がバイパス流路,機能水生成領域および排水流路の順に流れる再生流路を容易に形成できる。
また、一実施形態の機能水生成装置では、
上記流路と上記排水流路との接続点よりも下流側、かつ、上記流路の上記機能水生成領域よりも上流側に設けられた第1フィルタと、
上記流路の上記機能水生成領域よりも下流側、かつ、上記流路と上記バイパス流路との下流側の接続点よりも上流側に設けられた第2フィルタと
を備えた。
上記実施形態によれば、流路制御手段によって、第1開閉弁と第2開閉弁を閉じる一方、第3開閉弁と第4開閉弁を開くことによって、流路の機能水生成領域を上流側から下流側に水溶液が流れて、機能水を生成する。このとき、流路と排水流路との接続点よりも下流側、かつ、流路の機能水生成領域よりも上流側に設けられた第1フィルタは、機能水生成領域の上流側で機能水生成領域に流入する異物を捉えることができる。また、流路の機能水生成領域よりも下流側、かつ、流路とバイパス流路との下流側の接続点よりも上流側に設けられた第2フィルタは、第1フィルタを通過した異物や電極から剥離した異物などを捉えることができる。
そして、流路制御手段によって、第1開閉弁と第2開閉弁を開く一方、第3開閉弁と第4開閉弁を閉じることによって、流路内の機能水生成領域の上流側(機能水生成時)からバイパス流路を介して機能水生成領域の下流側(機能水生成時)に水溶液が逆流して排水流路を介して排水される。このとき、第2フィルタに捉えられていた異物は、逆方向(機能水生成時における機能水生成領域の上流側)に流され、一部が第1フィルタを通過して排水流路を介して排出される。また、第1フィルタに捉えられていた異物も、逆方向(機能水生成時における機能水生成領域の上流側)に流されて、排水流路を介して排出される。
以上より明らかなように、この発明によれば、簡単な構成で、流路内を連続して流れる水溶液に対して機能水の生成および吸着電極の再生が可能な機能水生成装置を実現することにある。
図1はこの発明の第1実施形態の機能水生成装置の構成を示す模式図である。 図2は上記機能水生成装置により酸性軟水を生成するときの反応を説明するための要部の模式図である。 図3は上記機能水生成装置によりアルカリ性硬水を生成するときの反応を説明するための要部の模式図である。 図4は上記機能水生成装置の第1吸着電極を再生するときの反応を説明するための要部の模式図である。 図5は上記機能水生成装置の第2対極を吸着電極としたときの反応を説明するための要部の模式図である。 図6はこの発明の第2実施形態の機能水生成装置の構成を示す模式図である。 図7はこの発明の第3実施形態の機能水生成装置の構成を示す模式図である。 図8はこの発明の第3実施形態の機能水生成装置の再生流路を示す模式図である。 図9はこの発明の第3実施形態の機能水生成装置の吸着電極を再生するときの反応を説明するための模式図である。 図10はこの発明の第4実施形態の機能水生成装置の構成を示す模式図である。 図11はこの発明の第5実施形態の機能水生成装置の要部の構成を示す模式図である。 図12は上記機能水生成装置によりアルカリ性軟水を生成するときの反応を説明するための模式図である。 図13は上記機能水生成装置により酸性硬水を生成するときの反応を説明するための模式図である。 図14は上記機能水生成装置の第2吸着電極を再生するときの反応を説明するための模式図である。 図15は上記機能水生成装置の第3吸着電極を再生するときの反応を説明するための模式図である。
以下、この発明の機能水生成装置を図示の実施の形態により詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
図1はこの発明の第1実施形態の機能水生成装置の構成を示す模式図である。
この第1実施形態の機能水生成装置は、図1に示すように、水溶液を流すための流路L1と、流路L1内に設けられ、水溶液中のイオンの吸着および脱離が可能な第1吸着電極11と、流路L1内に第1吸着電極11に対向するように設けられた第1対極12と、第1吸着電極11の上流側の流路L1内に設けられ、水溶液中のイオンの吸着および脱離が可能な第2吸着電極21と、流路L1内に第2吸着電極21に対向するように設けられた第2対極22とを備えている。ここで、水溶液とは、水道水などの電解質を含んだ水のことであり、この実施形態では、流路L1内に連続して流す水溶液は、中性軟水とする。
なお、世界保健機関(WHO)の基準では、軟水の硬度は0〜60[mg/L]未満、中程度の軟水(中硬水)の硬度は60〜120[mg/L]未満、硬水の硬度は120[mg/L]以上である。ここで、硬度は次式により求められる。
硬度[mg/L]=(カルシウム量[mg/L]×2.5)+(マグネシウム量[mg/L]×4.1)
また、第1吸着電極11と第2吸着電極21は、多孔質の炭素材料(例えば活性炭)からなり、第1対極12と第2対極22は、溶解しない電極部材であればよく、カーボンなどでもよいが、水の電気分解が生じやすい金属(例えばPt,Au,Pd,Rhの少なくとも1つの金属(または合金))が好適であり、例えばTiからなる電極の表面をPtで被覆したものでもよい。また、第1,第2吸着電極11,21および第1,第2対極12,22は平板状としているが、例えば流路の円筒状の壁面に第1,第2吸着電極11,21を配置し、円筒中央に第1,第2対極を配置してもよい。
なお、図1において、流路L1は、電極が配置されている要部のみを管状に示し、他の部分は太線で示している。この発明において、流路は、例えば水処理システムを構成する配管の一部であってもよい。
また、上記機能水生成装置は、第1吸着電極11と第1対極12との間に電圧を印加する第1直流電源E1と、第2吸着電極21と第2対極22との間に電圧を印加する第2直流電源E2とを備えている。この第1直流電源E1と第2直流電源E2で電圧印加手段を構成している。
上記第1直流電源E1は、第1吸着電極11と第1対極12との間に印加する電圧の極性を切り換え可能な電源であると共に、出力電圧値,出力電流値を調整可能でかつ出力オフが可能な電源である。また、第2直流電源E2は、第2吸着電極21と第2対極22との間に印加する電圧の極性を切り換え可能な電源であると共に、出力電圧値,出力電流値を調整可能でかつ出力オフが可能な電源である。
また、上記流路L1において、第1,第2吸着電極11,21と第1,第2対極12,22が配置された領域が機能水生成領域である。
上記機能水生成装置は、流路L1の上流側に配設された加圧手段の一例としてのポンプPを備えている。このポンプPによって流路L1内に水溶液が流れる(図1において上側から下側へ流れる)。
<酸性軟水の生成>
上記構成の機能水生成装置において、図2に示すように、第1直流電源E1の負極を第1吸着電極11に接続し、第1直流電源E1の正極を第1対極12に接続すると共に、第2直流電源E2の出力をオフにしている。
そして、第1吸着電極11と第1対極12への電圧印加と同時にポンプP(図1に示す)を駆動させて、流路L1内に水溶液を流すと、陰極となる第1吸着電極11に水溶液中のCa2+,Mg2+などの陽イオン(図4ではCa2+のみを示す)が吸着されると共に、陽極となる第1対極12の表面では、
2HO → O↑+4H+4e
の反応式で表される反応が生じて、酸素ガス(O)と水素イオン(H)が発生する。
このとき、上記流路L1内に流れる水溶液が水道水などのように中性である場合、第1吸着電極11と第1対極12間の反応によって水溶液の硬度が低下して、機能水の一例としての酸性軟水が連続して生成される。
この酸性軟水は、除菌、殺菌、ガラスコップのウォータースポットの除去、スケール成分の除去に有用である。
<アルカリ性硬水の生成>
次に、上記構成の機能水生成装置において、図3に示すように、第1直流電源E1の正極を第1吸着電極11に接続し、第1直流電源E1の負極を第1対極12に接続すると共に、第2直流電源E2の出力をオフにしている。
そして、第1吸着電極11と第1対極12への電圧印加と同時にポンプP(図1に示す)を駆動させて、流路L1内に水溶液を流すと、陽極となる第1吸着電極11から水溶液中にCa2+,Mg2+などの陽イオン(図4ではCa2+のみを示す)が放出されると共に、陰極となる第1対極12の表面では、
2HO+2e → H↑+2OH
の反応式で表される反応が生じて、水素ガス(H)と水酸化物イオン(OH)が発生する。
このとき、上記流路L1内に流れる水溶液が水道水などのように中性である場合、第1吸着電極11と第1対極12間の反応によって水溶液の硬度が上昇して、機能水の一例としてのアルカリ性硬水が連続して生成される。
このアルカリ性硬水は、タンパク質の分解に好適であるので、洗濯機の洗濯物や食洗機の食器のタンパク汚れの除去に有用である。
<第1吸着電極の再生>
図4は上記機能水生成装置の第1吸着電極11を再生するときの反応を説明するための要部の模式図を示している。ここで、第1吸着電極11にCa2+,Mg2+などの陽イオンが吸着しているものとする(例えば、酸性軟水を生成した後の状態)。
図4に示すように、第1直流電源E1の正極を第1吸着電極11に接続し、第1直流電源E1の負極を第1対極12に接続すると共に、第2直流電源E2の正極を第2対極22に接続し、第2直流電源E2の負極を第2吸着電極21に接続している。
そして、第1,第2吸着電極11,21と第1,第2対極12,22への電圧印加と同時にポンプP(図1に示す)を駆動させて、流路L1内に水溶液を流すと、陰極となる第2吸着電極21に水溶液中のCa2+,Mg2+などの陽イオン(図4ではCa2+のみを示す)が吸着されると共に、陽極となる第2対極22の表面では、
2HO → O↑+4H+4e
の反応式で表される反応が生じて、酸素ガス(O)と水素イオン(H)が発生する。
このとき、上記流路L1内に流れる水溶液が水道水などのように中性である場合、第2吸着電極21と第2対極22間の反応によって水溶液の硬度が低下する。
一方、陽極となる第1吸着電極11から水溶液中にCa2+,Mg2+などの陽イオン(図4ではCa2+のみを示す)が放出されると共に、陰極となる第1対極12の表面では、
2HO+2e → H↑+2OH
の反応式で表される反応が生じて、水素ガス(H)と水酸化物イオン(OH)が発生する。
こうして、第2吸着電極21側で生成された軟水に、下流側の第1吸着電極11の陽イオンが放出されることで、第1吸着電極11が再生される。これにより、再生後の第1吸着電極11は、水溶液中から陽イオンを吸着することが容易となり、それ以後の軟水の生成が容易となる。
上記の<酸性軟水の生成>、<アルカリ性硬水の生成>、<第1吸着電極の再生>では、流路L1内に発生する酸素ガスと水素ガスが微小なバブルとなって下流に流されて、第1,第2対極12,22表面に滞留することがなく、電気分解の反応を阻害しない。このような酸素ガスと水素ガスの微小なバブルを含む機能水は、清浄効果が高く、また、健康飲料(抗炎症作用など)としても有用である。
なお、図5に示すように、図4に示した第2対極22に代えて第2吸着電極の一例としての吸着電極62としてもよい。この場合、水溶液中のCa2+,Mg2+などの陽イオン(図5ではCa2+のみを示す)が陰極の第2吸着電極21に吸着されると同時に、水溶液中のClなどの陰イオンが陽極の吸着電極62に吸着されて、機能水の一例としての中性軟水が連続して効率よく生成される。図5では、第1直流電源E1の出力をオフにしている。
また、図5において、予め第2吸着電極21に陽イオンを吸着しておいて、第2吸着電極21を陽極として電圧を印加することで、付着していた陽イオンが水中に放出され、機能水の一例としての中性硬水が連続して生成される。
そして、図4,図5において、陽イオン(Ca2+,Mg2+など)が吸着した第1吸着電極11(または第2吸着電極21)を再生する場合は、流路L1内に軟水を流して、第1吸着電極11(または第2吸着電極21)が陽極となるように第1吸着電極11と第1対極12との間(または第2吸着電極21と第2対極22との間)に電圧を印加する。これにより、第1吸着電極11(または第2吸着電極21)から陽イオンが放出されて、第1吸着電極11(または第2吸着電極21)が再生される。ただし、このときの電圧印加の時間は、吸着させたときと同条件で、電圧の極性が逆である条件を基本とすることが好ましい。
また、上記第1吸着電極11または第2吸着電極21のうちの陽イオンを吸着した吸着電極が陽極となるように、その吸着電極と対極との間に電圧を印加することによって、陽イオンを吸着していた吸着電極から陽イオンが放出されて、吸着電極の再生を行うことができる。
〔第2実施形態〕
図6はこの発明の第2実施形態の機能水生成装置の構成を示している。この第2実施形態の機能水生成装置は、タンク10を除いて第1実施形態の機能水生成装置と同一の構成をしており、同一構成部には同一参照番号を付して説明を省略する。
この第2実施形態の機能水生成装置は、図6に示すように、流路L1のポンプPの上流側の一端がタンク10に接続され、流路L1の機能水生成領域(第1,第2吸着電極11,21と第1,第2対極12,22が配置された領域)の下流側の他端がタンク10に接続されている。
上記機能水生成装置において、ポンプPを駆動することによりタンク10内の水溶液を流路L1を介して循環させて、第1実施形態の機能水生成装置と同様の機能水生成動作を行うことによって、アルカリ性水、酸性水、硬水、軟水、中性水が得られる。
上記第2実施形態の機能水生成装置は、第1実施形態の機能水生成装置と同様の効果を有する。
〔第3実施形態〕
図7はこの発明の第3実施形態の機能水生成装置の構成を示している。この第3実施形態の機能水生成装置は、バイパス流路L2と排水流路L3および第1〜第4開閉弁V1〜V4を除いて第1実施形態の機能水生成装置と同一の構成をしており、同一構成部には同一参照番号を付して説明を省略する。
この第3実施形態の機能水生成装置は、図7に示すように、流路L1の機能水生成領域(第1吸着電極11と第2吸着電極21および第1,第2対極12,22が設けられた領域)の上流側と下流側とを接続するバイパス流路L2と、流路L1とバイパス流路L2との上流側の接続点よりも下流側、かつ、流路L1の機能水生成領域の上流側に一端が接続された排水流路L3と、バイパス流路L2に配設された第1開閉弁V1と、排水流路L3に配設された第2開閉弁V2と、流路L1とバイパス流路L2との上流側の接続点よりも下流側、かつ、流路L1と排水流路L3との接続点よりも上流側に配設された第3開閉弁V3と、流路L1とバイパス流路L2との下流側の接続点よりも下流側に配設された第4開閉弁V4とを備えている。上記第1〜第4開閉弁V1〜V4で流路制御手段を構成している。
上記機能水生成装置によれば、第1開閉弁V1と第2開閉弁V2を閉じる一方、第3開閉弁V3と第4開閉弁V4を開くことによって、流路L1の機能水生成領域を上流側から下流側に水溶液が流れる。
一方、図8に示すように、第1開閉弁V1と第2開閉弁V2を開く一方、第3開閉弁V3と第4開閉弁V4を閉じることによって、流路L1内の上流側からの水溶液がバイパス流路L2を介して機能水生成領域の下流側(機能水生成時)に流れ、その機能水生成領域の下流側から上流側に向かって逆流して排水流路L3を介して排水される。
この流路制御手段である第1〜第4開閉弁V1〜V4によって、流路L1内の水溶液が、バイパス流路L2と機能水生成領域と排水流路L3の順に流れる再生流路を形成する。
これにより、例えば、流路L1の上流側(機能水生成時)から軟水を再生用の水溶液として供給して、バイパス流路L2,流路L1の機能水生成領域および排水流路L3の順に流すときに、図9に示すように、陽イオンが吸着した第2吸着電極21が陽極になるように、第2直流電源E2により第2吸着電極21と第2対極22との間に電圧を印加することにより、Ca2+,Mg2+などの陽イオン(図9ではCa2+のみを示す)が吸着していた第2吸着電極21から陽イオンが放出されて、第2吸着電極21を再生ができる。
この場合、第1吸着電極11が陰極になるように、第1直流電源E1により第1吸着電極11と対極22との間に電圧を印加することにより、酸性軟水を生成して、その酸性軟水を第2吸着電極21と第2対極22との間に供給することで、再生用の水溶液の硬度に依存する電圧印加時間の管理をすることなく、第2吸着電極21を再生できる。
この酸性軟水は、除菌、殺菌、ガラスコップのウォータースポットの除去、スケール成分の除去に有用である。
ここで、第1吸着電極11と第1対極12で酸性軟水を生成しない場合は、再生用の水溶液の硬度に応じて第2吸着電極21からの陽イオンの放出が制限され、そのような陽イオンを放出できない状態でそれ以上電圧を印加することがないように、電圧印加時間を管理する必要がある。
上記機能水生成装置によれば、流路制御手段である第1〜第4開閉弁V1〜V4によって、流路L1内の水溶液がバイパス流路L2,機能水生成領域および排水流路L3の順に流れる再生流路を容易に形成することができる。
また、上記第3実施形態の機能水生成装置は、第1実施形態の機能水生成装置と同様の効果を有する。
〔第4実施形態〕
図10はこの発明の第4実施形態の機能水生成装置の構成を示している。この第5実施形態の機能水生成装置は、第1,第2フィルタF1,F2除いて第3実施形態の機能水生成装置と同一の構成をしており、同一構成部には同一参照番号を付して説明を省略する。
この第4実施形態の機能水生成装置は、図10に示すように、流路L1と排水流路L3との接続点よりも下流側、かつ、流路L1の機能水生成領域よりも上流側に設けられた第1フィルタF1と、流路L1の機能水生成領域よりも下流側、かつ、流路L1とバイパス流路L2との下流側の接続点よりも上流側に設けられた第2フィルタF2とを備えている。
上記構成の機能水生成装置によれば、第1開閉弁V1と第2開閉弁V2を閉じる一方、第3開閉弁V3と第4開閉弁V4を開くことによって、流路L1の機能水生成領域を上流側から下流側に水溶液が流れる。このとき、流路L1と排水流路L3との接続点よりも下流側、かつ、流路L1の機能水生成領域よりも上流側に設けられた第1フィルタF1は、機能水生成領域の上流側で異物を捉えることができる。また、流路L1の機能水生成領域よりも下流側、かつ、流路L1とバイパス流路L2との下流側の接続点よりも上流側に設けられた第2フィルタF2は、第1フィルタF1を通過した異物や電極から剥離した異物などを捉えることができる。
そして、第1開閉弁V1と第2開閉弁V2を開く一方、第3開閉弁V3と第4開閉弁V4を閉じることによって、流路L1内の機能水生成領域の上流側(機能水生成時)からバイパス流路L2を介して機能水生成領域の下流側(機能水生成時)に水溶液が逆流して排水流路L3を介して排水される。このとき、第2フィルタF2に捉えられていた異物は、逆方向(機能水生成時における機能水生成領域の上流側)に流され、一部が第1フィルタF1を通過して排水流路L3を介して排出される。また、第1フィルタF1に捉えられていた異物も、逆方向(機能水生成時における機能水生成領域の上流側)に流されて、排水流路L3を介して排出される。
上記第4実施形態の機能水生成装置は、第3実施形態の機能水生成装置と同様の効果を有する。
〔第5実施形態〕
図11はこの発明の第5実施形態の機能水生成装置の要部の構成を示している。この第5実施形態の機能水生成装置は、機能水生成領域と電圧印加手段を除いて第3実施形態の機能水生成装置と同一の構成をしており、同一構成部には同一参照番号を付して説明を省略する。
この第5実施形態の機能水生成装置は、図11に示すように、水溶液を流すための流路L1と、流路L1内に設けられ、水溶液中のイオンの吸着および脱離が可能な第1吸着電極31と、流路L1内に第1吸着電極31に対向するように設けられた第1対極32と、第1吸着電極31の下流側の流路L1内に設けられ、水溶液中のイオンの吸着および脱離が可能な第2吸着電極41と、流路L1内に第2吸着電極41に対向するように設けられた第2対極42と、第1吸着電極31の上流側の流路L1内に設けられ、水溶液中のイオンの吸着および脱離が可能な第3吸着電極51と、流路L1内に第3吸着電極51に対向するように設けられた第3対極52とを備えている。尚、図11において、第2対極42と第3対極52は、水溶液中のイオンの吸着および脱離が可能な吸着電極としている。
また、上記機能水生成装置は、第1吸着電極31と第1対極32との間に電圧を印加する第1直流電源(図示せず)と、第2吸着電極41と第2対極42(吸着電極)との間に電圧を印加する第2直流電源(図示せず)と、第3吸着電極51と第3対極52(吸着電極)との間に電圧を印加する第3直流電源(図示せず)とを備えている。この第1〜第3直流電源で電圧印加手段を構成している。
上記第1〜第3直流電源は、電圧の極性を切り換え可能な電源であると共に、出力電圧値,出力電流値を調整可能でかつ出力オフが可能な電源である。
図12は上記機能水生成装置によりアルカリ性軟水を生成するときの反応を説明するための模式図を示している。図12に示すように、第1直流電源(図示せず)により、第1吸着電極31が陽極になり、第1対極32が陰極となるように、第1吸着電極31と第1対極32との間に電圧を印加すると共に、第2直流電源(図示せず)により、第2吸着電極41が陰極になり、第2対極42(吸着電極)が陽極になるように、第2吸着電極41と第2対極42(吸着電極)との間に電圧を印加する。図12では、第3直流電源(図示せず)の出力をオフにしている。
これにより、陽極となる第1吸着電極31に水溶液中の陰イオン(Clなど)が吸着され、第1吸着電極31から水溶液中に陽イオン(Ca2+,Mg2+など)が放出されると共に、陰極となる第1対極32の表面では、水素ガス(H)と水酸化物イオン(OH)が発生する。
また、陰極となる第2吸着電極41に水溶液中の陽イオン(Ca2+,Mg2+など)が吸着され、陽極となる第2対極42(吸着電極)に水溶液中の陰イオン(Clなど)が吸着されて、機能水の一例としてのアルカリ性軟水が連続して生成される。
このアルカリ性軟水は、油脂分の洗浄、タンパク質の分解、でんぷんの膨潤作用に有効である。
ここで、上記第3直流電源(図示せず)により第3吸着電極51と第3対極52(吸着電極)との間に、第2吸着電極41と第2対極42(吸着電極)との間に印加された電圧と同じ極性の電圧を印加することによって、第3吸着電極51と第3対極52(吸着電極)との間で第2吸着電極41と第2対極42(吸着電極)との間と同じ反応が行われる。この第3吸着電極51と第3対極52(吸着電極)によって、陽イオン,陰イオンの吸着量を増やすことができる。
また、図13は上記機能水生成装置により酸性硬水を生成するときの反応を説明するための模式図を示している。図13に示すように、第1直流電源(図示せず)により、第1吸着電極31が陰極になり、第1対極32が陽極になるように、第1吸着電極31と第1対極32との間に電圧を印加すると共に、第2直流電源(図示せず)により、第2吸着電極411が陽極になり、第2対極42(吸着電極)が陰極になるように、第2吸着電極41と第2対極42(吸着電極)との間に電圧を印加する。図13では、第3直流電源(図示せず)の出力をオフにしている。
ここで、第2対極42(吸着電極)は、予め多量の陽イオンを吸着しているものとする。
これにより、陰極となる第1吸着電極31に水溶液中の陽イオン(Ca2+,Mg2+など)が吸着され、第1吸着電極31から水溶液中に陰イオン(Clなど)が放出されると共に、陽極となる第1対極32の表面では、酸素ガス(O)と水素イオン(H)が発生する。
また、陽極となる第2吸着電極41から水溶液中に陽イオン(Ca2+,Mg2+など)が放出され、陰極となる第2対極42(吸着電極)から水溶液中に陰イオン(Clなど)が放出されて、機能水の一例としての酸性硬水が連続して生成される。
この酸性硬水は、除菌、殺菌に有用である。
ここで、上記第3直流電源(図示せず)により第3吸着電極51と第3対極52(吸着電極)との間に、第2吸着電極41と第2対極42(吸着電極)との間に印加された電圧と同じ極性の電圧を印加することによって、第3吸着電極51と第3対極52(吸着電極)との間で第2吸着電極41と第2対極42(吸着電極)との間と同じ反応が行われる。予め多量の陽イオンを吸着した第3吸着電極51であれば、陽イオンの放出量を増やすことができる。
図14は上記機能水生成装置の第1吸着電極31,第2吸着電極41を再生するときの反応を説明するための模式図を示している。図14に示すように、第1直流電源(図示せず)により、第1吸着電極31が陽極になり、第1対極32が陰極になるように、第1吸着電極31と第1対極32との間に電圧を印加すると共に、第2直流電源(図示せず)により、第2吸着電極41が陽極になり、第2対極42(吸着電極)が陰極になるように、第2吸着電極41と第2対極42(吸着電極)との間に電圧を印加する。また、第3直流電源(図示せず)により、第3吸着電極51が陰極になり、第3対極52(吸着電極)が陽極になるように、第3吸着電極51と第3対極52(吸着電極)との間に電圧を印加する。
そして、陰極となる第3吸着電極51に水溶液中の陽イオン(Ca2+,Mg2+など)が吸着され、陽極となる第3対極52(吸着電極)に水溶液中の陰イオン(Clなど)が吸着される。また、陽極となる第1吸着電極31から水溶液中に陽イオンが放出されると共に、陰極となる第1対極32の表面では、水素ガス(H)と水酸化物イオン(OH)が発生する。
また、陽極となる第2吸着電極41から水溶液中に陽イオン(Ca2+,Mg2+など)が放出され、陰極となる第2対極42(吸着電極)から水溶液中に陰イオン(Clなど)が放出されて、第1吸着電極31,第2吸着電極41,第2対極42(吸着電極)が再生される。
そうして、機能水の一例としてのアルカリ性硬水が連続して生成される。
このアルカリ性硬水は、タンパク質の分解に好適であるので、洗濯機の洗濯物や食洗機の食器のタンパク汚れの除去に有用である。
次に、上記機能水生成装置の第3吸着電極を再生するときの反応を説明するための模式図を示している。
例えば、図11において、第3吸着電極51が陰極となり、第3対極52(吸着電極)が陽極となるように、第3直流電源(図示せず)により第3吸着電極51と第3対極52(吸着電極)との間に電圧を印加する。これにより、陰極となる第3吸着電極51に水溶液中のCa2+,Mg2+などの陽イオン(図15ではCa2+のみを示す)が吸着される一方、陽極となる第3対極52(吸着電極)に陰イオン(Clなど)が吸着される。これにより、中性軟水が生成される。
そして、第3吸着電極51,第3対極52(吸着電極)を用いて中性軟水を生成した後、第3吸着電極51,第3対極52(吸着電極)を再生する場合は、第3実施形態の図8と同様に、第1開閉弁V1と第2開閉弁V2を開く一方、第3開閉弁V3と第4開閉弁V4を閉じて、流路L1内の上流側からの水溶液がバイパス流路L2を介して機能水生成領域の下流側(機能水生成時)に流れ、その機能水生成領域の下流側から上流側に向かって逆流して排水流路L3を介して排水される。
このとき、図15に示すように、第3吸着電極51が陽極となり、第3対極52(吸着電極)が陰極となるように、第3直流電源(図示せず)により第3吸着電極51と第3対極52(吸着電極)との間に電圧を印加することによって、陽極となる第3吸着電極51から水溶液中にCa2+,Mg2+などの陽イオン(図15ではCa2+のみを示す)が放出される一方、陰極となる第3対極52(吸着電極)から水溶液中に陰イオン(Clなど)が放出される。このようにして、第3吸着電極51,第3対極52(吸着電極)を再生することができる。
上記第5実施形態によれば、簡単な構成で、流路L1内を連続して流れる水溶液に対して機能水の生成および吸着電極の再生が可能な機能水生成装置を実現することができる。
上記第5実施形態では、第1吸着電極31,第1対極32の下流側に第2吸着電極41,第2対極42を配置し、第1吸着電極31,第1対極32の上流側に第3吸着電極51,第3対極52を配置したが、第1吸着電極,第1対極の上流側に第2吸着電極,第2対極を配置し、第1吸着電極,第1対極の下流側に第3吸着電極,第3対極を配置してもよい。
上記第1〜第5実施形態では、流路L1内を連続して流れる処理前の水溶液に中性の軟水を用いたが、水溶液はこれに限らず、アルカリ性または酸性の水溶液を用いてもよい。この場合、第1〜第4実施形態において、pH変化の少ない軟水または硬水を生成することができる。
上記第1〜第5実施形態では、加圧手段の一例としてポンプPを用いたが、加圧手段はこれに限らず、水道圧や高低差を用いて加圧するものでもよい。
この発明の具体的な実施の形態について説明したが、この発明は上記第1〜第5実施形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することができる。
10…タンク
11,31…第1吸着電極
12…第1対極
21,41…第2吸着電極
22…第2対極
32…第1対極
42…第2対極(吸着電極)
51…第3吸着電極
52…第3対極(吸着電極)
62…吸着電極
L1…流路
E1…第1直流電源
E2…第2直流電源
F1…第1フィルタ
F2…第2フィルタ
L2…バイパス流路
L3…排水流路
P…ポンプ
V1…第1開閉弁
V2…第2開閉弁
V3…第3開閉弁
V4…第4開閉弁

Claims (8)

  1. 水溶液を流すための流路と、
    上記流路内に設けられ、上記水溶液中のイオンの吸着および脱離が可能な第1吸着電極と、
    上記流路内に上記第1吸着電極に対向するように設けられた第1対極と、
    上記第1吸着電極の上流側または下流側の少なくとも一方の上記流路内に設けられ、上記水溶液中のイオンの吸着および脱離が可能な第2吸着電極と、
    上記流路内に上記第2吸着電極に対向するように設けられた第2対極と、
    上記第1吸着電極と上記第1対極との間に電圧を印加すると共に、上記第2吸着電極と上記第2対極との間に電圧を印加する電圧印加手段と
    を備え
    上記流路の上記第1吸着電極と上記第2吸着電極および上記第1,第2対極が設けられた機能水生成領域の上流側と下流側とを接続するバイパス流路と、
    上記流路と上記バイパス流路との上流側の接続点よりも下流側、かつ、上記流路の上記機能水生成領域の上流側に一端が接続された排水流路と、
    上記流路内の上記水溶液が、上記バイパス流路と上記機能水生成領域と上記排水流路の順に流れる再生流路を形成する流路制御手段と
    を備えたことを特徴とする機能水生成装置。
  2. 請求項1に記載の機能水生成装置において、
    上記流路は密閉流路であることを特徴とする機能水生成装置。
  3. 請求項2に記載の機能水生成装置において、
    上記流路内に流れる上記水溶液を加圧する加圧手段を備えたことを特徴とする機能水生成装置。
  4. 請求項1から3までのいずれか1つに記載の機能水生成装置において、
    上記第2吸着電極は、上記第1吸着電極の上流側または下流側の一方の上記流路内に設けられ、
    上記第1吸着電極の上流側または下流側の他方の上記流路内に設けられ、上記水溶液中のイオンの吸着および脱離が可能な第3吸着電極と、
    上記流路内に上記第3吸着電極に対向するように設けられた第3対極と
    を備え、
    上記電圧印加手段は、上記第3吸着電極が陽極または陰極になるように、上記第3吸着電極と上記第3対極との間に電圧を印加することを特徴とする機能水生成装置。
  5. 請求項4に記載の機能水生成装置において、
    上記第2対極または上記第3対極の少なくとも一方が、上記水溶液中のイオンの吸着および脱離が可能な吸着電極であることを特徴とする機能水生成装置。
  6. 請求項1から5までのいずれか1つに記載の機能水生成装置において、
    上記電圧印加手段は、上記流路制御手段により上記再生流路を形成するとき、上記第1吸着電極または上記第2吸着電極のうちの少なくとも一方が陽極になるように、上記第1吸着電極と上記第1対極との間または上記第2吸着電極と上記第2対極との間のうちの少なくとも一方に電圧を印加することを特徴とする機能水生成装置。
  7. 請求項1から6までのいずれか1つに記載の機能水生成装置において、
    上記流路制御手段は、
    上記バイパス流路に配設された第1開閉弁と、
    上記排水流路に配設された第2開閉弁と、
    上記流路と上記バイパス流路との上流側の接続点よりも下流側、かつ、上記流路と上記排水流路との接続点よりも上流側に配設された第3開閉弁と、
    上記流路と上記バイパス流路との下流側の接続点よりも下流側に配設された第4開閉弁と
    を有することを特徴とする機能水生成装置。
  8. 請求項からまでのいずれか1つに記載の機能水生成装置において、
    上記流路と上記排水流路との接続点よりも下流側、かつ、上記流路の上記機能水生成領域よりも上流側に設けられた第1フィルタと、
    上記流路の上記機能水生成領域よりも下流側、かつ、上記流路と上記バイパス流路との下流側の接続点よりも上流側に設けられた第2フィルタと
    を備えたことを特徴とする機能水生成装置。
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