JP5877997B2 - 低温液化ガスの地下貯蔵方法及び貯蔵施設の構築方法 - Google Patents

低温液化ガスの地下貯蔵方法及び貯蔵施設の構築方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5877997B2
JP5877997B2 JP2011234517A JP2011234517A JP5877997B2 JP 5877997 B2 JP5877997 B2 JP 5877997B2 JP 2011234517 A JP2011234517 A JP 2011234517A JP 2011234517 A JP2011234517 A JP 2011234517A JP 5877997 B2 JP5877997 B2 JP 5877997B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cavity
heating
liquefied gas
low
temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2011234517A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013092199A (ja
Inventor
谷利 信明
信明 谷利
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kajima Corp
Original Assignee
Kajima Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kajima Corp filed Critical Kajima Corp
Priority to JP2011234517A priority Critical patent/JP5877997B2/ja
Publication of JP2013092199A publication Critical patent/JP2013092199A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5877997B2 publication Critical patent/JP5877997B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Filling Or Discharging Of Gas Storage Vessels (AREA)

Description

本発明は低温液化ガスの地下貯蔵方法及び施設に関し,とくに低温液化ガスを地下に長期間貯蔵する方法及び貯蔵施設の構築方法に関する。
火力発電等のエネルギー源として使用される気体燃料(常温・常圧下では気体の天然ガスや石油ガス等)は、そのままでは固体・液体燃料(石炭や石油等)に比べて輸送・貯蔵に不利であるが、加圧・冷却により液化ガス(以下、低温液化ガスという)として輸送・貯蔵することができる。日本では、産出国からLNGやLPG等の低温液化ガスを輸入して国内の貯蔵施設(受入基地)に一旦貯え、例えば需要に応じて必要量ずつ気化器によりガス化して払い出すことにより利用している。低温液化ガスの貯蔵施設として従来から金属二重殻式の地上タンク等が利用されているが、地上タンクは液化ガスの漏出対策が不可欠であり、タンク周囲に漏出時の流出範囲を局限化する防液堤等を構築するため比較的広い敷地面積を必要とする(非特許文献1参照)。これに対し、施設の大部分又は全てを地下に埋設して液化ガスが地上に流出する危険を低減した地下貯蔵施設が開発されている(特許文献1〜4参照)。
例えば特許文献1及び2は、図3(A)に示すように、円筒状に構築した地中連壁21の内側を最深部まで掘削し、その内側にコンクリート製の側壁22及び底壁23を打設して躯体(有底の槽体)を形成し、その躯体の開口部をドーム状の屋根24で覆った地下貯蔵タンク20を開示している。例えば躯体(側壁22及び底壁23)の内面全体にメンブレンと呼ばれる鋼材層および断熱材層を敷設したうえで、受入ライン4から低温液化ガスLGを導入して貯蔵する。図示例の地下貯蔵タンク20は、躯体が地表面下に存在し地上からはドーム状の屋根24しか見えないので周囲の景観を損なわず、液化ガスLGが地上に漏れ出すおそれが小さく防液堤等が不要となるので敷地の利用効率が高い利点がある。図示例において屋根24が破損すると液化ガスLGが大気中に漏出するおそれがあるため、特許文献3のようにドーム状の屋根24をも地中に埋設して漏出の危険を更に抑えた地下タンクも提案されている。なお、図示例の地下タンク20に貯蔵した液化ガスLGは、払出ライン5から気化器5aを介して適宜払い出すことができる。
また特許文献4は、図3(B)に示すように、地下の安定した地盤(岩盤)中に比較的大規模な空洞31を掘削し、その空洞31を低温液化ガスLGの長期間にわたる貯蔵施設(貯蔵タンク)30として利用することを提案している。低温液化ガスLGの貯蔵時に空洞31の周囲地盤中の地下水が凍結するので、地盤中に多少の亀裂や間隙があっても凍結領域により貯蔵施設の気密性・液密性を確保することができる。従って、空洞31の内面には吹き付けコンクリート程度の簡易な支保工を設けるだけで低温液化ガスLGの漏出を防止することができる(凍結式構造)。また、極低温の液化ガスLG(例えば−162℃のLNG等)を貯蔵する場合は、上述した図3(A)の場合と同様に、空洞31の内面の覆工コンクリート上にメンブレンおよび断熱材層を設けて気密性・液密性を高めることも可能である(メンブレン式構造)。更に図示例の地下貯蔵施設30によれば、液化ガスLGの漏出防止に必要な気密性・液密性を確保できるだけでなく、敷地の地上部を開放して有効利用を図ることができる。
特開2000−130698号公報 特開2002−004627号公報 特開平4−312297号公報 特開2005−195110号公報
社団法人日本エネルギー学界天然ガス部会編「天然ガスのすべて」コロナ社、106〜113頁(3.4 LNGの受入基地と貯蔵タンク)、2008年10月3日発行 揮発性有機化合物(VOC)排出抑制対策検討会・洗浄小委員会報告書、7頁、平成17年2月2日発行、インターネット<http://www.env.go.jp/air/report/h16−08.pdf>
図3に示す地下貯蔵施設は、地表面の有効利用を図ると共に、低温液化ガスを安全に貯蔵できる利点がある。しかし、低温液化ガスの貯蔵施設には、周囲からの自然入熱等により貯蔵液化ガスの一部分が気化・蒸散してボイルオフガス(以下、BOGということがある)を発生する問題点がある。発生したBOGは施設内部(図3では貯蔵タンク20又は貯蔵施設30の気相部)に蓄積し、施設(タンク)の内圧を上昇させるため、適宜抜き出す必要がある。例えば図3(A)の貯蔵タンク20では、BOGライン6によりタンク気相部からBOGを適宜排出して適正な内圧(例えば10kPa程度の正圧)を保持しているが、BOG排出による貯蔵ガスの品質(成分)の変化を避けるため、排出したBOGを圧縮機6aにより昇圧して払出ライン6へ戻し、貯蔵ガスと合流したうえで払い出している(非特許文献1も参照)。ただし、払い出し需要のないときはBOGを払出ライン6へ戻すことができず、焼却処分等しなければならないので、BOGの排出により貯蔵ガスの品質が変化しうる。
図3(B)のような長期貯蔵施設30においてもBOGを適宜抜き出して適正な内圧を保持しなければならないが、短期の払い出し予定がなくBOGを払出ラインへ戻すこともできないので、BOG排出によって貯蔵ガスの品質が徐々に変化するおそれがある。最近は、例えばエネルギー需要の季節変動等に対応するため低温液化ガスの長期貯蔵が検討されているが、貯蔵ガスの品質変化は貯蔵エネルギーの劣化につながるので望ましくない。排出したBOGを再び液化して受入ライン4経由で施設30内へ戻すことも考えられるが、BOGの再液化に要するコストは小さくない。低温液化ガスを長期間安定的に且つ経済的に貯蔵するためには、貯蔵ガスからのBOGの発生量をできるだけ小さく抑えて貯蔵ガスの品質を大きく変化させないことが求められる。
そこで本発明の目的は,貯蔵中の低温液化ガスからのBOG発生量を小さく抑えることができる地下貯蔵方法及び貯蔵施設の構築方法を提供することにある。
本発明者は、地下貯蔵施設内の低温液化ガスの液面を小さくすることに着目した。一般に液相から気相への蒸発速度は、その液体の蒸気圧(液相部表面における飽和蒸気圧と気相部における分圧との差)に比例すると共に蒸発面積(気相に接する液相の面積)に比例することが知られている(例えば非特許文献2参照)。図3の貯蔵タンク20及び貯蔵施設30は、液化ガスの蒸発面積がタンク及び施設の底面積と一致しており、自然入熱等の温度上昇により液化ガスの蒸気圧が上昇すると、タンク及び施設の底面積に比例した蒸発速度でBOGが発生することになる。底面積に対して液化ガスの蒸発面積を小さくすることができれば、低温液化ガスの貯蔵量を減少させることなく蒸発速度を低くしてBOG発生量を抑制することが期待できる。本発明は、この着想に基づく研究開発の結果、完成に至ったものである。
図1の実施例を参照するに,本発明による低温液化ガスの地下貯蔵方法は,地表面Eの環状の複数部位にそれぞれ地表面Eから鉛直下向きにヒーティング坑10を穿設し,ヒーティング坑10の各々に冷媒を導入して環状内側に凍結領域を形成し,その凍結領域内に地下所定深さDから鉛直下向きに所要口径W2の筒状空洞2を構築し,空洞2の頂端から地表面Eに連結する空洞口径W2より小さい径W3の導坑3を設け,空洞2内に空洞容積以上の液量の低温液化ガスLGを受入れて液面位を導坑3内に保ちつつ貯蔵すると共にヒーティング坑10の各々に凍結防止材Tを循環させてなるものである。
また図1を参照するに,本発明による低温液化ガスの地下貯蔵施設の構築方法は,地表面Eの環状の複数部位にそれぞれ地表面Eから鉛直下向きにヒーティング坑10を穿設し,ヒーティング坑10の各々に冷媒を導入して環状内側に凍結領域を形成し,その凍結領域内に地下所定深さDから鉛直下向きに延びる所要口径W2の筒状空洞2と当該空洞2の頂端地表面Eに連結させる当該空洞口径W2より小さい径W3の導坑3とからなる地下貯蔵施設を構築し,空洞内に空洞容積以上の液量の低温液化ガスLGを受入れて液面位を導坑3内に保ちつつ貯蔵すると共にヒーティング坑10の各々に凍結防止材Tを循環させてなるものである。
好ましくは,空洞2の頂端の所定深さDを,導坑3内の液圧により空洞2の頂部の低温液化ガスLGの沸点が所定温度以上上昇するように設定する。更に好ましくは,図2に示すように,上述した導坑3付き空洞2を複数隣接させて構築し,ヒーティング坑10を全ての空洞2A,2B,……が囲まれる外環域U上の複数部位と隣接する空洞2A,2B,……間の境界域R上の複数部位とにそれぞれ穿設し,外環域U上のヒーティング坑10Uに対する凍結防止材Tの循環と境界域R上のヒーティング坑10Rに対する凍結防止材Tの循環とを別々に制御することができる。
本発明による低温液化ガスの地下貯蔵方法及び貯蔵施設の構築方法は,地表面Eの環状の複数部位にそれぞれ地表面Eから鉛直下向きにヒーティング坑10を穿設し,ヒーティング坑10の各々に冷媒を導入して環状内側に凍結領域を形成し,その凍結領域内に低温液化ガスLGを貯蔵する鉛直向きの筒状空洞2を構築し,その空洞2の頂端に空洞口径W2より小さい口径W3で地表面Eに連結する導坑3を設け,空洞2内に空洞容積以上の液量の低温液化ガスLGを受入れて液面位を導坑3内に保ちつつ貯蔵すると共にヒーティング坑10の各々に凍結防止材Tを循環させるので,次の有利な効果を奏する。
(イ)空洞2内に貯えた低温液化ガスLGの液面位を比較的小さい口径W3の導坑3内に保つことで、液化ガスLGの蒸発面積および蒸発速度を小さく抑えてBOG発生量を抑制することができる。
(ロ)また、導坑3内の液圧によって空洞2の頂部の液化ガスLGの沸点をある程度上昇させることができ、蒸発面積だけでなく空洞頂部の蒸気圧の低下によるBOG発生量の抑制が期待できる。更に空洞2を深層式又は大深度構造とすれば、空洞2の鉛直方向中間部から底部の液化ガスLGの沸点を上昇させ、BOG発生量を一層低減できる。
(ハ)貯蔵中のBOG発生量を抑制することにより、貯蔵中の品質の大きな変化を避けつつ低温液化ガスLGを長期間安定的に貯蔵することが可能となる。
(ニ)筒状空洞2を所定口径W2の鉛直構造とすることにより、少ない用地面積で貯蔵量の大きい施設とすることができる。また、空洞2を深層式又は大深度構造とすることで、用地面積を広げることなく大容量化を図ることができる。
(ホ)また、筒状空洞2を鉛直構造とすることで、空洞2の周囲に環状のヒーティング坑10を地表面Eからボーリング等により設けて空洞周囲の地盤温度を機能的に制御することが可能となり、空洞周囲の不所望な凍結領域の拡大を効率的に防止できる。
(ヘ)更に、筒状空洞2の構築に先立って周囲の環状ヒーティング坑10を穿孔し、ヒーティング坑10に冷媒を導入して環状内側に凍結領域を形成することにより、その凍結領域の凍結工法によって筒状空洞2を構築することが可能となる。
以下、添付図面を参照して本発明を実施するための形態及び実施例を説明する。
は、本発明による低温液化ガスの地下貯蔵施設の一実施例の説明図である。 は、本発明による低温液化ガスの地下貯蔵施設の他の実施例の説明図である。 は、従来の低温液化ガスの地下貯蔵施設の説明図である。
図1は、本発明による低温液化ガスの地下貯蔵施設の一実施例を示す。図示例の貯蔵施設1は、地表面Eから地下の所定深さDまで鉛直下向きに掘削した比較的小口径W3の導坑3と、その導坑3の下端から拡径すると共に更に鉛直下向きに掘削した口径W2の円筒状空洞2と、その導坑3付き空洞2を所要間隙Gで環状に囲むように地表面Eから鉛直下向きに穿設した複数のヒーティング坑10とで構成されている。また、導坑3付き空洞2には、貯留すべき低温液化ガスLGを導坑3経由で空洞2内に送り込む受入ライン4と、貯留中の低温液化ガスLGを空洞2の底部から送り出す払出ライン5と、導坑3に蓄積したBOGを排出するBOGライン6とが設けられている。
図示例の貯蔵施設1は、受入ライン4から空洞2の容積以上の液量の低温液化ガスLGを受入れ、空洞2内を液化ガスLGで充填すると共に液化ガスLGの一部を導坑3内に溢出させ、液面位を導坑3内に保ちながら液化ガスLGを貯蔵する。導坑3付き空洞2は、上述したメンブレンおよび断熱材層を設けて気密性・液密性を高めたメンブレン式構造、或いは比較的簡単な支保工のみを設けて周囲地盤の凍結によって気密性・液密性を確保する凍結式構造の何れとすることも可能である。後述するように空洞2の構築に先立って環状のヒーティング坑10を穿孔し、そのヒーティング坑10に冷媒を導入して形成した凍結領域に空洞2を構築することができる。
図示例のように導坑3の口径W3を空洞2の口径W2に比して小さくし、その導坑3内に液面位を形成することにより、空洞2内に液面位が形成された場合に比して液化ガスLGの蒸発面積及び蒸発速度を小さく抑え、比較的低圧の空洞頂部におけるBOGの発生量を低減することができる。また、導坑3を空洞2の頂端に接続することにより、液化ガスLGの受入れ時に空洞2の全体が液化ガスLGで充填されて空気溜り等の気相部が残らないようにすることができる。望ましくは、図示例のように空洞2の頂面を半球状又は円錐状とし、液化ガスLGの受入れ時に空洞2内の液面位の上昇によって残存気体が全て導坑3へ送り出されるようにする。
好ましくは、筒状空洞2の頂端の地下深さDを、導坑3内の液圧により空洞2の頂部の低温液化ガスLGの沸点が所定温度以上、例えば5℃以上、好ましくは10℃以上、望ましくは15℃程度上昇するように設定する。例えば液化ガスをLNG(液化天然ガス)とした場合、LNGの主成分であるメタンガスの沸点は1気圧において−162℃であるが、2気圧になると約5℃、2.5気圧にすると約8.5℃、3.5気圧にすると約15℃程度沸点が上昇する。LNGの比重は約0.5(0.42〜0.47)であるから、導坑3内の液面高さL3を20〜50mとすることで空洞2の頂端圧力を2〜3.5気圧程度とし、空洞頂端の沸点を5〜15℃程度上昇させることができる。望ましくは、液面高さL3を30〜50mとする。空洞2の頂部の沸点上昇により、上述した蒸発面積の低減だけでなく、液化ガスの蒸気圧を低下させてBOGの発生量を更に抑制することができる。
液化ガスLGの貯留量を増やす場合は、筒状空洞2の深さ(鉛直方向長さ)L2を大きくして深層式又は大深度構造とすることができる。深層式又は大深度構造の空洞2は、その鉛直深さ方向の中間部及び底部において上方の液圧によって液化ガスLGの沸点を上昇させ、BOG発生量を抑えることができる。ただし、深さL2のみを大きくすると容積に対する表面積の比率=表面積/容積(以下、比表面積ということがある)が大きくなり、空洞2をメンブレン式構造とした場合に、容積に対して表面積を覆うメンブレンや断熱材層等の材料コストが大きくなる。メンブレン式構造の空洞2をできるだけ少ない材料で構築するためには、空洞2の深さL2と共に口径W2を大きくして比表面積(=表面積/容積)を小さく抑えることが有効である。口径W2を大きくすると空洞2内の貯留液化ガスLGの影響が及ぶ周囲地盤領域も大きくなるが、図示例のように空洞2の周囲を取り囲む環状のヒーティング坑10を設けて凍結防止材(例えば水やブライン等)を循環させることにより、空洞周囲の不所望な凍結領域の拡大を効果的に防止できる。
図示例のヒーティング坑10は、図1(B)に示すように、鉛直空洞2の周囲を間隙Gで取り囲む環状の複数部位(図示例では同角度間隔の複数部位)にそれぞれ地表面Eから鉛直下向きに穿設した小径の立坑、例えばボーリング孔とすることができる。各ヒーティング坑10はそれぞれ循環装置15に接続されており、循環装置15から各ヒーティング坑10に凍結防止材(例えば水やブライン等)Tを送入し且つ戻して循環させることにより、各ヒーティング坑10を非凍結温度(例えば0℃)に維持している。図1の符合Cは、メンブレン式構造とした空洞2の周囲温度分布曲線を示している。同曲線から分かるように、空洞2の内部は液化ガスLGの低温(例えばLNGでは−162℃)となっているが、空洞2の内壁(メンブレンおよび断熱材層)の外側で温度が急激に上昇し、ヒーティング坑10(例えば0℃)に向けて温度は徐々に上昇する。
図示例において、空洞2とヒーティング坑10との間隙Gが小さいと温度分布曲線Cの温度勾配は大きくなるが、間隙Gに応じて循環装置15から各ヒーティング坑10に循環させる凍結防止材Tの流量、温度、種類等を調節することで、間隙Gの大きさに拘らずヒーティング坑10の外側への凍結領域の拡大を防ぐことができる。また、予想される温度勾配に応じて、ヒーティング坑10の穿設時の相互間隔(図示例では角度間隔)を設計することも可能である。更に、図示例では空洞2を円筒状として比表面積(=表面積/容積)を小さくしているが、環状のヒーティング坑10は図示例のように同心円状の配置に限定されず、空洞2の断面形状に応じて変更可能である。すなわち、図示例のように筒状空隙2を環状のヒーティング坑10で取り囲む構造とすることにより、空洞周囲の地盤温度を機能的に制御することができ、空洞周囲の不所望な凍結領域の拡大を効率的に防止することができる。
また、図示例のように筒状空隙2を環状のヒーティング坑10で取り囲む構造とすることにより、筒状空隙2を構築する前にヒーティング坑10によって環状内側に凍結領域を形成し、その凍結領域を掘削する冷凍工法によって空隙2を構築することも可能となる。すなわち、図示例のヒーティング坑10を筒状空洞2の構築に先立って穿孔し、循環装置15から各ヒーティング坑10に冷媒を導入して環状内側に凍結領域を形成し、その凍結領域に地表面Eから先ず所定深さDまで口径W3の導坑3を鉛直下方に掘削し、更に口径W2に拡径して鉛直下方に筒状空洞2を掘削する凍結工法によって構築することができる。ただし、筒状空隙2の構築方法は凍結工法に限定されるものではない。
本発明によれば、空洞2内に貯えた低温液化ガスLGの液面位を比較的小径W3の導坑3内に保つことで、液化ガスLGの蒸発面積および蒸発速度を低く抑えてBOG発生量を抑制することができる。また、導坑3内の液圧によって空洞2の頂部の低温液化ガスLGの沸点を上昇させ、液化ガスLGの蒸気圧を低下させてBOG発生量を抑えることも期待できる。更に、導坑3付き空洞2を鉛直構造とすることにより、活断層等を避けつつ低温液化ガスLGの地下貯蔵施設の立地場所を選択することが容易になり、少ない用地面積で液化ガスLGの貯蔵量の大きな貯蔵施設を構築することができる。
こうして本発明の目的である「貯蔵中の低温液化ガスからのBOG発生量を小さく抑えることができる地下貯蔵方法及び貯蔵施設の構築方法」の提供が達成できる。
なお、図示例の貯蔵施設によればBOG発生量を小さく抑えることができるが、BOGの発生を完全に抑えることは困難であり、液化ガスLGを長期間保存する間に徐々にBOGが発生して空洞2及び導坑3内に蓄積しうる。図示例において、空洞2及び導坑3の内圧はBOGライン6の圧力計7aによって検出され、その検出信号に応じた圧力制御装置7の制御信号で圧力調節弁8の開度を調節することによりBOGライン6から空洞2及び導坑3内に蓄積したBOGが適宜排出され、空洞2及び導坑3が適正な内圧(例えば10kPa程度の正圧)に保持される。必要に応じてBOGライン6にBOG圧縮機9を設け、排出したBOGを圧縮液化して空洞2及び導坑3へ戻すことも可能である。また、空洞2及び導坑3内の貯蔵液化ガスLGは、必要に応じて空洞2の底部のポンプPにより払出ライン5及び気化器5aを介して払い出すことができる。
図2は、上述した導坑3付き空洞2を複数隣接させて構築した地下貯蔵施設の他の実施例を示す。図示例の貯蔵施設は、地表面E上の四角形の各頂点位置から所定間隔Sで鉛直下向きに掘削した4基の導坑付き空洞(3A+2A)、(3B+2B)、(3C+2C)、(3D+2D)と、その全ての導坑3付き空洞2を囲む外環域U上の複数部位に穿設した外環ヒーティング坑10Uと、隣接する導坑3付き空洞2の間の境界域R上の複数部位に穿設した境界ヒーティング坑10Rとで構成されている。各ヒーティング坑10U、10Rはそれぞれ循環装置15に接続され、循環装置15から各ヒーティング坑10U、10Rにそれぞれ凍結防止材Tを循環させる。また、図示例では省略しているが、図1の場合と同様に各導坑3付き空洞2にはそれぞれ、低温液化ガスLGを送り込む受入ライン4と、貯留液化ガスLGを底部から送り出す払出ライン5と、蓄積したBOGを排出するBOGライン6とが設けられている。必要に応じて、各空洞2の均衡を図るため、4基の導坑3付き空洞2を相互に連絡する横坑を設けることも有効である。
図2の循環装置15は、図1の循環装置15が各ヒーティング坑10にそれぞれ均等に凍結防止材Tを循環させているのに対し、外環ヒーティング坑10Uに対する凍結防止材Tの循環と境界ヒーティング坑10Rに対する凍結防止材Tの循環とを別々に制御する循環制御手段16、17を有している。外環域Uには片側の空洞2から冷熱が流入するのに対し、境界域Rには両側の空洞2から冷熱が流入するので、各ヒーティング坑10U、10Rに対する凍結防止材Tの循環を分けることにより、複数の導坑3付き空洞2の周囲地盤温度を合理的・効率的に制御できる。例えば、境界ヒーティング坑10Rに循環させる凍結防止材Tの流量又は温度を、外環ヒーティング坑10Uに循環させる凍結防止材Tに比して上昇させる。或いは、外環域Uに流入する予想熱量と境界域Rに流入する予測熱量とに応じて、空洞2とヒーティング坑10U、10Rとの間隔GU、GRを相違させることも可能である。
また、図示例の貯蔵施設1は、複数の導坑3付き空洞2で囲まれた内側域N上の複数部位に環状の内側ヒーティング坑10Nを穿設し、循環装置15から各内側ヒーティング坑10Nに凍結防止材(例えば水やブライン等)Tを循環させることにより、複数の内側ヒーティング坑10Nで囲まれた内側領域への凍結の拡大を防止している。貯蔵施設1の地表面Eには様々な施設構造物を構築する必要があり、また保護すべき自然生態系等が存在している場合もある。例えば図示例において、導坑3付き空洞2で囲まれた内側域Nに施設構造物を設ける場合に、循環装置15からの凍結防止材Tの循環によって内側Uの凍結を防止することにより、施設構造物に対する貯留液化ガスLGの影響を避けることができる。また、図示例の内側域Nと同様に、保護すべき自然生態系の周囲を囲むように内側ヒーティング坑10Nを穿設して凍結領域の拡大を防止することにより、そのような自然生態系の地下を低温液化ガスLGの地下貯蔵施設1として利用することが可能となる。
1…地下貯蔵施設 2…筒状空洞
3…導坑 4…受入ライン
5…払出ライン 5a…気化器
6…BOGライン 7…圧力制御装置
7a…圧力計 8…圧力調節弁
9…BOG圧縮機 10…ヒーティング坑
10U…外環ヒーティング坑 10R…境界ヒーティング坑
10N…内側ヒーティング抗 15…循環装置
16…外環ヒーティング坑の循環制御手段
17…境界ヒーティング坑の循環制御手段
20…地下貯蔵タンク 21…地下連壁
22…底壁 23…側壁
24…屋根 25…切欠き部
30…地下貯蔵施設 31…地下空洞(貯蔵タンク)
32…立坑 33…横坑
36…立坑 37…管路
38…循環ポンプ 39…熱源
D…筒状空洞の頂端の所定深さ E…地表面
G…筒状空洞とヒーティング坑との間隙(ギャップ)
L…深さ(鉛直方向長さ) LG…低音液化ガス
N…複数の導坑付き空洞に囲まれた内側域
P…ポンプ R…複数の導坑付き空洞の境界域
S…空洞の相互間隔 T…凍結防止材
U…複数の導坑付き空洞を囲む外環域
W2…筒状空洞の口径 W3…導坑の口径

Claims (6)

  1. 地表面の環状の複数部位にそれぞれ地表面から鉛直下向きにヒーティング坑を穿設し,前記ヒーティング坑の各々に冷媒を導入して環状内側に凍結領域を形成し,前記凍結領域内に地下所定深さから鉛直下向きに所要口径の筒状空洞を構築し,前記空洞の頂端から地表面に連結する空洞口径より小径の導坑を設け,前記空洞内に空洞容積以上の液量の低温液化ガスを受入れて液面位を導坑内に保ちつつ貯蔵すると共に前記ヒーティング坑の各々に凍結防止材を循環させてなる低温液化ガスの地下貯蔵方法。
  2. 請求項1の貯蔵方法において,前記空洞頂端の所定深さを,前記導坑内の液圧により空洞頂部の低温液化ガスの沸点が所定温度以上上昇するように設定してなる低温液化ガスの地下貯蔵方法。
  3. 請求項1又は2の貯蔵方法において,前記導坑付き空洞を複数隣接させて構築し,前記ヒーティング坑を全ての空洞が囲まれる外環域上の複数部位と隣接する空洞間の境界域上の複数部位とにそれぞれ穿設し,前記外環域上のヒーティング坑に対する凍結防止材の循環と前記境界域上のヒーティング坑に対する凍結防止材の循環とを別々に制御してなる低温液化ガスの地下貯蔵方法。
  4. 地表面の環状の複数部位にそれぞれ地表面から鉛直下向きにヒーティング坑を穿設し,前記ヒーティング坑の各々に冷媒を導入して環状内側に凍結領域を形成し,前記凍結領域内に地下所定深さから鉛直下向きに延びる所要口径の筒状空洞と当該空洞の頂端地表面に連結させる当該空洞口径より小径の導坑とからなる地下貯蔵施設を構築し,前記空洞内に空洞容積以上の液量の低温液化ガスを受入れて液面位を導坑内に保ちつつ貯蔵すると共に前記ヒーティング坑の各々に凍結防止材を循環させてなる低温液化ガスの地下貯蔵施設の構築方法
  5. 請求項4の構築方法において,前記空洞頂端の所定深さを,前記導坑内の液圧により空洞頂部の低温液化ガスの沸点が所定温度以上上昇するように設定してなる低温液化ガスの地下貯蔵施設の構築方法
  6. 請求項4又は5の構築方法において,前記導坑付き空洞を複数隣接させて構築し,前記ヒーティング坑を全ての空洞が囲まれる外環域上の複数部位と隣接する空洞間の境界域上の複数部位とにそれぞれ穿設し,前記外環域上のヒーティング坑に対する凍結防止材の循環と前記境界域上のヒーティング坑に対する凍結防止材の循環とを別々に制御てなる低温液化ガスの地下貯蔵施設の構築方法
JP2011234517A 2011-10-26 2011-10-26 低温液化ガスの地下貯蔵方法及び貯蔵施設の構築方法 Expired - Fee Related JP5877997B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011234517A JP5877997B2 (ja) 2011-10-26 2011-10-26 低温液化ガスの地下貯蔵方法及び貯蔵施設の構築方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011234517A JP5877997B2 (ja) 2011-10-26 2011-10-26 低温液化ガスの地下貯蔵方法及び貯蔵施設の構築方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013092199A JP2013092199A (ja) 2013-05-16
JP5877997B2 true JP5877997B2 (ja) 2016-03-08

Family

ID=48615489

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011234517A Expired - Fee Related JP5877997B2 (ja) 2011-10-26 2011-10-26 低温液化ガスの地下貯蔵方法及び貯蔵施設の構築方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5877997B2 (ja)

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
BE603884A (ja) * 1960-08-10
US3309883A (en) * 1965-10-11 1967-03-21 Halliburton Co Underground cryogenic storage of liquefied gas
JPS551480B2 (ja) * 1971-09-10 1980-01-14
JPS4890014A (ja) * 1972-03-02 1973-11-24
JPS51143910A (en) * 1975-06-05 1976-12-10 Shimizu Constr Co Ltd Method of building storage facilities for refrigerated material
JPS54158719A (en) * 1978-06-05 1979-12-14 Mitsubishi Heavy Ind Ltd Heat fence for cold underground tank
JPS55135300A (en) * 1979-04-10 1980-10-21 Mitsubishi Heavy Ind Ltd Control of freezing round underground tank
JPS5953994B2 (ja) * 1981-03-31 1984-12-27 西松建設株式会社 地下タンク建設方法
JPS62137498A (ja) * 1985-12-06 1987-06-20 Shimizu Constr Co Ltd 低温地下タンクのヒ−トフエンス
JPS63199999A (ja) * 1987-02-13 1988-08-18 Central Res Inst Of Electric Power Ind 液体地中貯蔵方法
JPH04312297A (ja) * 1991-04-09 1992-11-04 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd 全地下式低温液化ガスタンク
JP3291509B2 (ja) * 1993-02-09 2002-06-10 株式会社竹中工務店 大深度地下岩盤空洞への液化天然ガスの注入・貯蔵方法
JP3845211B2 (ja) * 1998-10-23 2006-11-15 大成建設株式会社 低温地下タンクの構造
JP3501283B2 (ja) * 2000-06-16 2004-03-02 株式会社竹中工務店 Lng地下タンク屋根の架設工法
JP4374528B2 (ja) * 2004-01-08 2009-12-02 清水建設株式会社 地下式低温タンク施設およびそれに適用する地盤凍結防止方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013092199A (ja) 2013-05-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20140010594A1 (en) Fluid storage in compressed-gas energy storage and recovery systems
US20150125210A1 (en) Excavated underground caverns for fluid storage
KR102462361B1 (ko) 액화 가스 냉각 방법
JP2025116180A (ja) 地熱発電システム
JP2008230849A (ja) 低温岩盤貯槽およびその施工方法
JP2019210595A (ja) 地下貯蔵庫、それを備える圧縮気体発電システム、ヒートポンプシステム、蓄電システム、燃料発電システム及び地下貯蔵システム。
CN101233048A (zh) 传输低温液体的轻巧系统
JP5888727B2 (ja) 低温液化ガスの地下凍結制御型貯蔵施設
KR101924288B1 (ko) 액화 천연 가스의 냉열로 포집한 플루 가스의 이산화탄소를 활용하는 시스템
JP5877997B2 (ja) 低温液化ガスの地下貯蔵方法及び貯蔵施設の構築方法
JP4374528B2 (ja) 地下式低温タンク施設およびそれに適用する地盤凍結防止方法
KR20090055790A (ko) 지하 매립형 lng 저장설비 및 그것의 건설방법
JP4986031B2 (ja) 低温岩盤貯槽
US9920499B2 (en) Device for heat stabilization of perennial permafrost soils
KR101826900B1 (ko) 화물 저장탱크 및 그의 배관 시스템
US20130174585A1 (en) Method and device for storing a cryogenic fluid and which are suitable for soils including permafrost
KR20180021587A (ko) 저온 화물창 단열장치 및 단열방법
RU2298722C1 (ru) Подземное хранилище сжиженного природного газа (пх спг) для резервного энергообеспечения объектов метро
JP5041238B2 (ja) 低温岩盤貯槽
CN120990612B (zh) 地下天然气储库裂隙围岩冻结圈的调控方法及系统
JP4793646B2 (ja) 低温岩盤内タンク施設の施工方法
WO2013115656A1 (en) Energy stave
KR101559413B1 (ko) 발전플랜트 시스템
JP6983623B2 (ja) 高圧流体貯蔵設備、及び電力貯蔵システム
JP2012233354A (ja) 低温タンク

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140516

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150119

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150209

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150323

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150807

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151005

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160120

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160127

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5877997

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees