JP5877002B2 - モータ装置の組立方法 - Google Patents

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Description

本発明は、コンミテータで発生する電磁ノイズを外部に放射しないようにしたモータ装置の組立方法に関する。
従来、自動車等の車両に搭載されるパワーウィンド装置やサンルーフ装置等における駆動源として、小型でありながら大きな出力が得られる減速機構を備えたモータ装置が用いられている。このモータ装置は、操作者によって車室内等に設けられた操作スイッチを操作することで回転駆動され、これにより、開閉体(ウィンドガラスやサンルーフ等)を開閉駆動するようになっている。
このような開閉体を開閉駆動するモータ装置としては、ブラシ付きのモータ装置が採用され、当該モータ装置は、回転軸と、回転軸に固定されたコンミテータと、回転軸に固定されたコアと、コアに巻回されてコンミテータに接続されたコイルとを備えている。そして、コンミテータには、コイルに駆動電流を供給するための複数のブラシが摺接するようになっている。
ブラシ付きのモータ装置は、駆動状態によってはコンミテータとブラシとの間でサージ電圧(火花)が発生し、当該サージ電圧が発生した場合には、高周波の電磁ノイズとなって外部に放射される。電磁ノイズが外部に放射されると、他の車載機器(カーオーディオや制御機器等)に電磁ノイズが伝搬し、ひいてはラジオノイズの発生や制御機器等の誤作動を招くことになる。そこで、コンミテータにコンデンサーやバリスタ等の雑防素子を電気的に接続して設け、当該雑防素子により電磁ノイズを吸収することが行われている。
このような雑防素子を備えたモータ装置としては、例えば、特許文献1に記載された技術が知られている。特許文献1に記載されたモータ装置は、特に電磁ノイズの発生を許さないAV機器(CDプレーヤやヘッドホンステレオ等)に搭載されるDCマイクロモータに関する技術であり、整流子(コンミテータ)にリングバリスタ(雑防素子)を装着している。これにより、整流子とブラシとの間に発生する火花(サージ電圧)を消去(吸収)するようにしている。
特開平08−140314号公報(図2)
しかしながら、上述の特許文献1に記載されたモータ装置によれば、整流子の外径に合わせた内径を有するリングバリスタを予め準備し、当該リングバリスタをモータ装置の組立時において整流子の長手方向から装着する必要があった。また、リングバリスタの整流子への装着においては、モータ装置をスムーズに回転駆動させるためにも、整流子の回転中心とリングバリスタの回転中心とを精度良く一致させる必要があった。このように、整流子にリングバリスタを装着するのに複雑な組立作業工程を経る必要があった。さらには、仕様(定格出力等)の異なるモータ装置に対応するには、モータ装置の仕様に対応した径寸法違いのリングバリスタを準備する必要があり、部品管理の煩雑化も招いていた。
本発明の目的は、組立作業工程および部品管理の簡素化を図り、ひいては製造コストを低減し得るモータ装置の組立方法を提供することにある。
本発明のモータ装置の組立方法は、回転軸と、前記回転軸に固定されたコンミテータと、前記回転軸に固定されたコアと、前記コアに巻回されて前記コンミテータに接続されたコイルと、を有するモータ装置の組立方法であって、状または粒状のバリスタ機能物質を含有し、かつ電磁ノイズを吸収するノイズ吸収接着剤を、前記コイルと前記コンミテータとの接続部を回転させつつ当該接続部に塗布、前記接続部の周方向に沿う全域を前記ノイズ吸収接着剤により円周状に被覆することを特徴とする。
本発明のモータ装置の組立方法は、前記バリスタ機能物質は、鱗片形状の半導体セラミックであることを特徴とする。
本発明のモータ装置の組立方法は、前記ノイズ吸収接着剤には、導電性を有する微粒子が混合されていることを特徴とする。
本発明のモータ装置の組立方法によれば、コイルとコンミテータとの接続部に、粉状または粒状のバリスタ機能物質を含有し、電磁ノイズを吸収するノイズ吸収接着剤を塗布するので、塗布したノイズ吸収接着剤がバリスタの機能を発揮する。したがって、従前のようなリングバリスタを予め準備してこれを装着する必要が無くなり、組立作業工程の簡素化を図ることができる。また、コンミテータを回転させつつノイズ吸収接着剤を塗布することで、柔軟性を有する硬化前のノイズ吸収接着剤がコンミテータの周方向に移動し、ノイズ吸収接着剤の周方向に沿う重量バランスが自動的に均一化される。したがって、硬化後のノイズ吸収接着剤はモータ装置のスムーズな回転駆動を阻害することは無い。さらに、塗布したノイズ吸収接着剤がバリスタの機能を有するため、コンミテータの径寸法に依らず所定の塗布作業で種々の仕様のコンミテータ(径寸法の異なるコンミテータ)に対応することができる。したがって、従前のような部品管理が不要となって、当該部品管理を簡素化できる。
本発明のモータ装置の組立方法によれば、バリスタ機能物質は、鱗片形状の半導体セラミックであるので、ノイズ吸収接着剤が硬化して収縮する際に、各半導体セラミックを重なるよう接触させ易くでき、製品毎に電流の流れ具合にバラツキが生じるのを抑制することができる。
本発明のモータ装置の組立方法によれば、ノイズ吸収接着剤には、導電性を有する微粒子が混合されているので、当該微粒子の混合状態(含有割合)を調整することで、ノイズ吸収接着剤を流れる電流を調整することができる。つまり、微粒子の混合状態によりバリスタ機能の特性を調整することができる。
本発明のモータ装置の組立方法によれば、ノイズ吸収接着剤をモータ装置のコイルとコンミテータとの接続部に塗布するので、コイルとコンミテータとの接続部をモータ装置の振動等から保護することができる。
ータ装置の部分断面図である。 図1のモータ装置の内部に設けられるアーマチュア,コンミテータ等を示す斜視図である。 図1のモータ装置のコンミテータの部分を拡大して示す断面図である。 ノイズ吸収接着剤を構成する物質(含有素材)を説明する説明図である。 ノイズ吸収接着剤の初期の塗布作業を説明する説明図である。 ノイズ吸収接着剤の終盤の塗布作業を説明する説明図である。
以下、本発明の一実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
図1はモータ装置の部分断面図を、図2は図1のモータ装置の内部に設けられるアーマチュア,コンミテータ等を示す斜視図を、図3は図1のモータ装置のコンミテータの部分を拡大して示す断面図を、図4はノイズ吸収接着剤を構成する物質(含有素材)を説明する説明図をそれぞれ表している。
図1ないし図3に示すように、モータ装置としての減速機構付モータ10は、自動車等の車両に搭載されるパワーウィンド装置(図示せず)の駆動源として用いられ、ウィンドガラスを昇降させるウィンドレギュレータ(図示せず)を駆動するものである。減速機構付モータ10は、モータ部20と、当該モータ部20の回転を減速するギヤ部50とを備えており、これらのモータ部20およびギヤ部50は、複数の締結ネジ11によってユニット化されている。
モータ部20は、鋼板をプレス加工することにより、開口部21を有するよう有底筒状に形成されたヨーク22を備えている。ヨーク22の内部には一対のマグネット23が対向配置され、各マグネット23の内側には、コイル(第1導電部材)24が巻回されたコアとしてのアーマチュア25が回転自在に設けられている。
アーマチュア25の回転中心には、回転軸としてのアーマチュア軸26が貫通して固定されている。アーマチュア軸26の一端側(図中左側)は第1軸受部材27を介してヨーク22に回転自在に支持され、アーマチュア軸26の他端側(図中右側)は第2軸受部材28を介してブラシホルダ29に回転自在に支持されている。
アーマチュア軸26の他端側でアーマチュア25寄りには、略筒状に形成されたコンミテータ30が固定されている。コンミテータ30は複数のコンミテータ片31を組み合わせて形成され、各コンミテータ片31の一端側にはライザ(第2導電部材)31aがそれぞれ一体に設けられている。各ライザ31aはコンミテータ30の径方向外側に向けて折り返され、各ライザ31aにはアーマチュア25に巻回されたコイル24の端部がそれぞれ電気的に接続されている。
コイル24と各ライザ31a(コンミテータ30)との接続部32には、当該接続部32をその全域に亘って覆うようノイズ吸収接着剤40が設けられている。ノイズ吸収接着剤40は、コイル24と各ライザ31aとを電気的に接続し、コンミテータ30の周方向に沿うよう略環状に設けられている。図1ないし図3に示すノイズ吸収接着剤40は、塗布後の硬化した状態を表している。
ノイズ吸収接着剤40は、バリスタ(雑防素子)としての機能を発揮するもので、コンミテータ30と各ブラシ33との間で生じるサージ電圧(火花)を吸収、つまり電磁ノイズを吸収するようになっている。これにより、コンミテータ30と各ブラシ33との間で火花が発生しなくなり、電磁ノイズの外部への放射が防止される。また、火花が発生しないので、各ブラシ33の早期摩耗が抑制され、減速機構付モータ10の長寿命化が図れる。さらに、硬化したノイズ吸収接着剤40は、コイル24と各ライザ31aとの接続部32を覆うよう保護するため、コンミテータ30の高速回転時おける遠心力により各ライザ31aが拡開し、コイル24が断線したりするのを防止できる。
コンミテータ30の外周部分には、ブラシホルダ29に保持された一対のブラシ33が摺接するようになっている。各ブラシ33は一対のバネ部材34のバネ力によってコンミテータ30に向けて所定圧で押圧されている。そして、各ブラシ33に駆動電流を供給することでアーマチュア25には回転力(電磁力)が発生し、これによりアーマチュア軸26が所定の回転速度,回転トルクで回転するようになっている。
ギヤ部50は、ギヤケース51とコネクタ部材52とを備えている。ギヤケース51は、プラスチック等の樹脂材料により有底状に形成され、ヨーク22の開口部21にコネクタ部材52を介して取り付けられている。ギヤケース51の内部には、外周部にウォーム部53(詳細図示せず)が一体に設けられたウォーム軸54と、ウォーム部53と噛み合わされるギヤ歯(図示せず)を有するウォームホイール55とが回転自在に収容されている。
ウォーム軸54はアーマチュア軸26と同軸上に設けられ、ウォーム軸54およびアーマチュア軸26は、連結部材60を介して一体回転可能に連結されている。ウォーム軸54の一端側は、ギヤケース51に固定された第3軸受部材56により回転自在に支持され、ウォーム軸54の他端側は、ギヤケース51に固定された第4軸受部材57により回転自在に支持されている。
ウォームホイール55にはピニオン55aが一体に設けられ、当該ピニオン55aには、ウィンドレギュレータを形成するギヤ(図示せず)が噛み合うようになっている。そして、モータ部20の回転、つまりアーマチュア軸26の回転に伴うウォーム軸54の回転がウォームホイール55により減速され、高トルク化された出力がピニオン55aからウィンドレギュレータのギヤに伝達されるようになっている。ここで、ウォーム軸54およびウォームホイール55は、減速機構を形成している。
ウォーム軸54とアーマチュア軸26との間には、両者を一体回転可能に連結する連結部材60が設けられている。この連結部材60は、アーマチュア軸26の他端側に装着されたアーマチュア軸側連結部材61(図2参照)と、ウォーム軸54の一端側に装着されたウォーム軸側連結部材62(図1参照)とを備えている。そして、アーマチュア軸側連結部材61およびウォーム軸側連結部材62は、減速機構付モータ10の組立時において、互いに一体回転可能に連結されるようになっている。
コネクタ部材52は、プラスチック等の樹脂材料により所定形状に形成され、ヨーク22とギヤケース51との間に挟持され、当該コネクタ部材52には、車両側の外部コネクタ(図示せず)が差し込まれるようになっている。コネクタ部材52の内部には、複数のターミナル(図示せず)がインサート成形により埋設されている。各ターミナルの一端側は外部コネクタの各ターミナル(図示せず)に電気的に接続され、各ターミナルの他端側はセンサ基板58に電気的に接続されている。これにより、外部コネクタからセンサ基板58を介して、各ブラシ33に向けて駆動電流が供給される。
図4は、ノイズ吸収接着剤40を形成する物質(含有素材)を模式的に示しており、ノイズ吸収接着剤40は、エポキシ樹脂やアクリル樹脂等よりなるワニス(樹脂)41をベースとした接着剤となっている。ワニス41の内部には、粉状または粒状の半導体セラミック42およびカーボン粒子43が所定の割合で混合(含有)されている。ここで、半導体セラミック42は本発明におけるバリスタ機能物質を構成し、カーボン粒子43は本発明における導電性を有する微粒子を構成している。
半導体セラミック42は、強誘電体として知られるチタン酸バリウム(BaTiO3)や、誘電率の温度変化が小さいチタン酸ストロンチウム(SrTiO3)や、汎用素子等に使用される酸化亜鉛(ZnO)等の粉末材料を使用し、または粉末材料を高温で焼き固めたブロック体(図示せず)を粉砕し、これにより鱗片形状に形成されている。このように、粉状または粒状の半導体セラミック42をワニス41に混合する(含有させる)ことで、ノイズ吸収接着剤40はバリスタとしての機能を備えることになる。
また、半導体セラミック42を鱗片形状に形成しているが、これは、ノイズ吸収接着剤40が硬化して収縮する際に、各半導体セラミック42を重なるよう接触し易くするためである。このように、各半導体セラミック42を接触し易くすることで、製品毎にバリスタとしての特性(電流の流れ易さ等)がばらつくのを抑制している。
カーボン粒子43は、ノイズ吸収接着剤40のバリスタとしての特性、つまりどの程度で電流を流れるようにするのかを調整する調整剤として機能するもので、カーボン粒子43の混合量(含有量)を増やせば通電し易く調整され、カーボン粒子43の混合量を減らせば通電し難く調整される。このようにカーボン粒子43の混合量を調整することで、モータ特性(モータ仕様)に応じたノイズ吸収接着剤40を形成できるようになっている。
ここで、本実施の形態においては、18V以上の電圧負荷で電流が流れるようカーボン粒子43の混合量を調整している。なお、導電性を有する微粒子としてはカーボン粒子43に限らず、導電性を有する物質であれば銀(Ag)やニッケル(Ni)等、他の微粒子を採用することもできる。
また、ワニス41を(Va),半導体セラミック42を(Ce),カーボン粒子43を(C)としたときに、本実施の形態においては、混合比率(含有比率)はVa:Se:C=1:6:3としている。ここで、減速機構付モータ10に用いるノイズ吸収接着剤40のバリスタとしての最適な特性を得るには、ワニス41の100重量部に対して半導体セラミック42を200〜1000重量部で高充填するのが望ましい。
次に、以上のように形成した減速機構付モータ10の組立手順、特にノイズ吸収接着剤40の接続部32への塗布作業について、図面を用いて詳細に説明する。
図5はノイズ吸収接着剤の初期の塗布作業を説明する説明図を、図6はノイズ吸収接着剤の終盤の塗布作業を説明する説明図をそれぞれ表している。
まず、図5に示すように、別の組立工程(図示せず)で組み立てたアーマチュアサブ組立体SAを準備する。このアーマチュアサブ組立体SAは、アーマチュア軸26に、コンミテータ30,アーマチュア25およびコイル24を装着して形成されている。そして、アーマチュアサブ組立体SAを、接着剤塗布機の駆動部(図示せず)にセットする。次いで、接着剤塗布機の駆動部を回転駆動し、図中矢印Rの方向にアーマチュアサブ組立体SAを所定の回転数で回転させる。
このとき、駆動部の回転駆動とともに、接着剤塗布機のディスペンサ機構DSが図中矢印M1の方向に移動し、ディスペンサ機構DSを形成する供給ノズルNZが、各ライザ31aの他端側(図中右側)の基準位置に配置される。ここで、ディスペンサ機構DSは、柔軟性を有するノイズ吸収接着剤40を各ライザ31aに向けて供給する供給ノズルNZと、当該供給ノズルNZに向けてノイズ吸収接着剤40を圧送する供給ポンプSPとを備えている。
供給ノズルNZが基準位置に配置されると、これに伴い供給ポンプSPが駆動され、ノイズ吸収接着剤40が供給ノズルNZを介して各ライザ31aの他端側に供給される。このとき、ノイズ吸収接着剤40は柔軟性を有するため、各ライザ31aの径方向内側等に形成される狭い空間内等にも入り込み、コイル24と各ライザ31aとの接続部32が隙間無く被覆されるようになっている。
その後、駆動部の回転駆動が継続され、かつ供給ノズルNZからのノイズ吸収接着剤40の供給が継続される。そして、各ライザ31aの他端側の周方向に沿う全域がノイズ吸収接着剤40で円周状に被覆される。その後さらに、図6に示すように、ディスペンサ機構DSが図中矢印M2の方向に移動し、供給ノズルNZからノイズ吸収接着剤40が各ライザ31aの一端側(図中左側)に供給される。そして、各ライザ31aの他端側と同様に、駆動部の回転駆動が継続され、かつ供給ノズルNZからのノイズ吸収接着剤40の供給が継続される。これにより、各ライザ31aの一端側の周方向に沿う全域がノイズ吸収接着剤40で円周状に被覆される。ここで、モータ仕様によるコンミテータ30の径寸法違いに対応するには、接着剤塗布機の駆動部の回転速度を調整したり、接着剤塗布機の供給ポンプSPを制御して供給ノズルNZからのノイズ吸収接着剤40の供給量を調整したりすれば良い。
次いで、供給ポンプSPの駆動が停止されて、供給ノズルNZからのノイズ吸収接着剤40の供給が停止される。その後、駆動部の回転駆動が継続され、硬化前のノイズ吸収接着剤40がコンミテータ30の周方向に移動し、ノイズ吸収接着剤40の周方向に沿う重量バランスが均一化される。これにより、減速機構付モータ10の回転ムラの発生を抑制している。また、駆動部の回転駆動の継続により、ノイズ吸収接着剤40が徐々に硬化されていく。その後、ノイズ吸収接着剤40が完全に硬化し、これによりアーマチュアサブ組立体SAへのノイズ吸収接着剤40の塗布作業が完了する。
ここで、供給ノズルNZをより太いものとすることで、ディスペンサ機構DSを矢印M1方向および矢印M2方向へ移動させなくて済む。これにより、接着剤塗布機によるノイズ吸収接着剤40の塗布作業に係る時間を短縮できる。ただし、供給ノズルNZの太さは、ノイズ吸収接着剤40の粘性等に基づいて設定するようにする。また、上述のようにディスペンサ機構DSを矢印M1方向および矢印M2方向に移動させずに、アーマチュアサブ組立体SAを矢印M1方向および矢印M2方向に移動させるようにしても良い。
完成したアーマチュアサブ組立体SAは、その後、図1に示すように、ブラシホルダ29とともにヨーク22に装着され、これによりモータ部20が形成される。また、ギヤケース51にウォーム軸54やウォームホイール55等を組み込んで形成したギヤ部50を準備するとともにコネクタ部材52を準備する。そして、コネクタ部材52を介してモータ部20およびギヤ部50を突き合わせて、各締結ネジ11により固定する。これにより減速機構付モータ10の組立作業が完了する。
以上詳述したように、本実施の形態に係る減速機構付モータ10の組立方法によれば、コイル24と各ライザ31aとの接続部32に、粉状または粒状の半導体セラミック42を含有し、電磁ノイズを吸収するノイズ吸収接着剤40を塗布したので、塗布したノイズ吸収接着剤40がバリスタの機能を発揮する。したがって、従前のようなリングバリスタを予め準備してこれを装着する必要が無くなり、組立作業工程の簡素化を図ることができる。
また、コンミテータ30を回転させつつノイズ吸収接着剤40を塗布するので、柔軟性を有する硬化前のノイズ吸収接着剤40がコンミテータ30の周方向に移動し、ノイズ吸収接着剤40の周方向に沿う重量バランスが自動的に均一化される。したがって、硬化後のノイズ吸収接着剤40は減速機構付モータ10のスムーズな回転駆動を阻害することは無い。
さらに、塗布したノイズ吸収接着剤40がバリスタの機能を有するため、コンミテータの径寸法に依らず所定の塗布作業で種々の仕様のコンミテータ(径寸法の異なるコンミテータ)に対応することができる。したがって、従前のような部品管理が不要となって、当該部品管理を簡素化できる。
また、本実施の形態に係る減速機構付モータ10の組立方法によれば、半導体セラミック42を鱗片形状に形成したので、ノイズ吸収接着剤40が硬化して収縮する際に、各半導体セラミック42を重なるよう接触させ易くできる。よって、製品毎に電流の流れ具合にバラツキが生じるのを抑制することができる。
さらに、本実施の形態に係る減速機構付モータ10の組立方法によれば、ノイズ吸収接着剤40には、カーボン粒子43が混合されているので、当該カーボン粒子43の混合状態(含有割合)を調整することで、ノイズ吸収接着剤40を流れる電流を調整することができる。つまり、カーボン粒子43の混合状態によりバリスタ機能の特性を調整することができる。
本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。例えば、上記実施の形態においては、モータ装置として、自動車等の車両に搭載されるパワーウィンド装置の駆動源として用いられる減速機構付モータ10を例に挙げたが、本発明はこれに限らず、コンミテータを備え、かつ電磁ノイズを発生し得る、減速機構を備えない車載用の他のモータ装置や、車載用以外の用途のモータ装置にも採用できる。例えば、ファンモータやワイパモータのように長時間回転を行うモータについても、本発明の技術を適用することでモータの寿命を延ばすことができる。
10 減速機構付モータ(モータ装置)
11 締結ネジ
20 モータ部
21 開口部
22 ヨーク
23 マグネット
24 コイル(第1導電部材)
25 アーマチュア(コア)
26 アーマチュア軸(回転軸)
27 第1軸受部材
28 第2軸受部材
29 ブラシホルダ
30 コンミテータ
31 コンミテータ片
31a ライザ(第2導電部材)
32 接続部
33 ブラシ
34 バネ部材
40 ノイズ吸収接着剤
41 ワニス(樹脂)
42 半導体セラミック(バリスタ機能物質)
43 カーボン粒子(導電性を有する微粒子)
50 ギヤ部
51 ギヤケース
52 コネクタ部材
53 ウォーム部
54 ウォーム軸
55 ウォームホイール
55a ピニオン
56 第3軸受部材
57 第4軸受部材
58 センサ基板
60 連結部材
61 アーマチュア軸側連結部材
62 ウォーム軸側連結部材
SA アーマチュアサブ組立体
DS ディスペンサ機構
NZ 供給ノズル
SP 供給ポンプ

Claims (3)

  1. 回転軸と、前記回転軸に固定されたコンミテータと、前記回転軸に固定されたコアと、前記コアに巻回されて前記コンミテータに接続されたコイルと、を有するモータ装置の組立方法であって、
    状または粒状のバリスタ機能物質を含有し、かつ電磁ノイズを吸収するノイズ吸収接着剤を、前記コイルと前記コンミテータとの接続部を回転させつつ当該接続部に塗布、前記接続部の周方向に沿う全域を前記ノイズ吸収接着剤により円周状に被覆することを特徴とするモータ装置の組立方法
  2. 請求項1記載のモータ装置の組立方法において、前記バリスタ機能物質は、鱗片形状の半導体セラミックであることを特徴とするモータ装置の組立方法
  3. 請求項1または2記載のモータ装置の組立方法において、前記ノイズ吸収接着剤には、導電性を有する微粒子が混合されていることを特徴とするモータ装置の組立方法
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