JP5876529B2 - インサイドマイクロメーターの支持装置 - Google Patents
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Description
本発明は、インサイドマイクロメーターの支持装置に関する。特に、高さ方向に設置された複数の円筒部材の同軸度を確保するために、基準軸線上に張設されたピアノ線と円筒部材の内壁面との距離を測定するインサイドマイクロメーターを円筒部材に支持する支持装置の構造に関する。
水力発電は、水の力で発電用水車を回転させることで発電している。水車発電機は、発電用水車を発電機に連結している。そして、高いところにあるダムなどの下流側の途中に、水車発電機を設置すれば、水の落差を利用して発電できる。
立型水車発電機に用いられるフランシス水車と呼ばれる発電用水車は、ケーシングからガイドベーンを流通した流水がランナ(羽根車)の円周方向から流入し、軸方向に流出する構造を有している。フランシス水車は、構造が簡単で保守も容易であることから、国内では多用されている。
図7は、立型水車発電機の一例による構成を示す縦断面図である。図7を参照すると、立型水車発電機7は、フランシス水車(以下、水車という)71、発電機72、及び連結軸73で構成している。水車71は、下位の基礎Bdに設置している。発電機72は、上位の基礎Buに設置している。連結軸73は、水車71と発電機72を連結している。連結軸73は、水車軸73a、中間軸73b、及び主軸73cを同軸上に連結している。
図7を参照すると、水車71は、ランナ71aとケーシング71bで構成している。ランナ71aは、水車軸73aに固定されている。ケーシング71bは、ランナ71aの外周を囲っている。ケーシング71bからランナ71aに水を流入すると、ランナ71aを回転できる。そして、ランナ71aの回転によって、発電機72で発電できる。なお、ランナ71aに流入した水は、ダクト71dに排水される。
図7を参照すると、発電機72は、回転子72aと固定子72bで構成している。回転子72aは、主軸73cに固定している。固定子72bに対して、回転子72aが回転することで、発電できる。固定子72bの上部には、タコジェネレータ72cを設置している。タコジェネレータ72cは、主軸73cに連結している。タコジェネレータ72cは、回転子72aの回転速度を検出すると共に、回転子72aの回転速度を制御している。
図7を参照すると、主軸73cは、固定子72bに設けた円筒状の第1ガイドメタル741により回転自在に支持されている。又、主軸73cは、上位の基礎Buに設けた円筒状の第2ガイドメタル742により回転自在に支持されている。更に、水車軸73aは、下位の基礎Bdに設けた円筒状の第3ガイドメタル743により回転自在に支持されている。
図7を参照して、立型水車発電機7を組み立てるに当たり、連結軸73を円滑に回転するために、第1ガイドメタル741、第2ガイドメタル742、及び第3ガイドメタル743の同軸度を確保する必要がある。このような複数の円筒状のガイドメタルの同軸度を確保するため、基準軸線上に張設されたピアノ線とガイドメタルの内壁面との距離をインサイドマイクロメーターで測定するセンタリング計測装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
図8は、従来技術によるセンタリング計測装置の構成を示す縦断面図であり、立型水車発電機に適用した状態図である。図8を参照すると、センタリング計測装置8は、ピアノ線8p、バッテリ8b、及びレシーバ8rを備えている。ピアノ線8pは、その一端部に錘8gを取り付けている。そして、ピアノ線8pは、基準軸線上に位置するよう、固定子72bの上部から垂下されている。
図8を参照すると、固定子72bの上部には、X−Yテーブル81を設置している。X−Yテーブル81を微小に移動することで、ピアノ線8pを基準軸線上に移動できる。錘8gは、ダクト71dの内部に配置されている。そして、錘8gは、コンクリートで固定されている。このように、ピアノ線8pは、組み立て前の立型水車発電機7の基準軸線上に張設されている。
図8を参照すると、ピアノ線8pの他端部は、バッテリ8bの一方の極と電気的に接続している。バッテリ8bの他方の極は、レシーバ8rの一端と電気的に接続している。レシーバ8rの他端は、固定子72bを介して、第1ガイドメタル741と電気的に接続している。
図8を参照して、後述するインサイドマイクロメーター9(図11参照)を用いて、インサイドマイクロメーター9の一端を第1ガイドメタル741の内壁に接触させ、インサイドマイクロメーター9の他端がピアノ線8pに接触すると、ピアノ線8pと第1ガイドメタル741を導通でき、レシーバ8rから電気音を発生できる。言い換えれば、レシーバ8rから電気音が発生することで、インサイドマイクロメーター9の他端がピアノ線8pに接触したことを検知できる。そして、レシーバ8rから電気音が発生した時点で、インサイドマイクロメーター9の目盛りを読み取ることで、ピアノ線8pと第1ガイドメタル741の内壁面との距離D1を測定できる。
同様に、図8を参照すると、レシーバ8rの他端は、第2ガイドメタル742と電気的に接続している。インサイドマイクロメーター9の一端を第2ガイドメタル742の内壁に接触させ、インサイドマイクロメーター9の他端をピアノ線8pに接触させ、レシーバ8rから電気音が発生した時点で、インサイドマイクロメーター9の目盛りを読み取ることで、ピアノ線8pと第2ガイドメタル742の内壁面との距離D2を測定できる。
又、図8を参照すると、レシーバ8rの他端は、第3ガイドメタル743と電気的に接続している。インサイドマイクロメーター9の一端を第3ガイドメタル743の内壁に接触させ、インサイドマイクロメーター9の他端をピアノ線8pに接触させ、レシーバ8rから電気音が発生した時点で、インサイドマイクロメーター9の目盛りを読み取ることで、ピアノ線8pと第3ガイドメタル743の内壁面との距離D3を測定できる。
このように、センタリング計測装置8を用いて、第1ガイドメタル741、第2ガイドメタル742、及び第3ガイドメタル743とピアノ線8pと距離を測定し、これらのガイドメタルの位置を補正することで、第1ガイドメタル741、第2ガイドメタル742、及び第3ガイドメタル743の同軸度を確保できる。
図9は、インサイドマイクロメーターの構成の一例を示す図であり、図9(A)は、マイクロメーターヘッドの正面図、図9(B)は、最短尺の継ぎ足し棒の正面図、図9(C)は、短尺の継ぎ足し棒の正面図、図9(D)は、長尺の継ぎ足し棒の正面図である。又、図10は、インサイドマイクロメーターの組み合わせ例を示す図であり、図10(A)は、マイクロメーターヘッド単体からなるインサイドマイクロメーターの正面図、図10(B)は、マイクロメーターヘッドに最短尺の継ぎ足し棒を接続したインサイドマイクロメーターの正面図、図10(C)は、マイクロメーターヘッドに長尺の継ぎ足し棒を接続したインサイドマイクロメーターの正面図である。
図9又は図10を参照すると、インサイドマイクロメーターは、棒形内側マイクロメータであって、大径穴又は内幅の測定に便利なように、マイクロメーターヘッド(以下、測定ヘッドと略称する)90に長さの異なる継ぎ足し棒を継ぎ足すことができる。測定ヘッド90に長さの異なる継ぎ足し棒を継ぎ足すことで、測定範囲を変えることができる。図9に示すように、一般に、インサイドマイクロメーターは、測定ヘッド90と長さの異なる少なくとも継ぎ足し棒91・92・93がセットになっている。
図9(A)を参照すると、測定ヘッド90は、円筒状のフレーム9f、スリーブ9s、及びシンブル9cで構成している。測定ヘッド90の一端部には、半球状の測定子9aを突出している。又、測定ヘッド90の他端部には、半球状の測定子9bを突出している。測定子9aと測定子9bは、電気的に導通可能に構成している。
図9(A)を参照すると、フレーム9fとスリーブ9sは、一体に構成している。スリーブ9sの内部には、送りねじ(図示せず)を配置している。シンブル9cの内部には、送りねじに螺合するナット(図示せず)を設けている。シンブル9cを回転することで、フレーム9fに対して、シンブル9cを螺進できる。フレーム9fに設けたクランプねじ9kを一方の方向に回転することで、シンブル9cをフレーム9fにロックできる。
図9(A)を参照すると、スリーブ9sは、第1目盛りを外周に表示している。シンブル9cの端面に一致するスリーブ9sの第1目盛りを読み取ることで、0.5mm(又は1mm)単位の測定ができる。又、シンブル9cは、第2目盛りを端部の外周に表示している。第1目盛りの基準線に一致するシンブル9cの第2目盛りを読み取ることで、0.01mm単位の測定ができる。測定範囲が小さい場合は、測定ヘッド90単体で、内径又は内幅を測定できる。
図9(A)を参照すると、測定ヘッド90は、他方の端部に雄ねじ部90bを設けている。一方、図9(B)を参照すると、継ぎ足し棒91は、雄ねじ部90bに螺合自在な雌ねじ部90cを一方の端部に設けている。測定ヘッド90の雄ねじ部90bを継ぎ足し棒91の雌ねじ部90cに締結することで、測定ヘッド90に継ぎ足し棒91を継ぎ足すことができる(図10(B)参照)。
図9(B)を参照すると、継ぎ足し棒91は、測定ヘッド90の他端部と同様に、測定子9bと雄ねじ部90bを他端部に設けている。図10(B)に示したインサイドマイクロメーターは、測定ヘッド90単体を比べて、大きい測定範囲で、内径又は内幅を測定できる。
図9を参照すると、継ぎ足し棒92又は継ぎ足し棒93は、継ぎ足し棒91と同様に構成している。このように、インサイドマイクロメーターは、測定ヘッド90に長さの異なる継ぎ足し棒を継ぎ足すことができ、長さが同じの継ぎ足し棒を継ぎ足すこともできる。
次に、インサイドマイクロメーターの使用方法を説明する。図11は、図8のA−A矢視の拡大図である。なお、図11では、測定ヘッド90に継ぎ足し棒93を接続したインサイドマイクロメーター9を便宜上、例示しているが、インサイドマイクロメーター9の構成は、これに限定されない。
図11を参照して、最初に、継ぎ足し棒93の測定子9bを第1ガイドメタル741の内壁に当接する。次に、測定子9bを支点として、測定ヘッド90を上下左右に揺動する。この場合、測定ヘッド90の測定子9bがピアノ線8pに接触しないように、予め、シンブル9cをゼロ点に近づけておくことが好ましい(図9(A)参照)。
次に、図11を参照して、測定ヘッド90のシンブル9cを一方の方向に回転して、測定子9aをピアノ線8pに少しずつ近づける。そして、測定子9aがピアノ線8pに接触して、レシーバ8rから電気音が発生した時点で、インサイドマイクロメーター9の目盛りを読み取ることで、ピアノ線8pと第1ガイドメタル741の内壁面との距離D1を測定できる(図8参照)。
図11を参照して、測定ヘッド90の測定子9aがピアノ線8pに強く接触した場合は、測定ヘッド90のシンブル9cを他方の方向に回転して、インサイドマイクロメーター9の全長を縮め、再度、測定子9aをピアノ線8pに少しずつ近づけることが好ましい。
図11を参照すると、第1ガイドメタル741の内径(半径)は、例えば、0.7〜0.8mである。そして、作業員二名が第1ガイドメタル741の内部に入り、ピアノ線8pと第1ガイドメタル741の内壁面との距離を測定している。この場合、一方の作業員が継ぎ足し棒93を把持して、第1ガイドメタル741の内壁に測定子9bを押し当て、他方の作業員がレシーバ8rを着用して、測定ヘッド90を操作していた。
このように、従来技術によるセンタリング計測では、作業員二名がインサイドマイクロメーター9を洞内で保持しているので、窮屈な姿勢を維持しながら測定していた。インサイドマイクロメーターをガイドメタルの内壁に保持できれば、作業員一人で測定でき、窮屈な姿勢から解放され、測定精度の向上も期待できる。インサイドマイクロメーターを円筒部材の内壁面に着脱容易に支持する支持装置が求められていた。そして、以上のことが本発明の課題といってよい。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、ピアノ線と円筒部材の内壁面との距離を測定するインサイドマイクロメーターを円筒部材に着脱容易に支持する支持装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、絶縁性を有するグロメットを介して、インサイドマイクロメーターを台座板の中央部に揺動自在に保持すると共に、台座板の四隅部から支持脚を立設し、これらの支持脚の末端部に磁石を固定して、支持装置を構成することで、インサイドマイクロメーターを円筒部材に着脱容易に支持できることを見出し、これに基づいて、以下のような新たなインサイドマイクロメーターの支持装置を発明するに至った。
(1)本発明によるインサイドマイクロメーターの支持装置は、高さ方向に設置された複数の金属製の円筒部材の同軸度を確保するために、基準軸線上に張設されたピアノ線と前記円筒部材の内壁面との距離を測定するインサイドマイクロメーターを当該円筒部材に支持するインサイドマイクロメーターの支持装置であって、前記インサイドマイクロメーターを構成する継ぎ足し棒が中央部から貫通するように、当該継ぎ足し棒を保持する矩形状の台座板と、前記台座板の四隅部に配置され、前記継ぎ足し棒が延びる方向と略同じ方向に延びる支持脚と、前記支持脚の末端部に固定し、前記円筒部材の内壁面に吸着自在な円柱状の磁石と、前記台座板の中央部に開口された穴に挿入し、前記継ぎ足し棒の先頭を支点に当該継ぎ足し棒を外周方向に揺動自在に保持する絶縁性を有する円環状のグロメットと、を備える。
(2)前記台座板は、中央部が互いに回動自在に連結した一組の帯状の交差板からなり、一方の前記交差板に対して他方の前記交差板を開角することで、隣接し合う一対の前記磁石の距離を変えることが好ましい。
(3)前記支持脚は、一端部側を前記台座板の隅部に固定した第1管体と、前記第1管体の内部に一端部側を収容して、他端部を軸方向に引き出し自在に、当該第1管体と嵌合すると共に、前記磁石を他端部に取り付けた第2管体と、を備え、前記第1管体は、前記台座板と反対側に設けられた雄ねじ部と、この雄ねじ部から突出するすり割り付きの円錐部と、前記雄ねじ部に螺合して、前記円錐部を縮径可能なナットと、を有し、前記支持脚は、前記ナットが締結されて、前記第1管体に対して前記磁石を前記支持脚の軸方向の所定の位置に保持することが好ましい。
(4)本発明によるセンタリング測定方法は、高さ方向に設置された複数の金属製の円筒部材の同軸度を確保するために、インサイドマイクロメーターを当該円筒部材に支持するインサイドマイクロメーターの支持装置であって、前記インサイドマイクロメーターを構成する継ぎ足し棒が中央部から貫通するように、当該継ぎ足し棒を保持する矩形状の台座板と、前記台座板の四隅部に配置され、前記継ぎ足し棒が延びる方向と略同じ方向に延びる支持脚と、前記支持脚の末端部に固定し、前記円筒部材の内壁面に吸着自在な円柱状の磁石と、前記台座板の中央部に開口された穴に挿入し、前記継ぎ足し棒の先頭を支点に当該継ぎ足し棒を外周方向に揺動自在に保持する絶縁性を有する円環状のグロメットと、を備えるインサイドマイクロメーターの支持装置を用いて、基準軸線上に張設されたピアノ線と前記円筒部材の内壁面との距離を測定するセンタリング測定方法であって、前記継ぎ足し棒を前記グロメットに挿通して、前記インサイドマイクロメーターを前記台座板に保持する第1工程と、前記継ぎ足し棒の先頭を前記円筒部材の内壁面に当接すると共に、複数の前記磁石を前記円筒部材の内壁面に吸着して、前記インサイドマイクロメーターを当該円筒部材に支持する第2工程と、前記継ぎ足し棒の先頭を支点に当該継ぎ足し棒を外周方向に揺動しながら、マイクロメーターヘッドのシンブルを一方の方向に回転して、前記マイクロメーターヘッドの測定子を前記ピアノ線に近づける第3工程と、前記測定子が前記ピアノ線に接触して、前記ピアノ線に接続したレシーバから電気音が発生した時点で、前記マイクロメーターヘッドの目盛りを読み取る第4工程と、を含んでいる。
本発明によるインサイドマイクロメーターの支持装置は、絶縁性を有するグロメットを介して、インサイドマイクロメーターを台座板の中央部に揺動自在に保持すると共に、台座板の四隅部から支持脚を立設し、これらの支持脚の末端部に磁石を固定して、支持装置を構成しているので、インサイドマイクロメーターを円筒部材の内壁面に着脱容易に支持できる。
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態を説明する。
[インサイドマイクロメーターの支持装置の構成]
最初に、本発明の一実施形態によるインサイドマイクロメーターの支持装置の構成を説明する。なお、実施形態では、金属製の円筒部材を第1ガイドメタル741(図7又は図8参照)として説明するが、これに限定されない。
[インサイドマイクロメーターの支持装置の構成]
最初に、本発明の一実施形態によるインサイドマイクロメーターの支持装置の構成を説明する。なお、実施形態では、金属製の円筒部材を第1ガイドメタル741(図7又は図8参照)として説明するが、これに限定されない。
図1は、本発明の一実施形態によるインサイドマイクロメーターの支持装置の構成を示す図であり、図1(A)は、インサイドマイクロメーターの支持装置の平面図、図1(B)は、インサイドマイクロメーターの支持装置の正面図である。
図2は、前記実施形態によるインサイドマイクロメーターの支持装置の構成を示す斜視分解組立図である。図3は、前記実施形態によるインサイドマイクロメーターの支持装置の構成を示す斜視分解組立図であり、図2と反対側からインサイドマイクロメーターの支持装置を観ている。
図4は、前記実施形態によるインサイドマイクロメーターの支持装置の平面図であり、一組の交差板を開角した状態図である。なお、従来技術で用いた符号と同じ符号を有する構成品は、その作用を同じとするので、説明を省略することがある。
(全体構成)
図1から図4を参照すると、本発明の一実施形態によるインサイドマイクロメーターの支持装置(以下、支持装置と略称する)10は、矩形状の台座板1と四つの支持脚2を備えている。又、支持装置10は、円柱状の磁石3と絶縁性を有する円環状のグロメット4を備えている。なお、以下、「インサイドマイクロメーター9」を「内径測定器9」と呼ぶ。
図1から図4を参照すると、本発明の一実施形態によるインサイドマイクロメーターの支持装置(以下、支持装置と略称する)10は、矩形状の台座板1と四つの支持脚2を備えている。又、支持装置10は、円柱状の磁石3と絶縁性を有する円環状のグロメット4を備えている。なお、以下、「インサイドマイクロメーター9」を「内径測定器9」と呼ぶ。
図1から図4を参照すると、台座板1は、内径測定器9を構成する継ぎ足し棒93が中央部から貫通するように、継ぎ足し棒93を保持している。支持脚2は、台座板1の四隅部に配置されている。そして、複数の支持脚2は、継ぎ足し棒93が延びる方向と略同じ方向に延びている。
図1から図4を参照すると、磁石3は、支持脚2の末端部に固定している。磁石3は、第1ガイドメタル741の内壁面に吸着できる(図1参照)。グロメット4は、台座板1の中央部に開口された穴11hに挿入されている。グロメット4は、継ぎ足し棒93の先頭を支点に、継ぎ足し棒93を外周方向に揺動自在に保持している。
(台座板の構成)
図1から図4を参照すると、台座板1は、一組の帯状の交差板11・12で構成している。一方の交差板11は、円柱状の回動軸11sを中央部から突出している。回動軸11sは、穴11hを中心部に開口している。他方の交差板12は、回動軸11sが嵌合する軸穴12hを中央部に開口している。一方の交差板11に対して、他方の交差板12は、回動軸11sの軸方向に分離しないように連結している。
図1から図4を参照すると、台座板1は、一組の帯状の交差板11・12で構成している。一方の交差板11は、円柱状の回動軸11sを中央部から突出している。回動軸11sは、穴11hを中心部に開口している。他方の交差板12は、回動軸11sが嵌合する軸穴12hを中央部に開口している。一方の交差板11に対して、他方の交差板12は、回動軸11sの軸方向に分離しないように連結している。
又、図1から図4を参照すると、一方の交差板11に対して、他方の交差板12が回動軸11sの軸回りに回動自在に連結している。そして、一方の交差板11に対して、他方の交差板12を開角できる(図4参照)。これにより、第1ガイドメタル741の高さに対応して(図8参照)、隣接し合う一対の磁石3・3の距離Hを変えることができる(図4参照)。
(支持脚の構成)
図1から図4を参照すると、支持脚2は、パイプからなる第1管体21とパイプからなる第2管体22を備えている。第1管体21は、その一端部側を台座板1の隅部に固定している。第2管体22は、磁石3を他端部に取り付けている。又、第2管体22は、第1管体21の内部に一端部側を収容している。そして、第2管体22は、その他端部を軸方向に引き出し自在に、第1管体21と嵌合している。
図1から図4を参照すると、支持脚2は、パイプからなる第1管体21とパイプからなる第2管体22を備えている。第1管体21は、その一端部側を台座板1の隅部に固定している。第2管体22は、磁石3を他端部に取り付けている。又、第2管体22は、第1管体21の内部に一端部側を収容している。そして、第2管体22は、その他端部を軸方向に引き出し自在に、第1管体21と嵌合している。
図4を参照すると、第1管体21は、台座板1と反対側に雄ねじ部211を設けている。又、第1管体21は、雄ねじ部211から円錐部212を突出している。円錐部212には、複数のすり割り213を設けている。更に、第1管体21は、ナット23を有している。ナット23は、雄ねじ部211に螺合して、円錐部212を縮径できる。
図1から図3を参照すると、ナット23を一方の方向に回転すると、第1管体21に対して第2管体22をスライドできる。ナット23を他方の方向に回転すると、第1管体21に対して第2管体22を固定できる。四つの第1管体21は、ナット23が締結されて、磁石3の底面から台座板1を所定の高さに保持することができる。
(グロメットの構成)
図1から図3を参照すると、グロメット4は、弾性変形が容易であり、絶縁性を有するゴム部材で構成することが好ましい。グロメット4は、台座板1の穴11hに挿入できる。グロメット4は、台座板1の穴11hから脱落しないように、鍔部4fを両端部に形成している。グロメット4は、継ぎ足し棒93を挿入自在な穴4hを中央に開口している。グロメット4を介して、継ぎ足し棒93を台座板1に保持することで、内径測定器9と台座板1を電気的に絶縁できる。
図1から図3を参照すると、グロメット4は、弾性変形が容易であり、絶縁性を有するゴム部材で構成することが好ましい。グロメット4は、台座板1の穴11hに挿入できる。グロメット4は、台座板1の穴11hから脱落しないように、鍔部4fを両端部に形成している。グロメット4は、継ぎ足し棒93を挿入自在な穴4hを中央に開口している。グロメット4を介して、継ぎ足し棒93を台座板1に保持することで、内径測定器9と台座板1を電気的に絶縁できる。
[インサイドマイクロメーターの支持装置の作用]
次に、実施形態による支持装置10を用いたセンタリング測定方法を説明すると共に、支持装置10の作用及び効果を説明する。
次に、実施形態による支持装置10を用いたセンタリング測定方法を説明すると共に、支持装置10の作用及び効果を説明する。
図5は、前記実施形態によるインサイドマイクロメーターの支持装置の正面図であり、インサイドマイクロメーターの支持装置を円筒部材の内部に設置した状態図である。図6は、前記実施形態によるインサイドマイクロメーターの支持装置の正面図であり、図6(A)は、継ぎ足し棒の先頭部側を保持した状態図、図6(B)は、継ぎ足し棒の中間部を保持した状態図である。
最初に、図1を参照して、継ぎ足し棒93をグロメット4に挿通して、内径測定器9を台座板1に保持する(第1工程)。この場合、図6(A)に示すように、四つの支持脚2の長さを縮めて、グロメット4が継ぎ足し棒93の先頭部側を保持しておくことが好ましい。
次に、図5を参照して、継ぎ足し棒93の測定子9bを第1ガイドメタル741の内壁面に当接すると共に、四つの磁石3を第1ガイドメタル741の内壁面に吸着して、内径測定器9を第1ガイドメタル741に支持する(第2工程)。
次に、図5又は図6(A)を参照して、継ぎ足し棒93の測定子9bを支点に、継ぎ足し棒93を外周方向に揺動しながら、測定ヘッド90のシンブル9cを一方の方向に回転して、測定ヘッド90の測定子9aをピアノ線8pに近づける(第3工程)。この場合、図6(A)に示した状態から、図6(B)に示すように、四つの支持脚2の長さを伸ばして、グロメット4が継ぎ足し棒93の中間部を保持しておくことで、測定ヘッド90の振れ幅を小さくでき、より精度の高い測定ができる。
次に、図5又は図6を参照して、測定子9aがピアノ線8pに接触して、ピアノ線8pに接続したレシーバ8rから電気音が発生した時点で(図8参照)、測定ヘッド90の目盛りを読み取る(第4工程)。そして、一連のセンタリング測定を終了できる。
実施形態によるセンタリング測定方法は、支持装置10を用いて、内径測定器9をガイドメタルの内壁に保持でき、作業員一人で測定できる。このように、実施形態によるセンタリング測定方法は、従来のように、作業員二名が内径測定器9を洞内で保持する必要がないので、作業効率を向上できる。
又、実施形態による支持装置10は、台座板1を一組の帯状の交差板11・12で構成しているので、ガイドメタルの高さに対応して、隣接し合う一対の磁石3・3の距離を変えることができるという効果がある。
本発明によるインサイドマイクロメーターの支持装置は、次のような効果が期待できる。
(1)測定時間を短縮できる。
(2)測定精度を向上できる。
(3)作業員一人での測定が可能になる。
(4)肉体的疲労を軽減できる。
(1)測定時間を短縮できる。
(2)測定精度を向上できる。
(3)作業員一人での測定が可能になる。
(4)肉体的疲労を軽減できる。
本発明は、立型水車発電機の基準軸線上に張設されたピアノ線と円筒部材の内壁面との距離を測定するインサイドマイクロメーターを円筒部材に支持する支持装置を開示したが、本発明のインサイドマイクロメーターの支持装置は、立型水車発電機用に限定されることなく、一般的な大型内径測定にも応用されることが期待される。
1 台座板
2 支持脚
3 磁石
4 グロメット
8p ピアノ線
9 内径測定器(インサイドマイクロメーター)
10 支持装置(インサイドマイクロメーターの支持装置)
11h 穴(台座板に開口された穴)
93 継ぎ足し棒
741 第1ガイドメタル(円筒部材)
2 支持脚
3 磁石
4 グロメット
8p ピアノ線
9 内径測定器(インサイドマイクロメーター)
10 支持装置(インサイドマイクロメーターの支持装置)
11h 穴(台座板に開口された穴)
93 継ぎ足し棒
741 第1ガイドメタル(円筒部材)
Claims (4)
- 高さ方向に設置された複数の金属製の円筒部材の同軸度を確保するために、基準軸線上に張設されたピアノ線と前記円筒部材の内壁面との距離を測定するインサイドマイクロメーターを当該円筒部材に支持するインサイドマイクロメーターの支持装置であって、
前記インサイドマイクロメーターを構成する継ぎ足し棒が中央部から貫通するように、当該継ぎ足し棒を保持する矩形状の台座板と、
前記台座板の四隅部に配置され、前記継ぎ足し棒が延びる方向と略同じ方向に延びる支持脚と、
前記支持脚の末端部に固定し、前記円筒部材の内壁面に吸着自在な円柱状の磁石と、
前記台座板の中央部に開口された穴に挿入し、前記継ぎ足し棒の先頭を支点に当該継ぎ足し棒を外周方向に揺動自在に保持する絶縁性を有する円環状のグロメットと、を備えるインサイドマイクロメーターの支持装置。 - 前記台座板は、中央部が互いに回動自在に連結した一組の帯状の交差板からなり、
一方の前記交差板に対して他方の前記交差板を開角することで、隣接し合う一対の前記磁石の距離を変える、請求項1記載のインサイドマイクロメーターの支持装置。 - 前記支持脚は、
一端部側を前記台座板の隅部に固定した第1管体と、
前記第1管体の内部に一端部側を収容して、他端部を軸方向に引き出し自在に、当該第1管体と嵌合すると共に、前記磁石を他端部に取り付けた第2管体と、を備え、
前記第1管体は、
前記台座板と反対側に設けられた雄ねじ部と、
この雄ねじ部から突出するすり割り付きの円錐部と、
前記雄ねじ部に螺合して、前記円錐部を縮径可能なナットと、を有し、
前記支持脚は、前記ナットが締結されて、前記第1管体に対して前記磁石を前記支持脚の軸方向の所定の位置に保持する請求項1又は2記載のインサイドマイクロメーターの支持装置。 - 高さ方向に設置された複数の金属製の円筒部材の同軸度を確保するために、インサイドマイクロメーターを当該円筒部材に支持するインサイドマイクロメーターの支持装置であって、前記インサイドマイクロメーターを構成する継ぎ足し棒が中央部から貫通するように、当該継ぎ足し棒を保持する矩形状の台座板と、前記台座板の四隅部に配置され、前記継ぎ足し棒が延びる方向と略同じ方向に延びる支持脚と、前記支持脚の末端部に固定し、前記円筒部材の内壁面に吸着自在な円柱状の磁石と、前記台座板の中央部に開口された穴に挿入し、前記継ぎ足し棒の先頭を支点に当該継ぎ足し棒を外周方向に揺動自在に保持する絶縁性を有する円環状のグロメットと、を備えるインサイドマイクロメーターの支持装置を用いて、基準軸線上に張設されたピアノ線と前記円筒部材の内壁面との距離を測定するセンタリング測定方法であって、
前記継ぎ足し棒を前記グロメットに挿通して、前記インサイドマイクロメーターを前記台座板に保持する第1工程と、
前記継ぎ足し棒の先頭を前記円筒部材の内壁面に当接すると共に、複数の前記磁石を前記円筒部材の内壁面に吸着して、前記インサイドマイクロメーターを当該円筒部材に支持する第2工程と、
前記継ぎ足し棒の先頭を支点に当該継ぎ足し棒を外周方向に揺動しながら、マイクロメーターヘッドのシンブルを一方の方向に回転して、前記マイクロメーターヘッドの測定子を前記ピアノ線に近づける第3工程と、
前記測定子が前記ピアノ線に接触して、前記ピアノ線に接続したレシーバから電気音が発生した時点で、前記マイクロメーターヘッドの目盛りを読み取る第4工程と、を含んでいるセンタリング測定方法。
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