JP6466175B2 - 弱酸性還元水の製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば風呂の湯やシャワーなどによる洗顔用として使用される弱酸性還元水の製造方法および製造装置に関する。
近年、人体の肌に対して美容効果を有するという観点から、弱酸性還元水が注目されている。従来の弱酸性還元水の製造装置としては、例えば特許文献1に開示されたものが知られている。
特許文献1に開示された装置では、電解容器内に陽極および陰極を有する電気分解部が設けられ、電解容器内に供給された水を電気分解部にて電気分解することにより酸性水を生成する。当該発明は、その後、生成した酸性水に対し、極性を反転させた電流を電気分解部の電極に流して電気分解することにより、酸性水におけるpHおよび水素溶存量を増加させることが可能な構成となっている。
特開2010−117080号公報(2010年5月27日公開)
しかしながら、上記従来の構成は、バッチ式での水の処理しか想定されておらず、風呂の水など、水を連続的に処理して多くの弱酸性還元水を得ようとする場合には、非効率なものである。すなわち、特許文献1に開示されているバッチ式の構成では、水を連続的に処理して多くの弱酸性還元水を得ようとする場合、循環式(循環水に順電解を行って酸性軟水化し、その後、酸性軟水化した水に逆電解を行ってさらに循環させる方式)にて行う必要がある。このような方式では、弱酸性還元水を得るための処理的が繁雑になり、かつ弱酸性還元水を連続的に得難いという問題点を有している。
したがって、本発明は、弱酸性還元水を効率よく製造することができる弱酸性還元水の製造方法および製造装置の提供を目的としている。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る弱酸性還元水の製造装置は、金属電極およびイオン吸着電極を内部に有する第1電解槽と、金属電極およびイオン吸着電極を内部に有し、前記第1電解槽に直列に接続されている第2電解槽と、前記第1電解槽および前記第2電解槽のうちの、水の流れの上流側に位置する前段電解槽の前記金属電極が正極性、かつ前記イオン吸着電極が負極性となり、水の流れの下流側に位置する後段電解槽の前記金属電極が負極性、かつ前記イオン吸着電極が正極性となる電力を前記各電極に供給する電源部とを備えていることを特徴としている。
本発明の一態様によれば、弱酸性還元水をワンパスにて迅速に、効率よく製造することができる。
本発明の実施の形態の弱酸性還元水の製造装置の全体構成を示す模式図である。 図1における電気系統部の構成を具体的に示す回路図である。 図2に示した第1および第2電解槽の形状の一例を示す斜視図である。 図3におけるA−A線矢視断面図である。 図2に示した第1および第2電解槽の他の形状の例を示す斜視図である。 図5におけるB−B線矢視断面図である。 本発明の他の実施の形態の弱酸性還元水の製造装置の全体構成を示す模式図である。 図2の場合とは通水方向を逆転させた場合の、図7における電気系統部の構成を具体的に示す回路図である。 本発明のさらに他の本実施の形態の、pHセンサを備えた弱酸性還元水の製造装置の電気系統部の構成を具体的に示す回路図である。 本発明のさらに他の本実施の形態の、導電率センサを備えた弱酸性還元水の製造装置の電気系統部の構成を具体的に示す回路図である。 本発明のさらに他の本実施の形態の、加熱装置を備えた弱酸性還元水の製造装置の電気系統部の構成を具体的に示す回路図である。
〔実施の形態1〕
本発明の実施の形態を図面に基づいて以下に説明する。図1は、本発明の実施の形態の弱酸性還元水の製造装置の全体構成を示す模式図である。図2は、図1における電気系統部の構成を具体的に示す回路図である。
本実施の形態の弱酸性還元水の製造装置は、機能水としての弱酸性還元水を製造するものであり、以下では単に機能水製造装置と称する。
(機能水製造装置1の全体構成)
図1に示すように、機能水製造装置1は、直列に接続された第1電解槽11および第2電解槽12、給水ポンプ14ならびに給水タンク15を備えている。
給水タンク15は、第1通水菅16を介して、第1電解槽11の第1通水口11aと接続されている。給水ポンプ14は第1通水菅16に設けられている。給水タンク15へは給水源、例えば水道から処理対象の水(原水)が供給される。
第1電解槽11の第2通水口11bと第2電解槽12の第1通水口12aは互いに接続され、第2電解槽12の第2通水口12bには、第2通水菅17が接続されている。第2通水菅17は、機能水製造装置1からの給水対象である例えば風呂に、機能水製造装置1にて製造された弱酸性還元水を給水するための管路である。
第1電解槽11は、金属電極11cおよびイオン吸着電極11dを内部に備えている。これら、金属電極11cおよびイオン吸着電極11dは互いに平行、かつ第1電解槽11を流れる水の流れ方向と平行となるように配置されている。同様に、第2電解槽12は、金属電極12cおよびイオン吸着電極12dを内部に備えている。これら、金属電極12cおよびイオン吸着電極12dの第2電解槽12の内部における配置状態は、金属電極11cおよびイオン吸着電極11dの第1電解槽11の内部における配置状態と同様である。
金属電極11c,12cは、例えば、電極サイズが90×70mmの白金コートチタン電極である。イオン吸着電極11d,12dは、従来周知の構成であり、例えば活性炭をベースに、バインダ材、導電材などにより形成されたものである。イオン吸着電極11d,12dの、金属電極11c,12cと対向する電極面の寸法は、例えば金属電極11c,12cの電極面の寸法と同じ寸法である。金属電極11c,12cとイオン吸着電極11d,12dとの電極間距離は、共に10mmである。
(電気系統部)
機能水製造装置1は、電気系統部として、第1電源回路(電源部)31、第2電源回路(電源部)32、第1スイッチング回路(電源部)33、第2スイッチング回路(電源部)34および制御装置35を備えている。
第1電源回路31は、第1スイッチング回路33を介して金属電極11cおよびイオン吸着電極11dへ電力を供給する。第1スイッチング回路33は、第1電源回路31から金属電極11cおよびイオン吸着電極11dへ供給される電力の極性を切り替える。同様に、第2電源回路32は、第2スイッチング回路34を介して金属電極12cおよびイオン吸着電極12dへ電力を供給する。第2スイッチング回路34は、第2電源回路32から金属電極12cおよびイオン吸着電極12dへ供給される電力の極性を切り替える。
制御装置35は、例えばマイクロコンピュータを備え、第1スイッチング回路33および第2スイッチング回路34の極性切替え動作を制御する。図2に示す機能水製造装置1では、第1電解槽11の金属電極11cが正極性、イオン吸着電極11dが負極性となっており、第2電解槽12の金属電極12cが負極性、イオン吸着電極12dが正極性となっている。
なお、図1に示した機能水製造装置1は、第1電解槽11および第2電解槽12に対して個々に電源回路(第1および第2電源回路31,32)が設けられている構成である。しかしながら、機能水製造装置1は、第1電解槽11および第2電解槽12に対して共通の一つの電源回路が設けられている構成であってもよい。
(機能水製造装置1の動作)
上記の構成において、機能水製造装置1の動作について以下に説明する。
機能水製造装置1では、第1電解槽11において金属電極11cを陽極(正極性)とし、イオン吸着電極11dを陰極(負極性)として原水の電気分解を行う。また、第2電解槽12においてイオン吸着電極12dを陽極とし、金属電極12cを陰極として原水の電気分解を行う。
第1および第2電解槽11,12での原水の電気分解においては、先ず、第1および第2電解槽11,12内に原水を供給する。使用する原水としては、普通の水道水を用いることができる。具体的には、例えば、大阪府八尾市の水道水(pH=7.6、硬度45mg/L)を用いることができる。
前段の第1電解槽11では、原水の電気分解およびイオン吸着が行われる。例えば、金属電極11cおよびイオン吸着電極12dへ印加する電流値(金属電極11cとイオン吸着電極12dとの間を流れる電流値):500mA、電圧値(金属電極11cとイオン吸着電極12dとの間の電圧値):35〜45V、通水速度:30〜50ml/minとしたときに、pH3〜3.5程度の弱酸性水をワンパスにて生成することができる。
この場合、第1電解槽11では、下記式(1)
O→1/2O↑+2H+ +2e- ……(1)
に示すように、陽極である金属電極11cから水素イオン(H+)が生成されるとともに、主に酸素ガスが発生する。
また、この場合、陰極であるイオン吸着電極11dでは、下記式(2)
2+ + 2e- → M ……(2)
に示すように、原水中に溶存しているMgイオンおよびCaイオンなどの硬度イオン成分(M2+)を、イオン吸着電極11dの吸着面により、電気二重層イオンとして効果的に吸着する。
なお、陰極でも、下記式(4)による水の電気分解が部分的に起きるものの、陰極としてイオン吸着電極11dを用いた場合、陰極として金属電極を用いた場合と比較して、OH-イオンの発生は限定的である。したがって、第1電解槽11では、陽極の金属電極11cにて発生するH+イオンが増加することにより、水は、MgイオンおよびCaイオンなどの硬度イオン成分が吸着除去されて軟水化するとともに、pHがpH3〜3.5程度まで低下する。
次に、第2電解槽12では、第1電解槽11にて電気分解された水に対して、金属電極12cの極性とイオン吸着電極12dの極性とを逆転させた状態(金属電極12cを陰極、イオン吸着電極12dを陽極)として、電気分解を行う。この場合に、第2電解槽12(第2電解槽12の金属電極12cおよびイオン吸着電極12d)に印加する電力値(電流値×電圧値)は、第1電解槽11(第1電解槽11の金属電極11cおよびイオン吸着電極11d)に印加する電力値よりも小さい値に設定する。
第2電解槽12での電気分解では、イオン吸着電極12dに吸着していたMgおよびCaなどの硬度成分(M)を、下記式(3)
M → M2+ + 2e- ……(3)
に示すように、水中に離脱させることができる。なお、イオン吸着電極12dに吸着していたMgおよびCaなどの硬度成分(M)は、例えば金属電極12cを陽極、イオン吸着電極12dを陰極とした機能水製造装置の動作により、イオン吸着電極12dに吸着していたものである。
一方、陽極であるイオン吸着電極12dでは、下記式(4)
2HO+2e- →H↑+2OH- ……(4)
に示すように、水酸化物イオン(OH-)が生成するとともに、水素ガスが発生する。
ここで、第2電解槽12に印加する電力値を第1電解槽11に印加する電力値よりも小さい値に設定する理由について説明する。
電力値の第1電解槽/第2電解槽の比率が1.0以下の場合には、第2電解槽12におけるイオン離脱が過剰になり、中性〜アルカリ性へとpHが戻り過ぎ、所望の弱酸性還元水を得難くなる。さらに、イオン吸着電極12dは、イオン離脱の完了後にも電流印加が行われるために、陽極酸化され劣化する(具体的には、活性炭などが酸化され、吸着能力が減少する)。そこで、電力値の第1電解槽/第2電解槽の比率を1.0よりも大きい値、すなわち第2電解槽12に印加する電力値を第1電解槽11に印加する電力値よりも小さい値とすることにより、このような事態を防止している。
なお、本実施の形態において、第1および第2電源回路31,32から第1および第2電解槽11,12へ供給する電力値は、電圧値を一定とし、電流値を変化させることにより変化させている。したがって、第1および第2電源回路31,32は、少なくとも、出力する電圧値が一定であり、出力する電流値を変化できるものである。なお、第1および第2電源回路31,32は、出力する電圧値も変化できるものであってもよい。
また、電力値の第1電解槽/第2電解槽の比率は、1.3〜2.5の間とすることがさらに好ましい。電力値の第1電解槽/第2電解槽の比率をこのような比率とすれば、第2電解槽12にて処理される水のpHが中性側に戻り過ぎる事態を確実に防止し、イオン吸着電極12dが陽極酸化により劣化する事態を確実に抑制することができる。
また、電力値の第1電解槽/第2電解槽の比率が2.5よりも大きい場合には、イオン離脱のために第2電解槽12に印加する電力値が充分でないため、イオン成分がイオン吸着電極12dに残留する。このため、イオン吸着電極12dの繰り返し使用により、イオン吸着電極12dにおけるイオン成分の吸着余力が枯渇する。したがって、第2電解槽12において、イオン吸着電極12dにより硬度イオン成分が吸着できなくなり、水のpHが変わらなくなるという事態に陥る。そこで、電力値の第1電解槽/第2電解槽の比率を1.3〜2.5の間とすれば、イオン吸着電極12dにおけるイオン成分の吸着能力を維持し易くなる。
また、電力値の第1電解槽/第2電解槽の好適な比率は、原水となる水の成分が相違することにより、地域差がある。電力値の第1電解槽/第2電解槽の比率は、例えば、硬度150ppm以上の硬水地域では、炭酸緩衝が大きいために、1.7〜2程度が好適である。また、硬度50ppm以下の軟水地域では、1.3〜1.5程度が好適である。
したがって、電力値の第1電解槽/第2電解槽の比率は、処理対象の原水のpHおよび標準水素電極基準の酸化還元電位(以降、ORPと表記する)を測定することで、最適値に調整することが好ましい。
上記のように、機能水製造装置1では、前段の第1電解槽11にて原水に対して電気分解およびイオン吸着を行うことにより、弱酸性水を生成している。また、後段の第2電解槽12にて、イオン吸着電極12dから硬度イオン成分を離脱させ、金属電極12cにて電気分解を行って水素ガスと水酸化物イオンを発生させることにより、第1電解槽11にて生成した酸性軟水に対し、水素ガスを溶存させて弱酸性還元水を生成している。
これにより、機能水製造装置1では、従来困難であったワンパスでの弱酸性還元水の製造が可能となっている。また、ワンパスにて弱酸性還元水を製造できることから、比較的高速にて弱酸性還元水を製造することができる。したがって、機能水製造装置1では、弱酸性還元水を効率よく製造できる。
なお、機能水製造装置1では、第1電解槽11のイオン吸着電極11dにおける硬度イオン成分の吸着機能が枯渇した場合に、水のpHを所望のpHまで下げることができなくなる。たとえば、第1電解槽11での電気分解において、50ml/minの速度で第1電解槽11に通水した場合、80分程度の連続通水にて第1電解槽11から出てくる水のpHが増加し、同時にプロトン伝導が減少する。
このような場合には、原水を第1電解槽11から第2電解槽12へ通水した状態のままで、第1電解槽11の電極の極性および第2電解槽12の電極の極性を機能水製造装置1の通常動作の場合とはそれぞれ逆極性とする。これにより、イオン吸着電極11dに吸着していたイオン成分(硬度イオン)、およびイオン吸着電極12dに吸着していたイオン成分(塩化物イオン、シリカイオン等のマイナスイオン)を離脱除去することができる。
(第1および第2電解槽11,12の形状)
図3は、第1および第2電解槽11,12の形状の一例を示す斜視図である。図4は、図3におけるA−A線矢視断面図である。図5は、第1および第2電解槽11,12の他の形状の例を示す斜視図である。図6は、図5におけるB−B線矢視断面図である。
第1および第2電解槽11,12は、図3および図4に示すように、例えば高さの低い箱形状を有し、箱形状の内部における底壁の上面に例えば金属電極11cが配置され、上壁の下面に例えばイオン吸着電極11dが配置されている構成であってもよい。
また、第1および第2電解槽11,12は、図5および図6に示すように、例えば円筒形を有し、円筒形の中心に丸棒状の例えば金属電極11cが配置され、円筒形の内周面に例えばイオン吸着電極11dが配置されている構成であってもよい。ただし、第1および第2電解槽11,12の形状はこれらの形状に限定されるものではない。
〔実施の形態2〕
本発明の他の実施の形態を図面に基づいて以下に説明する。図7は、弱酸性還元水を製造する本発明の実施の形態の機能水製造装置2の全体構成を示す模式図である。図8は、図2の場合とは通水方向を逆転させた場合の、図7における電気系統部の構成を具体的に示す回路図である。
(機能水製造装置2の全体構成)
図7に示すように、機能水製造装置2は、直列に接続された前記第1電解槽11および前記第2電解槽12、水路切替装置(通水方向切替え部)13、前記給水ポンプ14ならびに前記給水タンク15を備えている。
水路切替装置13は、第3通水菅18を介して給水タンク15と接続されている。給水ポンプ14は第3通水菅18に設けられている。
また、水路切替装置13は、第1通水菅16を介して第1電解槽11の第1通水口11aと接続され、第2通水菅17を介して第2電解槽12の第2通水口12bと接続されている。水路切替装置13にはさらに第4通水菅19が接続されている。第4通水菅19は、機能水製造装置2からの給水対象である例えば風呂に、機能水製造装置2にて製造された弱酸性還元水を給水するための管路である。
水路切替装置13は、第3通水菅18と第1通水菅16および第2通水菅17の接続を切り替え可能である。水路切替装置13の通水方向切替え動作は、制御装置35により制御される。他の構成は、前記機能水製造装置1と同様である。
水路切替装置13により第3通水菅18の接続が第1通水菅16に切り替えられた場合、給水タンク15から供給される水は、第3通水菅18、第1通水菅16、第1電解槽11、第2電解槽12および第2通水菅17を経て、第4通水菅19から給水先へ給水される(図7に実線にて示す水の流れ)。一方、水路切替装置13により第3通水菅18の接続が第2通水菅17に切り替えられた場合、給水タンク15から供給される水は、第3通水菅18、第2通水菅17、第2電解槽12、第1電解槽11および第1通水菅16を経て、第4通水菅19から給水先へ給水される(図7に二点鎖線にて示す水の流れ)。
(機能水製造装置2の動作)
上記の構成において、機能水製造装置2の動作について以下に説明する。
機能水製造装置2では、弱酸性還元水を製造する場合、水路切替装置13により第3通水菅18の接続がまず例えば第1通水菅16に切り替えられる。なお、第3通水菅18の接続はまず第2通水菅17に切り替えられてもよい。
第3通水菅18の接続が第1通水菅16に切り替えられた場合、図7に実線にて示すように、給水タンク15から供給される水は、第3通水菅18、第1通水菅16、第1電解槽11、第2電解槽12および第2通水菅17を経て、第4通水菅19から給水先へ給水される。
この場合、機能水製造装置1の場合と同様にして、第1電解槽11では、金属電極11cを陽極とし、イオン吸着電極11dを陰極として水の電気分解を行う。また、第2電解槽12では、イオン吸着電極12dを陽極とし、金属電極12cを陰極として水の電気分解を行う。これにより、機能水製造装置2では、弱酸性還元水をワンパスにて、かつ比較的高速にて製造することができる。すなわち、弱酸性還元水を効率よく製造することができる。
一方、第1電解槽11において、陰極のイオン吸着電極11dにてイオン吸着を継続して行っていると、イオン吸着電極11dにおける硬度イオン成分の吸着余力が枯渇し、水のpHを所望のpHまで下げることができなくなる。
この場合には、イオン吸着電極11dにおいて、先述の式(4)に示した水酸化イオンの生成が始まり、第1電解槽11から出てくる水は、pHが増加し、同時にプロトン伝導が減少するため導電率が減少する。この現象は、先述のように、例えば80分程度の連続通水により生じる。
そこで、制御装置35は、水路切替装置13を制御して、第1および第2電解槽11,12に対する通水方向を逆方向に切り替え(通水方向切替え動作)、かつ第1および第2スイッチング回路33,34を制御して、第1および第2電解槽11,12の金属電極11c,12cおよびイオン吸着電極11d,12dに対して印加している電力の極性を逆に切り替える(極性切替え動作)。以下、この動作を第1および第2電解槽11,12の前段後段切替動作と称する。
具体的には、図7に二点鎖線にて示すように、水路切替装置13により第3通水菅18の接続が第2通水菅17に切り替えられ、給水タンク15から供給される水は、第3通水菅18、第2通水菅17、第2電解槽12、第1電解槽11および第1通水菅16を経て、第4通水菅19から給水先へ給水される。また、図8に示すように、第1電解槽11の金属電極11cが負極性、イオン吸着電極11dが正極性となり、第2電解槽12の金属電極12cが正極性、イオン吸着電極12dが負極性となる。
上記のように、水路切替装置13による切り替えおよび第1および第2スイッチング回路33,34による切り替えが行われた場合、第1および第2電解槽11,12の前段および後段の関係が逆転し、第2電解槽12が前段、第1電解槽11が後段となる。
したがって、第2電解槽12のイオン吸着電極12dでは、硬度イオン成分の吸着が行われ、第1電解槽11のイオン吸着電極11dでは、硬度イオン成分の離脱が行われる。これにより、第2電解槽12では、イオン吸着電極12dにおける硬度イオン成分の吸着余力が低下するものの、第1電解槽11では、イオン吸着電極11dにおける硬度イオン成分の吸着余力が復活する。
そこで、機能水製造装置2では、第1および第2電解槽11,12の前段後段切替動作を行うことにより、継続して弱酸性還元水の製造が可能となる。
本実施の形態において、制御装置35は、第1および第2電解槽11,12の前段後段切替動作を通水時間または通水量に基づいて行う。すなわち、第1および第2電解槽11,12における時間当たりの水の処理量は、予め知ることができ、また、陰極となる場合のイオン吸着電極11d,12dにおける硬度イオン成分の吸着余力が枯渇する場合の水の処理量、すなわち通水時間は予測することができる。そこで、制御装置35は、第1および第2電解槽11,12の前段後段切替動作を通水時間または通水量に基づいて行うことができる。
制御装置35は、通水時間を内部のタイマーにて測定することができる。また、通水量は、水が通るいずれかの菅に設けられた水量計、あるいは給水タンク15の水位の変化等から求めることができる。
〔実施の形態3〕
本発明のさらに他の実施の形態を図面に基づいて以下に説明する。図9は、本実施の形態の機能水製造装置2の電気系統部の構成を具体的に示す回路図である。
前述のように、機能水製造装置2において、第1電解槽11のイオン吸着電極11dにおける硬度イオン成分の吸着余力が枯渇した場合、イオン吸着電極11dにおいて、水酸化イオンの生成が始まり、第1電解槽11から出てくる水は、pHが増加する。
そこで、本実施の形態の機能水製造装置2は、第1電解槽11にて処理された水のpHに基づいて、第1および第2電解槽11,12の前段後段切替動作を行うようになっている。
図9に示すように、機能水製造装置2では、第1電解槽11と第2電解槽12との間の通水菅にpHセンサ41が設けられている。pHセンサ41にて検出された水のpH値は、pH検出回路42を介して制御装置35へ入力される。pH検出回路42は、電圧増幅回路および論理回路を備え、pHセンサ41から出力された、pH値を示す検出信号を制御装置35にて処理可能な信号に変換する。
制御装置35は、pHセンサ41にて検出され、pH検出回路42を介して入力される水(第1電解槽11にて処理された水)のpH値を監視し、pH値が増加した場合に、第1および第2電解槽11,12の前段後段切替動作を行う。
以上のように、本実施の形態の構成によれば、弱酸性還元水をワンパスにて、かつ比較的高速にて製造することができる。すなわち、弱酸性還元水を効率よく製造することができる。また、水のpH値が増加した場合に、第1および第2電解槽11,12の前段後段切替動作を行うことにより、継続して弱酸性還元水の製造が可能となる。さらに、第1および第2電解槽11,12の前段後段切替動作を適切なタイミングにて行うことができる。
〔実施の形態4〕
本発明のさらに他の実施の形態を図面に基づいて以下に説明する。図10は、本実施の形態の機能水製造装置2の電気系統部の構成を具体的に示す回路図である。
前述のように、機能水製造装置2において、第1電解槽11のイオン吸着電極11dにおける硬度イオン成分の吸着余力が枯渇した場合、第1電解槽11にて処理された水は、プロトン伝導が減少するため導電率が減少する。
そこで、本実施の形態の機能水製造装置2は、第1電解槽11にて処理された水の導電率に基づいて、第1および第2電解槽11,12の前段後段切替動作を行うようになっている。
図10に示すように、機能水製造装置2では、第1電解槽11と第2電解槽12との間の通水菅に導電率センサ45が設けられている。導電率センサ45にて検出された水の導電率は、導電率検出回路46を介して制御装置35へ入力される。導電率検出回路46は、電圧増幅回路および論理回路を備え、導電率センサ45から出力された、導電率を示す検出信号を制御装置35にて処理可能な信号に変換する。
制御装置35は、導電率センサ45にて検出され、導電率検出回路46を介して入力される水(第1電解槽11にて処理された水)の導電率を監視し、導電率が低下した場合に、第1および第2電解槽11,12の前段後段切替動作を行う。
以上のように、本実施の形態の構成によれば、弱酸性還元水をワンパスにて、かつ比較的高速にて製造することができる。すなわち、弱酸性還元水を効率よく製造することができる。また、水の導電率が減少した場合に、第1および第2電解槽11,12の前段後段切替動作を行うことにより、継続して弱酸性還元水の製造が可能となる。さらに、第1および第2電解槽11,12の前段後段切替動作を適切なタイミングにて行うことができる。
なお、水の導電率は、前段の電解槽の金属電極およびイオン吸着電極に印加する電圧を一定にしている場合、導電率センサ45にて求める構成に代えて、金属電極とイオン吸着電極との間の電流値に基づいて、求めるようにしてもよい。
〔実施の形態5〕
本発明のさらに他の実施の形態を図面に基づいて以下に説明する。図11は、本実施の形態の加熱装置を備えた機能水製造装置の電気系統部の構成を具体的に示す回路図である。
本実施の形態の機能水製造装置2は、第1および第2電解槽11,12の前段後段切替動作を行うものであり、前段の電解槽となる第1電解槽11または第2電解槽12にて処理された水を加熱できるようになっている。このために、本実施の形態の機能水製造装置2は、図11に示すように、第1電解槽11と第2電解槽12との間に、加熱装置51を備えている。加熱装置51は、例えば通水菅内に設けられたヒータ等、従来周知のものである。
また、機能水製造装置2では、加熱装置51により水を加熱するので、前段の電解槽となる第1電解槽11または第2電解槽12のイオン吸着電極11d,12dについて、硬度イオン成分の吸着余力が枯渇したのを検出するセンサとしては、pHセンサよりも導電率センサを用いるのが好適である。そこで、機能水製造装置2では導電率センサを使用している。
また、第1および第2電解槽11,12の前段後段切替動作を行った場合において、加熱による水の導電率への影響を排除するため、すなわち加熱前の水の導電率を測定できるように、通水菅における加熱装置51の両側の位置に、導電率センサ(第1導電率センサ52,第2導電率センサ53)が設けられている。
ここで、従来、入浴用途などで用いられる加熱された弱酸性還元水を製造する手法としては、電気分解時に発生する水素ガスが引火性を有し危険であるため、予め原水を加熱しておき、その原水に対して電気分解を行って弱酸性還元水を製造するのが通例であった。
しかしながら、このような手法では、加熱後の原水を電解槽に通すため、原水から熱エネルギーが放散され易い。このため、弱酸性還元水の温度は、利用する段階では大幅に低下しているといった問題を招来していた。
これに対し、本実施の形態の機能水製造装置2では、少なくとも前段の電解槽となる例えば第1電解槽11にて原水を電気分解した後に、処理後の水を加熱するので、製造した弱酸性還元水の温度低下を抑制することができる。
この場合、前段の電解槽となる例えば第1電解槽11による処理では、発生するガスが自燃性のない酸素ガスであるので、水を安全に加熱することができる。すなわち、本実施の形態の機能水製造装置2では、自燃性のない酸素ガスが発生する前段の例えば第1電解槽11と自燃性の水素ガスが発生する後段の例えば第2電解槽12との間において水を加熱するので、引火の危険性を排除して水を安全に加熱することができる。
また、前段の例えば第1電解槽11にて生成される酸性水は、プロトンによるイオン伝導率が高いため、加熱装置51による加熱の際の熱伝導率が高くなる。したがって、加熱装置51により水を効率よく加熱することができる。
以上のように、本実施の形態の構成によれば、弱酸性還元水をワンパスにて、かつ比較的高速にて製造することができる。すなわち、弱酸性還元水を効率よく製造することができる。また、導電率が低下した場合に、第1および第2電解槽11,12の前段後段切替動作を行うことにより、継続して弱酸性還元水の製造が可能となる。さらに、第1および第2電解槽11,12の前段後段切替動作を適切なタイミングにて行うことができる。さらに、温度低下を抑制しながら安全に弱酸性還元水を加熱することができる。
なお、以上の実施の形態において、弱酸性還元水をミストサウナなどの用途で使用する場合には、電極サイズ:150×100mmの白金コートチタン電極2枚と活性炭電極2枚を5mm間隔で交互に配置し、これら電極にDC3.5A(電圧:40〜60V)を印加し、30〜50ml/minの速度で通水することにより、pHが4〜5、ORPが−200〜−50mV程度の弱酸性還元水を生成することができる。また、上記通水速度は、陰イオン交換樹脂にて予め原水中の緩衝成分(重炭酸イオンなど)を除去しておくことにより、2倍以上に高めることも可能である。
以上の機能水製造装置1,2により製造される弱酸性還元水は、洗顔や入浴等の理美容用途として用いられることが望ましい。水素溶存量が多く酸化還元電位(ORP)が0〜−500mV程度と低い水は、いわゆる還元水と呼ばれており、特に理美容用途については、肌に対するアンチエージング効果を奏するものとして期待されている(参考文献:温泉科学、第55巻、p.55〜63、2005年)。さらに、弱酸性水は、肌のpH4〜5.5に親和性が高く、いわゆるアストリンゼント効果と呼ばれる肌の引き締め効果を奏することが知られている。
したがって、本実施の形態の機能水製造装置1,2は、特に肌に親和性の高い良好な弱酸性還元水を製造でき、加熱時の安全性も担保できるため、特に入浴用途としての使用が好適である。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る弱酸性還元水の製造装置は、金属電極11cおよびイオン吸着電極11dを内部に有する第1電解槽11と、金属電極12cおよびイオン吸着電極12dを内部に有し、前記第1電解槽11に直列に接続されている第2電解槽12と、前記第1電解槽11および前記第2電解槽12のうちの、水の流れの上流側に位置する前段電解槽の前記金属電極が正極性、かつ前記イオン吸着電極が負極性となり、水の流れの下流側に位置する後段電解槽の前記金属電極が負極性、かつ前記イオン吸着電極が正極性となる電力を前記各電極に供給する電源部(第1電源回路31、第2電源回路32、第1スイッチング回路33、第2スイッチング回路34)とを備えている。
上記の構成によれば、弱酸性還元水を製造する場合、前段電解槽から後段電解槽へ水を流し、電源部を動作させる。前段電解槽では、陽極である金属電極から酸素ガスが発生し、この酸素ガスが水に溶ける。また、水中の硬度イオン成分が陰極であるイオン吸着電極にて吸着される。これにより、前段電解槽では酸性軟水が得られる。
後段電解槽では、陽極であるイオン吸着電極から水素ガスが発生し、この水素ガスが前段電解槽から流れ込む酸性軟水に溶けて弱酸性還元水となる。
これにより、弱酸性還元水をワンパスにて迅速に、効率よく製造することができる。
本発明の態様2に係る弱酸性還元水の製造装置は、上記の態様1において、前記電源部(第1電源回路31、第2電源回路32、第1スイッチング回路33、第2スイッチング回路34)は、前記後段電解槽の前記金属電極および前記イオン吸着電極に印加する電力値を前記前段電解槽の前記金属電極および前記イオン吸着電極に印加する電力値よりも小さくする構成としてもよい。
上記の構成によれば、後段電解槽のイオン吸着電極では、以前の処理において水中の硬度イオン成分を吸着していた場合、正極性の電力が供給されることにより、硬度イオン成分の離脱を生じる。この場合、硬度イオン成分の離脱が過剰になると、水のpHが中性側に戻り過ぎることになる。そこで、後段電解槽の金属電極およびイオン吸着電極に印加する電力値を前段電解槽の金属電極およびイオン吸着電極に印加する電力値よりも小さくすれば、このような事態が防止され、良好な弱酸性還元水を得ることができる。
本発明の態様3に係る弱酸性還元水の製造装置は、上記の態様1または2において、通水方向切替え部(水路切替装置13)と、制御部(制御装置35)とを備え、前記電源部(第1電源回路31、第2電源回路32、第1スイッチング回路33、第2スイッチング回路34)は、前記第1電解槽11の前記金属電極11cおよび前記イオン吸着電極11d、ならび前記第2電解槽12の前記金属電極12cおよび前記イオン吸着電極12dに印加する電力の極性をそれぞれ逆極性に切替える極性切替え動作が可能であり、前記通水方向切替え部(水路切替装置13)は、前記第1電解槽11を前記前段電解槽とし、前記第2電解槽12を前記後段電解槽とする水の第1通水方向と、前記第2電解槽12を前記前段電解槽とし、前記第1電解槽11を前記後段電解槽とする水の第2通水方向との通水方向切替え動作を行い、前記制御部(制御装置35)は、前記第1通水方向または前記第2通水方向による前記第1電解槽11および前記第2電解槽12による水の処理が行われた後に、前記極性切替え動作および前記通水方向切替え動作が行われるように前記電源部および前記通水方向切替え部を制御する構成としてもよい。
上記の構成によれば、通水方向切替え部の通水方向切替え動作により、例えば、第1電解槽を前段電解槽とし、第2電解槽を後段電解槽とする水の第1通水方向による水の処理が行われた後に、第2電解槽を前段電解槽とし、第1電解槽を後段電解槽とする水の第2通水方向による水の処理が行われる。このときには、電源部の極性切替え動作により、第1電解槽の金属電極およびイオン吸着電極、ならび第2電解槽の金属電極およびイオン吸着電極に印加する電力の極性がそれぞれ逆極性に切り替えられる。
これにより、弱酸性還元水の製造装置では、継続して弱酸性還元水の製造が可能となる。すなわち、例えば、第1電解槽を前段電解槽とし、第2電解槽を後段電解槽とする水の第1通水方向による水の処理では、第1電解槽において、陰極のイオン吸着電極にて硬度イオン成分の吸着を行う。この動作を継続して行っていると、イオン吸着電極における硬度イオン成分の吸着余力が枯渇し、水のpHを所望のpHまで下げることができなくなる。そこで、水の通水方向を第2電解槽を前段電解槽とし、第1電解槽を後段電解槽とする水の第2通水方向に切り替え、かつ第1電解槽の金属電極およびイオン吸着電極、ならび第2電解槽の金属電極およびイオン吸着電極に印加する電力の極性をそれぞれ逆極性に切り替える。これにより、第1電解槽のイオン吸着電極では、硬度イオン成分の離脱が行われる。したがって、第1電解槽のイオン吸着電極における硬度イオン成分の吸着余力が復活し、継続して弱酸性還元水の製造が可能となる。
本発明の態様4に係る弱酸性還元水の製造装置は、上記の態様3において、前記第1電解槽11と前記第2電解槽12との間にpHセンサ41を備え、前記制御部(制御装置35)は、前記pHセンサ41にて検出される水のpHが上昇した場合に、前記極性切替え動作および前記通水方向切替え動作が行われるように前記電源部(第1電源回路31、第2電源回路32、第1スイッチング回路33、第2スイッチング回路34)および前記通水方向切替え部(水路切替装置13)を制御する構成としてもよい。
上記の構成によれば、電源部の極性切替え動作および通水方向切替え部の通水方向切替え動作は、第1電解槽と第2電解槽との間(前段電解槽と後段電解槽との間)のpHセンサにて検出される水のpHが上昇した場合に行われる。すなわち、イオン吸着電極において硬度イオン成分の吸着機能が枯渇した場合には、水のpHは下げることができなくなり上昇する。したがって、水のpHが上昇した場合に、電源部の極性切替え動作および通水方向切替え部の通水方向切替え動作を行えば、これら切替え動作を適切なタイミングにて行うことができる。
本発明の態様5に係る弱酸性還元水の製造装置は、上記の態様3において、前記第1電解槽11と前記第2電解槽12との間に導電率センサ45を備え、前記制御部(制御装置35)は、前記導電率センサ45にて検出される水の導電率が低下した場合に、前記極性切替え動作および前記通水方向切替え動作が行われるように前記電源部(第1電源回路31、第2電源回路32、第1スイッチング回路33、第2スイッチング回路34)および前記通水方向切替え部(水路切替装置13)を制御する構成としてもよい。
上記の構成によれば、電源部の極性切替え動作および通水方向切替え部の通水方向切替え動作は、第1電解槽と第2電解槽との間(前段電解槽と後段電解槽との間)の導電率センサにて検出される水の導電率が低下した場合に行われる。すなわち、イオン吸着電極において硬度イオン成分の吸着機能が枯渇した場合には水の導電率が低下する。したがって、水の導電率が低下した場合に、電源部の極性切替え動作および通水方向切替え部の通水方向切替え動作を行えば、これら切替え動作を適切なタイミングにて行うことができる。
本発明の態様6に係る弱酸性還元水の製造装置は、上記の態様1〜5のいずれかの1態様において、前記第1電解槽11と前記第2電解槽12との間に水を加熱する加熱装置51を備えている構成としてもよい。
上記の構成によれば、前段の電解槽での処理が完了した後に水を加熱するので、処理対象の水を予め加熱する構成と比較して、製造した弱酸性還元水の温度低下を抑制することができる。また、前段の電解槽にて発生するガスは、自燃性のない酸素ガスであるので、すなわち自燃性の水素ガスではないので、水を安全に加熱することができる。また、前段の電解槽にて生成される酸性水は、プロトンによるイオン伝導率が高いために熱伝導率が高くなるので、加熱装置は前段の電解槽での処理後の水を効率よく加熱することができる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
本発明は、例えば風呂の湯やシャワーなどによる洗顔用として使用される弱酸性還元水の製造に利用することができる。
1 機能水製造装置
2 機能水製造装置
11 第1電解槽
11a 第1通水口
11b 第2通水口
11c 金属電極
11d イオン吸着電極
12 第2電解槽
12a 第1通水口
12b 第2通水口
12c 金属電極
12d イオン吸着電極
13 水路切替装置(通水方向切替え部)
14 給水ポンプ
15 給水タンク
16 第1通水菅
17 第2通水菅
18 第3通水菅
19 第4通水菅
31 第1電源回路(電源部)
32 第2電源回路(電源部)
33 第1スイッチング回路(電源部)
34 第2スイッチング回路(電源部)
35 制御装置
41 pHセンサ
42 pH検出回路
45 導電率センサ
46 導電率検出回路
51 加熱装置
52 第1導電率センサ
53 第2導電率センサ

Claims (6)

  1. 金属電極およびイオン吸着電極を内部に有する第1電解槽と、
    金属電極およびイオン吸着電極を内部に有し、前記第1電解槽に直列に接続されている第2電解槽と、
    前記第1電解槽および前記第2電解槽のうちの、水の流れの上流側に位置する前段電解槽の前記金属電極が正極性、かつ前記イオン吸着電極が負極性となり、水の流れの下流側に位置する後段電解槽の前記金属電極が負極性、かつ前記イオン吸着電極が正極性となる電力を前記各電極に供給する電源部と
    通水方向切替え部と、
    制御部とを備え、
    前記電源部は、前記第1電解槽の前記金属電極および前記イオン吸着電極、ならび前記第2電解槽の前記金属電極および前記イオン吸着電極に印加する電力の極性をそれぞれ逆極性に切替える極性切替え動作が可能であり、
    前記通水方向切替え部は、前記第1電解槽を前記前段電解槽とし、前記第2電解槽を前記後段電解槽とする水の第1通水方向と、前記第2電解槽を前記前段電解槽とし、前記第1電解槽を前記後段電解槽とする水の第2通水方向との通水方向切替え動作を行い、
    前記制御部は、前記第1通水方向または前記第2通水方向による前記第1電解槽および前記第2電解槽による水の処理が行われた後に、前記極性切替え動作および前記通水方向切替え動作が行われるように前記電源部および前記通水方向切替え部を制御することを特徴とする弱酸性還元水の製造装置。
  2. 金属電極およびイオン吸着電極を内部に有する第1電解槽と、
    金属電極およびイオン吸着電極を内部に有し、前記第1電解槽に直列に接続されている第2電解槽と、
    前記第1電解槽および前記第2電解槽のうちの、水の流れの上流側に位置する前段電解槽の前記金属電極が正極性、かつ前記イオン吸着電極が負極性となり、水の流れの下流側に位置する後段電解槽の前記金属電極が負極性、かつ前記イオン吸着電極が正極性となる電力を前記各電極に供給する電源部とを備え、
    前記第1電解槽と前記第2電解槽との間に水を加熱する加熱装置を備えていることを特徴とする弱酸性還元水の製造装置。
  3. 前記電源部は、前記後段電解槽の前記金属電極および前記イオン吸着電極に印加する電力値を前記前段電解槽の前記金属電極および前記イオン吸着電極に印加する電力値よりも小さくすることを特徴とする請求項1または2に記載の弱酸性還元水の製造装置。
  4. 前記第1電解槽と前記第2電解槽との間にpHセンサを備え、
    前記制御部は、前記pHセンサにて検出される水のpHが上昇した場合に、前記極性切替え動作および前記通水方向切替え動作が行われるように前記電源部および前記通水方向切替え部を制御することを特徴とする請求項に記載の弱酸性還元水の製造装置。
  5. 前記第1電解槽と前記第2電解槽との間に導電率センサを備え、
    前記制御部は、前記導電率センサにて検出される水の導電率が低下した場合に、前記極性切替え動作および前記通水方向切替え動作が行われるように前記電源部および前記通水方向切替え部を制御することを特徴とする請求項に記載の弱酸性還元水の製造装置。
  6. 前記第1電解槽と前記第2電解槽との間に水を加熱する加熱装置を備えていることを特徴とする請求項1,4または5のいずれか1項に記載の弱酸性還元水の製造装置。
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