JP5878957B2 - めっき用バレル - Google Patents

めっき用バレル Download PDF

Info

Publication number
JP5878957B2
JP5878957B2 JP2014148916A JP2014148916A JP5878957B2 JP 5878957 B2 JP5878957 B2 JP 5878957B2 JP 2014148916 A JP2014148916 A JP 2014148916A JP 2014148916 A JP2014148916 A JP 2014148916A JP 5878957 B2 JP5878957 B2 JP 5878957B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
barrel
side wall
virtual
plating
slit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014148916A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016023339A (ja
Inventor
峻 大湾
峻 大湾
Original Assignee
株式会社ベイテックジャパン
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社ベイテックジャパン filed Critical 株式会社ベイテックジャパン
Priority to JP2014148916A priority Critical patent/JP5878957B2/ja
Publication of JP2016023339A publication Critical patent/JP2016023339A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5878957B2 publication Critical patent/JP5878957B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Electroplating Methods And Accessories (AREA)

Description

本発明は、バレルメッキ装置に使用するめっき用バレルに関する技術であり、特に、スマートホンやカメラなどの精密機器に使用する小さなネジ部品のめっきに適しためっき用バレルに関する技術である。
従来、めっき用バレルは、両端部と側壁部とを備えた六角筒状の回転式バレルに小物の被めっき物を収納して、バレルをメッキ液に浸漬して回転駆動することにより被めっき物にめっきを行うようにしたものが知られている(例えば、特許文献1及び2参照)。
また、めっき用バレルとしては、回転駆動中のバレルにおける内と外とのめっき液の流通性、洗浄処理時の液切れ性などから、被めっき物の大きさやバレルの強度からできるだけ開口率の大きくなるように多数の孔を形成している。
そして、従来のめっき用バレルにおける側壁部に形成された孔として、特許文献1には丸孔が記載されるとともに角孔、スリット状孔が示唆されており、特許文献2にはスリット状孔が記載されている。
特開平10−317198号公報(段落0012参照) 特開平6−272095号公報(段落0009参照)
特許文献1に記載された従来のめっき用バレルに形成された丸孔は、開口率を大きくできない課題があった。
また、特許文献1に示唆されるとともに特許文献2に記載された従来のめっき用バレルに形成されたスリット状孔は、開口率を大きくすることができる利点があるが、直線状のスリットであるために、回転駆動中の温度等による変形で、被めっき物が挟まりやすいという課題があった。
めっき用バレルに被めっき物が挟まった状態で最終工程まで処理されてめっき物として処理を終わり、次のロットにおいて、挟まった被めっき物と異なる新たな仕様の被めっき物のめっき処理を行うこととなる。
当該めっき用バレルで新たなめっき処理中に、挟まった残留物が外れて、このロットでは異物混入が生ずることとなる。
この異物混入のめっき物を精密機器メーカーに納入したときに、受け入れ検査で異物混入が検出されると、めっき処理業者に対して当該めっき物の廃棄と原因究明と設備の改善が要求され、その原因究明が痕跡がなく非常に厄介な事態となるのである。
したがって、めっき用バレルの孔は、開口率が大きいことが望まれているが、被めっき物が孔に挟まらないことが同時に要求されている。
本発明は、このような従来のめっき用バレルが有していた課題を解決しようとするものであり、開口率を大きくできながら、被めっき物が挟まり難い孔を形成しためっき用バレルを提供することを目的としている。
請求項1に係る本発明のめっき用バレルは、両端部と側壁部とを備え、少なくとも前記側壁部に多数の孔が形成された筒状のバレルに被めっき物を収納して、前記バレルをめっき液に浸漬して駆動することにより前記被めっき物にめっきを行うようにしたバレルめっき装置に使用するめっき用バレルにおいて、
前記側壁部に形成された多数の孔は、同一形状の半円のスリットであり、
前記半円のスリットは、半円の方向が180度異なる第一スリットと第二スリットの2種類からなり、
第一所定ピッチの第一仮想直線と前記第一仮想直線に直交する第二所定ピッチの第二仮想直線とからなる第一仮想碁盤の目を、前記側壁部に仮想したときに、前記第一スリットの半円の中間点は、前記第一仮想碁盤の目にそれぞれ位置するように配置しており、
隣り合う前記第一仮想直線の中間の第三仮想直線と前記第三仮想直線に直交する前記第二所定ピッチの第四仮想直線とからなる第二仮想碁盤の目を、前記側壁部に仮想したときに、前記第二スリットの半円の中間点は、前記第二仮想碁盤の目にそれぞれ位置するように配置しているものである。
請求項2に係る本発明のめっき用バレルは、両端部と側壁部とを備え、少なくとも前記側壁部に多数の孔が形成された筒状のバレルに被めっき物を収納して、前記バレルをめっき液に浸漬して駆動することにより前記被めっき物にめっきを行うようにしたバレルめっき装置に使用するめっき用バレルにおいて、
前記側壁部に形成された多数の孔は、同一形状の半円のスリットであり、
前記半円のスリットは、半円の方向が同じ第三スリットからなり、
第三所定ピッチの第五仮想直線と前記第五仮想直線に直交する第四所定ピッチの第六仮想直線とからなる第三仮想碁盤の目を、前記側壁部に仮想したときに、前記第三スリットの半円の中間点は、前記第三仮想碁盤の目にそれぞれ位置するように配置しているものである。
請求項3に係る本発明のめっき用バレルは、請求項1又は2に係る本発明の構成に加え、前記筒状のバレルは六角筒状の水平回転式のバレルであり、
前記半円のスリットが形成された側壁部は矩形状の平面としたものである。
請求項1に係る本発明のめっき用バレルは、前記側壁部に形成された多数の孔は、同一形状の半円のスリットであり、前記半円のスリットは、半円の方向が180度異なる第一スリットと第二スリットの2種類からなり、第一所定ピッチの第一仮想直線と前記第一仮想直線に直交する第二所定ピッチの第二仮想直線とからなる第一仮想碁盤の目を、前記側壁部に仮想したときに、前記第一スリットの半円の中間点は、前記第一仮想碁盤の目にそれぞれ位置するように配置しており、隣り合う前記第一仮想直線の中間の第三仮想直線と前記第三仮想直線に直交する前記第二所定ピッチの第四仮想直線とからなる第二仮想碁盤の目を、前記側壁部に仮想したときに、前記第二スリットの半円の中間点は、前記第二仮想碁盤の目にそれぞれ位置するように配置しているから、側壁部の強度を保持するとともに、開口率を大きくできながら、被めっき物が挟まり難い孔を形成することができ、被めっき物のめっき処理時のめっき液の流通や洗浄処理時等の液切れを良好として品質の良いめっき処理を行うことができるのである。
請求項に係る本発明のめっき用バレルは、両端部と側壁部とを備え、少なくとも前記側壁部に多数の孔が形成された筒状のバレルに被めっき物を収納して、前記バレルをめっき液に浸漬して駆動することにより前記被めっき物にめっきを行うようにしたバレルめっき装置に使用するめっき用バレルにおいて、前記側壁部に形成された多数の孔は、同一形状の半円のスリットであり、前記半円のスリットは、半円の方向が同じ第三スリットからなり、第三所定ピッチの第五仮想直線と前記第五仮想直線に直交する第四所定ピッチの第六仮想直線とからなる第三仮想碁盤の目を、前記側壁部に仮想したときに、前記第三スリットの半円の中間点は、前記第三仮想碁盤の目にそれぞれ位置するように配置しているから、開口率を大きくできながら、被めっき物が挟まり難い孔を簡単に形成することができ、被めっき物のめっき処理時のめっき液の流通や洗浄処理時等の液切れを良好として品質の良いめっき処理を行うことができるのである。
請求項に係る本発明のめっき用バレルは、請求項1又は2に係る本発明の効果に加え、前記筒状のバレルは六角筒状の水平回転式のバレルであり、前記半円のスリットが形成された側壁部は矩形状の平面としたから、汎用のめっき用バレルとすることができるのである。
本発明の実施の形態に係るめっき用バレルの正面側説明図である。 図1の右側説明図である。 図1の蓋板と右側端部とを省略した斜視説明図である。 本発明の実施の形態に係るめっき用バレルにおける第一実施例の孔を形成した側壁板を示す平面図である。 本発明の実施の形態に係るめっき用バレルにおける第二実施例の孔を形成した側壁板を示す平面図である。 本発明の実施の形態に係るめっき用バレルにおける第三実施例の孔を形成した側壁板を示す平面図である。
以下、本発明の実施の形態を添付した図1〜図6に基づき詳細に説明する。
図1は本発明の実施の形態に係るめっき用バレルの正面側説明図、図2は図1の右側説明図、図3は図1の一部を省略した斜視説明図、図4〜図6は本発明の実施の形態に係るめっき用バレルにおける第一実施例〜第三実施例の孔を形成した側壁板を示す平面図である。
1はバレルめっき装置(図示せず)に使用する六角筒状の水平回転式のめっき用バレルであり、バレルめっき装置はスマートホンやカメラなどの精密機器に用いるネジ部品などの小物物品の電気めっきに汎用されている。
めっき用バレル1は、被めっき物を収納して前処理槽で被めっき物の脱脂洗浄などの前処理を行い、液切りの後にめっき槽で被めっき物にめっき処理を行い、液切りの後に水洗槽で被めっき物に水洗を行う工程を備えたバレルめっき装置(図示せず)に使用するようにしている。
そして、めっき用バレル1は、図1〜図3(図3では一部の側壁部の孔及び端部の孔を省略)に示すように、六角筒状のフレームからなるポリ塩化ビニール樹脂製のバレル本体11に6つの側壁部2と2つの端部3とを備えている。
6つの側壁部2のうち、図2で左側の1つの側壁部2を被めっき物の収納と取出しのための蓋板21とし、蓋板21に対向する3つの側壁部2を第一側壁板22とし、蓋板21の両隣りの2つの側壁部2を第二側壁板23としている。
また、2つの端部3は、六角筒状よりも外形の大きな円盤状に形成して、一方の端部3に歯車31を形成するとともに、各端部3の中心にバレル軸スリーブ32をそれぞれ設けている。
めっき用バレル1は、電動機の駆動軸に設けた歯車(図示せず)と、端部3に設けた歯車31とを噛み合わせて回転駆動可能としている。
なお、バレル軸スリーブ32で軸支されるバレル軸(図示せず)の1つを中空として電気めっき用の陰極を貫通させて、めっき用バレル1内の被めっき物と接触させている。
このように、2つの端部3と6つの側壁部2とを備え、これら両端部3及び6つの側壁部2に多数の孔4が形成された六角筒状のめっき用バレル1を上述したバレルめっき装置に使用することについては、公知である。
そして、本発明は、このような従来公知のめっき用バレル1において、多数の孔4の構成を半円のスリットに形成したことを特徴としており、以下、半円のスリット41、41a、42、42a、43の説明を主として行う。
本発明の実施の形態に係るめっき用バレル1における第一実施例の半円のスリット(孔)4として、半円の第一スリット41及び半円の第二スリット42を形成した第一側壁板22を側壁部2とした第一実施例について、図1〜図3を参照しながら、図4に基づいて説明する。
第一側壁板22は、図2に示す6つの側壁部2のうちの右側の3つの各側壁部2にそれぞれ2枚ずつ設けて側壁部2を構成するのであり、材質がポリ塩化ビニール樹脂で、板厚が5mm、縦が105mmで横が187mmの矩形状である。
2枚の第一側壁板22は、図2に示すように、めっき用バレル1のバレル本体11に固定した1つの取付部材12に載置して、2つの押え部材13を各第一側壁板22の周縁に被せてポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂製の十字穴付きなべ小ねじ14を締付けて取付けるのである。
具体的には、取付部材12は、2つの矩形状の開口部を備えた枠状部材であり、開口部の周縁に、前記小ねじ14を螺合するタッピングねじを形成しており、押え部材13は、取付部材12の開口部と合致する開口部及びタッピングねじ用の孔を備えた枠状に形成している。
そして、取付部材12の開口部とタッピングねじとの間に、第一側壁板22の周縁を載置してその周縁を押え部材13で押えた状態で前記小ねじ14を孔に通して締付けることにより第一側壁板22をめっき用バレル1に取付けるのである。
第一側壁板22に形成した半円のスリット(孔)4は、半円の方向が180度異なる第一スリット41と第二スリット42の2種類から形成している。
そして、図4に示すように、第一所定ピッチP1の第一仮想直線L1と第一仮想直線L1に直交する第二所定ピッチP2の第二仮想直線L2とからなる第一仮想碁盤の目E1を、側壁部2の第一側壁板22に仮想したときに、第一スリット41の半円の中間点M1は、第一仮想碁盤の目E1にそれぞれ位置するように配置している。
また、隣り合う第一仮想直線L1の中間の第一所定ピッチP1の第三仮想直線L3と第三仮想直線L3に直交する第二所定ピッチP2の第四仮想直線L4とからなる第二仮想碁盤の目E2を、側壁部2の第一側壁板22に仮想したときに、第二スリット42の半円の中間点M2は、第二仮想碁盤の目E2にそれぞれ位置するように配置している。
ここで、仮想碁盤の目E1、E2とは、仮想直線L1、L2、L3、L4の交点を表している。
この第一実施例では、半円のスリット41、42の円弧は、内側半径2.35mmと外側半径3.35mmで中心半径2.85mm、円弧幅1mmで両端が半径0.5mmの円弧としており、両端の半径0.5mmの円弧を除いた部分が半円となるように形成している。
また、第一所定ピッチP1を8mm、第二所定ピッチP2を6.3mmとした第一側壁板22における第一仮想碁盤の目E1に、第一スリット41の半円の中間点M1がそれぞれ位置するように配置している。
第三仮想直線L3のピッチは隣り合う第一仮想直線L1の中間に位置するから第一仮想直線L1の第一所定ピッチP1の8mmと同じであり、第四仮想直線L4のピッチは第二所定ピッチP2の6.3mmとしている。
そして、第三仮想直線L3と第四仮想直線L4とからなる第一側壁板22における第二仮想碁盤の目E2に、第二スリット42の半円の中間点M2がそれぞれ位置するように配置している。
なお、前記スリット41、42の寸法と第二所定ピッチP2とで、第二仮想直線L2と第四仮想直線L4とを仮想した場合、第二仮想直線L2と第四仮想直線L4とは1mmの間隔で離れた状態となる。
以上の説明は、2つの端部3と6つの側壁部2とを備えた六角筒状のめっき用バレル1の1つの側壁部2のうちの1つの第一側壁板22における半円のスリット41、42の形成についてであり、3つの側壁部2の他の5つの第一側壁板22における半円のスリット41、42の構成は同一である。
また、めっき用バレル1の蓋板21の横寸法及び蓋板21の両隣りの側壁部2の4つの第二側壁板23の縦寸法は、第一側壁板22の寸法とは異なっているが、半円のスリット41、42の形成については、強度的に可能な限り孔4の合計孔面積を大きくするために、以上の説明と同様に形成するのである。
同様に、両端部3についても、半円のスリット41、42の形成については、強度的に可能な限り孔4の合計孔面積を大きくするために、以上の説明と同様に形成するのである。
そして、蓋板21、第二側壁板23及び両端部3における取付部材12、12a及び押え部材13、13aについても、第一側壁板22のそれらと同様に形成するのである。
ただし、両端部3の取付部材12aについては、図2に点線で示すように、1つ形成して4つの端部板33を取付けるようにしており、押え部材13aについては4つ備えている。
これらの詳細説明については、重複するので省略する。
本発明の実施の形態に係る第一実施例は、以上のとおりであり、図4から明らかなように、例えば、直径1mmの丸孔を分散させた場合に比し、開口率(開孔率)を大きくできながら、第一側壁板22の強度も保持することができるのである。
また、以上の第一実施例における半円のスリットと、従来の直線状のスリットとを比較した場合、スリット幅を同じ1mmとすると、直線状のスリットではスリット間の間隔を一定にでき開口率(開孔率)を大きくし易いのに対して、半円のスリットではスリット間の間隔がスリットの部位により大小が生ずるために、開口率(開孔率)を大きくし難いのである。
しかしながら、直線状のスリットは駆動中の温度等による変形により、小ねじの頭部や座金の厚みが小さいために、スリットの直線部分に挟まり易いのに対し、本発明では半円のスリットであるから、直線部分がなく挟まり難いという大きな利点がある。
次に、本発明の実施の形態に係るめっき用バレル1における第二実施例を説明する。
第二実施例は、第一実施例と、具体的な寸法(数値)が異なるだけであり、第一実施例と同様な構成は説明を省略乃至簡略にし、以下、第一実施例と異なる構成について主として説明する。
この第二実施例では、板厚を3mmとし、第一実施例と同様に材質をポリ塩化ビニール樹脂で、縦が105mmで横が187mmの矩形状としている。
半円のスリット41a、42aの円弧は、図5に示すように、内側半径2.05mmと外側半径2.55mmで中心半径2.3mm、円弧幅0.5mmで両端が半径0.25mmの円弧としており、両端の半径0.25mmの円弧を除いた部分が半円となるように形成している。
また、第一所定ピッチP1を6.1mm、第二所定ピッチP2を5mmとした第一側壁板22における第一仮想碁盤の目E1に、第一スリット41aの半円の中間点M1aがそれぞれ位置するように配置している。
第三仮想直線L3のピッチは隣り合う第一仮想直線L1の中間に位置するから第一仮想直線L1の第一所定ピッチP1の6.1mmと同じであり、第四仮想直線L4のピッチは第二所定ピッチP2の5mmとしている。
そして、第三仮想直線L3と第四仮想直線L4とからなる第一側壁板22における第二仮想碁盤の目E2に、第二スリット42aの半円の中間点M2aがそれぞれ位置するように配置している。
本発明の実施の形態に係る第二実施例は、以上のとおりであり、第一実施例よりも小さな被めっき物に適合するようにしており、第一実施例と同様に、開口率(開孔率)を大きくできながら、第一側壁板22の強度も保持することができるのである。
ちなみに、第一実施例における開口率(開孔率)は約30%であり、第二実施例における開口率(開孔率)は約20%である。
ここで、開口率(開孔率)とは、側壁部や両端部において、構造上及び強度上から孔4を形成できる面積に対する合計の開口面積(開孔面積)の割合である。
次に、本発明の実施の形態に係るめっき用バレル1における第三実施例を説明する。
第三実施例は、第一実施例、第二実施例と異なり、第一側壁板22に形成した半円のスリット(孔)4は、全ての半円の方向が同じ第三スリット43から形成したものである。
そして、図6に示すように、第三所定ピッチP3の第五仮想直線L5と第五仮想直線L5に直交する第四所定ピッチP4の第六仮想直線L6とからなる第三仮想碁盤の目E3を、側壁部2の第一側壁板22に仮想したときに、第三スリット43の半円の中間点M3は、第三仮想碁盤の目E3にそれぞれ位置するように配置している。
ここで、第三仮想碁盤の目E3とは、仮想直線L5、L6の交点を表している。
この第三実施例では、半円の第三スリット43の円弧は、第一実施例の第一スリット41及び第二スリット42と同じで、内側半径2.35mmと外側半径3.35mmで中心半径2.85mm、円弧幅1mmで両端が半径0.5mmの円弧とした半円状に形成しており、両端の半径0.5mmの円弧を除いた部分が半円となるように形成している。
また、第三所定ピッチP3を第一実施例の第一所定ピッチP1と同じ8mm、第四所定ピッチP4を3.65mmとした第一側壁板22における第三仮想碁盤の目E3に、第三スリット43の半円の中間点M3がそれぞれ位置するように配置している。
ちなみに、この第三実施例における開口率(開孔率)は、約27%であり、第一実施例における開口率(開孔率)の約30%よりも小さくなるが、この第三実施例における半円の第三スリット43は半円の向きが同じであるから、簡単に形成することができる。
以上の第一実施例〜第三実施例では、ピッチ、円弧の半径、スリットの幅、スリットの配置などについて、具体的数値を挙げて説明したが、これらは、被めっき物の形状、寸法、バレルへの収納量、要求されるめっき仕様などにより、適宜設計するのである。
また、以上の第一実施例〜第三実施例における半円のスリットの形成は、多頭工具を備えたエンドミルや、ウオータージェットによる切削で行うのである。
次に、以上の実施の形態の変形例を説明する。
以上の実施の形態では、めっき用バレルを回転駆動するようにしているが、回転駆動に替えて、搖動式や振動式とすることもでき、要はめっき用バレルに収納した被めっき物の表面を均一に電気めっきできるように混合できればよいのである。
また、以上の実施の形態では、めっき用バレルの形状を六角筒状としたが、五角筒状、八角筒状、円筒状などの筒状であればよいのである。
以上の実施の形態では、半円のスリットを6つの側壁部及び2つの端部に配置したが、筒状のめっき用バレルの少なくとも側壁部に配置し、構造上の制約等から端部に配置し難い場合には、端部には半円のスリットを配置しなくてもよいのである。
以上の実施の形態では、バレル本体や側壁板(側壁部)の材質をポリ塩化ビニール(PVC)樹脂としたが、ポリメチルメタクリレート(PMMA)樹脂やポリプロピレン(PP)樹脂とすることができる。
そして、側壁板(側壁部)の材質を、塩素を含まないポリメチルメタクリレート(PMMA)樹脂やポリプロピレン(PP)樹脂とした場合、半円のスリットの形成をレーザーによる切削でおこなうことができる。
1 めっき用バレル
2 側壁部
3 端部
孔(半円のスリット)
41、41a 第一スリット
42、42a 第二スリット
43 第三スリット
P1 第一所定ピッチ
P2 第二所定ピッチ
P3 第三所定ピッチ
P4 第四所定ピッチ
L1 第一仮想直線
L2 第二仮想直線
L3 第三仮想直線
L4 第四仮想直線
L5 第五仮想直線
L6 第六仮想直線
E1 第一仮想碁盤の目
E2 第二仮想碁盤の目
E3 第三仮想碁盤の目
M1、M1a 第一スリットの半円の中間点
M2、M2a 第二スリットの半円の中間点
M3 第三スリットの半円の中間

Claims (3)

  1. 両端部と側壁部とを備え、少なくとも前記側壁部に多数の孔が形成された筒状のバレルに被めっき物を収納して、前記バレルをめっき液に浸漬して駆動することにより前記被めっき物にめっきを行うようにしたバレルめっき装置に使用するめっき用バレルにおいて、
    前記側壁部に形成された多数の孔は、同一形状の半円のスリットであり、
    前記半円のスリットは、半円の方向が180度異なる第一スリットと第二スリットの2種類からなり、
    第一所定ピッチの第一仮想直線と前記第一仮想直線に直交する第二所定ピッチの第二仮想直線とからなる第一仮想碁盤の目を、前記側壁部に仮想したときに、前記第一スリットの半円の中間点は、前記第一仮想碁盤の目にそれぞれ位置するように配置しており、
    隣り合う前記第一仮想直線の中間の第三仮想直線と前記第三仮想直線に直交する前記第二所定ピッチの第四仮想直線とからなる第二仮想碁盤の目を、前記側壁部に仮想したときに、前記第二スリットの半円の中間点は、前記第二仮想碁盤の目にそれぞれ位置するように配置していることを特徴とするめっき用バレル。
  2. 両端部と側壁部とを備え、少なくとも前記側壁部に多数の孔が形成された筒状のバレルに被めっき物を収納して、前記バレルをめっき液に浸漬して駆動することにより前記被めっき物にめっきを行うようにしたバレルめっき装置に使用するめっき用バレルにおいて、
    前記側壁部に形成された多数の孔は、同一形状の半円のスリットであり、
    前記半円のスリットは、半円の方向が同じ第三スリットからなり、
    第三所定ピッチの第五仮想直線と前記第五仮想直線に直交する第四所定ピッチの第六仮想直線とからなる第三仮想碁盤の目を、前記側壁部に仮想したときに、前記第三スリットの半円の中間点は、前記第三仮想碁盤の目にそれぞれ位置するように配置していることを特徴とするめっき用バレル。
  3. 前記筒状のバレルは六角筒状の水平回転式のバレルであり、
    前記半円のスリットが形成された側壁部は矩形状の平面であることを特徴とする請求項1又は2に記載のめっき用バレル。
JP2014148916A 2014-07-22 2014-07-22 めっき用バレル Active JP5878957B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014148916A JP5878957B2 (ja) 2014-07-22 2014-07-22 めっき用バレル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014148916A JP5878957B2 (ja) 2014-07-22 2014-07-22 めっき用バレル

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016023339A JP2016023339A (ja) 2016-02-08
JP5878957B2 true JP5878957B2 (ja) 2016-03-08

Family

ID=55270388

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014148916A Active JP5878957B2 (ja) 2014-07-22 2014-07-22 めっき用バレル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5878957B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5948514B1 (ja) * 2016-01-05 2016-07-06 株式会社ベイテックジャパン めっき用バレル

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE2361683A1 (de) * 1973-12-08 1975-06-19 Schering Ag Trommel zum galvanisieren oder zur chemischen behandlung von massenteilen
JPS588778Y2 (ja) * 1980-09-01 1983-02-17 近藤耐酸槽株式会社 鍍金用回転バレル
JPS58197297A (ja) * 1982-05-10 1983-11-16 Takashi Kobayashi バ−レル
EP0859878A4 (en) * 1995-09-27 2000-06-28 Whyco Technologies Inc FOLDABLE PANEL STRUCTURE FOR PLATING DRUM
JP3834517B2 (ja) * 2002-02-08 2006-10-18 朝明化工機株式会社 表面処理装置用バレル
CN102560613A (zh) * 2012-01-10 2012-07-11 十堰市豪凯工贸有限公司 螺纹件滚镀保护套

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016023339A (ja) 2016-02-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5878957B2 (ja) めっき用バレル
JP6691464B2 (ja) バレルめっき用トレイ及びめっき用バレル
RU2016120795A (ru) Устройство очистки все-в-одном
EP2520377A3 (de) Vorrichtung zur reinigung von schüttgut
DE102005058606B3 (de) Vorrichtung zum Schütteln von Probebehältern
JP5948514B1 (ja) めっき用バレル
JP5221571B2 (ja) 入力ペン
JP2014144447A (ja) スラリー撹拌装置および方法
CN211002434U (zh) 一种基于产品设计用模型存放箱
RU2516124C1 (ru) Способ механической чистки прозрачной поверхности оптического прибора и соответствующее устройство
CN203306374U (zh) 一种分区域的标本运输箱
CN204768507U (zh) 搅拌装置
KR102385048B1 (ko) 액체 분석계 및 액체 분석 시스템
CN207736271U (zh) 一种数学教学用具工具箱
TWM584541U (zh) 卡匣旋轉設備和卡匣
JP4993741B2 (ja) 洗浄籠
EP2781891A2 (de) Funktionsmodul mit einer Sensorvorrichtung
CN103851070A (zh) 一种电子产品转轴支架
KR101322662B1 (ko) 필라멘트 커팅 장치
CN203778403U (zh) 化工设备用实验器材超声波清洗机
JP5636545B2 (ja) 超音波洗浄装置及び超音波洗浄システム
CN203870041U (zh) 一种xrd用可旋转样品台
KR102540215B1 (ko) 스티프너 핸들링 트레이
US1234346A (en) Apparatus for washing or developing photographic plates or films.
CN209759618U (zh) 一种电泳槽

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151110

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151209

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151120

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160105

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160129

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5878957

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250